JP2005527902A - 共鳴制御キュビット・システム - Google Patents

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Abstract

【課題】 本発明は、量子計算に使用される超伝導キュビットの量子状態の絡み合いに関する回路及び方法を提供する。
【解決手段】 回路(600)は、超伝導キュビット(610)及び共鳴周波数により特徴付けられる共鳴制御システム(620)を含む。制御システムの共鳴周波数はバイアス電流の関数である。回路はさらに容量又はインダクタンスを持つ超伝導機構を含み、可干渉的に超伝導キュビットを共鳴制御システムに結合する。第1キュビットの量子状態を第2キュビットの量子状態へ絡み合わせる方法においては、第1キュビットと第2キュビットに容量的に結合された共鳴制御システムが、第1キュビットの最低の2つのポテンシャル・エネルギー・レベル間のエネルギー差に対応する第1周波数へ同調される。そして、共鳴制御システムは第2キュビットの最低の2つのポテンシャル・エネルギー・レベル間のエネルギー差に対応する第2周波数へ調節される。

Description

本発明は、量子計算に関する。より詳細には、本発明は超伝導キュビットの量子状態の絡み合いに関する。
本出願は、2002年4月20日出願の米国特許出願シリアル番号60/374,261、2002年5月31日出願の米国特許出願シリアル番号60/385,123、2002年7月12日出願の米国特許出願シリアル番号60/395,704の優先権を主張する。
(関連出願)
本願は、以下の米国特許出願に関連する。1999年1月21日出願、シリアル番号09/452,749、発明の名称「永久的共鳴超伝導キュビット」、2001年6月1日出願、シリアル番号09/872,495、発明の名称「超伝導位相キュビットのための量子処理システム及び方法」、2001年12月17日出願、シリアル番号0/025,848、発明の名称「フインガー・スキッド・キュビット装置」、2001年12月18日出願、シリアル番号60/341,794、発明の名称「超伝導構造の特性化及び測定」、2002年1月15日出願、シリアル番号60/349,663、発明の名称「2接合位相キュビット」、及び、2002年4月20日出願、シリアル番号60/383,597、発明の名称「共鳴制御キュビット・システム」。
1982年にリチャード・ファインマンが、「量子シミュレータ」の概念を紹介した。「コンピュータによるシミュレーテイング物理」、ファインマン、1982年、Int.J.Thor.Phys.21,p.467を参照。量子システムが、あるタイプの集中計算において潜在的に指数関数的時間を節約するために使用できることが証明された。「量子理論、チャーチ・ターニング原理及び一般量子計算機」、ドイッチェ、1985、Proc.of the Roy. Soc. of London A400、p.97を参照。
それ以来、さらなる量子計算の研究が顕著なソフトウェア及びハードウェア進歩をもたらした。集積回路の微小化の自然的限界のために、古典計算機の速度は、予想された上限に近づきつつあるため、量子計算機の興味が増大している。実際、量子計算に適した多くのアルゴリズムが書かれている。このようなアルゴリズムの2つの顕著な例は、ショア及びグローバーのアルゴリズムである。ショア、1997年、SIAMJ.ofComput.26、1484頁、米国特許第6,317,766号、及び、グローバー、1996年、Proc.28thSTOC、212頁を参照。それにもかかわらず、かなりの障害が、実用的で既知の古典コンピュータの性能を超えることができる大型量子計算装置の開発を阻止している。例えば、「量子ドリーム」、エコノミスト、20013月10日、81−82頁参照。
事実、いくつかのハードウェア提案が試験された1990年代の後半まで、量子計算機の分野は理論に留まっていた。これらのハードウェア提案の内、最大のスケール可能物理的システムは、超伝導構造のものであると考えられる。超伝導材料は、臨界レベル以下の電流、磁場及び温度ではゼロ電気抵抗を持つ材料である。ジョセフソン接合は、このような構造の例である。事実、ジョセフソン接合は、それらの観察可能な性質が基礎にある量子力学原理の巨視的な表明であるから、特に興味がある。
1つの量子計算機の物理的な実現は、量子ビット、又は、「キュビット」に基づく。一般的に、キュビットは、(i)複数の量子状態、(ii)その環境から隔離でき、そして(iii)各量子状態間の量子トンネルを発生できる明確な物理構造である。例えば、ムージ等、1999年、サイエンス285、1036頁参照。キュビットを形成できる現在の物理的システムの研究が、ブランステイン及びロー(編)、2001年、「スケーラブル量子コンピュータ」、ウイリーVCH、ベルラグGmbH、ベルリン、に記載されている。
物理的システムがキュビットとして行動するために、いくつかの要件が満足されなければならない。デビセンゾ、「スケーラブル量子コンピュータ」、一章、ウイリーVCH、ベルラグGmbH、ベルリン、参照。これらの要件は、スケーラブルな物理システム(キュビット)の必要性を含む。換言すると、可干渉性の態様で合理的な数のキュビットを含むことができなければならない。スケーラビリテイに関連しては、キュビットの不可干渉性を排除する必要性がある。量子計算においてキュビットが使用可能なためには、キュビットを初期化し、制御し、そして結合する操作を実行する能力である。キュビットの制御は、単一キュビットの操作及び2つ又はそれ以上のキュビットの操作の実行を含む。ユニバーサル量子計算を支援するために、この操作の組はユニバーサル組である必要がある。量子操作のユニバーサル組は、全ての可能な量子計算を許容するどんな量子操作の組である。ゲートの多くの組はユニバーサルである。ブレンコ等、1995年、フイジカル・レビューA52、3452頁参照。また、別の要件は、計算操作と情報検索を実行するために、キュビットの状態が測定可能である必要性である。
超伝導キュビットを実現するためには2つの原理的な手段が有る。1つの手段は、明確な電荷(電荷キュビット)の限界に対応する。他の手段は、明確な位相(位相キュビット)の限界に対応する。位相及び電荷は、関連変数であり、基礎量子原理によると、互いに標準共役である。2つのクラスの装置の分割が、マクヒリン等、2001年、レビュー・オブ・モダーン・フイジックス73、357頁に記載されている。
超伝導性質を示す材料は、ジョセフソン接合でのボーズ凝縮(クーパー対)は巨視的に観察可能な結果を持つから、量子計算アプリケーションの魅力的な候補である。実際、最近、超伝導キュビットのいくつかのデザインが提案されて試験されている。ナカムラ等、1999年、ネイチャー398、786頁、フリードマン等、2000年、ネイチャー406、43頁、及び、バンデルワル等、2000年、サイエンス290、773頁参照。これらの文献に記載されたキュビットは、潜在エネルギー状態を持ったキュビットの存在を示す。これらの文献に記載されたキュビットは結合されず、それらはスケーラブルな方法では制御されない。従って、これらの文献に説明されたキュビットは、デビンセンゾにより提案されたユニバーサル量子計算のため全ての要件を満足していない。
キュビットを作成するために使用される超伝導材料の好ましいタイプは、キュビットの性質に依存する。一般に、これらの材料は金属と金属酸化物とに分割される。しかし、同じチップ上に金属と酸化物(堆積された材料の酸化物ではない)とを堆積する能力は、高価であり、時間を消費する。この形の堆積は多くのタイプのキュビットにおいて必要とされるから、関心事である。すなわち、キュビットの多くのタイプを形成するための既知の製造方法は、高価であり困難である。
キュビットの量子力学的性質は、キュビット及び環境(例えば、他のシステム)の間の相互作用により容易に影響される。また、量子計算はキュビットの状態がキュビットに加えられる量子ゲートに従って可干渉的に進展できるように、キュビットはこのような相互作用から隔離される必要がある。キュビットが進展できるように、隔離のための要件にもかかわらず、ユニバーサル量子計算はなお、キュビットの初期化、ゲート・アプリケーション、及びキュビット状態測定などの基礎的な操作を生じることができるように、キュビットに対してある制御(相互作用)が必要である。これは、隔離の必要性とキュビットに対する制御の必要性という両者間の見かけ上の矛盾は、キュビットの量子的振舞いの直接の結果である。
制御可能であるけれど隔離されたキュビットの必要性は、さまざまな製造及び設計チャレンジを提供している。このようなチャレンジは、キュビットの初期化、制御、結合及び測定の方法の識別を含む。これらのチャレンジを解決する方法及びシステムが研究されている。特に、キュビットをそれらの内部量子状態を摂動しない方法で制御及び測定できるシステムが求められている。古典論理操作を実行可能にするために複数の制御可能キュビットを含んだ装置が、量子計算機を製造する目標の中心である。今日までは、シミュレートされた量子計算装置中のモデル・キュビットを結合するための多くの既知のシステム及び方法は、扱い難く且つ一般に不満足である。このようなシステム及び方法は、光学(フォトンの絡み合い)又は核磁気共鳴(原子及び分子のスピン状態を利用)に基づいている。
最近、しかしながら、位相キュビット間の誘導的結合が説明されている。例えば、オーランド等、1999年、「超伝導永久電流キュビット」、Phys.Rev.B60、15398頁、及び、マクヒリン等、2001年、「ジョセフソン接合装置を持つ量子状態工学」、Reviews of Modern Physics73、357頁(特に、369頁)参照。しかし、オーランド等の文献に説明されているキュビットは、スケーラブルな方法では結合及び制御されていない。
上述したように、量子計算を行うためには、キュビットの集合を含んだ物理的システムが必要される。ここに定義されるキュビットは、原子の接地及び励起状態のように、量子の2レベル・システムである。キュビット・システムの一般的な表示は、1つの状態は|0>及び他の状態は|1>として表示できる。キュビットをビットから区別する本質的な特徴は、量子力学の法則によると、単一キュビットの許容された状態は二次元複素ベクトル空間を満たすことである。一般的な表示は、a|0>+b|1>として記載される。ここで、aとbは、複素数である。2つのキュビットの一般状態、a|00>+b|01>+c|10>+d|11>、は、四次元状態ベクトルである。2つのキュビットの各識別可能な状態として1つの次元がある。2つのキュビット間で絡み合い操作が実行される時、それらの状態が絡み合わせられる。それらは2つの個別のキュビットの状態の積として書くことができないことを意味する。従って、n個の絡み合わせられたキュビットの一般状態は、2n次元複素状態ベクトルにより指定される。2n次元複素状態ベクトルの生成は、量子計算機の巨大な計算潜在能力に対する基礎の1つを与える。キュビット及び絡み合いについてのさらなる情報は、ブランステイン及びロー(編)、2001年、「スケーラブル量子コンピュータ」、ウイリーVCH、ニューヨークを参照。
n次元複素状態ベクトルを実現するためにキュビットの絡み合いのための現在の方法は、可干渉性の喪失を受けやすい。可干渉性の喪失は、環境との相互作用の結果としてキュビット中の量子重ね合わせ位相の喪失である。可干渉性の喪失は、キュビット中の状態の重ね合わせ損失を結果する。例えば、ズレック、1991年、Phys.Today44、36頁、レゲット等、1987年、Rev.Mod.Phys.59、1頁、ワイス、1999年、「定量的散逸システム第二版」、ワールド・サイエンテイフィック、シンガポール、及び、ヒュ等、arXiv:cond−mat/010839を参照。
超伝導共鳴器の共振周波数が、キュビットの基底状態間のエネルギー差と相関関係がある時、超伝導共鳴器はキュビットと絡み合うことができることを提案している。ブイソン及びヘキング、2000年8月18日、「超伝導共鳴器へ結合されたジョセフソン電荷キュビット中の絡み合い状態」、LANLcond−mat/0008275、及び、その中の文献、及び、アルサイデイ及びストラウド、2001年12月4日、「共鳴空洞に結合された小さなジョセフソン接合の固有状態」、Phys.Rev.B,65,014512及びその中の文献を参照。これらの文献中に提案された絡み合いは、電荷キュビットの状態を超伝導共鳴器の状態と絡み合わせて、よって、ソリッドステート・デザイン中で絡み合った量子状態を達成するためのポテンシャルを説明する。しかし、文献は、ソリッドステート・デザイン中でキュビットの量子状態を可干渉的に絡み合わせるための方法を提供していない、又、このような絡み合いがどのようにして量子計算に対して有用かについて説明していない。
ジョセフソン接合キュビットが、当該技術において提案されている。例えば、マルチネス等、「大きなジョセフソン接合キュビット中のラビ振動」、2002年7月27−31日開催のアメリカン物理協会(APS)2002年会議に提供されたプレプリント、及び、ハム等、2001年、サイエンス、293、1457参照。量子計算を実行するために、ジョセフソン接合キュビットの基底状態|0>及び|1>が、量子力学の法則に従って進展することができる。この量子進展は、熱的励起又は浮遊場などのさまざまな源から発生する不可干渉性に極端に敏感である。従って、キュビットはスケーラブルな量子計算を達成するために可干渉性を維持しなければならない。以前、量子進展を制御するために提案された機構は、既に電流バイアスされたジャンクション接合キュビットをバイアシングするマイクロ波周波数電流を必要としていた。
従って、当該技術に存在する問題は、量子計算を支援できる量子レジスタを実現するためにどのようにキュビットを絡み合わせるかという問題である。当該技術では、キュビットのいくつかのタイプは、dc電流などの手段を使用して初期状態へ設定される。次に、キュビットは基底と第1エネルギー・レベル量子状態との間のトンネルが許される。トンネルは、又は、進展とも呼ばれる、量子計算の必要な観点である。キュビットを進展するための手段の1つは、AC電流を印加することである。しかし、問題はAC電流を用いて基底と第1エネルギー・レベル量子状態との間のトンネルを許されたキュビットは、2n次元複素状態ベクトルを達成するために他のキュビットとは容易に絡み合うことができないということである。ここで、nは、量子レジスタ中のキュビットの数である。このような絡み合いは、量子計算を支援できる量子レジスタを実現するために必要である。上述した背景では、当該技術において、キュビットを基底と第1エネルギー・レベル量子状態との間にトンネルすることを可能にするための改良された方法が必要である。
添付図面には、同様の参照符号が、いくつかの図中の同様な部分を示すために付されている。
本発明は、キュビットが進展することを可能にするための方法及び装置を提供する。本発明の大きな長所は、量子計算に必要な量子ゲートとレジスタを実現するためにキュビットを絡み合わせるために使用できる本発明の装置と方法である。本発明においては、2つ又はそれ以上の超伝導キュビットが可干渉的に同調可能回路に接続されている。説明されるケースでは、同調可能回路に可干渉的に結合できる2つのキュビットが存在する。2つのキュビットの各々は、キュビット周波数により特徴付けられる。最初に、同調可能回路は、回路の共鳴周波数が2つのキュビットの内の第1のキュビット周波数と一致するように調節される。共鳴周波数がキュビット周波数と同じ又はキュビット周波数の整数倍である時、回路の共鳴周波数は、2つのキュビットの内の第1のキュビット周波数に一致する。この場合、第1超伝導キュビットの量子状態は進展できる。さらに、第1キュビットの量子状態は同調可能回路の量子状態に影響する。次に、同調可能回路は、回路の共鳴周波数が2つのキュビットの内の第2のキュビット周波数と一致するように調節される。この場合、第2超伝導キュビットの量子状態は進展できる。さらに、第2キュビットの量子状態は同調可能回路の量子状態に影響する。このようにして、第1及び第2キュビットの量子状態が絡み合う。回路の共鳴周波数を2つのキュビットの第1に一致させるためのさらなるステップは、2つのキュビットの内の第1と回路とを2回絡み合わせてから、各キュビットと回路の絡み合わせを逆転する。これは回路をリセットするために本質的に動作する。このように、回路はその後の絡み合わせ操作に使用できる。
本発明の1つの実施の形態は、共鳴制御システムを提供する。共鳴制御システムは、約0.8ギガ・ヘルツ(GHz)と約40GHzの間のキュビット周波数により特徴付けられる超伝導キュビットを含む。さらに、制御システムは共鳴周波数により特徴付けられた回路を含む。共鳴周波数は、回路の実効キャパシタンスと回路の実効インダクタンスの関数である。実効キャパシタンスと実効インダクタンスの少なくとも1つが、回路の共鳴周波数を所定の共鳴周波数に同調できるように調節可能である。共鳴制御システムはさらに、キャパシタンスを持つ超伝導機構を含む。超伝導機構は可干渉的に超伝導キュビットを回路に結合する。いくつかの実施の形態では、超伝導キュビットはジョセフソン接合キュビットである。このような実施の形態では、電流源がジョセフソン接合をバイアスするために提供され、それにより超伝導キュビットのための3エネルギーレベルのエネルギーポテンシャル井戸を生成する。いくつかの実施の形態では、回路は超伝導である。
本発明の別の実施の形態は、複数の超伝導キュビットを含む共鳴制御システムを提供する。複数の超伝導キュビット内の各超伝導キュビットは、独立に、約0.8GHzと約40GHzの間の周波数により特徴付けられる。さらに、共鳴制御システムは、共鳴周波数により特徴付けられた回路を含む。共鳴周波数は、回路の実効キャパシタンスと回路の実効インダクタンスの関数である。実効キャパシタンスと実効インダクタンスの少なくとも1つが、回路の共鳴周波数を所定の共鳴周波数に同調できるように調節可能である。さらに、共鳴制御システムは複数の超伝導キュビットの少なくとも1つを回路に結合するための機構を含む。
さらに、本発明の別の実施の形態は、キュビットを制御するための方法を提供する。この方法では、キュビット周波数により特徴付けられる超伝導キュビットが提供される。そして、ある期間t1、超伝導キュビットに容量的に結合した回路の実効キャパシタンス及び実効インダクタンスの少なくとも1つが、回路の共鳴周波数を超伝導キュビットの状態の量子進展を許す態様で回路がキュビットと相互作用を可能にする活動周波数に設定するように調節される。いくつかの実施の形態では、超伝導キュビットはジョセフソン接合キュビットであり、そして方法は、ジョセフソン接合キュビットをバイアスするために電流源を供給し、これにより超伝導キュビットのための3エネルギーレベル・エネルギー・ポテンシャル井戸を生成する。いくつかの実施の形態では、回路は超伝導である。いくつかの実施の形態では、回路の共鳴周波数ωは以下の通りである。
Figure 2005527902
ここで、
Lは、回路の実効インダクタンスであり、
Cは、回路の実効キャパシタンスである。
本発明の別の実施の形態が、キュビットを制御するための方法を提供する。方法は、キュビットの基底状態間のエネルギー差と相関関係のある臨界周波数により特徴付けられる超伝導キュビットを提供することを含む。方法では、同調可能共鳴回路がある期間t1だけキュビットへ制御可能に結合される。同調可能共鳴回路は超伝導キュビットの臨界周波数と相関関係のある共鳴周波数を持つ。
本発明のさらに別の実施の形態は、超伝導キュビットの量子状態を絡み合わせる方法を提供する。この方法では、複数の超伝導キュビットが提供される。さらに、共鳴回路の共鳴周波数が期間t1の間だけ周波数f1に同調される。周波数f1は、複数の超伝導キュビット中の第1超伝導キュビットに同調可能共鳴回路が結合することを可能にする周波数である。次に、共鳴回路が、期間t1の少なくとも一部の間、第1超伝導キュビットの量子状態が回路の量子状態に影響を与えるように、第1超伝導キュビットに結合される。そして、同調可能共鳴回路の共鳴周波数が、期間t2の間だけ、周波数f2に同調される。周波数f2は、複数の超伝導キュビット中の第2超伝導キュビットに同調可能共鳴回路が結合することを可能にする周波数である。共鳴回路が、期間t2の少なくとも一部の間、第1超伝導キュビットの量子状態が回路の量子状態に影響を与えるように、第2超伝導キュビットに結合される。これにより、複数の超伝導キュビットの状態が絡み合わせられる。
本発明のいくつかの実施の形態では、超伝導キュビットの量子状態がさらに、共鳴回路の共鳴周波数を期間t3だけ第1周波数f1に同調する最終ステップをさらに含む。この絡み合い操作の結果は、操作から対応するキュビットに関して共鳴回路を絡み合わせないままにして、よって、SWAP論理操作の平方根に影響を与える。
本発明の別の実施の形態は、超伝導キュビット及び共鳴周波数により特徴付けられた共鳴制御システムを含む回路を提供する。共鳴周波数はバイアス電流の関数である。キュビットは、約0.8GHzと約40GHzとの間のキュビット周波数により特徴付けられる。回路はさらに、キャパシタンス又はインダクタンスを持つ超伝導機構を含む。超伝導機構は、可干渉的に超伝導キュビットを共鳴制御システムに結合する。また、本発明の別の実施の形態は、量子レジスタを提供する。量子レジスタは、(1)超伝導キュビットの配列、(2)特徴共鳴周波数を持つ少なくとも1つの共鳴制御システム、及び(3)超伝導キュビットの配列中の各超伝導キュビットを少なくとも1つの共鳴制御システムへ容量的又は誘導的に結合するためのバス機構を含む。
本発明の別の実施の形態は、第1キュビットの量子状態を第2キュビットの量子状態と制御可能に絡み合わせる方法を提供する。この方法は、第1及び第2キュビットに容量的に結合された共鳴制御システムを期間t1だけ第1周波数に同調させることを含む。第1周波数は、第1キュビットの最低の2つのポテンシャル・エネルギー・レベル間のエネルギー差に対応する。そして、共鳴制御システムが期間t2だけ第2周波数に調節される。第2周波数は、第2キュビットの最低の2つのポテンシャル・エネルギー・レベル間のエネルギー差に対応する。
本発明のさらに別の実施の形態は、第1キュビット・グループのキュビットを第2キュビット・グループの第2キュビットと絡み合わせる方法を提供する。この方法は、時間の第1期間だけ、第1共鳴制御システムを第1周波数にバイアスすることにより、第1キュビットを第1共鳴制御システムと絡み合わせることを含む。第1周波数は第1キュビットの最低の2つのポテンシャル・エネルギー・レベル間のエネルギー差を表す。そして、第2期間だけ、共鳴制御システムを第2周波数へバイアスすることにより、第1共鳴制御システムをピボット・キュビットへ結合させる。第2周波数はピボット・キュビットの最低の2つのポテンシャル・エネルギー・レベル間のエネルギー差を表す。次に、ピボット・キュビットに容量的に結合されているサブ領域が第1キュビット・グループ及び第1共鳴制御システムから隔離される。第3期間だけ、第2共鳴制御システムを第3周波数へバイアスすることにより、第2共鳴制御システムをピボット・キュビットへ結合させる。第3周波数はピボット・キュビットの最低の2つのポテンシャル・エネルギー・レベル間のエネルギー差を表す。第2共鳴制御システムは容量的に又は誘導的に第2キュビット・グループ中の第2キュビットに結合される。次に、第2キュビット・グループ及び第2共鳴制御システムは、ピボット・キュビットから隔離される。最後に、方法は、第4期間だけ、第2共鳴制御システムを第4周波数へバイアスすることにより、第2共鳴制御システムを第2キュビットへ結合させる。第4周波数は第2キュビットの最低の2つのポテンシャル・エネルギー・レベル間のエネルギー差を表す。
(詳細な説明)
本発明によると、キュビットを制御する回路は、約0.8GHz及び40GHzとの間のキュビット周波数を持つ超伝導キュビット及び共鳴周波数により特徴付けられる共鳴制御システムを持つ超伝導キュビットを含む。この共鳴周波数は、共鳴制御システムの実効キャパシタンス及び共鳴制御システムの実効インダクタンスの関数である。さらに、共鳴制御システムの共鳴システムが所定の共鳴周波数に同調できるように、実効キャパシタンス及び実効インダクタンスの少なくとも1つが調節可能である。回路はさらに、超伝導キュビットと共鳴制御システムとに可干渉的に結合された超伝導機構を含む。超伝導機構は超伝導ビット及び共鳴制御システムを一緒に可干渉的に結合するために使用される。いくつかの実施の形態では、共鳴制御システムは超伝導である。
本発明のいくつかの実施の形態では、超伝導キュビット及び共鳴制御システムの結合及び絡み合わせの制御は、超伝導キュビットの状態の進展を制御できる。例えば、超伝導キュビット及び共鳴制御システムが結合される時、超伝導キュビットが量子力学的に進展される。対照的に、もし、超伝導キュビットと共鳴制御システムが切り離されると、超伝導キュビットの状態は進展しない。超伝導キュビットの状態の進展は、超伝導キュビット・バイアス状態間の量子トンネルを含み、よって、基底状態の可干渉性重ね合わせとして進展する。
本発明の実施の形態では、超伝導キュビットは超伝導キュビットの基底状態を形成する2つのエネルギーレベルを持つ超伝導システムを含む。例えば、本発明のいくつかの実施の形態で有用な1つの超伝導キュビットは、ジョセフソン接合キュビットである。ジョセフソン接合キュビットは、ジョセフソン接合及びジョセフソン接合をバイアスするための電流源を含む。マーチニス等、「大きなジョセフソン接合キュビット中のラビ振動」、アメリカン物理協会(APS)2002年会議、2002年7月27−31日開催のプレプリント参照。いくつかの実施の形態では、キュビットはジョセフソン接合キュビットであり、ジョセフソン接合と電流源とに平行に容量が設けられている。
本発明の他の実施の形態では、超伝導キュビットは、電荷キュビット、位相キュビット、又は、フラックス・キュビットである。電荷キュビットと位相キュビットに関するさらなる情報については、例えば、マクヒリン等、「ジョセフソン接合装置の量子状態工学」、2001年、レビュー・オブ・モダン・フイジックス、73:357、ナカムラ等、ネーチャ、1999年、398:786、フリードマン等、ネーチャ、2000年、406:43、バン・デル・ワル等、サイエンス、2000年、290:773を参照。
本発明の実施の形態によると、共鳴制御システムは、実効的インダクタンス及び実効キャパシタンスを含む。共鳴制御システムはさらに、共鳴制御システムは共鳴周波数を同調させる機構を含む。本発明のいくつかの実施の形態では、共鳴制御システムの共鳴周波数を同調させる機構は、システムの実効インダクタンスに寄与する少なくとも1つのインダクタと平行にジョセフソン接合を設け、ジョセフソン接合を横断するバイアス電流が共鳴制御システムの実効インダクタンスを調整できるようにし、これにより、共鳴制御システムの共鳴周波数を同調させる。
本発明の実施の形態では、共鳴制御システムは、超伝導キュビット又は超伝導キュビット(例えば、量子レジスタ)のための量子計算を制御するために使用される。いくつかの実施の形態では、共鳴制御システムは、超伝導キュビットの配列中の超伝導キュビット間の絡み合いを仲介する。この方法で、共鳴制御システムは、量子計算のためのスケーラブルで、制御可能な絡み合い操作を提供する。
本発明の実施の形態は、ジョセフソン接合キュビット、共鳴制御システム、及びジョセフソン接合キュビットと共鳴回路を結合するためのキャパシタンスを持つ超伝導機構を含む。ジョセフソン接合キュビットは、ジョセフソン接合と電流源を含む。本発明のいくつかの実施の形態では、ジョセフソン接合はキャパシタと平行に置かれる。量子計算を実行するために、量子計算するために必要な3レベル・ポテンシャル井戸を生成するようにジョセフソン接合のポテンシャル・エネルギー・ランドスケープがバイアスされる。電流源は、ジョセフソン接合を通過する制御可能なバイアス電流を提供する。ジョセフソン接合を通過するバイアス電流は本発明の1つの実施の形態に従い量子計算に必要な3レベル・ポテンシャル・エネルギー井戸を生成するのに有用である。本発明の実施の形態では、ジョセフソン接合のポテンシャル井戸の2つの最低エネルギー・レベルは、ジョセフソン接合キュビットの基底状態を形成し、一方、第3エネルギー・レベルは測定目的のために使用される。例えば、最低のエネルギー・レベルは状態|0>を表し、そして、第2エネルギー・レベルは状態|1>を表す。
本発明の1つの長所は、超伝導キュビットが進展することができ、同じ構造がまた制御可能な態様で超伝導キュビットの量子状態を結合してよって絡み合わせるために使用される方法及び構造を提供する。この長所を持つデザインのため、本発明の構造は量子計算操作を支援する。本発明の実施の形態によると、量子計算を実行する構造は超伝導キュビット、共鳴制御システム、及び、超伝導キュビットと共鳴制御システムとを結合するためのキャパシタンスを持つ超伝導機構を含む。本発明のいくつかの実施の形態では、結合のための機構は、超伝導キュビットと共鳴制御システムとの間に可干渉性リンクを提供する。本発明のいくつかの実施の形態では、共鳴制御システムの周波数が超伝導キュビット2つの最低エネルギー・レベルの間のエネルギー差と相互に関係を持つ時、共鳴制御システムと超伝導キュビットは結合されて量子力学的に振舞う。この量子力学的振舞いを支援するため、共鳴制御システムと超伝導キュビットは可干渉的に結合されなければならない。すなわち、それらは超伝導キュビットの波動関数が崩壊せずそしてその量子力学状態を失わないように結合されなければならない。
図1は、ジョセフソン接合キュビット110及び共鳴制御システム120を示す。ジョセフソン接合キュビット110と共鳴制御システム120は、超伝導機構130を介して結合されている。ジョセフソン接合キュビット110は、電流源111−1、ジョセフソン接合111−2、及びキャパシタ111−3を含む。本発明のいくつかの実施の形態では、回路100は、アルミニウム、ニオブ又はスズなどの従来の超伝導材料により形成された超伝導システムである。回路100を構成するために他の有用な材料は、限定的ではなく、絶縁材料(金属酸化物又はPMMAなど)、又は、標準金属(金及び銀など)を含む。例えば、本発明のいくつかの実施の形態では、ジョセフソン接合111−2は、絶縁材料が超伝導リードを分離しているトンネル接合である。ジョセフソン接合の製造とその振舞いは、例えば、マルチネス等、「大きなジョセフソン接合キュビット中のラビ振動」、2002年7月27−31日開催のアメリカン物理協会(APS)2002年会議に提供されたプレプリント参照。図1を再び参照すると、ジョセフソン接合111−2は、3エネルギー・レベル・ポテンシャル・エネルギー井戸が生成されるように電流源111−1によりバイアスされる。本発明のいくつかの実施の形態では、ジョセフソン接合111−2は、約0.1乃至約950μA(マイクロ・アンペア)の臨界電流Icを持つ。さらに、本発明のいくつかの実施の形態は、キャパシタ111−3の容量Cjは0.1ピコファラド(pF)乃至950ピコファラドの範囲である。1つの例では、IcとCjに有用な値は、それぞれ、21μAと6pFである。さらに、バイアス電流Ibは0.1μA乃至1mAの範囲であることができる。例えば、おおよそ、20μAに等しいバイアス電流Ibが3エネルギー・レベル・ポテンシャル井戸を生成するのに有用である。結合キャパシタ130は、おおよそCj/100に等しい容量Ccを持つことができる。
再び、図1を参照すると、共鳴制御システム120は、インダクタ121−2とキャパシタ121−1を含む。本発明のいくつかの実施の形態では、共鳴制御システム120は超伝導同調可能共鳴回路であり、同調可能共鳴回路を生成するための要素のどんな組合わせを含む。1つの実施の形態では、共鳴制御システム120を同調させることは、ループ150を介して外部フラックスを印加することを含む。例えば、外部フラックスは、少なくとも電流源とインダクタとを含んだ回路が120の近くに置かれている共鳴制御システム120へ電流を誘導的に結合することにより印加できる。超伝導回路を誘導的に結合する方法は、2002年4月15日に出願された米国特許出願60/372,958に記載されている。インダクタ121−2、L、及びキャパシタ121−1、Cのために有用な値は、本発明の実施の形態に依存する。本発明の実施の形態では、L及びCは、共鳴制御システム120の共鳴周波数がキュビット110との相互作用に必要な周波数の程度であるように選択される。1つの例では、共鳴制御システムの有用な値は、L=約80pH(ピコ・ヘンリー)及びC=10pF(ピコ・ファラド)である。
図2A及び図2Bは、本発明のさまざまな追加の実施の形態による共鳴制御システムを示す。図2Aはインダクタ121−2、キャパシタ121−1、及びジョセフソン接合121−3を含む共鳴制御システム120Aを示す。共鳴制御システム120Aの共鳴周波数は、キャパシタ121−1とインダクタ121−2を横断するdcバイアス電流を駆動することにより、同調できる。本発明の実施の形態では、dcバイアス電流は共鳴制御システム120Aが操作中に超伝導に留まるようにジョセフソン接合121−3の臨界電流よりも小さい。
図2Bは、インダクタ121−2、キャパシタ121−2、及び直流超伝導量子干渉装置(DC−SQUID)121−4を含む共鳴制御システム120Bを示す。SQUIDは、ループ領域を貫通する磁場の全量に極度に敏感である。装置を横断して測定される電圧はループ回りの全磁場と非常に強く相互関係する。共鳴制御システム120Bを同調させる方法の実施の形態は、dc−SQUID121−4中のパターン化された領域121−5上に外部フラックスΦを印加することを含む。外部フラックスΦの印加は、dc−SQUID121−4が同調可能なジョセフソン接合として振舞うようにdc−SQUID121−4の状態を制御する。2002年3月16日出願の米国特許出願シリアル番号10/121,800を参照。本発明の実施の形態では、外部フラックスΦを調整することによりdc−SQUID121−4の状態を制御することが共鳴制御システム120Bの共鳴周波数を同調するための機構を提供する。
回路100の量子状態の進展を決定する回路100のハミルトニアンが、標準のケット表示を使用して基底{|00>,|01>,|10>,|11>,|20>,|21>}で表される。ケット表示で、状態xに対する“|x>”は、xにより示される要素を除いて全ての要素がゼロの値を持つ振幅ベクトルを意味し、1の値を持つ。実際、xに使用された記号は、興味のある特徴(ある値を持つシステムの状態の記述のある「ビット」など)を持つ全システムの全状態の抽出を表す全システムの観点から見た、興味有るシステムの一部の状態のみを記述する。このような状態では、|x>は、xの場合に対応する全ての要素について平方加算が1であり、その他の全ての要素が0である、値に等しい、非ゼロを持つ全システムの状態ベクトルを、実質的に示す。この表示は、回路の状態の一部のみに影響を与える局所操作のより簡明な記述を可能にする。従って、ケット表示“{|00>,|01>,|10>,|11>,|20>,|21>}”の左側の数は、超伝導キュビットの状態又はエネルギー・レベルを表し、ケットの右側の数は、共鳴制御システムの状態を表す。
ジョセフソン接合キュビットは、0、1、及び2エネルギー・レベルと相互に関連付けられた基底状態を持つ。共鳴制御システム120(例えば、120A、120B)が、ジョセフソン接合キュビットの|0>及び|1>基底状態間のエネルギー差と相互に関連を持つ周波数を有する時、結合された基底状態|01>及び|10>は上から縮退される。従って、結合されたシステムの関連する縮退絡み合い状態は、
Figure 2005527902
本発明の観点によれば、超伝導キュビットが制御可能に共鳴制御システムと結合されることにより、超伝導キュビットは量子計算のために使用される。いくつかの実施の形態では、同調可能共鳴制御システムの周波数は、超伝導キュビットの基底状態間のエネルギー差と相互に関連を持つために同調される。超伝導キュビットの基底状態間のエネルギー差はキュビット周波数を決定する。異なる観点からは、超伝導キュビット周波数はそのトンネリング振幅の逆数に等しい。超伝導キュビットのトンネリング振幅は、超伝導キュビット・システムを記述するポテンシャル井戸内の関連エネルギー・レベル間の差と相互に関連付けられている。このような実施の形態では、共鳴制御システムの周波数は超伝導キュビット周波数と相互に関連付けされるために同調される。同調可能共鳴回路の共鳴周波数が超伝導キュビットの状態の量子進展を可能にする態様で回路は超伝導キュビットと相互作用するようなものである時、共鳴制御システムは超伝導キュビット周波数と相互関連する。いくつかの実施の形態では、このような相互関連は共鳴制御システムが超伝導キュビット周波数と同じ共鳴周波数に同調されることを必要とする。他の実施の形態では、このような相互関連は共鳴制御システムが超伝導キュビット周波数の整数倍である共鳴周波数に同調されることを必要とする。これらの実施の形態では、共鳴制御システムは少なくとも2つの操作のモードを持つことができる。第1のモードでは、共鳴制御システムの周波数は超伝導キュビットの計算基底状態間のエネルギー差と相互に関連する。第2のモードでは、共鳴制御システムの周波数は超伝導キュビットの計算基底状態間のエネルギー差と一致しない。
本発明の他の実施の形態では、共鳴制御システムの周波数は超伝導キュビットの計算基底状態間のエネルギー差と相互に関連付けられ、そして、スイッチが共鳴制御システムと超伝導キュビットとを結合及び切離すために設けられる。共鳴制御システムの制御可能な結合に有用なスイッチ及び超伝導キュビットは、超伝導単一電子トランジスタ(SSET)を含む。SSETの振舞いについては、ピー・ジョエズ等、1994年、フイジカル・レビュー・レター72、11頁、及び、ボーン等、2001年、IEEE Trans. App.超伝導11、373頁を参照。
本発明の1つの観点は、超伝導キュビット、共鳴制御システム、及び超伝導機構を含む回路内の超伝導キュビットを制御する方法を提供する。超伝導機構は、共鳴制御システムと超伝導キュビットとを一緒に結合するための容量を持つ。この方法では、共鳴制御システムはある期間tiだけ共鳴周波数fiに同調される。共鳴回路の共鳴周波数fi及び結合の期間tiは、応用に依存する。いくつかの実施の形態では、共鳴周波数fiは超伝導キュビットの基底状態間のエネルギー差と相互関連する。いくつかの実施の形態では、共鳴制御システムの共鳴周波数fiは、fi∝Δ-1の関係の関数として、超伝導キュビットのトンネリング振幅Δと相互関連する。本発明のいくつかの実施の形態では、共鳴周波数fiはギガヘルツ(GHz)のオーダーである。本発明に有用な共鳴周波数の範囲は約0.8GHz乃至40GHzの間である。結合の期間tiは、応用に依存するが、一般に超伝導キュビットのトンネリング振幅Δ又は超伝導キュビットの基底状態間のエネルギー差に相互関連する。例えば、本発明のいくつかの実施の形態では、期間tiは約π/2である。ここで、2πは進展の全期間を表す。
本発明のいくつかの実施の形態では、超伝導キュビットは共鳴制御システムと結合される時、量子力学的に進展できる。さらに、超伝導キュビットの状態は、共鳴制御システムが超伝導キュビットと結合されていない時、固定のまま留まることができる。
本発明の別の実施の形態は、超伝導キュビットの配列の制御可能な絡み合いのための量子レジスタを提供する。いくつかの実施の形態では、超伝導キュビットの配列は、2つ又はそれ以上の超伝導キュビット、3つ又はそれ以上の超伝導キュビット、10又はそれ以上の超伝導キュビット、50又はそれ以上の超伝導キュビット、10と100の間の超伝導キュビット、100以上の超伝導キュビット、又は、1000以下の超伝導キュビットを含む。本発明の実施の形態は、少なくとも2つの超伝導キュビット、少なくとも1つの同調可能共鳴制御システム、及び少なくとも2つの超伝導キュビットを少なくとも1つの共鳴制御システムの1つへ結合するための容量を持つ超伝導機構を提供する。
本発明の実施の形態は、第1キュビットの量子状態を第2キュビットの量子状態に絡み合わせるための方法を提供する。この方法は、容量的又は誘導的に第1キュビットと第2キュビットとに結合されて、共鳴制御システムを第1期間の間だけ第1周波数へ同調させることを含む。この第1周波数は、第1キュビットの第1ポテンシャル・エネルギー・レベルと第2ポテンシャル・エネルギー・レベルとの間のエネルギー差に対応する。そして、共鳴制御システムは、共鳴制御システムが第2超伝導キュビットと絡み合うために十分な第2期間だけ第2周波数に調節される。この第2周波数は、第2キュビットの第1ポテンシャル・エネルギー・レベルと第2ポテンシャル・エネルギー・レベルとの間のエネルギー差に対応する。これにより、共鳴制御システムが第2超伝導キュビットと絡み合わせられる時、第1超伝導キュビットの量子状態が量子力学的相互作用を介して第2超伝導キュビットの状態に結合される。
超伝導キュビットの量子状態の絡み合いは、完全に量子力学的操作であり、古典的な対応するものを持たない。本発明のいくつかの実施の形態では、絡み合い操作は共鳴制御システムの状態を第1及び第2キュビットの状態と絡み合わせないままにする。
本発明のいくつかの実施の形態はさらに、期間t3だけ、共鳴制御システムを第1超伝導キュビットへ結合することにより、量子レジスタ内の第1超伝導キュビットと第2超伝導キュビットの状態を絡み合わせることを提供する。第3絡み合いは、絡み合い操作中で同調可能共鳴制御システムと超伝導キュビットとの絡み合いを取り除く。この絡み合い操作は、量子計算を実行するために、単一キュビット操作と一緒に十分な平方根のSWAP論理操作を実現する。SWAP操作についてさらなる詳細は、ブレイス、2001年、フイジカル・レビューA64、022312を参照。
図3は、本発明の実施の形態の量子レジスタ中の超伝導キュビットに対して絡み合い操作を与えるシステムを示す。図3は、超伝導キュビット310−1乃至310−Nの配列と、同調可能共鳴制御システム120−1乃至120−N−1、及び、キュビット310を共鳴制御システム120へ結合するための超伝導機構130−1乃至130−N−1を含む、量子レジスタ及び制御システム300を示す。本発明のいくつかの実施の形態では、少なくとも1つの超伝導キュビット310−1乃至310−Nは、図1に示される、超伝導キュビット110と同じである。さらに、共鳴制御システム120−1乃至120−N−1は、図1、図2A、及び図2Bに共鳴制御システム120、120A、及び120Bとして、交換可能に示されている。本発明のいくつかの実施の形態では、結合するための超伝導機構130−1乃至130−N−1は、図1に示されていて、上述したキャパシタである。本発明の他の実施の形態では、結合するための機構130−1乃至130−N−1は、上述したSSETなどの可干渉的スイッチである。
本発明のいくつかの実施の形態では、共鳴制御システムは量子レジスタ内の超伝導キュビット間の非最隣接相互作用を与えるために使用できる。例えば、共鳴制御システムは、ある期間t1だけ、量子レジスタ中のn番目の超伝導キュビットへ結合でき、そして、共鳴制御システムは、ある期間t2だけ、量子レジスタ中のm番目の超伝導キュビットへ結合できる。絡み合い操作が実行されて、そして量子レジスタ中のn番目とm番目の超伝導キュビットの量子状態が絡み合わされた後、共鳴制御システムがその後の操作のために使用できる。いくつかの実施の形態では、上述したように、第3操作はある期間t3だけ共鳴制御システムを量子レジスタ中の第1超伝導キュビットに結合できる。期間t1とt3は同じであり、πの期間と相互に関連し、期間t2はπ/2の期間と相互に関連する。
図4は、少なくとも1つの共鳴制御システム120−1がそれぞれの結合機構130−1乃至130−Nを介して複数の超伝導キュビット310−1乃至310−Nに結合されている。本発明のいくつかの実施の形態では、複数の共鳴制御システム120−1乃至120−Mをシステム400中の1つ又は複数の超伝導キュビット310に結合できる。異なる共鳴制御システム120−1乃至120−Mを、超伝導キュビットのグループに結合して、それぞれのグループ間のいくつかを重ね合せることができる。
本発明の別の実施の形態は、並列LC回路(タンク回路)を使用することにより第1キュビットと第2キュビットの状態を絡み合わせる方法及び装置を提供する。いくつかの実施の形態では、タンク回路は、ポテンシャル・エネルギー井戸を含むポテンシャル・エネルギー・プロファイルを持つ共鳴制御システムである。好ましくは、ポテンシャル・エネルギー井戸内のエネルギー・レベルは非線形ベースで離間している。いくつかの実施の形態では、共鳴制御システムは、図1に示すジョセフソン接合キュビット110のような、ジョセフソン接合キュビットである。このような実施の形態では、共鳴制御回路は、DC電流源111−1、ジョセフソン接合111−2、及びキャパシタ111−3を含む。いくつかの実施の形態では、キャパシタ111−3は選択的である。キャパシタ111−3が使用されない実施の形態では、ジョセフソン接合111−2の固有の容量で十分である。
ジョセフソン接合キュビット110などの共鳴制御システムは、固有の容量とインダクタンスを持ち、従って、非調和共鳴器を形成できる。そして、これは本発明のさまざまな実施の形態による共鳴制御システムのための適当な候補を作る。本発明の1つの新規な特徴は、キュビットを絡み合わせるために、ジョセフソン接合キュビット110などの共鳴制御システムを使用することである。このような共鳴制御システムは同じタイプのキュビットを絡み合わせることができる。さらに、本発明の共鳴制御システムは同じタイプではないキュビットを絡み合わせることができる。例えば、共鳴制御システムは、電荷キュビット、フラックス・キュビット、及び位相キュビットを交換可能に絡み合わせるために使用できる。1つの場合に、共鳴制御回路は同じシステム内の異なるタイプのキュビット間の操作を仲介するために使用される。
本発明のいくつかの実施例では、共鳴制御システムは超伝導キュビットの制御された可干渉的進展を刺戟するために使用される。特に、いくつかの実施の形態では、共鳴制御回路は、容量的に分路されたジョセフソン接合及び接合を横断してバイアス電流を印加するための機構を含む。上述したように、このようなシステムの1つの例はジョセフソン接合キュビット110(図1)である。適当なポテンシャル・エネルギー・プロファイルを達成するために、共鳴制御システムはバイアス電流によりバイアスされる。ジョセフソン接合キュビット110(図1)の場合、このバイアス電流はDC電流源111−1により提供される。バイアス電流の大きさは、ジョセフソン接合を記述するポテンシャル・エネルギー井戸中のエネルギー・レベル分離の関数である。換言すると、バイアス電流の大きさは共鳴制御システム中のジョセフソン接合の物理的特性の関数である。好ましくは、バイアス電流の大きさはジョセフソン接合の臨界電流Icよりも小さい。ジョセフソン接合の臨界電流Icは、ジョセフソン接合が電圧ポテンシャルを持たずそして超伝導電流がインピーダンス無しに接合中を流れる第1状態(a)から、ジョセフソン接合が電圧ポテンシャルを有する第2状態(b)へ接合を駆動する電流量である。電流Icの大きさは、ジョセフソン接合の特性に依存する。本発明のいくつかの共鳴制御システムでは、約0.994*Ic又はそれ以下が使用される。本発明の他の共鳴制御システムでは、約0.990*Ic又はそれ以下が使用される。
本発明のいくつかの実施の形態では、超伝導キュビットの量子状態の進展を制御するためのシステムは、共鳴制御システムに容量的に結合された超伝導キュビットを含む。超伝導キュビットは、キュビットの初期化、キュビットの進展、及びキュビットの量子状態の読出しの操作が実行できるどんな超伝導キュビットを含む。このようなキュビットは、位相キュビット及び電荷キュビットを含む。本発明の他の実施の形態では、超伝導キュビットは共鳴制御システムへ誘導的に結合される。誘導的結合は、交互の製造方法が必要な超伝導キュビットの実施の形態について有用である。例えば、2001年12月17日に出願されたツレンチョウク等の米国特許出願シリアル番号10/025,848、発明の名称「フインガーSQUIDキュビット装置」を参照。
本発明の1つの実施の形態による、共鳴制御システム中のジョセフソン接合のポテンシャル・エネルギー・プロファイルを以下に説明する。ジョセフソン接合のポテンシャル・エネルギー・プロファイルは、ポテンシャル・エネルギー井戸内に非線形的に離間したエネルギー・レベルを含む。さらに、ポテンシャル障壁をトンネルすることに起因して、このポテンシャル・エネルギー井戸から脱出する確率は、好ましくは小さい。ポテンシャル・エネルギー井戸からの脱出は、共鳴制御システム内にある全ての量子状態情報を破壊するジョセフソン接合を横断するポテンシャル電圧降下を生ずるため、このようなポテンシャル・エネルギー・プロファイルが好ましい。このようなポテンシャル・エネルギー・プロファイルを達成するため、共鳴制御システムは好ましくは、約0.994*Ic又はそれ以下のバイアス電流でバイアスされる。値Icは、共鳴制御システム中のジョセフソン接合の臨界電流値を示す。
図5Aは、約0.994*Ic又はそれ以下の電流でバイアスされた共鳴制御システム内のジョセフソン接合についてのポテンシャル・エネルギー・プロファイルを示す。このような電流でバイアスされる時、システムは量子操作に使用できる3つのエネルギー・レベル(1、2及び3)を有する。好ましくは、111−1(図1)のような電流バイアス源は、100nAで約10-3部の精度を有する。ここで、nAは、10-9アンペアに等しい。これは、電流バイアス源111−1が、好ましくは約0.1nAの安定性を持つことを意味する。量子システム中の不可干渉性の主要な発生源はバイアス電流の振れから生ずるために、このような精度が好ましい。バイアス電流の振れは、ポテンシャル井戸内の振れと相互に関連し、このためシステム内の散逸源を表す。この程度の精度は、所望のポテンシャル・エネルギー・プロファイルを達成するために必要な正確な値にバイアス電流を設定するために必要である。この程度の精度を持つ電流源は商業的に入手可能である。
図5Bは、約0.992*Ic又はそれ以下の電流でバイアスされた共鳴制御システム内のジョセフソン接合についてのポテンシャル・エネルギー・プロファイルを示す。事実、図5Bにプロファイルされた共鳴制御システムは、図5Aにプロファイルされた共鳴制御システムと同じである。しかし、図5Bのポテンシャル・エネルギー・プロファイルは、図5Aのポテンシャル・エネルギー・プロファイルと同じではない。特に、図5Bのポテンシャル・エネルギー・プロファイルはより深い井戸を持つ。従って、図5B中には図5Aと比較してより多いエネルギー・レベルを持つ。図5Bに見られるより深いポテンシャル・エネルギー井戸は、より低いバイアス電流を使用することにより達成される(図5Aでは約0.994*Ic又はそれ以下であるのに対して、図5Bでは約0.992*Ic又はそれ以下である)。図5Bでは、最低エネルギー・レベルは深いポテンシャル・エネルギー井戸の底に隔離される。図5Bに示されるポテンシャル・エネルギー・プロファイルを持つシステムは、位相がポテンシャル・エネルギー井戸を脱出する時に発生する電圧状態への遷移確率が低いため、共鳴制御回路として機能する。
量子計算に使用されるジョセフソン接合は、好ましくは、図5Aに示されるポテンシャル・エネルギー・プロファイルを持つ。ジョセフソン接合はキュビットとして動作できることが知られている。例えば、マルチネス等、「大きなジョセフソン接合キュビット中のラビ振動」、2002年7月27−31日開催のアメリカン物理協会(APS)2002年会議に提供されたプレプリント、及び、ユー等、2002年、サイエンス、296、889頁参照。特に、ジョセフソン接合は、キュビットのポテンシャル・エネルギー・プロファイルがキュビットの基底状態として機能できるポテンシャル・エネルギー井戸内に少なくとも2つのエネルギー・レベルを持つように(例えば、図5A参照)、キュビットがバイアス電流でバイアスされる時、キュビットとして動作できる。このようなプロファイルは、ポテンシャル・エネルギー井戸内に捕捉された2つ又は3つのポテンシャル・エネルギー状態を含むために好ましい。井戸は2つ又は3つの状態を含むように十分に深いが、深すぎない。従って、第1及び第2状態はキュビット基底状態としての役割を果たし、そして選択的な第3状態が読出し状態として潜在的に役割を果たす。キュビットの状態を読み出すために、位相がポテンシャル・エネルギー井戸を脱出する十分な速度がなければならない。この理由のため、図5Aに示されるような、ポテンシャル・エネルギー井戸は、位相が第3エネルギー・レベルからポテンシャル井戸を容易にトンネルして出ることができるから好ましい。従って、図5Aにモデル化されたジョセフソン接合を持つ共鳴制御システムがキュビットとしての役割を果たす。
キュビットの読出しは電圧状態の測定に依存しているため、図5Bに示されるようなポテンシャル・エネルギー・プロファイルを持つシステムは、一方では、理想キュビットとしての役割を果たさない。ポテンシャル・エネルギー井戸は深くて、ポテンシャル井戸からトンネルして出る確率が大変に低い。これはキュビットの読出しをより困難にする。しかし、図5Bに示されるポテンシャル・エネルギー・プロファイルを持つシステムは、絡み合い操作を仲介し、そして量子情報を記憶するために有用である。なぜならば、絡み合い操作の仲介や量子情報の記憶は読出しを必要としないからである。図5Bに示されるプロファイルを生成するために使用されるバイアス電流は、約0.992*Ic又はそれ以下である。図5Aに示されるポテンシャル・エネルギー・プロファイルは好適ではないが、このようなポテンシャル・エネルギー・プロファイルを持つ共鳴制御システムは本発明に使用できることが理解される。
ジョセフソン接合キュビットの量子状態の制御された絡み合いは、絡み合い操作を仲介するための中間機構がないと困難である。量子計算の能力を完全に利用する量子計算装置を製造するために必要とされるのは、まさにこの形式の絡み合いである。絡み合いされるキュビットが同じタイプ(例えば、位相キュビット対電荷キュビット)でない時、キュビットを絡み合わせる問題はより困難となる。このような状況では、典型的に、中間機構が必要となる。本発明は、上述された共鳴制御システムを使用したキュビットを絡み合わせるための新規な方法を提供する。すなわち、本発明のいくつかの実施の形態は中間機構として共鳴制御システムを使用する。共鳴制御システムは、同じタイプのキュビットが絡み合わせられる同質な環境及び異なるタイプのキュビットが絡み合わせられる異質な環境の両方において使用できる。すなわち、中間機構は異なるタイプの超伝導キュビットが絡み合わせられる量子へテロレジスタを可能にする。ここで使用されるように、ヘテロレジスタは、複数のキュビットの少なくとも1つが複数のキュビットの別のキュビットと異なり、そして複数のキュビット中の各キュビットが複数のキュビット中の別のキュビットと絡み合わせることができる複数のキュビットである。すなわち、ヘテロレジスタの長所は、電荷キュビット、フラックス・キュビット、及び位相キュビットなどの超伝導キュビットの異なるタイプを絡み合わせる能力である。さまざまなタイプのキュビットについては、マクヒリン等、2001年、「ジョセフソン接合装置による量子状態エンジニアリング」、レビュー・オブ・モダーン・フイジックス73、357頁、及び、2001年12月17日に出願されたツレンチョウク等の米国特許出願シリアル番号10/025,848、発明の名称「フインガーSQUIDキュビット装置」を参照。
本発明のいくつかの実施の形態による、共鳴制御システムの特徴を以下に説明する。いくつかの実施の形態では、共鳴制御システムはジョセフソン接合及び上述したようにジョセフソン接合を横断するバイアス電流を駆動するための電流源を含む。図5Bを参照すると、適当なバイアス電流で、エネルギー・レベル501−1及び501−2が深いエネルギー井戸中のより高いエネルギー・レベルにより環境から隔離される。従って、2つの最低エネルギー・レベルの重ね合わせとして記憶された量子情報は、可干渉性をより長い期間維持する。なぜならば、エネルギー・レベル500−1及び500−2を保持するポテンシャル井戸をトンネル脱出することに起因する散逸が減少されるからである。以下にさらに詳細に説明するように、いくつかの実施の形態では、超伝導キュビットの量子状態はキュビットを共鳴制御回路と絡み合わせることにより記憶される。
図6は、本発明の実施の形態を示し、共鳴制御システム620が容量的に超伝導キュビット610にキャパシタ611−Eを介して接続される。当該技術でよく知られているように、量子計算に使用されるキュビットは典型的にメゾスコピックである。メゾスコピック・システムは、古典力学的振舞いに対して量子力学的振舞いを示すシステムである。従って、図6中では容量的結合が、キュビット610の量子状態を不可干渉性にすることのできる位相揺らぎからキュビットを隔離するために使用される。図6に示すように、キュビット610は、ジョセフソン接合615−1及び615−2とキャパシタ611−C及び611−Eによりリードから分離されたメゾスコピック・アイランド領域670を持った超伝導電荷キュビットである。充電装置662は電荷キュビット610のポテンシャル・エネルギー・プロファイルを量子計算に使用できる領域に維持するために使用される。1つの例では、充電装置662は電荷キュビット610のアイランド670の充電エネルギーを制御するゲート電圧Vgを与える。電荷キュビット610のポテンシャル・エネルギー状態は、読出し装置650を用いて決定される(読み出される)。
読出し装置650は、接合653、電流源651、接地652、及びボルトメーター654を含む。接合653は、キュビット610の振舞いを非ヒステリック、オーバーダンプされたモードへ変更する役割を果たす。いくつかのあまり好適でない実施の形態では、接合653は、通常の金属から製造された分路抵抗である。他の実施の形態では、接合653は、大きな通常のコンダクタンスと小さな抵抗を持つジョセフソン接合である。電流源651を設ける方法は当該技術では良く知られている。電流源651は適当な低音フィルターを用いて室温装置から制御できる。ボルトメーター654を設ける方法は当該技術では良く知られている。本発明のいくつかの実施の形態では、ボルトメーター654に接続されたリードは室温でサンプルされる冷たい増幅器を通過できる。
超伝導電荷キュビット610を製造する方法は、当該技術では良く知られている。例えば、ビオン等、2002年、サイエンス296、886頁参照。接地機構652は、キャパシタ671−1及び671−2により読出し装置650から容量的に隔離されている。1つの実施の形態では、キュビット610の状態の可干渉的制御は、マイクロ波信号を直接にメゾスコピック・アイランド領域670へ印加することにより達成される。マイクロ波信号は、キュビットの|0>及び|1>基底状態(例えば、キュビットのポテンシャル・エネルギー・プロファイル内のキュビットの最低の2つのポテンシャル・エネルギー・レベル)間のエネルギー・レベル分離に対応した周波数ν01を持つ。異なるシステムについて上述したように、適当な周波数を持つマイクロ波信号は、キュビットの基底状態間の遷移を生じ、よって、キュビット状態の操作を行うことができる。この現象のさらなる情報について、ユー等、サイエンス、296、889−891頁参照。図6において、マイクロ波信号が、マイクロ波領域の周波数を発射するA/C電流源661により印加される。本発明の実施の形態で有用な周波数は、約10GHz乃至30GHzの範囲である。
図6を参照すると、共鳴制御システム620は、電流源621−1、ジョセフソン接合621−2、分路容量621−3、及び、接地630qを含む。いくつかの実施の形態では、分路容量621−3は、容量621−3及び平行な理想ジョセフソン接合621−2として図6にモデル化されて示されるジョセフソン接合621−2の固有の特性である。従って、本発明のいくつかの実施の形態では、621−3に対応する物理的キャパシタが無い。その代わり、621−3はジョセフソン接合621−2の固有の容量である。
回路600を使用して、電荷キュビット610の量子状態は共鳴制御システム620の状態と絡み合わせることができる。いくつかの実施の形態では、接地630qは容量的に共鳴制御システム620から隔離されている。
回路600(図6)は、複数のキュビット610を含むためにスケールできる。このようにスケールされた設計では、共鳴制御システム620がキュビット610間の絡み合い操作を調節するために使用される。図7は、キュビット610−1乃至610−Nの配列、及び、少なくとも1つの共鳴制御システム920を含む本発明の実施の形態を示す。いくつかの実施の形態では、共鳴制御システム920は、配列中のキュビット間の絡み合い操作を調節するために配列中の各キュビットに結合される。
図7は、バス990と電気的に通信する共鳴制御システム920を示す。いくつかの実施の形態では、共鳴制御システム920(図7)は共鳴制御システム620(図6)と同一である。図7に示すように、共鳴制御システム920は、電流源921−1、ジョセフソン接合921−2、分路容量921−3、及び、接地930qを含む。
バス990は、それぞれのキャパシタ611−E−1乃至611−E−N(図7には、キャパシタ611−E−m及びキャパシタ611−E−nのみが示される)により、キュビット610−1乃至610−Nへ容量的に結合される。本発明の実施の形態では、バス990は、線に近似した幾何学的な特性を持つ超伝導構造である。しかし、バス990は、格子レイアウトなどより複雑な幾何学的特性を持つことができる。全てのこのようなバス990の幾何学は本発明の範囲内である。1つの実施の形態では、キュビット610−1乃至610−Nは、共鳴制御システム920がキュビット610−1乃至610−N間絡み合い操作を仲介するために使用できる態様でバス990へ電気的に結合される。このような絡み合い操作を達成するため、共鳴制御システム920はキュビット610−1乃至610−Nと近接していなければならない。各チャージ・キュビット610のポテンシャル・エネルギー状態は対応する読出し装置650を使用して決定される(読み出される)。
共鳴制御システム920を含む装置700の構造が開示されている(図7)。構造は、2つ又はそれ以上のキュビット610の配列(例えば、レジスタ、量子レジスタ)を含む。レジスタ中の少なくとも2つのキュビット610が容量的に共鳴制御システム920へ結合されている。装置700を用いてキュビット620を絡み合わせる方法が説明される。
最初に、共鳴制御システム920が時間の最初の期間t1だけ周波数ω12へ同調される。周波数ω12は、第1キュビット610の第1ポテンシャル・エネルギー・レベルと第2ポテンシャル・エネルギー・レベル(例えば、最低の2つのポテンシャル・エネルギー・レベル)の間のエネルギー差である。共鳴制御システム920は電流源921−1(図7)に示されたバイアス電流を調節することによりエネルギー差ω12に同調される。典型的に、小さな調節だけがバイアス電流に対してなされる。仮定的な例では、0.990*Icから0.9894*Icへのバイアス電流の調節が周波数ω12を達成するために要求される全てである。いくつかの実施の形態では、電流は1マイクロ・アンペア又はそれ以下で調節される。いくつかの実施の形態では、電流は100ナノ・アンペア又はそれ以下で調節される。
共鳴制御システム920が周波数ω12へ同調される時、共鳴制御システム920内の最低の2つのポテンシャル・エネルギー状態間のエネルギー差が、第1キュビット610の第1ポテンシャル・エネルギー・レベルと第2ポテンシャル・エネルギー・レベル(例えば、最低の2つのポテンシャル・エネルギー・レベル)の間のエネルギー差と同じになる。期間t1の長さは応用に依存する。いくつかの実施の形態では、t1は1マイクロ秒又はそれ以下である。さらに別の実施の形態では、t1は100ナノ秒又はそれ以下である。また別の実施の形態では、t1は10ナノ秒又はそれ以下である。いくつかの実施の形態では、期間t1は以下に説明する期間t2の長さの関数である。いずれの場合も、共鳴制御システム920が周波数ω12へ同調される期間は、共鳴制御システム920の量子状態を第1キュビット610の量子状態と絡み合わせるために十分に長い。
次に、共鳴制御システム920が、バイアス電流621−1を調節することにより第2の期間t2だけ第2周波数ω12’へ同調される。周波数ω12’は、第2キュビット610の第1ポテンシャル・エネルギー・レベルと第2ポテンシャル・エネルギー・レベル(例えば、最低の2つのポテンシャル・エネルギー・レベル)の間のエネルギー差を表す。期間t2の長さは応用に依存する。いくつかの実施の形態では、t2は1ミリ秒又はそれ以下である。別の実施の形態では、t2は1マイクロ秒又はそれ以下である。さらに別の実施の形態では、t1は100ナノ秒又はそれ以下である。また別の実施の形態では、t1は10ナノ秒又はそれ以下である。いくつかの実施の形態では、期間t2は期間t1の長さの関数である。いずれの場合も、共鳴制御システム920が周波数ω12’へ同調される期間は、共鳴制御システム920の量子状態を第2キュビット610の量子状態と絡み合わせるために十分に長い。この結果、第1及び第2キュビットの量子状態は絡み合わせられる。この絡み合い状態は、第1及び第2キュビットと共鳴制御システム920の両方に記憶される。
本発明のいくつかの実施の形態では、方法は共鳴制御システム920が期間t1だけ第1周波数ω12へ同調される第3ステップを含む。このような実施の形態では、期間t1及びt2は、π及びπ/2期間の進展と相互に関連する。これは、π1−π/2−π2パルス・シーケンスを生ずる。パルスπ1は、絡み合わせられた共鳴制御システム920と第1キュビット610とからなるシステムの期間(2π1)の半分に対応する。パルスπ/2は、絡み合わせられた共鳴制御システム920と第2キュビット610とからなるシステムの期間(2π)の四分の1に対応する。パルスπ2は、絡み合わせられた共鳴制御システム920と第1キュビット610とからなるシステムの期間(2π2)の半分に対応する。これらのパルス・シーケンスは、量子(SWAP)1/2操作を実行して、第1及び第2キュビット610を絡み合わせたままで、一方、共鳴制御システム920はいずれのキュビットとも絡み合わせられない。π及びπ/2期間進展と相互に関連する期間t1及びt2は、共鳴制御システム920と第1及び第2キュビット610の物理的特性に依存する。しかし、典型的に、全操作はナノ秒で実行される。SWAP操作のさらなる詳細については、ブレイス、2001年、フイジカル・レビューA64、022312を参照。
量子状態の可干渉性は限定された距離だけしか維持することができないため、製造できるバス990(図7)の大きさについては限界がある。従って、どれくらいの数のキュビット610が、図7に示された構成中のバス990に容量的又は誘導的に接続できるかについて限界がある。この限界を解決するために、本発明のいくつかの実施の形態では、一連のスイッチ及び選択的にピボット・キュビットを使用してバス990を部分に分割している。このような実施の形態では、量子レジスタは複数のキュビット及び複数の共鳴制御システムを含む。量子レジスタ中のキュビットはグループに分離されて、各グループのキュビットは1つの共鳴制御システムと関連付けられる。各グループのキュビットは、典型的にオープン状態にあるスイッチにより制御され、これによりキュビットをバス990に接続された他のグループのキュビットから隔離する。いくつかの実施の形態では、ピボット・キュビットが、各キュビット・グループを接続する領域に置かれる。ピボット・キュビットは以下に説明する態様で異なるキュビット・グループ内のキュビット間の相互作用を促進する。
図8は、バス990が部分に分割されている量子レジスタ800を示す。量子レジスタ800は、キュビット・グループ802−1及び802−2を含む。各キュビット・グループ802は、異なる共鳴制御システムと関連付けられる。グループ・キュビット610−キュビット610間操作は、量子レジスタ800を使用して実行される。各グループ802内のキュビット610の数は、応用に依存する。いくつかの実施の形態では、各キュビット・グループ内に2つのキュビットが存在する。他の実施の形態では、各キュビット・グループ802に2つ以上のキュビット610が存在する。さらに別の実施の形態では、各キュビット・グループ内に5つ又はそれ以上のキュビット610が存在する。さらに別の実施の形態では、各キュビット・グループ内に10又はそれ以上のキュビット610が存在する。さらに、各グループ802が同じ数のキュビット610を持つ必要性はない。
図8において、量子レジスタ900は、キュビット・グループ802−1及び802−2を有する。キュビット・グループ802−1は、キュビット610−1及び610−2と、共鳴制御システム920−1と、バス部分990−1とを有する。キュビット・グループ802−2は、キュビット610−3及び610−4と、共鳴制御システム920−2と、バス部分990−2とを有する。キュビット610−1乃至610−4はそれぞれ装置660−1乃至660−4に関連付けられている。各装置660は、対応するキュビット610の量子状態を制御するための機構である。いくつかの実施の形態では、各装置660は、ゲート電圧又はマイクロ波信号を与えることにより、対応するキュビット610の量子状態を制御する。例えば、1つの実施の形態では、各装置660は、図7に示されるような、A/C電流発生器661、充電装置662、及び、接地630cを含む。本発明の実施の形態では、図8の好くなとも1つのキュビット610は超伝導電荷キュビットであり、そして図8の少なくとも1つの共鳴制御システム920は共鳴制御システム620(図7)である。
図8はさらに、領域990−P−1を隔離するスイッチ991−1及び991−2を含む。本発明のいくつかの実施の形態では、スイッチ991−1及び991−2は超伝導単一電子トランジスタ(SSET)である。SSETの振舞いは良く定義されていて、ジョエズ等、1994年、フイジカル・レビュー・レター72、11頁、及び、ボーン等、2001年、IEEE Trans. App.超伝導11、373頁に詳細に説明されている。
複数のキュビット・グループを含む量子レジスタ800が開示されている(図8)。以下に、第1キュビット・グループ802内のキュビット610と第2キュビット・グループ内の第2キュビット610とを絡み合わせる方法を説明する。
ステップ1000で、第1グループ802内の第1キュビット610が、時間の期間t1000だけ第1共鳴制御システム920へ結合される。1つの実施の形態では、第1キュビット610は共鳴制御システム920を第1キュビット610の第1ポテンシャル・エネルギー・レベル及び第2ポテンシャル・エネルギー・レベル(例えば、2つの最低ポテンシャル・エネルギー・レベル)間のエネルギー差を表す周波数ω12へバイアスすることにより第1共鳴制御システム920へ結合される。ステップ1000の間、第1キュビット・グループ802は、第1キュビット・グループ802を他のキュビット・グループ802へ接続する全てのスイッチ991を開くことにより他のキュビット・グループ802から隔離される。期間t1000の長さは、応用に依存する。いくつかの実施の形態では、t1000は、1マイクロ秒又はそれ以下である。別の実施の形態では、t1000は、100ナノ秒又はそれ以下である。さらに別の実施の形態では、t1000は、10ナノ秒又はそれ以下である。いずれの場合も、第1共鳴制御システム920が周波数ω12へ同調される期間の長さは、第1共鳴制御システム920の量子状態を第1キュビット610の量子状態と絡み合わせるために十分に長い。
ステップ1002では、第1キュビット・グループ802及び第2キュビット・グループ802と隣接する領域990−Pとの間のスイッチ991が閉じられる。スイッチ991を閉じると、第1共鳴制御システム920が第1ピボット・キュビット610−pに結合することが可能となる。この結合を達成するため、共鳴制御システム920はピボット・キュビット610の第1ポテンシャル・エネルギー・レベル及び第2ポテンシャル・エネルギー・レベル(例えば、2つの最低ポテンシャル・エネルギー・レベル)間のエネルギー差を表す周波数ω12へバイアスされる。この結合は、時間の期間t1002だけ続けられる。期間t1002の長さは、応用に依存する。いくつかの実施の形態では、t1002は、1マイクロ秒又はそれ以下である。別の実施の形態では、t1002は、100ナノ秒又はそれ以下である。さらに別の実施の形態では、t1002は、10ナノ秒又はそれ以下である。いずれの場合も、期間t1002の長さは、第1共鳴制御システム920の量子状態を第1ピボット・キュビット610−pの量子状態と結合させるために十分に長い。
期間t1002の後、スイッチ991が開かれる。ステップ1002の間、第1ピボット・キュビット610−pを第2キュビット・グループ802に電気的に接続する第2スイッチ991は開状態にあり、よって、第1ピボット・キュビット610−pを第2キュビット・グループ802と関連した第2共鳴制御システム920から隔離する。
ステップ1004では、領域990−Pを第2グループ802へ接続するスイッチ991(991−2)が閉じられる。これは、第1ピボット・キュビット610−pが第2キュビット・グループ802と関連した第2共鳴制御システム920と結合することを可能にする。この結合を達成するため、共鳴制御システム920はピボット・キュビット610の第1ポテンシャル・エネルギー・レベル及び第2ポテンシャル・エネルギー・レベル(例えば、2つの最低ポテンシャル・エネルギー・レベル)間のエネルギー差を表す周波数ωへバイアスされる。この結合は、時間の期間t1004だけ続けることができる。期間t1004の長さは、応用に依存する。いくつかの実施の形態では、t1004は、1マイクロ秒又はそれ以下である。別の実施の形態では、t1004は、100ナノ秒又はそれ以下である。さらに別の実施の形態では、t1004は、10ナノ秒又はそれ以下である。いずれの場合も、期間t1004の長さは、第1ピボット・キュビット610−Pの量子状態を第2共鳴制御システム920と絡み合わせるために十分に長い。
ステップ1006で、第2スイッチ991が開かれ、よって、第2グループ802を第1ピボット・キュビット610−Pから隔離する。
ステップ1008で、第2共鳴制御システム920が所望の第2キュビット610へ結合される。この結合を達成するため、第2共鳴制御システム920はある時間の期間t1008だけ周波数ω34に同調される。周波数ω34は、所望の第2キュビット610の第1ポテンシャル・エネルギー・レベル及び第2ポテンシャル・エネルギー・レベル(例えば、2つの最低ポテンシャル・エネルギー・レベル)間のエネルギー差を表す。期間t1008の長さは、応用に依存する。いくつかの実施の形態では、t1008は、1マイクロ秒又はそれ以下である。別の実施の形態では、t1008は、100ナノ秒又はそれ以下である。さらに別の実施の形態では、t1008は、10ナノ秒又はそれ以下である。いずれの場合も、第2共鳴制御システム920が周波数ω34に同調される時間の期間の長さは、第2共鳴制御システム920の量子状態を所望の第2キュビット610の量子状態と絡み合わせるために十分に長い。
もし、第2キュビット610が第2グループ802内で発見されない場合、所望のキュビット・グループ802に到達するまで、ステップ1002乃至1006を繰返すことができる。いくつかの実施の形態では、共鳴制御システム920は、図6(すなわち、システム620)に関連して上述した電流バイアスされたジョセフソン接合を含む。このような環境では、バイアス電流621−1(図6)が、キュビット610の量子状態と共鳴制御システムのポテンシャル・エネルギーの最低エネルギー・レベルとの間の絡み合いを最適にする調節される。上述したように、共鳴制御システム620の所望のエネルギー・レベルのエネルギー・レベル間隔が、キュビット610の基底状態(第1及び第2接地状態)間のエネルギー差と相互に関連(同じに)するように同調(調節)される時、共鳴制御システム620はキュビット610と絡み合う。
ステップ1000乃至1008は、共鳴制御システムを絡み合い状態のままにする。しかし、共鳴制御システム920がジョセフソン接合を有する場合、絡み合わされた共鳴制御システム920は、システムを介してジョセフソン接合の臨界ジョセフソン電流を越えた電流を駆動することにより、絡み合いを解くことができる。いくつかの実施の形態では、π−π/2−πパルス・シーケンスを、キュビットから共鳴制御回路の絡み合いを解くために使用できる。例えば、追加のステップ1003が、期間t1000の間、第1共鳴制御回路910を第1キュビット610へ結合することを含む。ステップ1003は、スイッチ991(991−1)が開放される前又は後に実行できる。ステップ1003の実行後、第1共鳴制御回路920は、操作中の他のキュビット、すなわち、第1キュビット610及び第1ピボット・キュビット610−P、と絡み合うことがない。さらに、期間t1004の間、第2共鳴制御回路を第1ピボット・キュビット610−Pへ結合することを含むステップ1009を実行できる。
さらに、好適な実施の形態では、与えられたグループ802(図8)内の各々のキュビットの最低の2つのポテンシャル・エネルギー・レベル間のそれぞれのエネルギー差は独特であることが理解できる。さらに、ピボット・キュビットの最低の2つのポテンシャル・エネルギー・レベルの間のエネルギー差は、ピボット・キュビット610がスイッチ991を介して電気的に通信可能な各グループ802内の各キュビットの最低の2つのポテンシャル・エネルギー・レベル間のそれぞれのエネルギー差と異なる。
本発明のさらに別の観点は、キュビットと電気的に通信する並列LC回路(タンク回路)をある期間だけ第1キュビットの接地状態と第2キュビットの接地状態との間のエネルギー差ΔEに同調させることにより、第1キュビット及び第2キュビットの状態を絡み合わせる方法及び装置を提供する。エネルギー差ΔEに同調される時、タンク回路は第1及び第2キュビットの量子状態を絡み合わせることができる。
本発明のこの観点による1つの例では、第1及び第2キュビットは、第1及び第2キュビットのそれぞれの接地状態間のエネルギー差が所定の周波数と相互に関連している状態に置かれる。そして、第1及び第2キュビットと電気的に通信しているタンク回路がこの所定の周波数へ同調される。タンク回路がこの所定の周波数へ同調される時、第1及び第2キュビットが絡み合わせられる。すなわち、要するに、本発明のこの観点によるキュビットを結合するための方法は、(1)2つのキュビット間の接地状態エネルギー差を所定周波数と相互に関連させるために同調させ、そして(2)タンク回路を期間tだけ所定の周波数だけ同調させることを含む。
(相互作用ハミルトニアン)
キュビットを進展させ、そして、選択的に複数のキュビットを絡み合わせる方法、システム、及び回路が説明された。これらの回路及び方法において、使用できるキュビットのタイプについて制限がないことが強調された。事実、本発明はキュビットの異なるタイプが絡み合わせられる回路を包含する。
一般的に、本発明のシステム及び方法において使用されるキュビットは、2つのクラスにグループ分けされる。(i)対角線外相互作用項を含むネイテイブ相互作用ハミルトニアンにより記述されるキュビット(例えば、図6の超伝導キュビット610)、及び(ii)対角線外相互作用項を含まず、代わりに対角線相互作用項を持つネイテイブ相互作用ハミルトニアンにより記述されるキュビット(例えば、電荷キュビット、位相キュビット、及びフラックス・キュビットのタイプ)である。両方のクラスのキュビットについてのネイテイブ相互作用ハミルトニアンは、(a)誘導的又は容量的にバス及び共鳴制御システムに結合されたキュビット(例えば、図7)、又は(b)誘導的に又は容量的に共鳴制御システムに結合されたキュビット(例えば、図6)のいずれかの間の相互作用を記述する。
最初に、第1のクラスのキュビット、対角線外相互作用項を含んだネイテイブ相互作用ハミルトニアンにより記述されるキュビット(例えば、ジョセフソン接合キュビット)、のダイナミックスが、図示(図6)されたシステム600を用いて考察される。システム600は、超伝導キュビット610と共鳴制御システム620とを含む。この場合、Hxyで表示されるこのシステムについてのネイテイブ相互作用ハミルトニアンは、キュビット610と共鳴制御システム620の間の対角線外相互作用項を含む。ネイテイブ相互作用ハミルトニアンHxyは、次のように表される。
Figure 2005527902
ここで、qはキュビット610を表し、bは制御システム620を表し、γはシステム600のいくつかの物理的パラメータに依存する係数である。式(A)中の項
Figure 2005527902
は、キュビットについての対角線外項である。それはキュビットのダイナミックスを説明する。ここで、σxは次の行列により表される。
Figure 2005527902
次に、第2のクラスのキュビット、対角線外相互作用項を含まないネイテイブ相互作用ハミルトニアンにより記述されるキュビット(例えば、電荷キュビット、位相キュビット、フラックス・キュビット)、のダイナミックスが、図示(図6)されたシステム600を用いて考察される。ここでは超伝導キュビット610は、当該技術で説明される電荷キュビットで置換されている。プラスチナ及びフアルチ、「ジョセフソンキュビット通信」、LANL、cond−mat/0206586(2002年6月28日)及びその中の文献を参照。この場合、Hzyで表示されるこのシステムについてのネイテイブ相互作用ハミルトニアンは、電荷キュビット(図6中のキュビット610の代わり)と共鳴制御システム620の間の対角線相互作用項を含む。ネイテイブ相互作用ハミルトニアンHzyは、次のように表される。
Figure 2005527902
ここで、絡み合い項、
Figure 2005527902
は、キュビットについて対角線である。項σz
Figure 2005527902
により表される行列で、対角線要素のみを持つ行列である。
本発明では、(図7及び図8に示されたシステムについて)上述したキュビット−キュビット絡み合い操作を利用するために、超伝導キュビットと共鳴制御回路との間の相互作用を記述する相互作用ハミルトニアン中の相互作用項は対角線外にある(例えば、式(B)のHxyの形式を持つ)。従って、キュビット610など、上述の第1クラスのキュビットを含むシステムは適当な相互作用ハミルトニアンを持つ。換言すると、キュビットの第1クラスについてのネイテイブ相互作用ハミルトニアンは、バス及び共鳴制御システム(例えば、図7の構成)に結合されたキュビットの最大の絡み合いを支援する。また、キュビットの第1クラスについてのネイテイブ相互作用ハミルトニアンは、キュビット及び容量的又は誘導的に結合された共鳴制御システム(例えば、図6の構成)との間の最大の絡み合いを支援する。
キュビットの第2クラスについてのネイテイブ相互作用ハミルトニアンは、対角線外相互作用項を含まない。従って、第2クラスのキュビットは、それらのネイテイブ状態では、(a)キュビット及び誘導的又は容量的にキュビットに結合された共鳴制御システムの間、又は、(b)共鳴制御システムに結合されたバスに誘導的に又は容量的に結合されたキュビットの間の上述の絡み合い方法を支援しない。しかし、本発明は、上述した第2クラスのキュビット(例えば、電荷キュビット)を含むシステムの相互作用ハミルトニアンHzyを再結合するための新規な方法を提供する。本発明では、新規な方法が、キュビット及びバス又は共鳴制御システム間の対角線外相互作用を実現するために、このようなシステムの一般相互作用ハミルトニアンHzyを再結合するために使用され、よって、第2クラスのキュビットの最適な絡み合いを可能にする。
本発明の方法を使用すると、キュビットが対角線相互作用項のみしか含まないネイテイブ相互作用ハミルトニアンにより記述される場合(例えば、第2クラスのキュビット)でさえも、単一量子キュビット・ゲートを適用可能ないずれのキュビットは、共鳴制御システムと絡み合わせることができる。1つの実施の形態では、これはキュビットの基底状態間のエネルギー差に対応した周波数へ容量的又は誘導的に結合された共鳴制御システムを同調させる前及び後に、第2クラスのキュビットへHで表示されるアダマール・ゲートを適用することにより達成される。このような実施の形態は、量子計算等式HσxH=σz及びHσzH=σxが対角線相互作用項を含むネイテイブ相互作用ハミルトニアンを再結合して、キュビットとバスの間に対角線外相互作用項を含んだ相互作用ハミルトニアンを生ずるという現象を利用している。
アダマール・ケートなどの単一キュビット・ゲート、NOT、及び、CNOTは、マクヒリン等、2001年、レビュー・オブ・モダーン・フイジックス73、357頁及びその中の文献に記載されている。より詳細には、単一キュビット・ゲートはマクヒリン等のアペンデイックスBに説明されている。アダマール・ゲートは、以下の行列形式として表示される。
Figure 2005527902
そして、σx及びσz単一キュビット操作の組合わせにより典型的に実現される。より詳細には、時間taの間にσzキュビット操作を適用し、時間tbの間にσxキュビット操作の適用が続き、時間tcの間にσzキュビット操作が続くことにより、アダマール・ゲートが達成される。ここで、ta、tb、及び、tcはキュビットの状態に依存する。上記の第2クラスのキュビットのいずれのタイプについて(例えば、電荷キュビット、位相キュビット、及びフラックス・キュビットなどの対角線相互作用項を持つ相互作用ハミルトニアンにより記述されるキュビット)、単一キュビット操作σx及びσzはキュビットの特定のタイプに依存する。例えば、マクヒリン等に記載されている電荷キュビットについて、σxキュビット操作はキュビットへフラックスΦを適用することにより実現される。そして、σzゲートはキュビットの電荷nを制御することにより実現される。これらのキュビットの操作は、電荷キュビットの状態上の位相と相互に関連するある期間tだけ適用される。キュビットの電荷nは、キュビットのゲート電圧を変えることにより制御できる。従って、1つの実施の形態では、アダマール・ゲートは時間taだけキュビットへのゲート電圧を変化させ、時間tbだけフラックスを印加し、そして時間tcだけゲート電圧を変化することにより達成される。
容量的又は誘導的に結合された共鳴制御システムの同調の前後にアダマール・ゲートを適用すると(例えば、HHzyHシーケンスを生成)、相互作用ハミルトニアンを生ずる。
Figure 2005527902
ここで、相互作用項は対角線外である(例えば、σxを含む)。従って、キュビットの結合の前後にアダマール・ゲートを適用することにより、本発明は、電荷キュビット、位相キュビット、及び、フラックス・キュビットを含んだいくつかの異なるタイプのキュビットを使用した汎用量子計算を実現する。
(超伝導キュビットと共鳴制御回路とを結合する方法)
本発明の1つの観点は、超伝導キュビットと共鳴制御回路を含むシステムを結合する方法を提供する。このシステムでは、超伝導キュビットと共鳴制御回路の間の相互作用を記述するネイテイブ相互作用ハミルトニアンの相互作用項は対角線成分を持つ。いくつかの実施の形態では、共鳴制御回路は容量とインダクタンスにより特徴付けられる。いくつかの例では、インダクタンスは調節可能である。
この方法において、再結合操作が最初に超伝導キュビットに適用される。次に、共鳴制御回路が超伝導キュビットの共鳴周波数と共鳴制御回路の共鳴周波数とが一致するようにある時間だけ同調される(例えば、共鳴制御回路の複数の量子状態が超伝導キュビットの対応する複数の量子状態のそれぞれに絡み合わせられる)。いくつかの実施の形態では、超伝導キュビット中の第1ポテンシャル・エネルギー状態と第2ポテンシャル・エネルギー状態との間のエネルギー差が、共鳴制御回路中の第1ポテンシャル・エネルギー状態と第2ポテンシャル・エネルギー状態との間のエネルギー差と同じ、又は、それらの倍数である時、共鳴制御回路の共鳴周波数は超伝導キュビットの共鳴周波数と一致する。さまざまな実施の形態では、共鳴制御回路と超伝導キュビットとは、1ミリ秒又はそれ以下、1マイクロ秒又はそれ以下、又は、100ナノ秒又はそれ以下だけ、絡み合わせられる。
いくつかの実施の形態では、同調は、共鳴制御回路の第1エネルギー・レベルと第2エネルギー・レベルとの間のエネルギー間隔を、超伝導キュビットの第1エネルギー・レベルと第2エネルギー・レベルとの間のエネルギー間隔に対応するように設定することを含む。いくつかの実施の形態では、共鳴制御回路のエネルギー間隔は共鳴制御回路に関連付けられたバイアス電流を変化させることにより影響を受ける。いくつかの実施の形態では、共鳴制御回路は電流バイアスされたジョセフソン接合を含み、同調は電流バイアスされたジョセフソン接合を横断する電流を変化することを含む。いくつかの実施の形態では、このような電流は、1マイクロ・アンペア又はそれ以下、又は、100ナノ・アンペア又はそれ以下で変化される。
最後に、再結合操作が再び超伝導キュビットへ適用される。これにより、ハミルトニアンの相互作用項は対角線外成分のみを持つように変形される。このような実施の形態は、量子計算等式HσxH=σz及びHσzH=σxが対角線相互作用項を含むネイテイブ相互作用ハミルトニアンを再結合して、キュビットとバスの間に対角線外相互作用項を含んだ相互作用ハミルトニアンを生ずるという現象を利用している。
いくつかの実施の形態では、第1及び第2再結合操作はそれぞれ、超伝導キュビットへアダマール・ゲートを適用することを含む。いくつかの実施の形態では、アダマール・ゲートは、シーケンスZ(π/2)−X(π/2)−Z(π/2)を含む。ここで、X(π/2)は単一キュビットσx操作であり、Z(π/2)は単一キュビットσz操作であり、σx操作及びσz操作はそれぞれが、π/2の位相の進展にわたって適用される。X(θ)及びZ(θ)は量子計算回転演算子を示し、各々がそれらが適用されるそれぞれのキュビットの量子状態のパラメータθによる進展を表す。回転演算子は当該技術では周知である。例えば、ニールセン及びチャング、「量子計算及び量子情報」、2000年、ケンブリッジ大学出版会、174頁を参照。
本発明の1つの実施の形態は、キュビットを共鳴制御システムと通信するバスに結合させる方法を提供する。本発明のこの実施の形態のキュビットは、全ての対角線外相互作用項により特徴付けられるネイテイブ相互作用ハミルトニアンを持たない。この方法では、第1量子ゲートがキュビットに適用される。そして、キュビットがバスと結合される。そして、第2量子ゲートがキュビットに適用される。本発明の実施の形態では、第1及び第2量子ゲートはアダマール・ゲートである。このようにして、キュビットと共鳴制御システムの間の改良された絡み合いが達成される。
(バスを使用して第1キュビットの状態を第2キュビットの状態に絡み合わせる)
本発明の別の観点は、(i)第1キュビットと、(ii)第2キュビットと、(iii)共鳴制御回路とを含むシステム中で第1キュビットの状態と第2キュビットの状態とを絡み合わせる方法を提供する。このシステムでは、第1キュビットと、第2キュビットと、共鳴制御回路とは各々がそれぞれバスに結合されている。さらに、第1キュビット及び第2キュビットの少なくとも1つと共鳴制御回路との間の相互作用を記述するネイテイブ相互作用ハミルトニアンの相互作用項は対角線成分を持つ。
第1再結合操作。本発明のこの観点による方法は、第1キュビット及び第2キュビットの少なくとも1つに再結合操作を適用することで開始する。
第1同調操作。次に、第1キュビットの共鳴周波数と共鳴制御回路の共鳴周波数とが一致するように、第1時間の間、共鳴制御回路が同調される。この第1時間の間、第1キュビットの複数の量子状態が共鳴制御回路の対応する複数の量子状態にそれぞれ絡み合わされる時、第1キュビットの共鳴周波数と共鳴制御回路の共鳴周波数とが一致する。
第2同調操作。そして、第2キュビットの共鳴周波数と共鳴制御回路の共鳴周波数とが一致するように、第2時間の間、共鳴制御回路が同調される。この第2時間の間、第2キュビットの複数の量子状態が共鳴制御回路の対応する複数の量子状態にそれぞれ絡み合わされる時、第2キュビットの共鳴周波数と共鳴制御回路の共鳴周波数とが一致する。
第2再結合操作。最後に、再結合操作が第1キュビットと第2キュビットの少なくとも1つに再適用される。2つの再結合操作ステップは、それぞれのキュビットとバスとの間の相互作用項を対角線外成分のみを持つように変換する。いくつかの実施の形態では、この方法は、第3時間の間、第1キュビットの共鳴周波数と共鳴制御回路の共鳴周波数とが一致するように共鳴制御回路を同調する追加のステップを有する。もし、第1キュビットが再結合操作に関与した場合、この実施の形態は第2再結合操作が第1キュビットへ適用される前に実行できる。
本発明のこの観点によるいくつかの実施の形態では、第1キュビットが容量的にバスに結合され、そして、第2キュビットが容量的にバスに結合される。いくつかの実施の形態では、共鳴制御回路はバスと電気的に通信する。いくつかの実施の形態では、再結合操作は、第1キュビット及び第2キュビットの少なくとも1つについてアダマール・ゲートを実行することを含む。いくつかの例では、アダマール・ゲートは、シーケンスZ(π/2)−X(π/2)−Z(π/2)を含む。ここで、X(π/2)は単一キュビットσx操作であり、Z(π/2)は単一キュビットσz操作であり、そして、各σx操作は、π/2の位相の進展にわたって適用され、そして、σz操作は、π/2の位相の進展にわたって適用される。
本発明のこの観点によるいくつかの実施の形態では、第1同調ステップは、共鳴制御回路の第1エネルギー・レベルと第2エネルギー・レベルとの間の第1エネルギー間隔を、第1キュビットの第1エネルギー・レベルと第2エネルギー・レベルとの間の第2エネルギー間隔におおよそ等しくなるように設定することを含む。いくつかの例では、これは共鳴制御回路に関連したバイアス電流を変えることにより達成される。
本発明のこの観点によるいくつかの実施の形態では、第2同調ステップが、第1エネルギー間隔を第2キュビットの第1エネルギー・レベルと第2エネルギー・レベルとの間の第3エネルギー間隔におおよそ等しくなるように設定する。いくつかの例では、これは共鳴制御回路に関連したバイアス電流を変えることにより達成される。
いくつかの実施の形態では、共鳴制御回路はインダクタンスと容量により特徴付けられる。いくつかの例では、インダクタンスは調節可能である。いくつかの実施の形態では、共鳴制御回路は電流バイアスされたジョセフソン接合を含み、第1同調及び第2同調は電流バイアスされたジョセフソン接合を横断する電流バイアスを変化させることを含む。暖流バイアスの大変小さな変化が必要である。例えば、いくつかの実施の形態では、電流バイアスされたジョセフソン接合は、第1又は第2同調の間、1マイクロ・アンペア又はそれ以下で変化される。別の例では、電流バイアスされたジョセフソン接合は、第1又は第2同調の間、100ナノ・アンペア又はそれ以下で変化される。
(結論)
本発明がいくつかの特定の実施の形態を参照して説明されたが、この説明は本発明の例示のためであり、本発明を限定するものと解すべきではない。特許請求の範囲に定義され本発明の範囲と精神から逸脱することなく、さまざまな修正が当業者により想起できる。
本明細書において参照された全ての文献は、あたかも個々の文献又は特許又は特許出願が参照により組み込まれるように、それらの全体が全ての目的のためにここに組み込まれる。
本発明の1つの実施の形態によるシステム中のジョセフソン接合キュビットと共鳴回路を示す図。 本発明のさまざまな実施の形態による同調可能な共鳴回路を示す図。 本発明のさまざまな実施の形態による同調可能な共鳴回路を示す図。 本発明の1つの実施の形態による量子レジスタ中のキュビットの絡み合い操作を提供するシステムを示す図。 本発明の1つの実施の形態による結合機構を使用した複数のキュビットと結合された少なくとも1つの同調可能な共鳴回路の構造を示す図。 本発明の1つの実施の形態によるジョセフソン接合を含むバイアスされた共鳴制御回路のためのポテンシャル・エネルギー・プロファイルを示す図。 共鳴制御システムが超伝導電荷キュビットに容量的に接続されて、そして、読出し装置に接続された本発明の1つの実施の形態を示す図。 本発明の1つの実施の形態による量子レジスタを示す図。 本発明の別の実施の形態による量子レジスタを示す図。

Claims (122)

  1. 0.8GHzと40GHzの間のキュビット周波数を持つ超伝導キュビットと、
    バイアス電流の関数である共鳴周波数により特徴付けられた共鳴制御システムと、
    容量又はインダクタンスを持ち、前記超伝導キュビット及び前記共鳴制御システムに可干渉的に結合された超伝導機構と、
    を含む回路。
  2. 超伝導キュビットが電荷キュビットであり、そして前記超伝導機構がキャパシタである請求項1に記載の回路。
  3. 前記共鳴制御システムが、非調和共鳴器である請求項1に記載の回路。
  4. 共鳴制御システムが、ジョセフソン接合及びジョセフソン接合に直列に接続されたバイアス電流源を含む請求項1に記載の回路。
  5. 前記バイアス電流源が、0.994*Ic又はそれ以下であり、Icは前記ジョセフソン接合の臨界電流である請求項4に記載の回路。
  6. 前記バイアス電流源が、0.990*Ic又はそれ以下であり、Icは前記ジョセフソン接合の臨界電流である請求項4に記載の回路。
  7. 共鳴制御システムが超伝導である請求項1に記載の回路。
  8. 前記超伝導キュビットの量子状態を読み取る読出し機構をさらに含み、前記読出し機構は前記超伝導キュビットと電気的に通信する請求項1に記載の回路。
  9. 前記読出し機構が、ジョセフソン接合、電流源、接地、及び並列接続されたボルトメーターを含む請求項8に記載の回路。
  10. 前記超伝導キュビットが、全て対角線外相互作用項を含むネイテイブ相互作用ハミルトニアンにより特徴付けられる請求項1に記載の回路。
  11. 前記超伝導キュビットが、ジョセフソン接合キュビットである請求項1に記載の回路。
  12. 前記超伝導キュビットが、全て対角線相互作用項を含むネイテイブ相互作用ハミルトニアンにより特徴付けられる請求項1に記載の回路。
  13. 前記超伝導キュビットが、電荷キュビット、位相キュビット、又は、フラックス・キュビットである請求項12に記載の回路。
  14. 超伝導キュビットの配列と、
    特性共鳴周波数を持つ少なくとも1つの共鳴制御システムと、
    前記超伝導キュビットの配列中の各超伝導キュビットを前記少なくとも1つの共鳴制御システム中の共鳴制御システムへ容量的又は誘導的に結合するためのバス機構と、
    を含む量子レジスタ。
  15. 前記少なくとも1つの共鳴制御システム中の共鳴制御システムが、ジョセフソン接合及び該ジョセフソン接合と電気的に通信するバイアス電流源を含み、そして前記特性共鳴周波数が前記バイアス電流源により供給されるバイアス電流により決定される請求項14に記載の量子レジスタ。
  16. 前記バイアス電流源が、0.994*Ic又はそれ以下であり、Icは前記ジョセフソン接合の臨界電流である請求項15に記載の量子レジスタ。
  17. 前記バイアス電流源が、0.990*Ic又はそれ以下であり、Icは前記ジョセフソン接合の臨界電流である請求項15に記載の量子レジスタ。
  18. 前記少なくとも1つの共鳴制御システム中の共鳴制御システムが、非調和共鳴器である請求項14に記載の量子レジスタ。
  19. 前記バス機構が複数の部分を含み、そして、前記複数の部分中の少なくとも第1部分が前記キュビットの配列中の複数のキュビットを前記少なくとも1つの共鳴制御システム中の共鳴制御システムに容量的に結合する請求項14に記載の量子レジスタ。
  20. 前記複数のキュビットが、前記超伝導キュビットの配列中の2つのキュビットを含む請求項19に記載の量子レジスタ。
  21. 前記複数のキュビットが、前記超伝導キュビットの配列中の3つ又はそれ以上のキュビットを含む請求項19に記載の量子レジスタ。
  22. 前記バス機構が、前記複数の部分中の前記第1部分と第2部分との間に部分間領域を含み、該部分間領域が、
    前記部分間領域を前記第1部分へ連結する第1可干渉性超伝導スイッチと、
    前記部分間領域を前記第2部分へ連結する第2可干渉性超伝導スイッチと、
    を含む請求項19に記載の量子レジスタ。
  23. 前記第1可干渉性超伝導スイッチが第1超伝導単一電子トランジスタ(SSET)であり、そして前記第2可干渉性超伝導スイッチが第2SSETである請求項22に記載の量子レジスタ。
  24. 超伝導ピボット・キュビットが前記部分間領域に容量的に結合されている請求項22に記載の量子レジスタ。
  25. 前記バス機構が複数の部分を含み、該複数の部分中の1つの部分が前記キュビットの配列中のキュビットのグループへ容量的に結合されていて、そして前記部分が前記少なくとも1つの共鳴制御システム中の共鳴制御システムに結合されている請求項14に記載の量子レジスタ。
  26. 前記超伝導キュビットの配列が、前記バス機構へ容量的に結合された電荷キュビットを含む請求項14に記載の量子レジスタ。
  27. 超伝導キュビットの配列が、第1キュビット及び第2キュビットを含み、前記第1キュビットが前記第2キュビットと異なるタイプである請求項14に記載の量子レジスタ。
  28. 前記超伝導キュビットの配列が、対角線外相互作用項を含むネイテイブ相互作用ハミルトニアンにより記述されるキュビットを含む請求項14に記載の量子レジスタ。
  29. 前記キュビットが超伝導電荷キュビットである請求項28に記載の量子レジスタ。
  30. 前記超伝導キュビットの配列が、対角線相互作用項を含むネイテイブ相互作用ハミルトニアンにより記述されるキュビットを含む請求項14に記載の量子レジスタ。
  31. 前記キュビットが電荷キュビット、位相キュビット、又は、フラックス・キュビットである請求項30に記載の量子レジスタ
  32. 第1キュビットの量子状態を第2キュビットの量子状態へ絡み合わせる方法であって、
    前記第1キュビット及び前記第2キュビットへ容量的又は誘導的に結合された共鳴制御システムを、時間の第1期間だけ、前記第1キュビットの第1ポテンシャル・エネルギー・レベルと第2ポテンシャル・エネルギー・レベルとの間のエネルギー差に対応する第1周波数へ同調させ、
    前記共鳴制御システムを、時間の第2期間だけ、前記第2キュビットの第1ポテンシャル・エネルギー・レベルと第2ポテンシャル・エネルギー・レベルとの間のエネルギー差に対応する第2周波数に調節して、これにより、第1キュビットの量子状態を第2キュビットの量子状態へ絡み合わせる、
    ことを含む方法。
  33. 前記共鳴制御システムが、非調和共鳴器である請求項32に記載の方法。
  34. 前記共鳴制御システムが、超伝導である請求項32に記載の方法。
  35. 前記共鳴制御システムが、ジョセフソン接合及び該ジョセフソン接合に直列に接続されたバイアス電流源を含み、前記同調及び調節が前記バイアス電流源の大きさを変えることを含む請求項32に記載の方法。
  36. 前記バイアス電流源が、前記同調及び調節の間、0.994*Ic又はそれ以下であり、Icは前記ジョセフソン接合の臨界電流である請求項35に記載の方法。
  37. 前記バイアス電流源が、前記同調及び調節の間、0.990*Ic又はそれ以下であり、Icは前記ジョセフソン接合の臨界電流である請求項35に記載の方法。
  38. 前記時間の第1期間が、1マイクロ秒又はそれ以下である請求項32に記載の方法。
  39. 前記時間の第1期間が、100ナノ秒又はそれ以下である請求項32に記載の方法。
  40. 前記第1キュビットが、前記第2キュビットと異なるタイプのキュビットである請求項32に記載の方法。
  41. 前記時間の第1期間の長さが、前記時間の第2期間の長さの関数である請求項32に記載の方法。
  42. 前記時間の第1期間の長さが、前記共鳴制御システムを前記第1キュビットの量子状態と絡み合わせるために十分に長い請求項32に記載の方法。
  43. 前記時間の第2期間が、1マイクロ秒又はそれ以下である請求項32に記載の方法。
  44. 前記時間の第2期間が、100ナノ秒又はそれ以下である請求項32に記載の方法。
  45. 前記時間の第2期間の長さが、前記時間の第1期間の長さの関数である請求項32に記載の方法。
  46. 前記時間の第2期間の長さが、前記共鳴制御システムを前記第2キュビットの量子状態と絡み合わせるために十分に長い請求項32に記載の方法。
  47. 第1量子ゲートを前記同調の前に前記第1キュビットへ適用し、そして
    第2量子ゲートを前記同調の後に前記第1キュビットへ適用すること、
    をさらに含む請求項32に記載の方法。
  48. 前記第1量子ゲートがアダマール・ゲートであり、前記第2量子ゲートがアダマール・ゲートである請求項47に記載の方法。
  49. 第1量子ゲートを前記調節の前に前記第2キュビットへ適用し、そして
    第2量子ゲートを前記調節の後に前記第2キュビットへ適用すること、
    をさらに含む請求項32に記載の方法。
  50. 前記第1量子ゲートがアダマール・ゲートであり、前記第2量子ゲートがアダマール・ゲートである請求項49に記載の方法。
  51. 前記第1キュビット、前記第2キュビット、又は、前記第1キュビット及び前記第2キュビットの両方が、対角線外相互作用項を含むネイテイブ相互作用ハミルトニアンにより記述される請求項32に記載の方法。
  52. 前記第1キュビット、前記第2キュビット、又は、前記第1キュビット及び前記第2キュビットの両方が、超伝導電荷キュビットである請求項51に記載の方法。
  53. 前記第1キュビット、前記第2キュビット、又は、前記第1キュビット及び前記第2キュビットの両方が、対角線相互作用項を含むネイテイブ相互作用ハミルトニアンにより記述される請求項32に記載の方法。
  54. 前記第1キュビット、前記第2キュビット、又は、前記第1キュビット及び前記第2キュビットの両方が、電荷キュビット、位相キュビット、又は、フラックス・キュビットである請求項53に記載の方法。
  55. 第1キュビット・グループ中の第1キュビットを第2キュビット・グループ中の第2キュビットへ絡み合わせる方法であって、
    (A)時間の第1期間、第1共鳴制御システムを前記第1キュビットの第1ポテンシャル・エネルギー・レベルと第2ポテンシャル・エネルギー・レベルとの間のエネルギー差により決定される第1周波数へバイアスすることにより、前記第1キュビットを前記第1共鳴制御システムと結合し、
    (B)時間の第2期間、前記共鳴制御システムをピボット・キュビットの第1ポテンシャル・エネルギー・レベルと第2ポテンシャル・エネルギー・レベルとの間のエネルギー差により決定される第2周波数へバイアスすることにより、前記第1共鳴制御システムを前記ピボット・キュビットと結合し、
    (C)前記ピボット・キュビットを前記第1キュビット・グループ及び前記第1共鳴制御システムから隔離し、
    (D)時間の第3期間、第2共鳴制御システムを前記ピボット・キュビットの前記第1ポテンシャル・エネルギー・レベルと前記第2ポテンシャル・エネルギー・レベルとの間の前記エネルギー差により決定される第3周波数へバイアスすることにより、前記第2共鳴制御システムを前記ピボット・キュビットと結合し、前記第2共鳴制御システムは前記第2キュビット・グループ中の前記第2キュビットへ容量的又は誘導的に結合されており、
    (E)前記第2キュビット・グループ及び前記第2共鳴制御システムを前記ピボット・キュビットから隔離し、そして
    (F)時間の第4期間、前記第2共鳴制御システムを前記第2キュビットの第1ポテンシャル・エネルギー・レベル及び第2ポテンシャル・エネルギー・レベルにより決定される第4周波数へバイアスすることにより、前記第2共鳴制御システムを前記第2キュビットと結合する、
    ことを含む方法。
  56. 前記第1共鳴制御システムが非調和共鳴器であり、前記第2共鳴制御システムが非調和共鳴器である請求項55に記載の方法。
  57. 前記第1共鳴制御システムが超伝導であり、前記第2共鳴制御システムが超伝導である請求項55に記載の方法。
  58. 前記第1共鳴制御システムがジョセフソン接合及び該ジョセフソン接合に直列に接続されたバイアス電流源を含み、前記結合(A)及び前記結合(B)中の前記バイアスが前記バイアス電流源を調節することを含む請求項55に記載の方法。
  59. 前記バイアス電流源が、前記結合(A)及び前記結合(B)の間、0.994*Ic又はそれ以下であり、Icは前記ジョセフソン接合の臨界電流である請求項55に記載の方法。
  60. 前記バイアス電流源が、前記結合(A)及び前記結合(B)の間、0.990*Ic又はそれ以下であり、Icは前記ジョセフソン接合の臨界電流である請求項55に記載の方法。
  61. 前記第2共鳴制御システムがジョセフソン接合及び該ジョセフソン接合に直列に接続されたバイアス電流源を含み、前記結合(D)及び前記結合(F)中の前記バイアスが前記バイアス電流源を調節することを含む請求項55に記載の方法。
  62. 前記バイアス電流源が、前記結合(D)及び前記結合(F)の間、0.994*Ic又はそれ以下であり、Icは前記ジョセフソン接合の臨界電流である請求項61に記載の方法。
  63. 前記バイアス電流源が、前記結合(D)及び前記結合(F)の間、0.990*Ic又はそれ以下であり、Icは前記ジョセフソン接合の臨界電流である請求項61に記載の方法。
  64. 前記時間の第1期間、前記時間の第2期間、前記時間の第3期間、及び前記時間の第4期間の各々が、1マイクロ秒又はそれ以下である請求項55に記載の方法。
  65. 前記時間の第1期間、前記時間の第2期間、前記時間の第3期間、及び前記時間の第4期間の各々が、100ナノ秒又はそれ以下である請求項55に記載の方法。
  66. 前記第1キュビットが、前記第2キュビットと異なるタイプのキュビットである請求項55に記載の方法。
  67. 結合(B)が、
    (i)前記時間の第2期間よりも長い間、前記第1共鳴制御システムと前記ピボット・キュビットとの間の第1スイッチを閉じ、そして
    (ii)前記第1スイッチを開く、
    ことを含む請求項55に記載の方法。
  68. (G)前記時間の第1期間に等価な期間、前記第1共鳴制御システムを前記第1キュビットと結合し、該結合が前記時間の第2期間の経過した後に実行される、
    ことをさらに含む請求項55に記載の方法。
  69. (G)前記時間の第3期間に等価な期間、前記第2共鳴制御回路を前記第1ピボット・キュビットと結合し、該結合が前記時間の第4期間の経過した後に実行される、
    ことをさらに含む請求項55に記載の方法。
  70. (G)第1量子ゲートを前記結合(A)の前に前記第1キュビットへ適用し、そして
    (H)第2量子ゲートを前記結合(A)の後に前記第1キュビットへ適用すること、
    をさらに含む請求項55に記載の方法。
  71. 前記第1量子ゲートがアダマール・ゲートであり、前記第2量子ゲートがアダマール・ゲートである請求項70に記載の方法。
  72. (G)第1量子ゲートを前記結合(F)の前に前記第2キュビットへ適用し、そして
    (H)第2量子ゲートを前記結合(F)の後に前記第2キュビットへ適用すること、
    をさらに含む請求項55に記載の方法。
  73. 前記第1量子ゲートがアダマール・ゲートであり、前記第2量子ゲートがアダマール・ゲートである請求項72に記載の方法。
  74. 前記第1キュビット、前記第2キュビット、又は、前記第1キュビット及び前記第2キュビットの両方が、対角線外相互作用項を含むネイテイブ相互作用ハミルトニアンにより記述される請求項55に記載の方法。
  75. 前記第1キュビット、前記第2キュビット、又は、前記第1キュビット及び前記第2キュビットの両方が、超伝導電荷キュビットである請求項74に記載の方法。
  76. 前記第1キュビット、前記第2キュビット、又は、前記第1キュビット及び前記第2キュビットの両方が、対角線相互作用項を含むネイテイブ相互作用ハミルトニアンにより記述される請求項55に記載の方法。
  77. 前記第1キュビット、前記第2キュビット、又は、前記第1キュビット及び前記第2キュビットの両方が、電荷キュビット、位相キュビット、又は、フラックス・キュビットである請求項76に記載の方法。
  78. 第1キュビットの量子状態を第2キュビットの量子状態へ絡み合わせる方法であって、
    (A)前記第1キュビットの第1ポテンシャル・エネルギー状態と第2ポテンシャル・エネルギー状態との間の接地状態エネルギー差を所定の周波数に対応するように同調させ、
    (B)前記第1キュビット及び第2キュビットへ容量的に結合された共鳴制御システムを時間のある期間だけ前記所定の周波数へバイアスする、
    ことを含む方法。
  79. 前記共鳴制御システムがジョセフソン接合及び該ジョセフソン接合に直列に接続されたバイアス電流源を含み、前記バイアスが前記バイアス電流源を調節することを含む請求項78に記載の方法。
  80. 前記バイアス電流源が、前記バイアスの間、0.994*Ic又はそれ以下である請求項79に記載の方法。
  81. 前記バイアス電流源が、前記バイアスの間、0.990*Ic又はそれ以下である請求項79に記載の方法。
  82. (C)前記同調(A)の前に前記第1キュビットへ第1量子ゲートを適用し、そして
    (D)前記同調(A)の後に前記第1キュビットへ第2量子ゲートを適用する、
    ことをさらに含む請求項78に記載の方法。
  83. 前記第1量子ゲートがアダマール・ゲートであり、前記第2量子ゲートがアダマール・ゲートである請求項82に記載の方法。
  84. (C)前記バイアス(B)の前に前記第2キュビットへ第1量子ゲートを適用し、そして
    (D)前記バイアス(B)の後に前記第2キュビットへ第2量子ゲートを適用する、
    ことをさらに含む請求項78に記載の方法。
  85. 前記第1量子ゲートがアダマール・ゲートであり、前記第2量子ゲートがアダマール・ゲートである請求項84に記載の方法。
  86. 前記第1キュビット、前記第2キュビット、又は、前記第1キュビット及び前記第2キュビットの両方が、対角線外相互作用項を含むネイテイブ相互作用ハミルトニアンにより記述される請求項78に記載の方法。
  87. 前記第1キュビット、前記第2キュビット、又は、前記第1キュビット及び前記第2キュビットの両方が、超伝導電荷キュビットである請求項86に記載の方法。
  88. 前記第1キュビット、前記第2キュビット、又は、前記第1キュビット及び前記第2キュビットの両方が、対角線相互作用項を含むネイテイブ相互作用ハミルトニアンにより記述される請求項78に記載の方法。
  89. 前記第1キュビット、前記第2キュビット、又は、前記第1キュビット及び前記第2キュビットの両方が、電荷キュビット、位相キュビット、又は、フラックス・キュビットである請求項88に記載の方法。
  90. 超伝導キュビット及び共鳴制御回路を含むシステムを結合する方法であって、前記超伝導キュビットと前記共鳴制御回路との間の相互作用を記述するネイテイブ相互作用ハミルトニアンの相互作用項が対角線成分を持つものにおいて、
    (A)第1回の再結合操作を超伝導キュビットへ適用し、
    (B)時間のある期間、超伝導キュビットの共鳴周波数と共鳴制御回路の共鳴周波数とが一致するように、共鳴制御回路を同調させ、そして
    (C)第2回の再結合操作を超伝導キュビットへ適用し、これにより、対角線外成分のみを持つようにハミルトニアンの相互作用項を変換する、
    ことを含む方法。
  91. 前記再結合操作の適用(A)及び前記再結合操作の適用(C)が、超伝導キュビットへアダマール・ゲートを実行することを含む請求項90に記載の方法。
  92. アダマール・ゲートがシーケンスZ(π/2)−X(π/2)−Z(π/2)を含み、X(π/2)は単一キュビットσxに基づく操作であり、Z(π/2)は単一キュビットσzに基づく操作であり、そして、σxに基づく操作及びσzに基づく操作はそれぞれがπ/2の位相の進展にわたって適用される請求項91に記載の方法。
  93. 前記同調(B)が、共鳴制御回路の第1エネルギー・レベルと第2エネルギー・レベルとの間の第1エネルギー間隔を、超伝導キュビットの第1エネルギー・レベルと第2エネルギー・レベルとの間の第2エネルギー間隔に対応するように設定することを含む請求項90に記載の方法。
  94. 前記第1エネルギー間隔の設定は、前記共鳴制御回路に関連したバイアス電流を変えることにより影響される請求項93に記載の方法。
  95. 前記時間のある期間、超伝導キュビットの複数の量子状態が共鳴制御回路の対応する複数の量子状態にそれぞれ絡み合わせられる請求項90に記載の方法。
  96. 共鳴制御回路が、インダクタンス及び容量により特徴付けられる請求項90に記載の方法。
  97. 前記インダクタンスが調節可能である請求項96に記載の方法。
  98. 共鳴制御回路が、電流バイアスされたジョセフソン接合を含む請求項90に記載の方法。
  99. 前記同調(B)が、電流バイアスされたジョセフソン接合を横断する電流バイアスを変えることを含む請求項98に記載の方法。
  100. 前記同調(B)が、電流バイアスされたジョセフソン接合を横断する電流バイアスを1マイクロ・アンペア又はそれ以下でもって変えることを含む請求項99に記載の方法。
  101. 前記同調(B)が、電流バイアスされたジョセフソン接合を横断する電流バイアスを100ナノ・アンペア又はそれ以下でもって変えることを含む請求項99に記載の方法。
  102. (i)第1キュビットと、(ii)第2キュビットと、(iii)共鳴制御回路とを含むシステムにおいて、前記第1キュビットの状態と前記第2キュビットの状態とを絡み合わせる方法であって、前記第1キュビット、前記第2キュビット、及び前記共鳴制御回路の各々がバスにそれぞれ結合され、そして、前記第1キュビット及び前記第2キュビットの少なくとも1つと前記共鳴制御回路との間の相互作用を記述するネイテイブ相互作用ハミルトニアンの相互作用項が対角線成分を有するものにおいて、
    (A)前記第1キュビット及び前記第2キュビットの少なくとも1つに再結合操作を適用し、前記再結合操作が前記相互作用項を対角線外成分のみを有するように変換し、
    (B)第1期間の間、第1キュビットの共鳴周波数と共鳴制御回路の共鳴周波数とが一致するように共鳴制御回路を同調させ、
    (C)第2期間の間、第2キュビットの共鳴周波数と共鳴制御回路の共鳴周波数とが一致するように共鳴制御回路を同調させ、
    (D)前記第1キュビット及び前記第2キュビットの前記少なくとも1つに再結合操作を再適用すること、
    を含む方法。
  103. (E)第3期間の間、第1キュビットの共鳴周波数と共鳴制御回路の共鳴周波数とが一致するように共鳴制御回路を同調させること、
    をさらに含む請求項102に記載の方法。
  104. 前記第1キュビットがバスに容量的に結合し、前記第2キュビットがバスに容量的に結合する請求項102に記載の方法。
  105. 共鳴制御回路が、バスと電気的に通信する請求項102に記載の方法。
  106. 前記適用(A)が、前記第1キュビット及び前記第2キュビットの少なくとも1つにアダマール・ゲートを実行することを含む請求項102に記載の方法。
  107. アダマール・ゲートがシーケンスZ(π/2)−X(π/2)−Z(π/2)を含み、X(π/2)は単一キュビットσxに基づく操作であり、Z(π/2)は単一キュビットσzに基づく操作であり、そして、各σxに基づく操作はπ/2の位相の進展にわたって適用され、そして、σzに基づく操作はπ/2の位相の進展にわたって適用される請求項106に記載の方法。
  108. 前記同調(B)が、共鳴制御回路の第1エネルギー・レベルと第2エネルギー・レベルとの間の第1エネルギー間隔を、第1キュビットの第1エネルギー・レベルと第2エネルギー・レベルとの間の第2エネルギー間隔とおおよそ等しくなるように設定することを含む請求項102に記載の方法。
  109. 前記第1エネルギー間隔の設定は、前記共鳴制御回路に関連したバイアス電流を変えることを含む請求項108に記載の方法。
  110. 前記同調(C)が、前記第1エネルギー間隔を、第2キュビットの第1エネルギー・レベルと第2エネルギー・レベルとの間の第3エネルギー間隔とおおよそ等しくなるように設定することを含む請求項102に記載の方法。
  111. 前記第1エネルギー間隔の設定は、前記共鳴制御回路に関連したバイアス電流を変えることを含む請求項110に記載の方法。
  112. 前記第1期間の間、第1キュビットの複数の量子状態が共鳴制御回路の対応する複数の量子状態にそれぞれ絡み合わせられる請求項102に記載の方法。
  113. 前記第2期間の間、第2キュビットの複数の量子状態が共鳴制御回路の対応する複数の量子状態にそれぞれ絡み合わせられる請求項102に記載の方法。
  114. 共鳴制御回路が、インダクタンス及び容量により特徴付けられる請求項102に記載の方法。
  115. インダクタンスが調節可能である請求項114に記載の方法。
  116. 共鳴制御回路が、電流バイアスされたジョセフソン接合を含む請求項102に記載の方法。
  117. 前記同調(B)及び前記同調(C)が、電流バイアスされたジョセフソン接合を横断する電流バイアスを変えることを含む請求項116に記載の方法。
  118. 前記同調(B)及び前記同調(C)が、電流バイアスされたジョセフソン接合を横断する電流バイアスを1マイクロ・アンペア又はそれ以下でもって変えることを含む請求項116に記載の方法。
  119. 前記同調(B)及び前記同調(C)が、電流バイアスされたジョセフソン接合を横断する電流バイアスを100ナノ・アンペア又はそれ以下でもって変えることを含む請求項116に記載の方法。
  120. 前記第1キュビットが、超伝導である請求項102に記載の方法。
  121. 前記第2キュビットが、超伝導である請求項102に記載の方法。
  122. 前記共鳴制御回路が、超伝導である請求項102に記載の方法。
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