JP2005520803A - 4−[(4−クロロ−2−ヒドロキシベンゾイル)アミノ]ブタン酸ナトリウムの多形体 - Google Patents

4−[(4−クロロ−2−ヒドロキシベンゾイル)アミノ]ブタン酸ナトリウムの多形体 Download PDF

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Abstract

本発明は、4-[(4-クロロ-2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ]ブタン酸ナトリウムの非晶質および多形の形態、ならびにインスリンなどの活性剤の標的への送達を促進するためのその使用に関する。

Description

本出願は、2002年1月9日出願の米国仮出願番号60/347610の利益を主張する。この出願は参照により本明細書で援用する。
本発明は、4-[(4-クロロ-2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ]ブタン酸ナトリウムの非晶質および多形の形態、ならびに活性剤を標的に送達するための、それを含む組成物に関する。これらの化合物は、動物に経口、結腸内、肺または他の経路で投与する活性剤との非共有結合性混合物を形成するのに適している。この種の組成物の調製方法および投与方法も開示する。
活性剤を送達する慣用の手段は、生物学的、化学的および物理的障壁でしばしば厳しく制限されている。通常これらの障壁は、送達が行われる環境、送達の標的の環境および/または標的自体によって課される。生物学的および化学的活性剤はこの種の障壁に特に弱い。
生物学的および化学的に活性な薬理学的薬剤および治療薬の動物への送達において、障壁は身体によって課される。物理的障壁の例は、皮膚、脂質二重層および種々の器官膜であり、これらはある活性剤に対して比較的非透過性であるが、循環系などの標的に到達する前に必ず通らなければならない。化学的障壁には胃腸(GI)管内のpH変動および分解酵素があるが、これらだけに限定されない。
これらの障壁は経口送達システムの設計において特に重要である。多くの生物学的または化学的活性剤の経口送達は、生物学的、化学的および物理的障壁がないとすれば、動物への投与に好まれる経路である。経口投与に通常は適さない多くの薬剤の中には、生物学的または化学的に活性なペプチド、例えばカルシトニンおよびインスリン;多糖類、特に、ヘパリン(これだけに限定するものではないが)を含むムコ多糖類;ヘパリン類似物質;抗生物質;および他の有機物質がある。これらの薬剤は、胃腸管内で酸分解、酵素などにより迅速に無効になる、または破壊され得る。さらに、高分子薬剤の寸法および構造は吸収を妨げる場合がある。
敏感な薬物の以前の経口投与方法では、補助剤(例えば、レゾルシノールおよび非イオン性界面活性剤、例えばポリオキシエチレンオレイルエーテルおよびn-ヘキサデシルポリエチレンエーテル)を同時投与することにより腸壁の透過性を人工的に高め、酵素阻害剤(例えば、膵臓トリプシン阻害剤、ジイソプロピルフルオロホスフェート(DFF)およびトラジロール)を同時投与することにより酵素的分解を阻害してきた。リポソームもインスリンおよびヘパリンの薬物送達システムとして記載されている。しかしながら、この種の薬物送達システムを広範囲に使用することは不可能である。なぜなら、(1)このシステムには中毒量の補助剤または阻害剤が必要であり;(2)適切な低分子量の被運搬体、すなわち活性剤は入手できず;(3)このシステムは安定ではなく、かつ貯蔵寿命が不十分であり;(4)このシステムは製造が困難であり;(5)このシステムは活性剤(被運搬体)を保護できず;(6)このシステムは活性剤を改悪し;または(7)このシステムは活性剤を吸収させない、または活性剤の吸収を促進しないからである。
より最近では、プロテイノイド微小球を使用して医薬を送達している。例えば、米国特許第5401516号;同第5443841号;および米国特許再発行第35862号を参照されたい。さらに、ある修飾されたアミノ酸を使用して医薬を送達している。例えば、米国特許第5629020号;同第5643957号;同第5766633号;同第5776888号;同第5866536号ならびに国際特許公開番号WO00/07979、WO00/50386、WO01/132130およびWO01/132596を参照されたい。
より最近では、修飾されたアミノ酸またはその誘導体に、結合基を介してポリマーをコンジュゲートさせて、ポリマー送達剤を提供している。この修飾されたポリマーは任意のポリマーでよいが、好ましいポリマーとしては、これらだけに限定するものではないが、ポリエチレングリコール(PEG)およびその誘導体がある。例えば、国際公開番号WO00/40203を参照されたい。
国際公開番号WO02/02509は、生物学的活性剤の送達を促進する薬剤として、4-[(4-クロロ、2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ]ブタン酸(4-CNAB)を開示している。
米国仮出願番号60/347610 米国特許第5401516号 米国特許第5443841号 米国特許再発行第35862号 米国特許第5629020号 米国特許第5643957号 米国特許第5766633号 米国特許第5776888号 米国特許第5866536号 国際特許公開番号WO00/07979 国際特許公開番号WO00/50386 国際特許公開番号WO01/132130 国際特許公開番号WO01/132596 国際公開番号WO00/40203 国際公開番号WO02/02509 米国特許第4421685号 米国特許第5474978号 米国特許第5534488号 国際公開番号WO00/46182 国際公開番号01/70219 Remington's Pharmaceutical Sciences、Joseph P. Remington、第17版、Mack Pub. Co.(1985年)
本発明は、以下の構造:
Figure 2005520803
を有する4-[(4-クロロ、2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ]ブタン酸ナトリウム(以下、「ナトリウム4-CNAB」)の5種の結晶形態および1種の非晶質形態、ならびにそれらの調製方法に関する。5種の結晶多形体は、本明細書では形態I〜Vと称する。形態I〜VのX線粉末回折図(XRPD)はそれぞれ、図1〜5に示したものと実質的に同一である。非晶質形態のXRPDは通常、実質的に図29に示したものである。
本発明はまた、I型またはII型糖尿病の治療を必要とする(ヒトなどの)動物のI型またはII型糖尿病の治療方法であって、この動物にインスリンおよび本発明のナトリウム4-CNABの1種または複数の形態を含む組成物の治療有効量を投与することを含む方法に関する。ナトリウム4-CNABは治療有効量のインスリンの輸送を促進する。この組成物は経口投与剤形であることが好ましい。この組成物は固体経口剤形であることがさらに好ましい。
本発明はさらに、タンパク質を含む治療活性剤を血流中治療有効量で経口送達することに関する。この種のタンパク質は治療投与計画の一部として使用することができる。
(発明の詳細な説明)
定義
用語「結晶」とは、物質の固体状態の形態を指し、これはその非晶質の固体状態とは異なる。結晶は、格子構造、特徴的形状および屈折率などの光学特性を含む特徴的形態を示す。結晶は、三次元で周期的に繰り返すパターンに配列された原子からなる。
用語「多形」とは、物質の結晶学的に異なる形態を指す。
本明細書で使用する用語「水和物」としては、これらだけに限定するものではないが、(i)分子の形態に結びついた水を含む物質、および(ii)1分子以上の結晶水を含む結晶性物質または自由水を含む結晶性物質がある。
用語「半水和物」とは、水の各分子が2個のナトリウム4-CNAB分子を伴う水和物を指す。
用語「五水和物」とは、ナトリウム4-CNABの各分子が5個の水分子を伴う水和物を指す。
本明細書で使用する用語「溶媒和物」としては、これらだけに限定するものではないが、ナトリウム4-CNABの分子またはイオンと溶媒の分子またはイオンの分子またはイオン複合体がある。
用語「送達剤」とは、ナトリウム4-CNABを指し、その非晶質および結晶多形体の形態を含む。
「薬物の有効量」とは、ある期間にわたってそれを投与した生体の状態を治療または予防するのに有効である、例えば所望の投薬間隔の間に治療効果を与える活性剤(例えば、クロモリンナトリウム)の量である。
「送達剤の有効量」とは、任意の投与経路(例えば、これらだけに限定するものではないが、経口(例えば、胃腸管の生体膜を介して)、経鼻、経肺、経皮膚、経膣および/または経眼経路)を含む本出願で検討したもの)を介した所望量の活性剤の吸収を促進する送達剤の量である。
用語「インスリン」とは、これらだけに限定するものではないが、それぞれの全体を参照により本明細書に援用する米国特許第4421685号、同第5474978号および同第5534488号に記載のものなど、天然由来のインスリンおよびインスリンの合成形態を含むインスリンの全形態を指す。
本明細書で使用する用語「AUC」は、完全な投薬間隔、例えば24時間間隔にわたる台形公式で計算した血漿濃度-時間曲線下面積を意味する。
用語「平均」は、薬物動態値の前にある場合(例えば、平均ピーク)、別段の記載がない限り、その薬物動態値の相加平均値を表す。
本明細書および添付の特許請求の範囲で使用する単数形「a」、「an」および「the」は、文脈が明らかに反対を示さない限り、複数の指示対象を含む。したがって、例えば、「分子(a molecule)」という言及はこのような分子の1種または複数を含み、「試薬(a reagent)」はこのような異なる試薬の1種または複数を含み、「抗体(an antibody)」という言及はこのような異なる抗体の1種または複数を含み、「方法(the method)」という言及は、本明細書に記載の方法に変更できる、または本明細書に記載の方法と置換できる当業者に知られた同等のステップおよび方法への言及を含む。
用語「ナトリウム4-CNAB」は、4-[(4-クロロ-2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ]ブタン酸ナトリウムを指し、これはN-(4-クロロサリチロイル)-4-アミノ酪酸一ナトリウムとしても知られている。別段の記載がない限り、本明細書で使用する用語「4-CNAB」とは、4-CNABのラセミ混合物および光学的に純粋な鏡像異性体を指す。本発明の結晶多形体は、ナトリウム4-CNABのラセミ混合物および光学的に純粋な鏡像異性体であることができる。
用語「約」は一般に、所与の値または範囲の10%以内、好ましくは5%以内、より好ましくは1%以内を意味する。
ナトリウム4-CNABの調製
4-CNABの遊離酸およびナトリウム塩は、参照により本明細書に援用する国際公開番号WO02/02509に記載の通りに調製することができる。これらはまた、いずれも参照により本明細書に援用する国際公開番号WO00/46182および01/70219に記載の方法で調製することができる。
ナトリウム4-CNABは、4-CNABの遊離酸から当技術分野で既知の方法によって調製することができる。例えば、ナトリウム4-CNABは4-CNABの遊離酸をエタノールに溶解させ、水性水酸化ナトリウムを加えることにより調製することができる。水酸化ナトリウム対遊離酸のモル比は通常、約1:1である。
化合物は、再結晶により、または単独のもしくは縦一列に結合した1個または複数の固体クロマトグラフィー担体上での分画により精製することができる。適切な再結晶溶媒系としては、これらだけに限定するものではないが、アセトニトリル、メタノールおよびテトラヒドロフランがある。分画は、移動相としてメタノール/n-プロパノール混合物を使用してアルミナなどの適切なクロマトグラフィー担体上で;移動相としてトリフルオロ酢酸/アセトニトリル混合物を使用する逆相クロマトグラフィーで;移動相として水または適切なバッファを使用するイオン交換クロマトグラフィーで実施することができる。陰イオン交換クロマトグラフィーを実施する場合、0〜500mMの塩化ナトリウム勾配を使用することが好ましい。
形態I
本明細書で使用する用語「形態I」とは、実質的に図1に示したものと同一のXRPDパターンを有するナトリウム4-CNABの無水結晶多形体を指す。図1のXRPDパターンのピーク位置(角度2θ±0.2、0.1、0.05または0.01°2θ)を次表Aに提供する。形態IはDSCで判定した溶融開始温度約218〜219℃を有する。
Figure 2005520803
特に、5.2、11.2、15.7、18.5、20.1、21.8、23.4、23.8、26.9および29.8におけるピーク(角度2θ±0.2°2θで表した)は形態Iに特有である。
ナトリウム4-CNABの形態Iは、逐次、(a)4-CNABの遊離酸を有機溶媒(例えば、アセトン、メタノール、エタノール、もしくはこれらの混合物または水と共に)に溶解させること、(b)水酸化ナトリウムまたは(ナトリウムアルコキシドおよび水素化ナトリウムなどの)その他のナトリウム源を上記溶液(4-CNABのナトリウムイオン対遊離酸のモル比が約1:1であることが好ましい)に加えること、(c)上記溶液を加熱還流させること(例えば、約60℃に)、(d)上記溶液を冷却すること、(e)場合により、ナトリウム4-CNABの結晶を回収すること(例えば、真空ろ過により)によって調製することができる。形態Iはまた、形態IIおよびIVの一方または両方をそれらの固体状態遷移温度よりも高温に加熱することによって調製することができる。
形態II
本明細書で使用する用語「形態II」とは、実質的に図2に示したものと同一のXRPDパターンを有するナトリウム4-CNABの半水和物の結晶多形体を指す。図2のXRPDパターンのピーク位置(角度2θ±0.2、0.1、0.05または0.01°2θ)を次表Bに提供する。形態IIはDSCで判定した溶融開始温度約214.24℃を表す。いかなる特定の理論にも束縛されることなく、本発明者らは、形態IIは約170〜180℃に加熱されると形態Iに変わると考える。形態Iは次いで、約214.24℃で溶融を開始する。
Figure 2005520803
特に、10.2、18.3、19.5、19.8、21.8、23.5、26.3、27.8、29.4および31.8におけるピーク(角度2θ±0.2°2θ)は形態IIに特有である。
ナトリウム4-CNABの形態IIは、逐次、(a)4-CNABの遊離酸を水に溶解させること、(b)水酸化ナトリウムを上記溶液に加えること、(c)場合により、上記溶液を加熱すること、(d)場合により、ステップ(b)または(c)の溶液中のナトリウム4-CNABの結晶を回収することによって調製することができる。形態IIはまた、形態IIIおよびVの一方または両方ならびにナトリウム4-CNABの非晶質形態を水分に曝露することによって調製することができる。形態IIの別の調製方法では、形態IVを低湿度環境(例えば、相対湿度約55%未満の環境)で乾燥させる。
形態III
本明細書で使用する用語「形態III」とは、実質的に図3に示したものと同一のXRPDパターンを有するナトリウム4-CNABのイソプロパノール一溶媒和物の結晶多形体を指す。図3のXRPDパターンのピーク位置(角度2θ±0.2、0.1、0.05または0.01°2θ)を次表Cに提供する。形態IIIはDSCで判定した溶融開始温度約223.08℃を表す。いかなる特定の理論にも束縛されることなく、本発明者らは、形態IIIは約130℃に加熱されると形態Vに変わると考える。形態Vは次いで、約223.08℃で溶融を開始する。
Figure 2005520803
特に、5.5、10.8、11.9、16.3、17.3、21.7、24.7、25.0、26.1および26.4におけるピーク(角度2θ±0.2°2θで表した)は形態IIIに特有である。
形態IIIは、逐次、(a)4-CNABの遊離酸をイソプロパノールに溶解させること、(b)上記溶液を室温より高温(および好ましくは約62℃)に加熱すること、(c)水酸化ナトリウムを上記溶液に加えること、(d)上記溶液を加熱還流させること、(e)上記溶液を冷却すること、場合により、(f)ナトリウム4-CNABの結晶を回収することによって調製することができる。
形態IV
本明細書で使用する用語「形態IV」とは、実質的に図4に示したものと同一のXRPDパターンを有するナトリウム4-CNABの五水和物の結晶多形体を指す。図4のXRPDパターンのピーク位置(角度2θ±0.2、0.1、0.05または0.01°2θ)を次表Dに提供する。形態IVはDSCで判定した溶融開始温度約213.05℃を表す。いかなる特定の理論にも束縛されることなく、本発明者らは、形態IVは約170〜180℃に加熱されると形態Iに変わると考える。形態Iは次いで、約213.05℃で溶融を開始する。
Figure 2005520803
特に、5.47、10.2、16.3、19.8、21.7、23.5、27.3、28.9、30.6および33.3におけるピーク(角度2θ±0.2°2θで表す)は形態IVに特有である。
形態IVは、ナトリウム4-CNABの形態I、II、IIIまたはVを相対湿度少なくとも約75%に、ナトリウム4-CNABの形態IVを得るのに十分な時間曝露することによって調製することができる。
形態V
本明細書で使用する用語「形態V」とは、実質的に図5に示したものと同一のXRPDパターンを有するナトリウム4-CNABの無水結晶多形体を指す。図5のXRPDパターンのピーク位置(角度2θ±0.2、0.1、0.05または0.01°2θ)を次表Eに提供する。形態VはDSCで判定した溶融開始温度約220℃を有する。
Figure 2005520803
特に、9.1、12.3、17.9、19.8、23.0、24.1、24.4、26.1、28.2および28.5におけるピーク(角度2θ±0.2°2θで表す)は形態Vに特有である。
形態Vは、ナトリウム4-CNABの形態IIIを約160℃から無水ナトリウム4-CNABの融点まで(例えば、約220℃未満)の温度に空気と水を含まない環境(例えば、真空または窒素雰囲気)で加熱することによって調製することができる。
非晶質形態
非晶質形態は、(1)ナトリウム4-CNABの任意の形態を溶融し、その溶融物を固化すること、(2)凍結乾燥、または(3)アルコール水溶液からの再結晶によって調製することができる。このアルコール水溶液中のアルコール対水のモル比は好ましくは1より大きく、より好ましくは10より大きい。好ましいアルコールはイソプロパノールである。好ましいイソプロパノール水溶液のイソプロパノール対水の体積比は約19:1である。
本発明の結晶多形体の1種または複数は、本明細書で送達剤として記載されている組成物および送達システムに入れることができる。一実施形態によれば、本明細書に記載の組成物または送達システムは、組成物または送達システム中の4-CNABおよびその塩の100総重量%に対して、ナトリウム4-CNABの形態I、II、III、IVおよびVまたはナトリウム4-CNABの非晶質形態の1種を少なくとも約20、30、40、50、60、70、80、90、95、96、97、98、99、99.1、99.2、99.3、99.4、99.5、99.6、99.7、99.8または99.9重量%含む。
さらに別の実施形態によれば、本明細書に記載の組成物または送達システムは、組成物または送達システム中の結晶4-CNABおよびその塩の100総重量%に対して、ナトリウム4-CNABの形態I、II、III、IVおよびVまたはナトリウム4-CNABの非晶質形態の1種を少なくとも約20、30、40、50、60、70、80、90、95、96、97、98、99、99.1、99.2、99.3、99.4、99.5、99.6、99.7、99.8または99.9重量%含む。
さらに別の実施形態によれば、本明細書に記載の組成物または送達システムは、組成物または送達システム中のナトリウム4-CNABの100総重量%に対して、ナトリウム4-CNABの形態I、II、III、IVおよびVの1種を少なくとも約20、30、40、50、60、70、80、90、95、96、97、98、99、99.1、99.2、99.3、99.4、99.5、99.6、99.7、99.8または99.9重量%含む。
組成物または送達システムは、本発明の結晶多形体形態の1種を含むことができ、ナトリウム4-CNABの他の結晶多形体またはナトリウム4-CNABの形態I、II、III、IVおよびVの1種もしくは複数を実質的に含まないまたは完全に含まないことができる。例えば、組成物は、ナトリウム4-CNABの形態I、II、III、IVまたはVを実質的に純粋な形態で含むことができる。用語「実質的に含まない」および「実質的に純粋な」には、組成物または送達システムの総重量に基づいて(あるいは組成物または送達システム中の4-CNABおよびその塩の総重量に基づいて、または結晶4-CNABおよびその塩の総重量に基づいて、またはナトリウム4-CNABの総重量に基づいて)、他の結晶多形体を0.01、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、1または2重量%未満含む組成物および送達システムが含まれる。
組成物または送達システムは、本発明のナトリウム4-CNABの非晶質を含むことができ、ナトリウム4-CNABの他の多形を実質的に含まないまたは完全に含まないことができる。例えば、組成物は、ナトリウム4-CNABの非晶質形態を実質的に純粋な形態で含むことができる。用語「実質的に含まない」および「実質的に純粋な」には、組成物または送達システムの総重量に基づいて(あるいは組成物または送達システム中の4-CNABおよびその塩の総重量に基づいて、または結晶4-CNABおよびその塩の総重量に基づいて、またはナトリウム4-CNABの総重量に基づいて)、他の多形を0.01、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、1または2重量%未満含む組成物および送達システムが含まれる。
活性剤
本発明の使用に適する活性剤には、これらだけに限定するものではないが、殺虫剤、薬理学的薬剤および治療薬を含む、生物学的活性剤および化学的活性剤がある。
例えば、本発明の使用に適する生物学的または化学的活性剤には、これらだけに限定するものではないが、タンパク質;ポリペプチド;ペプチド;ホルモン;多糖類、特にムコ多糖類の混合物;炭水化物;脂質;その他の有機化合物;および特に、単独では胃腸粘膜を通過しない(または投与した用量の一部だけが通過する)および/または胃腸管中の酸および酵素による化学分解に弱い化合物;またはこれらの任意の組合せがある。さらなる例としては、これらだけに限定するものではないが、その合成、天然または組換え供給源を含む以下のものがある:ヒト成長ホルモン(hGH)、組換えヒト成長ホルモン(rhGH)、ウシ成長ホルモンおよびブタ成長ホルモンを含む成長ホルモン;成長ホルモン放出ホルモン;α、βおよびγを含むインターフェロン;インターロイキン-1;インターロイキン-2;ナトリウム、亜鉛、カルシウムおよびアンモニウムを含む対イオンを場合によっては有するブタ、ウシ、ヒトおよびヒト組換えを含むインスリン;IGF-1を含むインスリン様成長因子;未分画ヘパリン、ヘパリン類似物質、デルマタン、コンドロイチン、低分子量ヘパリン、超低分子量ヘパリン、極低分子量ヘパリンを含むヘパリン;サケ、ウナギ、ブタおよびヒトを含むカルシトニン;エリスロポイエチン;心房性ナトリウム排泄増加因子;抗原;モノクローナル抗体;ソマトスタチン;プロテアーゼ阻害剤;副腎皮質刺激ホルモン、ゴナドトロピン放出ホルモン;オキシトシン;黄体形成ホルモン放出ホルモン;卵胞刺激ホルモン;グルコセレブロシダーゼ;トロンボポイエチン;フィルグラスチム;プロスタグランジン;サイクロスポリン;バソプレシン;クロモリンナトリウム(クロモグリン酸ナトリウムもしくはクロモグリン酸二ナトリウム);バンコマイシン;デスフェリオキサミン(DFO);その断片を含む副甲状腺ホルモン(PTH);抗真菌剤を含む抗菌物質;ビタミン;これらの化合物の類似体、断片、模倣体もしくはポリエチレングリコール(PEG)修飾誘導体;またはこれらの任意の組合せ。これだけに限定するものではないが、インスリンの合成形態を含むインスリンの他の適切な形態は、それぞれ全体を参照により本明細書に援用する米国特許第4421685号、同第5474978号および同第5534488号に記載されている。
送達システム
本発明の組成物は、(a)ナトリウム4-CNABの形態I、II、III、IVおよびVの1種または複数あるいはナトリウム4-CNABの非晶質形態と、(b)1種または複数の活性剤とを含む。一実施形態では、送達剤は投与前に活性剤と混合する。
投与組成物は液体形態であることができる。この種の液体は通常、投薬ビヒクルを含む。この投薬ビヒクルは水(例えば、サケカルシトニン、副甲状腺ホルモンおよびエリスロポイエチン用)、25%の水性プロピレングリコール(例えば、ヘパリン用)およびリン酸バッファ(例えば、rhGH用)であることができる。他の投薬ビヒクルには、ポリエチレングリコール、ソルビトール、マルチトールおよびスクロースがある。投薬溶液は、投与直前に、送達剤化合物の溶液を活性剤の溶液と混合することによって調製することができる。あるいは、送達剤(または活性剤)の溶液は活性剤(または送達剤)の固体形態と混合してもよい。送達剤化合物および活性剤はまた、乾燥粉末として混合してもよい。送達剤化合物および活性剤はまた、製造プロセス中に混合してもよい。
投薬溶液は場合により、リン酸バッファ塩、クエン酸、グリコールまたは他の分散剤などの添加剤を含んでもよい。安定化添加剤は、好ましくは約0.1から20%(w/v)の範囲の濃度で溶液に入れることができる。
あるいは、投与組成物は、錠剤、カプセル剤などの固体、または粉末もしくはサシェなどの粒子の形態であることができる。固体剤形は、化合物の固体形態を活性剤の固体形態と混合して調製することができる。あるいは、固体は、化合物と活性剤の溶液から、凍結乾燥、析出、結晶化および固体分散などの当技術分野で知られている方法によって得ることができる。
本発明の投与組成物はまた、1種または複数の酵素阻害剤を含んでもよい。この種の酵素阻害剤には、これらだけに限定するものではないが、アクチノニンやエピアクチノニンおよびこれらの誘導体などの化合物がある。その他の酵素阻害剤には、これらだけに限定するものではないが、アプロチニン(Trasylol)およびBowman-Birk阻害剤がある。
本発明の投与組成物で使用する活性剤の量は、標的適応症の具体的な活性剤の目的を果たすのに有効な量である。組成物中の活性剤の量は通常、薬理学的、生物学的、治療的または化学的に有効な量である。しかし、この量は組成物を単位剤形で使用する場合よりも少量であり得る。というのは、単位剤形は複数の化合物/活性剤組成物を含むことがあり、または分割された薬理学的、生物学的、治療的または化学的有効量を含むことがあるからである。これにより、総有効量は、総計で有効量の活性剤を含む累積ユニットで投与することができる。
使用する活性剤の総量は当業者に既知の方法で決定することができる。しかし、この組成物は従来の組成物よりも効率よく活性剤を送達できるので、従来の単位剤形または送達システムで使用したものよりも低用量の生物学的または化学的活性剤を対象に投与して、同じ血中濃度および/または治療効果を達成することができる。
本明細書で開示した化合物は、特に経口、鼻内、舌下、十二指腸内、皮下、口腔内、結腸内、直腸、経膣、粘膜、肺、経皮、皮内、非経口、静脈内、筋肉内および眼システムに血液脳関門を通して、生物学的および化学的活性剤を送達する。
単位剤形はまた、賦形剤、希釈剤、崩壊剤、滑沢剤、可塑剤、着色剤、香味剤、味遮蔽剤、糖質、甘味剤、塩、およびこれらに限定するものではないが、水、1,2-プロパンジオール、エタノール、オリーブ油を含む投薬ビヒクル、またはこれらの任意の組合せのいずれか1つあるいは組合せを含むことができる。
インスリン/ナトリウム4-CNAB薬剤組成物
インスリンと本発明の1種もしくは複数の多形またはナトリウム4-CNABの非晶質形態を含む薬剤組成物は、上記ならびに参照により本明細書に援用するRemington's Pharmaceutical Sciences、Joseph P. Remington、第17版、Mack Pub. Co.(1985年)に記載のものを含む当技術分野で既知の補助剤、希釈剤および賦形剤と共に調製することができる。適切な賦形剤には、等張剤、保存剤およびバッファがある。等張剤の非限定的例は、塩化ナトリウム、マンニトールおよびグリセロールである。保存剤の非限定的例は、フェノール、m-クレゾール、p-ヒドロキシ安息香酸メチルおよびベンジルアルコールである。適切なバッファの非限定的例は、酢酸ナトリウムおよびリン酸ナトリウムである。
薬剤組成物は、ナトリウム4-CNAB、インスリンおよび他の成分を乾燥形態または液体形態で混合することによって調製することができる。錠剤およびカプセル剤などの剤形は、このような混合物から当技術分野で既知の方法によって調製することができる。
本発明のインスリン薬剤組成物は、上記で検討したような単位剤形に製剤化することができる。
本発明のインスリン組成物は糖尿病の治療に使用することができる。任意の患者に最適な投与量は、使用した具体的なヒトインスリン誘導体の効力、患者の年齢、体重、身体活動および食事を含む種々の要因、他の薬物との可能性のある組合せ、ならびに糖尿病の症例の重篤度によって決まる。
本発明の化合物および組成物は、これらだけに限定するものではないが、ニワトリなどのトリ;齧歯動物、ウシ、ブタ、イヌ、ネコ、霊長類および特にヒトなどの哺乳動物;ならびに昆虫を含む任意の動物に、生物学的または化学的活性剤を投与するのに有用である。
このシステムは、活性剤がその標的領域(すなわち、送達組成物の活性剤が放出される領域)に到達する前に遭遇する状態により、かつそれを投与する動物の体内において、このシステムがなければ破壊されるか効果が弱まる化学的または生物学的活性剤の送達に特に好都合である。特に、本発明の化合物および組成物は、活性剤、特に通常は経口送達できないもの、または改善された送達が所望されるものの経口投与に有用である。化合物および活性剤を含む組成物は、活性剤を送達剤なしで投与するのに比較して、活性剤を選択された生物学的システムに送達するのに、および活性剤の生物学的利用能の増大および改善に有用である。より多量の活性剤をある期間にわたって送達することにより、または活性剤を特定の期間に(例えばより速くまたは遅く送達するため)、もしくはある期間以上(例えば徐放性送達)送達することにより、送達を改善することができる。
投与後、組成物または単位剤形中に存在する活性剤は循環中に取り込まれる。この薬剤の生物学的利用能は、血液中の既知の薬理学的活性、例えばヘパリンによる血液凝固時間の増大またはカルシトニンによる循環カルシウム濃度の低下を測定することによって容易に評価される。あるいは、活性剤自体の循環濃度を直接測定することができる。
以下の実施例は、制限することなく本発明を例示するものである。別段の記載がない限り、部はすべて重量部である。
DSC
列挙した融点は示差走査熱量測定(DSC)で判定した。列挙した値は、Windows(登録商標)用Perkin Elmer Pyris 1ソフトウェアで得た。温度についてはインジウムおよび亜鉛の融点を使用して、エンタルピーについてはインジウムの融解のエンタルピーを使用して器具を較正した。較正はインジウム標準を使用して定期的に確認した。小穴のある波形の蓋を有するアルミニウム容器に試料を密封した。次いで、窒素雰囲気中30から250℃、10℃/分で試料を加熱した。分析する前に未粉砕の試料を乳鉢と乳棒で軽く粉砕して、試料容器の表面との熱的接触を向上させた。
XRPD
メリーランド州コロンビアのShimadzu Scientific Instruments, Inc.から入手可能なShimadzu XRD-6000粉末回折計を使用して粉末X線回折分析を実施した。シリコン粉末を使用して器具を較正し、NIST #675低角度回折標準で試験してみるとこの較正が正しいことが分かった。試料はCu Kα発光で照射した(λ=1.54056Å)。未粉砕の試料を乳鉢と乳棒で軽く粉砕し、なめらかで一様な表面で分析できるように試料を調製した。2から40°2θの回折パターンを指紋領域として使用してロットに存在する結晶構造を同定した。
熱重量分析(TGA)
Windows(登録商標)ソフトウェア用Pyris 1と共にPerkin Elmer TGA7熱重量分析計を使用して、ナトリウム4-CNABの熱重量分析を実施した。アルメルとスズのキュリー点を使用して、温度について器具を較正した。窒素雰囲気中30から300℃で試料を加熱し、温度関数としての重量の百分率変化を記録した。分析する前に未粉砕のロットを乳鉢と乳棒で軽く粉砕して、白金の試料容器の内部表面との接触を向上させた。
水の収着-脱着挙動
SGA-100 Symmetric Vapor Sorption Analyzer(フロリダ州ハイアレアのVTI Corporationから入手可能)を使用して収着分析を実施した。PVPおよびNaClを使用して器具を較正した。分析する前に試料を乾燥させて60℃で一定重量にした。相対湿度(RH)5%からRH95%、次いで再びRH5%での試料の平衡含水量を25℃で判定した。
FTIR
Perkin Elmer Spectrum BX FT-IRでKBrディスクを使用してFTIRを実施した。試料1mgを150mgのKBrに分散させた。分解能は4cm-1であり、32個のスキャンを平均した。
(実施例1)
化合物調製
(実施例1a)
4-CNABの遊離酸の調製
4-クロロサルチル酸(10.0g、0.0579モル)を、約50mlの塩化メチレンを含む250mlの一口丸底フラスコに加えた。攪拌を開始し、残りの反応のために攪拌を継続した。カップリング剤の1,1-カルボニルジイミダゾール(9.39g、0.0579モル)を固形物で分割してフラスコに加えた。カップリング剤をすべて加えた後、反応物を室温で約20分間攪拌し、次いで攪拌しながらエチル-4-アミノブチラート塩酸塩(9.7g、0.0579モル)をフラスコに加えた。トリエチルアミン(10.49ml、0.0752モル)を添加漏斗で滴下した。添加漏斗を塩化メチレンで濯いだ。反応物を室温で終夜攪拌した。
反応物を分液漏斗に注ぎ、2N HClで洗浄した。乳濁液が形成された。懸濁液を2日間放置した。次いで、焼結ガラス漏斗中でセライトを通して懸濁液をろ過した。ろ液を分液漏斗中に戻して層分離させた。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、次いでこれをろ別し、ろ液をロータリーエバポレータで濃縮した。得られた固形物質を2N NaOHで加水分解して終夜冷蔵した。続いて加水分解が再開した。溶液を2N HClで酸性化し、生成した固形物を単離して真空下で乾燥し、メタノール/水を用いて2回再結晶化させた。終夜固形物を沈澱させ、単離して乾燥した。固形物を2N NaOH中に溶解し、試料のpHを2N HClでpH5にした。固形物を収集した。これはHPLCで単一のピークを示した。次いでこの固形物をメタノール/水で再結晶化させ、単離し、次いで真空下で乾燥して、4.96g(33.0%)の4-(4クロロ-2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ酪酸を得た。(C11H12ClNO4;分子量257.67)、融点:131〜133℃。燃焼分析:%C:51.27(計算)、51.27(結果);%H:4.69(計算)、4.55(結果);%N:5.44(計算)、5.30(結果)。H NMR分析:(d6-DMSO):δ13.0,s,1H(COOH);δ12.1,s,1H(OH);δ8.9,t,1H(NH);δ7.86,d,1H(アミドにオルト位のH);δ6.98,d,1H(フェノールOHにオルト位のH);δ6.96,d,1H,(アミドにメタ位のH);δ3.33,m,2H(NHに隣接のCH2);δ2.28,t,2H(COOHに隣接のCH2);δ1.80,m,2H(NHにβ位の脂肪族CH2およびCOOHにβ位のCH2)。
(実施例1b)
4-CNABの遊離酸の追加の調製
4-クロロサルチル酸(25.0g、0.1448モル)を、約75k〜100mlの塩化メチレンを含む250mlの一口丸底フラスコに加えた。攪拌を開始し、残りの反応のために攪拌を継続した。カップリング剤の1,1-カルボニルジイミダゾール(23.5g、0.1448モル)を固形物で分割してフラスコに加えた。カップリング剤をすべて加えた後、反応物を室温で約20分間攪拌し、次いで攪拌しながらエチル-4-アミノブチラート塩酸塩(24.3g、0.1448モル)をフラスコに加えた。トリエチルアミン(26.0ml、0.18824モル)を添加漏斗で滴下した。添加漏斗を塩化メチレンで濯いだ。反応物を室温で終夜攪拌した。
反応物を分液漏斗に注ぎ、2N HClで洗浄した。懸濁液が形成された。焼結ガラス漏斗中でセライトを通して懸濁液をろ過した。ろ液を分液漏斗中に戻して層分離させた。有機層を水とブラインで洗浄し、次いで硫酸ナトリウムで乾燥し、次にこれをろ別して、ろ液をロータリーエバポレータで濃縮した。得られた固形物質を終夜かけて2N NaOHで加水分解した。溶液を2N HClで酸性化させ、生成した褐色の固形物を、メタノール/水を用いて再結晶化させて、不溶性の黒色物質を熱時ろ別した。白色の固形物が沈澱し、これを単離し、乾燥して11.68g(37.0%)の4-(4クロロ-2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ酪酸を得た。(C11H12ClNO4;分子量257.67)、融点:129〜133℃。燃焼分析:%C:51.27(計算)、51.26(結果);%H:4.69(計算)、4.75(結果);%N:5.44(計算)、5.32(結果)。H NMR分析:(d6-DMSO):δ13.0,s,1H(COOH);δ12.1,s,1H(OH);δ8.9,t,1H(NH);δ7.86,d,1H(アミドにオルト位のH);δ6.98,d,1H(フェノールOHにオルト位のH);δ6.96,d,1H,(アミドにメタ位のH);δ3.33,m,2H(NHに隣接のCH2);δ2.28,t,2H(COOHに隣接のCH2);δ1.80,m,2H(NHにβ位の脂肪族CH2およびCOOHにβ位のCH2)。
(実施例1c)
4-CNABの遊離酸の追加の調製
22Lの五口丸底フラスコに、オーバーヘッドスターラー、還流冷却器を有する1Lディーンスターク捕集器、熱電対温度読取りおよび加熱用マントルを取り付けた。以下の反応を乾燥窒素雰囲気下で実施した。試薬n-ブタノール(5000mL)および4-クロロサルチル酸(2000g、11.59モル)を反応フラスコに仕込んだ。ディーンスターク捕集器をn-ブタノール(1000mL)で満たした。濃硫酸(50g)を加えた。反応混合物を加熱して約120時間還流させた。この間に約206mLの水が捕集器に捕集された。加熱用マントルを取り外して反応混合物を周囲温度に冷却した。ディーンスターク捕集器をドレーン抜きして取り外した。脱イオン水(1000mL)を加えた。二相の混合物を10分間攪拌した。攪拌を停止して相を分離させた。下側の水相をサイホンで抜き出して廃棄した。重炭酸ナトリウムの10wt%水溶液(1000mL)を反応混合物に加えた。混合物を10分間攪拌した。反応混合物をpH試験紙で試験して溶液のpHが7より高いことを確認した。水(500mL)を反応混合物に加えた。攪拌を停止して相を分離させた。下側の水層をサイホンで抜き出して廃棄した。反応混合物を追加の500mL部の脱イオン水で洗浄した。反応器を、風袋をとった5L受け器へ常圧蒸留させるためにセットした。ポットの温度が140〜150℃に上昇するまで混合物の蒸留を行った。蒸留を常圧蒸留から真空蒸留に切り替えた。蒸留セットアップでの圧力を徐々に100mmHgに低下させた。ポット温度は低下し、残留しているn-ブタノールおよびn-ブチルエーテル(反応副生成物)が留出した。加熱を停止して反応混合物を周囲温度まで冷却させた。乾燥窒素で真空を戻した。粗ブチルエステルを真空蒸留セットアップの5Lポットフラスコに移した。粗ブチルエステルを0.2〜0.5mmHGの圧力で蒸留した。<40℃の塔頂温度で集めた初留を廃棄した。4-クロロ-2-ヒドロキシ安息香酸ブチル画分を104〜112℃の塔頂温度で集めた。この画分は2559gであった。収率は96%であった。
22Lの五口丸底フラスコに、オーバーヘッドスターラー、還流冷却器、熱電対温度読取りおよび加熱用マントルを取り付けた。反応器を窒素でパージした。ブチル4-クロロ-2-ヒドロキシベンゾエート(2559g、11.2モル)と試薬メタノール(10,000mL)を反応フラスコに仕込み、溶液が得られるまで内容物を攪拌した。反応混合物をブフナー漏斗でろ過して反応器に戻した。攪拌速度を増大させて、反応器の上部空間にガス状アンモニアを急速に加えた。反応器の温度が45℃に達するまでアンモニアガスの添加を継続した。アンモニアの添加を一時中断して攪拌速度を落とした。反応物を周囲温度まで冷却させた。液体クロマトグラフィーで反応の完結が示されるまで上記のようなアンモニアガスの添加を繰り返した。反応を完結させるのに、5日間かけて7回のアンモニア添加が必要であった。常圧蒸留で溶媒の約半分を留去した。反応混合物を周囲温度に冷却して、5Lの脱イオン水を加えた。反応混合物のpHが4〜5になるまで、反応器に濃塩酸(約500mL)を徐々に加えた。大きな焼結ガラス漏斗を通して真空ろ過を行い、得られた沈殿物を集めた。生成ろ過ケーキを2000mLの脱イオン水で洗浄し、50℃で32時間乾燥して1797gの4-クロロ-2-ヒドロキシベンズアミドを得た。収率は94%であった。
22Lの五口丸底フラスコに、オーバーヘッドスターラー、還流冷却器、添加漏斗、熱電対温度読取りおよび加熱用マントルを取り付けた。反応器を窒素でパージした。アセトニトリル(4700mL)と4-クロロ-2-ヒドロキシベンズアミド(1782g、10.4モル)を反応フラスコに加えて攪拌を開始した。ピリジン(1133mL、14.0モル)を反応器に仕込んだ。得られた反応スラリーを氷浴で10℃未満に冷却した。クロロギ酸エチル(1091mL、1237g、11.4モル)を添加漏斗中に入れ、添加している間、反応混合物の温度が15℃を超えないように、攪拌している反応混合物に徐々に仕込んだ。クロロギ酸エチルの添加が完了した後、反応混合物の温度を10〜15℃に30分間保持した。氷浴を取り外し、反応混合物を周囲温度に温めた。次いで、反応混合物を徐々に加熱して還流させ、その温度に18時間保持した。反応混合物の液体クロマトグフ分析によって、反応は80%だけ完了していることが示された。常圧蒸留で溶媒の約半分を留去した。反応混合物をまず周囲温度に、次いで氷浴で<10℃に冷却した。追加のピリジン(215mL、2.65モル)を反応混合物に加えた。添加漏斗でクロロギ酸エチル(235g、2.17モル)を冷却された反応混合物に徐々に加えた。クロロギ酸エチルの添加が完了した後、反応混合物の温度を10〜15℃に30分間保持した。氷浴を取り外して反応混合物を周囲温度に温めた。次いで、反応混合物を徐々に加熱して還流させ、その温度に18時間保持した。その時間後での液体クロマトグフ分析は反応が完了していることを示した。反応混合物をまず周囲温度に、次いで氷浴で<10℃に冷却した。添加漏斗で水(1600mL)を徐々に加え、得られたスラリーを<10℃で90分間保持した。大きな焼結ガラス漏斗を通して真空ろ過により固形生成物を集めた。生成ろ過ケーキを脱イオン水で洗浄し、50℃で18時間で真空乾燥して1914gの7-クロロ-2H-1,3-ベンズオキサジン-2,4(3H)-ジオンを黄褐色の固形物として得た。収率は83%であった。
22Lの五口丸底フラスコに、オーバーヘッドスターラー、還流冷却器、熱電対温度読取リおよび加熱用マントルを取り付けた。以下の反応を乾燥窒素雰囲気下で実施した。7-クロロ-2H-1,3-ベンズオキサジン-2,4(3H)-ジオン(1904g、9.64モル)、4-ブロモ酪酸エチル(1313mL、9.18モル)およびN,N-ジメチルアセトアミド(4700mL)を窒素パージ下で仕込んだ。反応混合物を70℃に加熱した。炭酸ナトリウム(1119g、10.55モル)を五等分して約40分間かけて透明溶液に仕込んだ。反応混合物を終夜70℃に保持した。反応物を55℃に冷却した。焼結ガラス漏斗を通して、無機性の固形物を真空ろ過で除去した。反応フラスコを2B-エタノール(2000mL)で濯ぎ、この濯ぎ液を、ろ過ケーキを洗浄するのに使用した。反応フラスコを脱イオン水で清浄化した。ろ液を清浄な反応フラスコに戻した。ろ液を氷浴中で冷却した。脱イオン水(9400mL)を添加漏斗で徐々に加えた。冷却された混合物を終夜攪拌した。焼結ガラス漏斗を通して、得られた固形物を真空ろ過で回収した。生成ケーキを脱イオン水で洗浄した。エチル3-(4-ブタノエート)-7-クロロ-2H-1,3-ベンズオキサジン-2,4-(3H)-ジオンの重量は2476.0gであった。収率は82.2%であった。
12Lのステンレス製反応器に、オーバーヘッドスターラー、還流冷却器、熱電対温度読取り、添加漏斗および加熱用マントルを取り付けた。以下の反応を乾燥窒素雰囲気下で実施した。水(3L)と、エチル3-(4-ブタノエート)-7-クロロ-2H-1,3-ベンズオキサジン-2,4-(3H)-ジオン(1118g、3.58モル)を反応器に仕込んで攪拌を開始した。水酸化ナトリウム(574g、14.34モル)の水(2L)中の溶液を徐々に反応物スラリーに加えた。反応物を70℃で6時間加熱し、次いで徐々に周囲温度に冷却させた。反応混合物をブフナー漏斗でろ過した。22Lの五口丸底フラスコに、オーバーヘッドスターラー、還流冷却器、熱電対温度読取りおよび添加漏斗を取り付けた。脱イオン水(1880mL)と濃塩酸(1197g、12.04モル)を反応器に仕込んだ。上記からの加水分解物を、添加漏斗で徐々に酸性溶液に加えた。追加の塩酸(160mL、1.61モル)を加えて、得られたスラリーのpHを3に調整した。焼結ガラス漏斗でろ過して、生成固形物を集め、真空オーブン中で50℃、24時間で乾燥して、1109.3gの4-[(4-クロロ-2-ヒドロキシ-ベンゾイル)アミノ]ブタン酸をオフホワイトの固形物として得た。収率は定量的であった。
(実施例1d)
形態I(無水ナトリウム4-CNAB)の調製
22Lの五口丸底フラスコに、オーバーヘッドスターラー、還流冷却器、熱電対温度読取りおよび加熱用マントルを取り付けた。以下の反応を乾燥窒素雰囲気下で実施した。試薬アセトン(13000mL)と4-[(4-クロロ-2-ヒドロキシ-ベンゾイル)アミノ]ブタン酸(500.0g、1.94モル)を反応器に仕込んで攪拌を開始した。反応物スラリーを50℃に加熱して、くすんだ褐色の溶液を得た。ワットマン紙#1で包んだ加温圧力フィルターを通して、温かい溶液を清浄な22L反応器中にポンプ輸送した。透明な黄色ろ液を、攪拌しながら50℃に加熱した。強力な攪拌を保ちながら、水酸化ナトリウム溶液(50%水溶液;155g、1.94モル)を反応器に仕込んだ。塩基の添加が完了した後、反応器を加熱して、2.5時間還流(60℃)させ、次いで徐々に周囲温度まで冷却させた。焼結ガラス漏斗を通して、生成物を真空ろ過で単離し、50℃で24時間真空オーブン中で乾燥して527.3gの4-[(4-クロロ-2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ]ブタン酸ナトリウムをオフホワイト固形物として得た。合成の最終段階でアセトンを使用すると、常に無水結晶形態の生成物が得られた。収率は97.2%であった。
調製した形態Iは約215.07℃の溶融開始温度を有し、実質的に図1に示すX線粉末回折図を特徴とする結晶多形体であった。調製した形態IのDSCスキャン、TGAスペクトルおよび収着/脱着曲線をそれぞれ図6、図11および図22に示す。調製した形態IのFTIRスペクトルを図16Aおよび図16Bに示す。
(実施例1e)
形態II - ナトリウム4-CNABの調製
22Lのフラスコに、オーバーヘッドスターラーを取り付けた。脱イオン水(2000mL)と4-[(4-クロロ-2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ]ブタン酸(380.0g、1.47モル)を加えて攪拌を開始した。水(500mL)中の水酸化ナトリウム(59.0g、1.48モル)の溶液を反応器に加えた。水(1500mL)を反応器に加え、得られたスラリーを完全な溶液になるまで加熱した。反応混合物を周囲温度まで冷却し、次いで減圧下で乾固するまで濃縮した。得られた固形物をフラスコから掻きとり、50℃で真空乾燥して401.2gの4-[4-クロロ-2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ]ブタン酸ナトリウムをオフホワイト固形物として得た。収率は96.9%であった。調製した形態IIは、約214.24℃の溶融開始温度を有し、実質的に図2に示すX線粉末回折図を特徴とする結晶多形体であった。調製した形態IIのDSCスキャン、TGA、FTIRスペクトルおよび収着/脱着曲線をそれぞれ図7、図12A〜12B、図17および図23に示す。
(実施例1f)
イソプロパノール溶媒和物による形態III - ナトリウム4-CNABの調製
1Lの四口丸底フラスコに、オーバーヘッドスターラー、還流冷却器、熱電対温度読取りおよび加熱用マントルを取り付けた。以下の反応を乾燥窒素雰囲気下で実施した。イソプロパノール(400mL)と4-[(4-クロロ-2-ヒドロキシ-ベンゾイル)アミノ]ブタン酸(25.0g、0.09モル)を反応器に仕込んで攪拌を開始した。反応物スラリーを50℃に加熱して、くすんだ褐色の溶液を得た。ワットマン紙#1で包んだ加温圧力フィルターを通して、温かい溶液をろ過して清浄な1L反応器中に入れた。透明な黄色ろ液を、攪拌しながら62℃に加熱した。強力な攪拌を保ちながら、水酸化ナトリウム溶液(50%水溶液;7.2g、0.09モル)を反応器に仕込んだ。塩基の添加が完了した後、反応器を加熱して還流(72℃)させ、次いで徐々に周囲温度まで冷却させた。焼結ガラス漏斗を通して、生成物を真空ろ過で単離し、50℃で24時間真空中で乾燥して23.16gの4-[(4-クロロ-2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ]ブタン酸ナトリウムをオフホワイト固形物として得た。収率は92%であった。
調製した形態IIIは約223.08℃の溶融開始温度を有し、実質的に添付の図3に示すX線粉末回折図を特徴とする結晶多形体であった。調製した形態IIIのDSCスキャン、TGAスペクトル、FTIRスペクトルおよ収着/脱着曲線をそれぞれ図8、図13、図18および図24に示す。
(実施例1g)
形態IV - ナトリウム4-CNABの調製
形態I(実施例1d)または形態II(実施例1e)または形態V(実施例1h)のナトリウム4-CNABをとり、その試料を75%以上の相対湿度に曝露する。その物質の無作為試料のX線回折パターンがナトリウム4-CNABの形態IVのパターンと一致するまで、高相対湿度に少なくとも7日間曝露する。
形態IVは、形態Iを90%の相対湿度に1週間曝露し、次いで80%の相対湿度で1週間貯蔵して調製した。
調製した形態IVは約213.05℃の溶融開始温度を有し、実質的に添付の図4に示すX線粉末回折図を特徴とする結晶多形体であった。形態IVのDSCスキャン、TGAスペクトルおよびFTIRスペクトルをそれぞれ図9、図14および図19に示す。
(実施例1h)
形態V ナトリウム4-CNABの調製方法
形態III(実施例1f)のナトリウム4-CNAB(イソプロパノール溶媒和物)の試料をとり、これを乾燥空気オーブン中で、脱溶媒和された物質の固体状態転移温度より高いが、溶融温度(固体転移現象は、10℃/分の加熱速度で脱溶媒和した後すぐに発生する(約137〜144℃の開始温度で))より低い温度に保持する。その物質がナトリウム4-CNABの元の形態から形態Vへ転移するのに、12から18時間かける。冷却後に試験して、この物質の無作為試料のX線回折パターンが形態Vのパターンと一致するまで高温への曝露を継続する。
乾燥空気オーブン中170℃で、形態IIIを終夜加熱して形態Vを調製した。調製した形態Vは約222.02℃の溶融開始温度を有し、実質的に添付の図5に示すX線粉末回折図を特徴とする結晶多形体であった。調製した形態VのDSCスキャン、TGAスペクトル、FTIRスペクトルおよび収着/脱着曲線をそれぞれ図10、図15、図20および図25に示す。
(実施例1i)
非晶質ナトリウム4-CNABの調製方法
固化
形態Iのナトリウム4-CNAB(無水形態)を、真空または窒素雰囲気中で220℃の温度まで加熱してナトリウム4-CNABのすべてを溶融させた。次いで、ナトリウム4-CNABを冷却した。
任意の形態のナトリウム4-CNABを、その溶融温度と分解温度の間の温度で空気のない雰囲気(例えば真空または窒素雰囲気)中で、ナトリウム4-CNABを溶融させるのに十分な時間加熱する。次いでナトリウム4-CNABを冷却してこれを非晶質形態で得る。ナトリウム4-CNABのすべてが溶融してから冷却して、高純度の非晶質生成物を得ることが好ましい。
溶液から:
ナトリウム4-CNAB(20〜40mg)を、完全に溶解するまで、100μLのIPA:H20(19:1、容積比)(IPA=イソプロパノール)で処理した。得られた溶液を0.2μmのナイロンフィルターを通してろ過して清浄なバイアルに入れ、周囲温度で、フュームフード中にカバー無し(迅速に蒸発させる)で終夜放置した。
凍結乾燥で:
5gのナトリウム4-CNABを5μLの脱イオン(DI)水中に溶解した。40℃の浴温で30分間、溶液を超音波処理した。次いで溶液を-43℃で凍結乾燥させた。
これらの方法を用いて調製した非晶質形態はそのどの方法でも、周囲条件で不安定であり、形態IIに転移する。
非晶質形態は約80〜100℃にガラス転移温度を有し、実質的に図28に示すX線粉末回折図によって特徴付けられる。調製した非晶質形態のDSCスキャンを図27Aおよび図27Bに示す。調製した非晶質形態のFTIRスペクトルおよび収着/脱着曲線をそれぞれ図21および図26に示す。
(実施例1j)
カプセル調製
化合物1(実施例1dと同様にして調製)のモノナトリウム塩とインスリンを含む霊長類投与用カプセルを以下のようにして調製した。化合物1モノナトリウム塩と、ヒト:プロインスリンから誘導された(組換えDNA由来)(Indianapolis,INのEli-Lilly&Co.から市販されている)QA307X亜鉛インスリン結晶をまず35メッシュのタイラー標準篩で篩って、所望の量を計量した。適当な大きさのガラス乳鉢中で形状(geometric)篩別法を用いて、篩った化合物1モノナトリウム塩とインスリンをブレンドした。乳鉢中の材料をガラス乳棒でよく混合した。乳鉢の側面を掻き取るためにスパチュラを使用した。カプセル充てんのために、得られた調合物をプラスチック製の計量ボートに移した。調合物を、サイズ#0のTorpac硬質ゼラチンカプセル(Fairfield,NJのTorpac,Inc.から市販されている)中に手で詰めた。それぞれのカプセル充てん重量は個々の動物の重量に応じて決めた。化合物1のカプセル用量は100mg/kg、75mg/kgおよび50mg/kg(モノナトリウム塩として)であった。インスリンのカプセル用量は0.25〜0.5mg/kgであった。
(実施例2)
インスリン - 経口送達
A.ラットでの試験
送達剤化合物(以下に示すように実施例1aおよび1bと同様にして調製した)および亜鉛ヒト組換えインスリン(Calbiochem-Novabiochem Corp.、La Jolla,CA(カタログ#407694)から市販されている)の経口投薬(PO)組成物を脱イオン水中で調製した。典型的には、500mgの送達剤化合物を1.5mlの水に加える。得られた溶液を攪拌し、1当量の水酸化ナトリウムを加えて、送達剤化合物の遊離酸をナトリウム塩に転換させた。溶液を渦巻き混合させ、次いで加熱して(約37℃)超音波処理をした。NaOHまたはHClでpHを約7〜8.5に調整した。均一な溶解を得るために必要であれば、追加のNaOHを加えてpHを再調整した。(例えば、化合物1aでは、1.5mlの水中の501mgの化合物に、合計258.5mlの10N NaOHを加え最終pHは7.73であった。)次いで水を加えて合計容量を約2.4mlとして渦巻き混合させた。インスリンストック溶液(15mg/ml。インスリン0.5409gと脱イオン水18mlから、40mlの濃HCL、25mlの10N NaOHおよび50mlの1N NaOHを用いて、HClおよびNaOHでpH8.15に調整して透明溶液を得て作製した)からの約1.25mgのインスリンを溶液に加え、転倒させて混合した。最終の送達剤化合物投与量、インスリン投与量および体積投与量を表1に一覧表で示す。
投薬およびサンプリングのプロトコルは以下の通りである。約200〜250gの体重のオスのスプラーグ-ドーリー系ラットを24時間断食させて、投薬の15分前に、ケタミン(44mg/kg)とクロルプロマジン(1.5mg/kg)を投与した。麻酔を維持するために必要に応じて再度投与した。5匹の動物の投薬グループに投薬溶液の1つを投与した。経口投薬のために、11cmのRusch 8フレンチカテーテルを、ピペットチップで1mlシリンジに適合させた。カテーテルで溶液を吸引して、シリンジに投薬溶液を満たし、次いで拭き取ってシリンジを乾燥させた。チュービングの1cmが門歯を越えた状態にして、カテーテルを食道内に入れた。シリンジプランジャーを押して溶液を投与した。
一般に投与後、15、30、60、120および180分の時間で、尾部の動脈から血液試料を順次採取した。本発明のプロトコルで使用する試料の容積と濃度に、感度と標準曲線の直線範囲を最適化するためにその標準プロトコルを改変して、インスリンELISA試験キット(Diagnostic Systems Laboratories,Inc.,Webster、TXのキット#DSL-10-1600)で血清インスリンレベルを決定した。各投薬グループにおける5匹の動物のそれぞれについて、各時間ポイントで、血清ヒトインスリン濃度(μU/mL)を測定した。各時間ポイントでの5つの値を平均してその結果を血清インスリン濃度対時間でプロットした。最大値(ピーク)と、曲線下面積(AUC)を以下の表1に示す。ヒトインスリンだけでの経口投薬に続く前もっての実験では、測定可能なレベルのヒトインスリンを示さなかった。
Figure 2005520803
すべての動物プロトコルは「実験用動物ケアの原則」を遵守し、所内動物実験委員会(Institutional Animal Care and Use Committee(IACUC))の承認を得たものである。
カプセルを各動物へ投与するための投薬プロトコルは以下の通りである。投薬の前に、動物からベースラインの血漿試料を得た。体重2〜3kgの、2匹がオスで2匹がメスでの4匹のカニクイザルのグループを、投薬の前に4時間、投薬後に最大2時間断食させた。投薬の直前に10mg/kgのケタミン塩酸塩を筋肉内注射して、動物を麻酔させた。各動物に、種々の用量の化合物1(25〜100mg/kg)を、種々の用量のインスリン0.25〜0.5mg/kgインスリンと併用して1カプセルとして投与した。投薬の期間を通して水を使用することができ、投薬前および投薬期間を通して、400mlのジュースを動物が終夜利用できるようにした。動物は吊り具(sling restraint)で拘束した。カプセルをコケットプランジャー(cocket plunger)とカプセルを収納するためのスプリットゴムチップを有するプラスチック用具である、丸薬用ガンに入れた。丸薬用ガンを動物の食道内に挿入した。丸薬用ガンのプランジャーを押して、カプセルをゴムチップから食道内に押し出した。次いで丸薬用ガンを引き出した。動物の口を閉じたままにして、嚥下反射を誘発させるために、約5mlの逆浸透水を側面から口内に投与した。嚥下反射をさらに誘発させるために、動物の喉をこすった。
投薬前1時間、ならびに投薬後10、20、30、40および50分、および1、1.5、2、3、4および6時間の時点で、静脈穿刺によって適切な静脈からクエン酸添加血液試料(各1mL)を採取した。採取した各血漿試料を2つの部分に分割した。一方を-80℃で凍結させ、インスリンアッセイのために他の場所に送った。他方を血液グルコースアッセイに使用した。4匹のサルに皮下でインスリン(0.02mg/kg)も投与した。血液試料を採取して上記と同様に分析した。
インスリンアッセイ
インスリンELISA試験キット(DSL,Webster,TX.)を用いて血清インスリンレベルを測定した。
グルコースアッセイ
Live Scan Inc.,Newtown,PAのONETOUCH(登録商標)グルコースモニタリングシステムを用いて血液グルコース測定を行った。
結果を以下の表1Aに示す。
Figure 2005520803
(実施例3)
クロモリン - 経口送達
送達剤化合物(実施例1bと同様にして調製した)と、クロモリン、ジナトリウム塩(クロモリン)(Sigma,Milwaukee,Wisconsin)を含む投薬溶液を脱イオン水中で調製した。送達剤化合物の遊離酸を1当量の水酸化ナトリウムでナトリウム塩に転換させた。この混合物を渦巻き混合させて超音波処理器(約37℃)にかけた。NaOH水溶液でpHを約7〜7.5に調製した。均一な溶解を得るために必要であれば、追加のNaOHを加えてpHを再調整した。混合物を渦巻き混合させ、必要であれば超音波処理や熱も用いて、均一溶液を作製した。送達剤化合物溶液を、ストック溶液(脱イオン水中に175mgクロモリン/ml、必要であればNaOHまたはHClで約7.0にpHを調整し、ストック溶液をホイルに包んで冷凍保存し、次いで、使用前に解凍して約30℃に加熱した)からのクロモリンと混合した。混合物を渦巻き混合させ、必要であれば超音波処理や熱も用いて、均一溶液を作製した。pHをNaOH水溶液で約7〜7.5に調整した。次いで溶液を所望の容積(通常2.0ml)と濃度に水で希釈し、使用までホイルに包んで貯蔵した。最終の送達剤化合物投与量、クロモリン投与量および体積投与量を以下の表2にまとめる。
一般的な投薬とサンプリングのプロトコルは以下の通りである。200〜250gの体重のオスのスプラーグ-ドーリー系ラットを24時間断食させて、投薬の15分前に、ケタミン(44mg/kg)とクロルプロマジン(1.5mg/kg)で麻酔をかけた。麻酔を維持するために必要に応じて再度投与した。5匹の動物の投薬グループに投薬溶液の1つを投与した。11cmのRusch 8フレンチカテーテルを、ピペットチップで1mlシリンジに適合させた。カテーテルで溶液を吸引して、シリンジに投薬溶液を満たし、次いで拭き取ってシリンジを乾燥させた。チュービングの1cmが門歯を越えた状態にして、カテーテルを食道内に入れた。シリンジプランジャーを押して溶液を投与した。
血液試料を、一般に投薬後0.25、0.5、1.0および1.5時間で、尾部の動脈から採取した。血清クロモリン濃度をHPLCで測定した。試料は以下のように調製した:エッペンドルフ管中で、100μlの血清を、100μlの3N HClおよび300μlの酢酸エチルと一緒にした。この管を10分間渦巻攪拌させ、次いで10,000rpmで10分間遠心分離した。200μlの酢酸エチル層を67μlの0.1Mリン酸塩緩衝液を含むエッペンドルフ管に移した。この管を10分間渦巻攪拌させ、次いで10,000rpmで10分間遠心分離した。次いでリン酸塩緩衝液層をHPLCバイアルに移し、HPLC(カラム=Keystone Exsil Amino 150×2mm内径、5μm、100Å(Keystone Scientific Products,Inc.);移動相=35%緩衝液(68mM KH2PO4、85%H3PO4でpH3.0に調整)/65%アセトニトリル;注入容積=10μl;流速=0.30ml/分;クロモリン保持時間=5.5分間; 240nmで検出した吸光度)中に注入した。前もっての試験では約ゼロのベースラインの値を示した。
各グループの動物による結果を各時間のポイントについて平均して、これらの平均の最大値(すなわち、平均最高血清クロモリン濃度)を以下の表2に示す。
Figure 2005520803
(実施例4)
組換えヒト成長ホルモン(rhGH) - 経口送達
送達剤化合物(以下の表3に示すように実施例1aまたは1bと同様にして調製した)とrhGHの経口強制飼養(gavage)(PO)投薬溶液を、リン酸塩緩衝液中で調製した。1当量の水酸化ナトリウムで送達剤化合物の遊離酸をナトリウム塩に転換させた。一般に、この化合物の溶液を、リン酸塩緩衝液中で調製して攪拌し、ナトリウム塩を作る場合、1当量の水酸化ナトリウム(1.0N)を加えた。均一な溶解を得るために必要であれば、追加のNaOHを加えてpHを再調整した。化合物溶液をrhGHストック溶液(15mg rhGH/ml。rhGH15mg、D-マンニトール75mg、グリシン15mgおよび二塩基のナトリウムリン酸塩3.39mgを粉末で混合し、次いで2%のグリセロールで希釈して調製した)と混合し、所望の容積(通常3.0ml)に希釈して最終の投薬溶液を調製した。化合物投与量、rhGH投与量および体積投与量を以下の表3に示す。
一般的な投薬およびサンプリングのプロトコルは以下の通りである。200〜250gの体重のオスのスプラーグ-ドーリー系ラットを24時間断食させて、投薬の15分前に、ケタミン(44mg/kg)とクロルプロマジン(1.5mg/kg)を投与した。麻酔を維持するために必要に応じて再度投与した。5匹の動物の投薬グループに投薬溶液の1つを投与した。11cmのRusch 8フレンチカテーテルを、ピペットチップで1mlシリンジに適合させた。カテーテルで溶液を吸引して、シリンジに投薬溶液を満たし、次いで拭き取ってシリンジを乾燥させた。チュービングの1cmが門歯を越えた状態にして、カテーテルを食道内に入れた。シリンジプランジャーを押して溶液を投与した。
血液試料を、投与後に、一般に15、30、45および60分の時点で、尾部の動脈から順次採取した。血清rHGH濃度をrHGH免疫アッセイ試験キット(Genzyme Corporation Inc.,Cambridge,MAのキット#K1F4015)によって定量した。前もっての試験では約ゼロのベースラインの値を示した。
各グループの動物による結果を各時間のポイントについて平均した。これらの平均の最大値(すなわち、平均最高血清rhGH濃度)を以下の表3に示す。(標準偏差(SD)または標準誤差(SE)を以下に記していない場合は、アッセイを行う前に各時間からの5つの試料をプールした。)
Figure 2005520803
(実施例5)
インターフェロン - 経口送達
送達剤化合物(実施例1bと同様に調製した)とヒトインターフェロン(IFN)の投薬溶液を脱イオン水中で調製した。1当量の水酸化ナトリウムで送達剤化合物の遊離酸をナトリウム塩に転換させた。一般に、送達剤化合物の溶液を、水中で調製して攪拌し、ナトリウム塩を作る場合、1当量の水酸化ナトリウム(1.0N)を加えた。この混合物を渦巻き混合させ、超音波処理器(約37℃)にかけた。NaOH水溶液でpHを約7.0〜8.5に調整した。混合物を渦巻き混合させ、必要であれば超音波処理や熱も用いて、均一な懸濁液または溶液を作製した。均一な溶解を得るために、必要な場合、追加のNaOHを加えてpHを再調整した。送達剤化合物溶液を、IFNストック溶液(リン酸塩で緩衝化させた生理食塩水中に約22.0〜27.5mg/ml)と混合して所望の容積に(通常3.0ml)希釈した。最終の送達剤化合物投与量、IFN投与量および体積投与量を以下の表4にまとめる。
一般的な投薬とサンプリングのプロトコルは以下の通りである。200〜250gの体重のオスのスプラーグ-ドーリー系ラットを24時間断食させて、投薬の15分前に、ケタミン(44mg/kg)とクロルプロマジン(1.5mg/kg)を投与した。麻酔を維持するために必要に応じて再度投与した。5匹の動物の投薬グループに投薬溶液の1つを投与した。11cmのRusch 8フレンチカテーテルを、ピペットチップで1mlシリンジに適合させた。カテーテルで溶液を吸引して、シリンジに投薬溶液を満たし、次いで拭き取ってシリンジを乾燥させた。チュービングの1cmが門歯を越えた状態にして、カテーテルを食道内に入れた。シリンジプランジャーを押して溶液を投与した。
血液試料を、一般に投与後0、15、30、45、60および90分の時点で、尾部の動脈から順次採取した。血清IFN濃度を、ヒトIFN-α用のCytoscreen免疫アッセイキット(Biosource International,Camarillo,CAのカタログ#KHC4012)を用いて定量した。前もっての試験では約ゼロのベースラインの値を示した。各グループの動物による結果を各時間のポイントについて平均した。これらの平均の最大値(すなわち平均最高血清IFN濃度)を以下の表4に示す。
Figure 2005520803
上記の特許、出願、試験方法、および出版物のその全体を参照により本明細書に組み込む。
上記の詳細な説明に照らして、本発明の多くの変更形態が当分野の技術者に想起されるであろう。そうした明らかな変更形態はすべて、添付の十分に意図した特許請求の範囲内に包含されるものである。
ナトリウム4-CNABの形態IのX線粉末回折図(XRPD)である。 ナトリウム4-CNABの形態IIのX線粉末回折図(XRPD)である。 ナトリウム4-CNABの形態IIIのX線粉末回折図(XRPD)である。 ナトリウム4-CNABの形態IVのX線粉末回折図(XRPD)である。 ナトリウム4-CNABの形態VのX線粉末回折図(XRPD)である。 ナトリウム4-CNABの形態Iの示差走査熱量測定(DSC)走査図である。 ナトリウム4-CNABの形態IIの示差走査熱量測定(DSC)走査図である。 ナトリウム4-CNABの形態IIIの示差走査熱量測定(DSC)走査図である。 ナトリウム4-CNABの形態IVの示差走査熱量測定(DSC)走査図である。 ナトリウム4-CNABの形態Vの示差走査熱量測定(DSC)走査図である。 ナトリウム4-CNABの形態Iの熱重量分析(TGA)である。 ナトリウム4-CNABの形態IIのTGAである。 ナトリウム4-CNABの形態IIのTGAである。 ナトリウム4-CNABの形態IIIのTGAである。 ナトリウム4-CNABの形態IVのTGAである。 ナトリウム4-CNABの形態VのTGAである。 ナトリウム4-CNABの形態IのFTIRスペクトルである。 ナトリウム4-CNABの形態IのFTIRスペクトルである。 ナトリウム4-CNABの形態IIのFTIRスペクトルである。 ナトリウム4-CNABの形態IIIのFTIRスペクトルである。 ナトリウム4-CNABの形態IVのFTIRスペクトルである。 ナトリウム4-CNABの形態VのFTIRスペクトルである。 非晶質ナトリウム4-CNABのFTIRスペクトルである。 ナトリウム4-CNABの形態Iの水分吸着/脱着曲線である。 ナトリウム4-CNABの形態IIの水分吸着/脱着曲線である。 ナトリウム4-CNABの形態IIIの水分吸着/脱着曲線である。 ナトリウム4-CNABの形態Vの水分吸着/脱着曲線である。 非晶質ナトリウム4-CNABの水分吸着/脱着曲線である。 非晶質ナトリウム4-CNABのDSC走査図である。 非晶質ナトリウム4-CNABのDSC走査図である。 非晶質ナトリウム4-CNABのXRPDである。

Claims (39)

  1. 実質的に図1に示した通りのX線粉末回折パターンを示す、無水4-[(4-クロロ-2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ]ブタン酸ナトリウムの結晶多形体。
  2. 2θ±0.2°2θが5.2、11.2、15.7、18.5、20.1、21.8、23.4、23.8、26.9および29.8の角度にピークを有するX線粉末回折パターンを示す、無水4-[(4-クロロ-2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ]ブタン酸ナトリウムの結晶多形体。
  3. 結晶多形体が示差走査熱量測定で判定して、約215.07℃に溶融開始温度を有する、請求項2に記載の結晶多形体。
  4. 4-[(4-クロロ-2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ]ブタン酸ナトリウム半水和物。
  5. 実質的に図2に示した通りのX線粉末回折パターンを示す、4-[(4-クロロ-2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ]ブタン酸ナトリウムの半水和物の結晶多形体。
  6. 2θ±0.2°2θが10.2、18.3、19.5、19.8、21.8、23.5、26.3、27.8、29.4および31.8の角度にピークを有するX線粉末回折パターンを示す、4-[(4-クロロ-2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ]ブタン酸ナトリウムの半水和物の結晶多形体。
  7. 結晶多形体が示差走査熱量測定で判定した溶融開始温度約214.24℃を有する、請求項6に記載の結晶多形体。
  8. 実質的に図3に示した通りのX線粉末回折パターンを示す、4-[(4-クロロ-2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ]ブタン酸ナトリウムのイソプロパノール溶媒和物の結晶多形体。
  9. 2θ±0.2°2θが5.5、10.8、11.9、16.3、17.3、21.7、24.7、25.0、26.1および26.4の角度にピークを有するX線粉末回折パターンを示す、4-[(4-クロロ-2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ]ブタン酸ナトリウムのイソプロパノール溶媒和物の結晶多形体。
  10. 結晶多形体が示差走査熱量測定で判定した溶融開始温度約223.08℃を有する、請求項9に記載の結晶多形体。
  11. 4-[(4-クロロ-2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ]ブタン酸ナトリウム五水和物。
  12. 実質的に図4に示した通りのX線粉末回折パターンを示す、4-[(4-クロロ-2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ]ブタン酸ナトリウムの五水和物の結晶多形体。
  13. 2θ±0.2°2θが5.47、10.2、16.3、19.8、21.7、23.5、27.3、28.9、30.6および33.3の角度にピークを有するX線粉末回折パターンを示す、4-[(4-クロロ-2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ]ブタン酸ナトリウムの五水和物の結晶多形体。
  14. 結晶多形体が示差走査熱量測定で判定して、約213.05℃の溶融開始温度を有する、請求項13に記載の結晶多形体。
  15. 実質的に図5に示した通りのX線粉末回折パターンを示す、無水4-[(4-クロロ-2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ]ブタン酸ナトリウムの結晶多形体。
  16. 2θ±0.2°2θが9.1、12.3、17.9、19.8、23.0、24.1、24.4、26.1、28.2および28.5の角度にピークを有するX線粉末回折パターンを示す、無水4-[(4-クロロ-2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ]ブタン酸ナトリウムの結晶多形体。
  17. 結晶多形体が示差走査熱量測定で判定して、約222.02℃の溶融開始温度を有する、請求項16に記載の結晶多形体。
  18. 非晶質ナトリウム4-CNAB。
  19. (a)請求項1、4、8、11、15および18のいずれか一項に記載の結晶多形体と
    (b)生物活性剤と
    を含む組成物。
  20. 生物活性剤が、少なくとも1種のタンパク質、ポリペプチド、ペプチド、ホルモン、多糖類、ムコ多糖類、極性小有機分子、炭水化物または脂質を含む、請求項19に記載の組成物。
  21. 生物活性剤が、成長ホルモン、ヒト成長ホルモン(hGH)、組換えヒト成長ホルモン(rhGH)、ウシ成長ホルモン、ブタ成長ホルモン、成長ホルモン放出ホルモン、インターフェロン、α-インターフェロン、β-インターフェロン、γ-インターフェロン、インターロイキン-1、インターロイキン-2、インスリン、ブタインスリン、ウシインスリン、ヒトインスリン、ヒト組換えインスリン、インスリン様成長因子(IGF)、IGF-1、ヘパリン、未分画ヘパリン、ヘパリン類似物質、デルマタン、コンドロイチン、低分子量ヘパリン、超低分子量ヘパリン、極低分子量ヘパリン、カルシトニン、サケカルシトニン、ウナギカルシトニン、ヒトカルシトニン、エリスロポイエチン(EPO)、心房性ナトリウム排泄増加因子、抗原、モノクローナル抗体、ソマトスタチン、プロテアーゼ阻害剤、副腎皮質刺激ホルモン、ゴナドトロピン放出ホルモン、オキシトシン、黄体形成ホルモン放出ホルモン、卵胞刺激ホルモン、グルコセレブロシダーゼ、トロンボポイエチン、フィルグラスチム、プロスタグランジン、サイクロスポリン、バソプレシン、クロモリンナトリウム、クロモグリン酸ナトリウム、クロモグリン酸二ナトリウム、バンコマイシン、デスフェリオキサミン、ビスホスホネート、アレンドロネート、チルドロネート、エチドロネート、クロドロネート、パミドロネート、オルパドロネート、インカドロネート、BIBN-4096BS、副甲状腺ホルモン、副甲状腺ホルモンの断片、抗菌物質、ダプトマイシン、抗真菌剤、ビタミン、これらの化合物の類似体、断片、模倣体およびポリエチレングリコール修飾誘導体、ならびにこれらの任意の組合せからなる群から選択される、請求項19に記載の組成物。
  22. (a)請求項1、4、8、11、15および18のいずれか一項に記載の結晶多形体と
    (b)インスリンと
    を含む組成物。
  23. (A)請求項19に記載の組成物と
    (B)(a)賦形剤、
    (b)希釈剤、
    (c)崩壊剤、
    (d)滑沢剤、
    (e)可塑剤、
    (f)着色剤、
    (g)投薬ビヒクルまたは
    (h)これらの任意の組合せと
    を含む単位剤形。
  24. (A)請求項22に記載の組成物と
    (B)(a)賦形剤、
    (b)希釈剤、
    (c)崩壊剤、
    (d)滑沢剤、
    (e)可塑剤、
    (f)着色剤、
    (g)投薬ビヒクルまたは
    (h)これらの任意の組合せと
    を含む単位剤形。
  25. 活性剤を必要とする動物に活性剤を投与する方法であって、請求項19に記載の組成物を前記動物に投与するステップを含む方法。
  26. 糖尿病の治療を必要とする動物の糖尿病を治療する方法であって、請求項22に記載の組成物を前記動物に投与するステップを含む方法。
  27. 糖尿病の治療を必要とするヒトの糖尿病を治療する方法であって、請求項22に記載の組成物を前記ヒトに投与するステップを含む方法。
  28. (a)4-[(4-クロロ-2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ]ブタン酸を有機溶媒に溶解させて溶液を形成するステップと、
    (b)ナトリウム源を前記溶液に加えるステップと、
    (c)前記溶液を加熱還流させるステップと、
    (d)前記溶液を冷却して4-[(4-クロロ-2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ]ブタン酸ナトリウムの形態Iを得るステップと
    を含む4-[(4-クロロ-2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ]ブタン酸ナトリウムの形態Iの調製方法。
  29. 4-[(4-クロロ-2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ]ブタン酸ナトリウムの形態II、4-[(4-クロロ-2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ]ブタン酸ナトリウムの形態IVまたはこれらの混合物をその固体状態遷移温度よりも高温に加熱するステップを含む4-[(4-クロロ-2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ]ブタン酸ナトリウムの形態Iの調製方法。
  30. (a)4-[(4-クロロ-2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ]ブタン酸を水に溶解させて水溶液を形成するステップと、
    (b)ナトリウム源を前記水溶液に加えて4-[(4-クロロ-2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ]ブタン酸ナトリウムの形態IIを形成するステップと
    を含む4-[(4-クロロ-2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ]ブタン酸ナトリウムの形態IIの調製方法。
  31. 形態III、形態Vもしくは非晶質の4-[(4-クロロ-2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ]ブタン酸ナトリウムまたはその混合物を有効量の水分に十分な時間曝露して、4-[(4-クロロ-2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ]ブタン酸ナトリウムの形態IIを形成するステップを含む、4-[(4-クロロ-2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ]ブタン酸ナトリウムの形態IIの調製方法。
  32. 相対湿度約55%未満の環境で4-[(4-クロロ-2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ]ブタン酸ナトリウムの形態IVを乾燥させるステップを含む、4-[(4-クロロ-2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ]ブタン酸ナトリウムの形態IIの調製方法。
  33. (a)4-[(4-クロロ-2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ]ブタン酸をイソプロパノールに溶解させて溶液を形成するステップと、
    (b)前記溶液を室温より高温に加熱するステップと、
    (c)ナトリウム源を前記溶液に加えるステップと、
    (d)前記溶液を加熱還流させるステップと、
    (e)前記溶液を冷却して4-[(4-クロロ-2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ]ブタン酸ナトリウムの形態IIIを得るステップと
    を含む4-[(4-クロロ-2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ]ブタン酸ナトリウムの形態IIIの調製方法。
  34. 4-[(4-クロロ-2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ]ブタン酸ナトリウムの形態I、II、IIIもしくはVまたはこれらの混合物を相対湿度少なくとも約75%に十分な時間曝露して4-[(4-クロロ-2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ]ブタン酸ナトリウムの形態IVを得るステップを含む、4-[(4-クロロ-2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ]ブタン酸ナトリウムの形態IVの調製方法。
  35. 4-[(4-クロロ-2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ]ブタン酸ナトリウムの形態IIIを約160℃から無水4-[(4-クロロ-2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ]ブタン酸ナトリウムの融点までの温度に空気と水を含まない環境で加熱するステップを含む、4-[(4-クロロ-2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ]ブタン酸ナトリウムの形態IVの調製方法。
  36. 4-[(4-クロロ-2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ]ブタン酸ナトリウムの溶融物を固化するステップを含む、非晶質の4-[(4-クロロ-2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ]ブタン酸ナトリウムの調製方法。
  37. 4-[(4-クロロ-2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ]ブタン酸ナトリウムを凍結乾燥させるステップを含む非晶質の4-[(4-クロロ-2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ]ブタン酸ナトリウムの調製方法。
  38. アルコール対水のモル比が1よりも大きいアルコール水溶液中で4-[(4-クロロ-2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ]ブタン酸ナトリウムを再結晶させるステップを含む非晶質の4-[(4-クロロ-2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ]ブタン酸ナトリウムの調製方法。
  39. モル比が10よりも大きい請求項38に記載の方法。


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