JP2005523261A - 水中油エマルジョンを含有する眼用組成物ならびにその製造方法および使用方法 - Google Patents

水中油エマルジョンを含有する眼用組成物ならびにその製造方法および使用方法 Download PDF

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Abstract

油性成分、水性成分および界面活性剤成分を含有する水中油エマルジョン、好ましくは自己乳化水中油エマルジョンを含んで成る眼用組成物。該界面活性剤成分は、3つまたはそれ以上の界面活性剤、例えば、ポリオキシアルカレンアルキレンエーテル、アルキルアルコールのポリアルキレンオキシドエーテル、およびアルキルフェノールのポリアルキレンオキシドエーテルを含有しうる。本発明の組成物は治療成分を含有しうる。そのような組成物を製造する方法、およびそのような組成物を、例えば、眼の治療、コンタクトレンズの処置および所望の治療効果を得ることに使用する方法も提供する。

Description

本発明は、2002年1月30日に出願された米国暫定特許出願第60/353,050の優先権を主張し、それに開示の内容は全て参照として本明細書に組み入れられる。
本発明は、眼用組成物、ならびにそのような組成物の製造方法および使用方法に関する。本発明は、特に、水中油エマルジョン、好ましくは自己乳化水中油エマルジョンを含んで成る組成物、そのような組成物の製造方法、およびそのような組成物の使用方法に関する。
水中油エマルジョンの一般的な製造は、水溶性成分を水性相に溶解し、油溶性成分を油相に溶解することを含む。油相は、例えば数千回転/分(r.p.m.)で数分から数時間にわたって、勢いよく分散混合される。そのような方法を使用する製造方法は、かなりの設備投資を必要とし、時間を要し、より大きいバッチ規模に容易に拡大できない。一般に、粘度を比較的高い水準に増加させる粘度上昇剤を組み込まずに、この種の方法によって製造した水中油エマルジョンを、工業的に望ましい貯蔵寿命、例えば約1年または2年またはそれ以上にわたって安定化させるのは困難である。しかし、そのような比較的高い粘度は、眼用組成物に好ましくない場合が多く、コンタクトレンズケア組成物には許容されない場合が極めて多いかまたはほぼ全般的に許容されない。2年の貯蔵寿命目標は、エマルジョンを冷却保存すれば達成できる場合がある。しかし、冷却の使用は、製品の商業的流通に制限を与える。
滅菌は、組成物を汚染する細菌の増殖を容易に扶助する多くの水中油エマルジョンに不可欠である。一般法で製造したエマルジョンに伴う問題は、そのようなエマルジョンを濾過法によって容易に滅菌できないことである。加熱滅菌に伴う問題、例えば、製造の複雑さ、相対的に高いコスト等により、水中油エマルジョンを含んで成る眼用組成物のフィルター滅菌は加熱滅菌より好ましい。熱を使用した場合、滅菌処置において組成物成分の沈殿および/または不活性化が生じることもある。
さらに、界面活性剤/油の低比率を有する水中油エマルジョンは、一般に、界面活性剤/油の比較的高い比率を有する水中油エマルジョンより、高度の眼の快適性を生じる。眼の快適性は、コンタクトレンズ多目的組成物のような眼用製品の商業的成功に極めて重要である。
一般法で製造された水中油エマルジョンのこれらおよび他の限界を考慮して、下記の有利な特性の1つまたは2つまたはそれ以上を有する水中油エマルジョンを含有する眼用組成物を得ることが有利である:容易に製造でき;汚染された場合に微生物増殖を殆ど生じずに、例えばフィルターまたは濾過滅菌法を使用して容易に滅菌でき;界面活性剤/油の比較的低い比率を有し;比較的低い粘度を有し;そして、組成物の意図する1つまたはそれ以上の目的を果たすのに有効である。
水中油エマルジョン、好ましくは自己乳化水中油エマルジョンを含んで成る眼用組成物、そのような組成物の調製法または製造方法、およびそのような組成物の使用方法が見出された。本発明のエマルジョン含有組成物は、比較的容易かつ直接的に製造され、貯蔵安定性であり、例えば、ほぼ室温において、少なくとも約1年または約2年またはそれ以上の貯蔵寿命を有する。さらに、本発明の組成物は、例えば滅菌濾過法を使用して、都合よく容易に滅菌でき、組成物が汚染された場合に、微生物増殖の機会またはリスクをなくす、または少なくとも実質的に減少させる。
本発明の組成物は、自己乳化エマルジョンを含有するのが好ましい。即ち、本発明の水中油エマルジョンは、剪断速度での減少した分散混合によって、より好ましくは剪断速度での分散混合を実質的に行わずに、製造できることが好ましい。言い換えれば、本発明の自己乳化エマルジョンは、減少した剪断量を使用して、より好ましくは実質的に剪断を使用せずに、形成できることが好ましい。さらに、本発明のエマルジョンは、(乳化成分または界面活性剤成分)/(油または油性成分)の比較的に低い重量比を有し、従って、局所眼適用において好都合にも安全かつ快適である。界面活性剤/油の低比率を有するそのような水中油エマルジョンは、界面活性剤/油のより高い比率を有する水中油エマルジョンより容易に自己乳化によって製造しうる。
本発明の局所眼適用形態は、ドライアイ治療または他の治療用の点眼剤、および薬剤または治療成分の眼への輸送用形態、およびコンタクトレンズのケア用形態を包含するが、これらに限定されない。本発明の組成物は、ドライアイおよび同様の状態、ならびに他の眼の状態の治療に極めて有用である。さらに、本発明の組成物は、薬剤輸送用のキャリヤーまたは賦形剤、例えば、治療成分の眼へのまたは眼を介した輸送用のキャリヤーまたは賦形剤において、またはそのようなキャリヤーまたは賦形剤として、有用である。
本発明の組成物のコンタクトレンズケア用途は、限定されないが、洗浄、リンス、殺菌、保存、浸漬、潤滑、再湿潤および他のコンタクトレンズ処置に有用な組成物、2つ以上のそのような機能を果たすのに有効な組成物、即ち、いわゆる多目的コンタクトレンズケア組成物、その他のコンタクトレンズケア関連組成物等を包含する。本発明のエマルジョンを含有するコンタクトレンズケア組成物は、コンタクトレンズ装着者の眼に、例えば、コンタクトレンズの装着前、装着中および/または装着後に、投与される組成物も包含する。
コンタクトレンズケア組成物、例えば、多目的、再湿潤およびその他のコンタクトレンズケア用組成物へのエマルジョンの組込みは、ドライアイを予防するという付加的有用性または利益を与え、エマルジョンのみが与えうるメカニズムによってレンズおよび/または眼に潤滑性を与える。コンタクトレンズケア組成物に組み込まれたエマルジョンによって得られる付加的有用性または利益は、増強されたコンタクトレンズ洗浄、コンタクトレンズ水分損失の防止、コンタクトレンズへのタンパク質付着の防止などを包含するが、これらに限定されない。
本発明は、水中油エマルジョン、好ましくは自己乳化水中油エマルジョンを含有する眼用組成物を提供する。これらの水中油エマルジョンは、油性成分(例えば、限定されないが鉱油);水性成分(水を包含する);および界面活性剤成分(少なくとも3つの乳化剤または界面活性剤、例えば、少なくとも第一界面活性剤、第二界面活性剤および第三界面活性剤を含有する)を含んで成る。
油性成分および界面活性剤成分または界面活性剤は、エマルジョンの自己乳化を促進するために化学構造的に相溶性であるのが好都合である。
1つの態様において、界面活性剤成分は、第一界面活性剤、第二界面活性剤および第三界面活性剤を含有する。各界面活性剤は、例えば少なくとも1つの局面または特徴または特性において、他の界面活性剤と異なる。極めて有用な態様において、各界面活性剤は、疎水性構成要素および親水性構成要素を含有し、第一界面活性剤の疎水性構成要素および第二界面活性剤の疎水性構成要素は、化学構造において、実質的に類似しているかまたは実質的に同じである。第一界面活性剤の親水性構成要素は、他の界面活性剤の親水性構成要素に、化学的に実質的に類似しているかまたは化学構造において実質的に同じである必要はない。好ましくは、第二界面活性剤の親水性構成要素および第三界面活性剤の親水性構成要素は、化学構造において、実質的に類似しているかまたは実質的に同じである。第三界面活性剤の疎水性構成要素は、化学構造において、他の界面活性剤または油性成分の疎水性構成要素に実質的に類似しているかまたは実質的に同じである必要はない。
1つの有用な態様において、合わせた界面活性剤成分の平均親水性/脂肪親和性バランス(HLB)は、油性成分のHLBまたは平均HLBに実質的に等しいのが好ましい。本発明の組成物に含有される界面活性剤は、非イオン性であってよく、非イオン性であるのが好ましいが、アニオン、カチオン、両性界面活性剤も使用しうる。
第一界面活性剤の疎水性構成要素、および第二界面活性剤の疎水性構成要素は、完全に伸長した配座における全長において実質的に類似していてよい。完全に伸長した配座とは、例えば界面活性剤の疎水性構成要素を含有する炭素含有鎖の最大線状伸長配座を意味する。異なる2つの炭素原子含有鎖の完全に伸長した配座の長さの違いは、多くの場合、メチレン基を用いて表される。
第一界面活性剤の疎水性構成要素および第二界面活性剤の疎水性構成要素は、油性成分の疎水性構成要素に実質的に類似していてよい。さらに、第三界面活性剤の疎水性構成要素は、第一および第二界面活性剤の疎水性構成要素より、完全に伸長した配座における全長において、約3〜約10個のメチレン基に相当する長さ分、短くてよい。
界面活性剤のあらゆる好適な組合わせを、本発明に使用するかまたは含有してよく、但し、そのような界面活性剤が本明細書に記載のように機能し、有効かつ有用な眼用組成物を与え、本発明組成物で処置されるコンタクトレンズ、そのようなコンタクトレンズの装着者、またはそのような組成物を投与されたヒトまたは動物において、どのような実質的なまたは有意な有害作用も有さないものとする。
1つの態様において、第一界面活性剤は、ポリオキシアルキレンアルキレンエーテルであるが、それに限定されない。1つの態様において、ポリオキシアルキレンアルキレンエーテルは、ポリオキシエチレンアルキレンエーテルである。他の態様において、ポリオキシアルキレンアルキレンエーテルは、ポリオキシエチレンアルキレンエーテルとポリオキシプロピレンアルキレンエーテルとの混合物である。
1つの態様において、第二界面活性剤は、アルキルアルコールのポリアルキレンオキシドエーテルであるが、それに限定されない。1つの態様において、アルキルアルコールのポリアルキレンオキシドエーテルは、アルキルアルコールのポリエチレンオキシドエーテルである。他の態様において、アルキルアルコールのポリアルキレンオキシドエーテルは、アルキルアルコールのポリエチンオキシドエーテルとアルキルアルコールのポリプロピレンオキシドエーテルとの混合物である。
第三界面活性剤は、例えば、アルキルフェノールのポリアルキレンオキシドエーテルであるが、それに限定されない。1つの態様において、アルキルフェノールのポリアルキレンオキシドエーテルは、アルキルフェノールのポリエチレンオキシドエーテルである。他の態様において、アルキルフェノールのポリアルキレンオキシドエーテルは、アルキルフェノールのポリエチレンオキシドエーテルとアルキルフェノールのポリプロピレンオキシドエーテルとの混合物である。
特に有用な態様において、第一界面活性剤は、ポリオキシエチレンオレイルエーテルであり、第二界面活性剤は、ステアリルアルコールのポリエチレンオキシドエーテルであり、第三界面活性剤は、ノニルフェノールのポリエチレンオキシドエーテルである。
眼用組成物は、油性成分を含んで成り、該油性成分は、鉱油等を包含するが、これらに限定されない。
本発明の他の広い局面において、本明細書の別の部分に記載されている治療成分および水中油エマルジョンを含んで成る眼用組成物を提供する。そのような水中油エマルジョンは、眼へのまたは眼を介した治療成分の輸送用のキャリヤーまたは賦形剤成分中で、またはそのようなキャリヤーまたは賦形剤成分として、極めて有効であり、優れていることが見出されている。あらゆる治療成分または治療成分組合せを、本発明組成物に含有してよく、但し、そのような治療成分が、本発明組成物に含有され投与された場合に有効であり、本発明の水中油エマルジョンおよび/または本発明組成物中の他の成分に、実質的なまたは有意な、有害作用または許容されない作用を有さないものとする。
治療成分は、患者の眼に投与された組成物に反応して、患者に治療効果を与えるのに有効な量で存在するのが好ましい。本発明組成物に含有しうる治療成分は、下記の成分を包含するが、それらに限定されない:抗細菌物質、抗ヒスタミン薬、鬱血除去薬、抗炎症薬、非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)、縮瞳薬、抗コリン作用薬、散瞳薬、抗緑内障薬、駆虫薬、抗原生動物薬、抗ウイルス薬、炭素脱水酵素阻害薬、抗真菌薬、麻酔薬、眼科用診断薬、手術において添加剤として使用される眼用薬、キレート化剤、免疫抑制薬、キノキサリン、キノキサリン誘導体、チモロール、チモロール誘導体、ピロカルピン、ピロカルピン誘導体等、およびこれらの混合物。治療成分は、眼において、および/または組成物を投与されたヒトまたは動物の体の一部またはそれ以上の部位(または全身)において、有効である。
組成物は、治療成分と共に、または治療成分を含有しない態様において、付加的物質を含有しうる。例えば、組成物は、1つまたはそれ以上の緩衝剤成分を、所望のpHの組成物を得るのに有効な量で含有しうる。あらゆる好適な緩衝剤を使用しうる。緩衝剤成分は、有意な量の二酸化塩素を生成しないか、または有意な量のガス、例えば二酸化炭素を発生しないように選択される。緩衝剤成分は無機成分であってよい。アルカリ金属およびアルカリ土類金属緩衝剤成分を本発明に使用するのが好都合である。例えば、燐酸緩衝液を本発明に使用しうる。
所望の浸透圧を有する組成物を得るのに有効な量の浸透圧成分を、本発明組成物に含有させてよい。あらゆる好適な浸透圧成分を使用しうる。浸透圧成分の例は、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、デキストロース、グリセリン、プロピレングリコール、マンニトール、ソルビトール等、およびそれらの組合せまたは混合物を包含するが、これらに限定されない。
粘度誘導成分も含有しうる。あらゆる好適な粘度誘導成分を使用しうる。そのような粘度誘導成分は、水溶性天然ゴム、セルロース誘導ポリマー等、およびこれらの混合物を包含するが、これらに限定されない。有用な天然ゴムは、グアールゴム、トラガカントゴム等およびこれらの混合物を包含するが、これらに限定されない。粘度誘導成分は、セルロース誘導体およびこれらの混合物から選択しうる。有用なセルロース粘度誘導成分は、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース等およびこれらの混合物を包含する。粘度誘導成分は、セルロース誘導体およびこれらの混合物から選択するのが好ましい。
極めて有用な粘度誘導成分は、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)である。
カルボポールポリマーも粘度誘導成分として使用しうる。
粘度誘導成分は、組成物の粘度(好ましくはUSP試験法No. 911(USP 23, 1995)によって測定される)を、25℃において、好ましくは約1.5〜約30cpsの範囲、または約750cpsもの高さに上昇させるのに有効な量で使用しうる。この範囲の粘度上昇を得るために、約0.01%〜約5%(w/v)の量の粘度誘導成分を使用し、約0.05%〜約0.5%の量がより好ましい。
本発明組成物は、1つまたはそれ以上の好適な殺菌剤を含有してよく、その例は、ポリヘキサメチレンビグアニド(PHMB)等であるが、それに限定されない。
他のノニオン界面活性剤、例えばポロキサマー 237等およびこれらの混合物も本発明に使用してよく、それらは、本発明組成物の乳化または自己乳化に実質的にまたは有意に寄与しないことが好ましい。ビタミン、例えばビタミンEトコフェリルポリエチレングリコール1000スクシネート(以下、ビタミンE TPGSと称す)等を組成物に含有させてよい。
さらに、コンタクトレンズ湿潤剤、コンタクトレンズ洗浄剤、抗微生物剤等、およびこれらの混合物も、本発明組成物に含有させてよい。
本発明は、眼用組成物、例えば本明細書の別の部分に記載されている本発明の眼用組成物の、使用方法を提供する。
1つの態様において、本発明の方法は、患者、例えばヒトまたは動物の眼に、少なくとも1つの利益を眼に与えるのに有効な量および条件で、本発明組成物を投与することを含んで成る。この態様において、本発明の方法は、少なくとも組成物の一部、例えば、治療成分等が、症状、例えば、ドライアイおよび/または1つまたはそれ以上の他の眼の症状を治療するのに有用である組成物を使用することができる。
極めて有用な態様において、本発明の方法は、コンタクトレンズおよび/またはコンタクトレンズ装着者に少なくとも1つの利益を与えるのに有効な量および条件で、本発明組成物に、コンタクトレンズを接触させることを含んで成る。この態様において、本発明組成物は、コンタクトレンズケア組成物の少なくとも一部として使用される。
本発明組成物が治療成分を含有する場合、そのような組成物は、所望の治療効果を患者に与えるのに有効な量の組成物を、患者、即ちヒトまたは動物の眼に投与することを含んで成る方法に使用しうる。そのような治療効果は、眼への治療効果および/または患者の体の1つまたはそれ以上の他の部位に、または患者の体に全身的に、向けられた治療効果であってよい。この態様において、本発明の水中油エマルジョンは、治療成分のキャリヤーまたは賦形剤として有用な、組成物の少なくとも一部として使用される。
本発明は、本明細書の別の部分に記載されている水中油エマルジョン、例えば自己乳化水中油エマルジョンを含有する眼用組成物の製造方法を提供する。1つの態様において、本発明の組成物製造方法は、油性成分を、油性成分の融解温度より高い温度に加熱することを含んで成る。本明細書の別の部分に記載されている界面活性剤成分を、溶融油性成分と合わして、混合物を形成する。1つの態様において、界面活性剤成分を、油性成分、例えば溶融油性成分に、溶解させる。次に、混合物を、水性相と合わせる、例えば水性相に混合する。1つの態様において、水性相を、溶融油性成分の融解温度より高い温度に加熱する。水性相の加熱は、混合物を水性相と合わせるかまたは水性相に混合する前に行ってよい。さらに、これらの方法は、付加的成分を組成物に添加する1つまたはそれ以上の段階を含んでもよい。
1つの態様において、本発明の組成物を滅菌しうる。例えば、組成物を、加熱、例えばオートクレーブ処理によって滅菌しうる。特に有用な態様において、本発明組成物を、フィルタリングまたは濾過によって滅菌する。
本明細書に記載されているあらゆる特徴、およびそのような特徴の組合せも、本発明に含まれ、但し、そのようなあらゆる組合せのそのような特徴が相反しないものとする。
本発明のこれらおよび他の局面および利点は、下記の詳細な説明および請求の範囲から明らかである。
本発明は、眼科用途に使用できる水中油エマルジョン含有組成物、好ましくは自己乳化水中油エマルジョン含有組成物に関する。例えば、本発明組成物は、眼へのまたは眼を介しての薬剤輸送、ドライアイおよび他の眼の症状の治療用の点眼剤、およびコンタクトレンズケアに有用である。さらに、本発明組成物は、人工涙組成物、洗眼組成物、および灌注組成物、例えば、眼科処置、手術等の間の灌注組成物としても使用できる。
本発明組成物は、エマルジョン、好ましくは自己乳化エマルジョンを含有し、該エマルジョンは下記の成分を含有する:油性成分、例えば1つまたはそれ以上の油、例えば、限定されないが鉱油、および/または1つまたはそれ以上の他の一般的なよく知られたおよび/または商業的に入手可能な本発明に使用するのに好適な油;3つまたはそれ以上の界面活性剤を含有する界面活性剤成分;および水性相を含有する水性成分。さらに、多くの付加的成分も、本発明組成物に含有しうる。本発明組成物は、眼に対して実質的に非毒性および/または非刺激性および/または非損傷性であり、眼の細胞および組織の保護作用を与えることができる。このように、本発明組成物は眼科的に許容されることが好ましい。
1つまたはそれ以上の油または油性物質を使用して、本発明組成物を形成する。あらゆる好適な油または油性物質、または油または油性物質の組合せを使用してよく、但し、そのような油および/または油性物質が本発明組成物において有効であり、組成物を投与されたヒトまたは動物、または処置されたコンタクトレンズ、または処置されたコンタクトレンズの装着、または処置されたコンタクトレンズの装着者に、どのような実質的なまたは有意な有害作用も生じないものとする。油性成分は、例えば、高級脂肪酸グリセリド、例えば、ヒマシ油、トウモロコシ油、ヒマワリ油等およびこれらの混合物であるが、これらに限定されない。油性成分は、1つまたはそれ以上の非極性油、例えば、鉱油、シリコーン油等およびこれらの混合物を包含する。
3つまたはそれ以上の界面活性剤を使用して、本発明の界面活性剤成分を形成してよい。例えば、3つ、4つ、5つまたはそれ以上の界面活性剤を使用して、界面活性剤成分を形成してもよい。
1つの特に有用な態様において、本発明に使用される界面活性剤成分に3つの界面活性剤を含有させる。本発明の界面活性剤成分を形成するのに有用な界面活性剤は、単独かまたは混合物として使用した場合に水溶性であることが好都合である。これらの界面活性剤は非イオン性であるのが好ましい。
好都合には、界面活性剤成分は、3つの界面活性剤、即ち第一界面活性剤、第二界面活性剤および第三界面活性剤を含有し、各界面活性剤は、疎水性構成要素および親水性構成要素を有する。1つの態様において、第一界面活性剤の疎水性構成要素および第二界面活性剤の疎水性構成要素は、互いに実質的に類似し、第二界面活性剤の親水性構成要素および第三界面活性剤の親水性構成要素は、互いに実質的に類似している。さらに、第一界面活性剤および第二界面活性剤の疎水性構成要素は、本発明に使用される油性成分に実質的に類似していてよい。1つの態様において、成分間の実質的類似性は、化学構造、および完全に伸長した配座における成分の全長についての類似性である。
1つの態様において、第三界面活性剤の疎水性構成要素は、第一および第二界面活性剤の疎水性構成要素より、完全に伸長した配座において約2個または約3個〜約10個または約13個のメチレン(−CH3−)基に相当する長さ分短い。
本発明をどのような特定の操作理論にも限定するものはないが、本発明のエマルジョンの自己乳化特性の利点は、構造的に関連した油および界面活性剤成分の分子自己集合に基づくと考えられる。従って、使用される油性成分および界面活性剤成分は、化学的に相溶性であって、自己乳化を促進しうる。
1つの態様において、第一および第二界面活性剤は、化学構造において類似しているかまたは類似していなくてもよい親水性構成要素を有する。第一および第二界面活性剤の一方の親水性構成要素は、全長を含めた構造において、使用される第三界面活性剤の親水性構成要素に類似しているのが好都合である。この第三界面活性剤は、使用される第一および第二界面活性剤の疎水性構成要素または油性成分に必ずしも類似していない疎水性構成要素を有していてよい。この態様において、第三界面活性剤の疎水性構成要素は、他の界面活性剤の疎水性構成要素より、全ての成分が完全に伸長した配座にある場合に測定して約2個または約3個〜約10個または約13個のメチレン基に相当する長さ分、短くてよい。これらの原理を例示する1つの例において、使用される油は鉱油であり;第一界面活性剤は、ICI Americas, Inc.によって市販されているBrij(登録商標)93(ポリオキシエチレン(2)オレイルエーテル)であり;第二界面活性剤は、LIPO Chemicals, Inc.によって市販されているLipocol(登録商標)S-10(ステアリルアルコールの10モルエチレンオキシドエーテル)であり;第三界面活性剤は、Stepan Companyによって市販されているMakon(登録商標)10(ノニルフェノールの10モルエチレンオキシドエーテル)である。
存在する界面活性剤の量は、多くの要因、例えば、組成物中の他の成分等に依存して、広い範囲で変化する。多くの場合、界面活性剤の合計量は、組成物の約0.001%〜約0.5%、例えば約0.01%〜約0.5%(w/v)である。
本発明に使用しうる第一界面活性剤は、ポリオキシアルキレンアルキレンエーテルである。1つの態様において、ポリオキシアルキレンアルキレンエーテルは、ポリオキシエチレンアルキレンエーテルである。他の態様において、ポリオキシアルキレンアルキレンエーテルは、ポリオキシエチレンアルキレンエーテルとポリオキシプロピレンアルキレンエーテルとの混合物である。
ポリオキシアルキレンアルキレンエーテルのアルキレンエーテルのアルキレン基は、例えば、約6個〜約20個または約30個の炭素原子の長さであってよい。他の例において、アルキレン基は、約14個〜約26個の炭素原子の長さである。さらに他の例において、アルキレン基は約18個の炭素原子を有する。1つの特に有用な態様において、ポリオキシアルキレンアルキレンエーテルは、ポリオキシエチレンオレイルエーテルである。例えば、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルは、ポリオキシエチレン(2)オレイルエーテルである。
本発明に使用しうる第二界面活性剤は、アルキルアルコールのポリアルキレンオキシドエーテルである。1つの態様において、アルキルアルコールのポリアルキレンオキシドエーテルは、アルキルアルコールのポリエチレンオキシドエーテルである。他の態様において、アルキルアルコールのポリアルキレンオキシドエーテルは、アルキルアルコールのポリエチレンオキシドエーテルと、アルキルアルコールのポリプロピレンオキシドエーテルとの混合物である。
アルキルアルコールのポリアルキレンオキシドエーテルの、アルキルアルコールのアルキル基は、例えば、約6個〜約20個または約30個の炭素原子の長さであってよい。他の例において、アルキル基は、約14個〜約26個の炭素原子の長さである。アルキル基は、約18個の炭素原子を含有してもよい。1つの特に有用な態様において、アルキルアルコールのポリアルキレンオキシドエーテルは、ステアリルアルコールポリエチレンオキシドエーテルである。例えば、アルキルアルコールのポリオキシアルキレンアルキルエーテルは、ステアリルアルコールの10モルエチレンオキシドエーテルであってよい。
有用な第三界面活性剤は、例えば、アルキルフェノールのポリアルキレンオキシドエーテルである。1つの態様において、アルキルフェノールのポリアルキレンオキシドエーテルは、アルキルフェノールのポリエチレンオキシドエーテルである。他の態様において、アルキルフェノールのポリアルキレンオキシドエーテルは、アルキルフェノールのポリエチレンオキシドエーテルと、アルキルフェノールのポリプロピレンオキシドエーテルとの混合物である。
アルキルフェノールのポリアルキレンオキシドエーテルにおけるアルキルフェノールのアルキル基は、例えば、約3個または約4個〜約20個の炭素原子を含有してよい。例えば、アルキルフェノールのポリエチレンオキシドエーテルにおけるアルキルフェノールのアルキル基は、約3個または約4個〜約20個の炭素原子を含有してよい。他の例において、アルキル基は、約5個〜約15個の炭素原子を含有する。さらに他の例において、アルキル基は、約9個の炭素原子を含有する。1つの特に有用な態様において、アルキルフェノールのポリアルキレンオキシドエーテルは、ノニルフェノールのポリエチレンオキシドエーテルである。例えば、アルキルフェノールのポリアルキレンオキシドエーテルは、ノニルフェノールの10モルポリエチレンオキシドエーテルである。
本発明の1つの態様において、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルは、ポリオキシエチレン(2)オレイルエーテルであり、アルキルアルコールのポリオキシエチレンオキシドエーテルは、ステアリルアルコールの10モルエチレンオキシドエーテルであり、アルキルフェノールのポリアルキレンオキシドエーテルはノニルフェノールの10モルエチレンオキシドエーテルである。
本発明の水中油エマルジョンにおける界面活性剤成分/油性成分の比率、例えば重量比は、許容されるエマルジョン安定性および性能を生じるように、好ましくは自己乳化水中油エマルジョンを生じるように選択される。当然、界面活性剤成分/油性成分の比率は、使用される特定の界面活性剤および油、最終水中油エマルジョンに必要とされる特定の安定性および性能特性、最終水中油エマルジョンの特定の用途または使用などの要因に基づいて変化する。例えば、界面活性剤成分/油性成分の重量比は、約0.05またはそれ以下〜約0.7またはそれ以上であってよい。本発明の極めて有用な水中油エマルジョンは、界面活性剤成分/油性成分の重量比約0.1〜約0.4または約0.5を有する。
本発明の1つの態様において、組成物は、界面活性剤/油性成分の重量比約0.217:1を有する。このような組成物は、例えば、下記のものを含んで成ってよい:2.0gmのBrij(登録商標)93(ポリオキシエチレン(2)オレイルエーテル);15.0gmの鉱油;0.50gmのLipocol(登録商標)S-10(ステアリルアルコールの10モルエチレンオキシドエーテル);0.75gmのMakon(登録商標)10(ノニルフェノールの10モルエチレンオキシドエーテル);および78.0gmの水性相。他の態様において、組成物は、界面活性剤成分/油性成分の重量比約0.30:1を有する。このような組成物は、例えば、下記のものを含んで成ってよい:15.0gmの鉱油;2.0gmのBrij(登録商標)93(ポリオキシエチレン(2)オレイルエーテル);1.0gmのLipocol(登録商標)S-10(ステアリルアルコールの10モルエチレンオキシドエーテル);1.5gmのMakon(登録商標)10(ノニルフェノールの10モルエチレンオキシドエーテル);および78.0gmの水性相。
さらに、合わせた界面活性剤成分の平均親水性/脂肪親和性バランス(HLB)は、本発明の組成物に使用される油のHLBまたは平均HLBエマルジョン条件にほぼ等しいことが好都合である。
ポロキサマー界面活性剤も使用でき、それらは、ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレンブロックポリマーなどであり、BASF Wyandotte Corp., Parsippany, NJ 07054から「Pluronic」の商品名で入手可能である。1つのそのような界面活性剤はPluronic(登録商標)F87であり、ポロキサマー237としても既知である。本発明に使用されるポロキサマー界面活性剤は、本発明の水中油エマルジョンの有利な自己乳化特性に寄与しないが、本発明組成物の機能的有効性、例えば洗浄有効性、例えばコンタクトレン洗浄有効性に寄与するのが好ましい。
本発明に使用される水性相または水性成分は、本発明組成物において有効であり、かつ、例えば組成物、組成物の使用、処置されるコンタクトレンズ、処置されたコンタクトレンズの装着者または本発明の組成物を眼に適用されたヒトまたは動物において、実質的なまたは有意な有害作用を有さないように、選択される。
本発明組成物の液体水性媒体または成分は、媒質または水性成分のpHを所望の範囲に維持するのに有効な量で存在する緩衝剤成分を含有するのが好ましい。本発明の組成物は、組成物に所望の浸透圧を与えるのに有効な量の浸透圧調節成分を含有するのが好ましい。
本発明組成物の水性相または水性成分は、意図する使用に適合性のpHであって、多くの場合約4〜約10であるpHを有する。種々の一般的な緩衝剤を使用してよく、その例は、燐酸、硼酸、クエン酸、酢酸、ヒスチジン、トリス、ビス−トリス等およびこれらの混合物である。硼酸緩衝剤は、硼酸およびその塩、例えば、硼酸ナトリウムまたはカリウムを包含する。溶解状態で硼酸または硼酸塩を生成する四硼酸カリウムまたはメタ硼酸カリウムも使用しうる。硼酸ナトリウム十水和物のような水和塩も使用できる。燐酸緩衝剤は、燐酸およびその塩、例えばM2HPO4およびMH2PO4[Mは、ナトリウムおよびカリウムのようなアルカリ金属塩]を包含する。水和塩も使用できる。本発明の1つの態様において、Na2HPO4・7H2OおよびNaH2PO2・H2Oを緩衝剤として使用する。「燐酸」という用語は、溶解状態で燐酸または燐酸塩を生成する化合物も包含する。さらに、前記緩衝剤の有機対イオンも使用しうる。緩衝剤の濃度は一般に約0.01〜2.5w/v%、より好ましくは約0.05〜約0.5w/v%である。
緩衝剤の種類および量は、配合物が、組成物の機能性能基準、例えば、界面活性および貯蔵寿命安定性、抗微生物有効性、緩衝剤性能等の要件を満たすように選択される。緩衝剤は、組成物が使用される眼およびコンタクトレンズに適合性のpHを与えるようにも選択される。一般に、ヒトの涙に近いpH、例えば約7.45のpHが極めて有効であるが、約6〜約9、より好ましくは約6.5〜約8.5、さらに好ましくは約6.8〜約8.0のより広いpH範囲も許容される。1つの態様において、本発明組成物は約7.0のpHを有する。
本発明組成物の重量オスモル濃度は、浸透圧剤を使用して、組成物の意図する使用に適合性の数値に調節しうる。例えば、組成物のオスモル濃度は、通常の涙液の浸透圧に近似するように調節され、それは、水中約0.9w/v%の塩化ナトリウムに相当する。好適な浸透圧調節剤の例は、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウムおよび塩化マグネシウム;デキストロース;グリセリン;プロピレングリコール;マンニトール;ソルビトール等およびこれらの混合物であるが、これらに限定されない。1つの態様において、塩化ナトリウムと塩化カリウムの組合せを、組成物の浸透圧の調節に使用する。
浸透圧剤は、一般に約0.001〜2.5w/v%の量で使用される。これらの量は、眼の組織の完全性を維持するのに充分な浸透圧を与えるのに有効であることが見出された。好ましくは、浸透圧剤は、最終浸透圧値150〜450mOsm/kg、より好ましくは約250〜約350mOsm/kg、最も好ましくは約270〜約320mOsm/kgを与える量で使用される。本発明組成物の水性成分は、より好ましくは、実質的に等浸透圧性または低浸透圧性(例えば、僅かに低浸透圧性、例えば約230mOsm/kg)であり、および/または眼科的に許容される。1つの態様において、組成物は、約0.14w/v%の塩化カリウム、およびそれぞれ0.06w/v%の塩化カルシウムおよび/またはマグネシウムを含有する。
浸透圧成分および緩衝剤成分に加えて、本発明組成物は、例えば、本明細書の別の部分に記載されている1つまたはそれ以上の他の成分を、所望の目的、例えば、コンタクトレンズおよび/または眼の組織の処置、例えばそのような組成物に接触するコンタクトレンズおよび/または眼の組織への有利な特性の付与、に有効な量で含有しうる。
1つの態様において、本発明組成物は、例えば、眼へのまたは眼を介しての治療薬の輸送用のキャリヤーまたは賦形剤として有用である。あらゆる好適な治療成分を本発明組成物に含有させてよく、但し、そのような治療成分が、組成物の他の成分と適合性であり、組成物の他の成分の機能および特性を不当に妨げず、本発明組成物において輸送された場合に、例えば所望の治療効果を生じるのに有効であり、眼にまたは眼を介して投与された場合に有効であるものとする。例えば、極めて有用な態様において、疎水性の治療成分または治療薬の、眼へのまたは眼を介しての輸送を行うことができる。本発明をいかなる特定の理論または操作メカニズムにも限定するものではないが、界面活性剤成分の油性成分および疎水性構成要素は、疎水性治療成分を本発明組成物において安定性かつ有効性に維持するのを促進すると考えられる。
本発明のこの局面によれば、有効量の所望の治療薬または治療成分を、本発明組成物の他の成分と物理的に合わせるかまたは混合して、本発明に含まれる治療成分含有組成物を形成するのが好ましい。
使用される治療薬の種類は、所望される治療効果、例えば、治療される疾患または障害または症状に主に依存する。これらの治療薬または治療成分は、眼にまたは眼を介して、局所的またはその他の方法で、現在または将来的に輸送される種々の薬剤または物質を包含する。有用な治療成分の例は、下記の成分であるが、それらに限定されない:
(1) キノロンを包含する抗細菌物質、例えば、オフロキサシン、シプロフロキサシン、ノルフロキサシン、ガチフロキサシン等;β−ラクタム抗生物質、例えば、セフォキシチン、n−ホルムアミドイル−チエナマイシン、他のチエナマイシン誘導体、テトラサイクリン、クロラムフェニコール、ネオマイシン、カルベニシリン、コリスチン、ペニシリンG、ポリミキシンB、バンコマイシン、セファゾリン、セファロリジン、チブロリファマイシン、グラミシジン、バシトラシン、スルホンアミドなど;アミノグリコシド抗生物質、例えば、ゲンタマイシン、カナマイシン、アミカシン、シソマイシン、トブラマイシン等;ナリジクス酸およびその類縁体等;抗微生物剤組合せ、例えばフルエアラニン/ペンチジドン等;ニトロフラゾン等;およびこれらの混合物;
(2) 抗ヒスタミン薬および鬱血除去薬、例えば、ピリラミン、クロルフェニラミン、フェニレフリン、ヒドロクロリド、テトラヒドラゾリンヒドロクロリド、ナファゾリンヒドロクロリド、オキシメタゾリン、アンタゾリン等、およびこれらの混合物;
(3) 抗炎症薬、例えば、コルチゾン、ヒドロコルチゾン、酢酸ヒドロコルチゾン、ベタメタゾン、デキサメタゾン、燐酸デキサメタゾンナトリウム、プレドニゾン、メチルプレドニゾロン、メドリゾン、フルオロメトロン、フルオコルトロン、プレドニゾロン、燐酸プレドニゾロンナトリウム、トリアムシノロン、インドメタシン、スリンダク、それらの塩および対応する硫化物等、およびこれらの混合物;
(4) 非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)成分、例えば、カルボキシル(−COOH)基または成分、またはカルボキシル誘導基または成分を含有するかまたは含有しない該成分;COX−1およびCOX−2と称される2つの異性体を有するシクロオキシゲナーゼ酵素を選択的にまたは非選択的に阻害するNSAID成分;フェニルアルコアノイックアシッド、例えば、ジクロフェナク、フルルビプロフェン、ケトロラク、ピロキシムカム等;インドール、例えば、インドメタシン等;ジアリールピラゾール、例えば、セレコキシブ等;ピロロピロール;およびプロスタグランジン合成を阻害する他の製剤等、およびこれらの混合物;
(5) 縮瞳薬および抗コリン作用薬、例えば、エコチオフェート、ピロカルピン、サリチル酸フィゾスチグミン、フルオロ燐酸ジイソプロピル、エピネフリン、ジピボリルエピネフリン、ネオスチグミン、沃化エコチオフェート、臭化デメカリウム、カルバコール、メタコリン、ベタネコール等、およびこれらの混合物;
(6) 散瞳薬、例えば、アトロピン、ホマトロピン、スコポラミン、ヒドロキシアンフェタミン、エフェドリン、コカイン、トロピカミド、フェニレフリン、シクロペントレート、オキシフェノニウム、オイカトロピン等、およびこれらの混合物;
(7) 抗緑内障薬、例えば、アドレナリン作用薬、例えばキノキサリンおよびキノキサリン誘導体、例えば、(2−イミドゾリン−2−イルアミノ)キノキサリン、5−ハライド−6−(2−イミドゾリン−2−イルアミノ)キノキサリン、例えば、5−ブロモ−6−(2−イミドゾリン−2−イルアミノ)キノキサリン等;チモロール、特に、マレイン酸チモロール、およびR−チモロール、およびチモロールまたはR−チモロールとピロカルピンとの組合せ等;エピネフリンおよびエピネフリン複合体またはプロドラッグ、例えば、酒石酸水素塩、硼酸塩、塩酸塩およびジピベフリン誘導体等;高浸透圧剤、例えば、グリセロール、マンニトールおよび尿素等、およびこれらの混合物;
(8) 駆虫化合物および/または抗原生動物化合物、例えばアイバメクチン;ピリメタミン、トリサルファピリミジン、クリンダマイシンおよびコルチコステロイド製剤等、およびこれらの混合物;
(9) 抗ウイルス化合物、例えば、アシクロビル、5−ヨード−2'−デオキシウリジン(IDU)、アデノシンアラビノシド(Ara-A)、トリフルオロチミジン、インターフェロンおよびインターフェロン誘導剤、例えばPoly I:C等、およびこれらの混合物;
(10) 炭酸脱水酵素阻害薬、例えば、アセタゾラミド、ジクロルフェナミド、2−(p−ヒドロキシフェニル)チオ−5−チオフェンスルホンアミド、6−ヒドロキシ−2−ベンゾチアゾール−スルホンアミド6−ピバロイルオキシ−2−ベンゾチアゾールスルホンアミド等、およびこれらの混合物;
(11) 抗真菌薬、例えば、アンホテリシンB、ナイスタチン、フルシトシン、ナタマイシン、コナゾール等、およびこれらの混合物;
(12) 麻酔薬、例えば、エチドカイン、コカイン、ベノキシネート、塩酸ジブカイン、塩酸ジクロニン、ナエパイン、塩酸フェナカイン、ピペロカイン、塩酸プロパラカイン、塩酸テトラカイン、ヒキシルカイン、ブピバカイン、リドカイン、メピバカイン、プリロカイン等、およびこれらの混合物;
(13) 眼科用診断薬、例えば、
(a) 網膜の検査に使用される診断薬、例えば、コリド−ナトリウムフルオレセイン等およびこれらの混合物;
(b) 結膜、角膜および涙液構成物の検査に使用される診断薬、例えば、フルオレセイン、ローズベンガル等、およびこれらの混合物;および
(c) 異常瞳孔反応の検査に使用される診断薬、例えば、メタコリン、コカイン、アドレナリン、アトロピン、ヒドロキシアンフェタミン、ピロカルピン等、およびこれらの混合物;
(14) 手術において助剤として使用される眼用薬、例えば、α−キモトリプシン、ヒアルロニダーゼ等;粘弾剤、例えば、ヒアルロネート等、およびこれらの混合物;
(15) キレート化剤、エチレンジアミンテトラアセテート(EDTA)、デフェロキサミン等、およびこれらの混合物;
(16) 免疫抑制薬および代謝拮抗薬、例えば、メトトレキサート、シクロホスファミド、6−メルカプトプリン、シクロスポリン、アザチオプリン等、およびこれらの混合物;
(17) 前記薬剤・成分の組合せ、例えば、硫酸ネオマイシン/燐酸デキサメタゾンナトリウム、キノロン/NSAID等のような抗生物質/抗炎症薬の組合せ;および、マレイン酸チモロール/アセクリジン等のような抗緑内障併用療法。
本発明組成物に治療成分が存在する場合、組成物におけるそのような治療成分の量は、組成物を投与されたヒトまたは動物に所望の治療効果を与えるのに有効な量であるのが好ましい。
一般に、治療成分が存在する場合、本発明の水中油エマルジョンを含んで成る組成物は、重量対重量ベースで少なくとも約0.001%、例えば約0.01%〜約5%(w/v)の治療成分、例えば薬剤または医薬を含有する。従って、例えば、約25mgの組成物を含有する1滴の液体組成物から、約0.0025mg〜約1.25mgの治療成分を得る。
本発明の医薬組成物に使用される特定の治療成分、例えば、薬剤または医薬は、患者が有しているかまたは患者をそれから保護すべき症状、または患者が苦しんでいる症状の治療、例えば薬理学的治療に関して、患者が必要とするかまたはそれから利益を得る種類の物質である。例えば、患者が緑内障を患っている場合、選択される薬剤は、チモロールおよび/または1つまたはそれ以上の抗緑内障成分である。
所望の治療成分の有効な輸送を確実にするために、本発明組成物に添加される治療成分、例えば薬剤の正確な量を決めることは当業者の知識の範囲である。
本発明の他の局面は、水中油エマルジョンを含んで成る本明細書に記載されている組成物の、ドライアイ治療における使用である。この使用において、当業者によって決められる必要な組成物が投与される。例えば、眼用粘滑薬、例えば、カルボキシメチルセルロース、他のセルロースポリマー、デキストラン70、ゼラチン、グリセリン、ポリエチレングリコール(例えば、PEG 300およびPEG 400)、ポリソルベート80、プロピレングリコール、ポリビニルアルコール、ポビドン等およびこれらの混合物を、本発明の眼用組成物、例えばドライアイの治療に有用な組成物に使用しうる。
粘滑剤成分は、例えば点眼剤の形態のそのような組成物中に、眼に組成物を投与されたヒトまたは動物のドライアイ症状を減少させるかまたは実質的に除去するのに有効な量で存在する。本発明の組成物に使用される粘滑剤成分の量は、ドライアイの治療に使用される商業的に入手可能な点眼剤に使用される粘滑剤成分の量と同様である。本発明組成物に存在する粘滑剤成分の量は、本発明組成物の少なくとも約0.01%または約0.05%〜約0.5%または約1.0%(w/v)であってよい。
他の態様において、本発明組成物は、コンタクトレンズケア用の、多目的ケア組成物、再湿潤組成物、および洗浄組成物、例えば眼中洗浄剤として有用である。
本発明の組成物を使用して、全ての種類のコンタクトレンズをケアしうる。例えば、コンタクトレンズは、ソフト、硬質および軟質または可撓性ガス透過性、シリコーンヒドロゲル、シリコーン非ヒドロゲル、および一般的なハードコンタクトレンズであってよい。
本明細書において使用される多目的組成物は、コンタクトレンズを眼から外している際に、洗浄、濯ぎ、殺菌、再湿潤、潤滑、状態調節、浸漬、保存および他のコンタクトレンズ処置のような、少なくとも2つの機能を行うのに有用である。そのような多目的組成物は、コンタクトレンズを眼に装着している際に、コンタクトレンズを再湿潤および洗浄するのにも有効であるのが好ましい。コンタクトレンズを眼に装着している際に、コンタクトレンズの再湿潤および洗浄を行うのに有効な製品は、「再湿潤剤」または「眼中洗浄剤」と称されることが多い。本明細書において使用される「洗浄」という用語は、指での操作を行うかまたは行わずに、組成物を撹拌する補助装置を使用するかまたは使用せずに、コンタクトレンズから付着物または他の汚染物を解放し、および/または除去することを含む。本明細書において使用される「再湿潤」という用語は、コンタクトレンズの少なくとも前表面の、少なくとも一部、例えば少なくとも実質的部分への、水の添加を意味する。
本発明組成物は、多目的コンタクトレンズケア組成物として極めて有効であるが、好適な化学構成を有する本発明組成物を、単一のコンタクトレンズ処置を与えるように配合することができる。そのような単一処置コンタクトレンズケア組成物、ならびに多目的コンタクトレンズケア組成物は、本発明に含まれる。
本明細書に記載されている組成物を使用してコンタクトレンズを処置する方法は、本発明に含まれる。一般に、そのような方法は、コンタクトレンズに所望の処置を与えるのに有効な条件で、コンタクトレンズをそのような組成物に接触させることを含んで成る。
接触温度は好ましくは約0℃〜約100℃、より好ましくは約10℃〜約60℃、さらに好ましくは約15℃〜約40℃である。周囲温度またはほぼ周囲温度における接触が、極めて好都合かつ有効である。接触は、大気圧またはほぼ大気圧において行うのが好ましい。接触は、約1分または約1時間〜約12時間またはそれ以上の時間にわたって行うのが好ましい。
コンタクトレンズを組成物に浸すことによって、多くは液体水性媒体の形態である組成物にコンタクトレンズを接触させることができる。接触時間の少なくとも一部の時間にわたって、組成物およびコンタクトレンズを含有する容器を振ることによって、コンタクトレンズを含有する組成物を撹拌して、コンタクトレンズ処置、例えばコンタクトレンズからの付着物の除去を、少なくとも促進することができる。コンタクトレンズ洗浄におけるそのような接触段階の前または後に、コンタクトレンズを手でこすって、他の付着物をレンズから除去してよい。洗浄法は、接触段階の前にレンズを濯ぐこと、および/またはコンタクトレンズを装着者の眼に戻す前に、レンズを濯いで実質的に組成物を有さないようにするも含みうる。
さらに、例えば外科処置の前、その間および/またはその後に、人工涙を適用または投与し、眼を洗浄し、眼の組織を灌注する方法も、本発明に含まれる。本明細書の別の部分に記載されている本発明組成物は、人工涙、洗眼薬および灌注組成物として有用であり、それらを使用して、例えば、天然涙液膜を補充/補足し、化学物質または異物または異種存在物のような外来存在物にさらされた後に眼を洗浄し、浸し、洗い流すかまたは濯ぐことができる。これに関する外来存在物は、有害反応、例えば、眼におけるアレルギー反応、赤み、かゆみ、焼灼感、ヒリヒリ感等を生じる花粉、ほこり、ブタクサおよび他の異種抗原の1つまたはそれ以上を包含するが、これらに限定されない。
好適な化学組成を有する本発明組成物は、これらおよび他の眼中適用のそれぞれに有用である。これらの組成物は、一般的な、よく知られた方法で、眼中適用に使用できる。言い換えれば、本発明組成物は、同様の適用に使用される一般的な組成物と実質的に同様に、眼中適用に使用できる。本明細書の別の部分に記載されている本発明組成物の1つまたはそれ以上の利益は、そのような眼中使用の結果として得られる。
コンタクトレンズの洗浄に有用な本発明組成物に、洗浄成分を含有させてよい。洗浄組成物が存在する場合、該洗浄組成物は、堆積物または付着物をコンタクトレンズから除去するのを少なくとも促進するのに有効な量、好ましくは除去するのに有効な量で、存在すべきである。
1つの態様において、洗浄酵素を使用する。洗浄酵素成分は、コンタクトレンズからの付着物の除去を少なくとも促進するのに有効な量で使用できる。レンズに付着しうる付着物または堆積物の種類は、タンパク質、脂質、および炭水和物に基づくかまたはムチンに基づく堆積物を包含する。1つまたはそれ以上の種類の堆積物が所定のレンズに存在する場合もある。
洗浄酵素成分は、コンタクトレンズの酵素洗浄に一般に使用される酵素から選択しうる。好ましい酵素は、プロテアーゼ、リパーゼ等を包含する。例示的酵素は、Huthらの米国再発行特許第32,672RE号、およびKarageozianらの米国特許第3,910,296号に開示されており、それらに開示されている内容は参照として本明細書に組み入れられる。
好ましいタンパク質分解酵素は、スルフヒドリル基またはジスルフィド結合が実質的に存在しない酵素であり、それらが存在する場合、酸化性殺菌剤の活性酸素と反応して酵素を不活性化しうる。二価の金属イオンを含有する酵素であるメタロプロテアーゼも使用しうる。
タンパク質分解酵素のさらに好ましい群は、セリンプロテアーゼであり、例えばBacillus sp.およびStreptomyces sp.細菌およびAspergillus sp真菌に由来する酵素である。この種の酵素の中で特に有用な酵素は、総称的にサブチリシン酵素と称されるアルカリプロテアーゼから誘導される酵素である。
この適用のための他の酵素は、パンクレアチン、トリプシン、コラギナーゼ、ケラチナーゼ、カルボキシラーゼ、アミノペプチダーゼ、エラスターゼ、およびアスペルギロペプチダーゼAおよびB、プロナーゼE(S. griseusより)およびジスパーゼ(Bacillus polymyxaより)を包含する。
1つの態様において、そのような洗浄酵素成分を含有する本発明の組成物は、1回のレンズ処置につき、約0.001〜約3アンソン単位、例えば約0.01〜約1アンソン単位の活性を与えるのに充分な酵素を含有する。しかし、それより多いかまたは少ない量も使用しうる。酵素の好ましいpH範囲は、当業者によって決めることができる。
本発明組成物の特に有用な態様は、タンパク質分解酵素を実質的に含有しない。少なくとも1つの付加的界面活性剤(該活性剤は、本発明の水中油エマルジョンの自己乳化特性に実質的に寄与しないのが好都合である)を含有するのが好ましいそのような配合物は、眼にレンズを装着する前に、洗浄後にレンズを濯いでレンズから酵素を除去する必要がない効果的なコンタクトレンズ洗浄を与える。
本発明組成物は、殺菌成分をさらに含んでいてよい。液体水性媒体に存在する殺菌成分の量は、組成物に接触させたコンタクトレンズを殺菌するのに充分な量である。
殺菌成分を本発明組成物に含有させることが望ましい場合、該成分は酸化性または非酸化性殺菌成分であってよい。
特に有用な酸化性殺菌成分は、過酸化水素および/または1つまたはそれ以上の他のペルオキシ含有化合物、例えば、1つまたはそれ以上の他の過酸化物、過酸塩等およびこれらの混合物を含有する。
過酸化水素については、水性液体媒体中に例えば0.5%(w/v)の濃度が、多くの場合、コンタクトレンズ殺菌成分として有効である。少なくとも約1.0%または約2.0%(w/v)の過酸化水素を使用するのが好ましく、該濃度は、0.5%(w/v)の過酸化物濃度より殺菌時間を短縮させる。殺菌成分が、処置されるコンタクトレンズまたは処置されたコンタクトレンズの装着者の眼に実質的な有害作用を有すべきではないという点で限定される以外は、本発明に使用できる過酸化水素の量に上限はない。約3%(w/v)の過酸化水素を含有する水性組成物は、極めて有用である。
他の酸化性殺菌剤、例えば、他の過酸化物、過酸塩等に関しては、それらを有効な殺菌濃度で使用すべきである。
酸化性殺菌剤を本発明に使用する場合、存在する酸化性殺菌剤、例えば過酸化水素の実質的に全てを化学的に還元するかまたは中和するのに充分な量の還元成分または中和成分を使用する。
そのような還元成分または中和成分は、錠剤等に組み込むのが好ましい。還元剤は、一般にどのような非毒性の還元剤でもよい。還元成分は、下記のものを包含するが、それらに限定されない:SH(基)含有水溶性低級アルコール、その有機アミンおよび塩、アミノ酸およびジ−またはトリペプチド、例えば、システインヒドロクロリドエチルエステル、グルチオン、ホモシステイン、カルバモイルシステイン、システイニルグリシン、2−メルカプトプロピオン酸、2−メルカプトプロピオニルグリシン、2−メルカプトエチルアミンヒドロクロリド、システイン、n−アセチルシステイン、β−メルカプトエタノール、システインヒドロクロリド、ジチオトレイトール、ジチオエリトリトール、硫酸水素ナトリウム、メタ重亜硫酸ナトリウム、チオ尿素、亜硫酸塩、ピロ亜硫酸塩および亜二チオン酸塩、例えば、亜硫酸、ピロ亜硫酸および亜二チオン酸のアルカリ金属塩またはアルカリ土類金属塩、例えば、リチウム、ナトリウム、カルシウムおよびマグネシウム塩およびこれらの混合物。チオール、例えば、N−アセチルシステインが特に有用である。
一般に、還元成分は、使用される殺菌剤含有組成物の約0.5%〜約10%(w/v)の量で使用される。
1つの態様において、還元剤の全部または一部がカタラーゼ成分で置き換えられ、該カタラーゼ成分は、過酸化水素のような酸化性殺菌成分の中和または分解を触媒する作用をする。そのようなカタラーゼ成分は、例えば、バリヤー成分で被覆された錠剤のコアーにおいて、存在する場合は還元成分と共に、使用される殺菌剤含有組成物に存在する全ての酸化性殺菌成分を分解するかまたは分解を生じるのに有効な量で含有することができる。酸化性殺菌成分を分解する速度を増加するために、幾分過剰のカタラーゼ成分を使用することが好都合な場合がある。
1つの態様において、例えば、多目的コンタクトレンズ組成物が所望される場合、殺菌成分は、実質的に非酸化性殺菌成分であることが好ましい。本明細書において使用される非酸化性殺菌成分は、細菌または微生物との化学的または生理化学的相互作用によってそれらの抗微生物活性を引き出す有効な非酸化性有機化学物質を包含する。好適な非酸化性殺菌成分は、眼用途に一般に使用される成分であり、下記のものを包含するが、それらに限定されない:眼用途に使用される第四アンモニウム塩、例えば、ポリ[ジメチルイミノ−2−ブテン−1,4−ジイル]クロリド、α−[4−トリス(2−ヒドロキシエチル)アンモニウム]ジクロリド(化学登録番号75345-27-6、Onyx CorporationからPolyquaternium 1(登録商標)の商品名で入手可能)、ハロゲン化ベンザルコニウム、およびビグアニド、例えば、アレキシジンの塩、アレキシジン不含塩基、クロルヘキシジンの塩、ヘキサメチレンビグアニドおよびそれらのポリマー、抗微生物ポリペプチド等、およびこれらの混合物。特に有用な実質的に非酸化性の殺菌成分は、下記から選択される:1つまたはそれ以上(混合物)のトロメタミン(2−アミノ−2−ヒドロキシメチル−1,3−プロパンジオール)、ポリヘキサメチレンビグアニド(PHMB)、N−アルキル−2−ピロリドン、クロルヘキシジン、Polyquaternium-1、ヘキセチジン、ブロノポール、アレキシジン、極低濃度の過酸化物、眼科的に許容されるそれらの塩等、およびこれらの混合物。
アレキシジンおよびクロルヘキシジンの塩は、有機または無機であってよく、一般に、殺菌性のグルコン酸塩、硝酸塩、酢酸塩、燐酸塩、硫酸塩、ハロゲン化物等である。一般に、ポリアミノプロピルビグアニド(PAPB)とも称されるヘキサメチレンビグアニドポリマーは、約100,000までの分子量を有する。そのような化合物は既知であり、米国特許第4,758,595号に開示され、それに開示の内容は全て参照として本明細書に組み入れられる。
本発明に有用な非酸化性殺菌成分は、本発明の組成物中に、約0.00001%〜約2%(w/v)の濃度で存在するのが好ましい。
より好ましくは、使用者が、殺菌されたレンズを組成物から取り出し、次に、直接的にレンズを安全かつ快適に眼に装着することができるような、眼科的に許容されるかまたは安全な濃度で、非酸化性殺菌成分が本発明の組成物に存在する。
コンタクトレンズを殺菌成分で殺菌することが望まれる場合、レンズを殺菌するのに有効な量の殺菌剤が使用される。好ましくは、そのような有効量の殺菌剤は、3時間で1対数程度でコンタクトレンズの微生物負荷を減少させる。より好ましくは、有効量の殺菌剤は、1時間で1対数程度で微生物負荷を減少させる。
殺菌成分は、好ましくは、本発明組成物に添加され、より好ましくは、本発明組成物の水性成分に可溶性である。
本発明組成物は、有効量の防腐成分を含有しうる。あらゆる好適な防腐剤または防腐剤組合せを使用しうる。好適な防腐剤の例は、塩化ベンザルコニウム、メチルおよびエチルパレベン、ヘキセチジン、フェニル第二水銀塩等、およびこれらの混合物であるが、これらに限定されない。本発明組成物に含有される防腐成分の量は、組成物を保存するのに有効な量であり、使用される特定の防腐成分、関連する特定の組成物、関連する特定の用途等の要因に基づいて変化しうる。防腐剤濃度は、組成物の約0.00001%〜約0.05%、また約0.1%(w/v)であり、特定防腐剤の他の濃度も使用しうる。
本発明における防腐成分の極めて有用な例は、亜塩素酸塩成分であるが、これらに限定されない。本発明の防腐剤として有用な亜塩素酸塩成分の特定の例は、安定化二酸化塩素(SCD)、金属亜塩素酸塩、例えば、アルカリ金属およびアルカリ土類金属亜塩素酸塩等、およびこれらの混合物である。工業銘柄(またはUSP銘柄)亜塩素酸ナトリウムは、極めて有用な防腐成分である。多くの亜塩素酸塩成分、例えばSCDの、正確な化学組成は充分に解明されていない。特定の亜塩素酸塩成分の製造または生成は、McNicholasの米国特許第3,278,447号に開示されており、それに開示の内容は全て参照として本明細書に組み入れられる。有用なSCD製品の特定の例は、Rio Linda Chemical Company, Inc.,によってDura Klorの商品名で市販されている製品、およびInternational Dioxide, Inc.によってAnthium Dioxide(登録商標)の商品名で市販されている製品である。特に有用なSCDは、Bio-Cide International, Inc.によってPurite(登録商標)の商品名で市販されている製品である。
他の有用な防腐剤は、抗微生物ペプチドを包含する。使用しうる抗微生物ペプチドは、ディフェンシン(defensin)、ディフェンシン関連ペプチド、セクロピン、セクロピン関連ペプチド、マガイニンおよびマガイニン関連ペプチド、および抗細菌、抗真菌および/または抗ウイルス活性を有する他のアミノ酸ポリマーを包含するが、これらに限定されない。抗微生物ペプチドの混合物、または抗微生物ペプチドと他の防腐剤との混合物も本発明に含まれる。
本発明の組成物は、粘度調整剤または粘度調製成分を含有してよく、その例は下記のものである:セルロースポリマー、例えば、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、ヒドロキシエチルセルロース(HEC)、エチルヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロースおよびカルボキシメチルセルロース;カルボマー(例えば、カルボポール、RTM);ポリビニルアルコール;ポリビニルピロリドン;アルギン酸塩;カラゲナン;およびグアール、カラヤ、アガロース、ローカストビーン、トラガカントおよびキサンタンゴム。そのような粘度調整成分が存在する場合、それらは本発明組成物に所望の粘度を与えるのに有効な量で使用される。そのような粘度調整剤の濃度は、全組成物の0.01%〜約5%w/vで一般に変化するが、他の濃度の特定の粘度調整成分も使用しうる。
ある場合には、金属イオンを結合させるためにおよびそうするのに有効な量で、本発明組成物中に金属イオン封鎖剤または金属イオン封鎖成分を含有することが望ましく、そうしなければ、例えば、金属イオンは微生物の細胞膜を安定化し、それによって至適殺菌活性を阻害しうる。または、ある場合には、組成物中の他の種と金属イオンとの相互作用を防止するために、金属イオンを結合させることが望ましい。金属イオン封鎖剤は、含有される場合、存在する金属イオンの少なくとも一部、例えば少なくとも大部分を結合させるのに有効な量で含有される。そのような金属イオン封鎖成分は、約0.01〜約0.2w/v%の量で存在する。有用な金属イオン封鎖剤の例は、エチレンジアミンテトラ酢酸(EDTA)およびそのカリウムまたはナトリウム塩、および低分子量有機酸、例えばクエン酸および酒石酸、およびそれらの塩、例えばナトリウム塩を包含するが、これらに限定されない。
本発明組成物は、有効量の1つまたはそれ以上の付加的成分を含んで成ってよい。例えば、1つまたはそれ以上の状態調節成分;1つまたはそれ以上のコンタクトレンズ湿潤剤または1つまたはそれ以上のコンタクトレンズ洗浄剤、例えば、1つまたはそれ以上のビタミンまたはビタミン誘導体成分、例えば、ビタミンE TPGS(D−α−トコフェリルポリエチレングリコール1000スクシネート);1つまたはそれ以上の安定剤;過酸化水素分解の1つまたはそれ以上の色指示薬;1つまたはそれ以上の可塑剤;1つまたはそれ以上の湿潤成分;1つまたはそれ以上の耐久性成分等;およびこれらの混合物を含有しうる。本発明組成物における、これらおよび他の付加的成分の、許容されるかまたは有効な濃度は、当業者に明らかである。
各成分は、固体または液体形態の本発明組成物に存在しうる。付加的成分が固体として存在する場合、それらは、粉末または圧縮錠剤におけるように緊密混合することができ、またはそれらは、カプセル入れたペレットまたは錠剤におけるように、同じ粒子中であるが、実質的に分離させることもできる。付加的成分は、使用する必要があるときまで固体形態であることができ、後に、本発明組成物の水性成分に溶解させるかまたは分散させて、例えば、コンタクトレンズ表面と効果的に接触させることができる。
どのような成分を含有する場合でも、該成分が、一般的な使用および保存条件下に、組成物の他の成分と適合性であるのが好ましい。
1つの例において、本発明の水中油エマルジョンの製造は下記のように行われる。2つの層(油および水)を、好ましくは別々に、適切な温度に加熱する。この温度は、両方の場合において同じであり、油相における固体または半固体の油または界面活性剤成分(最終エマルジョンの自己乳化に寄与する3つまたはそれ以上の界面活性剤)の場合に、最も高い融点を有する成分の融点より一般に数℃から約5℃〜約10℃高い温度である。油相が室温で液体である場合、組成物の製造に好適な温度は、日常試験によって決めることができ、該試験において、油性相を除く成分の融点は、例えば、油性相または水性相において求められる。油相または水相の全ての成分が室温で可溶性である場合は、加熱する必要はない。水溶性成分である非乳化剤は水に溶解させ、界面活性剤を含む油溶性成分は油相に溶解させる。
水中油エマルジョンを形成するために、最終油相を、中間体、好ましくは脱イオン水、相または最終水相に、ゆっくり混合して、好適な分散液を形成し、生成物を撹拌しながらまたはせずに冷却する。最終油相を先ず中間水相にゆっくり混合した場合、次に、得られたエマルジョン濃厚物を適切な比率で最終水性相と混合する。そのような場合、エマルジョンはこの時点で既に形成されていると考えられるので、エマルジョン濃厚物および最終水性相は、同じ温度でなくてもよく、または室温より高い温度に加熱しなくてよい。
本発明の水中油エマルジョンは、熱処理、例えばオートクレーブ蒸気滅菌によって、製造後に滅菌するか、または例えば0.22ミクロンの滅菌フィルターを使用して滅菌濾過することができる。滅菌フィルターを使用する滅菌は、エマルジョン液滴(小滴または粒子)の大きさおよび特性がこれを許す場合に使用できる。エマルジョンの粒度分布は、滅菌濾過可能な0.22ミクロン滅菌濾過膜の粒度遮断より完全に小さい必要はない。エマルジョンの粒度分布が0.22ミクロン滅菌濾過膜の粒度遮断より大きい場合、エマルジョンは濾過膜を通る際に変形または変化し、次に、通過後に再形成しうる必要がある。この特性は、エマルジョン粒度分布および濾過の前と後の組成物中の全油のパーセントの日常試験によって容易に測定される。または、少量のより大きい粒度の物質の損失が許容される場合もある。
本発明の水中油エマルジョンは、熱力学的に安定であり、マイクロエマルジョンにかなり類似し、しかも、マイクロエマルジョンのように等方性透明組成物でないことが好ましい。本発明のエマルジョンは、室温で1年を越える貯蔵寿命を有するのが好都合である。
下記の非制限的実施例は、本発明の特定の態様を示すものである。
本発明の一体化水中油エマルジョンを使用した6つのコンタクトレンズ多目的組成物(MPS)を示す。
Figure 2005523261
表1の組成物を下記のように製造した:30.0gmの軽質鉱油、NF銘柄(Penreco, Los Angeles, CAからのDrakeol(登録商標)10 LT)を、200mLのエルレンマイアーフラスコに入れた。電磁撹拌バーを入れ、ゆっくり撹拌しながら、組成物を43℃に加熱し、その温度で維持した。1.00gmのLipocol(登録商標)S-10(LIPO Chemicals, Inc., Paterson, NJ)を添加し、溶解させた。Lipocol(登録商標)S-10は、Steareth-10、ステアリルアルコールの10モルエチレンオキシドエーテルとしても既知である。それは非イオン性であり、室温で固体であり、HLB=12.42を有する。この時点での鉱油組成物は、僅かに曇っていた。1.50gmのMakon(登録商標)10(Stepan Company, Northfield, IL)を添加した。Makon(登録商標)10は、ノニルフェノールの10モルエチレンオキシドエーテルであり、非イオン性であり、室温で液体である。それはHLB=13.33を有する。4.00gmのBrij(登録商標)93(ICI Americas Inc, Wilmington, DelawareからのBrij(登録商標)93 VEG)を添加し、次に、組成物が再び透明になった。Brij(登録商標)93は、ポリオキシエチレン(2)オレイルエーテルであり、非イオン性であり、室温で液体である。それはHLB=4.94を有する。この系における3つの界面活性剤の合わしたHLBは((0.5×12.42)+(2.0×4.94)+(0.75×13.33))/(0.5+2.00+0.75)=8.02である。軽質鉱油は、約10のHLB条件を有する。
200mLの脱イオン水を、分離フラスコにおいて43℃に加熱した。この脱イオン水158mLを、鉱油および3つの界面活性剤を含有するフラスコに添加した。合わせた組成物は、撹拌せずに、直ぐに自己乳化して、均質乳白色外観を呈した。このエマルジョン濃厚物の全組成物量は200mLである。
最終エマルジョンの製造:
適量の前記エマルジョン濃厚物を、室温で、これもまた室温の水および各配合物の残りの溶解成分を含有する第三フラスコに添加した。例えば、表1の組成物6は、エマルジョン濃厚物66.7mLを、配合6の残りの全成分を含有する水溶液1933.3mLに添加することによって製造した。同様に、配合7のために、同じエマルジョン濃厚物の残り133.3mLを、配合7の残りの全成分を含有する水溶液1866.7mLに添加した。
最終エマルジョン配合物を、0.22ミクロンの酢酸セルロース、低タンパク質結合膜(Corning Costar, Corning, NY)に通してフィルター滅菌して、微生物学および他の評価のために滅菌ポリスチレンフラスコに入れた。
表1のエマルジョンの合計界面活性剤濃度は、組成物6については0.1084w/v%、組成物7については0.2166w/v%、組成物8については0.4332w/v%である。鉱油1.00w/v%を乳化するのに必要な界面活性剤の量は、0.2166w/v%である。これは、眼用水中油エマルジョンの好ましい組成物において1.25w/v%のヒマシ油を乳化するのに必要とされる1.00w/v%の量のポリソルベート80によって代表される界面活性剤/油比率の27%にすぎず、該好ましい組成物は、米国特許第5,981,607号(それに開示の内容は全て参照として本明細書に組み入れられる)に開示されているような、製造中に従来の高剪断混合を必要とするドライアイ治療用の最近市販されている水中油眼用エマルジョンの典型であると考えられる。
表1の配合6〜11の油相粒度を、製造後直ぐ、および透明ガラス瓶中で室温で8ヶ月および10ヶ月保存後に、Beckman Coulter LS 230粒度分析器で測定した。全ての配合物を、測定前に数秒間きわめてゆっくり渦巻かせた。表2に結果を示す。
Figure 2005523261
表3は、実施例1で製造したエマルジョン配合物の抗微生物活性を示す。表は、6時間の接触時間後の対数減少を示す。これらの初期試験結果は括弧に示し、6ヶ月での試験結果は括弧の右に示す。NR=無採収=完全殺菌。初期接種物は、各生物に関して5〜6対数であった。
Figure 2005523261
表4は、ニュートラルレッド保持によって測定されるエマルジョン配合物の細胞毒性を示す。
Figure 2005523261
表1〜4に示した結果は、一体化エマルジョンを含有する多目的組成物が、安定であり、細胞毒性および抗微生物活性の点で、非エマルジョン多目的組成物に実質的に匹敵することを示す。
実施例1および2のエマルジョン配合は、組成物に繰り返し浸漬したソフトコンタクトレンズの表面に、少量の油を付着させることを示す。この油層は、好都合にも、水の損失、眼の中のソフトコンタクトレンズの脱水、およびコンタクトレンズ装着中のタンパク質付着を防止するのを助けると考えられる。本発明をいかなる理論または作用メカニズムにも縛るものではないが、Teflon(登録商標)被覆面と同様に、表面の臨界表面エネルギーが、タンパク質付着をエネルギー的にあまり有利でないものにする数値にシフトすることによって、油層が、コンタクトレンズ装着中のコンタクトレンズへのタンパク質付着を防止すると考えられる。
Figure 2005523261
調製法:
(1) 15.0gmのPenreco Drakeol(登録商標)10 LT鉱油を、40〜50℃に加熱;
(2) Lipocol S-10を添加し、溶解するまで撹拌:
(3) Makon(登録商標)10およびBrij(登録商標)93を添加;
(4) DIH2O 79.0mLを40〜50℃に加熱し、油相に添加;
(5) エマルジョンをDIH2Oで5.0mL〜100.0mLに希釈し、油の粒度測定。
注: 表5の粒度測定値は、相対比較のためにすぎない。この理由は、測定された平均粒度は、粒度分析器における検出器の故障により、高くなっていることが後にわかったからである(0.165μmは、分析器の修理後の0.118μmに相当する)。
0.0017アンソン単位のサブチリシンAを含有する実施例1のエマルジョン(例えば、配合6、7、8、9、10または11)1.8mLに、コンタクトレンズを入れる。サブチリシンAは、コンタクトレンズから堆積物または付着物を除去するのを促進するのに有効であり、好ましくはそれらを除去するのに有効である。レンズに付着している付着物または堆積物の種類は、タンパク質、脂質、および炭水和物に基づくかまたはムチンに基づく堆積物を包含する。
少なくとも4時間後(または一晩)、洗浄されたコンタクトレンズをエマルジョンから取り出し、直接的に、安全かつ快適に眼に装着する。または、洗浄し殺菌したコンタクトレンズを、例えば、一般的な緩衝食塩水、または実施例1の組成物(安全かつ快適装着のために、眼に装着する前にサブチシリンAを含有しない)で濯ぐことができる。
0.5%(w/v)の濃度の過酸化水素を含有する実施例1のエマルジョン(例えば、配合6、7、8、9、10または11)2.0mLに、コンタクトレンズを入れる。過酸化水素は、コンタクトレンズを殺菌するのを促進するのに有効であり、好ましくは殺菌するのに有効である。
コンタクトレンズを一晩浸漬した後、殺菌されたコンタクトレンズを、組成物から取り出し、過酸化水素中和組成物に入れ、次に、安全かつ快適に眼に装着する。
約0.131%の5−ブロモ−6−(2−イミダゾリン−2−イルアミノ)キノキサリンを含有する実施例1の組成物(例えば、配合6、7、8、9、10または11)を投与した後の、眼内圧(mm Hg)の時間経過に伴うパーセント変化を下記に示す。
約0.05mLの組成物を、0時で眼に直接投与する。
0時 複合物の投与
1時間後 −10.4%
2時間後 −16.0%
4時間後 −09.5%
6時間後 −00.5%
34才の女性患者がドライアイ症候群と診断される。約0.05mLの実施例1の組成物(例えば、配合6、7、8、9、10または11)を、患者に1日4回、2週間にわたって投与する。組成物の投与は患者のドライアイ症状の治療に有効である。
一般的な眼の刺激および灼焼感を含む患者の症候は、組成物の初期投与後に消失し、次の投与まで2週間にわたって再び起きない。
本発明を種々の実施例および態様に関して説明したが、本発明はそれらに限定されるものではなく、請求の範囲内で実施しうるものと理解される。

Claims (70)

  1. 油性成分、水性成分、ならびに第一界面活性剤、第二界面活性剤および第三界面活性剤を含有する界面活性剤成分を含有する水中油エマルジョンを含んで成る眼用組成物であって、各界面活性剤が他の界面活性剤と異なる眼用組成物。
  2. エマルジョンが自己乳化エマルジョンである請求項1に記載の眼用組成物。
  3. 各界面活性剤が疎水性構成要素および親水性構成要素を含有し、第一界面活性剤の疎水性構成要素および第二界面活性剤の疎水性構成要素が化学構造において実質的に類似し、第二界面活性剤の親水性構成要素および第三界面活性剤の親水性構成要素が化学構造において実質的に類似している請求項1に記載の眼用組成物。
  4. 第一界面活性剤の疎水性構成要素および第二界面活性剤の疎水性構成要素が、完全に伸長した配座における全長において実質的に類似している請求項1に記載の眼用組成物。
  5. 第一界面活性剤の疎水性構成要素および第二界面活性剤の疎水性構成要素が、油性成分の疎水性構成要素に実質的に類似している請求項1に記載の眼用組成物。
  6. 第三界面活性剤の疎水性構成要素が、完全に伸長した配座における全長において、第一および第二界面活性剤の疎水性構成要素より、約3〜約10個のメチレン基に相当する長さ分短い請求項1に記載の眼用組成物。
  7. 第一界面活性剤がポリオキシアルキレンアルキレンエーテルである請求項1に記載の眼用組成物。
  8. 第二界面活性剤がアルキルアルコールのポリアルキレンオキシドエーテルである請求項1に記載の眼用組成物。
  9. 第三界面活性剤がアルキルフェノールのポリアルキレンオキシドエーテルである請求項1に記載の眼用組成物。
  10. 第一界面活性剤がポリオキシエチレンオレイルエーテルであり、第二界面活性剤がステアリルアルコールのポリエチレンオキシドエーテルであり、第三界面活性剤がノニルフェノールのポリエチレンオキシドエーテルである請求項1に記載の眼用組成物。
  11. 油性成分が鉱油を含んで成る請求項1に記載の眼用組成物。
  12. 組成物が濾過によって滅菌される請求項1に記載の眼用組成物。
  13. 油性成分、水性成分、ならびに第一界面活性剤、第二界面活性剤および第三界面活性剤を含有する界面活性剤成分を含有する水中油エマルジョンを含んで成る眼用組成物であって、各界面活性剤が疎水性構成要素および親水性構成要素を含有し、第一界面活性剤の疎水性構成要素および第二界面活性剤の疎水性構成要素が化学構造において実質的に類似し、第二界面活性剤の親水性構成要素および第三界面活性剤の親水性構成要素が化学構造において実質的に類似している眼用組成物。
  14. エマルジョンが自己乳化エマルジョンである請求項13に記載の眼用組成物。
  15. 第一界面活性剤の疎水性構成要素および第二界面活性剤の疎水性構成要素が、完全に伸長した配座における全長において実質的に類似している請求項13に記載の眼用組成物。
  16. 第一界面活性剤の疎水性構成要素および第二界面活性剤の疎水性構成要素が、油性成分の疎水性構成要素に実質的に類似している請求項13に記載の眼用組成物。
  17. 第三界面活性剤の疎水性構成要素が、完全に伸長した配座における全長において、第一および第二界面活性剤の疎水性構成要素より、約3〜約10個のメチレン基に相当する長さ分短い請求項13に記載の眼用組成物。
  18. 第一界面活性剤がポリオキシアルキレンアルキレンエーテルである請求項13に記載の眼用組成物。
  19. 第二界面活性剤がアルキルアルコールのポリアルキレンオキシドエーテルである請求項13に記載の眼用組成物。
  20. 第三界面活性剤がアルキルフェノールのポリアルキレンオキシドエーテルである請求項13に記載の眼用組成物。
  21. 第一界面活性剤がポリオキシエチレンオレイルエーテルであり、第二界面活性剤がステアリルアルコールのポリエチレンオキシドエーテルであり、第三界面活性剤がノニルフェノールのポリエチレンオキシドエーテルである請求項13に記載の眼用組成物。
  22. 油性成分が鉱油を含んで成る請求項13に記載の眼用組成物。
  23. 組成物が濾過によって滅菌される請求項13に記載の眼用組成物。
  24. 治療成分および水中油エマルジョンを含んで成る眼用組成物であって、該エマルジョンが、油性成分、水性成分、ならびに第一界面活性剤、第二界面活性剤および第三界面活性剤を含有する界面活性剤成分を含有し、各界面活性剤が他の界面活性剤と異なる眼用組成物。
  25. エマルジョンが自己乳化エマルジョンである請求項24に記載の眼用組成物。
  26. 治療成分が、患者の眼に投与された組成物に反応して患者に治療効果を与えるのに有効な量で存在する請求項24に記載の眼用組成物。
  27. 治療成分が、抗細菌物質、抗ヒスタミン薬、鬱血除去薬、抗炎症薬、非ステロイド性抗炎症薬、縮瞳薬、抗コリン作用薬、散瞳薬、抗緑内障薬、駆虫薬、抗原生動物薬、抗ウイルス薬、炭素脱水酵素阻害薬、抗真菌薬、麻酔薬、眼科用診断薬、手術において添加剤として使用される眼用薬、キレート化剤、免疫抑制薬およびこれらの混合物から成る群から選択される請求項24に記載の眼用組成物。
  28. 治療成分が、キノキサリン、キノキサリン誘導体、チモロール、チモロール誘導体、ピロカルピン、ピロカルピン誘導体およびこれらの混合物から成る群から選択される請求項24に記載の眼用組成物。
  29. 各界面活性剤が疎水性構成要素および親水性構成要素を含有し、第一界面活性剤の疎水性構成要素および第二界面活性剤の疎水性構成要素が化学構造において実質的に類似し、第二界面活性剤の親水性構成要素および第三界面活性剤の親水性構成要素が化学構造において実質的に類似している請求項24に記載の眼用組成物。
  30. 第一界面活性剤の疎水性構成要素および第二界面活性剤の疎水性構成要素が、完全に伸長した配座における全長において実質的に類似している請求項24に記載の眼用組成物。
  31. 第一界面活性剤の疎水性構成要素および第二界面活性剤の疎水性構成要素が、油性成分の疎水性構成要素に実質的に類似している請求項24に記載の眼用組成物。
  32. 第三界面活性剤の疎水性構成要素が、完全に伸長した配座における全長において、第一および第二界面活性剤の疎水性構成要素より、約3〜約10個のメチレン基に相当する長さ分短い請求項24に記載の眼用組成物。
  33. 第一界面活性剤がポリオキシアルキレンアルキレンエーテルである請求項24に記載の眼用組成物。
  34. 第二界面活性剤がアルキルアルコールのポリアルキレンオキシドエーテルである請求項24に記載の眼用組成物。
  35. 第三界面活性剤がアルキルフェノールのポリアルキレンオキシドエーテルである請求項24に記載の眼用組成物。
  36. 第一界面活性剤がポリオキシエチレンオレイルエーテルであり、第二界面活性剤がステアリルアルコールのポリエチレンオキシドエーテルであり、第三界面活性剤がノニルフェノールのポリエチレンオキシドエーテルである請求項24に記載の眼用組成物。
  37. 油性成分が鉱油を含んで成る請求項24に記載の眼用組成物。
  38. 組成物が濾過によって滅菌される請求項24に記載の眼用組成物。
  39. 治療成分および水中油エマルジョンを含んで成る眼用組成物であって、該エマルジョンが、油性成分、水性成分、ならびに第一界面活性剤、第二界面活性剤および第三界面活性剤を含有する界面活性剤成分を含有し、各界面活性剤が疎水性構成要素および親水性構成要素を含有し、第一界面活性剤の疎水性構成要素および第二界面活性剤の疎水性構成要素が化学構造において実質的に類似し、第二界面活性剤の親水性構成要素および第三界面活性剤の親水性構成要素が化学構造において実質的に類似している眼用組成物。
  40. エマルジョンが自己乳化エマルジョンである請求項39に記載の眼用組成物。
  41. 治療成分が、患者の眼に投与された組成物に反応して患者に治療効果を与えるのに有効な量で存在する請求項39に記載の眼用組成物。
  42. 治療成分が、抗細菌物質、抗ヒスタミン薬、鬱血除去薬、抗炎症薬、非ステロイド性抗炎症薬、縮瞳薬、抗コリン作用薬、散瞳薬、抗緑内障薬、駆虫薬、抗原生動物薬、抗ウイルス薬、炭素脱水酵素阻害薬、抗真菌薬、麻酔薬、眼科用診断薬、手術において添加剤として使用される眼用薬、キレート化剤、免疫抑制薬およびこれらの混合物から成る群から選択される請求項39に記載の眼用組成物。
  43. 治療成分が、キノキサリン、キノキサリン誘導体、チモロール、チモロール誘導体、ピロカルピン、ピロカルピン誘導体およびこれらの混合物から成る群から選択される請求項39に記載の眼用組成物。
  44. 第一界面活性剤の疎水性構成要素および第二界面活性剤の疎水性構成要素が、完全に伸長した配座における全長において実質的に類似している請求項39に記載の眼用組成物。
  45. 第一界面活性剤の疎水性構成要素および第二界面活性剤の疎水性構成要素が、油性成分の疎水性構成要素に実質的に類似している請求項39に記載の眼用組成物。
  46. 第三界面活性剤の疎水性構成要素が、完全に伸長した配座における全長において、第一および第二界面活性剤の疎水性構成要素より、約3〜約10個のメチレン基に相当する長さ分短い請求項39に記載の眼用組成物。
  47. 第一界面活性剤がポリオキシアルキレンアルキレンエーテルである請求項39に記載の眼用組成物。
  48. 第二界面活性剤がアルキルアルコールのポリアルキレンオキシドエーテルである請求項39に記載の眼用組成物。
  49. 第三界面活性剤がアルキルフェノールのポリアルキレンオキシドエーテルである請求項39に記載の眼用組成物。
  50. 第一界面活性剤がポリオキシエチレンオレイルエーテルであり、第二界面活性剤がステアリルアルコールのポリエチレンオキシドエーテルであり、第三界面活性剤がノニルフェノールのポリエチレンオキシドエーテルである請求項39に記載の眼用組成物。
  51. 油性成分が鉱油を含んで成る請求項39に記載の眼用組成物。
  52. 組成物が濾過によって滅菌される請求項39に記載の眼用組成物。
  53. 眼用組成物の製造方法であって、
    油性成分を、油性成分の融点より高い温度に準備する工程;
    界面活性剤成分を該油性成分と合わして混合物を形成する工程であって、該界面活性剤成分が、第一界面活性剤、第二界面活性剤および第三界面活性剤を含有し、各界面活性剤が他の界面活性剤と異なる工程;および
    該混合物を水性相と合わして水中油エマルジョンを形成する工程
    を含んで成る方法。
  54. 形成される水中油エマルジョンが自己乳化エマルジョンである請求項53に記載の方法。
  55. 各界面活性剤が疎水性構成要素および親水性構成要素を含有し、第一界面活性剤の疎水性構成要素および第二界面活性剤の疎水性構成要素が化学構造において実質的に類似し、第二界面活性剤の親水性構成要素および第三界面活性剤の親水性構成要素が化学構造において実質的に互いに類似している請求項53に記載の方法。
  56. 第一界面活性剤の疎水性構成要素および第二界面活性剤の疎水性構成要素が、完全に伸長した配座における全長において実質的に類似している請求項53に記載の方法。
  57. 第一界面活性剤の疎水性構成要素および第二界面活性剤の疎水性構成要素が、油性成分の疎水性構成要素に実質的に類似している請求項53に記載の方法。
  58. 第三界面活性剤の疎水性構成要素が、完全に伸長した配座における全長において、第一および第二界面活性剤の疎水性構成要素より、約3〜約10個のメチレン基に相当する長さ分短い請求項53に記載の方法。
  59. 界面活性剤成分を油性成分と合わせることが、界面活性剤成分を油性相に溶解させるのに有効である請求項53に記載の方法。
  60. 第一界面活性剤がポリオキシアルキレンアルキレンエーテルであり、第二界面活性剤がアルキルアルコールのポリアルキレンオキシドエーテルであり、第三界面活性剤がアルキルフェノールのポリアルキレンオキシドエーテルである請求項53に記載の方法。
  61. 油性成分が鉱油を含んで成る請求項53に記載の方法。
  62. 水中油エマルジョンを濾過することによって、水中油エマルジョンを滅菌することをさらに含んで成る請求項53に記載の方法。
  63. 治療成分を水中油エマルジョンと合わせることをさらに含んで成る請求項53に記載の方法。
  64. 少なくとも1つの利益を眼に与えるのに有効な量で、請求項1に記載の組成物を患者の眼に投与することを含んで成る方法。
  65. 少なくとも1つの利益を眼に与えるのに有効な量で、請求項13に記載の組成物を患者の眼に投与することを含んで成る方法。
  66. 少なくとも1つの利益をコンタクトレンズまたはコンタクトレンズ装着者に与えるのに有効な量および条件で、請求項1に記載の組成物にコンタクトレンズを接触させることを含んで成る方法。
  67. 少なくとも1つの利益をコンタクトレンズまたはコンタクトレンズ装着者に与えるのに有効な量および条件で、請求項13に記載の組成物にコンタクトレンズを接触させることを含んで成る方法。
  68. 所望の治療効果を患者に与えるのに有効な量で、請求項24に記載の組成物を患者の眼に投与することを含んで成る方法。
  69. 所望の治療効果を患者に与えるのに有効な量で、請求項39に記載の組成物を患者の眼に投与することを含んで成る方法。
  70. 水中油エマルジョンを含んで成る組成物にコンタクトレンズを接触させることを含んで成る方法であって、該接触が、コンタクトレンズの潤滑化、コンタクトレンズの脱水の防止、およびコンタクトレンズへのタンパク質付着の防止から成る群から選択される少なくとも1つの利益をコンタクトレンズに与えるのに有効である方法。
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