JP2005528085A - 修飾された細菌表層タンパク質 - Google Patents
修飾された細菌表層タンパク質 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2005528085A JP2005528085A JP2003556436A JP2003556436A JP2005528085A JP 2005528085 A JP2005528085 A JP 2005528085A JP 2003556436 A JP2003556436 A JP 2003556436A JP 2003556436 A JP2003556436 A JP 2003556436A JP 2005528085 A JP2005528085 A JP 2005528085A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- protein
- layer
- modified
- lactobacillus
- bacterium
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C07—ORGANIC CHEMISTRY
- C07K—PEPTIDES
- C07K14/00—Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof
- C07K14/195—Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from bacteria
- C07K14/335—Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from bacteria from Lactobacillus (G)
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61P—SPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
- A61P31/00—Antiinfectives, i.e. antibiotics, antiseptics, chemotherapeutics
- A61P31/04—Antibacterial agents
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61P—SPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
- A61P37/00—Drugs for immunological or allergic disorders
- A61P37/02—Immunomodulators
- A61P37/04—Immunostimulants
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C07—ORGANIC CHEMISTRY
- C07K—PEPTIDES
- C07K2319/00—Fusion polypeptide
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C12—BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
- C12N—MICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA
- C12N2810/00—Vectors comprising a targeting moiety
- C12N2810/50—Vectors comprising as targeting moiety peptide derived from defined protein
- C12N2810/55—Vectors comprising as targeting moiety peptide derived from defined protein from bacteria
Landscapes
- Health & Medical Sciences (AREA)
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Medicinal Chemistry (AREA)
- General Health & Medical Sciences (AREA)
- Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
- Immunology (AREA)
- Public Health (AREA)
- Molecular Biology (AREA)
- General Chemical & Material Sciences (AREA)
- Pharmacology & Pharmacy (AREA)
- Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
- Animal Behavior & Ethology (AREA)
- Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
- Proteomics, Peptides & Aminoacids (AREA)
- Veterinary Medicine (AREA)
- Gastroenterology & Hepatology (AREA)
- Biochemistry (AREA)
- Biophysics (AREA)
- Genetics & Genomics (AREA)
- Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Communicable Diseases (AREA)
- Oncology (AREA)
- Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)
- Peptides Or Proteins (AREA)
- Medicines Containing Antibodies Or Antigens For Use As Internal Diagnostic Agents (AREA)
- Medicines Containing Material From Animals Or Micro-Organisms (AREA)
Abstract
Description
したがって、本発明の第1の態様は、(例えば、修飾された)細菌表層(S層)タンパク質に関する。該修飾は異種ポリペプチドの内部挿入を含む。そのようなポリペプチドは機能的なものでありうる。また、そのようなポリペプチドは、目的とする任意のポリペプチドでありうる。
該ポリペプチドは、表層タンパク質が(細菌細胞の表面で)発現された場合に、該ポリペプチドが露出される位置、あるいは細胞表面から離れた位置に挿入されればよい。したがって、異種ポリペプチドは、それが標的化されるか、又は化合物もしくは他のポリペプチド(例えば、抗体)がそれに結合するという意味において、露出されればよい。これは、該ポリペプチドが、結晶化及び/又は集合に関与する或いは結晶化及び/又は集合を引き起こすS層タンパク質の一部(例えば、結晶化又は集合ドメインの一部)に存在する場合に可能であろう。
以下の説明は、文脈と矛盾しない限り、修飾タンパク質及び未修飾(野生型)タンパク質の両方に関するものである。該タンパク質は、好ましくは、30、40又は50kDaの最小サイズを有する。それは、70、80、100、150又は更には200もしくは300kDaの最大サイズを有しうる。好ましいタンパク質は、40から50、60、70又は80kDaまでのサイズを有する。該タンパク質は結晶化能を有することが可能であり、あるいは(例えば、in vitroで)他のタンパク質と共にシート又は結晶性単層を形成しうる。それらは、例えば多量体単位に自己集合する能力を有しうる。可能な場合には、該タンパク質は(他のタンパク質と共に)斜格子(oblique lattice)(例えば、p1又はp2対称のもの)を形成する能力を有しうる。
挿入されるポリペプチドの位置は結晶化に影響を及ぼしうる。結晶化する修飾ペプチド又は結晶化しない修飾ペプチドの両方を、本発明を用いて製造することができる。該ポリペプチドの挿入の位置は、(例えば、該タンパク質が結晶化しうることを望む場合には)1〜290、例えば以下の位置のいずれかでありうる:
(1)1〜20、例えば3〜15、好ましくは5〜10、最適には約7位、
(2)35〜55、例えば40〜50、最適には約45位、
(3)100〜130、例えば110〜120、最適には約114位、及び/又は
(4)110〜140、例えば120〜130、最適には約125位。
(1)20〜40、例えば25〜35、最適には約30位、
(2)50〜80、例えば60〜70、最適には約66位、
(3)70〜100、例えば80〜94、好ましくは85〜90、最適には約88位、及び/又は
(4)115〜150又は140〜180、例えば150〜170又は160〜180、好ましくは150〜160又は170〜180、最適には約156又は177位。
(5)320〜410、例えば330〜370、好ましくは340〜360、適切には約349位に位置しうる。
該タンパク質又は細菌宿主細胞は、例えばコーティング中に含まれるセンサーにおいて使用することが可能である。それらは分子ふるいにおいても有用でありうる。例えば、修飾タンパク質を発現する複数の細菌を、穴を形成するよう又は孔の形を定めるよう配置することができる。異種ポリペプチドの位置及び性質を変化させることにより、タンパク質のサイズ及び特性だけでなく該タンパク質の形状をも変化させることができる。そしてこれは、例えばアフィニティー又は電荷のような或るパラメーターについて、該孔又は穴の特性を変化させうる。
本発明は更に、細菌S層タンパク質の断片である修飾タンパク質に関する。該断片はN末端断片でありうる。その代わりに又はそれに加えて、該断片は例えば2つの他のそのような断片と三量体を形成する能力を有しうる。該断片は、異なる断片と又はそれどころか野生型分子とも多量体(例えば、三量体)を形成する能力を有しうる。これらの断片はC末端欠失体と考えられる。なぜなら、それらはN末端の一部を保有するが、実際には、C末端の全部又は一部を欠失又は除去することにより製造されうるからである。
本発明の第2の態様は、異種表層(S層)タンパク質を発現するよう修飾されている(例えば、修飾)細菌又は細菌細胞に関する。好ましくは、該細菌はラクトバシラス・カゼイ(L. casei)細胞以外かつバシラス(Bacillus)(例えば、バシラス・スフェリカス(B. sphaericus)又はバシラス・ブレビス(B. brevis))細胞以外である。しかし、好ましくは、該細菌細胞は、ラクトバシラス(Lactobacillus)細胞であるか又はラクトバシラセエ(Lactobacillaceae)科のものである。S層タンパク質はそれ自身の(又は元の)細胞壁アンカーを有しうる。すなわち、該細胞壁アンカーはS層タンパク質と同種であるか、又は該タンパク質はその天然細胞壁アンカードメインもしくは領域を保有する。好ましくは、S層タンパク質は、該S層タンパク質と同じ細菌種に由来する細胞壁アンカーを有する。野生型又は未修飾形態としてのそのような細菌は、そのような表層を有していないかもしれない。
該細胞は、例えば(GCリッチではなく)ATリッチの群(低GCクラスとも称される)のグラム陽性細菌でありうる。適切には、該細菌は、放線菌類(Actinomycetes)(これには、カルノバクテリウム(Carnobacterium)、ラクトバシラス(Lactobacillus)、ラクトコッカス(Lactococcus)、リューコノストク(Leuconstoc)、ペディオコッカス(Pediococcus)及びストレプトコッカス(Streptococcus)が含まれる)のものである。好ましくは、それは非水生菌である。それはラクトバシラス(Lactobacillus)細胞又は乳酸菌(LAB)でありうる。それは、好ましくは、ラクトバシラス・プランタルム(L. plantarum)(例えば、L. plantarum 80又は256)、ラクトバシラス・カゼイ(L. casei)、ラクトバシラス・ブレビス(L. brevis)、ラクトバシラス・アシドフィルス(L. acidophilus)、ラクトバシラス・クリスパツス(L. crispatus)、ラクトバシラス・ヘルベチクス(L. helveticus)、ラクトバシラス・アミロボルス(L. amylovorus)、ラクトバシラス・ガリナルム(L. gallinarum)又はラクトバシラス・ラクチス(L. lactis)である。好ましくは、該宿主細胞は、組換え技術により、抗原性でありうる所望の修飾タンパク質を発現しうるものである。該宿主細胞は修飾S層タンパク質のみを発現しうる(そして前記の第3の態様のように、野生型S層タンパク質を発現しない)。あるいはそれは両方(修飾及び未修飾)のS層タンパク質を発現しうる。
・選択される細菌宿主における、該抗原をコードする構築物の安定性;選択される細菌宿主における抗原の発現のレベル;選択される細菌宿主における抗原の発現の調節;選択される細菌宿主における抗原の発現の部位;及び/又は産生される抗原の安定性;
・使用する株の生化学的特性、例えば、その糖発酵プロフィール(API)、細胞壁組成、LTAの構造、ペプチドグリカンの構造、16S RNA配列、酸抵抗性、胆汁酸抵抗性、凝集特性、アジュバント性、免疫調節特性、in vitro付着特性、マンノース特異的付着、タンパク質性付着因子の存在、mapA様付着因子の存在及び/又は反復アミノ酸配列を有する大きなタンパク質性付着因子の存在;及び/又は
・細菌宿主と、該宿主が(本発明のワクチンの一部として)投与される個体の細胞との相互作用、例えば、その存続、生存性、抗原のin vivo発現及び/又は組織特異的存続。
好ましくは、これは粘膜又は経口又は鼻腔内ワクチンである。これは、前記の本発明の態様のいずれかの細菌細胞の1以上を含有しうる。該ワクチンは、例えば該修飾タンパク質の発現を補助するラクトースを含みうる。これは、粘膜運搬のために適合化、応用、意図及び/又は製剤化された任意のワクチンを意味しうる。
適切には、該ワクチンは(免疫)応答を惹起する。応答(例えば、抗体応答又は免疫応答)は、それがヒト又は動物における検出可能な変化又は応答、特に、検出可能な免疫学的変化又は応答、例えば抗体、サイトカイン、リンホカインなどの産生を招く場合に有意だとみなされる。応答が有意であるかどうかを判定するための試験は当技術分野で公知であり、ELISA技術を用いる生物学的サンプル中の抗体レベルの力価測定、ELISPOT技術及びin vitroリンパ球刺激アッセイを含むが、これらに限定されるものではない。そのような技術は、通常、ヒト又は動物から得た生物学的流体又は細胞サンプルのような生物学的サンプルに対して行う。
本発明の好ましい実施形態は、例えば修飾タンパク質(例えば、抗原)を、適切には細胞表面上(又は細胞内)で、細菌が発現しうる発現ベクターを含むワクチンである。したがって、該修飾タンパク質は内部又は外部で発現されうる。好ましくは、該タンパク質は(例えば、胃腸管内に存在する条件下)細胞表面上に露出されている。
そのようなポリペプチドは、結合性もしくは標的タンパク質、リンカー又は抗原もしくは抗体又はそれらの一部でありうる。これは、好ましくは、抗原であり、したがって免疫応答を惹起又は刺激する能力を有しうる。それは、免疫応答、より詳しくは有意な免疫応答及び/又は防御免疫応答を動物(好ましくは、ヒトのような哺乳動物)において惹起しうる任意の抗原でありうる。該ポリペプチド(又は抗原)は、該ワクチンが投与されるヒト又は動物の病原体、病的状態及び/又は障害に関連していることが可能である。好ましくは、該抗原は、例えばリンパ球上に又はそれから放出された抗体に存在する1以上の(例えば、特異的)受容体と相互作用しうる。
・ウイルス、細菌、真菌、酵母又は寄生生物(寄生虫)からの抗原又は抗原決定基;
・アレルゲン;
・ウイルス性及び/細菌性抗原、例えば、HIV-1又はHIV-2のようなHIVウイルス(の例えばgp160エンベロープタンパク質)、(リーシュマニア(Leishmania)寄生虫の)表面糖タンパク質、志賀毒素様毒素、シゲラ(Shigella)リポ多糖抗原、大腸菌(Escherichia coli)易熱性毒素Bサブユニット又はK88又はフィムブリア抗原、(腸管毒素原性大腸菌(Escherichia coli)株の)CFA抗原、炭疸毒素、百日咳毒素又はボルデテラ・ペルツッシス(Bordetella pertussis)由来毒素(例えば、P69)、破傷風毒素(又はその断片、例えばTTFC)に由来するもの;
・ヘルペスウイルス、風疹ウイルス、インフルエンザウイルス、ムンプスウイルス、麻疹ウイルス、ポリオ(脊髄炎)ウイルス(1、2又は3型)、ロタウイルス、FMDV、呼吸器合胞体ウイルス、カンピロバクター(Campylobacter)種、クラミジア(Chlamydial)生物、クリプトスポリジウム(Cryptosporidium)属の種、サイトメガロウイルス、ヒト免疫不全ウイルス、アクチノマイセス(Actinomyces)種、赤痢アメーバ(Entamoeba histolytica)、アレナウイルス、アルボウイルス、クロストリジウム・ボツリナム(Clostridium botulinum)、カンジダ(Candida)属の種、ビブリオ・コレレ(Vibrio cholera)、クリプトコックス・ネオフォルマンス(Cryptococcus neoformans)、大腸菌(E. coli)O157:H7、O26:H11、O111:H8及びO104:H21のEHEC株、大腸菌(E. coli)のETEC株、腸管組織侵入性(EIEC)を有することが示されている大腸菌(E. coli)の株、大腸菌(E. coli)のEPEC株、大腸菌(E. coli)のEAggEC株、大腸菌(E. coli)のDAEC株、フィロウイルス科ウイルス、パルボウイルス、糸状虫上科生物(Filarioidea)、スタヒロコッカス・アウレウス(Staphylococcus aureus)、クロストリジウム・パーフリンジェンス(Clostridium perfringens)属の種、クロストリジウム・テタニ(C. tetani)、ビブリオ・コレレ(V. cholera)、ナイセリア・メニンジティディス(N. meningitides)、クラミジア・トラコマチス(C. trachomatis)、ヘリコバクター・ピロリ(Helicobacter pylori)、カリシウイルス、ランブル鞭毛虫(Giacardia lamblia)、ナイセリア・ゴノレエ(Neisseria gonorrhoeae)、ハンタウイルス、A、B、C、D、E型肝炎ウイルス、レジオネラ株、マイコバクテリウム・レプレ(Mycobacterium leprae)、リステリア・モノサイトゲネス(Listeria monocytogenes)、クロストリジウム・パーフリンジェンス(Clostridium perfringens)属の種、ボレリア・ブルグドルフェリ(Borrelia burgdorferi)、シュードモナス・シュードマレイ(Pseudomonas pseudomallei)、エプスタインバーウイルス、回旋糸状虫(Onchocerca volvulus)、ポックスウイルス、ボルデテラ・ペルツッシス(Bordetella pertussis)、エルシニア・ペスティス(Yersinia pestis)、コクシエラ・バーネッティイ(Coxiella burnetti)、狂犬病ウイルス、トレポネーマ・パリダム(Treponema pallidium)、マイコバクテリウム・ツベルクローシス(Mycobacterium tuberculosis)、サルモネラ・ティフィ(Salmonella typhi)、マラリアを引き起こす真核寄生虫、ニューモシスチス・ニューモニア(pneumocystis pneumonia)、トキソプラズマ症の原因因子のような病原体に由来する抗原。
該異種ポリペプチドは単一のタンパク質である必要はなく、実際のところ、それは2以上のポリペプチドの組合せでありうる。しかし、該ポリペプチド(したがって修飾タンパク質もまた)、適切には、(S層)タンパク質が発現される細胞に対して異種である。したがって、該異種ポリペプチドは、ウイルスタンパク質に結合した抗原又は毒素、例えば、ウイルスタンパク質に共有結合又は融合した破傷風タンパク質(又は抗原)でありうる。好ましくは、該破傷風タンパク質はTTFCである。該ウイルスタンパク質は、好ましくは、例えばレオウイルス科群のロタウイルスに由来するものである。それはA、B又はC群のロタウイルスに由来するものでありうる。該ウイルスタンパク質はカプシドタンパク質、例えば内側カプシドタンパク質(例えば、VP6)又は外側カプシドタンパク質(例えば、VP4又はVP7)でありうる。該タンパク質はウイルスカプシドタンパク質及び/又はウイルス表面タンパク質でありうる。それは糖タンパク質でありうる。
通常、発現系は、(修飾)ポリペプチド又は抗原(性成分)をコードする少なくとも1つのヌクレオチド配列を含む遺伝的構築物を含み、該ヌクレオチド配列は、好ましくは、該細菌宿主内での該配列の発現を指令しうるプロモーターに機能しうる形で連結されている。適切には、発現されるポリペプチドは、該細菌宿主の好ましいコドン使用頻度に適合化された核酸配列によりコードされうる。該構築物は更に、選択された細菌宿主において機能しうる、エンハンサー、転写開始配列、シグナル配列、レポーター遺伝子、転写終結配列などを含む(すべての)他の適当な要素を含有しうる。
したがって、該細菌宿主により発現された修飾タンパク質及び所望により異種ポリペプチド(例えば、抗原)は、G.I.管の粘膜層、裏打ち層及び/又は壁(以下、「G.I.管壁」と総称される)、より詳しくは、この壁内の細胞と接触しうる。これは、例えば抗原提示細胞(例えば、マクロファージ、樹状細胞及び/又はBリンパ球)として、このようにして提示された抗原に対する免疫応答を媒介しうる。G.I.管壁内の細胞によるこの免疫応答は単独で、本明細書中で定義された有意な免疫応答に既に相当しうるものであり、及び/又は、それは、該ワクチンが投与されたヒト又は動物の体内で更なる免疫反応/応答を誘発することが可能であり、これもまた、本明細書中で定義された有意な免疫応答及び/又は防御応答でありうる。しかし、本発明は、該組換え細菌宿主がいずれかの免疫応答を惹起するいずれの特定のメカニズムにも限定されるものではない。例えば、該細菌宿主により発現された抗原により惹起される免疫応答は、抗原自体、例えば(遊離)可溶性タンパク質により惹起される応答より強力な又は増強された免疫応答となりうる。
投与される細菌の量は決定的に重要ではないが、適切には、それは、該細菌がG.I.管(の所望の部分)に定着し及び/又はコロニー形成し、及び/又は有意な免疫応答を引き起こすのに十分な量である。適当な量は用量当り少なくとも108 cfu、好ましくは108 〜1010 cfuである。これは、十分な細菌の量が腸内を通過するのを可能にしうるものである。108 cfu未満の用量の経口投与は、所望の免疫原性を(少なくとも信頼しうる様態で)常に与えるというわけではなく、一方、5x1010 cfuを超える量は、経口投与が厄介な場合には、それほど好ましくない。細菌の前記の量(投与量)は、例えば、ヒト又は動物の体重1kg当り106〜108 cfuに対応しうる。該ワクチン(又は他の製剤)中の細菌の濃度は少なくとも5x109/ml、例えば少なくとも1010/mlでありうる。該製剤はほんの2、3日又は4日間まで投与すればよい。細菌は、最初又は最後の投与から少なくとも5日、7日又は9日後でも個体で検出可能でありうる。
好ましくは、ワクチン接種される個体はヒト又は動物である。ヒトは免疫無防備状態の新生児、高齢者又は健常新生児、小児又は成人でありうる。
本発明の(修飾)タンパク質は、通常は組換え的に製造されるが、必要に応じて、合成手段により製造することが可能である。それは、例えば、その同定又は精製を補助するためのヒスチジン残基又はT7タグの付加により、あるいは細胞からのその分泌を促進するためのシグナル配列の付加により修飾することができる。
脂肪族 無極性 G A P
I L V
極性・非荷電 C S T M
N Q
極性・荷電 D E
K R
芳香族 H F W Y
本発明のタンパク質は、例えば翻訳後に、化学的に改変されうる。例えば、それは(同じ又は異なる糖により1回以上)グリコシル化してもよく、あるいは修飾アミノ酸残基を含みうる。それはまた、(その精製を補助する)ヒスチジン残基の付加により又は(細胞膜内への挿入を促進する)シグナル配列の付加により修飾されてもよい。該タンパク質は、1以上の(N)アミノ又は(C)カルボキシル末端伸長、例えばアミノ末端メチオニン残基、約20〜25残基までの小さなリンカーペプチド、又は精製を促進する(小さな)伸長、例えばポリヒスチジンもしくはT7タグ、抗原エピトープ、又は(例えば、マルトース)結合性ドメイン(例えば、C末端におけるもの)を有していてもよい。これらの伸長は、リンカーを介して又は介さないで付加されてもよい。
本発明は、本発明の(修飾)タンパク質をコードする(例えば、単離及び/又は精製された)ポリヌクレオチドを提供する。したがって、本発明は、該修飾タンパク質をコードするポリヌクレオチドを提供する。また、以下のものから選ばれるポリヌクレオチドも含まれる:
(a)該修飾タンパク質をコードするポリヌクレオチド又はその相補体、
(b)(a)に記載のヌクレオチド配列又はその断片に(例えば、選択的に)ハイブリダイズしうるヌクレオチド配列を含むポリヌクレオチド、
(c)(a)に記載のヌクレオチド配列の相補体又はその断片に(例えば、選択的に)ハイブリダイズしうるヌクレオチド配列を含むポリヌクレオチド、及び/又は
(d)(a)、(b)又は(c)に定義されたポリヌクレオチドに対する遺伝暗号の縮重の結果として縮重したポリヌクレオチド配列を含むポリヌクレオチド。
「ハイブリダイズしうる」なる語は、本発明の標的ポリヌクレオチドが、プローブとして使用した核酸(例えば、該修飾タンパク質のヌクレオチド配列又はその断片又はそれらの相補体)に、バックグラウンドより有意に高いレベルでハイブリダイズしうることを意味する。該ヌクレオチド配列はRNA又はDNAであることが可能であり、したがって、ゲノムDNA、合成DNA又はcDNAを含む。好ましくは、該ヌクレオチド配列はDNA配列であり、最も好ましくは、cDNA配列である。本発明のポリヌクレオチドは、当技術分野でよく知られた方法に従い合成することができる。
本発明のポリヌクレオチドはDNAでもRNAでもよい。それらは一本鎖でも二本鎖でもよい。それらはまた、1以上の合成又は修飾ヌクレオチドをそれらの中に含むポリヌクレオチドであってもよい。ポリヌクレオチドに対する多種多様な修飾が当技術分野において公知である。これらには、メチルホスホナート及びホスホロチオアートバックボーン、及び/又は該分子の3'及び/又は5'末端におけるアクリジンもしくはポリリシン鎖の付加が含まれる。本発明の目的においては、本明細書に記載のポリヌクレオチドは、当技術分野において利用可能な任意の方法により修飾されうると理解されるべきである。
本発明はまた、本発明のポリヌクレオチドを含むベクター、例えばクローニング及び発現ベクター、ならびにそのようなベクターを、適当な宿主細胞内で、例えば、本発明のポリペプチドの発現が生じる条件下、増殖させ、形質転換し、又はトランスフェクトするための方法を提供する。また、宿主細胞のゲノムにとって異種である本発明のポリヌクレオチド又はベクターを含む宿主細胞も提供する。「異種」なる語は、通常、宿主細胞に関する場合には、該ポリヌクレオチドが宿主細胞のゲノム内に天然では存在しないこと、又は該ポリペプチドがその細胞により天然では産生されないことを意味する。
本発明のポリヌクレオチドは発現カセット内に挿入することができる。本発明の発現カセット又はポリヌクレオチドベクターが挿入されるベクターは、組換えDNA法に簡便に付されうる任意のベクターであればよい。該ベクターの選択は、しばしば、それが導入されることになる宿主細胞に左右されるであろう。したがって、該ベクターは、自律的複製ベクター、すなわち、染色体外体として存在し染色体の複製には無関係に複製されるベクター、例えばプラスミドでありうる。あるいは、該ベクターは、宿主細胞内に導入されると宿主ゲノム内に組込まれて、それが組込まれた染色体と共に複製されるものであればよい。
(1)与えられた宿主細胞において、該ポリペプチドをコードするDNA配列の転写を指令しうるプロモーター配列、
(2)場合によっては、与えられた宿主細胞から培地への該ポリペプチドの分泌を指令しうるシグナル配列、
(3)該ポリペプチドの成熟かつ好ましくは活性形態をコードするDNA配列、
(4)好ましくは、該ポリペプチドをコードするDNA配列の下流の転写を終結させうる転写終結領域(ターミネーター)、及び
(5)場合によっては、リプレッサー(例えば、XylR)。
もう1つの態様においては、本発明は、該タンパク質をコードするコード配列の(前記の発現ベクターによる)発現をもたらす条件下、宿主細胞(例えば、前記の発現ベクターで形質転換又はトランスフェクトされたもの)を培養し、所望により、発現されたタンパク質を回収することを含んでなる、本発明のポリペプチドの製造方法を提供する。本発明のポリヌクレオチドは、複製可能な組換えベクター、例えば発現ベクターに組込むことができる。該ベクターは、適合する宿主細胞内で該核酸を複製させるために使用することができる。したがって、もう1つの実施形態においては、本発明は、複製可能なベクター内に本発明のポリヌクレオチドを導入し、適合する宿主細胞内に該ベクターを導入し、該ベクターの複製を引き起こす条件下、該宿主細胞を増殖させることによる、本発明のポリヌクレオチドの製造方法を提供する。該ベクターは該宿主細胞から回収されうる。適当な宿主細胞には、細菌、例えばラクトバシラス(Lactobacillus)又は乳酸菌、大腸菌(E. coli)、酵母(例えば、クルイベロミセス(Kluyveromyces))、哺乳類細胞系及び他の真核細胞系、例えばSf9細胞のような昆虫細胞及び(例えば、糸状)真菌細胞が含まれる。
ラクトバシラス・アシドフィルス(L. acidophilus)ATCC 4356のSA-タンパク質の結晶化ドメインSANの構造を、挿入及び欠失突然変異誘発により並びにタンパク質分解処理により分析した。SANのN末端付近又は配列変異領域内に7〜13アミノ酸の挿入(アミノ酸7、45、114、125、193位)を有する大腸菌(E. coli)内で合成された突然変異SA-タンパク質は結晶シートを形成することが可能であったが、保存領域内又は推定二次構造要素を有する領域内の挿入(30、66、88及び156位)はこの能力を破壊した。細胞壁結合ドメイン内の挿入(345位)は結晶化に影響を及ぼさなかった。3つの結晶性及び1つの非結晶性SA-タンパク質c-myc(19アミノ酸)の挿入突然変異体を合成するラクトバシラス・アシドフィルス(L. acidophilus)のFACscan分析を、c-myc抗体を使用して行った。蛍光は125位及び156位の挿入で最も顕著であり、45位の挿入ではそれより低く、7位の挿入では著しく減少した。免疫蛍光顕微鏡検査は該細菌集団の画分において蛍光輪を示し、このことは、これらの細菌が突然変異SA-タンパク質のみを合成したことを示唆している。該集団のサブセットにおいて染色体slpA遺伝子が突然変異対立遺伝子により置換されたという知見はこの結論を裏付けるものである。SA-タンパク質のタンパク質分解処理は、切断可能な部位が分子全体に存在するにもかかわらず、SANの中央付近の部位のみが感受性であることを示した。SANの半分の2つをコードするDNA配列の大腸菌(E. coli)内での発現は、二量体化しうるペプチドを与えた。この結果は、SANが、表面露出ループにより連結された〜12kDaのN末端サブドメインと〜18kDaのC末端サブドメインとからなることを示している。ラクトバシラス・アシドフィルス(L. acidophilus)のSA-タンパク質が〜19アミノ酸長までのエピトープを細菌表面において提示しうること、及び野生型遺伝子がin vivoで突然変異対立遺伝子により交換されることは、該系を、経口運搬ビヒクルとしての用途に適したものにする。
表層又はS層は400個までの異なる種の真正細菌及び古細菌において見出されている。それらは、細胞表面において特徴的な二次元結晶層に集合する(糖)タンパク質であるSタンパク質の、1つの種よりなる。この集合は、エントロピーにより駆動される過程であり、この過程において、個々のSタンパク質単量体がお互いと及び下層細胞エンベロープと多数の相互作用を引き起こす(Beveridge, 1994; Sleytr & Messner, 1983)。ある細菌がS層を有する理由は必ずしも明らかでないが、それらは分子ふるい、細胞外酵素のための足場、保護外皮又はビルレンス因子として機能することが示されている(Egelseerら, 1995; Noonan & Trust, 1997; Sara & Sleytr, 1987)。
ラクトバシラス・アシドフィルスのS A -タンパク質内へのペプチドリンカーの挿入
リンカー挿入突然変異誘発法は、成熟SA-タンパク質のそれぞれアミノ酸45、125、156、177、30、66、88、114、193及び349の後にリンカーの挿入(NcNoX; 7又は8アミノ酸)を有する10個の異なるslpA挿入突然変異体slpA11、slpA12、slpA13、slpA14、slpA15、slpA16、slpA18、slpA19、slpA20及びslpA21を与えた。1つの追加的な突然変異体slpA9cは、アミノ酸7に、NcNoXリンカーの挿入の代わりにc-mycエピトープの挿入を含有していた。これらの突然変異遺伝子及び未修飾slpA(slpA10)を発現ベクターpQE30ΔXNに導入し、対応するタンパク質SHA9c、SHA11、SHA12、SHA13、SHA14、SHA15、SHA16、SHA18、SHA19、SHA20、SHA21及びSHA10を大腸菌(E. coli)内で合成し、金属アフィニティークロマトグラフィーにより精製した(表1)。
透析された突然変異SA-タンパク質の遠心分離は結晶化SA-タンパク質と可溶性SA-タンパク質との区別を可能にした。突然変異タンパク質SHA9c、SHA11、SHA12、SHA15、SHA16及びSHA20ならびに野生型タンパク質SHA10は、SA-タンパク質の結晶化を示す沈殿物を形成したが(Smitら, 2001)、突然変異体SHA21は、前記突然変異体より少量の沈殿物を形成し、一方、突然変異体SHA13、SHA18、SHA19及び末端切断型SHA14は沈殿物の形成を全く示さなかった。可溶性画分及び不溶性画分のSDS-PAGE分析は、Sタンパク質の相当部分がSHA9c、SHA10、SHA11、SHA12、SHA15、SHA16及びSHA20のペレット画分中に存在することを証明した。すべての他の突然変異体では、SA-タンパク質は上清画分中でのみ見出された(図2)。野生型(Hisタグ付き)SA-タンパク質(SHA10)と該沈殿性突然変異体とにより形成された沈殿物の電子顕微鏡分析は、SA-タンパク質のものに類似した斜対称(oblique symmetry)を有する結晶性シートを示した(データ非表示)。
突然変異体SHA9c、SHA11c、SHA12c及びSHA13cにおけるc-mycエピトープがSA-タンパク質の内部に埋もれているのかS層表面上に露出しているのかどうかを確認するために、突然変異SA-タンパク質をラクトバシラス・アシドフィルス(L. acidophilus)内で野生型SA-タンパク質と共に共発現させた。ラクトバシラス(Lactobacillus)内での突然変異Sタンパク質の遺伝子の発現のために、slpA9c、slpA11c、slpA12c及びslpA13c遺伝子が元のslpA発現シグナル(mRNAの安定化のための5'リーダー配列、リボソーム結合部位(RBS)、開始コドン及び分泌シグナル)と組合わされた新たなベクターを構築した(図1)。ついで完全なslpカセットを大腸菌(E. coli)-ラクトバシラス(Lactobacillus)シャトルベクターpLP401-Tに導入し、ラクトバシラス・カゼイ(L. casei)ATCC 393内に導入した。
c-mycエピトープの表面提示をフローサイトメトリー及び免疫蛍光顕微鏡検査により分析した。c-myc抗体でのFACScan分析は、ラクトバシラス・アシドフィルス(L. acidophilus)形質転換体のそれぞれに関するシグナルを与えたが、重要な相違が観察された。検出された蛍光シグナルは以下の順序で増大した:SA9c、SA11c、SA13c、SA12c(図4)。興味深いことに、該サイトメトリーシグナルは該突然変異タンパク質の産生レベルには比例せず、該産生レベルは、最高の蛍光シグナルを有する突然変異体(SA12c及びSA13c)で最低であった。
包囲蛍光輪を有する細胞のS層はおそらく、専ら突然変異体SA-タンパク質よりなるであろう。なぜなら、野生型細胞及び抗SA-タンパク質血清を使用して、類似した強度の輪が観察されたからである(Boot, 1996)。これらの細胞におけるslpA遺伝子の染色体コピーが、該発現ベクターにより保持される突然変異体のものにより不活性化又は置換されたかどうかを確認するために、PCR法を用いた。pLPslpA9c、pLPslpA11c、pLPslpA12c及びpLPslpA13cを保持するラクトバシラス・アシドフィルス(L. acidophilus)形質転換体から単離されたゲノムDNA調製物を使用して、本発明者らは、全4個の形質転換体の組換え特異的断片を増幅することができた。このことは、染色体slpA遺伝子が突然変異対立遺伝子により置換されたことを示している。鋳型としての精製pLPslpA12cと混合された野生型ラクトバシラス・アシドフィルス(L. acidophilus)ゲノムDNAを使用する対照実験においては、PCR産物は全く見出されなかった(データ非表示)。
種々のタンパク質分解酵素でのSA-タンパク質の限定消化は、SANに相当する36kDaの1つの主要産物及び幾つかのより小さな断片を与えた。これらの断片のN末端配列は既に決定されている。トリプシン消化後に得られた断片はN末端ATTIN及びVKLDQ(アミノ酸1-5及び140-144)を有し、キモトリプシン消化後に得られた断片はATTIN及びAINTT(アミノ酸1-5及び160-164)を有し、このことは、これらのペプチドがSANのN末端及びC末端領域に相当することを示している。どうやら、SANの中央付近の部位のみがタンパク質分解切断に感受性であるらしく、それらの2つのペプチド中には、トリプシン及びキモトリプシンによる多数の他の潜在的切断部位が存在するにもかかわらず、そのように言えるようである。
SANの構造における更なる洞察を得るために、C末端切断型ペプチド(最初の159、149及び113アミノ酸を保持するSAN2、4及び6)又はN末端切断型ペプチド(最後の177、151及び141アミノ酸を含むSAN7、3及び5)をコードするベクターを構築した。該末端切断型Hisタグ付き遺伝子を大腸菌(E. coli)内で発現させ、ペプチドSAN2、SAN4、SAN6及びSAN7をアフィニティークロマトグラフィーにより精製した。ペプチドSAN3及びSAN5は非常に低いレベルで産生され、精製することができなかったが、これはおそらく、大腸菌(E. coli)プロテアーゼに対する感受性の上昇によるものであろう。SDS-PAGE及びウエスタン分析は、該末端切断型タンパク質が予想サイズを有することを示した。また、ウエスタンブロット法は、ペプチドSAN2、SAN4、SAN6及びSAN7の単量体の2倍のサイズを有する分子の存在を示した(図5)。タンパク質分解攻撃に対する該ペプチドの安定性及びそれらの二量体化能は、それらが機能的に活性な単位を構成していることを示唆している。
伝統的に、S層は電子顕微鏡技術により研究されており、その結果、それらの超微細構造に関しては多くのことが知られている。しかし、Sタンパク質の構造-機能関係に関してはほとんど知られていない。近年、汎用的な組換えDNA技術の出現に伴い、Sタンパク質の構造組織を解明するための重要な新たな手掛かりが得られている。欠失分析、ドメインのサブクローニング、リンカー突然変異誘発及び「システイン・スキャニング」突然変異誘発のような方法がこの目的に用いられている(Jaroschら, 2001; Mesnageら, 1999; Smitら, 2001)。
細菌株及び増殖条件
ラクトバシラス・アシドフィルス(L. acidophilus)ATCC 4356及びラクトバシラス・カゼイ(L. casei)ATCC 393をMRSブロス(Difco)内で37℃で嫌気的に培養した。ラクトバシラス・ラクチス(Lactobacillus lactis)MG1614をGM17培地内で30℃で嫌気的に培養した。大腸菌(Escherichia coli)M15(pREP4)(Qiagen)及び大腸菌(E. coli)DH5α(Phabagen, The Netherlands)をルリア(L)ブロス内で37℃で好気的に培養した。必要に応じて、培地を1,5%アガロース、5μg/ml(L. lactis)又は7.5μg/ml(L. casei及びL. acidophilus)クロラムフェニコール、100μg/ml アンピシリン及び/又は25μg/ml カナマイシン(E. coli)で補足した。
成熟SA-タンパク質をコードするBamHI-HindIII PCR断片を含有するpET5a(Promega)由来ベクターpTslpA10(旧称pTA10)(Smitら, 2001)を挿入突然変異誘発に使用した。二本鎖DNAリンカーを唯一の制限部位内、又はslpA遺伝子中の2ヶ所に存在する部位内に挿入した(図1a)。リンカーは、制限部位特異的5'及び3'付着末端に隣接したNcoI、NotI及びXhoI(NcNoX)部位よりなる。連結混合物を大腸菌(E. coli)DH5α内に導入し、所望のリンカーインサートと共にpTslpA10ベクターを保持するクローンをコロニーPCRにより同定し、DNA配列決定により分析した。得られたプラスミドは、表1に示すとおり、pTslpAの後に突然変異体番号を付して示されている(pTslpA11、pTslpA12など)。
突然変異SA-タンパク質遺伝子をpQE30ΔXN内にBamHI-HindIII断片としてクローニングしてN末端の6個のヒスチジンタグを導入した(プラスミドは、pHslpAの後に突然変異体番号を付して示されている)。突然変異SA-タンパク質遺伝子の発現及び金属アフィニティー精製を、既に記載されているとおりに行った(Smitら, 2001)。精製された突然変異SA-タンパク質(500μg/ml)を50 mM Tris-HCl(pH 7.5)に対して十分に透析し、沈殿(これはSA-タンパク質の結晶形成を示す(Smitら, 2001))に関して調べた。可溶性Sタンパク質画分及び沈殿Sタンパク質画分を遠心分離により分離し、SDS-PAGEにより分析した。また、沈殿物質を電子顕微鏡(EM)(Smitら, 2001)により分析した。3つの突然変異プラスミドpHslpA11、pHslpA12及びpHslpA13においては、NcNoXリンカーをNcoI及びXhoI消化により除去し、c-mycエピトープリンカー(NcoI-c-myc-XhoI)により置換した。該突然変異タンパク質は、その他の突然変異体に関して記載されているとおりに製造し分析した。
鋳型としてのベクターpBK1(Bootら, 1993)ならびにプライマー5'SLPA1(5’ GCGCGAATTCAGATCTATCGTGGTAAGTAATAGGACGTG 3’: 配列番号18)及びCMYCRE(5’CAGCGAATTCCTCGAGGTTTAAATCTTCTTCTGAAATTAACTTTTGTTCTGCGTTAATAGTAGTAGCAGCGC 3’: 配列番号19)を使用するPCRにより、もう1つの挿入突然変異体を構築して、5'slpA9cを得た。このPCR産物をベクターpTslpA16-3(アミノ酸7の後にSalI、BamHI及びXhoI部位を含有する)内にBglII-XhoI断片として導入してpT5'slpA9cを得た。大腸菌(E. coli)における突然変異SA-タンパク質の精製及び機能分析のために、プライマーCEAMYC1(5’GGGGGGATCCGGTACCGCTACTACTATTAACGCAGAAC 3’: 配列番号20)及びCEA2(5’CCCCGGATCCAAGCTTATCGAAGTATCAGAAGATCCTATT 3’: 配列番号21)を使用してpT5'slpA9cのslp領域を増幅し、BamHI-BstEII断片をpHslpA10に導入してpHslpA9cを得た。該精製突然変異タンパク質の機能分析は前記のとおりに行った。
プライマー5'SLPA1(5’GCGCGAATTCAGATCTATCGTGGTAAGTAATAGGACGTG 3’: 配列番号22)及び5'SLPA2(5’GGGGAAGCTTCAGTAGTGCTACCAGCAGCAG 3’: 配列番号23)を使用するPCRにより、BglII(5')及びHindIII(3')部位に隣接したslpA遺伝子の5'発現シグナル(ATGに対してnt -190〜+ 150)を含む断片をプラスミドpBK1(Bootら, 1993)から増幅した。該PCR産物をpGEM-T内に挿入し、配列の確認の後、EcoRI及びHindIIIで切り出し、pUC19内に挿入してp5'slpAを得た。BstEII又はPstI-HindIII断片としてpTslpA11c、pTslpA12c及びpTslpA13cから単離された突然変異SA-タンパク質カセットをp5'slpA内にクローニングしてp5'slpA11c、p5'slpA12c及びp5'slpA13cを得た。完全なslpカセットを含有するクローンをコロニーPCR及び制限分析により同定した。
ラクトバシラス・カゼイ(L. casei)及びラクトバシラス・アシドフィルス(L. acidophilus)における突然変異SA-タンパク質SA9c、SA11c、SA12c及びSA13cの合成を達成するために、多宿主域ベクターpLP401-Tを使用した。このベクターはラクトバシラス・アミロボルス(Lactobacillus amylovorus)αアミラーゼ遺伝子の誘導プロモーターを含有する(Pouwelsら, 2001)。完全なslpカセットをpT5'slpA9c、p5'slpA11c、p5'slpA12c及びp5'slpA13cからBglII-HindIII断片として単離し、BamHI/HindIIIで消化されたpLP401-T内にクローニングして、ベクターpLPslpA9c、pLPslpA11c、pLPslpA12c及びpLPslpA13cを得た。連結混合物をラクトバシラス・ラクチス(L. lactis)MG1614内に導入し、正しいクローンをコロニーPCRにより選択した。高度に精製されたプラスミドDNA単離物をCsCl勾配遠心分離により調製し、NotIで消化してldhターミネーターを除去し、連結し、ラクトバシラス・カゼイ(L. casei)ATCC 393内に導入した。コロニーPCRを用いて、該ターミネーター配列の非存在を確認した。
pLPslpA9c、pLPslpA11c、pLPslpA12c及びpLPslpA13cを保持するラクトバシラス・カゼイ(L. casei)及びラクトバシラス・アシドフィルス(L. acidophilus)形質転換体ならびに未形質転換ラクトバシラス・カゼイ(L. casei)ATCC 393及びラクトバシラス・アシドフィルス(L. acidophilus)ATCC 4356をON培養から50mlのMRS培地に1:100で接種し、37℃で16時間インキュベートした。細胞を遠心分離(25分、3,000×g、4℃)により集め、培養上清中のタンパク質をTCAで沈殿させた。記載されているとおりに(Smitら, 2001)、細胞ペレットを生理的塩で1回洗浄し、1M及び5M LiCl抽出に付して表面会合タンパク質を取り出した。該1M及び5M LiCl抽出物をADに対して4℃で透析した。
ラクトバシラス・アシドフィルス(L. acidophilus)によるS層表面上のc-mycエピトープの露出をフローサイトメトリー及び免疫蛍光顕微鏡検査により判定した。pLPslpA9c、pLPslpA11c、pLPslpA12c及びpLPslpA13cを含有する形質転換体ならびに野生型ラクトバシラス・アシドフィルス(L. acidophilus)細胞を対数期の終了時に回収し、1%(w/v)ウシ胎児血清(FCS)で補足されたリン酸緩衝食塩水(PBS)で1回洗浄した。遠心分離後、該細胞ペレットを、抗SAタンパク質又は抗c-myc(それぞれ1:5000及び1:50希釈)抗体を含有する1% FCSで補足されたPBS-FCSに再懸濁させた。FITC標識ヤギ抗マウス抗体と共にインキュベートした後、細胞を、記載されているとおりに(Pouwelsら, 2001)FACSCaliburフローサイトメーター(Becton Dickinson, San Jose, CA)で分析し、又は免疫蛍光顕微鏡で検査した。
発現ベクターpLPslpA9c、pLPslpA11c、pLPslpA12c及びpLPslpA13cを含有する形質転換体からゲノムDNAを単離した。プライマーA9(フォワード、slpプロモーター特異的: 5’-CTTGCTATTTCTTGAAGAG-3’: 配列番号24)及びプライマーCMYCINT(リバース、c-mycインサート特異的: 5’-GCGTTTAAATCTTCTTCTGAA-3’: 配列番号25)ならびに鋳型としての15ngの染色体DNAを使用して、標準的な方法に従いPCRを行った。また、プライマーのポリメラーゼ停止媒介連結(Polymerase Halt-mediated Linkage Of Primers、すなわちPHLOP)事象による、結果の誤解釈を避けるために、生理的に適切なモル比(染色体DNA:plDNAの比は1:0.3、1:3、1:30及び1:300)で精製pLPslpA12c DNAと混合された野生型ラクトバシラス・アシドフィルス(L. acidophilus)から得られた精製染色体DNAを使用してPCRを行った。
C末端切断型SANペプチドをコードする3つのDNA断片を、鋳型としてpBK1(Bootら, 1993)を使用するPCRにより増幅した。プライマーCEA1(5’-GGGGGGATCCGGTACCGCTACTACTATTAACGCAAGTTC-3’, フォワード: 配列番号26)を、SAN2の増幅にはプライマーSANA1(5’-CCCCGAATTCAAGCTTTTATTAGT-ATACGTTTGCAATTGAAACATTAG-3’, リバース: 配列番号27)と共に、SAN4の増幅にはSANA2(5’-CCCCAAGCTTTTATTATGAAGCAACACCGTTTTGGTC-3’, リバース: 配列番号28)と共に、そしてSAN6の増幅にはSANA3(5’-CCCCAAGCTTTTATTAACCAAGGGTAACAGTCTTACC-3’, リバース: 配列番号29)と共に使用した。3つのN末端切断型ペプチドをコードする断片を、SAN3にはプライマーSANB1(5’-GGGGGGATCCGGTACCAAAGTTAAGT-TAGACCAAAACGGTG-3’: 配列番号30)を、SAN5にはSANB2(5’-GGGGGGATCCGGTACCC-TT-ACTAATGTTTCAATTGCAAACG-3’:配列番号31)を、そしてSAN7にはSANB3(5’-GGGGGG-ATCCGGTACCTCAGCTAACTCAAATGTAAAATT-3’: 配列番号32)をそれらの3つすべてについてプライマーSAN1(5’CCCCGAATTCAAGCTTTTATTAAATTC-TCTTGCTTAGCTGGGCTAC-3’, リバース: 配列番号33)と組合せて使用し同じ鋳型を使用して増幅した。該断片をpGEM-T内にクローニングし、配列決定した。SAN2、SAN3、SAN4、SAN5、SAN6及びSAN7をコードする断片をBamHI-HindIII断片として切り出し、N末端の6個のヒスチジンタグとインフレームでベクターpQE30ΔXN(Smitら, 2001)内に導入した。遺伝子断片の発現及び該遺伝子産物の精製を、記載されているとおり(Smitら, 2001)に行った。該末端切断型SANペプチドの機能分析は、50 mM Tris-HCl(pH 7.5)に対するサンプル(500μg/ml)の透析ならびにそれに続くSDS-PAGE及びウエスタン分析よりなるものであった。
DNA操作及びタンパク質分析を標準的な方法(Laemmli, 1970; Sambrookら, 1989)に従い行った。公表されている方法(Kokら, 1984; Posnoら, 1991)に従い、プラスミドDNAをラクトコッカス(Lactococcus)/ラクトバシラス(Lactobacillus)から単離した。セチルトリメチルアンモニウムブロミド(CTAB)を使用して、ゲノムDNAをラクトバシラスから単離した(Towner, 1991)。ラクトバシラス・ラクチス(L. lactis)、ラクトバシラス・カゼイ(L. casei)及びラクトバシラス・アシドフィルス(L. acidophilus)の形質転換を、公表されている方法(Kokら, 1984; Posnoら, 1991; Walkerら, 1996)に従い行った。SA-タンパク質のタンパク質分解処理を、既に記載されているとおり(Smitら, 2001)に行った。
組換えラクトバシラス・アシドフィルス(L. acidophilus)S層タンパク質が該挿入c-mycエピトープに対する免疫応答を誘導する能力を、c-mycが環境に露出している突然変異Sタンパク質SA12c、及びc-mycがS層内に埋もれている突然変異Sタンパク質SA9cに関して評価した。雌C57B1/6及びBalb/cマウスを3週の免疫間隔で週3回免疫した。リン酸緩衝食塩水(pH7)中又はフロイント不完全アジュバント(Difco Laboratores)中の精製突然変異Sタンパク質(25〜100g/用量の範囲)を腹腔内投与した。初回免疫の14及び28日後ならびに追加免疫の7及び14日後に血清サンプルを集めた。プローブとして精製SHA9c、SHA12c及びSHA10 タンパク質を、陽性対照として精製cmyc含有組換えタンパク質(CD81-cmyc)を使用するELISAにおいて、抗体の誘導を測定した。結果は、挿入された抗原を含有する組換えラクトバシラス・アシドフィルス(L.acidophilus)S層タンパク質が該タンパク質自体(表2、SA10に対するすべてのSHAタンパク質の陽性応答)及び該挿入抗原(表2、CD81-cmycに対する陽性応答)の両方に対する免疫応答を誘導しうることを示している。
Baumeister, W., Wildhaber, I. & Phipps, B. M. (1989). Principles of organization in eubacterial and archaebacterial surface proteins. Can. J. Microbiol. 35, 215-227.
Beveridge, T. J. (1994). Bacterial S-layers. Curr. Opin Struct. Biol. 4, 204-212.
Bingle, W. H., Nomellini, J. F. & Smit, J. (1997). Linker mutagenesis of the Caulobacter crescentus S-layer protein: Toward a definition of an N-terminal anchoring region and a C-terminal secretion signal and the potential for heterologous protein secretion. J. Bacteriol. 179, 601-611.
Boot, H. J. (1996). The surface layer protein genes of Lactobacillus acidophilus. Thesis University of Amsterdam.
Boot, H. J., Kolen, C. P. A. M., Pot, B., Kersters, K. & Pouwels, P. H. (1996). The presence of two S-layer protein encoding genes is conserved among species related to Lactobacillus acidophilus. Microbiology 142, 2375-2384.
Boot, H. J., Kolen, C. P. A. M. & Pouwels, P. H. (1995). Identification, cloning and nucleotide sequence of a silent S-layer protein gene of Lactobacillus acidophilus ATCC 4356 which has extensive similarity with the S-layer protein gene of this species. J. Bacteriol. 177, 7222-7230.
Boot, H. J., Kolen, C. P. A. M., van Noort, J. M. & Pouwels, P. H. (1993). S-layer protein of Lactobacillus acidophilus ATCC 4356: purification, expression in Escherichia coli, and nucleotide sequence of the corresponding gene. J. Bacteriol. 175, 6089-6096.
Egelseer, E., Schocher, I., Sara, M. & Sleytr, U. B. (1995). The S-layer from Bacillus stearothermophilus DSM 2358 functions as an adhesion site for a high-molecular-weight amylase. J. Bacteriol. 177, 1444-1451.
Egelseer, E. M., Leitner, K., Jarosch, M., Hotzy, C., Zayni, S., Sleytr, U. B. & Sara, M. (1998). The S-layer proteins of two Bacillus stearothermophilus wild-type strains are bound via their N-terminal region to a secondary cell wall polymer of identical chemical composition. J. Bacteriol. 180, 1488-1495.
Engelhardt, H. & Peters, J. (1998). Structural research on surface layers: a focus on stability, surface layer homology domains, and surface layer-cell wall interactions. J. Struct. Biol. 124, 276-302.
Gilbert, C., Atlan, D., Blanc, B., Portailer, R., Germond, J. E., Lapierre, L. & Mollet, B. (1996). A new cell surface proteinase: sequencing and analysis of the prtB gene from Lactobacillus delbruekii subsp. bulgaricus. J. Bacteriol. 178, 3059-3065.
Howorka, S., Sara, M., Wang, Y., Kuen, B., Sleytr, U. B., Lubitz, W. & Bayley, H. (2000). Surface-accessible residues in the monomeric and assembled forms of a bacterial surface layer protein. J. Biol. Chem. 275, 37876-37886.
Jarosch, M., Egelseer, E. M., Huber, C., Moll, D., Mattanovich, D., Sleytr, U. B. & Sara, M. (2001). Analysis of the structure-function relationship of the S-layer protein SbsC of Bacillus stearothermophilus ATCC 12980 by producing truncated forms. Microbiol. 147, 1353-1363.
Kocks, C. et al (1992) Cell 68 521-531
Kok, J., Van der Vossen, J. & Venema, G. (1984). Construction of plasmid cloning vectors for Lactic streptococci which also replicate in Bacillus subtilis and Escherichia coli. Appl. Environm. Microbiol. 48, 726-731.
Laemmli, U. K. (1970). Cleavage of structural proteins during the assembly of the head of bacteriophage T4. Nature 227, 680-685.
Lemaire, M., Miras, I., Gounon, P. & Beguin, P. (1998). Identification of a region responsible for binding to the cell wall within the S-layer protein of Clostridium thermocellum. Microbiology 144, 211-217.
Maassen, C. B., Laman, J. D., den Bak-Glashouwer, M. J., Tielen, F. J., van Holten-Neelen, J. C., Hoogteijling, L., Antonissen, C., Leer, R. J., Pouwels, P. H., Boersma, W. J. & Shaw, D. M. (1999). Instruments for oral disease-intervention strategies: recombinant Lactobacillus casei expressing tetanus toxin fragment C for vaccination or myelin proteins for oral tolerance induction in multiple sclerosis. Vaccine 17, 2117-2128.
Mesnage, S., Fontaine, T., Mignot, T., Delepierre, M., Mock, M. & Fouet, A. (2000). Bacterial SLH domain proteins are non-covalently anchored to the cell surface via a conserved mechanism involving wall polysaccharide pyruvylation. EMBO J. 19, 4473-4484.
Mesnage, S., Tosi-Couture, E., Mock, M. & Fouet, A. (1999). The S-layer homology domain as a means for anchoring heterologous proteins on the cell surface of Bacillus anthracis. J. Appl. Microbiol. 87, 256-260.
Miyazawa, S. & Jernigan, R. L. (2000). Identifying sequence-structure pairs undetected by sequence alignments. Prot. Eng. 13, 459-475.
Navarre, W.W. (1994) Proteolytic cleavage and cell wall anchoring at the LPXTGX motif of surface proteins in Gram-positive bacteria, Mol. Microbiol. 14 115-121.
Noonan, B. & Trust, T. J. (1997). The synthesis, secretion and role in virulence of the paracrystalline surface protein layers of Aeromonas salmonicida and A. hydrophila. FEMS Microbiol. Lett. 154, 1-7.
Norton, D. D., Dwyer, D. S. & Muggeridge, M. I. (1998). Use of a neural network secondary structure prediction to define targets for mutagenesis of herpes simplex virus glycoprotein B. Virus Res. 55, 37-48.
Olabarria, G., Carrascosa, J., L., Pedro, M., A., de, & Berenguer, J. (1996). A conserved motif in S-layer proteins is involved in peptidoglycan binding in Thermus thermophilus. J. Bacteriol. 178, 4765-4772.
Pederson, J. A., Mileski, G. J., Weimer, B. C. & Steele, J. L. (1999). Genetic characterization of a cell envelope-associated proteinase from Lactobacillus helveticus CNRZ32. J. Bacteriol. 181, 4592-4597.
Posno, M., Leer, R. J., van Lujk, N., van Giezen, M. J. F., Heuvelmans, P. T. H. M., Lokman, B. C. & Pouwels, P. H. (1991). Incompatibility of Lactobacillus vectors with replicons derived from small cryptic Lactobacillus plasmids and segregational instability of the introduced vectors. Appl. Environm. Microbiol. 57, 1822-1828.
Pouwels, P. H., Vriesema, A., Martinez, B., Tielen, F. J., Seegers, J. F. M. L., Leer, R. J., Jore, J. & Smit, E. (2001). Lactobacilli as vehicles for targeting antigens to mucosal tissues by surface exposition of antigens. Meth. Enzymol. 336, 369-389.
Pugsley, A.P. (1993) The complete general secretory pathway in gram-negative bacteria. Microbiological Reviews 57, 50-108.
Sambrook, J., Fritsch, E. F. & Maniatis, T. (1989). Molecular Cloning: A Laboratory Manual. 2nd edit, Cold Spring Harbor Laboratory Press, Cold Spring Harbor, N.Y.
Sara, M. & Sleytr, U. B. (1987). Molecular sieving through S-layers of Bacillus stearothermopilus strains. J. Bacteriol. 169, 4092-4098.
Schneitz, C., Nuotio, L. & Lounatma, K. (1993). Adhesion of Lactobacillus acidophilus to avian intestinal epithelial cells mediated by the crystalline bacterial cell surface layer (S-layer). J. Appl. Bacteriol. 74, 290-294.
Shaw, D. M., Gaerthe, B., Leer, R. J., van der Stap, J. G. M. M., Smittenaar, C., Heijne den Bak-Glashouwer, M.-J., Thole, J. E. R., Tielen, F. J., Pouwels, P. H. & Havenith, C. E. (2000). Engineering the microflora to vaccinate the mucosa: serum immunoglobulin G responses and activated draining cervical lymph nodes following mucosal application of tetanus toxin fragment C-expressing lactobacilli. Immunol. 100, 510-518.
Sillanpaa, J., Martinez, B., Antikainen, J., Toba, T., Kalkkinen, N., Tankka, S., Lounatmaa, K., Keranen, J., Hook, M., Westerlund-Wikstrom, B., Pouwels, P. H. & and Korhonen, T. K. (2000). Characterization of the collagen-binding S-layer protein CbsA of Lactobacillus crispatus. J. Bacteriol 182, 6440-6450.
Sleytr, U. B. & Messner, P. (1983). Crystalline surface layers on bacteria. Annu. Rev. Microbiol. 37, 311-339.
Smit, E., Oling, F., Demel, R., Martinez, B. & Pouwels, P. H. (2001). The S-layer Protein of Lactobacillus acidophilus ATCC 4356: Identification and Characterisation of Domains Responsible for S-protein Assembly and Cell Wall Binding. J. Mol. Biol. 305, 245-257.
Toba, T., Virkola, R., Westerlund, B., Bjorkman, Y., Sillanpaa, J., Vartio, T., Kalkkinen, N. & Korhonen, T. K. (1995). A collagen-binding S-layer protein in Lactobacillus crispatus. Appl. Environm. Microbiol. 61, 2467-2471.
Towner, P. (1991) Essential Molecular Biology: A practical Approach, 54-55. (Brown, T. A., Ed.), Oxford University Press, Oxford.
van Geest, M. & Lolkema, J. S. (2000). Membrane topology of the Na(+)/citrate transporter CitS of Klebsiella pneumoniae by insertion mutagenesis. Biochim. Biophys. Acta 1466, 328-338.
Walker, D. C., Aoyama, K. & Klaenhammer, T. R. (1996). Electrotransformation of lactobacillus acidophilus group A1. FEMS Microbiol. Lett.138, 233-237.
Wong, K. K. & Hancock, R. E. (2000). Insertion mutagenesis and membrane topology model of the Pseudomonas aeruginosa outer membrane protein OprM. J. Bacteriol. 182, 2402-2410.
配列番号1は、本発明の表層タンパク質を与えるように修飾された(先行技術の)ラクトバシラス・アシドフィルス(L. acidophilus)(成熟)S層タンパク質をコードするDNA配列(slpA遺伝子)である。
Claims (31)
- 異種ポリペプチドの内部挿入を含む修飾を有する修飾細菌表層(S層)タンパク質。
- (a)未修飾タンパク質が、グラム陽性もしくは非水生細菌、場合によっては乳酸菌もしくはLactobacillus属に由来する、及び/又は
(b)異種ポリペプチドが機能的ポリペプチドもしくは目的とするポリペプチド、場合によっては結合性もしくは標的化タンパク質(例えば、抗原、抗体又はそれらの一部)である、請求項1記載のタンパク質。 - (c)タンパク質が未修飾S層タンパク質の完全長配列のほとんどを保有する、
(d)ポリペプチドが、CもしくはN末端から少なくとも5アミノ酸の内部位置に挿入されている、及び/又は
(e)修飾タンパク質が40〜70kDaのサイズを有する、請求項1又は2記載のタンパク質。 - (f)主として塩基性もしくは疎水性である結晶化もしくはC末端ドメインを有する、
(g)主として親水性であるN末端ドメインを有する、又は
(h)疎水性領域及び親水性領域を交互に有する、
前記請求項のいずれか1項記載のタンパク質。 - 異種ポリペプチドが、
(i)細胞表面上に露出又は存在するように、
(j)表層又は細胞壁に存在するように、
(k)外部タンパク質分解プロセシングから保護される又は外部抗体により認識も結合もされないように、タンパク質内の位置に挿入されている、前記請求項のいずれか1項記載のタンパク質。 - 修飾又は未修飾タンパク質が、
(l)結晶化し、場合によっては斜格子(例えば、p1又はp2対称)に結晶化する、
(m)細胞壁アンカードメインを有する、
(n)少なくとも7のpIを有する、及び/又は
(o)主として塩基性である、前記請求項のいずれか1項記載のタンパク質。 - ポリペプチドが、疾患を引き起こす抗原又は疾患に特異的である抗原を含み、場合によっては、抗体により認識されうる抗原である、又は嫌気性細菌、場合によってはClostridium属由来の抗原の全部もしくは一部である、前記請求項のいずれか1項記載のタンパク質。
- (未修飾形態においては)Lactobacillus acidophilus、crispatus、helveticus、amylovorus又はgallinarumに由来する、前記請求項のいずれか1項記載のタンパク質。
- 細菌表層(S層)タンパク質の断片であって、
a)N末端断片、又は他のそのような断片と二量体を若しくは2つの他のそのような断片と三量体を形成しうる断片である、
b)もう1つのそのような断片と二量体を形成する能力を有し、
(i)免疫優性又は露出ループ領域を含み、20〜200アミノ酸長であるか、又は
(ii)全免疫優性又は露出ループ領域を含まず、20〜155アミノ酸長である、前記断片。 - 請求項1〜9のいずれか1項記載のタンパク質をコードするポリヌクレオチド。
- 請求項10記載のポリヌクレオチドを含んでなるベクター。
- 請求項11記載のベクターを含んでなる、又は請求項11記載のベクターで形質転換された宿主細胞。
- 請求項1〜9のいずれか1項記載の表層タンパク質(又は断片)を発現する細菌。
- 乳酸菌、場合によってはLactobacillus属細菌、好ましくはL. plantarum、L. acidophilus又はL. caseiである、請求項13記載の細菌。
- 異種表層(S層)タンパク質を発現するように修飾された(L. casei又はBacillus属以外の)修飾細菌。
- 通常は、あるいは野生型又は未修飾形態では表層を有さない、請求項15記載の細菌。
- Lactobacillus属の細胞である、及び/又はS層がそれ自身の元の細胞壁アンカーを有する、請求項15又は16記載の修飾細菌。
- L. caseiのようなLactobacillus属細菌細胞である、及び/又はS層タンパク質がL. acidophilusのようなLactobacillus属細菌に由来する、請求項15〜17のいずれか1項記載の細菌。
- L. crispatus由来ではない、又はコラーゲン結合性タンパク質ではない細菌表層(S層)タンパク質を発現するL. casei細菌細胞。
- S層タンパク質がL. acidophilusからのものである、又はL. acidophilusに由来する、請求項19記載のL. casei細胞。
- 異種の又は修飾された表層(S層)タンパク質を唯一発現するか、あるいはそれを均一に発現する修飾細菌。
- 細菌が、異種S層タンパク質をコードするポリヌクレオチドを含むゲノムを有し、場合によっては、異種S層タンパク質をコードするポリヌクレオチドがゲノム内に組込まれている、及び/又は、通常の若しくは野生型のS層タンパク質をコードするポリヌクレオチドがサイレント状態にされているか、置換されているか、非作動化されているか、又は発現されないようにされている、請求項21記載の細菌。
- 異種又は修飾S層タンパク質が、細菌細胞により発現される唯一の又はたった1つのS層タンパク質である、及び/又は、細胞が野生型S層タンパク質を全く発現しない、請求項22又は23記載の細菌。
- S層タンパク質が細胞壁の表面に存在する、及び/又は、多数のS層タンパク質がS層を形成する、請求項22〜24のいずれか1項記載の細菌。
- 請求項13〜24のいずれか1項記載の細菌を含んでなるワクチン。
- 経口又は鼻腔内ワクチンである、及び/又は、さらにアジュバントを含む、請求項25記載のワクチン。
- 複数の細菌表層タンパク質を含んでなり、それらのうちの少なくとも1つが請求項1〜8のいずれか1項記載の修飾タンパク質であるシート又は(場合によっては結晶性)単層又は二次元アレイ。
- 請求項27記載のシート、単層又はアレイを含んでなる固体表面、液-気界面、脂質フィルム、リポソーム又は溶液。
- 1以上の(巨大)分子、例えば酵素、抗体もしくは他の結合性分子、受容体、抗原又はリガンドが結合する、請求項28記載の固体表面。
- Sタンパク質の層を含んでなる固体表面であって、Sタンパク質のうちの少なくとも複数が、表面と機能分子の層との間に挟まれた請求項1〜8のいずれか1項記載の修飾タンパク質である、前記固体表面。
- 請求項27記載のシート、層もしくはアレイ又は請求項28〜30のいずれか1項記載の表面を含んでなるセンサー、分子ふるい又はイオントラップ。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
EP01310937 | 2001-12-28 | ||
PCT/EP2002/014749 WO2003055906A1 (en) | 2001-12-28 | 2002-12-23 | Modified bacterial surface layer proteins |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005528085A true JP2005528085A (ja) | 2005-09-22 |
JP2005528085A5 JP2005528085A5 (ja) | 2005-12-22 |
Family
ID=8182583
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003556436A Pending JP2005528085A (ja) | 2001-12-28 | 2002-12-23 | 修飾された細菌表層タンパク質 |
Country Status (7)
Country | Link |
---|---|
US (2) | US20050233408A1 (ja) |
EP (1) | EP1458753A1 (ja) |
JP (1) | JP2005528085A (ja) |
AU (1) | AU2002361215A1 (ja) |
CA (1) | CA2471916A1 (ja) |
WO (1) | WO2003055906A1 (ja) |
ZA (1) | ZA200405142B (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2015182470A1 (ja) * | 2014-05-29 | 2015-12-03 | カルピス株式会社 | 腸管における物質取り込み促進剤 |
JP2017169577A (ja) * | 2011-02-07 | 2017-09-28 | ライフ テクノロジーズ コーポレーション | 感受性化合物を安定化するための組成物および方法 |
Families Citing this family (14)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
AT504330B8 (de) * | 2006-11-13 | 2008-09-15 | Nano S Biotechnologie Gmbh | Beschichtung hydrophiler oberflächen mit s-schicht-proteinen |
KR101525497B1 (ko) * | 2008-09-18 | 2015-06-04 | 삼성전자주식회사 | 이온 트랩막을 포함하는 포토마스크 및 이를 이용하는 반도체 소자의 제조 방법 |
IT1398369B1 (it) * | 2009-11-13 | 2013-02-22 | Probiotical Spa | Metodo per determinare la quantita' totale di batteri presenti in un campione comprendente batteri rivestiti con un rivestimento lipidico |
WO2016118900A1 (en) * | 2015-01-23 | 2016-07-28 | THE ARIZONA BOARD OF REGENTS on behalf of UNIVERSITY OF ARIZONA | Compositions comprising recombinant probiotic bacteria and methods of use thereof |
IT201600131819A1 (it) * | 2016-12-28 | 2018-06-28 | Metis Healthcare S R L | Preparazione per spray orale |
US11299520B2 (en) | 2017-09-26 | 2022-04-12 | Arizona Board Of Regents On Behalf Of The University Of Arizona | Compositions comprising a chimeric bacterial surface layer protein and methods of use thereof |
US11377484B2 (en) * | 2017-10-02 | 2022-07-05 | Vib Vzw | Compounds to inhibit bacterial s-layer protein assembly |
CN108410900B (zh) * | 2018-02-13 | 2020-07-14 | 吉林农业大学 | 无抗性植物乳杆菌锚定表达载体pLPSa及其制备方法 |
CN109053898A (zh) * | 2018-08-03 | 2018-12-21 | 内蒙古农业大学 | 一种口蹄疫多型表位肽、疫苗及其应用 |
US11590182B2 (en) * | 2018-09-10 | 2023-02-28 | Ohio State Innovation Foundation | Methods and compositions to modulate antibiotic resistance and gastrointestinal microbiota |
US10973908B1 (en) | 2020-05-14 | 2021-04-13 | David Gordon Bermudes | Expression of SARS-CoV-2 spike protein receptor binding domain in attenuated salmonella as a vaccine |
US20210369836A1 (en) * | 2020-05-26 | 2021-12-02 | Synlogic Operating Company, Inc. | Surface display of proteins on recombinant bacteria and uses thereof |
US20210403509A1 (en) * | 2020-06-24 | 2021-12-30 | Avalon GloboCare Corp. | S-layer vaccine fusion proteins and methods of use |
CN115896150B (zh) * | 2022-09-20 | 2023-08-01 | 吉林农业大学 | 无抗性植物乳杆菌锚定表达载体pCXa-vp6-pfc-S及其制备方法和应用 |
Family Cites Families (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5043158A (en) * | 1987-08-21 | 1991-08-27 | Chembiomed, Ltd. | Immunogenic compositions containing ordered carriers |
CA2090549C (en) * | 1992-06-09 | 2008-01-15 | John Smit | Bacterial surface protein expression |
US6210948B1 (en) * | 1992-06-09 | 2001-04-03 | The University Of British Columbia | Expression and secretion of heterologous polypeptides from caulobacter |
AU6050398A (en) * | 1997-01-31 | 1998-08-25 | Vanderbilt University | Method of delivering antigens for vaccination with a live vector |
US6803231B1 (en) * | 1998-01-30 | 2004-10-12 | Vanderbilt University | Method of delivering antigens for vaccination with a live vector |
-
2002
- 2002-12-23 US US10/500,307 patent/US20050233408A1/en not_active Abandoned
- 2002-12-23 CA CA002471916A patent/CA2471916A1/en not_active Abandoned
- 2002-12-23 EP EP02796732A patent/EP1458753A1/en not_active Withdrawn
- 2002-12-23 JP JP2003556436A patent/JP2005528085A/ja active Pending
- 2002-12-23 WO PCT/EP2002/014749 patent/WO2003055906A1/en active Application Filing
- 2002-12-23 AU AU2002361215A patent/AU2002361215A1/en not_active Abandoned
-
2004
- 2004-06-28 ZA ZA200405142A patent/ZA200405142B/en unknown
-
2009
- 2009-12-28 US US12/648,271 patent/US20100172938A1/en not_active Abandoned
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017169577A (ja) * | 2011-02-07 | 2017-09-28 | ライフ テクノロジーズ コーポレーション | 感受性化合物を安定化するための組成物および方法 |
WO2015182470A1 (ja) * | 2014-05-29 | 2015-12-03 | カルピス株式会社 | 腸管における物質取り込み促進剤 |
JPWO2015182470A1 (ja) * | 2014-05-29 | 2017-06-01 | アサヒグループホールディングス株式会社 | 腸管における物質取り込み促進剤 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
US20100172938A1 (en) | 2010-07-08 |
EP1458753A1 (en) | 2004-09-22 |
US20050233408A1 (en) | 2005-10-20 |
CA2471916A1 (en) | 2003-07-10 |
ZA200405142B (en) | 2005-06-17 |
WO2003055906A1 (en) | 2003-07-10 |
AU2002361215A1 (en) | 2003-07-15 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US20100172938A1 (en) | Modified bacterial surface layer proteins | |
Pouwels et al. | Lactic acid bacteria as antigen delivery vehicles for oral immunization purposes | |
AU767143B2 (en) | Lactobacilli harboring aggregation and mucin binding genes as vaccine delivery vehicles | |
RU2492240C2 (ru) | Стабильный вектор конститутивно высокой экспрессии для получения вакцины против впч и трансформированные этим вектором рекомбинантные молочнокислые бактерии | |
EA006232B1 (ru) | Стрептококковые антигены | |
JP2003509469A (ja) | 経口用組換え乳酸桿菌ワクチン | |
JP2011529077A (ja) | C型肝炎の治療のための組成物および方法 | |
RU2332457C2 (ru) | Вектор, обеспечивающий экспрессию антигена вируса sars на поверхности клеток, и микроорганизмы, трансформированные этим вектором | |
JP7170129B2 (ja) | ラクトバチルス・カゼイ由来の二種類のプロモーターを用いた二種の目的タンパク質の同時表面発現ベクター、およびこれを用いたタンパク質の微生物表面発現方法 | |
WO2010010983A1 (en) | Recombinant gram-negative bacteria producing outer membrane vesicles and method for preparing outer membrane vesicles tagged with foreign epitopes using the same | |
Mao et al. | Surface display on lactic acid bacteria without genetic modification: strategies and applications | |
Smit et al. | Structural and functional analysis of the S-layer protein crystallisation domain of Lactobacillus acidophilus ATCC 4356: evidence for protein–protein interaction of two subdomains | |
KR100609866B1 (ko) | 인간 파필로마바이러스에 대한 백신용 벡터 및 그에 의해형질전환된 미생물 | |
JP6213969B2 (ja) | 免疫原性ポリペプチド表層発現ビフィズス菌 | |
Havenith et al. | Gut-associated lactobacilli for oral immunisation | |
KR100720755B1 (ko) | 파보바이러스 항원의 세포표면 발현벡터 및 상기 벡터에의해 형질전환된 미생물 | |
JP4077878B2 (ja) | S―層―タンパク質の組み換え発現 | |
WO2008072895A1 (en) | Cell surface expression vector for liver cancer specific antigen alpha-fetoprotein and microorganism transformed by thereof | |
JP7147060B2 (ja) | ラクトバチルス・カゼイ由来ガラクトース・ムタロターゼ遺伝子のプロモーターを用いた常時的高発現表面発現ベクターおよびその利用 | |
Tarahomjoo | Exploring surface display technology for enhancement of delivering viable lactic acid bacteria to gastrointestinal tract | |
KR20210081195A (ko) | 락토바실러스 카제이 유래 갈락토오스 뮤타로테이즈 유전자의 프로모터를 이용한 항시적 고발현 표면발현벡터 및 그 이용 | |
WO2010054855A1 (en) | A medicament | |
Åvall-Jääskeläinen | Characterization and applications of Lactobacillus brevis S-layer proteins and evaluation of Lactococcus lactis as a porcine cytokine producer |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20051208 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20090127 |
|
A601 | Written request for extension of time |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601 Effective date: 20090427 |
|
RD02 | Notification of acceptance of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422 Effective date: 20090427 |
|
A602 | Written permission of extension of time |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602 Effective date: 20090608 |
|
A072 | Dismissal of procedure [no reply to invitation to correct request for examination] |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A073 Effective date: 20090930 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20091013 |