JP2005528735A - 電子ビームにさらされた物体により生成されるx線の放射を測定する装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 電子ビームにさらされた物体により生成されるX線の放射を測定する装置を提供する。
【解決手段】 本装置は、電子ビームを発生及び制御するために使用される少なくとも1つのサブアセンブリすなわち電子カラム、及び測定される物体を位置決めする支持体を含む。本装置はまた、分析される試料により放射されるX線を分析するスペクトル分析手段とビームに関連して試料の位置を制御する光学手段も含む。
生成されるビームのエネルギー及び得られる電子流の強度は、半導体の製造者らにより要求される感度、解像度及び精密性に関しての要求に合致する。
本発明は、具体的には、集積回路ウエハの組み立てのチェックに適用する。

Description

本発明は、電子ビームにさらされた物体により生成されるX線の放射を測定する装置に関する。本発明は特に、シリコンウエハ上に作られる集積回路の組み立ての品質を制御する装置の製造に関する。本装置は、これらの集積回路を作り出す導電及び誘電構造の組成測定及び厚さ測定を実行することを目的とする。本装置はまた、組み立てラインに残っているウエハを分析する時間を最適化することを目的とする。この装置は特に、集積回路組み立てラインを装備することを目的とする。
例えば第1のナノメートルの半導体型の固体材料に埋められた、非常に精密な構造を量的に特徴付けることができるという需要は、長年にわたって増加を止めることがない。これは、具体的にはマイクロエレクトロニクスの分野の場合である。電子回路のスピードの増大は、市場のニーズにより決定される。このスピードの増大は、これらの回路のサイズ及び従ってトランジスタを作り上げる構造的要素のサイズを縮小することにより達成される。
従って、これらのトランジスタの最小のサイズは、1980年の2μmから今日の180nmに縮小された。意図される目的は、130nmから100nmのサイズを有するトランジスタを今後運用開始させ、その後50nmのサイズを有するトランジスタを運用開始させることである。
こうしたサブミクロントランジスタの製造は、非常に精密な構造を形成する工程にわたる制御を意味し、その厚さは、例えば50nmを超えない。特に、2つの組み立て工程、つまり、
活性化の前に数ナノメートルを超えない厚さ一面に実行される電荷キャリアのイオン注入;
厚さが、今後時折1ナノメートル以下である材料の層という形状で、トランジスタのゲート誘電体材料での被覆という工程が非常に重要である。この厚さの桁は、通常1013atoms/cmから1016atoms/cmの間の原子の量を表す。
製造上の問題に直面すると、半導体の製造者は、製造されるサブミクロン構造を確実に特徴付けることができる産業分析的な装置を探している。これらの装置は、組み立てられる構造の構成及び厚さの特徴を、通常1%以内の正確さで数値化する及び監視することができるくらい十分に感度が良く及び精密でなければならない。これらの装置はまた、分析的なチェックが、これらのテスト専用であり電子チップの縁上に位置する非常に小さい領域で行えることが可能となるくらい十分な解像度を有しなければならない。テスト領域の大きさは、通常100μm×100μmの桁である。これらの装置はまた、製造環境に関連する制約に適合する診断を長い時間をかけて構築しなければならない。これらの時間は、例えば、ウエハを検査する数分の桁である。
作り出される構造はより精密になるので、それらをチェックできるために、ますます正確な測定が行われることが必要とされる。行われる測定の規模の桁に関しては、現在市場で利用できる装置では不適当であり、不十分な性能である。この性能の欠如が、量的な結果における精度の欠如から純粋及び単純な感度の欠如までいくつかの側面に影響を及ぼす。
本発明の目的は、特に、上述された要求に応えることである。本目的のために、本発明のテーマは、電子ビームにさらされた物体により生成されるX線の放射を測定する装置である。本発明は、電子ビームによる物体の照射と電子−試料間の相互作用により作り出されるX線の波長の検知とを組み合わせた、頭文字EPMA(Electron Probe MicroAnalysis)により国際的に既知である技術分野の範囲内にある。EPMA技術を実行する機器の例は、発明者により開発され、例えば1979年のLes Editions de Physiqueにより発行された「Micronalysis and Scanning electron microscopy」というタイトルの論文の1章と5章に記載されているSX100である。
電子ビームによる物体の照射を実行する既知の技術という背景の中で、分析される試料により放射される電子エネルギーの分析に基づく方法を使用するオーガー技術についての言及もされている。具体的には、Siemensにより出願され1973年9月18日に特許になった米国特許3,760,180にこの点に関して言及がされている。その特許では、試料を照射する電子光学手段とオーガー型の電子エネルギー分析器を組み合わせる器具の使用を開示している。
本発明は主に、
電子放射手段及び電子に電位差ΔV1がかけられる加速ステージを含むサブアセンブリ;
電子ビームが形作られる及び制御されるゼロ電界空間;
電子に、ΔV1と反対の符号の電位差ΔV2がかけられる減速位相;
物体を電子ビームの真下に位置決めする支持体;及び
分析される物体により放射されるX線を分析するスペクトル分析手段を含む。
本装置は、上述された解像度の制約に適合する細い電子ビームを放射するという利点を有する。
電子ビームはほとんど散乱を示さず、それにより優れた照射精度を確保する。
分析される材料への電子ビームの侵入深さは調節され、好ましくは、分析される層の精密さに関連した制約に適合する感度を得ることが可能となる。
作り出される電子流の強度もまた、装置の感度を増大させることを可能にする。
本発明の他の特徴及び利点は、添付の図面に関して与えられる以下の記述から明らかとなる。
本発明による装置は、図1に示されている。それは主に、電子カラムと呼ばれ、電子ビームの放射、形成及び制御を目的とするサブアセンブリ、走査される物体に特有のX線放射のスペクトル分析を実行するサブアセンブリ、及び分析される試料11が配置される試料支持体12を含む。本装置はまた、試料11を表示する光学サブアセンブリも含む。他のサブアセンブリは、特にビームに対する試料の位置を変更する自動制御手段又はその他の手段のような補助的又は補完的な機能を実行するために、本装置に組み込まれている。装置全体は、図面に示されていないがチャンバーに配置され、そこでは要求に従って比較的高い真空が作り出される。
電子カラムはいくつかの部分を含み、各部分自体がいくつかの要素を含む。
電子ビームを放射し及び加速させるサブアセンブリ13は、最も遠い上流に配置されたカラムの要素である。それは特に、電位HV1に引き上げられる電子ソース及び電子加速ステージを含む。電子ソースは、様々な型があり、具体的にはコールド電界放出ソース、ポイント陰極ショットキーソース又は熱陰極ソースである。電位HV1は、発電機14を用いてソースに印加される。加速ステージでは、電子に例えば発電機14により送られる電圧に等しい電位差ΔV1がかけられる。この電位差は、ソースにより放射された電子を加速させる電界を作り出すようなものである。
従って、加速された電子は放射サブアセンブリ13を発ち、実質上ゼロ電界の影響下にある空間に入る。そこでは電子のエネルギーが実際に一定に保持される。電子ビームが形作られ、このゼロ電界空間を通って伝搬する。このゼロ電界空間自体がいくつかの区域を含む。
最初に、ビーム成形区域15は、放射装置のすぐ下流に位置する。この区域は、例えば管状をした内部を金属化された筐体16により取り囲まれている。この筐体は、発電機14の参照電位1111に引き上げられる。参照電位は、例えば本発明による装置全体のアースである。
筐体16の周りに配置され、ソースのすぐ下流にあるのは、例えば磁気偏向器である偏向要素17であり、その役割は、電子ビームの位置又は方向を調節することである。
さらに筐体16の周りに配置されるのは磁気レンズ18であり、それにより、電子ビームを、電子が平行通路をたどる管状で焦点の合っていない形状にすることが可能となる。
チャンバー16の出口に配置されるのは絞り19であり、その機能は電子ビームの径を制限することである。従って、ビームの径を制限する目的は、試料の平面に突き当たるビームの径が望ましい最大値を超えないことを確保することである。この最大径は、例えば、測定に必要な分光計のスペクトル解像度又は空間解像度により必要とされる。この絞りは、固定された径の開口部を伴う単一の要素である。絞りはまた、異なる開口径を有する切り替え可能な絞り一式から成る。径が異なる切り替え絞りは、電子ソースの特徴を変更することなくビーム強度を変化させることを可能にする有利な手段である。
ゼロ電界空間は、電子流を測定する第2の区域110を含む。この区域は、例えば、絞りの下流に置かれる。この区域は、筐体16のように発電機14の参照電位に引き上げられる導電筐体111に取り囲まれる。
筐体11の内側では、偏向手段112がビームの周りに配置される。これらの偏向手段は、分析される試料上の通常通路からビームを偏向することになっている。従って、偏向されたビームは電子の流束密度を測定する装置113上に向けられる。例えば、ファラデー型のこの電子捕獲装置もまた、筐体111内に配置され、電気的に絶縁されている。例えば磁気コイルまたは静電板である偏向手段112は、周期的に使用される。このことにより、好ましくは、電子流の周期的な測定を実行することが可能となる。使用される偏向手段の選択は、望ましい測定率及び速度に左右される。これらの偏向手段を作動させるために、本発明はまた、非常に短いターンオン時間及びターンオフ時間を有する制御装置を含む。この装置(図示されず)により、ビームが使用されている間に電流測定を行うために、ビームが短い時間に周期的に偏向されることが可能となる。従って、例えば1マイクロ秒以下の切り替え時間で、1秒の十分の一ごとに1ミリ秒続く測定を行うことが可能である。従って、ビーム強度の測定はサンプリングにより得られる。経験上、強度測定が時間の1%を超えて行われる場合、その測定は十分正確であり、時間の99%以上を分析に利用できるビームが残される。
筐体111は、電子流測定手段を含む。従って、筐体を絞りといったビームサイズを制限する目的の任意の要素の下流に配置することが好ましい。従って、測定されたビーム電流は、試料に到達するビーム電流と同一である。
ゼロ電界空間は、ビームを集束する第3の区域114を含む。この区域は、例えば、上述の区域110の下流に配置される。この区域は、ビームを取り囲み、筐体16及び11のように、発電機14の参照電位に引き上げられる導電筐体115により取り囲まれる。
筐体115の周りに配置されるのは磁気レンズ116であり、その役割は電子ビームを分析される試料の表面上の箇所に集束することである。このレンズは、光学的な類似により、システムの対物レンズとみなされる。
偏向器をレンズ116とビームを取り囲む筐体115の間に配置することが可能である。これらの偏向装置117は、走査を実行するために、ビームを試料上に位置させる又はビームを試料上に移動させるのに役立つ。
ビームは筐体115を抜け出るとすぐに、ゼロ電界空間を離れ、最初のエネルギーと実質上同一であるエネルギーをもって、分析される試料に到達する。
筐体15の下流では、本発明による装置が、例えば液体窒素の流入を用いて冷却される多孔板118を含む。この板を冷却することにより、特に、コンデンスにより、試料付近の真空の質を改良することが可能である。
ビームが板118を通過した後、電子ビームが電子カラムを離れ、分析される試料11に衝突することによりその行程を終わらせる。
図1に示されるように、分析される試料は、導電要素である支持体12上に配置される。試料は発電機119により電位HV1と同一の符号の電位HV2に引き上げられる。発電機119の参照電位は、発電機14の参照電位と接続される。このようにして、試料11と筐体115間に印加される電圧ΔV2は、電子放射装置に印加される電圧ΔV1と同じ符号の電圧である。
従って、ビームはゼロ電界空間を離れるとすぐ、及び試料に衝突する区域直前で減速界の影響を受け、その作用は、電子を減速することおよび従ってそのエネルギーを削減することである。電子ソース13と試料11間の電位差HV1−HV2が、例えば電圧ΔV2の値を変更することにより調節される。従って、単純に電圧ΔV2の値を変更することにより、電子がその影響下にある減速する値を変更することを選択することが可能である。従って、好ましくは、電位差HV1−HV2の値を変更することにより、試料上の電子ビームの衝突エネルギーの値及び従ってその侵入深さを調節することが可能である。
最終集束レンズの後に減速界を創造する別の利点は、そこに起因する電子流密度の相当な増大である。電子流密度の増大は、装置の感度を増大させるという利点を有する。この電子流密度の増大は、ビーム収差区域の大きさを制限することに由来する。収差区域はレンズ116を通るビームによって作り出される。
プレート118もまた導電性で、プレートを例えば接地電位と試料11の電位HV2間を変動する電位に導く電極を含む。例えばプレート118が電位HV2に引き上げられる場合、このプレートと試料の間に置かれる区域もまたゼロ電界区域になる。これにより、好ましくは、分析の間に試料の表面を侵食しがちであるイオンの流束の創造を妨げることが可能となる。こうした侵食は結果を改ざんする。
分析される試料11は、X線を透過する筐体1112、すなわちオブジェクトチャンバーの内部の支持体12上に配置される。支持体は、例えば電子ビームの真下で分析される物体の最適な位置決めを可能にするために移動できる。
試料が収容されているオブジェクトチャンバー1112は、10−7から10−8トルの桁の、高くて乾燥した真空に置かれる。この真空は、例えばチタン昇華装置により助けられるターボ分子ポンプを使用して作り出される。マイクロリークは試料の上に置かれる。その役割は、所定の場合に、任意の特定の気体の注入を可能にすること、及び真空を局部的に低下させることである。これは、帯電及び試料の表面上で捕捉される任意の残った汚染要素の除去を促進する。
分析される試料に特有のX線の放射を特徴づけるために、本発明による装置は、スペクトル分析手段1113を含む。これらの手段は、例えば、他の分野で既知のWDS型X線検知器分光計である。例示として、図1は筐体115の周りで傾斜するようにゼロ電界空間の区域114に配置される検知器を有する。これらの検知器の基盤は、磁気レンズ116に組み込まれている。
本発明による装置はまた、試料を観察する光学手段を含む。この観察のおかげで、例えば、常に分光計1113が最大効率を有するように、試料の適切な高さ方向の位置を決定することが可能である。これらの光学手段は、具体的には反射屈折対物レンズ1114、電子ビームが通過することを可能にするために穿孔された偏向ミラー1115、及び外部光学機器1116を含む。
本明細書の図2は、本発明による装置により作り出された電子ビームの外観を、光学的類似により概略的に示している。このダイアグラムでは、図1の電磁レンズ18及び116が、それらと光学的に同等な22及び23により示される。これら2つのレンズは、非焦点系を形成し、その中ではビームがほとんど平行である。従って、作り出されるビームは交叉ゾーンを有さず、電子間の相互作用のため、より少ない収差しか示さないという利点を有する。このビーム収差現象は、電子間の相互作用に起因し、ボエルシュ(Boersch)効果としても知られている。
様々な要素の相対距離は、分析される試料の平面で得られることが望ましいビームの規模に応じて選択される。例えば、ソース21及びレンズ22間の距離がレンズ21及びレンズ23間の距離より4倍大きい場合、光学システムは、試料上に、因子4で約分されたソースの像24を生成する。従って、望ましいソース21により表される実際のソースが、通常60μmの径を有する場合、試料の平面に形成されるこのソースの像は、約15μmである。
本明細書の図3は、電子ビーム上の減速界の動作を、画像で説明している。図は、ポイントソースにより放射される電子ビームのレンズを通る道及びその像すなわち平面35上のスポット31を示している。左側の図では、ビーム33がいかなる減速界の影響下になく、一方で右手の図では、こうした界がビーム34に適用されている。
電子光学システムでは、レンズ収差が、問題になっているスポット31の径と比較して無視できると仮定すると、スポットの電流密度は
J(in A/cm)=βπα (1)
で与えられるということが知られている。ここで、αはビームの半角であり、βはビームの光度である。第1の近似値に対して、βはβにより特徴付けられる電子ソースと、これらの電子により運ばれるエネルギーによってのみ左右され、加速度電位Vにより画定される。従って、以下の表示
β=βV (2)
で書かれる。
最大電流密度を有するためには、レンズ32をその区域全体にわたって使用して、可能な最大の半角αと連動することが必要である。従って、これにより、特に、レンズに関して、ビーム33の径がもはや、ビームがいかなる収差もなくレンズを通過するガウス径Dに等しくないという結果を有する。それは、光学システムの収差により決定される実際の径Dに等しい。従って、スポットの電流密度は
J(in A/cm)=βπα(D/D (3)
で与えられる。
第1の近似値に対して、球面収差及び色収差は、ビームが通過する対物レンズ116の区域の一部分に左右される。βに関しては、これはVにより特徴付けられる衝突エネルギーにのみ左右される。図示された2つの場合では、電子Eの衝突エネルギーは同一である。それは、
=eV (4)
で与えられ、ここでeは電子電荷の係数を表し、Vは電子にかけられる電位差を表す。
左側の状況では、レンズ32と平面35間には減速界は存在しない、つまり電子エネルギーは通路全体にわたりEと同等である。しかし右側の状況では、減速界が存在し、その存在によりレンズ前の電子のエネルギーが増大する。このエネルギーの増大によりビームのサイズの削減がもたらされる。しかし、レンズ後のビーム34の半角αは同一のままである。光度法則から、電子流は同一であるが、一方ビーム34が通過するレンズ32の区域は、第2の場合、大いに削減される。従って、収差区域の径も削減され、それにより好ましくは、より高い電流密度がもたらされる。例えば減速界を用いて、レンズ前で5000eVに引き上げられる500eVのエネルギーを伴う電子を考慮すると、得られる電流密度は、電子が、減速界なしで、通路全体に渡り500eVのエネルギーを伴い運ばれる場合の電流密度より4倍高い。
上述の実用可能な要素とは別に、本発明による装置はサブアセンブリ、例えば電子サブアセンブリを含み、その役割は、装置を作り上げる様々な要素を制御するのに役立つすべてのコマンドを自動化することである。
図4は、こうしたサブアセンブリに対する1つの可能な構造を示している。示されたサブアセンブリは、2つの要素、つまりインターフェース41及びコンピュータ42で構成される。
インターフェースは、例えば、それぞれが装置の主な機能の1つを制御する機能を有する電子カードを含む。
従って、
分析される試料の移動を制御することに関与する電子カード43、
電子カラムの様々な要素を制御する電子カード44、
分光計を動作させることに関与する電子カード45、及び
装置内の真空を制御する電子カード46が存在する。
インターフェースは、コンピュータにより送られる命令を解釈するサーバーカード47を介してコンピュータ42と通信する。
コンピュータはユーザーワークステーションであり、例えば、ウィンドウズ(登録商標)環境で動作するPCである。それはオペレーターが、特に、装置を双方向形式で制御する手段48及び自動分析結果を管理する手段49にアクセスすることを可能にするグラフィック・マンマシン・インターフェースを装備する。
本発明による装置は、試料の要素組成に関する量的な結果を得る分析的なプロトコルと関係がある。このプロトコルは、試料内に存在する要素に特有のX線の強度測定を行うことから成る。その結果は、一次電子の入射エネルギーを変更することにより及びその後これらの測定を適切なシミュレーション・モデルを使用して量的に解釈することにより得られる。一次電子のエネルギーは、適切な電位を試料及びソースに印加することにより制御される。ビーム電流及び放射されたX線の光子束の測定は、上述の自動システムによる取得を構成する。その測定結果は、コンピュータによりN列から成る表に出力される。表の各列は、1つの測定に関連するすべてのデータを一緒に集める。それぞれの測定の時点で、従って、それらに関するデータが一緒に集まった列が存在する。このデータは、例えば、測定の瞬間、電子捕捉装置によるサンプリングによって測定されるビーム電流の測定と一緒に、HV2−HV1の差から計算される電子衝突エネルギー、及び各分光計上で測定されるX線光子の蓄積を含む。
従って、例えば分析の間に、手動にせよ自動的にせよ、ビームの衝突エネルギーの値を変更すること及び適切なデジタル処理を使用して得られた結果を活用することが可能である。従って、分析される試料に特有の構造の基本的な特質が決定される。これらの特質とは、例えば、厚さ、合成ドーズ、つまりユニット領域ごとに埋め込まれた原子の数、又は測定された要素の深さ関係の配分である。
ここで実行された基本的な測定は、もちろんウエハ型構造のテストポイントのすべてにわたって再現される。従って、自動化により、好ましくは、ウエハの完璧な分析が、精密な方法でかつ手動の介入なくもたらされることが可能となる。
装置の概略的な描写である。 電子ビームの経路の概略的な描写である。 電子ビームの減速界の動作の図である。 装置を自動化するシステムの1つの可能的な構造である。
符号の説明
11 試料
12 試料支持体
13 サブアセンブリ
14 発電機
15 ビーム形成区域
16 筐体
17 偏向要素
18 磁気レンズ
19 絞り
21 ソース
22 レンズ
23 レンズ
24 ソースの像
31 スポット
33 ビーム
34 ビーム
35 平面
41 インターフェース
42 コンピュータ
43 電子カード
44 電子カード
45 電子カード
46 電子カード
47 サーバーカード
110 第2の区域
111 導電筐体
112 偏向手段
113 電子の流束密度を測定する装置
114 第3の区域
115 導電筐体
116 磁気レンズ
117 偏向装置
118 多孔板
119 発電機
1111 参照電位
1112 オブジェクトチャンバー
1113 スペクトル分析手段
1114 反射屈折対物レンズ
1115 孔のあいた偏向ミラー
1116 外部光学システム

Claims (17)

  1. 少なくとも
    電子放射手段;
    電子に電位差ΔV1がかけられる加速ステージ;
    電子ビームが形作られ及び制御されるゼロ電界空間;
    前記電子にΔV1と反対の符号の電位差ΔV2がかけられる減速位相;
    物体を前記電子ビームの真下に位置決めする支持体;及び
    前記分析される物体により放射されるX線を分析するスペクトル分析手段を含むことを特徴とする、前記電子ビームにさらされた物体により生成されるX線の放射を測定する装置。
  2. 前記電位差ΔV1及びΔV2が、2つの発電機(14及び119)を使用して印加され、その参照電位が、一緒に接続され、第1の発電機(14)が電子放射ソースを電位HV1に引き上げ、第2の発電機(119)が前記分析される物体(11)を電位HV2に引き上げることを特徴とする、請求項1に記載の装置。
  3. 前記2つの発電機(14及び119)の参照電位(1111)が前記装置のアースと接続することを特徴とする、請求項2に記載の装置。
  4. 前記ゼロ電界空間が、前記2つの発電機(14及び119)の前記参照電位(1111)に引き上げられる筐体(16、111及び115)を含むことを特徴とする、請求項2及び請求項3のいずれかに記載の装置。
  5. 前記ゼロ電界空間が、少なくとも、交叉ゾーンを有しない電子ビームを形作り、及びそれを集束する手段(18及び116)を含むことを特徴とする、前述の請求項のいずれか1つに記載の装置。
  6. 前記装置が試料支持体と前記装置の残りとの間に配置される電極(118)を含み、この電極が任意の電位に引き上げられることができることを特徴とする、前述の請求項のいずれか1つに記載の装置。
  7. 本電極(118)が冷却できる多孔板であることを特徴とする、請求項6に記載の装置。
  8. 前記ゼロ電界空間が、ビーム電流の強度を測定する手段(113)を含むことを特徴とする、前述の請求項のいずれか1つに記載の装置。
  9. 前記ビーム電流の強度を測定する装置(113)が電子ビーム偏向装置(112)と関連し、前記これらの偏向手段により、前記ビームが前記電子流を測定する手段上に向けられることが可能となることを特徴とする、請求項8に記載の装置。
  10. 前記偏向手段(112)が、分析の間、測定がサンプリングにより行われることを可能にする素早い電子システムにより作動することを特徴とする、請求項9に記載の装置。
  11. 前記スペクトル分析手段(1113)が、少なくとも1つのWDS分光計を含むことを特徴とする、前述の請求項のいずれか1つに記載の装置。
  12. 前記装置が、高くて乾燥した真空内に配置されるオブジェクトチャンバー(1112)を含むことを特徴とする、前述の請求項のいずれか1つに記載の装置。
  13. 前記オブジェクトチャンバー(1112)が、マイクロリークを含むことを特徴とする、請求項12に記載の装置。
  14. 前記装置が、前記分析される物体を表示する光学手段を含むことを特徴とする、前述の請求項のいずれか1つに記載の装置。
  15. 前記光学手段が、前記物体近くに配置される少なくとも1つの反射屈折光学機器(1114)、孔のあいた偏向ミラー(1115)及び外部光学システム(1116)を含むことを特徴とする、請求項13に記載の装置。
  16. 前記装置が、前記装置の様々な要素と接続され、前記装置の遠隔制御と実行される測定に対応するデータの取得を可能にする電子コマンドと取得インターフェース(41)を含むことを特徴とする、前述の請求項のいずれか1つに記載の装置。
  17. 前記装置が、前記電子インターフェース(41)に接続され、前記装置の様々な要素を遠隔的に制御し及び行われる測定を自動的に活用するマンマシンインターフェースを装備するコンピュータ(42)を含むことを特徴とする、前述の請求項に記載の装置。
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