JP2005528606A - クロマトグラフィ/分光測定データの解析でデータビンニングを用いる方法 - Google Patents

クロマトグラフィ/分光測定データの解析でデータビンニングを用いる方法 Download PDF

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Abstract

クロマトグラフィ/分光測定法、特に2次元多変量統計解析を用いる液体クロマトグラフィ(LC)/質量分析(MS)から得た3次元データを解析する方法がここに開示されている。LC部はサンプル中の分析物の分離を可能にする。このような方法から得られた情報は一般に保持時間(R)に依存する。この分析物はシステムを通って進行するとともに、LC/MSシステムのMS領域に入る。この分析物はそこでイオン化され、その後質量検出器がこれらイオン化種を検出する。この方法で入手した情報は一般に、対応するm/z値の強度として報告される。したがって、LC/MSシステムは少なくとも3個の情報を供給する。主成分分析(PCA)は、異なったサンプル間でこのタイプのデータの多変量解析を行う頑強たる方法である。しかしながら、一般に、PCA分析は2次元データだけを使用して行われる。したがって、LC/MS操作から得られるデータの少なくとも1つのパラメータが失われることが予期されるが、ここで開示した方法では、3つの数学的次元はすべて保存される。

Description

本発明は、データビンニングのデータへの応用によってより少ない次元に適用できる解析法により多次元データを解析する方法に関する。特に、本発明は、データビンニングを用いるクロマトグラフィ/分光測定データの解析方法に関する。本発明は、主成分分析と組み合わされたデータビンニングを用いる液体クロマトグラフィ/質量分析(LC/MS)データ解析を行う方法に特に使用される。
本出願は、参照によりその内容全体が本明細書に特に組み込まれている2002年5月31日に出願した米国仮出願番号60/384,712(整理番号WAA−306)の優先権を主張するものである。
メタボノミクス(Metabonomics)は急速に発展している科学的研究の分野である。それは生体代謝特性を研究するためのシステムズアプローチであり、特定の疾患、毒性、および遺伝子機能に関する情報を提供することができる。メタボノミクスにおいて、動物または生物全体に対する薬剤候補の効果は、化合物投与に続くある時間の間に起こる代謝の変化を研究することにより調べられる。これらの研究で生じた分析データは、主成分分析(以後「PCA」と称す)などの多変量数学的手法によって解析される。この数学的手法は調べているサンプルの微妙な差異と全体の差異の両方を強調するために用いられる。
今日まで、この分野の研究の大部分が、選択した分析方法として陽子核磁気共鳴(NMR)を利用してきた。NMRは非常に有効であるが、いくつかの欠点、すなわち、感度が劣る、分析に時間が掛かる、およびいくつかの化学物質類、たとえば、硫酸塩類の検出ができないなどの欠点を有している。NMRのさらなる欠点は、すべての信号が1つのスペクトルに含まれるので、1つの大きな化合物が簡単に低濃度分析物の微妙なしかし重要な変化を隠してしまうことである。さらに、生体異物に関連する化合物をNMRスペクトルから除去する必要があるが、この除去が関心のある内生化合物から得られる信号も除去し、そのため後に続くPCA分析に使用するデータ集合を低減してしまう。
紫外線分光法、赤外線分光法、核磁気共鳴または質量分析法などの分光測定法と組み合わせられたガスおよび液体の両クロマトグラフィは、強力な手法に進化した。液体クロマトグラフィと結合されたエレクトロスプレー質量分析法(LC/MS)は、定量的および定性的両方のバイオ分析に対して選択される手法になっている。この手法は、確固たるものであり、感度が高く、かつ選択性があり、pg/mLまでの範囲の感度が容易に達成される。短いカラムおよび急勾配の使用により、LC/MSが良好なクロマトグラフィの分解能と感度を備えた1分当たり1サンプル領域内の分析サイクル回数を達成することが可能になる。それゆえにLC/MSのメタボノミクスへの応用は論理的な手順である。質量分析計が高感度の定量化と構造上の情報の両方を与える一方で、クロマトグラフィのステップは、分析物を分離することにより時間分解能を与え、重なり合う信号の問題に対処する。LC/MSの使用は、クロマトグラフィのステップが任意のある時間における質量分析計に入る競争イオンの数を低減することから、イオン抑制を低減するので、質量分析法の導入以上に好ましい。NMRに対するLC/MSの別の利点はデータ解析において観測される。生体異物に関連する物質を除去する場合、1つまたは2つの特定質量におけるわずか一切れの時間だけがデータ集合から取り除かれることになる。したがって、残りのLC/MSデータは変更されないで残り、数理解析、たとえばPCAなどに利用できる。
主成分分析はMSから得られるデータを解析する非常に有効な数学的デバイスである。しかしながら、PCAは2次元の手法であり、それに対してLC/MSから得られるデータは3次元である。現在、従来のPCA分析において通常失われるクロマトグラフィ分離情報をPCAが保持することを可能にする必要性が存在する。
一般に、結果についての情報が、多数のパラメータにより特徴づけられるデータの中に含まれる実験条件が多数ある。説明のツールがこれらのパラメータを取り扱えない場合は情報が失われる。PCA法により分析されるLC/MSデータの解析の分解能を向上する方法は、他のデータ集合に対しても適用できる。
本発明は、より少ない次元を取り扱うツールを使用して多次元データを解析する方法に関する。特定の実施形態において、本発明は、主成分分析(PCA)などの2次元多変量統計解析手法を用いて、液体クロマトグラフィ/質量分析(LC/MS)試験などのクロマトグラフィ/分光測定試験から得た3次元データを解析する方法に関する。一般には、PCA分析は2次元データだけを使用して行われる。本発明においては、3次元データを使用して解析が行われる。
クロマトグラフィ操作から得られたデータは、いくつかのパラメータによって特徴づけられる。特に、クロマトグラフィは時間の関数としてサンプルを分離する。保持時間、すなわちサンプルの1成分が固相上に保持される時間の長さは特に情報を与えるものである。このサンプルの種々の成分は、条件により異なった時間に固相から溶離する。特性に依存するこの時間は、サンプルの特定の成分を区別する場合に有用である。
さらなるパラメータは、クロマトグラフィ分離の後に使用される検出方法に特有のものでもよい。たとえば、蛍光の検出において、関心のあるパラメータは光の波長および強度であり、一方、紫外線の検出おいては、関心のあるパラメータは吸収された光の量である。多くの場合、解析方法で取り扱うことができるパラメータの数が多ければ多いほど、その結果の識別力が高くなる。1つのパラメータを完全に無視しなければならない場合、そのパラメータだけが異なる各データ点を識別する機会が失われる。
LC/MS操作から得られるデータは3つのパラメータから成る。これらのパラメータの第一番目は、このシステムのLC部に固有のものである。液体クロマトグラフィは分析物を時間の関数として分離する。したがって、LC部から得られるデータは時間ベース、すなわち保持時間(R)である。種々の分析物が、溶離液などに応じて異なった時間にLCシステム(カラム)の固相エレメントから溶離することになる。この識別分離は、各分析物に対してR特性を考慮している。この情報は、たとえば、特定の分析物の素性を決定する際に役立つことができる。
第2および第3のパラメータは、LC/MSシステムのMS部に固有のものである。LCを経由してサンプルがいったん分離されると、個々の分析物はこのシステムのMS部に入る。MS部の条件により、分析物はある一定容積内でイオン化され、その後分子質量検出器に向けて加速される。質量電荷比(m/z)および強度は質量検出に従って算出することができる。この情報は2つ以上のサンプル間の差異を求めるのに使用される。
一般に、PCA分析は、このm/zおよび強度パラメータだけを使用してこの定量試験を行うために使用される。それゆえ、Rデータは全体的な分析には寄与しない。質量分析ではイオンピーク当たりおおよそ5から10原子質量単位(AMU)点がある豊富なデータを利用できるためこの犠牲は許容されてきた。本発明は、データビンニングを組み込むことにより、この過ちに対処するものである。データビンニングにより、PCA分析においてR情報が失われず、そのため、3次元データ解析が容易になる。サンプル間の比較は現時点でR、m/zおよび強度データを含む。この手法は、大量の複雑なデータの中に単純な疑問に対する答えを見いださなければならない複雑なサンプルの結果を調査するのに特に役に立つ。その結果、従来検出できなかったサンプル間の微妙な変化も現在では解明できる。
1つの実施形態において、個々のLC/MSクロマトグラムは所定の部分(またはビン)に分割される。これらのビンはRパラメータを反映している。このビンのサイズは操作者が決定する。たとえば、ビンサイズは、クロマトグラムを通る時間が1分であることを反映して1分にすることができる。各ビン内で、そのビン時間の間に行われるすべてのスキャンについての強度情報は、対応するR時に存在するそれぞれの種(m/z)について合計される。ビン、またはもっと正確に言えばその中に含まれるデータは、その後、変換され、市販のスプレッドシート、たとえば、Excelなどのデータ行列にエクスポートされる。したがって、元のグラフによるデータは表形式のデータに変換される。変換された各ビン内の情報はクロマトグラフィの時間、m/zおよび強度である。2つ以上のビンをこの変換処理にかけることができる。たとえば、60分のLC手順の場合、1分につき1個のビンに相当する60個のビンとすることができる。別法として、重複するやり方で各ビンを構成することができるので、たとえば、40秒につき1回発生する91分用ビンが使用されて60分のLC手順を分析する。変換がいったん完了すると、各データ集合(表内のデータ)はゼロを用いて整列される。この各データ集合の整列は単に隙間を埋める手順を指す。たとえば、m/z=100におけるビン3内に強度値102があり、m/z=100におけるビン4内に強度値が無い場合は、ビン4内のm/z=100に対応する強度の位置にゼロが置かれる。言い換えると、ゼロはプレースホルダの役割を果たし、その結果適切なデータ整列が可能になる。したがって、各データ集合は、各m/zにつき1つの強度値(ゼロを含む)を有する。さらに、同位体存在量は一緒に、たとえば、C12およびその同位体C13を合わせた値にすることができる。最後に、スプレッドシートのファイルが市販のPCAシステム、たとえばPCA分析用MatLabに移される。
(詳細な説明)
本発明は、より少ない次元を取り扱うツールを使用して多次元データを解析する方法に関する。本発明は、その後に分光測定方法が続くクロマトグラフィ方法から得たデータの解析に特に応用できる。これらのケースにおけるデータ集合は時間成分、ならびに一般にサンプルの物理的または化学的性質に対する強度の値を有している。特定の実施形態において、本発明は、主成分分析(PCA)を用いて、液体クロマトグラフィ(LC)/質量分析(MS)方法から得たデータを解析する方法に関する。一般には、PCA分析は2次元データだけを使用して行われる。本発明においては、3次元データを使用して解析が行われる。LC/MSおよびPCA分析の詳細説明では、一般的ケースならびにこの特定の実施形態の方法論について示す。
このシステムのクロマトグラフィ部はサンプルマトリックス中の分析物の分離を可能にする。このような方法から得られた情報は一般に保持時間(R)として報告される。この分析物がシステムを通って進行するとともに、LC/MSシステムのMS領域に入る。それらはそこでイオン化され、その後質量検出器が、m/zおよび強度の情報をもたらすこれらイオン化種を検出する。したがって、LC/MSシステムは少なくとも3個の情報を供給することができる。多くの多変量統計解析手法が使用できると同時に、主成分分析(PCA)はデータを解析する確固たる方法であり、異なったサンプルを比較する場合、かなり有効である。しかしながら、PCA分析は一般に2次元データ集合だけを使用して行われる。したがって、LC/MS操作から得られるデータの少なくとも1つのパラメータが失われることが予期される。本発明においては、PCA分析に加えて3次元データ集合を使用して解析が行われる。
ガスクロマトグラフィ(GC)はガス状のサンプルに対して同じ様なデータを与えるが、サンプルマトリックス中の分析物を分離するのに一般に用いられる方法はクロマトグラフィ、特に、液体クロマトグラフィ(LC)である。高性能液体クロマトグラフィ(以下において「HPLC」と称す)により、あるサンプル内の分析物の迅速で効率的な分離および特性記述が可能になる。HPLCシステムの構成部品には、システムを通る水相および/または有機相の移動を容易にする高圧ポンプが含まれる。この水相(すなわち移動相)は、HPLCシステムを最初に平衡させるのに使用される溶剤を含む。この溶剤は、HPLCシステム全体を通って移動する分析物に水性環境も与える。最後に、移動相はHPLCカラムから分析物を溶離する溶剤を含む。
HPLCシステムの別の構成部品はクロマトグラフィ分離カラムである。このカラムは固相を含む。この固相は移動相と組み合わさって、サンプルマトリックスに含まれる分析物の時間差のある分離を行う。この固相は一般に、ある種の分析物と相互に作用する化学重合物から成る。たとえば、逆相HPLCカラムは、疎水性の力によって分析物と相互に作用する固相の化学的性質(たとえば、シリカのビーズに付いている18個の炭素から成る炭化水素鎖)を有している。
分析物がいったんカラムから溶離されると、検出器内に移動しそこを通りぬける。HPLCシステムで用いることができるものとして多様な検出器システムがある。たとえば、紫外線(「UV」)域内の分析物を検出するUV検出器、赤外線(IR)域内の分析物を検出するIR検出器、電解電量法を使用して分析物を検出する電気化学検出器、磁場に対する反応に基づいて分析物を検出する核磁気共鳴検出器および質量電荷比に基づいて分析物を検出する質量分析検出器がある。
LC/MSシステムにおいて、サンプルマトリックスは最初LC分離にかけられ、これによってサンプル内の分析物の分離を行う。多くの場合分析物のRによって伝えられるこの情報は、分析物の特性を記述し、分析物を特定するのに使用することができる。しかしながら、特に異なるサンプル間で比較を行うために、分析物をMS検出にかけることによってさらなる情報を得ることができる。一般に質量分析計は、ある容積内の分子をイオン化し、その後イオン化された分子を分子質量検出器に向けて加速する。分子のイオン化は、電子イオン化、化学イオン化、エレクトロスプレーイオン化、または光イオン化により生じ得る。このイオン化プロセスは、大気圧を含む種々の圧力条件下で発生することができる。MSから得られる情報には特定のm/z値に対する応答の強度が含まれる。2つ以上のサンプルを比較する場合に重要なのはこの強度(ならびにm/z値)情報である。
MS情報は比較分析に利用することができる。たとえば、人間の細胞系について実験しているとする。この研究の目標は、もしあるとすれば、化合物Xは特定の代謝産物に対してどのような作用を及ぼすか判定することである。話を続けて、操作者は、対照サンプルすなわち化合物Xがなんら加えられていない細胞培養からの細胞抽出であるサンプル1と、化合物Xが加えらた細胞培養系から取った細胞抽出であるサンプル2の2つのサンプルを得たとする。これら2つのサンプルはLC/MSにかけることができる。さらに、関心のある代謝産物が、逆相カラムを用いるクロマトグラフィ単離に基づいて分析できるとする。LCを通っていったん分離されると、サンプル1とサンプル2のサンプルは別々にMSにかけることができる。2つのサンプルから発生したMS信号は、その後、特に関心のある代謝産物について比較を行って、化合物Xの添加によってその強度が増加するか、減少するか、または影響を受けないか決定することができる。
図1は、LC/MS実験に適用した場合の本発明の様々なステップを記した流れ図を示す。図1aは、仮想サンプルに関してLC/MS手順から得られたデータをグラフ形式で示す。図示されるように、このグラフは3つのパラメータを規定している。X軸はm/zパラメータを規定しており、たとえば、X軸は100から800m/zまで0.1m/z刻みで延びることができる。図1aのY軸は強度または応答パラメータを表す。強度は、あるイオンのパーセンテージ、たとえば基底のピークに設定することができる。最後に、時間パラメータを表すZ軸がある。図1aに示されているのは、3つのパラメータすべてではないにしても少なくとも1つが異なるイオン種である。それでも依然として各イオン種は図1aのパラメータによって一意的に定められる。
現存のPCA分析では、図1aに示されたデータを分析前に2次元データ集合に変換することが要求される。たとえば、従来のPCA分析はm/zおよび強度の各パラメータを使用して実行することができる。しかしながら、このことにより時間パラメータが削除される。より完璧な分析は、時間次元を含め入手できるすべての関連情報を含む。図1bは、3つのパラメータすべてを保存し分析にかける方法を表している。データビンニングは、多数の測定点に相当する1つのデータ集合を、測定点を集めた多数のデータ集合に分離するプロセスである。ビンは1つのパラメータの範囲、すなわちビンパラメータに対応する。各ビン内のビンパラメータの変動は、ビンの値におけるビン内のすべてのデータ点を累積することなどにより除かれる。データ集合全体を包含するビンはビンパラメータを無視するのと同じ効果をもつことに注目すること。共通の要素をもたないビンを用いることは最も一般的であるが、ある分析に対しては一部共通するところがあるビンを使用してもよい。図1aから図1bへの移行において、所定のビンサイズが選択されるとデータビンニングのプロセスが生じる。ビンサイズは時間次元の関数である。たとえば、ビンサイズは2分にすることができる。多数のビンが図1bに示されている。各ビンは、スキャン全体で見いだされ、そのビンの範囲内に入るイオン種についてのm/zおよび強度の両方の情報を含んでいる。ビン(または領域)サイズは、経験および試験されるサンプルに基づいて従業者によって選択される。選択方法は当業者によく知られている。たとえば、ソフトウェアのMassLynxを用いることができる。このソフトウェアを使用して、ビンが以下のように集められる。(1)全体のイオンクロマトグラムを開く、(2)マウス右クリックでビン領域を選択しビンエリア上にドラッグすれば、すべてを含めた質量スペクトル(ビン)が現れる、(3)すべてを含めた質量スペクトル(ビン)のウィンドウ内に「リストスペクトル(List Spectrum)」のオプションが現れ、始動する、(4)リストスペクトル(List Spectrum)が選ばれると、ウィンドウが対応する存在量を備えたm/zを2行形式で表示する、(5)2つのカラム内に含まれるデータを複写する、および市販の(6)Excelのようなスプレッドシートに貼り付ける。
データビンニングプロセスの後に、変換ステップがある。(図1bから図1c参照)。この変換は、得られた分離リストをグラフによるデータ形式から行列データ表現に変換する。従業者は、単に「切り取りおよび貼り付け」手順を用い、2行のデータ集合情報をExcelのような市販スプレッドシートに与えることでこの変換を始めることができる。変換のこの部分がいったん完了すると、データ集合はゼロを用いて整列させる必要がある。各ビンは、分析されるすべてのイオンの値を有する必要がある。分析の忠実度を確保するために、そのビンについてイオン信号が観測されないところではゼロが強度値として挿入され、各データ集合が各m/zパラメータに対して1つの強度値を有する結果になる。その後、m/zパラメータの各行は、行列の1つの軸として作用する1つの行に融合させることができる。別法として、この変換を自動化するためにソフトウェアプログラムを使用することができる。表の形式で表したものが図1cに示されている。図1cにはm/zの行とビンの列がある。m/zの行は分析されるm/zイオンを含んでいる。ビンの列は分析される望ましいビンを含んでいる。行列の交差部分は、適切なm/zおよびビンパラメータに対応する強度値を含んでいる。さらに、データを解析にかける前に、試験によって引き起こされたm/zおよび強度における知られた変換に基づいて、操作者がデータ操作を行ってもよい。たとえば、同位体存在量は一緒にすることができ、その結果、たとえばC12およびその同位体C13に対する各値が一緒にされる。
この行列またはスプレッドシートは次に、各種サンプル間の比較を行うことができる市販のPCAプログラムに移され、解析される。このような市販のPCAプログラムの1つが、マサチューセッツ州ネーティックのMathWorks社が販売しているMatLabである。別のPCAプログラムパッケージは、ワシントン州ウディンビル(Woodinville)にあるInfoMetrix社から入手でき、Pirouetteと呼ばれている。
複数のスキャンの結果として生じたデータをビンニングを通じて合同することにより質量分析法特有の高分解能のいくつかをぼかすことによって、2次元解析は得られた3次元データを取り扱うことができる。これにより、試料間の変化が予期されるが種々のスキャンにおける変化の位置は分からない大量のデータを解析することが可能になる。変動の位置が分かった後で、後半の分析は、生データ本来の高分解能を使用してさらに差異の特徴を調べることができる。このビンニング手法は、データ集合を多くのタイプの多変量統計解析に適合させるように使用することができる。
本発明の特徴およびその他の詳細について以下の実施例でより詳細に説明し指摘する。本発明の特定の実施形態を図を用いて示すが、本発明を限定するものとして示すものではないことが理解されるだろう。本発明の主な特徴は発明の精神と範囲から逸脱することなく様々な実施形態で使用することができる。
ラットの尿サンプル
合計20匹のラットのサンプルがこの実験に使用された。これらのラットは4つのグループに分けられた。グループIは投与マトリックスだけを受け入れ、グループII、IIIおよびIVは化合物A、BおよびCをそれぞれ経口投与された。ラットの尿のサンプルは2つの時点、投与後0〜8および8〜24時間に集められた。ラットの尿は分析前に−20℃に冷凍保存された。
クロマトグラフィ
クロマトグラフィは、カラムオーブンを備えたWaters社のAlliance 2795HTおよびWaters社の2996PDA検出器を使用して実施した。ラットの尿(蒸留水で1:4に希釈)を10cm×2.1mmのWaters社Symmetry C183.5μmカラムに20μL/分で注入した。カラムは40℃に保持し、流量600μL/分において勾配条件下、溶離液「A」は0.1%蟻酸水溶液、溶離液「B」はアセトニトリルとして溶離した。カラムは、最初の1分間100%Aに保持し、その後、移動相を次の7分間にわたって30%Bまで急激に増加させた。その後、移動相を0.1分間にわたって95%Bまで急激に増加させた。この移動相は、カラムを洗浄するために0.5分間保持され、その後0.1分間にわたって最初の状態に戻された。最初の注入の10分後に次の注入が行われた。
質量分析
質量分析の解析は、エレクトロスプレーインターフェース(「EST」)を備えたMicroMass社Quattro Microで行われた。この計測器は陰イオンモードでキャピラリ電圧3kVの状態で操作され、コーン電圧は25Vに設定、ネブライザガスは脱溶媒温度150℃およびガス供給温度70℃の状態で600L/hrに設定された。カラム溶離液は5:1の比率に分割され、その結果100L/hrが質量分析供給源に入った。この計測器はスキャン時間200ミリ秒およびスキャン間遅れ時間50ミリ秒で100から800m/zまでスキャンするフルスキャンモードで操作された。データは0分から10分まで集められた。クロマトグラムの最初の部分は導入されず廃棄した。
データ解析
段階Iおよび段階IIの代謝産物などの任意の薬物関連生成物の存在について、LC/MSクロマトグラムを検査した。個々のLC/MSクロマトグラムはその後それぞれ10画分(1画分100スキャン)に分割された。100スキャンの個別クロマトグラム画分のそれぞれに対してMS信号が組み合わされた。ピークリストおよびイオン存在量はその後Excelファイルにエクスポートされた。次に、イオン信号が観測されない箇所にゼロが強度値として挿入されてデータ集合が整列され、その結果各データ集合が、100から800の各m/z整数に対して1つの強度値を有した。その後、社内のプログラムを使用してExcelファイルがPCA分析用MatLabに移された。
検討
ラットの尿は数千の化合物を含む可能性があり、その大部分は不明のままである。これら化合物の大多数は中程度の極性かまたは高い極性であり、したがって、尿サンプルの全成分の完全な溶離を行うには有機含有率が0から30%の勾配を用いるだけでよい。陰イオンエレクトロスプレーイオン化(ESI)MSは、陽イオンESIよりも情報が多いデータ集合をもたらすので、MS検出モードとして陰イオンを選んだ。この研究で用いたクロマトグラフィのカラム長は、勾配時間、および溶離液流量は、サンプル処理量とクロマトグラフィ分解能の間で最良のバランスを得るように選んだ。その結果、サンプル処理量は1時間当たり6サンプル、ピークキャパシティは78となった。このピークキャパシティは非常に大きくはないが、100から800m/zをスキャンする質量分析法の使用ははるかに大きな有効ピークキャパシティをもたらす。本研究においては、単純な逆相クロマトグラフィシステムを用いた。アミノ酸や糖などの極性の高い多くの化合物は保持されないことが十分に了解されるであろう。このシステムを変更することによってこれら化合物の解明が可能になる。
対照ラットの尿と時点1で投与された動物の尿サンプルのベースピーク強度(「BPI」)クロマトグラムの予備的な比較によって定性的な差異が明らかになっている(図2参照)。これらのクロマトグラムから確認できるように、投与されたサンプルグループのクロマトグラムには、対照グループのそれと比較した場合に高いレベルを示すいくつかのピークがある。これらのピークは、クロマトグラムの5〜9分の時間域で溶離する。これらピークの徹底した調査によって、ピークはいずれも投与した化合物に起因する代謝産物ではないことが確認された。したがってこれらのピークは、動物の代謝状態の変化によるものでなければならない。
化合物「A」の場合の時点2のサンプルから得られたBPIクロマトグラムは、時点1のサンプルと比較した場合、いくつかのピーク強度におけるいくつかの微妙な変化を示している(図3参照)。時点2のサンプルにおいて、5から7分の間に溶離する分析物は、時点1の同一分析物と比較した相対濃度を低下させているようである。化合物「B」および「C」のサンプルは、時点1と時点2の間の変動が少ないことを示している(図4および5参照)。これらの時点1と時点2のサンプルは昼と夜のサンプルなので、生体異物の投与が無くても2つのサンプルタイプの間には著しい変化が見られることが予期される。このことは、昼と夜の間の動物代謝の変化に関連した化合物は保持されなかったかまたは検出されなかったことを示唆している。
対照サンプルと比較して投与サンプルで変化したと識別されるピークを表1に挙げる。(m/z=338におけるこれらイオンの1つの抽出されたイオンクロマトグラムおよびこのピークのMSスペクトルが図6に示されている。)
Figure 2005528606
表1のデータは、対照サンプルおよび投与サンプルのこれらのピークについて観察されたピーク強度の変化を示している。このデータから観察できるように、ピーク濃度の変化は非常に著しい。これらの化合物は対照サンプル中にも観測されるという事実は、これらのピークが投与化合物の代謝生成物ではないことを立証している。
データ集合全体のPCA分析は図7に呈示されている。この図で、対照サンプルに関係するデータは丸で囲んだ部分内に含まれる。この対照サンプルは投与動物のサンプルから明らかに分けられている。このPCA分析は、保持時間およびm/z値のデータ集合全体を使用して実施される。このクロマトグラムを10個の時間域に細分化することによって、同様にクロマトグラムの特定時間域でPCA分析を行うことが可能になった。
5分から6分のデータのPCA分析が図8に呈示されている。この図では、丸で囲んだ部分内部に含まれている対照サンプルと投与サンプルとを分離することが可能である。1つに合わせたMSスペクトルは、投与サンプルおよび対照サンプルをPCAプロットの異なる領域に位置づけることができるMSピークはm/z=283およびm/z=261であったことを示している。m/z=283のイオンは投与サンプルの強度が増加したのに対して、m/z=261のイオンは投与サンプルの強度が低下した。この結果は、LC/MSデータを解析することによって得られた観測値を確認している。
図9は3分から4分のLC/MSデータのPCA分析を示している。このデータでは対照サンプルと投与サンプルは分離されていない。このデータは、クロマトグラムの領域内では、投与サンプルと対照サンプルの間に有意な差が無かったことを示している。
PCAデータ分析に結合されたLC/MSの応用は、3つの候補薬剤の投与に続くラットの尿の選別に使用することに成功した。この方法を使用して、対照サンプルと投与サンプルを区別することができた。PCA分析を使用して、分離を担うMSスペクトルの各成分を特定することもできる。このデータは、薬の発見および開発におけるメタボノミックな応用のために、LC/MSが陽子NMRに取って代わる実行可能な方法であるかまたはこれを補完さえするものであることを明確に実証している。
本発明をその実施形態に関連して特に示し、説明したが、本明細書に添付した請求項で定義したように本発明の精神と範囲から逸脱することなく形態と詳細の数多の変更が可能であることを当業者は了解するであろう。
本発明の実施形態に伴う各ステップを示す概略図である。 本発明の実施形態に伴う各ステップを示す概略図である。 本発明の実施形態に伴う各ステップを示す概略図である。 対照ラットおよび投与ラットに対する陰イオンBPILC/MSクロマトグラムの比較図である。 対照ラットおよび投与ラットに対する陰イオンBPILC/MSクロマトグラムの比較図である。 対照ラットおよび投与ラットに対する陰イオンBPILC/MSクロマトグラムの比較図である。 対照ラットおよび投与ラットに対する陰イオンBPILC/MSクロマトグラムの比較図である。 化合物Aを投与したラットの時点1および時点2における陰イオンBPILC/MS尿クロマトグラムの比較図である。 化合物Aを投与したラットの時点1および時点2における陰イオンBPILC/MS尿クロマトグラムの比較図である。 化合物Bを投与したラットの時点1および時点2における陰イオンBPILC/MS尿クロマトグラムの比較図である。 化合物Bを投与したラットの時点1および時点2における陰イオンBPILC/MS尿クロマトグラムの比較図である。 化合物Cを投与したラットの時点1および時点2における陰イオンBPILC/MS尿クロマトグラムの比較図である。 化合物Cを投与したラットの時点1および時点2における陰イオンBPILC/MS尿クロマトグラムの比較図である。 抜出したイオンクロマトグラムの図である。 m/z338のピークについてのMSスペクトル図である。 ラットの尿サンプル1〜24から成る全データ集合PCAプロット図である。 統合して重ね合わせた質量スペクトルの図である。 5分から6分の部分のPCAプロット図である。 統合して重ね合わせた質量スペクトルの図である。 3分から4分の部分のPCAプロット図である。

Claims (22)

  1. (a)サンプルについてデータを得るステップ(前記データは少なくとも3つのパラメーターによって特徴づけられ、前記パラメーターの少なくとも1つは時間と相関関係にある。)、
    (b)ステップ(a)からの前記データをビンニングして複数のビンニングされたデータ集合を形成するステップ(ビンサイズは時間パラメーターに基づいて選択され、前記データ集合におけるデータ点は残りのパラメーターの2つを用いて特徴づけられる。)、
    (c)前記ビンデータ集合のそれぞれを整列されたビンデータ集合に変換するステップ(すべてのビンデータ集合は同じ数のデータ点を有し、および前記整列されたデータ集合における各第1パラメーターについて少なくとも1つのビンデータ集合がゼロでない第2パラメーターを有するように、ゼロの第2パラメータを有する整列データ点が前記ビンデータ集合に加えられる。)
    (d)前記整列されたビンデータ集合を、1つの軸上の前記第1パラメータおよび第2の軸上のビン番号および交差部分に記録されたデータ点の前記第2パラメータにより揃えることにより2次元配列を形成するステップ、および
    (e)ステップ(d)から得た前記データを2次元多変量統計解析にかけるステップ
    を含む、2次元解析法を使用してサンプルから得た3次元データを解析する方法。
  2. 前記各ビンが共通の要素をもたない請求項1に記載の方法。
  3. 前記各ビンが部分的に共通するところがある請求項1に記載の方法。
  4. 前記ビンサイズが前記時間パラメータの全範囲を包含するビンから前記時間パラメータの2つ以下の同定し得る最小の増分を包含するビンにまでに及ぶ請求項1に記載の方法。
  5. 前記2次元多変量統計解析が、古典的最小二乗分析(CSL)、主成分分析(PCA)、部分最小二乗分析(PLS)および部分最小二乗判別式分析(PLS−DA)から成る集合から選択される請求項1に記載の方法。
  6. 前記2次元多変量統計解析が主成分分析(PCA)である請求項5に記載の方法。
  7. ステップcの変換が、各データ点が関連していることを前記第1のパラメータの各値が示す場合は前記データ点を併合することをさらに含み、前記併合は前記第2のパラメータの各値を加えることによって達成される請求項1に記載の方法。
  8. 前記3次元データが分光測定法と組み合わされたクロマトグラフィ法から得られる請求項1に記載の方法。
  9. 前記クロマトグラフィ法が液体クロマトグラフィ法である請求項8に記載の方法。
  10. 前記分光測定法が、紫外線分光法、赤外線分光法、質量分析法および核磁気共鳴から成る集合から選ばれる請求項8に記載の方法。
  11. 前記分光測定法が質量分析法である請求項10に記載の方法。
  12. 非時間ベースのパラメータが、前記サンプルの物理的/化学的性質に対応する物理的にアクセスできる変数および各ビンに含まれる各種の変数に対する前記変数の強度であり、前記時間パラメータがRの継続時間である請求項8に記載の方法。
  13. 前記サンプルの物理的/化学的性質に対応する前記物理的にアクセスできる変数がm/zである請求項12に記載の方法。
  14. ステップcの変換が、各データ点が同じイオンの同位元素であること示すm/zパラメータを有する前記データ点を併合することをさらに含み、前記併合が各強度値を加えることによる請求項13に記載の方法。
  15. 前記3次元データが液体クロマトグラフィ/質量分析法から得られる請求項8に記載の方法。
  16. (a)サンプルについてクロマトグラフィ/質量分析データを得る段階(前記データは少なくとも3つのパラメーターによって特徴づけられ、前記パラメーターの少なくとも1つはR、m/zおよび強度からなる集合から選択される。)
    (b)ステップ(a)からのデータをビンニングして複数のビンニングされたデータ集合を形成するステップ(ビンサイズはRに基づいて選択され、前記ビンデータ集合におけるデータ点は、各ビン内に含まれる各イオンについての1つまたはそれ以上のm/zおよび強度の値を用いて特徴づけられる。)、
    (c)前記ビンデータ集合のそれぞれを整列されたビンデータ集合に変換するステップ(すべてのビンデータ集合は同じ数のデータ点を有し、および前記整列されたデータ集合における各m/z値について少なくとも1つの整列されたビンデータ集合が前記m/z値に関連するゼロでない強度値を有するように、ゼロの強度パラメータを有する整列データ点が前記ビンデータ集合に加えられる。)
    (d)前記整列されたビンデータ集合を、1つの軸上の前記m/z、第2の軸上のビン番号および交差部分に記録された強度値により揃えることにより2次元配列を形成するステップ、および
    (e)ステップ(d)から得た前記データをPCA分析にかけるステップ
    を含む、主成分分析(PCA)を使用して3次元データを解析する方法。
  17. 前記クロマトグラフィ/質量分析データが液体クロマトグラフィ/質量分析法から得られる請求項16に記載の方法。
  18. ステップcの変換が、各データ点が同じイオンの同位元素であることをm/zパラメータが示す場合は前記データ点を併合することをさらに含み、前記併合は各強度値を加えることによる請求項16に記載の方法。
  19. 前記2次元配列がスプレッドシートに形成される請求項16に記載の方法。
  20. 前記各ビンが共通の要素をもたない請求項16に記載の方法。
  21. 前記各ビンが部分的に共通するところがある請求項16記載の方法。
  22. 前記ビンサイズが前記時間パラメータの全範囲を包含するビンから前記時間パラメータの2つ以下の同定し得る最小の増分を包含するビンにまでに及ぶ請求項16に記載の方法。
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