JP2005526516A - ヒト精神分裂病における欠損遺伝子1のマウスオルソログ - Google Patents

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Abstract

本発明は、Disc1ポリペプチド、Disc1核酸及び組換えDisc1改変マウスに関する。配列番号1のDisc1アミノ酸配列及び配列番号2の核酸配列はヒトDISC1アミノ酸配列及び核酸配列に対するマウスオルソログを提供する。

Description

本明細書中に引用されている文献は本発明に対する従来技術とは認められない。
精神分裂病は、思考の障害、幻覚及び認識機能不全により特徴づけられる重度の精神障害である(Francesら編,「精神病の診断及び統計マニュアル(Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders)」,第4版,ワシントン・ディー・シーに所在のAmerican Psychiatric Association(1994年)発行)。家族、双生児及び養子の研究で、精神分裂病を発症する危険の〜50%が遺伝性であることが示唆された。
ヒト精神分裂病における欠損(disrupted−in−schizophrenia)1(DISC1)及び精神分裂病における欠損2(DISC2)遺伝子は精神病に対する感受性において役割を果たし得る遺伝子として同定されている(Millarら,Hum.Mol.Genet.,9(9):1415−1423(2000))。
DISC1及びDISC2遺伝子異常は精神分裂病及び関連疾患に関連している。スコットランド人一族では、DISC1オープンリーディングフレームは平衡(1:11)(q42.1;q14.3)転座により短小化されていることが判明した。この一族では、転座は精神分裂病を区別するだけでなく、分裂情緒的異常症、双極性異常症や単極性異常症のような他の主要な精神病を区別している。この観察された家族性疾患群は突発性精神分裂病の典型的なものである(Millarら,Hum.Mol.Genet.,9(9):1415−1423(2000))。
精神病において役割を果たしているDISC1についての追加の支持が染色体上の位置に関してある。DISC1は、染色体マーカーDIS251の次に位置づけられることが知見され、このことはDISC1が精神病に関与している領域に配置されていることを示す(Millarら,Mol.Psychiatry,6(2):173−178(2001))。
DISC1は300kbであると推定され、13エキソンを含む(Millarら,Mol.Psychiatry,6(2):173−178(2001))。DISC1の同定されたオープンリーディングは854アミノ酸の推定タンパク質をコードする(Millarら,Hum.Mol.Genet.,9(9):1415−1423(2000))。この推定DISC1タンパク質は、1つ以上の球状ドメインからなると推定されるN末端領域(アミノ酸1〜147)及び完全に7つの短ループが間隔をおいて配置されたα−ヘリックスから構成されると推定されるC末端領域を含む(Millarら,Hum.Mol.Genet.,9(9):1415−1423(2000))。
DISC2はDISC1エキソン9と重複している(Millarら,Mol.Psychiatry,6(2):173−178(2001))。DISC2はDISC1に対してアンチセンスであるコードRNA分子を特定すると示唆されている(Millarら,Hum.Mol.Genet.,9(9):1415−1423(2000))。
本発明は、Disc1ポリペプチド、Disc1核酸及び組換えDisc1改変マウスに関する。配列番号1のDisc1アミノ酸配列及び配列番号2の核酸配列はヒトDISC1アミノ酸配列及び核酸配列のマウスオルソログである。
配列番号1はDisc1ポリペプチドに対する基準配列である。Disc1ポリペプチドは配列番号1中に存在する少なくとも18連続アミノ酸の領域を含む。Disc1ポリペプチドは配列番号1中に存在する18連続アミノ酸を越えて追加領域を含み得、配列番号1中に存在しないアミノ酸領域を含み得る。
配列番号2はDisc1核酸に対する基準配列である。Disc1核酸はDisc1ポリペプチドをコードするかまたは配列番号2またはその相補体中に存在する少なくとも30連続ヌクレオチドを含む領域を含む。前記Disc1核酸はDisc1をコードする核酸中に存在するか存在しない、または配列番号2またはその相補体中に存在する追加領域を含み得る。
よって、本発明の第1態様は精製Disc1ポリペプチドである。このポリペプチドは配列番号1の少なくとも18連続アミノ酸を含む。
「精製ポリペプチド」はサンプルまたは調製物中に存在する全タンパク質の少なくとも10%を占める。好ましい実施態様では、精製ポリペプチドはサンプルまたは調製物中の全タンパク質の少なくとも約50%、少なくとも約75%または少なくとも約95%を占める。「精製ポリペプチド」を指すとき、ポリペプチドが何らかの精製が行われている必要はなく、この中には例えば精製されていない化学合成したポリペプチドが含まれ得る。
本発明の別の態様は、a)Disc1ポリペプチドをコードし、外因性プロモーターに転写的に連結されている;b)Disc1ヌクレオチド配列またはその相補体であり、固体支持体に結合している;c)配列番号2で規定される;d)修飾配列番号2配列で規定される;またはe)配列番号4で規定される;のいずれかである組換え核酸に関する。
組換え核酸は、本来相互に関連しない2つ以上の核酸領域を含み及び/または天然に存在する以外の別の環境中に存在する核酸に関する。組換え核酸の例には、コード領域及び該コード領域に本来関連しない1つ以上の調節配列、DNA中に一緒に結合したエキソン、発現ベクター及び固体支持体に結合した核酸を含む核酸が含まれる。組換え領域を含む組換え核酸はゲノムの内側またはゲノムの外側に存在し得る。
本発明の別の態様は、外因性プロモーターに転写的に連結されているDisc1ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含む組換え細胞に関する。外因性プロモーターはヌクレオチド配列に本来関連しないプロモーターである。前記細胞は前記プロモーターを認識するRNAポリメラーゼを含む。
本発明の別の態様は、配列番号1の少なくとも18連続塩基をコードする組換え核酸をマウス細胞ゲノムに導入するステップを含む方法により作成した組換え細胞に関する。
本発明の別の態様は、ヒトDISC1(ポリペプチド5)よりも配列番号1のポリペプチドに選択的に結合する抗体を含む精製抗体調製物に関する。前記抗体は配列番号1の断片及び/または変異体にも結合し得る。
「精製抗体調製物」は、存在する抗体の少なくとも10%が配列番号1のポリペプチドに結合する調製物である。前記調製物はポリクローナルまたはモノクローナル抗体を含み得る。好ましい実施態様では、Disc1に結合する抗体は存在する全抗体の少なくとも約50%、少なくとも約75%または少なくとも約95%を占める。「精製抗体調製物」を指すとき、調製物中の抗体は何らかの精製を受けていなくてもよい。
本発明の別の態様は、組換えDisc1改変マウスに関する。前記マウスでは、配列番号1の少なくとも20連続アミノ酸を含むDisc1ポリペプチドをコードする対立遺伝子が改変されており、前記改変により対立遺伝子からのDisc1の完全長発現が実質的に低下または増加する。配列番号1の少なくとも20連続アミノ酸をコードする核酸の存在により、核酸はDisc1対立遺伝子として特徴づけられる。
本発明の別の態様は、Disc1ポリペプチドに結合し得る化合物のスクリーニング方法に関する。前記方法は化合物のポリペプチドに結合する能力を調べるステップを含む。
本発明の他の特徴及び作用効果は複数の実施例を含めた本明細書の追加記載から自明である。ここに記載されている実施例は本発明を実施する際に有用な各種構成要素及び方法を例示している。これらの実施例は本発明を限定しない。本明細書の記載に基づいて、当業者は本発明を実施するために有用な他の構成要素及び方法を同定、使用することができる。
ヒトDISC1に対するマウスオルソログであるDisc1が同定され、クローン化された。ヒトDISC1転位は精神分裂病、分裂情緒的異常症、双極性異常症や単極性異常症のような精神病に関連している。
本発明は、Disc1ポリペプチド及び核酸を包含する。Disc1ポリペプチド及び核酸は細胞におけるDisc1ポリペプチド機能及び発現を研究するための研究ツールの提供;Disc1の精神病との関与の研究;Disc1ヌクレオチド多型の同定;及び組換えDisc1欠乏マウスの作成のような多種多様の用途を有する。
組換えDisc1欠乏マウスは、例えばDisc1の精神病との関与及びDisc1改変の影響を補う化合物の能力を調べるためのモデルとして使用され得る。
I. Disc1ポリペプチド
Disc1ポリペプチドは、配列番号1中に存在する少なくとも18連続アミノ酸の領域を含む。Disc1ポリペプチドはDisc1に結合する抗体を産生するための免疫原としての使用及びDisc1に結合する化合物を同定するための標的としての使用のような各種用途を有する。
配列番号1の少なくとも18連続アミノ酸の存在により、Disc1ポリペプチドに対するユニークな構造タグ及び有用な目的を達成するのに十分なポリペプチド領域が与えられる。少なくとも18連続アミノ酸により、例えば抗体を産生するための免疫原が提供される。別の実施態様では、Disc1ポリペプチドは、配列番号1の少なくとも20連続アミノ酸、配列番号1の少なくとも40連続アミノ酸または配列番号1の少なくとも80連続アミノ酸のタグを含み、或いは配列番号1を含むかまたは配列番号1から構成されている。
Disc1ポリペプチドは、Disc1タグに加えて追加の配列番号1の領域を含み得、配列番号1中に存在しないアミノ酸領域を含み得る。Disc1ポリペプチドには、配列番号1の完全長Disc1、Disc1タグを含む配列番号1の変異体、及びDisc1ポリペプチド及び配列番号1とは異なるアミノ酸領域を含むキメラポリペプチドが含まれる。
Disc1タグを含む配列番号1の変異体には、スプライス変異体及び/または多型変異体のような天然変異体が含まれる。配列番号3はアミノ酸改変を有するスプライス変異体の配列である。配列番号1の変異体の例は以下の実施例2の表3にも示されている。表3に示す変異体はスプライス変異体及び別のPCR産物反応から得た。
Disc1ポリペプチド変異体に関する別の実施態様では、配列番号1は以下の修飾の1つ以上:
アミノ酸46:A→V、
アミノ酸58:G→D、
アミノ酸111:E→D、
アミノ酸214:F〜L、及び
アミノ酸231:C→R
で修飾されている。修飾の好ましい組合せは、特定PCR産物(アミノ酸46、58、111及び201は1つのPCR産物に由来し、アミノ酸214は1つのPCR産物に由来し、アミノ酸231及び397はスプライス変異体に由来した)中に見られるものに相当する。
Disc1タグを含むキメラポリペプチドは、特定の目的を達成するようにまたはDisc1に代わり得るポリペプチドまたはその断片を産生するように選択された非−Disc1領域を含み得る。適当な非−Disc1領域を用いて達成され得る特定目的には、単離のためのマーカー及び免疫応答の強化を与えることが含まれる。
追加の実施態様では、Disc1ポリペプチドは少なくとも18、少なくとも20、少なくとも40または少なくとも80連続アミノ酸を含み、コード化核酸は2つ以上のエキソンに及んでいる。特定エキソンに相応する連続アミノ酸の量は異なり得る。別の実施態様では、Disc1ポリペプチドは2つ以上の異なるエキソンに相応する少なくとも9、少なくとも10、少なくとも20または少なくとも40連続アミノ酸を含む。
各種エキソンによりコードされる配列番号1中のアミノ酸配列は次のように割り当てられる。
Figure 2005526516
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ポリペプチドは、化学合成を含めた技術及び生化学的合成を含めた技術のような一般的技術を用いて生産し得る。ポリペプチドの化学合成の技術は当業界で公知である(例えば、Vincent,「ペプチド及びタンパク質ドラッグデリバリー(Peptide and Protein Drug Delivery)」,ニューヨーク州ニューヨークに所在のDecker(1990年)発行参照)。
ポリペプチドの生化学合成技術も当業界で公知である。前記技術はポリペプチド合成のために核酸鋳型を用いる。特定アミノ酸をコードする核酸トリプレットの配列を与える遺伝子コードが当業界で公知である(例えば、Lewis,GENES IV,p.119,オックスフォード大学出版局(1990年)発行参照)。核酸を細胞に導入し、その核酸を発現させてタンパク質を生産する技術の例は、Ausubel,「分子生物学における現在のプロトコル(Current Protocols in Molecular Biology)」,John Wiley(1987−1998年)発行及びSambrookら,「分子クローニング 実験マニュアル(Molecular Cloning, A Laboratory Mannual)」,第2版,コールド・スプリング・ハーバー出版局(1989年)発行のような文献に記載されている。
II. Disc1抗体
Disc1を認識する抗体は、免疫原として配列番号1を含むポリペプチドまたはその断片を用いて作成し得る。Disc1を認識する抗体は、Disc1の存在の同定、Disc1ポリペプチドの単離やDisc1発現の研究のような各種用途を有する。
抗体の作成・使用するための技術は当業界で公知である。前記技術の例は、Ausubel,「分子生物学の現在のプロトコル(Current Protocols in Molecular Biology)」,John Wiley(1987−1998年)発行;Harlowら,「抗体 実験マニュアル(Antibodies, A Laboratory Manual)」,コールド・スプリング・ハーバー出版局(1988年)発行;Kohlerら,Nature,256:495−497(1975);及びSchweqtzerら,Current Opinion in Biotechnology,13:14−19(2002)に記載されている。
III. 結合アッセイ
Disc1ポリペプチドは、受容体に結合する化合物を同定するための結合研究において使用し得る。好ましくは、結合研究は組換え核酸から発現させたDisc1を用いて実施される。より好ましくは、組換え発現させたDisc1は配列番号1、配列番号3、または[アミノ酸46:A→V、アミノ酸58:G→D、アミノ酸111:E→D、アミノ酸214:F→L及びアミノ酸231:C→Rからなる群から選択される1つ以上の修飾を含む]修飾配列番号1からなる。
結合アッセイは、個々の化合物または多数の化合物を含有する調製物を用いて実施し得る。Disc1ポリペプチドに結合する能力を有する複数の化合物を含有する調製物はDisc1ポリペプチドに結合する化合物を同定すべく試験にかけられ得る小群の化合物に分割し得る。
結合アッセイは、異なる環境中に存在するDisc1を用いて実施し得る。前記環境には、例えばDisc1組換え核酸を含む細胞抽出物及び精製細胞抽出物が含まれ、例えば異なる環境に導入される組換え手段により生産される精製Disc1ポリペプチドの使用も含まれる。
IV. Disc1核酸
Disc1核酸は、Disc1ポリペプチドをコードする領域を含むかまたは配列番号2またはその相補体中に存在する少なくとも30連続ヌクレオチドを含む。Disc1核酸は、Disc1変異体及びオルソログの存在を同定するためのハイブリダイゼーションプローブまたはポリメラーゼ連鎖反応(PCR)プライマーとしての使用;Disc1発現をモニターするためのハイブリダイゼーションプローブとしての使用;Disc1機能を試験するためのアンチセンス核酸としての使用;Disc1ポリペプチドの組換え発現のための使用;及び/または改変Disc1対立遺伝子を有する組換えマウスの構築における使用のような各種用途を有する。
Disc1ポリペプチドをコードするかまたは配列番号2またはその相補体中に存在する少なくとも30連続ヌクレオチドを含む領域の存在により、ユニークな構造タグ及び有用な目的を達成するのに十分な核酸領域が与えられる。特定目的の例には、Disc1ポリペプチドをコードする配列の提供及び/または適当な緊縮条件下でDisc1 mRNAに選択的にハイブリダイズし得る配列の提供が含まれる。選択的ハイブリダイゼーションとは、前記核酸領域が少なくともヒトDISC1 mRNAよりもマウスDisc1 mRNAに優先的にハイブリダイズし得ることを指す。
Disc1核酸は、Disc1タグを与える領域に加えて追加領域を含み得る。追加領域には、配列番号1ポリペプチドまたはその変異体をコードする追加領域、追加の配列番号3領域またはその変異体、配列番号3及びその変異体に相補的な追加領域のようなDisc1関連領域並びに非−Disc1関連領域が含まれる。
非−Disc1関連領域を特定目的を達成するように選択することが好ましい。特定目的を達成するために使用し得る非−Disc1関連領域の例には、サンドイッチアッセイの一部として使用し得る捕捉領域、核酸の存在を示すようにプローブされ得るレポーター領域、発現ベクター領域及び免疫強化ポリペプチドをコードする領域が含まれる。配列番号1の変異体はセクション1に上記されている。
配列番号2の変異体はDisc1タグを含み、この変異体には配列番号2のスプライス変異体及び/または多型変異体のような天然に存在する変異体が含まれる。配列番号4はスプライス変異体の配列である。配列番号2変異体の例も以下の実施例2の表3に記載されている。表2に記載されている変異体はスプライス変異体及び各種PCR産物反応から得られる。
Disc1核酸変異体に関する追加実施例では、配列番号2は以下の修飾の1つ以上:ヌクレオチド137:C→T、
ヌクレオチド173:G→A、
ヌクレオチド333:G→T、
ヌクレオチド606:C→T、
ヌクレオチド640:T→C、
ヌクレオチド691:T→C、及び
ヌクレオチド1191:G→A
で修飾されている。修飾の好ましい組合せは特定PCR産物(ヌクレオチド137、173、333及び606は1つのPCR産物に由来し、ヌクレオチド640は1つのPCR産物に由来し、ヌクレオチド691及び1191はスプライス変異体に由来する)中に見られるものに相当する。
追加の実施態様では、Disc1核酸は少なくとも30、少なくとも60または少なくとも90連続ヌクレオチドを含み、これらのヌクレオチドは少なくとも2つのエキソンに広がるアミノ酸をコードするか、2つ以上のエキソン中に存在するか、または2つ以上のエキソン中に存在するヌクレオチドに相補的である。特定エキソンに対応する核酸の量は異なり得る。別の実施態様では、Disc1核酸は2つ以上のエキソンに由来する少なくとも9、少なくとも10、少なくとも20または少なくとも40連続アミノ酸をコードし、Disc1核酸は2種以上のエキソン由来の少なくとも15、少なくとも30または少なくとも45連続塩基、またはその相補体を含む。
表1はDisc1遺伝子のイントロン/エキソン境界及びゲノム構造を示す。
Figure 2005526516
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所望配列を有する核酸は化学的及び生化学的技術を用いて合成し得る。化学的技術の例はAusubel,「分子生物学における現在のプロトコル(Current Protocols in Molecular Biology)」,John Wiley(1987−1998年)発行及びSambrookら,「分子クローニング 実験マニュアル(Molecular Cloning, A Laboratory Mannual)」,第2版,コールド・スプリング・ハーバー出版局(1989年)発行に記載されている。
特定のアミノ酸配列から遺伝子コードの公知の縮重を用いて、多種多様のコード化核酸配列を入手することができる。遺伝子コードの縮重は、殆どすべてのアミノ酸がヌクレオチドトリプレット、すなわちコドンのいろいろな組合せによりコードされるために生ずる。アミノ酸は以下のようにコドンによりコードされる:
A=Ala=アラニン:コドン GCA,GCC,GCG,GCU;
C=Cys=システイン:コドン UGC,UGU;
D=Asp=アスパラギン酸:コドン GAC,GAU;
E=Glu=グルタミン酸:コドン GAA,GAG;
F=Phe=フェニルアラニン:コドン UUC,UUU;
G=Gly=グリシン:コドン GGA,GGC,GGG,GGU;
H=His=ヒスチジン:コドン CAC,CAU;
I=Ile=イソロイシン:コドン AUA,AUC,AUU;
K=Lys=リシン:コドン AAA,AAG;
L=Leu=ロイシン:コドン UUA,UUG,CUA,CUC,CUG,CUU;
M=Met=メチオニン:コドン AUG;
N=Asn=アスパラギン:コドン AAC,AAU;
P=Pro=プロリン:コドン CCA,CCC,CCG,CCU;
Q=Gln=グルタミン:コドン CAA,CAG;
R=Arg=アルギニン:コドン AGA,AGG,CGA,CGC,CGG,CGU;
S=Ser=セリン:コドン AGC,AGU,UCA,UCC,UCG,UCU;
T=Thr=スレオニン:コドン ACA,ACC,ACG,ACU;
V=Val=バリン:コドン GUA,GUC,GUG,GUU;
W=Trp=トリプトファン:コドン UCG;及び
Y=Tyr=チロシン:コドン UAC,UAU。
生化学的合成技術は核酸鋳型及び適当な酵素(例えば、DNA及び/またはRNAポリメラーゼ)の使用を含む。前記技術の例には、PCRや転写ベース増幅のようなインビトロ増幅技術及びインビボ核酸複製が含まれる。適当な技術はAusubel,「分子生物学における現在のプロトコル(Current Protocols in Molecular Biology)」,John Wiley(1987−1998年)発行;Sambrookら,「分子クローニング 実験マニュアル(Molecular Cloning, A Laboratory Mannual)」,第2版,コールド・スプリング・ハーバー出版局(1989年)発行;及びKacianらの米国特許第5,480,784号明細書に記載されている。
V. Disc1に関連する追加核酸の入手
本明細書に記載されているガイダンスは、各種ソースからDisc1関連ポリペプチドをコードする核酸を入手するために使用し得る。前記核酸は、プローブ及びプライマーを用い、ハイブリダイゼーション条件の適当な選択により容易に入手できる。
プローブ及びプライマーはDisc1核酸及びアミノ酸配列に基づいて設計し得る。プローブまたはプライマー特異性を調節するためにハイブリダイゼーション条件の調節は有用である。
ハイブリダイゼーション検出及びPCRクローニングのために使用される技術は当業界で公知である。核酸検出技術は、例えばSambrookら,「分子クローニング 実験マニュアル(Molecular Cloning, A Laboratory Mannual)」,第2版,コールド・スプリング・ハーバー出版局(1989年)発行に記載されている。PCRクローニング技術は、例えばWhite,「分子クローニング方法(Methods in Molecular Cloning)」,第67巻,ヒュマーナ出版局(1997年)発行に記載されている。
Disc1プローブ及びプライマーは、例えばゲノムDNAまたはcDNAを含む核酸ライブラリーをスクリーニングするために使用し得る。前記ライブラリーは市販されており、Ausubel,「分子生物学における現在のプロトコル(Current Protocols in Molecular Biology)」,John Wiley(1987−1998年)発行に記載されているような技術を用いて作成し得る。
VI. Disc1プローブ
Disc1プローブは適当なハイブリダイゼーション条件でDisc1標的核酸に特異的にハイブリダイズし得、Disc1核酸と非標的核酸を区別できる領域を含む。Disc1用プローブはDisc1核酸に相補的でない核酸をも含み得る。
プローブは溶液中に遊離していても固体支持体に結合していてもよい。固体支持体に共有的または非共有的に結合したプローブは、例えば各種遺伝子の発現をモニターするために使用し得る。プローブは、支持体上に合成プローブをスポットするかまたは支持体上でプローブを段階的に合成するなどの各種技術により固体支持体に結合し得る。遺伝子発現をモニターする技術は米国特許第5,965,352号明細書及び同第6,203,987号明細書のような文献中に見つけることができる。
プローブは核酸またはその誘導体、例えば修飾核酸及びペプチド核酸から構成される。修飾核酸には、1つ以上の改変糖基、改変ヌクレオチド間結合及び/または改変ヌクレオチドプリンまたはピリミジン塩基を有する核酸が含まれる。修飾核酸を記載している文献には、いずれも援用により本明細書に含まれるとする国際特許出願公開第98/02582号パンフレット、米国特許第5,859,221号明細書及び同第5,852,188号明細書が含まれる。
ハイブリダイゼーションは相補的ヌクレオチド塩基を介して起こる。ハイブリダイゼーション条件が2つの分子または領域が相互に十分に強い相互作用を有して安定なハイブリッドを形成するかどうかを決定する。
相互にハイブリダイズする2つの分子間の相互作用の程度は産生ハイブリッドのTmにより反映される。Tmが高ければ、相互作用は強くなり、ハイブリッドはより安定となる。Tmは当業界で公知の各種因子、例えば相補性の程度、存在する相補塩基のタイプ(例えば、A−Tハイブリダイゼーション対G−Cハイブリダイゼーション)、修飾核酸の存在及び溶液成分により影響される(例えば、Sambrookら,「分子クローニング 実験マニュアル(Molecular Cloning, A Laboratory Mannual)」,第2版,コールド・スプリング・ハーバー出版局(1989年)発行)。
ハイブリッドのTmが特定組のハイブリダイゼーションアッセイ条件で使用される温度よりも高いときには安定なハイブリッドが形成される。プローブの特異性の程度は、ハイブリダイゼーション緊縮条件を調節することにより変えられ得る。プローブハイブリダイゼーションは検出可能な標識を用いると容易に検出される。検出可能な標識の例には、発光、酵素及び放射性標識が含まれる。
VII. 組換え発現
Discポリペプチドは適当な宿主または試験管において翻訳系を用いて組換え核酸から発現され得る。好ましくは、発現は発現ベクターを用いて宿主細胞において達成される。
発現ベクターは、適正な転写及びプロセシングのための調節要素と共にポリペプチドをコードする領域を含む組換え核酸を含む。存在し得る調節要素には、組換え核酸に本来関連する調節要素及び組換え核酸に本来関連しない外因性調節要素が含まれる。外因性プロモーターのような外因性調節要素は特定宿主において組換え核酸を発現するために有用であり得る。
通常、発現ベクター中に存在する調節要素には転写プロモーター、リボソーム結合部位、ターミネーター及び任意に存在するオペレーターが含まれる。別の好ましい要素は真核細胞におけるプロセシングを与えるポリアデニル化シグナルである。好ましくは、発現ベクターは宿主細胞における自律複製のための複製起源、選択マーカー、限定数の有用な制限酵素部位及び高コピー数のポテンシャルをも含む。発現ベクターの例はクローニングベクター、修飾クローニングベクター、特に設計されたプラスミド及びウイルスである。
各種宿主において適当レベルのポリペプチド発現を与える発現ベクターは当業界で公知である。当業界で公知の哺乳動物発現ベクターには、pcDNA3(Invitrogen)、pMC1neo(Stratagene)、pXT1(Stratagene)、pSG5(Stratagene)、EBO−pSV2−neo(ATCC 37593)、pBPV−1(8−2)(ATCC 37110)、pdBPV−MMTneo(342−12(ATCC 37224)、pRSVgpt(ATCC 37199)、pRSVneo(ATCC 37198)、pSV2−dhfr(ATCC 37146)、pUCTag(ATCC 37460)、pCI−neo(Promega)及びラムダ.ZD35(ATCC 37565)が含まれる。当業界で公知の細菌発現ベクターには、pET11a(Novagen)、ラムダgt11(Invitrogen)、pcDNAII(Invitrogen)及びpKK223−3(PHarmacia)が含まれる。当業界で公知の真菌細胞発現ベクターには、pYES2(Invitrogen)及びピチア発現ベクター(Invitrogen)が含まれる。当業界で公知の昆虫細胞発現ベクターには、Blue Bac III(Invitrogen)が含まれる。
組換え宿主細胞は原核細胞または真核細胞であり得る。組換え宿主細胞の例には、大腸菌のような細菌;酵母のような真菌細胞;ヒト、ウシ、ブタ、サルやげっ歯類のような哺乳動物細胞;及びショウジョウバエ属及びカイコ由来の細胞株のような昆虫細胞が含まれる。市販されている哺乳動物細胞株には、L細胞L−M(TK.sup.−)(ATCC CCL 1.3)、L細胞L−M(ATCC CCL 1.2)、293(ATCC CRL 1573)、Raji(ATCC CCL 86)、CV−1(ATCC CCL 70)、COS−1(ATCC CRL 1650)、COS−7(ATCC CRL 1650)、COS−7(ATCC CRL 1651)、CHO−K1(ATCC CCL 61)、3T3(ATCC CCL 92)、NIH/3T3(ATCC CRL 1658)、HeLa(ATCC CCL 2)、C127I(ATCC CRL 1616)、BS−C−(ATCC CCL 26)及びMRC−5(ATCC CCL 171)が含まれる。
特定宿主における発現を高めるために、宿主のコドン使用法を考慮して特定のコード化配列を修飾させることが有用であり得る。各種生物のコドン使用法は当業界で公知である(Ausubel,「分子生物学における現在のプロトコル(Current Protocols in Molecular Biology)」,補遺33,付録1C,John Wiley(1987−1998)年発行参照)。
発現ベクターは一般的な方法を用いて宿主細胞に導入し得る。前記技術の例には形質転換、トランスフェクション、リポフェクション、プロトプラスト融合及びエレクトロポレーションが含まれる。
ポリペプチドをコードする核酸は発現ベクターを用いずに細胞において発現され得る。更に、mRNAは各種無細胞系(例えば、小麦胚芽抽出物及び網状赤血球抽出物)及び細胞系(例えば、カエル卵母細胞)において翻訳され得る。mRNAの細胞系への導入は、例えばマイクロインジェクションにより達成し得る。
VIII. Disc1欠乏トランスジェニックマウスの作成
本明細書に記載されているガイダンスに基づいて、Disc1が欠乏しているかまたは野生型、短小化もしくは他の方法の変異Disc1を過剰発現する各種タイプのマウス(ノックアウト、トランスジェニックまたはノックインマウスと称される)が作成され得る。前記マウスは、ヒト精神分裂病表現型または全体として精神分裂病の局面のためのマウスモデルを提供するようにMillarら(2000)に記載されているDISC1短小化を有するヒト精神分裂病患者中に存在する短小化に似ていることがある。Disc1欠乏マウスを産生するためのスキームは改変Disc1対立遺伝子を有する雄及び雌マウスを作成し、そのマウスを飼育して両対立遺伝子が改変されているマウスを作成することを含む。
改変ゲノムを有するマウスを作成する技術は当業界で公知である(Ausubel,「分子生物学における現在のプロトコル(Current Protocols in Molecular Biology)」,第23章,「マウスゲノムの操作(Manipulating the Mouse Genome)」,John Wiley(2001年)発行)。改変Disc1対立遺伝子を有するマウスを作成するためのスキームの例は、
(a)導入遺伝子を用いる相同組換えによりマウス胚性幹細胞中のDisc1対立遺伝子を改変させて改変胚性幹細胞を作成し、
(b)前記改変胚性幹細胞をマウス胚盤胞に導入して改変胚盤胞を作成し、
(c)前記改変胚盤胞を偽妊娠マウスに導入して妊娠マウスを作成し、
(d)前記妊娠マウスから子孫を作成し、
(e)前記子孫を改変Disc1対立遺伝子の存在についてスクリーニングにかけてDisc1欠乏マウスを同定する
ことを含む。
遺伝子発現に関わる遺伝子要素には、プロモーター、スプライシング部位、ポリアデニル化領域やリボソーム結合部位のような転写/翻訳要素が含まれる。前記要素を除去または改変すると、Disc1遺伝子からDisc1タンパク質が生産される。
対立遺伝子からのポリペプチドの完全長発現を実質的に減少または無くすためにDisc1構造遺伝子改変が使用され得る。Disc1構造遺伝子への好ましい改変には、遺伝子のノッアウトまたは転座切断点までのアミノ領域に相当する塩基1〜593をコードする遺伝子の産生が含まれる。
Disc1対立遺伝子の欠失は、追加核酸の挿入により達成し得る。挿入し得る追加核酸には、独立プロモーターを有する選択マーカーをコードする核酸及びDisc1プロモーターに転写的に連結したレポータータンパク質をコードする核酸が含まれる。キメラマウスにおいて使用し得るレポータータンパク質の例はβ−ガラクトシダーゼ(lacZ)及び緑色蛍光タンパク質(GFP)またはその誘導体である。
初期改変は、相同組換えによる挿入のために1つ以上の選択マーカー及びDisc1を標的とする核酸を含む導入遺伝子を用いて生じさせることが好ましい。相同組換えはDisc1を改変する及び/またはDisc1領域を除去するように実施し得る。マーカーは、マウスゲノムへの挿入及び相同組換えにより起こる挿入のスクリーニングを容易とすべく使用し得る(Ausubel,「分子生物学における現在のプロトコル(Current Protocols in Molecular Biology)」,第23章,「マウスゲノムの操作(Manipulating the Mouse Genome)」,John Wiley(2001年)発行)。
相同組換えのために使用される導入遺伝子は、挿入核酸を切除するために使用し得るリコンビナーゼ系を含み得る。リコンビナーゼ系の例には、バクテリオファージリコビナーゼCre/loxP系及び酵母リコビナーゼFlp/FRT系が含まれる(Ausubel,「分子生物学における現在のプロトコル(Current Protocols in Molecular Biology)」,第23章,「マウスゲノムの操作(Manipulating the Mouse Genome)」,John Wiley(2001年)発行及び米国特許第5,564,182号明細書)。loxP認識部位はCreリコンビナーゼにより除去及び切除される領域の3’及び5’に位置し得る。また、frt認識部位はFlpリコンビナーゼにより除去及び切除される領域の3’及び5’に位置し得る。
改変Disc1対立遺伝子を含むマウスのスクリーニングは、Disc1 mRNA転写物の産生を測定する技術及び産生されたDisc1転写物が野生型転写物とは異なるかどうかを調べる技術等の技術を用いて達成し得る。Disc1 mRNA転写物及び転写物のタイプを測定する技術には、転写物の産生及びサイズを検出し得るサザン分析のような核酸ハイブリダイゼーション分析及び特定配列に対して特異的な小さい核酸プローブの使用が含まれる。PCRもDisc1 mRNA転写物を調べるためにも使用し得る。ウェスタンブロッティング及び免疫組織化学も前記動物中の完全長または部分Disc1タンパク質を検出するために使用し得る。
本発明の諸要件を更に説明するために下記実施例を提示する。これらの実施例は本発明を実施するために有用な方法をも説明する。これらの実施例は本発明を限定しない。
材料及び方法
本実施例はDisc1をクローン化し、研究するために使用した各種材料及び方法を記載する。
(ゲノム同定)
ドラフトマウスゲノム配列の生命情報科学分析により、ヒトDISC1に相同性を有する4つのマウスゲノム配列が同定された。このマウス配列を、公開マウスゲノムショットガン配列をBlast(Altschulら,Nucleic Acids Res.,25(17):3389−402(1997))を用いて検索することにより同定した。
(cDNAクローニング)
マウスゲノム配列に基づいてプライマーを設計した。1779bp及び1590bp産物を、鋳型としてマウスの心または脳Marathon−Ready cDNA(Clontech)、プライマーTTCATCCAACTCTCCCTTGC(配列番号35)及びGAGAGCTTCGTCGTGACTG(配列番号36)を用いるPCRにより得た。PCRはPfu Turbo DNAポリメラーゼ(Stratagene)を用いて実施した。各50μl反応物は2.5U 酵素、0.2μM 各プライマー、0.2mM 各dNTP、10mM KCl、10mM (NHSO、20mM トリス−Cl(pH8.75)、20mM MgSO、0.1% トリトンX−100、0.1mg/ml BSA及び2% DMSOを含んでいた。反応物を、94℃×20秒間の変性ステップ、60℃×1分間のアニーリングステップ及び72℃×3分間の合成ステップのサイクルに35回かけた。PCR産物を一般的な方法を用いてPCR−Blunt II−TOPOベクター(Invitrogen)にクローン化し、配列決定した。
5’RACE(cDNA末端の急速増幅)産物はPfu Turbo DNAポリメラーゼ及び上記と同じ反応緩衝液を用いて得た。PCR増幅は、鋳型としてマウスの心脳Marathon−Ready cDNA(Clontech)(遺伝子特異的プライマーCATTCTGGTTGCCTGCTGCTGC(配列番号37))を用い、94℃×20秒間の変性ステップ、68℃×3分間のアニーリング及び合成ステップのサイクルに32回かけて実施した。その後、プライマー(ACCTGAGCCAAGTCTGCCAAGC(配列番号38))を用いる入れ子PCR反応を25増幅サイクルで実施した。PCR産物を一般的な方法を用いてPCR−Blunt II−TOPOベクター(Invitrogen)にクローン化し、配列決定した。
3’RACE産物はPfu Turbo DNAポリメラーゼ及びDMSOを除く以外は同一の反応緩衝液を用いて得た。PCR増幅は、鋳型としてマウスの心脳Marathon−Ready cDNA(Clontech)(遺伝子特異的CTGCTGAAGTTGGAGAAAAGTGCG(配列番号39))を用い、94℃×20秒間の変性ステップ、68℃×3分間のアニーリング及び合成ステップのサイクルに32回かけて実施した。その後、プライマーGGCCATGTACAGTCACGACGAAG(配列番号40)またはGAGCTCCAGACGGTGAAGGAAAC(配列番号41)を用いる入れ子PCR反応を25サイクル実施した。PCR産物を一般的な方法を用いてPCR−Blunt II−TOPOベクター(Invitrogen)にクローン化し、配列決定した。
(ゲノム構造)
3’マウスDisc1 cDNA配列(ヌクレオチド2376〜2490)をプローブとして用いてBAC(細菌人工染色体)マウスライブラリー(Incyte Genomics)をスクリーニングした。製造業者が推奨しているようにハイブリダイゼーションのために一般的手順を用いた。二本鎖プローブをレディプライマーII(Amersham Pharmacia BiotechレディプライマーIIランダムプライム標識システム)を用いて[α−32P]dCTPで標識し、Princeton Separations Centri−Sepカラムを用いて精製した。
ポジティブBACクローンをPCR(プライマー組1 GGATTCTCACATCGTTTCTGC(配列番号42)及びGAGAGCTTCGTCGTGACTG(配列番号43);プライマー組2 GAAATGGCCACTATACCTGC(配列番号44)及びCGGCAGCAGTGGTTGTGA(配列番号45))により確認した。PCRはAmpliTaqゴールトDNAポリメラーゼ(Applied Biosystems)を用いて実施した。各50μl反応物は1.25U 酵素、0.2μM 各プライマー、0.2mM 各dNTP、10mM トリス−Cl(pH8.3)、50mM
KCl、1.5mM MgCl及び0.001%(w/v) ゼラチンを含んでいた。94℃で9分間インキュベート後、反応物を94℃×20秒間の変性ステップ、60℃×30秒間のアニーリングステップ及び72℃×1分間の合成ステップのサイクルに32回かけた。
TRAX遺伝子はヒト染色体lq42上のDISC1から上流に位置している。PCR結果は、3’マウスTRAXに対してポジティブなマウスBACクローンの1つはPCRにより5’マウスDisc1に対してもポジティブであることを示した。Tsnaxに対してプライマーCCACATGCTTTCAACGAGTT(配列番号46)及びAGAGCAGGTACCAGGACTGAC(配列番号47)を用いた。2つのDisc1プライマー組を用いた(組1 TTCATCCAACTCTCCCTTGG(配列番号48)及びGGGCCTGTCTGAGCTAGATG(配列番号49);組2 AGACTTGGCTCAGGTGACGA(配列番号50)及びGCGGTTGCTCAGTAGGTAG(配列番号51))。PCR条件は上記と同じであった。
(ノーザンブロット分析)
Clontechマウス多組織をDisc1(ヌクレオチド2376〜2490)を用いてプローブした。プローブは、マウス心Marathon−Ready cDNA(Clontech)を鋳型として用いるPCRにより得た。Disc1は心臓、脳、腎臓及び精巣中に〜7kb及び〜4.4kbの転写物として弱く存在している。
Clontechラット多組織ノーザンブロットに対して60℃で低緊縮ハイブリダイゼーションを実施した。Disc1心cDNAクローンの1つをHindIII及びEcoRIを用いて切除することによりDisc1のヌクレオチド1138〜2497に相当するプローブを得た。〜7kb転写物は心臓及び骨格筋で認められ、別の〜1.35kb転写物は心臓、肝臓、腎臓及び脳で認められた。発現レベルは骨格筋及び脳よりも心臓及び肝臓で高かった。
(生命情報科学分析)
マウスTRAX cDNA配列をデーターベースwww.tigr.org.(Zhaoら,Genome Res.,11(10):1736−1745(2001))にかけることによりTIGR BAC末端配列決定プロジェクトから同定した。
ヒトDISC1及びマウスDisc1 DNA及びタンパク質配列をClustal Wプログラム(Thompsonら,Nucleic Acids Res.,22(22):4673−80(1994))を用いてアラインした。ヒト及びマウス配列はPROSITEを用いてサブ配列について特徴づけられた(Bairoch,Nucleic Acids Res.,19(補遺):2241−2245(19991);Henikoffら,Nucleic Acids Res.,19(23):6565−6572(1991))。ヒト及びマウスDISC1配列はいずれもロイシンジッパーモチーフに対してポジティプであった。マウスまたはヒト配列をInterProプログラム(Apweilerら,Bioinformatics,16(12):1145−1150(2000))を用いて検索することによりDUF232、トロポミオシン及び2極性核移行シグナルに対するホモロジーが認められた。
(in situハイブリダイゼーション)
C57BL6雄マウス(20〜25g,ニューヨーク州ジャーマンタウンに所在のTaconic)を12時間ずつの明暗の光周期で動物ケア施設(AAALAC証明)に収容に、水道水及びげっ歯類飼料は自由に摂取させた。順化(5〜10日)後、動物を過剰量のCOで安楽死させ、脳を凍結させ、20μmの冠状クリオスタット切片をゲラセン被覆スライド上で集めた。
マウスDisc1の断片(塩基1138−2497)を心cDNAクローンからHindIII及びEcoRIを用いて切除し、pBluescriptベクター(カリフォルニア州ラホヤに所在のStratagene)にサブクローン化した。次いで、プラスミドを用いて、in situハイブリダイゼーション用の35S−UTP標識cRNAプローブを作成した。
簡単に説明すると、切片を載せたスライドを4% パラホルムアルデヒドで後固定し、無水酢酸で処理し、クロロホルム及び水を用いて脱脂、脱水した。次いで、スライドを50% ホルムアルデヒドハイブリダイゼーション混合物中Disc1 mRANに対するアンチセンスまたはセンス(コントロール)リボプローブ200μl(6×10DPM/スライド)とハイブリダイズし、カバーガラスを被せることなく湿潤スライドチャンバにおいて55℃で一晩インキュベートした。翌朝、スライドを2×SSC/10mM DTTで洗浄し、RNase A(20μg/ml)で処理し、60℃において0.1×SSCで洗浄して、非特異的標識を除去した。脱水後、スライドをBioMax(BMR−1;コダック)X線フィルムに3日間対置し、NTB2核エマルション中に浸した。スライドを4〜6週間曝し、写真技術により処理し、クレシルバイオレットで染色し、カバーガラスを被せた。
Disc1のクローニング
DISC1タンパク質配列を公開マウスゲノムデーターベース(http://www.ncbi.nlm.nih.gov/genome/seq/MmHome.html)に基づいて検索することによりDISC1配列に相当する4つのマウスゲノムDNA配列が同定された(表2)。これらの配列はヒトDISC1ゲノム配列のエキソン2、6、12及び13に相当した(Millarら,Mol.Psychiarty,6(2):173−178(2001))。全脳及び心cDNAライブラリーからDisc1の中心部分をPCR増幅するためにマウスゲノム断片1及び4に対するプライマーを用いた。次いで、5’及び3’RACEを用いて、オルソロガスDisc1配列の残りを得た。
Figure 2005526516
Disc1 cDNAは3190bpの長さであり、タンパク質851アミノ酸長に相当する2553bpのオープンリーディングフレームを有している。インフレームスプライス変異体も同定された(配列番号3及び4)。
スプライス変異体は3001bpの長さであり、完全長マウスcDNAに比較して189塩基対が欠失していた。この変異体では、ATGからヌクレオチド+1として、ヌクレオチド+1843〜+2031がスプライスされている。タンパク質788アミノ酸長に相当する2364bpのオープンリーディングフレームを有している。
ヒトDISC1のスプライス変異体はすでに同定されていた(Millarら,Hum.Mol.Genet.,9(9):1415−23(2000))。しかしながら、Disc1スプライス変異体とは遺伝子の位置が異なっている。完全長Disc1配列及びスプライス変異体配列の両方を脳及び心cDNAライブラリーで増幅させた。
Disc1のクローニング中多くの一塩基多型(SNP)も同定された(表3)。
Figure 2005526516
生命情報科学分析
ヒト及びマウスDNA配列のClustal W(Thompsonら,Nucleic Acids Res.,22(22):4673−4680(1994))アラインメントは、これらの配列間の60%の同一性を示した。ヒト及びマウスタンパク質配列間のタンパク質アラインメント(図1)は、これらのタンパク質配列間の56%同一性及び14%類似性(同一のアミノ酸を除く)を示した。これは、マウス及びヒトオルソログ間で通常見られるよりも低度のホモロジーである(Makalowskiら,Genome Res.,6(9):846−857(1996))。
PROSITEを用いる生命情報科学分析は、ヒトDISC1配列中に存在する3つのロイシンジッパーモチーフがマウス中に保存されていることを示した。生命情報科学分析法はLandschulzら(Science,240(4860):1759−1764(1988);Bairoch,Nucleic Acids Res.,19(補遺):2241−2245(1991);Henikoffら,Nucleic Acids Res.,19(23):6565−6572(1991))に記載されている。ロイシンジッパーモチーフは、Disc1中のアミノ酸454−475、アミノ酸461−482及びアミノ酸603−624に、DISC1中のアミノ酸458−479、アミノ酸465−486及びアミノ酸607−628に位置していた。
すでに記載されている(Millarら,Hum.Mol.Genet.,9(9):1415−1423(2000))ヒトDISC1タンパク質のC末端の多重コイルドメインはマウスタンパク質中にも保存されている。加えて、マウス配列のInterproScanデーターベース(Apweilerら,Bioinformatic,16(12):1145−1150(2000))検索は、推定プレホールディグシャペロンDUF23に対して低いホモロジーを示した(Moriら,J.Biol.Chem.,273(45):29794−29800(1998))。対照的に、ヒトDISC1中に存在する二極性核移行シグナル(Dingwallら,Annu.Rev.Cell.Biol.,2:367−390(1986))もトロポミオシンに対する弱いホモロジー(macLeod,6(5):208−212(1987))もDisc1中には見られなかった。
Disc1染色体局在化
マウスDisc1とヒトDISC1間のホモロジーレベルが低いために、クローン化Disc1遺伝子配列がマウスゲノム中のヒト染色体1q42に対応する合成領域に由来していたことを示すことによりマウスゲノム配列がDISC1の真のオルソログであることを証明すべくマウスゲノム配列を試験した。TRAX(トランスリン関連因子X;Tsnax,NM_016909)は、染色体1上のヒトDISC1配列に近位の35kb(キロベース)であることが判明した(Millarら,Genomics,67(1):69−77(2000))。
TIGRマウスBAC末端配列決定データーベースをマウスTRAX(Tsnax,NM_016909)配列(www.tig.org)を用いて検索することによりマウスBACを同定した(Zhaoら,Genome Res.,11(10):1736−1475(2001))。
Tsnax配列を含む2つのBACが同定された。BAC 418L11はTsnaxのヌクレオチド964〜1446を含んでおり、BAC 236F19はTsnaxのヌクレオチド1500〜2410を含んでいた(図5)。Disc1配列259E12を含むBACは、ES BACライブラリーに対してDisc1プローブをハイブリダイズすることによっても同定した。
TsnaxがマウスゲノムのDisc1の近くに位置していることを確認するために、Tsnax及びDisc1由来のプライマーを用いるPCR増幅を同定したBACの各々に対して実施した。418L11はアミノ酸(aa)733〜983でTsnax DNAに対してポジティブであり、aa 1524〜1660でTsnax DNAプライマーを用いてTsnax配列3’に対してネガティブであった。236F19は418L11の遠位にゲノムマウス配列を含んでいる。PCR結果は、236F19はaa 1524〜1660でTsnax配列に対してネガティブであるが、aa 2036〜2258でTsnax配列に対してポジティブであったことを示した。加えて、236F19はaa 640〜771及びaa 828〜1035に対するプライマーを用いてDisc1配列に対してポジティブであった。この結果は、Disc1がヒト染色体1q42に相当するマウス合成領域にあったのでDISC1の真のオルソログであったことを示した。
ノーザン分析
Disc1プローブをClontechマウス多組織ノーザンブロットに対してハイブリダイズした。低緊縮洗浄条件で、Disc1転写物が心臓、脳、腎臓及び精巣で同定された。心臓は7.0及び4.4kbの転写物を有し、精巣は10及び4.4kbの転写物を有し、腎臓は4.4kbの1つの転写物を有していた。かすかな転写物が7.0kbで脳中でも同定された。Disc1プローブをClontechラット多組織ノーザンブロットに対してハイブリダイズした。低緊縮洗浄条件で、Disc1転写物が心臓、脳、肝臓、骨格筋、腎臓及び精巣において同定された。より高い緊縮洗浄条件では、7.0kbの1つの心臓転写物のみが同定された。
in situハイブリダイゼーション
C57BL6マウス脳切片でDisc1リボプローブを用いて成熟マウス脳に対してin situハイブリダイゼーション分析を実施した。海馬の歯状回では高レベルの発現が見られ、嗅球、小脳、並びに海馬のCA1、CA2及びCA3野では低レベルの発現が見られた。
他の実施態様も本発明の請求の範囲内である。幾つかの実施態様を示し、説明してきたが、本発明の趣旨及び範囲を逸脱することなく各種修飾を加えることができる。
ヒトDISC1(“oth:human”;配列番号5)とマウスオルソログ(“oth:mouse”;配列番号1)をClustal Wアラインメントによりアラインさせた。2つのタンパク質間の同一性は56%、類似性は14%(同一アミノ酸を除く)であった。InterProドメイン検索により、ヒト配列中のトロポミオシン(アミノ酸349〜366及びアミノ酸556〜581)及び二極性核移行シグナル(アミノ酸331〜348)の弱い示唆が示された(Apweilerら,Bioinformatics,16(12):1145−1150(2000))。マウス配列はDUF232(アミノ酸454〜477)に対して低いホモロジーを有していた。矢印は転座切断点を示す。生命情報科学分析により、マウス(アミノ酸454〜475、アミノ酸461〜482及びアミノ酸603〜624)とヒト(アミノ酸458〜479、アミノ酸465〜486及びアミノ酸607〜628)間に3つのロイシンジッパーモチーフが保存されていることが示された。 ヒトDISC1(“oth:human”;配列番号6)とマウスDisc1核酸(“oth:mouse”;配列番号2)の比較。 ヒトDISC1(“oth:human”;配列番号6)とマウスDisc1核酸(“oth:mouse”;配列番号2)の比較。 ヒトDISC1(“oth:human”;配列番号6)とマウスDisc1核酸(“oth:mouse”;配列番号2)の比較。 マウスDisc1スプライス変異体アミノ酸配列(配列番号3)。 TGA終止コドンと共にマウスDisc1スプライス変異体コード化核酸配列(配列番号4)。 Disc1ゲノム領域のBACマップ。TIGR BAC末端配列決定データーベースを用いて2つのBACを同定した(Zhaoら,Genome Res.,11(10):1736−1745(2001))。418L11はTsnax遺伝子の配列946〜1446を含む。236F19はTsnaxのヌクレオチド1500〜2410を含む。Bac259E12はマウスBACライブラリー(Incyte)に対してDisc1プローブ(ヌクレオチド2376〜2490)をハイブリダイズさせることにより同定した。
【配列表】
Figure 2005526516
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Claims (19)

  1. 配列番号1の少なくとも18連続アミノ酸を含む精製ポリペプチド。
  2. 前記ポリペプチドが配列番号1の少なくとも50連続アミノ酸を含む請求の範囲第1項に記載のポリペプチド。
  3. 前記ポリペプチドがエキソン1−エキソン2、エキソン2−エキソン3、エキソン3−エキソン4、エキソン4−エキソン5、エキソン5−エキソン6、エキソン6−エキソン7、エキソン7−エキソン8、エキソン8−エキソン9、エキソン9−エキソン10、エキソン10−エキソン11、エキソン11−エキソン12及びエキソン12−エキソン13からなる群から選択される2つ以上の連続エキソンコード化領域の少なくとも9連続アミノ酸を含む請求の範囲第1項に記載のポリペプチド。
  4. 前記ポリペプチドが配列番号1、配列番号3、または修飾配列番号1のアミノ酸配列を含み、修飾配列番号1はアミノ酸46:A→V、アミノ酸58:G→D、アミノ酸111:E→D、アミノ酸214:F→L及びアミノ酸231:C→Rからなる群から選択される1つ以上の修飾を含む、請求の範囲第1項に記載のポリペプチド。
  5. 前記ポリペプチドが配列番号1、配列番号3、または修飾配列番号1のアミノ酸配列からなり、修飾配列番号1はアミノ酸46:A→V、アミノ酸58:G→D、アミノ酸111:E→D、アミノ酸214:F→L及びアミノ酸231:C→Rからなる群から選択される1つ以上の修飾を含む、請求の範囲第1項に記載のポリペプチド。
  6. 前記ポリペプチドが配列番号1のアミノ酸配列からなる請求の範囲第1項に記載のポリペプチド。
  7. a)請求の範囲第1項から第6項のいずれか1項に記載のポリペプチドをコードし、外因性プロモーターに転写的に連結されている;b)配列番号2またはその相補体中に存在する少なくとも30連続塩基であり、固体支持体に結合している;c)配列番号2である;d)ヌクレオチド137:C→T、ヌクレオチド173:G→A、ヌクレオチド333:G→T、ヌクレオチド606:C→T、ヌクレオチド640:T→C、ヌクレオチド691:T→C及びヌクレオチド1191:G→Aからなる群から選択される1つ以上の修飾を含む修飾配列番号2である;またはe)配列番号4である;のいずれかであるヌクレオチド配列を含む組換え核酸。
  8. 前記ヌクレオチド配列が配列番号2、配列番号4、または修飾配列番号2のいずれかであり、修飾配列番号2はヌクレオチド137:C→T、ヌクレオチド173:G→A、ヌクレオチド333:G→T、ヌクレオチド606:C→T、ヌクレオチド640:T→C、ヌクレオチド691:T→C及びヌクレオチド1191:G→Aからなる群から選択される1つ以上の修飾を含み、前記ヌクレンチド配列が外因性プロモーターに転写的に連結されている請求の範囲第7項に記載の組換え核酸。
  9. 前記組換え核酸が発現ベクターである請求の範囲第8項に記載の組換え核酸。
  10. 前記細胞がプロモーターにより認識されるRNAポリメラーゼを含む請求の範囲第9項に記載の組換え核酸を含む組換え細胞。
  11. マウス細胞ゲノムに配列番号1の少なくとも20連続塩基をコードする組換え核酸を導入するステップを含む方法により作成される組換え細胞。
  12. ヒト精神分裂病における欠損1(disrupted−in−schizophrenia1)ポリペプチド全体わたり、配列番号1のポリペプチドに選択的に結合する抗体を含む精製抗体調製物。
  13. 配列番号1の少なくとも20連続アミノ酸を含む精神分裂病における欠損1(Disc1)ポリペプチドをコードする対立遺伝子の改変を含み、前記改変により対立遺伝子からの前記ポリペプチドの完全長発現が実質的に減少または増加している組換えマウス。
  14. Disc1ポリペプチドが配列番号1、配列番号3、または修飾配列番号1からなり、修飾配列番号1はアミノ酸46:A→V、アミノ酸58:G→D、アミノ酸111:E→D、アミノ酸214:F→L及びアミノ酸231:C→Rからなる群から選択される1つ以上の修飾を含む、請求の範囲第13項に記載の組換えマウス。
  15. 前記改変が前記ポリペプチドの発現を実質的に除去する請求の範囲第13項に記載の組換えマウス。
  16. 前記改変により短小化ポリペプチドが生ずる請求の範囲第13項に記載の組換えマウス。
  17. 前記マウスが両Disc1対立遺伝子の改変を含み、前記改変により前記対立遺伝子からのポリペプチドの完全長発現が実質的に低下している請求の範囲第13項に記載の組換えマウス。
  18. (a)配列番号1の少なくとも約20連続アミノ酸を含む化合物をDisc1ポリペプチドと接触させるステップ、及び(b)Disc1ポリペプチドに結合する化合物の能力を調べるステップを含むDisc1ポリペプチドに結合し得る化合物のスクリーニング方法。
  19. ポリペプチドが配列番号1、配列番号3、または修飾配列番号1からなり、修飾配列番号1はアミノ酸46:A→V、アミノ酸58:G→D、アミノ酸111:E→D、アミノ酸214:F→L及びアミノ酸231:C→Rからなる群から選択される1つ以上の修飾を含む、請求の範囲第18項に記載の方法。
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