JP2005519870A - 抗菌活性をもつアリール置換オキサゾリジノン類 - Google Patents

抗菌活性をもつアリール置換オキサゾリジノン類 Download PDF

Info

Publication number
JP2005519870A
JP2005519870A JP2003538164A JP2003538164A JP2005519870A JP 2005519870 A JP2005519870 A JP 2005519870A JP 2003538164 A JP2003538164 A JP 2003538164A JP 2003538164 A JP2003538164 A JP 2003538164A JP 2005519870 A JP2005519870 A JP 2005519870A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
alkyl
ring
alkoxy
group
substituted
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2003538164A
Other languages
English (en)
Inventor
グレイヴストック,マイケル・バリー
Original Assignee
アストラゼネカ アクチボラグ
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by アストラゼネカ アクチボラグ filed Critical アストラゼネカ アクチボラグ
Publication of JP2005519870A publication Critical patent/JP2005519870A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D417/00Heterocyclic compounds containing two or more hetero rings, at least one ring having nitrogen and sulfur atoms as the only ring hetero atoms, not provided for by group C07D415/00
    • C07D417/14Heterocyclic compounds containing two or more hetero rings, at least one ring having nitrogen and sulfur atoms as the only ring hetero atoms, not provided for by group C07D415/00 containing three or more hetero rings
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P31/00Antiinfectives, i.e. antibiotics, antiseptics, chemotherapeutics
    • A61P31/04Antibacterial agents

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Communicable Diseases (AREA)
  • Pharmacology & Pharmacy (AREA)
  • Oncology (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
  • Heterocyclic Carbon Compounds Containing A Hetero Ring Having Nitrogen And Oxygen As The Only Ring Hetero Atoms (AREA)
  • Agricultural Chemicals And Associated Chemicals (AREA)
  • Plural Heterocyclic Compounds (AREA)

Abstract

式(I)の化合物、またはその医薬的に許容できる塩もしくはインビボ加水分解性エステル[式中:たとえばHETは、N−結合5員完全不飽和または部分不飽和複素環式環であり、あるいはHETは、N−結合6員ジヒドロ−ヘテロアリール環であり;Qは、たとえばQ1またはQ2であり;RおよびRは、独立して水素またはフルオロであり;Tは、たとえば(TAa1)または(TAa2)であり;R4hおよびR5hは、独立してたとえば水素、ハロ、トリフルオロメチル、シアノ、ニトロおよび(1-4C)アルコキシから選択される]は、抗菌薬として有用である;それらの製造方法およびそれらを含有する医薬組成物を記載する。
【化1】

Description

発明の詳細な説明
本発明は、抗生物質系化合物、特に置換オキサゾリジノン環を含む抗生物質系化合物に関する。本発明はさらに、それらの製造方法、それらの製造に有用な中間体、療法薬としてのそれらの使用、およびそれらを含有する医薬組成物に関する。
国際微生物委員会(international microbial community)は、抗生物質耐性の発現により現在用いられている抗微生物薬が無効となる菌株が生じる可能性があるという強い懸念を表明し続けている。一般に、病原菌はグラム陽性病原体またはグラム陰性病原体に分類できる。グラム陽性およびグラム陰性両方の病原体に対して有効な活性をもつ抗生物質系化合物は、一般に広域活性スペクトルをもつとみなされる。本発明化合物は、グラム陽性病原体および特定のグラム陰性病原体の両方に対して有効であるとみられる。
グラム陽性病原体、たとえばスタフィロコッカス属(Staphylococci)、エンテロコッカス属(Enterococci)およびストレプトコッカス属(Streptococci)は、いったん樹立すると治療が困難でありかつ院内環境から根絶するのが困難な耐性菌株を発現するので、特に重大である。そのような菌株の例は、メチシリン耐性スタフィロコッカス(MRSA)、メチシリン耐性コアグラーゼ陰性スタフィロコッカス(MRCNS)、ペニシリン耐性肺炎連鎖球菌(Streptococcus pneumoniae)および多剤耐性エンテロコッカス・フェシウム(Enterococcus faecium)である。
そのような耐性グラム陽性病原体の処置に臨床効果をもつ主な抗生物質はバンコマイシンである。バンコマイシンは糖ペプチドであり、腎毒性および聴器毒性を伴う。さらに、かつきわめて重大であるが、バンコマイシンおよび他の糖ペプチドに対する抗菌薬耐性も出現しつつある。この耐性は定常的な速度で増加しており、グラム陽性病原体の処置におけるこれらの薬剤の有効性を次第に低下させている。インフルエンザ菌(H.influenzae)およびモラクセラ・カタラーリス(Moraxella catarrhalis)を含めた特定のグラム陰性菌株により起きる上気道感染症の治療に用いられているβ−ラクタム類、キノロン類およびマクロライド類などの薬剤に対する耐性の出現も、現在増加している。
オキサゾリジノン環を含む特定の抗生物質系化合物が当技術分野で報告されている(たとえばWalter A. Gregory et al,J.Med.Chem. 1990, 33, 2569-2578;およびChung-Ho Park et al,J.Med.Chem. 1992, 35, 1156-1165)。5−アセトアミドメチル側鎖をもつそのような抗菌性オキサゾリジノン化合物は、哺乳動物ペプチダーゼ代謝を受ける可能性がある。さらに、既知の抗菌薬に対する細菌耐性は、たとえば下記により発現する可能性がある:(i)細菌に活性結合部位が生じ、それまでは有効であったファルマコフォア(pharmacophore)の効力を低下させ、または遅滞させる、(ii)特定のファルマコフォアを化学的に不活性化する手段が生じる、ならびに/あるいは(iii)排出機序の発現および/またはアップレギュレーション。したがって、好ましい薬理学的プロフィールをもつ新規な抗菌薬、特に新規ファルマコフォアを含む化合物を見いだすことが常に求められている。
本発明者らは、アリール環自体がさらに置換されたアリール置換オキサゾリジノン環を含む新規クラスの抗生物質系化合物を見いだした。これらの化合物は、MRSAおよびMRCNSを含めたグラム陽性病原体、特にバンコマイシンに耐性を示す種々の菌株、およびアミノグリコシドと臨床的に用いられているβ−ラクタム類の両方に耐性であるエンテロコッカス・フェシウム菌株、ならびに選好性(fastidious)グラム陰性菌株、たとえばインフルエンザ菌、モラクセラ・カタラーリス、マイコプラズマ属菌種およびクラミジア属(chlamydia)菌株に対する有用な活性をもつ。
したがって本発明は、式(I)の化合物、またはその医薬的に許容できる塩もしくはインビボ加水分解性エステルを提供する:
Figure 2005519870
[式中:
HETは、N−結合5員完全不飽和または部分不飽和複素環式環であり、(i)さらに1〜3個の窒素異種原子を含むか、または(ii)さらにOおよびSから選択される異種原子を場合によりさらに窒素異種原子と共に含み;この環は結合N原子に隣接するC原子以外のC原子においてオキソ基またはチオキソ基で置換されていてもよく;および/またはこの環は結合N原子に隣接するC原子以外のいずれかの可能なC原子において置換基Rsで置換されていてもよく;
Rsは下記の群から選択され:
(Rsa):ハロゲン、(1-4C)アルコキシ、(2-4C)アルケニルオキシ、(2-4C)アルケニル、(2-4C)アルキニル、(3-6C)シクロアルキル、(3-6C)シクロアルケニル、アミノ、(1-4C)アルキルアミノ、ジ-(1-4C)アルキルアミノ、(2-4C)アルケニルアミノ、(1-4C)アルキルカルボニルアミノ、(1-4C)アルキルチオカルボニルアミノ、(1-4C)アルキル-OCO-NH-、(1-4C)アルキル-NH-CO-NH-、(1-4C)アルキル-NH-CS-NH-、(1-4C)アルキル-SO2-NH-または(1-4C)アルキル-S(O)q-(qは0、1または2である);
あるいは、Rsは下記の群から選択され:
(Rsb):(1-4C)アルキル基:これは下記のものから選択される1個の置換基で置換されていてもよい:ヒドロキシ、(1-4C)アルコキシ、アミノ、シアノ、アジド、(2-4C)アルケニルオキシ、(1-4C)アルキルカルボニル、(1-4C)アルコキシカルボニル、(1-4C)アルキルアミノ、(2-4C)アルケニルアミノ、(1-4C)アルキル-SO2-NH-、(1-4C)アルキルカルボニルアミノ、(1-4C)アルキルチオカルボニルアミノ、(1-4C)アルキル-OCO-NH-、(1-4C)アルキル-NH-CO-NH-、(1-4C)アルキル-NH-CS-NH-、(1-4C)アルキル-SO2-NH-、(1-4C)アルキル-S(O)q-(qは0、1または2である)、(3-6C)シクロアルキル、(3-6C)シクロアルケニル;またはN−結合5員ヘテロアリール環:この環は(i)さらに1〜3個の窒素異種原子を含むか、または(ii)さらにOおよびSから選択される異種原子を場合によりさらに窒素異種原子と共に含み;この環は炭素原子においてオキソ基またはチオキソ基で置換されていてもよく;および/またはこの環は、炭素原子において1または2個の(1-4C)アルキル基で置換されていてもよく;および/または可能な窒素原子において(1-4C)アルキルで置換されていてもよい(ただし、環はそれにより第四級化しない);
あるいは、Rsは、式(Rsc1)〜(Rsc3)の群から選択され:
(Rsc1):独立してO、NおよびS(酸化されていてもよい)から選択される1もしくは2個の異種原子を含み、環窒素原子もしくは環炭素原子により結合した、完全飽和4員単環式環;または
(Rsc2):O、NおよびS(酸化されていてもよい)から選択される1個の異種原子を含み、環がそれにより第四級化しなければ環窒素原子により、もしくは環炭素原子により結合した、飽和もしくは不飽和5員単環式環;または
(Rsc3):独立してO、NおよびS(酸化されていてもよい)から選択される1もしくは2個の異種原子を含み、環がそれにより第四級化しなければ環窒素原子により、もしくは環炭素原子により結合した、飽和もしくは不飽和6〜8員単環式環;
(Rsc1)〜(Rsc3)の環は、可能な炭素原子において下記のものから選択される1または2個の置換基で置換されていてもよい:ヒドロキシ、(1-4C)アルコキシ、アミノ、シアノ、アジド、(2-4C)アルケニルオキシ、(1-4C)アルキルカルボニル、(1-4C)アルコキシカルボニル、(1-4C)アルキルアミノ、(2-4C)アルケニルアミノ、(1-4C)アルキル-SO2-NH-、(1-4C)アルキルカルボニルアミノ、(1-4C)アルキルチオカルボニルアミノ、(1-4C)アルキル-OCO-NH-、(1-4C)アルキル-NH-CO-NH-、(1-4C)アルキル-NH-CS-NH-、(1-4C)アルキル-SO2-NH-、(1-4C)アルキル-S(O)q-(qは0、1または2である)、(3-6C)シクロアルキルまたは(3-6C)シクロアルケニル;
あるいは、Rsは下記の群から選択され:
(Rsd):シアノ、ニトロ、アジド、ホルミル、(1-4C)アルキルカルボニルまたは(1-4C)アルコキシカルボニル;
(Rsa)、(Rsb)、または(Rsc1)〜(Rsc3)中のアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキルまたはシクロアルケニル部分を含むRs置換基のそれぞれの場合、それらの部分はそれぞれ可能な炭素原子において、独立してF、ClおよびBrから選択される1個以上の置換基および/または1個のシアノ基でさらに置換されていてもよく;
および/または環は可能な窒素原子において(1-4C)アルキルで置換されていてもよく(ただし、環はそれにより第四級化しない);あるいは
HETは、N−結合6員ジヒドロ−ヘテロアリール環であり、合計で最高3個の窒素異種原子(結合異種原子を含めて)を含み、この環は、結合N原子に隣接するC原子以外の適切なC原子においてオキソまたはチオキソで置換されていてもよく;および/またはこの環は、結合N原子に隣接するC原子以外のいずれかの可能なC原子において1または2個の置換基Rs(Rsは前記に定めたものである)で置換されていてもよく、および/または可能な窒素原子において(1-4C)アルキルで置換されていてもよく(ただし、環はそれにより第四級化しない);
アルキル、アルケニルおよびシクロアルキルHET置換基のそれぞれの場合、それぞれは独立してF、ClおよびBrから選択される1個以上の置換基および/または1個のシアノ基で置換されていてもよく;
Qは、Q1〜Q10から選択され:
Figure 2005519870
およびRは、独立して水素またはフルオロであり;
は炭素または窒素であり;BはOまたはS(またはQ9の場合のみNH)であり;XはO、SまたはN−R(Rは水素、(1-4C)アルキルまたはヒドロキシ-(1-4C)アルキルである)であり;Q7においては各Aは独立して炭素または窒素から選択され、6員環中に最高2個の窒素異種原子を含み、Q7はいずれかのA原子によりTに結合し(Aが炭素である場合)、5員環において特定の炭素原子により、またはAが炭素である場合はAにより結合し;Q8およびQ10は5員環のいずれか特定の炭素原子によりTに結合し、かつベンゾ環において、表示した連結結合のいずれかの側の2つの特定の炭素原子のいずれかにより結合し;Q9は表示した連結結合のいずれかの側の2つの特定の炭素原子のいずれかにより結合し;
Tは、置換されていてもよいC−結合(完全不飽和)5員ヘテロアリール環系であり、O、NまたはSから組合せ選択される1、2または3個の異種原子を含み、独立して後記に定めるR4h、R5hおよびR6hから選択される1個以上の置換基で置換されていてもよく;
Tは、好ましくは下記の式(TAa1)〜(TAa6)の基(これらにおいてAR1、AR2、AR2a、AR2b、AR3、AR3a、AR3b、AR4、AR4a、CY1およびCY2は後記に定めるものである)から選択され:
Figure 2005519870
6hは、水素、(1-4C)アルキル、(1-4C)アルコキシカルボニル、(1-4C)アルカノイル、カルバモイルおよびシアノから選択され;
4hおよびR5hは、独立して水素、ハロ、トリフルオロメチル、シアノ、ニトロ、(1-4C)アルコキシ、(1-4C)アルキルS(O)q-(qは0、1または2である)、(1-4C)アルカノイル、(1-4C)アルコキシカルボニル、ベンジルオキシ-(1-4C)アルキル、(2-4C)アルカノイルアミノ、-CONRcRv、および-NRcRvから選択され、R4hおよびR5hに関する前記の基に含まれる(1-4C)アルキル基はいずれも、独立して下記のものから選択される最高3個の置換基で置換されていてもよく:ヒドロキシ(アルコキシ基のC1においてではなく、かつジェミナル−ジ置換を除く)、オキソ、トリフルオロメチル、シアノ、ニトロ、(1-4C)アルコキシ、(2-4C)アルカノイルオキシ、ヒドロキシイミノ、(1-4C)アルコキシイミノ、(1-4C)アルキルS(O)q-(qは0、1または2である)、(1-4C)アルキルSO2-NRv-、(1-4C)アルコキシカルボニル、-CONRcRv、および-NRcRv(アルコキシ基のC1においてではなく、かつジェミナル−ジ置換を除く);これらにおいてRvは水素または(1-4C)アルキルであり、Rcは後記に定めるものであり;
4hおよびR5hはさらに、独立して(1-4C)アルキルから選択でき{独立して下記のものから選択される最高3個の置換基で置換されていてもよい:ヒドロキシ(ジェミナル−ジ置換を除く)、オキソ、トリフルオロメチル、シアノ、ニトロ、(1-4C)アルコキシ、(2-4C)アルカノイルオキシ、ヒドロキシイミノ、(1-4C)アルコキシイミノ、(1-4C)アルキルS(O)q-(qは0、1または2である)、(1-4C)アルキルSO2-NRv-、(1-4C)アルコキシカルボニル、-CONRcRv、および-NRcRv(ジェミナル−ジ置換を除く);これらにおいてRvは水素または(1-4C)アルキルである};Rcは後記に定めるものであり;これら任意置換基(R4hおよびR5hが独立して(1-4C)アルキルである場合の)に含まれる(1-4C)アルキルはいずれもそれ自身が、独立して下記のものから選択される最高3個の置換基で置換されていてもよく:ヒドロキシ(アルコキシ基のC1においてではなく、かつジェミナル−ジ置換を除く)、オキソ、トリフルオロメチル、シアノ、ニトロ、(1-4C)アルコキシ、(2-4C)アルカノイルオキシ、ヒドロキシイミノ、(1-4C)アルコキシイミノ、(1-4C)アルキルS(O)q-(qは0、1または2である)、(1-4C)アルキルSO2-NRv-、(1-4C)アルコキシカルボニル、-CONRcRv、および-NRcRv(アルコキシ基のC1においてではなく、かつジェミナル−ジ置換を除く);これらにおいてRvは水素または(1-4C)アルキルであり、Rcは後記に定めるものであり;
あるいはR4hは後記(TAaa)〜(TAac)の群のいずれかから選択され、あるいは(適切な場合は)R4hおよびR5hの一方は前記R4hおよびR5h基に挙げたものから選択され、他方は後記(TAaa)〜(TAac)の群のいずれかから選択され:
(TAaa) 式(TAaa1)の基:
Figure 2005519870
は、水素または(1-4C)アルキルであり;
およびYは、独立して水素、(1-4C)アルキル、(1-4C)アルコキシカルボニル、ハロ、シアノ、ニトロ、(1-4C)アルキルS(O)q-(qは0、1または2である)、RvRwNSO2-、トリフルオロメチル、ペンタフルオロエチル、(1-4C)アルカノイルおよび-CONRvRw[これらにおいてRvは水素または(1-4C)アルキルであり;Rwは水素または(1-4C)アルキルである]から選択され;あるいは
およびYの一方は前記XおよびY基に挙げたものから選択され、他方はフェニル、フェニルカルボニル、S(O)q-フェニル(qは0、1または2である)、N-(フェニル)カルバモイル、フェニルアミノスルホニル、AR2、(AR2)-CO-、(AR2)-S(O)q-(qは0、1または2である)、N-(AR2)カルバモイルおよび(AR2)アミノスルホニルから選択され;その際、(TAaa)中のフェニル基はいずれも、独立して(1-4C)アルキル、シアノ、トリフルオロメチル、ニトロ、ハロおよび(1-4C)アルキルスルホニルから選択される最高3個の置換基で置換されていてもよい;
(TAab) 式-o-Hまたは-o-(1-4C)アルキルのアセチレン;
(TAac) -X1-Y1-AR2、-X1-Y1-AR2a、-X1-Y1-AR2b、-X1-Y1-AR3、-X1-Y1-AR3aまたは-X1-Y1-AR3b;
は、直接結合または-CH(OH)-であり、かつ
は、-(CH2)m-、-(CH2)n-NH-(CH2)m-、-CO-(CH2)m-、-CONH-(CH2)m-、-C(=S)NH-(CH2)m-または-C(=O)O-(CH2)m-であり;
あるいはXは、-(CH2)-または-CH(Me)-(CH2)m-であり、かつ
は、-(CH2)m-NH-(CH2)m-、-CO-(CH2)m-、-CONH-(CH2)m-、-C(=S)NH-(CH2)m-、-C(=O)O-(CH2)m-または-S(O)q-(CH2)m-であり;
あるいはXは、-CH2O-、-CH2NH-または-CH2N((1-4C)アルキル)-であり、かつ
は、-CO-(CH2)m-、-CONH-(CH2)m-または-C(=S)NH-(CH2)m-であり;さらに、Xが-CH2NH-または-CH2N((1-4C)アルキル)-である場合はYは-SO2-であり、Xが-CH2O-または-CH2N((1-4C)アルキル)-である場合はYは-(CH2)m-であり;これらにおいてnは1、2または3であり;mは0、1、2または3であり;qは0、1または2であり;Yが-(CH2)m-NH-(CH2)m-である場合、mはそれぞれ独立して0、1、2または3から選択され;
Rcは、(Rc1)〜(Rc5)の群から選択され:
(Rc1) (1-6C)アルキル{1個以上の(1-4C)アルカノイル基で置換されていてもよく(ジェミナル−ジ置換を含む)、および/またはシアノ、(1-4C)アルコキシ、トリフルオロメチル、(1-4C)アルコキシカルボニル、フェニル(後記に定めるAR1と同様に置換されていてもよい)、(1-4C)アルキルS(O)q-(qは0、1または2である)でモノ置換されていてもよく;または(1-6C)アルキル鎖の第1炭素原子以外のいずれかにおいて、それぞれ独立してヒドロキシおよびフルオロから選択される1個以上の基で置換されていてもよく(ジェミナル−ジ置換を含む)、および/またはオキソ、-NRvRw[Rvは水素または(1-4C)アルキルであり;Rwは水素または(1-4C)アルキルである]、(1-6C)アルカノイルアミノ、(1-4C)アルコキシカルボニルアミノ、N-(1-4C)アルキル-N-(1-6C)アルカノイルアミノ、(1-4C)アルキルS(O)pNH-または(1-4C)アルキルS(O)p-((1-4C)アルキル)N-(pは1または2である)でモノ置換されていてもよい};
(Rc2) R13CO-、R13SO2-またはR13CS-;
13は、(Rc2a)〜(Rc2e)から選択される:
(Rc2a) AR1、AR2、AR2a、AR2b、AR3、AR3a、AR3b、AR4、AR4a、CY1、CY2;
(Rc2b) 水素、(1-4C)アルコキシカルボニル、トリフルオロメチル、-NRvRw[Rvは水素または(1-4C)アルキルであり;Rwは水素または(1-4C)アルキルである]、エテニル、2-(1-4C)アルキルエテニル、2-シアノエテニル、2-シアノ-2-((1-4C)アルキル)エテニル、2-ニトロエテニル、2-ニトロ-2-((1-4C)アルキル)エテニル、2-((1-4C)アルキルアミノカルボニル)エテニル、2-((1-4C)アルコキシカルボニル)エテニル、2-(AR1)エテニル、2-(AR2)エテニル、2-(AR2a)エテニル;
(Rc2c) (1-10C)アルキル{それぞれ独立して下記のものから選択される1個以上の基で置換されていてもよい(ジェミナル−ジ置換を含む):ヒドロキシ、(1-10C)アルコキシ、(1-4C)アルコキシ-(1-4C)アルコキシ、(1-4C)アルコキシ-(1-4C)アルコキシ-(1-4C)アルコキシ、(1-4C)アルカノイル、カルボキシ、ホスホリル[-O-P(O)(OH)2、ならびにそのモノ−およびジ−(1-4C)アルコキシ誘導体]、ホスフィリル[-O-P(OH)2、ならびにそのモノ−およびジ−(1-4C)アルコキシ誘導体]、およびアミノ;ならびに/あるいは下記のものから選択される1個の基で置換されていてもよい:ホスホナト[ホスホノ、-P(O)(OH)2、ならびにそのモノ−およびジ−(1-4C)アルコキシ誘導体]、ホスフィナト[-P(OH)2、ならびにそのモノ−およびジ−(1-4C)アルコキシ誘導体]、シアノ、ハロ、トリフルオロメチル、(1-4C)アルコキシカルボニル、(1-4C)アルコキシ-(1-4C)アルコキシカルボニル、(1-4C)アルコキシ-(1-4C)アルコキシ-(1-4C)アルコキシカルボニル、(1-4C)アルキルアミノ、ジ((1-4C)アルキル)アミノ、(1-6C)アルカノイルアミノ、(1-4C)アルコキシカルボニルアミノ、N-(1-4C)アルキル-N-(1-6C)アルカノイルアミノ、(1-4C)アルキルアミノカルボニル、ジ((1-4C)アルキル)アミノカルボニル、(1-4C)アルキルS(O)pNH-、(1-4C)アルキルS(O)p-((1-4C)アルキル)N-、フルオロ(1-4C)アルキルS(O)pNH-、フルオロ(1-4C)アルキルS(O)p((1-4C)アルキル)N-、(1-4C)アルキルS(O)q-[(1-4C)アルキルS(O)q-の(1-4C)アルキル基は、下記のものから選択される1個の基で置換されていてもよい:ヒドロキシ、(1-4C)アルコキシ、(1-4C)アルカノイル、ホスホリル[-O-P(O)(OH)2、ならびにそのモノ−およびジ−(1-4C)アルコキシ誘導体]、ホスフィリル[-O-P(OH)2、ならびにそのモノ−およびジ−(1-4C)アルコキシ誘導体]、アミノ、シアノ、ハロ、トリフルオロメチル、(1-4C)アルコキシカルボニル、(1-4C)アルコキシ-(1-4C)アルコキシカルボニル、(1-4C)アルコキシ-(1-4C)アルコキシ-(1-4C)アルコキシカルボニル、カルボキシ、(1-4C)アルキルアミノ、ジ((1-4C)アルキル)アミノ、(1-6C)アルカノイルアミノ、(1-4C)アルコキシカルボニルアミノ、N-(1-4C)アルキル-N-(1-6C)アルカノイルアミノ、(1-4C)アルキルアミノカルボニル、ジ((1-4C)アルキル)アミノカルボニル、(1-4C)アルキルS(O)pNH-、(1-4C)アルキルS(O)p-((1-4C)アルキル)N-、(1-4C)アルキルS(O)q-、AR1-S(O)q-、AR2-S(O)q-、AR3-S(O)q-、ならびにAR2およびAR3含有基のAR2a、AR2b、AR3aおよびAR3b形]、CY1、CY2、AR1、AR2、AR3、AR1-O-、AR2-O-、AR3-O-、AR1-S(O)q-、AR2-S(O)q-、AR3-S(O)q-、AR1-NH-、AR2-NH-、AR3-NH-(pは1または2であり、qは0、1または2である)、ならびにAR2およびAR3含有基のAR2a、AR2b、AR3aおよびAR3b形};
(Rc2d) R14C(O)O(1-6C)アルキル;R14はAR1、AR2、(1-4C)アルキルアミノ((1-4C)アルキル基は(1-4C)アルコキシカルボニルまたはカルボキシで置換されていてもよい)、ベンジルオキシ-(1-4C)アルキルまたは(1-10C)アルキル{(Rc2c)について定めたと同様に置換されていてもよい}である;
(Rc2e) R15O-;R15はベンジル、(1-6C)アルキル{(Rc2c)について定めたと同様に置換されていてもよい}、CY1、CY2またはAR2bである;
(Rc3) 水素、シアノ、2-シアノエテニル、2-シアノ-2-((1-4C)アルキル)エテニル、2-((1-4C)アルキルアミノカルボニル)エテニル、2-((1-4C)アルコキシカルボニル)エテニル、2-ニトロエテニル、2-ニトロ-2-((1-4C)アルキル)エテニル、2-(AR1)エテニル、2-(AR2)エテニル、または式(Rc3a)のもの:
Figure 2005519870
00は、-OR17、-SR17、-NHR17および-N(R17)2であり;
17は水素であり(X00が-NHR17および-N(R17)2である場合)、R17は(1-4C)アルキル、フェニルまたはAR2であり(X00が-OR17、-SR17および-NHR17である場合);R16はシアノ、ニトロ、(1-4C)アルキルスルホニル、(4-7C)シクロアルキルスルホニル、フェニルスルホニル、(1-4C)アルカノイルおよび(1-4C)アルコキシカルボニルである;
(Rc4) トリチル、AR1、AR2、AR2a、AR2b、AR3、AR3a、AR3b;
(Rc5) RdOC(Re)=CH(C=O)-、RfC(=O)C(=O)-、RgN=C(Rh)C(=O)-またはRiNHC(Rj)=CHC(=O)-;これらにおいてRdは(1-6C)アルキルであり、Reは水素もしくは(1-6C)アルキルであり、またはRdとReは一緒に(3-4C)アルキレン鎖を形成し;Rfは水素、(1-6C)アルキル、ヒドロキシ(1-6C)アルキル、(1-6C)アルコキシ(1-6C)アルキル、-NRvRw[Rvは水素または(1-4C)アルキルであり;Rwは水素または(1-4C)アルキルである]、(1-6C)アルコキシ、(1-6C)アルコキシ(1-6C)アルコキシ、ヒドロキシ(2-6C)アルコキシ、(1-4C)アルキルアミノ(2-6C)アルコキシ、ジ-(1-4C)アルキルアミノ(2-6C)アルコキシであり;Rgは(1-6C)アルキル、ヒドロキシまたは(1-6C)アルコキシであり;Rhは水素または(1-6C)アルキルであり;Riは水素、(1-6C)アルキル、AR1、AR2、AR2a、AR2bであり;Rjは水素または(1-6C)アルキルである;
これらにおいて
AR1は、置換されていてもよいフェニルまたは置換されていてもよいナフチルであり;
AR2は、置換されていてもよい5または6員完全不飽和(すなわち最大不飽和度をもつ)単環式ヘテロアリール環であり、独立してO、NおよびSから選択される最高4個の異種原子を含み(ただし、O-O、O-SまたはS-S結合を含まない)、環炭素原子により、または環がそれにより第四級化しなければ環窒素原子により結合し;
AR2aは、AR2の部分水素化形であり(すなわち、若干の、ただし完全ではない不飽和度を維持したAR2系)、環炭素原子により結合し、または環がそれにより第四級化しなければ環窒素原子により結合し;
AR2bは、AR2の完全水素化形であり(すなわち不飽和をもたないAR2系)、環炭素原子により結合し、または環窒素原子により結合し;
AR3は、置換されていてもよい8、9または10員完全不飽和(すなわち最大不飽和度をもつ)二環式ヘテロアリール環であり、独立してO、NおよびSから選択される最高4個の異種原子を含み(ただし、O-O、O-SまたはS-S結合を含まない)、二環系を構成する環のいずれかの環炭素原子により結合し;
AR3aは、AR3の部分水素化形であり(すなわち、若干の、ただし完全ではない不飽和度を維持したAR3系)、二環系を構成する環のいずれかの環炭素原子により結合し、または環がそれにより第四級化しなければ環窒素原子により結合し;
AR3bは、AR3の完全水素化形であり(すなわち不飽和をもたないAR3系)、二環系を構成する環のいずれかの環炭素原子により結合し、または環窒素原子により結合し;
AR4は、置換されていてもよい13〜14員完全不飽和(すなわち最大不飽和度をもつ)三環式ヘテロアリール環であり、独立してO、NおよびSから選択される最高4個の異種原子を含み(ただし、O-O、O-SまたはS-S結合を含まない)、三環系を構成する環のいずれかの環炭素原子により結合し;
AR4aは、AR4の部分水素化形であり(すなわち、若干の、ただし完全ではない不飽和度を維持したAR4系)、三環系を構成する環のいずれかの環炭素原子により結合し、または環がそれにより第四級化しなければ環窒素原子により結合し;
CY1は、置換されていてもよいシクロブチル、シクロペンチルまたはシクロヘキシル環であり;
CY2は、置換されていてもよいシクロペンテニルまたはシクロヘキセニル環である]。
他の態様において本発明は、前記式(I)の化合物、またはその医薬的に許容できる塩もしくはインビボ加水分解性エステルであって、下記のものを提供する:
HETは、N−結合5員完全不飽和または部分不飽和複素環式環であり、(i)さらに1〜3個の窒素異種原子を含むか、または(ii)さらにOおよびSから選択される異種原子を場合によりさらに窒素異種原子と共に含み;この環は結合N原子に隣接するC原子以外のC原子においてオキソ基またはチオキソ基で置換されていてもよく;および/またはこの環は結合N原子に隣接するC原子以外のいずれかの可能なC原子において、(1-4C)アルキル、(2-4C)アルケニル、(3-6C)シクロアルケニル、アミノ、(1-4C)アルキルアミノ、ジ-(1-4C)アルキルアミノ、(1-4C)アルキルチオ、(1-4C)アルコキシ、(1-4C)アルコキシカルボニル、ハロゲン、シアノおよびトリフルオロメチルから選択される置換基で置換されていてもよく、および/または可能な窒素原子において(1-4C)アルキルで置換されていてもよく(ただし、環はそれにより第四級化しない);あるいは
HETは、N−結合6員ジヒドロ−ヘテロアリール環であり、合計で最高3個の窒素異種原子(結合異種原子を含めて)を含み、この環は結合N原子に隣接するC原子以外の適切なC原子においてオキソまたはチオキソで置換されていてもよく;および/またはこの環は、結合N原子に隣接するC原子以外のいずれかの可能なC原子において(1-4C)アルキル、(2-4C)アルケニル、(3-6C)シクロアルケニル、アミノ、(1-4C)アルキルアミノ、ジ-(1-4C)アルキルアミノ、(1-4C)アルキルチオ、(1-4C)アルコキシ、(1-4C)アルコキシカルボニル、ハロゲン、シアノおよびトリフルオロメチルから選択される1または2個の置換基で置換されていてもよく、および/または可能な窒素原子において(1-4C)アルキルで置換されていてもよく(ただし、環はそれにより第四級化しない);アルキル、アルケニルおよびシクロアルキルHET置換基のそれぞれの場合、それぞれは独立して1個以上のF、ClまたはCNで置換されていてもよい。
本明細書において、N−結合5員環としてのHETは、完全不飽和または部分不飽和複素環式環であってよく、ただしある程度の不飽和が環中にある。
独立してO、NおよびSから選択される最高2〜4個の異種原子を含む(ただし、O-O、O-SまたはS-S結合を含まない)N−結合5員ヘテロアリール環の具体例は、好ましくは2〜4個のN原子を含む環、特にピラゾール、イミダゾール、1,2,3−トリアゾール(好ましくは1,2,3−トリアゾール−1−イル)、1,2,4−トリアゾール(好ましくは1,2,4−トリアゾール−1−イル)およびテトラゾール(好ましくはテトラゾール−2−イル)である。
合計で最高3個の窒素異種原子(結合異種原子を含めて)を含むN−結合6員ジヒドロ−ヘテロアリール環の具体例には、ピリミジン、ピリダジン、ピラジン、1,2,3−トリアジン、1,2,4−トリアジン、1,3,5−トリアジンおよびピリジンのジヒドロ形が含まれる。
−X−の基が2原子結合であり、たとえば−CHNH−のように記載される場合、式(TAa1)〜(TAa6)の基に結合するのは左手部分(この場合は−CH−)であり、(TAac)の定義中の−Y−に結合するのは右手部分(この場合は−NH−)であることを理解すべきである。同様に−Y−の基が2原子結合であり、たとえば−CONH−のように記載される場合、−X−の右手部分に結合するのは−Y−の左手部分(この場合は−CO−)であり、(TAac)の定義中のAR2、AR2a、AR2b、AR3、AR3a、AR3b部分に結合するのは−Y−の右手部分(この場合は−NH−)である。
本明細書において、用語’アルキル’には直鎖および分枝鎖構造が含まれる。たとえば(1-6C)アルキルには、プロピル、イソプロピルおよびt−ブチルが含まれる。しかし個々のアルキル基、たとえば”プロピル”という表現は直鎖形のみに特定され、個々の分枝鎖アルキル基、たとえば”イソプロピル”という表現は分枝鎖形のみに特定される。同様な取決めが他の基に適用され、たとえばハロ(1-4C)アルキルには1−ブロモメチルおよび2−ブロモエチルが含まれる。
本明細書中に述べる特定の置換基および基について具体的かつ適切な基を以下に示す。これらの基は、適切であれば本明細書において前記または後記に開示する定義および態様のいずれについても使用できる。
(1-4C)アルキルおよび(1-5C)アルキルの例には、メチル、エチル、プロピル、イソプロピルおよびt−ブチルが含まれる;(1-6C)アルキルの例には、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、t−ブチル、ペンチルおよびヘキシルが含まれる;(1-10C)アルキルの例には、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチルおよびノニルが含まれる;(1-4C)アルカノイルアミノ-(1-4C)アルキルの例には、ホルムアミドメチル、アセトアミドメチルおよびアセトアミドエチルが含まれる;ヒドロキシ(1-4C)アルキルおよびヒドロキシ(1-6C)の例には、ヒドロキシメチル、1-ヒドロキシエチル、2-ヒドロキシエチルおよび3-ヒドロキシプロピルが含まれる;(1-4C)アルコキシカルボニルの例には、メトキシカルボニル、エトキシカルボニルおよびプロポキシカルボニルが含まれる;2-((1-4C)アルコキシカルボニル)エテニルの例には、2-(メトキシカルボニル)エテニルおよび2-(エトキシカルボニル)エテニルが含まれる;2-シアノ-2-((1-4C)アルキル)エテニルの例には、2-シアノ-2-メチルエテニルおよび2-シアノ-2-エチルエテニルが含まれる;2-ニトロ-2-((1-4C)アルキル)エテニルの例には、2-ニトロ-2-メチルエテニルおよび2-ニトロ-2-エチルエテニルが含まれる;2-((1-4C)アルキルアミノカルボニル)エテニルの例には、2-(メチルアミノカルボニル)エテニルおよび2-(エチルアミノカルボニル)エテニルが含まれる;(2-4C)アルケニルの例には、アリルおよびビニルが含まれる;(2-4C)アルキニルの例には、エチニルおよび2-プロピニルが含まれる;(1-4C)アルカノイルの例には、ホルミル、アセチルおよびプロピオニルが含まれる;(1-4C)アルコキシの例には、メトキシ、エトキシおよびプロポキシが含まれる;(1-6C)アルコキシおよび(1-10C)アルコキシの例には、メトキシ、エトキシ、プロポキシおよびペントキシが含まれる;(1-4C)アルキルチオの例には、メチルチオおよびエチルチオが含まれる;(1-4C)アルキルアミノの例には、メチルアミノ、エチルアミノおよびプロピルアミノが含まれる;ジ-((1-4C)アルキル)アミノの例には、ジメチルアミノ、N-エチル-N-メチルアミノ、ジエチルアミノ、N-メチル-N-プロピルアミノおよびジプロピルアミノが含まれる;ハロ基の例には、フルオロ、クロロおよびブロモが含まれる;(1-4C)アルキルスルホニルの例には、メチルスルホニルおよびエチルスルホニルが含まれる;(1-4C)アルコキシ-(1-4C)アルコキシおよび(1-6C)アルコキシ-(1-6C)アルコキシの例には、メトキシメトキシ、2-メトキシエトキシ、2-エトキシエトキシおよび3-メトキシプロポキシが含まれる;(1-4C)アルコキシ-(1-4C)アルコキシ-(1-4C)アルコキシの例には、2-(メトキシメトキシ)エトキシ、2-(2-メトキシエトキシ)エトキシ、3-(2-メトキシエトキシ)プロポキシおよび2-(2-エトキシエトキシ)エトキシが含まれる;(1-4C)アルキルS(O)2アミノの例には、メチルスルホニルアミノおよびエチルスルホニルアミノが含まれる;(1-4C)アルカノイルアミノおよび(1-6C)アルカノイルアミノの例には、ホルムアミド、アセトアミドおよびプロピオニルアミノが含まれる;(1-4C)アルコキシカルボニルアミノの例には、メトキシカルボニルアミノおよびエトキシカルボニルアミノが含まれる;N-(1-4C)アルキル-N-(1-6C)アルカノイルアミノの例には、N-メチルアセトアミド、N-エチルアセトアミドおよびN-メチルプロピオンアミドが含まれる;(1-4C)アルキルチオカルボニルアミノの例には、MeS-C(=O)-N-およびEtS-C(=O)-N-が含まれる;(1-4C)アルキルS(O)pNH-(pは1または2である)の例には、メチルスルフィニルアミノ、メチルスルホニルアミノ、エチルスルフィニルアミノおよびエチルスルホニルアミノが含まれる;(1-4C)アルキルS(O)p((1-4C)アルキル)N-(pは1または2である)の例には、メチルスルフィニルメチルアミノ、メチルスルホニルメチルアミノ、2-(エチルスルフィニル)エチルアミノおよび2-(エチルスルホニル)エチルアミノが含まれる;フルオロ(1-4C)アルキルS(O)pNH-(pは1または2である)の例には、トリフルオロメチルスルフィニルアミノおよびトリフルオロメチルスルホニルアミノが含まれる;フルオロ(1-4C)アルキルS(O)p((1-4C)アルキル)NH-(pは1または2である)の例には、トリフルオロメチルスルフィニルメチルアミノおよびトリフルオロメチルスルホニルメチルアミノが含まれる;(1-4C)アルコキシ(ヒドロキシ)ホスホリルの例には、メトキシ(ヒドロキシ)ホスホリルおよびエトキシ(ヒドロキシ)ホスホリルが含まれる;ジ-(1-4C)アルコキシホスホリルの例には、ジ−メトキシホスホリル、ジ−エトキシホスホリルおよびエトキシ(メトキシ)ホスホリルが含まれる;(1-4C)アルキルS(O)q-(qは0、1または2である)の例には、メチルチオ、エチルチオ、メチルスルフィニル、エチルスルフィニル、メチルスルホニルおよびエチルスルホニルが含まれる;フェニルS(O)qおよびナフチルS(O)q-(qは0、1または2である)の例には、それぞれフェニルチオ、フェニルスルフィニル、フェニルスルホニル、ならびにナフチルチオ、ナフチルスルフィニルおよびナフチルスルホニルが含まれる;ベンジルオキシ-(1-4C)アルキルの例には、ベンジルオキシメチルおよびベンジルオキシエチルが含まれる;(3-4C)アルキレン鎖の例には、トリメチレンまたはテトラメチレンが含まれる;(1-6C)アルコキシ-(1-6C)アルキルの例には、メトキシメチル、エトキシメチルおよび2-メトキシエチルが含まれる;ヒドロキシ-(2-6C)アルコキシの例には、2-ヒドロキシエトキシおよび3-ヒドロキシプロポキシが含まれる;(1-4C)アルキルアミノ-(2-6C)アルコキシの例には、2-メチルアミノエトキシおよび2-エチルアミノエトキシが含まれる;ジ-(1-4C)アルキルアミノ-(2-6C)アルコキシの例には、2-ジメチルアミノエトキシおよび2-ジエチルアミノエトキシが含まれる;フェニル(1-4C)アルキルの例には、ベンジルおよびフェネチルが含まれる;(1-4C)アルキルカルバモイルの例には、メチルカルバモイルおよびエチルカルバモイルが含まれる;ジ((1-4C)アルキル)カルバモイルの例には、ジ(メチル)カルバモイルおよびジ(エチル)カルバモイルが含まれる;ヒドロキシイミノ(1-4C)アルキルの例には、ヒドロキシイミノメチル、2-(ヒドロキシイミノ)エチルおよび1-(ヒドロキシイミノ)エチルが含まれる;(1-4C)アルコキシイミノ-(1-4C)アルキルの例には、メトキシイミノメチル、エトキシイミノメチル、1-(メトキシイミノ)エチルおよび2-(メトキシイミノ)エチルが含まれる;ハロ(1-4C)アルキルの例には、ハロメチル、1-ハロエチル、2-ハロエチルおよび3-ハロプロピルが含まれる;ニトロ(1-4C)アルキルの例には、ニトロメチル、1-ニトロエチル、2-ニトロエチルおよび3-ニトロプロピルが含まれる;アミノ(1-4C)アルキルの例には、アミノメチル、1-アミノエチル、2-アミノエチルおよび3-アミノプロピルが含まれる;シアノ(1-4C)アルキルの例には、シアノメチル、1-シアノエチル、2-シアノエチルおよび3-シアノプロピルが含まれる;(1-4C)アルカンスルホンアミドの例には、メタンスルホンアミドおよびエタンスルホンアミドが含まれる;(1-4C)アルキルアミノスルホニルの例には、メチルアミノスルホニルおよびエチルアミノスルホニルが含まれる;ならびにジ-(1-4C)アルキルアミノスルホニルの例には、ジメチルアミノスルホニル、ジエチルアミノスルホニルおよびN-メチル-N-エチルアミノスルホニルが含まれる;(1-4C)アルカンスルホニルオキシの例には、メチルスルホニルオキシ、エチルスルホニルオキシおよびプロピルスルホニルオキシが含まれる;(1-4C)アルカノイルオキシの例には、アセトキシが含まれる;(1-4C)アルキルアミノカルボニルの例には、メチルアミノカルボニルおよびエチルアミノカルボニルが含まれる;ジ((1-4C)アルキル)アミノカルボニルの例には、ジメチルアミノカルボニルおよびジエチルアミノカルボニルが含まれる;(3-6C)シクロアルキルおよび(3-8C)シクロアルキルの例には、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチルおよびシクロヘキシルが含まれる;(4-7C)シクロアルキルの例には、シクロブチル、シクロペンチルおよびシクロヘキシルが含まれる;(3-6C)シクロアルケニルの例には、シクロペンテニルおよびシクロヘキセニルが含まれる;ジ(N-(1-4C)アルキル)アミノメチルイミノの例には、ジメチルアミノメチルイミノおよびジエチルアミノメチルイミノが含まれる。
AR2の具体的な基には下記のものが含まれる:たとえば1個の異種原子を含むAR2については、フラン、ピロール、チオフェン;1〜4個のN原子を含むAR2については、ピラゾール、イミダゾール、ピリジン、ピリミジン、ピラジン、ピリダジン、1,2,3−および1,2,4−トリアゾール、ならびにテトラゾール;1個のN原子および1個のO原子を含むAR2については、オキサゾール、イソオキサゾールおよびオキサジン;1個のN原子および1個のS原子を含むAR2については、チアゾールおよびイソチアゾール;2個のN原子および1個のS原子を含むAR2については、1,2,3−および1,2,4−チアジアゾール。
AR2aの具体例には、たとえばジヒドロピロール(特に2,5−ジヒドロピロール−4−イル)およびテトラヒドロピリジン(特に1,2,5,6−テトラヒドロピリド−4−イル)が含まれる。
AR2bの具体例には、たとえばテトラヒドロフラン、ピロリジン、モルホリン(好ましくはモルホリノ)、チオモルホリン(好ましくはチオモルホリノ)、ピペラジン(好ましくはピペラジノ)、イミダゾリンおよびピペリジン、1,3−ジオキソラン−4−イル、1,3−ジオキサン−4−イル、1,3−ジオキサン−5−イルおよび1,4−ジオキサン−2−イルが含まれる。
AR3の具体的な基には、たとえば1個の窒素原子と所望によりさらに酸素、硫黄および窒素から選択される1〜3個の異種原子を含有する5または6員ヘテロアリール環を含む二環式ベンゾ縮合系が含まれる。そのような環系の具体例には、たとえばインドール、ベンゾフラン、ベンゾチオフェン、ベンゾイミダゾール、ベンゾチアゾール、ベンゾイソチアゾール、ベンゾオキサゾール、ベンゾイソオキサゾール、キノリン、キノキサリン、キナゾリン、フタラジンおよびシンノリンが含まれる。
AR3の他の具体例には、両方の環に異種原子を含む5/5、5/6および6/6二環式環系が含まれる。そのような環系の具体例には、たとえばプリンおよびナフチリジンが含まれる。
AR3の他の具体例には、少なくとも1個の橋頭窒素と所望によりさらに酸素、硫黄および窒素から選択される1〜3個の異種原子を含む二環式ヘテロアリール環系が含まれる。そのような環系の具体例には、たとえば下記のものが含まれる:3H-ピロロ[1,2-a]ピロール、ピロロ[2,1-b]チアゾール、1H-イミダゾ[1,2-a]ピロール、1H-イミダゾ[1,2-a]イミダゾール、1H,3H-ピロロ[1,2-c]オキサゾール、1H-イミダゾ[1,5-a]ピロール、ピロロ[1,2-b]イソオキサゾール、イミダゾ[5,1-b]チアゾール、イミダゾ[2,1-b]チアゾール、インドリジン、イミダゾ[1,2-a]ピリジン、イミダゾ[1,5-a]ピリジン、ピラゾロ[1,5-a]ピリジン、ピロロ[1,2-b]ピリダジン、ピロロ[1,2-c]ピリミジン、ピロロ[1,2-a]ピラジン、ピロロ[1,2-a]ピリミジン、ピリド[2,1-c]-s-トリアゾール、s-トリアゾール[1,5-a]ピリジン、イミダゾ[1,2-c]ピリミジン、イミダゾ[1,2-a]ピラジン、イミダゾ[1,2-a]ピリミジン、イミダゾ[1,5-a]ピラジン、イミダゾ[1,5-a]ピリミジン、イミダゾ[1,2-b]ピリダジン、s-トリアゾロ[4,3-a]ピリミジン、イミダゾ[5,1-b]オキサゾールおよびイミダゾ[2,1-b]オキサゾール。そのような環系の他の具体例には、たとえば[1H]-ピロロ[2,1-c]オキサジン、[3H]-オキサゾロ[3,4-a]ピリジン、[6H]-ピロロ[2,1-c]オキサジンおよびピリド[2,1-c][1,4]オキサジンが含まれる。5/5二環式環系の他の具体例は、たとえばイミダゾオキサゾールまたはイミダゾチアゾール、特にイミダゾ[5,1-b]チアゾール、イミダゾ[2,1-b]チアゾール、イミダゾ[5,1-b]オキサゾールまたはイミダゾ[2,1-b]オキサゾールである。
AR3aおよびAR3bの具体例には、たとえば下記のものが含まれる:1,3,4,6,9,9a -ヘキサヒドロピリド[2,1c][1,4]オキサジン-8-イル、1,2,3,5,8,8a-ヘキサヒドロイミダゾ[1,5a]ピリジン-7-イル、1,5,8,8a-テトラヒドロオキサゾロ[3,4a]ピリジン-7-イル、1,5,6,7,8,8a-ヘキサヒドロオキサゾロ[3,4a]ピリジン-7-イル、(7aS)[3H,5H]-1,7a-ジヒドロピロロ[1,2c]オキサゾール-6-イル、(7aS)[5H]-1,2,3,7a-テトラヒドロピロロ[1,2c]イミダゾール-6-イル、(7aR)[3H,5H]-1,7a-ジヒドロピロロ[1,2c]オキサゾール-6-イル、[3H,5H]-ピロロ[1,2-c]オキサゾール-6-イル、[5H]-2,3-ジヒドロピロロ[1,2-c]イミダゾール-6-イル、[3H,5H]-ピロロ[1,2-c]チアゾール-6-イル、[3H,5H]-1,7a-ジヒドロピロロ[1,2-c]チアゾール-6-イル、[5H]-ピロロ[1,2-c]イミダゾール-6-イル、[1H]-3,4,8,8a-テトラヒドロピロロ[2,1-c]オキサジン-7-イル、[3H]-1,5,8,8a-テトラヒドロオキサゾロ[3,4-a]ピリド-7-イル、[3H]-5,8-ジヒドロオキサゾロ[3,4-a]ピリド-7-イルおよび5,8-ジヒドロイミダゾ[1,5-a]ピリド-7-イル。
AR4の具体的な基には、たとえばピロロ[a]キノリン、2,3-ピロロイソキノリン、ピロロ[a]イソキノリン、1H-ピロロ[1,2-a]ベンゾイミダゾール、9H-イミダゾ[1,2-a]インドール、5H-イミダゾ[2,1-a]イソインドール、1H-イミダゾ[3,4-a]インドール、イミダゾ[1,2-a]キノリン、イミダゾ[2,1-a]イソキノリン、イミダゾ[1,5-a]キノリンおよびイミダゾ[5,1-a]イソキノリンが含まれる。
用いた命名法は、たとえば”Heterocyclic Compounds (Systems with bridgehead nitrogen), W.L.Mosby (Intercsience Publishers Inc., ニューヨーク), 1961, Parts 1 and 2にみられるものである。
任意置換基を挙げた場合、そのような置換は別途記載しない限り、好ましくはジェミナル−ジ置換(geminal disubstitution)ではない。いずれかの箇所に記載がない場合、その基に適切な任意置換基は本明細書中の類似の基について記載したものである。
AR1、AR2、AR2a、AR2b、AR3、AR3a、AR3b、AR4、AR4a、CY1およびCY2上(可能な炭素原子上)の適切な置換基は、独立して下記のものから選択される最高3個の置換基である:(1-4C) アルキル{独立してヒドロキシ、トリフルオロメチル、(1-4C)アルキルS(O)q-(qは0、1または2である)(この最後の置換基は、好ましくはAR1においてのみ)、(1-4C)アルコキシ、(1-4C)アルコキシカルボニル、シアノ、ニトロ、(1-4C)アルカノイルアミノ、-CONRvRwまたは-NRvRwから選択される(好ましくは1個の)置換基で置換されていてもよい}、トリフルオロメチル、ヒドロキシ、ハロ、ニトロ、シアノ、チオール、(1-4C)アルコキシ、(1-4C)アルカノイルオキシ、ジメチルアミノメチレンアミノカルボニル、ジ(N-(1-4C)アルキル)アミノメチルイミノ、カルボキシ、(1-4C)アルコキシカルボニル、(1-4C)アルカノイル、(1-4C)アルキルSO2アミノ、(2-4C)アルケニル{カルボキシまたは(1-4C)アルコキシカルボニルで置換されていてもよい}、(2-4C)アルキニル、(1-4C)アルカノイルアミノ、オキソ(=O)、チオキソ(=S)、(1-4C)アルカノイルアミノ{(1-4C)アルカノイル基はヒドロキシで置換されていてもよい}、(1-4C)アルキルS(O)q-(qは0、1または2である){(1-4C)アルキル基は、独立してシアノ、ヒドロキシおよび(1-4C)アルコキシから選択される1個以上の基で置換されていてもよい}、-CONRvRwまたは-NRvRw[Rvは水素または(1-4C)アルキルであり;Rwは水素または(1-4C)アルキルである]。
AR1、AR2、AR2a、AR2b、AR3、AR3a、AR3b、AR4、AR4a、CY1およびCY2上(可能な炭素原子上)、ならびにアルキル基上(別途指示しない限り)の適切な置換基はさらに、独立して下記のものから選択される最高3個の置換基である:トリフルオロメトキシ、ベンゾイルアミノ、ベンゾイル、フェニル{独立してハロ、(1-4C)アルコキシまたはシアノから選択される最高3個の置換基で置換されていてもよい}、フラン、ピロール、ピラゾール、イミダゾール、トリアゾール、ピリミジン、ピリダジン、ピリジン、イソオキサゾール、オキサゾール、イソチアゾール、チアゾール、チオフェン、ヒドロキシイミノ(1-4C)アルキル、(1-4C)アルコキシイミノ(1-4C)アルキル、ハロ-(1-4C)アルキル、(1-4C)アルカンスルホンアミド、-SO2NRvRw[Rvは水素または(1-4C)アルキルであり;Rwは水素または(1-4C)アルキルである]。
1,3−ジオキソラン−4−イル、1,3−ジオキサン−4−イル、1,3−ジオキサン−5−イルまたは1,4−ジオキサン−2−イルとしてのAr2b上の好ましい任意置換基は、独立して(1-4C)アルキル(ジェミナル−ジ置換を含む)、(1-4C)アルコキシ、(1-4C)アルキルチオ、アセトアミド、(1-4C)アルカノイル、シアノ、トリフルオロメチルおよびフェニルから選択される置換基によるモノ−またはジ置換である]。
CY1およびCY2上の好ましい任意置換基は、独立して(1-4C)アルキル(ジェミナル−ジ置換を含む)、ヒドロキシ、(1-4C)アルコキシ、(1-4C)アルキルチオ、アセトアミド、(1-4C)アルカノイル、シアノおよびトリフルオロメチルから選択される置換基によるモノ−またはジ置換である。
AR2、AR2a、AR2b、AR3、AR3a、AR3b、AR4およびAR4a上(可能な窒素原子上で、そのような置換により第四級化しない場合)の適切な置換基は、下記のものである:(1-4C)アルキル、(1-4C)アルカノイル{これらの(1-4C)アルキルおよび(1-4C)アルカノイル基は、独立して下記のものから選択される(好ましくは1個の)置換基で置換されていてもよい:シアノ、ヒドロキシ、ニトロ、トリフルオロメチル、(1-4C)アルキルS(O)q-(qは0、1または2である)、(1-4C)アルコキシ、(1-4C)アルコキシカルボニル、(1-4C)アルカノイルアミノ、-CONRvRwまたは-NRvRw[Rvは水素または(1-4C)アルキルであり;Rwは水素または(1-4C)アルキルである]}、(2-4C)アルケニル、(2-4C)アルキニル、(1-4C)アルコキシカルボニルまたはオキソ(N−オキシドを形成)。
医薬的に許容できる適切な塩には、酸付加塩、たとえばメタンスルホン酸塩、フマル酸塩、塩酸塩、クエン酸塩、マレイン酸塩、酒石酸塩および(より好ましくない)臭化水素酸塩が含まれる。リン酸および硫酸により形成される塩類も適切である。他の態様において適切な塩類は、塩基塩、たとえばアルカリ金属塩、たとえばナトリウム塩、アルカリ土類金属塩、たとえばカルシウムまたはマグネシウム塩、有機アミン塩、たとえばトリエチルアミン、モルホリン、−メチルピペリジン、−エチルピペリジン、プロカイン、ジベンジルアミン、−ジベンジルエチルアミン、トリス−(2−ヒドロキシエチル)アミン、−メチル d−グルカミン、およびアミノ酸、たとえばリシンである。荷電官能基の数およびカチオンまたはアニオンの原子価に応じて、1より多いカチオンまたはアニオンがあってもよい。医薬的に許容できる好ましい塩類は、ナトリウム塩である。
ただし、製造中の塩の単離を容易にするためには、医薬的に許容できるか否かにかかわらず、選択した溶媒中での溶解度が低い塩類が好ましい。
式(I)の化合物は、ヒトまたは動物の体内で分解して式(I)の化合物を生じるプロドラッグの形で投与できる。プロドラッグは、本発明化合物の物理的および/または薬物動態プロフィールを変化または改善するために使用でき、誘導体化してプロドラッグを形成できる適切な基または置換基を親化合物が含む場合に形成できる。プロドラッグの例には、式(I)の化合物またはその医薬的に許容できる塩のインビボ加水分解性エステルが含まれる。
多様な形態のプロドラッグが当技術分野で知られている。たとえば下記を参照:
a)Design of Prodrugs,H. Bundgaard編,(Elsevier, 1985);およびMethods in Enzymology, Vol. 42, p. 309-396,K. Widder, et al.編(Academic Press, 1985);
b)A Textbook of Drug Design and Development,Krogsgaard-Larsen and H.Bundgaard編,Chapter 5”プロドラッグの設計と使用”,H. Bundgaard p. 113-191 (1991);
c)H. Bundgaard, Advanced Drug Delivery Reviews, 8, 1-38 (1992);
d)H. Bundgaard, et al., Journal of Pharmaceutical Sciences, 77, 285 (1988);ならびに
e)N. Kakeya, et al., Chem Pharm Bull, 32, 692 (1984)。
カルボキシ基またはヒドロキシ基を含む式(I)の化合物またはその医薬的に許容できる塩のインビボ加水分解性エステルは、たとえばヒトまたは動物の体内で分解して親酸または親アルコール類を生成する、医薬的に許容できるエステルである。
カルボキシに適切な医薬的に許容できるエステルには、(1-6C)アルコキシメチルエステル、たとえばメトキシメチル、(1-6C)アルカノイルオキシメチルエステル、たとえばピバロイルオキシメチル、フタリジルエステル、(3-8C)シクロアルコキシカルボニルオキシ(1-6C)アルキルエステル、たとえば1-シクロヘキシルカルボニルオキシエチル;1,3-ジオキソラン-2-オニルメチルエステル、たとえば5-メチル-1,3-ジオキソラン-2-イルメチル;および(1-6C)アルコキシカルボニルオキシエチルエステル、たとえば1-メトキシカルボニルオキシエチルが含まれ、これらは本発明化合物のいかなるカルボキシ基においても形成できる。
ヒドロキシ基(1個以上)を含む式(I)の化合物またはその医薬的に許容できる塩のインビボ加水分解性エステルには、無機エステル、たとえばリン酸エステル(ホスホルアミド環状エステルを含む)、およびα−アシルオキシアルキルエーテル、ならびにエステルのインビボ加水分解の結果分解して親ヒドロキシ基(1個以上)を生じる関連化合物が含まれる。α−アシルオキシアルキルエーテルの例には、アセトキシメトキシおよび2,2-ジメチルプロピオニルオキシメトキシが含まれる。ヒドロキシについて選択されるインビボ加水分解性エステル形成基には、(1-10C)アルカノイル、ベンゾイル、フェニルアセチル、ならびに置換されたベンゾイルおよびフェニルアセチル、(1-10C)アルコキシカルボニル(アルキルカーボネートエステルを生成)、ジ-(1-4C)アルキルカルバモイル、ならびにN-(ジ-(1-4C)アルキルアミノエチル)-N-(1-4C)アルキルカルバモイル(カルバメートを生成)、ジ-(1-4C)アルキルアミノアセチルおよびカルボキシアセチルが含まれる。ベンゾイルおよびフェニルアセチル上の置換基の例には、クロロメチルまたはアミノメチル、(1-4C)アルキルアミノメチルおよびジ-((1-4C)アルキル)アミノメチル、ならびに環窒素原子からメチレン結合基を介してベンゾイル環の3−または4−位に結合したモルホリノまたはピペラジノが含まれる。
特定の適切な式(I)の化合物のインビボ加水分解性エステルが本明細書に挙げた定義中に記載されている:たとえば定義(Rc2d)に記載したエステル、および(Rc2c)中の若干の基。適切な式(I)の化合物のインビボ加水分解性エステルを以下に記載する。たとえば1,2−ジオールを環化して式(PD1)の環状エステルまたは式(PD2)のピロリン酸エステルを形成できる:
Figure 2005519870
特に重要なものは、(TC4)中の窒素原子が保有する式Rcの置換基中のカルボニル基に結合した(1-4C)アルキル鎖上に1,2−ジオールがある場合の、環化したプロドラッグである。(PD1)および(PD2)中のHO−官能基(1以上)が(1-4C)アルキル、フェニルまたはベンジルで保護された式(I)の化合物のエステルは、そのようなプロドラッグの製造に有用な中間体である。
他のインビボ加水分解性エステルには、ホスホルアミドエステル、および遊離ヒドロキシ基が独立して式(PD3))のホスホリル(npdは1である)またはホスフィリル(npdは0である)エステルを形成している式(I)の化合物が含まれる(npdは各オキソ基について、独立して0または1である):
Figure 2005519870
誤解を避けるために、ホスホノは-P(O)(OH)2であり;(1-4C)アルコキシ(ヒドロキシ)-ホスホリルは-O-P(O)(OH)2のモノ-(1-4C)アルコキシ誘導体であり;ジ-(1-4C)アルコキシホスホリルは-O-P(O)(OH)2のジ-(1-4C)アルコキシ誘導体である。
そのようなエステルの製造に有用な中間体には、式(PD3)の基(1以上)を含む化合物であって、(PD3)中の−OH基のいずれか一方または両方が独立して(1-4C)アルキルで保護されたもの(そのような化合物はそれ自体も重要な化合物である)、フェニルまたはフェニル-(1-4C)アルキルで保護されたもの(それらのフェニル基は、独立して(1-4C)アルキル、ニトロ、ハロおよび(1-4C)アルコキシから選択される1または2個の基で置換されていてもよい)が含まれる。
たとえば、(PD1)、(PD2)および(PD3)などの基を含むプロドラッグは、適切なヒドロキシ基(1以上)を含む式(I)の化合物と適切に保護されたリン酸化剤(たとえばクロロまたはジアルキルアミノ脱離基を含むもの)を反応させ、次いで酸化(必要ならば)および脱保護することにより製造できる。(PS1)などの基を含むプロドラッグも、類似の化学反応により得ることができる。
式(I)の化合物が多数の遊離ヒドロキシ基を含む場合、プロドラッグ官能基に変換されない基を保護し(たとえばt−ブチル−ジメチルシリル基を使用)、のちに脱保護することができる。酵素法を用いて、アルコール官能基を選択的にリン酸化または脱リン酸化することもできる。
他の重要なインビボ加水分解性エステルには、たとえばRcがR14C(O)O(1-6C)アルキル-CO-(R14は、たとえばベンジルオキシ-(1-4C)アルキルまたはフェニルである)により定義されるものが含まれる。そのようなエステル中のフェニル基上の適切な置換基には、たとえば4-(1-4C)ピペラジノ-(1-4C)アルキル、ピペラジノ-(1-4C)アルキルおよびモルホリノ-(1-4C)アルキルが含まれる。
インビボ加水分解性エステルの医薬的に許容できる塩を形成できる場合、これは常法により達成できる。たとえば式(PD1)、(PD2)および/または(PD3)の基を含む化合物をイオン化(部分または完全)して、適宜な数の対イオンとの塩を形成することができる。たとえば式(I)の化合物のインビボ加水分解性エステルプロドラッグが2個の(PD3)基を含む場合、分子全体に4個のHO−P−官能基が存在し、それぞれが適宜な塩を形成できる(すなわち、分子全体としてモノ−、ジ−、トリ−またはテトラ−ナトリウム塩を形成できる)。
本発明化合物は、イソオキサゾール環のC−5位にキラル中心をもつ。医薬として有効な鏡像異性体は式(IA)のものである:
Figure 2005519870
本発明は、上記の純粋な鏡像異性体または5Rおよび5S鏡像異性体の混合物、たとえばラセミ混合物を含む。鏡像異性体の混合物を使用する場合、同重量の医薬として有効な鏡像異性体と同じ効果を達成するために、より多量(鏡像異性体の比率に応じて)が必要であろう。たとえば上記の鏡像異性体は、HETが1,2,3−もしくは1,2,4−トリアゾールまたはテトラゾールである場合、(5R)異性体である。
さらに、若干の式(I)の化合物は他のキラル中心をもつ可能性がある。本発明は抗菌活性をもつそのような光学異性体およびジアステレオ異性体ならびにラセミ混合物をすべて含むと理解すべきである。光学活性形の製造方法(たとえば、再結晶法によるラセミ形の分割、キラル合成、酵素分割、生物変換、またはクロマトグラフィー分離による)、および抗菌活性の測定方法は、後記に述べるように当技術分野で周知である。
さらに、若干の式(I)の化合物はシス−およびトランス−異性体として存在する可能性がある。本発明は抗菌活性をもつそのような異性体およびその混合物をすべて含むと理解すべきである。
本発明は、抗菌活性をもつすべての互変異性体形の式(I)の化合物に関する。
ある式(I)の化合物は溶媒和形および非溶媒和形、たとえば水和形で存在する可能性があることも理解すべきである。本発明は抗菌活性をもつそのような溶媒和形をすべて含むと理解すべきである。
ある式(I)の化合物は多形性を示す可能性があり、本発明は抗菌活性をもつそのような形をすべて含むことも理解すべきである。
前記のように、本発明者らは最も一般的に用いられている抗生物質に耐性であることが知られている生物を含む広範なグラム陽性病原体に対する良好な活性と共に、インフルエンザ菌およびモラクセラ・カタラーリスなどの選好性グラム陰性病原体に対する活性をもつ、一連の化合物を見いだした。それらは全般に良好な物理的特性および/または薬物動態特性、ならびに好ましい毒性プロフィールをもつ。
特に好ましい本発明化合物は、式(I)の化合物、またはその医薬的に許容できる塩もしくはインビボ加水分解性エステルを含み、それらにおいて前記の置換基Q、HET、T、および他の置換基は、前記に開示した意味または下記のいずれかの意味をもつ(これらは、適宜、前記または後記に開示する定義および態様のいずれかで使用できる)。
本発明の1態様においては、式(I)の化合物、またはその医薬的に許容できる塩もしくはインビボ加水分解性エステルにおいて、前記の置換基Q、HET、T、および他の置換基が前記に開示した意味または下記のいずれかの意味をもち、Rsが基(Rsb)から選択されるものが提供される。
本発明の1態様においては、前記に定めた式(I)の化合物において、QがQ1〜Q9から選択されるものが提供される。他の態様においては、前記に定めた式(I)の化合物において、QがQ10であるものが提供される。
好ましくは、QはQ1、Q2、Q4、Q6およびQ9;特にQ1、Q2およびQ9;より好ましくはQ1およびQ2から選択され;最も好ましくはQはQ1である。
1態様において、Tは、置換されていてもよいC−結合(完全不飽和)5員ヘテロアリール環系であり、O、NまたはSから組合せ選択される1、2または3個の異種原子を含み、結合位置に隣接しない位置において、独立して本明細書に定めるR4h、R5hおよびR6hから選択される1個以上の置換基で置換されていてもよい。
他の態様においてTは、本明細書に定める式(TAa1)〜(TAa6)の基から選択される。
好ましくは、Tは(TAa1〜TAa3)から選択される。特に好ましいのは、Q1およびQ2中、特にQ1中に存在する場合のこれらの各Tの基である。
1態様において、Rsは(Rsa)〜(Rsc1〜3)の意味をもつ。
他の態様において、Rsは(Rsd)の意味をもつ。
好ましいRs基は、(Rsa)および(Rsb)のものである。
1態様において、適切な(Rsa)の基はハロ、アミノおよび(2-4C)シクロアルケニルである。
他の態様において、適切な(Rsd)の基はシアノである。
(Rsb)において、置換(1-4C)アルキル基は好ましくは置換メチル基である。
1態様において、(Rsb)中の(1-4C)アルキル基の置換基として適切な基は、シアノ、アジド、ハロおよび(1-4C)アルキル-S(O)q-(q=0、特に(1-4C)アルキル基はメチル基である)である。
(Rsb)において、(1-4C)アルキル基がN−結合5員ヘテロアリール環で置換されている場合、その環は芳香族であること、およびその環が可能な炭素原子においてオキソまたはチオキソにより置換されていてもよいこと、HETがさらに1〜3個の窒素異種原子を含む場合、これら追加の窒素異種原子のうち1つはNHまたはN-(1-4C)アルキルとして存在することは認識されるであろう。同様に、環が可能な窒素原子において(1-4C)アルキルで置換されていてもよい場合、その環は可能な炭素原子においてオキソまたはチオキソにより置換されている。(Rsb)中の置換基としてのN−結合5員ヘテロアリール環について好ましい基は、下記の環(HET−P1〜HET−P5)である:
Figure 2005519870
(Rsc1)〜(Rsc3)において、具体的な環はモルホリノ、テトラヒドロピリジルおよびジヒドロピロリルである。
さらに(Rsa)および(Rsb)中の任意のFおよび/またはClおよび/またはBrおよび/または1個のシアノ置換基により得られる好ましい(Rs)基は、たとえばトリフルオロメチル、-CHF2、-CH2F、-CH2Cl -CH2Br、-CH2CN、-CF2NH(1-4C)アルキル、-CF2CH2OH、-CH2OCF3、-CH2OCHF2、-CH2OCH2F、-NHCF2CH3としてのRsである。
他の態様において、TはTAa1およびTAa2から選択される。さらに他の態様において、TはTAa1である。
好ましくは、R6hは水素または(1-4C)アルキルであり、R4hおよびR5hは独立して水素、シアノ、(1-4C)アルコキシカルボニル、-CONRvRw、ヒドロキシ(1-4C)アルキル、NRvRw(1-4C)アルキル、-NRcRv(1-4C)アルキルから選択され;これらにおいてRvは水素または(1-4C)アルキルであり;Rwは水素または(1-4C)アルキルであり;Rcは前記に定めたものである。
より好ましくは、R5hおよびR6hは水素であり、R4hはシアノ、(1-4C)アルコキシカルボニル、-CONRcRv(好ましくは、水素または(1-4C)アルキルとしてのRcをもつ)、ヒドロキシ(1-4C)アルキルおよび-NRcRv(1-4C)アルキルから選択され;これらにおいてRvは水素または(1-4C)アルキルであり、Rcは好ましくは前記に定めた(Rc2)である(特にR13は前記に定めた(Rc2c)である)。
4hおよびR5hが独立して、置換されていてもよい(前記のように)(1-4C)アルキルから選択される場合、好ましくは1または2個の置換基、最も好ましくは1個のみの置換基があり;任意置換基が-CONRcRvまたは-NRcRvである場合、Rcは好ましくは水素、(1-4C)アルキルまたは(1-4C)アルカノイルである。
(TAa)の前記の好ましい基は、Q1またはQ2、特にQ1中に存在する場合に特に好ましい。最も好ましいのは、前記に定めた好ましいR4h置換基をもつ(TAa1)である。
他の置換基の好ましい基(前記および後記に開示する定義および態様のいずれについても適宜使用できる)は下記のものである:
(a)1態様においてHETは本明細書に定める6員ヘテロアリールであり、他の態様においてHETは本明細書に定める5員ヘテロアリールである;
(b)HETが本明細書に定める5員ヘテロアリールである場合、好ましくはHETは1,2,3−トリアゾール(特に1,2,3−トリアゾール−1−イル)、1,2,4−トリアゾール(特に1,2,4−トリアゾール−1−イル)およびテトラゾール(好ましくはテトラゾール−2−イル)である;
(c)HETが本明細書に定める6員ヘテロアリールである場合、好ましいHETはピリミジン、ピリダジン、ピラジン、1,2,3−トリアジン、1,2,4−トリアジン、1,3,5−トリアジンおよびピリジンのジヒドロ形である;
(d)1態様において、好ましくはHETは置換されていない。他の態様において、HETは本明細書に記載するいずれかの態様または観点に記載されるように置換されている;
(e)1態様において、好ましくはRおよびRのうち一方は水素であり、他方はフルオロである。他の態様においては、RおよびRの両方がフルオロである;
(f)好ましくは、RcはR13CO-であり、好ましくはR13は(1-4C)アルコキシカルボニル、ヒドロキシ(1-4C)アルキル、(1-4C)アルキル(1もしくは2個のヒドロキシ基で、または(1-4C)アルカノイル基で置換されていてもよい)、(1-4C)アルキルアミノ、ジメチルアミノ(1-4C)アルキル、(1-4C)アルコキシメチル、(1-4C)アルカノイルメチル、(1-4C)アルカノイルオキシ(1-4C)アルキル、(1-5C)アルコキシまたは2−シアノエチルである;
(g)より好ましくは、R13は1,2−ジヒドロキシエチル、1,3−ジヒドロキシプロプ−2−イル、1,2,3−トリヒドロキシプロプ−1−イル、メトキシカルボニル、ヒドロキシメチル、メチル、メチルアミノ、ジメチルアミノメチル、メトキシメチル、アセトキシメチル、メトキシ、メチルチオ、ナフチル、t−ブトキシまたは2−シアノエチルである;
(h)R13として特に好ましいのは、1,2−ジヒドロキシエチル、1,3−ジヒドロキシプロプ−2−イルまたは1,2,3−トリヒドロキシプロプ−1−イルである;
(i)他の態様において、好ましくはR13は水素、(1-10C)アルキル[1個以上のヒドロキシで置換されていてもよい]またはR14C(O)O(1-6C)アルキルである。
式(I)の化合物について、Rcの好ましい基は、本明細書中でRcを含むいずれの定義中に存在する場合も基(Rc2)のものである。
(Rc2c)の定義においては、AR2およびAR3のAR2a、AR2b、AR3aおよびAR3b形を好ましくは除外する。
本発明の特に好ましい化合物は、式(IB)の化合物またはその医薬的に許容できる塩もしくはインビボ加水分解性エステルである:
Figure 2005519870
[式中:
HETは、1,2,3−トリアゾール(特に1,2,3−トリアゾール−1−イル)、1,2,4−トリアゾール(特に1,2,4−トリアゾール−1−イル)およびテトラゾール(好ましくはテトラゾール−2−イル)であり、あるいはHETはピリミジン、ピリダジン、ピラジン、1,2,3−トリアジン、1,2,4−トリアジン、1,3,5−トリアジンおよびピリジンのジヒドロ形であり;
およびRは、独立して水素またはフルオロであり;
Tは、(TAa1〜TAa6)から選択される]。
本発明のさらに特に好ましい化合物は、
HETが、1,2,3−トリアゾール(特に1,2,3−トリアゾール−1−イル)、1,2,4−トリアゾール(特に1,2,4−トリアゾール−1−イル)およびテトラゾール(好ましくはテトラゾール−2−イル)であり;
およびRが、独立して水素またはフルオロであり;
Tが、(TAa1および2)から選択される、
式(IB)の化合物またはその医薬的に許容できる塩もしくはインビボ加水分解性エステルである。
前記態様および好ましい式(IB)の化合物の場合、(TAa1〜TAa6)において、好ましくはR5hおよびR6hは水素であり、R4hはシアノ、(1-4C)アルコキシカルボニル、-CONRcRv(好ましくは、水素または(1-4C)アルキルとしてのRcをもつ)、ヒドロキシ(1-4C)アルキルおよび-NRcRv(1-4C)アルキルから選択され;これらにおいてRvは水素または(1-4C)アルキルであり、Rcは好ましくは前記に定めた(Rc2)、特にR13CO-であり、R13は好ましくは(1-4C)アルコキシカルボニル、ヒドロキシ(1-4C)アルキル、(1-4C)アルキル(1もしくは2個のヒドロキシ基で、または(1-4C)アルカノイル基で置換されていてもよい)、(1-4C)アルキルアミノ、ジメチルアミノ(1-4C)アルキル、(1-4C)アルコキシメチル、(1-4C)アルカノイルメチル、(1-4C)アルカノイルオキシ(1-4C)アルキル、(1-5C)アルコキシまたは2−シアノエチルである)。
前記態様および好ましい式(IB)の化合物において、HET上の好ましい任意置換基Rsはフルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、クロロメチル、ブロモメチル、シアノメチル、シアノ、アミノ、アジド、アルキルチオアルキル、たとえばメチルチオメチル、または2−プロピニルである。
前記態様および好ましい式(IB)の化合物のすべてにおいて、適切な場合はインビボ加水分解性エステル、特にホスホリルエステル(式(PD3))によりnpdが1として定義したもの)が好ましい。
前記定義のすべてにおいて、好ましい化合物は式(IA)に示すものである。
本発明の具体的化合物には、下記の実施例、特に実施例1および3、ならびにその各(5R)異性体が含まれる。
方法のセクション:
他の態様において本発明は、式(I)の化合物またはその医薬的に許容できる塩もしくはインビボ加水分解性エステルを提供する。下記の特定の操作中に、特定の置換基が目的外の反応をするのを防ぐためにそれらを保護する必要があることは自明であろう。当業者には、そのような保護が必要な時点、およびそのような保護基をを適所に導入し、のちに除去する方法が自明であろう。
保護基の例についてはこの問題に関する多数の文献のいずれか、たとえば’Protective Groups in Organic Synthesis’,Theodora Green著(出版社John Wiley & Sons)参照。
保護基は、その保護基の除去に適切であると文献に記載された、または当業者に既知の好都合な方法により除去できる。そのような方法は、分子内の他の場所にある基に対する妨害が最少となる状態で保護基の除去を行うように選択される。
たとえば反応体がアミノ、カルボキシまたはヒドロキシなどの基を含む場合、本明細書に述べるある反応においてはその基を保護することが望ましいであろう。
アミノまたはアルキルアミノ基に適切な保護基は、たとえば下記のものである:アシル基、たとえばアルカノイル基、たとえばアセチル、アルコキシカルボニル基、たとえばメトキシカルボニル、エトキシカルボニルもしくはt−ブトキシカルボニル基、アリールメトキシカルボニル基、たとえばベンジルオキシカルボニル、またはアロイル基、たとえばベンゾイル。前記保護基の脱保護条件は、保護基の選択に応じて必然的に異なる。たとえば、アルカノイル基もしくはアルコキシカルボニル基またはアロイル基のようなアシル基は、たとえば適切な塩基、たとえばアルカリ金属水酸化物、たとえば水酸化物リチウムまたは水酸化物ナトリウムによる加水分解により除去できる。あるいは、t−ブトキシカルボニル基のようなアシル基は、たとえば適切な酸、たとえば塩酸、硫酸もしくはリン酸またはトリフルオロ酢酸による処理により除去でき、アリールメトキシカルボニル基、たとえばベンジルオキシカルボニルは、たとえばカーボン上パラジウムなどの触媒による水素化、またはルイス酸、たとえばトリス(トリフルオロ酢酸)ホウ素による処理により除去できる。第一級アミノ基に適切な他の保護基は、たとえばフタロイル基であり、これはアルキルアミン、たとえばジメチルアミノプロピルアミンによる、またはヒドラジンによる処理により除去できる。
ヒドロキシ基に適切な保護基は、たとえばアシル基、たとえばアルカノイル基、たとえばアセチル、アロイル基、たとえばベンゾイル、またはアリールメチル基、たとえばベンジルである。前記保護基の脱保護条件は、保護基の選択に応じて必然的に異なるであろう。たとえば、アルカノイル基またはアロイル基のようなアシル基は、たとえば適切な塩基、たとえばアルカリ金属水酸化物、たとえば水酸化物リチウムまたは水酸化物ナトリウムによる加水分解により除去できる。あるいは、アリールメチル基、たとえばベンジル基は、たとえば適切な酸、たとえばカーボン上パラジウムなどの触媒による水素化により除去できる。
カルボキシ基に適切な保護基は、たとえばエステル化基、たとえばメチルまたはエチル基であり、これらはたとえば塩基、たとえば水酸化物ナトリウムによる加水分解により除去できる;あるいはたとえばt−ブチル基であり、これは酸、たとえば有機酸、たとえばトリフルオロ酢酸による処理により除去できる;あるいはたとえばベンジル基であり、これはたとえばカーボン上パラジウムなどの触媒による水素化により除去できる。
樹脂を保護基として用いることもできる。
保護基は合成のいずれか好都合な段階で、化学技術分野で周知の常法により除去できる。
式(I)の化合物、またはその医薬的に許容できる塩もしくはインビボ加水分解性エステルは、化学的に関連する化合物の製造に適用できることが知られているいかなる方法によっても製造できる。そのような方法は、式(I)の化合物またはその医薬的に許容できる塩もしくはインビボ加水分解性エステルの製造に使用する場合、本発明の他の態様として提供され、後記の代表例に示される。必要な出発物質は有機化学の標準法により得ることができる(たとえばAdvanced Organic Chemistry (Wiley-Interscience), Jerry March参照)。そのような出発物質の製造を、限定ではない後記の実施例に記載する(たとえば3,5−ジフルオロフェニル、3−フルオロフェニルおよび(デス−フルオロ)フェニルを含む中間体はすべて、同様な方法で製造できる;あるいは別法により製造できる−たとえば、スズ酸(フルオロ)フェニルとたとえばピランまたは(テトラヒドロ)ピリジン化合物の反応による(T基)−(フルオロ)フェニル中間体の製造は、アニオン化学により実施できる(たとえばWO97/30995参照)。
あるいは、必要な出発物質は本明細書に示すものと類似の方法で得ることができ、それらは有機化学の専門家に自明である。必要な出発物質および関連化合物の製造に関する情報(必要な出発物質の製造に応用できる)は下記の特許および特許出願明細書中にもみられ、それらの関連方法に関するセクションの内容を本明細書に援用する:WO99/02525; WO98/54161; WO97/37980; WO97/30981 (およびUS5,736,545); WO97/21708 (およびUS5,719,154); WO97/10223; WO97/09328; WO96/35691; WO96/23788; WO96/15130; WO96/13502; WO95/25106 (およびUS5,668,286); WO95/14684 (およびUS5,652,238); WO95/07271 (およびUS5,688,792); WO94/13649; WO94/01110; WO93/23384 (ならびにUS5,547,950 およびUS 5,700,799); WO93/09103 (ならびにUS5,565,571, US5,654,428, US5,654,435, US5,756,732およびUS5,801,246); US5,231,188; US5,247,090; US5,523,403; WO97/27188; WO97/30995; WO97/31917; WO98/01447; WO98/01446; WO99/10342; WO99/10343; WO99/11642; WO99/64416; WO99/64417およびGB99/03299;欧州特許出願Nos. 0,359,418および0,609,905; 0,693,491 A1 (およびUS5,698,574); 0,694,543 A1 (およびAU 24985/95); 0,694,544 A1 (およびCA 2,154,024); 0,697,412 A1 (およびUS5,529,998); 0,738,726 A1 (およびAU 50735/96); 0,785,201 A1 (およびAU 10123/97);ドイツ特許出願Nos. DE 195 14 313 A1 (およびUS5,529,998); DE 196 01 264 A1 (およびAU 10098/97); DE 196 01 265 A1 (およびAU 10097/97); DE 196 04 223 A1 (およびAU 12516/97); DE 196 49 095 A1 (およびAU 12517/97)。
下記の特許および特許出願書類も有用な情報を提供し、それらの関連方法に関するセクションの内容を本明細書に援用する:FR 2458547; FR 2500450(ならびにGB 2094299, GB 2141716 およびUS 4,476,136); DE 2923295 (ならびにGB 2028306, GB 2054575, US4,287,351, US4,348,393, US4,413,001, US4,435,415およびUS4,526,786), DE 3017499 (ならびにGB 2053196, US4,346,102およびUS4,372,967); US4,705,799;欧州特許出願Nos. 0,312,000; 0,127,902; 0,184,170; 0,352,781; 0,316,594。
有機化学の専門家は、必要な出発物質を得るために前記参考文献に記載および引用された情報を利用および応用できるであろう。したがって本発明は、式(I)の化合物およびその医薬的に許容できる塩もしくはインビボ加水分解性エステルを下記の方法(a)〜(i)により製造する方法をも提供する(これらにおいて各基は、別途記載しない限り前記および後記に定めるものである):
(a)他の式(I)の化合物の置換基を修飾するか、またはそれに置換基を導入する;そのような変換は式(I)の化合物の多くの位置で行うことができる。たとえば窒素により結合した複素環式基(結合窒素環原子に隣接する炭素原子以外の炭素原子において置換されていてもよい)を、新たな環置換基の導入によって、または既存の環置換基の再官能化によって、たとえば4−置換1,2,3−トリアゾール−1−イル基の4−置換基の修飾によって、窒素により結合した他の複素環式基(結合窒素環原子に隣接する炭素原子以外の炭素原子において置換されていてもよい)に変換できる。あるいは、たとえば基Qにおいてそのような変換を行うことができる。たとえばアルキルチオ基を酸化してアルキルスルフィニルまたはアルキルスルホニル基にすることができる;たとえばアルキルチオ基を含む基R4hを酸化してアルキルスルフィニルまたはアルキルスルホニル基にすることができる。あるいは、たとえばアミノ基を含む基R4hを式(I)の化合物の製造の最終工程でそれのアシルアミノ誘導体に変換できる;
あるいは
(b)式(II)の化合物:
Figure 2005519870
[式中、Yは置換可能な基である(これは(i)その場でたとえばミツノブ(Mitsunobu)条件下で生成するか、または(ii)予め形成できる:たとえばクロロもしくはメシラート)]と式(III)の化合物:
HET
(III)
(式中、HETは、HET−H遊離塩基形、または遊離塩基形から生成したHET−アニオンである)の反応;
あるいは
(c)式(IV)の化合物:
Q−Z
(IV)
(式中、Zはイソシアナート、アミンまたはウレタン基である)と式(V)のエポキシド:
Figure 2005519870
の反応;
あるいは
(d)式(VI)の化合物:
Figure 2005519870
(式中、Y’は前記に定めた基HETであり、Xは置換可能な基−たとえばクロリド、ブロミド、ヨージド、トリフルオロメチルスルホニルオキシ、トリメチルスタンニル、トリアルキルシリルまたはボロン酸残基−であって、Qについて前記に定めたQnの芳香族態様Q1〜Q8のいずれかにおいてTで置換された位置にあり、ただし置換基Tの代わりにXがある)と式(VII)の化合物:
T−X’
(VII)
(式中、T−X’はO、NおよびSから組合せ選択される1〜3個の異種原子を含む5員複素環であり、X’は置換可能なC結合置換基−たとえばクロリド、ブロミド、ヨージド、トリフルオロメチルスルホニルオキシ、トリメチルスタンニル、トリアルコキシシリルまたはボロン酸残基−である)の反応;これらにおいて置換基XおよびX’は、パラジウム(0)などの遷移金属が触媒する結合反応に対する相補的基質として適した、当技術分野で既知の相補対置換基となるように選択される;
あるいは
(e)式(VIII)の化合物:
Figure 2005519870
[式中、Y’は前記に定めた基HETであり、ここでX1およびX2は独立してO、NおよびSから組合せ選択される置換されていてもよい異種原子であり、これによりC(X1)X2は、Qについて前記に定めたQnの芳香族態様Q1〜Q10のいずれかにおいてTで置換された位置にあるカルボン酸誘導体置換基である置換基を構成する]と式(IX)の化合物:
Figure 2005519870
(式中、X3およびX4は独立してO、NおよびSから組合せ選択される置換されていてもよい異種原子である)の反応;これらにおいてC(X1)X2およびC(X3)X4のうち一方は置換されていてもよいヒドラジド、チオヒドラジドまたはアミドラゾンを構成し、C(X1)X2およびC(X3)X4のうち他方は置換されていてもよいアシル化剤、チオアシル化剤またはイミドイル化剤を構成し、これによりC(X1)X2とC(X3)X4は当技術分野で周知の方法により互いに縮合して、O、NおよびSから組合せ選択される3個の異種原子を含む5員複素環、たとえばチアジアゾールを形成できる;
あるいは
(f)式(X)の化合物:
Figure 2005519870
[式中、Y’は前記に定めた基HETであり、C(X5)X6は、Qについて前記に定めたQnの芳香族態様Q1〜Q8のいずれかにおいてTで置換された位置にある置換基を構成する]と式(XI)の化合物:
Figure 2005519870
の反応;これらにおいてC(X5)X6およびC(X7)X8のうち一方は置換されていてもよいアルファ−(脱離基−置換)ケトンを構成し、この脱離基はたとえばハロ基または(アルキルまたはアリール)−スルホニルオキシ基であり、C(X5)X6およびC(X7)X8のうち他方は置換されていてもよいアミド、チオアミドまたはアミジンを構成し、これによりC(X5)X6およびC(X7)X8は、当技術分野で周知の方法により互いに縮合してO、NおよびSから組合せ選択される2個の異種原子を含む5員複素環、たとえばチアゾールを形成できる基である;
あるいは
(g)置換されていてもよい1,2,3−トリアゾールであるHETについて、式(I)の化合物は、アジド(たとえば(II)中のYがアジドである)を介してアセチレンへの、またはアセチレン均等物、たとえば置換されていてもよいシクロヘキサ−1,4−ジエンもしくは置換されていてもよいエチレン類(アリールスルホニルなどの脱離可能な置換基を保有する)への環化付加により製造できる;
あるいは
(h)4−置換1,2,3−トリアゾールであるHETについて、式(I)の化合物はアミノメチルイソオキサゾリン類と1,1−ジハロケトンスルホニルヒドラゾン類の反応により製造できる;
(i)4−置換1,2,3−トリアゾールであるHETについて、式(I)の化合物はCu(1)触媒によるアジドメチルイソオキサゾリン類と末端アルキンの反応によっても製造できる;
次いで必要ならば:(i)保護基を除去する;(ii)医薬的に許容できる塩を形成する;(iii)インビボ加水分解性エステルを形成する。
(a)置換基を他の置換基に変換する方法は標準法によるものが当技術分野で知られている(たとえばComprehensive Organic Functional Group Transformations (Pergamon), Katritzky, Meth-Cohn & Rees参照);たとえば:
ヒドロキシ基を下記のものに変換できる:シリルオキシ基;アジドまたはアシルアミノまたはチオアシルアミノ基、たとえばアセトアミド基(アミド窒素原子において置換または保護されていてもよい);アシルオキシ基、たとえばアセトキシ基;ヘテロサイクリルアミノ基(アミノ窒素原子において置換または保護されていてもよい)、たとえばイソオキサゾール−3−イルアミノ基または1,2,5−チアジアゾール−3−イルアミノ基;窒素により結合したヘテロサイクリル基(結合窒素環原子に隣接する炭素原子以外の炭素原子において置換されていてもよい)、たとえば置換されていてもよい1,2,3−トリアゾール−1−イル基;またはアミジノ基、たとえば1−(N−シアノイミノ)エチルアミノ基。ヒドロキシ基をアルキル化してメトキシ基にすることができ、ヒドロキシ基をハロ基、シアノ基、またはアルキルチオ基、アリールチオ基もしくはヘテロアリールチオ基に変換できる(たとえばTet. Lett., 585, 1972参照);そのようなヒドロキシ基の変換は直接(たとえばアシル化またはミツノブ反応)または1種類以上の誘導体(たとえばメシラートまたはアジド)を介して行うことができる;さらに、ヒドロキシ基を酸化してカルボニル基(カルボン酸基を含める)にすることができる;
アシルオキシ基を、ヒドロキシ基に、またはヒドロキシから得ることができる基に(直接、またはヒドロキシ基を介して)変換できる;
シリルオキシ基を、ヒドロキシ基に、またはヒドロキシから得ることができる基に(直接、またはヒドロキシ基を介して)変換できる;
アシルアミノ基またはチオアシルアミノ基を、他のアシルアミノ基もしくはチオアシルアミノ基に;またはヘテロサイクリルアミノ基(アミノ窒素原子において置換または保護されていてもよい)に変換できる;
カルボン酸基をエステルまたはアミドに変換でき、エステルをカルボン酸またはアミドに変換でき、アミドを酸またはニトリルに変換でき;ニトリルをカルボン酸またはアミドもしくはイミデートに変換できる;
イミデートまたはニトリルを広範な5員複素環、たとえばテトラゾールまたは1,2,4−トリアゾールに変換できる;
カルボニル基を還元してヒドロキシ基にすることができ、カルボン酸基またはその誘導体を還元してカルボニル基またはヒドロキシ基にすることができる;カルボニル基をCF基に変換することもでき、カルボン酸基をCF基に変換することもできる;
アルキルチオ基を酸化してアルキルスルフィニルまたはアルキルスルホニル基にすることができる;
シアノ基を還元してアミノ基にすることができ、ニトロ基を還元してアミノ基にすることができる;カルボニル基をチオカルボニル基に変換でき(たとえばローソン試薬(Lawsson’s reagent)を使用)、またはブロモ基をアルキルチオ基に変換できる;
これらの方法および近似する方法で、有機化学の専門家に周知の化学的標準法により、式(I)の化合物を相互変換できる。
(b)(i)反応(b)(i)(Yは最初はヒドロキシである)はミツノブ条件下で、たとえばトリ−n−ブチルホスフィンおよびアゾジカルボン酸ジエチル(DEAD)の存在下に、有機溶媒、たとえばTHF中、0〜60℃の温度、好ましくは周囲温度で実施される。ミツノブ反応の詳細は下記に含まれる:Tet. Letts., 31, 699, (1990);ミツノブ反応,D.L. Hughes, Organic Reactions, 1992, Vol.42, 335-656;およびミツノブ反応の進歩,D.L.Hughes, Organic Preparations and Procedures International, 1996, Vol. 28, 127-164。
(b)(ii)反応(b)(ii)は、適切な塩基、たとえばアルカリ金属またはアルカリ土類金属炭酸塩、アルコキシドもしくは水酸化物、たとえば炭酸ナトリウムもしくは炭酸カリウム、またはたとえば有機アミン塩基、たとえばピリジン、2,6−ルチジン、コリジン、4−ジメチルアミノピリジン、トリエチルアミン、モルホリンもしくはジアザビシクロ−[5.4.0]ウンデク−7−エンの存在下で実施するのが好都合である。この反応は、適切な不活性溶媒または希釈剤、たとえば塩化メチレン、アセトニトリル、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルアセトアミド、N−メチルピロリジン−2−オンまたはジメチルスルホキシド中で、25〜60℃の温度において実施するのも好ましい。
Yがクロロである場合、式(II)の化合物は、Yがヒドロキシである式(II)の化合物(ヒドロキシ化合物)と塩素化剤の反応により形成できる。たとえばこのヒドロキシ化合物と塩化チオニルを、周囲温度から還流までの温度範囲で、所望により塩素化溶媒、たとえばジクロロメタン中において反応させることにより、あるいはこのヒドロキシ化合物と四塩化炭素/トリフェニルホスフィンを、ジクロロメタン中、0℃から周囲温度までの温度範囲で反応させることによる。Yがクロロまたはヨードである式(II)の化合物は、Yがメシラートまたはトシラートである式(II)の化合物から、後者の化合物と塩化リチウムまたはヨウ化リチウムおよびクラウンエーテルを、適切な溶媒、たとえばTHF中、周囲温度から還流までの温度範囲で反応させることによっても製造できる。
Yが(1-4C)アルカンスルホニルオキシまたはトシラートである式(II)の化合物は、前記ヒドロキシ化合物と(1-4C)アルカンスルホニルクロリドまたはトシルクロリドを、緩和な塩基、たとえばトリエチルアミンまたはピリジンの存在下で反応させることにより製造できる。
Yがホスホリルエステル(たとえばPhO2-P(O)-O-)またはPh2-P(O)-O-である場合、化合物(II)は前記ヒドロキシ化合物から標準条件下で製造できる。
式(III)の化合物が市販されていない場合、化学的標準法、構造の類似する既知化合物の合成法と類似の方法、または実施例に記載の方法と類似の方法から選択される方法で製造できる。たとえば化学的標準法はHouben Weylに記載されている。
(c)Q−Z(Zはアミン、ウレタンまたはイソシアナートである)とN−エポキシプロピル複素環式化合物(V)の反応による。式(V)のエポキシドは、対応する式(XII)のN−アリル複素環式化合物から製造できる:
Figure 2005519870
特定のそのようなエポキシドおよびアルケン中間体は新規であり、本発明の他の態様として提供される。不斉エポキシド化を利用して目的とする光学活性異性体を得ることができる。さらに、Q−Z(Zはアミン基である)とエポキシド(V)を反応させ(所望により有機塩基の存在下で)、生成物をたとえばホスゲンと反応させてオキサゾリドン環を形成することにより、反応(c)と類似の反応を実施できる。
あるいは、基HETの前駆体を、式(V)のエポキシドの基HETの代わりに取り込ませることができる。
この方法においてオキシランの代わりに当量の試薬X-CH2CH(O-所望により保護)CH2HET(Xは置換可能な基である)を用いる変法も当技術分野で周知である。
そのような反応および出発物質の製造は、類似の反応および製造を開示した前記文献を参照して当業者が容易に実施できる。
特に式(II)および(IV)の化合物は、たとえば本明細書に引用した国際特許出願公開明細書の記載および類似の方法に従って当業者が製造できる。
式(II)においてYがヒドロキシである化合物は、本明細書に引用した参考文献の記載に従って、たとえば化合物Q−Z(IV)(Zはアミン、イソシアナートまたはウレタンである)、特に式(IV,Z = NHCO2R21)の化合物と式(XIII)の化合物の反応により得ることができる:
Figure 2005519870
これらの式中、R21は(1-6C)アルキルまたはベンジルであり、R22は(1-4C)アルキルまたは-S(O)n(1-4C)アルキルであり、nは0、1または2である。好ましくはR22は(1-4C)アルキルである。式(II)、(IV)および(XIII)の化合物は、たとえば本明細書に引用した国際特許出願公開明細書(それらの内容を本明細書に援用する)の記載および類似の方法に従って当業者が製造できる。
式Q−ZにおいてZがウレタンである化合物は、たとえば国際特許出願WO 97/30995およびWO 97/37980に記載のものと類似の方法で当業者が製造できる。式Q−ZにおいてZがイソシアナートであるの化合物は、たとえばWalter A. Gregory et al,J. Med. Chem. 1990, 33, 2569-2578およびChung-Ho Park et al,J. Med. Chem. 1992, 35, 1156-1165に記載のものと類似の方法で当業者が製造できる。
(d)式(II)の化合物(Yは前記に定めたHETであるか、またはYはHETに変換できる基、たとえばヒドロキシである)は、2つの適宜置換されたフラグメントを互いに結合させて、それぞれ式(VI)と(VII)の2つの置換基XとX’の場所に炭素−炭素結合を形成することにより得ることができる。XとX’は、クロロ、ブロモ、ヨード、トリフルオロメタンスルホニルオキシ、トリアルキルスタンニル、トリアルコキシシリルまたはボロン酸残基から選択できる。ただし、選択した置換基XとX’は、遷移金属が仲介する反応に適した置換基対である当技術分野で既知の相補対置換基を形成する。反応経路に示すように、たとえばXとX’のうち一方はクロロ、他方はトリメチルスタンニルであってもよい。
遷移金属が仲介する結合反応に結合パートナーとして用いられるXおよびX’置換フラグメントが市販されていない場合、化学的標準法、構造の類似する既知化合物の合成法と類似の方法、または実施例に記載の方法と類似の方法から選択される方法で製造できる。たとえば化学的標準法は、Houben Weyl,Methoden der Organischen Chemieに記載されている。
方法(e)の化学反応を用いて式(II)の化合物(Yはヒドロキシであるか、またはHET環に変換できる基である)を製造し、次いで方法(b)または他の適切な化学反応を用いて式(I)の化合物を製造できる。
(e)チオアシルヒドラジドとアシル化剤を反応させて中間体アシルチオアシルヒドラジドを形成する反応、次いで1,3,4−チアジアゾール類との反応は、たとえばComprehensive Heterocyclic Chemistryに示される一般的な条件下で実施できる。適切なアシル化剤には、酸塩化物および酸無水物が含まれる。合成の都合により、いずれか一方の反応成分がチオアシルヒドラジドを構成し、他方がアシル化剤を構成する。
中間体アシルチオアシルヒドラジドを1,3,4−オキサジアゾール類に変換することもできる。チオアシルヒドラジド以外のカルボン酸誘導体も、3個の異種原子を含む他のC結合5員複素環に誘導する類似反応の基質として当技術分野で周知である。たとえば、アシルヒドラジドおよびアミドラゾンをチオアシルヒドラジドの代わりに用い、チオアシル化剤、たとえばジチオ酢酸メチル、およびイミドイル化剤、たとえばエチルアセトイミデートをアシル化剤の代わりに用いることができる。そのような反応の生成物は当技術分野で周知である。たとえばアシルヒドラジドのアシル化および生成したジアシルヒドラジドの環化により1,3,4−オキサジアゾールが得られることが知られており、アミドラゾンのアシル化および生成したジアシルアミドラゾンの環化により1,2,4−トリアゾールが得られることが知られている。そのような反応は、たとえばComprehensive Heterocyclic Chemistryに示される文献に記載されており、これらを操作(e)の方法に援用する。さらに、これらの反応、たとえば(チオ)アシル化剤と(チオ)ヒドラジドの反応が段階的に進行して環状生成物が得られること、およびこれらの反応が中間体を経て進行し、中間体自体を適宜な反応条件下で単離できることは周知である。したがってこの方法には、単離可能な中間体、たとえばジ(チオ)アシルヒドラジドを、このタイプの反応について既に周知の条件下で式(I)の化合物に変換する方法も含まれる。さらに、この反応の中間体は、式(I)の化合物への環化が中間化合物を単離せずに自然に進行する条件下で、たとえばジアシルヒドラジドとたとえばローソン試薬からモノチオまたはジチオジアシルヒドラジドが形成される条件下でのジアシルヒドラジドからチアジアゾールへの変換に際して、生成する可能性がある。したがってこの方法には、方法(e)の反応について既に周知の条件下で方法(e)の中間体が形成され、そして自然に消費されて式(I)の化合物が得られる方法も含まれる。
式(VIII)および(IX)の化合物が市販されていない場合、化学的標準法、構造の類似する既知化合物の合成法と類似の方法、または実施例に記載の方法と類似の方法から選択される方法で製造できる。たとえば化学的標準法はHouben Weylに記載されている。
特定のそのようなチオアシルヒドラジドおよびアシル化剤中間体は新規であり、本発明の他の態様として提供される(R、YおよびY’は式(I)の化合物を得るのに適切なものである)。
Figure 2005519870
(f)チオアミドとアルファ−ハロケトンからチアゾールを形成する反応は、たとえばComprehensive Heterocyclic Chemistry,The Chemistry of the Thioamide Group, or Thiazoles(Heterocyclic Chemistry, Weisberger)に示される一般的な条件下で実施できる。適切なハロゲンには、臭素および塩素が含まれる。他の脱離基がアルファ−ハロケトンの適切なハロゲン代替となりうることは周知である。たとえばメタンスルホニルオキシ−もしくはヒドロキシ−ケトン類またはジアゾケトン類も反応(f)に使用できる。この方法で得られるチアゾールのレギオ異性体は、チオアミドを構成するする反応パートナー、およびアルファ−(脱離基)置換ケトンを構成する反応パートナーに依存する。反応経路に示す反応において、生成チアゾールはC2結合している。チオアミド以外のカルボン酸誘導体も、他のC結合5員複素環に誘導する類似反応の基質として当技術分野で周知である。そのような類似反応が、たとえばComprehensive Heterocyclic Chemistryに記載されており、これらを方法(f)の方法に援用する。さらに、アルファ−(脱離基)置換ケトンとチオアミドの反応が段階的に進行して中間体のひとつとしての4−ヒドロキシ−4,5−ジヒドロチアゾールが得られること、およびこの中間体を適宜な反応条件下で単離できることは周知である。したがってこの方法には、単離した4−ヒドロキシ−4,5−ジヒドロチアゾールを、このタイプの反応について既に周知の脱水条件下で式(I)の化合物に変換する方法も含まれる。
式(X)および(XI)の化合物が市販されていない場合、化学的標準法、構造の類似する既知化合物の合成法と類似の方法、または実施例に記載の方法と類似の方法から選択される方法で製造できる。たとえば化学的標準法はHouben Weylに記載されている。特定のそのようなチオアミドおよびハロケトン中間体は新規であり、本発明の他の態様として提供される。
Figure 2005519870
(g)1,2,3−トリアゾール類を対応するアジドから形成する環化付加反応は、一般的な条件下で実施される。この反応にはオレフィンとして反応するアセチレン類または均等なシントン(synthon)類を使用し、次いである分子要素を脱離させて当初のオレフィンの炭素原子との間に二重結合を再生することができる。シクロペンタジエン、置換されていてもよいナフタレン、第二級アミン、またはスルフィン酸もしくはスルフェン酸の要素を脱離しうるものを含めた適切なオレフィンまたはその類似体は、アルキンの均等物またはシントン類として文献に記載されている。この方法を反応経路に示す。
(g)4−置換1,2,3−トリアゾール類は、第一級アミノ化合物から、Sakaiらの方法に従って、それを1,1−ジハロメチルケトンのスルホニルヒドラゾンと反応させることにより構築できる(たとえばSakai et al., Bull. Chem. Soc. Japan, 1985, 59, 179参照);反応経路に示すとおり。
(i)4−置換1,2,3−トリアゾール類は、末端アルキンから、Sharplessの方法に従った緩和なレギオ選択的反応により構築できる(V.V. Rostov, L.G. Green, V.V. Folkin, and K.B. Sharpless, Angew. Chem. Int. Ed., 2002, 41, 2596参照);反応経路に示すとおり。適切なアルキンまたはそれらの類似体をより簡単な市販アセチレン類、たとえばアセチレンそのものまたはトリメチルシリルアセチレンから製造する方法は、化学文献において周知である。
式(II)においてYがアジドである化合物は、本明細書に引用した参考文献(特に保護基の考察の前のセクション)の記載に従って、たとえばYがヒドロキシまたはメシラートである対応する化合物から得ることができる。
主な合成経路を下記の反応経路に示す(Qがフェニルのもの;X、RおよびAは本明細書の他の箇所に定めた類似の置換基を参照して定義される)。本発明化合物は、これらの反応経路から応用した類似の化学的方法で製造できる。反応経路には、アジド(関連ヒドロキシ化合物から製造)を介した1,2,3−トリアゾール類の製造をも示す。
当業者はこれらの反応経路を一般化して、本発明に含まれるもので反応経路には示されていない化合物(たとえば本明細書に定める6員環としてのHET)に応用できる。
Figure 2005519870
Figure 2005519870
Figure 2005519870
Figure 2005519870
脱保護、塩の形成、またはインビボ加水分解性エステルの形成を、それぞれ個々の最終工程として実施できる。
もちろんN−結合複素環式化合物を合成全体の初期に製造し、次いで他の官能基を交換することもできる。
Yが置換可能な基である場合、Yに適した基は、たとえばハロゲノまたはスルホニルオキシ基、たとえばクロロ、ブロモ、メタンスルホニルオキシまたはトルエン−4−スルホニルオキシ基である。
反応条件および試薬に関する一般的な指針は、Advanced Organic Chemistry, 第4版, Jerry March(出版社John Wiley & Sons)1992から得ることができる。必要な出発物質は、たとえばこの方法のセクション、実施例のセクションに記載の有機化学的標準法により、または有機化学の専門家が容易になしうる類似の方法により得ることができる。特定の適切な出発物質の製造を記載した特定の参考文献もある;たとえば国際特許出願公開WO
97/37980;その内容を本明細書に援用する。参考文献に記載されたものと類似の方法を有機化学の専門家が用いて必要な出発物質を得ることもできる。
保護基の除去、医薬的に許容できる塩の形成および/またはインビボ加水分解性エステルの形成は、有機化学の専門家が標準法を用いて容易に実施できる。さらに、これらの工程、たとえばインビボ加水分解性エステルプロドラッグの製造についての詳細は、前記のそのようなエステルに関するセクション、および限定ではない後記の特定の実施例に示されている。
光学活性形の式(I)の化合物が必要な場合、それは光学活性出発物質(たとえば、適切な反応工程の不斉誘導により形成)を用いて前記方法のいずれかを実施することにより、あるいはラセミ形の化合物または中間体を標準法で分割することにより、あるいはジアステレオ異性体(生成した場合)のクロマトグラフィー分離により得ることができる。酵素法も、光学活性な化合物および/または中間体の製造に使用できる。
式(I)の化合物の純粋なレギオ異性体が必要な場合も、純粋なレギオ異性体を出発物質として用いて前記方法のいずれかを実施することにより、あるいはレギオ異性体または中間体の混合物を標準法で分割することにより得ることができる。
本発明の他の態様によれば、ヒトまたは動物の身体を療法により処置する方法に使用するための、式(I)の化合物またはその医薬的に許容できる塩もしくはインビボ加水分解性エステルが提供される。
本発明の他の態様によれば、その処置を必要とするヒトなどの温血動物において抗菌作用を生じる方法であって、有効量の本発明化合物またはその医薬的に許容できる塩もしくはインビボ加水分解性エステルを動物に投与することを含む方法が提供される。
本発明は、医薬として使用するための、式(I)の化合物またはその医薬的に許容できる塩もしくはインビボ加水分解性エステル;およびヒトなどの温血動物において抗菌作用を生じるのに用いるための医薬の製造における、本発明の式(I)の化合物またはその医薬的に許容できる塩もしくはインビボ加水分解性エステルの使用をも提供する。
式(I)の化合物、そのインビボ加水分解性エステルまたは医薬的に許容できる塩(インビボ加水分解性エステルの医薬的に許容できる塩を含む)(医薬組成物に関するこのセクションにおいて、以下”本発明化合物”)を、ヒトを含めた温血動物の療法(予防を含む)処置、特に感染症の処置に使用するためには、それを普通は医薬標準法に従って医薬組成物として配合する。
したがって、他の態様において本発明は、式(I)の化合物、そのインビボ加水分解性エステルまたは医薬的に許容できる塩(インビボ加水分解性エステルの医薬的に許容できる塩を含む)、および医薬的に許容できる希釈剤またはキャリヤーを含む、医薬組成物を提供する。
本発明の医薬組成物は、処置したい疾病状態について標準的な様式で、たとえば経口、直腸または非経口投与により投与できる。これらの目的のために、当技術分野で既知の手段により本発明化合物をたとえば錠剤、カプセル剤、水性または油性の液剤または懸濁液剤、(脂質)乳剤、分散性散剤、坐剤、軟膏剤、クリーム剤、エアゾル剤(またはスプレー剤)、点滴剤、および無菌の注射用水性または油性液剤または懸濁液剤の形で配合できる。
本発明の医薬組成物は、本発明化合物のほかに、臨床的に有用な他の抗菌薬(たとえばβ−ラクタム類またはアミノグリコシド類)および/または他の抗感染症薬(たとえば抗真菌性のトリアゾールまたはアンホテリシン)から選択される1種類以上の既知薬物を含有してもよく、あるいはそれと共投与(同時、逐次または個別に)してもよい。これらには、療法効果を拡張するためのカルバペネム(carbapenem)類、たとえばメロペネム(meropenem)またはイミペネム(imipenem)が含まれる。本発明化合物は、グラム陰性細菌および抗生物質耐性細菌に対する活性を改善するために、殺菌性/透過増強性(bactericidal / permeability - increasing;BPI)タンパク質製剤または排出ポンプ阻害薬を含有してもよく、あるいはそれと共投与してもよい。
本発明の適切な医薬組成物は、経口投与に適した単位剤形のもの、たとえば1mg〜1gの本発明化合物、好ましくは100mg〜1gの化合物を含有する錠剤またはカプセル剤である。特に好ましいものは、50〜800mg、特に100〜500mgの本発明化合物を含有する錠剤またはカプセル剤である。
他の態様において本発明の医薬組成物は、静脈内、皮下または筋肉内注射に適したもの、たとえば0.1〜50%w/v(1〜500mg/ml)の本発明化合物を含有する注射剤である。
各患者に、たとえば本発明化合物0.5〜20mg kg−1の静脈内、皮下または筋肉内1日量を投与し、組成物を1日1〜4回で投与することができる。他の態様においては、本発明化合物5〜20mg kg−1の1日量を投与する。この静脈内、皮下および筋肉内用量をボーラス注射により投与してもよい。あるいは、静脈内用量をある期間にわたる連続注入により投与してもよい。あるいは、各患者に非経口1日量とほぼ均等な経口1日量を投与し、組成物を1日1〜4回で投与することができる。
静脈内投与する医薬組成物は、有利には(たとえば安定性を高めるために)適切な殺菌薬、酸化防止剤もしくは還元剤、または適切な金属イオン封鎖剤を含有してもよい。
前記の他の医薬組成物、操作、方法、使用および医薬製造の態様には、本明細書に記載する本発明化合物の別態様および好ましい態様も適用される。
抗菌活性:
医薬的に許容できる本発明化合物は、病原細菌に対する活性をスクリーニングするのに使用される標準グラム陽性菌に対してインビボで良好な活性をもつ抗菌薬として有用である。明らかに、医薬的に許容できる本発明化合物は、腸球菌(enterocoocci)、肺炎双球菌(pneumocoocci)に対する活性、ならびに黄色ブドウ球菌(S.aureus)およびコアグラーゼ陰性ブドウ球菌(staphylocoocci)のメチシリン耐性菌株に対する活性、ならびにヘモフィルス属(haemophilus)およびモラクセラ属(maraxella)に対する活性を示す。個々の化合物の抗菌スペクトルおよび力価は標準試験系で測定できる。
本発明化合物の(抗菌)特性は、一般的な試験法でインビボにおいても、たとえば温血動物に化合物を標準法で経口および/または静脈内投与することにより、証明および評価できる。
以下の結果は標準インビトロ試験系で得られた。活性は、寒天希釈法により接種サイズ10CFU/スポットで測定した最小発育阻害濃度(MIC)により記載される。一般に本発明化合物は0.01〜256μg/mlで有効である。
ブドウ球菌は、寒天上、接種10CFU/スポットおよびインキュベーション温度37℃で24時間試験された−メチシリン耐性の発現のための標準試験条件。
連鎖球菌(streptococci)および腸球菌は、5%線維素除去ウマ血液を補充した寒天上、接種10CFU/スポットおよびインキュベーション温度37℃、5%二酸化炭素雰囲気中で48時間試験された−ある被験生物には増殖のために血液が必要。選好性グラム陰性菌は、ヘミンおよびNADを補充したミュラー−ヒントン(Mueller-Hinton)ブロス中、接種10CFU/ウェル、37℃で24時間、好気的に増殖させて試験された。
たとえば、実施例1の化合物について下記の結果が得られた。
Figure 2005519870
以下に記載する本発明に含まれる特定の中間体および/または参考例も有用な活性を示し、本発明の他の態様として提供される。
本発明は下記の実施例により具体的に示されるが、これらに限定されない。実施例中、別途記載しない限り、以下のとおりである:
(i)蒸発は回転式蒸発器により真空中で実施され、仕上げ処理は残留固体を濾過により除去した後に実施された;
(ii)操作は周囲温度、すなわち一般に18〜25℃で、かつ別途記載しない限り、または当業者が不活性雰囲気において作業しない限り、空気を排除せずに実施された;
(iii)カラムクロマトグラフィー(フラッシュ法による)を用いて化合物を精製し、これは別途記載しない限りメルクキーゼルゲル(Merck Kieselgel)シリカ(Art. 9385)により実施された;
(iv)収率は説明のために示したにすぎず、必ずしも達成可能な最大ではない;
(v)本発明の最終生成物の構造は一般にNMRおよび質量分析法により確認された[プロトン磁気共鳴スペクトルは、別途記載しない限り一般にDMSO−d中、磁界強度300MHzで作動するVarian Gemini 2000分析計、または磁界強度250MHzで作動するBruker AM250分析計を用いて測定された;化学シフトを内標準としてのテトラメチルシランから下方のppm(δスケール)で報告し、ピーク多重度を下記のように示す;s,一重線;d,二重線;ABまたはdd,重複二重線;dt,重複三重線;dm,重複多重線;t,三重線;m,多重線;br,幅広い;高速原子衝突(FAB)質量分析データは一般に、エレクトロスプレー法で操作したPlatform分析計(Micromassにより提供)により得られ、適宜、陽イオンデータまたは陰イオンデータを収集した];
(vi)各中間体を後続段階に要求される基準にまで精製し、帰属した構造が正しいことを確認するのに十分なほど詳細に特性解明した;純度をHPLC、TLCまたはNMRにより評価し、同一性を適宜、赤外分光法(IR)、質量分析法またはNMR分析法により判定した;
(vii)下記の略号を用いた:
DMFはN,N−ジメチルホルムアミド;DMAはN,N−ジメチルアセトアミド;TLCは薄層クロマトグラフィー;HPLCは高圧液体クロマトグラフィー;MPLCは中圧液体クロマトグラフィー;DMSOはジメチルスルホキシド;CDClはジュウテリウム化クロロホルム;MSは質量分析法;ESPはエレクトロスプレー;EIは電子衝撃;CIは化学イオン化;EtOAcは酢酸エチル;MeOHはメタノールである。
以下の各実施例は本発明の独立した態様を構成する。
実施例1:(5R)-3-(3-フルオロ-4-(5-シアノ-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)フェニル)-5-(1H-1,2,3-トリアゾール-1-イルメチル)-1,3-オキサゾリジン-2-オン
Figure 2005519870
(5R)-3-(3-フルオロ-4-(トリメチルスタンニル)フェニル)-5-(1H-1,2,3-トリアゾール-1-イルメチル)-1,3-オキサゾリジン-2-オン(442 mg, 1.0 mmol)、5-クロロ-1,3,4-チアジアゾール-2-カルボニトリル(151 mg, 1.0 mmol)、およびトリフェニルアルシン(32 mg, 0.1 mmol)の、N-メチル-2-ピロリジノン(5 ml)中における混合物を、窒素雰囲気下にトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0) (48 mg, 0.05 mmol)で処理し、次いで窒素雰囲気下に75℃で14時間撹拌した。溶媒を減圧下で除去した。不揮発性の暗色油性残留物の酢酸エチル(10 ml)中における溶液を、フッ化カリウム水溶液(2M; 10 ml)で処理した。混合物を2分間、ボルテックス処理し、次いで15分間撹拌した。混合物を酢酸エチル(150 ml)で抽出し、抽出液を乾燥させた(MgSO4)。乾燥抽出液を濾過し、濾液を減圧濃縮し、残留物をシリカゲル(20 g)上でのクロマトグラフィー(ジクロロメタンから、ジクロロメタン中2%メタノールまでの濃度勾配)により精製して目的生成物(199 mg)を得た。
MS (ESP) 372.06 (MH+):C15H10FN7O2Sについて;
1H-NMR (DMSO-d6)δ:3.93 (dd, 1H); 4.27 (t, 1H); 4.86 (d, 2H); 5.16 (m, 1H); 7.27 (dd, 1H); 7.44 (m, 1H); 6.98 (t, 1H); 7.78 (s, 1H); 8.16 (s, 1H)。
この化合物の中間体を下記により製造した:
(5R)-5-アジドメチル-3-(3-フルオロ-4-ヨードフェニル)-1,3-オキサゾリジン-2-オン
Figure 2005519870
塩化メタンスルホニル(17.9 ml)を、(5R)-3-(3-フルオロ-4-ヨードフェニル)-5-ヒドロキシメチル-1,3-オキサゾリジン-2-オン(55.8 g)およびトリエチルアミン(46.1 ml)の、乾燥ジクロロメタン(800 ml)中における撹拌溶液に乾燥窒素雰囲気下で滴加し、氷浴により室温より低く維持した。反応混合物を撹拌下に3時間で室温に高め、次いで水およびブラインで順次洗浄し、次いで乾燥させた(Na2SO4)。溶媒を減圧下で除去すると中間体メシラートが黄色固体(68 g)として得られた。これをさらに精製せずに使用した。
DMF(800 ml)中における中間体メシラート(68 g)およびナトリウムアジド(32.3 g)の撹拌溶液を75℃に一夜加熱した。混合物を室温に放冷し、水で希釈し、酢酸エチルで2回抽出した。抽出液を合わせて水およびブラインで順次洗浄し、次いで乾燥させた(Na2SO4)。溶媒を減圧下で除去すると黄色の油が得られ、これをシリカゲル上でのカラムクロマトグラフィーにより精製した。酢酸エチル−ヘキサン(1:1)で溶離すると、生成物アジドが灰白色固体(49 g)として得られた。この生成物を酢酸エチル/ヘキサンによる摩砕処理によってさらに精製した。
1H-NMR (DMSO-d6)δ:3.57-3.64 (dd, 1H); 3.70-3.77 (dd, 1H); 3.81-3.87 (dd, 1H); 4.06 (t, 1H); 4.78-4.84 (m, 1H); 7.05-7.09 (ddd, 1H); 7.45 (dd, 1H); 7.68-7.74 (dd, 1H)。
(5R)-3-(3-フルオロ-4-ヨードフェニル)-5-(1H-1,2,3-トリアゾール-1-イルメチル)-1,3-オキサゾリジン-2-オン
Figure 2005519870
ジオキサン(300 ml)中における(5R)-5-アジドメチル-3-(3-フルオロ-4-ヨードフェニル)-1,3-オキサゾリジン-2-オン(30 g)およびビシクロ[2.2.1]ヘプタジエン(30 ml)の撹拌溶液を、一夜、加熱還流した。混合物を室温に放冷し、次いで減圧下で蒸発乾固すると、褐色固体が得られた。この褐色固体をシリカゲル上でのカラムクロマトグラフィーにより精製した。メタノール:クロロホルム(98:2から95:5まで)で溶離すると、生成物トリアゾールが淡黄色固体(20 g)として得られた。この生成物をジクロロメタン/ヘキサン(1:1)による摩砕処理によってさらに精製して灰白色固体を得た。
1H-NMR (DMSO-d6)δ:3.86-3.92 (dd, 1H); 4.23 (t, 1H); 4.83 (d, 2H); 5.11-5.19 (m, 1H); 7.12-7.16 (dd, 1H); 7.47-7.51 (dd, 1H); 7.76 (s, 1H); 7.79-7.85 (dd, 1H); 8.16 (s, 1H)。
(5R)-3-[3-フルオロ-4-(トリメチルスタンニル)フェニル]-5-(1H-1,2,3-トリアゾール-1-イルメチル)-1,3-オキサゾリジン-2-オン
Figure 2005519870
(5R)-3-(3-フルオロ-4-ヨードフェニル)-5-(1H-1,2,3-トリアゾール-1-イルメチル)-1,3-オキサゾリジン-2-オン(5.39 g, 13.9 mmol)およびヘキサメチルジスズ(5 g, 15.3 mmol)の、ジオキサン(50 ml)中における混合物を、窒素雰囲気下にジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II) (487 mg, 0.69 mmol)で処理し、次いで90℃で窒素雰囲気下に90分間撹拌した。シリカゲル(5 g)を添加し、次いで溶媒を減圧下で除去した。残留粉末をシリカゲルカラム(100 g)に乗せ、溶離して(ジクロロメタン中1%メタノールからジクロロメタン中2.5%メタノールまでの濃度勾配)、目的生成物(4.545 g)を得た。
MS (ESP) 423, 425, 427 (MH+):C15H19FN4O2Snについて;
1H-NMR (DMSO-d6)δ:0.32 (s, 9H); 3.90 (dd, 1H); 4.25 (t, 1H); 4.85 (d, 2H); 5.16 (m, 1H); 7.26 (dd, 1H); 7.33 (dd, 1H); 7.41 (dd, 1H); 7.78 (s, 1H); 8.18 (s, 1H)。
5-クロロ-[1,3,4]-チアジアゾール-2-カルボニトリルの製造は下記に記載されている:
・Gadwood, Robert C.; Barbachyn, Michael Robert; Toops, Dana Scott; Smith, Herman Walden; Vaillancourt, Valerie Ann.;抗微生物薬としてのアゾリルピペラジニルフェニルオキサゾリジノンの製造;U.S. (1998), 34 pp. CODEN: USXXAM US 5736545 A 19980407 CAN 128:270612 AN 1998:219349 CAPLUS;
・Gadwood, Robert C.; Barbachyn, Michael R.; Toops, Dana S.; Smith, Herman W.; Vaillancourt, Valerie A.;殺菌薬としての3-[4-(4-アゾリル-1-ピペラジニル)フェニル]オキサゾリジン-2-オンの製造;PCT Int. Appl. (1997), 79 pp. CODEN: PIXXD2 WO 9730981 A1 19970828 CAN 127:278210 AN 1997:579705 CAPLUS。
実施例2:(5R)-3-(3-フルオロ-4-(5-エトキシカルボニル-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)フェニル)-5-(1H-1,2,3-トリアゾール-1-イルメチル)-1,3-オキサゾリジン-2-オン
Figure 2005519870
(5R)-3-[3-フルオロ-4-(トリメチルスタンニル)フェニル]-5-(1H-1,2,3-トリアゾール-1-イルメチル)-1,3-オキサゾリジン-2-オン(436 mg, 1.0 mmol)、5-クロロ-1,3,4-チアジアゾール-2-カルボン酸エチル(197 mg, 0.9 mmol)、およびトリス(2-フリル)ホスフィン(24 mg, 0.1 mmol)の、テトラヒドロフラン(5 ml)中における混合物を、窒素雰囲気下にトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0) (47 mg, 0.05 mmol)で処理した。混合物を窒素雰囲気下に75℃で14時間撹拌した。溶媒を減圧下で除去した。不揮発性の暗色油性残留物の酢酸エチル(10 ml)中における溶液を、フッ化カリウム水溶液(2M; 10 ml)で処理した。混合物を2分間、ボルテックス処理し、次いで15分間撹拌した。混合物を酢酸エチル(150 ml)で抽出し、抽出液を乾燥させた(MgSO4)。乾燥抽出液を濾過し、濾液を減圧濃縮し、残留物をシリカゲル(20 g)上でのクロマトグラフィー(ジクロロメタンから、ジクロロメタン中2%メタノールまでの濃度勾配)により精製して目的生成物(40 mg)を得た。
MS (ESP) 419.09 (MH+);C17H15FN6O4Sについて;
1H-NMR (DMSO-d6) d: 1.31 (t, 3H); 3.93 (dd, 1H); 4.26 (t, 1H); 4.39 (q, 2H); 4.80 (d, 2H); 5.14 (m, 1H); 7.50 (dd, 1H); 7.66 (dd, 1H); 7.70 (s, 1H); 8.12 (s, 1H); 8.32 (t, 1H)。
2-クロロ-1,3,4-チアジアゾール-5-カルボン酸エチルの製造は下記に記載されている:
・Gadwood, Robert C.; Barbachyn, Michael R.; Toops, Dana S.; Smith, Herman W.; Vaillancourt, Valerie A.;殺菌薬としての3-[4-(4-アゾリル-1-ピペラジニル)フェニル]オキサゾリジン-2-オンの製造;PCT Int. Appl. (1997), 79 pp. CODEN: PIXXD2 WO 9730981 A1 19970828 CAN 127:278210 AN 1997:579705 CAPLUS;
・Demaree, Patricia; Doria, Marie Carmen; Muchowski, Joseph M.;特定のα−ジアゾカルボニル化合物とチオホスゲンおよびクロロジチオギ酸エチルの反応;Can. J. Chem. (1977), 55(2), 243-50. CODEN: CJCHAG CAN 88:6803 AN 1978:6803 CAPLUS。
実施例3:(5R)-3-(4-(5-(アミノメチル)-1,3-チアゾール-2-イル)-3-フルオロフェニル)-5-(1H-1,2,3-トリアゾール-1-イルメチル)-1,3-オキサゾリジン-2-オン
(5R)-3-(3-フルオロ-4-(トリメチルスタンニル)フェニル)-5-(1H-1,2,3-トリアゾール-1-イルメチル)-1,3-オキサゾリジン-2-オン(425 mg, 1.0 mmol)、(2-ブロモ-1,3-チアゾール-5-イル)メチルカルバミン酸t-ブチル(293 mg, 1.0 mmol)、ヨウ化銅(I)(38 mg, 0.2 mmol)の、DMF(3 ml)中における混合物を、窒素雰囲気下にテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0) (56 mg, 0.05 mmol)で処理した。混合物を窒素雰囲気下に75℃で5時間撹拌した。反応混合物をフッ化カリウム水溶液(2M; 10 ml)で処理した。酢酸エチル(10 ml)を添加し、混合物を5分間、ボルテックス処理した。生じた沈殿を濾去した。濾液を酢酸エチル(100 ml)で抽出し、抽出液を乾燥させた(MgSO4)。乾燥抽出液を濾過し、濾液を減圧濃縮し、残留物をシリカゲル(20 g)上でのクロマトグラフィー(ジクロロメタンから、ジクロロメタン中10%メタノールまでの濃度勾配)により精製すると黄色固体が得られた。これをトリフルオロ酢酸(5 ml)に溶解し、室温で20分間撹拌した。トリフルオロ酢酸を真空中で除去し、残留物をDMSO(3 ml)に溶解した。これを逆相クロマトグラフィー(水中5%アセトニトリルから95%アセトニトリルまで)により精製して目的生成物(70 mg)を得た。
MS (ESP) 375.11 (MH+);C16H15FN6O2Sについて;
1H-NMR (DMSO-d6)δ:3.95 (dd, 1H); 4.28 (t, 1H); 4.39 (q, 2H); 4.84 (d, 2H); 5.18 (m, 1H); 7.45 (dd, 1H); 7.63 (dd, 1H); 7.75 (s, 1H); 8.00 (s, 1H); 8.17 (s, 1H); 8.20 (t, 1H); 8.26 (s, 2H)。
実施例4:(5R)-3-(3-フルオロ-4-(5-メチル-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)フェニル)-5-(1H-1,2,3-トリアゾール-1-イルメチル)-1,3-オキサゾリジン-2-オン
Figure 2005519870
2-フルオロ-N'-アセチル-4-((5R)-2-オキソ-5-(1H-1,2,3-トリアゾール-1-イルメチル)-1,3-オキサゾリジン-3-イル)ベンゾヒドラジド(268 mg, 0.74 mmol)およびローソン試薬(597 mg, 1.47 mmol)の、無水トルエン(5 ml)中における混合物を、窒素雰囲気下で一夜、加熱還流した。溶媒を減圧下で除去し、残留物をC18シリカゲル(Gilson HPLC)上でのクロマトグラフィー(ジクロロメタンから、ジクロロメタン中2%メタノールまでの濃度勾配)により精製して目的生成物(199 mg)を得た。
MS (ESP) 372.06 (MH+);C15H13FN6O2Sについて;
1H-NMR (DMSO-d6)δ:2.82 (s, 3H); 3.99 (dd, 1H); 4.33 (t, 1H); 4.89 (d, 2H); 5.21 (m, 1H); 7.52 (m, 1H); 7.69 (dd, 1H); 7.79 (s, 1H); 8.21 (s, 1H); 8.27 (m, 1H)。
この化合物の中間体を下記により製造した:
2-フルオロ-4-((5R)-5-(1H-1,2,3-トリアゾール-1-イルメチル)-1,3-オキサゾリジン-2-オン-3-イル)安息香酸t-ブチル
Figure 2005519870
4-((5R)-5-(アジドメチル)-1,3-オキサゾリジン-2-オン-3-イル)-2-フルオロ安息香酸t-ブチル(15 g, 44.6 mmol)をジオキサン(100 ml)に溶解した。ビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2,5-ジエン(12.3g, 133.8 mmol)を添加し、混合物を窒素雰囲気下で18時間、加熱還流した。溶媒を真空中で蒸発させ、残留物をジクロロメタンに溶解し、ヘキサンで処理すると沈殿が生じた。これを濾過し、酢酸エチルで洗浄し、目的生成物として採集した。濾液を濃縮し、シリカゲル上で100%酢酸エチルにより溶離するクロマトグラフィー処理して、表題化合物の追加試料を得た(合わせた生成物重量14.3 g)。
MS (ESP) 363.22 (MH+):C17H19FN4O4について;
1H-NMR (DMSO-d6)δ:1.55 (s, 9H); 3.97 (m, 1H); 4.28 (t, 1H); 4.86 (d, 2H); 5.20 (m, 1H); 7.39 (dd, 1H); 7.52 (dd, 1H); 7.78 (s, 1H); 7.86 (t, 1H); 8.20 (s, 1H)。
4-((5R)-5-(アジドメチル)-1,3-オキサゾリジン-2-オン-3-イル)-2-フルオロ安息香酸t-ブチル
Figure 2005519870
は、これまでに記載されている:Gordeev, Mikhail F.; Luehr, Gary W.; Patel, Dinesh V.; Gadwood, Robert C.;殺菌薬としてのN-アシル-3-アリール-2-オキソオキサゾリジン-5-メタンアミンの製造;PCT Int. Appl. (2001), 134 pp. CODEN: PIXXD2 WO 0109107 A1 20010208 CAN 134:163021 AN 2001:101116 CAPLUS。
2-フルオロ-4-((5R)-5-(1H-1,2,3-トリアゾール-1-イルメチル)-1,3-オキサゾリジン-2-オン-3-イル)安息香酸
Figure 2005519870
ジクロロメタン中の2-フルオロ-4-((5R)-5-(1H-1,2,3-トリアゾール-1-イルメチル)-1,3-オキサゾリジン-2-オン-3-イル)安息香酸t-ブチル(14.2 g, 39.2 mmol)を、ジオキサン中4N HCl(5当量)により0℃で処理し、混合物を2時間撹拌し、その間に室温に高めた。溶媒を減圧下で蒸発させて、目的生成物(11.9 g)をさらに精製せずに使用するのに適した形で得た。
MS (ESP) 307.14 (MH+):C13H11FN4O4について;
1H-NMR (DMSO-d6) δ:3.97 (m, 1H); 4.29 (t, 1H); 4.86 (d, 2H); 5.20 (m, 1H); 7.39 (dd, 1H); 7.51 (dd, 1H); 7.78 (s, 1H); 7.90 (t, 1H); 8.20 (s, 1H); 13.11 ( s, bd, 1H)。
N'-アセチル-2-フルオロ-4-((5R)-5-(1H-1,2,3-トリアゾール-1-イルメチル)-1,3-オキサゾリジン-3-イル)ベンゾヒドラジド
Figure 2005519870
2-フルオロ-4-((5R)-5-(1H-1,2,3-トリアゾール-1-イルメチル)-1,3-オキサゾリジン-2-オン-3-イル)安息香酸(450mg, 1.47mmol)、HATU(565mg, 1.49mmol)およびジイソプロピルエチルアミン(285mg, 2.21mmol)の、乾燥DMF(5ml)中における混合物を、0℃で30分間撹拌し、次いで酢酸ヒドラジド(130.7mg, 1.76mmol)を添加した。次いで反応混合物を室温に高め、2時間撹拌した。混合物をジクロロメタン(20ml)で希釈し、飽和NaHCOおよびブラインで洗浄し、無水MgSO4で乾燥させ、減圧濃縮した。残留物をシリカゲル上でのカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン中5% MeOH)により精製して、目的生成物(289 mg)を得た。
MS (ESP+) 363.16 (MH+):C15H15FN6O4について;
1H-NMR (DMSO-d6)δ:1.92 (s, 3H); 3.96 (dd, 1H); 4.29 (t, 1H); 4.88 (d, 2H); 5.20 (m, 1H); 7.38 (dd, 1H); 7.53 (dd, 1H); 7.69 (t, 1H); 7.79 (s, 1H); 8.20 (s, 1H); 9.97 (s, 1H); 10.05 (s, 1H)。
実施例5:(5R)-3-(3-フルオロ-4-(4-メチル-1,3-チアゾール-2-イル)フェニル)-5-(1H-1,2,3-トリアゾール-1-イルメチル)-1,3-オキサゾリジン-2-オン
Figure 2005519870
2-フルオロ-4-((5R)-5-(1H-1,2,3-トリアゾール-1-イルメチル)-1,3-オキサゾリジン-2-オン-3-イル)ベンゼンカルボチオアミド(30 mg, 0.094 mmol)および1−クロロアセトン(13 mg, 0.14 mmol)の、乾燥DMF中における混合物を、60℃で一夜撹拌した。溶媒を減圧下で除去し、残留物を逆相クロマトグラフィー(Gilson MPLC C18カラム;水中5%から95%までのアセトニトリル)により精製して表題化合物(21 mg)を得た。
MS (ESP) 360.25 (MH+):C16H14FN5O2Sについて;
1H-NMR (DMSO-d6)δ:2.47 (s, 3H); 3.99 (dd, 1H); 4.29 (t, 1H); 4.88 (d, 2H); 5.20 (m, 1H); 7.45 (s, 1H); 7.48 (dd, 1H); 7.64 (dd, 1H); 7.79 (s, 1H); 8.20 (s, 1H); 8.21 (m, 1H)。
この化合物の中間体を下記により製造した:
2-フルオロ-4-((5R)-5-(1H-1,2,3-トリアゾール-1-イルメチル)-1,3-オキサゾリジン-2-オン-3-イル)ベンズアミド
Figure 2005519870
2-フルオロ-4-((5R)-5-(1H-1,2,3-トリアゾール-1-イルメチル)-1,3-オキサゾリジン-2-オン-3-イル)安息香酸(2.5 g, 8.17 mmol)の、乾燥ジクロロメタン(25 ml)中における溶液を、0℃で塩化オキサリル(1.56 g, 12.26 mmol)およびジメチルホルムアルデヒド1滴により処理した。反応混合物を室温に高め、次いで1時間撹拌した。次いで水酸化アンモニウム(10当量)を添加し、反応混合物を一夜撹拌した。混合物をさらにジクロロメタン(20 ml)、次いでヘキサン(30 ml)で希釈すると沈殿が生じた。これを濾過により単離して目的生成物(1.5 g)を得た。
MS (ESP) 306 (MH+):C13H12FN5O3について;
1H-NMR (DMSO-d6)δ:3.96 (m, 1H); 4.29 (t, 1H); 4.86 (d, 2H); 5.20 (m, 1H); 7.34 (m, 1H); 7.49 (dd, 1H); 7.60 (s, 2H); 7.74 (t, 1H); 7.78 (s, 1H); 8.20 (s, 1H)。
2-フルオロ-4-((5R)-5-(1H-1,2,3-トリアゾール-1-イルメチル)-1,3-オキサゾリジン-2-オン-3-イル)ベンゼンカルボチオアミド
Figure 2005519870
2-フルオロ-4-((5R)-5-(1H-1,2,3-トリアゾール-1-イルメチル)-1,3-オキサゾリジン-2-オン-3-イル)ベンズアミド(95 mg, 0.31 mmol)およびローソン試薬(126 mg, 0.31 mmol)の、乾燥トルエン(1 ml)中における混合物を、マイクロ波反応器内に密封し、次いでSmith Microwave反応器内で20分間照射した。溶媒を減圧下で蒸発させ、残留物を逆相クロマトグラフィー(Gilson MPLC;C18カラム;水中5%から95%までのアセトニトリル)により精製して表題化合物(35 mg)を得た。
MS (ESP+) 322.24 (MH+):C13H12FN5O2Sについて;
1H-NMR (DMSO-d6)δ:3.94 (dd, 1H); 4.28 (t, 1H); 4.87 (d, 2H); 5.19 (m, 1H); 7.28 (dd, 1H); 7.45 (dd, 1H); 7.71 (t, 1H); 7.78 (s, 1H); 8.19 (s, 1H); 9.48 (s, 1H); 10.10 (s, 1H)。
実施例6:(5R)-3-(3-フルオロ-4-(4-トリフルオロメチル-1,3-チアゾール-2-イル)フェニル)-5-(1H-1,2,3-トリアゾール-1-イルメチル)-1,3-オキサゾリジン-2-オン
Figure 2005519870
エタノール(3 ml)中の(5R)-3-(3-フルオロ-4-(4-ヒドロキシ-4-(トリフルオロメチル)-4,5-ジヒドロ-1,3-チアゾール-2-イル)フェニル)-5-(1H-1,2,3-トリアゾール-1-イルメチル)-1,3-オキサゾリジン-2-オン(25 mg, 0.058 mmol)を、密封試験管内で150℃に7日間加熱した。次いで溶媒を蒸発させ、残留物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル;ジクロロメタン中5% MeOH)により精製して表題化合物(14 mg)を得た。
MS (ESP) 414.18 (MH+):C16H11F4N5O2Sについて;
1H-NMR (DMSO-d6)δ:3.99 (dd, 1H); 4.29 (t, 1H); 4.88 (d, 2H); 5.20 (m, 1H); 7.45 (dd, 1H); 7.65 (dd, 1H); 7.79 (s, 1H); 8.10 (m, 1H); 8.21 (s, 1H); 8.38 (s, 1H)。
この化合物の中間体を下記により製造した:
(5R)-3-(3-フルオロ-4-(4-ヒドロキシ-4-(トリフルオロメチル)-4,5-ジヒドロ-1,3-チアゾール-2-イル)フェニル)-5-(1H-1,2,3-トリアゾール-1-イルメチル)-1,3-オキサゾリジン-2-オン
Figure 2005519870
2-フルオロ-4-((5R)-5-(1H-1,2,3-トリアゾール-1-イルメチル)-1,3-オキサゾリジン-2-オン-3-イル)ベンゼンカルボチオアミド(30 mg, 0.094 mmol)および1−ブロモ-3,3,3-トリフルオロアセトン(27 mg, 0.14 mmol)の、乾燥DMF中における混合物を、60℃で一夜撹拌した。次いで溶媒を減圧下で除去し、残留物を逆相クロマトグラフィー(Gilson MPLC;C18カラム;水中5%から95%までのアセトニトリル)により精製して表題化合物(32 mg)を得た。
MS (ESP) 432.07 (MH+):C16H16F4N5O3Sについて;
1H-NMR (DMSO-d6)δ:3.52 (d, 1H); 3.82 (d, 1H); 3.98 (dd, 1H); 4.30 (t, 1H); 4.88 (d, 2H); 5.20 (m, 1H); 7.49 (dd, 1H); 7.62 (dd, 1H); 7.79 (s, 1H); 8.01 (t, 1H); 8.21 (s, 1H)。
実施例7:(5-(2-フルオロ-4-((5R)-5-(1H-1,2,3-トリアゾール-1-イルメチル)-1,3-オキサゾリジン-2-オン-3-イル)フェニル)-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)アセトニトリル
Figure 2005519870
表題化合物をN'-(シアノアセチル)-2-フルオロ-4-((5R)-5-(1H-1,2,3-トリアゾール-1-イルメチル)-1,3-オキサゾリジン-2-オン-3-イル)ベンゾヒドラジドから実施例4に記載の方法により製造した。
MS (ESP+) 386.06 (MH+):C16H12FN7O2Sについて;
1H-NMR (DMSO-d6)δ:4.01 (dd, 1H); 4.33 (t, 1H); 4.80 (s, 2H); 4.88 (dd, 2H); 5.20 (m, 1H); 7.58 (dd, 1H); 7.71 (dd, 1H); 7.79 (s, 1H); 8.20 (s, 1H); 8.30 (t, 1H)。
この化合物の中間体を下記により製造した:
N'-(シアノアセチル)-2-フルオロ-4-((5R)-5-(1H-1,2,3-トリアゾール-1-イルメチル)-1,3-オキサゾリジン-2-オン-3-イル)ベンゾヒドラジド
Figure 2005519870
2-フルオロ-4-((5R)-5-(1H-1,2,3-トリアゾール-1-イルメチル)-1,3-オキサゾリジン-2-オン-3-イル)安息香酸(450 mg, 1.47 mmol)、HATU(671 mg, 1.764 mmol)およびジイソプロピルエチルアミン(285 mg, 2.21 mmol)の、乾燥DMF(5 ml)中における混合物を、0℃で30分間撹拌し、次いでシアノアセトヒドラジド(219 mg, 2.21 mmol)で処理した。次いで反応混合物を室温に高め、2時間撹拌した。混合物をジクロロメタン(20 ml)で希釈し、飽和NaHCO、次いでブラインで洗浄し、無水MgSO4で乾燥させ、減圧下で蒸発させた。残留物をシリカゲル上でのカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン中5% MeOH)により精製して目的生成物(300mg)を得た。
1H-NMR (DMSO-d6)δ:2.71 (s, 2H); 3.96 (dd, 1H); 4.29 (t, 1H); 4.88 (d, 2H); 5.20 (m, 1H); 7.38 (dd, 1H); 7.53 (dd, 1H); 7.69 (t, 1H); 7.79 (s, 1H); 8.20 (s, 1H); 10.32 (s, 1H); 10.44 (s, 1H)。

Claims (13)

  1. 式(I)の化合物、またはその医薬的に許容できる塩もしくはインビボ加水分解性エステル:
    Figure 2005519870
    [式中:
    HETは、N−結合5員完全不飽和または部分不飽和複素環式環であり、(i)さらに1〜3個の窒素異種原子を含むか、または(ii)さらにOおよびSから選択される異種原子を場合によりさらに窒素異種原子と共に含み;この環は結合N原子に隣接するC原子以外のC原子においてオキソ基またはチオキソ基で置換されていてもよく;および/またはこの環は結合N原子に隣接するC原子以外のいずれかの可能なC原子において置換基Rsで置換されていてもよく;
    Rsは下記の群から選択され:
    (Rsa):ハロゲン、(1-4C)アルコキシ、(2-4C)アルケニルオキシ、(2-4C)アルケニル、(2-4C)アルキニル、(3-6C)シクロアルキル、(3-6C)シクロアルケニル、アミノ、(1-4C)アルキルアミノ、ジ-(1-4C)アルキルアミノ、(2-4C)アルケニルアミノ、(1-4C)アルキルカルボニルアミノ、(1-4C)アルキルチオカルボニルアミノ、(1-4C)アルキル-OCO-NH-、(1-4C)アルキル-NH-CO-NH-、(1-4C)アルキル-NH-CS-NH-、(1-4C)アルキル-SO2-NH-または(1-4C)アルキル-S(O)q-(qは0、1または2である);
    あるいは、Rsは下記の群から選択され:
    (Rsb):(1-4C)アルキル基:これは下記のものから選択される1個の置換基で置換されていてもよい:ヒドロキシ、(1-4C)アルコキシ、アミノ、シアノ、アジド、(2-4C)アルケニルオキシ、(1-4C)アルキルカルボニル、(1-4C)アルコキシカルボニル、(1-4C)アルキルアミノ、(2-4C)アルケニルアミノ、(1-4C)アルキル-SO2-NH-、(1-4C)アルキルカルボニルアミノ、(1-4C)アルキルチオカルボニルアミノ、(1-4C)アルキル-OCO-NH-、(1-4C)アルキル-NH-CO-NH-、(1-4C)アルキル-NH-CS-NH-、(1-4C)アルキル-SO2-NH-、(1-4C)アルキル-S(O)q-(qは0、1または2である)、(3-6C)シクロアルキル、(3-6C)シクロアルケニル、またはN−結合5員ヘテロアリール環:この環は(i)さらに1〜3個の窒素異種原子を含むか、または(ii)さらにOおよびSから選択される異種原子を場合によりさらに窒素異種原子と共に含み;この環は炭素原子においてオキソ基またはチオキソ基で置換されていてもよく;および/またはこの環は、炭素原子において1または2個の(1-4C)アルキル基で置換されていてもよく;および/または可能な窒素原子において(1-4C)アルキルで置換されていてもよい(ただし、環はそれにより第四級化しない);
    あるいは、Rsは、式(Rsc1)〜(Rsc3)の群から選択され:
    (Rsc1):独立してO、NおよびS(酸化されていてもよい)から選択される1もしくは2個の異種原子を含み、環窒素原子もしくは環炭素原子により結合した、完全飽和4員単環式環;または
    (Rsc2):O、NおよびS(酸化されていてもよい)から選択される1個の異種原子を含み、環がそれにより第四級化しなければ環窒素原子により、もしくは環炭素原子により結合した、飽和もしくは不飽和5員単環式環;または
    (Rsc3):独立してO、NおよびS(酸化されていてもよい)から選択される1もしくは2個の異種原子を含み、環がそれにより第四級化しなければ環窒素原子により、もしくは環炭素原子により結合した、飽和もしくは不飽和6〜8員単環式環;
    (Rsc1)〜(Rsc3)の環は、可能な炭素原子において下記のものから選択される1または2個の置換基で置換されていてもよい:ヒドロキシ、(1-4C)アルコキシ、アミノ、シアノ、アジド、(2-4C)アルケニルオキシ、(1-4C)アルキルカルボニル、(1-4C)アルコキシカルボニル、(1-4C)アルキルアミノ、(2-4C)アルケニルアミノ、(1-4C)アルキル-SO2-NH-、(1-4C)アルキルカルボニルアミノ、(1-4C)アルキルチオカルボニルアミノ、(1-4C)アルキル-OCO-NH-、(1-4C)アルキル-NH-CO-NH-、(1-4C)アルキル-NH-CS-NH-、(1-4C)アルキル-SO2-NH-、(1-4C)アルキル-S(O)q-(qは0、1または2である)、(3-6C)シクロアルキルまたは(3-6C)シクロアルケニル;
    あるいは、Rsは下記の群から選択され:
    (Rsd):シアノ、ニトロ、アジド、ホルミル、(1-4C)アルキルカルボニルまたは(1-4C)アルコキシカルボニル;
    (Rsa)、(Rsb)、または(Rsc1)〜(Rsc3)中のアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキルまたはシクロアルケニル部分を含むRs置換基のそれぞれの場合、それらの部分はそれぞれ可能な炭素原子において、独立してF、ClおよびBrから選択される1個以上の置換基および/または1個のシアノ基でさらに置換されていてもよく;
    および/または環は可能な窒素原子において(1-4C)アルキルで置換されていてもよく(ただし、環はそれにより第四級化しない);あるいは
    HETは、N−結合6員ジヒドロ−ヘテロアリール環であり、合計で最高3個の窒素異種原子(結合異種原子を含めて)を含み、この環は結合N原子に隣接するC原子以外の適切なC原子においてオキソまたはチオキソで置換されていてもよく;および/またはこの環は、結合N原子に隣接するC原子以外のいずれかの可能なC原子において1または2個の置換基Rs(Rsは前記に定めたものである)で置換されていてもよく、および/または可能な窒素原子において(1-4C)アルキルで置換されていてもよく(ただし、環はそれにより第四級化しない);アルキル、アルケニルおよびシクロアルキルHET置換基のそれぞれの場合、それぞれは独立してF、ClおよびBrから選択される1個以上の置換基および/または1個のシアノ基で置換されていてもよく;
    Qは、Q1〜Q10から選択され:
    Figure 2005519870
    およびRは、独立して水素またはフルオロであり;
    は炭素または窒素であり;BはOまたはS(またはQ9の場合のみNH)であり;XはO、SまたはN−R(Rは水素、(1-4C)アルキルまたはヒドロキシ-(1-4C)アルキルである)であり;Q7においては各Aは独立して炭素または窒素から選択され、6員環中に最高2個の窒素異種原子を含み、Q7はいずれかのA原子によりTに結合し(Aが炭素である場合)、5員環において特定の炭素原子により、またはAが炭素である場合はAにより結合し;Q8およびQ10は5員環のいずれか特定の炭素原子によりTに結合し、かつベンゾ環において、表示した連結結合のいずれかの側の2つの特定の炭素原子のいずれかにより結合し;Q9は表示した連結結合のいずれかの側の2つの特定の炭素原子のいずれかにより結合し;
    Tは、置換されていてもよいC−結合(完全不飽和)5員ヘテロアリール環系であり、O、NまたはSから組合せ選択される1、2または3個の異種原子を含み、独立して後記に定めるR4h、R5hおよびR6hから選択される1個以上の置換基で置換されていてもよく;
    Tは、好ましくは下記の式(TAa1)〜(TAa6)の基(これらにおいてAR1、AR2、AR2a、AR2b、AR3、AR3a、AR3b、AR4、AR4a、CY1およびCY2は後記に定めるものである)から選択され:
    Figure 2005519870
    6hは、水素、(1-4C)アルキル、(1-4C)アルコキシカルボニル、(1-4C)アルカノイル、カルバモイルおよびシアノから選択され;
    4hおよびR5hは、独立して水素、ハロ、トリフルオロメチル、シアノ、ニトロ、(1-4C)アルコキシ、(1-4C)アルキルS(O)q-(qは0、1または2である)、(1-4C)アルカノイル、(1-4C)アルコキシカルボニル、ベンジルオキシ-(1-4C)アルキル、(2-4C)アルカノイルアミノ、-CONRcRv、および-NRcRvから選択され、R4hおよびR5hに関する前記の基に含まれる(1-4C)アルキル基はいずれも、独立して下記のものから選択される最高3個の置換基で置換されていてもよく:ヒドロキシ(アルコキシ基のC1においてではなく、かつジェミナル−ジ置換を除く)、オキソ、トリフルオロメチル、シアノ、ニトロ、(1-4C)アルコキシ、(2-4C)アルカノイルオキシ、ヒドロキシイミノ、(1-4C)アルコキシイミノ、(1-4C)アルキルS(O)q-(qは0、1または2である)、(1-4C)アルキルSO2-NRv-、(1-4C)アルコキシカルボニル、-CONRcRv、および-NRcRv(アルコキシ基のC1においてではなく、かつジェミナル−ジ置換を除く);これらにおいてRvは水素または(1-4C)アルキルであり、Rcは後記に定めるものであり;
    4hおよびR5hはさらに、独立して(1-4C)アルキルから選択でき{独立して下記のものから選択される最高3個の置換基で置換されていてもよい:ヒドロキシ(ジェミナル−ジ置換を除く)、オキソ、トリフルオロメチル、シアノ、ニトロ、(1-4C)アルコキシ、(2-4C)アルカノイルオキシ、ヒドロキシイミノ、(1-4C)アルコキシイミノ、(1-4C)アルキルS(O)q-(qは0、1または2である)、(1-4C)アルキルSO2-NRv-、(1-4C)アルコキシカルボニル、-CONRcRv、および-NRcRv(ジェミナル−ジ置換を除く);これらにおいてRvは水素または(1-4C)アルキルである};Rcは後記に定めるものであり;これら任意置換基(R4hおよびR5hが独立して(1-4C)アルキルである場合の)に含まれる(1-4C)アルキルはいずれもそれ自身が、独立して下記のものから選択される最高3個の置換基で置換されていてもよく:ヒドロキシ(アルコキシ基のC1においてではなく、かつジェミナル−ジ置換を除く)、オキソ、トリフルオロメチル、シアノ、ニトロ、(1-4C)アルコキシ、(2-4C)アルカノイルオキシ、ヒドロキシイミノ、(1-4C)アルコキシイミノ、(1-4C)アルキルS(O)q-(qは0、1または2である)、(1-4C)アルキルSO2-NRv-、(1-4C)アルコキシカルボニル、-CONRcRv、および-NRcRv(アルコキシ基のC1においてではなく、かつジェミナル−ジ置換を除く);これらにおいてRvは水素または(1-4C)アルキルであり、Rcは後記に定めるものであり;
    あるいはR4hは後記(TAaa)〜(TAac)の群のいずれかから選択され、あるいは(適切な場合は)R4hおよびR5hの一方は前記R4hおよびR5h基に挙げたものから選択され、他方は後記(TAaa)〜(TAac)の群のいずれかから選択され:
    (TAaa) 式(TAaa1)の基:
    Figure 2005519870
    は、水素または(1-4C)アルキルであり;
    およびYは、独立して水素、(1-4C)アルキル、(1-4C)アルコキシカルボニル、ハロ、シアノ、ニトロ、(1-4C)アルキルS(O)q-(qは0、1または2である)、RvRwNSO2-、トリフルオロメチル、ペンタフルオロエチル、(1-4C)アルカノイルおよび-CONRvRw[これらにおいてRvは水素または(1-4C)アルキルであり;Rwは水素または(1-4C)アルキルである]から選択され;あるいは
    およびYの一方は前記XおよびY基に挙げたものから選択され、他方はフェニル、フェニルカルボニル、S(O)q-フェニル(qは0、1または2である)、N-(フェニル)カルバモイル、フェニルアミノスルホニル、AR2、(AR2)-CO-、(AR2)-S(O)q-(qは0、1または2である)、N-(AR2)カルバモイルおよび(AR2)アミノスルホニルから選択され;その際、(TAaa)中のフェニル基はいずれも、独立して(1-4C)アルキル、シアノ、トリフルオロメチル、ニトロ、ハロおよび(1-4C)アルキルスルホニルから選択される最高3個の置換基で置換されていてもよい;
    (TAab) 式-o-Hまたは-o-(1-4C)アルキルのアセチレン;
    (TAac) -X1-Y1-AR2、-X1-Y1-AR2a、-X1-Y1-AR2b、-X1-Y1-AR3、-X1-Y1-AR3aまたは-X1-Y1-AR3b;
    は、直接結合または-CH(OH)-であり、かつ
    は、-(CH2)m-、-(CH2)n-NH-(CH2)m-、-CO-(CH2)m-、-CONH-(CH2)m-、-C(=S)NH-(CH2)m-または-C(=O)O-(CH2)m-であり;
    あるいはXは、-(CH2)-または-CH(Me)-(CH2)m-であり、かつ
    は、-(CH2)m-NH-(CH2)m-、-CO-(CH2)m-、-CONH-(CH2)m-、-C(=S)NH-(CH2)m-、-C(=O)O-(CH2)m-または-S(O)q-(CH2)m-であり;
    あるいはXは、-CH2O-、-CH2NH-または-CH2N((1-4C)アルキル)-であり、かつ
    は、-CO-(CH2)m-、-CONH-(CH2)m-または-C(=S)NH-(CH2)m-であり;さらに、Xが-CH2NH-または-CH2N((1-4C)アルキル)-である場合はYは-SO2-であり、Xが-CH2O-または-CH2N((1-4C)アルキル)-である場合はYは-(CH2)m-であり;これらにおいてnは1、2または3であり;mは0、1、2または3であり;qは0、1または2であり;Yが-(CH2)m-NH-(CH2)m-である場合、mはそれぞれ独立して0、1、2または3から選択され;
    Rcは、(Rc1)〜(Rc5)の群から選択され:
    (Rc1) (1-6C)アルキル{1個以上の(1-4C)アルカノイル基で置換されていてもよく(ジェミナル−ジ置換を含む)、および/またはシアノ、(1-4C)アルコキシ、トリフルオロメチル、(1-4C)アルコキシカルボニル、フェニル(後記に定めるAR1と同様に置換されていてもよい)、(1-4C)アルキルS(O)q-(qは0、1または2である)でモノ置換されていてもよく;または(1-6C)アルキル鎖の第1炭素原子以外のいずれかにおいて、それぞれ独立してヒドロキシおよびフルオロから選択される1個以上の基で置換されていてもよく(ジェミナル−ジ置換を含む)、および/またはオキソ、-NRvRw[Rvは水素または(1-4C)アルキルであり;Rwは水素または(1-4C)アルキルである]、(1-6C)アルカノイルアミノ、(1-4C)アルコキシカルボニルアミノ、N-(1-4C)アルキル-N-(1-6C)アルカノイルアミノ、(1-4C)アルキルS(O)pNH-または(1-4C)アルキルS(O)p-((1-4C)アルキル)N-(pは1または2である)でモノ置換されていてもよい};
    (Rc2) R13CO-、R13SO2-またはR13CS-;
    13は、(Rc2a)〜(Rc2e)から選択される:
    (Rc2a) AR1、AR2、AR2a、AR2b、AR3、AR3a、AR3b、AR4、AR4a、CY1、CY2;
    (Rc2b) 水素、(1-4C)アルコキシカルボニル、トリフルオロメチル、-NRvRw[Rvは水素または(1-4C)アルキルであり;Rwは水素または(1-4C)アルキルである]、エテニル、2-(1-4C)アルキルエテニル、2-シアノエテニル、2-シアノ-2-((1-4C)アルキル)エテニル、2-ニトロエテニル、2-ニトロ-2-((1-4C)アルキル)エテニル、2-((1-4C)アルキルアミノカルボニル)エテニル、2-((1-4C)アルコキシカルボニル)エテニル、2-(AR1)エテニル、2-(AR2)エテニル、2-(AR2a)エテニル;
    (Rc2c) (1-10C)アルキル{それぞれ独立して下記のものから選択される1個以上の基で置換されていてもよい(ジェミナル−ジ置換を含む):ヒドロキシ、(1-10C)アルコキシ、(1-4C)アルコキシ-(1-4C)アルコキシ、(1-4C)アルコキシ-(1-4C)アルコキシ-(1-4C)アルコキシ、(1-4C)アルカノイル、カルボキシ、ホスホリル[-O-P(O)(OH)2、ならびにそのモノ−およびジ−(1-4C)アルコキシ誘導体]、ホスフィリル[-O-P(OH)2、ならびにそのモノ−およびジ−(1-4C)アルコキシ誘導体]、およびアミノ;ならびに/あるいは下記のものから選択される1個の基で置換されていてもよい:ホスホナト[ホスホノ、-P(O)(OH)2、ならびにそのモノ−およびジ−(1-4C)アルコキシ誘導体]、ホスフィナト[-P(OH)2、ならびにそのモノ−およびジ−(1-4C)アルコキシ誘導体]、シアノ、ハロ、トリフルオロメチル、(1-4C)アルコキシカルボニル、(1-4C)アルコキシ-(1-4C)アルコキシカルボニル、(1-4C)アルコキシ-(1-4C)アルコキシ-(1-4C)アルコキシカルボニル、(1-4C)アルキルアミノ、ジ((1-4C)アルキル)アミノ、(1-6C)アルカノイルアミノ、(1-4C)アルコキシカルボニルアミノ、N-(1-4C)アルキル-N-(1-6C)アルカノイルアミノ、(1-4C)アルキルアミノカルボニル、ジ((1-4C)アルキル)アミノカルボニル、(1-4C)アルキルS(O)pNH-、(1-4C)アルキルS(O)p-((1-4C)アルキル)N-、フルオロ(1-4C)アルキルS(O)pNH-、フルオロ(1-4C)アルキルS(O)p((1-4C)アルキル)N-、(1-4C)アルキルS(O)q-[(1-4C)アルキルS(O)q-の(1-4C)アルキル基は、下記のものから選択される1個の基で置換されていてもよい:ヒドロキシ、(1-4C)アルコキシ、(1-4C)アルカノイル、ホスホリル[-O-P(O)(OH)2、ならびにそのモノ−およびジ−(1-4C)アルコキシ誘導体]、ホスフィリル[-O-P(OH)2、ならびにそのモノ−およびジ−(1-4C)アルコキシ誘導体]、アミノ、シアノ、ハロ、トリフルオロメチル、(1-4C)アルコキシカルボニル、(1-4C)アルコキシ-(1-4C)アルコキシカルボニル、(1-4C)アルコキシ-(1-4C)アルコキシ-(1-4C)アルコキシカルボニル、カルボキシ、(1-4C)アルキルアミノ、ジ((1-4C)アルキル)アミノ、(1-6C)アルカノイルアミノ、(1-4C)アルコキシカルボニルアミノ、N-(1-4C)アルキル-N-(1-6C)アルカノイルアミノ、(1-4C)アルキルアミノカルボニル、ジ((1-4C)アルキル)アミノカルボニル、(1-4C)アルキルS(O)pNH-、(1-4C)アルキルS(O)p-((1-4C)アルキル)N-、(1-4C)アルキルS(O)q-、AR1-S(O)q-、AR2-S(O)q-、AR3-S(O)q-、ならびにAR2およびAR3含有基のAR2a、AR2b、AR3aおよびAR3b形]、CY1、CY2、AR1、AR2、AR3、AR1-O-、AR2-O-、AR3-O-、AR1-S(O)q-、AR2-S(O)q-、AR3-S(O)q-、AR1-NH-、AR2-NH-、AR3-NH-(pは1または2であり、qは0、1または2である)、ならびにAR2およびAR3含有基のAR2a、AR2b、AR3aおよびAR3b形};
    (Rc2d) R14C(O)O(1-6C)アルキル;R14はAR1、AR2、(1-4C)アルキルアミノ((1-4C)アルキル基は(1-4C)アルコキシカルボニルまたはカルボキシで置換されていてもよい)、ベンジルオキシ-(1-4C)アルキルまたは(1-10C)アルキル{(Rc2c)について定めたと同様に置換されていてもよい}である;
    (Rc2e) R15O-;R15はベンジル、(1-6C)アルキル{(Rc2c)について定めたと同様に置換されていてもよい}、CY1、CY2またはAR2bである;
    (Rc3) 水素、シアノ、2-シアノエテニル、2-シアノ-2-((1-4C)アルキル)エテニル、2-((1-4C)アルキルアミノカルボニル)エテニル、2-((1-4C)アルコキシカルボニル)エテニル、2-ニトロエテニル、2-ニトロ-2-((1-4C)アルキル)エテニル、2-(AR1)エテニル、2-(AR2)エテニル、または式(Rc3a)のもの:
    Figure 2005519870
    00は、-OR17、-SR17、-NHR17および-N(R17)2であり;
    17は水素であり(X00が-NHR17および-N(R17)2である場合)、R17は(1-4C)アルキル、フェニルまたはAR2であり(X00が-OR17、-SR17および-NHR17である場合);R16はシアノ、ニトロ、(1-4C)アルキルスルホニル、(4-7C)シクロアルキルスルホニル、フェニルスルホニル、(1-4C)アルカノイルおよび(1-4C)アルコキシカルボニルである;
    (Rc4) トリチル、AR1、AR2、AR2a、AR2b、AR3、AR3a、AR3b;
    (Rc5) RdOC(Re)=CH(C=O)-、RfC(=O)C(=O)-、RgN=C(Rh)C(=O)-またはRiNHC(Rj)=CHC(=O)-;これらにおいてRdは(1-6C)アルキルであり、Reは水素もしくは(1-6C)アルキルであり、またはRdとReは一緒に(3-4C)アルキレン鎖を形成し;Rfは水素、(1-6C)アルキル、ヒドロキシ(1-6C)アルキル、(1-6C)アルコキシ(1-6C)アルキル、-NRvRw[Rvは水素または(1-4C)アルキルであり;Rwは水素または(1-4C)アルキルである]、(1-6C)アルコキシ、(1-6C)アルコキシ(1-6C)アルコキシ、ヒドロキシ(2-6C)アルコキシ、(1-4C)アルキルアミノ(2-6C)アルコキシ、ジ-(1-4C)アルキルアミノ(2-6C)アルコキシであり;Rgは(1-6C)アルキル、ヒドロキシまたは(1-6C)アルコキシであり;Rhは水素または(1-6C)アルキルであり;Riは水素、(1-6C)アルキル、AR1、AR2、AR2a、AR2bであり;Rjは水素または(1-6C)アルキルである;
    これらにおいて
    AR1は、置換されていてもよいフェニルまたは置換されていてもよいナフチルであり;
    AR2は、置換されていてもよい5または6員完全不飽和(すなわち最大不飽和度をもつ)単環式ヘテロアリール環であり、独立してO、NおよびSから選択される最高4個の異種原子を含み(ただし、O-O、O-SまたはS-S結合を含まない)、環炭素原子により、または環がそれにより第四級化しなければ環窒素原子により結合し;
    AR2aは、AR2の部分水素化形であり(すなわち、若干の、ただし完全ではない不飽和度を維持したAR2系)、環炭素原子により結合し、または環がそれにより第四級化しなければ環窒素原子により結合し;
    AR2bは、AR2の完全水素化形であり(すなわち不飽和をもたないAR2系)、環炭素原子により結合し、または環窒素原子により結合し;
    AR3は、置換されていてもよい8、9または10員完全不飽和(すなわち最大不飽和度をもつ)二環式ヘテロアリール環であり、独立してO、NおよびSから選択される最高4個の異種原子を含み(ただし、O-O、O-SまたはS-S結合を含まない)、二環系を構成する環のいずれかの環炭素原子により結合し;
    AR3aは、AR3の部分水素化形であり(すなわち、若干の、ただし完全ではない不飽和度を維持したAR3系)、二環系を構成する環のいずれかの環炭素原子により結合し、または環がそれにより第四級化しなければ環窒素原子により結合し;
    AR3bは、AR3の完全水素化形であり(すなわち不飽和をもたないAR3系)、二環系を構成する環のいずれかの環炭素原子により結合し、または環窒素原子により結合し;
    AR4は、置換されていてもよい13〜14員完全不飽和(すなわち最大不飽和度をもつ)三環式ヘテロアリール環であり、独立してO、NおよびSから選択される最高4個の異種原子を含み(ただし、O-O、O-SまたはS-S結合を含まない)、三環系を構成する環のいずれかの環炭素原子により結合し;
    AR4aは、AR4の部分水素化形であり(すなわち、若干の、ただし完全ではない不飽和度を維持したAR4系)、三環系を構成する環のいずれかの環炭素原子により結合し、または環がそれにより第四級化しなければ環窒素原子により結合し;
    CY1は、置換されていてもよいシクロブチル、シクロペンチルまたはシクロヘキシル環であり;
    CY2は、置換されていてもよいシクロペンテニルまたはシクロヘキセニル環である]。
  2. QがQ1、Q2、Q4、Q6およびQ9から選択される、請求項1に記載の式(I)の化合物またはその医薬的に許容できる塩もしくはインビボ加水分解性エステル。
  3. Tが式(TAa1)〜(TAa6)の基から選択される、請求項1に記載の式(I)の化合物またはその医薬的に許容できる塩もしくはインビボ加水分解性エステル。
  4. 式(IB)の化合物、またはその医薬的に許容できる塩もしくはインビボ加水分解性エステル:
    Figure 2005519870
    [式中:
    HETは、1,2,3−トリアゾール(特に1,2,3−トリアゾール−1−イル)、1,2,4−トリアゾール(特に1,2,4−トリアゾール−1−イル)およびテトラゾール(好ましくはテトラゾール−2−イル)であり、あるいはHETはピリミジン、ピリダジン、ピラジン、1,2,3−トリアジン、1,2,4−トリアジン、1,3,5−トリアジンおよびピリジンのジヒドロ形であり;
    およびRは、独立して水素またはフルオロであり;
    Tは、(TAa1〜TAa6)から選択される]。
  5. HETが、1,2,3−トリアゾール(特に1,2,3−トリアゾール−1−イル)、1,2,4−トリアゾール(特に1,2,4−トリアゾール−1−イル)またはテトラゾール(好ましくはテトラゾール−2−イル)であり;
    およびRが、独立して水素またはフルオロであり;
    Tが、(TAa1および2)から選択される、
    請求項4に記載の式(IB)の化合物またはその医薬的に許容できる塩もしくはインビボ加水分解性エステル。
  6. Rsが、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、クロロメチル、ブロモメチル、シアノメチル、シアノ、アミノ、アジド、アルキルチオアルキルたとえばメチルチオメチル、および2−プロピニルから選択される、前記請求項のいずれか1項に記載の式(I)の化合物またはその医薬的に許容できる塩もしくはインビボ加水分解性エステル。
  7. 医薬として使用するための、請求項1に記載の式(I)の化合物またはその医薬的に許容できる塩もしくはインビボ加水分解性エステル。
  8. 温血動物において抗菌作用を生じるのに用いるための医薬の製造における、請求項1に記載の式(I)の化合物またはその医薬的に許容できる塩もしくはインビボ加水分解性エステルの使用。
  9. 請求項1に記載の式(I)の化合物またはその医薬的に許容できる塩もしくはインビボ加水分解性エステル、および医薬的に許容できる希釈剤またはキャリヤーを含む、医薬組成物。
  10. ヒトまたは動物の身体を療法により処置する方法に使用するための、請求項1に記載の式(I)の化合物またはその医薬的に許容できる塩もしくはインビボ加水分解性エステル。
  11. その処置を必要とするヒトなどの温血動物において抗菌作用を生じる方法であって、有効量の本発明化合物またはその医薬的に許容できる塩もしくはインビボ加水分解性エステルを動物に投与することを含む方法。
  12. 下記の方法(a)〜(i)のうち1以上を含む、式(I)の化合物の製造方法:
    (a)他の式(I)の化合物の置換基を修飾するか、またはそれに置換基を導入する;
    (b)式(II)の化合物:
    Figure 2005519870
    (式中、Yは置換可能な基である)と式(III)の化合物:
    HET
    (III)
    (式中、HETは、HET−H遊離塩基形、または遊離塩基形から生成したHET−アニオンである)の反応;
    (c)式(IV)の化合物:
    Q−Z
    (IV)
    (式中、Zはイソシアナート、アミンまたはウレタン基である)と式(V)のエポキシド:
    Figure 2005519870
    の反応;
    (d)式(VI)の化合物:
    Figure 2005519870
    (式中、Y’は前記に定めた基HETであり、Xは置換可能な基であって、Qについて前記に定めたQnの芳香族態様Q1〜Q8のいずれかにおいてTで置換された位置にあり、ただし置換基Tの代わりにXがある)と式(VII)の化合物:
    T−X’
    (VII)
    (式中、T−X’はO、NおよびSから組合せ選択される1〜3個の異種原子を含む5員複素環であり、X’は置換可能なC結合置換基である)の反応;これらにおいて置換基XおよびX’は、パラジウム(0)などの遷移金属が触媒する結合反応に対する相補的基質として適した、当技術分野で既知の相補対置換基となるように選択される;
    (e)式(VIII)の化合物:
    Figure 2005519870
    [式中、Y’は前記に定めた基HETであり、ここでX1およびX2は独立してO、NおよびSから組合せ選択される置換されていてもよい異種原子であり、これによりC(X1)X2は、Qについて前記に定めたQnの芳香族態様Q1〜Q10のいずれかにおいてTで置換された位置にあるカルボン酸誘導体置換基である置換基を構成する]と式(IX)の化合物:
    Figure 2005519870
    (式中、X3およびX4は独立してO、NおよびSから組合せ選択される置換されていてもよい異種原子である)の反応;これらにおいてC(X1)X2およびC(X3)X4のうち一方は置換されていてもよいヒドラジド、チオヒドラジドまたはアミドラゾンを構成し、C(X1)X2およびC(X3)X4のうち他方は置換されていてもよいアシル化剤、チオアシル化剤またはイミドイル化剤を構成し、これによりC(X1)X2とC(X3)X4は当技術分野で周知の方法により互いに縮合して、O、NおよびSから組合せ選択される3個の異種原子を含む5員複素環、たとえばチアジアゾールを形成できる;
    (f)式(X)の化合物:
    Figure 2005519870
    [式中、Y’は前記に定めた基HETであり、C(X5)X6は、Qについて前記に定めたQnの芳香族態様Q1〜Q8のいずれかにおいてTで置換された位置にある置換基を構成する]と式(XI)の化合物:
    Figure 2005519870
    の反応;これらにおいてC(X5)X6およびC(X7)X8のうち一方は置換されていてもよいアルファ−(脱離基−置換)ケトンを構成し、この脱離基はたとえばハロ基または(アルキルまたはアリール)−スルホニルオキシ基であり、C(X5)X6およびC(X7)X8のうち他方は置換されていてもよいアミド、チオアミドまたはアミジンを構成し、これによりC(X5)X6およびC(X7)X8は、当技術分野で周知の方法により互いに縮合してO、NおよびSから組合せ選択される2個の異種原子を含む5員複素環、たとえばチアゾールを形成できる基である;
    (g)置換されていてもよい1,2,3−トリアゾールであるHETについて、式(I)の化合物は、アジド(たとえば(II)中のYがアジドである)を介してアセチレンへの、またはアセチレン均等物、たとえば置換されていてもよいシクロヘキサ−1,4−ジエンもしくは置換されていてもよいエチレン類(アリールスルホニルなどの脱離可能な置換基を保有する)への環化付加により製造できる;
    (h)4−置換1,2,3−トリアゾールであるHETについて、式(I)の化合物はアミノメチルイソオキサゾリン類と1,1−ジハロケトンスルホニルヒドラゾン類の反応により製造できる;
    (i)4−置換1,2,3−トリアゾールであるHETについて、式(I)の化合物はCu(1)触媒によるアジドメチルイソオキサゾリン類と末端アルキンの反応によっても製造できる;
    次いで必要ならば:(i)保護基を除去する;(ii)医薬的に許容できる塩を形成する;(iii)インビボ加水分解性エステルを形成する。
  13. 下記よりなる群から選択される化合物:
    (5R)-3-(3-フルオロ-4-(5-シアノ-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)フェニル)-5-(1H-1,2,3-トリアゾール-1-イルメチル)-1,3-オキサゾリジン-2-オン;
    (5R)-3-(3-フルオロ-4-(5-エトキシカルボニル-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)フェニル)-5-(1H-1,2,3-トリアゾール-1-イルメチル)-1,3-オキサゾリジン-2-オン;
    (5R)-3-(4-(5-(アミノメチル)-1,3-チアゾール-2-イル)-3-フルオロフェニル)-5-(1H-1,2,3-トリアゾール-1-イルメチル)-1,3-オキサゾリジン-2-オン;
    (5R)-3-(3-フルオロ-4-(5-メチル-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)フェニル)-5-(1H-1,2,3-トリアゾール-1-イルメチル)-1,3-オキサゾリジン-2-オン;
    (5R)-3-(3-フルオロ-4-(4-メチル-1,3-チアゾール-2-イル)フェニル)-5-(1H-1,2,3-トリアゾール-1-イルメチル)-1,3-オキサゾリジン-2-オン;
    (5R)-3-(3-フルオロ-4-(4-(トリフルオロメチル)-1,3-チアゾール-2-イル)フェニル)-5-(1H-1,2,3-トリアゾール-1-イルメチル)-1,3-オキサゾリジン-2-オン;および
    (5-(2-フルオロ-4-((5R)-5-(1H-1,2,3-トリアゾール-1-イルメチル)-1,3-オキサゾリジン-2-オン-3-イル)フェニル)-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)アセトニトリル;
    またはその医薬的に許容できる塩もしくはインビボ加水分解性エステル。
JP2003538164A 2001-10-25 2002-10-23 抗菌活性をもつアリール置換オキサゾリジノン類 Withdrawn JP2005519870A (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US33058901P 2001-10-25 2001-10-25
PCT/GB2002/004796 WO2003035648A1 (en) 2001-10-25 2002-10-23 Aryl substituted oxazolidinones with antibacterial activity

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2005519870A true JP2005519870A (ja) 2005-07-07

Family

ID=23290426

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003538164A Withdrawn JP2005519870A (ja) 2001-10-25 2002-10-23 抗菌活性をもつアリール置換オキサゾリジノン類

Country Status (7)

Country Link
US (1) US20050043374A1 (ja)
EP (1) EP1446403B1 (ja)
JP (1) JP2005519870A (ja)
AT (1) ATE323087T1 (ja)
DE (1) DE60210654T2 (ja)
GB (1) GB2396350A (ja)
WO (1) WO2003035648A1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016512228A (ja) * 2013-03-15 2016-04-25 ウニヴェルシタ デッリ ストゥーディ ディ ミラノ − ビコッカ グラム陽性病原菌に対する活性のある新規の1,2,4−オキサジアゾール化合物

Families Citing this family (23)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
RU2004111285A (ru) 2001-09-11 2005-10-10 Астразенека Аб (Se) Оксазолидинон и/или изоксазолин в качестве антибактериальных средств
WO2003035073A1 (en) 2001-10-25 2003-05-01 Astrazeneca Ab Isoxazoline derivatives useful as antimicrobials
CA2477344A1 (en) 2002-02-28 2003-09-04 Astrazeneca Ab 3-cyclyl-5-(nitrogen-containing 5-membered ring) methyl-oxazolidinone derivatives and their use as antibacterial agents
KR20040086465A (ko) 2002-02-28 2004-10-08 아스트라제네카 아베 화합물
AR043050A1 (es) 2002-09-26 2005-07-13 Rib X Pharmaceuticals Inc Compuestos heterociclicos bifuncionales y metodos para preparar y usar los mismos
JP2006515601A (ja) 2002-11-28 2006-06-01 アストラゼネカ アクチボラグ 抗細菌性薬剤としてのオキサゾリジノン
GB0306357D0 (en) * 2003-03-20 2003-04-23 Astrazeneca Ab Chemical compounds
GB0306358D0 (en) * 2003-03-20 2003-04-23 Astrazeneca Ab Chemical compounds
US8324398B2 (en) 2003-06-03 2012-12-04 Rib-X Pharmaceuticals, Inc. Process for the synthesis of biaryl oxazolidinones
MXPA05013132A (es) 2003-06-03 2006-05-25 Rib X Pharmaceuticals Inc Compuestos heterociclicos de biarilo y metodos de produccion y su uso.
WO2005061468A1 (en) 2003-12-17 2005-07-07 Rib-X Pharmaceuticals, Inc. Halogenated biaryl heterocyclic compounds and methods of making and using the same
KR100854211B1 (ko) 2003-12-18 2008-08-26 동아제약주식회사 신규한 옥사졸리디논 유도체, 그의 제조방법 및 이를유효성분으로 하는 항생제용 약학 조성물
EP2716647A3 (en) 2004-02-27 2014-08-20 Rib-X Pharmaceuticals, Inc. Macrocyclic compounds and methods of making and using the same
GB0411596D0 (en) * 2004-05-25 2004-06-30 Astrazeneca Ab Chemical process
US8399660B2 (en) 2005-06-08 2013-03-19 Rib-X Pharmaceuticals, Inc. Process for the synthesis of triazoles
ES2748505T3 (es) 2008-10-10 2020-03-17 Merck Sharp & Dohme Métodos para la preparación de oxazolidinonas y composiciones que las contienen
NZ712289A (en) 2009-02-03 2017-03-31 Merck Sharp & Dohme Crystalline form of r)-3-(4-(2-(2-methyltetrazol-5-yl)pyridin-5-yl)-3-fluorophenyl)-5-hydroxymethyl oxazolidin-2-one dihydrogen phosphate
US8580767B2 (en) 2009-05-28 2013-11-12 Trius Therapeutics, Inc. Oxazolidinone containing dimer compounds, compositions and methods to make and use
KR101128029B1 (ko) * 2010-03-08 2012-03-29 주식회사 레고켐 바이오사이언스 (r)-3-(3-플루오로-4-(1-메틸-5,6-다이하이드로-1,2,4-트리아진-4(1h)-일)페닐)-5-(치환된 메틸)옥사졸리딘-2-온 유도체의 제조방법
CN102190656B (zh) * 2010-03-16 2014-03-26 山东轩竹医药科技有限公司 含有五元杂环的噁唑烷酮抗菌素
ITRM20130155A1 (it) * 2013-03-15 2014-09-16 I E Me S T Istituto Euro Mediter Raneo Di Scien Nuovi composti 1,2,4-ossadiazolici attivi contro patogeni gram-positivi.
US9862710B2 (en) 2013-03-15 2018-01-09 Istituto Euro Mediterraneo Di Scienza E Tecnologia 1,2,4-oxadiazol compounds active against gram-positive pathogens
KR101561964B1 (ko) 2013-11-15 2015-10-20 한국과학기술연구원 옥사졸리디논 화합물 및 이를 포함하는 c형 간염 예방 또는 치료용 약학 조성물

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3318878A (en) * 1966-04-14 1967-05-09 Smith Kline French Lab Nitrothiophene compounds
NL137326C (ja) * 1967-08-26
GB1222708A (en) * 1968-10-22 1971-02-17 Delalande Sa Novel 5-(n-substituted aminomethyl)-2-oxazolidinones and their process of preparation
SK283420B6 (sk) * 1992-05-08 2003-07-01 Pharmacia & Upjohn Company Antimikrobiálne oxazolidinóny obsahujúce substituované diazínové skupiny
GB9812019D0 (en) * 1998-06-05 1998-07-29 Zeneca Ltd Chemical compounds

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016512228A (ja) * 2013-03-15 2016-04-25 ウニヴェルシタ デッリ ストゥーディ ディ ミラノ − ビコッカ グラム陽性病原菌に対する活性のある新規の1,2,4−オキサジアゾール化合物

Also Published As

Publication number Publication date
US20050043374A1 (en) 2005-02-24
DE60210654D1 (de) 2006-05-24
EP1446403A1 (en) 2004-08-18
GB0408399D0 (en) 2004-05-19
EP1446403B1 (en) 2006-04-12
DE60210654T2 (de) 2007-01-25
ATE323087T1 (de) 2006-04-15
WO2003035648A1 (en) 2003-05-01
GB2396350A (en) 2004-06-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1446403B1 (en) Aryl substituted oxazolidinones with antibacterial activity
KR100858771B1 (ko) 항생 활성을 갖는 옥사졸리디논 유도체
US20060058317A1 (en) Oxazolidinone derivatives as antibacterial
US7498350B2 (en) Oxazolidinones as antibacterial agents
EP1385844B1 (en) Oxazolidinones containing a sulfonimid group as antibiotics
WO2003072575A1 (en) 3-cyclyl-5-(nitrogen-containing 5-membered ring) methyl-oxazolidinone derivatives and their use as antibacterial agents
JP2006508192A (ja) 抗細菌薬としてのオキサゾリジノンおよび/またはイソオキサゾリン誘導体
US20060035895A1 (en) Isoxazoline derivatives useful as antimicrobials
JP2006512352A (ja) オキサゾリジノン誘導体及び抗菌薬としてのそれらの使用
US7199143B2 (en) Chemical compounds
EP1753754A1 (en) 3- '4- {6-substituted alkanoyl) pyridin-3-yl} -3-phenyl! -5- (1h-1, 2, 3-triazol-1-ylmethyl) -1, 3-oxazolidin-2-ones as antibacterial agents
US20060052399A1 (en) Oxazolidinone derivatives as antibacterial agents
JP2006514647A (ja) 抗菌性オキサゾリジノン類
ZA200504309B (en) Oxazolidinones as antibacterial agents.
JP2006520774A (ja) 抗菌性1,3−オキサゾリジン−2−オン誘導体
JP2006520775A (ja) 抗菌性オキサリジノン類

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050831

A761 Written withdrawal of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761

Effective date: 20061017