JP2005518233A - 冷凍装置 - Google Patents

Abstract

冷凍装置（１０）は、外部と内部とを有する陳列ケース（１４）を含む。ファン（２２）が、陳列ケースを冷却するために蒸発器コイル（１８）を横切るように空気を引き込んで吹き出す。この空気は、可視領域（３２）にわたって吹き出されてエアカーテン（５６）を形成する。少なくとも１つのセンサ（４４，４８）が環境データを得て、このデータは制御ユニット（５２）に供給される。制御ユニット（５２）は、ファンと通信して感知された環境データに基づいてエアカーテンを調整する。

Description

本発明は、冷凍陳列ケース用の可変速度のエアカーテンに関する。

スーパーマーケットや他の生鮮食料品の小売店は、生鮮食料品を冷却するとともに陳列するために冷凍陳列ケースを使用する。一般に、このような陳列ケースは、ケースと、顧客がケースの冷凍セクション内に手を伸ばして生鮮食料品を取り出すことを可能にする開いた可視領域と、を含む簡単でかつ単純な冷凍ユニットである。典型的に、ケースの頂部からケースの底部に設けられた高温空気戻り部まで可視領域にわたってエアカーテンが吹き出される。空気は、ファンに戻るように空気を供給する戻り部の空気入口まで移動し、このファンは、空気を入口に引き込むだけでなく、空気を冷却する蒸発器コイルを横切るように空気を導く。ファン速度は固定されており、可視領域にわたって一定量の空気を吹き出す。このエアカーテンは、ケースの外部の高温空気がケースの内部に流入するのを防ぐ空気の壁を発生させるように機能する。

陳列ケースは開いているので、環境条件によって冷凍ユニットの内部温度が影響を受けうる。具体的には、店舗などの設置場所の温度が高ければ、陳列ケースの内部も暖まるおそれがある。さらに、商品に手を伸ばして取り出す顧客による陳列ケースの内部への侵入が頻繁である場合にも内部温度が影響を受けうる。現行の装置は、冷凍陳列ケースの周囲の外部および内部の環境条件に対処する有効な機構をほとんど有していない。

よって、このような環境条件を考慮してコスト効率のよい方法で内部が冷却される陳列ケースが求められている。

本発明は、環境センサと、陳列ケースの可視領域にわたる空気流速度を変更するようにファンを制御する制御ユニットと、を使用する冷凍陳列ケースを含む。この冷凍装置は、陳列ケース、蒸発器コイル、ファン、陳列ケースを横切るように規定される可視領域、環境データを得るための少なくとも１つのセンサ、および制御ユニットを有する。制御ユニットは、感知された環境データに基づいてファン速度を制御する。

ファン速度の制御によって、制御ユニットは可視領域を横切って移動する空気の速度を変更し、感知された環境条件に従ってより多くのまたはより少ない低温空気を供給する。制御ユニットは、ファン速度の変更、ファンの定格ヘルツの変更、またはファンのファンブレード角度の変更によって空気速度を調整することができる。

さらに、制御ユニットは、１つ以上のファンを別々に制御可能である。これにより、制御ユニットは、各々のファンによって移動する空気の速度を一緒にまたは異なるように変更することができる。また、制御ユニットは、種々のセンサから環境データを受信することができる。１つのセンサは、空気圧に関するデータを提供することができる。他のセンサは、周囲湿度に関するデータを提供することができる。さらに、環境センサは、温度を感知してもよい。陳列ケースの内部および外部の両方の環境を感知することができる。このデータは、制御ユニットに通信され、制御ユニットが特定の環境条件で要求される正確な空気量を決定する。

本発明の冷凍装置は、このようにスーパーマーケットや他の小売店における環境条件の変化に対応する安価でかつ効率的な機構を提供する。本発明の冷凍装置は、種々の環境データを得て陳列ケース内の温度を制御するように情報処理機能による決定を行うことができる。また、本発明の装置は、既存のセンサやコンピュータ制御装置を組み込むことができるので、実際的である。

図１は、本発明の冷凍装置１０の一実施例を示している。冷凍装置１０は、陳列ケース１４、蒸発器コイル１８、ファンパネル２２、制御ユニット５２、およびセンサ４４を含む。周知のように、陳列ケース１４は、蒸発器コイル１８によって冷却されている。ファンパネル２２は、入口４０から空気を引き込むとともに蒸発器コイル１８を横切るようにこの空気を吹き出す。空気は後部ダクト７２を通って上昇し、この後部ダクト７２は、矢印Ｃの方向に沿って棚６０の下にいくらかの空気を分配する。棚６０は、ランプ６４によって照明されている。矢印Ｃの方向に分配されない空気は、引き続き後部ダクト７２を通って頂部ダクト６８まで上昇する。頂部ダクト６８は、開いた可視領域（ｖｉｅｗｉｎｇ ａｒｅａ）３２にわたって矢印Ｂの方向に空気を押し出す出口３６を有する。出口３６からの空気は、続いて入口４０に引き込まれ、開いた可視領域３２にわたるエアカーテン５６が形成される。これにより、陳列ケース１４の外部８０からの矢印Ａの方向の高温空気が内部７６の温度に与える影響が制限される。

この冷凍装置の新規な形態は、エアカーテン５６を形成する空気の速度を制御するために環境センサ４４，４８と制御ユニット５２を使用することである。環境センサ４４，４８は、温度センサ、圧力センサ、湿度センサ、または冷凍に影響を及ぼすことが知られている他のセンサとして一般に入手可能なセンサを含むことができる。環境センサ４４，４８は、共に制御ユニット５２と通信し、制御ユニット５２は、陳列ケース１４の内部７６が所望の温度レベルに保たれるように、感知された環境データに基づいてファンパネル２２から吹き出される空気速度を変更するようにプログラムされている。センサ４４は、陳列ケース１４の外部８０の環境データを感知することができ、環境センサ４８は、陳列ケース１４の内部７６の環境データを感知することができる。環境センサ４８は、蒸発器コイル１８内の圧力を感知する冷凍圧力センサであってもよい。

温度情報を使用して、空気流速度を正比例させる。例えば、陳列ケースの外部または内部の温度が上昇した場合には、空気流速度も増加することが望ましい。また、環境的な湿度の上昇に従って、環境圧力センサによる感知に応じて空気流速度が増加することが望ましい。さらに、コイルに関連する冷凍回路の圧力センサが上昇すると、冷却負荷の増加も確認できる。

冷凍回路の負荷を減少させるために、空気流速度を減少させることが望ましい場合もある。また、回路が除霜サイクルのときには除霜を促進するために空気流速度を増加させることが望ましい場合もある。

図２は、冷凍装置１０の正面図を示している。陳列ケース１４は、可視領域３２にわたって入口４０に向けて空気を吹き出す出口３６を有する。図示のように、陳列ケース１４にはドアがなく、ケースの棚に貯蔵された商品を容易に手に取ることができるようになっている。しかし、本発明は、ドアや他の覆いを有する冷凍装置でも使用可能である。

図３は、本発明の概略説明図であり、制御ユニット５２、環境センサ４４、環境センサ４８、第１のファン２４と第２のファン２８とを有するファンパネル２２、蒸発器コイル１８、およびエアカーテン５６が示されている。制御ユニット５２は、環境センサ４４，４６と通信している。制御ユニット５２は、これらのセンサからのデータに基づいてファンパネル２２のファン２４，２８をそれぞれ別々に制御するようにプログラムされている。このようにファン２４，２８を別々に制御することで、エアカーテン５６は、異なる空気流速度を有するエアフロント８２，８６を含むことができる。ファン２４は、蒸発器コイル１８を横切るように空気を移動させてエアフロント８２を形成する。ファン２４は、エアフロント８２を形成するようにエアカーテン５６の空気流速度を制御する。ファン２８は、蒸発器コイル１８を横切るように空気を移動させてエアフロント８６を形成する。ファン２８は、エアフロント８６および開いた可視領域３２にわたるエアフロント８６の移動を制御する。よって、空気流５６は、異なる速度で移動する２つの異なるエアフロント８２，８６を含みうる。これにより、環境データに基づいて各々のエアフロントを制御できるだけでなく、陳列ケース１４を最大化するとともに効率的に冷却するためにこれらのエアフロントを別々に制御することが可能となる。

ファン２４，２８によって蒸発器１８を横切って吹き出される空気の速度は、市販のファンを使用して調整可能である。制御ユニット５２は、周知の調整可能なファンを用いてファンブレードの角度を制御することができる。周知のように、角度の制御によってファンから吹き出される空気の量および速度を変更することができる。速度が調整可能な周知のファンも、制御ユニット５２によって制御可能である。さらに、ファンから吹き出される空気の速度を変更するために各々のファンの定格ヘルツを調整することができる市販のファンもある。同期モータなどのファンモータの速度を変更して空気流速度を変更するために、可変の定格ヘルツを有するインバータを使用することができる。インバータの制御によって空気流速度を変更できる。当業者であれば、制御ユニット５２によってファン２４，２８から吹き出される空気量を制御する他の技術も考えられるであろう。

上述の説明は限定的ではなく例示的なものである。上述の教示により、本発明の多くの改良および変更が可能である。本発明の好適実施例を開示したが、当業者であれば特定の改良も本発明の範囲内であることが分かるであろう。従って、請求項の範囲内であれは、具体的に説明した以外の方法で本発明を実施することができる。このため、本発明の真の範囲と趣旨を判断するためには請求項の検討が必要である。

本発明に係る冷凍装置の実施例の側方断面図である。 陳列ケースの開いた可視領域を示す図１の実施例の斜視図である。 開いた可視領域にわたる空気流量を調整するために使用される制御装置の概略説明図である。

Claims (10)

1. 外部と内部とを有する陳列ケースと、
   前記陳列ケース内の空気を冷却するコイルと、
   前記コイルを横切るように前記陳列ケースに向けて空気を吹き出す少なくとも１つのファンと、
   前記陳列ケースの可視領域であって、該可視領域の一方側における出口を有し、この出口は、前記少なくとも１つのファンに空気を戻す前記開いた可視領域の他方側における入口に向けて該少なくとも１つのファンからの空気を吹き出させる、陳列ケースの可視領域と、
   環境データを得るための少なくとも１つのセンサと、
   前記少なくとも１つの環境センサと通信して、前記環境データに基づいて前記ファンを制御する制御ユニットと、を有することを特徴とする冷凍装置。
2. 前記制御ユニットは、前記環境データに基づいて前記ファンによって移動する空気の速度を変更することを特徴とする請求項１記載の冷凍装置。
3. 前記制御ユニットは、前記ファンのファンブレードの角度を変更することを特徴とする請求項２記載の冷凍装置。
4. 前記制御ユニットは、前記ファンの定格ヘルツを変更することを特徴とする請求項２記載の冷凍装置。
5. 前記制御ユニットは、前記ファンの速度を変更することを特徴とする請求項２記載の冷凍装置。
6. 前記少なくとも１つのファンは、前記制御ユニットによって別々に制御される第１のファンと第２のファンとを少なくとも含むことを特徴とする請求項１記載の冷凍装置。
7. 前記制御ユニットは、前記各々のファンによって移動する空気の速度を別々に制御可能であることを特徴とする請求項６記載の冷凍装置。
8. 前記環境センサは、温度センサを含むことを特徴とする請求項１記載の冷凍装置。
9. 前記環境センサは、圧力センサを含むことを特徴とする請求項１記載の冷凍装置。
10. 前記環境センサは、湿度センサを含むことを特徴とする請求項１記載の冷凍装置。

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