JP2005510992A - 補助電流回路用の接続装置を備えた遮断器 - Google Patents

Abstract

遮断器（２）が主電流回路用の断路接点と、補助電流回路用の接続装置（６）とを備え、接続装置（６）は位置固定の接点装置（７）と協働する。遮断器（２）を収納する引出し枠（１）には、引出し枠（１）内の遮断器（２）の位置を検知して通報する位置スイッチ（１３）が配置される。位置スイッチ（１３）は接点装置（７）からおよび位置スイッチ（１３）から伝送された信号をフィールドバスシステム（１２）に転送するために処理するインタフェースアセンブリ（１４）に構造的に直接設けられる。

Description

本発明は、主電流回路用の断路接点と、補助電流回路用の接続装置と、この接続装置と協働する位置固定の接点装置とを備えた遮断器であって、この遮断器が断路接点に関して運転位置、断路位置およびそれらの中間にある試験位置を取ることができ、補助電流回路用の接続装置が運転位置および試験位置で位置固定の接点装置に接続され、遮断器を収納する引出し枠に、この引出し枠内の遮断器の前記位置を検知して通報する位置スイッチと、接点装置からおよび位置スイッチから伝送された信号をフィールドバスシステムへ転送するために処理するインタフェースアセンブリとが配置されている遮断器に関する。

この種の引出し形遮断器（英語；withdrawable or drawout circuit breaker）は大抵、位置固定の主接点と上述した位置固定の接点装置との支持体として構成される引出し枠に関連して用いられる。この種の装置は例えば米国特許第４１３９７４８号、米国特許第４７４３７１５号および米国特許第５５９４２２１号明細書に見ることができる。多数の信号が接点装置を介して伝送され、しかも可動の遮断器から引出し枠に伝送されたりその逆に伝送されたりする。その場合、重要なことは、開閉設備における遮断器の開閉状態および運転準備状態を中央の運転監視所によって監視できるようにするために、特に引出し枠内の遮断器の位置（運転位置、試験位置、断路位置）についての信号である。遮断器の位置を検知するために、例えば独国実用新案登録第２０１０５８８９号明細書に記載されているような、頑丈で特に動作の確実な特殊の位置スイッチアセンブリが用いられる。この位置スイッチアセンブリすなわち補助スイッチアセンブリは引出し枠の側壁に設けられ、引出し枠内に存在する遮断器によって駆動される。それに関連して、遮断器が引出し枠内に存在しない状態も検知される。

中央の制御装置と開閉設備の遮断器との間の制御信号授受のために、多数の電線を用いる完全な個別配線を避けて、いわゆるフィールドバスシステムを用いることは公知である。このフィールドバスシステムは、最も簡単な場合、ネットワーク配線すべき開閉機器の数に関係なく４芯（２本の信号線、２本の電源線）で実施される。フィールドバスシステムの適用例が独国特許出願公開第１９７０６９６１号明細書または欧州特許第０７３６９４６号明細書に記載されている。フィールドバスシステムにおいて、一方では、保護モジュール（電子式過電流引外し器）と監視所またはセンタとの間で通報および指令を通知し、他方では、引出し枠内の遮断器の位置を通知しなければならない。しかし、全ての情報の授受はインタフェースモジュール（インタフェースアセンブリ、ゲートウェイ）を介して行われるので、欧州特許出願公開第０９２３１７５号明細書に記載されているように、それは引出し枠および遮断器から成るアセンブリの少なくとも内部ではインタフェースモジュールが保護モジュールおよび位置スイッチアセンブリに直接（１：１）の配線によって接続されるべきことを意味している。位置スイッチは引出し枠の側壁の（遮断器側の）内面に取付けられ、インタフェースモジュールはそれとは反対側の外面に取付けられる。位置スイッチおよびインタフェースモジュール用の共通の固定手段が側壁を貫通する。

本発明の課題は、上述の構成部品の配線および固定のためのコストを低減し、コンパクトな全体寸法を可能とすることである。

この課題は本発明により、接点装置と、インタフェースアセンブリと、位置スイッチとが１つの構造ユニットに集約されることによって解決される。それにより配線は、全体寸法にほとんど影響を与えないで短縮することができ、同時に材料費を減少させ、運転の確実性を向上させることができる。その場合、従来の配線は完全に省略することができる。というのは、例えば単一のプリント板が同時にインタフェースアセンブリと接点装置と位置スイッチとの支持体を構成し得るからである。

次に、図に示す実施例を参照して本発明をさらに詳細に説明する。図１は遮断器および引出し枠の共同作用するアセンブリをフィールドバスシステムとの関連で示す概略図である

図１は共同作用するユニットとして引出し枠１とその引出し枠１の中に組込まれた低電圧遮断器２を示す。このユニットの詳細構成は本発明との関連において重要ではないので、詳細な説明は省略する。引出し枠は独国実用新案登録第２０１０５８８９号明細書に開示されており、適当な構造の低電圧遮断器は当業者にとって同様によく知られていることのみを指摘しておく。

図１には、遮断器２に付設された電子式過電流引外し装置３と、遮断用の操作電磁石４と、遮断器２の投入に用いられる別の操作電磁石５とが示されている。公知のごとく操作電磁石４，５は、所望の開閉過程を遂行するために、遮断器の開閉機構の中のラッチング部の解放手段として用いられる。上述のユニットすなわち電子式過電流引外し装置３および操作電磁石４，５は接続装置６に接続されている。接続装置６は公知のごとく、引出し枠１に設けられている接点装置７と協働できるように遮断器２に取付けられている。接点装置７はフィールドバスシステム１２（プロフィバス、インターバス）用の接続手段１１を備えた構造ユニット１０に属する。フィールドバスシステム１２は図示の形式の複数のユニット相互間の通信、および運転センタまたは監視所との通信に用いられる。構造ユニット１０はさらに引出し枠１内の遮断器２の存在、および各位置（断路位置、試験位置または運転位置）を検知するために位置スイッチアセンブリ１３を含んでいる。同様に構造ユニット１０に属するインタフェースアセンブリ１４が接点装置７、位置スイッチアセンブリ１３、およびフィールドバスシステム１２を相互に結合する。上述のアセンブリは狭い空間的隣接関係をもって配置されているので、従来必要であった特別な配線を省略することができる。

破線矢印によって、インタフェースアセンブリ１４が例えば他の同一または類似の構造ユニットから通信システム１５を介して伝送される他の信号も受信し処理することができることが示されている。さらに、接点装置７とインタフェースアセンブリ１４との間の接続によって、電子式過電流引外し装置３および操作電磁石４，５がフィールドバスシステム１２によっても通信システム１５によっても制御できることが示されている。このようにして例えば遮断器２を遠隔制御によって投入または遮断したり、過電流引外し装置３の応答値を変更したりすることができる。遮断器２の以前に伝送された位置信号（非存在または存在、および断路／試験／運転のいずれの位置にあるか）によって、実行可能な指令のみ、または遮断器の運転状態が指令の処理を許容する場合のみ指令を伝送することが保証される。

図１において接点装置７に関しては簡略化して示されており、個々の接点位置の数は本発明の理解のために必要なチャネル数に制限されている。実際上は、低電圧遮断器は接点装置内に非常に多数の接点部位を備えている。その接点装置は本発明の範囲内で同様に構造ユニット１０の構成要素であり得る。

遮断器および引出し枠の共同作用するアセンブリをフィールドバスシステムとの関連で示す概略図

符号の説明

１ 引出し枠
２ 遮断器
３ 電子式過電流引外し装置
４ 遮断用操作電磁石
５ 投入用操作電磁石
６ 接続装置
７ 接点装置
１０ 構造ユニット
１１ 接続手段
１２ フィールドバスシステム
１３ 位置スイッチアセンブリ
１４ インタフェースアセンブリ
１５ 通信システム

Claims (1)

1. 主電流回路用の断路接点と、補助電流回路用の接続装置（６）と、この接続装置（６）と協働する位置固定の接点装置（７）とを備えた遮断器（２）であって、この遮断器（２）が断路接点に関して運転位置、断路位置およびそれらの中間にある試験位置を取ることができ、補助電流回路用の接続装置（６）が運転位置および試験位置で接点装置（７）に接続され、遮断器（２）を収納する引出し枠（１）に、この引出し枠（１）内の遮断器（２）の前記位置を検知して通報する位置スイッチ（１３）と、接点装置（７）からおよび位置スイッチ（１３）から伝送された信号をフィールドバスシステム（１２）へ転送するために処理するインタフェースアセンブリ（１４）とが配置されている遮断器（２）において、
   接点装置（７）と、インタフェースアセンブリ（１４）と、位置スイッチ（１３）とが１つの構造ユニット（１０）に集約されていることを特徴とする遮断器。

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