JP2005519609A - Pit−1及びカッパ−カゼイン遺伝子多型の分析による良好な乳生産資質を有する可能性のある動物の同定方法 - Google Patents

Pit−1及びカッパ−カゼイン遺伝子多型の分析による良好な乳生産資質を有する可能性のある動物の同定方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2005519609A
JP2005519609A JP2003574854A JP2003574854A JP2005519609A JP 2005519609 A JP2005519609 A JP 2005519609A JP 2003574854 A JP2003574854 A JP 2003574854A JP 2003574854 A JP2003574854 A JP 2003574854A JP 2005519609 A JP2005519609 A JP 2005519609A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
seq
allele
pit
gene
identification method
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2003574854A
Other languages
English (en)
Inventor
レナビル、ロベルト
ジェングラー、ニコラス
Original Assignee
アリスタ・ライフサイエンス株式会社
パトリモワーヌ・ドゥ・ラ・ファキュルテ・ユニベルスィテール・ドゥ・スィヤーンス・アグロノミーク・ドゥ・ジェムブルー
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by アリスタ・ライフサイエンス株式会社, パトリモワーヌ・ドゥ・ラ・ファキュルテ・ユニベルスィテール・ドゥ・スィヤーンス・アグロノミーク・ドゥ・ジェムブルー filed Critical アリスタ・ライフサイエンス株式会社
Publication of JP2005519609A publication Critical patent/JP2005519609A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12QMEASURING OR TESTING PROCESSES INVOLVING ENZYMES, NUCLEIC ACIDS OR MICROORGANISMS; COMPOSITIONS OR TEST PAPERS THEREFOR; PROCESSES OF PREPARING SUCH COMPOSITIONS; CONDITION-RESPONSIVE CONTROL IN MICROBIOLOGICAL OR ENZYMOLOGICAL PROCESSES
    • C12Q1/00Measuring or testing processes involving enzymes, nucleic acids or microorganisms; Compositions therefor; Processes of preparing such compositions
    • C12Q1/68Measuring or testing processes involving enzymes, nucleic acids or microorganisms; Compositions therefor; Processes of preparing such compositions involving nucleic acids
    • C12Q1/6876Nucleic acid products used in the analysis of nucleic acids, e.g. primers or probes
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12QMEASURING OR TESTING PROCESSES INVOLVING ENZYMES, NUCLEIC ACIDS OR MICROORGANISMS; COMPOSITIONS OR TEST PAPERS THEREFOR; PROCESSES OF PREPARING SUCH COMPOSITIONS; CONDITION-RESPONSIVE CONTROL IN MICROBIOLOGICAL OR ENZYMOLOGICAL PROCESSES
    • C12Q2600/00Oligonucleotides characterized by their use
    • C12Q2600/156Polymorphic or mutational markers

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Proteomics, Peptides & Aminoacids (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Analytical Chemistry (AREA)
  • Zoology (AREA)
  • Wood Science & Technology (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Microbiology (AREA)
  • Immunology (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Biotechnology (AREA)
  • Biophysics (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Genetics & Genomics (AREA)
  • Measuring Or Testing Involving Enzymes Or Micro-Organisms (AREA)
  • Investigating Or Analysing Biological Materials (AREA)

Abstract

【課題】PIT−1及びカッパ−カゼイン遺伝子の多型の分析による良好な乳生産資質の可能性を有する動物の同定方法
【解決手段】本発明は、Pit-1及びΚ−カゼイン遺伝子の多型の分析によって、動物の乳生産潜在能力を判定するための方法及びキットに関連する。特に、本発明は有利な乳生産形質を表す遺伝子型を有する哺乳類を同定する方法に関し、該方法において、Pit-1遺伝子の対立遺伝子A及び/又はT、及びΚ-カゼイン遺伝子の対立遺伝子Bが同時に存在することが、前記哺乳類における乳生産及びタンパク質生産の高い潜在能力を示す。

Description

本発明は、乳生産及び育種の分野に関連する。特に、Pit-1及びκ−カゼイン遺伝子の多型の分析によって、動物の乳生産潜在能力を判定するための方法及びキットに関連する。
現在のところ、動物の特定の形質の選択には時間と経費がかかる。該選択は、ある部分は、その体重、サイズ、色などの異なるタイプの測定によって動物を観察することに基づいており、またある部分はその系統の研究に基づいている。
前記選択は、同じ形質を有する動物を交配させ、その形質が次世代に優勢になることを期待することによって、数世代にわたって行われる。
この種の選択は、必要とする時間の長さ故の数々の不利益を有し、またその分野の熟練した飼育者による判定を必要とする。
この飼育者による判定は、観察と仮定に基づいており、それ故に経験に関連したある程度の主観を含んでいる。さらに、ある世代においてそのような方法により選択された形質が、次世代に伝えられるとは限らない。
上述した不利益を克服するために、遺伝分野における科学的進歩に基づいた新規の方法が開発されている。
特に有望なアプローチは、大きな固体効果を有する遺伝子の研究と、それらが動物におけるある望ましい形質と関連する可能性から成る。そのような遺伝子は、問題の動物における系統を選択する分子マーカーとして用いることができる。この方法は、大きな固体効果を有する遺伝子または所望の形質に関連する遺伝子マーカーを同定する必要がある。それ故に、このアプローチの成功は、捜し求める表現型の形質と、問題の遺伝子の確かな多型性との間の相関の証明にかかっている。
乳生産分野において、多くの遺伝子が乳生産に影響を及ぼすことが確認されており、
生産量(例えばソマトトロピン中枢の遺伝子)及び乳品質(例えばタンパク質の変動に関する遺伝子)の両方に関する。
乳のラクトダイナモグラフィー的な特性に関する多くの遺伝子、特にカッパ−カゼイン遺伝子(Formaggioniら,1999による総説記事を参照)が確認されている。とりわけ、ホルスタイン乳牛の乳生産形質におけるκ-カゼイン遺伝子の多型の影響は、広く文献に示されている(Van Eenennaam et Medrano, 1991 ; Bovenhuis et al., 1992 ; Mao et al., 1992 ; Ron et al., 1994)。前記遺伝子の対立遺伝子Bは、チーズ生成に有利な、これは凝乳が堅く、凝乳形成時間が短く、より多くのチーズが生成可能であることを意味するが、乳ラクトダイナモグラフィー的品質と関連する(Martinet et Houdebine, 1993)。
また、乳生産におけるソマトトロピン中枢の異なる遺伝子の影響も記述されている。例えば、成長ホルモンの供給は、乳生産を刺激することが知られている(Chilliardらによる記事を参照)。さらなるソマトトロピン遺伝子、Pit-1遺伝子もまた、乳生産量に影響することが確認されている。1996年7月22日に出願のPCT特許出願WO-A-98/03677において、発明者らは、Pit-1遺伝子の対立遺伝子Aが有利な乳生産形質に関連し、一方で対立遺伝子Bはよりよい肉の生産に関連することを示した。これら二つの対立遺伝子は、1178位置におけるアデニン(対立遺伝子A)のグアニン(対立遺伝子B)による置換によって相違する。
本発明の目的は、有利な乳生産形質を表す遺伝子型を有する哺乳類を同定するための方法を提供することである。この方法は、哺乳類における乳生産及び乳中のタンパク質生産の高い潜在能力の同定を可能にし、周知の従来技術方法よりも優れている。残りの本文において、κ-カゼイン遺伝子の異なる対立遺伝子は、従来技術の科学的文献と同様の方法で、ホルマギオーニ(Formaggioni)らによる記事(上記参照)の表4に記載されているのと同様の方法で命名する。κ-カゼイン遺伝子の対立遺伝子A及びBの存在を証明する方法の例は、制限断片長多型(RFLP)及び対立遺伝子特異的検出による下記のそれぞれの実施例1及び2に記載されている。
Pit-1遺伝子の対立遺伝子A及びBは、PCT特許出願WO-A-98/03677に記載されている。また、発明者らは、Pit-1遺伝子のエクソン2におけるさらなる多型を示している(実施例5)。この対応する対立遺伝子C及びTは、セリン65のコドンにおけるアデニン(対立遺伝子C)のグアニン(対立遺伝子T)による置換によって相違する。この変異は、沈黙変異であるが、乳生産形質に関連する分子マーカーとして作用し得る。本発明者らは、試験された雄牛(500以上のホルスタインの雄牛のサンプル中)の97.8%において、エクソン6のAA遺伝子型がエクソン2のTT遺伝子型と関連し、また、エクソン6のBB遺伝子型がエクソン2のCC遺伝子型に相関していることを観察している。前記変異の観察された遺伝子型と乳生産性能との間の関連は、エクソン6に関しては同じ程度である。
Pit-1遺伝子及びκ-カゼイン遺伝子は、同じ代謝連鎖に属していない。従って、先験的に、それらが相互作用する根拠が全くない。
それにも関わらず、本発明者らは、有利な乳生産形質を表す遺伝子型を有する哺乳類を同定する方法を開発し、これにおいてPit-1遺伝子及びカッパ-カゼイン遺伝子は共に遺伝子マーカーとして用いられる。この方法は、Pit-1マーカーの単独使用、またはカッパ-カゼインマーカーの単独使用に基づく従来周知の方法よりもより効果的であることが示されている。
第一の側面において、本発明は有利な乳生産形質を表す遺伝子型を有する哺乳類を同定する方法に関し、次の工程を具備する:
a)前記哺乳類のDNAを含む生物学的サンプル(または組織)を得る工程;
b)前記哺乳類のPit-1及びκ-カゼイン遺伝子の多型を分析する工程、ここで、Pit-1遺伝子の対立遺伝子A及び/又はT並びにκ-カゼイン遺伝子の対立遺伝子Bが同時に存在することが、前記哺乳類における乳生産及びタンパク質生産の高い潜在能力を示す。
本方法の好ましい実行において、哺乳類はウシである。
以下の実施例6において記載した詳細な統計学的方法を使用することによって、本発明者らは、AAPit-1及びBBκ-カゼイン遺伝子型を有する動物が、ウシBBPit-1AAκ-カゼイン遺伝子型のものよりもはるかに優れた乳生産性能を有することを証明した。特に表3に概要を述べたように、AAPit-1及びBBκ-カゼインと検定された雌牛は、305日間の催乳に基づいて、BBPit-1AAκ-カゼインと検定された雌牛よりも平均で約237kg多く乳を生産する。この効果は、二つの遺伝子のそれぞれについて観察される効果の和よりも大きい(Pit-1で46.3kg及びκ-カゼインで72.2)。同様に、二つの好ましい対立遺伝子の関連の非常に大きな効果が、タンパク質生産において観察され、この効果は二つの遺伝子のそれぞれの効果の和よりも大きい。
実施例7に示された結果は、動物のより小さなサンプルで観察されたものであり、Pit-1遺伝子多型の分析がエクソン2でも実行され得ることを示しており、この場合、Pit-1遺伝子の対立遺伝子Tとκ-カゼイン遺伝子の対立遺伝子Bが同時に存在することが、その試験された動物における高い乳生産及びタンパク質生産潜在能力を示す。
キリアルド(Chilliard)ら(2001)によって公開された結果によって、多量の成長ホルモンの投与は、乳中に生産されたタンパク質の量を著しくは改変しないことが示された。Pit-1及び成長ホルモンが同じ代謝中枢に属することから、キリアルド(Chilliard)の結果は、Pit-1は乳腺で生成されるタンパク質量に直接影響を及ぼさないことが示唆された。しかしながら、全催乳に対するkgで表されるタンパク質の総量は変化し、さらに生産された乳の量も変化する。
本発明の方法において、κ-カゼインの対立遺伝子Bの存在もまた、チーズ生産に有利であるラクトダイナモグラフィー的な乳の品質を表す。
本発明の方法の最初の工程、即ち、試験されるべき動物のDNAを含む生物学的サンプルの採取は、技術者に周知の任意の技術、例えば、生検、または血液サンプルの除去または任意の他の生物学的サンプルによって実行され得る。この工程は、動物から数本の毛を引き抜いて得た毛嚢に由来する細胞を用いて実行されることが好ましい。
当然ながら、上記工程1及び2は、二人の異なる人間によって実行されることもできる。例えば、サンプルを飼育者が得、そして分析を実行する研究室に送ってもよい。従って、本発明は、有利な乳生産形質を表す遺伝子型を有する哺乳類を同定する方法にも関し、前記ウシの生物学的サンプルにおいて、前記哺乳類のPit-1及びκ-カゼイン遺伝子の多型を分析することを含み、ここで、Pit-1遺伝子の対立遺伝子A及び/又はTとκ-カゼイン遺伝子の対立遺伝子Bが同時に存在することが、前記哺乳類における乳生産及びタンパク質生産の高い潜在能力を示す。
本発明の方法において、κ-カゼイン遺伝子における多型は、制限断片長多型(RFLP)によって分析されることができ、これはアレクサンダー(Alexander)ら(1988)によって記載されたκ-カゼイン遺伝子のヌクレオチド5345の配列(対立遺伝子AにおけるA及び対立遺伝子BにおけるCに対応する)を含む断片の増幅、及び、この増幅産物の制限酵素Hinflを用いた消化による。下記の実施例1に開示されたように、そのような断片は、次のプライマーを用いて増幅できる:
5'-ATCATTTATGGCCATTCCACCAAAG-3'(配列番号:1)及び
5'-GCCCATTTCGCCTTCTCTGTAACAGA-3'(配列番号:2)。
或いは好ましくは、該分析は、対立遺伝子特異的増幅及び/又は検出によってκ-カゼイン遺伝子について実行される。実施例2は、次のプライマー及びプローブを用いて実行した対立遺伝子検出技術を詳述する:
カッパFプライマー:5'-CCGAAGCAGTAGAGAGCACTGTAG-3'(配列番号:3)
カッパRプライマー:5'-TCTCAGGTGGGCTCTCAATAACTT-3'(配列番号:4)
カッパVicプローブ:5'-TACTCTAGAAGATTCTC-3'(配列番号:5)
カッパFamプローブ:5'-TACTCTAGAAGCTTCTC-3'(配列番号:6)。
同様に、本発明の方法において、Pit-1遺伝子についての分析は、制限断片長多型分析(RFLP)によって実行されてよく、これは下記の実施例3に示したように、Pit-1遺伝子のヌクレオチド1178を含む断片を増幅させることと、該増幅産物を制限酵素Hinflで消化することによる。この終わりに、次のプライマーを用いることができる:
5'-AAACCATCATCTCCCTTCTT-3'(配列番号:7)
5'-AATGTACAATGTGCCTTCTGAG-3' (配列番号:8)。
本発明の方法において、分析は、Pit-1遺伝子について、対立遺伝子特異的増幅及び/又は検出によっても実行することもできる。下記の実施例4及び5は、Pit-1遺伝子断片の、それぞれエクソン6及び2の対立遺伝子特異的増幅を詳述しており、次のプライマーを用いている:
・エクソン6における対立遺伝子特異的増幅用:
5'-CAGAGAGAAAAACGGGTGAAGACAAGCATG-3'(配列番号:9);対立遺伝子Bに特異的;
5'-CAGAGAGAAAAACGGGTGAAGACAAGCATA-3'(配列番号:10);対立遺伝子Aに特異的;及び
5'-AGATAGAGGGAAAGATATAGTGAAAGGGACAG-3'(配列番号:11);逆プライマーとして;
・エクソン2における対立遺伝子特異的増幅用:
5'-C TGC CAT CAC GCC ATA GTT C-3'(配列番号:12),対立遺伝子Cに特異的;
5'-C TGC CAT CAC GCC ATA GTT T-3'(配列番号:13),対立遺伝子Tに特異的;及び
5'-CA ACA GGA CTT CAT TAT TCT GTT CCT CAT TAT TCT GTT CCT T -3'(配列番号:14)逆プライマーとして。
Pit-1遺伝子の多型はまた、前記遺伝子の増幅断片の対立遺伝子特異的検出によっても決定でき、例えばエクソン6において、次のプローブ及びプライマーを用いる:
PIT-1 Fプライマー:5'-CATTCGAGATGCTCCTTAGAAATAGTAA-3'(配列番号:15);
PIT-1Rプライマー:5'-GTTTTGTAACCGAAGGCAGAGAGA-3'(配列番号:16);
PIT-1MGB FAMプローブ:5'-AACTCTGATTTAGGCTTG-3'(対立遺伝子A用)(配列番号:17);及び
PIT-1MGB VICプローブ:5'-AACTCTGATTCAGGCTT-3'(対立遺伝子B用)(配列番号:18)。
実施例1〜5に記載された実験条件は、単なる例示として提供されたことは明らかであり、技術者によって改変することができる。これは特に、増幅反応を実行するのに用いられた試薬及び温度条件に関する場合であるが、プライマー配列についても同様である。検出されるべき多型の位置が既知であれば、問題の対立遺伝子に関する断片を増幅し同定するのに用いられる他のプライマー又はプローブを決定することは容易である。前記プライマーの決定は、該多型サイトの周囲の配列を解読することで行え、必要であれば、GeneScan(登録商標)型(Applied Biosystems)のソフトウェアを用いる。
さらに、検討中の遺伝子の多型を決定するために他の技術を使用することができ、例えば、SSCP(一本鎖形成多型)、DGGE(変性剤勾配ゲル電気泳動)及びCFLP(切断断片長多型)などのような既知の技術を使用することができる。ここに記載したものは、例えばサンブロック(Sambrook)ら(Molecular Cloning-A laboratory manual Third Edition-Cold Spring Harbor Laboratory Press)によって開示されている。
また、本発明は、ウシにおける有利な乳生産形質を表す遺伝子型を同定するためのキットに関し、Pit-1遺伝子のヌクレオチド1178を含む断片を増幅するためのオリゴヌクレオチド、κ-カゼイン遺伝子のヌクレオチド5345を含む断片を増幅するためのオリゴヌクレオチド、及び制限酵素Hinflを含む。
例として、そのようなキットは、Pit-1遺伝子のヌクレオチド1178を含む断片を増幅するための次のプレイマー:
5'-AAACCATCATCTCCCTTCTT-3'(配列番号:7);及び
5'-AATGTACAATGTGCCTTCTGAG-3'(配列番号:8);
及びκ-カゼイン遺伝子のヌクレオチド5345を含む断片を増幅するための次のプライマー:
5'-ATCATTTATGGCCATTCCACCAAAG-3'(配列番号:1)及び
5'-GCCCATTTCGCCTTCTCTGTAACAGA-3'(配列番号:2)
を具備してよい:
さらなる側面において、本発明は、ウシにおける有利な乳生産形質を表す遺伝子型を同定するためのキットに関し、Pit-1遺伝子の断片の対立遺伝子特異的増幅及び/又は検出を実行するためのオリゴヌクレオチド、及びκ-カゼイン遺伝子の断片の対立遺伝子特異的増幅及び/又は検出を実行するためのオリゴヌクレオチドを具備する。
そのようなキットの好ましい実施において、次のプライマーは、Pit-1遺伝子の断片の対立遺伝子特異的増幅のためのオリゴヌクレオチドを構成する:
5'-CAGAGAGAAAAACGGGTGAAGACAAGCATG-3' (配列番号:9);対立遺伝子Bに特異的;
5'-CAGAGAGAAAAACGGGTGAAGACAAGCATA-3'(配列番号:10);対立遺伝子Aに特異的;及び
5'-AGATAGAGGGAAAGATATAGTGAAAGGGACAG-3'(配列番号:11);逆プライマーとして。
或いはそのようなキットの他の実施において、次のプライマーが、エクソン2を標的にするPit-1遺伝子断片の対立遺伝子特異的増幅のためのオリゴヌクレオチドを構成する:
5'-C TGC CAT CAC GCC ATA GTT C-3'(配列番号:12),対立遺伝子Cに特異的;
5'-C TGC CAT CAC GCC ATA GTT T-3'(配列番号:13),対立遺伝子Tに特異的;及び
5'-CA ACA GGA CTT CAT TAT TCT GTT CCT CAT TAT TCT GTT CCT T -3'(配列番号:14)逆プライマーとして。
本発明のキットのさらなる実施において、次のプライマー及びプローブがκ-カゼインの遺伝子の断片の対立遺伝子特異的検出のためのオリゴヌクレオチドを構成する:
カッパFプライマー:CCGAAGCAGTAGAGAGCACTGTAG(配列番号:3);
カッパRプライマー:TCTCAGGTGGGCTCTCAATAACTT(配列番号:4);
カッパVicプローブ:TACTCTAGAAGATTCTC(配列番号:5);
カッパFamプローブ:TACTCTAGAAGCTTCTC(配列番号:6);
また、次のプライマー及びプローブが、Pit-1遺伝子の断片の対立遺伝子特異的検出のためのオリゴヌクレオチドを構成する:
PIT-1 Fプライマー:CATTCGAGATGCTCCTTAGAAATAGTAA(配列番号:15);
PIT-1Rプライマー:GTTTTGTAACCGAAGGCAGAGAGA(配列番号:16);
PIT-1MGB FAMプローブ:AACTCTGATTTAGGCTTG(対立遺伝子A用)(配列番号:17);及び
PIT-1MGB VICプローブ:AACTCTGATTCAGGCTT(対立遺伝子B用)(配列番号:18)。
κ-カゼイン及びPit-1遺伝子の断片の増幅のためであるか、またはそれらの検出のためであるかに関わらず、他のヌクレオチド配列が使用可能であることは、技術者には明らかである。同様に、本発明の範囲から外れることなく、用いられるプローブの標識を改変しうることは、技術者には明らかである。
また、本発明は、乳又は肉の能力のウシを決定するための遺伝子マーカーに関し、これはPit-1遺伝子の195位置のアデニンが、良好な乳生産の特徴を決定し、またPit-1の195位置のグアニンが良好な肉生産の特徴を決定する。
以下の実施例及び図は、本発明のある側面の例証及び詳述を提供するが、これらに制限されるものではない。
[実施例1]
RFLP分析によるカッパ−カゼインのA及びB対立遺伝子の判定
反応混合物は、H2O,10×バッファー、2mM MgCl2、20pmolのプライマー、0.2mMのdNTPs、100ng/25μlのDNA、及び0.6U/25μlのポリメラーゼ[Goldstar DNA Polymerase, EUROGENTEC]で構成される。PCR反応サイクルは、最初に、96℃で3分間の変性期間、続いて94℃で1分間、66℃で1分間、及び72℃で1分間を40サイクルで構成した。末端伸長期間は72℃で10分間行った。
次いで、PCR産物を20UのHinfl酵素と共に37℃で2時間インキュベートした。インキュベーション後、2μlの停止(STOP)溶液(50%グリセロール、20mMのEDTA、0.25%のブロモフェノールブルー)を加え、この混合物を2%アガロースゲル電気泳動で分離した。
プライマー:5'-ATCATTTATGGCCATTCCACCAAAG-3'
5'-GCCCATTTCGCCTTCTCTGTAACAGA-3'。
科学的文献において任意に「A」と命名された対立遺伝子はHinfl酵素によって切断され、「B」対立遺伝子はHinfl酵素によって消化されなかった。
[実施例2]
対立遺伝子特異的検出によるカッパ-カゼインのA及びB対立遺伝子の判定
反応混合物は、プライマー及びプローブの存在下、Taq Man Univesal PCR master mix(Applied Biosystems Inc)から構成した。
カッパFプライマー 2.5μl
カッパRプライマー 900nM
Fam カッパプローブ 200nM
Vic カッパプローブ 200nM
水で容積を5μlにした。
増幅は、Applied Biosystemsのモデル7900HT装置を用いてリアルタイムで測定した。
PCR反応サイクルは、最初の期間に50℃で2分間を1サイクル、続いて95℃で10分間を1サイクル、続いて95で15秒間及び60℃で1分間を40サイクルで構成した。
結果は、装置によって自動的に解読された。
使用プライマー:
Fプライマー:CCGAAGCAGTAGAGAGCACTGTAG(配列番号:3);及び
Rプライマー:TCTCAGGTGGGCTCTCAATAACTT(配列番号:4);
プローブ:
Vicプローブ:TACTCTAGAAGATTCTC(配列番号:5);及び
Famプローブ:TACTCTAGAAGCTTCTC(配列番号:6)。
文献中で任意にAと名付けられた対立遺伝子は、5345位置にヌクレオチドAを有するものであり、対立遺伝子Bは5345位置にヌクレオチドCを有するものであった。
[実施例3]
RFLP分析によるPit-1遺伝子のA及びB対立遺伝子の判定
ヌクレオチド1178におけるPit-1遺伝子の多型を次のプライマーを用いて分析した:
5'-AAACCATCATCTCCCTTCTT-3'(配列番号:7);及び
5'-AATGTACAATGTGCCTTCTGAG-3'(配列番号:8)。
PCR増幅は、実施例1で記載されたものと実質的に同一の条件で行った。
該増幅の産物は、451塩基対の断片であった。この断片を、制限酵素Hinf1と共にインキュベーションすることで、二つの対立遺伝子を識別することができた:対立遺伝子AはHinf1によって切断されず、対立遺伝子BはHinf1の制限サイトを含み、これは244及び207塩基対を有する二つの断片を生じさせる。
[実施例4]
対立遺伝子特異的増幅によるPit-1遺伝子のエクソン6のA及びB対立遺伝子の判定
この方法は、PCRのために、3´末端に位置するヌクレオチドが異なる二つのプライマーを用いることに基づく。この相違は、遺伝子の二つの対立遺伝子のうちの一つに関するプライマーの特異性に起因する。従ってこの方法は、それぞれの対立遺伝子に特異的プライマーを用い、制限酵素の使用は必要としない。
増幅反応は、H2O、10×バッファー、3mM MgCl2、20pmol/50μlの特異的プライマー(A又はB)、400μmのdNTP、100ng/50μlのDNA、及び1.2U/50μlのポリメラーゼ[Goldstar DNA Polymerase, EUROGENTEC]の溶液中で行った。PCR反応は、最初に変性工程を96℃で3分間行い、続いて95℃で1分、65.2度で1分、そして72℃で1分を約35サイクル行った。最後の工程は、72℃で10分間行った。
この方法で用いたプライマーは次の通りである:
5'-CAGAGAGAAAAACGGGTGAAGACAAGCATG-3'(配列番号:9);対立遺伝子Bに特異的;
5'-CAGAGAGAAAAACGGGTGAAGACAAGCATA-3'(配列番号:10);対立遺伝子Aに特異的;
5'-AGATAGAGGGAAAGATATAGTGAAAGGGACAG-3'(配列番号:11);逆プライマーとして。
増幅反応の後、得られた産物を図1に示したようにアガロースゲル上で明らかにした。この実験において、それぞれのサンプルは、それぞれプライマーA又はプライマーBの存在によってもたらされた。PCR増幅された320bpの断片はそれぞれ、チューブAだけに存在するか(従って動物の遺伝子型はAA)、またはチューブBのみに存在するか(従って動物はBBホモ接合)、或いは両方のチューブに存在した(動物はABヘテロ接合)。
[実施例5]
対立遺伝子特異的増幅によるPit-1遺伝子のエクソン2のC及びT対立遺伝子の判定
第二の多型サイトを、Pit-1遺伝子における一本鎖コンホメーション多型(SSCP)を用いて判定した。遺伝子の多型部分の配列が、同定されるべき原因変異を生じさせる。これはタンパク質トランス活性化領域のセリンのコドン65でのA→G移行であった。アミノ酸はこの変異によっては改変されなかった。この変異に起因する二つの対立遺伝子は、SSCPにおいて三つの多型プロフィールが存在することの原因である。
ホルスタイン牛のサンプルにおけるこの点変異の研究は、容易に実行される迅速な分析方法の開発を必要とし、これはSSCP方法を用いる事例ではない。
従って、対立遺伝子特異的PCR反応は、この変異を研究するために開発された。プライマーの一つ、PitCは、対立遺伝子Cに特異的であった。もうひとつのPitTは、対立遺伝子Tに特異的であった。PitR対立遺伝子は逆プライマーとして用いた。反応の特異性を増強させるため、二つの特異的プライマーの3´-OH末端の上流の3番目の塩基に追加の変異を導入した(図2)。
Pit-C : 5'-C TGC CAT CAC GCC ATA GTT C-3' (配列番号:12)
Pit-T : 5'-C TGC CAT CAC GCC ATA GTT T-3' (配列番号:13)
Pit-R : 5'-CA ACA GGA CTT CAT TAT TCT GTT CCT CAT TAT TCT GTT CCT T-3' (配列番号:14)。
[実施例6]
Pit-1遺伝子(エクソン6)の影響とκ-カゼイン遺伝子の影響の組合せ
1100のホルスタインの雄牛のサンプルについて、ヌクレオチド5345の点変異でのκ-カゼインの遺伝子の遺伝子型が、変異Bを変異Aと区別したAlexanderら(1988)によって決定された。遺伝子型AA、AB及びBBの頻度は次の通り:それぞれ、75%、23%及び2%であり、対立遺伝子Aの86.5%及び対立遺伝子Bの13.5%に対応している。それらはハーディー・ワインベルグの法則に従う。これらの頻度は、Van Eenennaam及びMedrano(1991)が1152のホルスタイン雌牛から得たもの(82%A及び18%B)及びRonら(1994)が119のホルスタイン雄牛から得たもの(78.6%AA,20.5%AB、及び0.9%BB)と類似している。
下記の表(表1)は、同様の研究で得られたκ-カゼイン遺伝子の多型と乳生産形質との関係の統計学的研究の結果を示し、Van Eenennaamら(1991)及びRonら(1994)によって得られた結果と比較している。
Figure 2005519609
3つの研究において、対立遺伝子Bは、脂肪及びタンパク質の割合を変化させることなく、乳の生産、脂肪及びタンパク質生産に陽性の影響を有する。影響の大きさの比較から、これらは全体的に類似しているとみなすことができることが示される。
[サンプル]
異なる遺伝子で研究された対立遺伝子の置換の影響は、1100のカナディアンホルスタイン雄牛の109443の娘の総量2397037催乳から算出した。公式の催乳データは、「カナディアンデイリーネットワーク」による。表2は、平均値、標準偏差、305日間の催乳を基本に生産された乳、脂肪、及びタンパク質の量の計算された最大及び最小値を示す。比較的高い標準偏差及び比較的広い最大-最小幅は、このサンプルの乳生産性に関する多様性を示している。これらの値は、高い性能の雌牛及びそれより劣る他の雌牛を含む非選択サンプルの特徴である。
Figure 2005519609
[遺伝子モデル]
対立遺伝子の確率は、カナダの動物モデルを単純化したバージョンに導入した。
カナダの動物モデル:
y=Xh+Tt+Qr+Zp+Z*a+e
ここで:
y=305日間の催乳生産のベクトル(乳、脂肪、またはタンパク質);
h=固定された群れ-年-季節(10月〜2月及び3月〜9月)−パリティ(早いまたは高い)効果のベクトル;
t=固定された催乳(1〜6またはそれ以上)−歳分類−催乳月の影響のベクトル;
r=転換された対立遺伝子確率での2回帰係数のベクトル;
p=無作為な持続的環境効果のベクトル;
a=無作為な多遺伝子効果のベクトル;
e=無作為な残りの効果のベクトル;
X,T,Z及びZ*=h,t,p及びa〜yに関連した出現率マトリックス;及び
Q=2-カラム回帰可変マトリックス、それぞれの対立遺伝子確率につき1カラム(Pit-1、Κ-カゼイン)。
用いられた変動成分は、カナダで用いられたものである。それらは0.33の遺伝率及び0.54の繰り返し率であった。式は、集束が非常に緩慢であるような「前条件づけられた接合体勾配」を用いて解いた。通常300より多い繰り返しが必要であった。
二つの係数の間の相違は、2×対立遺伝子置換効果に比例した。これは、回帰変数の逆正弦変換を用いて計算して得られた。脂肪及びタンパク質の割合の結果は、個体群の平均を用いて間接的に得られた:
Figure 2005519609
[結果]
表3は、110カナダディアンホルスタインの雄牛の乳生産形質に及ぼす推定相加的影響を示す。
Figure 2005519609
このように、Pit-1(対立遺伝子A)及びκ-カゼイン(対立遺伝子B)遺伝子の最良の対立遺伝子の選択は、乳中のタンパク質及び脂肪の割合を変化させることなく、乳量、脂肪及び乳タンパク質を実質的に上昇させることができた。
[実施例7]
動物モデル及び統計学的モデルは、前述の実施例で記載されたものと同一である。
表4に得られた結果を要約する:
Figure 2005519609
本発明に従って、Pit-1遺伝子の対立遺伝子T、及びカッパ-カゼイン遺伝子の対立遺伝子Bを同時に用いることによって、乳中のタンパク質及び脂肪の割合を変化させることなく、乳、脂肪及び乳タンパク質の量を実質的に増加させることが示されたといえる。
参考文献
Figure 2005519609
AAホモ接合動物(サンプル1)、BBホモ接合動物(サンプル2)及びABヘテロ接合動物(サンプル3)のゲノムDNA由来の、Pit-1遺伝子のエクソン6の対立遺伝子特異的増幅の結果を示す。 Pit-1遺伝子のエクソン2に適用された対立遺伝子特異的増幅に用いられたプライマーを示す。遺伝子配列はイタリックで示されている。 CCホモ接合動物(サンプル1)、TTホモ接合動物(サンプル2)及びCTヘテロ接合動物(サンプル3)のゲノムDNA由来の、Pit-1遺伝子のエクソン2の対立遺伝子特異的増幅の結果を示す。

Claims (23)

  1. 有利な乳生産形質を表す遺伝子型を有する哺乳類を同定するための方法であって、
    a)前記哺乳類のDNAを含む生物学的サンプルを得る工程;
    b)前記哺乳類のPit-1及びκ-カゼイン遺伝子の多型を分析する工程、ここで、Pit-1遺伝子の対立遺伝子A及び/又はT並びにκ-カゼイン遺伝子の対立遺伝子Bが同時に存在することが、前記哺乳類における乳生産及びタンパク質生産の高い潜在能力を示す;
    を具備する方法。
  2. 有利な乳生産形質を表す遺伝子型を有する哺乳類を同定するための方法であって、前記ウシからの生物学的サンプルにおいて、前記哺乳類のPit-1及びκ-カゼイン遺伝子の多型を分析することを具備し、ここで、Pit-1遺伝子の対立遺伝子A及び/又はT並びにκ-カゼイン遺伝子の対立遺伝子Bが同時に存在することが、前記哺乳類における乳生産及びタンパク質生産の高い潜在能力を示す方法。
  3. 前記哺乳類はウシである、請求項1または2に記載の同定方法。
  4. 請求項1〜3に記載の同定方法であって、前記κ-カゼインの対立遺伝子Bの存在が、チーズの生産に有利であるラクトダイナモグラフィー的な乳品質をも示す方法。
  5. 前記工程a)が動物の毛嚢由来からの細胞を用いて行われる、請求項1〜4に記載の同定方法。
  6. 前記工程b)が、κ-カゼイン遺伝子について、前記κ-カゼイン遺伝子のヌクレオチド5345を含む断片を増幅させることと、該増幅産物を制限酵素Hinflで消化させることとによる制限断片長多型(RFLP)によって行われる、請求項1〜5に記載の同定方法。
  7. 前記ヌクレオチド5345を含むκ-カゼイン遺伝子断片が、次のプライマーで増幅されることを特徴とする、請求項6に記載の同定方法:
    5'-ATCATTTATGGCCATTCCACCAAAG-3' (配列番号:1)及び
    5'-GCCCATTTCGCCTTCTCTGTAACAGA-3' (配列番号:2)。
  8. 前記工程b)が、κ-カゼイン遺伝子について、対立遺伝子特異的増幅及び/又は検出によって行われる、請求項1〜5の何れかに記載の同定方法。
  9. κ-カゼイン遺伝子の対立遺伝子特異的増幅が、次のプライマー:
    5'-CCGAAGCAGTAGAGAGCACTGTAG-3'(配列番号:3);
    5'-TCTCAGGTGGGCTCTCAATAACTT-3'(配列番号:4);
    及び次のプローブ:
    Vic:5'-TACTCTAGAAGATTCTC-3'(配列番号:5);
    Fam:5'-TACTCTAGAAGCTTCTC-3'(配列番号:6);
    を用いて行われる、請求項8に記載の同定方法。
  10. 前記工程b)が、Pit-1遺伝子について、前記Pit-1遺伝子のヌクレオチド1178を含む断片を増幅させることと、該増幅産物を制限酵素Hinflで消化させることとによる制限断片長多型分析(RFLP)によって行われる、請求項1〜9の何れか一項に記載の同定方法。
  11. 前記ヌクレオチド1178を含むPit-1遺伝子断片が、次のプライマーで増幅される請求項10に記載の同定方法:
    5'-AAACCATCATCTCCCTTCTT-3'(配列番号:7)
    5'-AATGTACAATGTGCCTTCTGAG-3'(配列番号:8)。
  12. 前記工程b)が、Pit-1遺伝子について、対立遺伝子特異的増幅及び/又は検出によって行われる、請求項1〜9の何れか一項に記載の同定方法。
  13. 前記Pit-1遺伝子の対立遺伝子特異的増幅は、次のプライマー:
    5'-CAGAGAGAAAAACGGGTGAAGACAAGCATG-3'(配列番号:9);対立遺伝子Bに特異的;
    5'-CAGAGAGAAAAACGGGTGAAGACAAGCATA-3'(配列番号:10);対立遺伝子Aに特異的;及び、
    逆プライマーとして5'-AGATAGAGGGAAAGATATAGTGAAAGGGACAG -3' (配列番号:11);
    を用いてエクソン6において行われる、請求項12に記載の同定方法。
  14. 前記Pit-1遺伝子の対立遺伝子特異的増幅は、次のプライマー:
    5'-C TGC CAT CAC GCC ATA GTT C -3'(配列番号:12),対立遺伝子Cに特異的;
    5'-C TGC CAT CAC GCC ATA GTT T -3'(配列番号:13),対立遺伝子Tに特異的;及び、
    逆プライマーとして5'-CA ACA GGA CTT CAT TAT TCT GTT CCT CAT TAT TCT GTT CCT T -3'(配列番号:14);
    を用いて、エクソン2において行われる、請求項12に記載の同定方法。
  15. 前記Pit-1遺伝子の対立遺伝子特異的増幅は、次のプライマー:
    PIT-1 F プライマー: 5'-CATTCGAGATGCTCCTTAGAAATAGTAA -3' (配列番号:15);
    PIT-1 R プライマー: 5'-GTTTTGTAACCGAAGGCAGAGAGA -3' (配列番号:16);
    PIT-1MGB FAMプローブ: 5'-AACTCTGATTTAGGCTTG -3' (対立遺伝子A用)(配列番号:17);及び、
    PIT-1MGB VICプローブ: 5'-AACTCTGATTCAGGCTT -3' (対立遺伝子B用)( 配列番号:18);
    を用いてエクソン6において行われる、請求項12に記載の同定方法。
  16. ウシにおける有利な乳生産形質を表す遺伝子型を同定するためのキットであって、Pit-1遺伝子のヌクレオチド1178を含む断片を増幅するためのオリゴヌクレオチド、κ-カゼイン遺伝子のヌクレオチド5345を含む断片を増幅させるためのオリゴヌクレオチド、及び制限酵素Hinflを具備するキット。
  17. 前記Pit-1遺伝子のヌクレオチド1178を含む断片を増幅させるための前記オリゴヌクレオチドは、次のプライマー:
    5'-AAACCATCATCTCCCTTCTT-3' (配列番号:7)
    5'-AATGTACAATGTGCCTTCTGAG-3' (配列番号:8)
    から成り、前記κ-カゼイン遺伝子のヌクレオチド5345を含む断片を増幅させるための前記オリゴヌクレオチドは、次のプライマー:
    5'-ATCATTTATGGCCATTCCACCAAAG-3'(配列番号:1)
    5'-GCCCATTTCGCCTTCTCTGTAACAGA-3'(配列番号:2)
    から成ることを特徴とする、請求項16に記載のキット。
  18. ウシにおいて有利な乳生産形質を表す遺伝子型を同定するためのキットであって、Pit-1遺伝子の断片の対立遺伝子特異的増幅及び/又は検出を行うためのオリゴヌクレオチド、及び、κ-カゼイン遺伝子の断片の対立遺伝子特異的増幅及び/又は検出を行うためのオリゴヌクレオチドを具備するキット。
  19. 前記Pit-1遺伝子の断片の対立遺伝子特異的増幅のためのオリゴヌクレオチドは、次のプライマーである、請求項18に記載のキット:
    5'-CAGAGAGAAAAACGGGTGAAGACAAGCATG-3'(配列番号:9);対立遺伝子Bに特異的;
    5'-CAGAGAGAAAAACGGGTGAAGACAAGCATA-3'(配列番号:10);対立遺伝子Aに特異的;及び、
    逆プライマーとして5'-AGATAGAGGGAAAGATATAGTGAAAGGGACAG-3'(配列番号:11)。
  20. 前記Pit-1遺伝子の断片の対立遺伝子特異的増幅のためのオリゴヌクレオチドは、次のプライマーである、請求項18に記載のキット:
    5'-C TGC CAT CAC GCC ATA GTT C-3'(配列番号:12);対立遺伝子Cに特異的;
    5'-C TGC CAT CAC GCC ATA GTT T-3'(配列番号:13);対立遺伝子Tに特異的;及び、
    逆プライマーとして5'-CA ACA GGA CTT CAT TAT TCT GTT CCT CAT TAT TCT GTT CCT T -3'(配列番号:14)。
  21. 前記Pit-1遺伝子の断片の対立遺伝子特異的検出のためのオリゴヌクレオチドは、次のプライマー:
    PIT-1Fプライマー:5'-CATTCGAGATGCTCCTTAGAAATAGTAA-3'(配列番号:15);
    PIT-1Rプライマー:5'-GTTTTGTAACCGAAGGCAGAGAGA-3'(配列番号:16);
    及び次のプローブ:
    PIT-1MGB FAMプローブ:5'-AACTCTGATTTAGGCTTG-3'(対立遺伝子A用)(配列番号:17);及び
    PIT-1MGB VICプローブ:5'-AACTCTGATTCAGGCTT-3'(対立遺伝子B用)(配列番号:18);
    である、請求項18に記載のキット。
  22. 前記κ-カゼイン遺伝子の断片の対立遺伝子特異的検出のためのオリゴヌクレオチドは、次のプライマー:
    5'-CCGAAGCAGTAGAGAGCACTGTAG-3'(配列番号:3);
    5'-TCTCAGGTGGGCTCTCAATAACTT-3'(配列番号:4);
    及び次のプローブ:
    Vic:5'-TACTCTAGAAGATTCTC-3'(配列番号:5);
    Fam:5'-TACTCTAGAAGCTTCTC-3'(配列番号:6);
    である、請求項18に記載のキット。
  23. ウシの乳又は肉生産能力を判定する遺伝子マーカーであって、前記Pit-1遺伝子の195位置のアデニンが、良好な乳生産の特徴を示し、また、Pit-1遺伝子の195位置のグアニンが良好な肉生産の特徴を示す、遺伝子マーカー。
JP2003574854A 2002-03-11 2003-03-11 Pit−1及びカッパ−カゼイン遺伝子多型の分析による良好な乳生産資質を有する可能性のある動物の同定方法 Pending JP2005519609A (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
FR0203026A FR2836928B1 (fr) 2002-03-11 2002-03-11 Methode d'identification d'animaux susceptibles de presenter de bonnes qualites de production laitiere, par analyse du polymorphisme des genes pit-1 et kappa-caseine
PCT/EP2003/002879 WO2003076657A2 (en) 2002-03-11 2003-03-11 Method for identifying animals for milk production qualities by analyzing the polymorphism of the pit-1 and kappa-casein genes

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2005519609A true JP2005519609A (ja) 2005-07-07

Family

ID=27763708

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003574854A Pending JP2005519609A (ja) 2002-03-11 2003-03-11 Pit−1及びカッパ−カゼイン遺伝子多型の分析による良好な乳生産資質を有する可能性のある動物の同定方法

Country Status (10)

Country Link
EP (1) EP1485506B1 (ja)
JP (1) JP2005519609A (ja)
AT (1) ATE435924T1 (ja)
AU (1) AU2003226666B8 (ja)
CA (1) CA2479006A1 (ja)
DE (1) DE60328268D1 (ja)
FR (1) FR2836928B1 (ja)
NZ (1) NZ535857A (ja)
WO (1) WO2003076657A2 (ja)
ZA (1) ZA200408197B (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004061125A2 (en) 2002-12-31 2004-07-22 Mmi Genomics, Inc. Compositions, methods and systems for inferring bovine traits

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5614364A (en) * 1994-05-16 1997-03-25 Iowa State University Research Foundation, Inc. Genetic marker for improved milk production traits in cattle
EP0821070A1 (en) * 1996-07-22 1998-01-28 Carelli, Claude Marcel Henri Pit-1 gene polymorphism and trait selection in animals

Also Published As

Publication number Publication date
DE60328268D1 (de) 2009-08-20
ZA200408197B (en) 2006-02-22
ATE435924T1 (de) 2009-07-15
WO2003076657A2 (en) 2003-09-18
EP1485506A2 (en) 2004-12-15
WO2003076657A8 (en) 2004-07-08
AU2003226666B2 (en) 2008-05-15
WO2003076657A3 (en) 2004-02-12
NZ535857A (en) 2006-01-27
FR2836928B1 (fr) 2004-12-03
AU2003226666A1 (en) 2003-09-22
EP1485506B1 (en) 2009-07-08
FR2836928A1 (fr) 2003-09-12
CA2479006A1 (en) 2003-09-18
AU2003226666B8 (en) 2008-05-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5176248B2 (ja) 鶏卵の卵殻強度に関わる遺伝子変異の検出方法
RU2162895C2 (ru) Способ скрининга свиней (варианты) и набор для скрининга (варианты)
EP2310528B1 (en) A genetic marker test for brachyspina and fertility in cattle
JP5717272B2 (ja) ブタの椎骨数を支配するVertnin遺伝子、およびその利用
JP3889440B2 (ja) ブタ毛色ゲノムタイプの決定方法
JPH1099085A (ja) ヒトミトコンドリアdnaの多形性
JP2018529377A (ja) 所望のハプロタイプ中の外来対立遺伝子の存在を同定する方法
JPWO2006082916A1 (ja) 牛肉の風味や食感の良さ等に関する遺伝子判定法
US6458531B1 (en) Leptin receptor gene as a genetic marker for leanness in pigs
US20050136440A1 (en) Method for identifying animals for milk production qualities by analysing the polymorphism of the Pit-1 and kappa-casein genes
US8124344B2 (en) Method of determining an amount of fatty acid contents in bovine intramuscular fat on the basis of genotype of fatty acid synthase gene and method of determining goodness of eating quality of beef on the basis of the results thereof
JP2005519609A (ja) Pit−1及びカッパ−カゼイン遺伝子多型の分析による良好な乳生産資質を有する可能性のある動物の同定方法
US7300752B2 (en) Compositions and methods for determining canine gender
WO2007068936A2 (en) Diagnostic method
JP2009525732A (ja) 乳房の健康特性
JP2009171934A (ja) 黒毛和種の成長に関わる遺伝子変異
JP4776037B2 (ja) 遺伝情報によりブタ筋肉中脂肪蓄積能力を評価する方法
KR102615877B1 (ko) 난축맛돈 돼지육 판별용 조성물 및 이의 용도
RU2810183C1 (ru) Молекулярно-генетический маркер цветовой вариации "черный хрусталь" у американской норки и способ выявления особи норки, являющейся носителем аллеля, обуславливающего формирование желаемой цветовой вариации
JP2001512961A (ja) イヌ科動物の遺伝子型決定のためのマイクロサテライト配列
CA2539551A1 (en) Adrenergic receptor snp for improved milking characteristics
JP4129546B2 (ja) ウシの軟骨異形成性矮小体躯症の遺伝子診断法
JP2006506995A (ja) ソマトトロピン受容体遺伝子の多型の分析に基づいた、一定の乳生産能力を有する動物の選択のための方法及びキット
JP2005027566A (ja) シバ属植物の個体識別方法
JP4430063B2 (ja) Wfdc1の変異を検出する先天性眼疾患の検査方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060310

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20060524

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20060524

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20081028

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20090107

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20090115

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090428

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090526

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20090703

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20090710

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20100223