JP2005526955A - Ii型糖尿病を予測するタンパク質バイオポリマーマーカー - Google Patents
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Abstract
本発明は、特定の試料内で検証可能であるバイオポリマーの多様性を最大限にする質量分析および飛行時間検出法とともに予備ステップの組合せの使用に関する。次いで、かかる試料内で検証されたバイオポリマーの集団は、少なくとも1つの病態を証拠だてるその能力に関して検分され、それによって診断医は、前記バイオポリマーの存在および/または非存在の認識に対する前記少なくとも1つの病態の存在または非存在のいずれかを特徴づける能力を得、疾患のリスク評価を予測し、かつ前記疾患に対する治療方法を展開させることが可能となる。
Description
本発明は、病態の存在を特徴づける分野に関し、具体的には特定の病態を示し、または予測する特定のバイオポリマーマーカーを解明する質量分析の利用に関し、最も具体的には、その増加(up−regulation)、減少(down−regulation)、または病態対正常状態における相対的存在が、病態評価および治療標的認識、開発および検証において有用であることが判定されている特定のバイオポリマーマーカーに関する。
最初に適切な溶液または試薬系中でポリペプチドが溶解される標的ポリペプチドの分析のための質量分析を利用する方法が開示されている。例えば、有機または無機溶媒を含む溶液または試薬系の種類は、ポリペプチドの特性および実行される質量分析の種類に依存し、当業界において公知である(例えば、非特許文献1、および非特許文献2を参照)。ペプチドの質量分析はさらに、例えば、特許文献1に開示されている。
1つの従来技術の実施形態では、溶媒は、分子が蒸発工程のために導入されるエネルギーによって分解されうるリスクを大幅に削減、または完全に排除するように選択される。これは、有機化合物、例えば、糖、具体的にはペントースまたはヘキソースであるが、セルロースなどの多糖でもありうるマトリックス中に試料を組込むことによって達成される。これらの化合物は、CO2およびH2Oに熱溶解的に分解され、化学反応をもたらしうる残留物は形成されない。マトリックスは、無機化合物、例えば、実質的にいかなる残留物も残すことなく分解される硝酸アンモニウムでもありうる。これらおよび他の溶媒の使用はさらに、特許文献2において開示されている。
1つの従来技術の実施形態では、溶媒は、分子が蒸発工程のために導入されるエネルギーによって分解されうるリスクを大幅に削減、または完全に排除するように選択される。これは、有機化合物、例えば、糖、具体的にはペントースまたはヘキソースであるが、セルロースなどの多糖でもありうるマトリックス中に試料を組込むことによって達成される。これらの化合物は、CO2およびH2Oに熱溶解的に分解され、化学反応をもたらしうる残留物は形成されない。マトリックスは、無機化合物、例えば、実質的にいかなる残留物も残すことなく分解される硝酸アンモニウムでもありうる。これらおよび他の溶媒の使用はさらに、特許文献2において開示されている。
翻訳産物の分析に使用するための従来技術の質量分析フォーマットとしては、マトリックス支援レーザー脱離(MALDI)、連続またはパルスエレクトロスプレー(ESI)および関連方法(例えば、イオンスプレー(IONSPRAY)またはサーモスプレー(THERMOSPRAY)、またはマッシブクラスター衝撃(MCI)を含むがこれに限定されないイオン化(I)法が挙げられ、これらのイオン源は、線形または非線形リフレクト飛行時間(TOF)、単一または複数の四重極、単一または複数の扇形磁場、フーリエ変換イオンサイクロトロン共鳴(FTICR)、イオントラップ、およびその組合せ(例えば、イオントラップ/飛行時間)を含む検出フォーマットと適合しうる。イオン化のために、多数のマトリックス/波長の組合せ(MALDI)または溶媒の組合せ(ESI)を使用することができる。タンパク質のサブアトモル(subattomole)レベルは、例えば、ESI(非特許文献3)またはMALDI(非特許文献4)を用いて検出されている。
ES質量分析は、フェン(Fenn)ら(非特許文献5、特許文献3)によって導入されており、最新の応用は最近の総論(非特許文献6、および非特許文献7)において要約されている。MALDI−TOF質量分析は、ヒレンカンプら(非特許文献8)によって導入されている。ESIにより、フェムトモル量の試料における分子量の測定は、すべて質量計算のために使用しうる複数のイオンピークの存在によりきわめて正確である。
ES質量分析は、フェン(Fenn)ら(非特許文献5、特許文献3)によって導入されており、最新の応用は最近の総論(非特許文献6、および非特許文献7)において要約されている。MALDI−TOF質量分析は、ヒレンカンプら(非特許文献8)によって導入されている。ESIにより、フェムトモル量の試料における分子量の測定は、すべて質量計算のために使用しうる複数のイオンピークの存在によりきわめて正確である。
次いで、質量分析によって測定された標的ポリペプチドの質量は、既知の同一性の基準ポリペプチドの質量と比較される。1つの実施形態では、標的ポリペプチドは、DNAから転写/翻訳された多数のトリヌクレオチドリピートと直接相関する多数の反復アミノ酸を含有するポリペプチドであり、その質量のみからこれをコード化した最初のDNAにおける多数の反復トリヌクレオチドリピートが推定されうる。
特許文献4では、その範囲内に3つの別個のサブカテゴリーがある、表面増強レーザー分離/イオン化(SELDI)によるプローブエレメント(すなわち、試料提示手段)の一般的なカテゴリーが利用される。SELDI法は、表面支援(または表面結合)分子により試料提示手段(すなわち、プローブエレメント表面)に対して行われ、付着(拘束または固定)および光依存的方法で拘束された分析分子のその後の分離を促進するが、前記表面分子は、分析分子の試料定時手段への(共有結合メカニズムまたはその他による)結合(ドッキング、拘束、または橋かけ結合)に関与する光活性(感光性)分子よりなる群から選択される。
特許文献4では、その範囲内に3つの別個のサブカテゴリーがある、表面増強レーザー分離/イオン化(SELDI)によるプローブエレメント(すなわち、試料提示手段)の一般的なカテゴリーが利用される。SELDI法は、表面支援(または表面結合)分子により試料提示手段(すなわち、プローブエレメント表面)に対して行われ、付着(拘束または固定)および光依存的方法で拘束された分析分子のその後の分離を促進するが、前記表面分子は、分析分子の試料定時手段への(共有結合メカニズムまたはその他による)結合(ドッキング、拘束、または橋かけ結合)に関与する光活性(感光性)分子よりなる群から選択される。
特許文献5は、ペプチド測定による生物の状態を判定するための方法を開示している。この文献では、高分子量および低分子量のペプチドを含有し、生物の状態の指標として作用する生物の試料中におけるペプチドの測定が開示されている。この文献では、その分布が明確な対照の代表的な断面として使用される低分子量ペプチド、すなわち30,000ダルトン以下の測定が焦点となっている。本発明の方法に反して、特許文献5の特許は、健康な生物、すなわち「正常」の状態を測定し、次いでこれを基準として用いて病態を識別することを目指している。本発明は、基準の「正常」を開発することはせず、むしろ疾患対正常におけるその存在、非存在、または相対的な強度/濃度が、少なくとも1つの特定の病態の診断薬であり、またはその増加や減少が少なくとも1つの特定の病態を予測する特定のマーカーを指定することを目指しており、それによって前記マーカーの存在は、病態を識別することにおいて有用な陽性指標として使用される。これにより、データの正相関が存在するため、訓練されていない個人によって容易に実行されうる簡単な分析方法がもたらされる。これに反して、特許文献5の特許は、病態対非疾患または正常生理を測定する高度に訓練された個人による複雑な分析を必要とする。
リヒター(Richter)ら(非特許文献9)は、質量データベースおよび配列データベースで構成されるヒト血液ろ過物から確立されたデータベースに言及している。リヒターらの目的は、ヒト血液中のペプチド画分の組成物を分析することであった。MALDI−TOFを用いることによって、推定5,000種類のペプチドを示す20,000以上の分子の質量が検出された。試験の結論は、血液ろ過物(HF)が血漿のペプチド組成物を示すということであった。正常状態および/または病態に関してペプチドの相関は得られていない。
リヒター(Richter)ら(非特許文献9)は、質量データベースおよび配列データベースで構成されるヒト血液ろ過物から確立されたデータベースに言及している。リヒターらの目的は、ヒト血液中のペプチド画分の組成物を分析することであった。MALDI−TOFを用いることによって、推定5,000種類のペプチドを示す20,000以上の分子の質量が検出された。試験の結論は、血液ろ過物(HF)が血漿のペプチド組成物を示すということであった。正常状態および/または病態に関してペプチドの相関は得られていない。
本明細書中で用いられる「分析物」は、任意の原子および/または分子を指し、それらの複合体およびフラグメントイオンを含む。この用語は、単一の成分または一連の成分を指しうる。生体分子/高分子または「バイオポリマー」の場合、かかる分析物としては、ポリペプチド、ポリヌクレオチド、タンパク質、ペプチド、抗体、DNA、RNA、糖質、ステロイド、および脂質のほか、それらの検出可能な部分、例えば、免疫学的に検出可能なフラグメントが挙げられるがこれらに限定されない。ここで留意すべきは、生命過程の構造または調節におけるその関与で研究中の最も重要な生体分子はきわめて大きい(通常、H2Oの数千倍)ことである。
本明細書中で用いられる「分子イオン」なる用語は、通常、1つ以上の陽子(H+)の付加または喪失による荷電またはイオン化状態における分子を指す。
本明細書中で用いられる「分子フラグメンテーション」または「フラグメントイオン」なる用語は、例えば、レーザー誘導脱離中(特に付加マトリックスの非存在下)にもたらされる分析物分子の分解産物を指す。
本明細書中で用いられる「固相」なる用語は、例えば、プローブエレメント表面上の固体状態下にある状態を指す。
本明細書中で用いられる「気体」または「気相」は、気態下(すなわち、質量分析用に真空下)の分子を指す。
本明細書中で用いられる「分析物脱離/イオン化」なる用語は、イオンとして固相から気相への分析物の移行を指す。ここで留意すべきは、レーザー脱離による大きな無傷分子イオンの脱離/イオン化の成功は比較的最近(1988年頃)であり、大きな前進は、適切なマトリックス(ニコチン酸)の偶然の発見であった。
本明細書中で用いられる「分子イオン」なる用語は、通常、1つ以上の陽子(H+)の付加または喪失による荷電またはイオン化状態における分子を指す。
本明細書中で用いられる「分子フラグメンテーション」または「フラグメントイオン」なる用語は、例えば、レーザー誘導脱離中(特に付加マトリックスの非存在下)にもたらされる分析物分子の分解産物を指す。
本明細書中で用いられる「固相」なる用語は、例えば、プローブエレメント表面上の固体状態下にある状態を指す。
本明細書中で用いられる「気体」または「気相」は、気態下(すなわち、質量分析用に真空下)の分子を指す。
本明細書中で用いられる「分析物脱離/イオン化」なる用語は、イオンとして固相から気相への分析物の移行を指す。ここで留意すべきは、レーザー脱離による大きな無傷分子イオンの脱離/イオン化の成功は比較的最近(1988年頃)であり、大きな前進は、適切なマトリックス(ニコチン酸)の偶然の発見であった。
本明細書中で用いられる「気相分子イオン」なる用語は、気相に入るイオンを指す。ここで留意すべきは、タンパク質などの大分子質量イオン(標準的な質量=単一陽子の質量の60,000〜70,000倍)は通常、揮発性ではない(すなわち、それらは通常、ガスまたは気相に入ることはない)ことである。しかし、本発明の手順において、タンパク質などの大分子質量イオンはガスまたは気相に入る。
MALDIの場合に本明細書中で用いられる 「マトリックス」なる用語は、溶液中で、プローブエレメント上での乾燥と同時に、結晶マトリックス組込み分析物分子が有効に(レーザー照射によって)脱着され、固相(結晶)からガスまたは気相へイオン化され、かつ無傷の分子イオンとして促進される方法で分析物と混合される一部の小さな、酸性、光吸収化学物質(例えば、CHCA(アルファ−シアノ−4−ヒドロキシ−桂皮酸)のいずれかを指す。MALDI法が有効であるために、分析物は化学物質マトリックスの新しく調製された溶液と混合され(例えば、10,000:1マトリックス:分析物)、不活性プローブエレメント表面上に配置され、質量分光分析の直前に風乾する。飽和に近い濃度で存在する大幅な倍モル過剰のマトリックスは、分析物の結晶形成および取込みを促進する。
本明細書中で用いられる「エネルギー吸収分子(EAM)」は、プローブの表面上に提示されると、無傷分子イオンとしてのその後の促進のための固相(すなわち、表面)からガスまたは気相への分子の適切な脱離を促進する。EAMなる用語は、特にSELDIに関して好ましい。ここで留意すべきは、SELDI法による分析物の脱離は、表面依存法と定義されていることである(すなわち、適切な分析物は結合EAMまたはEAMで構成される表面上に配置され、かつ分析物は表面上への配置前に混合されうる)。これに反して、MALDIは現在、表面全体をガス相へ「投げ込む」火山噴火型の工程によって分析物に脱離を促進すると考えられている。さらに、ここで留意すべきは、一部のEAMは、自由な化学物質として使用され、MALDI法について記載されたように分析物の分子を組込むと、正常に機能しない(すなわち、それらは分子の脱離を促進することがなく、適切なマトリックス分子ではない)。
MALDIの場合に本明細書中で用いられる 「マトリックス」なる用語は、溶液中で、プローブエレメント上での乾燥と同時に、結晶マトリックス組込み分析物分子が有効に(レーザー照射によって)脱着され、固相(結晶)からガスまたは気相へイオン化され、かつ無傷の分子イオンとして促進される方法で分析物と混合される一部の小さな、酸性、光吸収化学物質(例えば、CHCA(アルファ−シアノ−4−ヒドロキシ−桂皮酸)のいずれかを指す。MALDI法が有効であるために、分析物は化学物質マトリックスの新しく調製された溶液と混合され(例えば、10,000:1マトリックス:分析物)、不活性プローブエレメント表面上に配置され、質量分光分析の直前に風乾する。飽和に近い濃度で存在する大幅な倍モル過剰のマトリックスは、分析物の結晶形成および取込みを促進する。
本明細書中で用いられる「エネルギー吸収分子(EAM)」は、プローブの表面上に提示されると、無傷分子イオンとしてのその後の促進のための固相(すなわち、表面)からガスまたは気相への分子の適切な脱離を促進する。EAMなる用語は、特にSELDIに関して好ましい。ここで留意すべきは、SELDI法による分析物の脱離は、表面依存法と定義されていることである(すなわち、適切な分析物は結合EAMまたはEAMで構成される表面上に配置され、かつ分析物は表面上への配置前に混合されうる)。これに反して、MALDIは現在、表面全体をガス相へ「投げ込む」火山噴火型の工程によって分析物に脱離を促進すると考えられている。さらに、ここで留意すべきは、一部のEAMは、自由な化学物質として使用され、MALDI法について記載されたように分析物の分子を組込むと、正常に機能しない(すなわち、それらは分子の脱離を促進することがなく、適切なマトリックス分子ではない)。
本明細書中で用いられる「プローブエレメント」または「試料提示装置」は、以下の特性を有するエレメントを指す。すなわち、不活性であり(例えば、通常、ステンレス鋼)、かつ活性である(EAMおよび/または分子捕捉装置を含有する増強された表面を有するプローブエレメント)。
本明細書中で用いられる「MALDI」は、マトリックス支援レーザー脱離/イオン化を指す。
本明細書中で用いられる「TOF]は、飛行時間(Time−of−Flight)の略語である。
本明細書中で用いられる「MS」は、質量分析(マススペクトロメトリー)を指す。
本明細書中で用いられる「MS/MS」は、多重連続質量分析を指す。
本明細書中で用いられる「MALDI−TOF」は、マトリックス支援レーザー脱離/イオン化飛行時間質量分析を指す。
本明細書中で用いられる「ESI」は、エレクトロスプレーイオン化の略語である。
本明細書中で用いられる「化学結合」は、単に既知のクラスの化学物質の相互作用の合理的、意図的、かつ精通した操作を、1つの化学物質(例えば、マトリックス)が別の物質(例えば、不活性なプローブエレメント表面)上に配置されると観察される不明確な種類の一般的な付着と区別する試みとして用いられる。明確な化学結合の種類としては、静電またはイオン(+/−)結合(例えば、タンパク質表面上のプラスおよびマイナスに帯電した群間)、共有結合(真の電子共有に起因するきわめて強力な、または「永続的な」結合)、配位共有結合(例えば、タンパク質における電子供与体群と銅または鉄などの遷移金属イオンとの間)、および疎水性相互作用(2つの非荷電群間など)、弱い双極子およびロンドンの力または誘導双極子相互作用が挙げられる。
本明細書中で用いられる「電子供与体群」は、生体分子中の原子(例えば、N、S、O)が電子を「提供」または電子の不十分な群と共有する(例えば、Cuイオンおよび他の遷移金属イオン)生化学の場合を指す。
本明細書中で用いられる「病態を示し、または予測するバイオポリマーマーカー」なる用語は、正常な個人において強く存在するが、疾患において減少するバイオポリマーマーカーが前記疾患を予測し、あるいは、病態において強く存在するが、正常な個人において減少するバイオポリマーマーカーが、前記病態を示すことを意味すると解釈される。病態と正常な状態の両方において存在するバイオポリマーマーカーは、疾患の発現または進行に対してそれらの信号が増強/衰弱する際に関しての観察とともに、疾患対正常におけるそれらの相対強度に基づき指示的/予測的である。
本明細書中で用いられる「MALDI」は、マトリックス支援レーザー脱離/イオン化を指す。
本明細書中で用いられる「TOF]は、飛行時間(Time−of−Flight)の略語である。
本明細書中で用いられる「MS」は、質量分析(マススペクトロメトリー)を指す。
本明細書中で用いられる「MS/MS」は、多重連続質量分析を指す。
本明細書中で用いられる「MALDI−TOF」は、マトリックス支援レーザー脱離/イオン化飛行時間質量分析を指す。
本明細書中で用いられる「ESI」は、エレクトロスプレーイオン化の略語である。
本明細書中で用いられる「化学結合」は、単に既知のクラスの化学物質の相互作用の合理的、意図的、かつ精通した操作を、1つの化学物質(例えば、マトリックス)が別の物質(例えば、不活性なプローブエレメント表面)上に配置されると観察される不明確な種類の一般的な付着と区別する試みとして用いられる。明確な化学結合の種類としては、静電またはイオン(+/−)結合(例えば、タンパク質表面上のプラスおよびマイナスに帯電した群間)、共有結合(真の電子共有に起因するきわめて強力な、または「永続的な」結合)、配位共有結合(例えば、タンパク質における電子供与体群と銅または鉄などの遷移金属イオンとの間)、および疎水性相互作用(2つの非荷電群間など)、弱い双極子およびロンドンの力または誘導双極子相互作用が挙げられる。
本明細書中で用いられる「電子供与体群」は、生体分子中の原子(例えば、N、S、O)が電子を「提供」または電子の不十分な群と共有する(例えば、Cuイオンおよび他の遷移金属イオン)生化学の場合を指す。
本明細書中で用いられる「病態を示し、または予測するバイオポリマーマーカー」なる用語は、正常な個人において強く存在するが、疾患において減少するバイオポリマーマーカーが前記疾患を予測し、あるいは、病態において強く存在するが、正常な個人において減少するバイオポリマーマーカーが、前記病態を示すことを意味すると解釈される。病態と正常な状態の両方において存在するバイオポリマーマーカーは、疾患の発現または進行に対してそれらの信号が増強/衰弱する際に関しての観察とともに、疾患対正常におけるそれらの相対強度に基づき指示的/予測的である。
本明細書中で用いられる「病態評価」なる用語は、重篤度、発症の迅速度、または病態の解決、例えば、正常な生理的状態への復帰を判定する能力の有無による、疾患の存在/非存在の量的または質的測定を意味すると解釈される。
本明細書中で用いられる「治療標的認識、開発、検証」なる用語は、当業者が、本発明のバイオポリマーマーカーの1つもしくはそれ以上との化学的または物理的相互作用とともにもたらされる治療分子の有効性を認識し、開発し、または検証することが可能であるコンセプトまたは方法を指す。
本明細書中で用いられる「ポリペプチド」なる用語は、アミノ酸残基、関連自然発生構造的変種、およびペプチド結合によって結合されたその合成非自然発生的類似体、関連自然発生的構造的変種、およびその合成非自然発生的類似体からなるポリマーを意味すると解釈される。合成ポリペプチドは、例えば、自動ポリペプチド合成器を用いて合成されうる。「タンパク質」なる用語は通常、大きなポリペプチドを指す。「ペプチド」なる用語は通常、短いポリペプチドを指す。「ポリペプチド(類)」は、互いにペプチド結合または変性ペプチド結合によって互いに結合されている2つもしくはそれ以上のアミノ酸を含むペプチドまたはタンパク質を指す。「ポリペプチド(類)」は、一般的にペプチド、オリゴペプチド、およびオリゴマーと呼ばれる短鎖と、一般にタンパク質と呼ばれる長鎖の両方を指す。ポリペプチドは、20個の遺伝子コード化アミノ酸以外のアミノ酸を含有しうる。「ポリペプチド(類)」は、加工および他の翻訳後修飾などの自然加工によるだけではなく、化学修飾法によっても修飾されるものを含む。かかる修飾は、簡単なテキストおよびより詳細なモノグラフのほか、浩瀚な研究文献において十分に記載されており、それらは当業者には公知である。同じ種類の修飾は、所定のポリペプチドにおけるいくつかの部位で同程度または異なる程度で存在しうることが理解される。また、所定のポリペプチドは多種類の修飾を含有しうる。修飾は、ペプチドバックボーン、アミノ酸側鎖、およびアミノまたはカルボキシル末端を含む、ポリペプチドのどこでも生じうる。修飾としては、例えば、アセチル化、アシル化、ADP−リボシル化、アミド化、フラビンの共有結合、ヘム部分の共有結合、ヌクレオチドまたはヌクレオチド誘導体の共有結合、脂質または脂質誘導体の共有結合、ホスホチジリノシトール(phosphotidylinositol)の共有結合、架橋、環化、ジスルフィド結合の形成、脱メチル反応、共有架橋の形成、システインの形成、ピログルタミン酸の形成、ホルミル化、ガンマ−カルボキシル化、グリコシル化、GPIアンカーの形成、水酸化、ヨード化、メチル化、ミリストイル化、酸化、タンパク質分解加工、リン酸化、プレニル化、ラセミ化、グリコシル化、脂質結合、硫酸化、グルタミン酸残基のガンマカルボキシル化、ヒドロキシル化およびADP−リボシル化、セレノイル化、硫酸化、アルギニル化などアミノ酸のタンパク質への転移RNA仲介付加、およびユビキチン化が挙げられる。例えば、非特許文献10および非特許文献11、非特許文献12および非特許文献13を参照。ポリペプチドは、分岐の有無による分岐または環状でありうる。環状、分岐、および分岐環状ポリペプチドは、翻訳後自然過程によって生じ、完全に合成的方法によって作製されうる。
本明細書中で用いられる「治療標的認識、開発、検証」なる用語は、当業者が、本発明のバイオポリマーマーカーの1つもしくはそれ以上との化学的または物理的相互作用とともにもたらされる治療分子の有効性を認識し、開発し、または検証することが可能であるコンセプトまたは方法を指す。
本明細書中で用いられる「ポリペプチド」なる用語は、アミノ酸残基、関連自然発生構造的変種、およびペプチド結合によって結合されたその合成非自然発生的類似体、関連自然発生的構造的変種、およびその合成非自然発生的類似体からなるポリマーを意味すると解釈される。合成ポリペプチドは、例えば、自動ポリペプチド合成器を用いて合成されうる。「タンパク質」なる用語は通常、大きなポリペプチドを指す。「ペプチド」なる用語は通常、短いポリペプチドを指す。「ポリペプチド(類)」は、互いにペプチド結合または変性ペプチド結合によって互いに結合されている2つもしくはそれ以上のアミノ酸を含むペプチドまたはタンパク質を指す。「ポリペプチド(類)」は、一般的にペプチド、オリゴペプチド、およびオリゴマーと呼ばれる短鎖と、一般にタンパク質と呼ばれる長鎖の両方を指す。ポリペプチドは、20個の遺伝子コード化アミノ酸以外のアミノ酸を含有しうる。「ポリペプチド(類)」は、加工および他の翻訳後修飾などの自然加工によるだけではなく、化学修飾法によっても修飾されるものを含む。かかる修飾は、簡単なテキストおよびより詳細なモノグラフのほか、浩瀚な研究文献において十分に記載されており、それらは当業者には公知である。同じ種類の修飾は、所定のポリペプチドにおけるいくつかの部位で同程度または異なる程度で存在しうることが理解される。また、所定のポリペプチドは多種類の修飾を含有しうる。修飾は、ペプチドバックボーン、アミノ酸側鎖、およびアミノまたはカルボキシル末端を含む、ポリペプチドのどこでも生じうる。修飾としては、例えば、アセチル化、アシル化、ADP−リボシル化、アミド化、フラビンの共有結合、ヘム部分の共有結合、ヌクレオチドまたはヌクレオチド誘導体の共有結合、脂質または脂質誘導体の共有結合、ホスホチジリノシトール(phosphotidylinositol)の共有結合、架橋、環化、ジスルフィド結合の形成、脱メチル反応、共有架橋の形成、システインの形成、ピログルタミン酸の形成、ホルミル化、ガンマ−カルボキシル化、グリコシル化、GPIアンカーの形成、水酸化、ヨード化、メチル化、ミリストイル化、酸化、タンパク質分解加工、リン酸化、プレニル化、ラセミ化、グリコシル化、脂質結合、硫酸化、グルタミン酸残基のガンマカルボキシル化、ヒドロキシル化およびADP−リボシル化、セレノイル化、硫酸化、アルギニル化などアミノ酸のタンパク質への転移RNA仲介付加、およびユビキチン化が挙げられる。例えば、非特許文献10および非特許文献11、非特許文献12および非特許文献13を参照。ポリペプチドは、分岐の有無による分岐または環状でありうる。環状、分岐、および分岐環状ポリペプチドは、翻訳後自然過程によって生じ、完全に合成的方法によって作製されうる。
本明細書中で用いられる「ポリヌクレオチド」なる用語は、ヌクレオチド単位からなるポリマーを意味すると解釈される。ポリヌクレオチドとしては、デオキシリボ核酸(「DNA」)およびリボ核酸(「RNA」)ならびに核酸類似体などの自然発生的核酸が挙げられる。核酸類似体としては、非自然発生的塩基を含むもの、自然発生的リン酸ジエステル結合以外の他のヌクレオチドとのリンケージを行うヌクレオチド、またはリン酸字エステル結合以外のリンケージを通じて付着した塩基を含むものが挙げられる。したがって、ヌクレオチド類似体として挙げられるのは、例えば、かつ限定されることなく、ホスホロチオアート、ホスホロジチオアート、ホスホロトリエステル、ホスホロアミダート、ボラノリン酸塩、メチルリン酸塩、リン酸キラルメチル、2−O−メチルリボヌクレオチド、ペプチド核酸(PNA)などである。かかるポリヌクレオチドは、例えば、自動DNA合成器を用いて合成されうる。「核酸」なる用語は通常、大きなポリヌクレオチドを指す。「オリゴヌクレオチド」なる用語は通常、短いポリヌクレオチド、一般に約50以下のヌクレオチドを指す。ヌクレオチド配列がDNA配列(すなわち、A、T、G、C)によって表される場合、これにはRNA配列(すなわち、A、U、G、C)も含まれるが、ここで「U」はTを置換する。
本明細書中で用いられる「検出可能な部分」または「標識」は、分光学的、光化学的、免疫化学的、または化学的手段によって検出可能な組成物を指す。例えば、有用な標識としては、32P、35S、蛍光染料、電子高密度試薬(例えば、ELISAで一般に使用されているような)酵素、ビオチン−ストレプトアビジン、ジオキシゲニン(dioxigenin)、ヘプタン、および抗血清またはモノクローナル抗体が利用可能なタンパク質、または標的に相補的な配列を有する核酸分子が挙げられる。検出可能な部分は、共有的に、またはイオン結合、ファンデルワールス結合のいずれかによって、例えば、放射性ヌクレオチド、またはストレプトアビジンによって認識されるビオチン化ヌクレオチドの組込みによって、プライマーまたはプローブへ組込み、または付着させることができる。検出可能な部分は、直接的または間接的に検出可能である。間接的な検出は、第2の間接的または直接的に検出可能な部分の検出可能な部分の結合を含みうる。例えば、検出可能な部分は、ストレプトアビジンの結合相手、または特異的にハイブリッド形成しうる相補的配列の結合相手であるヌクレオチド配列の結合相手であるビオチンなどの結合相手のリガンドでありうる。結合相手はそれ自体、直接的に検出可能であり、例えば、抗体はそれ自体、蛍光分子で標識されうる。結合相手は間接的に検出可能でもあり、例えば、相補的ヌクレオチド配列を有する核酸は、次に他の標識核酸分子とのハイブリッド形成により検出可能である分岐DNA分子の一部でありうる。(例えば、非特許文献14を参照)信号の定量は、例えば、シンチレーション計数、デンシメトリー、またはフローサイトメトリーによって達成される。
本明細書中で用いられる「検出可能な部分」または「標識」は、分光学的、光化学的、免疫化学的、または化学的手段によって検出可能な組成物を指す。例えば、有用な標識としては、32P、35S、蛍光染料、電子高密度試薬(例えば、ELISAで一般に使用されているような)酵素、ビオチン−ストレプトアビジン、ジオキシゲニン(dioxigenin)、ヘプタン、および抗血清またはモノクローナル抗体が利用可能なタンパク質、または標的に相補的な配列を有する核酸分子が挙げられる。検出可能な部分は、共有的に、またはイオン結合、ファンデルワールス結合のいずれかによって、例えば、放射性ヌクレオチド、またはストレプトアビジンによって認識されるビオチン化ヌクレオチドの組込みによって、プライマーまたはプローブへ組込み、または付着させることができる。検出可能な部分は、直接的または間接的に検出可能である。間接的な検出は、第2の間接的または直接的に検出可能な部分の検出可能な部分の結合を含みうる。例えば、検出可能な部分は、ストレプトアビジンの結合相手、または特異的にハイブリッド形成しうる相補的配列の結合相手であるヌクレオチド配列の結合相手であるビオチンなどの結合相手のリガンドでありうる。結合相手はそれ自体、直接的に検出可能であり、例えば、抗体はそれ自体、蛍光分子で標識されうる。結合相手は間接的に検出可能でもあり、例えば、相補的ヌクレオチド配列を有する核酸は、次に他の標識核酸分子とのハイブリッド形成により検出可能である分岐DNA分子の一部でありうる。(例えば、非特許文献14を参照)信号の定量は、例えば、シンチレーション計数、デンシメトリー、またはフローサイトメトリーによって達成される。
本明細書中で用いられる「抗体」なる用語は、任意のイソタイプのポリクローナル抗体およびモノクローナル抗体(IgA、IgG、IgE、IgD、IgM)、またはF(ab)フラグメントおよびFvフラグメント、一本鎖抗体、キメラ抗体、ヒト化抗体、およびFab発現ライブラリを含むがこれに限定されないその抗原結合タンパク質を包含する。「抗体」は、エピトープ(例えば、抗原)を特異的に結合し、認識する免疫グロブリン遺伝子、またはそのフラグメントによって実質的にコード化されるポリペプチドリガンドを指す。認識された免疫グロブリン−−遺伝子は、カッパおよびラムダ軽鎖定常部遺伝子、アルファ、ガンマ、デルタ、イプシロン、およびミュー重鎖定常部遺伝子、および無数の免疫グロブリン可変部遺伝子を含む。抗体は、例えば、無傷免疫グロブリンとして、または種々のペプチダーゼでの消化によって生成される十分に特徴づけられた多くのフラグメントとして存在する。これには、例えば、Fab’フラグメントおよびF(ab)’2フラグメントが含まれる。本明細書中で用いられる「抗体」なる用語は、全抗体の修飾によって生成される抗体フラグメント、または組換えDNA法を用いて新たに合成される抗体フラグメントのいずれかも含む。これにはポリクローナル抗体、モノクローナル抗体、キメラ抗体、およびヒト化抗体も含まれる。抗体の「Fc」部分は、1つもしくはそれ以上の重鎖定常部位ドメイン、CH、CH2、およびCH3を含むが、重鎖可変部を含まない免疫グロブリン重鎖の一部を指す。
本明細書中で用いられる「部分」なる用語は、試料の不明確な部分を指す。
「リガンド」は、標的分子を特異的に結合する化合物である。
「受容体」は、リガンドに特異的に結合する構造物の化合物または一部分である。
リガンドまたは受容体(例えば、抗体)は、リガンドまたは受容体が、異種化合物の試料における分析物の存在を決定する結合反応において機能する場合に化合物分析物に「特異的に結合し」またはこれと「特異的に免疫反応性である」。したがって、所定のアッセイ(例えば、イムノアッセイ)条件下に、リガンドまたは受容体は、特定の分析物に優先的に結合し、試料中に存在する他の化合物に顕著な量で結合することはない。例えば、ポリヌクレオチドが、ハイブリッド形成条件下に、相補的配列を含む分析物ポリヌクレオチドに特異的に結合し、抗体がイムノアッセイ条件下に、それに対して抗体が生じたエピトープを有する抗原分析物に特異的に結合し、吸着体が適切な溶離条件下に分析物に結合する。
本明細書中で用いられる「医薬的に有効な担体」は、本発明の有効成分、例えば、バイオポリマーマーカーまたは患者に投与するための治療薬をさらに含む製剤の創出において使用されうる固体または液体の材料を指す。
本明細書中で用いられる「薬剤(agent)」なる用語は、化合物、化合物の混合物、未定の組成物の試料、組合せの小分子配列、生体高分子、バクテリオファージペプチドディスプレイライブラリ、バクテリオファージ抗体(例えば、scFv)ディスプレイライブラリ、または細菌、植物、真菌、もしくは動物細胞または組織など生物材料から作製された抽出物を意味すると解釈される。適切な方法には、ファージまたは同様のベクターにおける組換え抗体のライブラリの選択が含まれる。非特許文献15、および非特許文献16を参照。ヒューズらによって記載されたプロトコルは、ファージディスプレイ技術と組合わせてより有効に提供されている。特許文献6、および特許文献7を参照。
本明細書中で用いられる「部分」なる用語は、試料の不明確な部分を指す。
「リガンド」は、標的分子を特異的に結合する化合物である。
「受容体」は、リガンドに特異的に結合する構造物の化合物または一部分である。
リガンドまたは受容体(例えば、抗体)は、リガンドまたは受容体が、異種化合物の試料における分析物の存在を決定する結合反応において機能する場合に化合物分析物に「特異的に結合し」またはこれと「特異的に免疫反応性である」。したがって、所定のアッセイ(例えば、イムノアッセイ)条件下に、リガンドまたは受容体は、特定の分析物に優先的に結合し、試料中に存在する他の化合物に顕著な量で結合することはない。例えば、ポリヌクレオチドが、ハイブリッド形成条件下に、相補的配列を含む分析物ポリヌクレオチドに特異的に結合し、抗体がイムノアッセイ条件下に、それに対して抗体が生じたエピトープを有する抗原分析物に特異的に結合し、吸着体が適切な溶離条件下に分析物に結合する。
本明細書中で用いられる「医薬的に有効な担体」は、本発明の有効成分、例えば、バイオポリマーマーカーまたは患者に投与するための治療薬をさらに含む製剤の創出において使用されうる固体または液体の材料を指す。
本明細書中で用いられる「薬剤(agent)」なる用語は、化合物、化合物の混合物、未定の組成物の試料、組合せの小分子配列、生体高分子、バクテリオファージペプチドディスプレイライブラリ、バクテリオファージ抗体(例えば、scFv)ディスプレイライブラリ、または細菌、植物、真菌、もしくは動物細胞または組織など生物材料から作製された抽出物を意味すると解釈される。適切な方法には、ファージまたは同様のベクターにおける組換え抗体のライブラリの選択が含まれる。非特許文献15、および非特許文献16を参照。ヒューズらによって記載されたプロトコルは、ファージディスプレイ技術と組合わせてより有効に提供されている。特許文献6、および特許文献7を参照。
本明細書中で用いられる「単離され」は、その自然な状態から「人の手によって」変化されたこと、すなわち、それが自然界で起こる場合は、その元の環境から変化または除去されている、もしくはその両方であることを意味すると解釈される。例えば、生体系に自然に存在するポリヌクレオチドまたはポリペプチドは「単離され」ていないが、その自然な状態の共存する材料から分離された同じポリヌクレオチドまたはポリペプチドは、この用語が本明細書中で使用されるとおり、「単離され」ている。
本明細書中で用いられる「変種(variant)」なる用語は、それぞれ基準のポリヌクレオチドまたはポリペプチドとは異なるが、実質的な特性を保持するポリヌクレオチドまたはポリペプチドを意味すると解釈される。ポリヌクレオチドの典型的な変種は、別の基準のポリヌクレオチドとヌクレオチド配列が異なる。変種のヌクレオチド配列の変化は、基準のポリヌクレオチドによってコードかされたポリペプチドのアミノ酸配列を変化させることができ、またはできない。ヌクレオチドの変化は、以下に述べられるように、基準の配列によってコード化されたポリペプチドにおけるアミノ酸の置換、付加、欠失、融合、および切断をもたらしうる。ポリペプチドの典型的な変種は、別の基準のポリペプチド配列とアミノ酸配列が異なる。一般に、差異は限定的であり、基準のポリペプチドと変種の配列は、全体的に密接に類似しており、多くの部位で同一である。変種および基準のポリペプチドは、いずれかの組合せで1つもしくはそれ以上の置換、付加、欠失によってアミノ酸配列が異なりうる。置換または挿入アミノ酸残基は、遺伝子コードによってコード化された残基であることができ、またはできない。ポリヌクレオチドまたはポリペプチドの変種は、対立遺伝子の変種など自然発生的であり、または自然発生的であることが知られてない変種でありうる。ポリヌクレオチドおよびポリペプチドの非自然発生的変種は、突然変異誘発法によって、直接合成によって、かつ当業者に周知の他の組換え法によって作製されうる。
本明細書中で用いられる「バイオポリマーマーカー」なる用語は、生物起源のポリマー、例えば、ポリペプチド、ポリヌクレオチド、多糖またはポリグリセリド(例えば、ジオルトリグリセリド)を指し、フラグメント、例えば、免疫反応性フラグメント、その変種、または部分を含みうる。
本明細書中で用いられる「フラグメント」なる用語は、分析物の化学的、酵素的、または物理的分解の生成物を指す。フラグメントは、自然またはイオン状態下にありうる。
本明細書中で用いられる「治療方法(therapeutic avenues)」は、疾患発現過程、例えば、バイオポリマーマーカーまたは関連成分に特異的なリンパ球の病原性を変化させる能力がある部分を提供することによるなど、疾患の確認によって焦点となる早期段階での干渉の結果として、免疫療法的介入、例えば、疾患の経過、進行および/または発現を変化させることが可能な免疫反応性部分の投与などの様式を含む、治療的利点を促進する方法でバイオポリマーマーカーと相互作用する薬剤、様式、合成化合物等を意味すると解釈される。
本明細書中で用いられる「バイオポリマーマーカーと相互作用する」なる用語は、特にこの相互作用により治療法の開発または病態の変化がもたらされる場合、バイオポリマーマーカーが物理的または化学的に生物と関係しうる過程を含む。
本明細書中で用いられる「変種(variant)」なる用語は、それぞれ基準のポリヌクレオチドまたはポリペプチドとは異なるが、実質的な特性を保持するポリヌクレオチドまたはポリペプチドを意味すると解釈される。ポリヌクレオチドの典型的な変種は、別の基準のポリヌクレオチドとヌクレオチド配列が異なる。変種のヌクレオチド配列の変化は、基準のポリヌクレオチドによってコードかされたポリペプチドのアミノ酸配列を変化させることができ、またはできない。ヌクレオチドの変化は、以下に述べられるように、基準の配列によってコード化されたポリペプチドにおけるアミノ酸の置換、付加、欠失、融合、および切断をもたらしうる。ポリペプチドの典型的な変種は、別の基準のポリペプチド配列とアミノ酸配列が異なる。一般に、差異は限定的であり、基準のポリペプチドと変種の配列は、全体的に密接に類似しており、多くの部位で同一である。変種および基準のポリペプチドは、いずれかの組合せで1つもしくはそれ以上の置換、付加、欠失によってアミノ酸配列が異なりうる。置換または挿入アミノ酸残基は、遺伝子コードによってコード化された残基であることができ、またはできない。ポリヌクレオチドまたはポリペプチドの変種は、対立遺伝子の変種など自然発生的であり、または自然発生的であることが知られてない変種でありうる。ポリヌクレオチドおよびポリペプチドの非自然発生的変種は、突然変異誘発法によって、直接合成によって、かつ当業者に周知の他の組換え法によって作製されうる。
本明細書中で用いられる「バイオポリマーマーカー」なる用語は、生物起源のポリマー、例えば、ポリペプチド、ポリヌクレオチド、多糖またはポリグリセリド(例えば、ジオルトリグリセリド)を指し、フラグメント、例えば、免疫反応性フラグメント、その変種、または部分を含みうる。
本明細書中で用いられる「フラグメント」なる用語は、分析物の化学的、酵素的、または物理的分解の生成物を指す。フラグメントは、自然またはイオン状態下にありうる。
本明細書中で用いられる「治療方法(therapeutic avenues)」は、疾患発現過程、例えば、バイオポリマーマーカーまたは関連成分に特異的なリンパ球の病原性を変化させる能力がある部分を提供することによるなど、疾患の確認によって焦点となる早期段階での干渉の結果として、免疫療法的介入、例えば、疾患の経過、進行および/または発現を変化させることが可能な免疫反応性部分の投与などの様式を含む、治療的利点を促進する方法でバイオポリマーマーカーと相互作用する薬剤、様式、合成化合物等を意味すると解釈される。
本明細書中で用いられる「バイオポリマーマーカーと相互作用する」なる用語は、特にこの相互作用により治療法の開発または病態の変化がもたらされる場合、バイオポリマーマーカーが物理的または化学的に生物と関係しうる過程を含む。
本明細書中で用いられる「治療標的」なる用語は、したがって、修飾力を発揮する能力がある分析物と定義されうるが、ここで「修飾」は、活性、合成、産生、および循環レベルを含む機能の変化と定義される。したがって、修飾は、少なくとも1つの特定の疾患関連バイオポリマー、もしくはその存在、レベルまたは活性が直接的または間接的にバイオポリマーの存在、レベル、活性または遺伝子機能に結合されている化合物または生体分子のレベルまたは生理的活性をもたらし、かつ医薬剤、バイオポリマーに結合する生体分子、バイオポリマーマーカーが結合する生体分子または錯体を含みうる。バイオポリマーマーカーおよび治療部分は、結果的にバイオポリマーマーカーまたは結合部分の活性化(アゴニスト)、抑制(アンタゴニスト)、もしくは活性または産生(モジュレーター)の増減をもたらす。かかる治療部分の例としては、抗体、オリゴヌクレオチド、タンパク質(例えば、受容体)、RNA、DNA、酵素、ペプチド、または小分子が挙げられるが、これらに限定されない。免疫治療部分に関しては、かかる部分は、天然エピトープに特異的である主要なリンパ球の病原性を削減する能力を有する主なエピトープペプチドの有効な類似体と定義されうる。類似体は、自然に発生し、外因性の自己エピトープをターゲティングするT細胞によって認識されることが可能なペプチド配列における構造的類似性を有するが、同一性は有さないと定義される。この類似体の重要な機能は、T細胞のアネルギーまたは死をもたらすT細胞活性化の変化である。
MALDIおよびSELDIおよびESIなどの質量分析法の出現により、研究者は、ゲノム全体からのタンパク質の翻訳、転写、および翻訳後転写に由来する無数のバイオポリマーを明らかにする期待を保持する手段の利用を開始した。
透過(retentate)クロマトグラフィーの原理に基づく操作、SELDI MSは、所定のpHおよび塩分濃度でのその物理化学的性質に基づくタンパク質の吸着の後、pH、塩分、または有機溶媒濃度を変化させることによって表面からのタンパク質の選択的脱着を含む。選択的脱着の後、SELDI表面上に保持されたタンパク質、「チップ」は、CIPHERGENタンパク質検出システム、またはその同等物を用いて分析することができる。しかし、透過(retentate)クロマトグラフィーは、非分画体液、例えば、血液、血液製剤、尿、唾液、脳脊髄液、およびリンパ液などが、組織試料とともに、吸着面に適用された場合には、きわめて多量に存在するバイオポリマーが利用可能なすべての結合部位を奪い合い、それによってそれらとの相互作用から十分でないバイオポリマーを阻止または排除し、容易に確かめられるバイオポリマーの多様性を削減または除去するという事実によって制限されている。
試料から認識できるバイオポリマーの多様性を最大限にするための方法が考案された場合には、1つもしくはそれ以上の病態に関してかかるバイオポリマーの関連性を正確に判定する研究者の能力が計り知れないほど増強されるであろう。
MALDIおよびSELDIおよびESIなどの質量分析法の出現により、研究者は、ゲノム全体からのタンパク質の翻訳、転写、および翻訳後転写に由来する無数のバイオポリマーを明らかにする期待を保持する手段の利用を開始した。
透過(retentate)クロマトグラフィーの原理に基づく操作、SELDI MSは、所定のpHおよび塩分濃度でのその物理化学的性質に基づくタンパク質の吸着の後、pH、塩分、または有機溶媒濃度を変化させることによって表面からのタンパク質の選択的脱着を含む。選択的脱着の後、SELDI表面上に保持されたタンパク質、「チップ」は、CIPHERGENタンパク質検出システム、またはその同等物を用いて分析することができる。しかし、透過(retentate)クロマトグラフィーは、非分画体液、例えば、血液、血液製剤、尿、唾液、脳脊髄液、およびリンパ液などが、組織試料とともに、吸着面に適用された場合には、きわめて多量に存在するバイオポリマーが利用可能なすべての結合部位を奪い合い、それによってそれらとの相互作用から十分でないバイオポリマーを阻止または排除し、容易に確かめられるバイオポリマーの多様性を削減または除去するという事実によって制限されている。
試料から認識できるバイオポリマーの多様性を最大限にするための方法が考案された場合には、1つもしくはそれ以上の病態に関してかかるバイオポリマーの関連性を正確に判定する研究者の能力が計り知れないほど増強されるであろう。
本発明は、準備ステップ、例えば、クロマトグラフィーと1−Dトリシンポリアクリルアミドゲル電気泳動との組合せを用いることを特徴とする。その後、ゲルは、例えば、クーマシーブルー、銀、またはルビジウムにより染色される。次に、その後の試験のためにゲルからバンドが選択される。各バンドのトリプシン性消化が続いて起こり、消化からのトリプシン性ペプチドの抽出で終わる。この抽出は、C18 ZIPTIP、または有機抽出および乾燥法の後、MALDI Qq TOF(マルディ四重極四重極飛行時間(Maldi Quadrupole Quadrupole Time of Flight))プロセッシングによって達成されうる。
追加の方法としては、特定の試料内で検証可能であるバイオポリマーの多様性を最大限にするSEDI MS、2−Dゲル技術、MALDI MS/MS、および飛行時間検出法が挙げられる。次いで、試料内で検証されたバイオポリマーの集団は比較され、疾患対正常対照におけるそれらの存在、非存在、または相対強度/濃度を示すデータを開発し、さらに単一のバイオポリマーまたはバイオポリマー群の増加または減少が病態を示すか、または前記病態の発現を予測するかどうかを判定するために試験される。さらに、本発明に従って病態を示し、または予測している認識されるバイオポリマーは、治療的介入において、例えば、それ自体で治療様式として、治療的標的認識の経過において、例えば、ファージディスプレイライブラリーを調べ、または開発する際の有効な治療様式の開発および検証において、かつ治療的介入と同時に使用するためのリガンドまたは受容体として有用である。
すべての病状と関連したバイオマーカーのすべての様式は、本発明および方法の範囲内であるとみなされるが、補体系と関連したマーカーおよび疾患、認知疾患、例えば、アルツハイマー病やX症候群、およびそれに関連した疾患に対し特別な意義が与えられた。
補体系は、獲得免疫と協力し、侵入する病原体を破壊し、系からの免疫複合体の除去を促進する非クローンまたは先天性免疫の重要な一部である。この系は、ほぼ30の血清および膜タンパク質からなる免疫系の体液分岐の主要なエフェクターである。補体系を含むタンパク質および糖タンパク質は、主として肝臓の肝細胞によって合成される。補体系の活性化は、1つのステップのプロ酵素産物が次のステップの酵素触媒になる連続酵素カスケードを含む。補体活性化は2つの経路、すなわち典型的経路と代替的経路によって起こりうる。典型的経路は、一般的に可溶性抗原−抗体複合体の形成によって、または細菌細胞など適切な標的上の抗原への抗体の結合によって開始される。代替的経路は、一般に宿主に対して異質である種々の細胞表面成分によって開始される。各補体成分は、数字(C1〜C9)によって、文字記号によって、または慣用名によって示される。成分の活性化の後、ペプチドフラグメントは小文字によって示される。補体フラグメントは互いに相互作用し、機能的複合体を形成する。最終的に、異質細胞は膜侵襲複合体仲介溶解により破壊される。
すべての病状と関連したバイオマーカーのすべての様式は、本発明および方法の範囲内であるとみなされるが、補体系と関連したマーカーおよび疾患、認知疾患、例えば、アルツハイマー病やX症候群、およびそれに関連した疾患に対し特別な意義が与えられた。
補体系は、獲得免疫と協力し、侵入する病原体を破壊し、系からの免疫複合体の除去を促進する非クローンまたは先天性免疫の重要な一部である。この系は、ほぼ30の血清および膜タンパク質からなる免疫系の体液分岐の主要なエフェクターである。補体系を含むタンパク質および糖タンパク質は、主として肝臓の肝細胞によって合成される。補体系の活性化は、1つのステップのプロ酵素産物が次のステップの酵素触媒になる連続酵素カスケードを含む。補体活性化は2つの経路、すなわち典型的経路と代替的経路によって起こりうる。典型的経路は、一般的に可溶性抗原−抗体複合体の形成によって、または細菌細胞など適切な標的上の抗原への抗体の結合によって開始される。代替的経路は、一般に宿主に対して異質である種々の細胞表面成分によって開始される。各補体成分は、数字(C1〜C9)によって、文字記号によって、または慣用名によって示される。成分の活性化の後、ペプチドフラグメントは小文字によって示される。補体フラグメントは互いに相互作用し、機能的複合体を形成する。最終的に、異質細胞は膜侵襲複合体仲介溶解により破壊される。
補体系のC4成分は、典型的活性化経路に関係している。これは3つのペプチド鎖(α、β、およびγ)を含有する糖タンパク質である。C4は、成分C1sの基質であり、C1sがα鎖のアミノ末端から小フラグメント(C4a)を加水分解すると活性化し、大フラグメント(C4b)上の結合部位を曝露する。
天然C3成分は、2つのポリペプチド鎖、αとβからなる。血清タンパク質として、C3は代替的経路に関係している。不安定なチオエステル結合を含有する血清C3は、C3aおよびC3bへの緩徐な自然加水分解を受ける。C3f成分は、指定標的に対する反応を制限する補体系に必須の調節に関係している。調節過程中、C3bは2つの部分、すなわちC3biとC3fに分裂する。C3biは膜結合中間体であり、そこでC3fは自由な拡散性(可溶性)成分である。
補体成分は、一部の病態の病原に関与している。C3の欠乏は、再発性細菌性感染および免疫複合体病など最も重篤な臨床症状を有し、C3の主要な役割を示す。C3f部分n急速な増加および結果として生じるそれによって媒介される正常細胞の「偶発的」溶解は、自己免疫反応の宿主を生じさせる。これらの機序を理解し制御する能力は、その結果として伴う結果とともに、医師がこれらの疾患を阻止する診断方法および治療方法を開発することを可能にする。
複数の疾患特異的マーカー配列を規定する過程で、特定の病態、またはX症候群と関連した状態の証拠となるマーカーに対して特別な意義が与えられた。X症候群は、一般集団において頻繁に発生する多面的症候群である。大部分の先進工業国の成人集団は、遺伝要因、ホルモン要因のほか、肥満、運動不足、および特定の栄養過多など生活要因によって生じるこの代謝症候群を発現する。この疾患は、インスリン耐性のクラスタ化および高インスリン血症によって特徴づけられ、異常脂質血症(アテローム発生血漿脂質プロフィール)、本態性高血圧、腹部(内臓)肥満、糖不耐性、または非インスリン依存糖尿病、および心血管系疾患のリスク増大と関連する場合が多い。血液凝固の異常(高レベルの1型プラスミノーゲン活性化因子阻害剤およびフィブリノゲン)、高尿酸血、および微量アルブミン尿も代謝性X症候群において確認されている。
天然C3成分は、2つのポリペプチド鎖、αとβからなる。血清タンパク質として、C3は代替的経路に関係している。不安定なチオエステル結合を含有する血清C3は、C3aおよびC3bへの緩徐な自然加水分解を受ける。C3f成分は、指定標的に対する反応を制限する補体系に必須の調節に関係している。調節過程中、C3bは2つの部分、すなわちC3biとC3fに分裂する。C3biは膜結合中間体であり、そこでC3fは自由な拡散性(可溶性)成分である。
補体成分は、一部の病態の病原に関与している。C3の欠乏は、再発性細菌性感染および免疫複合体病など最も重篤な臨床症状を有し、C3の主要な役割を示す。C3f部分n急速な増加および結果として生じるそれによって媒介される正常細胞の「偶発的」溶解は、自己免疫反応の宿主を生じさせる。これらの機序を理解し制御する能力は、その結果として伴う結果とともに、医師がこれらの疾患を阻止する診断方法および治療方法を開発することを可能にする。
複数の疾患特異的マーカー配列を規定する過程で、特定の病態、またはX症候群と関連した状態の証拠となるマーカーに対して特別な意義が与えられた。X症候群は、一般集団において頻繁に発生する多面的症候群である。大部分の先進工業国の成人集団は、遺伝要因、ホルモン要因のほか、肥満、運動不足、および特定の栄養過多など生活要因によって生じるこの代謝症候群を発現する。この疾患は、インスリン耐性のクラスタ化および高インスリン血症によって特徴づけられ、異常脂質血症(アテローム発生血漿脂質プロフィール)、本態性高血圧、腹部(内臓)肥満、糖不耐性、または非インスリン依存糖尿病、および心血管系疾患のリスク増大と関連する場合が多い。血液凝固の異常(高レベルの1型プラスミノーゲン活性化因子阻害剤およびフィブリノゲン)、高尿酸血、および微量アルブミン尿も代謝性X症候群において確認されている。
本発明では、X症候群連続体をその心血管上の観点で考察すると同時に、その重要な代謝成分を認識する。X症候群の第1期は、インスリン耐性、異常血中脂質(コレステロール、中性脂肪、および遊離脂肪酸)、肥満、および高血圧(hypertension)からなる。これら4つの第1期の状態のいずれか1つは、X症候群の開始の前兆となる。
第1期のX症候群の状態は、それぞれ別の状態をもたらす危険がある。例えば、インスリン産生の増大は、高レベルの血中脂肪量、高血圧、および肥満と関連している。さらに、第1期状態の影響は相加的であり、状態の数の増加は、X症候群連続体に対するより重篤な疾患の発現のリスク増大をひき起こす。
X症候群連続体を開始する患者は、ますます致死的な疾患の迷路に陥る危険がある。X症候群連続体の次の病期は、顕性糖尿病、腎疾患、および心不全をもたらし、いつでも卒中および心発作の可能性がある。X症候群は危険な連続体であり、予防薬が最善の防御である。疾患は現在、そのより後期で最も容易に診断されているが、それらを後期で抑制することはきわめて困難である。疾患予防は、より早期でははるかに有効である。
第1期のX症候群の状態は、それぞれ別の状態をもたらす危険がある。例えば、インスリン産生の増大は、高レベルの血中脂肪量、高血圧、および肥満と関連している。さらに、第1期状態の影響は相加的であり、状態の数の増加は、X症候群連続体に対するより重篤な疾患の発現のリスク増大をひき起こす。
X症候群連続体を開始する患者は、ますます致死的な疾患の迷路に陥る危険がある。X症候群連続体の次の病期は、顕性糖尿病、腎疾患、および心不全をもたらし、いつでも卒中および心発作の可能性がある。X症候群は危険な連続体であり、予防薬が最善の防御である。疾患は現在、そのより後期で最も容易に診断されているが、それらを後期で抑制することはきわめて困難である。疾患予防は、より早期でははるかに有効である。
本発明の別の意図された実施形態では、進行中の分析のために複数の試料に関して分析が行われるように、適切な時期のある時点で、単一の試料としてまたは複数の試料として、あるいは適切な時期の異なる時点で患者から試料を採取することができる。通常、第1の試料は、疾患の考えられる徴候を示すと同時に患者から採取され、本発明に従い分析される。その後、提示後のある期間、例えば、最初の提示後約3〜6か月、第2の試料が採取され、本発明に従い分析される。一例として、データを用いて、病態を診断またはモニタリングし、リスク評価を判定し、治療方法を確認し、または医薬品などの薬剤の治療的価値を判定することができる。
本発明によって開示された特定の病態マーカー配列の単離の後で、患者が糖尿病、腎不全、および心疾患などの不可逆性疾患に罹患する前に医師による無症候性患者の確認が可能となるさまざまな種類のリスク評価試験の普及が意図されている。また、この方法から発展する特定の診断テストは、心発作などの急性X症候群を迅速かつ正確に診断し、かつ治療を促進する手段を提供する。
本発明によって開示された特定の病態マーカー配列の単離の後で、患者が糖尿病、腎不全、および心疾患などの不可逆性疾患に罹患する前に医師による無症候性患者の確認が可能となるさまざまな種類のリスク評価試験の普及が意図されている。また、この方法から発展する特定の診断テストは、心発作などの急性X症候群を迅速かつ正確に診断し、かつ治療を促進する手段を提供する。
より具体的には、本発明の方法によって明らかにされたバイオポリマーマーカーは、幅広い領域の疾患治療に関連した有用性を有する。かかる治療方法は、
1)直接の治療様式として、単独または有効量の医薬的に有効な担体との併用のいずれかの前記バイオポリマーマーカー、その種々の変種または部分の利用および評価と、
2)バイオポリマーマーカーの存在または濃度の関数としての治療様式または疾患予防薬の検証と、
3)疾患介入様式の形成、例えば、受容体部位で介入し、疾患過程を予防し、遅延させ、または逆転するバイオポリマー/リガンド抱合体の形成による病態の治療または予防と、
4)例えば、バクテリオファージペプチドディスプレイライブラリまたはバクテリオファージ抗体ライブラリなどからの治療実行可能薬を解明する手段としてバイオポリマーマーカーまたはその部分の使用と、
5)治療免疫反応の誘因と、
6)疾患過程において治療的に介入するように構成および用意されている前記バイオポリマーマーカー、その部分または変種に関連した分子構造物の合成と
を含むが、これらに限定されない。
上記の例のいずれかを利用する病態に関連した治療方法を確認し、または開発するための方法は、本発明における特定の疾患特異的マーカーの配列またはその少なくとも1つの分析物を含むバイオポリマーとの相互作用を含めて分析を行うことから得られた結果に付随しうる。疾患介入様式の形成による病態のかかる治療または予防は、受容体部位で介入し、疾患過程を予防し、遅延させ、または逆転するバイオポリマー/リガンド抱合体の形成によるものでありうる。また、治療実行可能薬を解明する手段は、バクテリオファージペプチドディスプレイライブラリまたはバクテリオファージ抗体ライブラリを含みうる。治療方法は、本発明における特定の疾患特異的マーカーまたはその少なくとも1つの分析物を含むバイオポリマーの存在または非存在を調節しうる。
1)直接の治療様式として、単独または有効量の医薬的に有効な担体との併用のいずれかの前記バイオポリマーマーカー、その種々の変種または部分の利用および評価と、
2)バイオポリマーマーカーの存在または濃度の関数としての治療様式または疾患予防薬の検証と、
3)疾患介入様式の形成、例えば、受容体部位で介入し、疾患過程を予防し、遅延させ、または逆転するバイオポリマー/リガンド抱合体の形成による病態の治療または予防と、
4)例えば、バクテリオファージペプチドディスプレイライブラリまたはバクテリオファージ抗体ライブラリなどからの治療実行可能薬を解明する手段としてバイオポリマーマーカーまたはその部分の使用と、
5)治療免疫反応の誘因と、
6)疾患過程において治療的に介入するように構成および用意されている前記バイオポリマーマーカー、その部分または変種に関連した分子構造物の合成と
を含むが、これらに限定されない。
上記の例のいずれかを利用する病態に関連した治療方法を確認し、または開発するための方法は、本発明における特定の疾患特異的マーカーの配列またはその少なくとも1つの分析物を含むバイオポリマーとの相互作用を含めて分析を行うことから得られた結果に付随しうる。疾患介入様式の形成による病態のかかる治療または予防は、受容体部位で介入し、疾患過程を予防し、遅延させ、または逆転するバイオポリマー/リガンド抱合体の形成によるものでありうる。また、治療実行可能薬を解明する手段は、バクテリオファージペプチドディスプレイライブラリまたはバクテリオファージ抗体ライブラリを含みうる。治療方法は、本発明における特定の疾患特異的マーカーまたはその少なくとも1つの分析物を含むバイオポリマーの存在または非存在を調節しうる。
従って、本発明の目的は、少なくとも1つの特定の病態を証拠だて、かつ分類化することにおいて有用である疾患特異的バイオポリマーマーカー配列を規定することである。
本発明の追加の目的は、
1)直接の治療様式として、単独または有効量の医薬的に有効な担体との併用のいずれかの前記バイオポリマーマーカー、その種々の変種または部分の利用および評価と、
2)バイオポリマーマーカーの存在または濃度の関数としての治療様式または疾患予防薬の検証と、
3)疾患介入様式の形成、例えば、受容体部位で介入し、疾患過程を予防し、遅延させ、または逆転するバイオポリマー/リガンド抱合体の形成による病態の治療または予防と、
4)例えば、バクテリオファージペプチドディスプレイライブラリまたはバクテリオファージ抗体ライブラリなどからの治療実行可能薬を解明する手段としてバイオポリマーマーカーまたはその部分の使用と、
5)治療免疫反応の誘因と、
6)例えば、そのアミノ酸配列から直接、前記バイオポリマーマーカーの3次元構造を直接測定することによって、疾患過程において治療的に介入するように構成および用意されている前記バイオポリマーマーカー、その部分または変種に関連した分子構造物の合成と
を含むが、これらに限定されない。
本発明の追加の目的は、
1)直接の治療様式として、単独または有効量の医薬的に有効な担体との併用のいずれかの前記バイオポリマーマーカー、その種々の変種または部分の利用および評価と、
2)バイオポリマーマーカーの存在または濃度の関数としての治療様式または疾患予防薬の検証と、
3)疾患介入様式の形成、例えば、受容体部位で介入し、疾患過程を予防し、遅延させ、または逆転するバイオポリマー/リガンド抱合体の形成による病態の治療または予防と、
4)例えば、バクテリオファージペプチドディスプレイライブラリまたはバクテリオファージ抗体ライブラリなどからの治療実行可能薬を解明する手段としてバイオポリマーマーカーまたはその部分の使用と、
5)治療免疫反応の誘因と、
6)例えば、そのアミノ酸配列から直接、前記バイオポリマーマーカーの3次元構造を直接測定することによって、疾患過程において治療的に介入するように構成および用意されている前記バイオポリマーマーカー、その部分または変種に関連した分子構造物の合成と
を含むが、これらに限定されない。
本発明の別の目的は、複数のバイオポリマーを含有する試料を、少なくとも1つの特定の病態との関連を証拠だてる疾患特異的バイオポリマーマーカー配列(疾患特異的マーカー)の存在について評価することである。
本発明の別の目的は、前記試料内に含まれる実質的にすべてのバイオポリマーマーカー、その部分および変種を解明し、それによって特に重要な部分が確認されうることである。
本発明の別の目的は、前記疾患特異的マーカー配列に対して特異的である少なくとも1つの精製抗体を提供することである。
本発明のさらに別の目的は、前記疾患特異的マーカー配列に対して特異的であるモノクローナル抗体を開示することである。
本発明のさらに別の目的は、前記疾患特異的マーカー配列に対して特異的であるポリクローナル抗体を開示することである。
本発明のさらに追加の目的は、前記疾患特異的マーカーの存在、濃度、または相対的強度/濃度を測定するための診断キットを開示することである。
本発明のさらに別の目的は、前記疾患特異的マーカーの確認に基づく病態を特徴づけるための方法を開示することである。
本発明の他の目的および利点は、本発明の実例および実施例、一部の実施形態を手段として記載されている添付の図面とともに理解される以下の説明から明らかになるであろう。図面は、本明細書の一部を構成し、本発明の例示的な実施形態を含み、その種々の目的および特徴を示す。
本発明の別の目的は、前記試料内に含まれる実質的にすべてのバイオポリマーマーカー、その部分および変種を解明し、それによって特に重要な部分が確認されうることである。
本発明の別の目的は、前記疾患特異的マーカー配列に対して特異的である少なくとも1つの精製抗体を提供することである。
本発明のさらに別の目的は、前記疾患特異的マーカー配列に対して特異的であるモノクローナル抗体を開示することである。
本発明のさらに別の目的は、前記疾患特異的マーカー配列に対して特異的であるポリクローナル抗体を開示することである。
本発明のさらに追加の目的は、前記疾患特異的マーカーの存在、濃度、または相対的強度/濃度を測定するための診断キットを開示することである。
本発明のさらに別の目的は、前記疾患特異的マーカーの確認に基づく病態を特徴づけるための方法を開示することである。
本発明の他の目的および利点は、本発明の実例および実施例、一部の実施形態を手段として記載されている添付の図面とともに理解される以下の説明から明らかになるであろう。図面は、本明細書の一部を構成し、本発明の例示的な実施形態を含み、その種々の目的および特徴を示す。
初期の研究、例えば、その内容が本明細書中で参考によって援用されている2000年8月30日出願の米国特許出願第09/846,330号において、未処理血清が得られ、ギ酸と混合され、C18逆相ZIPTIPを有するペプチドが抽出された。
現在開示されている発明において、われわれは、一般に約20kD以上の分子量を有するタンパク質を取り扱っている。一般に、20kD以上のタンパク質は、トリプシンまたは他の酵素によって確実に断片化されうる。現在の技術は、ゲルから切り取った20kD未満のタンパク質からの低い生産量のペプチドでさえ処理する十分な感度を組み入れている。
タンパク質は、飛行時間MSによって有効に分解されえず、気体との衝突によって有効に分裂されるには大きすぎる(>3kD)という点でペプチドと異なる。これらの問題に対して最も一般的に用いられる解決法は、ポリアクリルアミドゲル電気泳動によってタンパク質を分解した後、銀、もしくはクーマシーブリリアントブルーまたはルビジウム染料による染色、あるいは亜鉛(Zinc)−SDS複合体による対比染色を行うことである。タンパク質が分解され、染色で視覚化されると、病態間で異なるタンパク質がゲルから切除され、1−Dゲルバンドまたは2−ゲルスポットで精製されたタンパク質がタンパク質分解酵素によって3kD未満のフラグメントに分裂されうる。タンパク質がゲルによって分解され、酵素によって分裂されると、そのタンパク質はペプチドの形であるとみなされ、したがって、初期の研究(09/846330)のとおり処理されうる。ぺプチドは、収集され、C18逆相クロマトグラフィー、または逆相分離前の一部の他の種類のクロマトグラフィーのいずれかによって精製される。ペプチドは、その後に酸との反応によって、または有機溶媒での除去によって展開される炭酸アンモニウム緩衝液中で収集することもできる。
現在開示されている発明において、われわれは、一般に約20kD以上の分子量を有するタンパク質を取り扱っている。一般に、20kD以上のタンパク質は、トリプシンまたは他の酵素によって確実に断片化されうる。現在の技術は、ゲルから切り取った20kD未満のタンパク質からの低い生産量のペプチドでさえ処理する十分な感度を組み入れている。
タンパク質は、飛行時間MSによって有効に分解されえず、気体との衝突によって有効に分裂されるには大きすぎる(>3kD)という点でペプチドと異なる。これらの問題に対して最も一般的に用いられる解決法は、ポリアクリルアミドゲル電気泳動によってタンパク質を分解した後、銀、もしくはクーマシーブリリアントブルーまたはルビジウム染料による染色、あるいは亜鉛(Zinc)−SDS複合体による対比染色を行うことである。タンパク質が分解され、染色で視覚化されると、病態間で異なるタンパク質がゲルから切除され、1−Dゲルバンドまたは2−ゲルスポットで精製されたタンパク質がタンパク質分解酵素によって3kD未満のフラグメントに分裂されうる。タンパク質がゲルによって分解され、酵素によって分裂されると、そのタンパク質はペプチドの形であるとみなされ、したがって、初期の研究(09/846330)のとおり処理されうる。ぺプチドは、収集され、C18逆相クロマトグラフィー、または逆相分離前の一部の他の種類のクロマトグラフィーのいずれかによって精製される。ペプチドは、その後に酸との反応によって、または有機溶媒での除去によって展開される炭酸アンモニウム緩衝液中で収集することもできる。
ペプチドが収集されると、それらは、例えば、aMALDI−Qq−TOFで配列決定されうるが、TOF−TOF、およびESI−Q−TOF、またはION−TRAPでも配列決定されうる。使用されうる他の種類のMS分析は、SELDI MSおよびMS/MSである。ペプチドは、元のタンパク質のフラグメントである。ペプチドは、フラグメント化によって配列決定され、ペプチドの一部からなるスペクトルを生成する。ペプチドフラグメントは、レーザー、温度、電子捕獲、ペプチド自体間の衝突、または気体分子など他の物体による強力なイオン化エネルギーによって生成されうる。ペプチドの部分間の塊における間隔は、フラグメント化のパターンである。開始の塊から最後の残留アミノ酸(片側からの)への各ペプチドのフラグメント化パターンは、独特である。
ヒトゲノムは、すべてのタンパク質をコード化する遺伝子を含有する。これらすべてのタンパク質内のタンパク質分解切断部位は、翻訳アミノ酸配列から予測されうる。予測切断部位に由来するペプチドの塊は計算されうる。同様に、各仮想ペプチドからのフラグメント化パターンを予測することができる。したがって、われわれは、ヒトプロテオーム内のタンパク質を理論的に消化し、それらをフラグメント化することができる。
ぺプチドが「配列決定」されると、ペプチドフラグメントは、それを気体でフラグメント化し、ペプチドフラグメントを生成する前に、上記の方法の1つ、すなわち飛行時間(TOF)によって、またはクロマトグラフィーによって精製されていると理解される。次いで、得られた元のペプチドの塊およびフラグメント化パターンは、ゲノムの理論的消化およびフラグメント化によるものに適合される。したがって、理論的ペプチドおよびフラグメントに最もよくマッチし、かつ生物学的に可能である、すなわち潜在的なヒト血液感染性タンパク質であるペプチドが確認される。このやり方で複数の標的を確認することが可能である。
ヒトゲノムは、すべてのタンパク質をコード化する遺伝子を含有する。これらすべてのタンパク質内のタンパク質分解切断部位は、翻訳アミノ酸配列から予測されうる。予測切断部位に由来するペプチドの塊は計算されうる。同様に、各仮想ペプチドからのフラグメント化パターンを予測することができる。したがって、われわれは、ヒトプロテオーム内のタンパク質を理論的に消化し、それらをフラグメント化することができる。
ぺプチドが「配列決定」されると、ペプチドフラグメントは、それを気体でフラグメント化し、ペプチドフラグメントを生成する前に、上記の方法の1つ、すなわち飛行時間(TOF)によって、またはクロマトグラフィーによって精製されていると理解される。次いで、得られた元のペプチドの塊およびフラグメント化パターンは、ゲノムの理論的消化およびフラグメント化によるものに適合される。したがって、理論的ペプチドおよびフラグメントに最もよくマッチし、かつ生物学的に可能である、すなわち潜在的なヒト血液感染性タンパク質であるペプチドが確認される。このやり方で複数の標的を確認することが可能である。
以下は、本発明の方法において有用な予備のプロトコルの例示的であるが非限定的な実施例である。
予備プロトコル:
これらプロトコルのいずれかは、カラム流入流、カラム溶出流、またはカラムスクラブ流から選択されうる。
Hi Qは、官能基:−N+(CH3)2を有するメチルアクリレートコポリマーで製造された強陰イオン交換体であり、
Hi Sは、官能基:−SO3−を有するメチルアクリレートコポリマーで製造された強陽イオン交換体であり、
DEAEは、官能基−N+(C2H5)2を有するメチルアクリレートコポリマーで製造された弱陽イオン交換体であり、
PSは、フェニルセファロースであり、
BSは、ブチルセファロースである。
担体、すなわち、メチルアクリレートおよびセファロースは異なるが、異なる担体上の同じ官能基は、おそらく異なる作用にもかかわらず機能するため、非限定的実施例であることに留意されたい。
予備プロトコル:
これらプロトコルのいずれかは、カラム流入流、カラム溶出流、またはカラムスクラブ流から選択されうる。
Hi Qは、官能基:−N+(CH3)2を有するメチルアクリレートコポリマーで製造された強陰イオン交換体であり、
Hi Sは、官能基:−SO3−を有するメチルアクリレートコポリマーで製造された強陽イオン交換体であり、
DEAEは、官能基−N+(C2H5)2を有するメチルアクリレートコポリマーで製造された弱陽イオン交換体であり、
PSは、フェニルセファロースであり、
BSは、ブチルセファロースである。
担体、すなわち、メチルアクリレートおよびセファロースは異なるが、異なる担体上の同じ官能基は、おそらく異なる作用にもかかわらず機能するため、非限定的実施例であることに留意されたい。
DEAEカラムプロトコル:
1)50%スラリー200μlを流し込み、
2)5体積倍量の50mMトリシンpH8.8(結合緩衝液)中にカラムを平衡化し、
3)結合緩衝液475μl中に血清25μlを溶解し、
4)5体積倍量の結合緩衝液中でカラムを洗浄し、
5)0.4Mリン酸緩衝液8PB)pH6.1、120μl中にカラムを溶離し、
6)50mMクエン酸緩衝液pH4.2、120μl中にカラムを溶離し、
7)62.5mMトリスpH6.8中それぞれ0.1%トリトン、1.0%トリトン、および2%SDS、120μlで連続的にカラムをスクラブする。
ブチルセファロースカラムプロトコル:
1)150μl体積倍量をカラムに流し込み、
2)50mM PB pH7.0(結合緩衝液)中5体積倍量の1.7M(NH4)2SO4中にカラムを平衡化し、
3)結合緩衝液465μl中に血清35μlを溶解し、処理し、
4)5体積倍量の結合緩衝液中でカラムを洗浄し、
5)50mM PB pH7.0中0.4M(NH4)2SO4 120μl中にカラムを溶離し、
6)50mM PB pH7.0、120μl中にカラムを溶離し、
7)62.5mMトリスpH6.8中それぞれ0.1%トリトン、1.0%トリトン、および2%SDS、120μlで連続的にカラムをスクラブする。
1)50%スラリー200μlを流し込み、
2)5体積倍量の50mMトリシンpH8.8(結合緩衝液)中にカラムを平衡化し、
3)結合緩衝液475μl中に血清25μlを溶解し、
4)5体積倍量の結合緩衝液中でカラムを洗浄し、
5)0.4Mリン酸緩衝液8PB)pH6.1、120μl中にカラムを溶離し、
6)50mMクエン酸緩衝液pH4.2、120μl中にカラムを溶離し、
7)62.5mMトリスpH6.8中それぞれ0.1%トリトン、1.0%トリトン、および2%SDS、120μlで連続的にカラムをスクラブする。
ブチルセファロースカラムプロトコル:
1)150μl体積倍量をカラムに流し込み、
2)50mM PB pH7.0(結合緩衝液)中5体積倍量の1.7M(NH4)2SO4中にカラムを平衡化し、
3)結合緩衝液465μl中に血清35μlを溶解し、処理し、
4)5体積倍量の結合緩衝液中でカラムを洗浄し、
5)50mM PB pH7.0中0.4M(NH4)2SO4 120μl中にカラムを溶離し、
6)50mM PB pH7.0、120μl中にカラムを溶離し、
7)62.5mMトリスpH6.8中それぞれ0.1%トリトン、1.0%トリトン、および2%SDS、120μlで連続的にカラムをスクラブする。
フェニルセファロースカラムプロトコル:
1)150μl体積倍量をカラムに流し込み、
2)50mM PB pH7.0(結合緩衝液)中5体積倍量の1.7M(NH4)2SO4中にカラムを平衡化し、
3)結合緩衝液465μl中に血清35μlを溶解し、処理し、
4)5体積倍量の結合緩衝液中でカラムを洗浄し、
5)50mM PB pH7.0中0.4M(NH4)2SO4 120μl中にカラムを溶離し、
6)50mM PB pH7.0、120μl中にカラムを溶離し、
7)62.5mMトリスpH6.8中それぞれ0.1%トリトン、1.0%トリトン、および2%SDS、120μlで連続的にカラムをスクラブする。
HiO陰イオン交換ミニカラムプロトコル:
1)試料/泳動緩衝液中に血清を溶解し、
2)HiQ樹脂をカラムに添加し、すべての気泡を除去し、
3)限外ろ過(UF)水を添加し、カラムパッキングに役立たせ、
4)試料/泳動緩衝液を添加し、カラムを平衡化し、
5)希釈血清を添加し、
6)レベルが樹脂になるまでエッペンドルフ管中にすべての流水画分を収集し、
7)試料/泳動緩衝液を添加し、カラムを洗浄し、
8)溶離緩衝液を添加し、エッペンドルフ管中に溶離液を収集する。
His陽イオン交換ミニカラムプロトコル:
1)試料/泳動緩衝液中に血清を溶解し、
2)HiQ樹脂をカラムに添加し、すべての気泡を除去し、
3)UF水を添加し、カラムパッキングに役立たせ、
4)試料/泳動緩衝液を添加し、カラムを平衡化し、
5)希釈血清を添加し、
6)レベルが樹脂になるまでエッペンドルフ管中にすべての流水画分を収集し、
7)試料/泳動緩衝液を添加し、カラムを洗浄し、
8)溶離緩衝液を添加し、エッペンドルフ管中に溶離液を収集する。
1)150μl体積倍量をカラムに流し込み、
2)50mM PB pH7.0(結合緩衝液)中5体積倍量の1.7M(NH4)2SO4中にカラムを平衡化し、
3)結合緩衝液465μl中に血清35μlを溶解し、処理し、
4)5体積倍量の結合緩衝液中でカラムを洗浄し、
5)50mM PB pH7.0中0.4M(NH4)2SO4 120μl中にカラムを溶離し、
6)50mM PB pH7.0、120μl中にカラムを溶離し、
7)62.5mMトリスpH6.8中それぞれ0.1%トリトン、1.0%トリトン、および2%SDS、120μlで連続的にカラムをスクラブする。
HiO陰イオン交換ミニカラムプロトコル:
1)試料/泳動緩衝液中に血清を溶解し、
2)HiQ樹脂をカラムに添加し、すべての気泡を除去し、
3)限外ろ過(UF)水を添加し、カラムパッキングに役立たせ、
4)試料/泳動緩衝液を添加し、カラムを平衡化し、
5)希釈血清を添加し、
6)レベルが樹脂になるまでエッペンドルフ管中にすべての流水画分を収集し、
7)試料/泳動緩衝液を添加し、カラムを洗浄し、
8)溶離緩衝液を添加し、エッペンドルフ管中に溶離液を収集する。
His陽イオン交換ミニカラムプロトコル:
1)試料/泳動緩衝液中に血清を溶解し、
2)HiQ樹脂をカラムに添加し、すべての気泡を除去し、
3)UF水を添加し、カラムパッキングに役立たせ、
4)試料/泳動緩衝液を添加し、カラムを平衡化し、
5)希釈血清を添加し、
6)レベルが樹脂になるまでエッペンドルフ管中にすべての流水画分を収集し、
7)試料/泳動緩衝液を添加し、カラムを洗浄し、
8)溶離緩衝液を添加し、エッペンドルフ管中に溶離液を収集する。
この方法において有用な種々の緩衝組成物の実例は、試料/泳動緩衝液:種々のモル濃度、pH、NaCl含量のビオシン(Biocine)緩衝液、種々のモル濃度、pH、NaCl含量のビス−トリス(Bis−Tris)緩衝液、種々のモル濃度、pH、NaCl含量のジエタノールアミン、種々のモル濃度、pH、NaCl含量のジエチルアミン、種々のモル濃度、pH、NaCl含量のイミダゾール、種々のモル濃度、pH、NaCl含量のトリシン、種々のモル濃度、pH、NaCl含量のトリエタノールアミン、種々のモル濃度、pH、NaCl含量のトリスを含むが、これらに限定されない。
溶離緩衝液:種々のモル濃度、pH、NaCl含量の酢酸、種々のモル濃度、pH、NaCl含量のクエン酸、種々のモル濃度、pH、NaCl含量のHEPES、種々のモル濃度、pH、NaCl含量のMES、種々のモル濃度、pH、NaCl含量のMOPS、種々のモル濃度、pH、NaCl含量のPIPES、種々のモル濃度、pH、NaCl含量の乳酸、種々のモル濃度、pH、NaCl含量のリン酸、種々のモル濃度、pH、NaCl含量のトリシン。
トリプシン消化の後、追加の処理を行うことができ、例えば、ミリポア(Millipore)社から入手可能C18−ZIPTIPと呼ばれる一種のマイクロクロマトグラフィーカラムを利用することにより、以下の予備ステップが行われた。
1.試料緩衝液中に血清を溶解
2.50%アセトニトリル中にZIPTIPを吸引および分配
3.平衡化溶液中にZIPTIPを吸引および分配
4.血清試料中に吸引および分配
5.洗浄溶液中にZIPTIPを吸引および分配
6.溶離溶液中にZIPTIPを吸引および分配
溶離緩衝液:種々のモル濃度、pH、NaCl含量の酢酸、種々のモル濃度、pH、NaCl含量のクエン酸、種々のモル濃度、pH、NaCl含量のHEPES、種々のモル濃度、pH、NaCl含量のMES、種々のモル濃度、pH、NaCl含量のMOPS、種々のモル濃度、pH、NaCl含量のPIPES、種々のモル濃度、pH、NaCl含量の乳酸、種々のモル濃度、pH、NaCl含量のリン酸、種々のモル濃度、pH、NaCl含量のトリシン。
トリプシン消化の後、追加の処理を行うことができ、例えば、ミリポア(Millipore)社から入手可能C18−ZIPTIPと呼ばれる一種のマイクロクロマトグラフィーカラムを利用することにより、以下の予備ステップが行われた。
1.試料緩衝液中に血清を溶解
2.50%アセトニトリル中にZIPTIPを吸引および分配
3.平衡化溶液中にZIPTIPを吸引および分配
4.血清試料中に吸引および分配
5.洗浄溶液中にZIPTIPを吸引および分配
6.溶離溶液中にZIPTIPを吸引および分配
本発明において有用な種々の緩衝組成物の実例は、
試料緩衝液(種々の低pH):塩酸(HCl)、ギ酸、トリフルオロ酢酸(TFA)、
平衡化緩衝液(種々の低pH):HCl、ギ酸、TFA、
洗浄緩衝液(種々の低pH):HCl、ギ酸、TFA、
溶離溶液(種々の低pHおよび%溶媒):HCl、ギ酸、TFA、
溶媒:エタノール、メタノール、アセトニトリル。
次いで、例えば、以下の方法でゴールドチップ(Gold Chip)に対してスポッティングを行った。
1.各スポットへ試料2μlをスポッティング
2.試料を部分的に乾燥させる
これらの処置の結果、II型糖尿病を予測する、約1198.7061ダルトンの分子量を有し、配列識別番号:1で識別される配列を有する疾患特異的マーカーアクチンベータ、約1969.9355ダルトンの分子量および配列識別番号:2で識別される配列を有する補体C3前駆体、約1301.6490ダルトンの分子量および配列識別番号:3で識別される配列を有するプロアポリポタンパク質、約1353の分子量および配列識別番号:4および約1104の分子量と配列識別番号:5を有するアポリポタンパク質A−IV前駆体。
図1は、疾患対対照におけるマーカーの存在/非存在を示すゲルの写真であり、マーカーがつねに存在する場合、相対強度、例えば、病態の分類化に対するマーカーの増加または減少が推定される。
試料緩衝液(種々の低pH):塩酸(HCl)、ギ酸、トリフルオロ酢酸(TFA)、
平衡化緩衝液(種々の低pH):HCl、ギ酸、TFA、
洗浄緩衝液(種々の低pH):HCl、ギ酸、TFA、
溶離溶液(種々の低pHおよび%溶媒):HCl、ギ酸、TFA、
溶媒:エタノール、メタノール、アセトニトリル。
次いで、例えば、以下の方法でゴールドチップ(Gold Chip)に対してスポッティングを行った。
1.各スポットへ試料2μlをスポッティング
2.試料を部分的に乾燥させる
これらの処置の結果、II型糖尿病を予測する、約1198.7061ダルトンの分子量を有し、配列識別番号:1で識別される配列を有する疾患特異的マーカーアクチンベータ、約1969.9355ダルトンの分子量および配列識別番号:2で識別される配列を有する補体C3前駆体、約1301.6490ダルトンの分子量および配列識別番号:3で識別される配列を有するプロアポリポタンパク質、約1353の分子量および配列識別番号:4および約1104の分子量と配列識別番号:5を有するアポリポタンパク質A−IV前駆体。
図1は、疾患対対照におけるマーカーの存在/非存在を示すゲルの写真であり、マーカーがつねに存在する場合、相対強度、例えば、病態の分類化に対するマーカーの増加または減少が推定される。
少なくとも1つの病態を証拠だて、かつ分類化するための方法が開示されている。取られるステップとしては、患者、好ましくはヒトから試料を得るステップ、および試料に関するMS分析を行うステップが挙げられる。その結果、少なくとも1つのバイオポリマーマーカー配列またはその分析物が、証拠だて、かつ分類化を受ける試料から単離され、本発明において開示されているバイオポリマーマーカー配列と比較される。証拠だて、かつ分類化するステップは、具体的には、患者の疾患発現の少なくとも1つのリスクに結合され、または特定の病態の存在に関連したバイオポリマーマーカーまたはその分析物を対象にしている。
また、本発明によって使用するための種々のキットが意図されている。かかるキットの1つは、疾患特異的バイオポリマーマーカーの存在の判定を行う。少なくとも1つの疾患特異的バイオポリマーマーカーまたはその分析物、および生化学材料と生体分子との間の結合を判定するための手段を含む生体分子と特異的に結合する能力がある少なくとも1つの生化学材料が組込まれている。意図されたキットのいずれかのための生化学材料、一例として、抗体またはそれに特異的な少なくとも1つのモノクローナル抗体、または生体分子が、固体担体上に固定化されうるともに、好ましくは抗体である少なくとも1つの標識生化学材料を含む。キットのいずれかのために利用される試料は、画分または非分画の体液または組織試料でありうる。かかる体液の非限定的な例は、血液、血液製剤、尿、唾液、脳脊髄液、およびリンパ液である。
さらに、診断し、リスク評価を判定し、かつ病態に関連した治療方法を確認するためのキットが意図されている。このキットは、特定の疾患特異的バイオポリマーマーカー、または病態と関連したその分析物の配列を含む少なくとも1つのバイオポリマーマーカーを含む生体分子と特異的に結合する能力がある少なくとも1つの生化学材料を含む。また、生化学材料と生体分との間の結合を判定するための手段も含まれ、それによってマーカー、その分析物、またはそれに対して特異的な生化学材料の存在を判定する少なくとも1つの分析が試料に関して行われる。既述したとおり、分析は単一の試料または複数の資料に関して行うことができる。
また、本発明によって使用するための種々のキットが意図されている。かかるキットの1つは、疾患特異的バイオポリマーマーカーの存在の判定を行う。少なくとも1つの疾患特異的バイオポリマーマーカーまたはその分析物、および生化学材料と生体分子との間の結合を判定するための手段を含む生体分子と特異的に結合する能力がある少なくとも1つの生化学材料が組込まれている。意図されたキットのいずれかのための生化学材料、一例として、抗体またはそれに特異的な少なくとも1つのモノクローナル抗体、または生体分子が、固体担体上に固定化されうるともに、好ましくは抗体である少なくとも1つの標識生化学材料を含む。キットのいずれかのために利用される試料は、画分または非分画の体液または組織試料でありうる。かかる体液の非限定的な例は、血液、血液製剤、尿、唾液、脳脊髄液、およびリンパ液である。
さらに、診断し、リスク評価を判定し、かつ病態に関連した治療方法を確認するためのキットが意図されている。このキットは、特定の疾患特異的バイオポリマーマーカー、または病態と関連したその分析物の配列を含む少なくとも1つのバイオポリマーマーカーを含む生体分子と特異的に結合する能力がある少なくとも1つの生化学材料を含む。また、生化学材料と生体分との間の結合を判定するための手段も含まれ、それによってマーカー、その分析物、またはそれに対して特異的な生化学材料の存在を判定する少なくとも1つの分析が試料に関して行われる。既述したとおり、分析は単一の試料または複数の資料に関して行うことができる。
本発明の種々の規定された目的に従って、当業者は、現在開示された特定の疾患特異的マーカーを入手して、当業界で周知であるポイントオブケア迅速アッセイ診断法またはリスク評価装置として有用な方法および装置の製造において有用である、精製生化学材料、例えば、モノクローナル抗体および/またはポリクローナル抗体をひき起こすための周知の技法を容易に行うであろう。
本発明の方法により分析される特異的疾患マーカーは、循環内へ放出され、例えば、低張緩衝剤または浄化剤およびその希釈液および調合液、および他の体液、例えば、CSF、唾液、尿、リンパ液などによる処理によって、血中または血液製剤、例えば、血漿、血清、細胞溶解(cytolyzed)血液中に存在しうる。各マーカーの存在は、マーカーのそれぞれに特異的な抗体を使用し、かつそのそれぞれのマーカーに対する各抗体の特異的結合を検出することによって判定される。適切な直接的または間接的なアッセイ法を用いて、本発明により測定された特異的マーカーのそれぞれのレベルを測定することができる。アッセイは、競合的アッセイ、サンドイッチアッセイでありうるとともに、標識は、ラジオイムノアッセイ、蛍光または化学発光イムノアッセイ、またはイムノPCR法など公知の標識の群より選択されうる。周知のイムノアッセイ法の広範囲に及ぶ考察は、これらの方法が当業者には周知であるため、ここでは不要である。アッセイの詳細な例については、高橋(Takahashi)ら(Clin Chem、1999年、45(8)、p.1307)を参照。
本発明によって単離される疾患マーカー配列に対して特異的なモノクローナル抗体は、例えば、当業界で公知の方法で、ポリエチレングリコール(PEG)仲介細胞融合法によって製造されうる。
本発明の方法により分析される特異的疾患マーカーは、循環内へ放出され、例えば、低張緩衝剤または浄化剤およびその希釈液および調合液、および他の体液、例えば、CSF、唾液、尿、リンパ液などによる処理によって、血中または血液製剤、例えば、血漿、血清、細胞溶解(cytolyzed)血液中に存在しうる。各マーカーの存在は、マーカーのそれぞれに特異的な抗体を使用し、かつそのそれぞれのマーカーに対する各抗体の特異的結合を検出することによって判定される。適切な直接的または間接的なアッセイ法を用いて、本発明により測定された特異的マーカーのそれぞれのレベルを測定することができる。アッセイは、競合的アッセイ、サンドイッチアッセイでありうるとともに、標識は、ラジオイムノアッセイ、蛍光または化学発光イムノアッセイ、またはイムノPCR法など公知の標識の群より選択されうる。周知のイムノアッセイ法の広範囲に及ぶ考察は、これらの方法が当業者には周知であるため、ここでは不要である。アッセイの詳細な例については、高橋(Takahashi)ら(Clin Chem、1999年、45(8)、p.1307)を参照。
本発明によって単離される疾患マーカー配列に対して特異的なモノクローナル抗体は、例えば、当業界で公知の方法で、ポリエチレングリコール(PEG)仲介細胞融合法によって製造されうる。
通常、モノクローナル抗体は、コーラー(Kohler)とミルシュタイン(Milstein)によって打ち出された基本原理に従って製造されている。マウスに対し、アジュバントの有無によって抗原で免疫化する。不死化ハイブリドーマパートナーとの融合のために脾臓から脾細胞を回収する。これらはマイクロタイタープレート内へ接種され、そこで細胞培養に使用される上清内へ抗体を分泌しうる。当該抗体を産生するものに対してプレーティングされているハイブリドーマから選択するために、ハイブリドーマ上清は通常、ELISA(酵素結合免疫測定法)アッセイにおける抗原に対する抗体結合について試験される。この考えは、当該ハイブリドーマを含有するウェルは、最も結合活性に試験抗原に結合し、通常、抗原を免疫化するということである。次いで、これらのウェルは限界希釈法でサブクローン化され、モノクローナルハイブリドーマを産生する。当該クローンの選択はELISAアッセイを用いて繰り返され、抗体結合について試験する。したがって、普及されている原理は、モノクローナル抗体の製造において、最も結合活性に結合する抗体を産生するハイブリドーマは、最初に産生されたすべてのハイブリドーマの中から選択されるものであるということである。換言すれば、好ましい抗体は、当該抗原に対してきわめて高い親和性を有する抗体である。
免疫化のために全細胞を用いるなどこの方法の多くの変形がある。この方法では、精製抗原を用いる代わりに、免疫化のために全細胞が用いられる。別の変形は、スクリーニングのための細胞ELISAの使用である。この方法では、ELISAにおける標的として精製抗原を用いる代わりに、固定細胞が用いられる。ELISA試験に加えて、補体介在細胞毒性アッセイもスクリーニング過程において用いられている。しかし、抗体−結合アッセイが細胞毒性試験とともに用いられた。したがって、多くの変形にもかかわらず、モノクローナル抗体を製造する過程は、評価項目として試験抗原への抗体結合に依拠する。
精製モノクローナル抗体は、免疫化学試験のために利用される。
免疫化のために全細胞を用いるなどこの方法の多くの変形がある。この方法では、精製抗原を用いる代わりに、免疫化のために全細胞が用いられる。別の変形は、スクリーニングのための細胞ELISAの使用である。この方法では、ELISAにおける標的として精製抗原を用いる代わりに、固定細胞が用いられる。ELISA試験に加えて、補体介在細胞毒性アッセイもスクリーニング過程において用いられている。しかし、抗体−結合アッセイが細胞毒性試験とともに用いられた。したがって、多くの変形にもかかわらず、モノクローナル抗体を製造する過程は、評価項目として試験抗原への抗体結合に依拠する。
精製モノクローナル抗体は、免疫化学試験のために利用される。
当業界で公知の方法で1つもしくはそれ以上の動物宿主を利用するポリクローナル抗体の製造および精製は、当業者によって実行されうる。
本発明の別の目的は、本発明の特別に単離された疾患特異的マーカー配列の検出のための診断アッセイにおいて使用する試薬を提供することである。
この実施形態の1つの形態では、本発明のマーカー配列は、前記マーカー配列によって証拠だてられることが周知の疾患に罹患した個人の検出のためのイムノアッセイにおける抗原として使用されうる。かかるアッセイとしては、ラジオイムノアッセイ、酵素結合免疫測定法(ELISA)、「サンドイッチ」アッセイ、沈降反応、タンパク質AまたはGイムノアッセイ、および免疫電気泳動アッセイが挙げられるが、これらに限定されない。
本発明によれば、本発明の疾患特異的マーカー配列に対して産生されるモノクローナル抗体またはポリクローナル抗体は、血清、血漿などの血液または血液製剤、脳脊髄液または他の体液、例えば、唾液、尿、リンパ液などの試料に関する、前記マーカー配列に結合された特徴的な病態を有する患者を診断するイムノアッセイにおいて有用である。抗体はどのタイプのイムノアッセイにおいても使用できる。これには非競合的タイプの2部位サンドイッチアッセイおよび単一部位イムノアッセイが含まれるほか、従来の競合的結合アッセイにおいても使用できる。
本発明の別の目的は、本発明の特別に単離された疾患特異的マーカー配列の検出のための診断アッセイにおいて使用する試薬を提供することである。
この実施形態の1つの形態では、本発明のマーカー配列は、前記マーカー配列によって証拠だてられることが周知の疾患に罹患した個人の検出のためのイムノアッセイにおける抗原として使用されうる。かかるアッセイとしては、ラジオイムノアッセイ、酵素結合免疫測定法(ELISA)、「サンドイッチ」アッセイ、沈降反応、タンパク質AまたはGイムノアッセイ、および免疫電気泳動アッセイが挙げられるが、これらに限定されない。
本発明によれば、本発明の疾患特異的マーカー配列に対して産生されるモノクローナル抗体またはポリクローナル抗体は、血清、血漿などの血液または血液製剤、脳脊髄液または他の体液、例えば、唾液、尿、リンパ液などの試料に関する、前記マーカー配列に結合された特徴的な病態を有する患者を診断するイムノアッセイにおいて有用である。抗体はどのタイプのイムノアッセイにおいても使用できる。これには非競合的タイプの2部位サンドイッチアッセイおよび単一部位イムノアッセイが含まれるほか、従来の競合的結合アッセイにおいても使用できる。
検出の容易さ、かつその定量的性質のために特に好ましいのは、多くの変形が存在するサンドイッチまたは二抗体法であり、そのすべてが本発明によって意図されている。例えば、典型的なサンドイッチにおいて、非標識抗体が、固相、例えば、マイクロタイタープレート上に固定され、試験すべき試料が添加される。抗体−抗原複合体の形成を可能にする一定期間のインキュベーションの後、検出可能な信号を誘発する能力がある受容体分子で標識された第2の抗体が添加され、インキュベーションが継続され、異なる部位での抗原との結合のために十分な時間を与え、結果として抗体−抗原標識抗体の複合体の形成が得られる。抗原の存在は、既知量の抗原を含有する対照試料と比較することによって定量化されうる信号の観察によって判定される。
抗体は、ハプタンとして疾患特異的マーカーに対して利用し、それが結合するタンパク質に対する抗体反応をひき起こし、それによって疾患またはそのサブクラスの治療用の標的を確認することもできる。
最後に、マーカーおよび関連抗体は、新規治療薬の効用を判定するために、治療的処置中の患者の進行をモニタリングするための手段を提供する。
本明細書において言及されたすべての特許および刊行物は、本発明が関連する当業者のレベルを示している。すべての特許および刊行物は、各個別の刊行物が参考によって援用されるように具体的かつ個別に示されているのと同一程度に本明細書中で参考によって援用される。
本発明の一部の形態が例示されているが、本明細書中に記載され、かつ示された特定の形態または配置に限定されないことを理解すべきである。種々の変更が本発明の範囲から逸脱することなくなされうるとともに、本発明が明細書および図面/図表に示され、かつ記載されたものに限定されるとみなすべきでないことが、当業者には明らかであろう。
当業者は、本発明が目的を実行し、言及された目標および利点のほか、その中の固有のものを得るために十分に適合することを容易に理解するであろう。本明細書中に記載されたオリゴヌクレオチド、ペプチド、ポリペプチド、生物学的関連化合物、方法、手順、および技法は現在、好ましい実施形態を代表し、例示が意図され、範囲の限定は意図されていない。本発明の趣旨の範囲内に包含され、添付の請求の範囲によって規定されているその中の変更および他の使用を、当業者は思いつくであろう。本発明は特定の好ましい実施形態とともに記載されているが、請求された発明をかかる特定の実施形態に過度に限定すべきではないことを理解すべきである。実際に、当業者には明らかである本発明を実施するための記載された形態の種々の変更が、以下の請求の範囲内で意図されている。
抗体は、ハプタンとして疾患特異的マーカーに対して利用し、それが結合するタンパク質に対する抗体反応をひき起こし、それによって疾患またはそのサブクラスの治療用の標的を確認することもできる。
最後に、マーカーおよび関連抗体は、新規治療薬の効用を判定するために、治療的処置中の患者の進行をモニタリングするための手段を提供する。
本明細書において言及されたすべての特許および刊行物は、本発明が関連する当業者のレベルを示している。すべての特許および刊行物は、各個別の刊行物が参考によって援用されるように具体的かつ個別に示されているのと同一程度に本明細書中で参考によって援用される。
本発明の一部の形態が例示されているが、本明細書中に記載され、かつ示された特定の形態または配置に限定されないことを理解すべきである。種々の変更が本発明の範囲から逸脱することなくなされうるとともに、本発明が明細書および図面/図表に示され、かつ記載されたものに限定されるとみなすべきでないことが、当業者には明らかであろう。
当業者は、本発明が目的を実行し、言及された目標および利点のほか、その中の固有のものを得るために十分に適合することを容易に理解するであろう。本明細書中に記載されたオリゴヌクレオチド、ペプチド、ポリペプチド、生物学的関連化合物、方法、手順、および技法は現在、好ましい実施形態を代表し、例示が意図され、範囲の限定は意図されていない。本発明の趣旨の範囲内に包含され、添付の請求の範囲によって規定されているその中の変更および他の使用を、当業者は思いつくであろう。本発明は特定の好ましい実施形態とともに記載されているが、請求された発明をかかる特定の実施形態に過度に限定すべきではないことを理解すべきである。実際に、当業者には明らかである本発明を実施するための記載された形態の種々の変更が、以下の請求の範囲内で意図されている。
Claims (38)
- 少なくとも1つの特定の病態を示すことにおいて有用な配列識別番号:1、配列識別番号:2、配列識別番号:3、配列識別番号:4、配列識別番号:5、または少なくとも1つのその分析物よりなる群から選択されるバイオポリマーマーカー。
- 前記病態がII型糖尿病の前兆である、請求項1に記載のバイオポリマーマーカー。
- 少なくとも1つの病態を証拠だて、かつ分類するための方法であって、
患者から試料を得るステップと、
前記試料の質量分光分析を行うステップと、
前記試料から単離された少なくとも1つのバイオポリマーマーカー配列またはその分析物を証拠だて、かつ分類するステップと、
前記少なくとも1つの単離されたバイオポリマーマーカー配列またはその分析物を請求項1に記載されたバイオポリマーマーカー配列と比較するステップと
を含み、
前記単離されたバイオポリマーマーカーと前記請求項1に記載されたバイオポリマーマーカー配列の相関により前記少なくとも1つの病態が証拠だてられ、かつ分類される方法。 - 前記証拠だて、かつ分類するステップが、前記患者の疾患進展の少なくとも1つのリスクに結合されたバイオポリマーマーカーまたはその分析物を特に対象にしている、請求項3に記載の方法。
- 前記証拠だて、かつ分類するステップが、特定の病態の存在に関連したバイオポリマーマーカーまたはその分析物を特に対象にしている、請求項3に記載の方法。
- 試料が非分画体液または組織試料である、請求項3に記載の方法。
- 前記試料が、血液、血液製剤、尿、唾液、脳脊髄液、およびリンパ液よりなる群の少なくとも1つである、請求項3に記載の方法。
- 前記質量分光分析が、表面増強レーザー分離イオン化(SELDI)質量分析(MS)、Maldi Qq TOF、MS/MS、TOF−TOF、およびESI−Q−TOF、またはION−TRAPよりなる群から選択される、請求項3に記載の方法。
- 前記患者がヒトである、請求項3に記載の方法。
- 請求項1に記載のバイオポリマーマーカーまたはその分析物の存在を測定するための診断アッセイキットであって、
少なくとも1つの前記バイオポリマーマーカーまたはその分析物を含む生体分子と特異的に結合する能力がある少なくとも1つの生化学材料と、
前記生化学材料と前記生体分子との間の結合を測定するための手段と
を含み、
マーカー、その分析物、またはそれに対して特異的な生化学材料の存在を測定する少なくとも1つの分析が、試料に対して行われる診断アッセイキット。 - 前記生化学材料または生体分子が、固体担体上に固定化されている、請求項10に記載の診断アッセイキット。
- 少なくとも1つの標識生化学材料を含む、請求項10に記載の診断アッセイキット。
- 前記生化学材料が抗体である、請求項10に記載の診断アッセイキット。
- 前記標識生化学材料が抗体である、請求項12に記載の診断アッセイキット。
- 試料が非分画体液または組織試料である、請求項10に記載の診断アッセイキット。
- 前記試料が、血液、血液製剤、尿、唾液、脳脊髄液、およびリンパ液よりなる群の少なくとも1つである、請求項10に記載の診断アッセイキット。
- 前記生化学材料が、それに対して特異的な少なくとも1つのモノクロナール抗体である、請求項10に記載の診断アッセイキット。
- 診断し、リスク評価を判定し、かつ病態に関連した治療方法を確認するためのキットであって、
配列識別番号:1、配列識別番号:2、配列識別番号:3、配列識別番号:4、配列識別番号:5、または前記病態に関連した少なくとも1つのその分析物よりなる群から選択される少なくとも1つのバイオポリマーマーカーを含む生体分子を特異的に結合する能力がある少なくとも1つの生化学材料と、
前記生化学材料と前記生体分子との間の結合を測定するための手段と
を含み、
それによってマーカー、その分析物、またはそれに対して特異的な生化学材料の存在を測定する少なくとも1つの分析が、試料に対して行われるキット。 - 前記生化学材料または生体分子が、固体担体上に固定化されている、請求項18に記載のキット。
- 少なくとも1つの標識生化学材料を含む、請求項18に記載のキット。
- 前記生化学材料が抗体である、請求項18に記載のキット。
- 前記標識生化学材料が抗体である、請求項20に記載のキット。
- 試料が非分画体液または組織試料である、請求項18に記載のキット。
- 前記試料が、血液、血液製剤、尿、唾液、脳脊髄液、およびリンパ液よりなる群の少なくとも1つである、請求項18に記載のキット。
- 前記生化学材料が、それに対して特異的な少なくとも1つのモノクロナール抗体である、請求項18に記載のキット。
- 前記診断し、リスク評価を判定し、かつ治療方法を確認するステップが、単一の試料に対して行われる、請求項18に記載のキット。
- 前記診断し、リスク評価を判定し、かつ治療方法を確認するステップが、複数の試料に対して行われ、少なくとも1つの分析が第1の試料に対して行われ、少なくとも1つの別の分析が第2の試料に対して行われる、請求項18に記載のキット。
- 前記第1の試料と第2の試料が異なる期間で得られる、請求項27に記載のキット。
- 配列識別番号:1、配列識別番号:2、配列識別番号:3、配列識別番号:4、配列識別番号:5、または少なくとも1つの動物宿主における少なくとも1つのその分析物よりなる群から選択されるマーカー配列IDに対して製造されるポリクローナル抗体。
- 配列識別番号:1、配列識別番号:2、配列識別番号:3、配列識別番号:4、配列識別番号:5、または少なくとも1つのその分析物よりなる群から選択されるマーカーを含むバイオポリマーに特異的に結合する抗体。
- モノクローナル抗体である、請求項30に記載の抗体。
- ポリクローナル抗体である、請求項30に記載の抗体。
- 病態に関連した治療方法を確認するための方法であって、
請求項18に記載のキットによって提供される分析を行うステップと、
配列識別番号:1、配列識別番号:2、配列識別番号:3、配列識別番号:4、配列識別番号:5、または少なくとも1つのその分析物よりなる群から選択されるバイオポリマーと相互作用するステップと
を含み、
それによって治療方法が開発される方法。 - 請求項33による病態に関連した治療方法を確認するための方法であって、該治療方法が配列識別番号:1、配列識別番号:2、配列識別番号:3、配列識別番号:4、配列識別番号:5、または少なくとも1つのその分析物よりなる群から選択されるバイオポリマーの存在または非存在を調節する方法。
- 請求項33による病態に関連した治療方法を確認するための方法であって、前記開発される治療方法が、1)前記バイオポリマーマーカー、直接の治療形態としてのその変種または部分の、単独または医薬的に有効な量の有効な担体との併用のいずれかの利用および認識、2)バイオポリマーマーカーの存在または濃度の関数としての治療形態または疾患予防薬の確認、3)疾患介入形態の形成による病態の治療または予防、4)治療実行可能薬を解明する手段としてのバイオポリマーマーカーまたはその部分の使用、5)治療免疫反応の誘因、および6)前記バイオポリマーマーカー、前記病態において治療的に介入するように構成および用意されているその部分および変種の関連した分子構造物の合成よりなる群から選択される少なくとも1つの手段を含む方法。
- 請求項35による病態に関連した治療方法を確認するための方法であって、疾患介入形態の形成による病態の前記治療または予防が、受容体部位で介入し、疾患過程を予防、遅延、または逆転するバイオポリマー/リガンド複合体の形成である方法。
- 請求項35による病態に関連した治療方法を確認するための方法であって、治療実行可能薬を解明する前記手段が、バクテリオファージペプチドディスプレイライブラリまたはバクテリオファージ抗体ライブラリの使用を含む方法。
- 配列識別番号:1、配列識別番号:2、配列識別番号:3、配列識別番号:4、配列識別番号:5、または少なくとも1つのその分析物よりなる群から選択されるバイオポリマーの存在または非存在を制御することによって病態を調節するための方法。
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