JP2005526808A - 炎症状態の治療においてccr−3拮抗薬として使用するためのモルホリン尿素誘導体のベンゼンスルホン酸塩 - Google Patents

炎症状態の治療においてccr−3拮抗薬として使用するためのモルホリン尿素誘導体のベンゼンスルホン酸塩 Download PDF

Info

Publication number
JP2005526808A
JP2005526808A JP2003579830A JP2003579830A JP2005526808A JP 2005526808 A JP2005526808 A JP 2005526808A JP 2003579830 A JP2003579830 A JP 2003579830A JP 2003579830 A JP2003579830 A JP 2003579830A JP 2005526808 A JP2005526808 A JP 2005526808A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
compound
formula
mixture
added
amino
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2003579830A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005526808A5 (ja
Inventor
クック,ジョン,スペンサー
ランドン,ロバート,フィリップ
ウォルカー,アンドリュー,ジョン
ウィルキンソン,マーク
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Glaxo Group Ltd
Original Assignee
Glaxo Group Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Glaxo Group Ltd filed Critical Glaxo Group Ltd
Publication of JP2005526808A publication Critical patent/JP2005526808A/ja
Publication of JP2005526808A5 publication Critical patent/JP2005526808A5/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D265/00Heterocyclic compounds containing six-membered rings having one nitrogen atom and one oxygen atom as the only ring hetero atoms
    • C07D265/281,4-Oxazines; Hydrogenated 1,4-oxazines
    • C07D265/301,4-Oxazines; Hydrogenated 1,4-oxazines not condensed with other rings
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P11/00Drugs for disorders of the respiratory system
    • A61P11/06Antiasthmatics
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P27/00Drugs for disorders of the senses
    • A61P27/16Otologicals
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P29/00Non-central analgesic, antipyretic or antiinflammatory agents, e.g. antirheumatic agents; Non-steroidal antiinflammatory drugs [NSAID]
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P37/00Drugs for immunological or allergic disorders
    • A61P37/08Antiallergic agents

Landscapes

  • Organic Chemistry (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • Pharmacology & Pharmacy (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Pulmonology (AREA)
  • Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
  • Immunology (AREA)
  • Pain & Pain Management (AREA)
  • Rheumatology (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
  • Heterocyclic Carbon Compounds Containing A Hetero Ring Having Nitrogen And Oxygen As The Only Ring Hetero Atoms (AREA)
  • Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Abstract

式(I)の化合物(Aはベンゼンスルホネート(ベシレート)アニオンを示し;RはHまたはC1-6アルキルを示し;かつnは0.8〜2.2の数である)は、CCR3拮抗薬であり、したがって、炎症状態の治療において有用であることが示される。

Description

本発明は、新規な化学品化合物、その製造方法、それを含む医薬処方物および治療におけるその使用に関する。
係属中の国際特許出願番号PCT/GB01/04530(Glaxo Group Limited)は、好酸球の移動/走化性を妨げる、ある種のモルホリン尿素誘導体に関する。
驚くべきことに、PCT/GB01/04530の式(I)の範囲内にある特定の化合物が、大規模量の製造のために、かつ医薬処方物の製造における使用のためにより適当である、特に有利な物理化学特性を有することがここで見出された。特に、この化合物は結晶であり、非吸湿性で、安定であり、かつ良好な溶解性プロファイルを示す。
詳細には、この化合物の結晶の性質は、分離および精製のために理想的であり、慣用の医薬処方物において使用するのに十分に安定である。これらの利点は、処方および取り扱いについて重大な利益を与える。
かくして本発明の1つの態様に従えば、式(I):
Figure 2005526808
(ここで、Aはベンゼンスルホネート(ベシレート)アニオンを示し;
RはHまたはC1-6アルキルを示し;かつ
nは0.8〜2.2の数である)
の化合物が提供される。好ましくはRはHを示す。好ましくはnは1.1〜2.1の数、より好ましくは約2を示す。
好ましい態様においては、本発明はしたがって、4-({[({[(2S)-4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル}アミノ)カルボニル]アミノ}メチル)ベンズアミドベンゼンスルホネート2水和物を提供する。
化合物4-({[({[(2S)-4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル}アミノ)カルボニル]アミノ}メチル)ベンズアミドは、係属中の特許出願PCT/GB01/04530に開示されているが、しかしながら、ベシル酸塩は以前には開示されていない。本発明者らは、化合物4-({[({[(2S)-4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル}アミノ)カルボニル]アミノ}メチル)ベンズアミドが、医薬用途のために適当な塩を容易には形成しないことを見出した。
本発明のさらなる態様においては、式(I)の化合物の製造方法が提供され、この方法は、式(IA)の化合物:
Figure 2005526808
と、ベシレートアニオン源および適当なC1-6アルカノールおよび水との反応を含む。
適当なベシレートアニオン源は、ベンゼンスルホン酸およびベシレート塩、例えばアンモニウムベシレートである。好ましいベシレートアニオン源はベンゼンスルホン酸である。
典型的には、式(IA)の化合物を、温度を上げて、適当には35〜45℃の範囲の温度で、適当なC1-6アルカノール、適当にはエタノールもしくはイソプロピルアルコールおよび水中に懸濁する。ベシレートアニオン源、好ましくはベンゼンスルホン酸の水溶液を添加する。適当な逆溶媒、適当には酢酸イソプロピルを任意的に溶液に添加し、混合物を0〜25℃に冷却する。適当な非極性溶媒、例えば脂肪族炭化水素、例えばシクロヘキサンを任意的に添加することができる。混合物には、任意的に、式(I)の化合物の結晶の種を入れてもよい。適当な時間、混合物を温度を下げて維持して、生成物を結晶化させ、ろ過によって分離する。式(I)の化合物の適当な種結晶は、温度を下げて、適当には0〜25℃で、式(IA)の化合物およびベンゼンスルホン酸の混合物の水性C1-6アルカノール混合物からの自発的結晶化によって製造することができる。
式(IA)の化合物は、式(II)の化合物またはその塩:
Figure 2005526808
と、式(III)の化合物またはその塩:
Figure 2005526808
とを、適当なアミンカップリング剤、例えばN,N’-カルボニルジイミダゾールの存在下で反応させることによって製造することができる。
典型的には、適当な第1の溶媒中の式(II)の化合物を、温度を下げて、適当には-10〜20℃の範囲の温度で、適当な時間、例えば5〜60分間にわたって、同じ溶媒中のN,N’-カルボニルジイミダゾールと反応させる。適当な溶媒としては、テトラヒドロフラン、ジクロロメタン、C3-4アルカノール、酢酸イソプロピル、N-メチルピロリジノンおよびN,N-ジメチルホルムアミドが挙げられる。混合物を適当な温度、適当には5〜30℃に暖め、この温度に適当な時間、例えば10〜60分間保持する。適当な溶媒、適当にはイソプロピルアルコールを、適当な温度、適当には20〜30℃で添加し、この温度に適当な時間、例えば15〜60分間保持する。次に式(III)の化合物を添加し、混合物を適当な高い温度、例えば約40〜65℃の範囲の温度に加熱し、適当な時間、例えば60〜360分間撹拌する。次に反応を適当な温度に冷却し、適当な第2の溶媒、例えば酢酸イソプロピルを添加した後、適当な酸性塩、例えばリン酸2水素カリウムの水性溶液または適当な酸、例えば酢酸を添加する。下方の水性層を除去し、上方の有機層をさらなる酸または酸性塩溶液で洗浄し、次いで水洗する。有機相を大気圧下で蒸留して第1の溶媒を除去し、第2の溶媒中の式(IA)の化合物のスラリーまたは溶液を残す。これを次に、式(I)の化合物を製造するために直接使用するか、またはろ過して、式(IA)の化合物を得ることができる。
式(I)の化合物はまた、式(II)の化合物またはその塩と式(III)の化合物またはその塩とを反応させ、次いでベンゼンスルホン酸、適当にはベンゼンスルホン酸の水性溶液を添加することによって、in situで、すなわち式(IA)の化合物の分離なしに、製造することができる。
したがって、式(I)の化合物の製造方法が提供され、この方法は、式(II)の化合物またはその塩と式(III)の化合物またはその塩とを反応させ、次いでベンゼンスルホン酸またはその水性溶液を添加して式(I)の化合物を提供することを含む。
典型的には、適当な第1の溶媒中の式(II)の化合物を、温度を下げて、適当には-10〜20℃の範囲の温度で、適当な時間、例えば5〜60分間にわたって、同じ溶媒中のN,N’-カルボニルジイミダゾールと反応させる。適当な溶媒としては、テトラヒドロフラン、ジクロロメタン、C3-4アルカノール、酢酸イソプロピル、N-メチルピロリジノンおよびN,N-ジメチルホルムアミドが挙げられる。混合物を適当な温度、適当には5〜30℃に暖め、この温度に適当な時間、例えば10〜60分間保持する。適当な溶媒、適当にはイソプロピルアルコールを、適当な温度、適当には5〜30℃で添加し、この温度に適当な時間、例えば15〜60分間保持する。次に式(III)の化合物を添加し、混合物を適当な高い温度、例えば約40〜65℃の範囲の温度に加熱し、適当な時間、例えば60〜360分間撹拌する。次に反応を適当な温度に冷却し、適当な第2の溶媒、例えば酢酸イソプロピルを添加した後、適当な酸性塩、例えばリン酸2水素カリウムの水性溶液または適当な酸、例えば酢酸を添加する。必要なら、溶液を清澄にし、下方の水性層を除去し、上方の有機層を、さらなる酸または酸性塩溶液で洗浄し、次いで水洗する。有機相を大気圧下で蒸留して低体積にし、適当な溶媒、適当にはイソプロピルアルコールを添加し、濃縮工程を繰り返し行う。ベンゼンスルホン酸の水溶液を、適当な温度、適当には15〜45℃で添加した後、適当な逆溶媒、適当には酢酸イソプロピルを添加する。混合物には任意的に、式(I)の化合物の結晶の種を入れることができる。さらなる逆溶媒を添加することができ、混合物を0〜10℃に冷却し、低い温度で適当な時間維持する。次に混合物をろ過して、式(I)の化合物を得る。
式(II)の化合物は、反応(a)、反応(b)または反応(c)によって製造することができる。
反応(a)。式(IV)の化合物と式(V)の化合物とを反応させて
Figure 2005526808
(ここで、Aは保護されたアミノ基、適当にはフタルイミドである)
式(IIAR)の化合物
Figure 2005526808
(ここで、Aは前記と同義である)
を得た後、アミノ基の脱保護を行い、式(IIR)の化合物
Figure 2005526808
を得て、次いで得られた式(IIR)の化合物の鏡像体を分割する;または、
反応(b)。先に定義した式(IV)の化合物と式(VA)の化合物
Figure 2005526808
(ここで、Aは、式(V)について先に定義したのと同義である)
とを反応させて、式(IIA)の化合物
Figure 2005526808
(Aは前記と同義である)
を得て、次いでアミノ基を脱保護して、式(II)の化合物を得る。
反応(c)。式(VI)の化合物
Figure 2005526808
の加水分解、次いで得られた式(IIR)の化合物の鏡像体の分割。
反応(a)および(b)の両方について、式(IV)の化合物と式(V)または(VA)の化合物との間の反応は典型的には、以下のように、Mitsonobu条件下で行なわれる:
典型的には、適当な溶媒、例えばテトラヒドロフランまたはトルエン中の式(IV)の化合物と式(V)または(VA)の化合物との混合物を、適当には2〜36時間、適当な温度、適当には混合物の還流温度で、不活性雰囲気、適当には窒素雰囲気下で撹拌する。次にさらなる溶媒、適当にはトルエンまたはテトラヒドロフランを添加し、混合物を、適当には0〜40℃に冷却する。ホスフィン、適当にはトリフェニルホスフィンを添加し、混合物を撹拌する。次にアゾジカルボキシレート、適当にはジイソプロピルアゾジカルボキシレートを、<40℃に温度を維持しながら、一定時間かけて、適当には5〜120分間かけて添加する。混合物を、適当には20〜40℃に暖める。必要なら、さらなるホスフィンおよびアゾジカルボキシレート試薬を添加することができる。さらに一定時間後、反応混合物を、ほぼ乾燥状態になるまで濃縮する。適当なアルコール、適当にはプロパン-2-オールまたはメタノールを添加し、濃縮工程を繰り返す。これは、必要に応じて繰り返すことができる。次にさらなるアルコールを添加し、混合物を、ある温度、適当には55〜75℃に加熱することができる。適当な時間後、適当には20〜45分間後、得られたスラリーを、適当には15〜25℃に冷却し、次いで、適当には1.5〜3時間放置し、その後、生成物を、ろ過によって分離する。ろ過床をさらに多くのアルコールで洗浄した後、35〜45℃で減圧乾燥して、それぞれ式(IIAR)または式(IIA)の化合物を生じる。
保護基の除去は典型的には、式(IIAR)または式(IIA)の化合物の、適当な極性溶媒、適当には水中の溶液を、鉱酸、適当には濃硫酸の存在下で加熱することによって行なう。混合物を、温度を上げて、適当には混合物の還流温度で、適当な時間、適当には8〜24時間加熱する。次に混合物を冷却し、適当な非極性溶媒、適当にはジクロロメタンで処理し、25℃より下の温度を維持しながら、塩基、適当には0.88G水性アンモニアで処理する。水性相をさらなる非極性溶媒で抽出し、合わせた有機相を水洗する。式(IIR)または(II)の化合物を、蒸発乾固によって分離する。
上記した式(IIAR)または式(IIA)の化合物の製造方法はまた、2段階で行なうことができ、ここでは、それぞれ式(IIBR)または式(IIB)の中間体化合物:
Figure 2005526808
(ここでAは、式(V)および(VA)について先に定義したのと同様である)
を分離する。
典型的には、式(V)の化合物および式(V)または式(VA)の化合物の、適当な溶媒、例えばテトラヒドロフラン、C3-4アルカノール、トルエン、N-メチルピロリジノンおよびN,N-ジメチルホルムアミド中の混合物を、適当には2〜36時間、適当な温度で、適当には混合物の還流温度で、不活性雰囲気下で、適当には窒素雰囲気下で撹拌する。必要なら、さらに式(V)の化合物を添加し、混合物を、適当な温度、適当には混合物の還流温度で、不活性雰囲気下で、適当には窒素雰囲気下で、適当な時間加熱する。次に反応混合物を、適当には20〜25℃に冷却し、化合物を、適当な助溶媒、適当にはジイソプロピルエーテルの添加によって沈殿させる。式(IIBR)または式(IIB)の化合物をそれぞれろ過によって分離し、さらなる助溶媒で洗浄し、減圧乾燥させる。
次に、式(IIAR)または式(IIA)の化合物を、それぞれ式(IIBR)または式(IIB)の化合物から、前記した式(IV)の化合物と式(V)および(VA)の化合物との間の反応について記載した条件を使用して、製造することができる。
反応(c)は典型的には、式(VI)の化合物の、適当な溶媒、例えばメタノールと水の混合物中の溶液を撹拌し、適当な塩基、例えば炭酸カリウムを添加することによって行なう。混合物を、適当な温度、例えば20〜25℃の範囲の温度で、適当な時間、例えば16〜20時間撹拌した後、有機溶媒を減圧除去する。次に水を添加し、混合物を、適当な有機溶媒、例えば酢酸エチルで抽出する。合わせた有機相を、水および飽和塩化ナトリウム水性溶液で洗浄した後、適当な乾燥剤、例えば硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、溶媒を減圧下で蒸発させる。次に、粗生成物を、フラッシュクロマトグラフィーによって精製する。
ラセミ生成物、すなわち式(IIR)の化合物からの式(II)の化合物の分割は、当業者によく知られた技術を用いて、例えば分離用キラル高速液体クロマトグラフィー(キラルHPLC)またはジアステレオマー塩の分別結晶化によって行なうことができる。
式(VI)の化合物は、式(VII)の化合物
Figure 2005526808
と3,4-ジクロロベンジルクロリドとの反応によって製造することができる。
式(VII)の化合物と3,4-ジクロロベンジルクロリドとの反応を、典型的には、適当な溶媒、例えばN,N-ジメチルホルムアミド中で、不活性雰囲気下、例えば窒素雰囲気下で、適当な塩基、例えば炭酸カリウムおよび、適当な活性化剤、例えばヨウ化ナトリウムを添加して行なう。次に混合物を、適当な温度、例えば20〜25℃の範囲の温度で、適当な時間、例えば16〜20時間撹拌した後、揮発性成分を減圧下で除去する。
式(VII)の化合物を、モルホリン-2-イルメチルアミンの適当な有機溶媒、例えばメタノール中の溶液を、不活性雰囲気下、例えば窒素雰囲気下で、α,α,α-トリフルオロ酢酸エチルの適当な無水有機溶媒、例えばジエチルエーテル中の溶液で処理することによって製造する。次に、混合物を、適当な時間、例えば20〜40分間、適当な温度、例えば20〜25℃の範囲の温度で撹拌し、揮発性成分を減圧除去する。次に残渣を、適当な有機溶媒、例えばメタノールに溶解し、揮発性成分を減圧除去する。
式(IIA)、(IIBR)および(IIB)の化合物は新規であり、本発明のさらなる態様を形成すると思われる。
式(IIR)の化合物は公知である(J. Med. Chem., 1991, 34(2), 616-624)。
モルホリン-2-イルメチルアミン、α,α,α-トリフルオロ酢酸エチル、式(IV)および(V)の化合物ならびに、式(V)の化合物の鏡像体は公知であり、市販されていて入手可能な化合物であるか、または、公知の手順、例えば合成法の標準的参考書、例えばJ. March Advanced Organic Chemistry, 3rd Edition (1985), Wiley Interscienceに開示された手順を用いて類推によって製造することができる。
任意の上記した反応における適当な保護基は、当技術分野で慣用的に使用されるものである。そのような保護基の形成方法および除去方法は、保護される分子に適切なそれらの慣用の方法、例えば合成法の標準的参考書、例えばP J Kocienski, Protecting Groups, (1994), Thiemeにおいて論じられているそれらの方法である。
任意の上記した合成方法において、加熱および冷却の慣用的方法、例えばそれぞれ電気加熱マントルおよび氷/塩浴を使用することができる。
本発明の化合物の安定性は、慣用の定量分析法を用いて決定することができる:例えば、固体形態の化合物の安定性は、加速安定性試験、例えば示差走査熱量測定法(DSC)、熱重量分析(TGA)および高い温度での等温試験(試験化合物が、公知の一定時間にわたって温度および湿度の制御された条件下で貯蔵される慣用の貯蔵試験を含む)を用いて決定することができる。貯蔵期間前、期間中および期間後の適当な対照標準に対する試験化合物の定量分析は、試験化合物の安定性の決定を可能にする。例えば、本発明の化合物は、以下の試験において有意の分解を示さなかった:40℃/20%相対湿度、25日間;40℃/75%相対湿度、25日間;50℃/環境条件、25日間;光キャビネット、環境条件、14日間。
記載したように、本発明の化合物は、対応する遊離の塩基よりも、水によく溶ける。かくして、本発明の化合物の水性溶液中での安定性の決定のために便利な方法としては、公知の温度条件で、公知の時間にわたる試験化合物の水性溶液の不純物プロファイルを決定することが挙げられる。本発明者らは、式(I)の化合物が、光の存在下および不在下で、2〜10のpH範囲で8日間にわたって良好な水性安定性を示すことを見出した。
上記した試験における本発明の化合物の不純物プロファイルの定量分析は、慣用の方法、一般にクロマトグラフィー法、例えば高速液体クロマトグラフィー(HPLC)を用いて行なうことができる。
本発明の化合物は、以下のアッセイにしたがって、in vitroおよびin vivoの生物活性について試験することができる:
(a) CCR-3結合アッセイ
CCR-3拮抗結合SPA(シンチレーション接近度アッセイ)を使用して、新規化合物のCCR-3に対する親和性を評価した。CCR-3を安定的に発現するK562細胞から調製した膜(2.5μg/ウェル)を、麦芽アグルチニンSPAビーズ(Amersham) 0.25 mg/ウェルと混合して、結合バッファー(HEPES 50 mM、CaCl2 1 mM、MgCl2 5 mM、0.5% BSA)中、4℃で1.5時間、インキュベートした。インキュベーション後、[125I]エオタキシン(Amersham) 20 pMおよび濃度を漸増させた(1 pM〜30μM)化合物を添加し、96ウェルプレート中、22℃で2時間インキュベートし、その後Microbetaプレートカウンターでカウントした。合計アッセイ容量は100μlだった。拮抗結合データを、このデータを4変数算定式に適合させることによって、分析した。データは少なくとも2回の実験からの平均pIC50値([125I]エオタキシンの結合を50%阻害する化合物の濃度の負対数)として表現した。
(b) 好酸球走化性アッセイ
化合物を好酸球走化性に対するその阻害効果について評価した。既述(Motegi & Kita, 1998; J.Immunology. 161:4340-6)のように、Miltenyi細胞分離カラムおよび磁性Super Macs マグネットを使用する、標準的CD16細胞劣化によって、ヒト末梢血から好酸球を精製した。細胞をRPMI 1640/10% FCS溶液中に再懸濁させ、カルセイン-AM(Molecular Probes)とともに、37℃で30分インキュベートした。インキュベーション後、好酸球を400 gで5 分間遠心分離し、RPMI/FCSに 2,200,000/mlで再懸濁させた。次に細胞を、濃度を漸増させた(1 pM〜30μM)化合物の存在中、37℃で30分インキュベートした。対照応答については、細胞をRPMI/FCSのみとインキュベートした。96ウェル走化性プレート(5μmフィルター:Receptor Technologies)の下部チャンバーに、アゴニスト、エオタキシン(濃度対応曲線または機能阻害曲線EC80濃度)を添加した。フィルタープレートの上部チャンバーに、好酸球(2,000,000/ml細胞 50μl)を添加し、37℃で45分インキュベートした。走化性フィルターの上部に残留する細胞を除去し、蛍光プレートリーダー上でプレートを読み取ることによって、遊走した好酸球の数を定量した。データを4変数算定式に適合させることによって、好酸球の走化性に対する化合物の効果についての阻害曲線を分析した。下記式(Lazareno & Birdsall, 1995. Br.J.Pharmacol 109:1110-9)を使用して、関数 (functional) pKi値(fpKi)を取得した。
Figure 2005526808
(c)モルモット卵白アルブミンモデル
モルモットにおける好酸球浸潤および過剰反応性の阻害
Danahayら、1997によって記載されたものに基づく方法において、卵白アルブミン感作されたモルモットに、メピラミン(30mg kg-1、腹腔内)を投与して、アナフィラキシー気管支痙攣に対して保護した。10%DMSOおよび90%PEG200に溶かした試験化合物を、卵白アルブミン感作(卵白アルブミンの0.5%溶液から生成したエアゾールを10分間吸入)の30分前に、経口経路によって与えた。トロンボキサン擬症U46619に対する気道の過剰反応性を、非拘束動物において、全身プレチスモグラフ(Buxco Ltd., USA)を用いて、卵白アルブミン感作の24時間後に測定した。次にモルモットを殺し、肺洗浄した。次いで、全体および分画の白血球カウントを、気管支肺胞洗浄流体について得、好酸球蓄積における減少パーセントを決定した(Sanjarら、1992)。データは、ビヒクル対照応答の百分率として表した指定された投与量の阻害効果として示した。
本発明の化合物が有益な抗炎症効果を持つ可能性がある病状の例として、以下のような気道疾患が挙げられる:気管支炎(慢性気管支炎を含む)、気管支拡張症、喘息(アレルゲン誘発喘息反応を含む)、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、のう胞性線維症、副鼻腔炎および鼻炎。他の関連する疾患状態としては、以下のような腸炎症疾患などの消化管の疾病が挙げられる:炎症性腸疾患(例えばクローン病または潰瘍性大腸炎)および放射線曝露もしくはアレルゲン曝露に二次的な腸炎症疾患。
さらに、本発明の化合物を以下の治療に使用することができる:腎炎;乾癬、湿疹、アレルギー性皮膚炎および過敏性反応などの皮膚疾患;ならびに炎症性要素を持つ中枢神経系の疾患(例えばアルツハイマー病、髄膜炎、多発硬化症)、HIVおよびAIDS痴呆。
本発明の化合物は鼻ポリポーシス、結膜炎または掻痒症の治療にも有用である。
本発明の化合物が有益な効果を持つ可能性がある病状の別の例として、アテローム性動脈硬化症などの心血管症状、末梢血管疾患および特発性高好酸球症候群が挙げられる。本発明の化合物が有益であり得る他の疾患は、他の過好酸球増加症、例えばChurg-strauss症候群である。さらには、好酸球増加症は通常、寄生虫病、特に蠕虫感染において見出され、かくして本発明の化合物は、疾患、例えば包虫嚢胞(Echinococcus sp.)、条虫類感染(Taenia sp.)、住血吸虫(住血吸虫症)および線虫(回虫)感染、例えば鉤虫(Ancylostoma sp.)、回虫属(Ascaris)、Stronyloide、旋毛虫族(Trichinella)および、特にリンパ質フィラリア症(オンコセルカ属(Onchocerca)、ブルギア属(Brugia)、ブケリア(Wucheria)(象皮病)を含む)の過好酸球増加状態から生じる炎症を治療するのに有用であり得る。
本発明の化合物は免疫抑制剤として有用であると考えられ、したがって移植後の同種移植片組織拒絶、リューマチ様関節炎および糖尿病などの自己免疫疾患の治療に用途がある。本発明の化合物は転移を阻止するためにも有用であると考えられる。
主要な対象疾患として、喘息、COPDならびに季節性および通年性鼻炎が関与する上気道の炎症性疾患が挙げられる。
主な関心のある好ましい疾患としては、喘息および上部呼吸器官の炎症性疾患(季節的および多年性の鼻炎を含む)が包含される。
主な関心のあるさらなる疾患としてはまた、胃腸管の炎症性疾患、例えば炎症性腸疾患が挙げられる。
当業者は、本明細書での治療及び療法への言及が、確定された症状の治療と同様に予防にも拡張されることを理解するであろう。
上記のように、式(I)の化合物は治療薬として有用である。
こうして、本発明の別の態様として、特に炎症状態、例えば喘息または鼻炎を有する患者の治療において、活性治療薬として使用するための式(I)の化合物が提供される。
したがって、炎症状態、例えば喘息または鼻炎の治療ための医薬の製造のための、式(I)の化合物の使用が提供される。
本発明の別の態様において、炎症状態、例えば喘息または鼻炎に罹患しているかまたは罹患し易いヒトまたは動物被験体の治療方法であって、該ヒトまたは動物被験体に、有効量の式(I)の化合物を投与することを含む方法が提供される。
本発明の化合物はあらゆる好都合な方法で投与されるように製剤化することができる。すなわち本発明はまたその範囲内に、任意的に1種以上の生理学的に許容される希釈剤または担体とともに式(I)の化合物を含む医薬組成物を包含する。
成分を混合することを含む、そのような医薬処方物の製造方法がまた提供される。
本発明の化合物は例えば経口、吸入、鼻内、バッカル、腸管外または直腸投与用、好ましくは経口投与用に製剤化することができる。
経口投与用の錠剤またはカプセルには以下のような慣用の賦形剤を含ませることができる:結合剤、例えばシロップ、アラビアゴム、ゼラチン、ソルビトール、トラガカント、澱粉糊、セルロースまたはポリビニルピロリドン;充填剤、例えばラクトース、微結晶セルロース、ショ糖、トウモロコシ澱粉、リン酸カルシウムまたはソルビトール;潤滑剤、例えばステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸、タルク、ポリエチレングリコールまたはシリカ;崩壊剤、例えばジャガイモ澱粉、クロスカルメロース(croscarmellose)ナトリウムまたはグリコール酸ナトリウム澱粉;あるいは湿潤剤、例えばラウリル硫酸ナトリウム。錠剤は周知の方法によってコーティングしてもよい。経口液体調製物を、例えば水性もしくは油性懸濁液、溶液、エマルジョン、シロップまたはエリキシルの形態とするか、使用前に水またはその他の好適なベヒクルで組成するための乾燥製品として調製することができる。こうした液体調製物には、以下のような慣用の添加剤を含ませることができる:懸濁剤、例えばソルビトールシロップ、メチルセルロース、グルコース/ショ糖シロップ、ゼラチン、ヒドロキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ステアリン酸アルミニウムゲルまたは水素化食用脂肪;乳化剤、例えばレシチン、モノオレイン酸ソルビタンまたはアラビアゴム;非水性ベヒクル(食用油を含む)、例えばアーモンド油、ヤシ油、油状エステル、プロビレングリコールまたはエチルアルコール;あるいは保存剤、例えばp-ヒドロキシ安息香酸メチルもしくはプロピルまたはソルビン酸。また調製物には適宜、バッファー塩類、香味剤、着色剤および/または甘味剤(例えばマンニトール)を含ませてもよい。
バッカル投与用には、組成物を慣用の手法で錠剤またはトローチ製剤の形態とすることができる。
化合物を、例えばカカオバターまたはその他のグリセリドなどの慣用の坐剤基剤を含ませた坐剤として製剤化することもできる。
本発明の化合物を、ボーラス注射または連続輸液による腸管外投与用に製剤化することができ、そして単位投与剤形、例えばアンプル、バイアル、輸液用小容器、または充填済み注射器で、あるいは保存剤を添加した多回投与容器で提供することができる。組成物は水性もしくは非水性ベヒクル中の溶液、懸濁液、またはエマルジョンの形態とすることができ、抗酸化剤、バッファー、抗微生物剤および/または等張性調整剤などの製剤化剤を含ませてもよい。あるいは活性成分を、使用前に好適なベヒクル、例えば滅菌したパイロジェンフリー水、で組成するための、粉末形態とすることができる。乾燥固形製剤は、滅菌粉末を無菌下で各滅菌容器に充填するか、滅菌溶液を無菌下で各容器に充填した後、凍結乾燥することによって、調製することができる。
本発明の化合物および医薬組成物を例えば以下のようなその他の治療薬と組み合わせて使用することもできる:抗ヒスタミン薬、抗コリン作動薬、抗炎症薬(例えばコルチコステロイド(例えばプロピオン酸フルチカゾン、ジプロピオン酸ベクロメタゾン、フランカルボン酸モメタゾン、トリアムシノロンアセトニド、もしくはブデソニド)、またはNSAID類(例えばクロモグリク酸ナトリウム、ネドクロミルナトリウム、PDE-4阻害薬、ロイコトリエン拮抗薬、iNOS阻害薬、トリプターゼ阻害薬およびエラスターゼ阻害薬、ベータ-2インテグリン拮抗薬およびアデノシン2a作動薬));またはベータアドレナリン作動薬(例えばサルメテロール、サルブタモール、フォルモテロール、フェノテロールもしくはテルブタリンおよびこれらの塩)、抗ヒスタミン剤(例えばメタピリレンもしくはロラタジン)、または抗感染薬(例えば抗生物質もしくは抗ウイルス薬)。
本発明の化合物を、普通は吸入または鼻内経路によって投与されるその他の治療薬と組み合わせて投与する場合、生成した医薬組成物は吸入または鼻内経路で投与できるものと理解されるであろう。
本発明の化合物を好都合には、例えば0.001〜500 mg/kg体重、好ましくは0.01〜500 mg/kg体重、さらに好ましくは0.01〜100 mg/kg体重の量を、1日に1〜4回、投与することができる。正確な用量は当然、治療症候、患者の年齢および症状、ならびに選択した特定の投与経路などの要因に応じて決まることになる。
生物学的データ
式(I)の化合物を、CCR-3結合および/または好酸球走化性アッセイ(アッセイ(a)および(b))において試験した。CCR-3結合アッセイにおいて試験した本発明の化合物は、5より大きいplC50値を有していた。CCR-3好酸球走化性アッセイにおいて試験した本発明の化合物は、5より大きいfpKi値を有していた。
本明細書および添付する特許請求の範囲を通して、文脈からそれ以外が要求される場合を除いて、用語「含む」ならびにその三人称および進行形などの変化形は、指定した整数もしくは工程または整数の群を含むことを意味するが、それ以外のあらゆる整数もしくは工程または整数もしくは工程の群を排除することを意味するものではないと理解すべきである。
以下の実施例は本発明を説明するが、いかなる方法でも限定することはない。
図面の説明
図1は、式(I)の化合物の2水和物についてのX-線回折パターンである。
図2は、式(I)の化合物の2水和物について、熱重量測定分析/示差走査熱量測定の記録を重ねたものである。
図3は、式(I)の化合物の2水和物についての示差走査熱量測定の記録である。
図4は、式(I)の化合物の2水和物についての熱重量測定分析の記録である。
一般的な実験の詳細
NMR
核磁気共鳴(NMR)スペクトルを、Bruker DPX250またはDPX400の器械を用いて得た。
IR
赤外線スペクトルを、ゲルマニウムATRプローブを使用して、Nicolet Avatar 360の器械を用いて得た。
LC/MS系A
以下の液体クロマトグラフィーマススペクトロスコピー(LCMS)系を使用した:3mmのABZ+PLUS(3.3cm x 4.6mmの内径)カラム、溶媒:A - 0.1%の蟻酸+0.077%体積/重量の酢酸アンモニウム/水;および、B- 95:5のアセトニトリル:水+0.05%体積/体積の蟻酸にて、流速3ml/分で溶出。以下の濃度勾配プロファイルを使用した:100%Aで0.7分間;3.5分間かけて、A+B混合物の濃度勾配プロファイル0〜100%B;100%Bで1.1分間保持;0.2分間かけて100%Aに戻す。
LC/MS系B
3μmのPhenomenex Luna (50 x 2 mmの内径)カラム、溶媒:A-0.05%トリフルオロ酢酸/水、B-0.05%トリフルオロ酢酸/アセトニトリルで、40℃にて、流速1ml/分で溶出。以下の直線勾配を使用した:8分間かけて、0〜95%B。
分析用HPLCカラム、条件および溶離剤
Luna 3mm C18(2)(50 x 2.0mm内径)のカラムを使用し、溶媒:A-100%水、0.05%TFA;およびB-100%アセトニトリル、0.05%TFAで、流速2ml/分で、60℃にて溶出し、逆相高速液体クロマトグラフィーを行なった。以下の濃度勾配プロファイルを使用した:2.00分間かけて0〜95%B、0.01分間かけて0%Bに戻した。
実施例1:4-({[({[(2S)-4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル}アミノ)カルボニル]アミノ}メチル)ベンズアミドベンゼンスルホネート2水和物
4-({[({[(2S)-4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル}アミノ)カルボニル]アミノ}メチル)ベンズアミド(15g)を、40℃にて、エタノール(60ml)および水(7.5ml)に懸濁させた。ベンゼンスルホン酸(6.0g)の水(7.5ml)中の溶液を添加した後、さらに水(15ml)を添加した。40℃にて酢酸イソプロピル(300ml)を加え、次いでエタノール(40ml)を加えた。混合物を0℃に冷却し、シクロヘキサン(10ml)で希釈し、真正な4-({[({[(2S)-4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル}アミノ)カルボニル]アミノ}メチル)ベンズアミドベンゼンスルホネート水和物の種を入れた。混合物を0℃で1時間にわたって冷却し、シクロヘキサン(100ml)を15分間かけて加え、混合物を0℃で熟成させた。生成物を、減圧ろ過によって分離し、酢酸イソプロピル(2 x 30ml)で洗浄し25±5℃で減圧乾燥して、標記化合物を白色固体として得た(16.44g)。
NMR(DMSO d-6):2.81δ(1H)幅広t;3.0〜3.4δ(5H)m;3.67δ(2H)m;4.02δ(1H) dのd、J=12.7Hz、2.5Hz;4.25δ(1H)d、5.9Hz;4.37δ(2H)m;6.24δ(1H)t、J=5.6Hz;6.58δ(1H)t、J=5.9Hz;7.3δ(6H)m;7.48δ(1H) dのd、J=8.3Hz、2.0Hz;7.61δ(2H)m[ベンゼンスルホネート];7.75δ(1H)d、J=8.3Hz;7.81δ(1H)d、2.0Hz;7.82δ(2H)m;7.91δ(1H)幅広s;9.85δ(1H)幅広s[NH+]。
実施例2:4-({[({[(2S)-4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル}アミノ)カルボニル]アミノ}メチル)ベンズアミドベンゼンスルホネート2水和物
説明9のスラリーを50±3℃に冷却し、イソプロパノール(30ml)を添加した後、ベンゼンスルホン酸の水性溶液(32%重量/体積、10ml)を添加した。混合物を約1時間かけて22±3℃に冷却し、真正な4-({[({[(2S)-4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル}アミノ)カルボニル]アミノ}メチル)ベンズアミド水和物の種を入れ、22±3℃で72時間熟成させた。混合物を1時間かけて0±3℃に冷却し、ろ過した。ろ過ケーキを、酢酸イソプロピル/イソプロピルアルコール/水の4:1:0.1の混合物で洗浄し、25±5℃で減圧乾燥して、標記化合物を白色固体として得た(6.9g)。
実施例3:4-({[({[(2S)-4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル}アミノ)カルボニル]アミノ}メチル)ベンズアミドベンゼンスルホネート2水和物
テトラヒドロフラン(120ml)中の1-[(2S)-4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチルアミン(60g)の溶液を、テトラヒドロフラン(600ml)中のカルボニルジイミダゾール(38.8g)の懸濁液に25分間かけて0〜5℃にて添加した。混合物を10〜15℃に暖め、15分間保持した。イソプロパノール(30ml)を10分間かけて添加し、混合物を10〜15℃にてさらに45分間撹拌した。4-アミノメチルベンズアミド(35.9g)を添加し、混合物を55〜60℃に加熱し、90分間保持した。蒸留によってテトラヒドロフラン(240ml)を除去し、混合物を20〜25℃に冷却した。混合物を酢酸イソプロピル(480ml)および5%水性リン酸2水素カリウム(480ml)で処理し、水性相を除去した。有機相を、さらに5%水性リン酸2水素カリウム(2 x 480ml)で洗浄し、最後に水(480ml)で洗浄した。
蒸留によって有機相を250mlまで濃縮し、イソプロパノール(850ml)で希釈し、最終体積420mlまで再濃縮した。混合物を20〜25℃に冷却し、水(110ml)中のベンゼンスルホン酸(38.5g)の溶液で処理し、35℃に暖めた。酢酸イソプロピル(720ml)を加え、混合物を20〜25℃に冷却し、真正な4-({[({[(2S)-4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル}アミノ)カルボニル]アミノ}メチル)ベンズアミドベンゼンスルホネート2水和物の種を入れた。混合物をこの温度で3時間撹拌し、さらに酢酸イソプロピル(180ml)で処理し、30分間撹拌し、0〜5℃に冷却した。生成物を減圧ろ過によって分離し、酢酸イソプロピル:イソプロパノール:水(6:1:0.1、350ml)で洗浄し、35±5℃で減圧乾燥して、標記化合物を白色固体として得た(115.6g)。
説明
説明1:2,2,2-トリフルオロ-N-(モルホリン-2-イルメチル)アセトアミド
窒素下で、メタノール(70ml)中のモルホリン-2-イルメチルアミン(3.1g)の撹拌溶液に、飽和水性重炭酸ナトリウム、水および塩水で洗浄し、乾燥しておいたα,α,α-トリフルオロ酢酸エチルのエーテル溶液(20mlのエーテル中5ml)を添加した。混合物を22℃で30分間撹拌した後、すべての揮発成分を減圧除去した。残渣をメタノール(10ml)に溶かし、減圧下で揮発成分を再び除去して、標記化合物を白色のバリバリした泡として得た(4.9g)。
サーモスプレーマススペクトルm/z213[MH+]。
説明2:N-{[4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル}-2,2,2-トリフルオロアセトアミド
窒素下で、N,N-ジメチルホルムアミド(50ml)中の説明1 (3.3g) の撹拌溶液に、炭酸カリウム(2.46g)およびヨウ化ナトリウム(2.12g)を添加した。N,N-ジメチルホルムアミド(10ml)中の3,4-ジクロロベンジルクロリド(2ml)の溶液を、混合物に滴下して加えた。混合物を22℃にて18時間撹拌した後、揮発分を減圧除去した。残渣を、ジクロロメタン(100ml)および飽和水性炭酸ナトリウム溶液(50ml)間に分割した。次に有機相を、さらなる飽和水性炭酸ナトリウム溶液(2 x 50ml)および水(50ml)で洗浄し、次いで硫酸マグネシウムで乾燥し、ろ過し、そして溶媒を減圧下で蒸発させて、薄黄色のオイルを得た。このオイルを、90gのシリカカートリッジにて、シクロヘキサン中25%酢酸エチルで溶出する、Biotageフラッシュクロマトグラフィーによって精製して、標記化合物を無色オイルとして得た(2.97g)。
LC/MS(系A)Rt2.63分、マススペクトルm/z371[MH+]。
説明3:[4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチルアミン
メタノール(15ml)および水(5ml)中の説明2(2.97g)の撹拌溶液に、炭酸カリウム(5.53g)を添加した。混合物を22℃にて18時間撹拌した後、メタノールを減圧下で除去した。水(25ml)を加え、混合物を酢酸エチル(3 x 30ml)で抽出した。合わせた有機相を、水(5ml)および飽和水性塩化ナトリウム溶液(10ml)で洗浄した後、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、溶媒を減圧下で蒸発させて、薄黄色のオイルを得た。このオイルを、90gのシリカカートリッジにて、75:8:1のジクロロメタン/エタノール/0.880アンモニア溶液で溶出する、Biotageフラッシュクロマトグラフィーによって精製した。必要とされる画分を合わせ、溶媒を減圧下で蒸発させて、標記化合物を無色オイルとして得た(1.85g)。
LC/MS(系A)Rt1.77分、マススペクトルm/z275[MH+]。
説明4:[4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチルアミン(代替合成法)
2-[(3,4-ジクロロベンジル)アミノ]エタノール(0.980g)および2-(オキシラン-2-イルメチル)-1H-イソインドール-1,3(2H)-ジオン(1.10g)の混合物を、窒素下で80℃にて3時間加熱した。得られた固体の塊を濃硫酸(1.5ml)で処理した後、150℃にて24時間撹拌した。混合物を水(100ml)で処理し、次いで酢酸エチル(2 x 100ml)で洗浄した。黒ずんだ水性相を、5Mの水性水酸化ナトリウムを用いて〜pH 12に塩基性にした後、酢酸エチル(2 x 100ml)で抽出した。合わせた有機抽出物を水および塩水で洗浄し、乾燥(Na2SO4)し、減圧下で濃縮して、標記化合物を茶色のオイルとして得た(1.02g)。
説明5:1-[(2S)-4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチルアミン
説明3(ラセミ混合物、8g)を、分離用キラルHPLCによって、単一の鏡像体へと分離した。分離は、2’’ x 22cmのChiralpak AD 20μmのカラム、Merck self pack DAC systemを使用し、95:5:0.1(体積/体積)のヘプタン:無水エタノール:ジエチルアミン(流速:55ml/分で40分間かけて、UV検出225nm)で溶出し、試料装填濃度:400mg試料/20mlの3:2(体積/体積)の無水エタノール:系の溶離剤で行なった。
標記化合物 (2.49g) を以下のようにして得た:分離用HPLC保持時間23.0分。
説明6:1-[(2S)-4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メタンアミンのD-酒石酸との1:1塩
説明3(0.613g) をメタノール(12.3ml)に溶かした。D-酒石酸(0.335g)を添加し、スラリーを50分間加熱還流させた。混合物を0〜5℃に冷却し、ろ過により沈殿を分離して、標記化合物を白色固体として得た(0.4g)。
ee:76%ee
キラル分析用HPLC(Chiralpak AD column, 4.6 x 250mm, 溶離剤50:50:0.1のMeOH:EtOH:ブチルアミン、流速0.5ml/分、220nmで UV検出)、Rt8.9分。
説明7:2-{[(2R)-4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル}-1H-イソインドール-1,3-(2H)-ジオンの製造
2-[(3,4-ジクロロベンジル)アミノ]エタノール(2.038g)および(S)-2-(オキシラン-2-イルメチル)-1H-イソインドール-1,3(2H)-ジオン(2.032g)のテトラヒドロフラン(3.3ml)中の混合物を撹拌し、窒素下で加熱還流させた。21.5時間後、さらに多くのテトラヒドロフラン(12.5ml)を加え、混合物を3℃に冷却した。トリフェニルホスフィン(2.793g)を添加し、混合物を、固体が全て溶解するまで撹拌した。次に、温度を<7℃に維持しながら、ジイソプロピルアゾジカルボキシレート(2.1ml)を12分間かけて添加した。2.25時間後、混合物を暖めて22℃にした。5.3時間後、さらに多くのトリフェニルホスフィン(121mg)およびジイソプロピルアゾジカルボキシレート(0.09ml)を添加した。22.5時間後、反応混合物を濃縮してほぼ乾固させた。プロパン-2-オール(12ml)を加え、濃縮を繰り返し、これをもう一度繰り返した。さらに多くのプロパン-2-オール(12ml)を加え、混合物を70℃に加熱した。0.5時間後、スラリーを22℃に冷却し、次いでさらに2時間後、生成物を集めた。床をプロパン-2-オール(2 x 4ml)で洗浄した後、40℃で減圧乾燥して、標記化合物を得た(2.622g)。
NMR(DMSO d-6):1.93δ(1H) dのd、J=11.0Hz、8.8Hz;2.10δ(1H) tのd、J=3.5Hz、11.3Hz;2.52δ(1H)幅広のd、J=11.3Hz;2.77δ(1H)幅広のd、J=11.3Hz;3.3〜3.8δ(7H)m;7.31δ(1H) dのd、J=8.2Hz、1.9Hz;7.55δ(1H)d、J=1.9Hz;7.68δ(1H)d、J=8.2Hz;7.86δ(4H)m。
説明8:[(2S)-4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチルアミンの製造
説明7(1.00g)の水(8.5ml)中のスラリーを75℃に加熱した後、濃硫酸(2.5ml)を滴下して処理した。次に混合物を加熱還流させた。23時間後、反応混合物を22℃に冷却し、次いでジクロロメタン(6ml)で処理した。次に、冷却しながら、880アンモニア溶液(7ml)を滴下して加えた。さらに多くのジクロロメタン(10ml)を加えた。水性相を分離し、さらに多くのジクロロメタン(10ml)で抽出した。合わせた有機相を水(5ml)で洗浄した後、蒸発乾固させた。残渣をDCMから再蒸発させて、標記化合物をオイルとして得た(662mg)。
NMR(DMSO d-6):1.78δ(1H)t、J=10.5Hz;2.06δ(1H) tのd、J=3.4Hz、11.3Hz;2.45〜2.65δ(3H)m;2.73δ(1H) tのd、J=11.3Hz、1.7Hz;3.38δ(1H)m;3.46δ(2H)AB q;3.51δ(1H) dのd、J=11.3Hz、2.5Hz;3.77δ(1H) mのd、J=11.3Hz;7.31δ(1H) dのd、J=8.3Hz、2.0Hz;7.55δ(1H)d、J=2.0Hz;7.58δ(1H)d、J=8.3Hz。
説明9:4-({[({[(2S)-4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル}アミノ)カルボニル]アミノ}メチル)ベンズアミド
THF(10ml)中の(5g)の溶液を、THF(30ml)中のN,N’-カルボニルジイミダゾール(3.2g)のスラリーに、5〜10℃にて約10分間かけて加えた。混合物を15±3℃に暖め、この温度に約15分間保持した。次に4-アミノメチルベンズアミド(3.0g)を添加し、混合物を60±3℃に加熱し、この温度で75分間撹拌した。
反応を22±3℃に冷却し、酢酸イソプロピル(40ml)を添加した後、リン酸2水素カリウムの溶液(5%重量/体積、40ml)を添加した。溶液を、セライト(2g)を通してろ過し、下方の水性層を除去し、上方の有機層を、リン酸2水素カリウム(5%重量/体積、2 x 40ml)で、次いで水(40ml)で洗浄した。有機相を大気圧下で蒸留してTHFを除去し、酢酸イソプロピル(約60ml)中の4-({[({[(2S)-4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル}アミノ)カルボニル]アミノ}メチル)ベンズアミドのスラリーを残した。
4-({[({[(2S)-4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル}アミノ)カルボニル]アミノ}メチル)ベンズアミドを含むスラリーを、実施例2のプロセスに直接使用することができるか、またはろ過して、4-({[({[(2S)-4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル}アミノ)カルボニル]アミノ}メチル)ベンズアミドを、実施例1のプロセスで使用するために、分離形態で得たことができる。
説明10:2-{(2R)-3-[(3,4-ジクロロベンジル)(2-ヒドロキシエチル)アミノ]-2-ヒドロキシプロピル}-1H-イソインドール-1,3(2H)-ジオン
テトラヒドロフラン(6.2ml)中の2-[(3,4-ジクロロベンジル)アミノ]エタノール(2.8g)の溶液に、(s)-2-(オキシラン-2-イルメチル)-1H-イソインドール-1,3(2H)-ジオン(3.1g)を撹拌しながら窒素雰囲気下で加えた。混合物を1時間かけて90℃に加熱した後、この温度で18時間保持した。さらなる2-[(3,4-ジクロロベンジル)アミノ]エタノール(0.14g)を加え、反応混合物をさらに5時間90℃に加熱した。反応混合物を22℃に冷却し、ジイソプロピルエーテル(21ml)を加え、生成物を減圧ろ過によって分離した。ろ過ケーキをジイソプロピルエーテル(3ml)で洗浄し、40℃で減圧乾燥して、標記化合物を白色固体として得た(4.79g)。
LC/MS(系B)Rt3.85分、マススペクトルm/z423[MH+]。
説明11:[(2S)-4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチルアミンの製造(代替脱保護法)
40%重量/重量の水性メチルアミン(560ml)中の説明7(70.00g)のスラリーを50〜60℃に加熱し、3時間保持した。混合物を10N水酸化ナトリウム(35ml)を滴下して処理し、<25℃に冷却した後、ジクロロメタン(210ml)で処理した。水性相を分離し、さらに多くのジクロロメタン(210ml)で抽出した。合わせた有機相を水(70ml)で洗浄した後、蒸発乾固させた。残渣をDCMから再蒸発させて、標記化合物をオイルとして得た(47.7g)。
説明12:4-({[({[(2S)-4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル}アミノ)カルボニル]アミノ}メチル)ベンズアミド
[(2S)-4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチルアミンのD-酒石酸との1:1塩(20g)、水(100ml)およびジクロロメタン(120ml)の混合物を、水性アンモニア(10ml)で、15〜25℃にて処理した。層を分離し、水性層をジクロロメタン(30ml)で洗浄し、合わせた有機層を2%水性塩化ナトリウム(20ml)で洗浄した。有機相を濃縮してオイルとし、THF(20ml)中に取った。この溶液を、THF(80ml)中のN,N’-カルボニルジイミダゾール(7.8g)のスラリーに、0〜5℃にて約10分間かけて加えた。混合物を15±3℃に暖め、この温度で約15分間保持した。イソプロパノール(6ml)を加え、さらに5分間15±3℃で撹拌した。次に4-アミノメチルベンズアミド(7.2g)を添加し、混合物を60±3℃に加熱し、この温度で120分間撹拌した。
反応を22±3℃に冷却し、酢酸イソプロピル(96ml)を添加した後、リン酸2水素カリウムの溶液(5%重量/体積、96ml)を添加した。有機相を、さらなるリン酸2水素カリウム(5%重量/体積、2 x 96ml)で、次いで水(96ml)で洗浄した。有機相をセライトを通してろ過し、ケーキを酢酸イソプロピルで洗浄した。ろ液を半固体になるまで濃縮し、還流にて酢酸イソプロピル(200ml)に再懸濁させた。スラリーを1時間かけて20〜25℃に冷却し、0〜5℃に冷却し、15分間熟成させた。生成物をろ過によって分離し、酢酸イソプロピル(50ml)で洗浄し、減圧乾燥して、標記化合物を白色固体として得た(17.4g)。
LC/MS(系A)Rt2.27分、マススペクトルm/z451/453[MH+]。
説明13:2-{[(2R)-4-(3,4-ジクロロベンジル) モルホリン-2-イル]メチル}-1H-イソインドール-1,3(2H)-ジオンの製造
窒素下で、トルエン(1150ml)中の2-[(3,4-ジクロロベンジル)アミノ]エタノール(400g)および(S)-2-(オキシラン-2-イルメチル)-1H-イソインドール-1,3(2H)-ジオン(399.6g)の混合物を撹拌し、103〜107℃に加熱した。22.5時間後、混合物を<60℃に冷却し、テトラヒドロフラン(2800ml)を満たした。トリフェニルホスフィン(548g)を加え、固体が全て溶解するまで混合物を撹拌した後、5〜9℃に冷却した。次に、温度を<12℃に維持しながら70分間かけて、ジイソプロピルアゾジカルボキシレート(412ml)を加えた。混合物を21〜25℃に暖め、1.5時間撹拌した。反応混合物を蒸留によって最終体積2800mlまで濃縮した。メタノール(2800ml)を加え、濃縮を繰り返して、2800mlの体積にした。さらにメタノール(2000ml)を加え、混合物を55℃に加熱した。0.75時間後、スラリーを18℃に冷却し、次いで、さらに1時間後、生成物を集めた。床をメタノール(2 x 1200ml)で洗浄した後、40℃で減圧乾燥して、標記化合物を得た(526.9g)。
X-線回折
4-({[({[(2S)-4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル}アミノ)カルボニル]アミノ}メチル)ベンズアミドベンゼンスルホネート2水和物についてのX-線回折データを、図1に示す。以下の表1は、使用した機器およびパラメータを詳述する。以下の表2はピーク一覧を詳述する。
Figure 2005526808
Figure 2005526808
Figure 2005526808
示差走査熱量測定
4-({[({[(2S)-4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル}アミノ)カルボニル]アミノ}メチル)ベンズアミドベンゼンスルホネート2水和物の安定性を、示差走査熱量測定を用いて測定した。表3は使用した機器およびパラメータを詳述し、結果を図2および3に示す。
Figure 2005526808
熱重量分析
4-({[({[(2S)-4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル}アミノ)カルボニル]アミノ}メチル)ベンズアミドベンゼンスルホネート2水和物の安定性を、熱重量分析を用いて測定した。表4は使用した機器およびパラメータを詳述し、結果を図4に示す。
Figure 2005526808
式(I)の化合物の2水和物についてのX-線回折パターンである。 式(I)の化合物の2水和物について、熱重量測定分析/示差走査熱量測定の記録を重ねたものである。 式(I)の化合物の2水和物についての示差走査熱量測定の記録である。 式(I)の化合物の2水和物についての熱重量測定分析の記録である。

Claims (13)

  1. 式(I) の化合物。
    Figure 2005526808
    (ここで、Aはベンゼンスルホネート(ベシレート)アニオンを示し;
    RはHまたはC1-6アルキルを示し;かつ
    nは0.8〜2.2の数である)
  2. RがHを示す請求項1記載の式(I)の化合物。
  3. nが1.1〜2.1の数を示す請求項1または2記載の式(I)の化合物。
  4. nが約2である請求項1〜3のいずれか1項記載の式(I)の化合物。
  5. 4-({[({[(2S)-4-(3,4-ジクロロベンジル)モルホリン-2-イル]メチル}アミノ)カルボニル]アミノ}メチル)ベンズアミドベンゼンスルホネート2水和物である請求項1〜4のいずれか1項記載の化合物。
  6. 式(IA)の化合物:
    Figure 2005526808
    と、ベシレートアニオン源および適当なC1-6アルカノールおよび水との反応を含む請求項1記載の式(I)の化合物の製造方法。
  7. 特に炎症状態、例えば喘息または鼻炎を有する患者の治療において治療剤として使用するための請求項1記載の式(I)の化合物。
  8. 炎症状態、例えば喘息または鼻炎の治療のための医薬の製造のための請求項1記載の式(I)の化合物の使用。
  9. 炎症状態、例えば喘息または鼻炎に罹患しているかまたは罹患し易いヒトまたは動物被験体の治療方法であって、該ヒトまたは動物被験体に有効量の請求項1記載の式(I)の化合物を投与することを含む方法。
  10. 任意的に1種以上の生理学的に許容される希釈剤または担体とともに請求項1記載の式(I)の化合物を含む医薬組成物。
  11. 式(IIA)の化合物。
    Figure 2005526808
  12. 式(IIBR)の化合物。
    Figure 2005526808
  13. 式(IIB)の化合物。
    Figure 2005526808
JP2003579830A 2002-03-28 2003-03-27 炎症状態の治療においてccr−3拮抗薬として使用するためのモルホリン尿素誘導体のベンゼンスルホン酸塩 Pending JP2005526808A (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
GBGB0207432.6A GB0207432D0 (en) 2002-03-28 2002-03-28 Novel compounds
PCT/EP2003/003345 WO2003082293A1 (en) 2002-03-28 2003-03-27 Benzenesulphonate salt of a morpholine urea derivative for use as a ccr-3 antagonist in the treatment of inflammatory conditions

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005526808A true JP2005526808A (ja) 2005-09-08
JP2005526808A5 JP2005526808A5 (ja) 2006-05-18

Family

ID=9933984

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003579830A Pending JP2005526808A (ja) 2002-03-28 2003-03-27 炎症状態の治療においてccr−3拮抗薬として使用するためのモルホリン尿素誘導体のベンゼンスルホン酸塩

Country Status (22)

Country Link
US (1) US7531651B2 (ja)
EP (1) EP1487456B1 (ja)
JP (1) JP2005526808A (ja)
KR (1) KR20040099375A (ja)
CN (1) CN1642554A (ja)
AR (1) AR039179A1 (ja)
AT (1) ATE317698T1 (ja)
AU (1) AU2003226761A1 (ja)
BR (1) BR0308480A (ja)
CA (1) CA2479912A1 (ja)
DE (1) DE60303603T2 (ja)
ES (1) ES2258724T3 (ja)
GB (1) GB0207432D0 (ja)
IL (1) IL163847A0 (ja)
IS (1) IS7432A (ja)
MX (1) MXPA04009456A (ja)
NO (1) NO20044323L (ja)
PL (1) PL372623A1 (ja)
RU (1) RU2004126948A (ja)
TW (1) TW200407145A (ja)
WO (1) WO2003082293A1 (ja)
ZA (1) ZA200407463B (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015500221A (ja) * 2011-12-01 2015-01-05 グラクソ グループ リミテッドGlaxo Group Limited 眼疾患の治療および予防方法
FR3022142B1 (fr) 2014-06-16 2019-07-12 Universite Paul Sabatier - Toulouse Iii Inhibition de la chimiokine ccl7 ou de son recepteur ccr3 pour le traitement et le diagnostic du cancer de la prostate

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1995031431A1 (fr) * 1994-05-18 1995-11-23 Nisshin Flour Milling Co., Ltd. Nouveau derive de diaminomethylidene
JP3593037B2 (ja) * 1998-11-20 2004-11-24 エフ.ホフマン−ラ ロシュ アーゲー ピロリジン誘導体ccr−3受容体アンタゴニスト
AU2001290146A1 (en) 2000-09-29 2002-04-08 Glaxo Group Limited Compounds useful in the treatment of inflammatory diseases

Also Published As

Publication number Publication date
MXPA04009456A (es) 2005-01-25
US7531651B2 (en) 2009-05-12
IS7432A (is) 2004-08-31
EP1487456A1 (en) 2004-12-22
GB0207432D0 (en) 2002-05-08
BR0308480A (pt) 2005-01-18
CN1642554A (zh) 2005-07-20
CA2479912A1 (en) 2003-10-09
WO2003082293A1 (en) 2003-10-09
PL372623A1 (en) 2005-07-25
DE60303603T2 (de) 2006-10-26
NO20044323L (no) 2004-10-27
KR20040099375A (ko) 2004-11-26
RU2004126948A (ru) 2005-07-10
ZA200407463B (en) 2005-10-12
US20060089497A1 (en) 2006-04-27
ES2258724T3 (es) 2006-09-01
IL163847A0 (en) 2005-12-18
AR039179A1 (es) 2005-02-09
ATE317698T1 (de) 2006-03-15
TW200407145A (en) 2004-05-16
AU2003226761A1 (en) 2003-10-13
EP1487456B1 (en) 2006-02-15
DE60303603D1 (de) 2006-04-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US11827638B2 (en) Imidazopyrrolopyridine as inhibitors of the JAK family of kinases
AU2019262144B2 (en) RIP1 inhibitory compounds and methods for making and using the same
AU2020341681B2 (en) RIP1 inhibitory compounds and methods for making and using the same
JP7416365B2 (ja) アポトーシス誘発剤
KR100896838B1 (ko) 모폴린 화합물
JP7089141B2 (ja) 新規なjak1選択的阻害剤およびその使用
AU2021246147B2 (en) RIP1K inhibitors
JP2010529196A (ja) アザペプチド誘導体
US20200017498A1 (en) Small Molecule Inhibitors of the JAK Family of Kinases
EA031679B1 (ru) Производные тетрагидрохинолина в качестве ингибиторов бромодомена
JP2021523120A (ja) セルデュラチニブ(cerdulatinib)の固体形態
EP3532470A1 (en) Oxazole derivatives for use as irak inhibitors and method for their preparation
JP2005526808A (ja) 炎症状態の治療においてccr−3拮抗薬として使用するためのモルホリン尿素誘導体のベンゼンスルホン酸塩
KR20190126291A (ko) 옥사진 유도체를 포함하는 약제학적 조성물 및 알츠하이머병의 치료 또는 예방에 있어서 그의 용도
KR20040095347A (ko) 염증 질환을 치료하기 위한 ccr3 길항제로서의n-{[(2s)-4-(3,4-디플루오로벤질)모르폴린-2-일]메틸}-2-{3-[(메틸설포닐)아미노]페닐}아세트아미드
JP2014501753A (ja) 3−クロロ−4[(2r)−2−(4−クロロフェニル)−4−[(1r)−1−(4−シアノフェニル)エチル]−1−ピペラジニル]−ベンゾニトリルの多形、前記多形を含む医薬組成物および使用方法、ならびにその調製方法
KR102381002B1 (ko) 벤조산 유도체 및 이를 유효성분으로 함유하는 자가면역질환 예방 또는 치료용 조성물
KR100871272B1 (ko) 모폴린 화합물

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060324

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060324

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20091013

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20100108

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20100118

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20100406