JP2005528444A - 金属メソポルフィリンハライド化合物の調製 - Google Patents

金属メソポルフィリンハライド化合物の調製 Download PDF

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Abstract

金属メソポルフィリンハライド化合物を調製する方法について述べる。金属メソポルフィリンハライド化合物は、新規なメソポルフィリンIX中間体化合物を形成し、次にメソポルフィリンIX中間体を金属挿入によって金属メソポルフィリンハライドに変換することによって作成できる。新規な中間体化合物は、酸中でのヘミンの触媒水素添加およびその後の回収によって作成できる。

Description

本発明は一般に、金属メソポルフィリンハライド化合物およびその調製方法に関する。さらに詳細には、そのようなメソポルフィリンハライド化合物に変換可能である新規な中間体化合物を製造する方法に関する。
スズ(IV)メソポルフィリンIXジクロライドまたはスタンソポルフィン(stannsoporfin)は、図1に示す構造を有する化合物である。スタンソポルフィンは、例えば乾癬(Kappas et al.への米国特許第4,782,049号)および小児黄疸(例えば米国特許第4,684,637号、第4,657,902号および第4,692,440号)を含む各種の疾患の処置における薬剤としての使用が提案されてきた。スタンソポルフィンは、哺乳動物におけるヘム代謝を阻害すること、哺乳動物におけるトリプトファン代謝の速度を制御すること、および哺乳動物によってヘムが排出される速度を上昇させることも知られている(どちらもKappasらへの米国特許第4,657,902号および第4,692,400号)。
スタンソポルフィンを得るための方法は、当分野で既知である。図2に示した構造式の、プロトポルフィリンIX鉄(III)クロライドまたはヘミンは、通常、開始物質として使用される。ヘミンは一般に水素添加されて、中間体メソポルフィリンIXジヒドロクロライドを生成し、これが次いでスズ挿入を受けてスタンソポルフィンを生じる。
中間体メソポルフィリンIXジヒドロクロライドの調製のための1つの従来方法は、高温における、ギ酸中のPd(0)上でのヘミンの触媒水素添加を伴うものであった。そのような方法によって得られた生成した中間体のカラムクロマトグラフィーは、約15%の特定されていない不純物を含有するといわれる中間体メソポルフィリンIXジヒドロクロライド生成物を生じる。この中間体の別の調製方法は、通常、より低い温度にてパラジウム触媒の存在下で、ギ酸中でヘミンを加熱しながら実施されている。この方法は、特定されていない不純物の量を低下させるといわれている。しかしながら中間体生成物が分解することなく、反応を完了させることは困難である。
メソポルフィリンIX中間体の調製について上述の方法は、生成物のごく少ないグラムスケールを生成するために使用され、生成物はさらに、次に一般に分取またはカラムクロマトグラフィーによる単離および精製を必要とする。加えて、水素添加がより低い温度で実施されるこれらの方法は不完全な反応を生じ、より高温が使用される場合、中間体生成物の分解が確認される。結果として、粗中間体生成物は、精製を必要とする。その上、上述の手順は、非常に大量の溶媒を必要とし、それゆえメソポルフィリンIXジヒドロクロライドまたはその遊離塩基は濾過を使用して単離されるため、プロセスを工業用にスケールアップするのには不適にしている。そのような濾過およびそれに続く生成物の洗浄は時間がかかり、大規模単離を費用のかかる困難なものにしている。加えて、ジヒドロクロライドを形成するために必要な、高温における塩酸中でのメソポルフィリンIXの限られた安定性も、このプロセスの工業用スケールアップを複雑にしている。
スズのメソポルフィリンIXへの挿入を含む、各種の金属のポルフィリン環への挿入は、FischerおよびNeumann(Ann.Chem.(1932),494,225)によって述べられている。スズの挿入の反応は、酸中、通常は酢酸中で、さらに通常、還流下にて酸化剤の存在下でSn(II)を使用して実施される。溶液を緩衝し、ポルフィリンの脱プロトン化を向上させる酢酸ナトリウムを含めるための修飾方法は、「Porphyrins and Metalloporphyrins」p.757,Elsvier,Amsterdam,1975で報告されているように、FuhrhopおよびSmithによっても述べられている。多くの場合において、金属メソポルフィリンハライド生成物は、冷却中の反応混合物から直接結晶化する。そのような結晶化は、水またはメタノールの添加によって向上する。
本発明の目的は、当分野で既知の方法の一部の障害を克服する、金属メソポルフィリンハライドの調製のための新規な方法を提供することである。
本発明のさらなる目的は、スズメソポルフィリンクロライドおよび他の金属メソポルフィリンハライドの調製に有用な新規な中間体を提供することである。
発明を解決するための手段
ヘミンの触媒による水素添加がギ酸中で実施される場合、それぞれが異なる反応条件を使用する2つの別個の状態において、新規な中間体化合物であるメソポルフィリンIXホルメートが形成されることが今や発見されている。この化合物は、実質的に純粋な固形物の状態で単離できるよう沈殿させられる。次に、実質的に純粋な中間体は、工業スケールで実施できる簡単な手順により、スズなどの金属を挿入するために反応させて、必要ならばさらなる精製が可能である、高い純度を持つ金属メソポルフィリンハライドを得ることができる。
それゆえ本発明は、第一の態様から、メソポルフィリンIXホルメートを調製する方法を提供し、方法はヘミンにギ酸中で触媒による水素添加を受けさせるステップを含み、上記水素添加は、
ヘミンと水素添加触媒との混合物にギ酸中で約30〜60psiの水素圧を受けさせるステップと、次に温度を約85〜95℃に上昇させるステップと、温度をその範囲内で約1〜3時間の期間維持するステップとの第一のステップと、
上記混合物に、さらに約30〜60psiの水素圧を約45〜50℃の温度にて、約3〜6時間にわたって受けさせる第二のステップと
を含む2つの連続するステップで実施される水素添加と、
エーテルまたは他の有機溶媒を用いた沈殿により、メソポルフィリンIXホルメートを反応混合物から回収するステップと
を含む。
図3に示す構造化学式を有するメソポルフィリンIXホルメートは、新規な化合物であり、本発明の第二の態様を構成する。
代わりにおよび好ましくは、加熱するステップの前にリアクターをH2ガスによって加圧することができる。方法の第一のステップにおいて、加熱前にリアクターを水素によって加圧することは分解を減少させるのに対して、第一のステップについて上で設定した時間および温度を越えることは分解を増加させる。これに対してより短い反応時間およびより低い温度は、変換の望ましくない減少を引き起こし、生成物の低い収率につながるであろう。
上で定義した第二のステップは、ヘミン(プロトポルフィリンIX)のメソポルフィリンIXホルメートへの変換を完了させる。
ホルメートとしての中間体生成物の単離は、容易に濾過できる中間体を提供する。少なくとも実質的に高い純度の中間体生成物(約>97%)を得るためにそれを濾過および洗浄することは、簡単な手順である。スタンソポルフィンまたは他の金属メソポルフィリンハライドにかかわらず、中間体の純度は、より高い純度の中間体がより高い純度の生成物を生成するという点で、最終生成物の製造において重要である。
本発明の第二の方法の態様は、メソポルフィリンIXホルメートを金属メソポルフィリンハライドに変換する方法を含み、方法は、
メソポルフィリンIXホルメートを乾燥させるステップと、
緩衝された酸性反応条件下での、酸化剤の存在下での金属ハライド化合物との反応によって、メソポルフィリンIXホルメートに、化学金属挿入プロセスを受けさせるステップと、
金属メソポルフィリンハライドを反応混合物から回収するステップと
を含む。
本発明は、第三の態様から、
(a)水性塩基溶液に金属メソポルフィリンハライドを溶解させて、溶解された金属メソポルフィリンハライドを得るステップと、
(b)上記溶解された金属メソポルフィリンハライドを炭で処理して、処理された金属メソポルフィリンハライドを得るステップと、
(c)上記処理された金属メソポルフィリンハライドを第一の酸性水溶液に添加して、沈殿した金属メソポルフィリンハライドを得るステップと、
(d)上記沈殿した金属メソポルフィリンハライドを第二の酸性水溶液中で高温にて粉砕して、医薬品グレードの純粋な(ほぼ97%またはそれ以上の)金属メソポルフィリンハライドを得るステップと、
(e)医薬品グレードの純粋な金属メソポルフィリンハライドを乾燥させるステップと
を含む、金属メソポルフィリンハライドの精製方法を提供する。
本発明の第四の態様は、金属メソポルフィリンハライドを調製する方法を提供し、方法は、
ヘミンと水素添加触媒との混合物に、ギ酸中で約30〜60psiの水素圧を受けさせるステップと、次いで温度を約85〜95℃に上昇させるステップと、温度をその範囲内で約1〜3時間にわたって維持するステップとの第一のステップと、
上記混合物にさらに約30〜60psiの水素圧を約45〜50℃の温度にて、約3〜6時間の期間受けさせる第二のステップと
を含む、ヘミンに2ステップの触媒的な水素添加を受けさせるステップと、
エーテルまたは他の有機溶媒を用いた沈殿により、メソポルフィリンIXホルメートを反応混合物から回収するステップと、
メソポルフィリンIXホルメートを乾燥させるステップと、
緩衝された酸性反応条件下で、酸化剤の存在下での金属ハライド化合物との反応によって、メソポルフィリンIXホルメートに、化学金属挿入プロセスを受けさせるステップと、
金属メソポルフィリンハライドを反応混合物から回収するステップと
を含む。
この第四の態様の実施形態に従って、方法はさらに、
(a)水性塩基溶液に金属メソポルフィリンハライドを溶解させて、溶解された金属メソポルフィリンハライドを得るステップと、
(b)上記溶解された金属メソポルフィリンハライドを炭で処理して、処理された金属メソポルフィリンハライドを得るステップと、
(c)上記処理された金属メソポルフィリンハライドを第一の酸性水溶液に添加して、沈殿した金属メソポルフィリンハライドを得るステップと、
(d)上記沈殿した金属メソポルフィリンハライドを第二の酸性水溶液中で高温にて粉砕して、実質的に純粋な(ほぼ95%またはそれ以上の)金属メソポルフィリンハライドを得るステップと、
(e)上記実質的に純粋な金属メソポルフィリンハライドを乾燥させるステップと
を含む精製ステップをさらに含むことができる。
本発明による第四の方法態様の全ての実施形態において、ステップ(a)〜(c)は、沈殿した金属メソポルフィリンハライドにステップ(d)を受けさせる前に、少なくとも2回実施してもよい。
図4に示されている本発明の実施例の第一の態様において、ヘミンは、例えばパラジウム、白金またはニッケルなどの適切な金属触媒上で、特に水素雰囲気下で、高温にて、ギ酸中で水素添加される。本発明の好ましい実施形態は、金属触媒としてのパラジウムまたは炭素の使用を伴う。水素添加の第一の段階において、水素添加の温度は、約1〜3時間に渡って、約85〜95℃に維持される。最も好ましい条件は、約90℃の温度および約1時間の期間である。
水素添加の第二の段階において、実質的に全てのヘミン(プロトポルフィリンIX鉄(III)クロライド)をメソポルフィリンIXホルメートに変換するために、反応混合物は約45〜50℃に冷却され、さらに約3〜6時間に渡って水素添加される。この第二の段階も、ギ酸中で実施される。方法の2つの段階が同一のリアクターで実施されるように、上の第一の態様と同じ触媒が使用される。場合により、第二の段階を開始する前に、水素のさらなる分量をリアクターに供給できる。第二の水素添加段階は、メソポルフィリンIXホルメートの収率を上昇させ、同時に最終的な金属メソポルフィリンハライド中の不純物の量を減少させる。
前に述べられた方法とは対照的に、本発明のメソポルフィリンIX中間体化合物は、ジヒドロクロライドとしてではなく、むしろギ酸塩として単離される。
メソポルフィリンIXホルメートはエーテルまたは他の有機溶媒などの溶媒の添加によってギ酸溶液から単離され、メソポルフィリンIXホルメート中間体を直接生じる。メソポルフィリンIXホルメート中間体はさらに乾燥される。例えば、メチルtert−ブチルエーテル、ジエチルエーテルまたはジ−イソプロピルエーテルなどのエーテルが特に使用できる。本発明の好ましい実施形態は、メチルtert−ブチルエーテルを包含する。
本発明による方法で使用される溶媒の量は、引用された方法で使用された溶媒の量よりもはるかに少ない。そのようにより少ない量は、より短いフィルタ時間を可能にする。約1:10〜約1:20の、ヘミン量の、溶媒量に対する比が使用できる。加えて、メソポルフィリンIXホルメートの濾過および洗浄は短時間である。乾燥後、粗中間体ホルメートが高い収率(約80〜95%)で得られ、HPLCによって確立されたその純度は約97%またはそれ以上である。本発明の方法に従って得られた中間体ホルメートは、分取クロマトグラフィーによる精製後には、当分野で述べられた方法で生成された中間体メソポルフィリンIXジヒドロクロライドと同じか、より優れた品質である。
金属メソポルフィリンハライドを得るための、メソポルフィリンIXホルメートへの金属の挿入は、既知の薬品および本発明の特に好ましい実施形態であるスタンソポルフィンを調製するために、特にスズに関して以下で説明する。本発明の範囲は、例えば、特に鉄、亜鉛、クロム、マンガン、銅、ニッケル、マグネシウム、コバルト、白金、金、銀、ヒ素、アンチモン、カドミウム、ガリウム、ゲルマニウムおよびパラジウムなどの他の金属が挙げられるが、これらには限定されない、一般に、例えば、メソポルフィリンクロライドが挙げられるがこれには限定されないメソポルフィリンハライドの調製に適用することができる。
これらの他の金属のメソポルフィリンハライドの調製は単に、上述した方法の塩化第1スズの代わりに、実質的に等量の選択した金属のクロライド、ブロミドまたはヨウ化物などのハライドの置換を必要とする。
本発明による方法の第二の段階を図5に示す。メソポルフィリンIXホルメートは、還流下にて、酸化剤の存在下で、アセテートイオンによって緩衝された酢酸中で、スズ(II)担体と共に加熱を受ける。スズ(II)ハライドまたはスズ(II)アセテートなどのスズ(II)担体が使用できる。適切なアセテート対イオンは、アンモニウム、ナトリウムまたはカリウムイオンを含む。空気からの酸素、または純粋な形態の酸素などの酸化剤も、過酸化水素などと同様に使用することができる。この第二の段階の1つの例示的な実施形態において、メソポルフィリンIXホルメートは、酢酸アンモニウムによって緩衝された酢酸中でスズ(II)クロライドと共に加熱を受け、反応は還流下、空気の存在下で実施される。スズメソポルフィリンクロライドは、水の添加、続いて濾過によって反応混合物から単離される。約90〜100℃での乾燥の前に濾塊(cake)を約90〜100℃の高温にて、好ましくは約0.1N〜6Nの濃度の熱希塩酸中に粉砕させる。粗製の、実質的に純粋なスズメソポルフィリンクロライド(粗スズ(IV)メソポルフィリンIXジクロライド)は、収率約75〜95%およびHPLC分析によって判断されるように純度約95%で得られる。
そのようにして得られたスズメソポルフィリンクロライドは、無機塩基性水溶液、好ましくは希水酸化アンモニウムに溶解させること、続いて木炭による処理によってさらに精製できる。次に生成物は、酢酸、塩酸またはその混合物などの酸性溶液への添加によって再沈殿される。上の溶解、炭処理および再沈殿ステップは、所望の純度を確保するために、何回も、通常は約1〜3回反復される。乾燥の前に濾塊は、全ての残留アンモニウム塩を除去するために、約90〜100℃の高温にて、約0.1N〜6Nの濃度の熱希塩酸中に粉砕させる。スズメソポルフィリンクロライド生成物(スズ(IV)メソポルフィリンIXジクロライドまたはスタンソポルフィン)は、収率約50〜70%で、HPLC純度約97%またはそれ以上で得られる。
本発明は、開始反応体のスケールの増加に基づいて、適切な反応または乾燥時間の増大など、上の手順をわずかに変更することによって、実質的に純粋なまたは医薬品品質のスズメソポルフィリンクロライド(スズ(IV)メソポルフィリンIXジクロライドまたはスタンソポルフィン)を、約0.1kgを超えて数キログラム量を含む量などの大規模スケールで生成するためにも実施できる。温度および圧力時間は同様に、本発明の範囲内で必要に応じて変更することができる。スズメソポルフィリンクロライド生成物(スズ(IV)メソポルフィリンIXジクロライドまたはスタンソポルフィン)は、大規模製造方法において、収率が約60〜90%、HPLC純度約97%で得られる。
本発明は、以下の具体的な実験例を参照して、例示する目的でさらに説明されるであろう。
メソポルフィリンIXホルメートの調製
2000mlの水素添加容器に、ヘミン40.0g、5%のPd/C(50重量%の水)4.0g、および96%のギ酸800mlを加えた。ヘミンおよびメソポルフィリンIXホルメートは、反応中間体と同様に感光性物質であることが伝えられているため、この手順全体を通じて、可視光または紫外光への反応の暴露を最小限にするよう注意した。
容器に窒素流を10分間流した。次に激しく攪拌しながら、水素を用いて50psiまで10分間加圧し、次に減圧して、サイクルを反復した。水素によって容器を50psiまでさらに加圧し、約20分間に渡って温度を90℃まで上昇させた。
水素添加反応は、1〜1.5時間に渡って90℃および45〜55psiに維持した。反応混合物は90℃において、長期間に渡って安定ではなかった。この温度における時間は、全てのヘミンを溶解させて、この物質の大部分を中間体および最終生成物のメソポルフィリンIXホルメートに変換するのに十分であった。反応を20分間に渡って、50℃/50psiに冷却した。この圧力および温度を3時間に渡って維持した。反応混合物は、この温度において18時間まで安定であることが示された。反応を20〜25℃に冷却し、減圧し、そして窒素でフラッシュした。
触媒は、20gのセライト床による濾過によって除去した。濾塊をギ酸3×50mlによってすすぎ、濾液は、磁気攪拌棒、温度計、および蒸留ブリッジ(distillation bridge)を備えた2000mlの三口丸底フラスコに加えた。ギ酸溶媒をアスピレータ真空下で残留体積200mlまで蒸発させた。蒸留ブリッジを添加漏斗と交換した。適度に攪拌しながら、メチルtert−ブチルエーテル800mlを30〜60分間に渡って滴下して添加した。得られた懸濁物は60分間に渡って20〜25℃に冷却し、次に1〜2時間にわたって−20〜−25℃に冷却した。懸濁物を減圧下で濾過した。濾塊を濾液100mlによって、続いてメチルtert−ブチルエーテル2×50mlによってすすぎ、高真空下にて40〜60℃にて24時間に渡って乾燥させた。メソポルフィリンIXホルメート約30〜38gを得た(収率75〜95%)。
実質的に純粋なメソポルフィリンクロライド(スズ(IV)メソポルフィリンIXジクロライドまたはスタンソポルフィン)の調製
機械式スターラー、凝縮器、バブラー、および通気管を備えた1000mlの暗色三口フラスコに、メソポルフィリンIXホルメート30.0g、スズ(II)クロライド34.5g、酢酸アンモニウム7.1g、および酢酸600mlを加えた。懸濁物は30分間に渡って20〜25℃にて攪拌した。メソポルフィリンIXホルメートおよびスズメソポルフィリンは、全ての反応中間体と同様に感光性物質であることが伝えられており、それゆえこの手順全体を通じて、光への反応の暴露を最小限にするよう注意した。
反応は3〜4時間に渡って通気しながら還流まで加温した。反応は、110〜115℃にて48時間まで安定であることが示された。いったん完了すると、反応混合物を60〜70℃まで冷却し、60分間に渡って20〜25℃に冷却しながら水300mlを添加した。懸濁物は減圧下で濾過した。濾塊は、水2×60mlですすいだ。攪拌棒、温度計、凝縮器および窒素パージを備えた1000mlの暗色三口丸底フラスコに、上のステップによる湿潤塊、および1NのHCl 500mlを加えた。得られた懸濁物を1時間に渡って90℃まで加温した。懸濁物を減圧下で濾過した。濾塊を0.1NのHCl 2×50mlですすぎ、高真空下で80〜90℃にて24時間に渡って乾燥させた。粗製の、実質的に純粋な(約95%またそれを超える純度)スズメソポルフィリンクロライド(スズ(IV)メソポルフィリンIXジクロライドまたはスタンソポルフィン)約25〜28gが収率約83〜93%で得られた。
粗製の、実質的に純粋なスズ(IV)メソポルフィリンクロライド(スズ(IV)メソポルフィリンIXジクロライドまたはスタンソポルフィン)のさらなる精製
磁気攪拌棒および窒素パージを備えた250mlの暗色一口丸底フラスコに、スズ(IV)メソポルフィリンクロライド(スズ(IV)メソポルフィリンIXジクロライド)10.0g、水125ml、および28%の水酸化アンモニウム4ml、pHを9.0〜10.0に調整するために十分な量の水酸化アンモニウムを加えた。懸濁物を溶解させるために、20〜25℃にて20〜30分間に渡って攪拌した。スズ(IV)メソポルフィリンは感光性であるため、この反応シーケンスを通じて暗条件を維持した。
フラスコに0.5gのDarco KB および1.5gのセライトを加えた。暗色懸濁物を20〜25℃にて1時間攪拌した。懸濁物は、5.5cmブフナー漏斗を用いてセライト床を通じて減圧下で濾過した。フラスコおよび濾塊を2×10mlの水ですすいだ。磁気攪拌棒、添加漏斗および窒素パージを備えた1Lの暗色一口丸底フラスコに、酢酸375ml、および37%の塩酸10mlを加えた。セライト濾過ステップからの濾液を添加漏斗に加え、30〜45分間に渡って攪拌酸溶液に滴下して添加した。懸濁物を20〜25℃にて1〜2時間攪拌し、次に、7cmのブフナー漏斗を用いて減圧下で濾過した。濾塊を水2×10mlですすいだ。
磁気攪拌棒および窒素パージを備えた250mlの暗色の一口丸底フラスコに、上のステップからのスズメソポルフィリン湿潤塊、27%の水酸化アンモニウム125ml、および4mlの水を加えた。懸濁物を溶解させるために20〜25℃にて20〜30分間攪拌して、さらなる水酸化アンモニウムによってpHを約9.0〜10.0に調整した。フラスコにDarco KB 0.5gおよびセライト1.5gを加えた。暗色懸濁物を20〜25℃にて1時間攪拌した。懸濁物は、5.5cmブフナー漏斗を使用してセライト床によって減圧下で濾過した。フラスコおよび濾塊を水2×10mlですすいだ。
磁気攪拌棒、添加漏斗および窒素パージを備えた1Lの暗色一口丸底フラスコに、酢酸375mlおよび37%の塩酸10mlを加えた。添加が完了したら、37%の塩酸の添加によってpHを約1以下に調整した。上のセライト濾過ステップからの濾液を添加漏斗に加え、30〜45分間に渡って攪拌酸溶液に滴下して添加した。添加が完了したら、塩酸の添加によってpHを約1以下に調整した。懸濁物を20〜25℃にて1〜2時間攪拌し、次に7cmブフナー漏斗を使用して減圧下で濾過した。濾塊を水2×10mlですすいだ。
磁気攪拌棒および窒素パージを備えた250ml暗色一口丸底フラスコに、上のステップからのスズメソポルフィリン湿潤塊、水125ml、および27%の水酸化アンモニウム4mlを加えた。懸濁物を溶解させるために20〜25℃にて20〜30分間攪拌した。さらなる水酸化アンモニウムによってpHを約9.0〜10.0に調整した。フラスコにDarco KB 0.5gおよびセライト1.5gを加えた。暗色懸濁物を20〜25℃にて1時間攪拌した。懸濁物は、5.5cmブフナー漏斗を使用してセライト床によって減圧下で濾過した。フラスコおよび濾塊を2×10mlの水ですすいだ。
磁気攪拌棒、添加漏斗および窒素パージを備えた1Lの暗色一口丸底フラスコに、酢酸375mlおよび37%塩酸10mlを加えた。添加が完了したら、37%の塩酸の添加によって混合物のpHを約1以下に調整した。セライト濾過ステップからの濾液を添加漏斗に加え、30〜45分間に渡って攪拌酸溶液に滴下して添加した。添加が完了したら、塩酸の添加によってpHを約1以下に調整した。懸濁物を20〜25℃にて1〜2時間攪拌し、次いで7cmブフナー漏斗を使用して減圧下で濾過した。濾塊を水2×10mlですすいだ。
攪拌棒、凝縮器、および窒素パージを備えた500mlの暗色一口丸底フラスコに、上のステップからのスズメソポルフィリン湿潤塊および1NのHCl 200mlを加えた。理想的には赤色を有する懸濁物を、約85〜90℃にて1〜2時間に渡って加温した。反応を20〜25℃に冷却し、懸濁物を7cmブフナー漏斗を使用して減圧下で濾過した。濾塊を0.1NのHCl 2×20mlですすぎ、85〜90℃にて24〜48時間乾燥させた。医薬品グレードの純粋なスズメソポルフィリンクロライド(スズ(IV)メソポルフィリンIXジクロライド)約5〜7gを、収率約50〜70%、HPLC分析で判断されたように99%またはそれ以上の純度で得た。
スズメソポルフィリンIXクロライド(スズ(IV)メソポルフィリンIXジクロライドまたはスタンソポルフィン)の典型的な大規模製造
ステップ1
圧力試験を行い、窒素により不活性化された200Lの反応容器に、5%の炭素担持パラジウムを0.6kg(50重量%の水)を加える。攪拌せずに、この反応を通じて可視光または紫外光への成分の暴露を最小限にしながら、容器に、6.0kgのヘミンおよび161.0kgのギ酸を加える。20〜25℃において、水素を用いて容器を30〜35psiに加圧する。反応混合物は、最低30分間激しく攪拌し、85〜90℃に加温する。激しく攪拌しながら、水素圧45〜55psiにて、反応温度を85〜90℃に、60〜75分間維持する。次に圧力を維持しながら反応を45〜50℃に冷却し、水素添加をさらに6時間継続する。反応を20〜25℃に冷却する。リアクターを減圧し、窒素で不活性化する(窒素を流す)。リアクターにhyflo supercel 3.0kgなどの分散剤を加え、36kgのギ酸中に懸濁させる。次に反応混合物を濾過して触媒を除去する。
濾塊を2×61kgのギ酸ですすぐ。濾液170Lを200Lの反応容器に移し、10〜15℃に冷却する。反応混合物を50℃の最高リアクター温度にて、残留体積25〜35Lまで20〜60mmHgの減圧下で蒸留する。濾液の残りをリアクターに移し、10〜15℃に冷却する。反応混合物を50℃の最高リアクター温度にて、残留体積25〜35Lまで20〜60mmHgの減圧下で蒸留する。リアクターの温度を20〜25℃に冷却する。反応容器は、最低1時間に渡って、89.1kgのメチルtert−ブチルエーテルを加える。添加の完了時に、反応を20〜25℃にて最低2時間攪拌する。反応混合物を最低1時間に渡って、−20〜−25℃に冷却する。反応を−20〜−25℃にて4時間に渡って攪拌する。懸濁物は、−20〜−25℃にてコットンテリレン布で濾過する。濾塊はメチルtert−ブチルエーテル2×6kgですすぐ。生成物を真空下で最高オーブン温度55℃にて、乾燥仕様に合格するまで乾燥させる。乾燥したら、生成物(メソポルフィリンIXホルメート)を包装する。この反応の理論収量は6.1kgである。通常、生成物は収量4.6〜5.8kg(75〜95%)で単離される。
ステップ2
不活性化反応容器にスズ(II)クロライド5.3kg、酢酸アンモニウム1.1kg、および酢酸45.3kgを加える。懸濁物を20〜25℃にて、最低2時間に渡って適度に攪拌する。200Lの不活性化反応容器にステップ1からのメソポルフィリンIXホルメート4.6kg、および酢酸45.0kgを加える。メソポルフィリン懸濁物を、2時間に渡って適度に攪拌しながら、45〜55℃に加温する。スズクロライド懸濁物は、適度に攪拌しながら窒素雰囲気下で、容器内で45〜55℃の温度を維持しながらメソポルフィリン懸濁物中に移す。移動ラインを酢酸5.9kgですすぐ。激しく攪拌しながら、窒素および空気をリアクター内で酸素レベルを2%未満に維持するような速度で反応中にバブリングする。この通気を反応の間維持する。激しく攪拌しながら、反応混合物、最低3時間に渡って、還流(約110℃)まで加温する。
反応を60〜70℃に冷却し、精製(脱イオン)水45.8kgを最低30分間に渡って添加する。適度に攪拌しながら、最低1時間に渡って反応温度を20〜25℃に冷却する。反応混合物を20〜25℃にて最低1時間攪拌する。生成物をコットンテリレン布で濾過し、濾塊を精製水2×9kgですすぐ。湿潤濾塊を200Lの反応容器に移し、精製水30.1kg、31%塩酸4.6kgが続く。移動ラインを5kgの精製水ですすぐ。適度に攪拌しながら、懸濁物を1〜3時間に渡って85〜90℃に加温する。反応混合物20〜25℃に冷却し、アセトン31.0kgを最低30分間に渡って添加する。懸濁物を20〜25℃にて最低1時間攪拌する。生成物をコットンテリレン布で濾過し、濾塊をアセトン2×6kgですすぐ。生成物は、乾燥仕様に合格するまで、フィルタ上にて窒素流で乾燥させる。乾燥したら、粗生成物(実質的に純粋な(約95%またはそれ以上)スズ(IV)メソポルフィリンIXジクロライド)を包装する。この反応の理論収量は、5.3kgである。通常、粗製の、実質的に純粋なスズメソポルフィリン生成物は、収量4.0〜4.8kg(75〜90%収率)で単離される。
ステップ3
不活性化された200Lリアクターに、ステップ1およびステップ2で生成された粗製の、実質的に純粋なスズメソポルフィリン1.8kg、およびWFI(注射用水)31kgを、20〜25℃にて適度に攪拌しながら加える。リアクターに28%の水酸化アンモニウム2.4kgを加える。pHが9より大きくなるようにpHを試験する前に、得られた溶液を20〜25℃にて30分間に渡って攪拌する。そうでない場合、このpHレベルが達成されるまで、追加の水酸化アンモニウムを少量添加する。得られた溶液に、精製水2.3kgに懸濁させた0.1kgのDarco KB活性炭および0.2kgのhyflo supercelを加える。適度に攪拌しながら、懸濁物を20〜25℃にて30分間に渡って攪拌する。懸濁物はスパークラーフィルタで濾過して固体を除去し、濾液を残す。濾塊を精製水13kgですすぐ。不活性化された200Lリアクターに、69.3kgの酢酸および3.1kgの31%の塩酸を加える。適切に攪拌しながら、窒素雰囲気下で温度を20〜25℃に維持して、濾液を最低45分間に渡って酢酸HCl溶液に添加する。pHが1またはそれより小さくなるようにpHレベルを試験する前に、得られた懸濁物を20〜25℃にて15分間に渡って攪拌する。そうでない場合、このpHレベルが達成されるまで、追加の塩酸を少量添加する。次に、懸濁物を20〜25℃にて最低1時間に渡って攪拌する。生成物はコットンテリレン布で濾過し、濾塊を精製水2×5kgですすぐ。
20〜25℃にて適度に攪拌しながら、不活性化された200Lリアクターに、精製水31kgおよび28%の水酸化アンモニウム2.4kgを加える。全ての湿潤塊を完全に溶解させるために、次に溶液を濾塊内に再循環させる。pHが9より大きくなるようにpHを試験する前に、得られた溶液を20〜25℃にて30分間に渡って攪拌する。そうでない場合、このpHレベルが達成されるまで、追加の水酸化アンモニウムを少量添加する。得られた溶液に、精製水2.3kgに懸濁させた0.1kgのDarco KB活性炭および0.2kgのhyflo supercelを加える。適度に攪拌しながら、懸濁物を20〜25℃にて30分間に渡って攪拌する。懸濁物はスパークラーフィルタで濾過して固体を除去し、濾液を残す。濾塊を13kgの精製水ですすぐ。不活性化された200Lリアクターに、69.3kgの酢酸および3.1kgの31%の塩酸を加える。適切に攪拌しながら、窒素雰囲気下で温度を20〜25℃に維持して、濾液を最低45分間に渡って酢酸HCl溶液に添加する。最終的なpHが1またはそれより小さくなるようにpHレベルを試験する前に、得られた懸濁物を20〜25℃にて15分間に渡って攪拌する。そうでない場合、このpHレベルが達成されるまで、追加の塩酸を少量添加する。次に懸濁物を20〜25℃にて最低1時間に渡って攪拌する。生成物はコットンテリレン布で濾過し、濾塊を精製水2×5kgですすぐ。
20〜25℃にて適度に攪拌しながら、不活性化された200Lリアクターに、31kgの精製水および28%の水酸化アンモニウム2.4kgを加える。全ての湿潤塊を完全に溶解させるために、次に溶液を濾塊内に再循環させる。pHが9より大にするようにpHを試験する前に、得られた溶液を20〜25℃にて30分間に渡って攪拌する。そうでない場合、このpHレベルが達成されるまで、追加の水酸化アンモニウムを少量添加する。得られた溶液に、2.3kgの精製水に懸濁させた0.1kgのDarco KB活性炭および0.2kgのhyflo supercelを加える。適度に攪拌しながら、懸濁物を20〜25℃にて30分間に渡って攪拌する。懸濁物はスパークラーフィルタで濾過して固体を除去し、濾液を残す。濾塊を13kgの精製水ですすぐ。不活性化された200Lリアクターに、69.3kgの酢酸および3.1kgの31%塩酸を加える。適切に攪拌しながら、窒素雰囲気下で温度を20〜25℃に維持して、濾液を最低45分間に渡って酢酸/HCl溶液に添加する。最終pHが1またはそれより小さくなるようにpHレベルを試験する前に、得られた懸濁物を20〜25℃にて15分間に渡って攪拌する。そうでない場合、このpHレベルが達成されるまで、追加の塩酸を少量添加する。次に懸濁物を20〜25℃にて最低1時間に渡って攪拌する。
得られた生成物はコットンテリレン布で濾過し、濾塊を精製水2×5kgおよびアセトン2×4kgですすぐ。濾塊生成物は、乾燥仕様に合格するまで、真空下で最高オーブン温度100℃にて乾燥させる。いったん乾燥したら、医薬品グレードの純粋な生成物(スズ(IV)メソポルフィリンIXジクロライドまたはスタンソポルフィン)は包装される。これは、分析HPLC手法によって確認されるように医薬品グレード品質である。この反応の理論収量は1.8kgである。通常、最終生成物は収量1.1〜1.6kg(60〜90%)で単離され、医薬品グレード純度(少なくとも97%またはそれ以上)である。
上述のことは本発明の好ましい実施形態を対象としているが、本発明の他のおよびさらなる実施形態は、その基本的な範囲から逸脱することなく考案可能であり、その範囲は請求の範囲によって決定される。
図1は、スズメソポルフィリンクロライド(スズ(IV)メソポルフィリンIXジクロライド)またはスタンソポルフィンの化学構造を示す。 図2は、プロトポルフィリンIX鉄(III)クロライドまたはヘミンの化学構造を示す。 図3は、本発明の新規な製品の構成要素である、メソポルフィリンIXホルメート、すなわち新規な化合物の化学構造を示す。 図4は、本発明の第一の態様の実施形態による、プロトポルフィリンIX鉄(III)クロライド(フェリポルフィリンクロライドまたはヘミン)のメソポルフィリンIXホルメートへの変換を示す。 図5は、本発明の第二の態様の実施形態による、メソポルフィリンIXホルメートのスズメソポルフィリンクロライド(スズ(IV)メソポルフィリンIXジクロライド)またはスタンソポルフィンへの変換を示す。

Claims (11)

  1. メソポルフィリンIXのギ酸塩を調製する方法であって、
    a)ヘミンと水素添加触媒との反応混合物に、酸中で約30〜60psiの水素圧を受けさせるステップと、次に温度を約85〜95℃に上昇させるステップと、温度をその範囲内で約1〜3時間の期間維持するステップと、
    b)該反応混合物に、さらに約30〜60psiの水素圧を約45〜50℃の温度にて、約3〜6時間の期間受けさせるステップと、
    c)溶媒を用いた混合物の沈殿により、反応混合物からメソポルフィリンIXのギ酸塩を回収するステップと
    を含む方法。
  2. 上記酸がギ酸である、請求項1の方法。
  3. 上記溶媒がエーテルである、請求項1の方法。
  4. 上記溶媒がメチルtert−ブチルエーテルである、請求項3の方法。
  5. 上記水素添加触媒が炭素担持パラジウムである、請求項1の方法。
  6. メソポルフィリンIXのギ酸塩。
  7. 請求項1の方法によって製造されたメソポルフィリンIXのギ酸塩。
  8. メソポルフィリンIXのギ酸塩を金属メソポルフィリンハライドに変換する方法であって、
    a)メソポルフィリンIXのギ酸塩を乾燥させて、メソポルフィリンIXホルメートを得るステップと、
    b)酸化剤の存在下で、緩衝された酸性反応条件下で、メソポルフィリンIXホルメートに、金属ハライド化合物を用いた化学金属挿入プロセス反応を受けさせるステップと、
    c)該反応混合物から金属メソポルフィリンハライドを回収するステップと
    を含む方法。
  9. 上記回収した金属メソポルフィリンハライドの精製をさらに含む、請求項8の方法。
  10. 金属メソポルフィリンハライドを精製する方法であって、
    a)水性塩基溶液に金属メソポルフィリンハライドを溶解させて、溶解した金属メソポルフィリンハライドを得るステップと、
    b)上記溶解された金属メソポルフィリンハライドを炭で処理して、処理された金属メソポルフィリンハライドを得るステップと、
    c)上記処理された金属メソポルフィリンハライドを第一の酸性水溶液に添加して、沈殿した金属メソポルフィリンハライドを得るステップと、
    d)上記沈殿した金属メソポルフィリンハライドを第二の酸性水溶液中で高温にて粉砕して、実質的に純粋な金属メソポルフィリンハライドを得るステップと、
    e)上記実質的に純粋な金属メソポルフィリンハライドを乾燥させるステップと
    を含む方法。
  11. 上記金属メソポルフィリンハライドがスズ(IV)メソポルフィリンIXクロライドである、請求項10の方法。
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