JP2005513020A - 新規化合物 - Google Patents
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Abstract
R2およびR3が複素環式環を形成するところの式(I)のピリミドンおよびピリドン化合物はLp−PLA2酵素の阻害剤であり、治療、特にアテローム性動脈硬化症の治療に有用である。
Description
本発明は、ある特定の新規なピリミドンおよびピリドン化合物、それらの製法、それらの調製に有用な中間体、それらを含有する医薬組成物および治療、特にアテローム性動脈硬化症の治療におけるそれらの使用に関する。
WO95/00649(スミスクライン・ビーチャム・パブリック・リミテッド・カンパニー)は、ホスホリパーゼA2酵素であるリポ蛋白関連ホスホリパーゼA2(Lp−PLA2)、その配列、単離および精製、該酵素をコードする単離核酸、および該酵素をコードするDNAで形質転換した組換え宿主細胞を記載している。該酵素の阻害剤について示唆されている治療用途として、アテローム性動脈硬化症、糖尿病、関節リウマチ、卒中、心筋梗塞、再灌流障害ならびに急性および慢性炎症が挙げられる。その後、同じグループはさらに、LDL−PLA2と称される、この酵素を記載する発表をしている(Tew Dら、Arteriosclar Thromb Vas Biol 1996:16;591−9)。後の特許出願(WO95/09921、イコス・コーポレイション(Icos Corporation))および関連するネイチャー(Nature)における発表(Tjoelkerら、第374巻、1995年4月6日、549)は、基本的にLp−PLA2と同じ配列を有する酵素PAF−AHを記載し、病理学上の炎症性事象を調節するための治療蛋白としての可能性のあることを示唆する。
Lp−PLA2は、低密度リポ蛋白(LDL)のその酸化型への変換の間の、ホスファチジルコリンのリゾホスファチジルコリンへの変換に関与していることが明らかにされた。該酵素は、酸化型ホスファチジルコリンのsn−2エステルを加水分解して、リゾホスファチジルコリンおよび酸化的に修飾された脂肪酸を与えることが知られている。Lp−PLA2作用の産物は共に、動脈壁内での単球由来のマクロファージ蓄積を促進する、単球走化性および内皮機能不全の誘発を含む、特に種々のプロアテローム発生活性を有する、リゾホスファチジルコリンと生物学的に活性である。したがって、Lp−PLA2酵素の阻害は、これらのマクロファージに富む病変の形成を止め(リゾホスファチジルコリンおよび酸化型の遊離脂肪酸の形成の阻害によって)、それにより、アテローム性動脈硬化症の治療に有用であると予想される。
酸化的に修飾されたLDLのリゾホスファチジルコリン含量の増加もまた、アテローム性動脈硬化症患者において観察される内皮機能不全に関与していると考えられる。したがって、Lp−PLA2の阻害剤は、この現象の治療において有益であることがわかった。Lp−PLA2阻害剤は、また、糖尿病、高血圧、狭心症ならびに虚血および再灌流後を包含する内皮機能不全を示す他の病態において有用性を見出すことができた。
酸化的に修飾されたLDLのリゾホスファチジルコリン含量の増加もまた、アテローム性動脈硬化症患者において観察される内皮機能不全に関与していると考えられる。したがって、Lp−PLA2の阻害剤は、この現象の治療において有益であることがわかった。Lp−PLA2阻害剤は、また、糖尿病、高血圧、狭心症ならびに虚血および再灌流後を包含する内皮機能不全を示す他の病態において有用性を見出すことができた。
加えて、活性化された単球、マクロファージまたはリンパ球、これら細胞型はすべてLp−PLA2を発現するので、Lp−PLA2阻害剤もまた、その細胞型が関与するいずれの障害においても一般的な用途を有しうる。かかる障害の例として乾癬が挙げられる。
さらに、Lp−PLA2阻害剤は、また、2つの有害な産物、リゾホスファチジルコリンおよび酸化的に修飾された脂肪酸を生産するためのLp−PLA2活性に関連した脂質酸化が関与するいずれかの障害において一般的な用途を有しうる。かかる状態は、上記の状態、アテローム性動脈硬化症、糖尿病、関節リウマチ、卒中、心筋梗塞、虚血、再灌流障害ならびに急性および慢性炎症を包含する。
さらに、Lp−PLA2阻害剤は、また、2つの有害な産物、リゾホスファチジルコリンおよび酸化的に修飾された脂肪酸を生産するためのLp−PLA2活性に関連した脂質酸化が関与するいずれかの障害において一般的な用途を有しうる。かかる状態は、上記の状態、アテローム性動脈硬化症、糖尿病、関節リウマチ、卒中、心筋梗塞、虚血、再灌流障害ならびに急性および慢性炎症を包含する。
特許出願WO96/12963、WO96/13484、WO96/19451、WO97/02242、WO97/217675、WO97/217676、WO96/41098およびWO97/41099(スミスクライン・ビーチャム・パブリック・リミテッド・カンパニー)は、特に、酵素Lp−PLA2の阻害剤である一連の種々の4−チオニル/スルフィニル/スルホニルアゼチジノン化合物を開示する。これらは、不可逆性のアシル化阻害剤である(Tewら、Biochemistry、37、10087、1998)。
この度、酵素Lp−PLA2の非アシル化阻害剤である、さらなるクラスの化合物が同定された。したがって、WO99/24420、WO00/10980、WO00/66566、WO00/66567およびWO00/68208(スミスクライン・ビーチャム・パブリック・リミテッド・カンパニー)は、所望により置換されていてもよい2−ベンジルチオまたは2−ベンジルオキシ置換基により代表される一連のピリミドン化合物を開示する。発明者らは、この度、ピリドン環により置換されていてもよい、ピリミドン環をヘテロサイクリル環に縮合させ、酵素Lp−PLA2の阻害剤として良好な活性を有する化合物が得られることを見出した。
この度、酵素Lp−PLA2の非アシル化阻害剤である、さらなるクラスの化合物が同定された。したがって、WO99/24420、WO00/10980、WO00/66566、WO00/66567およびWO00/68208(スミスクライン・ビーチャム・パブリック・リミテッド・カンパニー)は、所望により置換されていてもよい2−ベンジルチオまたは2−ベンジルオキシ置換基により代表される一連のピリミドン化合物を開示する。発明者らは、この度、ピリドン環により置換されていてもよい、ピリミドン環をヘテロサイクリル環に縮合させ、酵素Lp−PLA2の阻害剤として良好な活性を有する化合物が得られることを見出した。
[式中:
R1は、C(1−6)アルキル、C(1−6)アルコキシ、C(1−6)アルキルチオ、ヒドロキシ、ハロゲン、CNおよびモノないしペルフルオロ−C(1−4)アルキルから選択される、同一または異なっていてもよい、1、2、3または4個の置換基で置換されていてもよいアリール基であり;
R2およびR3は、それらが結合する環炭素原子と一緒になって、N、OおよびSから選択される、同一または異なっていてもよい、1個または2個のヘテロ原子を含有する縮合5−または6−員のヘテロサイクリル環を形成し、当該環はオキソ、ヒドロキシ、ハロゲン、OR7、COR7、COOR7、CONR9R10、SR7、NR7COR8、SO2NR9R10、NR7SO2R8ならびにヒドロキシ、ハロゲン、OR7、COR7、カルボキシ、COOR7、CONR9R10およびNR9R10から選択される1、2または3個の置換基で置換されていてもよいC(1−6)アルキルから選択される、同一または異なっていてもよい、1、2または3個の置換基で置換されていてもよく;
R1は、C(1−6)アルキル、C(1−6)アルコキシ、C(1−6)アルキルチオ、ヒドロキシ、ハロゲン、CNおよびモノないしペルフルオロ−C(1−4)アルキルから選択される、同一または異なっていてもよい、1、2、3または4個の置換基で置換されていてもよいアリール基であり;
R2およびR3は、それらが結合する環炭素原子と一緒になって、N、OおよびSから選択される、同一または異なっていてもよい、1個または2個のヘテロ原子を含有する縮合5−または6−員のヘテロサイクリル環を形成し、当該環はオキソ、ヒドロキシ、ハロゲン、OR7、COR7、COOR7、CONR9R10、SR7、NR7COR8、SO2NR9R10、NR7SO2R8ならびにヒドロキシ、ハロゲン、OR7、COR7、カルボキシ、COOR7、CONR9R10およびNR9R10から選択される1、2または3個の置換基で置換されていてもよいC(1−6)アルキルから選択される、同一または異なっていてもよい、1、2または3個の置換基で置換されていてもよく;
R4は水素、C(1−6)アルキルであり、当該基は置換されていないか、またはヒドロキシ、ハロゲン、OR7、COR7、カルボキシ、COOR7、CONR9R10、NR9R10、NR7COR8、モノ−またはジ−(ヒドロキシC(1−6)アルキル)アミノおよびN−ヒドロキシC(1−6)アルキル−N−C(1−6)アルキルアミノから選択される1、2または3個の置換基で置換されているか;または
R4はHet−C(0−4)アルキルであり、ここでHetはNを含有し、OまたはSを含有してもよい5−ないし7−員のヘテロサイクリル環、例えば、ピペリジン−4−イル、ピロリジン−3−イルであり、その環中のNはCOR7、COOR7、CONR9R10またはヒドロキシ、ハロゲン、OR7、COR7、カルボキシ、COOR7、CONR9R10およびNR9R10から選択される1、2または3個の置換基で置換されていてもよいC(1−6)アルキルで置換されていてもよく;
R5は、C(1−6)アルキル、C(1−6)アルコキシ、C(1−6)アルキルチオ、アリールC(1−6)アルコキシ、ヒドロキシ、ハロゲン、CN、COR7、カルボキシ、COOR7、NR7COR8、CONR9R10、SO2NR9R10、NR7SO2R8、NR9R10、モノないしペルフルオロ−C(1−4)アルキルおよびモノないしペルフルオロ−C(1−4)アルコキシから選択される、同一または異なっていてもよい、1、2、3または4個の置換基で置換されていてもよいアリールまたはヘテロアリール環であり;
R4はHet−C(0−4)アルキルであり、ここでHetはNを含有し、OまたはSを含有してもよい5−ないし7−員のヘテロサイクリル環、例えば、ピペリジン−4−イル、ピロリジン−3−イルであり、その環中のNはCOR7、COOR7、CONR9R10またはヒドロキシ、ハロゲン、OR7、COR7、カルボキシ、COOR7、CONR9R10およびNR9R10から選択される1、2または3個の置換基で置換されていてもよいC(1−6)アルキルで置換されていてもよく;
R5は、C(1−6)アルキル、C(1−6)アルコキシ、C(1−6)アルキルチオ、アリールC(1−6)アルコキシ、ヒドロキシ、ハロゲン、CN、COR7、カルボキシ、COOR7、NR7COR8、CONR9R10、SO2NR9R10、NR7SO2R8、NR9R10、モノないしペルフルオロ−C(1−4)アルキルおよびモノないしペルフルオロ−C(1−4)アルコキシから選択される、同一または異なっていてもよい、1、2、3または4個の置換基で置換されていてもよいアリールまたはヘテロアリール環であり;
R6もまた、C(1−18)アルキル、C(1−18)アルコキシ、C(1−6)アルキルチオ、C(1−6)アルキルスルホニル、アリールC(1−6)アルコキシ、ヒドロキシ、ハロゲン、CN、COR7、カルボキシ、COOR7、CONR9R10、NR7COR8、SO2NR9R10、NR7SO2R8、NR9R10、モノないしペルフルオロ−C(1−4)アルキルおよびモノないしペルフルオロ−C(1−4)アルコキシまたはC(5−10)アルキルから選択される、同一または異なっていてもよい、1、2、3または4個の置換基で置換されていてもよいアリールまたはヘテロアリール環であり;
R7およびR8は、独立して、水素またはC(1−12)アルキル、例えばC(1−4)アルキル(例えば メチルまたはエチル)であり;
R9およびR10は、同一または異なっていてもよく、各々、水素またはC(1−12)アルキルから選択されるか、またはR9およびR10は、それらが結合する窒素と一緒になって酸素、窒素および硫黄から選択される1個またはそれ以上のさらなるヘテロ原子を含有してもよく、ヒドロキシ、オキソ、C(1−4)アルキル、C(1−4)アルキルカルボキシ、アリール、例えばフェニル、またはアラルキル、例えばベンジルから選択される1個または2個の置換基で置換されていてもよい5−ないし7−員環、例えばモルホリンまたはピペラジンを形成し;
Xは、メチルおよびエチル、CH=CHまたは(CH2)nS(ここで、nは1、2または3である)から選択される、1、2または3個の置換基で置換されていてもよいC(2−4)アルキレンであり;および
YはCHまたはNを意味する]
で示される化合物を提供する。
R7およびR8は、独立して、水素またはC(1−12)アルキル、例えばC(1−4)アルキル(例えば メチルまたはエチル)であり;
R9およびR10は、同一または異なっていてもよく、各々、水素またはC(1−12)アルキルから選択されるか、またはR9およびR10は、それらが結合する窒素と一緒になって酸素、窒素および硫黄から選択される1個またはそれ以上のさらなるヘテロ原子を含有してもよく、ヒドロキシ、オキソ、C(1−4)アルキル、C(1−4)アルキルカルボキシ、アリール、例えばフェニル、またはアラルキル、例えばベンジルから選択される1個または2個の置換基で置換されていてもよい5−ないし7−員環、例えばモルホリンまたはピペラジンを形成し;
Xは、メチルおよびエチル、CH=CHまたは(CH2)nS(ここで、nは1、2または3である)から選択される、1、2または3個の置換基で置換されていてもよいC(2−4)アルキレンであり;および
YはCHまたはNを意味する]
で示される化合物を提供する。
一の態様において、R1のアリール基はフェニルまたはナフチルである。好ましくは、R1はハロゲン、C(1−6)アルキル、トリフルオロメチル、C(1−6)アルコキシで、好ましくは1ないし3個のフルオロ、より好ましくは2,3−ジフルオロで置換されていてもよいフェニルである。
もう一つ別の態様において、R2およびR3はそれらが結合する環炭素原子と一緒になって1個の硫黄原子、1個の窒素原子または1個の酸素原子を含有する縮合5−または6−員のヘテロサイクリル環、特に縮合5−員ヘテロサイクリル環を形成してもよい。
もう一つ別の態様において、R4は水素、メチル、2−(ジエチルアミノ)エチル、2−(ピペリジン−1−イル)エチル、2−(ピロリジン−1−イル)エチル、1−メチル−ピペリジニル、1−エチル−ピペリジン−4−イル、1−エチル−ピロリジン−2−イルメチルまたは1−(2−メトキシエチル)ピペリジン−4−イルであってもよい。好ましくは、R4は2−(ジエチルアミノ)エチル、1−エチル−ピペリジン−4−イルまたは1−(2−メトキシエチル)ピペリジン−4−イルである。
もう一つ別の態様において、R2およびR3はそれらが結合する環炭素原子と一緒になって1個の硫黄原子、1個の窒素原子または1個の酸素原子を含有する縮合5−または6−員のヘテロサイクリル環、特に縮合5−員ヘテロサイクリル環を形成してもよい。
もう一つ別の態様において、R4は水素、メチル、2−(ジエチルアミノ)エチル、2−(ピペリジン−1−イル)エチル、2−(ピロリジン−1−イル)エチル、1−メチル−ピペリジニル、1−エチル−ピペリジン−4−イル、1−エチル−ピロリジン−2−イルメチルまたは1−(2−メトキシエチル)ピペリジン−4−イルであってもよい。好ましくは、R4は2−(ジエチルアミノ)エチル、1−エチル−ピペリジン−4−イルまたは1−(2−メトキシエチル)ピペリジン−4−イルである。
もう一つ別の態様において、R5はフェニルまたはピリジルであってもよい。好ましくは、R5はフェニルである。
もう一つ別の態様において、R6は4−位にてハロゲンまたはトリフルオロメチルで、あるいはエチルで置換されていてもよいフェニルであってもよい。好ましくは、R6は4−位にてトリフルオロメチルで置換されたフェニルである。
好ましくは、R5およびR6は一緒になって4−(フェニル)フェニルまたは2−(フェニル)ピリジニル置換基を形成してもよく、そのうちの遠く離れたフェニル環はハロゲンまたはトリフルオロメチルで、好ましくは4−位で置換されていてもよい。
好ましくは、XはC(2−4)アルキレン、より好ましくはC(2−3)アルキレン、最も好ましくは(CH2)2である。
好ましくは、YはNである。
もう一つ別の態様において、R6は4−位にてハロゲンまたはトリフルオロメチルで、あるいはエチルで置換されていてもよいフェニルであってもよい。好ましくは、R6は4−位にてトリフルオロメチルで置換されたフェニルである。
好ましくは、R5およびR6は一緒になって4−(フェニル)フェニルまたは2−(フェニル)ピリジニル置換基を形成してもよく、そのうちの遠く離れたフェニル環はハロゲンまたはトリフルオロメチルで、好ましくは4−位で置換されていてもよい。
好ましくは、XはC(2−4)アルキレン、より好ましくはC(2−3)アルキレン、最も好ましくは(CH2)2である。
好ましくは、YはNである。
本発明の化合物は立体異性体を形成しうるように1個またはそれ以上のキラル中心を含んでいてもよいことが理解されよう。本発明は、実質的に他の立体異性体を含まないように(すなわち純粋であるように)単離された個々の立体異性体として、あるいはラセミ修飾体を含むその混合物として、幾何異性体および光学異性体(例えば、ジアステレオマーおよびエナンチオマー)を含む、式(I)の化合物のあらゆる立体異性体を包含する。実質的に他の立体異性体を含まないように(すなわち純粋であるように)単離された個々の立体異性体は、他の立体異性体が10%より少なく、好ましくは1%より少なく、特に0.1%より少なく存在するように単離されることが好ましいであろう。
式(I)のある特定の化合物は数種の互変異性体の一の形態にて存在してもよい。本発明は、個々の互変異性体として、あるいはその混合物として、式(I)の化合物のあらゆる互変異性体を包含することが理解されよう。
式(I)のある特定の化合物は数種の互変異性体の一の形態にて存在してもよい。本発明は、個々の互変異性体として、あるいはその混合物として、式(I)の化合物のあらゆる互変異性体を包含することが理解されよう。
いくつかの例において、本発明の化合物は、置換基としてアミノ基のような塩基性官能基を包含しうることは明らかであろう。かかる塩基性官能基は酸付加塩、特に医薬上許容される塩を形成するために使用されうる。医薬上許容される塩は、Berge、BighleyおよびMonkhouse、J.Pharm.Sci.、1977、66、1−19によって記載されるものを包含する。かかる塩は、無機および有機酸から形成されうる。その代表例は、マレイン酸、フマル酸、安息香酸、アスコルビン酸、パーモ酸、コハク酸、ビスメチレンサリチル酸、メタンスルホン酸、エタンジスルホン酸、酢酸、プロピオン酸、酒石酸、サリチル酸、クエン酸、グルコン酸、アスパラギン酸、ステアリン酸、パルミチン酸、イタコン酸、グリコール酸、p−アミノ安息香酸、グルタミン酸、タウロコール酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、塩酸、臭化水素酸、硫酸、シクロヘキシルスルファミン酸、リン酸および硝酸を包含する。
いくつかの例において、本発明の化合物は、置換基としてカルボキシ基を包含しうることは明らかであろう。かかるカルボキシ基は、塩、特に医薬上許容される塩を形成するために使用されうる。医薬上許容される塩は、Berge、BighleyおよびMonkhouse、J.Pharm.Sci.、1977、66、1−19によって記載されるものを包含する。好ましい塩は、ナトリウムおよびカリウム塩のようなアルカリ金属塩を包含する。
いくつかの例において、本発明の化合物は、置換基としてカルボキシ基を包含しうることは明らかであろう。かかるカルボキシ基は、塩、特に医薬上許容される塩を形成するために使用されうる。医薬上許容される塩は、Berge、BighleyおよびMonkhouse、J.Pharm.Sci.、1977、66、1−19によって記載されるものを包含する。好ましい塩は、ナトリウムおよびカリウム塩のようなアルカリ金属塩を包含する。
本明細書で使用される場合、「アルキル」なる語および「アルコキシ」などの同様の用語は、全ての直鎖および分枝鎖異性体を包含する。その代表例は、メチル、エチル、n−プロピル、iso−プロピル、n−ブチル、sec−ブチル、iso−ブチル、t−ブチル、n−ペンチルおよびn−ヘキシルを包含する。
本明細書で使用される場合、「アリール」なる語は、特記しない限り、10個までの炭素原子をその環系に含有する単環式または二環式芳香族環系、例えば、フェニルまたはナフチルをいう。
本明細書で使用される場合、「ヘテロアリール」なる語は、酸素、窒素および硫黄から選択される4個まで、好ましくは1または2個のヘテロ原子を含む単環式または二環式ヘテロ芳香族環系をいう。各環は、4ないし7個、好ましくは5または6個の環原子を有していてもよい。二環式ヘテロ芳香族環系は炭素環を包含しうる。
本明細書で使用される場合、「ハロゲン」および「ハロ」なる語は、フッ素、塩素、臭素およびヨウ素ならびに各々、フルオロ、クロロ、ブロモおよびヨードを包含する。
本明細書で使用される場合、「アリール」なる語は、特記しない限り、10個までの炭素原子をその環系に含有する単環式または二環式芳香族環系、例えば、フェニルまたはナフチルをいう。
本明細書で使用される場合、「ヘテロアリール」なる語は、酸素、窒素および硫黄から選択される4個まで、好ましくは1または2個のヘテロ原子を含む単環式または二環式ヘテロ芳香族環系をいう。各環は、4ないし7個、好ましくは5または6個の環原子を有していてもよい。二環式ヘテロ芳香族環系は炭素環を包含しうる。
本明細書で使用される場合、「ハロゲン」および「ハロ」なる語は、フッ素、塩素、臭素およびヨウ素ならびに各々、フルオロ、クロロ、ブロモおよびヨードを包含する。
本明細書にて用いる場合、「ヘテロサイクリル」は1個または2個のヘテロ原子を含む芳香族でない環をいう。
本発明が上記した置換基のあらゆる組み合わせを含むことも理解されるべきである。
式(I)の代表的化合物は、N−(2−ジエチルアミノエチル)−2−(2−(2,3−ジフルオロフェニル)エチル)−4−オキソ−5,7−ジヒドロ−4H−チエノ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)−N−4−(4−トリフルオロメチルフェニル)ベンジル)アセトアミドまたはその医薬上許容される塩、特に酒石酸水素塩である。
本発明が上記した置換基のあらゆる組み合わせを含むことも理解されるべきである。
式(I)の代表的化合物は、N−(2−ジエチルアミノエチル)−2−(2−(2,3−ジフルオロフェニル)エチル)−4−オキソ−5,7−ジヒドロ−4H−チエノ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)−N−4−(4−トリフルオロメチルフェニル)ベンジル)アセトアミドまたはその医薬上許容される塩、特に酒石酸水素塩である。
本発明の化合物、特に式(I)の化合物は医薬組成物における使用が意図されるので、それらは各々、実質的に純粋な形態で、例えば、少なくとも50%純度で、より適当には少なくとも75%純度および好ましくは少なくとも95%純度(%はwt/wtに基づく)で提供されることが理解されよう。式(I)の化合物の不純な調製物を医薬組成物において使用されるより純粋な形態を調製するために使用してもよい。本発明の中間化合物の純度はあまり重要ではないが、式(I)の化合物に関するのと同様に、実質的に純粋な形態が好ましいことは容易に理解されよう。好ましくは、可能である限り、本発明の化合物は結晶形態で得られる。
本発明の化合物のいくつかが結晶化が可能であるか、または有機溶媒から再結晶される場合、結晶化の溶媒が結晶生成物中に存在していてもよい。本発明は、かかる溶媒和物をその範囲内に包含する。同様に、本発明の化合物のいくつかは、水を含有する溶媒から結晶化または再結晶されてもよい。かかる場合、水和の水が形成されうる。本発明は、化学量論量の水和物ならびに凍結乾燥のような過程によって生産されうる可変量の水を含有する化合物をその範囲内に包含する。加えて、異なる結晶化条件は、異なる多形態の形態の結晶生成物の形成をもたらしうる。本発明は、全ての多形態の形態の式(I)の化合物をその範囲内に包含する。
本発明の化合物のいくつかが結晶化が可能であるか、または有機溶媒から再結晶される場合、結晶化の溶媒が結晶生成物中に存在していてもよい。本発明は、かかる溶媒和物をその範囲内に包含する。同様に、本発明の化合物のいくつかは、水を含有する溶媒から結晶化または再結晶されてもよい。かかる場合、水和の水が形成されうる。本発明は、化学量論量の水和物ならびに凍結乾燥のような過程によって生産されうる可変量の水を含有する化合物をその範囲内に包含する。加えて、異なる結晶化条件は、異なる多形態の形態の結晶生成物の形成をもたらしうる。本発明は、全ての多形態の形態の式(I)の化合物をその範囲内に包含する。
本発明の化合物は、酵素リポ蛋白関連ホスホリパーゼA2(Lp−PLA2)の阻害剤であり、それ自体、治療、特にアテローム性動脈硬化症の治療に有用であることが予想される。したがって、さらなる態様において、本発明は、治療に有用な式(I)の化合物を提供する。
式(I)の化合物は、Lp−PLA2によるリゾホスファチジルコリン生産の阻害剤であり、したがって、内皮機能不全が関与するいずれかの障害、例えば、アテローム性動脈硬化症、糖尿病、高血圧、狭心症ならびに虚血および再灌流後において一般的な用途を有する。加えて、式(I)の化合物は、酵素活性と関連した脂質酸化が関与するいずれかの障害、例えば、アテローム性動脈硬化症および糖尿病などの症状に加えて、関節リウマチ、卒中、アルツハイマー病などの脳の炎症、心筋梗塞、再灌流障害、敗血症ならびに急性および慢性炎症などの他の症状において一般的な用途を有しうる。
さらなる用途として、活性化された単球、マクロファージまたはリンパ球が関与する、これらすべての細胞型がLp−PLA2を発現するため、いずれの障害も挙げられる。このような障害の例として乾癬が挙げられる。
式(I)の化合物は、Lp−PLA2によるリゾホスファチジルコリン生産の阻害剤であり、したがって、内皮機能不全が関与するいずれかの障害、例えば、アテローム性動脈硬化症、糖尿病、高血圧、狭心症ならびに虚血および再灌流後において一般的な用途を有する。加えて、式(I)の化合物は、酵素活性と関連した脂質酸化が関与するいずれかの障害、例えば、アテローム性動脈硬化症および糖尿病などの症状に加えて、関節リウマチ、卒中、アルツハイマー病などの脳の炎症、心筋梗塞、再灌流障害、敗血症ならびに急性および慢性炎症などの他の症状において一般的な用途を有しうる。
さらなる用途として、活性化された単球、マクロファージまたはリンパ球が関与する、これらすべての細胞型がLp−PLA2を発現するため、いずれの障害も挙げられる。このような障害の例として乾癬が挙げられる。
したがって、さらなる態様において、本発明は、酵素Lp−PLA2の活性に関連する病態を治療する方法であって、治療上有効量の該酵素の阻害剤を用いてその必要のある患者を治療することを含む方法を提供する。該病態は、単球、マクロファージまたはリンパ球の増加状況;リゾホスファチジルコリンおよび酸化型遊離脂肪酸の形成;Lp−PLA2活性と関連した脂質酸化;虚血および再灌流;または内皮機能不全と関連しうる。
本発明の化合物はまた、抗−高脂血症、抗−アテローム性動脈硬化症、抗−糖尿病、抗−アンギナ、抗−炎症または抗−高血圧剤あるいはLp(a)を低下させる薬剤と組み合わせて上記の病態の治療に有用でありうる。上記の例は、スタチンなどのコレステロール合成阻害剤、プロブコールなどの抗−酸化剤、インスリン感作剤、カルシウムチャネルアンタゴニスト、およびNSAIDのような抗−炎症薬を包含する。Lp(a)を低下させるための薬剤の例は、WO97/02037、WO98/28310、WO98/28311およびWO98/28312(Symphar SAおよびSmithKline Beecham)に記載されるアミノホスホネートを包含する。
本発明の化合物はまた、抗−高脂血症、抗−アテローム性動脈硬化症、抗−糖尿病、抗−アンギナ、抗−炎症または抗−高血圧剤あるいはLp(a)を低下させる薬剤と組み合わせて上記の病態の治療に有用でありうる。上記の例は、スタチンなどのコレステロール合成阻害剤、プロブコールなどの抗−酸化剤、インスリン感作剤、カルシウムチャネルアンタゴニスト、およびNSAIDのような抗−炎症薬を包含する。Lp(a)を低下させるための薬剤の例は、WO97/02037、WO98/28310、WO98/28311およびWO98/28312(Symphar SAおよびSmithKline Beecham)に記載されるアミノホスホネートを包含する。
好ましい組み合わせ治療は本発明の化合物とスタチンを用いるものであろう。スタチンは周知のコレステロール低下剤であり、アトルバスタチン(atorvastatin)、シンバルスタチン(simvarstatin)、プラバスタチン(pravastatin)、セリバスタチン(cerivastatin)、フルバスタチン(fluvastatin)、ロバスタチン(lovastatin)およびZD4522(S−4522とも呼ばれる、ロスバスタチン(rosuvastatin)、Astra Zeneca)を包含する。2つの薬剤は、実質的に同時または異なる時間に、内科医の指示にしたがって投与される。
冠動脈心疾患は糖尿病の主たる死因であるので、さらに好ましい組み合わせ治療は、本発明の化合物および抗−糖尿病剤またはインスリン感作剤の使用であろう。該クラス内で、本発明の化合物と一緒に使用するのに好ましい化合物は、PPARガンマアクチベーター、例えば、G1262570(Glaxo Wellcome)およびロジグリタゾン(rosiglitazone)(Avandia, SmithKline Beecham)、トログリタゾン(troglitazone)およびピオグリタゾン(pioglitazone)などのグリタゾン種の化合物を包含する。
冠動脈心疾患は糖尿病の主たる死因であるので、さらに好ましい組み合わせ治療は、本発明の化合物および抗−糖尿病剤またはインスリン感作剤の使用であろう。該クラス内で、本発明の化合物と一緒に使用するのに好ましい化合物は、PPARガンマアクチベーター、例えば、G1262570(Glaxo Wellcome)およびロジグリタゾン(rosiglitazone)(Avandia, SmithKline Beecham)、トログリタゾン(troglitazone)およびピオグリタゾン(pioglitazone)などのグリタゾン種の化合物を包含する。
治療用途において、本発明の化合物は、通常、標準的な医薬組成物において投与される。したがって、本発明は、さらなる態様において、式(I)の化合物および医薬上許容される担体、所望により1種またはそれ以上のスタチンまたは抗糖尿病薬などの他の治療薬を含む医薬組成物を提供する。
適当な医薬組成物は、経口または非経口投与に適合したもの、あるいは坐剤としてのものを包含する。
適当な医薬組成物は、経口または非経口投与に適合したもの、あるいは坐剤としてのものを包含する。
経口投与される場合に活性である式(I)の化合物は、液体、例えば、シロップ、懸濁液またはエマルジョン、錠剤、カプセルおよびロゼンジとして処方できる。液体処方は、一般に、化合物または医薬上許容される塩の懸濁化剤、保存料、フレーバーもしくは着色料を含有する適当な液体担体、例えば、エタノール、グリセリン、非水性溶媒、例えば、ポリエチレングリコール、油、または水中における懸濁液または溶液よりなるであろう。錠剤形態の組成物は、固体処方の調製に慣例的に使用されるいずれかの適当な医薬担体を用いて調製できる。かかる担体の例は、ステアリン酸マグネシウム、デンプン、ラクトース、シュークロースおよびセルロースを包含する。カプセルの形態の組成物は、慣例的なカプセル化手法を用いて調製できる。例えば、活性材料を含有するペレットは標準的な担体を用いて調製でき、次いで、ハードゼラチンカプセルに充填する;別法としては、いずれかの適当な医薬担体、例えば、水性ガム、セルロース、珪酸塩または油を用いて分散液または懸濁液を調製し、次いで、分散液または懸濁液をソフトゼラチンカプセルに充填する。典型的な非経口組成物は、式(I)の化合物の滅菌水性担体または非経口で許容される油、例えば、ポリエチレングリコール、ポリビニルピロリドン、レシチン、アラキス油またはゴマ油中における溶液または懸濁液よりなる。別法として、溶液を凍結乾燥し、ついで、投与の直前に適当な溶媒を用いて復元できる。典型的な坐剤処方は、この方法で投与する場合に活性な式(I)の化合物を結合剤および/または滑剤、例えば、重合グリコール、ゼラチンまたはカカオバターまたは他の低融点植物油または合成ワックスまたは脂肪と共に含む。
好ましくは、組成物は錠剤またはカプセルのような単位投与形態である。経口投与のための各投与単位は、好ましくは、1〜500mg(非経口投与の場合、好ましくは0.1〜25mgを含有する)の式(I)の化合物を含有する。成人患者のための1日の投与計画は、例えば、1mg〜1000mg、好ましくは1mg〜500mgの式(I)の化合物の経口投与量、または0.1mg〜100mg、好ましくは0.1mg〜25mgの式(I)の化合物の静脈内、皮下または筋内投与量であってもよく、該化合物は1日につき1〜4回投与される。適当には、化合物は連続的な治療、例えば、1週間以上の期間で投与されるであろう。
第1の方法(A)によれば、式(I)の化合物は、式(II):
[式中、X、Y、R1、R2およびR3は上記と同意義である]
で示される酸化合物を、式(III):
R6−R5−CH2NHR4 (III)
[式中、R4、R5およびR6は上記と同意義である]
で示されるアミン化合物と、アミド形成条件下で反応させることで調製することができる。
で示される酸化合物を、式(III):
R6−R5−CH2NHR4 (III)
[式中、R4、R5およびR6は上記と同意義である]
で示されるアミン化合物と、アミド形成条件下で反応させることで調製することができる。
適当なアミド形成条件は当該分野にて周知であり、式(II)の酸を式(III)のアミンと1−(3−ジメチル−アミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド(DEC)などのカップリング剤の存在下で反応させることを含む。
式(II)の化合物は、式(IV):
[式中、X、Y、R1、R2およびR3は上記と同意義である]
で示される置換されていない対応化合物を、式(V):
LCH2CO2R11 (V)
[式中、Lはトリフルオロメタンスルホナートまたはハロ、例えば、クロロ、ブロモまたはヨードなどの脱離基であり、R11はC(1−6)アルキル、例えばエチルまたはt−ブチルを意味する]
で示される化合物と、三級アミン、例えばジ−イソプロピルエチルアミンなどの塩基の存在下で反応させ、式(VI):
[式中、X、Y、R1、R2、R3およびR11は上記と同意義である]
で示されるエステル中間体を形成させ、その後、脱エステル化剤、例えば、トリフルオロ酢酸t−ブチルと反応させることでR11を除去することで容易に調製することができる。
で示される置換されていない対応化合物を、式(V):
LCH2CO2R11 (V)
[式中、Lはトリフルオロメタンスルホナートまたはハロ、例えば、クロロ、ブロモまたはヨードなどの脱離基であり、R11はC(1−6)アルキル、例えばエチルまたはt−ブチルを意味する]
で示される化合物と、三級アミン、例えばジ−イソプロピルエチルアミンなどの塩基の存在下で反応させ、式(VI):
で示されるエステル中間体を形成させ、その後、脱エステル化剤、例えば、トリフルオロ酢酸t−ブチルと反応させることでR11を除去することで容易に調製することができる。
R11の除去は、式(II)の酸またはその塩、例えば、ナトリウム塩を単離するか、あるいは式(II)の酸またはその塩をエステル中間体(VI)から形成させ、式(III)のアミンと反応するように、別の工程として行うことができることが分かるであろう。
さらなる方法Bによれば、式(I)の化合物は、(a)式(VI)の化合物を脱エステル化剤と反応させて式(II)の化合物を形成させ、(b)式(II)の化合物を式(III)のアミンとアミド形成条件の下で反応させて調製しうる。
さらなる態様において、方法Bは、前工程(a’)として、式(IV)の化合物を式(V)の化合物と反応させ、工程(a)の脱エステル化剤と反応させる前に単離する必要のない、エステル中間体(VI)を形成させることを含む。
YがNである場合、式(IV)のピリミドンは、アミジンおよび1,3−ジカルボニル化合物を用いる標準的ピリミドン合成に適合させ、つづいて式(VII):
[式中、R1およびXは上記と同意義である]
アミジンを、好ましくはその塩、例えば塩酸塩を、式(VIII):
[式中、R2およびR3は上記と同意義である]
で示される化合物と、反応させることにより容易に調製することができる。
さらなる態様において、方法Bは、前工程(a’)として、式(IV)の化合物を式(V)の化合物と反応させ、工程(a)の脱エステル化剤と反応させる前に単離する必要のない、エステル中間体(VI)を形成させることを含む。
YがNである場合、式(IV)のピリミドンは、アミジンおよび1,3−ジカルボニル化合物を用いる標準的ピリミドン合成に適合させ、つづいて式(VII):
アミジンを、好ましくはその塩、例えば塩酸塩を、式(VIII):
で示される化合物と、反応させることにより容易に調製することができる。
別法として、Xが(CH2)nSであるピリミドンの場合、その中間体の式(IV)の化合物は、式(VIII)の化合物をナトリウムエトキシド(ナトリウムとエタノールから系内にて生成することが好ましい)の存在下でチオ尿素と反応させ、つづいてR1L(R1およびLは上記と同意義である)を用いてアルキル化することにより形成することができる。アルキル化反応の条件は、典型的には、チオエーテル形成条件を包含する。有利には、該反応は、ナトリウムエトキシドまたは炭酸カリウムなどの塩基の存在下、好ましくはエタノールまたはジメチルホルムアミドなどの溶媒中で、あるいはジイソプロピルエチルアミンなどの二級または三級アミン塩基の存在下、ジクロロメタンなどの溶媒中で行われる。
スキームについて、エステル(VI)は、通常、R11が上記と同意義である(V)、例えば、(V)はブロモ酢酸t−ブチルまたはブロモ酢酸エチルである、を、塩基、例えばBuLi/THFまたはジイソプロピルエチルアミン/ジクロロメタンの存在下で用いて(IV)をN−アルキル化に付すことにより調製される(工程c)。
XがCH2Sである場合、R1X置換基を、ピリジン(X)上の脱離基L2(例えば、Cl)と置換することにより(工程e)導入し、2−置換ピリジン(IX)を得ることが好ましい。(IX)の4−ピリドン(IV)への変換は4−酸素(例えば、水性エタノール中にあり、R12がアリルである場合、(Ph3P)3RhClを用いる)(工程d)を脱保護することにより行われる。
ピリジン(X)は工程(i)、(h)、(g)および(f)で調製することができる。この場合:
(f)(XI)を、DMF中、R12OH(XII)(ここに、R12は、例えばC(1−6)アルキルまたはアリルである)および水素化ナトリウムと反応させ;
(g)(XIII)をオキシ塩化リンと反応させ;
(h)(XIV)を水性HClと加熱しながら反応させ;
(i)(XV)を、アルコール中、マロン酸ジ低級アルキルおよびナトリウムアルコキシドと反応させる(ここに、R13はC(1−6)アルキル、典型的には、R13=Et)。
R1− CH2SH(XIX)は、典型的には、対応する臭化アルキル:R1−CH2Brから形成される、チオアセタートから調製される。
XがCH2Sである場合、R1X置換基を、ピリジン(X)上の脱離基L2(例えば、Cl)と置換することにより(工程e)導入し、2−置換ピリジン(IX)を得ることが好ましい。(IX)の4−ピリドン(IV)への変換は4−酸素(例えば、水性エタノール中にあり、R12がアリルである場合、(Ph3P)3RhClを用いる)(工程d)を脱保護することにより行われる。
ピリジン(X)は工程(i)、(h)、(g)および(f)で調製することができる。この場合:
(f)(XI)を、DMF中、R12OH(XII)(ここに、R12は、例えばC(1−6)アルキルまたはアリルである)および水素化ナトリウムと反応させ;
(g)(XIII)をオキシ塩化リンと反応させ;
(h)(XIV)を水性HClと加熱しながら反応させ;
(i)(XV)を、アルコール中、マロン酸ジ低級アルキルおよびナトリウムアルコキシドと反応させる(ここに、R13はC(1−6)アルキル、典型的には、R13=Et)。
R1− CH2SH(XIX)は、典型的には、対応する臭化アルキル:R1−CH2Brから形成される、チオアセタートから調製される。
Xがアルキレンである場合、工程(j)および(k)(中間体(XVI)、(XVII)、(XVIII))を用いることが好ましく、この場合、中間体(XVI)(R14=C(1−6)アルキル)から、R14=tBuである場合にはジフェニルエーテル中で加熱することにより3−エステル基を除去する(工程j)。塩基(NaH)とDMF中で反応させることにより2,6−ジオキソ−1,3−オキサジン(XVIII)およびエステル(XVIII)から中間体(XVI)を形成する。
式(I)の化合物は、従来の相互変換操作を用いて、式(I)の他の化合物から調製してもよいことが分かるであろう。かくして、式(I)のもう一つ別の化合物を相互変換することにより式(I)の化合物の調製方法(方法c)は本発明のさらなる態様を構成する。
式(I)の化合物の調製において用いられる中間体の保護誘導体を使用することが望ましいことは当業者であれば理解するであろう。すなわち、上記した方法は所望の化合物を得るのに中間工程または最終工程として脱保護処理を必要とする。かくして、他の工程(D)によれば、式(I)の化合物は、式(I)の化合物の保護誘導体を、その存在する保護基または基を除去するための反応に付すことにより調製することができる。この方法も本発明のさらなる態様を形成する。
式(I)の化合物の調製において用いられる中間体の保護誘導体を使用することが望ましいことは当業者であれば理解するであろう。すなわち、上記した方法は所望の化合物を得るのに中間工程または最終工程として脱保護処理を必要とする。かくして、他の工程(D)によれば、式(I)の化合物は、式(I)の化合物の保護誘導体を、その存在する保護基または基を除去するための反応に付すことにより調製することができる。この方法も本発明のさらなる態様を形成する。
官能基の保護および脱保護は一般的手段を用いて行うことができる。かくして、ヒドロキシル基は、例えば、Protective Groups in Organic Chemistry、J.F.W.McOmie編(Olenum Press、1973)またはProtective Groups in Organic Synthesis by Theodora W.Green(John WileyおよびSons、1991)に記載の通常のヒドロキシル保護基を用いて保護することができる。
適当なヒドロキシル保護基の例は、アルキル(例えば、t−ブチルまたはメトキシメチル)、アラルキル(例えば、ベンジル、ジフェニルメチルまたはトリフェニルメチル)、テトラヒドロピラニルなどのヘテロサイクリック基、アシル(例えば、アセチルまたはベンゾイル)およびトリアルキルシリル(例えば、t−ブチルジメチルシリル)などのシリル基から選択される基を包含する。ヒドロキシル保護基は通常の技法を用いて除去することができる。かくして、例えば、アルキル、シリル、アシルおよびヘテロサイクリック基は加溶媒分解、例えば、酸性または塩基性条件下の加水分解により除去することができる。トリフェニルメチルなどのアラルキル基も同様に加溶媒分解、例えば、酸性条件下の加水分解により除去することができる。ベンジルなどのアラルキル基は炭素上パラジウムなどの貴金属触媒の存在下で水素添加分解に付すことで切断することができる。
(実施例)
次に実施例を用いて本発明を説明する。
実施例1 N−(2−ジエチルアミノエチル)−2−(2−(2,3−ジフルオロフェニル)エチル)−4−オキソ−5,7−ジヒドロ−4H−チエノ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)−N−4−(4−トリフルオロメチルフェニル)ベンジル)アセトアミド酒石酸水素塩
2−(2−(2,3−ジフルオロフェニル)エチル)−5,7−ジヒドロ−1H−チエノ[3,4−d]ピリミジン−4−オン
次に実施例を用いて本発明を説明する。
実施例1 N−(2−ジエチルアミノエチル)−2−(2−(2,3−ジフルオロフェニル)エチル)−4−オキソ−5,7−ジヒドロ−4H−チエノ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)−N−4−(4−トリフルオロメチルフェニル)ベンジル)アセトアミド酒石酸水素塩
2−(2−(2,3−ジフルオロフェニル)エチル)−5,7−ジヒドロ−1H−チエノ[3,4−d]ピリミジン−4−オン
3−(2,3−ジフルオロフェニル)−プロピオンアミジン塩酸塩(0.627g、2.84ミリモル)(アンドリュース(Andrews)ら、Mol.Cryst.Liq.Cryst.1985、123、257−270の一般的操作に従って調製)のエタノール(10ml)中溶液に、水素化ナトリウム(0.12g、3ミリモル、パラフィン中60%)を少しずつ添加した。15分間攪拌した後、メチル−4−オキソ−テトラヒドロチエニル−3−カルボキシラート(0.45g、2.8ミリモル)(Maybridge Chemical Co. Ltd.)を加え、その溶液を還流温度で18時間加熱した。該溶液を放冷させ、ついで濃縮し、残渣をジクロロメタン、つづいて酢酸エチルで溶出するシリカゲル上のクロマトグラフィーに付し、標記化合物をクリーム色固体として得た(0.379g、45%)。1H−NMR(d6−DMSO):δ 2.85(2H,t)、3.05(2H,t)、3.92(2H,br)、4.08(2H,br)、7.11(2H,m)、7.3(1H,m)、12.6(1H,brs)。MS(APCI+)測定値(M+1)=295;C14H12F2N2OSとしての計算値294
2−(2−(2,3−ジフルオロフェニル)エチル)−5,7−ジヒドロ−1H−チエノ[3,4−d]ピリミジン−4−オン(0.7g、2.38ミリモル)、ブロモ酢酸エチル(1.19g、7.14ミリモル)およびジイソプロピルエチルアミン(1.24ml、7.14ミリモル)のジクロロメタン(15ml)中溶液を5日間攪拌し、2M塩酸溶液で洗浄し、ついで乾燥(MgSO4)させて濃縮した。残渣をジクロロメタンからジクロロメタン/エーテル(4:1)の勾配で溶出するシリカ上のクロマトグラフィーに付し、標記化合物(0.10g、11%)を得た。1H−NMR(d6−DMSO):δ 1.23(3H,t)、2.35(1H,t)、2.78(1H,t)、2.9−3.1(2H,m)、3.92(1H,br)、4.1−4.3(6H,brm)、5.07(2H,s)、7.2(3H,m)。MS(APCI+)測定値(M+1)=381;C18H18F2N2O3Sとしての計算値380
(2−(2−(2,3−ジフルオロフェニル)エチル)−4−オキソ−5,7−ジヒドロ−4H−チエノ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)酢酸エチル(0.1g、0.26ミリモル)および水酸化ナトリウム(0.015g、0.37ミリモル)のジオキサン/水(1:1)(4ml)中溶液を3時間攪拌し、ついで2M塩酸で酸性化して濃縮した。残渣を水で、ついでジクロロメタンで洗浄し、ついでアセトンに溶かし、乾燥(MgSO4)させて濃縮し、標記化合物(33mg、36%)を得た。1H−NMR(d6−DMSO):δ 3.0(4H,m)、3.8(2H,br)、4.2(2H,br),4.8(2H,s)、7.0−7.3(4H,m)。MS(APCI−)測定値(M−1)=351;C16H14F2N2O3Sとしての計算値352。
N−(2−ジエチルアミノエチル)−2−(2−(2,3−ジフルオロフェニル)エチル)−4−オキソ−5,7−ジヒドロ−4H−チエノ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)−N−4−(4−トリフルオロメチルフェニル)ベンジル)アセトアミド酒石酸水素塩
(2−(2−(2,3−ジフルオロフェニル)エチル)−4−オキソ−5,7−ジヒドロ−4H−チエノ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)酢酸(0.03g、0.09ミリモル)、N−(2−ジエチルアミノエチル)−4−(4−トリフルオロメチルフェニル)ベンジルアミン(WO00/66567)(0.03g、0.09ミリモル)および1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド(DEC)(0.032g、0.17ミリモル)のジメチルホルムアミド(2ml)中溶液を18時間攪拌し、ついで濃縮した。残渣を酢酸エチルと炭酸水素ナトリウム溶液の間に分配し、有機物を単離し、乾燥(MgSO4)させて濃縮してアミドを得た。そのアミドを酒石酸(0.012g、0.09ミリモル)と一緒にメタノールに溶かすことで酒石酸水素塩を形成させ、その溶液を濃縮して標記化合物を酒石酸水素塩(0.067g、100%)として得た。
遊離塩基データ:
1H−NMR(d6−DMSO):δ 0.96(6H,t)、2.2−2.7(10H,m)、2.8−4.3(8H,m)、5.2(2H,m)、7.1(2H,m)、7.25(1H,m)、7.5(2H,d)、7.65(2H,d)、7.8(2H,d)、7.9(2H,d)。MS(APCI−)測定値(M−1)=683;C36H37F5N4O2Sとしての計算値684
酒石酸水素塩データ:
1H−NMR(d4−MeOH):(選択ピーク)δ 1.0−1.4(6H,m)、4.37(2H,m)、6.9−7.2(3H,m)、7.35−7.9(8H,m)。
遊離塩基データ:
1H−NMR(d6−DMSO):δ 0.96(6H,t)、2.2−2.7(10H,m)、2.8−4.3(8H,m)、5.2(2H,m)、7.1(2H,m)、7.25(1H,m)、7.5(2H,d)、7.65(2H,d)、7.8(2H,d)、7.9(2H,d)。MS(APCI−)測定値(M−1)=683;C36H37F5N4O2Sとしての計算値684
酒石酸水素塩データ:
1H−NMR(d4−MeOH):(選択ピーク)δ 1.0−1.4(6H,m)、4.37(2H,m)、6.9−7.2(3H,m)、7.35−7.9(8H,m)。
生物学的データ
1.Lp−PLA2阻害についてのスクリーン
酵素活性は、合成基質(A)のターンオーバー速度を、150mMのNaClを含有する50mMのHEPES(N−2−ヒドロキシエチルピペラジン−N'−2−エタンスルホン酸)緩衝液(pH7.4)中、37℃で測定することで決定した。
(A)
1.Lp−PLA2阻害についてのスクリーン
酵素活性は、合成基質(A)のターンオーバー速度を、150mMのNaClを含有する50mMのHEPES(N−2−ヒドロキシエチルピペラジン−N'−2−エタンスルホン酸)緩衝液(pH7.4)中、37℃で測定することで決定した。
アッセイは96ウェルタイタープレートにて行われた。
亜鉛キレート化カラム、ブルーセファロースアフィニティークロマトグラフィーおよびアニオン交換カラムを用いて、組換えLp−PLA2をバキュロウイルス感染のSf9細胞から均一に精製した。精製および限外濾過に付した後、当該酵素を6mg/mlにて4℃で貯蔵した。化合物またはビヒクルの緩衝液を含むアッセイプレートを自動式ロボットを用いて170μlの容量にセットアップした。最終基質濃度20μMを与えるための20μlの10x基質(A)および略最終0.1nM−LpPLA2を与えるための10μlの希釈した酵素を添加することによって反応を開始させた。
反応を405nmおよび37℃で20分間、自動混合を有するプレートリーダーを用いて追跡した。反応速度を吸光度の変化速度として測定した。
結果
実施例に記載の化合物を上記のように試験し、それは<0.1ないし100nMの範囲のIC50値を有した。
亜鉛キレート化カラム、ブルーセファロースアフィニティークロマトグラフィーおよびアニオン交換カラムを用いて、組換えLp−PLA2をバキュロウイルス感染のSf9細胞から均一に精製した。精製および限外濾過に付した後、当該酵素を6mg/mlにて4℃で貯蔵した。化合物またはビヒクルの緩衝液を含むアッセイプレートを自動式ロボットを用いて170μlの容量にセットアップした。最終基質濃度20μMを与えるための20μlの10x基質(A)および略最終0.1nM−LpPLA2を与えるための10μlの希釈した酵素を添加することによって反応を開始させた。
反応を405nmおよび37℃で20分間、自動混合を有するプレートリーダーを用いて追跡した。反応速度を吸光度の変化速度として測定した。
結果
実施例に記載の化合物を上記のように試験し、それは<0.1ないし100nMの範囲のIC50値を有した。
Claims (14)
- 式(I):
R1は、C(1−6)アルキル、C(1−6)アルコキシ、C(1−6)アルキルチオ、ヒドロキシ、ハロゲン、CNおよびモノないしペルフルオロ−C(1−4)アルキルから選択される、同一または異なっていてもよい、1、2、3または4個の置換基で置換されていてもよいアリール基であり;
R2およびR3は、それらが結合する環炭素原子と一緒になって、N、OおよびSから選択される、同一または異なっていてもよい、1個または2個のヘテロ原子を含有する縮合5−または6−員のヘテロサイクリル環を形成し、当該環はオキソ、ヒドロキシ、ハロゲン、OR7、COR7、COOR7、CONR9R10、SR7、NR7COR8、SO2NR9R10、NR7SO2R8ならびにヒドロキシ、ハロゲン、OR7、COR7、カルボキシ、COOR7、CONR9R10およびNR9R10から選択される1、2または3個の置換基で置換されていてもよいC(1−6)アルキルから選択される、同一または異なっていてもよい、1、2または3個の置換基で置換されていてもよく;
R4は水素、C(1−6)アルキルであり、当該基は置換されていないか、またはヒドロキシ、ハロゲン、OR7、COR7、カルボキシ、COOR7、CONR9R10、NR9R10、NR7COR8、モノ−またはジ−(ヒドロキシC(1−6)アルキル)アミノおよびN−ヒドロキシC(1−6)アルキル−N−C(1−6)アルキルアミノから選択される1、2または3個の置換基で置換されているか;または
R4はHet−C(0−4)アルキルであり、ここでHetはNを含み、OまたはSを含んでいてもよい5−ないし7−員のヘテロサイクリル環、例えば、ピペリジン−4−イル、ピロリジン−3−イルであり、その環中のNはCOR7、COOR7、CONR9R10またはヒドロキシ、ハロゲン、OR7、COR7、カルボキシ、COOR7、CONR9R10およびNR9R10から選択される1、2または3個の置換基で置換されていてもよいC(1−6)アルキルで置換されていてもよく;
R5は、C(1−6)アルキル、C(1−6)アルコキシ、C(1−6)アルキルチオ、アリールC(1−6)アルコキシ、ヒドロキシ、ハロゲン、CN、COR7、カルボキシ、COOR7、NR7COR8、CONR9R10、SO2NR9R10、NR7SO2R8、NR9R10、モノないしペルフルオロ−C(1−4)アルキルおよびモノないしペルフルオロ−C(1−4)アルコキシから選択される、同一または異なっていてもよい、1、2、3または4個の置換基で置換されていてもよいアリールまたはヘテロアリール環であり;
R6もまた、C(1−18)アルキル、C(1−18)アルコキシ、C(1−6)アルキルチオ、C(1−6)アルキルスルホニル、アリールC(1−6)アルコキシ、ヒドロキシ、ハロゲン、CN、COR7、カルボキシ、COOR7、CONR9R10、NR7COR8、SO2NR9R10、NR7SO2R8、NR9R10、モノないしペルフルオロ−C(1−4)アルキルおよびモノないしペルフルオロ−C(1−4)アルコキシまたはC(5−10)アルキルから選択される、同一または異なっていてもよい、1、2、3または4個の置換基で置換されていてもよいアリールまたはヘテロアリール環であり;
R7およびR8は、独立して、水素またはC(1−12)アルキル、例えばC(1−4)アルキル(例えば メチルまたはエチル)であり;
R9およびR10は、同一または異なっていてもよく、各々、水素またはC(1−12)アルキルから選択されるか、またはR9およびR10は、それらが結合する窒素と一緒になって酸素、窒素および硫黄から選択される1個またはそれ以上のさらなるヘテロ原子を含有してもよく、ヒドロキシ、オキソ、C(1−4)アルキル、C(1−4)アルキルカルボキシ、アリール、例えばフェニル、またはアラルキル、例えばベンジルから選択される1個または2個の置換基で置換されていてもよい5−ないし7−員環、例えばモルホリンまたはピペラジンを形成し;
Xは、メチルおよびエチル、CH=CHまたは(CH2)nS(ここで、nは1、2または3である)から選択される、1、2または3個の置換基で置換されていてもよいC(2−4)アルキレンであり;および
YはCHまたはNを意味する]
で示される化合物またはその医薬上許容される塩。 - R1がハロゲン、C(1−6)アルキル、トリフルオロメチルまたはC(1−6)アルコキシで置換されていてもよいフェニルであるところの、請求項1記載の化合物。
- .
R2およびR3が、それらが結合する環炭素原子と一緒になって、1個の硫黄原子、1個の窒素原子または1個の酸素原子を含有する縮合5−または6−員のヘテロサイクリル環を形成するところの、請求項1または請求項2記載の化合物。. - R4が水素、メチル、2−(ジエチルアミノ)エチル、2−(ピペリジン−1−イル)エチル、2−(ピロリジン−1−イル)エチル、1−メチル−ピペリジニル、1−エチル−ピペリジン−4−イル、1−エチル−ピロリジン−2−イルメチルまたは1−(2−メトキシエチル)ピペリジン−4−イルであるところの、請求項1ないし請求項3のいずれか1項記載の化合物。
- R5がフェニルであるところの、請求項1ないし請求項4のいずれか1項記載の化合物。
- R6がハロゲンまたはトリフルオロメチルで置換されていてもよいフェニルであるところの、請求項1ないし請求項5のいずれか1項記載の化合物。
- XがC(2−4)アルキレンであるところの、請求項1ないし請求項6のいずれか1項記載の化合物。
- YがNであるところの、請求項1ないし請求項7のいずれか1項記載の化合物。
- N−(2−ジエチルアミノエチル)−2−(2−(2,3−ジフルオロフェニル)エチル)−4−オキソ−5,7−ジヒドロ−4H−チエノ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)−N−4−(4−トリフルオロメチルフェニル)ベンジル)アセトアミドである化合物。
- 請求項1ないし請求項9のいずれか1項に記載の式(I)の化合物および医薬上許容される担体を含む、医薬組成物。
- 治療に使用するための請求項1ないし請求項9のいずれかに記載の式(I)の化合物。
- アテローム性動脈硬化症の治療用の医薬を製造するための請求項1ないし請求項9のいずれか1項に記載の式(I)の化合物の使用。
- 酵素Lp−PLA2の活性に関連する病態の治療方法であって、その治療を必要とする患者を治療上有効量の請求項1ないし請求項9のいずれか1項に記載の式(I)の化合物を用いて治療することを含む、方法。
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-
2001
- 2001-11-10 GB GBGB0127140.2A patent/GB0127140D0/en not_active Ceased
-
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- 2002-11-08 EP EP02787608A patent/EP1442043A1/en not_active Withdrawn
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