JP2005525540A - 回路構造、レドックス再生利用センサー、センサー構造、および、センサー電極によって供給された電流信号の処理方法 - Google Patents

回路構造、レドックス再生利用センサー、センサー構造、および、センサー電極によって供給された電流信号の処理方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、回路構造(100)、レドックス再生利用センサー、センサー構造、および、センサー電極によって形成された電流信号の処理方法に関するものである。回路構造(100)は、センサー電極(101)と、制御回路(102)と、電流源(104)とを備えている。この制御回路は、入力部(103)を介してセンサー電極に連結されている。電流源は、それを制御回路によって駆動できるように、電流源の制御入力部(105)を介して制御回路の制御出力部(106)に連結されており、電流源の出力部を介してセンサー電極に連結されている。また、制御回路にその入力部を介して流れる電流信号(108)が所定の電流強度範囲外である場合、制御回路の入力部に流れる電流を所定の電流強度値にするように、電流源が生成した電流(109)を設定するために、制御回路が電流源を制御するように設定されている。また、制御回路の入力部を介して制御回路に流れる電流信号が、所定の電流強度範囲内である場合、電流源が生成した電流を実際の値に固定するように、制御回路が電流を制御する。さらに、回路構造は、制御回路の入力部を介して制御回路に流れる電流信号が所定の電流強度範囲外であるという事象を検出できる検出ユニット(110)を、備えている。

Description

発明の詳細な説明
本発明は、回路構造と、レドックス再生利用センサーと、センサー構造と、センサー電極によって供給された電流信号の処理方法とに関するものである。
図2Aおよび図2Bは、[1]に記述されているようなバイオセンサーチップを示している。このセンサー200は、金から構成される2つの電極201・202を備えており、これらの電極は、電気的に絶縁された材料から構成される絶縁層203に埋設されている。電極201・202には、電極端子204・205が接続されている。この電極端子204・205により、電極201・202で、電位(elektronische Potential)が供給される。電極201・202は、プレーナ型電極として配置されている。各電極201・203上には、DNAプローブ分子206(捕獲分子(Faengermolekuele)とも呼ばれる)が固着されている(図2A参照)。この固着は、いわゆる金‐硫黄‐結合によって行われる。電極201・202上には、調査するべき分析物(zu untersuchende Analyt)、例えば、電解液207が塗布される。
電解液207に、DNAプローブ分子206の配列と相補的な(つまり、キーロック原理(Schluessel-Schloss-Prinzip)に従い捕獲分子と立体的に適合した)塩基配列を有するDNA鎖208が含有されている場合、これらDNA鎖208は、DNAプローブ分子206と2本鎖雑種核酸分子形成する(hybridisieren)(図2B参照)。
DNAプローブ分子206とDNA鎖208との2本鎖雑種核酸分子形成(Hybridisierung)は、各DNAプローブ分子206の配列と、それに対応するDNA鎖208の配列とが、互いに相補的である場合にのみ起こる。そうではない場合、2本鎖雑種核酸分子形成は起こらない。それゆえ、所定配列のDNAプローブ分子は、特定のDNA鎖、すなわち、それぞれ相補的な配列を有するDNA鎖とのみ結合、つまり2本鎖雑種核酸分子形成できる。これにより、センサー200の選択力が高度になる。
2本鎖雑種核酸分子形成が起こると、図2Bから明らかなように、電極201・202間のインピーダンスの値が変化する。この変化したインピーダンスは、適切な電圧を電極端子204・205に印加し、そしてその結果として生じた電流を記録する(Erfassens)ことにより、検出される。
2本鎖雑種核酸分子形成すると、電極201・202間におけるインピーダンスのキャパシタンス成分が減少する。この原因は、DNAプローブ分子206と、DNAプローブ分子206と2本鎖雑種核酸分子形成するDNA鎖208との両方が非導電性であるため、各電極201・202が、明らかに、ある程度電気的に遮断されるからである。
測定精度を改善するために、多数の電極の組201・202を使用し、これらを互いに並列接続することが、[2]から知られている。これらは、互いにしっかりとかみ合うように配置されており、その結果、いわゆるインターデジタル電極(Interdigitalelektrode)300となる(図3Aに平面図を示し、図3Bに、図3Aの切断線I‐I´に沿った図3Aの断面図を示す)。電極の寸法および電極間の距離は、検出されるべき分子の長さ、すなわち、DNA鎖208の長さまたはそれ以下、例えば、200nmおよびそれ以下の範囲となる。
さらに、巨大生体高分子を記録するための酸化還元再生利用工程(Reduktion-/Oxidations-Recycling-Vorgang)に関する基本原理が、例えば[1]および[3]から知られている。酸化還元再生利用工程(以下ではレドックス再生利用工程と記す)について、図4A、図4B、図4Cに基づいて以下に詳述する。
図4Aは、第1電極401および第2電極402を備える、バイオセンサーチップ(英文では、「チップ」に相当する語句がありませんでした。独文にて確認してください)400を示す。第1電極401および第2電極402は、絶縁層403に形成されている。金から構成された第1電極401上には、固定領域404が形成されている。固定領域404は、第1電極401上においてDNAプローブ分子405を固着化させるために用いられる。第2電極上には、このような固定領域は備えられていない。
固着されたDNAプローブ分子405の配列と相補的な配列を有するDNA鎖407が、バイオセンサー400によって記録されると、センサー400は、調査される溶液406に含まれている可能性のあるDNA鎖407が、DNAプローブ分子405の配列と相補的な配列で2本鎖雑種核酸分子形成できるように、調査される溶液(例えば電解液406)に接触する。
図4Bには、記録されるDNA鎖407が、調査される溶液406中に含まれ、かつ、DNAプローブ分子405と2本鎖雑種核酸分子形成する様子が示されている。
調査される溶液中のDNA鎖407は、酵素408で標識されている(マーキングは標識のほうがいいと思います)。酵素408により、以下に記述する分子を、帯電された部分分子に分解することが可能になる(文章を2つに分けました)。通常、調査される溶液406に含まれる確認(ermittelnde)されるDNA鎖407よりも、著しく多い数のDNAプローブ分子405が供給されている。
調査される溶液406中に含まれる場合のある、DNA鎖407を、酵素408とともに、固着されたDNAプローブ分子405と2本鎖雑種核酸分子形成させた後、バイオセンサー400をすすぐ。この結果、2本鎖雑種核酸分子形成されていないDNA鎖が除去され、バイオセンサーチップ400が、調査される溶液406によって洗浄される。上記すすぎに用いるすすぎ液、または、後の段階で特別に供給された他の溶液には、帯電していない物質を添加する。この物質は、2本鎖雑種核酸分子形成されたDNA鎖407に沿った酵素408によって、陰電荷(elektronischen Ladung)を有する第1部分分子410と正の電荷を有する第2部分分子とに分解できる分子を含有している。
陰電荷を有する第1部分分子410は、図4Cに矢印411によって示されているように、正の電荷を有する第1電極401に引き寄せられる(図4C参照)。陰電荷を有する第1部分分子410は、正の電位を有する第1電極401において酸化され、酸化された部分分子413として、陰電荷を有する第2電極402に引き寄せられ、再び還元される。還元された部分分子414は、正の電位を有する第1電極401にもう一度移動する。このようにして、酵素406によって発生したそれぞれの荷電粒子の数に比例した電子回路電流が、発生する。
この方法を用いる際に評価される電子パラメータは、図5のグラフ500に示されているように、時間tの関数として、電流の変化値m=dI/dt(m=dI/dtは、電流の変化値に係っていると思います。独文にて確認して下さい)である。
図5に、時間502に応じた電流501の関数を示す。生じた曲線外形(英文では、curve profileです。)(Kurvenverlauf)503は、時間経過の影響を受けないオフセット電流Ioffset504を有している。オフセット電流Ioffset504は、バイオセンサー400が理想型ではないために、発生する。オフセット電流Ioffsetが生じる基本的な原因は、DNAプローブ分子405を有する第1電極401の被覆が理想的になされていない、すなわち、完全な密度で行われていないということである。第1電極401がDNAプローブ分子405によって十分に密集して被覆されている場合、固着したDNAプローブ分子405によって発生するいわゆる2層キャパシタンスに基づき、第1電極401と導電性の調査される溶液406との間に、主として静電結合(kapazitive elektronische Kopplung)が生じるはずである。しかしながら、被覆が不完全な場合には、特に抵抗成分をも有する寄生電流経路が、第1電極401と調査される溶液406との間にできてしまう。
しかしながら、酸化還元工程を可能にするためには、DNAプローブ分子405を有する第1電極401の被覆は完全である必要はなく、これにより、帯電された部分分子、すなわち陰電荷を有する第1部分分子410が、電気力(elektrische Kraft)で、第1電極401に引き寄せられる。一方、このようなバイオセンサーの感度をできるだけよくし、かつ同時に寄生的影響を可能な限りわずかにするために、DNAプローブ分子405を有する第1電極401の被覆はできるかぎり密集していなければならない。このようなバイオセンサー400によって決定された測定値の再現性を高めるため、2つの電極401・402は、常に、レドックス再生利用工程において酸化還元手順を行うための十分に大きな面積を備える必要がある。
巨大生体高分子は、例えば、蛋白質またはペプチドまたはそれぞれ所定配列のDNA鎖であってもよい。巨大生体高分子として蛋白質またはペプチドを記録するとき、第1分子および第2分子はリガンドである。リガンドは、記録される蛋白質またはペプチドと、例えば対応するリガンドが配置された、それぞれの電極にて結合可能な、結合活性を有する活性物質である。
リガンドとしては、酵素作用物質、薬剤、糖、または、抗体、または、蛋白質またはペプチドと特異的に結合する性能を有している何らかの分子がある。
巨大生体高分子が、バイオセンサーを用いて記録しようとする所定配列を有するDNA鎖である場合、バイオセンサーを用いて、所定配列を有するDNA鎖が、DNA鎖の配列と相補的な配列を有するDNAプローブ分子と、第1電極上の分子として、2本鎖雑種核酸分子形成することが可能になる。
プローブ分子(捕獲分子とも呼ばれる)は、リガンドであってもDNAプローブ分子であってもよい。
図5の直線503の傾きに相当する上述の値m=dI/dtは、測定電流を記録するために用いられる電極の電極面積に比例した値である。したがって、値mは、用いられる電極の長さ、例えば、第1電極201および第2電極202の場合、図2Aおよび図2Bに記している平面に対して垂直に延びた第1電極201および第2電極202の長さに比例した値である。複数の電極を並列接続する(例えば既知のインターデジタル電極配置(図3A、図3B参照))と、測定電流の変化値は、それぞれ並列接続された電極数に比例する。
しかしながら、測定電流の変化値の範囲は、様々な影響を受けて非常に大きく変動する。ここでは、センサーによって検出可能な電流範囲を、ダイナミックレンジと呼ぶ。また、5デケード(fuenf Dekaden)の電流強度範囲を所望の値のダイナミックレンジと呼ぶ場合も多い。変動が大きい原因は、センサー形状に加え、生化学的境界条件にある場合もある。したがって、異なるタイプの記録される巨大生体高分子によって、発生した測定信号、すなわち特に測定電流およびその時間的変化値、に関する値の範囲が大きく異なるようになることも可能になる。これにより、再び、後段の均等な測定装置(einheitlicher Mess-Eleltronik)を備えた所定の電極配置に対する要求を有する必要な全ダイナミックレンジが拡大する。
このような回路のダイナミックレンジを大きくするという必要性により、必要なダイナミックレンジを十分正確におよび信頼できるようにするために、測定装置を高価で複雑に設計することになる。
さらに、全測定時間におけるオフセット電流Ioffsetの変化値は、測定電流mの時間変化値よりもはるかに大きい場合が多い。このような例では、大きな信号の範囲内で、時間に応じて変化する非常に小さな変化値を、非常に正確に測定する必要がある。そのためには、非常に高度な測定機器を用いることが求められる。したがって、測定電流の記録には、コストがかかり、複雑で高価になる。さらに、この事は、センサー構造を縮小しようとすることとは相反するものである。
つまり、ダイナミックレンジに対する要求、及び、それに伴うセンサーにおける事象(Sensor-Ereignissen)を検出するための回路の性能に対する要求は、著しく高い。

回路設計において、用いる要素(ノイズ、パラメータの変化)の非理想性について、これらの非理想性が可能な限り無視できる程度に機能する動作点が、回路中のこれらの構成素子用に選択されるような形で考慮することが知られている。
しかしながら、回路を、大きなダイナミックレンジを越えて駆動しようとすると、ダイナミックレンジ全域を越えた最適な動作点を保つことはますます困難で、かつ複雑であり、コストがかかるだろう。
例えばセンサーにおいて発生するようなわずかな信号電流を、増幅器回路を用いて信号電流を例えば外部器機にさらに流すことができるか、または、内部を定量化できる水準に、上げることができる。
妨害に対する免疫性および利用者への対応の良さのゆえに、センサーと、評価されるシステムとのデジタルインターフェースが有効である。アナログ測定電流は、あらかじめ、センサーの近くでデジタル信号に変わる。このことを、集積アナログデジタル変換器(ADC)を用いて行うことができる。わずかなアナログ電流信号をデジタル化するためのこのような集積構想については、例えば[4]に開示されている。
必要なダイナミックレンジを達成するために、ADCの分解能は適度に大きく、信号/雑音比は十分に高くなければならない。さらに、センサー電極のすぐ近くにこのようなアナログデジタル変換器を集積することは、高い技術的挑戦であり、そのプロセス操作は複雑でコストがかかる。さらに、センサーの信号/雑音比を十分に上げることは、非常に困難である。
本発明の目的は、時間的に非常にわずかに変化した電流に対する検出感度が改善された、誤差に強い回路構造を提供することにある。
この目的を、独立特許請求項の特徴部分における、回路構造と、レドックス再生利用センサーと、センサー構造と、センサー電極を介して形成された電流信号の処理方法とによって、達成する。
本発明は、センサー電極と、入力部を介して上記センサー電極と連結している制御回路と、電流源とを備えた回路構造を提供している。電流源は、上記制御回路により制御可能になるように、電流源の制御入力部を介して上記制御回路の制御出力部に連結され、かつ、電流源の出力部を介して上記センサー電極に連結されている。また、上記制御回路にその入力部を介して流れる電流信号が、所定の電流強度範囲外である場合、上記制御回路が上記電流源を制御して、上記電流源が電流源により発生した電流を設定し、上記制御回路の入力部に流れる電流が所定の電流強度値になるように、上記制御回路が設定されている。さらに、上記制御回路へその入力部を介して流れる電流信号が、所定の電流強度範囲内である場合、上記制御回路が上記電流源を制御して、上記電流源が電流源により発生した電流を実際の値に固定するように、上記制御回路が設定されている。さらに、回路構造は、制御回路の入力部を介して流れ込む電流信号が所定の電流強度範囲外であるという事象(Ereignis)を検出できる検出ユニットを、備えている。
具体的には、センサー電極では、例えば、センサー電極に固着された捕獲分子における、酵素標識を有するDNA鎖の2本鎖雑種核酸分子形成といった、センサー事象が行われる。このとき、この酵素は、それに適した液体を添加する際に、自由電荷担体(freie Ladungstraeger)を生成する。この自由電荷担体は、センサー電極において電流の流れを生じさせるものである。これにより、センサー電極において、センサー電流は、時間に応じて変化する(例えば図5参照)。このセンサー電流ISensorの特徴は、制御回路の入力部を介して流れる電流IMessに影響する点にある。また、制御回路は、その入力部を介して流れる電流IMessが所定の電流強度範囲外である場合に、制御回路の調整出力部を介して電流源の調整入力部に信号を供給するように、設定されている。この信号は、電流源がその出力部において、制御回路の入力部を介して流れる電流強度IMessが所定の電流強度値になるような電流値IRangeを、供給するような、信号である。検出ユニットが、制御回路に連結されることが好ましい。この検出ユニットは、制御回路においてその入力部を介して流れる電流信号IMessが所定の電流強度範囲外であるという事象を、検出する。これに対して、制御回路の入力部を介して流れ込む電流信号が、所定の電流強度範囲内である場合、制御回路は、その調整出力部に、電流源の調整入力部に供給される信号を生成し、この制御回路は、それによって生成された電流IRangeを実際の一定値に保つ。具体的には、所定の電流間隔だけセンサー電流がさらに上昇した場合、検出信号が生成される。このようにして、センサー電極のセンサー事象が記録される。
言い換えると、本発明では、pA−nA範囲における最も小さな電流の信号処理を実現する。このとき、アナログ電流信号ISensorは、センサーのすぐ近くで、一連の検出信号(例えばパルス)に変わる。つまり、アナログ電流信号ISensorを時間的に続いた検出信号に(好ましくは周波数に)変えることにより、デジタル化が行われる。センサーのすぐ近くで信号処理を行うことにより、センサー信号の経路では信号処理ユニットへの妨害的な影響を受けないか、または、わずかにする。これにより、信号/雑音比が高くなる。つまり、有効信号を、センサーのすぐ近くでセンサー信号から取り除く。
さらに、本発明の回路構造を用いて、センサーまたは信号処理ユニットの感度およびダイナミックレンジを、個々のケースの要求に対して柔軟に設定できるという利点がある。図5に示したように、例えば、レドックス再生利用原理を用いてDNA鎖を検出する場合、2本鎖雑種核酸分子形成事象を、時間的に一定に上昇する信号の流れに変える。測定時間を設定し、超過する度に検出パルスを引き起こす所定の電流強度範囲を設定することによって、感度およびダイナミックレンジを調節できる。したがって、本発明では、(例えば1pA〜100nAの電流を記録するために)5デケードの所望の値のダイナミックレンジを、非常に簡単に実現できる。
本発明の回路構造の有効な他の形態において、この回路構造には、さらに、上記検出ユニットに電気的に連結された計数素子(Zaehler-Element)が備えられている。この計数素子は、検出ユニットによって検出された事象の数、および/または、事象の時間的順序を計算するように、設定されている。
この計数素子が、制御回路の入力部に流れている電流が所定の電流強度範囲の上限を越えた場合に、計数読み取り値が所定値だけ上昇するように、設定されていることが好ましい。これに対して、制御回路の入力部に流れている電流が所定の電流強度範囲の下限を下回った場合、計数読み取り値が所定値だけ下がるように、計数素子が設定されていることが好ましい。
上述した計数素子の機能は、センサー電流ISensorのセンサー事象によりしだいに増加するというような兆候を、センサー電流が示すというものである。所定の電流強度範囲を超える度に、具体的には、計数読み取り値は所定値(好ましくは「1」)だけ上昇する。これに対して、所定範囲を下回るたびに、計数読み取り値は所定値(好ましくは「1」)だけ下がる。
センサー電流がセンサー事象によってしだいに下がる兆候を示すことと連動して、上記計数素子は、制御回路の入力部に流れている電流が所定の電流強度範囲の上限を上回った場合に、計数読み取り値が所定値だけ下回り、制御回路の入力部に流れている電流が所定の電流強度範囲の下限を下回った場合に、計数読み取り値は所定値だけ上回るように、設定されている。
検出事象がセンサー電極の電流値を上回る場合の電流値の低下は、例えば、ノイズ事象のような妨害事象および寄生的事象のゆえに生じる。
本発明では、検出器が、所定の電流強度範囲を上回るか下回るということを選択的に検出することが好ましく、また、その結果、計数素子の計数読み取り値を高くまたは低く設定することが好ましい。つまり、信号の平均値を自動的に生成し、これによって、ノイズ効果などに起因する誤差を補整する。その結果、検出感度が上がる。
また、電流源は、電圧制御電流源であることが、好ましい。
さらに、制御回路は、その入力部において、電流電圧変換器を備えていることが好ましい。この変換器は、上記制御回路の入力部に供給される電流が電圧信号に変換されるように設定されている。
本発明の回路構造の有効な他の形態では、この回路構造は、集積回路として形成されている。
この回路構造を例えばシリコン基板(例えばウェハー中のチップ)に集積することで、オンチップで(On-Chip)電流信号を処理できるので、検出精度が高くなる。チップ上では、直接、および、センサー電極のすぐ近くで、電流が処理されている。こうすることにより、妨害信号(例えば、伝達経路の増加により増加したノイズ)を、防止する。さらに、本発明の回路構造を例えば半導体基板に集積することにより、回路構造の寸法を縮小できるという利点がある。この縮小化により、巨視的な測定装置を節減するので、コストを下げることができる。
強調すべきは、本発明の回路構造を半導体基板に集積した結果、この回路構造を、規格化され普及し完成した半導体技術的プロセスを用いて、製造できる。このプロセスを用いることは、品質およびコスト面で有効である。
さらに、本発明は、上記特徴を有する回路構造を備えたレドックス再生利用センサーを提供する。
本発明の回路構造の感度は、上述したように、十分に高くなっている。そして、低濃度の生体高分子を検出する際に通常生じるような非常にわずかな電流を記録することが可能になる。したがって、本発明の回路構造は、図4A、図4B、および、図4Cを参照して特徴を有するレドックス再生利用センサーとして設計されることが好ましい。
さらに、本発明は、上記特徴を有する回路構造を複数備えたセンサー構造を提供する。特に、センサー構造の各回路構造は、レドックス再生利用センサーとして設計されていてもよい。
センサー構造を形成するための複数の回路構造を、例えばほぼマトリックス状の構造に配置することにより、例えば、調査される液体を同時に分析することができる。この液体が例えば様々な生体高分子(例えば様々なDNA半鎖(DNA-Halbstraenge))を含んでおり、センサー構造の様々なセンサー電極に、様々な種類の捕獲分子が固着する場合、時間的に同時に、様々なDNA半鎖を検出できる。この同時の分析は、多くの技術領域において、労働時間およびコストを削減する望ましい合理化措置である。したがって、本発明では、調査される液体の分析を、時間を短縮して実現できる。
さらに、センサー電極を介して供給される電流信号の本発明の処理方法について詳述する。また、本発明の回路構造、本発明のレドックス再生利用センサー、および、本発明のセンサー構造を改良して、センサー電極を介して供給される電流信号の処理方法に適用する。
センサー電極を介して供給された電流信号のこの処理方法は、上記特徴を有する回路構造を使用することにより行われる。
この方法では、上記制御回路にその入力部を介して流れる電流信号が、所定の電流強度範囲外である場合、上記制御回路は、上記電流源が電流源により発生した電流を設定し、上記制御回路の入力部に流れる電流が所定の電流強度値になるように、上記電流源を制御する。これに対して、上記制御回路にその入力部を介して流れる電流信号が、上記所定の電流強度範囲内である場合、上記制御回路は、上記電流源が電流源により発生した電流を実際の値に固定するように、上記電流源を制御する。さらに、検出ユニットを用いて、制御回路の入力部を介して制御回路に流れる電流信号が所定の電流強度範囲外であるという事象を、検出する。
有効な他の形態では、制御回路に電気的に接続された計数素子を用いて、事象の数、および/または、事象の時間的順序を計算する
第1の選択肢では、制御回路の入力部に流れている電流が所定の電流強度範囲の上限を上回った場合、計数読み取り値を所定値だけ上昇させる。それに対して、制御回路の入力部に流れている電流が所定の電流強度範囲の下限を下回った場合、計数読み取り値を所定値だけ下げる。
また、他の有効な形態では、制御回路の入力部に流れている電流が所定の電流強度範囲の上限を上回った場合、計数読み取り値を所定値だけ下げ、制御回路の入力部に流れている電流が所定の電流強度範囲の下限を下回った場合、計数読み取り値は所定値だけ上昇させる。
本発明の実施例を、図に示し、さらに詳述する。図1は、本発明の第1実施例に係る回路構造を示す概略図である。図2Aは、第1駆動状態における従来技術に係るセンサーを示す断面図である。図2Bは、第2駆動状態における従来技術に係るセンサーを示す断面図である。図3Aは、従来技術に係るインターデジタル電極を示す平面図である。図3Bは、図3Aに示した従来技術に係るインターデジタル電極を切断線I−I´に沿って切断した図である。図4Aは、従来技術に係る第1駆動状態において、レドックス再生利用の原理に基づいたバイオセンサーを示す図である。図4Bは、従来技術に係る第2駆動状態において、レドックス再生利用の原理に基づいたバイオセンサーを示す図である。図4Cは、従来技術に係る第3駆動状態において、レドックス再生利用の原理に基づいたバイオセンサーを示す図である。図5は、レドックス再生利用工程においてセンサー電流を示す関数的流れである。図6はレドックス再生利用工程におけるセンサー電流の関数的流れを示す詳細な図である。図7は、本発明の第2実施例にかかる回路構造を示す概略図である。図8Aは、図7に示したセンサー電極用に、センサー電流ISensorと時間tとの関係を概略的に示すグラフである。図8Bは、図8Aに示したグラフ用に、測定電流ISensorと時間tとの関係を概略的に示すグラフである。図9Aは、本発明の第3実施例にかかる回路構造を示す概略図である。図9Bは、図8Aに示したグラフ用に、および、図9Aに示した本発明の回路構造の第3実施例用に、測定電流ISensorと時間tとの関係を概略的に示すグラフである。図10Aは、本発明の第4実施例にかかる回路構造を示す概略図である。図10Bは、図10Aに示す本発明の回路構造の第4実施例を示す概略図である。
本発明は、具体的には特に、レドックス再生利用の原理に基づいた電子バイオセンサーのセンサー信号を周波数に直接変換するためのオンチップ集積回路構想を達成する。この周波数を搬送する信号は、デジタルレベルを有する2値の信号である。
本発明におけるセンサー電流信号の周波数変換の基本理念の概略を、図6のグラフ600に示す。この基本理念は、本発明の回路構造により実現される。
図6に示すグラフ600の横座標602は、時間tを示している。グラフ600の縦座標601は、センサー電流ISensorを示している。さらに、この図は、電流‐時間グラフ603、および、オフセット電流604を示している。
電流値I0および第1時点t0から、電流軸601を、理論的には変数ΔIの等間隔に切断して分割する。第1時点t0と第2時点tとの間の時間間隔では、図示したように、電流‐時間曲線603によってn×電流間隔ΔIが広がっている(ueberstrichen)。本発明では、どれだけの完全な部分n、つまり、どの電流間隔nΔIが、第1時点t0と第2時点tとの間の時間間隔においてセンサー電流ISensorによって広がっているかを、適切に検出する。すでに紹介した専門語(Nomenklatur)を参照して、測定技術的に関連のある変数は、電流上昇m605、つまり、第2時点t1でのセンサー電流Iから、第1時点tでのセンサー電流Iを引いたものを、(時間とともに直線的に上昇する電流用に)広がった時間間隔t−tで割る。
m=(I−I)/(t−t) (1)
電流軸を部分ΔIに分割することにより、および、他の間隔ΔIの超過部分を検出することによって、実際に、以下の式によって表される変数mを記録する。
(t)=nΔI/(t−t) (2)
有限幅の電流間隔ΔIにおける電流の量子化に起因する相対誤差については、以下の式が重要である。
(m−m)/m=1/(n+1) (3)
(3)から、nを十分大きく選択した場合(つまり、測定時間を十分に長く、または、電流間隔ΔIを十分に短く選択した場合)、相対誤差を無視できる程に小さくすることができるということがわかる。nは、ほぼ、
(I−I)/ΔI (4)
である。
したがって、間隔ΔIを適切に選択することにより、センサー信号のダイナミックレンジを越えた、十分に大きな値nとなる構成を得ることができる。これにより、残りの特性誤差は、無視できるほど小さくなる。
さらに、図1を参照しながら、上記原理に基づいた回路構造100を、本発明の好ましい第1の実施の形態にしたがって記載する。
回路構造100は、センサー電極101、制御回路102、および、電極源104を備えている。この制御回路は、入力部103を介してセンサー電極101に連結されている。電流源104は、電流源の制御入力部105を介して制御回路102の制御出力部106に連結されることによって、制御回路102によって制御されており、電流源の出力部107を介してセンサー電極101に連結されている。また、制御回路102にその入力部103を介して流れる第1電流信号108が所定の電流強度範囲外である場合、制御回路102の入力部103に流れる第1電流信号108を所定の電流強度値にするように、電流源104が生成した第2電流信号109を設定するために、制御回路102が電流源104を制御するように設定されている。さらに、制御回路102にその入力部103を介して流れる第1電流信号108が、所定の電流強度範囲内である場合、電流源によって生成された第2電流信号109を実際の値に固定するために、制御回路102が電流源104を制御するように設定されている。さらに、回路構造100は、制御回路102の入力部103を介して制御回路102に流れる第1電流信号108が所定の電流強度範囲外であるという事象を検出できる、検出ユニット110を、備えている。
さらに、図1に、センサー電極101に固着した捕獲分子111を示す。また、さらに、これらの捕獲分子111と2本鎖雑種核酸分子形成された、酵素標識113を有する記録される分子112を示す。レドックス再生利用の原理に基づいた、センサー電極101と、捕獲分子111と、酵素標識113を有する記録される分子112とのシステムは、センサー電極101の第3電流信号115を生成する帯電された粒子114を、生成する。この第3電流信号115(図6に示した電流-時間グラフ603に相当する)は、センサー電極101の表面で捕獲分子111と2本鎖雑種核酸分子形成する記録される粒子113の数についての情報を、含んでいる。この回路構造100を用いて、第3電流信号115からセンサー情報を抽出できる。
さらに、本発明の回路構造の正確な機能性について、本発明の第2の実施の形態に係る回路構造700を示す図7を参照しながら、記載する。
回路構造700は、センサー電極701、制御回路702、および、電流源704を備えている。この制御回路は、入力部703を介してセンサー電極701に連結されている。電流源704を、その制御入力部705を介して制御回路702の制御出力部706によって制御でき、電流源の出力部707を介してセンサー電極701に連結している。また、制御回路702がその入力部703を介して制御回路702に流れる測定電流信号IMess708が所定の電流強度範囲外である場合、制御回路702の入力部703に流れる測定電流信号IMess708を所定の電流強度値IBase710にするように、電流源704が生成した補助電流信号(Hilfs-Stromsignal)IRange709を設定するために、制御回路が電流源704を制御するように設定されている。さらに、制御回路702にその入力部703を介して流れる測定電流信号IMess708が、所定の電流強度範囲内である場合、電流源704が生成した補助電流信号709を実際の値に固定するために、制御回路702が電流源704を制御するように設定されている。さらに、回路構造700は、制御回路702の入力部703を介して制御回路702に流れる測定電流信号708が所定の電流強度範囲外であるという事象を検出できる検出ユニット711を、備えている。
また、所定の電流強度範囲は、制御回路702の閾値検出器712により監視される。図7に示した回路構造700の実施例では、所定の電流強度範囲、つまりIBaseとIBase+ΔIとの間の範囲は、参照符号713によって示されている。
さらに、図7に、計数素子714を示す。この計数素子は、検出ユニット711と電気的に接続されており、それによって検出された事象の数および時間的順序を計算するように設定されている。特に、計数素子714は、制御回路702の入力部703を流れる電流が上限を上回る場合、計数読み取り値を所定値「1」まで上げるように、設定されている。
さらに、図7に、センサー電流信号ISensor715を示す。このセンサー電流信号は、センサー電極701におけるセンサー事象によって生成される。
さらに、図7のグラフ716・717・178に、測定電流信号708(グラフ716)、補助電流信号709(グラフ717)、および、センサー電流信号715(グラフ718)の、時間経過を示す。
強調すべきは、グラフ716および717が、測定電流信号708または補助電流信号709と時間との、理想的には望ましい関係を示していることである。それに対して、グラフ719および728は、測定電流信号708または補助電流信号709と時間との実際の関係を示している。しかし、回路構造700の構成素子または駆動方法を適切に選択することにより、測定電流信号(グラフ719)および補助電流信号709(グラフ717)と時間との実際の関係が、測定電流信号708(グラフ716)および補助電流信号709(グラフ717)の理想的な延びに近似する。さらに、回路構造700の構成素子の機能性を具体的で簡単に記載するために、測定電流信号708および補助電流信号709を、グラフ716およびグラフ717に示したような理想的な延びによって記載できる場合について、記載する。
図7に示した電流源704は、電圧制御電流源である。
回路構造700では、制御回路702は、その入力部703に、電流電圧変換器720を備えている。この変換器は、制御回路702の入力部に供給された測定電流信号702を電圧信号に変換するように、設定されている。
また、回路構造700の構成素子は、図7に示していないシリコン基板の中に集積されている。または、構成素子の一部は、シリコン基板上に形成されている。
図7に示した回路構想は、本発明の原理を実現したものである。また、回路理念は、電気接点721を介して互いに組み合わされた3つの電流信号IMess708、IRange709、ISensor715に基づいている。
センサー電流ISensor715は、センサー電極701で生じたセンサー事象に起因してセンサー電極701から流れる(図1参照)電流を、表している。センサー電流ISensor715の典型的な時間依存性を、グラフ718に示す。ここに示した時間依存性は、ほぼ、上記図6に示した電流‐時間グラフ603に相当する。このようなグラフは、例えば、事象を検出する際にレドックス再生利用方法に基づいたものである。また、グラフ718には、センサー電流ISensor715が理論的には間隔ΔIに分割されていることを、概略的に示す。
測定電流信号IMess708の特徴は、この電流がIBaseとIBase+ΔIとの間の一定の電流範囲に限定されている点にある。この電流範囲は、所定の電流強度範囲713である。グラフ716に示したような測定電流信号IMess708が上の閾値IBase+ΔIに達すると、本発明では、制御回路702を用いて補助電流信号IRange709を、測定電流信号708を電流範囲の下端(つまり所定の電流強度値IBase710)まで戻すような閾値に設定する。言い換えると、補助電流信号709は、このチャネルの境界を越える電流成分を得ることにより、測定電流信号IMess708を所定の間隔713に制限するために用いられる。
図7に示した実施例では、回路構造700の所定の電流強度値IBase700を、値0Aに選択している。また、本発明の回路構造の他の構成では、電流値が0Aではない所定の電流強度値IBase710を、有効に選択できる。
3つの電流信号708、709、および、715を電気接点721において合流させることにより、
Sensor=IMess+IRange (5)
となる。
また、以下に示す回路構造700の機能によって、センサー事象の分析に関する電流上昇mについての情報が、測定電流信号IMess708に含まれるのに対して、補助電流信号IRange709は補助機能を果たすことになる。
回路構造700の2つの動作状態について、以下に詳述する。
第1動作状態{1}では、
Mess(t)=ISensor(t)−ISensor(t)+IBase (6a)
Range(t)=ISensor(t)−IBase (6b)
となる。
第2動作状態{2}では、
Mess(t)=IBase (7a)
Range(t)=ISensor(t)−IBase (7b)
となる。
このとき、tは、実際の時点を示し、tは、実際の時点tの前に存在する特定の時点である。
例えば、第1動作状態{1}に相当する時間間隔を、グラフ716、717、および、718(さらにグラフ719)では参照符号722で示している。この状態では、補助電流信号IRange709は、一定で時間に依存しない実際の電流値に固定されている。この電流値は、前の時点tで流れたようなセンサー電流ISensor(t)715間の差、および、所定の電流強度値IBase710によって、固定されている((6b)参照)。結果として、時点tでの測定電流信号IMess708は、所定の電流強度値IBase710以上の時点tまたはtでのセンサー電流信号715間の差によって、固定されている((6b)参照)。グラフ716に示したような動作状態{1}では、所定の電流強度範囲713内の測定電流信号708が存在している。
動作状態{2}の特徴は、時点tにおいてセンサー電極701で生じるセンサー電流信号715が所定の電流強度値IBase710まで低減され、時点tでの補助電流信号709を生成する((7b)参照)点にある。それゆえに、測定電流信号IMessは、時点tにおいて、センサー電流信号ISensor715とは無関係に、所定の電流強度値IBase710で存在している((7a)参照)。したがって、上述したように、上記実施例では0Aを選択した所定の電流強度値IBase710は、測定電流信号IMess708の動作範囲の設定に用いられる。IBase=0Aが選択された上記例では、動作状態{2}では、全センサー電流信号ISensor715は補助電流信号IRange709であり、この結果、測定電流信号IMess708は存在しなくなる。
また、動作状態{2}は、図7において例示的に参照符号723で示した、グラフ716、717、および、718に記した時点を特徴としている。具体的には、ここでは、上限IBase+ΔIを上回った結果、測定電流信号IMess708の方から、上記測定電流信号IMess708を所定の電流強度値IBase710に戻し、(他の)電流強度間隔ΔIを補助電流信号709に与える。
第2動作状態{2}ができる限り短い時間領域(つまり、理想的には時点723)を特徴とするということを、理想的には想定しているが、実際には、達成できない場合が多い。グラフ719には、実際の第2動作状態{2}723aの時間幅Δtを示す。しかし、グラフ719に示した時間間隔Δtを、実際には、動作状態{2}の所要時間が動作状態{1}の所要時間に対してわずかに短くなるように、選択できる。しかしながら、回路構造700の機能を理解するには、第2動作状態{2}723aの有限の所要時間は重要ではない。なぜなら、以下の記載では、基本的に、ある時点において第2動作状態{2}723を記述することが想定されるからである。時間間隔Δtの意味については、(時間の長さΔtの)検出パルスの発生について以下に記載する際に、再び取り上げる。
両方の動作状態{1}および{2}、722、723は、回路構造700における、制御回路702および電圧制御電流源704によって制御される。
動作状態{2}を実現するために、制御回路702によって、パラメータyを用いて、電流源704を駆動する。回路構造700では、このパラメータyは電圧である。言い換えると、電流源704は、電圧制御電流源である。測定電流信号708は、電流電圧変換器720により、図7に示した回路構造700では電圧である変数xに、変換される。この電圧は、電流電圧変換器720の出力の変数であり、制御回路702における制御ユニット724の入力変数である。制御により、所定の電流強度値の測定電流信号がIBase=0A 710となる。制御ユニット725の他の入力部725に供給される信号を用いて、制御ユニット724に、この回路構造が動作状態{1}または動作状態{2}のどちらで駆動すべきかという情報を、供給する。
動作状態{1}で本発明の回路構造を駆動できるように、制御ユニット724は、信号が適切である場合、他の入力部725において前の時点(例えばt)での実際の電圧yの制御値が固定されるように、設定されている。補助電流信号IRange709をこの時間に依存しない制御値によって決定した直後に、動作状態{1}は実現される。
回路構造700の他の領域(つまり、制御回路702の閾値検出器712、検出ユニット711、および、計数素子714)が、回路構造700から動作状態{1}または{2}を実現する時を規定する。閾値検出器712に連結された電流電圧変換器720を用いて閾値検出器に供給される入力値xが、所定の閾値726を上回ると、閾値検出器712の出力部に、検出ユニット711がパルス727を生成する信号が、発生し、検出ユニット711の入力部に供給される。検出ユニット711によって生じたパルス727を、制御ユニット724の他の入力部725に供給する。制御ユニット724に供給されたパルスは、測定電流信号IMess708が値IBase+ΔIを上回る場合、閾値検出器712の所定の閾値726を越えることを、制御ユニット724に通知する。閾値726の上回りは、測定電流信号IMess708が所定の電流強度範囲713を上回った、つまり電流強度値IBase+ΔIを上回ったという事象に等しい。
強調すべきは、検出ユニット711のパルス727の時間長は、グラフ719において第2動作状態723aの実際の長さとしてΔtで示されている長さに相当する。この検出ユニット711によって生成されたパルス727ができる限り短い時間長Δt→0を有していることが、有効である。
制御ユニット724の他の入力部に供給されたパルス727によって、その持続時間Δtの間に制御ユニット724が回路構造700を制御することになり、それにより、この時間間隔Δtの間に第2動作状態{2}が維持される。このようなパルス727が制御ユニット724の他の入力部725に存在しない場合、回路構造700は動作状態{1}の状態にある。
また、回路構造700の全回路構成素子が駆動した結果を、グラフ716,717、および、718に示す。測定電流信号IMess708が値IBase+ΔIを上回った場合、動作状態{2}によってこの信号IMessを所定の電流強度値IBase710に戻す。こうして上記信号を戻した後、測定電流信号IMess708は、再び、センサー電流信号ISensor715によって決定された割合に上昇する。各リセット工程において検出ユニット711から生成されたパルス727を、制御ユニット724の他の入力部725に供給するだけではなく、図7に示したように計数素子714にも供給する。この計数素子714は、パルスの数およびその時間的順序を数える。つまり、計数素子714はパルスの数nをデジタル形式で記録し、これにより、計数素子714では、どのくらいの電流強度の増加nΔIを、記録された測定時間領域において行うかということを、確認できる。
センサー電流信号ISensor715の超過数と同じ数nが、時間領域t−t内でΔI部分を上回るために、変数Δtは、2つのリセット工程間の時間と比べて好ましくは非常に小さいことが好ましい。実際には実現されることの多いこの前提のもと、n以上の電流の増加mを規定できる。nを十分に大きく、または、ΔIを十分に小さく、または、測定時間を十分に長く選択すると、mは、mとほぼ同じであると仮定している。
強調すべきは、センサー電極701を介して供給されるセンサー電流信号715の上記処理方法を、時間間隔Δt(つまりパルス727の長さ)があまり小さくない場合にも使用できるということである。このような例では、測定技術的に記録される変数mを、次の式にしたがって確認できる。
(t)=nΔI/(t−t−nΔt) (8)
強調すべきは、図7に示した回路構造700とは違って、計数素子714を提供する代わりに、パルス727の周波数を検出ユニット711の出力部で直接記録できる。この周波数には、センサー電流信号ISensor715の情報が含まれている。
要約すると、回路構造700の使用に基づいた、センサー電極701を介して供給されたセンサー電流信号715の処理方法には、以下の工程がある。制御回路702にその入力部703を介して流れる測定電流IMess708が所定の電流強度範囲713外である場合、制御回路702の入力部703に流れる測定電流信号IMess708を所定の電流強度値IBase710になるように、電流源704が生成した電気的補助電流信号IRange709を設定するために、制御回路702が電流源704を制御する。さらに、制御回路702にその入力部703を介して流れる測定電流IMess708が、所定の電流強度範囲713内である場合、電流源704がそれによって生成された電気的補助電流信号IRange709を実際の値に固定するために、制御回路702が電流源704を制御する。さらに、検出ユニット711によって、制御回路702にその入力部703を介して流れる測定電流信号IMess708が所定の電流強度範囲713外であるという事象を、検出できる。
さらに、図8Aおよび図8Bを参照しながら、本発明の原理がどのように機能しているのか、いつセンサー電流信号ISensorがその理想的な線形(図6を比較参照)とは異なっているのか、および、いつ信号の変動(例えばノイズ効果のゆえに)が生じるのかについて、記載する。
図8Aに,グラフ800を示す。このグラフの横座標に時間t802をとり、縦座標に沿って電気的センサー電流801をとる。図8Aに示したように、センサー‐電流‐時間グラフ803は直線ではなく、変動している。
図8Bに、他のグラフ810を示す。このグラフの横座標に時間t812をとる。この時間は、図8Aの時間802に対応している。また、他のグラフ810の縦座標に沿って、電気測定電流811をとる。さらに、図8Bに、本発明の回路構造700の駆動中に図8Aに示したセンサー‐電流‐時間グラフ803が存在している場合に生じるような、測定‐電流‐時間グラフ813を示す。
さらに、図8Aに電流強度間隔ΔI804を示す。また、図8Bでは、本発明に係る回路構造の機能に適した基本的に所定の電流強度範囲(つまり所定の電流強度値IBase814とIBase+ΔIとの間の範囲)を、参照符号815で示す。
電気的センサー電流ISensorが電流強度間隔ΔI804を超過した後、測定電流811がリセットされる。このリセット点816を図8Bに示す。その数は上述の基本数nに相当する。電気的センサー電流801を間接的に記録するための回路構造の機能にとって決定的なことに、規定の電流間隔線を何度も越える場合、リセット工程、したがって計数事象(Zaehlvorgang)が正確に生じる。この現象は、センサー電流805の測定間隔を、測定電流817の測定間隔と比較すると、理解できる。測定間隔805、817によって固定された時間領域内で、(例えばノイズ効果またはそのようなものの影響を受ける)センサー電流805の測定間隔において、この電流は、図8Aに示した電流間隔線806を何度も上回ったり下回ったりする。しかし、図8Bから、測定電流817の測定間隔に関して、電流間隔線806を初めに上回った場合にのみ、リセット点816を認識できることが、知られている。つまり、電流間隔線806を初めに上回った場合にのみ、計数素子によって計算されたパルスを供給する。また、同じ電流間隔線806を上回った全ての場合は、図8Bでは、閾値IBase+ΔIに達しない。
本発明の回路構造に基づいた、センサー電極を介して供給された電流信号の処理方法はまた、信号の変動に対して強い。さらに、電流グラフの上昇を算定する際にこの方法を用いて達成された平均値効果(Mittelungs-Effekt)が、有効である。
図8Bに示した測定‐電流‐時間グラフ813は、電流値IBase+ΔIを上回る場合の測定電流811には、連続するリセットのゆえに上限があることを示している。しかし、電流の下限はない。
図9Aに、本発明の第3実施の形態にかかる回路構造900を示す。この回路構造は、図7に示した回路構造700の他の形態である。図9Aにおける回路構造900の素子で、回路構造700の構成素子と同じ素子には、同じ参照符号をつけ、さらに、これら素子については詳述しない。
図9Aに示した回路構造900は、図7に示した回路構造700とは異なって、測定電流の下限がある有効な他の形態を有している。
また、回路構造900は、図7に示した回路構造700とは違って、以下の構成素子、つまり、制御回路901、図7の他の入力部725に代わる制御回路の制御ユニット905、他の第1入力部906a、および、他の第2入力部906bを備えている。また、図9Aに示した回路構造の検出ユニットは、検出ユニット902aの第1領域、および、検出ユニット902bの第2領域を備えている。また、回路構造900の閾値検出器903aは、第1領域および第2領域を備えている。また、電流電圧変換器720は、その出力部に供給された電圧信号xを、制御ユニット905、および、閾値検出器903aの第1領域と閾値検出器903bの第2領域とに供給する。
また、閾値検出器903aの第1領域は、図7に示した閾値検出器712とほぼ同じ機能を有している。電流電圧変換器720によって閾値検出器903aの第1領域の入力部に供給された電圧信号xが、閾値検出器903aの第1領域の所定の第1閾値907aを上回る場合、閾値検出器は、その出力部に接続された、検出ユニット902aの第1領域の入力部に位置する、閾値検出器903aの第1領域の出力部から、適切な信号を伝達する。検出ユニット902aの第1領域は、制御ユニット905の他の第1入力部906aに接続されて計数素子904の第1入力部904aに接続された出力部を有している。また、この検出ユニット902aの第1領域は、制御ユニット905の他の第1入力部906aに供給されて計数素子904の第1入力部904aに供給された第1パルス908aを、有している。第1パルス信号908aによって、制御ユニット905の他の入力部906aでは、測定電流信号IMess708が値IBase+ΔIから値IBaseに戻される。また、第1パルス908aによって、計数素子904の第1入力部904aでは、計数素子904の計数読み取り値を所定値(例えば「1」)まで上げる。その点では、回路構造900の機能は、回路構造700の機能と同じである。
さらに、電流電圧変換器720によって生成された、実際の測定電流信号708に特有の電圧信号xを、閾値検出器903bの入力部においてその第2領域に供給する。電圧信号xが、閾値検出器903bの第2領域における所定の第2閾値907bを下回る場合、検出ユニット902bの第2領域の入力部に接続された閾値検出器903bの第2領域の出力部において、適切な電気信号が生じ、この信号は検出ユニット902bの第2領域の入力部に伝送される。この場合、検出ユニット902bの第2領域から、第2パルス908bが生じる。検出ユニット902bの第2領域の出力部は、制御ユニット905の他の第2入力部906bと、計数素子904の第2入力部904bとに接続されている。したがって、第2パルス908bが、検出ユニット902bの第2領域で生成する場合、両方の入力部に供給される。上記例は、図9Bに、測定電流信号708が所定の電流強度範囲925の下限IBase−ΔIに達する時点927で示した例と同じである。
また、制御ユニット905の他の第2入力部906bから制御ユニット905に供給された第2パルス信号908bは、測定信号IMess708が所定の電流強度値IBase924に戻るように、電流源704を制御する。計数素子904の第2入力部904bに供給された第2パルス908bによって、そこで、計数素子904bの計数読み取り値が所定値(例えば「1」)まで下がる。これにより、リセットパルスを正確に合計できる。なぜなら、時点927で生じたリセットパルスが、他の電流強度範囲804によるセンサー電流の増加には起因していないからであり、例えばノイズ効果によって戻された電流信号の低下に起因しているからである。
つまり、図9Aの回路構造900を用いて、IBase−ΔIとIBase+ΔIとの間の測定電流信号IMessを所定の電流強度範囲925に制限できる。このように、図9Aに示した回路構造は、測定電流信号708の低減をも正しく検出できるという、回路構造700の有効な他の形態である。また、回路構造900の計数素子904は、アップダウンカウンター(Vorwaerts-/Rueckwaertszaehler)として形成されている。
さらに、図9Aの回路構造900の機能を、図9Bのグラフ920を参照して説明する。
グラフ920の横座標は、時間922を示している。縦座標は、測定電流921を示している。さらに、このグラフは、図8Aに示すようなセンサー‐電流‐時間グラフ803の場合には、図9Aに示した回路構造900を用いて得られるような、測定‐電流‐時間グラフ923を示している。測定電流921は、変動幅ΔIが上または下に延びる所定の電流強度値IBase924の周囲に、所定の電流強度範囲925内でとどまる。さらに、図9Bに、第1リセット点926aおよび第2リセット点926bを示す。測定‐電流‐時間グラフ923とセンサー‐電流‐時間グラフ803との比較によって、第1リセット点が、他の電流強度間隔804の範囲でセンサー電流801の増加を反映していることが分かる。
これに対して、リセット点926bは、時点927で記録されるセンサー電流801が電流強度間隔ΔI804だけ逆戻りしていることを示している。「+ΔI」事象から生じた第2パルス908bを、計数素子904の前方入力部904aに供給し、「−ΔI」事象から生成された第2パルス908bを、計数素子904の後方入力部904bに供給する。結果として、計数読み取り値928は、どの第1リセット点926bでも、所定値「1」まで上昇する。したがって、図9Aに示した回路構造900を用いた場合、センサー電流が望ましくない効果のゆえに一時的に低減するという例においても、パルスを完全に正確に合計できる。
さらに、図10Aおよび図10Bを参照しながら、本発明の回路構造1000の有効な第4実施例について詳述する。
図10Aに示した回路構造1000は、図7に示した回路構造700を回路技術的に実現させたものである。したがって、回路構造700と同じ素子として形成されている、回路構造1000の回路ブロックには、同じ参照符号を付けている。
センサー電流信号715が流れ出るセンサー電極701は、第1p型MOSトランジスタ1001の一方のソースドレイン領域に連結されている。このソースドレイン領域は、電流電圧変換器720を形成している。さらに、電気接点721は、第2P型MOSトランジスタ1002の一方のソースドレイン領域に連結されている。この電気接点721と第1p型MOSトランジスタ1001との間には、測定電流信号IMess708が流れており、接点721と第2p型MOSトランジスタ1002の一方のソースドレイン領域との間には、補助電流信号IRangeが流れている。第1p型MOSトランジスタ1001のゲート領域は、第2電気接点1003に連結されている。第2電気接点1003は、第3電気接点1004に連結されている。第3電気接点1004は、第1演算増幅器1005の出力部に連結されている。さらに、第3電気接点1004は、第3p型MOSトランジスタ1006の一方のソースドレイン領域に連結されている。第1演算増幅器1005の非反転入力部は、電気接点721に連結されている。第1演算増幅器1005の非反転入力部は、第1基準電圧源1007に連結されている。第1p型MOSトランジスタ1001の他方のソースドレイン領域は、第4p型MOSトランジスタ1008の一方のソースドレイン領域に連結されている。
第4p型MOSトランジスタ1008の他のソースドレイン領域は、供給電圧源1009に連結されている。第4p型MOSトランジスタ1008のゲート領域は、第4電気接点1010に連結されている。第4電気接点1010は、検出ユニット711の出力部および計数素子714の入力部に連結されている。さらに、第2電気接点1003は、第2演算増幅器1011の反転入力部に連結されている。第2演算増幅器1011の非反転入力部は、第2基準電圧源1012に連結されている。第1出力信号1013を供給できる第2演算増幅器1011の出力部は、検出ユニット711の入力部に連結されている。検出ユニット711の他の出力部が、第3p型MOSトランジスタ1006のゲート領域に連結されている。第3p型MOSトランジスタ1006の他のソースドレイン領域は、第5電気接点1014に連結されている。第5電気接点1014は、第2p型MOSトランジスタ1002のゲート領域とメモリーキャパシタ1015とに連結されている。さらに、メモリーキャパシタ1015は、第6電気接点1016に連結されている。さらに、第6電気接点1016は、第2p型MOSトランジスタ1002の他のソースドレイン領域に連結されている。第6電気接点1016は、さらに、供給電圧源1009に連結されている。
第2p型MOSトランジスタ1002およびそれに平行に接続されたメモリーキャパシタ1015は、電圧制御電流源704を構成している。第1基準電圧源1007、第1演算増幅器1005、第3電気接点1004、および、第3p型MOSトランジスタ1006は、制御ユニット725を構成している。第2演算増幅器1011および第2基準電圧源1012は、閾値検出器712を構成している。
図10Aに示したように、検出ユニット711の入力部に閾値検出器712から第1出力信号1013が供給されているという例において、検出ユニット711は、計数素子714と第4p型MOSトランジスタ1008のゲート領域とに第1パルス1017を供給するように、設定されている。さらに、閾値検出器712から検出ユニット711に第1出力信号1013が供給されているという例において、検出ユニット711は、第3p型MOSトランジスタ1006のゲート領域に第2パルス1018を供給するように、形成されている。
また、カウンター714の正確な形態については、図10A示していない。カウンター714は、例えばJK‐フリップフロップから設計された共時的な二重カウンターであってもよい。
検出ユニット711の正確な構成については、図10Bを参照しながら、後に詳述する。
また、図7に示した回路構造700とは異なる図10Aに示した回路構造1000が、電気接点721と制御ユニット725(正確には制御ユニット725の第1演算増幅器1005の非反転入力部)とを連結するための電気連結手段1019を備えているということを、示す。方程式(5)にしたがって合計点としての電気接点721の機能を得るために、電流が電気連結手段1019を用いて形成されたさらなる線上からなくなることが、保証されている。第1演算増幅器1005の入力差段階のトランジスタがMOSトランジスタとして形成された場合、この要求は十分に満たされる。
第3および第4p型MOSトランジスタ1006、1008の導通状態に応じて、活性の2つの異なる制御ループ1020、1021が生じる。
第1演算増幅器1005の出力部は、第2または第1p型MOSトランジスタ1002、1001を介して、反転して非反転入力部に連結されている。さらに、第1演算増幅器1005の開ループ増幅器をA1で示す。そして、フィードバックによって、第1演算増幅器1005が制限されていない間は、
out=A1(V−VBias) (9)
が有効である。
また、Voutは、第1演算増幅器1005の出力部から供給される電圧である。Vは電気接点721であり、したがって、第1演算増幅器1005の非反転入力部に供給される電圧である。また、VBiasは、第1基準電圧源1007から、第1演算増幅器の反転入力部に供給された電圧である。また、簡単に変換すると、
=VBias+Vout/A1 (10)
となる。
また、大きな開ループ増幅(A1→∞)については、方程式(10)から、電気接点721に供給される電圧が、第1基準電圧源1007から第1演算増幅器1005の反転入力部に供給された電圧に等しいということが分かる。
また、電気接点721での電位を、第1基準電圧源1007によって第1演算増幅器1005の反転入力部において規定された値VBiasに、制御する。この電圧値は、センサー電極701において電位を一斉に決定するものであり、レドックス再生利用工程の実現に必要なものである。
さらに、第1制御状態1020および第2制御状態1021について、具体的に説明する。
初めに、すでに動作状態{1}と示した本発明の回路構造の動作状態に相当する第1制御ループ1020について、説明する。
この例は、検出ユニット711がその出力部およびその他の出力部において、第1パルス1017および第2パルス1018を生成しないという例に、相当する。また、図10Aにおいて論理値「0」を示す第1パルス1017が、一定に保たれた論理値「1」とは違って供給されないことにより、第4p型MOSトランジスタ1008のゲート領域は導通する。図10Aに示したように、パルスの持続期間中に論理値「0」からでた論理値「1」が生じる第2パルス1018を、検出ユニット711が生成しないので、第3p型MOSトランジスタ1006のゲート領域は導通しない。第1制御状態1020では、第3p型MOSトランジスタ1006のゲート領域も導通しない。これに対して、第4p型MOSトランジスタ1008のゲート領域は導通している。
第3p型MOSトランジスタ1006のゲート領域が導通していないので、メモリーキャパシタ1015、したがって第2p型MOSトランジスタ1002のゲート領域に、一定の電圧が供給される。電気接点721にも同様に一定の電圧が供給されるので、時間の影響を受けない補助電流IRange709が第2p型MOSトランジスタ1002のゲート領域を貫いて生じる。したがって、時間によって変化するセンサー電流ISensor715は、第1p型MOSトランジスタ1001のゲート領域を介して流れる。第1演算増幅器1005の出力部の電圧は、第1p型MOSトランジスタ1001のゲート領域の電圧が必要な電流の流れを実現するように、設定されている。
さらに、第2制御ループ1021について説明する。このループは、上述した動作状態{2}として示した回路構造1000の動作状態に相当する。この例では、検出ユニット711は、その入力部に供給される適切な第1出力信号1013のゆえに、検出ユニットの両方の出力部において、第1パルス1017および第2パルス1018を生成する。第1パルス1018は、図10Aに示したように、第3p型MOSトランジスタ1006のゲート領域が導通するように、設定されている。これに対して、図10Aに示したような第1パルス1017は、パルスが持続している間に第4p型MOSトランジスタ1008のゲート領域が導通されないように、設定されている。第4p型MOSトランジスタ1008のゲート領域が導通していないので、第1演算増幅器1005の出力電圧とは無関係に、なくなっていた測定電流IMess708(IMess=0)が生じる。これに対して、第3p型MOSトランジスタ1006のゲート領域は導通しており、この例では、第1演算増幅器1005の出力電圧は、第2p型MOSトランジスタ1002のゲート電圧であり、したがって、第2p型MOSトランジスタ1002のゲート領域を貫いて流れる補助電流IRangeを制御する。第2p型MOSトランジスタ1002のゲート電圧を、補助電流IRange709がセンサー電流ISensor715と同じであるように、回路構造1000によって制御する。また、センサー電極701の全センサー電流を、範囲チャネル(Range-Kanal)へ導出する。
したがって、回路構造1000の動作状態を第2動作状態1021から第1動作状態1020に変えるということは、第3および第4p型MOSトランジスタ1006・1008の導通状態を、第3p型MOSトランジスタ1006が導通しており第4p型MOSトランジスタ1008が導通していない状態から、第3p型MOSトランジスタ1006が導通しておらず第4p型MOSトランジスタ1008が導通している状態に、変えることである。
第3p型MOSトランジスタ1006が導通しないように切替えられている(独文にて確認して下さい)場合、電圧を用いて、メモリーキャパシタ1015の補助電流IRange709を、第2p型MOSトランジスタ1002を介して格納する。したがって、第1動作状態1020では、センサー電流ISensor715の測定電流IMess708は、格納された補助電流IRange709を除いたものである。
第3および第4p型MOSトランジスタ1006・1008の駆動は、検出ユニット711の第2パルス1018および第1パルス1017により行われる。回路構造1000の第1動作状態1020では、センサー電流715の増加によって、測定電流IMess708が増加する。それに応じて、第1p型MOSトランジスタ1001のゲート電圧は低減される。ゲート電圧が第2演算増幅器1011の第2基準電圧源1012の電圧値を下回った場合、(比較器として機能する)第2演算増幅器1011の出力部では、正のエッジ(positive Flanke)が生じる。
このエッジは、パルスを生成するための検出ユニット711を刺激する。すでに記載したように、検出ユニットは、通常の状態では検出ユニット711の両方の出力部が動作状態{1}1020のスイッチを切り替えるように、設定されている。つまり、第3p型MOSトランジスタ1006のゲート領域が導通しておらず、それに対して第4p型MOSトランジスタ1008のゲート領域は導通している。検出ユニット711では、第1パルス1017および第2パルス1018が生じ、所定の時間間隔Δtの間に第2動作状態{2}を作り出す。この例では、第3p型MOSトランジスタ1006のゲート領域は導通しており、それに対して第4p型MOSトランジスタ1008のゲート領域は導通していない。この第2動作状態では、測定電流IMess708は値0に戻り、同時に新しい補助電流IRange709を規定する。また、リセット工程の数を、パルス数を計数素子714を用いて記録することにより、認識する。このとき、計数素子714中のパルスの数または時間順序をデジタルで格納する。
以下に、図10Bを参照しながら、本発明の検出ユニット711の実施例について記載する。
図10Bに示した検出ユニット711の実施例は、閾値検出器712の第1出力信号1013から発した、時間領域Δtの間に論理値「1」の信号を供給する時間長Δtのパルスの生成方法、および、これに対して、パルスの前後に信号が論理値「0」を得る方法を示している。このようなパルスは、図10Aに示したパルス1018のことである。例えば、初めに第2パルス1018のようなパルスを生成して、このパルスを一定の信号から引くことにより、図10Aの第1パルス1017を生成できる。
図10Bに示した検出ユニット711は、第1入力部1051、第2入力部1052、および、出力部1053を有する、フリップフロップ1050を備えている。第1入力部1051は、フリップフロップ1050のエッジ感度の高い(flankensensitive)入力部であり、この入力部には、図10Aに規定され、示された第1出力信号1013を供給する。これにより、フリップフロップ1050の出力部1053を、論理値「0」から論理値「1」にする。フリップフロップ1050の出力部1053は、電気接点1054に連結されている。この電気接点は、オームの抵抗1055に連結されている。このオームの抵抗1055は、第2電気接点1056に連結されている。第2電気接点1056は、キャパシタ1057に連結されている。さらに、第2電気接点1056は、第1増幅器段階1058に連結されており、第1増幅器段階1058は第2増幅器段階1059に連結されている。第2増幅器段階1059は、フリップフロップ1050の第2入力部1052に連結されている。増幅器段階1058、1059の機能は、フリップフロップ1050の第2入力部1052に規定された論理レベルを供給するというものである。フリップフロップ1050の出力部1053の出力エッジを、オームの抵抗1056およびキャパシタ1057から形成されたRC素子を用いて遅らせ、リセット(Reset)としてフリップフロップ1050に用いる。結果として形成されたものは、RCに対して比例した長さΔtのパルスである。このとき、Rは、オームの抵抗1055の抵抗値であり、Cは、キャパシタ1057のキャパシタンスである。したがって、パルス持続を主にRC素子によって決定する。
本明細書では、以下の刊行物を引用している。
[1]Hintsche,R, Paeschke,M, Uhlig,A, Seitz,R (1997年)『Si技術によって製造されたマイクロバイオセンサー、最先端のバイオセンサー学、基本原理(Microbiosensors using Electrodes made in Si-technology, Frontiers in Biosensorics, Fundamental Aspects)』Scheller,FW, Schubert,F, Fedrowitz,J編集, Birkhauser出版, バーゼル,スイス、267-283ページ。
[2]van Gerwen,P (1997年)「生化学センサー用のナノ規模のインターデジタル電極アレイ(Nanoscaled Interdigitated Electrode Arrays for Biochemical Sensors)」『IEEE』,ソリッドステートセンサーと作動装置に関する国際会議(International Conference on Solid-State Sensors), シカゴ,907‐910ページ, 1997年6月16日‐19日
[3]Paeschke,M, Dietrich,F, Uhlig,A, Hintsche,R (1996年)「微小電極アレイによって製造されたシリコンを用いた電圧電流多チャネル測定(Voltammetric Multichannel Measurements Using Silicon Fabricated Microelectrode Arrays)」『電機分析(Electroanalysis)』7巻、1号、1−8ページ。
[4]Uster,M, Loelier,T, Guggenbuehl,W, Jaeckel,H (1999年)「積分器としての単トランジスタを用いた集積ADCおよび超低量(最低1fA)入力電流用増幅器」『進化したA/DおよびD/A変換器技術、および、それらの使用(Advanced A/D and D/A Conversion Techniques and Their Applications)』(巣トラスクライド大学(イギリス)の会議(Konferenz der Universitaet Strathclyde)、1999年7月27−28日、会議出版物466号、86−89ページ、IEE)
本発明の第1実施例に係る回路構造を示す概略図である。 第1駆動状態における従来技術に係るセンサーを示す断面図である。 第2駆動状態における従来技術に係るセンサーを示す断面図である。 従来技術に係るインターデジタル電極を示す平面図である。 図3Aに示した従来技術に係るインターデジタル電極を切断線I−I´に沿って切断した図である。 従来技術に係る第1駆動状態において、レドックス再生利用の原理に基づいたバイオセンサーを示す図である。 従来技術に係る第2駆動状態において、レドックス再生利用の原理に基づいたバイオセンサーを示す図である。 従来技術に係る第3駆動状態において、レドックス再生利用の原理に基づいたバイオセンサーを示す図である。 レドックス再生利用工程においてセンサー電流を示す関数的流れである。 レドックス再生利用工程におけるセンサー電流の関数的流れを示す詳細な図である。 本発明の第2実施例にかかる回路構造を示す概略図である。 図7に示したセンサー電極用に、センサー電流ISensorと時間tとの関係を概略的に示すグラフである。 図8Aに示したグラフ用に、測定電流ISensorと時間tとの関係を概略的に示すグラフである。 本発明の第3実施例にかかる回路構造を示す概略図である。 図8Aに示したグラフ用に、および、図9Aに示した本発明の回路構造の第3実施例用に、測定電流ISensorと時間tとの関係を概略的に示すグラフである。 本発明の第4実施例にかかる回路構造を示す概略図である。 図10Aに示す本発明の回路構造の第4実施例を示す概略図である。
符号の説明
100 回路構造
101 センサー電極
102 制御回路
103 入力部
104 電流源
105 調整入力部
106 調整入力部
107 出力部
108 第1電流信号
109 第2電流信号
110 検出ユニット
111 捕獲分子
112 記録される分子
113 酵素
114 帯電された粒子
115 第3電流信号
200 センサー
201 電極
202 電極
203 絶縁体
204 電極端子
205 電極端子
206 DNAプローブ分子
207 電解液
208 DNA鎖
300 インターデジタル電極
400 バイオセンサー
401 第1電極
402 第2電極
403 絶縁層
404 第1電極の固定領域
405 DNAプローブ分子
406 電解液
407 DNA鎖
408 酵素
409 分裂可能な分子
410 負電荷の第1部分分子
411 矢印
412 他の解決法
413 酸化された第1部分分子
414 還元された第1部分分子
500 グラフ
501 電流
502 時間
503 電流‐時間グラフ
504 オフセット電流
600 グラフ
601 電気センサー電流
602 時間
603 電流‐時間グラフ
604 オフセット電流
605 電流-時間グラフの傾斜
700 回路構造
701 センサー電極
702 制御回路
703 入力部
704 電流源
705 調整入力部
706 調整出力部
707 出力部
708 測定電流信号
709 補助電流信号
710 電流強度値
711 検出ユニット
712 閾値検出器
713 所定の電流強度範囲
714 計数素子
715 センサー電流信号
716 グラフ
717 グラフ
718 グラフ
719 グラフ
720 電流電圧変換器
721 電気節点
722 第1動作状態
723 第2駆動状態
723a 実際の第2駆動状態
724 制御ユニット
725 他の入力部
726 所定の閾値
727 パルス
728 グラフ
800 グラフ
801 電気センサー電流
802 時間
803 センサー-電流‐時間グラフ
804 電流強度間隔
805 センサー電流の測定間隔
806 電流間隔線
810 グラフ
811 電気測定電流
812 時間
813 測定‐電流‐時間グラフ
814 所定の電流強度値
815 所定の電流強度範囲
816 リセット点
817 測定電流の測定間隔
900 回路構造
901 制御回路
902a 検出ユニットの第1領域
902b 検出ユニットの第2領域
903a 閾値検出器の第1領域
903b 閾値検出器の第2領域
904 計数素子
904a 第1入力部
904b 第2入力部
905 制御ユニット
906a 他の第1入力部
906b 他の第2入力部
907a 所定の第1閾値
907b 所定の第2閾値
908a 第1パルス
908b 第2パルス
920 グラフ
921 電圧測定電流
922 時間
923 測定‐電流‐時間グラフ
924 所定の電流強度値
925 所定の電流強度範囲
926a 第1リセット点
926b 第2リセット点
927 時点
928 計数読み取り値
1000 回路構造
1001 第1p型MOSトランジスタ
1002 第2p型MOSトランジスタ
1003 第2電気接点
1004 第3電気接点
1005 第1演算増幅器
1006 第3p型MOSトランジスタ
1007 第1基準電圧源
1008 第4p型MOSトランジスタ
1009 供給電圧源
1010 第4電気接点
1011 第2演算増幅器
1012 第2基準電圧源
1013 第1出力信号
1014 第5電気接点
1015 メモリーキャパシタ
1016 第6電気接点
1017 第1パルス
1018 第2パルス
1019 電気接続剤
1020 第1制御ループ
1021 第2制御ループ
1050 フリップフロップ
1051 第1入力部
1052 第2入力部
1053 出力部
1054 電気接点
1055 オームの抵抗
1056 第2電気接点
1057 キャパシタ
1058 第1インバータ段階
1059 第2インバータ段階

Claims (17)

  1. 回路構造であって、
    センサー電極と、
    入力部を介して上記センサー電極と連結している制御回路と、
    電流源であって、上記制御回路により制御可能になるように、電流源の制御入力部を介して上記制御回路の制御出力部に連結され、かつ、電流源の出力部を介して上記センサー電極に連結されている、電流源と、を備え、
    上記制御回路にその入力部を介して流れる電流信号が、所定の電流強度範囲外である場合、制御回路が電流源を制御し、この制御により電流源がその発生電流を調整することによって、制御回路の入力部に所定の電流強度値の電流が流れるようになっており、
    上記制御回路へその入力部を介して流れる電流信号が、所定の電流強度範囲内である場合、上記制御回路が上記電流源を制御し、この制御により発生した電流を実際の値に固定するようになっており、
    上記制御回路にその入力部を介して流れる電流信号が所定の電流強度範囲外であるという、事象を検出できる検出ユニットを備える、回路構造。
  2. さらに、計数素子を備え、上記計数素子は、上記検出ユニットに電気的に連結され、かつ、上記検出ユニットにより検出された事象の数、および/または、事象の時間的順序を計算するように設定されている、請求項1に記載の回路構造。
  3. 上記制御回路の入力部に流れている電流が所定の電流強度範囲の上限を越えた場合に、計数読み取り値が所定値だけ上昇するように、計数素子が設定されている、請求項2に記載の回路構造。
  4. 上記制御回路の入力部に流れている電流が所定の電流強度範囲の下限を下回った場合に、計数読み取り値が所定値だけ下がるように、計数素子が設定されている、請求項3に記載の回路構造。
  5. 上記制御回路の入力部に流れている電流が所定の電流強度範囲の上限を上回った場合に、計数読み取り値が所定値だけ下がるように、計数素子が設定されている、請求項2に記載の回路構造。
  6. 上記制御回路の入力部に流れている電流が所定の電流強度範囲の下限を下回った場合に、計数読み取り値が所定値だけ上昇するように、計数素子が設定されている、請求項5に記載の回路構造。
  7. 上記電流源が電圧制御電流源である、請求項1〜6のいずれか1項に記載の回路構造。
  8. 上記制御回路がその入力部において電流電圧変換器を備え、
    上記電流電圧変換器は、上記制御回路の入力部に供給される電流が電圧信号に変換されるように設定されている、請求項1〜7のいずれか1項に記載の回路構造。
  9. 集積回路として設計されている、請求項1〜8のいずれか1項に記載の回路構造。
  10. 請求項1〜9のいずれか1項に記載の回路構造を備えた、レドックス再生利用センサー。
  11. 請求項1〜10のいずれか1項に記載回路構造を複数備えたセンサー構造。
  12. センサー電極を介して供給される電流信号の処理方法であって、
    センサー電極と、
    入力部を介して上記センサー電極と連結している制御回路と、
    電流源であって、上記制御回路により制御可能になるように、電流源の制御入力部を介して上記制御回路の制御出力部に連結され、かつ、電流源の出力部を介して上記センサー電極に連結されている、電流源と、を備え、
    上記制御回路にその入力部を介して流れる電流信号が、所定の電流強度範囲外である場合、制御回路が電流源を制御し、この制御により電流源がその発生電流を調整することによって、制御回路の入力部に所定の電流強度値の電流が流れるようになっており、
    上記制御回路へその入力部を介して流れる電流信号が、所定の電流強度範囲内である場合、上記制御回路が上記電流源を制御し、この制御により発生した電流を実際の値に固定するようになっており、
    上記制御回路にその入力部を介して流れる電流信号が所定の電流強度範囲外であるという、事象を検出できる検出ユニットを備える回路構造を有し、
    上記回路構造において、
    上記制御回路にその入力部を介して流れる電流信号が、所定の電流強度範囲外である場合、上記制御回路は、上記電流源がその発生電流を調整することによって、制御回路の入力部に流れる電流が所定の電流強度値になるように、上記電流源を制御し、
    上記制御回路にその入力部を介して流れる電流信号が、上記所定の電流強度範囲内である場合、上記制御回路は、上記電流源がその発生電流を実際の値に固定するように、上記電流源を制御し、
    上記検出ユニットは、上記制御回路にその入力部を介して流れる電流信号が所定の電流強度範囲外であるという事象を検出する、方法。
  13. 上記制御回路に電気的に接続された計数素子を用いて、上記事象の数、および/または、上記事象の時間的順序を計算する、請求項12に記載の方法。
  14. 上記制御回路の入力部に流れている電流が所定の電流強度範囲の上限を上回った場合、計数読み取り値を所定値だけ上昇させる、請求項13に記載の方法。
  15. 上記制御回路の入力部に流れている電流が所定の電流強度範囲の下限を下回った場合、計数読み取り値を所定値だけ下げる、請求項14に記載の方法。
  16. 上記制御回路の入力部に流れている電流が所定の電流強度範囲の上限を上回った場合、計数読み取り値を所定値だけ下げる、請求項13に記載の方法。
  17. 上記制御回路の入力部に流れている電流が所定の電流強度範囲の下限を下回った場合、計数読み取り値を所定値だけ上昇させる、請求項16に記載の方法。
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