JP2005513083A - プロテアーゼ阻害剤 - Google Patents

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Abstract

本発明は、カテプシンKを含むプロテアーゼを阻害するC−C1−アミノ−1−アシルシクロアルカン−置換4−アミノ−アゼパン−3−オンプロテアーゼ阻害剤および医薬上許容されるその塩、水和物および溶媒和化合物、そのような化合物の医薬組成物、そのような化合物の新規な中間体、および骨粗鬆症;歯肉炎および歯周病を含む歯肉疾患;関節炎、より具体的には骨関節炎および関節リウマチ;パジェット病;悪性の高カルシウム血症;および代謝骨疾患を含む過剰な骨減少または軟骨またはマトリックス分解の疾患を治療する方法であって、該骨減少または過剰な軟骨またはマトリックス分解を、それを必要とする患者に本発明の化合物を投与することによって阻害する工程を含む方法を提供する。

Description

本出願は、2000年11月22日出願の米国仮出願第60/252508号に基づく優先権を主張する。
(発明の分野)
本発明は、概してC−C1−アミノ−1−アシルシクロアルカン−置換4−アミノ−アゼパン−3−オンプロテアーゼ阻害剤、具体的にはシステインおよびセリンプロテアーゼの阻害剤、より具体的にはシステインプロテアーゼを阻害する化合物、さらに具体的にはパパインスーパーファミリーのシステインプロテアーゼを阻害する化合物、さらに具体的にはカテプシンファミリーのシステインプロテアーゼを阻害する化合物、もっとも具体的にはカテプシンKを阻害する化合物に関する。そのような化合物は特にシステインプロテアーゼが関係する疾患の治療に有用であり、特に、例えば骨粗しょう症、歯周病、関節炎などの過剰の骨減少または軟骨減少の疾患の治療に有用である。
(発明の背景)
カテプシンは、システインプロテアーゼのパパインスーパーファミリーの一部である酵素のファミリーである。カテプシンB、H、L、NおよびSが文献に記載されている。最近、カテプシンKポリペプチドおよびそのようなポリペプチドをコードするcDNAが、米国特許第5501969号に開示された(そこではカテプシンOと称される)。最近、カテプシンKが発現、精製、および特徴づけされた。Bossard、M. J.、et al.、(1996) J. Biol. Chem. 271、12517-12524; Drake、F.H.、et al.、(1996) J. Biol. Chem. 271、12511-12516; Bromme、D.、et al.、(1996) J. Biol. Chem. 271、2126-2132。
カテプシンKは文献においてカテプシンOまたはカテプシンO2などと様々に命名されている。カテプシンKという命名はより適当であると考えられる。
カテプシンは、ヒトを含む動物におけるタンパク質分解の正常の生理過程において、例えば、結合組織の分解において機能する。しかし、体内でこれらの酵素のレベルが上昇するとその結果病的状態になり、疾患を引き起こす。したがってカテプシンは様々な疾患状態の原因物質であると考えられる。疾患状態には、肺細胞カリニ(pneumocystis carinii)、トルプサノーマ・クルジ(trypsanoma cruzi)、トリプサノーマ・ブルセイ・ブルセイ(trypsanoma brucei brucei)およびクリチジア・フシキュラータ(Crithidia fusiculata)による感染症、住血吸虫症、マラリア、腫瘍転移、異染性白質萎縮症、筋ジストロフィー、筋萎縮症などが含まれるがこれらに限定されるものではない。1994年3月3日に公表された国際特許出願WO94/04172号およびそこで引用されている参考文献を参照されたい。また、欧州特許出願EP0603873A1号およびそこで引用されている参考文献も参照されたい。ギンギペイン(gingipains)と称されるP. gingivallis由来の2つの細菌性システインプロテアーゼは歯肉炎の疾病原因であると考えられている。Potempa、J.、et al. (1994) Perspectives in Drug Discovery and Design、2、445-458。
カテプシンKは過剰の骨減少または軟骨減少の疾患において原因となる役割を果たしていると考えられている。骨はタンパク質マトリックスから構成され、タンパク質マトリックスでは紡錘状または板状のヒドロキシアパタイトの結晶が組み込まれている。タイプIコラーゲンは骨の主要な構造タンパク質であり、タンパク質マトリックスのおよそ90%を構成している。マトリックスの残りの10%は、オステオカルシン、プロテオグリカン、オステオポンチン、オステオネクチン、トロンボスポンジン、フィブロネクチン、および骨シアロタンパク質を含む多数の非コラーゲンタンパク質から構成されている。骨格骨は一生を通して分散した病巣において再構築を経る。これらの病巣または再構築単位は、骨再吸収相およびその後の骨置換相からなるサイクルを経る。
骨再吸収は、造血系の多核細胞である破骨細胞によって行われる。破骨細胞は骨表面に付着して密接な封着地帯を形成し、その後その頂端(即ち再吸収する)表面で広範な膜ラフリングが起こる。これによって骨表面に封入された細胞外区画が生じ、これはラフリングした膜におけるプロトンポンプにより酸性化され、そしてこの中に破骨細胞がタンパク分解酵素を分泌する。区画内の低いpHにより骨表面のヒドロキシアパタイト結晶が溶解する一方、タンパク分解酵素がタンパク質マトリックスを消化する。このようにして再吸収陰窩、即ちくぼみが形成される。サイクルのこの相の終わりに、造骨細胞が新しいタンパク質マトリックスを構築し、それはその後に石灰化する。骨粗しょう症やパジェット病などのいくつかの疾病状態においては、骨再吸収と形成の間の正常なバランスがくずれ、各サイクルにおいて正味の骨の減少が起こる。最終的にこれによって骨が弱化し、その結果極わずかの外傷による骨折の危険が増すことになりうる。
いくつかの公表された研究により、システインプロテアーゼの阻害剤が、破骨細胞−媒介骨再吸収の阻害に有効であることが示され、また、骨再吸収におけるシステインプロテアーゼの重要な役割が示されている。例えば、Delaisse、et al.、Biochem. J.、1980、192、365は、マウス骨器官培養系における一連のプロテアーゼ阻害剤を開示しており、システインプロテアーゼの阻害剤(例えば、ロイペプチン、Z−Phe−Ala−CHN)が骨再吸収を阻止する一方、セリンプロテアーゼ阻害剤には効果がないことを示唆している。Delaisse、et al.、Biochem. Biophys. Res. Commun.、1984、125、441は、カルシウム欠損食事制限中のラットにおける血清カルシウムの急性変化により測定したところ、E−64とロイペプチンもインビボでの骨再吸収の阻止に有効であることを開示している。Lerner、et al.、J. Bone Min. Res.、1992、7、433は、内因性システインプロテアーゼ阻害剤であるシスタチンが、マウス頭頂骨においてPTH刺激された骨再吸収を阻害することを開示している。例えば、Delaisse、et al.、Bone、1987、8、305、Hill、et al.、J. Cell. Biochem.、1994、56、118、およびEverts、et al.、J. Cell. Physiol.、1992、150、221などのその他の研究も、システインプロテアーゼ活性の阻害と骨再吸収の間の相関関係を報告している。Tezuka、et al.、J. Biol. Chem.、1994、269、1106、Inaoka、et al.、Biochem. Biophys. Res. Commun.、1995、206、89 およびShi、et al.、FEBS Lett.、1995、357、129 は、正常条件下で、システインプロテアーゼであるカテプシンKが破骨細胞において豊富に発現しており、この細胞において存在する主要なシステインプロテアーゼである可能性があることを開示している。
破骨細胞におけるカテプシンKの豊富な選択的発現は、この酵素が骨再吸収に重要であることを強く示唆する。したがってカテプシンKの選択的阻害により、骨粗しょう症、歯肉炎および歯周病などの歯肉疾患、パジェット病、悪性の高カルシウム血症および代謝骨疾患を含むがこれらに限定されるものではない過剰の骨の減少の疾患に有効な治療が提供され得る。カテプシンKレベルは骨関節炎滑膜の軟骨吸収細胞においても上昇していることが示されている。したがって、カテプシンKの選択的阻害は、骨関節炎および関節リウマチを含むがこれらに限定されるものではない、過剰の軟骨またはマトリックス分解の疾患の治療にも有用である可能性がある。転移性腫瘍細胞も典型的に、周囲のマトリックスを分解するタンパク分解酵素を高レベルで発現する。したがってカテプシンKの選択的阻害はある種の腫瘍性疾患の治療にも有用である可能性がある。
いくつかのシステインプロテアーゼ阻害剤が公知である。Palmer、(1995) J. Med. Chem.、38、3193は、カテプシンB、L、S、O2およびクルザイン(cruzain)などのシステインプロテアーゼを非可逆的に阻害する特定のビニルスルホンを開示している。アルデヒド、ニトリル、α−ケトカルボニル化合物、ハロメチルケトン、ジアゾメチルケトン、(アシルオキシ)メチルケトン、ケトメチルスルホニウム塩およびエポキシスクシニル化合物などのその他のクラスの化合物もシステインプロテアーゼを阻害することが報告されている。Palmer、既出、およびそこに引用されている参考文献を参照されたい。
米国特許第4518528号には、ペプチジルフルオロメチルケトンがシステインプロテアーゼの非可逆的阻害剤として開示されている。公表された国際特許出願WO94/04172号および欧州特許出願EP0525420A1号、EP0603873A1号およびEP0611756A2号には、システインプロテアーゼカテプシンB、HおよびLを阻害するアルコキシメチルケトンおよびメルカプトメチルケトンが記載されている。国際特許出願PCT/US94/08868号および欧州特許出願EP0623592A1号には、システインプロテアーゼIL−1β転換酵素を阻害するアルコキシメチルケトンおよびメルカプトメチルケトンが記載されている。アルコキシメチルケトンおよびメルカプトメチルケトンはセリンプロテアーゼキニノゲナーゼの阻害剤としても記載されている(国際特許出願PCT/GB91/01479号)。
アザアミノ酸がセリンプロテアーゼの活性部位に送達されるよう設計され、良好な脱離基を有するアザペプチドが、Elmore et al.、Biochem. J.、1968、107、103、Garker et al.、Biochem. J.、1974、139、555、Gray et al.、 Tetrahedron、1977、33、837、Gupton et al.、J. Biol. Chem.、1984、259、4279、Powers et al.、J. Biol. Chem.、1984、259、4288に開示されており、セリンプロテアーゼを阻害することが知られている。さらにJ. Med. Chem.、1992、35、4279には、システインプロテアーゼ阻害剤として特定のアザペプチドエステルが開示されている。
アンチパインおよびロイペプチンはMcConnell et al.、J. Med. Chem.、33、86においてシステインプロテアーゼの可逆的阻害剤として記載され、Umezawa et al.、45 Meth. Enzymol. 678においてセリンプロテアーゼの阻害剤としても開示されている。E64およびその合成アナログもまた、周知のシステインプロテアーゼ阻害剤である(Barrett、Biochem. J.、201、189、および Grinde、Biochem. Biophys. Acta、、701、328)
米国特許第4749792号および4638010号において1,3−ジアミド−プロパノンが鎮痛薬として記載されている。
EP1008592A2号には、カテプシンKを阻害する環状アミド誘導体が記載されている。
したがって、構造的に多種多様なプロテアーゼ阻害剤が同定されている。しかし、これら既知の阻害剤は様々な欠点を有するため、動物、特にヒトの治療薬としての使用には適さないと考えられている。この欠点には、選択性の欠如、細胞毒性、低い溶解性および過度に迅速な血漿クリアランスが含まれる。したがって、プロテアーゼ、具体的にはシステインプロテアーゼ、より具体的にはカテプシン、もっとも具体的にはカテプシンKの病的レベルによって引き起こされる疾患の治療方法、およびそのような方法に有用な新規な阻害剤化合物が要求されている。
われわれは今回、プロテアーゼ、もっとも好ましくはカテプシンKの阻害剤である、新規なクラスのC−C1−アミノ−1−アシルシクロアルカン−置換4−アミノ−アゼパン−3−オン化合物を見出した。
(発明の概要)
本発明の目的は、C−C1−アミノ−1−アシルシクロアルカン−置換4−アミノ−アゼパン−3−オンカルボニルプロテアーゼ阻害剤、具体的にはシステインおよびセリンプロテアーゼの阻害剤、より具体的にはシステインプロテアーゼを阻害する化合物、さらに具体的にはパパインスーパーファミリーのシステインプロテアーゼを阻害する化合物、さらに具体的にはカテプシンファミリーのシステインプロテアーゼを阻害する化合物、もっとも具体的にはカテプシンKを阻害する化合物であって、そのようなプロテアーゼの活性を変化させることにより治療的に改変され得る疾患の治療に有用なものを提供することである。
したがって、第1の態様において本発明は式Iの化合物を提供する。
別の態様において、本発明は式Iの化合物および医薬上許容される担体、希釈剤または賦形剤を含む医薬組成物を提供する。
さらに別の態様において、本発明は式Iの化合物の調製に有用な中間体を提供する。
さらに別の態様において、本発明は疾患の治療方法を提供し、ここで該疾患症状は、プロテアーゼ、具体的にはシステインおよびセリンプロテアーゼ、より具体的にはシステインプロテアーゼ、さらに具体的にはパパインスーパーファミリーのシステインプロテアーゼ、さらに具体的にはカテプシンファミリーのシステインプロテアーゼ、もっとも具体的にはカテプシンKを阻害することにより治療的に改変され得るものである。
特別な態様において、本発明の化合物は特に、骨粗しょう症および、歯肉炎および歯周病などの歯肉疾患といった骨の減少によって特徴付けられる疾患または骨関節炎および関節リウマチなどの過剰な軟骨またはマトリックス分解によって特徴付けられる疾患の治療に有用である。
(発明の詳細な記載)
本発明は式Iの化合物:
Figure 2005513083
[式中:
は、
Figure 2005513083
であり、
は:H、C1−6アルキル、C3−6シクロアルキル−C0−6アルキル、Ar−C0−6アルキル、Het−C0−6アルキル、RC(O)−、RC(S)−、RSO−、ROC(O)−、R11NC(O)−、R11NC(S)−、R(R11)NSO−、
Figure 2005513083
Figure 2005513083
Figure 2005513083
およびRSO11NC(O)−、
からなる群から選択され;
は:H、C1−6アルキル、C3−6シクロアルキル−C0−6アルキル、Ar−C0−6アルキル、Het−C0−6アルキル、RC(O)−、RC(S)−、RSO−、ROC(O)−、R12NC(O)−、およびR12NC(S)−、
からなる群から選択され;
は:H、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−6シクロアルキル−C0−6アルキル、C2−6アルカノイル、Ar−C0−6アルキル、およびHet−C0−6アルキル、
からなる群から選択され;
は:H、C1−6アルキル、Ar−C0−6アルキル、およびHet−C0−6アルキル、
からなる群から選択され;
は:H、C1−6アルキル、C3−6シクロアルキル−C0−6アルキル、Ar−C0−6アルキル、Het−C0−6アルキル、R10C(O)−、R10C(S)−、R10SO−、R10OC(O)−、R1013NC(O)−、およびR1013NC(S)−、
からなる群から選択され;
は:H、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、HetC0−6アルキル、およびArC0−6アルキル、
からなる群から選択され;
は:C1−6アルキル、C3−6シクロアルキル−C0−6アルキル、Ar−C0−6アルキル、−Ar−COOH、およびHet−C0−6アルキル、
からなる群から選択され;
10は:C1−6アルキル、C3−6シクロアルキル−C0−6アルキル、Ar−C0−6アルキル、およびHet−C0−6アルキル、
からなる群から選択され;
11は:H、C1−6アルキル、Ar−C0−6アルキル、およびHet−C0−6アルキル、
からなる群から選択され;
12は:H、C1−6アルキル、Ar−C0−6アルキル、およびHet−C0−6アルキル、
からなる群から選択され;
13は:H、C1−6アルキル、Ar−C0−6アルキル、およびHet−C0−6アルキル、
からなる群から選択され;
R’は:H、C1−6アルキル、Ar−C0−6アルキル、およびHet−C0−6アルキル、
からなる群から選択され;
R’’は:H、C1−6アルキル、Ar−C0−6アルキル、およびHet−C0−6アルキル、
からなる群から選択され;
R’’’は:H、C1−6アルキル、C3−6シクロアルキル−C0−6アルキル、Ar−C0−6アルキル、およびHet−C0−6アルキル、
からなる群から選択され;
Zは:C(O)およびCH
からなる群から選択され;
nは1から5の整数である]
およびその医薬上許容されるその塩、水和物および溶媒和化合物を提供する。
式Iの化合物においてnは好ましくは4であり、1−アミノ−1−アシルシクロヘキサン化合物を提供する。シクロアルキル環は非置換であってもよいし、1または複数の、C1−6アルキル、C3−6シクロアルキル−C0−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、HetC0−6アルキル、ArC0−6アルキル、またはハロゲンで置換されていてもよい。
シクロアルキル環はより好ましくは非置換である。
は:H、C1−6アルキル、C3−6シクロアルキル−C0−6アルキル、Ar−C0−6アルキル、Het−C0−6アルキル、RC(O)−、RC(S)−、RSO−、ROC(O)−、R13NC(O)−、およびR13NC(S)−、
からなる群から選択される。
は好ましくは:ROC(O)−、RC(O)−、およびRSO−、
からなる群から選択される。
はもっとも好ましくはRC(O)−である。
いくつかの態様においては、Rは好ましくはメタンスルホニルである。
は:H、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−6シクロアルキル−C0−6アルキル、C2−6アルカノイル、Ar−C0−6アルキルまたはHet−C0−6アルキル、
からなる群から選択される。
好ましくは、Rは:C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−6シクロアルキル−C0−6アルキル、C2−6アルカノイル、Ar−C0−6アルキルおよびHet−C0−6アルキル、
からなる群から選択される。
より好ましくは、特にRがRC(O)−の場合は、Rは:
メチル、特にハロゲン化メチル、とりわけトリフルオロメチル、特にC1−6アルコキシおよびアリールオキシ置換メチル、とりわけフェノキシ−メチル、4−フルオロ−フェノキシ−メチル、特に複素環置換メチル、とりわけ2−チオフェニル−メチル;
エチル、特にピペリジン−1−イル−エチル;
ブチル、特にアリール置換ブチル、とりわけ4−(4−メトキシ)フェニル−ブチル;
イソペンチル;
シクロヘキシル;
ブテニル、特にアリール置換ブテニル、とりわけ4,4−ビス(4−メトキシフェニル)−ブト−3−エニル;
アセチル;
ペンタノイル、特に4−ペンタノイル;
フェニル、特に1または複数のハロゲンで置換されたフェニル、とりわけ3,4−ジクロロフェニルおよび4−フルオロフェニル、特に1または複数のアリールオキシまたはC1−6アルコキシ基で置換されたフェニル、とりわけ3,4−ジメトキシ−フェニル、3−ベンジルオキシ−4−メトキシ−フェニル、特に1または複数のC1−6アルキルスルホニル基で置換されたフェニル、とりわけ4−メタンスルホニル−フェニル;
ベンジル;
ナフタレニル、特にナフチレン−2−イル;
ベンゾ[1,3]ジオキソリル、特にベンゾ[1,3]ジオキソール−5−イル;
フラニル、特にフラン−2−イル、特にニトロ置換フラニル、とりわけ5−ニトロ−フラン−2−イル、とりわけハロゲン置換フラニル、とりわけ5−ブロモ−フラン−2−イル、とりわけアリール置換フラニル、とりわけ5−(4−クロロ−フェニル)−フラン−2−イル、5−(4−ニトロフェニル)−フラン−2−イル、5−(3−トリフルオロメチル−フェニル)−フラン−2−イル、とりわけC1−6アルキル置換フラニル、とりわけ3−メチル−フラン−2−イル、4−メチル−フラン−2−イル、2,5−ジメチル−フラン−2−イル、および2,4−ジメチル−フラン−3−イル;
テトラヒドロフラニル、特にテトラヒドロフラン−2−イル;
ベンゾフラニル、特にベンゾフラン−2−イル、特にC1−6アルコキシ置換ベンゾフラニル、とりわけ7−メトキシ−ベンゾフラン−2−イル、5−メトキシ−ベンゾフラン−2−イル、5,6−ジメトキシ−ベンゾフラン−2−イル、5−(2−ピペラジン−4−カルボン酸tert−ブチルエステル−エトキシ)ベンゾフラン−2−イル、5−(2−モルホリノ−4−イル−エトキシ)−ベンゾフラン−2−イル、5−(2−ピペラジン−1−イル−エトキシ)ベンゾフラン−2−イル、5−(2−シクロヘキシル−エトキシ)−ベンゾフラン−2−イル、5−メトキシ−3−メチル−ベンゾフラン−2−イル、4−メトキシ−3−メチル−ベンゾフラン−2−イルおよび6−メトキシ−3−メチル−ベンゾフラン−2−イル;特にハロゲン置換ベンゾフラニル、とりわけ5−フルオロ−ベンゾフラン−2−イル、5,6−ジフルオロ−ベンゾフラン−2−イル、5−フルオロ−3−メチル−ベンゾフラン−2−イル、6−フルオロ−3−メチル−ベンゾフラン−2−イル;特にC1−6アルキル置換ベンゾフラニル、とりわけ3−メチル−ベンゾフラン−2−イル、3,5−ジメチル−ベンゾフラン−2−イルおよび3−エチル−ベンゾフラン−2−イル;
ナフト[2,1−b]−フラニル、特にナフト[2,1−b]−フラン−2−イル、アルキル置換ナフト[2,1−b]−フラニル、特に1−メチル−ナフト[2,1−b]−フラン−2−イル;
ベンゾ[b]チオフェニル、特にベンゾ[b]チオフェン−2−イル;特にC1−6アルコキシ置換ベンゾ[b]チオフェニル、とりわけ5,6−ジメトキシ−ベンゾ[b]チオフェン−2−イル;
キノリニル、特にキノリン−2−イル、キノリン−3−イル、キノリン−4−イル、キノリン−6−イルおよびキノリン−8−イル;
キノキサリニル、特にキノキサリン−2−イル;
1,8ナフチリジニル、特に1,8ナフチリジン−2−イル;
インドリル、特にインドール−2−イル、インドール−6−イル、インドール−5−イル、特にC1−6アルキル置換インドリル、とりわけN−メチル−インドール−2−イル;
ピリジニル、特にピリジン−2−イル、ピリジン−3−イル、ピリジン−5−イル、特にC1−6アルキル置換ピリジニル、とりわけ2−メチル−ピリジン−5−イルおよびオキシ−ピリジニル、特に1−オキシ−ピリジン−2−イルおよび1−オキシ−ピリジン−3−イル;
フロ[3,2−b]−ピリジニル、特にフロ[3,2−b]−ピリジン−2−イル、C1−6アルキル置換フロ[3,2−b]−ピリジニル、特に3−メチル−フロ[3,2−b]−ピリジン−2−イル;
チオフェニル、特にチオフェン−3−イル、また、チオフェン−2−イル、特にC1−6アルキル置換チオフェニル、とりわけ5−メチル−チオフェン−2−イルおよび5−メチル−チオフェン−3−イル、特にハロゲン置換チオフェニル、とりわけ4,5−ジブロモ−チオフェン−2−イル;
チエノ[3,2−b]チオフェン、特にチエノ[3,2−b]チオフェン−2−イル、とりわけC1−6アルキル置換チエノ[3,2−b]チオフェン−2−イル、とりわけ5−tert−ブチル−3−メチル−チエノ[3,2−b]チオフェン−2−イル;
イソキサゾリル、特にイソキサゾール−4−イル、特にC1−6アルキル置換イソキサゾリル、とりわけ3,5−ジメチル−イソキサゾール−4−イル;
オキサゾリル、特にオキサゾール−4−イル、特にアリール置換オキサゾリル、とりわけ5−メチル−2−フェニルオキサゾール−4−イル、特にC1−6アルキル置換オキサゾリル、とりわけ2−フェニル−5−トリフルオロメチル−オキサゾール−4−イル;および、
1H−ベンゾイミダゾリル、特に1H−ベンゾイミダゾール−5−イル、
からなる群から選択される。
がRSOの場合、Rは好ましくはピリジン−2−イルまたは1−オキソ−ピリジン−2−イルである。
R’は:H、C1−6アルキル、Ar−C0−6アルキルおよびHet−C0−6アルキル、
からなる群から選択される。
好ましくはR’は:Hおよびナフタレン−2−イル−メチル、
からなる群から選択される。
もっとも好ましくはR’はHである。
R’’は:H、C1−6アルキル、Ar−C0−6アルキルおよびHet−C0−6アルキル、
からなる群から選択される。
最も好ましくはR’’はHである。
R’’’は:H、C1−6アルキル、C3−6シクロアルキル−C0−6アルキルおよびHet−C0−6アルキル、
からなる群から選択される。
R’’’は好ましくは:HおよびC1−6アルキル、
からなる群から選択される。
R’’’はより好ましくは:Hおよびメチル、
からなる群から選択される。
最も好ましくはR’’’はメチルである。.
式Iの化合物において、Rは:H、C1−6アルキル、C3−6シクロアルキル−C0−6アルキル、Ar−C0−6アルキル、Het−C0−6アルキル、RC(O)−、RC(S)−、RSO−、ROC(O)−、R11NC(O)−、R11NC(S)−、R11NSO−、
Figure 2005513083
Figure 2005513083
Figure 2005513083
およびRSO11NC(O)−、
からなる群から選択される。
より好ましくは、Rは:Ar−C0−6アルキル、RC(O)−、RSO、R11NC(O)−、および、
Figure 2005513083
からなる群から選択される。
さらにより好ましくは、Rは:Ar−C0−6アルキル、RC(O)−およびRSO
からなる群から選択される。
最も好ましくは、RはRSOである。
そのような態様において:
は:H、C1−6アルキル、Ar−C0−6アルキルまたはHet−C0−6アルキル、
からなる群から選択され、好ましくはHである。
は:H、C1−6アルキル、C3−6シクロアルキル−C0−6アルキル、Ar−C0−6アルキル、Het−C0−6アルキル、R10C(O)−、R10C(S)−、R10SO−、R10OC(O)−、R1014NC(O)−、およびR1014NC(S)−、
からなる群から選択される。Rは好ましくはR10OC(O)である。
は:H、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、HetC0−6アルキルおよびArC0−6アルキル、
からなる群から選択される;好ましくはC1−6アルキル、より好ましくはイソブチルである。
は:C1−6アルキル、C3−6シクロアルキル−C0−6アルキル、Ar−C0−6アルキル、−Ar−COOH、およびHet−C0−6アルキル、
からなる群から選択される。
は好ましくは:C1−6アルキル、Ar−C0−6アルキル、−Ar−COOH、およびHet−C0−6アルキル、
からなる群から選択される。
より好ましくはRは:
メチル;
エチル、特にC3−6シクロアルキル−C0−6アルキル−置換エチル、とりわけ2−シクロヘキシル−エチル;
プロピル;
ブチル、特にC1−6アルキルブチル、とりわけ3−メチルブチル;
特にRがROC(O)の場合、tert−ブチル;
イソペンチル;
フェニル、特にハロゲン置換フェニル、とりわけ3,4−ジクロロフェニル、4−ブロモフェニル、2−フルオロフェニル、3−フルオロフェニル、4−フルオロフェニル、2−クロロフェニル、3−クロロフェニル、4−クロロフェニル、特にC1−6アルコキシフェニル、とりわけ3−メトキシフェニル、4−メトキシフェニル、3,4−ジメトキシフェニル、特にシアノフェニル、とりわけ2−シアノフェニル;特にC1−6アルキル置換フェニル、とりわけ4−エチル−フェニル、2−メチルフェニル、4−メチルフェニル、特にC1−6アルキルスルホニル置換フェニル、とりわけ4−メタンスルホニルフェニル、および2−メタンスルホニルフェニル;
トルイル、特にHet−置換トルイル、とりわけ3−(ピリジン−2−イル)トルイル;
ナフチレン、特にナフチル−2−エン;
安息香酸、特に2−安息香酸;
ベンゾ[1,3]ジオキソリル、特にベンゾ[1,3]ジオキソール−5−イル;
ベンゾ[1,2,5]オキサジアゾリル、特にベンゾ[1,2,5]オキサジアゾール−4−イル;
ピリジニル、特にピリジン−2−イル、ピリジン−3−イル、特に1−オキシ−ピリジニル、とりわけ1−オキシ−ピリジン−2−イル、1−オキシ−ピリジン−3−イル;特にC1−6アルキルピリジニル、とりわけ3−メチル−ピリジン−2−イル、6−メチル−ピリジン−2−イル;
チオフェニル、特にチオフェン−2−イル;
チアゾリル、特にチアゾール−2−イル;
1H−イミダゾリル、特に1H−イミダゾール−2−イル、1H−イミダゾール−4−イル、とりわけC1−6アルキル置換イミダゾリル、とりわけ1−メチル−1H−イミダゾール−2−イル、1−メチル−1H−イミダゾール−4−イル、および1,2−ジメチル−1H−イミダゾール−4−イル;
トリアゾリル、特に1H−[1,2,4]トリアゾリル、とりわけ1H−[1,2,4]トリアゾール−3−イル、特にC1−6アルキル置換1H−[1,2,4]トリアゾリル、とりわけ5−メチル−1H−[1,2,4]トリアゾール−3−イル;および、
イソキサゾリル、特にイソキサゾール−4−イル、特にC1−6アルキル置換イソキサゾリル、とりわけ3,5−ジメチル−イソキサゾール−4−イル、
からなる群から選択される。
がRSOの場合、Rは最も好ましくは:ピリジン−2−イルおよび1−オキシ−ピリジン−2−イル、
からなる群から選択される。
がRSO11NC(O)−の場合、Rは好ましくはAr−C0−6アルキル、より好ましくはAr、最も好ましくは2−メチルフェニル、4−メチルフェニル、2−クロロフェニル、および4−フルオロフェニルなどの置換フェニルである。R11は:H、C1−6アルキル、Ar−C0−6アルキル、およびHet−C0−6アルキル、
からなる群から選択される。RがRSO11NC(O)−の場合、R11は好ましくはHである。
がRC(O)−の場合、Rは好ましくは、C1−6アルキル、C3−6シクロアルキル−C0−6アルキル、およびHet−C0−6アルキル、からなる群から選択され、より好ましくは1−オキシ−ピリジン−2−イル、シクロヘキシルエチル、および3−メチルブチルからなる群から選択される。
がAr−C0−6アルキルの場合、Rは好ましくはフェニル、特に置換フェニル、とりわけハロゲン置換フェニル、とりわけ2−フルオロベンジルである。
がC1−6アルキルの場合、Rは好ましくは、1−プロピル、1−ブチル、および1−ペンチルから選択される。
がHet−C0−6アルキルの場合、Het−C0−6アルキルは好ましくは、Het−メチルであり、Het−メチルにおけるHetは好ましくは:
ピリジニル、特にピリジン−2−イル、特にC1−6アルキルピリジニル、とりわけ6−メチル−ピリジン−2−イル;
チオフェニル、特にチオフェン−2−イル、とりわけチオフェン−2−イルまたはベンゾ[b]チオフェン−2−イル;
チアゾリル、特に1−(2−モルホリン−4−イル−チアゾール−4−イル)などのチアゾール−4−イル、および1−(イソチアゾール−3−イル);
1H−イミダゾリル、特に1H−イミダゾール−2−イル、1H−イミダゾール−4−イル、特にC1−6アルキル置換イミダゾリル、とりわけ1−メチル−1H−イミダゾール−2イル;
トリアゾリル、特に3H−[1,2,3]トリアゾリル、とりわけ3H−[1,2,3]トリアゾール−4−イル、特にC1−6アルキル置換3H−[1,2,3]トリアゾリル、とりわけ3−フェニル−3H−[1,2,3]トリアゾリル−4−イル;
キノリニル、特にキノリン−2−イル、キノリン−2−イル;
フラニル、特にフラン−2−イル、特に5−エチル−フラン−2−イルなどの置換フラニル;および、
チエノ[3,2−b]チオフェン、特にチエノ[3,2−b]チオフェン−2−イル、特にC1−6アルキル置換チエノ[3,2−b]チオフェニル、特に3,4−ジメチル−チエノ[3,2−b]チオフェン−2−イル、
からなる群から選択される。
はまた好ましくは:
H;
トルイル;
アリール置換エチル、特に2−フェニルエチル、2−[3−(ピリジン−2−イル)フェニル]エチルである。
R’’がHであり、R’’’がメチルである式Iの化合物が好ましい。
より好ましいのは、式Iの化合物であって:
が:Ar−C0−6アルキル、RC(O)−、RSO、R11NC(O)−、および、
Figure 2005513083
からなる群から選択され;
が:ROC(O)−、RC(O)−およびRSO−、
からなる群から選択され;
が:C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−6シクロアルキル−C0−6アルキル、C2−6アルカノイル、Ar−C0−6アルキルおよびHet−C0−6アルキル、
からなる群から選択され;
がHであり;
がR10OC(O)であり;
がC1−6アルキルであり;
が:C1−6アルキル、Ar−C0−6アルキル、−Ar−COOH、およびHet−C0−6アルキル、
からなる群から選択され;
10が:C1−6アルキル、Ar−C0−6アルキルおよびHet−C0−6アルキル、
からなる群から選択され;
R’がHであり;
R’’がHであり;
R’’’がメチルであり;そして、
Zが:C(O)およびCH
からなる群から選択されるものである。
さらに好ましいのは、Rが:Ar−C0−6アルキル、RC(O)−、RSO
からなる群から選択される式Iの化合物である。
さらにより好ましいのは、式Iの化合物であって:
が:Ar−C0−6アルキル、RC(O)−およびRSO
からなる群から選択され;
がRC(O)−であり;
が:
メチル、特にハロゲン化メチル、とりわけトリフルオロメチル、特にC1−6アルコキシおよびアリールオキシ置換メチル、とりわけフェノキシ−メチル、4−フルオロ−フェノキシ−メチル、特に複素環置換メチル、とりわけ2−チオフェニル−メチル;
エチル、特にピペリジン−1−イル−エチル;
ブチル、特にアリール置換ブチル、とりわけ4−(4−メトキシ)フェニル−ブチル;
イソペンチル;
シクロヘキシル;
ブテニル、特にアリール置換ブテニル、とりわけ4,4−ビス(4−メトキシフェニル)−ブト−3−エニル;
アセチル;
ペンタノイル、特に4−ペンタノイル;
フェニル、特に1または複数のハロゲンで置換されたフェニル、とりわけ3,4−ジクロロフェニルおよび4−フルオロフェニル、特に1または複数のアリールオキシまたはC1−6アルコキシ基で置換されたフェニル、とりわけ3,4−ジメトキシ−フェニル、3−ベンジルオキシ−4−メトキシ−フェニル、特に1または複数のC1−6アルキルスルホニル基で置換されたフェニル、とりわけ4−メタンスルホニル−フェニル;
ベンジル;
ナフタレニル、特にナフチレン−2−イル;
ベンゾ[1,3]ジオキソリル、特にベンゾ[1,3]ジオキソール−5−イル;
フラニル、特にフラン−2−イル、特にニトロ置換フラニル、とりわけ5−ニトロ−フラン−2−イル、とりわけハロゲン置換フラニル、とりわけ5−ブロモ−フラン−2−イル、とりわけアリール置換フラニル、とりわけ5−(4−クロロ−フェニル)−フラン−2−イル、5−(4−ニトロフェニル)−フラン−2−イル、5−(3−トリフルオロメチル−フェニル)−フラン−2−イル、とりわけC1−6アルキル置換フラニル、とりわけ3−メチル−フラン−2−イル、4−メチル−フラン−2−イル、2,5−ジメチル−フラン−2−イル、および2,4−ジメチル−フラン−3−イル;
テトラヒドロフラニル、特にテトラヒドロフラン−2−イル;
ベンゾフラニル、特にベンゾフラン−2−イル、特にC1−6アルコキシ置換ベンゾフラニル、とりわけ7−メトキシ−ベンゾフラン−2−イル、5−メトキシ−ベンゾフラン−2−イル、5,6−ジメトキシ−ベンゾフラン−2−イル、5−(2−ピペラジン−4−カルボン酸tert−ブチルエステル−エトキシ)ベンゾフラン−2−イル、5−(2−モルホリノ−4−イル−エトキシ)−ベンゾフラン−2−イル、5−(2−ピペラジン−1−イル−エトキシ)ベンゾフラン−2−イル、5−(2−シクロヘキシル−エトキシ)−ベンゾフラン−2−イル、5−メトキシ−3−メチル−ベンゾフラン−2−イル、4−メトキシ−3−メチル−ベンゾフラン−2−イル、および6−メトキシ−3−メチル−ベンゾフラン−2−イル;特にハロゲン置換ベンゾフラニル、とりわけ5−フルオロ−ベンゾフラン−2−イル、5,6−ジフルオロ−ベンゾフラン−2−イル、5−フルオロ−3−メチル−ベンゾフラン−2−イル、6−フルオロ−3−メチル−ベンゾフラン−2−イル;特にC1−6アルキル置換ベンゾフラニル、とりわけ3−メチル−ベンゾフラン−2−イル、3,5−ジメチル−ベンゾフラン−2−イル、および3−エチル−ベンゾフラン−2−イル;
ナフト[2,1−b]−フラニル、特にナフト[2,1−b]−フラン−2−イル、アルキル置換ナフト[2,1−b]−フラニル、特に1−メチル−ナフト[2,1−b]−フラン−2−イル;
ベンゾ[b]チオフェニル、特にベンゾ[b]チオフェン−2−イル;特にC1−6アルコキシ置換ベンゾ[b]チオフェニル、とりわけ5,6−ジメトキシ−ベンゾ[b]チオフェン−2−イル;
キノリニル、特にキノリン−2−イル、キノリン−3−イル、キノリン−4−イル、キノリン−6−イル、およびキノリン−8−イル;
キノキサリニル、特にキノキサリン−2−イル;
1,8ナフチリジニル、特に1,8ナフチリジン−2−イル;
インドリル、特にインドール−2−イル、特にインドール−6−イル、特にインドール−5−イル、特にC1−6アルキル置換インドリル、とりわけN−メチル−インドール−2−イル;
ピリジニル、特にピリジン−2−イル、ピリジン−3−イル、ピリジン−5−イル、特にC1−6アルキル置換ピリジニル、とりわけ2−メチル−ピリジン−5−イル、およびオキシ−ピリジニル、特に1−オキシ−ピリジン−2−イルおよび1−オキシ−ピリジン−3−イル;
フロ[3,2−b]−ピリジニル、特にフロ[3,2−b]−ピリジン−2−イル、C1−6アルキル置換フロ[3,2−b]−ピリジニル、特に3−メチル−フロ[3,2−b]−ピリジン−2−イル;
チオフェニル、特にチオフェン−3−イル、またチオフェン−2−イル、特にC1−6アルキル置換チオフェニル、とりわけ5−メチル−チオフェン−2−イルおよび5−メチル−チオフェン−3−イル、特にハロゲン置換チオフェニル、とりわけ4,5−ジブロモ−チオフェン−2−イル;
チエノ[3,2−b]チオフェン、特にチエノ[3,2−b]チオフェン−2−イル、とりわけC1−6アルキル置換チエノ[3,2−b]チオフェン−2−イル、とりわけ5−tert−ブチル−3−メチル−チエノ[3,2−b]チオフェン−2−イル;
イソキサゾリル、特にイソキサゾール−4−イル、特にC1−6アルキル置換イソキサゾリル、とりわけ3,5−ジメチルイソキサゾール−4−イル;
オキサゾリル、特にオキサゾール−4−イル、特にアリール置換オキサゾリル、とりわけ5−メチル−2−フェニルオキサゾール−4−イル、特にC1−6アルキル置換オキサゾリル、とりわけ2−フェニル−5−トリフルオロメチル−オキサゾール−4−イル;および、
1H−ベンゾイミダゾリル、特に1H−ベンゾイミダゾール−5−イル、
からなる群から選択され;
が:
メチル;
エチル、特にC3−6シクロアルキル−C0−6アルキル−置換エチル、とりわけ2−シクロヘキシル−エチル;
プロピル;
ブチル、特にC1−6ブチル、とりわけ3−メチルブチル;
特にRがROC(O)の場合、tert−ブチル;
イソペンチル;
フェニル、特にハロゲン置換フェニル、とりわけ3,4−ジクロロフェニル、4−ブロモフェニル、2−フルオロフェニル、3−フルオロフェニル、4−フルオロフェニル、2−クロロフェニル、3−クロロフェニル、4−クロロフェニル、特にC1−6アルコキシフェニル、とりわけ3−メトキシフェニル、4−メトキシフェニル、3,4−ジメトキシフェニル、特にシアノフェニル、とりわけ2−シアノフェニル;特にC1−6アルキル置換フェニル、とりわけ4−エチル−フェニル、2−メチルフェニル、4−メチルフェニル、特にC1−6アルキルスルホニル置換フェニル、とりわけ4−メタンスルホニルフェニル、および2−メタンスルホニルフェニル;
トルイル、特にHet−置換トルイル、とりわけ3−(ピリジン−2−イル)トルイル;
ナフチレン、特にナフチル−2−エン;
安息香酸、特に2−安息香酸;
ベンゾ[1,3]ジオキソリル、特にベンゾ[1,3]ジオキソール−5−イル;
ベンゾ[1,2,5]オキサジアゾリル、特にベンゾ[1,2,5]オキサジアゾール−4−イル;
ピリジニル、特にピリジン−2−イル、ピリジン−3−イル、特に1−オキシ−ピリジニル、とりわけ1−オキシ−ピリジン−2−イル、1−オキシ−ピリジン−3−イル;特にC1−6アルキルピリジニル、とりわけ3−メチル−ピリジン−2−イル、6−メチル−ピリジン−2−イル;
チオフェニル、特にチオフェン−2−イル;
チアゾリル、特にチアゾール−2−イル;
1H−イミダゾリル、特に1H−イミダゾール−2−イル、1H−イミダゾール−4−イル、とりわけC1−6アルキル置換イミダゾリル、とりわけ1−メチル−1H−イミダゾール−2−イル、1−メチル−1H−イミダゾール−4−イル、および1,2−ジメチル−1H−イミダゾール−4−イル;
トリアゾリル、特に1H−[1,2,4]トリアゾリル、とりわけ1H−[1,2,4]トリアゾール−3−イル、特にC1−6アルキル置換1H−[1,2,4]トリアゾリル、とりわけ5−メチル−1H−[1,2,4]トリアゾール−3−イル;および、
イソキサゾリル、特にイソキサゾール−4−イル、特にC1−6アルキル置換イソキサゾリル、とりわけ3,5−ジメチル−イソキサゾール−4−イル、
からなる群から選択され;.
R’がHであり;
R’’がHであり;そして、
R’’’がメチルであるものである。
もっとも好ましいのは式Iの化合物であって:
がRSOであり;
がRC(O)であり;
が:ベンゾフラン−2−イル、3−メチル−ベンゾフラン−2−イル、5−メトキシベンゾフラン−2−イル、チエノ[3,2−b]チオフェン−2−イル、キノキサリン−2−イル、およびキノリン−2−イル、
からなる群から選択され、好ましくは:ベンゾフラン−2−イルおよびチエノ[3,2−b]チオフェン−2−イルからなる群から選択され、もっとも好ましくはベンゾフラン−2−イルであり;
が:ピリジン−2−イルおよび1−オキシ−ピリジン−2−イル、
からなる群から選択され、好ましくはピリジン−2−イルであり;
R’がHであり;そして、
R’’’がメチルであるものである。
以下の式Iの化合物は本発明の特に好適な態様である:
ベンゾフラン−2−カルボン酸{1−[(S)−3−オキソ−1−(ピリジン−2−スルホニル)−アゼパン−4−イルカルバモイル]−シクロヘキシル}−アミド;
ベンゾフラン−2−カルボン酸{1−[(R)−3−オキソ−1−(ピリジン−2−スルホニル)−アゼパン−4−イルカルバモイル]−シクロヘキシル}−アミド;
チエノ[3,2−b]チオフェン−2−カルボン酸{1−[(+/−)−3−オキソ−1−(ピリジン−2−スルホニル)−アゼパン−4−イルカルバモイル]−シクロヘキシル}−アミド;
ベンゾフラン−2−カルボン酸{1−[(4S,7R)−7−メチル−3−オキソ−1−(ピリジン−2−スルホニル)−アゼパン−4−イルカルバモイル]−シクロヘキシル}−アミド;
チエノ[3,2−b]チオフェン−2−カルボン酸{1−[(4S,7R)−7−メチル−3−オキソ−1−(ピリジン−2−スルホニル)−アゼパン−4−イルカルバモイル]−シクロヘキシル}−アミド;
2,2,4−トリデウトロ(trideutero)−ベンゾフラン−2−カルボン酸{1−[(S)−3−オキソ−1−(ピリジン−2−スルホニル)−アゼパン−4−イルカルバモイル]−シクロヘキシル}−アミド;
2,2,4−トリデウトロ−ベンゾフラン−2−カルボン酸{1−[(4S,7R)−7−メチル−3−オキソ−1−(ピリジン−2−スルホニル)−アゼパン−4−イルカルバモイル]−シクロヘキシル}−アミド;
2,2,4−トリデウトロ−チエノ[3,2−b]チオフェン−2−カルボン酸{1−[(S)−3−オキソ−1−(ピリジン−2−スルホニル)−アゼパン−4−イルカルバモイル]−シクロヘキシル}−アミド;および、
2,2,4−トリデウトロ−チエノ[3,2−b]チオフェン−2−カルボン酸{1−[(4S,7R)−7−メチル−3−オキソ−1−(ピリジン−2−スルホニル)−アゼパン−4−イルカルバモイル]−シクロヘキシル}−アミド。
以下の式Iの化合物は、本発明の最も好適な態様である:
ベンゾフラン−2−カルボン酸{1−[(4S,7R)−7−メチル−3−オキソ−1−(ピリジン−2−スルホニル)−アゼパン−4−イルカルバモイル]−シクロヘキシル}−アミド。
本発明の具体的な代表的化合物を実施例1−8に示す。
対応する五員環および六員環化合物と比較して、本発明の七員環化合物は、ケトンに対してα位の炭素中心において立体配置的により安定である。
本発明は、本発明の化合物の重水素化アナログも含む。重水素化アナログの代表的合成をスキーム8において示す。本発明の重水素化化合物は、プロトン化異性体と比較して優れたキラル安定性を示す。
可能な場合、本発明は本発明の化合物の四級塩も含む。
(定義)
本発明は、本発明の化合物のあらゆる水和物、溶媒和化合物、複合体、およびプロドラッグを含む。プロドラッグは式Iの活性の親ドラッグをインビボで放出するあらゆる共有結合した化合物である。本発明の化合物においてキラル中心または他の形態の異性体中心が存在する場合は、鏡像異性体およびジアステレオマーを含むそのような1または複数の異性体のすべての形態が本発明に包含されると考えられる。キラル中心を有する本発明の化合物は、ラセミ混合物、鏡像異性体的に濃縮された混合物として用いてもよいし、ラセミ混合物を周知の技術を用いて分離し、個々の鏡像異性体を単独で用いてもよい。化合物が不飽和炭素−炭素二重結合を有する場合、シス(Z)およびトランス(E)異性体の両方が本発明の範囲内に含まれる。化合物がケト−エノール互変異性体のように、互変異性形態で存在する場合は、平衡状態で存在していても、一方の形態が優勢に存在していても、それぞれの互変異性形態が本発明の範囲内に含まれる。
式Iまたはその下位の式における置換基の意味は、特にことわりのない限り、その意味、即ち他の置換基の意味から独立の意味である。
本明細書においてペプチドおよび化学物質(chemical arts)に通常用いられる略語および記号を用いて本発明の化合物について記載する。概して、アミノ酸略記はEur. J. Biochem.、158、9 (1984)に記載のようにIUPAC-IUB Joint Commission on Biochemical Nomenclature に従う。
「プロテアーゼ」は、アミド結合での求核置換によりペプチドおよびタンパク質のアミド結合の切断を触媒し、最終的に加水分解を行う酵素である。そのようなプロテアーゼには、システインプロテアーゼ、セリンプロテアーゼ、アスパラギン酸プロテアーゼ、およびメタロプロテアーゼが含まれる。本発明の化合物は、基質よりも酵素に強固に結合することができ、通常酵素に触媒された求核剤による攻撃後に切断されない。したがってプロテアーゼが天然の基質を認識および加水分解するのを競合的に阻害し、それによって阻害剤として作用する。
本明細書において用いられる「アミノ酸」という語は、アラニン、アルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸、システイン、グルタミン、グルタミン酸、グリシン、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、プロリン、セリン、トレオニン、トリプトファン、チロシンおよびバリンのD−またはL−異性体のことをいう。
元素の表示は、その元素のすべての同位元素を含む意味である。したがって、例えば「H」という語は、重水素を含む水素のすべての同位元素を意味する。
本明細書において用いる「C1−6アルキル」は、置換および非置換のメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチルおよびt−ブチル、ペンチル、n−ペンチル、イソペンチル、ネオペンチルおよびヘキシルおよびそれらの単純な脂肪族異性体を含む意味である。C1−6アルキルは任意に:OR14、C(O)R14、SR14、S(O)R14、NR14 、R14NC(O)OR、CO14、CONR14 、N(C=NH)NH、Het、C3−6シクロアルキル、およびAr;からなる群から選択される部分によって置換されていてもよく、ここで、Rは:H、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−6シクロアルキル−C0−6アルキル、Ar−C0−6アルキルおよびHet−C0−6アルキル;からなる群から選択され、R14は:H、C1−6アルキル、Ar−C0−6アルキル、およびHet−C0−6アルキル;からなる群から選択される。
本明細書において用いる「C3−6シクロアルキル」の語は、置換および非置換のシクロプロパン、シクロブタン、シクロペンタンおよびシクロヘキサンを含む意味である。
本明細書において用いる「C2−6アルケニル」の語は、炭素数2から6のアルキル基において、炭素−炭素単結合が炭素−炭素二重結合に置換されたものを意味する。C2−6アルケニルは、エチレン、1−プロペン、2−プロペン、1−ブテン、2−ブテン、イソブテンおよびいくつかの異性体のペンテンおよびヘキセンを含む。シスおよびトランス異性体の両方が含まれる。
「C2−6アルキニル」の語は、炭素数2から6のアルキル基において、炭素−炭素単結合が炭素−炭素三重結合に置換されたものを意味する。C2−6アルキニルは、アセチレン、1−プロピン、2−プロピン、1−ブチン、2−ブチン、3−ブチンおよび単純なペンチンおよびヘキシンの異性体を含む。
「C2−6アルカノイル」の語は、炭素数2から6のアシル基であって、1つの非末端炭素が=O基によって置換されているものを意味する。C2−6アルカノイルは例えば、アセチル、1−および2−プロパノイル、1−、2−、および3−ブタノイル、1−、2−、3−および4−ペンタノイルおよび1−、2−、3−、4−および5−ヘキサノイルを含む。
「ハロゲン」の語は、F、Cl、Br、およびIを意味する。
「Ar」または「アリール」の語は、任意に1または複数の、Ph−C0−6アルキル;Het−C0−6アルキル;C1−6アルコキシ;Ph−C0−6アルコキシ;Het−C0−6アルコキシ;OH、(CH1−6NR1516;O(CH1−6NR1516;C1−6アルキル、OR17、N(R17、SR17、CF、NO、CN、CO17、CON(R17、F、Cl、BrまたはIで置換されたフェニルまたはナフチルを意味する;ここでR15およびR16は、H、C1−6アルキル、Ph−C0−6アルキル、ナフチル−C0−6アルキルまたはHet−C0−6アルキルであり;R17はフェニル、ナフチル、またはC1−6アルキルである。
本明細書において用いる「Het」または「複素環」は、飽和または不飽和の、炭素原子および1から3のN、OおよびSからなる群から選択されるヘテロ原子からなり、安定な5−7員環の単環式、安定な7−10員環の二環式、または安定な11−18員環の三環式複素環を表し、ここで窒素および硫黄ヘテロ原子は任意に酸化されていてもよく、窒素ヘテロ原子は任意に四級化されていてもよく、そして上記の複素環がベンゼン環に融合したあらゆる二環式基を含む。複素環に、あらゆるヘテロ原子または炭素原子が結合して安定な構造を形成していてもよく、任意に1または2の、C0−6Ar、C1−6アルキル、OR17、N(R17、SR17、CF、NO、CN、CO17、CON(R17)、F、Cl、BrおよびIから選択される部分で置換されていてもよく、ここでR17はフェニル、ナフチル、またはC1−6アルキルである。そのような複素環の例には、ピペリジニル、ピペラジニル、2−オキソピペラジニル、2−オキソピペリジニル、2−オキソピロロジニル、2−オキソアゼピニル、アゼピニル、ピロリル、4−ピペリドニル、ピロリジニル、ピラゾリル、ピラゾリジニル、イミダゾリル、ピリジニル、1−オキソ−ピリジニル、ピラジニル、オキサゾリジニル、オキサゾリニル、オキサゾリル、イソキサゾリル、モルホリニル、チアゾリジニル、チアゾリニル、チアゾリル、キヌクリジニル、インドリル、キノリニル、キノキサリニル、イソキノリニル、ベンズイミダゾリル、ベンゾピラニル、ベンズオキサゾリル、フラニル、ベンゾフラニル、チオフェニル、ベンゾ[b]チオフェニル、チエノ[3,2−b]チオフェニル、ベンゾ[1,3]ジオキソリル、1,8ナフチリジニル、ピラニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル、チエニル、ベンズオキサゾリル、チアモルホリニルスルホキシド、チアモルホリニルスルホン、およびオキサジアゾリル、および、トリアゾリル、チアジアゾリル、オキサジアゾリル、イソチアゾリル、イミダゾリル、ピリダジニル、ピリミジニル、トリアジニルおよびテトラジニルが含まれ、これらは通常の化学合成によって入手でき、安定な物である。本明細書において用いるヘテロ原子の語は、酸素、窒素および硫黄のことである。
本出願においてCの語は、置換基がないことを意味する;例えば、部分ArC0−6アルキルにおいて、Cが0である場合は、該置換基はAr、例えばフェニルである。逆に部分ArC0−6アルキルが特定の芳香族基、例えばフェニルである場合、Cの値は0である。
特定のラジカル基が本明細書において略称される。t−Buは第三ブチルラジカルを表し、Bocはt−ブチルオキシカルボニルラジカルを表し、Fmocはフルオレニルメトキシカルボニルラジカルを表し、Phはフェニルラジカルを表し、Cbzはベンジルオキシカルボニルラジカルを表す。
特定の試薬が本明細書において略称される。m−CPBAは3−クロロペルオキシ安息香酸を表し、EDCはN−エチル−N’(ジメチルアミノプロピル)−カルボジイミドを表し、DMFはジメチルホルムアミドを表し、DMSOはジメチルスルホキシドを表し、HBTUはO−ベンゾトリアゾール−1−イル−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロリン酸を表し、TEAはトリエチルアミンを表し、NMMはN−メチルモルホリンを表し、TFAはトリフルオロ酢酸を表し、そしてTHFはテトラヒドロフランを表す。
(調製方法)
一般式Iの化合物は、スキーム1−11において概説するのと類似の方法で調製することができる。
水素化ナトリウムなどの塩基および5−ブロモ−1−ペンテンによる、tert−ブチルN−アリルカルバメート(1)のアルキル化によりジエン2が生じる。2を2,6−ジイソプロピルフェニルイミドネオフィリデンモリブデン(molybenum)−ビス(tert−ブトキシド)またはGrubbsによって開発されたビス(トリシクロヘキシルホスフィン)ベンジリジンルテニウム(IV)−ジクロリドオレフィン複分解触媒のいずれかで処理することによりアゼピン3が生じる。m−CPBAなどの当該技術分野で一般に用いられている標準的な酸化剤による3のエポキシ化により、エポキシド4が生じる。ナトリウムアジドなどの試薬による求核性エポキシド開環によってアジドアルコール(図示せず)が生じ、これはメタノール中の1,3−プロパンジチオールおよびトリエチルアミンなどの当該技術分野で一般的に用いられている条件下で、あるいは、炭素上のパラジウムなどの触媒の存在下での水素ガスにより、アミノアルコール5へと還元される。EDCなどのカップリング剤の存在下でCbz−アミノ−シクロヘキサンカルボン酸などの酸で5をアシル化し、次いで酸性条件下でBOC保護基を除去することにより、アミン塩6が生じる。Cbz−アミノ−シクロヘキサンカルボン酸による6のカップリングがEDCなどのカップリング剤によって行われて中間体アルコール(図示せず)が生じ、これはDMSOおよびトリエチルアミン中のピリジンイオウトリオキシド複合体などの酸化剤によって酸化されてケトン7が生じる。
Figure 2005513083
試薬および条件:a.)NaH、5−ブロモ−1−ペンテン、DMF;b.)2,6−ジイソプロピルフェニルイミドネオフィリデンモリブデン−ビス(tert−ブトキシド)またはビス(トリシクロヘキシルホスフィン)ベンジリジンルテニウム(IV)ジクロリド触媒、トルエン c.)m−CPBA、CHCl;d.)NaN、CHOH、HO、NHCl;e.)10%Pd/C、H、f.)Cbz−アミノ−シクロヘキサンカルボン酸、EDC、CHCl;g.)HCl、EtOAc;h.)Cbz−アミノ−シクロヘキサンカルボン酸、EDC、CHCl;i.)ピリジンイオウトリオキシド複合体、DMSO、TEA。
およびRがアミドである一般式Iの化合物は、スキーム2に概説する一般方法によって調製できる。水素化ナトリウムなどの塩基および5−ブロモ−1−ペンテンによるN−Cbzアリルアミン(8)のアルキル化により、ジエン9が生じる。Grubbsによって開発されたビス(トリシクロヘキシルホスフィン)ベンジリジンルテニウム(IV)ジクロリドオレフィン複分解触媒によって9を処理することによりアゼピン10が生じる。m−CPBAなどの当該技術分野において一般的に用いられる標準的酸化剤による10のエポキシ化により、エポキシド11が生じる。求核性エポキシド開環は、ナトリウムアジドなどの試薬によって行われ、アジドアルコール(図示せず)が生じ、これはトリエチルアミンの存在下でのプロパンジチオールなどの還元剤によって還元されてアミノアルコール12が生じる。N−Boc−アミノ−シクロヘキサンカルボン酸およびEDCなどのカップリング剤による12のアシル化およびその後の水素化分解条件下でのCbz保護基の除去によりアミン13が生じる。カルボン酸と13のカップリングがEDCなどのカップリング剤によって行われ、その後、HClまたはTFAなどの酸により、酸に不安定なN−Boc保護基を除去することにより中間体14が生じる。14のアシル化がEDCなどの当該技術分野で一般的に用いられるカップリング剤の存在下でカルボン酸により行われ、中間体アルコール(図示せず)が生じ、これはDMSOおよびトリエチルアミン中のピリジンイオウトリオキシド複合体などの酸化剤によって酸化されてケトン15が生じる。
Figure 2005513083
試薬および条件:a.)NaH、5−ブロモ−1−ペンテン、DMF;b.)ビス(トリシクロヘキシルホスフィン)ベンジリジンルテニウム(IV)−ジクロリド触媒、CHCl;c.)m−CPBA、CHCl;d.)NaN、CHOH、HO、NHCl;e.)プロパンジチオール、CHOH、TEA;f.)Boc−アミノ−シクロヘキサンカルボン酸、EDC、CHCl;g.)10%Pd/C、H;h.)RCOH、EDC、CHClまたはRCOCl、CHCl;i.)HCl/EtOAc;j.)RCOH、EDC、CHCl;k.)ピリジンイオウトリオキシド複合体、DMSO、TEA。
がアルキル、尿素またはスルホンアミド基でありRがアミドである一般式Iの化合物は、スキーム3に概説した一般方法によって調製できる。13の還元的アミノ化はアルデヒドによる処理およびその後のトリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウムなどの還元剤による処理によって行われる。次いで酸性条件下でのN−Boc基の脱保護によりアミン塩16が生じる。酸クロリドまたはEDCなどの当該技術分野で一般的に用いられているカップリング剤の存在下でのカルボン酸による16のカップリング、その後の中間体アルコール(図示せず)のピリジンイオウトリオキシド複合体などの酸化剤による酸化によってケトン17が生じる。別法としてイソシアナートによるアミン13の処理およびその後のN−Boc基の脱保護によりアミン塩18が生じる。アシル化および酸化によってケトン19が生じる。さらにアミン13の誘導体化がスルホニルクロリドによる処理によって行われ、その後N−Boc基の脱保護によりアミン塩20が生じる。アシル化および酸化によってケトン21が生じる。
Figure 2005513083
試薬および条件:a.)RCHO、NaBH(OAc);b.)HCl;c.)RCOH、EDC、CHCl;d.)ピリジンイオウトリオキシド複合体、DMSO、TEA;e.)RNCO、塩基;f.)RSOCl、TEA、CHCl
ベンゾフラン−2−カルボン酸{(S)−3−メチル−1−[(2,2’,4−トリジューテリオ)−3−オキソ−1−(ピリジン−2−スルホニル)−アゼパン−4−イルカルバモイル]−ブチル}アミド31および32の個々のジアステレオマーはスキーム4に概説するように調製できる。水素化ナトリウムなどの塩基の存在下での5−ブロモ−1−ペンテンによる、アリルカルバミン酸ベンジルエステル22のアルキル化により、ジエン23が生じる。Grubbsによって開発されたビス(トリシクロヘキシルホスフィン)ベンジリジンルテニウム(IV)ジクロリドによる、ジエン23の処理により、2,3,4,7−テトラヒドロ−アゼピン−1−カルボン酸ベンジルエステル24が生じる。アゼピン24のエポキシ化は、m−CPBAなどの当該技術分野で一般的に用いられている標準的酸化剤によって行われてエポキシド25が生じる。25の求核性エポキシド開環がナトリウムアジドなどの試薬によって行われ、アジドアルコール(図示せず)が生じる。メタノール中の1,3−プロパンジチオールおよびトリエチルアミンまたはテトラヒドロフランおよび水中のトリフェニルホスフィンなどの当該技術分野で一般的に用いられている条件下で、中間体アジドアルコールをアミノアルコール26へと還元することが出来る。26のアシル化はEDCなどのカップリング剤の存在下でのN−Boc−アミノ−シクロヘキサンカルボン酸などの酸によって行われる。10%Pd/Cの存在下での水素ガスによるベンジルオキシカルボニル保護基の除去により、アミン27が生じる。アミン27をトリエチルアミンまたは飽和重炭酸ナトリウムおよびCHClの存在下で2−ピリジンスルホニルクロリドで処理し、その後酸性条件下でtert−ブトキシカルボニル保護基を除去することにより28が生じる。ベンゾフラン−2−カルボン酸と28のカップリングがEDCなどのカップリング剤によって行われて中間体アルコール29が生じる。アルコール29を、DMSOおよびトリエチルアミン中のイオウトリオキシドピリジン複合体などの酸化剤で酸化することによりケトン30がジアステレオマーの混合物として生じる。
Figure 2005513083
試薬および条件:a.)NaH、5−ブロモ−1−ペンテン、DMF;b.)−ビス(トリシクロヘキシルホスフィン)ベンジリジンルテニウム(IV)−ジクロリド、CHCl;c.)m−CPBA、CHCl;d.)NaN、CHOH、HO、NHCl;e.)1,3−プロパンジチオール、TEA、メタノール;f.)N−Boc−アミノ−シクロヘキサンカルボン酸、EDC、CHCl;g.)10%Pd/C、H;h.)2−ピリジンスルホニルクロリド、TEA、CHCl;i.)4N HCl−ジオキサン、メタノール;j.)ベンゾフラン−2−カルボン酸、EDC、CHCl;k.)ピリジンイオウトリオキシド複合体、DMSO、TEA。
本発明の、四級化(quaternized)、4−アミノ−アゼパン−3−オン化合物はスキーム5にしたがって便宜に調製できる。当業者であればスキーム5からどのようにして本発明の四級化、4−アミノ−アゼパン−3−オン化合物を作成すればよいか理解できるであろう。13の還元的アミノ化は、アルデヒドによる処理、およびその後のトリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウムなどの還元剤での処理によって行うことが出来る。次いで酸性条件下でN−Boc基を脱保護することによりアミン塩16が生じる。16を、EDCなどの当該技術分野で一般的に用いられているカップリング剤の存在下で酸クロリドまたはカルボン酸で処理し、次いで中間体アルコール(図示せず)をピリジンイオウトリオキシド複合体などの酸化剤で酸化することによってケトン17が生じる。アミン17の四級化はヨードメタンなどのアルキル化剤による処理によって行われ、四級アミン塩41が生じる。
Figure 2005513083
試薬および条件:a.)RCHO、NaBH(OAc);b.)HCl;c.)RCOH、EDC、CHCl;d.)ピリジンイオウトリオキシド複合体、DMSO、TEA;e.)ヨードメタン
本発明の6−メチル−4−アミノ−アゼパン−3−オン化合物は、スキーム6にしたがって便宜に調製することができる。2−メチル−ペント−4−エン酸エチルエステルを、アルデヒドへの還元、アリルアミンによる還元的アミノ化、2−ピリジルスルホニルクロリドによるスルホニル化、およびGrubbs'触媒によるオレフィン複分解によって、N−2−ピリジンスルホニル−アザピンに変換する。mCPBAによるエポキシ化によってカラムクロマトグラフィーで分離可能なエポキシドの混合物が生じる。synエポキシドをナトリウムアジドによる開裂、次いでトリフェニルホスフィンによる還元によってアミノアルコールに変換する。遊離アミンをBoc−アミノ−シクロヘキサンカルボン酸およびHBTUまたはEDCなどのカップリング剤によってアシル化し、次いでHClによってBoc基を脱保護し、様々な芳香族カルボン酸およびHBTUまたはEDCなどのカップリング剤によってアシル化することにより中間体アルコールが生じる。最後にDess-Martinペリオジナンによって酸化し、HPLCにかけると所望のケトンが生じる。
Figure 2005513083
本発明の7−メチル−4−アミノ−アゼパン−3−オン化合物はスキーム7にしたがって便宜に調製することができる。カルボベンジルオキシ−D−アラニノール(Cbz−D−アラニノール)をまずヨウ化物に変換し、これを銅(I)触媒と共にアリルグリニヤール試薬または類似のアリル有機金属試薬と反応させる。アミンを次にアリルヨウ化物でアルキル化する。次にGrubbs'触媒を用いて閉環複分解によってアザピン環を形成する。アルケンのエポキシ化およびその後のジアステレオマーの分離、ナトリウムアジドによるマイナー成分のエポキシド開裂により中間体アジドアルコールが生じる。アジドの還元およびその後のN−Boc−1−アミノ−シクロヘキサン−1−カルボン酸などの1N−保護シクロアルカン−カルボン酸およびHBTUまたはEDCなどのペプチドカップリング試薬によるアミンのアシル化、そしてCbzの脱保護によって中間体二級アミンが生じ、これは次いで塩化スルホニルによってスルホニル化される。Boc基の脱保護および、カルボン酸およびHBTUまたはEDCなどのペプチドカップリング試薬によるアシル化、そして最後にDess-Martinペリオジナンまたはトリエチルアミンとのイオウトリオキシドピリジン複合体などの酸化剤による二級アルコールからケトンへの酸化によって所望の生成物が生じる。
Figure 2005513083
本発明の2,2−4−トリデウトロ−4−アミノ−アゼパン−3−オン化合物はスキーム8にしたがって便宜に調製することができる。重水素化阻害剤は、ベンゾフラン−2−カルボン酸{(S)−3−メチル−1−[(4S,7R)−7−メチル−3−オキソ−1−(ピリジン−2−スルホニル)−アゼパン−4−イルカルバモイル]−ブチル}−アミドなどの親阻害剤から、トリエチルアミンなどの塩基による処理およびCDOD:DOなどの重水素化プロトン性溶媒中で数日間攪拌することによって調製できる。
Figure 2005513083
本発明の7−メチル−4−アミノ−アゼパン−3−オン化合物はスキーム9にしたがって便宜に調製することができる。スキーム3に記載のように、中間体(S)−3−シクロヘキシル−N−((3S,4S,7R)−3−ヒドロキシ−7−メチル−アゼパン−4−イル)−2−メチル−プロピオンアミドを、プロピオンアルデヒドなどのアルデヒドまたはケトンによって還元的アミノ化し、次いで水素化ホウ素ナトリウムなどの還元剤で処理する。Boc基を脱保護し、その後、2−フランカルボン酸、HBTU、NMMなどのアシル化剤でアシル化し、イオウトリオキシド−ピリジンなどの酸化剤で第2アルコールからケトンへと最終酸化すると、所望の生成物が生じる。
Figure 2005513083
本発明の7−メチル−4−アミノ−アゼパン−3−オン化合物はスキーム10にしたがって便宜に調製することができる。スキーム3に記載の、中間体1−メチル−シクロヘキサンカルボン酸((3S,4S,7R)−3−ヒドロキシ−7−メチル−アゼパン−4−イル)−アミドを(S)−(−)−2−イソシアナート−4−メチル吉草酸メチルエステルなどのイソシアナートによってアシル化する。Boc基の脱保護、その後のベンゾフラン−2−カルボン酸、HBTU、NMMなどのアシル化剤によるアシル化、そしてDess-Martinペリオジナートまたはイオウトリオキシド−ピリジンなどの酸化剤による二級アルコールからケトンへの最終酸化により、所望の生成物が生じる。
Figure 2005513083
本発明の5−メチル−4−アミノ−アゼパン−3−オン化合物はスキーム11にしたがって便宜に調製することができる。C−5メチルアゼピノン、4,5(R,S)−ベンゾフラン−2−カルボン酸{(S)−3−メチル−1−[5−メチル−3−オキソ−1−(ピリジン−2−スルホニル)−アゼパン−4−イルカルバモイル]−ブチル}アミド、(実施例61)の合成を以下のスキーム7に概説する。クロトン酸エチル7−1へのニトロメタンのマイケル付加、その後の水素化ジイソブチルアルミニウム(Dibal−H)などの還元剤での中間体エステルの還元によりアルデヒド7−2が生じる。トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウムなどの還元剤の存在下でのN−ベンジルエタノールアミンによる7−2の還元的アミノ化により、ニトロアルコール7−3が生じる。当該技術分野で一般的に用いられているDMSOおよびオキサリルクロリドなどの酸化剤を用いた7−3の酸化、その後の粗中間体アルデヒドのトリエチルアミンなどの塩基による処理が、ニトロ−アルドール反応をもたらしアゼパノール7−4が生じる。塩酸の存在下での亜鉛によるニトロ基の還元、次いでその結果生じるアミンの当該技術分野で一般的に用いられているEDCなどのカップリング剤の存在下でのN−Boc−アミノ−シクロヘキサンカルボン酸によるカップリングにより中間体7−5が生じる。炭素上の10%Pdなどの触媒の存在下での水素ガスによるN−ベンジル部分の還元的除去、次いでN−メチルモルホリンまたはトリエチルアミンなどの塩基の存在下での塩化スルホニルでのスルホニル化によりスルホンアミド中間体7−6が生じる。酸性条件下でN−Boc保護基を除去し、その結果生じるアミン塩をベンゾフラン−2−カルボン酸でカップリングし、そしてピリジンイオウトリオキシド複合体またはDess-Martinペリオジナンなどの当該技術分野で一般的に用いられている酸化剤によるアルコールの酸化により、ケトン7が生じる。7−7の個々のジアステレオマーはHPLC法により分離でき、ジアステレオマー7−8、7−9、7−10および7−11が生じる。
Figure 2005513083
本明細書において用いる開始物質は市販のアミノ酸または当業者に周知の一般方法によって調製できるものであり、COMPENDIUM OF ORGANIC SYNTHETIC METHODS、Vol. I-VI (Wiley-Interscienceによって公表)などの参考文献に見出すこと出来る。
アミド結合を形成するためのカップリング方法は一般に当該技術分野において周知のものである。一般的にBodansky et al.、THE PRACTICE OF PEPTIDE SYNTHESIS、Springer-Verlag、Berlin、1984; E. Gross and J. Meienhofer、THE PEPTIDES、Vol. 1、1-284 (1979); および J.M. Stewart and J.D. Young、SOLID PHASE PEPTIDE SYNTHESIS、2d Ed.、Pierce Chemical Co.、Rockford,Ill.、1984に記載されているペプチド合成方法は該技術を例示するものであり、引用により本出願にその内容が含まれる。
本発明の化合物を調製する合成方法は、しばしば反応性官能性をマスクするため、あるいは望ましくない副反応を最小化するために保護基を用いる。そのような保護基は一般にGreen、T.W、PROTECTIVE GRPUPS IN ORGANIC SYNTHESIS、John Wiley & Sons、New York (1981)に記載されている。「アミノ保護基」という語は、一般に、Boc、アセチル、ベンゾイル、FmocおよびCbz基および当該技術分野で知られているその誘導体を指す。保護および脱保護の方法、およびアミノ保護基のその他の部分への置換の方法は周知である。
式Iの化合物の酸付加塩は親化合物および過剰の酸、例えば、塩酸、臭化水素酸、フッ化水素酸、硫酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、マレイン酸、コハク酸またはメタンスルホン酸などから好適な溶媒中で、標準的方法で調製することができる。分子内塩または双性イオンからの化合物も許容される。カチオン塩は親化合物を過剰のアルカリ試薬、例えば、適当なカチオンを含む、水酸化物、炭酸塩またはアルコキシドなど、または適当な有機アミンで処理することにより調製できる。Li、Na、K、Ca++、Mg++およびNH4などのカチオンは医薬上許容される塩において存在するカチオンの具体例である。ハライド、スルフェート、ホスフェート、アルカノアート(アセテートおよびトリフルオロアセテートなど)、ベンゾエートおよびスルホナート(メシレートなど)は医薬上許容される塩において存在するアニオンの具体例である。四級アンモニウム塩は、親アミン化合物を、ヨウ化メチルなどの過剰のハロゲン化アルキルで処理することにより調製される。
本発明はまた、式Iによる化合物および医薬上許容される担体、希釈剤または賦形剤を含む医薬組成物を提供する。したがって式Iの化合物は、医薬の製造において使用できる。上記の様に調製される式Iの化合物の医薬組成物は、非経口投与用の溶液または凍結乾燥散剤として製剤することが出来る。散剤は使用前に好適な希釈剤またはその他の医薬上許容される担体の添加によって再構成すればよい。液体製剤は、緩衝、等張、水溶液とすればよい。好適な希釈剤の例としては通常の等張食塩水、標準5%デキストロース水溶液、または緩衝酢酸ナトリウムまたは緩衝酢酸アンモニウム溶液が挙げられる。そのような製剤は特に非経口投与に好適であるが、経口投与に用いてもよく、吸入用の計量用量吸入器または噴霧器に含ませてもよい。ポリビニルピロリドン、ゼラチン、ヒドロキシセルロース、アカシア、ポリエチレングリコール、マンニトール、塩化ナトリウムまたはクエン酸ナトリウムなどの賦形剤を添加するのが望ましい。
また、これらの化合物は、経口投与用にカプセル剤、錠剤としてもよいし、乳濁液またはシロップ中に調製してもよい。医薬上許容される固体または液体の担体を添加して組成物を増強または安定化、あるいは組成物の調製を容易にしてもよい。固体担体には、デンプン、ラクトース、硫酸カルシウム二水和物、白土、ステアリン酸マグネシウムまたはステアリン酸、タルク、ペクチン、アカシア、寒天またはゼラチンが含まれる。液体担体には、シロップ、ピーナッツ油、オリーブ油、塩水および水が含まれる。担体は、モノステアリン酸グリセリルまたはジステアリン酸グリセリルなどの徐放物質を単独で、またはワックスと共に含んでいてもよい。固体担体の量は変動するが、好ましくは用量単位当たり約20mgから約1gの間である。医薬調製物は、錠剤形態用には必要であれば、製粉、混合、造粒、および加圧;硬ゼラチンカプセル形態用には製粉、混合および充填を含む薬学の通常の技術にしたがって製造すればよい。液体担体を用いる場合、調製物は、シロップ、エリキシル剤、乳濁液、水性または非水性懸濁液の形態とすればよい。そのような液体製剤は、直接経口で、あるいは軟ゼラチンカプセルに充填して投与すればよい。
直腸投与用には、本発明の化合物を、ココアバター、グリセリン、ゼラチンまたはポリエチレングリコールなどの賦形剤と混合すればよく、坐薬中に成形すればよい。
新規な中間体
上記スキーム1−11に示した式Iの化合物の調製方法を参照すると、当業者であれば本発明には、式Iの化合物を作るのに必要なすべての新規な中間体が含まれるのが理解されるであろう。具体的には、本発明は式IIの化合物、
Figure 2005513083
[式中:

Figure 2005513083
であり;
は:H、C1−6アルキル、C3−6シクロアルキル−C0−6アルキル、Ar−C0−6アルキル、Het−C0−6アルキル、RC(O)−、RC(S)−、RSO−、ROC(O)−、R11NC(O)−、R11NC(S)−、R(R11)NSO−、
Figure 2005513083
Figure 2005513083
Figure 2005513083
;およびRSO11NC(O)−、
からなる群から選択され;
は:H、C1−6アルキル、C3−6シクロアルキル−C0−6アルキル、Ar−C0−6アルキル、Het−C0−6アルキル、RC(O)−、RC(S)−、RSO−、ROC(O)−、R12NC(O)−、およびR12NC(S)−、
からなる群から選択され;
は:H、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−6シクロアルキル−C0−6アルキル、C2−6アルカノイル、Ar−C0−6アルキルおよびHet−C0−6アルキル、
からなる群から選択され;
は:H、C1−6アルキル、Ar−C0−6アルキル、またはHet−C0−6アルキル、
からなる群から選択され;
は:H、C1−6アルキル、C3−6シクロアルキル−C0−6アルキル、Ar−C0−6アルキル、Het−C0−6アルキル、R10C(O)−、R10C(S)−、R10SO−、R10OC(O)−、R1013NC(O)−、およびR1013NC(S)−、
からなる群から選択され;
は:H、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、HetC0−6アルキルおよびArC0−6アルキル、
からなる群から選択され;
は:C1−6アルキル、C3−6シクロアルキル−C0−6アルキル、Ar−C0−6アルキル、Ar−COOH、およびHet−C0−6アルキル、
からなる群から選択され;
10は独立に:C1−6アルキル、C3−6シクロアルキル−C0−6アルキル、Ar−C0−6アルキルおよびHet−C0−6アルキル、
からなる群から選択され;
11は:H、C1−6アルキル、Ar−C0−6アルキル、およびHet−C0−6アルキル、
からなる群から選択され;
12は:H、C1−6アルキル、Ar−C0−6アルキル、およびHet−C0−6アルキル、
からなる群から選択され;
13は:H、C1−6アルキル、Ar−C0−6アルキル、およびHet−C0−6アルキル、
からなる群から選択され;
R’は:H、C1−6アルキル、Ar−C0−6アルキル、およびHet−C0−6アルキル、
からなる群から選択され;
R’’は:H、C1−6アルキル、Ar−C0−6アルキル、またはHet−C0−6アルキル、
からなる群から選択され;
R’’’は:H、C1−6アルキル、C3−6シクロアルキル−C0−6アルキル、Ar−C0−6アルキル、およびHet−C0−6アルキル、
からなる群から選択され;
Zは:C(O)およびCH
からなる群から選択され;
nは1から5の整数である;]
および医薬上許容されるその塩、水和物および溶媒和化合物を提供する。
以下の化合物は好適な新規な中間体である:
ベンゾフラン−2−カルボン酸{1−[(+/−)−3−ヒドロキシ−1−(ピリジン−2−スルホニル)−アゼパン−4−イルカルバモイル]−シクロヘキシル}−アミド;
チエノ[3,2−b]チオフェン−2−カルボン酸{1−[(+/−)−3−ヒドロキシ−1−(ピリジン−2−スルホニル)−アゼパン−4−イルカルバモイル]−シクロヘキシル}−アミド;
ベンゾフラン−2−カルボン酸{1−[(3S,4S,7R)−3−ヒドロキシ−7−メチル−1−(ピリジン−2−スルホニル)−アゼパン−4−イルカルバモイル]−シクロヘキシル}−アミド;および、
チエノ[3,2−b]チオフェン−2−カルボン酸{1−[(3S,4S,7R)−3−ヒドロキシ−7−メチル−1−(ピリジン−2−スルホニル)−アゼパン−4−イルカルバモイル]−シクロヘキシル}−アミド。
本発明の化合物の合成方法
上記のスキーム1−11を参照すると、本発明は、適当な式(II)の化合物を酸化剤で酸化して式(I)の化合物をジアステレオマーの混合物として提供する工程を含む、式(I)の化合物の合成方法を提供する。好ましくは酸化剤は、Dess-MartinペリオジナンまたはDMSOおよびトリエチルアミン中のピリジンイオウトリオキシド複合体である。
スキーム8を参照し、本発明はまた、式(I)の重水素化化合物の合成方法を提供する。具体的には、重水素化異性体を所望の場合は、酸化工程の後に、さらに重水素化剤によりプロトン化異性体を重水素化することにより、式(I)の重水素化化合物をジアステレオマーの混合物として提供する工程を、合成工程に加える。好ましくは重水素化剤はトリエチルアミン中のCDOD:DO(10:1)である。
該方法はさらに分離手段、好ましくは高圧液体クロマトグラフィー(HPLC)により式(I)のジアステレオマーを分離する工程を含む。
(本発明の有用性)
式Iの化合物はプロテアーゼ阻害剤、具体的にはシステインおよびセリンプロテアーゼ阻害剤、より具体的にはシステインプロテアーゼの阻害剤、さらに具体的にはパパインスーパーファミリーのシステインプロテアーゼの阻害剤、さらにより具体的にはカテプシンファミリーのシステインプロテアーゼの阻害剤、もっとも具体的にはカテプシンKの阻害剤として有用である。本発明はまた、該化合物の医薬組成物および医薬製剤を含む、該化合物の有用な組成物および製剤を提供する。
本発明の化合物、特に好ましくは1−アミノ−1−アシルシクロヘキサン化合物は1−アミノ−1−アシルシクロヘキサンの替わりにロイシンを含む構造的に類似の化合物と比較して、カテプシンL、SおよびBよりも、カテプシンKに良好な選択性を示す。
本発明の化合物は、システインプロテアーゼが関連する疾患の治療に有用であり、該疾患には、肺細胞カリニ(pneumocystis carinii)、トルプサノーマ・クルジ(trypsanoma cruzi)、トリプサノーマ・ブルセイ (trypsanoma brucei)およびクリチジア・フシキュラータ(Crithidia fusiculata)による感染症;および、住血吸虫症、マラリア、腫瘍転移、異染性白質萎縮症、筋ジストロフィー、筋萎縮症などが含まれ、特にカテプシンKが関与する疾患、とりわけ過剰の骨減少または軟骨減少の疾患が含まれ、これには骨粗しょう症、歯肉炎および歯周病を含む歯肉疾患、関節炎が含まれ、より具体的には骨関節炎および関節リウマチ、パジェット病;悪性の高カルシウム血症、および代謝性骨疾患が含まれる。
転移性の腫瘍細胞もまた典型的に、周囲のマトリックスを分解するタンパク分解酵素を高レベルで発現し、ある種の腫瘍および転移性腫瘍症は本発明の化合物によって効果的に治療できる。
本発明はまた、プロテアーゼ、具体的にはシステインおよびセリンプロテアーゼ、より具体的にはシステインプロテアーゼ、さらに具体的にはパパインスーパーファミリーのシステインプロテアーゼ、さらにより具体的にはカテプシンファミリーのシステインプロテアーゼの病的レベルによって引き起こされる疾患の治療方法を提供し、該方法は本発明の化合物を、それを必要とする動物、特に哺乳類、とりわけヒトに投与する工程を含む。本発明は特に病的レベルのカテプシンKによって引き起こされる疾患の治療方法を提供し、該方法は本発明の化合物を含むカテプシンKの阻害剤を、それを必要とする動物、特に哺乳類、とりわけヒトに投与する工程を含む。本発明は特に肺細胞カリニ(pneumocystis carinii)、トルプサノーマ・クルジ(trypsanoma cruzi)、トリプサノーマ・ブルセイ (trypsanoma brucei)およびクリチジア・フシキュラータ(Crithidia fusiculata)による感染症;および、住血吸虫症、マラリア、腫瘍転移、異染性白質萎縮症、筋ジストロフィー、筋萎縮症を含むシステインプロテアーゼが関与する疾患、特にカテプシンKが関与する疾患、とりわけ骨粗しょう症、歯肉炎および歯周病を含む歯肉疾患、関節炎、より具体的には骨関節炎および関節リウマチ、パジェット病、悪性の高カルシウム血症、および代謝性骨疾患が含まれる、過剰の骨減少または軟骨減少の疾患の治療方法を提供する。
本発明はさらに骨粗しょう症の治療方法または骨減少の阻害方法を提供し、該方法は有効な量の式Iの化合物を、単独でまたはビスホスホネート(即ちアレンドロネート(allendronate)などのその他の骨再吸収阻害剤、ホルモン補充療法、抗−エストロゲンまたはカルシトニンと組み合わせて、患者に内部投与することを含む。さらに本発明の化合物および骨形態形成タンパク質であるイプロフラボンなどのタンパク同化剤による治療を、骨減少防止または骨量増加に用いることが出来る。
急性治療用には、式Iの化合物の非経口投与が好ましい。水または通常の塩水中の5%デキストロース中の本化合物の経静脈内投与、または好適な賦形剤との類似の製剤が最も効果的であるが、筋肉内大量瞬時投与も有用である。典型的には非経口用量は、薬剤の血漿濃度をカテプシンKの阻害に有効な濃度に維持するように、約0.01から約100mg/kgであり;好ましくは0.1から20mg/kgである。本化合物は一日に1から4回、一日の全用量が約0.4から約400mg/kg/日に達するレベルで投与する。治療上有効な本発明の化合物の正確な用量、およびそのような化合物が最適に投与される経路は、治療効果を奏するために要求される濃度と、薬剤の血中レベルを比較することにより、当業者によって簡単に決定することが出来る。
本発明の化合物は、薬剤の濃度が骨再吸収を阻害するのに十分になるよう、あるいは本明細書に開示したその他の治療指標を達成するために十分になるよう、患者に経口的に投与してもよい。典型的には本化合物を含有する医薬組成物は経口用量約0.1から約50mg/kgで、患者の病状に対応するように投与される。好ましくは経口用量は約0.5から約20mg/kgである。
本発明によって本発明の化合物を投与した場合、許容されない毒性効果は見られない。
生物アッセイ
本発明の化合物を、所与の医薬効果を奏するために要求される化合物の濃度を決定するためにいくつかの生物アッセイのいずれかにおいて試験すればよい。
カテプシンKタンパク分解触媒活性の測定
カテプシンKについてのすべてのアッセイはヒト組換え酵素を用いて行った。動力学定数の決定のための標準アッセイ条件には、蛍光発生ペプチド基質、典型的にはCbz−Phe−Arg−AMCを用い、20mMシステインおよび5mM EDTAを含む100mM酢酸ナトリウムpH5.5中で測定した。ストック基質溶液は、DMSO中10または20mMの濃度で調製し、アッセイにおける最終基質濃度は20μMとした。すべてのアッセイにおいて10%DMSOを含めた。独立した実験によりこのレベルのDMSOは酵素活性または動力学定数に影響を及ぼさないことが判明した。すべてのアッセイを外界温度で行った。生成物蛍光(励起360nM;発光460nM)をPerceptive Biosystems Cytofluor II 蛍光プレートリーダーでモニターした。生成物反応進行曲線をAMC生成物の形成後、20から30分に作成した。
阻害研究
潜在的阻害剤を反応進行曲線方法を用いて評価した。アッセイは様々な濃度の被験化合物の存在下で行った。阻害剤と基質を含む緩衝溶液に酵素を添加することによって反応を開始させた。阻害剤の存在下での反応進行曲線の形に応じて2つの方法のうち1つによってデータ分析を行った。その反応進行曲線が直線状である化合物については見かけの阻害定数(Ki,app)を等式1によって計算した (Brandt et al.,Biochemitsry、1989、28、140):
v=VA/[K(1+I/Ki,app)+A] (1)
ここでvは反応速度であり、最大速度がVである。Aはミカエリス定数がKである基質の濃度であり、Iは阻害剤の濃度である。
時間依存的阻害の特徴である、反応進行曲線が下向きに弯曲した化合物については、個々のセットからのデータを分析して等式2によりKobsを得た。
[AMC]=vsst+(v−vss)[1−exp(−kobst)]/kobs
(2)
ここで[AMC]は時間tまでに形成された生成物の濃度であり、vは開始反応速度であり、vssは最終定常状態速度である。kobsの値を阻害剤濃度の線形関数として分析し、時間依存性阻害を表すみかけの二次速度定数(kobs/阻害剤濃度またはkobs/[I])を得た。この動力学処理についての完全な議論は (Morrison et al.、Adv. Enzymol. Relat. Areas Mol. Biol.、1988、61、201)に詳細に記載されている。
このアッセイはシステインプロテアーゼ、この場合は特にカテプシンKおよびカテプシンL、SおよびBの阻害剤のアフィニティーを測定するものである。当業者であればK値が1マイクロモルより小である化合物はさらなる研究のための潜在的リード化合物であると考えるであろうし、K値が100nMより小である化合物は、許容できる病理学/毒物学プロフィールおよびインビボ活性を示す薬剤開発の薬剤候補であると考えるであろう。
以下の表1は本発明の選択された化合物についての阻害アッセイデータを提供する。これらのデータは本発明の化合物が効果的にカテプシンKを阻害することを示す。これらのデータはまた、本発明の化合物がカテプシンL、SまたはBへの結合と比較してカテプシンKへの結合に高度に特異的であることを示す。
ヒト破骨細胞再吸収アッセイ
骨巨細胞腫由来の細胞懸濁液のアリコットを液体窒素貯蔵物から取りだし、迅速に37℃に昇温し、遠心分離(1000rpm、5分、4℃)によってRPMI−1640培地中で1回洗浄した。培地を吸引し、RPMI−1640培地中に1:3に希釈したマウス抗−HLA−DR抗体で置換し、氷上で30分間インキュベートした。細胞懸濁液を頻繁に混合した。
細胞を遠心分離(1000rpm、5分、4°C)によって冷却RPMI−1640で2回洗浄し、滅菌15mL遠心管に移した。単核細胞の数を改良Neubauer計数チャンバ中で数えた。
ヤギ抗−マウスIgGでコーティングされた十分な磁性ビーズ(5/単核細胞)をそのストックボトルから取り出し、5mLの新鮮な培地に入れた(これにより毒性のアジド保存料を洗い出す)。ビーズを磁石に固定化することによって培地を除き、新鮮な培地で置換した。
ビーズを細胞と混合し、懸濁液を氷上で30分間インキュベートした。懸濁液を頻繁に混合した。ビーズでコーティングされた細胞を磁石上に固定化し、残りの細胞(破骨細胞の豊富な画分)をデカントして滅菌50mL遠心管に上清を移した。ビーズでコーティングされた細胞に新鮮な培地を添加してトラップされた破骨細胞を取り出した。この洗浄工程を10回繰り返した。ビーズでコーティングされた細胞は破棄した。
破骨細胞を計数チャンバで数えた。チャンバに試料を入れるために大口径使い捨てプラスチックパスツールピペットを用いた。細胞を遠心分離によりペレットにし、破骨細胞の密度を、10%ウシ胎仔血清および1.7g/L炭酸水素ナトリウムを補充したEMEM培地中で1.5x10/mLに調整した。細胞懸濁液の3mLのアリコット(1処理当たり)をデカントして15mL遠心管に移した。これらの細胞を遠心分離によってペレットにした。各遠心管に3mLの適当な処理を加えた(EMEM培地中50μMに希釈した)。適当な媒体対照、即ち陽性対照(100μg/mLに希釈した87MEM1)およびアイソタイプ対照(100μg/mLに希釈したIgG2a)も含めた。遠心管を37℃で30分間インキュベートした。
細胞の0.5mLのアリコットを48穴プレート中の無菌歯質切片に播種し、37℃で2時間インキュベートした。各処理につき4連でスクリーニングした。切片を温かいPBS(6穴プレート中で10mL/ウェル)を6回交換して洗浄し、新たな処理または対照に置き、37℃で48時間インキュベートした。切片をリン酸緩衝食塩水で洗浄し、2%グルタールアルデヒド(0.2Mカコジル酸ナトリウム中)中で5分間固定し、その後水で洗浄し、緩衝液中で37℃で5分間インキュベートした。切片を冷水で洗浄し、冷酢酸緩衝液/ファーストレッドガーネット中で4℃で5分間インキュベートした。過剰の緩衝液を吸引し、切片を乾燥させた後水で洗浄した。
TRAP陽性破骨細胞を明視野顕微鏡法によって計数し、超音波処理によって歯質表面から取り出した。くぼみの体積をNikon/Lasertec ILM21W共焦点顕微鏡を用いて測定した。
(表1)
アッセイデータ
1)ベンゾフラン−2−カルボン酸{1−[(S)−3−オキソ−1−(ピリジン−2−スルホニル)−アゼパン−4−イルカルバモイル]−シクロヘキシル}−アミド(実施例1):
Ki=1.4nM(ヒトカテプシンK)
Ki=239nM(ヒトカテプシンL)
Ki=390nM(ヒトカテプシンS)
Ki=926nM(ヒトカテプシンB)
2)ベンゾフラン−2−カルボン酸{1−[(R)−3−オキソ−1−(ピリジン−2−スルホニル)−アゼパン−4−イルカルバモイル]−シクロヘキシル}−アミド(実施例1参照):
Ki=>26nM(ヒトカテプシンK)、試料から完全にはS異性体が除去されていなかったと考えられる。
3)チエノ[3,2−b]チオフェン−2−カルボン酸{1−[(S)−3−オキソ−1−(ピリジン−2−スルホニル)−アゼパン−4−イルカルバモイル]−シクロヘキシル}−アミド(実施例2):
Ki=0.58nM(ヒトカテプシンK)
Ki=270nM(ヒトカテプシンL)
Ki=632nM(ヒトカテプシンS)
Ki=434nM(ヒトカテプシンB)
4)フロ[3,2−b]ピリジン−2−カルボン酸{(S)−3−メチル−1−[(4S,7R)−7−メチル−3−オキソ−1−(ピリジン−2−スルホニル)−アゼパン−4−イルカルバモイル]−ブチル}−アミド(実施例3):
Ki=1.8nM(ヒトカテプシンK)
Ki=124nM(ヒトカテプシンL)
Ki=317nM(ヒトカテプシンS)
Ki=198nM(ヒトカテプシンB)
5)チエノ[3,2−b]チオフェン−2−カルボン酸{1−[(4S,7R)−7−メチル−3−オキソ−1−(ピリジン−2−スルホニル)−アゼパン−4−イルカルバモイル]−シクロヘキシル}−アミド(実施例5):
Ki=0.3nM(ヒトカテプシンK)
Ki=69nM(ヒトカテプシンL)
Ki=175nM(ヒトカテプシンS)
Ki=173nM(ヒトカテプシンB)
一般方法
核磁気共鳴スペクトルはそれぞれBruker AM 250 または Bruker AC 400 分光計を用いて250または400MHzで記録した。CDClはジューテリオクロロホルム、DMSO−dはヘキサジューテリオジメチルスルホキシド、およびCDODはテトラジューテリオメタノールである。化学シフトは内部標準テトラメチルシランから100万分の1低磁場の部分で報告する。NMRデータについての略語は、以下の通り:s=単一線、d=二重線、t=三重線、q=四重線、m=多重線、dd=二重線の二重線、dt=三重線の二重線、app=みかけ、br=ブロード。Jはヘルツで測定したNMR結合定数を示す。連続波赤外(IR)スペクトルは、Perkin-Elmer 683 赤外分光計で記録し、フーリエ変換赤外(FTTR)スペクトルは、 Nicolet Impact 400 D赤外分光計で記録した。IRおよびFTIRスペクトルは転送方式で記録し、バンドの位置は波数の逆数(cm−1)で記録した。マススペクトルは、VG 70 FE、PE Syx API III、またはVG ZAB HF装置でとり、高速原子衝撃(FAB)イオン化法または熱スプレー(ES)イオン化法を用いた。元素分析はPerkin-Elmer 240C 元素分析器を用いて得た。融点はThomas-Hoover 融点装置でとり、未補正である。すべての温度は摂氏温度で報告する。
薄層クロマトグラフィーには、Analtech シリカゲル GF および E. Merck シリカゲル 60 F-254 薄層プレートを用いた。フラッシュクロマトグラフィーおよび重力(gravity)クロマトグラフィーはともに、 E. Merck Kieselgel 60 (230-400 メッシュ) シリカゲルで行った。
示した場合、特定の物質はthe Aldrich Chemical Co.、Milwaukee、Wisconsin、Chemical Dynamics Corp.、South Plainfield、New Jersey、および Advanced Chemtech、Louisville、Kentuckyから購入した。
実施例
以下の合成例において、温度は摂氏温度(℃)である。特にことわりのない場合、開始物質はすべて市販の供給源から得た。さらに詳述しなくても、当業者であれば先の記載によって本発明を完全に利用することが出来よう。これらの実施例は、本発明を例示するためのものであり、その範囲を限定するものではない。本発明者らの確保したいものについては請求の範囲を参照されたい。
実施例1
ベンゾフラン−2−カルボン酸{1−[(S)−3−オキソ−1−(ピリジン−2−スルホニル)−アゼパン−4−イルカルバモイル]−シクロヘキシル}−アミドの調製
Figure 2005513083
a.)アリル−ペント−4−エニル−カルバミル酸ベンジルエステル
DMF中のNaH(90%NaHを、1.83g、76.33mmol)の懸濁液にベンジルアリル−カルバミル酸ベンジルエステル(7.3g、38.2mmol)を滴下した。混合物を室温でおよそ10分間撹拌し、それに5−ブロモ−1−ペンテン(6.78mL、57.24mmol)を滴下した。反応を40℃におよそ4時間加熱し、そして反応をジクロロメタンと水に分配した。有機層を水(2回)、塩水で洗浄し、乾燥し(MgSO)、ろ過、濃縮した。残渣のカラムクロマトグラフィー(10%酢酸エチル:ヘキサン)により表題の化合物10.3グラムを油として得た: MS(EI)260(M+H)。
b.)2,3,4,7−テトラヒドロ−アゼピン−1−カルボン酸ベンジルエステル
ジクロロメタン中のアリル−ペント−4−エニル−カルバミル酸ベンジルエステル(50g)の溶液に、ビス(トリシクロヘキシルホスフィン)ベンジリジンルテニウム(IV)−ジクロリド(5.0g)を添加した。反応を、TLC分析による測定により完了するまで加熱、還流した。反応を減圧下で濃縮した。残渣のカラムクロマトグラフィー(50%ジクロロメタン:ヘキサン)により、表題の化合物35gを得た:MS(EI)232(M+H)。
c.)8−オキサ−3−アザ−ビシクロ[5.1.0]オクタン−3−カルボン酸ベンジルエステル
CHCl(500 ml)中の2,3,4,7−テトラヒドロ−アゼピン−1−カルボン酸ベンジルエステル(13g、56.3mmol)の溶液にNaHCO(14.2g、169mmol)を添加し、mCPBA(29g、169mmol)を一部ずつ添加した。室温で4時間攪拌した後、15%NaOH、飽和KCOおよび塩水で洗浄した。NaSO上で乾燥した。反応混合物をロータリー・エバポレータによって濃縮し、表題の化合物を調製した:MS(EI)248(M+H)、270(M+Na)。
d.)4−アジド−3−ヒドロキシ−アゼパン−1−カルボン酸ベンジルエステル
メタノール:水(8:1溶液)中の8−オキサ−3−アザ−ビシクロ[5.1.0]オクタン−3−カルボン酸ベンジルエステル(2.0g、8.1mmol)の溶液に、NHCl(1.29g、24.3mmol)およびナトリウムアジド(1.58g、24.30mmol)を添加した。TLC分析により開始エポキシドの完全な消費が観察されるまで、反応を40℃に加熱した。溶媒の大部分を減圧下で除去し、残りの溶液を酢酸エチルとpH4の緩衝液に分配した。有機層を飽和NaHCO、水、塩水で洗浄し、乾燥(MgSO)、ろ過して濃縮した。残渣のカラムクロマトグラフィー(20%酢酸エチル:ヘキサン)により、表題の化合物(MS(EI)291(M+H))1.3gおよびトランス−4−ヒドロキシ−3−アジド−ヘキサヒドロ−1H−アゼピン0.14gが生じた。
e.)4−アミノ−3−ヒドロキシ−アゼパン−1−カルボン酸ベンジルエステル
メタノール中の4−アジド−3−ヒドロキシ−アゼパン−1−カルボン酸ベンジルエステル(1.1g、3.79mmol)の溶液に、トリエチルアミン(1.5mL、11.37mmol)および1,3−プロパンジチオール(1.1mL、11.37mL)を添加した。TLC分析により開始物質の完全な消費が観察されるまで反応を撹拌し、その後反応を減圧下で濃縮した。残渣のカラムクロマトグラフィー(20%メタノール:ジクロロメタン)により表題の化合物0.72gを得た:MS(EI)265(M+H)。
f.)4−{[1−(1−tert−ブトキシカルボニルアミノ−シクロヘキシル)−メタノイル]−アミノ}−3−ヒドロキシ−アゼパン−1−カルボン酸ベンジルエステル
10mlDMF中の4−アミノ−3−ヒドロキシ−アゼパン−1−カルボン酸ベンジルエステル(1.17g、3.89mmol)のアミノアルコールの溶液に、HBTU(1.47g、3.89mmol)、NMM(1.57g、15.6mmol)およびBoc−1−アミノ−1−シクロヘキサンカルボン酸(0.95g、3.89mmol)を添加した。反応を室温で一晩攪拌した。溶媒を減圧下で除去した。残渣を酢酸エチルで希釈し、飽和NaHCO、水、塩水で洗浄し、乾燥(MgSO)、ろ過および濃縮して表題の化合物2.0gを得た:MS(EI)490.4(M+H)。
g.)[1−(3−ヒドロキシ−アゼパン−4−イルカルバモイル)−シクロヘキシル]−カルバミル酸tert−ブチルエステル
エタノール中の4−{[1−(1−tert−ブトキシカルボニルアミノ−シクロヘキシル)−メタノイル]−アミノ}−3−ヒドロキシ−アゼパン−1−カルボン酸ベンジルエステル(1.6g、3.27mmol)および10%Pd/C(0.4g、触媒)の溶液に水素のバルーンを加えた。TLC分析により開始物質の完全な消費が観察されるまで反応を攪拌した。反応をろ過して触媒を除去し、濾液を減圧下で濃縮して表題の化合物1.0gを得た:MS(EI)356.4(M+H)。
h.){1−[3−ヒドロキシ−1−(ピリジン−2−スルホニル)−アゼパン−4−イルカルバモイル]−シクロヘキシル}−カルバミル酸tert−ブチルエステル
CHCl中の化合物[1−(3−ヒドロキシ−アゼパン−4−イルカルバモイル)−シクロヘキシル]−カルバミル酸tert−ブチルエステル(0.45g、1.27mmol)の溶液に、ピリドスルホニルクロリド(0.23g、1.27mmol)、そしてNMM(0.26g、2.54mmol)を添加した。反応を室温で一晩攪拌した。混合物をCHClで希釈し、飽和NaHCO、水、塩水で洗浄し、乾燥(NaSO)、ろ過および濃縮した。残渣のカラムクロマトグラフィー(2%メタノール:ジクロロメタン)により表題の化合物0.44gが生じた:MS(EI)497.4(M+H)。
i.)1−アミノ−シクロヘキサンカルボン酸[3−ヒドロキシ−1−(ピリジン−2−スルホニル)−アゼパン−4−イル]−アミド
1.4−ジオキサン(3mL)中の化合物{1−[3−ヒドロキシ−1−(ピリジン−2−スルホニル)−アゼパン−4−イルカルバモイル]−シクロヘキシル}−カルバミル酸tert−ブチルエステル(0.44g、0.89mmol)の溶液に、ジオキサン(4.4mL)中の4M HClを添加した。反応を室温で2時間攪拌した後、減圧下で濃縮して表題の化合物420mgを得た:MS(ES)397.2(M+H)。
j.)ベンゾフラン−2−カルボン酸{1−[3−ヒドロキシ−1−(ピリジン−2−スルホニル)−アゼパン−4−イルカルバモイル]−シクロヘキシル}−アミド
DMF中の1−アミノ−シクロヘキサンカルボン酸[3−ヒドロキシ−1−(ピリジン−2−スルホニル)−アゼパン−4−イル]−アミド(420mg、0.89mmol)のアミン塩の溶液に、NMM(0.36g、3.56mmol)、HBTU(405mg、1.07mmol)および2−ベンゾフランカルボン酸(173mg、1.07mmol)を添加した。TLC分析により反応が完了するまで反応を攪拌した後、溶媒を減圧下で除去して残渣を酢酸エチルに溶解し、飽和NaHCO、水、塩水で洗浄し、乾燥(NaSO)、ろ過および濃縮した。残渣のカラムクロマトグラフィー(3%メタノール:ジクロロメタン)により表題の化合物400mgが生じた:MS(EI)541.2(M+H)。
k.)ベンゾフラン−2−カルボン酸{1−[3−オキソ−1−(ピリジン−2−スルホニル)−アゼパン−4−イルカルバモイル]−シクロヘキシル}−アミド
5mlのCHCl中のベンゾフラン−2−カルボン酸{1−[3−ヒドロキシ−1−(ピリジン−2−スルホニル)−アゼパン−4−イルカルバモイル]−シクロヘキシル}−アミド(200mg、0.37mmol)の溶液に、Dess-Martin試薬(240mg、0.56mmol)を室温で添加した。溶液を2時間撹拌し、50mlのCHClを添加し、そして10%NaHCOと10%Naの1:1混合物、および塩水で洗浄した。カラムクロマトグラフィー(2%メタノール:ジクロロメタン)による精製により、表題の化合物(120mg、60%収率)を得た:HNMR(CDCl):δ.=8.70−8.69(d、1H)、7.98−7.91(m、2H)、7.71−7.69(d、1H)、7.58−7.28(m、6H)、6.74(s、1H)、5.15−5.10(m、1H)、4.78−4.73(d、1H)、4.13−4.09(d、1H)、3.84−3.79(d、1H)、2.74−2.68(t、1H)、2.37−1.37(m,14H);MS(EI)539.2(M+H)。この鏡像異性体をHPLCにより分離して鏡像異性体1および2を得た。鏡像異性体1:MS(EI)593.2(M+H)、鏡像異性体2:MS(EI)593.2(M+H)。
実施例2
チエノ[3,2−b]チオフェン−2−カルボン酸{1−[(+/−)−3−オキソ−1−(ピリジン−2−スルホニル)−アゼパン−4−イルカルバモイル]−シクロヘキシル}−アミドの調製
Figure 2005513083
「ベンゾフラン−2−カルボン酸」を「チエノ[3,2−b]−チオフェン−2−カルボン酸」に置換する他は実施例1の方法にしたがって(Kukolja, Stjepan; et al. J.Med.Chem.1985,28,1896-1903に記載のように)、表題の化合物を得た:1H NMR:(DMSO):δ.=8.76−8.74(d、1H)、8.30(s、1H)、8.13−8.11(d、2H)、8.00−7.98(d、1H)、7.87−7.86(d、1H)、7.72(m、1H)、7.60−7.58(d、1H)、7.51−7.50(d、1H)、4.78(m、1H)、4.45−4.40(d、1H)、3.91−3.86(d、2H)、2.87(m、1H)、2.20(m、2H)、1.84−1.77(m,5H)、1.56(m、6H)、1.27(m、1H);ESMS:(M+H)=561.2。
実施例3
ベンゾフラン−2−カルボン酸{1−[(4S,7R)−7−メチル−3−オキソ−1−(ピリジン−2−スルホニル)−アゼパン−4−イルカルバモイル]−シクロヘキシル}−アミドの調製
Figure 2005513083
a.((R)−2−ヨード−1−メチル−エチル)−カルバミル酸ベンジルエステル
CHCl(231ml)中のイミダゾール(12.5g、184mmol)の溶液に、トリフェニルホスフィン(24g、91.8mmol)を添加し、0℃に冷却した。ヨウ素(23.3g、91.8mmol)を懸濁液に添加した。反応混合物は黄色になった後、かすかに褐色になった。5分後、((R)−2−ヒドロキシ−1−メチル−エチル)−カルバミル酸ベンジルエステル(9.59g、45.9mmol)を添加し、反応混合物を室温に昇温し、3時間攪拌した。次にHO(7ml)を添加し、反応混合物をCHCl(300ml)とHO(600ml)に分配した。水層を再びCHCl(200ml)で抽出した。混合有機層を次に水飽和Na:HOの1:9溶液(140ml)、および塩水(400ml)で洗浄した。混合有機層をMgSOで乾燥し、ろ過し、減圧濃縮した後、シリカゲルのプラグでろ過した。洗浄は、15%EtOAc/ヘキサン(1.5リットル)で行った。溶液を減圧下で濃縮し、固体をヘキサンで洗浄し、結果として得られた白色固体をさらに精製せずに次の反応に用いた(11g、75%)。
b.((R)−1−メチル−ペント−4−エニル)−カルバミル酸ベンジルエステル
銅(I)ブロミド−ジメチルスルフィド(1.93g、9.4mmol)を蒸留THF(24ml)に溶解し、−78℃に冷却した。アリルマグネシウムクロリド(9.4ml、THF中2M、(Aldrich))の溶液を滴下し、次いで溶液を30分間攪拌した。蒸留THF(3ml)中の((R)−2−ヨード−1−メチル−エチル)−カルバミル酸ベンジルエステル(1.5g、4.7mmol)を滴下し、反応を−40℃に昇温し、2.5時間攪拌した。反応混合物を−40℃で水飽和NHCl(4ml)によってクエンチし、室温に昇温したところ、灰色の反応混合物が空色になった。THFを減圧下で除去した。次にEtOを添加して反応混合物をろ過して沈殿した固体を取り出した。固体をさらにEtOで洗浄した。混合有機物を10%NHOH(3回)、そして塩水で抽出した。混合有機物をMgSOで乾燥し、ろ過して減圧下で濃縮した後、シリカゲルのプラグでろ過した。洗浄は20%EtOAc/ヘキサン(100ml)で行った。溶液を減圧下で濃縮して結果として得られた無色の油をさらなる精製を行わずに次の反応に用いた(0.8g、73%)。
c.アリル−((R)−1−メチル−ペント−4−エニル)−カルバミル酸ベンジルエステル
((R)−1−メチル−ペント−4−エニル)−カルバミル酸ベンジルエステル(790mg、3.39mmol)をDMF(8ml)に溶解し、0℃に冷却した。水素化ナトリウム(60%分散、271mg、6.78mmol)を添加し、反応を15分間攪拌した。アリルブロミド(1.23g、0.88ml、10.17mmol)を添加し、反応混合物を0℃で3時間攪拌した。HO(10ml)を添加した後、2N HClを滴下してpHを1に調整した。反応混合物をEtO(2x50ml)で抽出した。混合有機物を2N HCl水溶液、NaHCO水溶液、および塩水で洗浄した。混合有機物をMgSOで乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮し、シリカゲルのクロマトグラフィーにかけ(5%EtOAc/ヘキサン)表題の化合物を無色の油として得た(883mg、95%)。
d.2−メチル−2,3,4,7−テトラヒドロ−アゼピン−1−カルボン酸ベンジルエステル
アリル−(1−メチル−ペント−4−エニル)−カルバミル酸ベンジルエステル(0.872g、3.19mmol)をCHCl(10ml)に溶解し、アルゴンガス流で反応混合物を10分間通気した。次にビス(トリシクロヘキシルホスフィン)ベンジリジンルテニウム(IV)−ジクロリド(Strem Chemicals、Grubbs’触媒、19mg、0.0227mmol)を添加し、反応混合物を2時間還流した。さらにビス(トリシクロヘキシルホスフィン)ベンジリジンルテニウム(IV)−ジクロリド( mg、0.0108mmol)を添加し、反応混合物をさらに1.5時間還流した。反応を冷却して一晩アルゴン下で室温にし、そしてロータリー・エバポレータによって減圧下で濃縮し、次いでクロマトグラフィーにかけて(シリカゲル、5%EtOAc/ヘキサン)表題の化合物を得た(0.72g、92%):1H NMR:7.35−7.20(m、5H)、5.65(1H、m)、5.13(2H、AB)、4.45−4.05(m、2H)、3.56(1H、d)、2.25−2.10(m、2H)、1.90−1.60(m、2H)、1.12(3H、d);液体クロマトグラフィー/熱スプレー質量分析:M+H=246.2。
e.(1S,4R,7R)−4−メチル−8−オキサ−3−アザ−ビシクロ[5.1.0]オクタン−3−カルボン酸ベンジルエステル
m−クロロ−過安息香酸(1.10g、純度57−86%)をCHCl中の2−メチル−2,3,4,7−テトラヒドロ−アゼピン−1−カルボン酸ベンジルエステル(0.72g、2.94mmol)の溶液に0℃で添加した。反応混合物を30分間撹拌し、そして室温に昇温した。さらにm−クロロ−過安息香酸(0.660g、純度57−86%)を添加し、反応を2時間攪拌した。反応混合物をロータリー・エバポレータによって減圧下で濃縮し、9:1のヘキサン/EtOAcを80ml添加し、反応混合物をろ過した。濾液をロータリー・エバポレータによって減圧下で濃縮し、クロマトグラフィーにかけ(シリカゲル、20%EtOAc:ヘキサン)、(1S,4R,7S)−4−メチル−8−オキサ−3−アザ−biシクロ[5.1.0]オクタン−3−カルボン酸ベンジルエステル(0.450g、75%)および表題の化合物(0.15g、収率25%)を得た:1H NMR:7.42−7.22(m、5H)、5.13(2H、s)、4.50−4.15(m、2H)、3.27(1H、d)、3.12−2.95(1H、m)、2.15−1.70(m、2H)、1.47(m、2H)、1.12(3H、d);液体クロマトグラフィー/熱スプレー質量分析:M+H=262.0。
f.(2R,5S,6S)−5−アジド−6−ヒドロキシ−2−メチル−アゼパン−1−カルボン酸ベンジルエステル
ナトリウムアジド(0.139g、2.14mmol)を、MeOH(1.5ml)およびHO(0.15ml)中の(1S,4R,7R)−4−メチル−8−オキサ−3−アザ−ビシクロ[5.1.0]オクタン−3−カルボン酸ベンジルエステル(0.186g、0.71mmol)および塩化アンモニウム(0.114g、2.14mmol)の溶液に添加し、6時間還流した。反応混合物をロータリー・エバポレータによって減圧下で濃縮し、水(5ml)で希釈し、EtOAc(10ml)で抽出した。有機層を水、塩水で抽出し、MgSOで乾燥し、ろ過してロータリー・エバポレータによって減圧下で濃縮し、クロマトグラフィーにかけ(シリカゲル、20%EtOAc/ヘキサン)、表題の化合物(0.192g、89%)を得た:7.39−7.30(m、5H)、5.15(2H、s)、4.10−3.67(m、2H)、3.10(1H、d)、1.85−1.53(m、4H)、1.09(3H、d);液体クロマトグラフィー/熱スプレー質量分析:M+H=305.2。
g.(2R,5S,6S)−5−アミノ−6−ヒドロキシ−2−メチル−アゼパン−1−カルボン酸ベンジルエステル
トリフェニルホスフィン(0.25g、0.952mmol)を、THF(10ml)およびHO(0.04ml)中の(2R,5S,6S)−5−アジド−6−ヒドロキシ−2−メチル−アゼパン−1−カルボン酸ベンジルエステル(0.193g、0.635mmol)の溶液に添加し、一晩45℃に加熱した。反応混合物をトルエン(100mlx2)で希釈し、ロータリー・エバポレータによって2回減圧下で共沸した。その結果得られた油をMeOHおよびEtO中のHClに溶解し、その結果得られた塩をろ過後に回収してさらに精製せずに次の反応に用いた(0.27g、90%)。
h.(2R,5S,6S)−5−{[1−(1−tert−ブトキシカルボニルアミノ−シクロヘキシル)−メタノイル]−アミノ}−6−ヒドロキシ−2−メチル−アゼパン−1−カルボン酸ベンジルエステル
4−メチルモルホリン(388mg、0.42ml、3.84mmol)を、DMF(5.0ml)中のBoc−1−アミノ−シクロヘキサンカルボン酸(255mg、1.05mmol)、HBTU(398mg、1.05mmol)、および(2R,5S,6S)−5−アミノ−6−ヒドロキシ−2−メチル−アゼパン−1−カルボン酸ベンジルエステル(300mg、0.96mmol)の溶液に添加した。反応を室温で一晩攪拌し、DMFを除去した後EtOAc(100ml)で希釈し、NaHCO(50ml)、塩水(50ml)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、ろ過してロータリー・エバポレータによって減圧下で濃縮し、クロマトグラフィーにかけて(シリカゲル、50%EtOAc/ヘキサンs)表題の化合物(320mg、66%)を得た:熱スプレー質量分析:M+H=504.2。
i.[1−((3S,4S,7R)−3−ヒドロキシ−7−メチル−アゼパン−4−イルカルバモイル)−シクロヘキシル]−カルバミル酸−tert−ブチルエステル
(2R,5S,6S)−5−{[1−(1−tert−ブトキシカルボニルアミノ−シクロヘキシル)−メタノイル]−アミノ}−6−ヒドロキシ−2−メチル−アゼパン−1−カルボン酸ベンジルエステル(320mg、0.636mmol)をEtOH(10ml)に溶解した。次いで10%Pd/C(0.1g)を添加し、反応を水素ガスのバルーン下で5時間攪拌した。反応混合物をセライトでろ過し、ロータリー・エバポレータによって減圧下で濃縮し、さらに精製せずに次の反応に用いた(0.24g):熱スプレー質量分析:M+H=370.2。
j.{1−[(3S,4S,7R)−3−ヒドロキシ−7−メチル−1−(ピリジン−2−スルホニル)−アゼパン−4−イルカルバモイル]−シクロヘキシル}−カルバミル酸−tert−ブチルエステル
2−ピリジンスルホニルクロリド(114mg、0.64mmol)を、CHCl(5ml)中の[1−((3S,4S,7R)−3−ヒドロキシ−7−メチル−アゼパン−4−イルカルバモイル)−シクロヘキシル]−カルバミル酸−tert−ブチルエステル(240mg、0.64mmol)、トリエチルアミン(194mg、1.92mmol)の溶液に添加し、室温で一晩攪拌した。反応混合物をCHCl(100ml)で希釈し、NaHCO、塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、ろ過してロータリー・エバポレータによって減圧下で濃縮し、クロマトグラフィーにかけて(シリカゲル、50%から75%EtOAc/ヘキサン)表題の化合物を得た(0.2g、61%):熱スプレー質量分析:M+H=511.2。
k.1−アミノ−シクロヘキサンカルボン酸[(3S,4S,7R)−3−ヒドロキシ−7−メチル−1−(ピリジン−2−スルホニル)−アゼパン−4−イル]−アミド
ジオキサン(4.0M、5.0ml)中のHClを、MeOH(1.0ml)中の{1−[(3S,4S,7R)−3−ヒドロキシ−7−メチル−1−(ピリジン−2−スルホニル)−アゼパン−4−イルカルバモイル]−シクロヘキシル}−カルバミル酸−tert−ブチルエステル(200mg、0.39mmol)の攪拌溶液に添加した。反応混合物を室温で2時間攪拌し、ロータリー・エバポレータによって減圧下で濃縮して、さらに精製を行わずに次の反応に用いた(190mg)。M+H=411.4。
l.ベンゾフラン−2−カルボン酸{1−[(3S,4S,7R)−3−ヒドロキシ−7−メチル−1−(ピリジン−2−スルホニル)−アゼパン−4−イルカルバモイル]−シクロヘキシル}−アミド
4−メチルモルホリン(81mg、0.8mmol)を、DMF(5.0ml)中のベンゾフラン−2−カルボン酸(38.4mg、0.24mmol)、HBTU(91mg、0.24mmol)、および1−アミノ−シクロヘキサンカルボン酸[(3S,4S,7R)−3−ヒドロキシ−7−メチル−1−(ピリジン−2−スルホニル)−アゼパン−4−イル]−アミド(95mg、0.2mmol)の溶液に添加した。反応を室温で一晩攪拌し、DMFを除去した後、EtOAc(100ml)で希釈し、NaHCO(50ml)、塩水(50ml)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、ろ過して、ロータリー・エバポレータによって減圧下で濃縮し、クロマトグラフィーにかけて(シリカゲル、2.0%MeOH/CHCl)表題の化合物を得た(90g、81%):熱スプレー質量分析:M+H=555.4。
m.ベンゾフラン−2−カルボン酸{1−[(4S,7R)−7−メチル−3−オキソ−1−(ピリジン−2−スルホニル)−アゼパン−4−イルカルバモイル]−シクロヘキシル}−アミド
Dess-Martinペリオジナン(137mg、0.324mmol)を、CHCl(5ml)中のベンゾフラン−2−カルボン酸{1−[(3S,4S,7R)−3−ヒドロキシ−7−メチル−1−(ピリジン−2−スルホニル)−アゼパン−4−イルカルバモイル]−シクロヘキシル}−アミド(90mg、0.162mmol)の溶液に添加し、室温で2時間攪拌した。溶液を、Na水溶液、そしてNaHCO飽和水溶液、塩水で洗浄した。カラムクロマトグラフィー(シリカゲル、2.0%MeOH/CHCl)による精製によって、表題の化合物(58mg、64%)が得られた:1H NMR:(CDCl):δ.=8.74−8.73(d、1H)、8.02−7.91(m、2H)、7.71−7.69(d、1H)、7.58−7.28(m、6H)、6.73(s、1H)、5.10−5.08(m、1H)、4.78−4.73(d、1H)、4.44(m、1H)、3.86−3.81(d、1H)、2.33−2.01(m、6H)、1.98−1.40(m,8H)、0.99−0.97(d、3H);MS(EI):(M+H)=553.4
実施例4
2,2,4−トリデウトロ−ベンゾフラン−2−カルボン酸{1−[(4S,7R)−7−メチル−3−オキソ−1−(ピリジン−2−スルホニル)−アゼパン−4−イルカルバモイル]−シクロヘキシル}−アミドの調製
Figure 2005513083
ベンゾフラン−2−カルボン酸{1−[(4S,7R)−7−メチル−3−オキソ−1−(ピリジン−2−スルホニル)−アゼパン−4−イルカルバモイル]−シクロヘキシル}−アミドをd4−メタノール(CDOD)およびDO(10:1)中に溶解し、トリエチルアミンを添加し、そして反応混合物を3日間攪拌した。減圧下で濃縮することによりトルエンと共沸させて表題の化合物を得た。
実施例5
チエノ[3,2−b]チオフェン−2−カルボン酸{1−[(4S,7R)−7−メチル−3−オキソ−1−(ピリジン−2−スルホニル)−アゼパン−4−イルカルバモイル]−シクロヘキシル}−アミドの調製
Figure 2005513083
「ベンゾフラン−2−カルボン酸」を「チエノ[3,2−b]−チオフェン−2−カルボン」(Kukolja, Stjepan; et al. J.Med.Chem.1985,28,1896-1903に記載されている)に置換する他は、実施例3の方法にしたがって、表題の化合物を得た:1H NMR:(CDCl)δ.=8.65−8.64(d、1H)、7.92−7.85(m、2H)、7.76(s、1H)、7.47−7.41(m、3H)、7.21−7.20(d、1H)、6.08(s、1H)、5.01−4.96(m、1H)、4.69−4.64(d、1H)、4.35−4.33(m、1H)、3.77−3.72(d、1H)、2.25−1.26(m、14H)、0.90(m、3H);ESMS:(M+H)=575.2。
実施例6
2,2,4−トリデウトロ−ベンゾフラン−2−カルボン酸{1−[(+/−)−3−オキソ−1−(ピリジン−2−スルホニル)−アゼパン−4−イルカルバモイル]−シクロヘキシル}−アミドの調製
Figure 2005513083
「ベンゾフラン−2−カルボン酸{1−[(4S,7R)−7−メチル−3−オキソ−1−(ピリジン−2−スルホニル)−アゼパン−4−イルカルバモイル]−シクロヘキシル}−アミド」を「ベンゾフラン−2−カルボン酸{1−[(+/−)−3−オキソ−1−(ピリジン−2−スルホニル)−アゼパン−4−イルカルバモイル]−シクロヘキシル}−アミド」に置換する他は、実施例4の方法にしたがって、表題の化合物を得た。
実施例7
2,2,4−トリデウトロ−チエノ[3,2−b]チオフェン−2−カルボン酸{1−[(S)−3−オキソ−1−(ピリジン−2−スルホニル)−アゼパン−4−イルカルバモイル]−シクロヘキシル}−アミドの調製
Figure 2005513083
「ベンゾフラン−2−カルボン酸{1−[(4S,7R)−7−メチル−3−オキソ−1−(ピリジン−2−スルホニル)−アゼパン−4−イルカルバモイル]−シクロヘキシル}−アミド」を「チエノ[3,2−b]チオフェン−2−カルボン酸{1−[(S)−3−オキソ−1−(ピリジン−2−スルホニル)−アゼパン−4−イルカルバモイル]−シクロヘキシル}−アミド」に置換する他は、実施例4の方法にしたがって、表題の化合物を得た。
実施例8
2,2,4−トリデウトロ−チエノ[3,2−b]チオフェン−2−カルボン酸{1−[(4S,7R)−7−メチル−3−オキソ−1−(ピリジン−2−スルホニル)−アゼパン−4−イルカルバモイル]−シクロヘキシル}−アミドの調製
Figure 2005513083
「ベンゾフラン−2−カルボン酸{1−[(4S,7R)−7−メチル−3−オキソ−1−(ピリジン−2−スルホニル)−アゼパン−4−イルカルバモイル]−シクロヘキシル}−アミド」を「チエノ[3,2−b]チオフェン−2−カルボン酸{1−[(4S,7R)−7−メチル−3−オキソ−1−(ピリジン−2−スルホニル)−アゼパン−4−イルカルバモイル]−シクロヘキシル}−アミド」に置換する他は、実施例4の方法にしたがって、表題の化合物を得た。
上記の記載および実施例は、本発明の化合物の製造方法および使用方法を完全に開示するものであるが、本発明は、ここに記載された特定の態様に限定されるものではなく、特許請求の範囲の枠内にあるそのすべての改変が含まれる。本明細書において引用した雑誌、特許およびその他の刊行物に関する記載は当該技術分野の現状を構成するものであり、引用によりその内容の全体が本明細書に含まれる。

Claims (66)

  1. 式Iの化合物:
    Figure 2005513083
    (式中:
    は、
    Figure 2005513083
    であり;
    は:H、C1−6アルキル、C3−6シクロアルキル−C0−6アルキル、Ar−C0−6アルキル、Het−C0−6アルキル、RC(O)−、RC(S)−、RSO−、ROC(O)−、R11NC(O)−、R11NC(S)−、R(R11)NSO−、
    Figure 2005513083
    Figure 2005513083
    Figure 2005513083
    および、RSO11NC(O)−、
    からなる群から選択され;
    は:H、C1−6アルキル、C3−6シクロアルキル−C0−6アルキル、Ar−C0−6アルキル、Het−C0−6アルキル、RC(O)−、RC(S)−、RSO−、ROC(O)−、R12NC(O)−、およびR12NC(S)−、
    からなる群から選択され;
    は:H、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−6シクロアルキル−C0−6アルキル、C2−6アルカノイル、Ar−C0−6アルキルおよびHet−C0−6アルキル、
    からなる群から選択され;
    は:H、C1−6アルキル、Ar−C0−6アルキル、およびHet−C0−6アルキル、
    からなる群から選択され;
    は:H、C1−6アルキル、C3−6シクロアルキル−C0−6アルキル、Ar−C0−6アルキル、Het−C0−6アルキル、R10C(O)−、R10C(S)−、R10SO−、R10OC(O)−、R1013NC(O)−、およびR1013NC(S)−、
    からなる群から選択され;
    は:H、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、HetC0−6アルキルおよびArC0−6アルキル、
    からなる群から選択され;
    は:C1−6アルキル、C3−6シクロアルキル−C0−6アルキル、Ar−C0−6アルキル、Ar−COOH、およびHet−C0−6アルキル、
    からなる群から選択され;
    10は:C1−6アルキル、C3−6シクロアルキル−C0−6アルキル、Ar−C0−6アルキルおよびHet−C0−6アルキル、
    からなる群から選択され;
    11は:H、C1−6アルキル、Ar−C0−6アルキル、およびHet−C0−6アルキル、
    からなる群から選択され;
    12は:H、C1−6アルキル、Ar−C0−6アルキル、およびHet−C0−6アルキル、
    からなる群から選択され;
    13は:H、C1−6アルキル、Ar−C0−6アルキル、およびHet−C0−6アルキル、
    からなる群から選択され;
    R’は:H、C1−6アルキル、Ar−C0−6アルキル、およびHet−C0−6アルキル、
    からなる群から選択され;
    R’’は:H、C1−6アルキル、Ar−C0−6アルキル、およびHet−C0−6アルキル、
    からなる群から選択され;
    R’’’は:H、C1−6アルキル、C3−6シクロアルキル−C0−6アルキル、Ar−C0−6アルキル、およびHet−C0−6アルキル、
    からなる群から選択され;
    Zは:C(O)およびCH
    からなる群から選択され;そして、
    nは1から5の整数である)
    またはその医薬上許容される塩、水和物もしくは溶媒和化合物。
  2. nが4である請求項1に記載の化合物。
  3. が:ROC(O)−、RC(O)−およびRSO−からなる群から選択される請求項1または2のいずれかに記載の化合物。
  4. がRC(O)−である請求項3に記載の化合物。
  5. が:C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C3−6シクロアルキル−C0−6アルキル、C2−6アルカノイル、Ar−C0−6アルキルおよびHet−C0−6アルキルからなる群から選択される請求項4に記載の化合物。
  6. 1−6アルキルが:
    メチル、ハロゲン化メチル、C1−6アルコキシおよびアリールオキシ置換メチル、複素環置換メチル;
    エチル、複素環置換エチル;
    ブチル、アリール置換ブチル;および、
    イソペンチル;
    からなる群から選択され、
    3−6シクロアルキル−C0−6アルキルがシクロヘキシルであり;
    2−6アルケニルが:
    ブテニル、およびアリール置換ブテニル;
    からなる群から選択され、
    2−6アルカノイルが:
    アセチル;および
    ペンタノイル;
    からなる群から選択され、
    Ar−C0−6アルキルが:
    フェニル、1または複数のハロゲンで置換されたフェニル、1または複数のアリールオキシまたはC1−6アルコキシ基で置換されたフェニル、1または複数のC1−6アルキルスルホニル基で置換されたフェニル;
    ベンジル;および
    ナフチレニル;
    からなる群から選択され、そして
    Het−C0−6アルキルが:
    ベンゾ[1,3]ジオキソリル;
    フラニル、ニトロ置換フラニル、ハロゲン置換フラニル、アリール置換フラニル、C1−6アルキル置換フラニル;
    テトラヒドロフラニル;
    ベンゾフラニル、C1−6アルコキシ置換ベンゾフラニル、ハロゲン置換ベンゾフラニル、C1−6アルキル置換ベンゾフラニル;
    ナフト[2,1−b]−フラニル、C1−6アルキル置換ナフト[2,1−b]−フラニル;
    ベンゾ[b]チオフェニル、C1−6アルコキシ置換ベンゾ[b]チオフェニル;
    キノリニル;
    キノキサリニル;
    1,8ナフチリジニル;
    インドリル、C1−6アルキル置換インドリル;
    ピリジニル、C1−6アルキル置換ピリジニル、1−オキシ−ピリジニル;
    フロ[3,2−b]−ピリジニル、C1−6アルキル置換フロ[3,2−b]−ピリジニル;
    チオフェニル、C1−6アルキル置換チオフェニル、ハロゲン置換チオフェニル;
    チエノ[3,2−b]チオフェニル、C1−6アルキル置換チエノ[3,2−b]チオフェン−2−イル;
    イソキサゾリル、C1−6アルキル置換イソキサゾリル;
    オキサゾリル、アリール置換オキサゾリル、C1−6アルキル置換オキサゾリル;および、
    1H−ベンゾイミダゾリル、
    からなる群から選択される、請求項5に記載の化合物。
  7. ハロゲン化メチルがトリフルオロメチルであり;
    1−6アルコキシ置換メチルが:フェノキシ−メチルおよび4−フルオロ−フェノキシ−メチル、
    からなる群から選択され;
    複素環置換メチルが2−チオフェニル−メチルであり;
    複素環置換エチルがピペリジン−1−イル−エチルであり;
    アリール置換ブチルが4−(4−メトキシ)フェニル−ブチルであり;
    ペンタノイルが4−ペンタノイルであり;
    アリール置換ブテニルが4,4−ビス(4−メトキシフェニル)−ブト−3−エニルであり;
    1または複数のハロゲンで置換されたフェニルが:3,4−ジクロロフェニルおよび4−フルオロフェニル、
    からなる群から選択され;
    1または複数のアリールオキシまたはC1−6アルコキシ基で置換されたフェニルが:3,4−ジメトキシ−フェニルおよび3−ベンジルオキシ−4−メトキシ−フェニル、
    からなる群から選択され;
    1または複数のC1−6アルキルスルホニル基で置換されたフェニルが4−メタンスルホニル−フェニルであり;
    ナフチレニルがナフチレン−2−イルであり;
    ベンゾ[1,3]ジオキソリルがベンゾ[1,3]ジオキソール−5−イルであり;
    フラニルがフラン−2−イルであり;
    ニトロ置換フラニルが5−ニトロ−フラン−2−イルであり;
    アリール置換フラニルが:5−(4−ニトロフェニル)−フラン−2−イル、5−(3−トリフルオロメチル−フェニル)−フラン−2−イル、および5−(4−クロロ−フェニル)−フラン−2−イル、
    からなる群から選択され;
    ハロゲン置換フラニルが5−ブロモ−フラン−2−イルであり;
    1−6アルキル置換フラニルが:3−メチル−フラン−2−イル、4−メチル−フラン−2−イル、2,5−ジメチル−フラン−2−イル、および2,4−ジメチル−フラン−2−イル、
    からなる群から選択され;
    テトラヒドロフラニルがテトラヒドロフラン−2−イルであり;
    ベンゾフラニルがベンゾフラン−2−イルであり;
    1−6アルコキシ置換ベンゾフラニルが:5−(2−ピペラジン−4−カルボン酸tert−ブチルエステル−エトキシ)ベンゾフラン−2−イル、5−(2−モルホリノ−4−イル−エトキシ)−ベンゾフラン−2−イル、5−(2−ピペラジン−1−イル−エトキシ)ベンゾフラン−2−イル、5−(2−シクロヘキシル−エトキシ)−ベンゾフラン−2−イル、7−メトキシ−ベンゾフラン−2−イル、5−メトキシ−ベンゾフラ−2−イル、5,6−ジメトキシ−ベンゾフラン−2−イル、5−メトキシ−3−メチル−ベンゾフラン−2−イル、4−メトキシ−3−メチル−ベンゾフラン−2−イル、および6−メトキシ−3−メチル−ベンゾフラン−2−イル、
    からなる群から選択され;
    ハロゲン置換ベンゾフラニルが:5−フルオロ−ベンゾフラン−2−イル、5,6−ジフルオロ−ベンゾフラン−2−イル、5−フルオロ−3−メチル−ベンゾフラン−2−イル、および6−フルオロ−3−メチル−ベンゾフラン−2−イル、
    からなる群から選択され;
    1−6アルキル置換ベンゾフラニルが:3−メチル−ベンゾフラン−2−イル、3,5−ジメチル−ベンゾフラン−2−イル、および3−エチル−ベンゾフラン−2−イル、
    からなる群から選択され;
    ナフト[2,1−b]−フラニルがナフト[2,1−b]−フラン−2−イルであり;
    1−6アルキル置換ナフト[2,1−b]−フラニルが1−メチル−ナフト[2,1−b]−フラン−2−イルであり;
    ベンゾ[b]チオフェニルがベンゾ[b]チオフェン−2−イルであり;
    1−6アルコキシ置換ベンゾ[b]チオフェニルが5,6−ジメトキシ−ベンゾ[b]チオフェン−2−イルであり;
    キノリニルが:キノリン−2−イル、キノリン−3−イル、キノリン−4−イル、キノリン−6−イル、およびキノリン−8−イル、
    からなる群から選択され;
    キノキサリニルがキノキサリン−2−イルであり;
    1,8ナフチリジニルが1,8ナフチリジン−2−イルであり;
    インドリルが:インドール−3−イルおよびインドール−5−イル、
    からなる群から選択され;
    1−6アルキル置換インドリルがN−メチル−インドール−2−イルであり;
    ピリジニルが:ピリジン−2−イル、ピリジン−3−イル、およびピリジン−5−イル、
    からなる群から選択され;
    1−オキシ−ピリジニルが:1−オキシ−ピリジン−2−イルおよび1−オキシ−ピリジン−3−イル、
    からなる群から選択され;
    1−6アルキル置換ピリジニルが2−メチル−ピリジン−5−イルであり;
    フロ[3,2−b]−ピリジニルがフロ[3,2−b]−ピリジン−2−イルであり;
    1−6アルキル置換フロ[3,2−b]−ピリジニルが3−メチル−フロ[3,2−b]−ピリジン−2−イルであり;
    チオフェニルがチオフェン−3−イルであり;
    ハロゲン置換チオフェニルが4,5−ジブロモ−チオフェン−2−イルであり;
    1−6アルキル置換チオフェニルが5−メチル−チオフェン−2−イルであり;
    チエノ[3,2−b]チオフェニルがチエノ[3,2−b]チオフェン−2−イルであり;
    1−6アルキル置換チエノ[3,2−b]チオフェン−2−イルが5−tert−ブチル−3−メチルチエノ[3,2−b]チオフェン−2−イルであり;
    イソキサゾリルがイソキサゾール−4−イルであり;
    1−6アルキル置換イソキサゾリルが3,5−ジメチル−イソキサゾール−4−イルであり;
    オキサゾリルがイソキサゾール−4−イルであり;
    アリール置換オキサゾリルが5−メチル−2−フェニルオキサゾール−4−イルであり;
    1−6アルキル置換オキサゾリルが2−フェニル−5−トリフルオロメチル−オキサゾール−4−イルであり;そして、
    1H−ベンゾイミダゾリルが1H−ベンゾイミダゾール−5−イルである、
    請求項6に記載の化合物。
  8. が:ベンゾフラン−2−イル、3−メチル−ベンゾフラン−2−イル、5−メトキシベンゾフラン−2−イル、チエノ[3,2−b]チオフェン−2−イル、キノキサリン−2−イル、およびキノリン−2−イル、からなる群から選択される、請求項7に記載の化合物。
  9. が:ベンゾフラン−2−イルおよびチエノ[3,2−b]チオフェン−2−イルからなる群から選択される、請求項8に記載の化合物。
  10. がベンゾフラン−2−イルである請求項9に記載の化合物。
  11. R’が、Hおよびナフタレン−2−イル−メチルからなる群から選択される、請求項1または2に記載の化合物。
  12. R’がHである請求項11に記載の化合物。
  13. R’’がHである請求項1または2に記載の化合物。
  14. R’’’が、Hおよびメチルからなる群から選択される請求項1または2に記載の化合物。
  15. R’’’がメチルである請求項14に記載の化合物。
  16. R’’がHでありR’’’がメチルである請求項1または2に記載の化合物。
  17. が:Ar−C0−6アルキル、RC(O)−、RSO、R11NC(O)−、および、
    Figure 2005513083
    からなる群から選択される請求項1または2に記載の化合物。
  18. が:Ar−C0−6アルキル、RC(O)−、およびRSOからなる群から選択される請求項17に記載の化合物。
  19. がRSOである請求項18に記載の化合物。
  20. がHである請求項17に記載の化合物。
  21. がR10OC(O)である請求項17に記載の化合物。
  22. がC1−6アルキルである請求項17に記載の化合物。
  23. がイソブチルである請求項22に記載の化合物。
  24. が:C1−6アルキル、Ar−C0−6アルキル、−Ar−COOHおよびHet−C0−6アルキル、からなる群から選択される請求項17に記載の化合物。
  25. 1−6アルキルが:
    メチル;
    エチル、C3−6シクロアルキル−C0−6アルキル−置換エチル;
    プロピル;
    ブチル、C1−6アルキル−置換ブチル;
    tert−ブチル;および、
    イソペンチル、
    からなる群から選択され;
    Ar−C0−6アルキルが:
    フェニル、ハロゲン置換フェニル、C1−6アルコキシフェニル、C1−6アルキル置換フェニル、シアノフェニル、C1−6アルキルスルホニル置換フェニル;
    トルイル、Het−置換トルイル;および、
    ナフチレニル、
    からなる群から選択され;
    −Ar−COOHが安息香酸であり;
    Het−C0−6アルキルが:
    ベンゾ[1,3]ジオキソリル;
    ベンゾ[1,2,5]オキサジアゾリル;
    ピリジニル、1−オキシ−ピリジニル、C1−6アルキルピリジニル;
    チオフェン;
    チアゾリル;
    1H−イミダゾリル、C1−6アルキル置換イミダゾリル;
    1H−[1,2,4]トリアゾリル、C1−6アルキル置換1H−[1,2,4]トリアゾリル;
    イソキサゾリル、およびC1−6アルキル置換イソキサゾリル、
    からなる群から選択される、請求項24に記載の化合物。
  26. エチルが2−シクロヘキシル−エチルであり;
    ブチルが3−メチルブチルであり;
    フェニルが:3,4−ジクロロフェニル、4−ブロモフェニル、2−フルオロフェニル、3−フルオロフェニル、4−フルオロフェニル、2−クロロフェニル、3−クロロフェニル、4−クロロフェニル、3−メトキシフェニル、4−メトキシフェニル、3,4−ジメトキシフェニル、2−シアノフェニル;4−エチル−フェニル、2−メチルフェニル、4−メチルフェニル、4−メタンスルホニルフェニル、2−メタンスルホニルフェニル、およびナフチレン−2−イル、
    からなる群から選択され;
    安息香酸が2−安息香酸であり;
    ベンゾ[1,3]ジオキソリルがベンゾ[1,3]ジオキソール−5−イルであり;
    ベンゾ[1,2,5]オキサジアゾリルがベンゾ[1,2,5]オキサジアゾール−4−イルであり;
    ピリジニルが:ピリジン−2−イル、ピリジン−3−イル、3−メチル−ピリジン−2−イル、および6−メチル−ピリジン−2−イル、
    からなる群から選択され;
    1−オキシ−ピリジニルが:1−オキシ−ピリジン−2−イルおよび1−オキシ−ピリジン−3−イル、
    からなる群から選択され;
    チオフェニルがチオフェン−2−イルであり;
    チアゾリルがチアゾール−2−イルであり;
    1H−イミダゾリルが:1H−イミダゾール−2−イル、1H−イミダゾール−4−イル、1−メチル−1H−イミダゾール−2−イル、1−メチル−1H−イミダゾール−4−イル、および1,2−ジメチル−1H−イミダゾール−4−イル、
    からなる群から選択され;
    1H−[1,2,4]トリアゾリルが:1H−[1,2,4]トリアゾール−3−イルおよび5−メチル−1H−[1,2,4]トリアゾール−3−イル、
    からなる群から選択され;そして、
    3,5−ジメチル−イソキサゾリルが3,5−ジメチル−イソキサゾール−4−イルである、請求項25に記載の化合物。
  27. が:
    Ar−C0−6アルキル、RC(O)−、RSO、R11NC(O)−、および
    Figure 2005513083
    からなる群から選択され;
    が:ROC(O)−、RC(O)−またはRSO−、
    からなる群から選択され;
    が:C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C3−6シクロアルキル−C0−6アルキル、C2−6アルカノイル、Ar−C0−6アルキルおよびHet−C0−6アルキル、
    からなる群から選択され;
    がHであり;
    がR10OC(O)であり;
    がC1−6アルキルであり;
    が:C1−6アルキル、Ar−C0−6アルキル、−Ar−COOHおよびHet−C0−6アルキル、
    からなる群から選択され;
    10が:C1−6アルキル、Ar−C0−6アルキルおよびHet−C0−6アルキル、
    からなる群から選択され;
    R’がHであり;
    R’’がHであり;そして、
    R’’’がメチルである、
    請求項1または2に記載の化合物。
  28. が:Ar−C0−6アルキル、RC(O)−およびRSO
    からなる群から選択され;
    がRC(O)−であり;および
    において:
    1−6アルキルが:
    メチル、ハロゲン化メチル、C1−6アルコキシ置換メチル、複素環置換メチル;
    エチル、複素環置換エチル;
    ブチル、アリール置換ブチル;および
    イソペンチル、
    からなる群から選択され;
    3−6シクロアルキル−C0−6アルキルがシクロヘキシルであり;
    2−6アルケニルが:
    ブテニル、およびアリール置換ブテニル、
    からなる群から選択され;
    2−6アルカノイルが:
    アセチル;および
    ペンタノイル、
    からなる群から選択され;
    Ar−C0−6アルキルが:
    フェニル、1または複数のハロゲンで置換されたフェニル、1または複数のアリールオキシまたはC1−6アルコキシ基で置換されたフェニル、1または複数のC1−6アルキルスルホニル基で置換されたフェニル;
    ベンジル;および
    ナフチレニル、
    からなる群から選択され;そして、
    Het−C0−6アルキルが:
    ベンゾ[1,3]ジオキソリル;
    フラニル、ニトロ置換フラニル、ハロゲン置換フラニル、アリール置換フラニル、C1−6アルキル置換フラニル;
    テトラヒドロフラニル;
    ベンゾフラニル、C1−6アルコキシ置換ベンゾフラニル、ハロゲン置換ベンゾフラニル、C1−6アルキル置換ベンゾフラニル;
    ナフト[2,1−b]−フラニル、C1−6アルキル置換ナフト[2,1−b]−フラニル;
    ベンゾ[b]チオフェニル、C1−6アルコキシ置換ベンゾ[b]チオフェニル;
    キノリニル;
    キノキサリニル;
    1,8ナフチリジニル;
    インドリル、C1−6アルキル置換インドリル;
    ピリジニル、C1−6アルキル置換ピリジニル、1−オキシ−ピリジニル;
    フロ[3,2−b]−ピリジニル、C1−6アルキル置換フロ[3,2−b]−ピリジニル;
    チオフェニル、C1−6アルキル置換チオフェニル、ハロゲン置換チオフェニル;
    チエノ[3,2−b]チオフェニル、C1−6アルキル置換チエノ[3,2−b]チオフェン−2−イル;
    イソキサゾリル、C1−6アルキル置換イソキサゾリル;
    オキサゾリル、アリール置換オキサゾリル、C1−6アルキル置換オキサゾリル;および、
    1H−ベンゾイミダゾリル、
    からなる群から選択される、請求項27に記載の化合物。
  29. ハロゲン化メチルがトリフルオロメチルであり;
    1−6アルコキシ置換メチルが:フェノキシ−メチルおよび4−フルオロ−フェノキシ−メチル、
    からなる群から選択され;
    複素環置換メチルが2−チオフェニル−メチルであり;
    複素環置換エチルがピペリジン−1−イル−エチルであり;
    アリール置換ブチルが4−(4−メトキシ)フェニル−ブチルであり;
    ペンタノイルが4−ペンタノイルであり;
    アリール置換ブテニルが4,4−ビス(4−メトキシフェニル)−ブト−3−エニルであり;
    1または複数のハロゲンで置換されたフェニルが:3,4−ジクロロフェニルおよび4−フルオロフェニル、
    からなる群から選択され;
    1または複数のアリールオキシまたはC1−6アルコキシ基で置換されたフェニルが:3,4−ジメトキシ−フェニルおよび3−ベンジルオキシ−4−メトキシ−フェニル、
    からなる群から選択され;
    1または複数のC1−6アルキルスルホニル基で置換されたフェニルが4−メタンスルホニル−フェニルであり;
    ナフチレニルがナフチレン−2−イルであり;
    ベンゾ[1,3]ジオキソリルがベンゾ[1,3]ジオキソール−5−イルであり、
    フラニルがフラン−2−イルであり;
    ニトロ置換フラニルが5−ニトロ−フラン−2−イルであり;
    アリール置換フラニルが:5−(4−ニトロフェニル)−フラン−2−イル、5−(3−トリフルオロメチル−フェニル)−フラン−2−イル、および5−(4−クロロ−フェニル)−フラン−2−イル、
    からなる群から選択され;
    ハロゲン置換フラニルが5−ブロモ−フラン−2−イルであり;
    1−6アルキル置換フラニルが:3−メチル−フラン−2−イル、4−メチル−フラン−2−イル、2,5−ジメチル−フラン−2−イル、および2,4−ジメチル−フラン−2−イル、
    からなる群から選択され;
    テトラヒドロフラニルがテトラヒドロフラン−2−イルであり;
    ベンゾフラニルがベンゾフラン−2−イルであり;
    1−6アルコキシ置換ベンゾフラニルが:5−(2−ピペラジン−4−カルボン酸tert−ブチルエステル−エトキシ)ベンゾフラン−2−イル、5−(2−モルホリノ−4−イル−エトキシ)−ベンゾフラン−2−イル、5−(2−ピペラジン−1−イル−エトキシ)ベンゾフラン−2−イル、5−(2−シクロヘキシル−エトキシ)−ベンゾフラン−2−イル、7−メトキシ−ベンゾフラン−2−イル、5−メトキシ−ベンゾフラ−2−イル、5,6−ジメトキシ−ベンゾフラン−2−イル、5−メトキシ−3−メチル−ベンゾフラン−2−イル、4−メトキシ−3−メチル−ベンゾフラン−2−イル、および6−メトキシ−3−メチル−ベンゾフラン−2−イル、
    からなる群から選択され;
    ハロゲン置換ベンゾフラニルが:5−フルオロ−ベンゾフラン−2−イル、5,6−ジフルオロ−ベンゾフラン−2−イル、5−フルオロ−3−メチル−ベンゾフラン−2−イル、および6−フルオロ−3−メチル−ベンゾフラン−2−イル、
    からなる群から選択され;
    1−6アルキル置換ベンゾフラニルが:
    3−メチル−ベンゾフラン−2−イル、3,5−ジメチル−ベンゾフラン−2−イル、および3−エチル−ベンゾフラン−2−イル、
    からなる群から選択され;
    ナフト[2,1−b]−フラニルがナフト[2,1−b]−フラン−2−イルであり;
    1−6アルキル置換ナフト[2,1−b]−フラニルが1−メチル−ナフト[2,1−b]−フラン−2−イルであり;
    ベンゾ[b]チオフェニルがベンゾ[b]チオフェン−2−イルであり;
    1−6アルコキシ置換ベンゾ[b]チオフェニルが5,6−ジメトキシ−ベンゾ[b]チオフェン−2−イルであり;
    キノリニルが:キノリン−2−イル、キノリン−3−イル、キノリン−4−イル、キノリン−6−イル、およびキノリン−8−イル、
    からなる群から選択され;
    キノキサリニルがキノキサリン−2−イルであり;
    1,8ナフチリジニルが1,8ナフチリジン−2−イルであり;
    インドリルが:インドール−3−イルおよびインドール−5−イル、
    からなる群から選択され;
    1−6アルキル置換インドリルがN−メチル−インドール−2−イルであり;
    ピリジニルが:ピリジン−2−イル、ピリジン−3−イル、およびピリジン−5−イル、
    からなる群から選択され;
    1−オキシ−ピリジニルが:1−オキシ−ピリジン−2−イルおよび1−オキシ−ピリジン−3−イル、
    からなる群から選択され;
    1−6アルキル置換ピリジニルが2−メチル−ピリジン−5−イルであり;
    フロ[3,2−b]−ピリジニルがフロ[3,2−b]−ピリジン−2−イルであり;
    1−6アルキル置換フロ[3,2−b]−ピリジニルが3−メチル−フロ[3,2−b]−ピリジン−2−イルであり;
    チオフェニルがチオフェン−3−イルであり;
    ハロゲン置換チオフェニルが4,5−ジブロモ−チオフェン−2−イルであり;
    1−6アルキル置換チオフェニルが5−メチル−チオフェン−2−イルであり;
    チエノ[3,2−b]チオフェニルがチエノ[3,2−b]チオフェン−2−イルであり;
    1−6アルキル置換チエノ[3,2−b]チオフェン−2−イルが5−tert−ブチル−3−メチルチエノ[3,2−b]チオフェン−2−イルであり;
    イソキサゾリルがイソキサゾール−4−イルであり;
    1−6アルキル置換イソキサゾリルが3,5−ジメチル−イソキサゾール−4−イルであり;
    オキサゾリルがイソキサゾール−4−イルであり;
    アリール置換オキサゾリルが5−メチル−2−フェニルオキサゾール−4−イルであり;
    1−6アルキル置換オキサゾリルが2−フェニル−5−トリフルオロメチル−オキサゾール−4−イルであり;そして、
    1H−ベンゾイミダゾリルが1H−ベンゾイミダゾール−5−イルである、
    請求項28に記載の化合物。
  30. において:
    1−6アルキルが:
    メチル;
    エチル、C3−6シクロアルキル−C0−6アルキル−置換エチル;
    プロピル;
    ブチル、C1−6アルキル−置換ブチル;
    tert−ブチル;および
    イソペンチル、
    からなる群から選択され;
    Ar−C0−6アルキルが:
    フェニル、ハロゲン置換フェニル、C1−6アルコキシフェニル、C1−6アルキル置換フェニル、シアノフェニル、C1−6アルキルスルホニル置換フェニル;
    トルイル、Het−置換トルイル;および
    ナフチレニル、
    からなる群から選択され;
    −Ar−COOHが安息香酸であり;
    Het−C0−6アルキルが:
    ベンゾ[1,3]ジオキソリル;
    ベンゾ[1,2,5]オキサジアゾリル;
    ピリジニル、1−オキシ−ピリジニル、C1−6アルキルピリジニル;
    チオフェニル;
    チアゾリル;
    1H−イミダゾリル、C1−6アルキル置換イミダゾリル;
    1H−[1,2,4]トリアゾリル、C1−6アルキル置換1H−[1,2,4]トリアゾリル;
    イソキサゾリル、およびC1−6アルキル置換イソキサゾリル、
    からなる群から選択される、請求項28または29に記載の化合物。
  31. エチルが2−シクロヘキシル−エチルであり;
    ブチルが3−メチルブチルであり;
    フェニルが:
    3,4−ジクロロフェニル、4−ブロモフェニル、2−フルオロフェニル、3−フルオロフェニル、4−フルオロフェニル、2−クロロフェニル、3−クロロフェニル、4−クロロフェニル、3−メトキシフェニル、4−メトキシフェニル、3,4−ジメトキシフェニル、2−シアノフェニル;4−エチル−フェニル、2−メチルフェニル、4−メチルフェニル、4−メタンスルホニルフェニル、2−メタンスルホニルフェニル;および
    ナフチレン−2−イル、
    からなる群から選択され;
    安息香酸が2−安息香酸であり;
    ベンゾ[1,3]ジオキソリルがベンゾ[1,3]ジオキソール−5−イルであり;
    ベンゾ[1,2,5]オキサジアゾリルがベンゾ[1,2,5]オキサジアゾール−4−イルであり;
    ピリジニルが:
    ピリジン−2−イル、ピリジン−3−イル、3−メチル−ピリジン−2−イル、および6−メチル−ピリジン−2−イル、
    からなる群から選択され;
    1−オキシ−ピリジニルが:
    1−オキシ−ピリジン−2−イルおよび1−オキシ−ピリジン−3−イル、
    からなる群から選択され;
    チオフェニルがチオフェン−2−イルであり;
    チアゾリルがチアゾール−2−イルであり;
    1H−イミダゾリルが:
    1H−イミダゾール−2−イル、1H−イミダゾール−4−イル、1−メチル−1H−イミダゾール−2−イル、1−メチル−1H−イミダゾール−4−イル、および1,2−ジメチル−1H−イミダゾール−4−イル、
    からなる群から選択され;
    1H−[1,2,4]トリアゾリルが:
    1H−[1,2,4]トリアゾール−3−イルおよび5−メチル−1H−[1,2,4]トリアゾール−3−イルからなる群から選択され;そして、
    3,5−ジメチル−イソキサゾリルが3,5−ジメチル−イソキサゾール−4−イルである、請求項30に記載の化合物。
  32. がRSOであり;
    がRC(O)であり;
    が:
    ベンゾフラン−2−イル、3−メチル−ベンゾフラン−2−イル、5−メトキシベンゾフラン−2−イル、チエノ[3,2−b]チオフェン−2−イル、キノキサリン−2−イル、およびキノリン−2−イル、
    からなる群から選択され、そして、
    が:
    ピリジン−2−イルおよび1−オキシ−ピリジン−2−イル、
    からなる群から選択される、請求項27に記載の化合物。
  33. が:ベンゾフラン−2−イルおよびチエノ[3,2−b]チオフェン−2−イル、
    からなる群から選択される、請求項32に記載の化合物。
  34. がベンゾフラン−2−イルである、請求項33に記載の化合物。
  35. がピリジン−2−イルである、請求項32に記載の化合物。
  36. 以下からなる群から選択される請求項1または2に記載の化合物:
    ベンゾフラン−2−カルボン酸{1−[(S)−3−オキソ−1−(ピリジン−2−スルホニル)−アゼパン−4−イルカルバモイル]−シクロヘキシル}−アミド;
    ベンゾフラン−2−カルボン酸{1−[(R)−3−オキソ−1−(ピリジン−2−スルホニル)−アゼパン−4−イルカルバモイル]−シクロヘキシル}−アミド;
    チエノ[3,2−b]チオフェン−2−カルボン酸{1−[(+/−)−3−オキソ−1−(ピリジン−2−スルホニル)−アゼパン−4−イルカルバモイル]−シクロヘキシル}−アミド;
    ベンゾフラン−2−カルボン酸{1−[(4S,7R)−7−メチル−3−オキソ−1−(ピリジン−2−スルホニル)−アゼパン−4−イルカルバモイル]−シクロヘキシル}−アミド;
    チエノ[3,2−b]チオフェン−2−カルボン酸{1−[(4S,7R)−7−メチル−3−オキソ−1−(ピリジン−2−スルホニル)−アゼパン−4−イルカルバモイル]−シクロヘキシル}−アミド;
    2,2,4−トリデウトロ−ベンゾフラン−2−カルボン酸{1−[(S)−3−オキソ−1−(ピリジン−2−スルホニル)−アゼパン−4−イルカルバモイル]−シクロヘキシル}−アミド;
    2,2,4−トリデウトロ−ベンゾフラン−2−カルボン酸{1−[(4S,7R)−7−メチル−3−オキソ−1−(ピリジン−2−スルホニル)−アゼパン−4−イルカルバモイル]−シクロヘキシル}−アミド;
    2,2,4−トリデウトロ−チエノ[3,2−b]チオフェン−2−カルボン酸{1−[(S)−3−オキソ−1−(ピリジン−2−スルホニル)−アゼパン−4−イルカルバモイル]−シクロヘキシル}−アミド;および
    2,2,4−トリデウトロ−チエノ[3,2−b]チオフェン−2−カルボン酸{1−[(4S,7R)−7−メチル−3−オキソ−1−(ピリジン−2−スルホニル)−アゼパン−4−イルカルバモイル]−シクロヘキシル}−アミド。
  37. 請求項1から36のいずれかに記載の化合物および医薬上許容される担体、希釈剤または賦形剤を含む、医薬組成物。
  38. プロテアーゼを阻害する方法であって、有効量の請求項1から36のいずれかに記載の化合物を、それを必要とする患者に投与する工程を含む方法。
  39. 該プロテアーゼが、システインプロテアーゼおよびセリンプロテアーゼからなる群から選択される、請求項38に記載の方法。
  40. 該プロテアーゼがシステインプロテアーゼである、請求項39に記載の方法。
  41. 該システインプロテアーゼがカテプシンKである請求項40に記載の方法。
  42. 骨減少によって特徴付けられる疾患の治療方法であって、該骨減少を、有効量の請求項1から36のいずれかに記載の化合物を、それを必要とする患者に投与することによって阻害する工程を含む方法。
  43. 該疾患が骨粗鬆症である、請求項42に記載の方法。
  44. 該疾患が歯周病である、請求項42に記載の方法。
  45. 該疾患が歯肉炎である、請求項42に記載の方法。
  46. 過剰な軟骨またはマトリックス分解によって特徴付けられる疾患の治療方法であって、該過剰な軟骨またはマトリックス分解を、有効量の請求項1から36のいずれかに記載の化合物を、それを必要とする患者に投与することによって阻害する工程を含む方法。
  47. 該疾患が骨関節炎である、請求項46に記載の方法。
  48. 該疾患が関節リウマチである、請求項46に記載の方法。
  49. 式IIの化合物:
    Figure 2005513083
    (式中:Rは、
    Figure 2005513083
    であり;
    は:
    H、C1−6アルキル、C3−6シクロアルキル−C0−6アルキル、Ar−C0−6アルキル、Het−C0−6アルキル、RC(O)−、RC(S)−、RSO−、ROC(O)−、R11NC(O)−、R11NC(S)−、R(R11)NSO−、
    Figure 2005513083
    Figure 2005513083
    Figure 2005513083
    ;およびRSO11NC(O)−、
    からなる群から選択され;
    は:
    H、C1−6アルキル、C3−6シクロアルキル−C0−6アルキル、Ar−C0−6アルキル、Het−C0−6アルキル、RC(O)−、RC(S)−、RSO−、ROC(O)−、R12NC(O)−、およびR12NC(S)−、
    からなる群から選択され;
    は:
    H、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−6シクロアルキル−C0−6アルキル、C2−6アルカノイル、Ar−C0−6アルキルおよびHet−C0−6アルキル、
    からなる群から選択され;
    は:
    H、C1−6アルキル、Ar−C0−6アルキル、またはHet−C0−6アルキル、
    からなる群から選択され;
    は:
    H、C1−6アルキル、C3−6シクロアルキル−C0−6アルキル、Ar−C0−6アルキル、Het−C0−6アルキル、R10C(O)−、R10C(S)−、R10SO−、R10OC(O)−、R1013NC(O)−、およびR1013NC(S)−、
    からなる群から選択され;
    は:
    H、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、HetC0−6アルキルおよびArC0−6アルキル、
    からなる群から選択され;
    は:
    1−6アルキル、C3−6シクロアルキル−C0−6アルキル、Ar−C0−6アルキル、−ArCOOH、およびHet−C0−6アルキル、
    からなる群から選択され;
    10は独立に:
    1−6アルキル、C3−6シクロアルキル−C0−6アルキル、Ar−C0−6アルキルおよびHet−C0−6アルキル、
    からなる群から選択され;
    11は:
    H、C1−6アルキル、Ar−C0−6アルキル、およびHet−C0−6アルキル、
    からなる群から選択され;
    12は:
    H、C1−6アルキル、Ar−C0−6アルキル、およびHet−C0−6アルキル、
    からなる群から選択され;
    13は:
    H、C1−6アルキル、Ar−C0−6アルキル、およびHet−C0−6アルキル、
    からなる群から選択され;
    R’は:
    H、C1−6アルキル、Ar−C0−6アルキル、およびHet−C0−6アルキル、
    からなる群から選択され;
    R’’は:H、C1−6アルキル、Ar−C0−6アルキル、またはHet−C0−6アルキル、
    からなる群から選択され;
    R’’’は:
    H、C1−6アルキル、C3−6シクロアルキル−C0−6アルキル、Ar−C0−6アルキル、およびHet−C0−6アルキル、
    からなる群から選択され;
    Zは:
    C(O)およびCH
    からなる群から選択され;
    nは1から5の整数である;)
    および医薬上許容されるその塩、水和物および溶媒和化合物。
  50. 以下の群から選択される請求項49に記載の化合物:
    ベンゾフラン−2−カルボン酸{1−[(+/−)−3−ヒドロキシ−1−(ピリジン−2−スルホニル)−アゼパン−4−イルカルバモイル]−シクロヘキシル}−アミド;
    チエノ[3,2−b]チオフェン−2−カルボン酸{1−[(+/−)−3−ヒドロキシ−1−(ピリジン−2−スルホニル)−アゼパン−4−イルカルバモイル]−シクロヘキシル}−アミド;
    ベンゾフラン−2−カルボン酸{1−[(3S,4S,7R)−3−ヒドロキシ−7−メチル−1−(ピリジン−2−スルホニル)−アゼパン−4−イルカルバモイル]−シクロヘキシル}−アミド;および、
    チエノ[3,2−b]チオフェン−2−カルボン酸{1−[(3S,4S,7R)−3−ヒドロキシ−7−メチル−1−(ピリジン−2−スルホニル)−アゼパン−4−イルカルバモイル]−シクロヘキシル}−アミド。
  51. 請求項1に記載の化合物を合成する方法であって、請求項49に記載の対応する化合物を酸化剤で酸化させてジアステレオマーの混合物として式(I)の化合物を得る工程を含む方法。
  52. 該酸化剤がDMSOおよびトリエチルアミン中のイオウトリオキシドピリジン複合体である、請求項51に記載の方法。
  53. さらに分離手段によってジアステレオマーを分離する工程を含む、請求項51に記載の方法。
  54. 該分離手段が、高圧液体クロマトグラフィー(HPLC)である、請求項53に記載の方法。
  55. さらに該ジアステレオマーを重水素化剤で重水素化する工程を含む、請求項51に記載の方法。
  56. 該重水素化剤がトリエチルアミン中のCDOD:DO(10:1)である、請求項55に記載の方法。
  57. システインプロテアーゼおよびセリンプロテアーゼからなる群から選択されるプロテアーゼの阻害用の薬物の製造における請求項1から36のいずれかに記載の化合物の使用。
  58. 該プロテアーゼがシステインプロテアーゼである請求項57に記載の使用。
  59. 該システインプロテアーゼがカテプシンKである請求項58に記載の使用。
  60. 骨減少によって特徴付けられる疾患の治療用の薬物の製造における請求項1から36のいずれかに記載の化合物の使用。
  61. 該疾患が骨粗鬆症である請求項60に記載の使用。
  62. 該疾患が歯周病である請求項60に記載の使用。
  63. 該疾患が歯肉炎である請求項60に記載の使用。
  64. 過剰な軟骨またはマトリックス分解によって特徴付けられる疾患の治療用の薬物の製造における請求項1から36のいずれかに記載の化合物の使用。
  65. 該疾患が骨関節炎である、請求項64に記載の使用。
  66. 該疾患が関節リウマチである、請求項64に記載の使用。
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