JP2005520165A - 水中圧力計測システムの圧力ハウジング - Google Patents
水中圧力計測システムの圧力ハウジング Download PDFInfo
- Publication number
- JP2005520165A JP2005520165A JP2003578882A JP2003578882A JP2005520165A JP 2005520165 A JP2005520165 A JP 2005520165A JP 2003578882 A JP2003578882 A JP 2003578882A JP 2003578882 A JP2003578882 A JP 2003578882A JP 2005520165 A JP2005520165 A JP 2005520165A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- pressure
- pressure housing
- transducer
- seal plate
- housing
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Images
Classifications
-
- G—PHYSICS
- G01—MEASURING; TESTING
- G01L—MEASURING FORCE, STRESS, TORQUE, WORK, MECHANICAL POWER, MECHANICAL EFFICIENCY, OR FLUID PRESSURE
- G01L19/00—Details of, or accessories for, apparatus for measuring steady or quasi-steady pressure of a fluent medium insofar as such details or accessories are not special to particular types of pressure gauges
- G01L19/14—Housings
-
- G—PHYSICS
- G01—MEASURING; TESTING
- G01L—MEASURING FORCE, STRESS, TORQUE, WORK, MECHANICAL POWER, MECHANICAL EFFICIENCY, OR FLUID PRESSURE
- G01L19/00—Details of, or accessories for, apparatus for measuring steady or quasi-steady pressure of a fluent medium insofar as such details or accessories are not special to particular types of pressure gauges
- G01L19/0092—Pressure sensor associated with other sensors, e.g. for measuring acceleration or temperature
-
- G—PHYSICS
- G01—MEASURING; TESTING
- G01L—MEASURING FORCE, STRESS, TORQUE, WORK, MECHANICAL POWER, MECHANICAL EFFICIENCY, OR FLUID PRESSURE
- G01L19/00—Details of, or accessories for, apparatus for measuring steady or quasi-steady pressure of a fluent medium insofar as such details or accessories are not special to particular types of pressure gauges
- G01L19/06—Means for preventing overload or deleterious influence of the measured medium on the measuring device or vice versa
- G01L19/0609—Pressure pulsation damping arrangements
-
- G—PHYSICS
- G01—MEASURING; TESTING
- G01L—MEASURING FORCE, STRESS, TORQUE, WORK, MECHANICAL POWER, MECHANICAL EFFICIENCY, OR FLUID PRESSURE
- G01L19/00—Details of, or accessories for, apparatus for measuring steady or quasi-steady pressure of a fluent medium insofar as such details or accessories are not special to particular types of pressure gauges
- G01L19/06—Means for preventing overload or deleterious influence of the measured medium on the measuring device or vice versa
- G01L19/0627—Protection against aggressive medium in general
- G01L19/0654—Protection against aggressive medium in general against moisture or humidity
-
- G—PHYSICS
- G01—MEASURING; TESTING
- G01L—MEASURING FORCE, STRESS, TORQUE, WORK, MECHANICAL POWER, MECHANICAL EFFICIENCY, OR FLUID PRESSURE
- G01L19/00—Details of, or accessories for, apparatus for measuring steady or quasi-steady pressure of a fluent medium insofar as such details or accessories are not special to particular types of pressure gauges
- G01L19/14—Housings
- G01L19/142—Multiple part housings
-
- G—PHYSICS
- G01—MEASURING; TESTING
- G01L—MEASURING FORCE, STRESS, TORQUE, WORK, MECHANICAL POWER, MECHANICAL EFFICIENCY, OR FLUID PRESSURE
- G01L19/00—Details of, or accessories for, apparatus for measuring steady or quasi-steady pressure of a fluent medium insofar as such details or accessories are not special to particular types of pressure gauges
- G01L19/14—Housings
- G01L19/149—Housings of immersion sensor, e.g. where the sensor is immersed in the measuring medium or for in vivo measurements, e.g. by using catheter tips
Landscapes
- Physics & Mathematics (AREA)
- General Physics & Mathematics (AREA)
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Analytical Chemistry (AREA)
- Optics & Photonics (AREA)
- Measuring Fluid Pressure (AREA)
- Physical Vapour Deposition (AREA)
- Laminated Bodies (AREA)
- Battery Mounting, Suspending (AREA)
- Casings For Electric Apparatus (AREA)
Abstract
【課題】収納室の内部環境をクリーンに維持してトランスデューサや電子部品の寿命を改良し、トランスデユーサの圧力ポートに信頼性の高い水圧の伝達を可能にした水中圧力計測システムの圧力ハウジングを提供する。
【解決手段】トランスデューサ及び電子部品室(13)とバッテリ及びコネクタ室(14)とに隔壁(15)により分離した非金属製の円筒状圧力ハウジング(12)の両端を非金属製のシールプレート(18)、(21)で閉塞し、トランスデューサ(30)側のシールプレート(18)に銅材料から製造されたメス型部品(28)とオス型部品(29)からなる水圧カプラーを平坦に配設し、両部品のネジ部間空隙とオイル貯留空間を介してトランスデューサ(30)に水圧を伝達する。
【解決手段】トランスデューサ及び電子部品室(13)とバッテリ及びコネクタ室(14)とに隔壁(15)により分離した非金属製の円筒状圧力ハウジング(12)の両端を非金属製のシールプレート(18)、(21)で閉塞し、トランスデューサ(30)側のシールプレート(18)に銅材料から製造されたメス型部品(28)とオス型部品(29)からなる水圧カプラーを平坦に配設し、両部品のネジ部間空隙とオイル貯留空間を介してトランスデューサ(30)に水圧を伝達する。
Description
【0001】
【産業上の技術分野】
本発明は水中圧力計測システムの圧力ハウジングに関し、特に、(1)湿度やダストの多い野外ステーションにおいて臨時にデータ取出しやバッテリ交換を行う場合でも、空気中の湿度やダストなど全ての空気中に浮遊する粒子の侵入を防止し、水中システムにおけるトランスデューサや電子部品の寿命を改良する、(2)ネジ釘やボルト、クランプのような邪魔な突出部があって腐食しがちな慣例的な固定デバイスを用いることなく、新しい構成の使用により圧力ハウジングの開閉の容易性を改良する、(3)トランスデユーサの圧力ポートに信頼性の高い水圧の伝達を可能とし、同時に動的な圧力変動による誤差を最小限にし、塩水による化学的腐食を防止し、圧力導入部近傍に生物付着が生ずるのを抑制する、ための新規な方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
知られている水中圧力計測システムは、「波動・潮汐ゲージ」を記載しており、水中用電子部品と圧力センサを配置した円形の真鍮板を真鍮のシリンダに嵌合し、水中システムをシールするO‐リングを用いてスチールの基板に支持している[V.B. Peshwe, S.G. Diwan, A. Joseph, and E. Desa, "Wave and Tide Gauage", Indian Journal of Marine Sciences, Vol.9, pp.73-76(1980)]。すべてのスチール部品はニッケルメッキされ、真鍮部品はペンキ塗装されている。圧力トランスデューサの圧力感知用金属ダイアフラムは、取外し可能な端部プレートの平坦面に位置し、圧力ポートに水圧的に連結するステンレススチールのカプラーに固着したオイル充填ネオプレン製ニップルを用いて化学的腐食から保護されている。
【0003】
端部プレートは円筒ハウジングのフランジに、径方向に対向して配置された4本のボルト、ワッシャー、ナット、を用いて固定されている。かかる構成の不都合は、魚に噛まれてネオプレンゴム製ニップルが損傷しオイルが漏れることにより、化学的腐食からトランスデューサを保護することができなくなることである。
【0004】
別のシステム[A. Joseph and E.S. Desa, "A Microprocessor-Based Tide Measuring System", Journal of Physics, E. Scientific Instruments, Vol.17, pp.1135-1138(1984)]は、水晶圧力トランスデューサを備える真鍮製の円筒形の水中圧力ハウジングからなる潮汐計測システムを記載している。当該トランスデューサはハウジングの円形真鍮基板に配置され圧力導入部は基板にO‐リングを介して固定されたオリフィスを通じて海水中に暴露されている。ハウジングは円筒形ハウジングと円形基板との間に配された大径のO‐リングによりシールされている。該円形基板は円筒形ハウジングの環状フランジに6個のステンレススチール製ボルトを用いて固定されている。
【0005】
かかる圧力ハウジングのシール方法は、径方向に対向するボルトの締付時に特別な注意が必要であり、O‐リングが不均一に歪んで弾性限界を超えると、圧力ハウジングに漏れを生じトランスデューサが損傷する。他の不都合は、外部読取り装置にデータを送出する水中コネクタが海水中に長期の沈設を行ったときに化学腐食を蒙ることである。水晶圧力トランスデューサに組込まれた水圧カプラーは、シリコンオイルを充填した内径〜1mm、長さ〜200mmの柔軟性プラスチック細管からなり、一端はトランスデューサの圧力ポートに固着され、他端はトランスデューサ・ハウジングの端部キャップに結合される。研究中に観察されたかかる水圧カプラーの不都合は、時間経過による緩慢なオイルの漏洩にある。
【0006】
他のシステム[A. Joseph and E. Desa, "An Evaluation of Free- and Fixed-Vane Flow Meters with Curved- and Flat-Bladed Savonius Rotors", Journalof Atmospheric and Oceanic Technology, American Meteorological Society,Vol.11, No.2, pp.525-533(1994)]は、センサや回路基板等の電子部品が配設された水中圧力ハウジングを用いる流量計兼水深表示計の二つのタイプを記載している。これらの計器においては、圧力ハウジングは水流センサ機構の支持部材の一部を形成する端部プレート組立体により閉塞されている。水深を推定するための圧力センサは圧力ハウジングの水平段部に配置されている。この圧力ハウジングは均等に離れた4本のボルトで端部プレート組立体に取付けられている。かかる構成には下記の二つの不都合がある。(1)取付けボルトが突出すること、(2)圧力導入部が突出しているため、A.Joseph等が報告しているように、水流、波動または水流と波動の組合せによる影響により圧力計測の精度が悪化し易い[A. Joseph, J.A.E. Desa, P. Foden, K. Taylor, J. McKeown, and E. Desa, "Evaluation and performance enhancement of a pressure transducer flows, waves, and a combination of flows and waves", Journal of Atmospheric and Oceanic Technology, American Meteorological Society, Vol.17, No.3, pp.357-365(2000)]。
【0007】
潮流、海面レベル、その他多くの海洋学的パラメータを計測する水中圧力デバイスの他の例において、Aanderaa計器(ノルウェイ)は一端に取外し可能な端部キャップ、他端に固定端部キャップを有する金属製円筒ハウジングを使用している。この取外し可能な端部キャップは、当該端部キャップと円筒ハウジングの周縁に形成された径方向に対向するスロットに引っ掛けた二つの金属製クランプを用いて固定されている。この装置においては圧力トランスデューサの圧力導入部は外方に突出し、そのためその近傍における種々の海水の動きにより生ずる圧力計測の誤差を蒙る。
【0008】
金属製の圧力ハウジング及び金属製のネジやボルトまたはクランプなどにより固定される金属製端部キャップからなる公知の水中圧力ハウジングの主な欠点はそれらが長期に海水に曝されて化学的腐食を蒙ることであり、そのため端部キャップの開放が困難になることである。更に、突出部の存在が圧力ハウジングの外観の美観を損ねている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の主たる目的は、湿度やダストの多い野外ステーションにおいて臨時にデータ取出しやバッテリ交換を行う間、空気中の湿度やダストなど全ての空気中に浮遊する粒子の侵入を防止することにより、湿度の低いクリーンな内部環境を維持して水中システムにおけるトランスデューサや電子部品の寿命を改良することである。本発明の他の目的は、ネジ釘やボルト、クランプのような邪魔な突出部があって腐食しがちな公知の固定デバイスを用いることなく、新しい構成の使用により圧力ハウジングの開閉の容易性を改良することである。本発明の更なる他の目的は、トランスデユーサの圧力ポートに信頼性の高い水圧の伝達を可能とし、同時に動的な圧力変動による誤差を最小限にし、塩水による化学的腐食を防止し、圧力導入部近傍に生物付着が生ずるのを抑制することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
したがって、本発明が提供する水中圧力計測システムの圧力ハウジングは下記の構成を有する。一方にトランスデューサ及び電子部品を配置し、他方にバッテリ及び前記電子部品を初期化しまたはデータを取出すためのインターフェースであるコネクタを配置する円盤状隔壁により分離された二つの空室を備えるハウジングと、当該コネクタはO‐リングを備え、前記円盤状隔壁の中心部に配置されて前記二つの空室を電気的に接続し、前記トランスデューサ及び電子部品を収納する空室の防水のための一対の側方O‐リングを備えた第一のシールプレートと、前記第一のシールプレートを所定の位置に固定する第一の環状リテーナと、前記バッテリ及びコネクタを収納する空室の防水のための一対の側方O‐リングを備えた第二のシールプレートと、前記第二のシールプレートを所定の位置に固定する固定手段と、メス型部品と皿頭ネジ状に加工されたオス型部品とから基本的に構成される水圧カプラーと、前記メス型及びオス型部品は前記第一のシールプレートと共にトランスデユーサの一部を形成し、前記メス型及びオス型部品と、前記トランスデューサの端部と前記皿頭ネジとの間に形成された粘性オイル貯留空間と、前記皿頭ネジのネジ部と前期メス型部品との間の空隙により形成される前記トランスデューサの圧力ポートに水圧を伝達するための通路と、によりトランスデューサと周囲の水媒体とを水圧的に接続し、前記第一のシールプレートの軸方向溝に固定された、トランスデューサの機械的安定性を付与する中空円筒のトランスデューサ・リテーナと、前記第一のシールプレートの段部に固定され、電子部品を保持する二つのクランプを備える中空円筒の電子部品支持部材と、金属製中空ボルト内にO‐リングを介して配置された温度センサと、からなることを特徴とする。
【0011】
本発明の一実施形態においては、前記圧力ハウジング本体、第一、第二のシールプレート、第一、第二の環状リテーナ及び固定リングは、海水中や汚染水中に長期に沈設される間に誘発する化学的腐食を防止するために、すべて非金属から製造されていることを特徴とする。本発明の更なる実施形態においては、前記第二のシールプレートの固定手段は、前記第二のシールプレートを所定の位置に固定する第二の環状リテーナと、該第二の環状リテーナを固定する固定リングとからなることを特徴とする。本発明の更なる他の実施形態においては、前記水圧カプラーのメス型部品及びオス型部品は、銅、銅合金または圧力導入部近傍の生物付着を防止し得る他の材料から選択された材料により形成されることを特徴とする。
【0012】
本発明の他の実施形態においては、前記水圧カプラーは、前記圧力ハウジングの平坦なシールプレート面に沿った平坦な端面を備え、水流、波動または水流と波動の組合せによる影響から動的に誘発される圧力計測の不正確さを減ずることを特徴とする。更に、本発明の実施形態によれば、前記圧力ハウジングは、金属製の円筒カラーを有する支持部材に支持され、該円筒カラーは圧力ハウジング外面の溝部と円筒カラー間に狭着される非金属製のクッションカラーを備えることを特徴とする。本発明の更なる他の実施形態においては、前記非金属製の圧力ハウジングは、その外面を保護する自己粘着性ポリエステルフィルムを備え、海洋生物や金属製支持部材の打痕作用を防止し、長期の沈設後に海水中から回収したときに容易に清浄化が可能であることを特徴とする。本発明の他の実施形態によれば、前記圧力ハウジング及びその支持部材は、外面に自己粘着性の透明なポリエステルフィルムを備え、圧力ハウジング及び四児部材の当初の色彩や肌合いを維持し、圧力ハウジング表面の印字を保護することを特徴とする。
【0013】
(1)湿度やダストの多い野外ステーションにおいて臨時にデータ取出しやバッテリ交換を行う間、空気中の湿度やダストなど全ての空気中に浮遊する粒子の侵入を防止することにより、湿度の低いクリーンな内部環境を維持して水中システムにおけるトランスデューサや電子部品の寿命を改良する課題を解決するため、本発明のシステムは、二つの独立した空室、トランスデューサ及び電子部品を専用に収納するトランスデューサ及び電子部品室とバッテリ及びコンピュータのインターフェースコネクタを専用的に収納するバッテリ及びコネクタ室を提供し、それによって、湿度やダストの多い海岸の環境にあることの多い、野外ステーションにおいて行われる臨時のデータ取出しやバッテリ交換の間に、空気中の湿度やダストなど全ての空気中に浮遊する粒子の侵入を防止することにより、環境に敏感なトランスデューサと電子部品をクリーン且つ低湿度の環境で収納する手段を提供する。更に、前記二つの空室は単一の非金属材料から製造されるため簡単、軽量且つ海洋環境において耐腐食性を示す。
【0014】
(2)ネジ釘やボルト、クランプのような邪魔な突出部があって腐食しがちな慣例的な固定デバイスを用いることなく、新しい構成の使用により圧力ハウジングの開閉の容易性を改良する課題を解決するため、本発明によるシステムは、トランスデューサ及び電子部品室のシールプレートを所定の位置に固定するための、ネジ部を有する非金属製環状リテーナを提供する。更に、本発明によるシステムは、バッテリ及びコネクタ室の中心部にネジ部を有する円柱を備えた非金属製シールプレートを提供する。これは当該シールプレートの開放を問題なく容易にする簡単な機構として機能する。
【0015】
当該シールプレートは、ネジ切りされた中央のオス型部を備え、簡単に挿入されて円筒形圧力ハウジング内面に形成された段部に設置される。ネジ切りされた(開放時に使用するメス型部)非金属製環状リテーナが前記位置のシールプレート上に配置され、ネジ切りされた非金属固定リングがシールプレートと環状リテーナを所定の位置に維持する。更に、本発明のシステムは、バッテリ及びコネクタ室を容易に開放するために、始めに前記固定リングのネジを弛めて、環状リテーナを取り外し、逆向きにした環状リテーナのメスネジとシールプレートのオスネジを結合して環状リテーナと共にシールプレートを引き出す。
【0016】
(3)トランスデユーサの圧力ポートに信頼性の高い水圧の伝達を可能とし、同時に動的な圧力変動による誤差を最小限にし、塩水による化学的腐食を防止し、圧力導入部近傍に生物付着が生ずるのを抑制する課題を解決するため、本発明のシステムは、基本的にオス型部品とメス型部品とからなる水圧カプラーを提供する。銅の円柱ロッドから加工した皿頭スクリューと内外面にネジ部を有する銅円筒ロッド夫々が水圧カプラーのオス型及びメス型部品を構成する。これらの部品は、圧力トランスデューサの前端と皿頭スクリューとの間の空間に貯留される粘性オイルと共に、本発明によるシステムの水圧カプラーを形成する。水圧カプラのオス型とメス型部品とのネジ部間の空隙が、オイル媒体を介してトランスデューサの圧力ポートへ海水圧力を伝達する通路を提供し、それによって周囲の海水と圧力トランスデューサとの水圧的連結を行う。
【0017】
水圧カプラーの銅材料は、J.E.Huguenin等が報告しているように海洋生物を排除する性質を有するが故に、光が透過する深度の水媒体に長期に曝されている間に生物付着によって圧力導入部が閉塞する可能性を排除する[J.E. Huguenin and F.J. Ansuini, "The advantages and limitations of using copper material in marine aquaculture", Proc. IEEE Oceans' 75,pp.444-453(1975)]。水圧カプラー内に存在する粘性オイルは感圧素子と海水の物理的接触を阻止し、同時に海水圧力をトランスデューサに伝達する(即ち水圧的結合を行う)。本発明によるシステムの水圧カプラーは、単にオス型部品のネジを弛めてスロットから外すことによりオイルの交換が容易に可能であり、圧力ポートにオイルを注入し、再びそれをネジ締めすればよく、そのためオイル貯留部に気泡や他の閉塞中空部を生ずることを防止できる。
【0018】
本発明によるシステムの水圧カプラーは圧力ハウジングのシールプレートと一体化するのに適している。螺旋状オイル通路の時定数は、第一に風により誘発される重力波、第二に船やボートの作動が原因となる、圧力計測中の高周波振動に対する或るレベルの機械的フィルタを提供する。本発明によるシステムの水圧カプラーは、圧力ハウジングの平坦なシールプレートに沿ったコンパクトな平坦面であるので、A.Joseph等が報告しているように、水流、波動または水流と波動の組合せによる影響から動的に誘発される圧力計測の不正確さを最小化できる[A. Joseph, J.A.E. Desa, P. Foden, K. Taylor, J. McKeown, and E. Desa, "Evaluation and performance enhancement of a pressure transducer flows, waves, and a combination of flows and waves", Journal of Atmospheric and Oceanic Technology, American Meteorological Society, Vol.17, No.3, pp.357-365(2000)]。
【0019】
水圧カプラーの簡単なデザインは、本発明による水中圧力計測システムの新規な圧力ハウジングと相俟って、公知技術に比しより容易且つより経済的に製造することが可能である。したがって、本発明による水中圧力計測システムの新規な圧力ハウジングに組込まれた水圧カプラーは下記文献の記載における総ての公知の水圧カプラーより優れている。[J.H. Filloux "Deep sea tide guage with optical readout of Bourdon tube rotations",Nature, Vol.226, pp.935-937(1970)]、[G. Dietrich, K. Kalle, W.Kraus, and G. Siedler"Measurement of water level variations", General Oceanography:An Introduction,pp.128-131(1980)]、[E. Desa, A. Joseph, D. Rodrigues, V.N. Chodankar and S. Tengali"An improved hydraulic coupling device for use with in-water pressure based system" pending Indian Patent Application No.487/DEL/99]
【0020】
【発明の実施の形態】
付図を参照して本発明を説明する。図1は水中圧力計測システムに使用される公知の方法を示す断面図である。図2は本発明による水中圧力計測システムにおける新規な圧力ハウジングの断面図を示す。図3は本発明による水中圧力計測システムにおける新規な圧力ハウジングの支持部材の断面図を示す。図4は本発明による圧力ハウジングに装着された圧力トランスデューサにより計測された海面レベルの時系列の記録である。図5は本発明による圧力ハウジングに装着された温度トランスデューサにより計測された水温の時系列記録である。図6は本発明による圧力ハウジング内に装着されたデータ自動記録計により記録されたバッテリ電圧の時系列の記録である。
【0021】
図1は、水中圧力計測システムに用いられている先行技術の慣例的方法を示す典型的設計例である。主として海洋使用基準材料で造られた単一の円筒状ハウジング(1)からなり、該ハウジング(1)は固定端部キャップ(2)とハウジング(1)の壁にネジ(4)で固定された取外し可能な端部キャップ(3)を有する。圧力トランスデューサ(5)が端部キャップ(3)に嵌合され、水圧カプラー・デバイス(6)が端部キャップ(3)に取付けられている。一群の電子回路基板(7)が一組の垂直支持柱(8)に固く支持されてハウジング(1)内に封入されている。二本の円筒形管(9)が、電子回路及びセンサに給電するバッテリを保持するキャップ(10)にシールされている。全組立体は、取外し可能な端部キャップ(3)上に組立てられ支持されており,0リング(11)により防水性が保証されている。
【0022】
図2は、本発明による水中圧力計測システムのための新たな圧力ハウジングの断面図であり、主として、単一の固体材料から作製された2つの空室(13)、(14)を有する円筒状圧力ハウジング(12)からなる。2つの空室を分離する円盤状隔壁(15)が形成されている。空室(13)内にはトランスデューサや電子部品が支持されており、野外ステーションにおいて開放されることはない。空室(14)内にはバッテリや電気コネクタが配置されており、該電気コネクタはコンピュータまたは他のデバイスのインターフェースとして、電子部品の初期化やデータ取出しを可能にする。このことは環境的に敏感な電子部品やトランスデューサを、外部ステーションで臨時に行うデータの取出しや機器の初期化またはバッテリー交換の間に遭遇する可能性のある、空気中の浮遊粒子、ダスト、湿度等の悪影響から保護する。
【0023】
電気コネクタ(16)は円盤状隔壁(15)の中心部にO‐リング(17)を介して軸方向に配置され、2つの空室(13)、(14)を電気的に接続する。シールプレート(18)は側方に1対のO‐リング(19)、(20)を備えて、トランスデューサ及び電子部品室(13)の防水を行う。環状リテーナ(24)はシールプレート(18)を計画された位置に固定する。もう一つのシールプレート(21)は1対の側方O‐リング(22)、(23)を備えて、バッテリ及びコネクタ室(14)の防水を可能とする。
【0024】
環状リテーナ(25)がシールプレート(21)を計画した場所に位置決めし、固定リング(26)がリテーナリング(21)を固定する。そのため、ネジ釘やボルト、ナットやクランプを使用せずに簡明有利な固定手段となる。本発明による新規な圧力室で使用する前記固定手段は全てが非金属で製作され、海水中に長期の沈設の間に生ずる化学的腐食の可能性を排除できる。
【0025】
本発明によるシステムは、基本的にメス型部品(28)と皿頭スクリュー(29)の形状に機械加工されたオス型部品とからなる水圧カプラーを提供する。これら両部品は、圧力ハウジング(12)のトランスデューサ及び電子部品室(13)におけるシールプレート(18)と共に圧力トランスデユーサ(30)の一部を形成する。
【0026】
これらの両部品は、圧力トランスデューサ(30)の前端と皿頭スクリュー(29)との間に形成される空間に貯留される粘性オイル及び前記オス型とメス型両部品(29)、(28)とのネジ部間の狭い空隙と共に、トランスデューサ(30)の圧力ポートへ海水圧力を伝達する必要通路を提供する。それによって、圧力トランスデューサの周囲の塩水媒体への水圧的連結がなされる。
【0027】
本発明のシステムにおける水圧カプラーは、単にオス型部品(29)のネジを回してスロットからはずし、圧力ポートにオイルを注入し再度ネジ止めすることによって簡単にオイルの交換ができる。このため、オイル貯留部を空気泡やその他の中空物で閉塞することを防止する。
【0028】
シールプレート(18)に刻設された軸方向溝部の内面のネジに固定された中空の円筒状トランスデューサ・リテーナ(31)は圧力トランスデューサ(30)の機械的安定性を付与する目的を果たす。シールプレート(18)の段部外面のネジに固定されたもう一つの中空円筒(32)は4個の同じネジ(35)を使用して2つのクランプ(33)を支持し、該クランプ(33)は回路基板(34)を支持する手段となる。
【0029】
金属ボルト(36)に形成された中空円筒状空間は、O‐リング(37)を介して防水性が付与し、水温を計測する温度センサ(38)を配置する手段となる。バッテリ(39)は回路やセンサ、及び初期化やデータ取出しに用いるコンピュータのインターフェ−ス手段(40)に給電する。
【0030】
図3は支持部材(41)の断面図であり、支持部材(41)は2つの目穴付きナット(42)と2つのカラー(43)及び2つの非金属クッション・カラー(44)を有し、該クッション・カラー(44)は圧力ハウジング(12)とカラー(43)との間にサンドウィッチされていくつかの同じスクリュー(45)により共に結合される。この装置は海中で使用される装置に圧力ハウジング(12)を簡単に支持する手段として役立つ。
【0031】
図4は本発明による圧力ハウジング内に装着された圧力トランスデューサ及び電子部品により計測された海面レベルの時系列の記録である。Fig.5は本発明による圧力ハウジング内に装着された温度トランスデューサ及び電子部品により計測された水温の時系列の記録である。Fig.6は本発明による圧力ハウジング内に装着されたデータ自動記録計により記録されたバッテリ電圧の時系列の記録である。
【0032】
本発明は2つの空室(13)、(14)を備える円筒形ハウジング(12)からなる水中圧力計測システムに使用する新規な圧力ハウジングを提供する。円筒形ハウジング(12)は円盤状隔壁(15)によって分離され、互いに分離した2つの空室(13)、(14)を形成する。一方の空室(13)はトランスデューサ(30)及び電子部品(34)を配置するために専用され、他の空室(14)はバッテリ(39)及び電気コネクタ(16)の配置に専用される。該電気コネクタ(16)は電子部品の初期化やデータ取出しに用いるコンピュータまたは他のデバイスのインターフェースであってもよい。
【0033】
電気コネクタ(16)はO‐リング(17)を介して円盤状隔壁(15)の中心部に軸方向に配置され、2つの空室(13)、(14)を電気的に接続する目的を果たす。シールプレート(18)は1対の側方O‐リング(19)、(20)を備え、トランスデューサ及び電子部品室(13)の防水性を可能とする。環状リテーナ(24)がシールプレート(18)を指定された位置に固定し、他のシールプレート(21)が1対の側方O‐リング(22)、(23)を備えてバッテリ及びコネクタ室(14)の防水性を可能とする。環状リテーナ(25)がシールプレート(21)を指定された位置に位置決めし、固定リング(26)が環状リテーナ(25)を固定する。そのため、ネジやボルト、ナットやクランプを使用せずに簡明有利な固定手段提供する。
【0034】
基本的にメス型部品(28)と皿頭スクリュー(29)の形状に機械加工されたオス型部品とからなる水圧カプラーは、前記両部品が、圧力ハウジング(12)のトランスデューサ及び電子部品室(13)におけるシールプレート(18)とともに、圧力トランスデユーサ(30)の一部を形成し、前記両部品は、圧力トランスデューサ(30)の前端と皿頭スクリュー(29)との間の空間に貯留される粘性オイル及び水圧カプラーのオス型部品(29)のネジとメス型部品(28)のネジとの間の狭い空隙と共に、トランスデューサ(30)の圧力ポートへ海水圧力を伝達する必要通路を提供する。それによって、圧力トランスデューサを周囲の塩水媒体に水圧的に連結する。
【0035】
シールプレート(18)に刻設された軸方向溝部の内面ネジに固定された中空の円筒状トランスデューサ・リテーナ(31)は圧力トランスデューサ(30)の機械的安定性を付与し、シールプレート(18)の段部外面のネジに固定された、4個の同じネジ(35)を使用して2つのクランプを支持するための他の中空円筒(32)は回路基板(34)を支持する手段となり、水温を計測する温度センサ(38)を配置する金属ボルト(36)に形成された中空空間は、O‐リング(37)により防水性が付与される。バッテリ(39)は回路やセンサ及び初期化やデータ取出しに用いるコンピュータのインターフェ−ス手段(40)に給電する。
【0036】
圧力ハウジング(12)は分離されたトランスデユーサ及び電子部品室(13)を備える。そのため、野外ステーションで行われる臨時のデータ取出しや機器の初期化またはバッテリ交換の際、湿度や埃、全ての浮遊粒子などの空気中の含有物が入るのを避け得るので、その周囲は低湿度でクリーンな環境に維持することができ、トランスデューサ(30)及び電子部品(34)の寿命が改善される。圧力ハウジング(12)は分離したバッテリ及びコネクタ室(14)を備えるので、圧力ハウジング(12)内に配置された計測機器の主用部を構成するトランスデューサ(30)及び電子部品(34)の周囲のクリーンな環境を汚染することがなく、野外ステーションで行われる臨時のデータ取出しや機器の初期化またはバッテリ交換を可能とする。
【0037】
圧力ハウジング(12)の分離された2つの空室(13)(14)は、頑丈さと正確さのため単一固体材料から製造される。圧力ハウジング(12)の本体、シールプレート(18)、(21)、環状リテーナ(24)、(25)及び固定リング(26)は全て非金属材料から製造され、海水中や汚染された水中に長い間沈設されたときの化学的誘発される腐食を防止する。シールプレート(21)を指定された位置に位置決めする環状リテーナ(25)、及び圧力ハウジング(12)を閉鎖する固定リング(26)を使用する固定手段は、慣例的に用いられている突出部を形成するボルトやナットまたはクランプの使用の回避を可能にする。
【0038】
水圧カプラーはメス型(28)及びオス型部品(29)を備え、両部品の材料は銅または銅合金から選択され、それにより圧力導入部近傍の生物付着を阻止する。水圧カプラーは、圧力ハウジング(12)のシールドプレート(18)の中心に位置しながら、平坦なシールプレートに沿った平坦な端面を提供するので、流動や波動または流動と波動の合成とによる影響からの動的に誘導される圧力計測の不正確さを軽減する。
【0039】
水圧カプラー装置の技術は、単にオス型部品(29)のネジを弛めてスロットから外し、圧力ポートにオイルを注入し、再度オス型部品(29)をネジ止めすることによりオイル交換を容易にする。このため、オイル貯留空間を空気泡やその他の中空物で閉塞することを防止する。本水圧カプラーの簡単なデザインは従来ののものより容易且つ経済的に構成が可能であり、同時に、かかる装置に望まれる基本的要件の全てを満足する。
【0040】
圧力ハウジング(12)は、2つの円筒カラー(43)を備えるステンレス鋼の支持部材を有しているので、海中に配置するとき適当なデバイスに容易に支持することが可能となる。支持部材の円筒カラー(43)は、金属製カラー(43)と非金属製の圧力ハウジング(12)外面に設けられた2つの溝部の曲面との間にサンドウィッチされる非金属製のクッションカラー(44)を備えているので、金属製カラーによる圧力ハウジングの打痕を防止する。
【0041】
透明なポリエステルフィルムの粘着性ステッカが、非金属製圧力ハウジング表面を海洋生物の付着から保護し、金属製支持部材の打痕作用を防止するため用いられる。これにより、圧力ハウジングと支持部材の健全性を強化でき、長い沈設の後に海水中から回収したときの浄化が問題なく行うことができる。
【0042】
本発明による装置は、3ヶ月の間ゴア地方のツアリ河口で海面と水温の時系列の記録を(レコダーのバッテリ電圧の時系列データと共に)実施してきた。本発明による装置は効果的に作動し、何ら問題点がないことが観察できた。水圧カプラーの性能は、粘性オイルの保持性や海洋生物の付着など可視的指標においても優れていることが判明した。有効性を判定する目的で、透明なポリエステルフィルムの粘着性ステッカを装置の一部に貼付たが、貼付により保護しなかった部分と較べて軟体動物の付着が劇的に減少しており健全性を保持していた。更に、透明なポリエステルフィルムの粘着性ステッカで保護された部分の清浄化は、保護しなかった部分の清浄化より極めて容易であった。
【0043】
【発明の効果】
本発明の主たる効果は下記の通りである。
1.湿度やダストの多い野外ステーションにおいて、臨時にデータ取出しやバッテリ交換を行う場合でも、空気中の湿度やダストなど全ての空気中に浮遊する粒子の侵入を防止するので、トランスデューサや電子部品の周囲を低湿度且つクリーンな環境に維持しそれらの寿命を改良する。
2.新しい構成の固定手段の使用により、圧力ハウジングの開閉に困難がなく、ネジ釘やボルト、クランプのような邪魔な突出部があって腐食しがちな固定手段の採用を排除できる。
3.コンパクトで非腐食性であり生物付着防止性を有する水圧カプラーを使用することにより、トランスデユーサの圧力ポートに信頼性のある水圧の伝達を可能とし、同時に動的な圧力変動による誤差を最小限にし、塩水による化学的腐食を防止し、圧力導入部の近傍に生物付着が生ずるのを抑制する。
4.海洋環境で使用する簡明、軽量且つ非腐食性の水圧計測システムを提供する。
5.打痕作用を防止する手段を提供し、それにより、圧力ハウジング及び支持デバイスの健全性を強化し、長期の沈設後に海水中より回収したときの容易な清浄化を可能とする。
6.水圧カプラーのより簡単なデザインを提供し、それにより、極めて容易且つ経済的に製造可能であり、同時にかかる装置に期待される全ての基本的要求を満たすことができる。
7.水圧カプラーに備える螺旋状オイル通路の時定数が、圧力計測中に生ずる高周波振動のあるレベルにおける機械的フィルターの役割を果たす。かかる高周波振動は第1に風により引き起こされる重力波、第2に船やボートによる波動が原因となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】
水中圧力計測システムに使用される公知の方法を示す断面図である。
【図2】
本発明による水中圧力計測システムにおける新規な圧力ハウジングの断面図を示す。
【図3】
本発明による水中圧力計測システムにおける新規な圧力ハウジングの支持部材の断面図を示す。
【図4】
本発明による圧力ハウジングに装着された圧力トランスデューサにより計測された海面レベルの時系列の記録である。
【図5】
本発明による圧力ハウジングに装着された温度トランスデューサにより計測された水温の時系列記録である。
【図6】
本発明による圧力ハウジング内に装着されたデータ自動記録計により記録されたバッテリ電圧の時系列の記録である
【符号の説明】
12 圧力ハウジング、13 トランスデューサ及び電子部品室、14 バッテリ及びコネクタ室、15 円盤状隔壁、18,21 シールプレート、24,25 環状リテーナ、26 固定リング、28 水圧カプラーのメス型部品、29 水圧カプラーのオス型部品、30 圧力トランスデューサ、34 電子部品、16 コネクタ、39 バッテリ
【産業上の技術分野】
本発明は水中圧力計測システムの圧力ハウジングに関し、特に、(1)湿度やダストの多い野外ステーションにおいて臨時にデータ取出しやバッテリ交換を行う場合でも、空気中の湿度やダストなど全ての空気中に浮遊する粒子の侵入を防止し、水中システムにおけるトランスデューサや電子部品の寿命を改良する、(2)ネジ釘やボルト、クランプのような邪魔な突出部があって腐食しがちな慣例的な固定デバイスを用いることなく、新しい構成の使用により圧力ハウジングの開閉の容易性を改良する、(3)トランスデユーサの圧力ポートに信頼性の高い水圧の伝達を可能とし、同時に動的な圧力変動による誤差を最小限にし、塩水による化学的腐食を防止し、圧力導入部近傍に生物付着が生ずるのを抑制する、ための新規な方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
知られている水中圧力計測システムは、「波動・潮汐ゲージ」を記載しており、水中用電子部品と圧力センサを配置した円形の真鍮板を真鍮のシリンダに嵌合し、水中システムをシールするO‐リングを用いてスチールの基板に支持している[V.B. Peshwe, S.G. Diwan, A. Joseph, and E. Desa, "Wave and Tide Gauage", Indian Journal of Marine Sciences, Vol.9, pp.73-76(1980)]。すべてのスチール部品はニッケルメッキされ、真鍮部品はペンキ塗装されている。圧力トランスデューサの圧力感知用金属ダイアフラムは、取外し可能な端部プレートの平坦面に位置し、圧力ポートに水圧的に連結するステンレススチールのカプラーに固着したオイル充填ネオプレン製ニップルを用いて化学的腐食から保護されている。
【0003】
端部プレートは円筒ハウジングのフランジに、径方向に対向して配置された4本のボルト、ワッシャー、ナット、を用いて固定されている。かかる構成の不都合は、魚に噛まれてネオプレンゴム製ニップルが損傷しオイルが漏れることにより、化学的腐食からトランスデューサを保護することができなくなることである。
【0004】
別のシステム[A. Joseph and E.S. Desa, "A Microprocessor-Based Tide Measuring System", Journal of Physics, E. Scientific Instruments, Vol.17, pp.1135-1138(1984)]は、水晶圧力トランスデューサを備える真鍮製の円筒形の水中圧力ハウジングからなる潮汐計測システムを記載している。当該トランスデューサはハウジングの円形真鍮基板に配置され圧力導入部は基板にO‐リングを介して固定されたオリフィスを通じて海水中に暴露されている。ハウジングは円筒形ハウジングと円形基板との間に配された大径のO‐リングによりシールされている。該円形基板は円筒形ハウジングの環状フランジに6個のステンレススチール製ボルトを用いて固定されている。
【0005】
かかる圧力ハウジングのシール方法は、径方向に対向するボルトの締付時に特別な注意が必要であり、O‐リングが不均一に歪んで弾性限界を超えると、圧力ハウジングに漏れを生じトランスデューサが損傷する。他の不都合は、外部読取り装置にデータを送出する水中コネクタが海水中に長期の沈設を行ったときに化学腐食を蒙ることである。水晶圧力トランスデューサに組込まれた水圧カプラーは、シリコンオイルを充填した内径〜1mm、長さ〜200mmの柔軟性プラスチック細管からなり、一端はトランスデューサの圧力ポートに固着され、他端はトランスデューサ・ハウジングの端部キャップに結合される。研究中に観察されたかかる水圧カプラーの不都合は、時間経過による緩慢なオイルの漏洩にある。
【0006】
他のシステム[A. Joseph and E. Desa, "An Evaluation of Free- and Fixed-Vane Flow Meters with Curved- and Flat-Bladed Savonius Rotors", Journalof Atmospheric and Oceanic Technology, American Meteorological Society,Vol.11, No.2, pp.525-533(1994)]は、センサや回路基板等の電子部品が配設された水中圧力ハウジングを用いる流量計兼水深表示計の二つのタイプを記載している。これらの計器においては、圧力ハウジングは水流センサ機構の支持部材の一部を形成する端部プレート組立体により閉塞されている。水深を推定するための圧力センサは圧力ハウジングの水平段部に配置されている。この圧力ハウジングは均等に離れた4本のボルトで端部プレート組立体に取付けられている。かかる構成には下記の二つの不都合がある。(1)取付けボルトが突出すること、(2)圧力導入部が突出しているため、A.Joseph等が報告しているように、水流、波動または水流と波動の組合せによる影響により圧力計測の精度が悪化し易い[A. Joseph, J.A.E. Desa, P. Foden, K. Taylor, J. McKeown, and E. Desa, "Evaluation and performance enhancement of a pressure transducer flows, waves, and a combination of flows and waves", Journal of Atmospheric and Oceanic Technology, American Meteorological Society, Vol.17, No.3, pp.357-365(2000)]。
【0007】
潮流、海面レベル、その他多くの海洋学的パラメータを計測する水中圧力デバイスの他の例において、Aanderaa計器(ノルウェイ)は一端に取外し可能な端部キャップ、他端に固定端部キャップを有する金属製円筒ハウジングを使用している。この取外し可能な端部キャップは、当該端部キャップと円筒ハウジングの周縁に形成された径方向に対向するスロットに引っ掛けた二つの金属製クランプを用いて固定されている。この装置においては圧力トランスデューサの圧力導入部は外方に突出し、そのためその近傍における種々の海水の動きにより生ずる圧力計測の誤差を蒙る。
【0008】
金属製の圧力ハウジング及び金属製のネジやボルトまたはクランプなどにより固定される金属製端部キャップからなる公知の水中圧力ハウジングの主な欠点はそれらが長期に海水に曝されて化学的腐食を蒙ることであり、そのため端部キャップの開放が困難になることである。更に、突出部の存在が圧力ハウジングの外観の美観を損ねている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の主たる目的は、湿度やダストの多い野外ステーションにおいて臨時にデータ取出しやバッテリ交換を行う間、空気中の湿度やダストなど全ての空気中に浮遊する粒子の侵入を防止することにより、湿度の低いクリーンな内部環境を維持して水中システムにおけるトランスデューサや電子部品の寿命を改良することである。本発明の他の目的は、ネジ釘やボルト、クランプのような邪魔な突出部があって腐食しがちな公知の固定デバイスを用いることなく、新しい構成の使用により圧力ハウジングの開閉の容易性を改良することである。本発明の更なる他の目的は、トランスデユーサの圧力ポートに信頼性の高い水圧の伝達を可能とし、同時に動的な圧力変動による誤差を最小限にし、塩水による化学的腐食を防止し、圧力導入部近傍に生物付着が生ずるのを抑制することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
したがって、本発明が提供する水中圧力計測システムの圧力ハウジングは下記の構成を有する。一方にトランスデューサ及び電子部品を配置し、他方にバッテリ及び前記電子部品を初期化しまたはデータを取出すためのインターフェースであるコネクタを配置する円盤状隔壁により分離された二つの空室を備えるハウジングと、当該コネクタはO‐リングを備え、前記円盤状隔壁の中心部に配置されて前記二つの空室を電気的に接続し、前記トランスデューサ及び電子部品を収納する空室の防水のための一対の側方O‐リングを備えた第一のシールプレートと、前記第一のシールプレートを所定の位置に固定する第一の環状リテーナと、前記バッテリ及びコネクタを収納する空室の防水のための一対の側方O‐リングを備えた第二のシールプレートと、前記第二のシールプレートを所定の位置に固定する固定手段と、メス型部品と皿頭ネジ状に加工されたオス型部品とから基本的に構成される水圧カプラーと、前記メス型及びオス型部品は前記第一のシールプレートと共にトランスデユーサの一部を形成し、前記メス型及びオス型部品と、前記トランスデューサの端部と前記皿頭ネジとの間に形成された粘性オイル貯留空間と、前記皿頭ネジのネジ部と前期メス型部品との間の空隙により形成される前記トランスデューサの圧力ポートに水圧を伝達するための通路と、によりトランスデューサと周囲の水媒体とを水圧的に接続し、前記第一のシールプレートの軸方向溝に固定された、トランスデューサの機械的安定性を付与する中空円筒のトランスデューサ・リテーナと、前記第一のシールプレートの段部に固定され、電子部品を保持する二つのクランプを備える中空円筒の電子部品支持部材と、金属製中空ボルト内にO‐リングを介して配置された温度センサと、からなることを特徴とする。
【0011】
本発明の一実施形態においては、前記圧力ハウジング本体、第一、第二のシールプレート、第一、第二の環状リテーナ及び固定リングは、海水中や汚染水中に長期に沈設される間に誘発する化学的腐食を防止するために、すべて非金属から製造されていることを特徴とする。本発明の更なる実施形態においては、前記第二のシールプレートの固定手段は、前記第二のシールプレートを所定の位置に固定する第二の環状リテーナと、該第二の環状リテーナを固定する固定リングとからなることを特徴とする。本発明の更なる他の実施形態においては、前記水圧カプラーのメス型部品及びオス型部品は、銅、銅合金または圧力導入部近傍の生物付着を防止し得る他の材料から選択された材料により形成されることを特徴とする。
【0012】
本発明の他の実施形態においては、前記水圧カプラーは、前記圧力ハウジングの平坦なシールプレート面に沿った平坦な端面を備え、水流、波動または水流と波動の組合せによる影響から動的に誘発される圧力計測の不正確さを減ずることを特徴とする。更に、本発明の実施形態によれば、前記圧力ハウジングは、金属製の円筒カラーを有する支持部材に支持され、該円筒カラーは圧力ハウジング外面の溝部と円筒カラー間に狭着される非金属製のクッションカラーを備えることを特徴とする。本発明の更なる他の実施形態においては、前記非金属製の圧力ハウジングは、その外面を保護する自己粘着性ポリエステルフィルムを備え、海洋生物や金属製支持部材の打痕作用を防止し、長期の沈設後に海水中から回収したときに容易に清浄化が可能であることを特徴とする。本発明の他の実施形態によれば、前記圧力ハウジング及びその支持部材は、外面に自己粘着性の透明なポリエステルフィルムを備え、圧力ハウジング及び四児部材の当初の色彩や肌合いを維持し、圧力ハウジング表面の印字を保護することを特徴とする。
【0013】
(1)湿度やダストの多い野外ステーションにおいて臨時にデータ取出しやバッテリ交換を行う間、空気中の湿度やダストなど全ての空気中に浮遊する粒子の侵入を防止することにより、湿度の低いクリーンな内部環境を維持して水中システムにおけるトランスデューサや電子部品の寿命を改良する課題を解決するため、本発明のシステムは、二つの独立した空室、トランスデューサ及び電子部品を専用に収納するトランスデューサ及び電子部品室とバッテリ及びコンピュータのインターフェースコネクタを専用的に収納するバッテリ及びコネクタ室を提供し、それによって、湿度やダストの多い海岸の環境にあることの多い、野外ステーションにおいて行われる臨時のデータ取出しやバッテリ交換の間に、空気中の湿度やダストなど全ての空気中に浮遊する粒子の侵入を防止することにより、環境に敏感なトランスデューサと電子部品をクリーン且つ低湿度の環境で収納する手段を提供する。更に、前記二つの空室は単一の非金属材料から製造されるため簡単、軽量且つ海洋環境において耐腐食性を示す。
【0014】
(2)ネジ釘やボルト、クランプのような邪魔な突出部があって腐食しがちな慣例的な固定デバイスを用いることなく、新しい構成の使用により圧力ハウジングの開閉の容易性を改良する課題を解決するため、本発明によるシステムは、トランスデューサ及び電子部品室のシールプレートを所定の位置に固定するための、ネジ部を有する非金属製環状リテーナを提供する。更に、本発明によるシステムは、バッテリ及びコネクタ室の中心部にネジ部を有する円柱を備えた非金属製シールプレートを提供する。これは当該シールプレートの開放を問題なく容易にする簡単な機構として機能する。
【0015】
当該シールプレートは、ネジ切りされた中央のオス型部を備え、簡単に挿入されて円筒形圧力ハウジング内面に形成された段部に設置される。ネジ切りされた(開放時に使用するメス型部)非金属製環状リテーナが前記位置のシールプレート上に配置され、ネジ切りされた非金属固定リングがシールプレートと環状リテーナを所定の位置に維持する。更に、本発明のシステムは、バッテリ及びコネクタ室を容易に開放するために、始めに前記固定リングのネジを弛めて、環状リテーナを取り外し、逆向きにした環状リテーナのメスネジとシールプレートのオスネジを結合して環状リテーナと共にシールプレートを引き出す。
【0016】
(3)トランスデユーサの圧力ポートに信頼性の高い水圧の伝達を可能とし、同時に動的な圧力変動による誤差を最小限にし、塩水による化学的腐食を防止し、圧力導入部近傍に生物付着が生ずるのを抑制する課題を解決するため、本発明のシステムは、基本的にオス型部品とメス型部品とからなる水圧カプラーを提供する。銅の円柱ロッドから加工した皿頭スクリューと内外面にネジ部を有する銅円筒ロッド夫々が水圧カプラーのオス型及びメス型部品を構成する。これらの部品は、圧力トランスデューサの前端と皿頭スクリューとの間の空間に貯留される粘性オイルと共に、本発明によるシステムの水圧カプラーを形成する。水圧カプラのオス型とメス型部品とのネジ部間の空隙が、オイル媒体を介してトランスデューサの圧力ポートへ海水圧力を伝達する通路を提供し、それによって周囲の海水と圧力トランスデューサとの水圧的連結を行う。
【0017】
水圧カプラーの銅材料は、J.E.Huguenin等が報告しているように海洋生物を排除する性質を有するが故に、光が透過する深度の水媒体に長期に曝されている間に生物付着によって圧力導入部が閉塞する可能性を排除する[J.E. Huguenin and F.J. Ansuini, "The advantages and limitations of using copper material in marine aquaculture", Proc. IEEE Oceans' 75,pp.444-453(1975)]。水圧カプラー内に存在する粘性オイルは感圧素子と海水の物理的接触を阻止し、同時に海水圧力をトランスデューサに伝達する(即ち水圧的結合を行う)。本発明によるシステムの水圧カプラーは、単にオス型部品のネジを弛めてスロットから外すことによりオイルの交換が容易に可能であり、圧力ポートにオイルを注入し、再びそれをネジ締めすればよく、そのためオイル貯留部に気泡や他の閉塞中空部を生ずることを防止できる。
【0018】
本発明によるシステムの水圧カプラーは圧力ハウジングのシールプレートと一体化するのに適している。螺旋状オイル通路の時定数は、第一に風により誘発される重力波、第二に船やボートの作動が原因となる、圧力計測中の高周波振動に対する或るレベルの機械的フィルタを提供する。本発明によるシステムの水圧カプラーは、圧力ハウジングの平坦なシールプレートに沿ったコンパクトな平坦面であるので、A.Joseph等が報告しているように、水流、波動または水流と波動の組合せによる影響から動的に誘発される圧力計測の不正確さを最小化できる[A. Joseph, J.A.E. Desa, P. Foden, K. Taylor, J. McKeown, and E. Desa, "Evaluation and performance enhancement of a pressure transducer flows, waves, and a combination of flows and waves", Journal of Atmospheric and Oceanic Technology, American Meteorological Society, Vol.17, No.3, pp.357-365(2000)]。
【0019】
水圧カプラーの簡単なデザインは、本発明による水中圧力計測システムの新規な圧力ハウジングと相俟って、公知技術に比しより容易且つより経済的に製造することが可能である。したがって、本発明による水中圧力計測システムの新規な圧力ハウジングに組込まれた水圧カプラーは下記文献の記載における総ての公知の水圧カプラーより優れている。[J.H. Filloux "Deep sea tide guage with optical readout of Bourdon tube rotations",Nature, Vol.226, pp.935-937(1970)]、[G. Dietrich, K. Kalle, W.Kraus, and G. Siedler"Measurement of water level variations", General Oceanography:An Introduction,pp.128-131(1980)]、[E. Desa, A. Joseph, D. Rodrigues, V.N. Chodankar and S. Tengali"An improved hydraulic coupling device for use with in-water pressure based system" pending Indian Patent Application No.487/DEL/99]
【0020】
【発明の実施の形態】
付図を参照して本発明を説明する。図1は水中圧力計測システムに使用される公知の方法を示す断面図である。図2は本発明による水中圧力計測システムにおける新規な圧力ハウジングの断面図を示す。図3は本発明による水中圧力計測システムにおける新規な圧力ハウジングの支持部材の断面図を示す。図4は本発明による圧力ハウジングに装着された圧力トランスデューサにより計測された海面レベルの時系列の記録である。図5は本発明による圧力ハウジングに装着された温度トランスデューサにより計測された水温の時系列記録である。図6は本発明による圧力ハウジング内に装着されたデータ自動記録計により記録されたバッテリ電圧の時系列の記録である。
【0021】
図1は、水中圧力計測システムに用いられている先行技術の慣例的方法を示す典型的設計例である。主として海洋使用基準材料で造られた単一の円筒状ハウジング(1)からなり、該ハウジング(1)は固定端部キャップ(2)とハウジング(1)の壁にネジ(4)で固定された取外し可能な端部キャップ(3)を有する。圧力トランスデューサ(5)が端部キャップ(3)に嵌合され、水圧カプラー・デバイス(6)が端部キャップ(3)に取付けられている。一群の電子回路基板(7)が一組の垂直支持柱(8)に固く支持されてハウジング(1)内に封入されている。二本の円筒形管(9)が、電子回路及びセンサに給電するバッテリを保持するキャップ(10)にシールされている。全組立体は、取外し可能な端部キャップ(3)上に組立てられ支持されており,0リング(11)により防水性が保証されている。
【0022】
図2は、本発明による水中圧力計測システムのための新たな圧力ハウジングの断面図であり、主として、単一の固体材料から作製された2つの空室(13)、(14)を有する円筒状圧力ハウジング(12)からなる。2つの空室を分離する円盤状隔壁(15)が形成されている。空室(13)内にはトランスデューサや電子部品が支持されており、野外ステーションにおいて開放されることはない。空室(14)内にはバッテリや電気コネクタが配置されており、該電気コネクタはコンピュータまたは他のデバイスのインターフェースとして、電子部品の初期化やデータ取出しを可能にする。このことは環境的に敏感な電子部品やトランスデューサを、外部ステーションで臨時に行うデータの取出しや機器の初期化またはバッテリー交換の間に遭遇する可能性のある、空気中の浮遊粒子、ダスト、湿度等の悪影響から保護する。
【0023】
電気コネクタ(16)は円盤状隔壁(15)の中心部にO‐リング(17)を介して軸方向に配置され、2つの空室(13)、(14)を電気的に接続する。シールプレート(18)は側方に1対のO‐リング(19)、(20)を備えて、トランスデューサ及び電子部品室(13)の防水を行う。環状リテーナ(24)はシールプレート(18)を計画された位置に固定する。もう一つのシールプレート(21)は1対の側方O‐リング(22)、(23)を備えて、バッテリ及びコネクタ室(14)の防水を可能とする。
【0024】
環状リテーナ(25)がシールプレート(21)を計画した場所に位置決めし、固定リング(26)がリテーナリング(21)を固定する。そのため、ネジ釘やボルト、ナットやクランプを使用せずに簡明有利な固定手段となる。本発明による新規な圧力室で使用する前記固定手段は全てが非金属で製作され、海水中に長期の沈設の間に生ずる化学的腐食の可能性を排除できる。
【0025】
本発明によるシステムは、基本的にメス型部品(28)と皿頭スクリュー(29)の形状に機械加工されたオス型部品とからなる水圧カプラーを提供する。これら両部品は、圧力ハウジング(12)のトランスデューサ及び電子部品室(13)におけるシールプレート(18)と共に圧力トランスデユーサ(30)の一部を形成する。
【0026】
これらの両部品は、圧力トランスデューサ(30)の前端と皿頭スクリュー(29)との間に形成される空間に貯留される粘性オイル及び前記オス型とメス型両部品(29)、(28)とのネジ部間の狭い空隙と共に、トランスデューサ(30)の圧力ポートへ海水圧力を伝達する必要通路を提供する。それによって、圧力トランスデューサの周囲の塩水媒体への水圧的連結がなされる。
【0027】
本発明のシステムにおける水圧カプラーは、単にオス型部品(29)のネジを回してスロットからはずし、圧力ポートにオイルを注入し再度ネジ止めすることによって簡単にオイルの交換ができる。このため、オイル貯留部を空気泡やその他の中空物で閉塞することを防止する。
【0028】
シールプレート(18)に刻設された軸方向溝部の内面のネジに固定された中空の円筒状トランスデューサ・リテーナ(31)は圧力トランスデューサ(30)の機械的安定性を付与する目的を果たす。シールプレート(18)の段部外面のネジに固定されたもう一つの中空円筒(32)は4個の同じネジ(35)を使用して2つのクランプ(33)を支持し、該クランプ(33)は回路基板(34)を支持する手段となる。
【0029】
金属ボルト(36)に形成された中空円筒状空間は、O‐リング(37)を介して防水性が付与し、水温を計測する温度センサ(38)を配置する手段となる。バッテリ(39)は回路やセンサ、及び初期化やデータ取出しに用いるコンピュータのインターフェ−ス手段(40)に給電する。
【0030】
図3は支持部材(41)の断面図であり、支持部材(41)は2つの目穴付きナット(42)と2つのカラー(43)及び2つの非金属クッション・カラー(44)を有し、該クッション・カラー(44)は圧力ハウジング(12)とカラー(43)との間にサンドウィッチされていくつかの同じスクリュー(45)により共に結合される。この装置は海中で使用される装置に圧力ハウジング(12)を簡単に支持する手段として役立つ。
【0031】
図4は本発明による圧力ハウジング内に装着された圧力トランスデューサ及び電子部品により計測された海面レベルの時系列の記録である。Fig.5は本発明による圧力ハウジング内に装着された温度トランスデューサ及び電子部品により計測された水温の時系列の記録である。Fig.6は本発明による圧力ハウジング内に装着されたデータ自動記録計により記録されたバッテリ電圧の時系列の記録である。
【0032】
本発明は2つの空室(13)、(14)を備える円筒形ハウジング(12)からなる水中圧力計測システムに使用する新規な圧力ハウジングを提供する。円筒形ハウジング(12)は円盤状隔壁(15)によって分離され、互いに分離した2つの空室(13)、(14)を形成する。一方の空室(13)はトランスデューサ(30)及び電子部品(34)を配置するために専用され、他の空室(14)はバッテリ(39)及び電気コネクタ(16)の配置に専用される。該電気コネクタ(16)は電子部品の初期化やデータ取出しに用いるコンピュータまたは他のデバイスのインターフェースであってもよい。
【0033】
電気コネクタ(16)はO‐リング(17)を介して円盤状隔壁(15)の中心部に軸方向に配置され、2つの空室(13)、(14)を電気的に接続する目的を果たす。シールプレート(18)は1対の側方O‐リング(19)、(20)を備え、トランスデューサ及び電子部品室(13)の防水性を可能とする。環状リテーナ(24)がシールプレート(18)を指定された位置に固定し、他のシールプレート(21)が1対の側方O‐リング(22)、(23)を備えてバッテリ及びコネクタ室(14)の防水性を可能とする。環状リテーナ(25)がシールプレート(21)を指定された位置に位置決めし、固定リング(26)が環状リテーナ(25)を固定する。そのため、ネジやボルト、ナットやクランプを使用せずに簡明有利な固定手段提供する。
【0034】
基本的にメス型部品(28)と皿頭スクリュー(29)の形状に機械加工されたオス型部品とからなる水圧カプラーは、前記両部品が、圧力ハウジング(12)のトランスデューサ及び電子部品室(13)におけるシールプレート(18)とともに、圧力トランスデユーサ(30)の一部を形成し、前記両部品は、圧力トランスデューサ(30)の前端と皿頭スクリュー(29)との間の空間に貯留される粘性オイル及び水圧カプラーのオス型部品(29)のネジとメス型部品(28)のネジとの間の狭い空隙と共に、トランスデューサ(30)の圧力ポートへ海水圧力を伝達する必要通路を提供する。それによって、圧力トランスデューサを周囲の塩水媒体に水圧的に連結する。
【0035】
シールプレート(18)に刻設された軸方向溝部の内面ネジに固定された中空の円筒状トランスデューサ・リテーナ(31)は圧力トランスデューサ(30)の機械的安定性を付与し、シールプレート(18)の段部外面のネジに固定された、4個の同じネジ(35)を使用して2つのクランプを支持するための他の中空円筒(32)は回路基板(34)を支持する手段となり、水温を計測する温度センサ(38)を配置する金属ボルト(36)に形成された中空空間は、O‐リング(37)により防水性が付与される。バッテリ(39)は回路やセンサ及び初期化やデータ取出しに用いるコンピュータのインターフェ−ス手段(40)に給電する。
【0036】
圧力ハウジング(12)は分離されたトランスデユーサ及び電子部品室(13)を備える。そのため、野外ステーションで行われる臨時のデータ取出しや機器の初期化またはバッテリ交換の際、湿度や埃、全ての浮遊粒子などの空気中の含有物が入るのを避け得るので、その周囲は低湿度でクリーンな環境に維持することができ、トランスデューサ(30)及び電子部品(34)の寿命が改善される。圧力ハウジング(12)は分離したバッテリ及びコネクタ室(14)を備えるので、圧力ハウジング(12)内に配置された計測機器の主用部を構成するトランスデューサ(30)及び電子部品(34)の周囲のクリーンな環境を汚染することがなく、野外ステーションで行われる臨時のデータ取出しや機器の初期化またはバッテリ交換を可能とする。
【0037】
圧力ハウジング(12)の分離された2つの空室(13)(14)は、頑丈さと正確さのため単一固体材料から製造される。圧力ハウジング(12)の本体、シールプレート(18)、(21)、環状リテーナ(24)、(25)及び固定リング(26)は全て非金属材料から製造され、海水中や汚染された水中に長い間沈設されたときの化学的誘発される腐食を防止する。シールプレート(21)を指定された位置に位置決めする環状リテーナ(25)、及び圧力ハウジング(12)を閉鎖する固定リング(26)を使用する固定手段は、慣例的に用いられている突出部を形成するボルトやナットまたはクランプの使用の回避を可能にする。
【0038】
水圧カプラーはメス型(28)及びオス型部品(29)を備え、両部品の材料は銅または銅合金から選択され、それにより圧力導入部近傍の生物付着を阻止する。水圧カプラーは、圧力ハウジング(12)のシールドプレート(18)の中心に位置しながら、平坦なシールプレートに沿った平坦な端面を提供するので、流動や波動または流動と波動の合成とによる影響からの動的に誘導される圧力計測の不正確さを軽減する。
【0039】
水圧カプラー装置の技術は、単にオス型部品(29)のネジを弛めてスロットから外し、圧力ポートにオイルを注入し、再度オス型部品(29)をネジ止めすることによりオイル交換を容易にする。このため、オイル貯留空間を空気泡やその他の中空物で閉塞することを防止する。本水圧カプラーの簡単なデザインは従来ののものより容易且つ経済的に構成が可能であり、同時に、かかる装置に望まれる基本的要件の全てを満足する。
【0040】
圧力ハウジング(12)は、2つの円筒カラー(43)を備えるステンレス鋼の支持部材を有しているので、海中に配置するとき適当なデバイスに容易に支持することが可能となる。支持部材の円筒カラー(43)は、金属製カラー(43)と非金属製の圧力ハウジング(12)外面に設けられた2つの溝部の曲面との間にサンドウィッチされる非金属製のクッションカラー(44)を備えているので、金属製カラーによる圧力ハウジングの打痕を防止する。
【0041】
透明なポリエステルフィルムの粘着性ステッカが、非金属製圧力ハウジング表面を海洋生物の付着から保護し、金属製支持部材の打痕作用を防止するため用いられる。これにより、圧力ハウジングと支持部材の健全性を強化でき、長い沈設の後に海水中から回収したときの浄化が問題なく行うことができる。
【0042】
本発明による装置は、3ヶ月の間ゴア地方のツアリ河口で海面と水温の時系列の記録を(レコダーのバッテリ電圧の時系列データと共に)実施してきた。本発明による装置は効果的に作動し、何ら問題点がないことが観察できた。水圧カプラーの性能は、粘性オイルの保持性や海洋生物の付着など可視的指標においても優れていることが判明した。有効性を判定する目的で、透明なポリエステルフィルムの粘着性ステッカを装置の一部に貼付たが、貼付により保護しなかった部分と較べて軟体動物の付着が劇的に減少しており健全性を保持していた。更に、透明なポリエステルフィルムの粘着性ステッカで保護された部分の清浄化は、保護しなかった部分の清浄化より極めて容易であった。
【0043】
【発明の効果】
本発明の主たる効果は下記の通りである。
1.湿度やダストの多い野外ステーションにおいて、臨時にデータ取出しやバッテリ交換を行う場合でも、空気中の湿度やダストなど全ての空気中に浮遊する粒子の侵入を防止するので、トランスデューサや電子部品の周囲を低湿度且つクリーンな環境に維持しそれらの寿命を改良する。
2.新しい構成の固定手段の使用により、圧力ハウジングの開閉に困難がなく、ネジ釘やボルト、クランプのような邪魔な突出部があって腐食しがちな固定手段の採用を排除できる。
3.コンパクトで非腐食性であり生物付着防止性を有する水圧カプラーを使用することにより、トランスデユーサの圧力ポートに信頼性のある水圧の伝達を可能とし、同時に動的な圧力変動による誤差を最小限にし、塩水による化学的腐食を防止し、圧力導入部の近傍に生物付着が生ずるのを抑制する。
4.海洋環境で使用する簡明、軽量且つ非腐食性の水圧計測システムを提供する。
5.打痕作用を防止する手段を提供し、それにより、圧力ハウジング及び支持デバイスの健全性を強化し、長期の沈設後に海水中より回収したときの容易な清浄化を可能とする。
6.水圧カプラーのより簡単なデザインを提供し、それにより、極めて容易且つ経済的に製造可能であり、同時にかかる装置に期待される全ての基本的要求を満たすことができる。
7.水圧カプラーに備える螺旋状オイル通路の時定数が、圧力計測中に生ずる高周波振動のあるレベルにおける機械的フィルターの役割を果たす。かかる高周波振動は第1に風により引き起こされる重力波、第2に船やボートによる波動が原因となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】
水中圧力計測システムに使用される公知の方法を示す断面図である。
【図2】
本発明による水中圧力計測システムにおける新規な圧力ハウジングの断面図を示す。
【図3】
本発明による水中圧力計測システムにおける新規な圧力ハウジングの支持部材の断面図を示す。
【図4】
本発明による圧力ハウジングに装着された圧力トランスデューサにより計測された海面レベルの時系列の記録である。
【図5】
本発明による圧力ハウジングに装着された温度トランスデューサにより計測された水温の時系列記録である。
【図6】
本発明による圧力ハウジング内に装着されたデータ自動記録計により記録されたバッテリ電圧の時系列の記録である
【符号の説明】
12 圧力ハウジング、13 トランスデューサ及び電子部品室、14 バッテリ及びコネクタ室、15 円盤状隔壁、18,21 シールプレート、24,25 環状リテーナ、26 固定リング、28 水圧カプラーのメス型部品、29 水圧カプラーのオス型部品、30 圧力トランスデューサ、34 電子部品、16 コネクタ、39 バッテリ
Claims (8)
- 水中圧力計測システムの圧力ハウジングにおいて、
一方にトランスデューサ及び電子部品を配置し、他方にバッテリ及び前記電子部品を初期化しまたはデータを取出すためのインターフェースであるコネクタを配置する円盤状隔壁により分離された二つの空室を備えるハウジングと、
当該コネクタはO‐リングを備え、前記円盤状隔壁の中心部に配置されて前記二つの空室を電気的に接続し、
前記トランスデューサ及び電子部品を収納する空室の防水のための一対の側方O‐リングを備えた第一のシールプレートと、
前記第一のシールプレートを所定の位置に固定する第一の環状リテーナと、
前記バッテリ及びコネクタを収納する空室の防水のための一対の側方O‐リングを備えた第二のシールプレートと、
前記第二のシールプレートを所定の位置に固定する固定手段と、
メス型部品と皿頭ネジ状に加工されたオス型部品とから基本的に構成される水圧カプラーと、
前記メス型及びオス型部品は前記第一のシールプレートと共にトランスデユーサの一部を形成し、
前記メス型及びオス型部品と、前記トランスデューサの端部と前記皿頭ネジとの間に形成された粘性オイル貯留空間と、前記皿頭ネジのネジ部と前期メス型部品との間の空隙により形成される前記トランスデューサの圧力ポートに水圧を伝達するための通路と、によりトランスデューサと周囲の水媒体とを水圧的に接続し、
前記第一のシールプレートの軸方向溝に固定された、トランスデューサの機械的安定性を付与する中空円筒のトランスデューサ・リテーナと、
前記第一のシールプレートの段部に固定され、電子部品を保持する二つのクランプを備える中空円筒の電子部品支持部材と、
金属製中空ボルト内にO‐リングを介して配置された温度センサと、からなることを特徴とする圧力ハウジング。 - 前記圧力ハウジング、第一、第二のシールプレート、第一、第二の環状リテーナ及び固定リングは、すべて非金属から製造され、海水または汚染水中に長期に沈設されている間の化学的腐食を防止することを特徴とする請求項1記載の圧力ハウジング。
- 前記第二のシールプレートの固定手段は、前記第二のシールプレートを所定の位置に固定する第二の環状リテーナと、該第二の環状リテーナを前記圧力ハウジングに固定する固定リングとからなることを特徴とする請求項1記載の圧力ハウジング。
- 前記水圧カプラーのメス型及びオス型部品は、銅、銅合金または生物付着を防止し得る材料から選択された材料により形成されることを特徴とする請求項1記載の圧力ハウジング。
- 前記水圧カプラーは、前記圧力ハウジングの平坦なシールプレート面に沿った平坦な端面を有し、水流、波動または水流と波動の組合せによる影響から動的に誘発される圧力計測の不正確さを減ずることを特徴とする請求項1記載の圧力ハウジング。
- 前記圧力ハウジングは、金属製の円筒カラーを有する支持部材に支持され、該円筒カラーは圧力ハウジング外面の溝内に接する非金属製のクッションカラーを備えて、金属製カラーによる圧力ハウジングの打痕作用を防止することを特徴とする請求項1記載の圧力ハウジング。
- 前記圧力ハウジングは、その外面に自己粘着性のポリエステルフィルムを備え、圧力ハウジング外面の生物付着と打痕を防止し、海水中から回収したときの清浄化を容易にすることを特徴とする請求項1記載の圧力ハウジング。
- 前記圧力ハウジング及びその支持部材は、外面に透明な自己粘着性のポリエステルフィルムを備え、圧力ハウジング及び支持部材の当初の色彩及び肌合いを維持することを特徴とする請求項6記載の圧力ハウジング。
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
PCT/IN2002/000050 WO2003081197A1 (en) | 2002-03-21 | 2002-03-21 | Pressure housing for in-water pressure based systems |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005520165A true JP2005520165A (ja) | 2005-07-07 |
JP3829137B2 JP3829137B2 (ja) | 2006-10-04 |
Family
ID=11076419
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003578882A Expired - Fee Related JP3829137B2 (ja) | 2002-03-21 | 2002-03-21 | 水中圧力計測システムの圧力ハウジング |
Country Status (8)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3829137B2 (ja) |
KR (1) | KR100501033B1 (ja) |
AU (1) | AU2002242937B2 (ja) |
DE (1) | DE10296693T5 (ja) |
DK (1) | DK200300396A (ja) |
GB (1) | GB2390163B (ja) |
NO (1) | NO20031170D0 (ja) |
WO (1) | WO2003081197A1 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE102004022503A1 (de) * | 2004-03-23 | 2005-10-13 | Micro-Epsilon Messtechnik Gmbh & Co Kg | Berührungsloser Sensor |
DE102004031582A1 (de) | 2004-06-29 | 2006-02-09 | Endress + Hauser Gmbh + Co. Kg | Duckaufnehmer |
DE102015011974A1 (de) | 2015-09-12 | 2017-03-16 | Hydac Electronic Gmbh | Sensoreinrichtung, insbesondere für maritime Anwendungen |
-
2002
- 2002-03-21 AU AU2002242937A patent/AU2002242937B2/en not_active Ceased
- 2002-03-21 WO PCT/IN2002/000050 patent/WO2003081197A1/en active IP Right Grant
- 2002-03-21 JP JP2003578882A patent/JP3829137B2/ja not_active Expired - Fee Related
- 2002-03-21 KR KR10-2003-7004023A patent/KR100501033B1/ko not_active IP Right Cessation
- 2002-03-21 DE DE10296693T patent/DE10296693T5/de not_active Ceased
- 2002-03-21 GB GB0305853A patent/GB2390163B/en not_active Expired - Fee Related
-
2003
- 2003-03-14 DK DK200300396A patent/DK200300396A/da not_active Application Discontinuation
- 2003-03-14 NO NO20031170A patent/NO20031170D0/no not_active Application Discontinuation
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
GB2390163A (en) | 2003-12-31 |
DK200300396A (da) | 2003-05-30 |
DE10296693T5 (de) | 2004-11-11 |
AU2002242937A1 (en) | 2003-10-08 |
WO2003081197A1 (en) | 2003-10-02 |
JP3829137B2 (ja) | 2006-10-04 |
NO20031170D0 (no) | 2003-03-14 |
KR100501033B1 (ko) | 2005-07-18 |
GB0305853D0 (en) | 2003-04-16 |
AU2002242937B2 (en) | 2005-04-28 |
KR20030090599A (ko) | 2003-11-28 |
GB2390163B (en) | 2005-03-16 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5116674B2 (ja) | 低コストのプラスチック製超音波式水量計のための構築方法 | |
US8473262B2 (en) | Self-cleaning submerged instrumentation | |
AU703366B2 (en) | Ultrasonic probes for use in harsh environments | |
US6568266B1 (en) | Pressure housing for in-water pressure based systems | |
KR101841594B1 (ko) | 방수기능이 구비된 부력식 해양 관측 장치 | |
EP3001176A1 (en) | Sensor for monitoring corrosion and method of manufacturing the same | |
JP3829137B2 (ja) | 水中圧力計測システムの圧力ハウジング | |
EA001747B1 (ru) | Гидрофонный модуль для морского сейсмического кабеля | |
US5578751A (en) | Oceanographic sensor suite wet well system | |
CN109631858A (zh) | 一种便携式浮子型自动验潮仪 | |
Gust | Tools for oceanic small‐scale, high‐frequency flows: metal‐clad hot wires | |
CN114199207A (zh) | 一种海洋双温度电导率剖面测量仪 | |
CN1243242C (zh) | 深海异常环境物理化学量探测装置 | |
CN209166415U (zh) | 万向水平仪 | |
EP3648907B1 (en) | Antifouling accessory for field deployed sensors and instruments | |
US5824911A (en) | Fluid pressure measuring device interface | |
JP2003227881A (ja) | 塩分測定機器及び塩分測定機能を備えた漂流ブイ | |
CN215064634U (zh) | 一种海洋水文环境测量设备保护装置 | |
Williams | Issues affecting current meter design | |
CN2665716Y (zh) | 一种深海异常环境物理化学量探测装置 | |
US4122721A (en) | Water sampling bucket | |
CN209326641U (zh) | 一种便携式浮子型自动验潮仪 | |
CN201181234Y (zh) | 防水防潮耐腐蚀数字显示的电子秤 | |
CN210894694U (zh) | 一种新型深水耐压结构 | |
French et al. | Fluid Pressure Measuring Device Interface |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20060517 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20060704 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20060710 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |