このタイプの装置の製造及び使用においては次のことが問題となる。
パンチ式分割計量デバイスは、分割計量対象の材料に周期的に押し込まれるため摩擦により磨耗し、表面の光沢や平滑性が著しく失われる。この現象によって金属物質が材料に混入してしまうという問題があるが、最も重要なことは、この現象によって分割計量デバイスの本体と材料の間の摩擦が著しく増大し、これにより材料自体も摩擦を受け、過熱され、局所的な圧力を受けるということである。このため材料の特性が変化してしまう虞があり、場合によっては、分割計量デバイスが周期的に押し込まれる材料層の流れ性や均一性を回復するための流動化操作が必要となる。パンチ式分割計量デバイスの最適動作条件は、パンチが、下方移動範囲の終点において、下方ブッシュの上端に可能な限り近接した点に達するが、ブッシュと接触すると前記パンチの切刃を損傷してしまうため、ブッシュとは接触しないというものである。この条件は、回転ラックの各ステーションの各種動作部品の調整時に設定が困難であるだけでなく、分割計量対象の材料が天然繊維で特に強靭である場合には、この材料の一部は分割計量デバイスの各動作範囲の終点において分割計量デバイスのパンチの下方切刃とブッシュの間に捕捉され圧縮されたまま残ってしまうことが避けられないため、これら2部品を急速に磨耗させてしまう可能性もある。この磨耗は、更なる金属物質の混入と分割計量対象の材料の特性の悪化とを招いてしまう。
これらの及び他の信頼性に関わる問題を解決するため、また、装置の構成を簡素化するため、本発明者は最初、本体が固定された容積計量型分割計量デバイス、例えば米国特許第4943227号等に記載の圧縮性材料の錠剤を形成するための装置に使用されているタイプの容積計量型分割計量デバイスを使用することを考えた。問題の分割計量デバイスの各々は装置の回転ラックに固定された本体を有し、本体には前記回転ラックの軸に平行に円形断面の円筒形チャンバが設けられており、前記回転ラック内に半径方向に設けられた水平方向チャネルの端部が該チャンバに接続されており、その他端は材料ホッパの内部に接続されており、該チャネルはチャンバの中央部分に開口している。対向する各パンチは、前記チャンバの両端から前記チャンバ内に摺動可能に移動し、パンチの外側の端部は軸方向駆動手段に接続されており、この駆動手段は、パンチを次のように動作させる。各動作サイクルの開始時、パンチは上昇位置にあり、パンチ間は、パンチを収容するチャンバ内に適切な自由空間を形成するだけ離間している。この空間は、材料を供給するための前記半径方向チャネルに接続されており、材料は重力及び遠心力の作用によりこのチャンバに入る。次の段階では、半径方向の材料供給チャネルとは分離されているチャンバの下部に分割量を移動させ、チャンバのこの下部においてパンチが互いの方向に移動し材料を圧縮して錠剤を形成するように、各パンチは互いに協調しつつ下方に移動する。次の段階では、両方のパンチが分割計量チャンバの下端から出現するように下方に移動し、下方のパンチは、錠剤を排出できるように上方のパンチから離れる方向に移動し、その後両パンチは上昇して、記載のサイクルが繰り返される。
このような分割計量デバイスはカプセル充填装置には使用できない。というのは、分割計量時、材料は多量の気体を含んでいることが多く、分割計量チャンバの下端を開放する前には、チャンバにおいて材料の分割量を圧縮し、圧縮された分割量をこのチャンバ内に摩擦により保持したまま、充填するカプセルをチャンバの下端まで持ち上げることができるようにしなければならないが、この圧縮段階において材料の分割量からガスを除去することが困難であるからである。更に、分割計量チャンバから下方パンチを引き抜く際に、パンチ自体が材料の分割量の下方にキャビテーション作用を発生させることがあり、この場合には分割計量した材料の一部が分割計量チャンバの下端から前記下方パンチと共に外に出てしまうことが避けられない。調整された動作で下方パンチを動作させる必要があるために、装置の構成が非常に複雑となっていることは明らかである。
本発明は、次の解決策によりこれらの及び他の欠点を克服しようとするものである。上に述べたタイプの分割計量デバイスの下方パンチ或いはストッパは、分割計量チャンバの下端を開閉するためだけに使用する。更に、少なくとも圧縮性材料を分割計量するときには、下方ストッパと分割計量チャンバの接触領域において制御された方法で少量のガスを排気できるように閉止動作を行う。材料供給チャネルと接続された分割計量チャンバの横方向アパチャは、材料の圧縮時は常に分割計量チャンバと前記供給チャネルとの連通関係が保たれて圧縮されている材料の分割量に含まれるガスの殆どがチャネルを通って戻るように、アパチャの下端と前記チャンバの底部の距離が僅かであるように構成される。分割計量チャンバの横方向アパチャから材料が入るが、前記チャンバに開口している領域のこのアパチャの形状は、次の3点を達成するのに、即ち材料がチャンバに入りやすくすること、圧縮された材料の分割量をチャンバ内に保持するのを助けること、及び下方ストッパが取り外され下縁部がシャープな上方パンチが最大下方移動範囲に亘る移動を終えたときこの位置で切り離すことによりチャンバの外側の材料分割量を確実に分離し、前段階で圧縮した材料をチャンバ下端から排出してゼラチンカプセルの下容器に挿入することを達成するのに適切な形状とされる。
更に、微小顆粒、ペレット等をゼラチンカプセルに分包するため、本発明に係るカプセル充填装置において吸引タイプのピストンを有する容積計量型分割計量デバイスを用いることもできる。
上に述べたような固定された本体と対向する移動可能なパンチとを有する容積計量型分割計量デバイスを利用した圧縮装置では、前記分割計量デバイスは材料供給ホッパの外壁に固定されており、分包する材料のフォーマットが変更になったときに容易に且つ素早く交換できる。このタイプの分割計量デバイスの上方パンチも、従来のタイプのカプセル充填装置に使用されているパンチ式の容積計量型分割計量デバイスの上方ピストンも、現時点では、回転ラックの上部に配置されている手段により駆動されが、この方法では装置の構造が複雑になる上、下方に配置されている分割計量デバイスに埃が落ちる。カプセル充填装置においては、開閉ステーションにカプセルを方向付けして供給するための手段には鉛直方向の運動と水平方向の運動が必要であるが、該手段は通常、分割計量デバイスの外側に同じ高さで配置されていることに注目すべきである。公知の技術においては、これら動作は、同じくホッパ上方の装置の上部に配置されているカムにより得られるが、これらカムの位置決め及び使用においては、装置全体の寸法が構造上の問題を惹き起こしている。
これらの及び他の上述の欠点を克服するため、分割計量デバイスは、材料ホッパとは別別であり、前記ホッパから或る特定の距離で且つ前記ホッパより低いレベルで位置決めされる。分割計量デバイスは、回転ラックと同軸の理論円上に配置されるが、その半径は前記ホッパの底部の半径よりも大きい。また、分割計量デバイスは上方に向けて収束している各チャネルにより前記ホッパの各下方周縁排出孔に接続されており、前記ホッパの形状は、分包対象の材料を前記周縁孔から完全に排出できるように円錐形である。
この解決法によると次の重要な各利点が得られる。カプセル方向付け供給手段を駆動するカムは、材料ホッパの下方で回転ラック内の装置のベース上に配置できる。固定チャンバ容積計量型分割計量デバイスは、単一の本体が、充填するカプセルの種々の寸法にカプセル充填装置を適合させるためのフォーマット変更操作を容易にするため簡単且つ取外し可能な方法で回転ラックの横に固定されているが、この単一の本体において2以上のグループに分けることができる。前記分割計量デバイスは、デバイスの横に一対の鉛直方向ロッドを配置するのに十分な空間を確保できるように、支持している回転ラックから十分突出した状態で固定できる。この一対の鉛直方向ロッドは案内されて装置のベースに挿入され、前記装置の全ての他のカムと一緒に装置のベースに同軸に配置されたカムのプロファイルに追従するトラベラと接続される。前記ロッドの上端は、分割計量デバイスの各ピストンの本体を支持するリンクの両端に固定されている。
分割計量デバイスを材料ホッパと離間して前記ホッパの下方に位置決めすることにより得られる別の利点は、装置の洗浄段階においてわかる。この段階では、分割計量チャンバの閉止ストッパは下降位置にあり、分割計量デバイスのピストンは通常の高さより上方の上昇位置にあり、ホッパの内部全てを洗浄するための流体は、分割計量デバイスの各チャンバを順次通過でき、これにより内部を十分に洗浄した後、分割計量デバイスから排出され、下方に配置されている環状タンクに落ちるが、このタンクは、分割計量ユニットの外側部分とカプセル処理ユニットを清掃するための液体も回収し排出する。
導入部において言及した従来のカプセル充填装置では、材料ホッパの下方ブッシュの下端を閉止するストッパ手段は、回転ラック上に設けられた半径方向に移動可能な部品からなるが、該部品は、分割計量デバイスのピストンがブッシュ内で材料を圧縮する際に曲げ応力に曝され、システム内に摩擦とそれに応じた磨耗とを生じさせることが避けられない。これら欠点を前記本体固定分割計量デバイスにより克服するが、このデバイスでは、下方閉止手段はプッシュロッドからなり、該ロッドは上昇・下降できるように回転ラックに固定されており、圧縮において動作し、必要な上下動作は、装置の底部で回転ラック内に配置されたカムから得る。
解決すべき別の課題は、装置の購入者が必要な場合に前記装置の処理容量を増加させるにあたり、支持及び/又は運動のために既に提供されている支持手段及び/又は運動手段のうち変更する必要のないものに対して数種の部品を簡単に素早く交換することにより及び/又は追加することにより、回転数を維持しながら前記装置の各ステーションの動作要素の数を変更することにより、装置の処理用量の増加を可能にさせるということであった。
前述の装置では、ホッパ内に収容された材料は、部分的には重力の作用により、しかしながら主には回転ラックの回転によって発生する遠心力により、分割計量ステーションに向けて送出される。送出力は、装置の回転数、ホッパ内の材料の量、その他のパラメータによって変更できるため、特に材料が流れにくい場合、適切な圧力の不活性ガスを用いてホッパに新たな送出力を発生させ分割計量デバイスへの材料の供給を改善する。このガスは、材料が分割計量デバイスに向けて流動化されるの助けると共に、問題の装置が簡素化されたバージョンのものであっても正確で繰り返し可能な分割計量を可能にする。これらは分包する材料の挙動を試験するための実験室用装置として使用できるものであり、これら装置の各々は、少なくとも1個の固定された分割計量ステーションを備え、該ステーションには固定された加圧材料ホッパから供給が行われ、該ステーションには、連続式回転ラック装置とは異なり、自軸を中心に回転し必要な運動を装置の各部品に伝達するカムが設けられている。材料ホッパを加圧するための方法及び手段は別の特許出願により保護されているが、これは、この方法及び手段は、本明細書に記載の装置とは異なるものであってもバルク材料の分割量を形成するのに必要な他のタイプの装置全てにおいて使用できるためである。
先のカプセル充填装置においては、充填したカプセルの閉止には、空のカプセルを処理するため機構に複雑な動作が必要であった。本発明に係る装置では、充填したカプセルの閉止は、下容器が下となるようにカプセルを方向付けするプッシャの丸い下方端を用いて、これらプッシャの下方への移動範囲の終点の通常位置において行う。
本発明のこれらの及び他の特徴とそれらから得られる利点は、添付図面に示す装置の好ましい実施形態の次の説明によってより明確になるであろう。これらは、単に例示を目的としたものであり、何ら限定を意図するものではない。
図1及び図2においては、符号1は、鉛直方向の自軸101を中心として回転する回転ラックを示し、回転ラックには、分割計量及び分包対象の材料Pを供給するためのホッパ2が同軸且つ取り外し可能に固定されている。ホッパは、好ましくは円錐形で下方にいくにつれ広がっていて、その底部は中心が隆起しているものである。次に、この装置の底部に固定された、ホッパに軸方向に密封状態で供給を行う手段について追加的に参照しながら、ホッパをより完全に説明する。ホッパ2は支持部3により、軸方向に且つ若干高い位置に環状バスケット4を支持しており、該バスケット4には、完全には閉じられていない空のカプセルCが緩い状態で収容されている。カプセルは、バスケットの上側且つ内側の部分に配置された固定チャネル5から供給されるが、これは前記カプセルが遠心力により前記バスケットの外側部分に溜まりやすいためである。
更に図3、図4及び図5を参照すると、平面図が基本的に角形の複数の同一の本体6が締付け具206により、互いに連続して且つ等間隔でホッパ2下方の回転ラック1の周縁に固定されているのが判る。これら本体の回転ラックに固定されている面の反対側の面の上方部分106は突出しており、2以上、例えば3個の同一の鉛直方向の孔7が上方部分106を貫通しており、孔の軸は理論鉛直面上にあると共に、軸101上に中心を有し直径がホッパ2の基本的な直径よりも適切に大きい円と接している。孔7の上部は拡径しており、この部分に摩擦係数の低い材料で製作されたブッシュ8が係合する。ブッシュ8内を容量型分割計量デバイスのピストン9の本体109が摺動するが、このピストンの直径は、充填するカプセルの下容器の内径を超えるものではなく、ピストンの長さは、ピストンが孔7の下端から現れるような長さである。圧縮性の粉末材料やハーブ主体材料を分割計量する場合、組立体9、109は一部品として製作され、その下端の縁部は鋭く切り込まれている。各分割計量ユニットのピストンの本体109の上端は、横断部品10に直角に固定されており、横断部品10は、キー或いはピン11と少なくとも1個のねじ12とによりリンク13に横方向に且つ即座に交換可能な方法で固定されている。リンク13は、前記横断部品10を覆うように取り付けられる橋渡し部113を有し、これにより、各ピストンへの軸方向の力の伝達がよりよく行われる。更に、リンク13の両端に一対の鉛直方向のロッド15が固定されており、これらは案内されて回転ラック1に挿入されている。ロッドの下端は、横方向ローラ116を有するトラベラ16に固定されており、ローラは環状カム17の複動プロファイルに追従して前記軸方向の運動を分割計量デバイスの各ピストンへ伝達する。カム17は、鉛直方向スライダを介して軸方向ベースカラムBに固定されているが、このスライダは、矢印18で概略的に示すように、遠隔制御可能なモータを有するねじ・ナットサーボコントローラにより制御される。これにより、このカムを低い位置で保持してピストン9、109を動作位置に置くことができると共に、前記ピストン9を、必要な場合は本体109と共に各ガイドブッシュ8から取り外し、カプセルのフォーマットを変更するとき前記ピストンを即座に交換できる、或いは洗浄・消毒サイクルのために分割計量ユニットを準備できる(後記参照)。これに加え、前記カム17は、少なくとも分割計量段階と圧縮段階における上昇・下降の傾斜の傾きを、ねじ・ナットサーボコントローラ及び電子式速度・位相制御装置付きモータにより、遠隔操作によりゼロからその時々の必要に応じ特定の値に変更できるタイプのものとすることができるが、これは既知であるため説明しない。この解決法により提供される重要な利点は、例えば、いつでもこの装置内にあるカプセルの空回転を検知できること、また、材料の廃棄や損失を不必要に発生させないように分割計量デバイスの運転を一時的に停止できることである。分割計量デバイスは、カプセル処理手段が正しく機能している場合にのみ運転される。
ブラケット19は、取り外し可能に且つ即座に交換可能に、例えばキー或いはピン20とねじ21とにより、本体6の上部突出部106の下方に固定されている。ブラケット19は、材料の分割量を形成するための円筒形で端部が開放している鉛直方向チャンバ22を含み、ピストン9はこのチャンバに正確に摺動して挿入される。また、ブラケット19は、チャンバ22毎に且つ各チャンバから等しい距離で、端部が開放している従来のタイプの鉛直方向ハウジング23を含み、下方にいくに従い直径が減少する部分を有し、この中でカプセルCが開閉される。これらハウジングには、一定量の間隙でカプセルのカバーC1を収容する上方部分と、下方部分とを含むが、下方部分の直径は、前記カプセルの下容器C2は通過できるが前記カバーC1は通過っできず、ハウジングの上方部分に残るような直径となっている。
チャンバ22の上方に設けられピストン9の本体109が摺動して入るチャンバ14は、少なくともいずれか1個のベントアパチャ(図示せず)を介して大気と自由に連通しており、これにより、前記本体109の軸方向上下の運動により発生する好ましくない加圧状態或いは減圧状態が形成されるのを阻止している。
ハウジング22の下端は各々、横断部品25と一体のプラグ或いはストッパ24により閉止されており、横断部品25は、取外し可能に且つ即座に交換できるように、例えばキー26とねじ27とにより、横断部品28に固定されている。横断部品28は、一対の鉛直方向ロッド29の上端に固定されており、ロッド29は案内されて回転ラック1に挿入されている。ロッド29の下端はトラベラ30に固定されており、トラベラのローラ31は、ベースカラムBに固定された環状カム32の複動プロファイルに追従する。この装置を圧縮性の粉末状材料やハーブ主体材料の分割計量に使用する場合、各ストッパ24の頂部にはストッパと同軸に円筒形の突出部124が形成されているのが好ましく、この突出部124は横方向の間隙が非常に小さな状態で分割計量チャンバ22の下端に部分的に挿入され係合するが、この係合は、前記チャンバ22において材料の分割量を圧縮するときにはこの間隙を通ってガスが十分に排気され、ストッパ24を下降させる段階においてはキャビテーション現象の発生が阻止できるような方法で行われる(後記参照)。カム32の機能は、ストッパ24を上昇位置に移動して分割計量チャンバ22の下端を閉止することと、下降位置に移動させ前記チャンバの下端を開放することに加え、前記チャンバ22の下方において充填するカプセルの各下容器C2を位置決めする移動要素との干渉を避けることである。この移動要素は横断部品33からなり、該部品は端部が開放された鉛直方向のハウジング34を有する。各ハウジング34は、カプセルの下容器C2を収容する形状となっており、ハウジング34の下端には従来公知の方法で孔が形成されて開放されている。この孔は、下容器C2の通過は許容しないが、既に述べたようにプッシュロッドの通過は許容する。横断部品33は、例えばキー35とねじ36とにより、取外し可能に且つ即座に交換できるように横断部品37に固定されている。横断部品37の端部は一対の水平ロッド38に固定されており、水平ロッド38は案内されて回転ラック1に挿入され、該ラック内でロッドはトラベラ39に固定され、そのローラ40は、回転ラックと同軸にカラムBに固定されたディスクカム41の複動プロファイルに追従する。これを用いて、カプセルの下容器を収容するハウジング34を備えた横断部品33を、ハウジング23と或いはハウジング22と位置合せできる。
アパチャ42は、本体6と接触しているブラケット19の壁に形成されており、これにより、本体6に形成された傾斜付き各チャネル43と各分割計量チャンバ22を連通させている。部分42と部分43の接続領域の周囲にはシール44が設けられている。チャネル43は、チャネルと直角の本体6の上方の壁において開放しており、この上に環状ダクト複合体45の環状突起部145が支持されている。これらダクトは前記チャネルに位置合せされており、その両端部は、シール46、46’が設けられた状態で、前記チャネル43とホッパ2の周縁部の下部に形成された孔47とに嵌合している。この下方部分は、基本的には前記孔と直交しており、前記ホッパ2の最も下方の領域を形成している。ダクト45の各々は中間スリーブ245等からなり、その両端部は、横方向のシールが設けられた状態で管345、345’と嵌合しており、その環状突起部145、145’は前記スリーブを支持している。スリーブ245内の管345、345’の両端は、分割計量対象の材料の流出が促進され且つ洗浄・消毒サイクルにより良好に対処できるように適切に丸みが付けられ且つ適切に互いに離間している(後記参照)。
更に図6を参照すると、圧縮性粉末状材料或いはハーブ主体材料を分割計量するため、アパチャ42は端部142を含み、端部142は分割計量チャンバ22に部分的に入り込んでおり、その上縁部と下縁部とは下方に傾斜し、下縁部は上昇位置にあるストッパ24のヘッド124の若干後方で終わっている。端部142は、前記チャンバ22の側壁の互いに対向するエリアにおいてシャープな縁部を有する凹部を形成しており、この凹部は、部分的には前記分割計量チャンバ22の長手方向に且つ部分的にはその横断方向に延在する。アパチャ42の開始部分242は、前記部分142よりも広く、デッドゾーンを存在させずに基本的に広がていってダクト43と接続している。
次に、記載した分割計量デバイスを有する装置の動作について図6〜図11を参照しつつ説明する。動作サイクルの第1段階においては、分割計量チャンバ22の下端はストッパ24により閉止されており、ピストン9は上昇位置にあるが、前記ストッパのヘッド124からの距離は、形成する分割量の容積に比例した距離である。前の段階で下降位置に下げられた(後記参照)ピストン9は、ホッパ2内に収容されている分割計量対象の材料Pをチャンバ22に引き込むのに役立つキャビテーション作用をこのチャンバに発生させるよう急速に上昇位置に持っていくのが好ましい。この材料は、ダクト45、チャネル43、アパチャ42を通って下方に流れ、最終的に分割計量チャンバ22を満たす。このプロセスは、下に述べる手段の作用の助けを受けている。分割計量チャンバを満たす段階に続いて、図7に示すようにピストン9を下降させて分割量を圧縮しD’を形成する段階が行われる。この段階では、圧縮される材料の分割量に含まれていたガスの殆どは、前記材料の供給に用いたチャネルを通って排出されるが、非常に少量の一部は、ストッパ24のヘッド124とチャンバ22の下端との間の非常に狭い隙間も通って外部に排出される。材料の2個目の部分分割量が必要な場合は、次の段階において、図8に示すようにピストン9を急速に上昇させてチャンバ22内の分割量D’の上方に適切な空間を作る。この空間は即座に材料で満たされ、図8に示す段階に続いて図9に示す次の圧縮段階が行われ、材料の第2分割量D”が形成される。この段階においても、圧縮される材料に含まれていたガスの大半は、開放された部分がまだ残っているアパチャ42を通って外部に排出されるが、ガスの非常に少量の一部は部品22と部品124を通って外部に排出される。次の段階においては、図9において破線で示すようにストッパ24を下降させチャンバ22の下端を開放する。部分分割量D’及びD”からなる材料の分割量Dは、アパチャ42を通過しピストン9による圧縮の影響を避けられずに部分的にコンパクト化された材料Pと接続されたままになっている。ストッパ24を取り除くことにより各チャンバ22の下端を開放しても、材料の分割量Dはチャンバ内に完全な状態で且つ固まった状態で残っているが、これは、チャンバの壁との間に摩擦が生じているからであると共に、アパチャ42の凹部142に入り込みチャンバ22の対向する側壁における凹状領域で終わっている同様に圧縮された材料と接続しているからでもあるが、ストッパ24のヘッド124とチャンバ22の下端との間に狭い間隙があり、ストッパ24の下降動作は最初は遅いため、この動作では分割量Dの下方にキャビテーション作用が生じないからでもある。次の段階においては、図10に示すように、ゼラチンカプセルの下容器C2を含む横断部品33が前記下容器と一緒に、分割計量チャンバ22の下方に位置決めされ位置合せされた後、図11に示すように、この分割量をアパチャ42内に残っている材料から切り離しながら且つこれらアパチャ及び分割計量チャンバを完全に閉じながら、分割計量チャンバのピストン9を下降させて材料の分割量Dを各ベースC2内に排出する。次の段階(図示せず)では、充填された下容器を含む横断部品33を横断方向に移動しハウジング23(図3)と位置合せされた状態に戻し、ストッパ24を再び上昇させて分割計量チャンバ22の下端を閉止する一方、ピストン9を適切なタイミングで上昇させアパチャ42を開放するが、この開放、ストッパ24のヘッド124がチャンバ22の下端に係合した後でなければならない。
分割計量対象の材料が非常に流動性の高い非圧縮性のもの、例えば微小顆粒或いはペレットが主体の材料である場合、分割計量チャンバ22をストッパ24により密封するのが好ましく、分割計量デバイスは、これから図12〜図15を参照しつつ説明する形状で構成される。図12は、この場合において各ストッパ24の上端が平坦であり、その上に弾性材料で形成したディスク224が固定され、チャンバ22が密封されるようにチャンバ22の下端にこのディスクが押し当てられている状態を示す。分割計量デバイスのピストン9’は、ピストンの下端に、分割計量対象の材料は通過しないがガスの流れは通過できる小さなアパチャを有するタイプのものであり、これらピストンは、軸方向に中空であると共に、従来公知の方法で且つ制御された方法で吸引源或いは圧縮ガス供給源に接続可能である。この場合、分割計量チャンバ22と材料供給ダクト43を接続するアパチャ42’は適切な直径の孔で構成されているが、この孔は、前記チャンバに向けて半径方向に延在すると共に、前記分割計量チャンバの下端から適切な距離に位置決めされており、適度に広がりながらチャンバとダクト43に開放している。このように形成した部分を次のように動作させることができる。各動作サイクルの開始時、分割計量チャンバ22の下端はストッパ24、224により閉止されており、ピストン9’はチャンバ22内に所望の空間を空けるために上昇位置にあり、この空間は材料で満たされるが、この充填は部分的には、矢印48で示すように前記ピストンにより提供された吸引によるものである。材料の分割量Dが形成されたとき、ピストン9’からの吸引は継続し、ストッパ24は下降させるが、この下降では最初は遅い動作で分割計量チャンバ22から離すのが好ましい。次に図13に示すように、カプセルの下容器C2を有する横断部品33をこれらチャンバの下方に位置決めする。次に、ピストン9’を下方に動かすことにより材料の分割量Dをこれら下容器に排出するが、ピストン9’は、少なくともピストンがアパチャ42’を通り過ぎるまで吸引を提供し続ける。図14に示すようにピストン9’の下方への移動が完了すると、ピストン9’と吸引源との接続が遮断され、ピストンは、矢印49で示すように圧縮ガスの供給源に一時的に接続され前記ピストンからの材料の完全な分離が促進されるのが好ましい。これにより前記ピストンは、清浄になり次のサイクルへの準備が整う。次の段階では、材料が充填された下容器C2を有する横断部品33が充填ステーションから遠ざけられる一方、分割計量チャンバ22の下端はストッパ24、224により閉止され、次の動作サイクルを実施できるようにピストン9’を急速にサイクル開始位置まで上昇させると共に図15に示すように吸引源48に再接続させる。
図2及び図16〜図27を参照しつつ、既に述べた手段以外のこの装置の手段、即ち空のカプセルと充填されたカプセルとを扱うための手段について説明する。図2に示すように、分割計量ステーション毎に、空のカプセルを収容しているバスケット4の底部に、一組の鉛直方向の管50が貫通しているアパチャがステーションの上方に提供されており、前記分割計量ステーションの各分割計量デバイスに対して一本の管が提供されている。管は、素早く且つ取り外し可能な方法で、例えばキー或いはピン51とねじ52とによる一般的な接続により、一対の鉛直方向ロッド54の上端に固定された横断部品53に固定されており、鉛直方向ロッド54は案内されて回転ラック1に挿入されていると共にロッドの下端はトラベラ55に固定されている。トラベラ55のローラ56は軸方向ベースカラムBに固定された環状カム57の複動プロファイルに追従する。
バスケット4の周縁部に集積したカプセルの中を管50が上下に動作すると、前記管の上端が漏斗状になっていることもあって、カプセルCは管に一列で充填されるが、下容器は上下様々な方向を向いている。
図16の詳細図は、管50の組の外側の面にどのように櫛状押え手段59が提供されているかを示し、該手段は横断方向ピボット60を中心として枢動し、該手段の歯は、その湾曲端部が各管に並んでいるカプセルの各列における最も下のカプセルの下方に位置するように弾性手段61により保持されているが、これは前記カプセルの列を保持するためである。前記櫛部の中央部の外側には水平軸62を有するローラが提供されており、これについての説明を以下より十分に行う。管50の組は、櫛部59の各歯と位置合せされた状態で平坦なプッシャ63を支持しており、各プッシャの下部はテーパ付き部分63’で終わっている。部分63’の長さはカプセルの長さと相関しており、この部分の下方先端部は丸みが付けられ、側部段状部63”の幅は取扱対象カプセルの幅と相関している。
管50の組の下方には、本文書の前段で引用したイタリア特許出願第BO2000A−150号に記載したような公知のタイプの鉛直方向の壁64の組が形成されている。各管に対して1個のウェルが提供されており、ウェルの回転ラックに対向する側は、取外し可能で素早い方法、例えばキー或いはピン65とねじ66とにより横断部品67に固定されている。横断部品67の両端は一対の水平ロッド68に固定されており、水平ロッド68は分割計量チャンバ22間のスペースにおいて案内されて本体6に挿入されていると共に、案内されて回転ラック1に挿入されている。他の一端はトラベラ69に固定されており、トラベラ69のローラ169は、軸方向ベースカラムBに固定されたディスクカム70の複動プロファイルに追従する。壁の組64の各ウェルの中間位置で且つ回転ラック1に対向する壁には、図16に示すように前記ウェルの組64が回転ラックに最も近い位置にあるとき、ブロック73に固定された異なる長さの水平ポインタ71、72と係合するアパチャが設けられている。ブロック73は、取外し可能で素早い方法、例えばキー或いはピン74とねじ75とによる一般的な接続により本体6の上方張り出し部106の視認可能な面に固定することができる。
カプセル処理手段を完成させるために一組の鉛直方向プッシュロッド76が取り付けられており、該ロッドは軸方向に中空であって、従来の方法により吸引源或いは圧縮空気供給源と接続するように設計されている。ロッドの寸法は、横断部品33のハウジング34及びブラケット19のハウジング23を通過できるような寸法であり、ロッドの下端はブロック77に固定されている。ブロック77は、取外し可能に且つ素早い方法で、例えばキー78及びねじ79により、横断部品80に固定されるように設計されており、横断部品80の両端には一対のロッド81が固定されており、ロッド81は案内されて回転ラック1に挿入されていると共にその下端はトラベラ82と一体となっている。トラベラ82のローラ83は、この装置のベースカラムBに固定された環状カム84の複動プロファイルに追従する。環状カム84は、矢印184で概略的に示すサーボコントローラによりプロファイルを制御できるタイプのものであり、このサーボコントローラは、充填されるカプセルの特性が異なってもこれに適合できるように、装置制御パネルから遠隔操作可能な電子式速度・位相制御装置付き電気モータを有する。
ここに記載したカプセル処理組立体は次のように動作する。図16に示す段階では、供給チューブ50の組は上昇位置にあり、ウェル64の組は、回転ラック1に最も近接した引込位置にあり、下方のカプセルは各ウェルの幅広の下方部分に、カバーが上で下容器がブラケット19上に置かれた正しい向きで収容されている。上方カプセルはポインタ71により下容器が前記ウェルの外方を向くように方向付けられる。各ウェルの上方部分は、適度な摩擦状態でカプセルのカバーと協同し図示の例のようにカバーが上となるように上方カプセルを事前に方向付けるように設計されていることに注目されたい。上方カプセルはカバーが下を向いた状態であった場合、前記上方カプセルは、ここでもポインタ71の作用により下容器が図16の左を向くように方向付けされるが、これはポインタ71の下方において行われる。また、図16に示す段階では、プッシュロッド76は、充填され閉止されたカプセルが送出された後の位置にあり、ハウジング23の下部にあり、これらハウジングを清掃するためにブローを行う段階にある。図17に示す次の段階では、ウェル64の組は、前記ウェルの下部に載置されているカプセルをハウジング23に供給するため、前記ハウジングと位置合せされている。プッシュロッド76は上昇し、吸引手段と接続され、次いで下降してカプセルをハウジング23に移す。ハウジング23は、図18に示す次の段階に示すようにカバーC1は保持するが、前記カプセルの下容器C2は、下方移動しているプッシュロッド76に追従し横断部品33のハウジング34の上部において停止する。その後、前記プッシュロッド76はこの横断部品の下方で停止し、吸引の提供を停止する。次の段階では、図19に示すように、カプセルの下容器C2を有する横断部品33は、上に述べたように材料の分割量を有する充填チャンバ22に向けて横断方向に移動し、ウェル64はハウジング23を開放するため回転ラック側に更に引かれる。これは、図20に示す次の段階において、プッシュロッド76をハウジング23の上端まで上昇させて前記プッシュロッドを通して吸引を行うことによりカバーC1の位置がずれてしまう望ましくない事象を防止するためである。ハウジング23内にカプセルのカバーC1のみが存在する場合、吸引を提供するプッシュロッドがハウジングに入る際に障害となるものがないと共に望ましくないずれを生じさせないため、カバーは所定の正しい位置に留まる。反対に、進路が妨害されカプセルが単に部分的に閉じた状態に留まらなくなったために前段階で開けられなかったカプセルCがいずれかのハウジング23に存在する場合、このカプセルは破線で示すようにハウジング23の外に持ち上げられ、図示していない手段の動作により廃棄される。次に、図20は、カプセルの下容器C2に材料の分割量Dがどのように充填されるかを示す。図21及び図22に示す次の段階では、プッシュロッド76が下降すると、材料の分割量Dが充填されたカプセルの下容器C2を有する横断部品33はハウジング23と整列する位置まで戻り、ウェル64の組は回転ラック及びポインタ71、72から遠ざけられ上方プッシャ63の段状部63”と位置合せされることが分かる。上方プッシャ63は、図23及び図24の流れに示すように次の段階で該プッシャが固定されている管50の組と一緒に下方に移動し次の二種の動作を行う。即ち、ポインタ71により事前に方向付けされたカプセルをその下容器が下になるように方向付けしてウェルの下部に移動させる動作と、下方端63’をハウジング23の上端に位置決めし、充填されたカプセルの閉止中にストッパとして機能させる動作を行う。プッシャ63のこれら下方端63’がカプセルのカバーC1を支持する一方、前記カプセルの充填されている下容器C2はプッシュロッド76により持ち上げられる。図24は、組立体50、63の下方移動において、ローラ62がどのように環状固定トラックセクタ85と協同して櫛状部59を引き込み、管50内に収容されているカプセルの列の底部の櫛状部が、回転ラック1に最も近接した壁の上縁部に支持されるかを示す。図25に示す次の段階では、ウェル64の組を回転ラック1側に引き、各管の最後のカプセルが下方に移動して前記ウェルの一個に入りポインタ72上に支持され保持されるように、前記ウェルを管50に位置合せする。管50内の次のカプセルの下端は櫛状部59の端部の高さに達し、適切なタイミングで管の組が上昇しローラ62がストッパトラック85を離れると、カプセルはこれら端部により保持される。図26は、プッシャを有する管50の組が上昇する一方、ウェル64の組が回転ラック1側に引かれ、上方ポインタ71が前記ウェルに挿入される上に述べた段階を示す。上方のカプセルは事前にカバーを下にした向きとなっているため、上方ポインタ71は、これらを反時計方向に回転させることにより上方カプセルを事前に正しく方向付けする。この結果、前に述べた予め方向付けられたカプセルはポインタ71の下方に位置決めされる。図26及び図27に示す次の段階では、プッシュロッド76の上昇はプッシャ63の上昇と正確に同期して行い、必要な場合にはプッシュロッドから一時的に吸引を行い、充填され閉止されたカプセルC’をハウジング23から上昇させてこれらを適切な段階において回収除去する手段86に送ることも分かる。
付属部品を含む管50の組、ウェル64、方向付けポインタ71、72を含むブロック73、ピストン9及び9’、ブラケット19、カプセルハウジングを含む横断部品33、ストッパ24を含む横断部品25、プッシュロッド76を含む横断部品77は全て、充填されるカプセルのフォーマットに変更があった場合に容易に且つ素早く交換できることは明らかである。市場からの要求に応じて、この装置の部品を変更、交換することなく、隣接した2或いは3個の動作ユニットを有する分割計量ステーションを前記装置に設けることができる。
図1及び図2は、本発明の好ましい実施形態において、特に圧縮性粉末状やハーブ主体材料をカプセルに分包するためにこの装置を使用する場合に、どのように、ホッパ2に材料Pの排出のための周縁アパチャ47を有する下方ボウル102が形成され、ホッパ2が円錐台形のカバー202により密封状態で閉止されているかを示す。カバー202の上縁部は回転ジョイント88と密封状態で協同し、回転ジョイント88は、円筒形等の同軸の補正チャンバ89の下方フランジ189と部分的に結合しており、該チャンバ89は装置のベースに固定された支持フレーム90に固定されており、該チャンバ89の下方排出口は、例えば円錐形のプラグからなる弁94により閉止されており、プラグはホッパ2側に移動すると開くが、前記ホッパ内に常に存在する圧力により付勢されて閉止位置となる。これは、ダクト91が、フランジ189を貫通していると共に、処理対象の材料Pの特性や装置の寸法パラメータに応じて適切な圧力のガスを送る供給源191に接続するように配置されているためである。ホッパ2の内部加圧用のガスは不活性のものが好ましい。ホッパ2には補正チャンバ89から定期的に材料のバッチが供給され、これにより、前記補正チャンバ89に組合された手段からの供給が周期的であってもこのホッパは連続的に動作できる。これについては、本出願人の名義でなされた別の特許出願において記載されているためここでは説明しない。
供給源191に接続することによりホッパ2内に特定の且つ一定のレベルの気圧が創出されるため、材料Pは強制的に、この装置の前出の容積計量型分割計量ユニットの分割計量チャンバ22に向けて流され、前記ホッパ内に存在する材料Pの量が時により変化しても、また前記ホッパの回転速度及び/又は材料の流れ性や材料が通過する回路の壁の性質等の各種パラメータが変化しても、該チャンバ内で一定の分割計量を繰り返し行うことができる。容積計量型分割計量ユニットは、例えば小さなベントを分割計量チャンバ22の底部とストッパ24の間に設けることにより、或いはピストン9を急速に上昇させる段階を設けることにより該ユニットに向かう材料の流れを促進するように設計されている。ピストン9を急速に上昇させると、分割計量チャンバの容積は急激に増加し、この目的に有用なキャビテーション作用が得られる。前記下方のベントを通って外に流れ出る非常に少量の材料は、当業者により容易に実施できる方法により小さな吸引アパチャから容易に取り除くことができる。
ホッパ2の内部を加圧するためのガスを、材料を流動化して分割計量ユニットに向けるのに用いることもできる。しかしながら、材料を流動化するための特別な手段を、材料がこの手段の作用に耐えられるのであれば、前記ホッパ及び/又はダクト43及び45に設けることができると理解すべきである。図1及び図2には、例として、ホッパ2の底部102’の中心を密封性を保ちながら回転可能に貫通するシャフト87を図示するが、このシャフトは、適切な手段によりホッパ2に対して小さな相対動作で回転するように製作されており、シャフトの上端部には一以上のブレード187が支持されており、ブレードは例えば、前記ホッパの周縁部のアパチャ47より短い距離の位置で終わっており、これにより排出アパチャへの、ひいては容積計量型分割計量ユニットへの材料Pの流れが増加するようになっている。シャフト87は、例えば、専用のギア付きモータにより或いはギアホイールを有するギア装置287により回転させることができる。ギアホイールは、回転ラックに同軸に位置決めされたシャフト387にキー嵌合されており、シャフト387の駆動は、ギア装置287が提供する小さな回転比によってのみ決まる状態でブレード187が回転するように、回転ラックを駆動する手段と同じ手段により行われる。
この装置の動作プログラムは、この装置を異なる材料で動作させる準備をするため装置の動作部分全てに亘って洗浄・消毒用流体を通過させるとき、弁93及び材料供給デバイスの上流の全ての弁を開ける段階を含む。これら流体は、ホッパ2の内面全体に亘って且つこれまで材料が通過した回路全体に亘って均一に流れた後、分割計量チャンバ22の下端及び上端から自由に外に排出される。ピストン9及び109は、前の動作で残った微量の材料を全て排出するように、図2を参照して説明したアクチュエータ18により通常の高さから上に持ち上げられるように設計されている。洗浄液は、必要な場合は、図示していない適切な手段により分割計量チャンバ22に上から供給できる。この装置に使用された洗浄液は全て、外部手段により供給された液も含め、回転ラック1の最も幅広の最下部の下方においてこの装置のベースに固定された環状タンク1000(図2)に排水される。環状タンク1000には、液体を除去するための手段が設けられ、液体は装置の洗浄・消毒サイクル全体を制御する従来の手段により分析され、材料の残渣粒子がないことが確認される。
ホッパ1を上方から加圧するのに代えて或いはこれと組合せて、前記ホッパを下方から、例えば中空のシャフト87を通過させて、更には同じく中空のブレード187に穿設した孔をおそらく通過させて加圧することができると理解すべきである。ホッパ2は、微粒状化材料を供給するために、圧縮性粉末状或いはハーブ主体材料を供給するのに或いは制御された大気下で単純に材料を分包するのに必要な加圧レベルに比べて非常に小さな加圧レベルで加圧することもできると理解すべきである。本特許出願は、代替的な装置、即ち全体的には記載の回転ラック装置と同様であって、有限数の分割計量ステーションが設けられており、該ステーションは、ホッパ2及びその各供給部分を含めた使用部分の装置と一緒に、固定された枠上に載置されており、可動部品の各運動は、図2のカム84、17、32、57、41及び70を回転させることにより、或いは電子式速度・位相制御装置付き電気モータ等により駆動されるプラグラム可能なアクチュエータをカムに代えて用いることにより提供される装置を保護することも意図していると理解されるべきである。ホッパ2の加圧によって提供される供給パラメータは、回転ラック装置により得られる供給パラメータと同一である。これら装置は、回転ラック装置よりも非常にシンプルで低廉であるが、全体的には回転ラック装置と類似しており、実験室用の装置として、より強力な回転ラック装置により、時には産業的規模で分包される材料のための最良の処理パラメータを決定するのに使用することができる。