JP2005509399A - 遺伝的に改変された抗原の生成法 - Google Patents

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Abstract

ヒトのミスマッチ修復遺伝子の優性ネガティブ対立遺伝子を使用して、高頻度変異可能な細胞および生物を作成することができる。これらの遺伝子を細胞およびトランスジェニック動物に導入することにより、新規かつ有用な特性を持つ新たな細胞系動物の変化を、自然な突然変異率に依るよりも効率的に調製することができる。これらの方法は治療薬をコードする遺伝子内に遺伝的多様性を生成して、強化された抗原および免疫原活性を持つ改変されたポリペプチドを生産するために有用である。さらににこれらの方法は効果的なワクチンを生成するために有用である。

Description

【0001】
(技術分野)
発明の技術分野
本発明は有望なワクチンとして抗原の遺伝的改変の分野に関する。特に本発明は、突然変異誘発法の分野に関する。
発明の背景
外来および/または内因性ポリペプチドに対する免疫を構築するためのワクチンの使用は、疾患の基にある原因を処置するために効果的かつ選択的な方法を提供する。特にポリオおよびB型肝炎ウイルスのような死んだウイルスの使用はそうである(John T.J.(2000) New Engl.J.Med.14:806-807)。候補の病原性生物または分子に対してワクチンを生成する標準的方法は、当業者に知られている。ヒトに使用するワクチンは、寄生体、ウイルスまたは組換えポリペプチドのような死んだまたは不完全な全感染源(whole agent)が、病原の感染に対して免疫を引き起こす能力を調査するために動物モデルで開発される(Boyce T.G.et al.,(2000) Vaccine 19:217-226)。簡単に説明すると、マウスまたはラットのような齧歯類に精製した抗原をアジュバントの存在下で注射して免疫応答を生成する(Boyce T.G.et al.,(2000) Vaccine 19:217-226)。不幸にはすべての抗原が宿主生物に注射された時に強力な免疫応答を誘導することができるわけではない(Hoshino Y.and A.Z.Kapikian(2000) J.Health Popul.Nutr.18:5-14;Orenstein W.A.et al.,(2000) Am.J.Public Health 90:1521-525;Lechmann M.and T.J.Liang(2000)Semin.Liver Dis.20:211-226)。免疫応答を欠く理由は明らかではないが、細胞性免疫応答を刺激するために重要なT-細胞エピトープの欠如のような幾つかの因子が上記抗原内に存在しないのかもしれない(Ausiello C.M.et al.(1999) Infect.Immun.67:4064-4071;Brosstoff S.(1995) Adv.Exp.Med.Biol.383:249-254)。寄生体感染の場合には、効果的なワクチンの開発は、感染した宿主内で起こり、しかも対立遺伝子形態の多様な配列が突出した(prominent)表面抗原をコードする遺伝子内で生じる多くの異なる発生段階の存在により妨げられてきた(マラリアの障害および好機(MALARIA OBSTACLES AND OPPORTUNITIES)、Oaks,S.C.et al.編集、ナショナルアカデミー出版(National Academy Press)、p1,1991;Anders,R.F.「熱帯熱マラリア原虫の無性の血液段階に対するワクチン(Vaccines Against Asexual Blood Stages of Plasmodium falciparum)」、新世代ワクチン(NEW GENERATION VACCINES)、第2版、Anders,R.F.,pp.1035-1055.1997)。多くの当業者は、高度に抗原性のポリペプチドの生成がこれらの限界を克服し、そして病原体に対する防御免疫応答を生じることができると考える(McLeod R.et al.,(1995) Curr.Opin.Immunol.7:539-552)。
【0002】
ポリペプチド内に多様な配列を生成する方法は、より効力的な治療薬の創造に有用となるだろう。さらに全抗原分子にわたり無作為に改変されたヌクレオチドおよびコードされるポリペプチド残基の生成は:1)より抗原性であり:2)より免疫原性であり;そして3)有益な薬物動態学的特性を有する新規薬剤をもたらすことができる。
発明の要約
本明細書に記載する本発明は、宿主細胞の内因性のミスマッチ修復(MMR)活性を遮断することにより、野生型分子と比較した抗原性および免疫原性をスクリーニングすることができる構造的に改変された抗原を生じるインビボのポリペプチドの無作為な遺伝的突然変異の使用を対象とする。本出願により教示される哺乳動物細胞に基づく高処理量のスクリーニングの使用は、効果的ワクチンとして役立つことができる無作為に改変された抗原の同定を容易にする。さらに本発明は、インビボで反復される遺伝的改変および強化された免疫原性および薬物動態学的プロフィールを持つ抗原の選択に関する方法を記載する。
【0003】
構造的に改変されたポリペプチドを分泌する遺伝的に改変された哺乳動物細胞を開発し、そして高処理量の様式でスクリーニングする能力は、治療薬開発のワクチンを作成するために価値ある方法を提供する。哺乳動物宿主に対して内因性の有望なワクチン抗原を生成するための潜在的問題は、 抗原生産の起源である。多くの場合、哺乳動物細胞により自然に生産される組換えポリペプチドを、昆虫、酵母または細菌発現系を使用して組換え的に生産する。これらの供給源は典型的には、哺乳動物が生産するポリペプチドとは異なり、そして改変されたホールディングまたは高頻度グリコシル化のような改変された翻訳後修飾により、天然のタンパク質とは異なることができる大量のタンパク質を生産する。本明細書に記載する本発明は、MMRの遮断を通してワクチン剤として構造的に改変されたポリペプチドを生産する遺伝的に改変された哺乳動物細胞宿主の作成を対象とする。
【0004】
本発明は、ワクチンとして高度に抗原性のポリペプチドの生成を容易にする。本発明の利点は、本明細書に記載する実施例および図面でさらに説明する。
【0005】
本発明は、インビボで遺伝的に改変された抗原の生成法を提供し、これにより抗原は限定するわけではないが抗原性および免疫原性の上昇のような所望する生化学的特性(1つまたは複数)を有する。抗原性が上昇した抗原を同定する1つの方法は、所望の抗原を生産するミスマッチ修復(“MMR")欠損細胞クローンのスクリーニングに通す。
【0006】
本発明はまた、標的抗原を発現する細胞を高頻度変異可能(hypermutable)とする方法も提供する。細胞には限定するわけでないが齧歯類、霊長類、ヒト、植物、酵母または細菌細胞を含む。抗原は内因性の遺伝子または導入された導入遺伝子から生成することができる。
【0007】
本発明は、抗原性ポリペプチドを発現する遺伝的に改変された細胞系を生成する方法も提供する。
【0008】
幾つかの態様では、本発明は免疫原性ポリペプチドを生産する遺伝的に改変された細胞系を生成する方法を提供する。
【0009】
別の態様では、本発明はインビボで改変されたポリペプチドの高処理量スクリーニングのための抗原発現カセットを生産する方法を提供する。
【0010】
別の態様では、本発明はミスマッチ修復欠損細胞中で目的遺伝子を突然変異させる方法を提供する。
【0011】
幾つかの態様では、本発明は細胞宿主のMMR活性を遮断することによりインビボで遺伝的に改変した抗原を作成する方法を提供する。
【0012】
さらに本発明の別の態様では、抗原をコードする遺伝子をMMR欠損細胞宿主にトランスフェクションすることにより、インビボで遺伝的に改変されたポリペプチドの作成法を提供する。
【0013】
また本発明は、細胞宿主の内因性MMRを遮断することにより、抗原をコードする遺伝子内の遺伝的改変により免疫原性が上昇した抗原の作成法を包含する。
【0014】
幾つかの態様では、本発明は細胞宿主のMMRの遮断により哺乳動物細胞から無作為に改変した抗原のライブラリーの作成法を提供する。
【0015】
別の態様では、本発明は細胞宿主の内因性MMRを遮断することにより、コード遺伝子内の遺伝子変化により増強された薬物動態学的プロフィールを持つ抗原の作成法を提供する。
【0016】
また本発明は、ワクチン剤としてMMR欠損細胞中で遺伝的に改変された抗原の作成法も提供する。
【0017】
幾つかの態様では、本発明はMMR欠損細胞により生産される抗原の高処理量スクリーニングに関する方法を提供する。
【0018】
本発明のこれらのおよび他の目的は、以下に記載する1以上の態様により提供される。本発明の1つの態様では、標的抗原を発現するMMR欠損細胞系を作成する方法を提供する。MMR遺伝子の優性ネガティブ対立遺伝子をコードするポリヌクレオチドを、標的抗原生産細胞に導入する。細胞は遺伝子の導入の結果として高頻度変異可能となる。
【0019】
本発明の別の態様では、抗原性ペプチドを生産する単離された高頻度変異可能な細胞が提供される。細胞はミスマッチ修復に関しては欠損であり、そして増強された高頻度変異の比率を表す。細胞はポリペプチドをコードする突然変異した遺伝子からポリペプチドを生産する。
【0020】
本発明の別の態様では、標的ポリペプチドをコードする内因性遺伝子に突然変異を導入する方法を提供する。MMR遺伝子の優性ネガティブ対立遺伝子をコードするポリヌクレオチドを細胞に導入する。細胞はMMR遺伝子の対立遺伝子の導入および発現の結果として高頻度変異可能となる。細胞はさらに目的遺伝子を含んで成る。細胞は成長し、そして目的のポリペプチドをコードする遺伝子が突然変異を持つかどうかを決定するために試験される。
【0021】
本発明の別の態様では、ワクチンとしての抗原性タンパク質を同定するための細胞に基づくスクリーニングアッセイを生産する方法を提供する。MMR遺伝子の優性ネガティブ対立遺伝子をコードするポリヌクレオチドは、分泌する抗原を発現する細胞に導入される。細胞は遺伝子の導入の結果として高頻度変異可能となる。細胞を成長させ、そして細胞からコンディショニングした培地を抗原性ポリペプチドの発現について試験する。
【0022】
本発明の別の態様では、ポリペプチドまたはその中の組み合わせをコードする遺伝子または遺伝子組を、MMRが欠損している哺乳動物細胞宿主に導入する。細胞を成長させ、そしてクローンを強化された抗原性を持つ抗原について分析する。
【0023】
本発明の別の態様では、ワクチンとしての抗原性タンパク質を同定するための細胞に基づくスクリーニングアッセイを作成するための方法を提供する。分泌する抗原をコードするポリヌクレオチドを、自然なMMR欠損細胞に導入する。MMR欠損の導入の結果として、遺伝子は高頻度変異可能となる。細胞を成長させ、そして細胞からコンディショニングした培地を抗原性ポリペプチドの発現について試験する。
【0024】
本発明の別の態様では、MMR遺伝子の優性ネガティブ対立遺伝子をコードするポリヌクレオチドを含む細胞の遺伝的安定性を回復する方法を提供する。優性ネガティブMMR遺伝子の発現は抑制され、そして細胞は限定するわけではないが抗原をコードする遺伝子内の遺伝的安定性を含むその遺伝的安定性を回復する。
【0025】
本発明の別の態様では、MMR遺伝子の優性ネガティブ対立遺伝子および新しく選択した表現型をコードするポリヌクレオチドを含む細胞の遺伝的安定性を回復する方法を提供する。優性ネガティブミスマッチ修復遺伝子の発現は抑制され、そして細胞はその遺伝的安定性を回復し、そして新しいた表現型は安定である。
【0026】
本発明のこれらのおよび他の態様は、細胞および動物に強化された突然変異能を生成することができる方法を本分野に提供し、ならびに有望なワクチンとして高度に抗原性のポリペプチドの大規模生産のために、効力的に有用な突然変異を持つ細胞および動物を提供する。
【0027】
本発明者は、宿主細胞の保存されたミスマッチ修復(MMR)プロセスを利用することにより治療用抗原を生産する高頻度変異可能な細胞を開発するための方法を見い出した。そのような遺伝子の優性ネガティブ対立遺伝子は、細胞またはトランスジェニック動物に導入された時、DNA修復の効率を下げることにより自然発生的な突然変異の率を上昇させ、そしてこれにより細胞または動物を高頻度変異可能とする。次いで高頻度変異可能な細胞または動物は、目的遺伝子(1つまたは複数)の新規突然変異を発生させるために利用することができる。抗原を生産している細胞(限定するわけではないが哺乳動物細胞、植物細胞、酵母細胞および真核細胞を含む)のMMRを遮断することにより、増強された抗原性および免疫原性を持つ構造的に改変されたポリペプチドを生産しているクローンをスクリーニングして同定することができる抗原をコードする遺伝子内の突然変異の率を上げることができる。
【0028】
本発明の1つの観点では、この方法は抗原性および/または免疫原性が上昇した抗原の生産に有用である。そのような抗原は免疫原として使用して、これらの抗原に対する動物の免疫応答を誘導することができる。
【0029】
抗原は、例えば免疫応答が病原性生物または癌細胞に向かい、そして生物または癌細胞に効果を発揮するように、病原性生物または癌細胞に由来し得る。効果は例えば抗原の免疫原的量が動物に投与された時、病原性生物または癌細胞の成長を防止し、抑制し、または終結することであり得る。
【0030】
抗原の起源であり得る病原性生物は、細菌、菌類、寄生性原生動物、蠕虫およびウイルスを含む。非限定的な例には以下の属からの種を含む:スタフィロコッカス(Staphylococcus)、ストレプトコッカス(Streptococcus)、バチルス(Bacillus)、ボルデテラ(Bordetella)、クロストリジウム(Clostridium)、エシェリキア(Escherichia)、ヘモフィラス(Haemophilus)、ヘリコバクター(Helicobacter)、クレブシエーラ(Klebsiella)、リステリア(Listeria)、サルモネラ(Salmonella)、ビブリオ(Vibrio)、エルシニア(Yersinia)、ナイセリア(Neisseria)、トレポネーマ(Treponema)、ボレリア(Borrelia)、コリネバクテリウム(Corynebacterium)、マイコバクテリウム(Mycobacterium)、マイコプラスマ(Mycoplasma)、クラミジア(Chlamydia)、アクレモニウム(Acremonium)、アスペルギルス(Aspergillus)、ブラストマイセス(Blastomyces)、カンジダ(Candida)、アカントアメーバ(Acnathamoeba)、回虫(Ascaris)、バベシア(Babesia)、クリプトスポリジウム(Cryptosporidium)、エキノコッカス(Echinococcus)、エントアメーバ(Entamoeba)、ジアルジア(Giardia)、アメリカ鉤虫(Necator)、鉤虫(Ancylostoma)、ユニシナリア(unicinaria)、リーシュマニア(Leishmania)、オンコセルカ(Onchocerca)、プラスモディウム(Plasmodium)、住血吸虫(Schistosoma)、ストロンギロイデス(Strongyloides)、テニア(Taenia)、トキソプラスマ(Toxoplasma)、施毛虫(Trichinella)、トリコモナス(Trichomonas)、鞭虫(Trichuris)、トリパノソーマ(Tripanosoma)、イヌ糸状虫(Dirofilaria)、ブルギア(Brugia)、ブケレリア(Wuchereria)およびアイメリア(Eimeria)。ウイルスの非限定的な例には、アデノウイルス、アルボウイルス、コロナウイルス、サイトメガロウイルス、エンテロウイルス、エプスタイン−バールウイルス、肝炎ウイルス、ヘルペスウイルス、免疫不全症ウイルス(例えば、HIV、FIV、SIV)、パピローマウイルス、T-細胞白血病ウイルス、インフルエンザウイルス、流行性耳下腺炎ウイルス、パラインフルエンザウイルス、パルボウイルス、ポックスウイルス、狂犬病ウイルス、RSウイルス、ライノウイルス、ロタウイルス、風疹ウイルスおよび水痘−帯状疱疹ウイルスを含む。
【0031】
病原性生物に由来する抗原は、例えば増強された免疫応答が望ましい免疫応答を誘導することが知られている抗原、または抗原は増強された応答が望ましい弱い応答を生じることが知られている抗原でよい。以前には免疫応答を誘導しなかった抗原の中には本発明の方法およびミスマッチ修復遺伝子の優性ネガティブ対立遺伝子を含む細胞の高頻度変異能の現象の結果として抗原性となることも可能であるものもある。
【0032】
本発明の方法により生産される抗原は、ワクチンとして動物に投与するためにアジュバントのような適切な医薬的キャリアー中で投与することができる新規な免疫原である。本発明の抗原は抗体および/または細胞性免疫応答が誘導されるように免疫原的量で動物に投与することができる。本発明の抗原の投与は単回用量として、または好ましくは複数の用量として投与して追加免疫応答を行うことができる。投与経路は、例えば経口、筋肉内、腹腔内、皮下、皮内、鼻内または経皮を含む免疫感作の任意の許容された経路でよい。
【0033】
ヒトへの用量は、Katocs et al.、レミングトンの製薬化学(Remington's Pharmaceutical Science)の第27章、第18版、Gennaro(編集)、マック出版社(Mack Publishing Co.)、イーストン、ペンシルバニア州、1990に教示されるように動物実験から容易に外挿することができる。免疫原的な投薬用量は当業者により調整されることができ、そして受容体の年齢、健康、身体的状態、体重、疾患または障害の種類および程度、処置の頻度、必要ならば併用する療法の性質、ならびに所望する効果(1つまたは複数)の性質および範囲を含む幾つかの因子に依存して変動し得る(Nies et al.、グッドマンおよびギルマンの治療薬の薬理学的基礎(GOODMAN & GILMAN'S THE PHARMACOLOGICAL BASIS OF THERAPEUTICS)、第9版、Hardman et al.編集、マグロウ-ヒル(McGraw-Hill)、ニューヨーク、ニューヨーク州、1996)の第3章)。典型的には本発明の抗原の免疫原的量は、約5〜約100gの範囲である。
【0034】
本発明の抗原は単一の抗原として投与してもよく、または抗原の組み合わせとして投与してもよい。非限定的な例として抗原の組み合わせは同じ病原性生物の抗原でよく、あるいは免疫応答が1より多くの病原性生物に対して誘導されるように異なる病原性生物の抗原でよい。
【0035】
本発明の抗原は、ミスマッチ修復系を利用する本発明の方法により高頻度変異を受ける。MMRのプロセスはミスマッチプルーフリーディングとも呼ばれるが、細菌から哺乳動物細胞の範囲の細胞中でタンパク質複合体により行われる。MMR遺伝子はそのようなミスマッチ修復複合体のタンパク質の1つをコードする遺伝子である。特定の作用機作の理論に拘束されることを望まないが、MMR複合体はヌクレオチド塩基の非相補的対合から生じるDNAヘリックスの歪みを検出すると考えられる。より新しいDNA鎖上の非相補的塩基を切り出し、そして切り出された塩基が古いDNA鎖に相補的な適切な塩基に置き換えられる。このように、細胞はDNA複製中の誤りの結果として起こる多くの突然変異を排除する。
【0036】
優性ネガティブ対立遺伝子は、同じ細胞中に野生型の対立遺伝子の存在下でもMMR欠損表現型を引き起こす。MMR遺伝子の優性ネガティブ対立遺伝子の例はヒトの遺伝子hPMS2-134であり、これはコドン134に短縮化突然変異(truncated mutation)を持つ。この突然変異はこの遺伝子の産物を第134番目のアミノ酸の位置で異常に終結させ、N-末端133アミノ酸を含む短縮化されたポリペプチドを生じる。そのような突然変異は突然変異の率を上昇させ、これはDNA複製後に細胞中に蓄積する。ミスマッチ修復遺伝子の優性ネガティブ対立遺伝子の発現は、野生型対立遺伝子の存在下でもミスマッチ修復活性の減損を生じる。そのような効果を生じる任意の対立遺伝子を、本発明に使用することができる。
【0037】
MMR遺伝子の優性ネガティブ対立遺伝子は、ヒト、動物、酵母、細菌または他の生物の細胞から得ることができる(Prolla T.A.et al.,(1994) Science 264:1091-1093;Strand M.et al.(1993) Nature 365:274-276;Su,S.S.et al.,(1988) J.Biol.Chem.263:6829-6835)。そのような対立遺伝子は、欠損MMR活性に関して細胞をスクリーニングすることにより同定することができる。癌を持つ動物またはヒトに由来する細胞を、欠損ミスマッチ修復についてスクリーニングすることができる。結腸癌患者に由来する細胞は特に有用である。MMRタンパク質をコードする任意の細胞に由来するゲノムDNA、cDNAまたはmRNAを、野生型配列からの変化について分析することができる。MMR遺伝子の優性ネガティブ対立遺伝子は、例えばhPMS2-134対立遺伝子または他のMMR遺伝子の変異体を生成することにより人工的に作成することもできる。部位特異的突然変異誘発法の種々の技法を使用することができる。高頻度変異可能な細胞または動物の作成に使用するために、天然または人工的のずれであってもそのような対立遺伝子の適性は、1以上の野生型対立遺伝子の存在下で対立遺伝子により引き起こされるミスマッチ修復活性を試験して、これが優性ネガティブ対立遺伝子であるかどうかを決定することにより評価することができる。
【0038】
ミスマッチ修復遺伝子の優性ネガティブ対立遺伝子が導入された細胞または動物は、高頻度変異可能となるだろう。これはそのような細胞または動物の自然発生的な突然変異率が、そのような対立遺伝子を持たない細胞または動物に比べて上昇することを意味する。自然発生的な突然変異率の上昇の程度は、正常な細胞または動物の少なくとも2-倍、5-倍、10-倍、20-倍、50-倍、100-倍、200-倍、500-倍または1000-倍である。限定するわけではないがメタンスルホネート、ジメチルスルホネート、O6-メチルベンザジン、MNU、ENU等のような化学的変異原の使用は、MMR欠損細胞に使用してMMR欠損自体をさらに10〜100倍に率を上げることができる。
【0039】
本発明の1つの観点に従い、MMRタンパク質の優性ネガティブ形態をコードするポリヌクレオチドを細胞に導入する。遺伝子はMMR複合体の一部であるタンパク質をコードする任意の優性ネガティブ対立遺伝子、例えばPMS2PMS1MLH1またはMSH2であることができる。優性ネガティブ対立遺伝子は自然に存在するか、または研究室で作ることができる。ポリヌクレオチドはゲノムDNA、cDNA、RNAの状態または化学的に合成されたポリヌクレオチドであることができる。
【0040】
ポリヌクレオチドは、構成的に活性なプロモーターセグメント[限定するわけではないがCMV、SV40、延長因子(EF)またはLTR配列のような]、または優性ネガティブMMR遺伝子の発現を調節することができるステロイド誘導性pINDベクター(インビトロゲン(InVitrogen)、テトラサイクリンまたはMMTVのような誘導性プロモーター配列を含む発現ベクターにクローン化することができる。ポリヌクレオチドはトランスフェクションにより細胞に導入することができる。
【0041】
本発明の別の観点に従い、治療用抗原の全部または一部をコードする遺伝子、遺伝子の組またはキメラ遺伝子をMMR欠損細胞宿主にトランスフェクトし、細胞を成長させ、そして限定するわけではないが抗原性の上昇を含む新規な生化学的特徴を持つ抗原をコードする遺伝的に改変した遺伝子を含むクローンについてスクリーニングすることができる。MMR欠損細胞は、ヒト、霊長類、哺乳動物、齧歯類、植物、酵母または原核生物界の細胞でよい。
【0042】
トランスフェクションはポリヌクレオチドが細胞に導入される任意のプロセスである。このトランスフェクションのプロセスは、例えば遺伝子治療用のベクターを使用して生きている動物で行うことができ、あるいは例えばカルチャー中の1以上の単離された細胞の懸濁液を使用してインビトロで行うことができる。細胞は例えばヒトまたは他の霊長類、哺乳動物または他の脊椎動物、無脊椎動物から単離された細胞を含む真核細胞、および原生動物、酵母または細菌のような単細胞生物の任意の種類であることができる。
【0043】
一般に、トランスフェクションは細胞の懸濁液または1つの細胞を使用して行われるが、トランスフェクトした細胞が成長し、そして利用できるように処理した細胞または組織の十分な画分がポリヌクレオチドを包含する限り、他の方法も応用することができる。ポリヌクレオチドのタンパク質産物は、細胞中で一時的に、または安定に発現され得る。トランスフェクションに関する技法は周知である。ポリヌクレオチドを導入するために利用可能な技法には、限定するわけではないがエレクトロポレーション、形質導入、細胞融合、塩化カルシウムの使用、および目的の細胞と融合するために脂質と一緒のポリヌクレオチドのパッケージングを含む。いったん細胞が優性ネガティブMMR遺伝子でトランスフェクトされれば、細胞は成長し、そしてカルチャー中で再生され得る。多くの細胞世代で遺伝子が一定レベルで発現するような、トランスフェクションが安定である場合、細胞系が生じる。
【0044】
単離された細胞は、組織を酵素、例えばコラゲナーゼまたはトリプシンを用いて前処理して、またせずに、個々の細胞を機械的に分離し、そしてそれらを適当な細胞培養基に移すことによりヒトまたは動物の細胞から得た細胞である。そのような単離された細胞は典型的には他の種類の細胞の不存在下で培養する。ミスマッチ修復遺伝子の優性ネガティブ対立遺伝子を導入するために選択される細胞は、初代細胞培養の状態の真核生物に由来する細胞または不死化細胞系でよく、あるいは単細胞生物の懸濁液に由来する細胞でよい。
【0045】
MMRタンパク質の優性ネガティブ形態をコードするポリヌクレオチドは、トランスジェニック動物を作出することにより動物のゲノムに導入することができる。動物はトランスジェニック動物を作出するために適当な技法を利用することができる任意の種であることができる。例えばトランスジェニック動物は家畜、例えばウシ、ブタ、ヒツジ、ヤギ、ウマ等から;組換えタンパク質の生産のために使用される動物、例えばそれらの乳に組換えポリペプチドを発現するウシ、ブタまたはヤギから;または研究または生産物試験のための実験動物、例えばマウス、ラット、モルモット、ハムスター、ウサギ等から調製することができる。MMR欠損であると決定された細胞系は、MMR欠損動物の任意の組織に由来するMMR欠損細胞に、治療薬(1つまたは複数)をコードする全、無欠遺伝子および/またはキメラ遺伝子を導入することにより、インビトロで治療薬をコードする遺伝的に改変した遺伝子を生産するための供給源として使用することができる。
【0046】
トランスフェクトした細胞系またはトランスジェニック動物のコロニーがいったん作成されれば、これは目的の1以上の遺伝子(1つまたは複数)に新しい突然変異を生成するために使用することができる。目的の遺伝子は細胞系またはトランスジェニック動物により自然に保有されるか、または細胞系またはトランスジェニック動物に導入されることができる任意の遺伝子であることができる。突然変異を誘導するためにそのような細胞または動物を使用することの利点は、細胞または動物を、2次的な有害効果を暴露する物体および作業者の両方に及ぼすかもしれない突然変異誘発性の化学品または照射に暴露する必要がない点である。しかし化学的変異原をMMR欠損と組み合わせて使用してもよく、これは未確定なメカニズムによりそのような変異原の毒性を低くする。次いで高頻度変異可能な動物を育種し、そして構造的に改変したポリペプチドの生産について有用な新規細胞系を同定するために単離し、そしてクローン化することができる遺伝的に可変な細胞を生産している動物を選択することができる。いったん改変されたポリペプチドが同定されれば、所望の形質および安定なゲノムを持つ子孫について選択するために、優性ネガティブMMR遺伝子の対立遺伝子は当業者により使用される技術による対立遺伝子の直接的なノックアウトにより、または優性ネガティブ対立遺伝子を欠くかけあわせ(mates)に育種することにより除去することができる。別の代替法は、CRE-LOX発現システムを使用することであり、これによりいったん遺伝的に多様なタンパク質プロフィールを含む動物が樹立されれば、優性ネガティブ対立遺伝子は動物ゲノムからスプライシングされる。さらに別の代替法は、コルチコステロイドの存在下で外因性遺伝子を発現するステロイド誘発化pIND(インビトロゲン)またはpMAM(クローンテック)ベクターのような誘発性ベクターを使用することである。
【0047】
突然変異は、細胞または動物の遺伝子型の改変を分析することにより、例えばゲノムDNA、cDNA、メッセンジャーRNA、または目的遺伝子に関係するアミノ酸の配列を調査することにより検出することができる。突然変異は抗原性の生成についてスクリーニングすることにより検出することもできる。突然変異体のポリペプチドは、電気泳動的移動度、分光光学的特性の変化、または突然変異体遺伝子によりコードされるタンパク質の他の物理的または構造的特徴を同定することにより検出することができる。またタンパク質の改変した機能をその場所で、単離した状態で、またはモデル系でスクリーニングすることもできる。限定するわけではないが抗原性のような目的遺伝子の機能に関係する細胞または動物の任意の特性の改変についてスクリーニングすることができる。
【0048】
本発明の別の観点に従い、高処理量の哺乳動物細胞に基づくアッセイが提案される。MMR欠損細胞系は、標的抗原に融合したN-末端での分泌のためのリーダー配列を含む分泌カセットでトランスフェクトする。細胞を成長させ、そしてクローンをマイクロタイタープレートに限界希釈によりまき、そしてコンディショニングした培地を抗原性ペプチドについてスクリーニングする。そのような取り組みの利点は、ミスフォールディング(misfolding)および/または歪んだ翻訳後修飾を起こし易い細菌、酵母またはバキュロウイルス系により生産される場合よりも、抗原がより天然のポリペプチドに近いという点である。
【0049】
ミスマッチ修復タンパク質および核酸配列の例には以下を含む:
【0050】
【表1】
Figure 2005509399
【0051】
【表2】
Figure 2005509399
【0052】
【表3】
Figure 2005509399
【0053】
【表4】
Figure 2005509399
【0054】
【表5】
Figure 2005509399
【0055】
【表6】
Figure 2005509399
【0056】
【表7】
Figure 2005509399
【0057】
【表8】
Figure 2005509399
【0058】
【表9】
Figure 2005509399
【0059】
本発明の背景に関するさらなる情報について、以下の参考文献を参照にすることができ、これら各々は全部、引用により本明細書に編入する:
【0060】
【表10】
Figure 2005509399
【0061】
【表11】
Figure 2005509399
【0062】
【表12】
Figure 2005509399
【0063】
上記開示は、一般的に本発明を記載する。より完全な理解は具体的説明のみの目的で本明細書に提供され、そして本発明の範囲を限定することは意図しない以下の具体的な実施例を参照にすることにより得ることができる。
【0064】
【実施例】
実施例1:優性ネガティブMMR遺伝子の細胞中での安定な発現は、レポーター遺伝子およびそれがコードするポリペプチドの広く行き渡った突然変異をもたらす
他のMMRプロフィシェント細胞中での優性ネガティブ対立遺伝子の発現は、これらの宿主細胞をMMR欠失とすることができた(Nicolaides,N.C.et al.(1998) Mol.Cell.Biol.18:1635-1641)。MMR欠損細胞の作成は、宿主生物の子孫のゲノム全体にわたる遺伝的改変化の生成を導くことができ、改変した特性を持つ生物化学物質を生産することができる遺伝的に改変された子孫または姉妹細胞の生産をもたらす。この特許出願は、限定するわけではないがワクチン接種の治療的抗原として役立つ可能性があるタンパク質を生産する齧歯類、ヒト、霊長類、酵母、昆虫および真核細胞を含む抗原を生産する細胞中での優性ネガティブMMR遺伝子の使用を教示する。抗原を生産するために使用する上記の細胞発現系は、ワクチン療法の当業者には周知である。
【0065】
MMR遺伝子の優性ネガティブ対立遺伝子を使用してMMR欠損哺乳動物細胞を作成する能力を証明するために、我々は最初にMMRプロフィシェントな齧歯類細胞系を、本明細書ではPMS134と呼ぶ(TKPMS134とも呼ばれる細胞系)ヒトの以前に公開された優性ネガティブPMS2突然変異体を含むか、または挿入物無しの(TKvecと呼ばれる細胞系)発現ベクターでトランスフェクションした。PMS134cDNAを含むフラグメントは、構成的に活性な延長因子プロモーターを、選択可能なマーカーとしてネオマイシン耐性遺伝子と一緒に含むpEF発現ベクターにクローン化した。結果は、PMS134突然変異体が強固な優性ネガティブ効果を発揮することができ、MMR欠損の生化学的および遺伝的発現をもたらすことが示された。方法の簡単な説明を以下に提供する。
【0066】
MMR欠損の証明は、宿主細胞中の不安定なマイクロサテライト反復の生成である。この表現型はマイクロサテライト不安定性(Microsatellite instability:MI)と呼ばれている。MIは、宿主細胞の全ゲノムにわたり反復的なモノ-、ジ-および/またはトリ ヌクレオチド反復配列内の欠失および/または挿入から成る。徹底的なゲノム分析により真核細胞は、MIを生成することができる唯一の生物化学的欠損は欠損MMRであることが分かった。欠損MMRがMIの促進を有する独自な特徴から、これを今、宿主細胞内のMMR活性の損失について調査するための生物化学的マーカーとして使用する。
【0067】
真核細胞中のMMR欠損を検出するために使用する方法は、フレイムシフトによりそのリーディングフレイムを破壊する、コード領域中に挿入されたポリヌクレオチド反復を有するレポーター遺伝子を使用することである。MMRが欠損である場合、レポーター遺伝子はポリヌクレオチド反復内に無作為な突然変異(すなわち挿入および/または欠失)を獲得し、機能的なレポーター遺伝子を含むクローンを生じる。欠損MMRを介して所望する遺伝子を改変するための能力の例は、ゴールデンハムスター繊維芽(TK)細胞(上記)を使用した実験に由来し、ここで欠損β-ガラクトシダーゼ遺伝子(pCAR-OFと呼ばれる)を含む哺乳動物発現構築物がTKPMS134またはTKvent細胞に上記のようにトランスフェクトされた。pCAR-OFベクターは、そのコード領域の5'末端に挿入された29-塩基対のポリ-CA域を含有するβ-ガラクトシダーゼ遺伝子から成り、これは野生型のリーディングフレイムをフレーム外にシフトさせる。キメラ遺伝子は、クローニング部位の上流にサイトメガロウイルス(CMV)プロモーターを構成的に含み、そしてまたこのベクターを含む細胞の選択を可能とするヒグロマイシン-耐性(HYG)遺伝子を含むpCEP4にクローン化する。pCAR-OFレポーターは、フレイム−回復突然変異(すなわち挿入または欠失)がトランスフェクション後に宿主に生じない限り、β-ガラクトシダーゼ活性を生成することができない。pCAR-IFと呼ばれる別のレポーターベクターは、pCAR-OF遺伝子と同じ部位に27-bpのポリ-CA反復が挿入されているβ-ガラクトシダーゼを含むが、1つの反復の除去によりオープンリーディングフレイムを回復し、そして機能的なキメラβ-ガラクトシダーゼポリペプチドを生産するので生物学的に活性である(示さず)。またpCARベクターは選択可能マーカーとしてネオマイシン耐性遺伝子を含む。これらの概念を証明する実験では、TKPMS134およびTKvect細胞をpCAR-OFレポーターベクターでトランスフェクトし、そしてネオマイシンおよびヒグロマイシン選択培地中で17日間選択した。17日目の後に、耐性コロニーをβ-ガラクトシダーゼ生産について染色して、遺伝的に改変したβ-ガラクトシダーゼ遺伝子を含むクローンの数を測定した。すべての条件で比較的等数のネオマイシン/ヒグロマイシン耐性細胞が生産されたが、PMS134優性ネガティブ対立遺伝子(TKPMS134)を発現する細胞はβ-ガラクトシダーゼ活性について陽性であるクローンのサブセットを含んだ(表1)。この結果はMMRプロフィシエントなヒト細胞系を用いた同様の実験手法を使用しても観察された(データは示さず)。表1はこれらの実験からのデータを示し、ここで細胞コロニーはその場でβ-ガラクトシダーゼ活性について染色され、そして活性について採点された。細胞はコロニーがX-gal基質の存在下で青に変われば陽性であると採点され、そしてコロニーが白いままならば陰性と採点された。三連の実験の分析では、TKPMS134カルチャー中のβ-ガラクトシダーゼ陽性細胞の数に有意な増加が、しかし対照TKvect細胞ではβ-ガラクトシダーゼ細胞は見られなかったことが示された。
【0068】
【表13】
Figure 2005509399
【0069】
表1.pCAR-OFレポーターベクターによりトランスフェクトしたHBvec、HBPMS2およびHB134細胞のβ-ガラクトシダーゼ発現。細胞はpCAR-OF β-ガラクトシダーゼレポータープラスミドでトランスフェクトした。トランスフェクトした細胞は、ヒグロマイシンおよびG418で選択し、拡張、そしてX-gal溶液で染色してβ-ガラクトシダーゼ活性に関して測定した(青色の細胞)。3プレートの各々を顕微鏡で分析した。以下の結果はこれらの実験の平均+/−標準偏差を表す。
【0070】
プールし、そして拡張したTKPMS134/pCAR-OFクローンも機能的β-ガラクトシダーゼ遺伝子を含む多数の細胞を示した。pCAR-OFベクターでトランスフェクトしたTKvect細胞ではβ-ガラクトシダーゼ陽性細胞は観察されなかった。これらのデータを図1に示し、ここでパネルBの暗い染色はTKPMS134/pCAR-OFカルチャー中に存在するβ-ガラクトシダーゼ陽性細胞を表し、一方同じ条件下で成長させたTKvect細胞には見いだされない(パネルA)。これらのデータはMMR遺伝子の優性ネガティブ対立遺伝子がインビボで遺伝子の改変を生成する能力を証明し、これは新規な生物化学的特徴を現す改変されたポリペプチドを含むクローンの迅速なスクリーニングを可能とする。
【0071】
β-ガラクトシダーゼ遺伝子のヌクレオチド配列内の改変が、実際にTKPMS134クローンに存在するインビボβ-ガラクトシダーゼ活性の原因であるかどうかを確認するために、RNAをTKPMS134/pCAR-OFおよびTKvect/pCAR-OFから単離し、そしてβ-ガラクトシダーゼmRNAの1次構造を逆転写ポリメラーゼ連鎖反応(RT-PCR)増幅およびシークエンシングにより調査した。TKvect細胞に由来するβ-ガラクトシダーゼメッセージの配列分析は、入力(input)遺伝子配列中に構造的な改変は見られなかった。TKPMS134細胞に由来するβ-ガラクトシダーゼメッセージの分析は、遺伝子のコード配列中に幾つかの変化が見いだされた。これらの配列改変は予想どおり、アミノ末端にポリ-C域の挿入および欠失を含んだ。他の改変は、ポリ-CA反復の外側の配列の挿入ならびに遺伝子全長にわたり含まれる一連の1塩基改変(トランスバージョンおよびトランジッション)を含んだ。
In situ X-gal染色
In situ分析のために、100,000個の細胞を回収し、そして1%グルタルアルデヒドで固定し、リン酸緩衝化生理食塩溶液で洗浄し、そして24ウェルプレート中の1mlのX-gal基質溶液[0.15M NaCl、1mM MgCl2、3.3mM K4Fe(CN)6、3.3mM K3Fe(CN)6、0.2% X-Gal]中で、37℃にて2時間インキューベーションする。反応は500mMの重炭酸ナトリウム溶液中で止め、そして分析するために顕微鏡スライドに移す。3枚のプレートの各々を青(β-ガラクトシダーゼ陽性細胞)または白(β-ガラクトシダーゼ陰性細胞)について計数して、MMR不活性化について評価する。表1はこれらの実験結果を示す。
実施例2:MMR欠損細胞中の構造的に改変されたポリペプチドをスクリーニングするための発現カセットの生成
高度に抗原性のポリペプチドをスクリーニングするための組換えタンパク質を生成するために、精製に有用であるC-末端に6個のポリヒスチジンドメインを含む分泌されるポリペプチドをコードする融合遺伝子カセットを工作した。この遺伝子カセットはsec-histと呼ぶ。この遺伝子は鋳型としてpUC18プラスミドに由来するDNAを使用してPCRにより構築した。センスプライマーは、TK細胞から分泌されるポリペプチドのしっかりした量を生産することが見いだされた(私見)ヒトインターロイキン-2のリーダー配列に対応するヌクレオチド配列を含んだ(参考文献32)。このドメインはpUC18ポリリンカーの5'末端に導入された。6個のヒスチジンをコードするヌクレオチド配列を含むアンチセンスプライマーを使用して、pUC18ポリリンカーの3'末端にこれらの残基を配置した。これらプライマーのヌクレオチド配列を以下に掲げる。
センス プライマー:
【0072】
【表14】
Figure 2005509399
【0073】
イタリック体の配列はサブクローニング用のHindIII部位を表す。下線を付した配列は、ヒトIL-2に由来するリーダー配列を表す。大文字の配列は、pUC18のポリリンカー領域の開始に由来する配列を表す。
アンチセンス プライマー:
【0074】
【表15】
Figure 2005509399
【0075】
イタリック体の配列はサブクローニング用のHindIII部位を表す。下線を付した配列は、ヒスチジン残基をコードする6コドン、続く2つの終止コドンを表す。大文字の配列は、pUC18のポリリンカー領域の3'末端に対する配列を表す。
【0076】
増幅した産物はすでに記載したバッファー条件を使用して得た。増幅反応は94℃で30秒間、52℃で2分間、そして72℃で2分間を25循環で行った。産物はエチジウムブロミドを含有する1%アガロースゲルで泳動し、そして予想される分子量の産物を切り出し、そしてGene Clean(Bio 101)により精製した。次いで産物は製造元に提案されるようにT-テイル(tailed)ベクター(インビトロゲン)中にクローン化した。組換えクローンを制限分析およびDNAシークエンシングにより分析した。数個のクローンが予想されたゲノム配列を持つフラグメントを含んだ。元のクローンをTAsec-histと呼ぶ。
【0077】
sec-hist融合タンパク質の該略図を図3Aに示す。sec-histポリペプチドを分泌するTK細胞を作成するために、sec-hist挿入物を放出するためにHindIIIで消化したTAsec-histプラスミドを設計する。挿入物は、選択可能マーカーとしてヒグロマイシン耐性遺伝子も含むpCEP4哺乳動物発現ベクターの独自なHindIII部位にクローン化した。組換えクローンは制限消化およびシークエンシングにより分析して、構築物が本物であることを確認した。
【0078】
ここで挿入物はPCRまたはポリリンカー内に含まれる制限部位を使用して直接クローニングにより設計することができる(図3Bを参照にされたい)。
【0079】
次いで組換えpCEPsec-histプラスミドは、カチオン性脂質を使用して以前に記載されたようにTK細胞にトランスフェクトする。細胞は、構成的な延長因子(EF)プロモーターの制御下にPMS134優性ネガティブMMR遺伝子対立遺伝子を含む哺乳動物の発現ベクターであるpEFPMS134と一緒にコートランスフェクトされる。このベクターはネオマイシン耐性遺伝子を含み、そしてsec-histおよびpEFPMS134ベクターの両方についてTK細胞の二重選択を可能とする。TK細胞もsec-histおよび対照としてpEF空ベクターを用いてコートランスフェクトする。
【0080】
細胞は14日間、0.6mg/ml G418および0.8mg/mlヒグロマイシンB(これらの濃度はTK細胞の二重トランスフェクションについて前に定めた)中で同時選択する。14日後、顕微鏡でコロニーを単離し、そして1mlカルチャーとして24ウェル皿(ヌンク(Nunc))にサブクローン化する。次いでクローンは、sec-hist/pEFPMS134、sec-hist/pEF空ベクター、および元のTK細胞に由来するコンディショニングした上清のELISAおよびウエスタンブロット分析の両方を使用して、分泌したsec-histタンパク質について分析する。他のウエスタンおよびELISA実験で成功裏に使用されてきたモノクローナル抗-HIS抗体(サンタクルズ(Santa Cruz))を両アッセイに使用する。PMS134発現の分析は、PMS2-特異的ポリクローナル抗体(モルホテック(Morphotek)、私信)を使用してウエスタンブロットにより決定する。
【0081】
ELISAは、pCEP4sec-histでトランスフェクトしたTK細胞からコンディショニングした培地(CM)で行い、sec-histポリペプチドの高生産体についてスクリーニングする。ELISAは以下のように行う。コンディショニングした培地の200マイクロリットルのアリコートを、pCEP4sec-histトランスフェクトおよび対照細胞から取る。アリコートを1.5mlのエッペンドルフ管に取り、そして14,000Xgで3分間遠心して細胞屑をペレットとする。次いで上清を集め、そして50μlsを96-ウェルのポリスチレンマイクロタイタープレート(ヌンク)の3連のウェルに置く。プレートを室温で4時間インキューベーションし、200μlsの1Xリン酸緩衝化生理食塩(PBS)溶液、pH7.0(ライフテクノロジー(Life Technologies)で2回洗浄し、そして100μlsの5%ミルク(1X PBS中)で1時間ブロッキングした。次いでプレートをモノクローナル抗-HIS抗体(1X PBS中で1:1000に希釈)(サンタクルズ)で室温で2時間インキューベーションし、そして次いで200μlsの1X PBSで2回洗浄し、そしてPBS中1:3000に希釈した2次抗体に結合した抗-マウス-ウマ西洋ワサビペルオキシダーゼ(HRP)で釣り上げる。次いでプレートを室温で1時間インキューベーションし、200μlsの1X PBSで3回洗浄し、そしてTMS基質(バイオラッド(BioRad))と15〜30分間インキューベーションする。インキューベーション完了後、反応は0.1N H2SO4を使用して止め、そしてプレートをバイオラッドマイクロープレートリーダーを使用して415nmで読む。予想された細胞が対照細胞よりも有意なシグナルを生成することが分かれば、クローンは分泌されたsec-histに関して陽性と決定する。次いで陽性カルチャーからコンディショニングした培地は、プローブとして抗-HIS抗体を使用してウエスタンブロットにより分析してELISAデータを確認する。
【0082】
ウエスタンブロット分析は以下のように行う。簡単に説明すると、各カルチャーからの50μlsのCMまたは50,000個の細胞を、2X溶解バッファー(60mM Tris、pH6.8、2% SDS、10%グリセロール、0.1M 2-メルカプトエタノール、0.001%ブロモフェノールブルー)中で直接溶解し、そしてサンプルを5分間煮沸する。溶解物のタンパク質を4〜20% Tris グリシンゲル(ノベックス(Novex))で電気泳動により分離し、そして次いでImmobilon-P(ミリポア(Millipore))上に48mM Tris塩基、40mM グリシン、0.0375% SDS、20%メタノールでエレクトロブロットし、そして4℃で一晩、Tris-緩衝化生理食塩に0.05% Tween-20および5%コンデンスミルクを加えた中でブロッキングする。次いでフィルターをPMS134に対して生成した抗体またはpolyHISタグ(サンタクルズ)で釣り上げ、続いて2次HRP-結合抗体で釣り上げる。2次抗体とインキューベーションした後、ブロットは化学発光(ピアス(Pierce))を使用して発色し、そしてフィルムに暴露してPMS134およびsec-hist発現を決定する。両遺伝子の発現を表すクローンを、上記の実験に使用する。
【0083】
潜在的な技術的問題は、TK細胞の成長に及ぼすかもしれない毒性によるsec-histタンパク質の発現に存在するかもしれない。上記分析でsec-histポリペプチドの生産が無いか、低量であることが分かれば、TAsec-histプラスミドに由来するHindIIIsec-histフラグメントは、pIND/V5ステロイド誘導性ベクター(インビトロゲン)の独自なHindIII部位にサブクローン化する。このベクターはステロイド誘導でTK細胞にしっかりしたタンパク質発現を生じることがすでに分かっている。この応用は、構成的に発現される条件下で毒性となり得るTK細胞でポリペプチドを発現するためにsec-hist発現カセットを含む誘導性ベクターを採用する使用を教示する。
【0084】
PMS134およびsec-hist遺伝子を同時に発現することが分かった細胞か、またはpEF空ベクターおよびsec-hist遺伝子を発現する対照細胞は、TK細胞の倍加時間を増し、そしてインビボのβ-ガラクトシダーゼレポータープラスミドの遺伝的改変を強化することが示された、ネオマイシン、ヒグロマイシンおよびビタミンを含有する培地中で高成長条件下にて培養する(データは示さず)。簡単に説明すると、細胞をビタミンが豊富な培地中で20世代(doublings)(〜17日)まで成長させ、この時点で20〜40%のクローンが特定の遺伝子座内に配列改変を含むことが分かった。選択後、細胞を限界希釈により96-ウェルのマイクロタイタープレートにサブクローン化する。クローンは、ネオマイシンの存在下/ヒグロマイシンを含まない培地中(以下の章に記載するようにマウスのリンパ球を使用して行うインビトロ抗原性アッセイのために、補体を除去するための熱不活性化血清を含む)で5日間成長させる。
【0085】
sec-hist発現ベクターカセットは、限定するわけではないがHCT116およびDLD-1のような結腸癌腫に由来するヒトの細胞系のように、MMRについて「自然に」欠損である。ベクターは構成的骨格のpCEP4中にあるか、またはステロイド誘導性ベクターpINDまたはpMAMの制御下であることができる。
【0086】
上記の技術は、ポリペプチドの正しいホールディングまたは翻訳後修飾を確実にするために、哺乳動物細胞に由来する構造的に改変した抗原の生産を使用することを我々に教示する。この取り組みは、ミスホールディングまたは正しくない翻訳後修飾により弱い抗原的応答を生じることが分かっている原核生物、酵母またはバキュロウイルスが生産する抗原の使用を採用する他の技術に勝る利点を与える。
実施例3:高度に抗原性のポリペプチドを生産する細胞クローンを同定するためのスクリーニング法
TKPMS134細胞クローンにより生産された抗原性ポリペプチドを同定するために、以下のインビトロアッセイを行う。
【0087】
第1にsec-histポリペプチドのリンパ球刺激活性は、PMS134を含むかまたは含まないTKsec-hist細胞のCMを、自然なまたは全抗原に暴露したBalb/Cマウスに由来するリンパ球に加えることにより測定する。簡単に説明すると、2匹のマウスに完全フロインドアジュバント(CFA)(ディフコ(Difco))の100-μlの1/1混合物を尾に皮下注射することにより、フロインド完全アジュバントの存在下で全抗原を用いて感染させる。2および4週間後に、不完全フロインドアジュバント(ディフコ)と1/1で混合した同量の抗原を用いて2回の皮下の追加免疫感作を行う。2匹の対照マウスはアジュバントのみを受ける。マウスを2回目の追加免疫から5日後(33日に)に屠殺する。全血からの末梢血の単核細胞(PBMC)および脾臓からの脾臓細胞を、すでに記載されている手順に従い回収する(Nicolaides,N.C.et al.(1997) Proc.Natl.Acad.Sci.USA 94:13175-13180)。脾臓細胞アッセイに関して、全脾臓を滅菌ワイヤーメッシュを通してRPMI培地(ライフテクノロジー)に入れる。続いて細胞をRPMIで2回洗浄し、そしてPBC溶解バッファー中で10分間インキューベーションする。次いで細胞を再度洗浄し、そして1X105細胞/mlで10%熱不活性化ウシ胎児血清を加えたRPMI-1640培地中に再懸濁する。100マイクロリットルの細胞を20枚の96-ウェル滴定平底プレートに等分する。
【0088】
PBMC単離に関しては、全血を目の穿刺により単離し、そしてEDTAを含有する採血管に集める。等量のPBS(Mg+2/Ca+2無し)を全血に加える。PBMCはFicoll-Paque(ファルマシアバイオテック(Pahrmacia Biotech)、17-1440-02)勾配上で遠心することにより単離する。精製した細胞は1X105細胞/mlで10%熱不活性化ウシ胎児血清(ライフテクノロジー社)を含有するRPMIに播種し、そして100μlsを96ウェルの平底マイクロタイタープレートにまき、そして37℃、5%CO2中でインキューベーションする。
【0089】
T-細胞活性化に関して測定するために、プライムした(primed)またはプライムしていないマウスに由来するPBMCおよび脾臓細胞を、PMS134遺伝子を含むかまたは含まないTKsec-hist細胞に由来する10%コンディショニング培地(CM)とインキューベーションする。脾臓細胞カルチャーアッセイに関する陽性対照として5μg/mlのコンカナバリンA(ConA)を使用し、一方PBMCカルチャーの陽性対照として5μg/mlフォルボール 12-ミリステート 13-アセテートおよび1μg/mlフィトヘモアグルチニン(シグマ(Sigma))を使用する。10%熱不活性化培地を含むRPMIの存在下で成長させた元のTK細胞に由来するCMを、陰性対照として使用する。TK細胞に由来するCMを使用した事前の実験では、PBMCまたは脾臓細胞について刺激活性は生産されないことが分かっていた(N.Nicolaides、私見)。カルチャーを37℃で5%CO2中にて6日間インキューベーションし、そして増殖アッセイにより決定される抗原活性を採点する。増殖は記載された(Grassso,L.et al.,(1989) J.Biol.Chem.273:24016-24024)酸性ホスファターゼアッセイの改良プロトコールを使用してアッセイする。簡単に説明すると、0.1M 酢酸ナトリウム(pH5.5)、0.1% Triton X-100および10mM p-ニトロフェニルホスフェート(シグマ104 ホスファターゼ基質)を含む50μlのバッファーを、0.2mlの成長培地を含有する各ウェルに直接加え、そして室温で1.5時間インキューベーションする。反応は0.05N 水酸化ナトリウムを加えることにより止め、そしてバイオラッドプレートリーダーを使用して410nmの吸収により定量する。データは刺激指数(SI)として表し、これは元のTK細胞に由来するCMの10アリコートの平均で割った実験データ点の増殖である。すべての実験は少なくとも3連で行う。
【0090】
PMS134タンパク質を同時発現している幾つかのTKsec-histクローンは、標的抗原のコード領域中に起こる立体配座的変化によりPBMCおよび/または脾臓細胞上で強化された抗原性を有することが分かるだろう。これらの変化はTおよび/またはB細胞エピトープとして役立つ2次ドメインを形成することができ、次にそれらの各活性化を刺激する原因となる。強化された抗原性活性化を再現性をもって生じるクローンをシークエンシングして、構造的改変(1つまたは複数)が正に遺伝子のコード領域内で起こったことを確認し、そして同定する。配列データは有力なワクチンとして役立つことができるスーパー抗原の作成を導くことができるさらなる改変のために、この候補ワクチンポリペプチド内の決定的なドメインの重要性についてさらに光を当てることができる。
【0091】
クローンの配列分析は、以下のように行う。5個の陽性クローンを96-ウェルプレートから24-ウェルプレートに拡張する。コンフルエントなウェルを拡張し、そして細胞をRNA抽出のために回収する。RNA抽出および逆転写は、以前に記載されたTrizol法(Nicolaides,N.C.et al.(1997) Proc.Natl.Acad.Sci.USA 94:13175-13180;Grasso,L.et al.(1998) J.Biol.Chem.273:24016-24024)を使用して行う。逆転写は以前に記載されたように(Nicolaides,N.C.et al.(1998) Mol.Cell.Biol.18:1635-1641)SuperscriptII(ライフテクノロジー)を使用して行う。cDNAを増幅して、IL-2リーダー配列部位に位置するセンスプライマー:5'-catgtacaggatgcaactcctg-3'(配列番号3)(図3を参照にされたい)およびC-末端polyhis部位に位置するアンチセンスプライマー:5'-tactagtggtgatggtgatggtg-3'(配列番号4)を使用してsec-hist転写物を単離する。増幅は94℃で30秒間、52℃で2分間、72℃で2分間を30循環行う。反応はアガロースゲルで分析する。予想される分子量の産物が生成されれば、サンプルをQIAquick PCR鋳型キット(キアジェン)を使用して清浄化してPCRアンプリマーを除去し、そしてsec-hist遺伝子の全コード領域を覆う以下のプライマーを使用してシークエンシングする。次いでクローンは抗原をコードする遺伝子に特異的なプライマーを使用してシークエンシングする。
【0092】
遺伝的に改変したsec-histポリペプチドを生産するクローンを、CM中に分泌するsec-histポリペプチドの十分な生産が可能になる密度までT-75フラスコで拡張する。次いでsec-histポリペプチドを含むコンディショニングした培地を集め、そして3,500Xgで10分間遠心して細胞屑を除去する。次いでCMを製造元(ファルマシア)のプロトコールに従い10ml-HiTrap Nickelカラム上にのせる。吸着および洗浄後、カラムを200mM イミダゾールで処理して融合タンパク質を溶出する。次いで回収したポリペプチドをSDS-PAGEにより4〜12%NuPAGEゲル(ノベックス)を使用して分析し、そして製造元(ノベックス)のプロトコールに従い銀染色する。欠損MMRの無作為な性質により、sec-hist対立遺伝子が強化された抗原性のポリペプチドを生産するクローンにより生成され得る可能性が存在し、これはナンセンスまたはフレイム-シフト突然変異を含むので、polyHIS C-末端を欠くポリペプチドを形成する。ナンセンスまたはフレイム-シフト突然変異が上昇した抗原性を持つポリペプチドを生産しているクローンで起これば、新規な対立遺伝子がPCRを介してC-末端にpolyHISタグを含むように再工作され、そしてこの新規融合タンパク質が上記のように再スクリーニングされる。
【0093】
精製したポリペプチドは10μg/mlの最終濃度でインビトロアッセイにて上記のように再スクリーニングされて、抗原活性が実際にsec-histタンパク質に由来することが確認される。次いでPBMCおよび脾臓細胞の両方に強化された活性を持つ改変された抗原を生産するTK細胞は、非-改変sec-histタンパク質と一緒にインビボでBalb/Cマウス中でアジュバントの不存在下での不当な(illicit)免疫応答に対する能力を試験される。
【0094】
スクリーニング手順を概説する該略図を図4に与える。
実施例4:高度に免疫原性の抗原を生産するクローンを同定するためのスクリーニング法
実施例3から同定された改変ポリペプチドがインビボで有する免疫原的効力を試験するために、Balb/Cマウスに6種の最も抗原性のポリペプチドおよびTKEF空/sec-hist細胞から生産された野生型sec-histポリペプチドをアジュバントの不存在下で注射する。簡単に説明すると、30μgsの精製されたsec-histタンパク質をアジュバントを含まない滅菌リン酸緩衝化生理食塩水(PBS)中でマウスの尾に皮下注射することにより免疫感作する。1群のマウスは、陽性対照として完全フロインドアジュバント(CFA)中で1/1に希釈したポリペプチドの100μlsの混合物を受容する。2回の皮下追加免疫感作を同量の抗原で行い、そしてアジュバントを含むポリペプチド混合物を受容したマウスには、初回の注射から2および4週間後に不完全フロインドアジュバント(ディフコ)を含む1/1の混合物で追加免疫感作する。マウスは2回目の追加免疫(33日)から5日および15日後に採血して抗原力価を測定する。対照マウスはPBSのみを受容する。免疫感作を始める前に、各マウスから前採血を得る。
【0095】
免疫応答は、上記プロトコールに従い全Igおよびsec-hist特異的抗体力価をELISAによりスクリーニングすることにより測定する。抗原特異的抗血清力価については、96-ウェルプレートをPBS中でのワクチン接種に使用した5μg/mlの各抗原を含有する50μlsの溶液でコートする。次いでプレートを前採血、5日および15日の採血の連続希釈で釣り上げる。抗体の検出は、上記のようにヒツジ抗-マウス-HRP結合2次抗体、続いてTMB基質とのインキューベーションを使用して行う。
【0096】
このプログラムで提案した方法の成功は、自然なsec-histタンパク質と交差反応することができる改変したsec-histタンパク質で免疫感作したマウスに由来する抗血清の生成により示される。アジュバント無しのサンプル中に力価が見いだされなければ、マウスに完全フロインドアジュバント中の抗原を投与し、そして力価を14日後に分析し、続いてもし力価が見いだされなければ17日目に不完全フロインドアジュバント中で免疫感作を行い、そして31日に分析する。
【0097】
概説した方法で起こる潜在的な問題は、抗体力価がsec-ポリヒスチジン融合ドメインに対して生じ得るということである。抗血清が本物のsec-hisポリペプチドを同定することができるかどうかを決定するために、ポリヒスチジンドメインを欠く抗原を放射標識メチオニンの存在下でインビトロの転写−翻訳(TNT)により生成する。sec-histポリペプチドを含む鋳型も作成し、そしてコードされたタンパク質を対照として使用する。TNT反応の鋳型は、記載されているようにPCR(Nicolaides,N.C.et al.(1998) Mol.Cell.Biol.18:1635-1641)により生成する。簡単に説明すると、タグを付けない抗原またはsec-histタグ付きタンパク質をコードする遺伝子セグメントを増幅するために、鋳型としてTAsec-histプラスミドを使用する。
【0098】
翻訳されたポリペプチドは最初にSDS-PAGEゲル電気泳動により分析し、そしてオートラジオグラフィーにより予想される分子量を持つポリペプチドが合成されていることを確認する。次いでタンパク質は、ワクチン接種したマウスに由来する抗血清を使用して免疫沈降させて、これらの抗体が本物の抗原配列を認識するかどうかを決定する。簡単に説明すると、免疫沈降はインビトロ-翻訳タンパク質について、翻訳反応混合物と100μlsのマウス抗血清または1μgsのHIS-特異的モノクローナル抗体(MAB)(サンタクルズ)を400μlsのEBCバッファー(50mM Tris[pH7.5]、0.1M NaCl、0.5% Nonidet P-40)中で混合することにより行う。4℃で1時間インキューベーションした後、プロテインA-Sepharose(シグマ)を10%の最終濃度で加え、そして反応混合物を4℃で1時間インキューベーションする。プロテインAに結合したタンパク質をEBC中で5回洗浄し、そして4〜20%Tris-グリシン勾配ゲルで電気泳動により分離し、これを次いで乾燥させ、そしてオートラジオグラフィーにかける。
【0099】
抗血清がHIS残基を欠く本物の配列と反応することができれば、これらの実験からのデータはさらに臨床前の動物実験に持ち越される。
考察
MMRの初期段階は、MutSαおよびMutLαと呼ばれる2つのタンパク質複合体に依存する。優性ネガティブMMR対立遺伝子の使用は、これらを複合体の形成を「正しい」ヌクレオチドを含んで成るヌクレオチドの切り出しおよび重合化に関与する下流の生化学物質を用いて混乱させることができる。この応用からの例は短縮化されたMMR対立遺伝子の能力を示す(PMS134はMMRを遮断することができ、細胞分裂毎に全ゲノムにわたり遺伝的改変化を獲得する高頻度変異可能な細胞系をもたらす。いったん抗原をコードする遺伝子内に遺伝的改変を含む細胞系が生成されれば、細胞宿主のゲノムの完全性を回復することが望ましい。これは誘導性ベクターの使用により達成することができ、これにより優性ネガティブMMR遺伝子がそのようなベクター中にクローン化され、抗原生産細胞に導入され、そして細胞を誘導性分子および/または条件の存在下で培養する。誘導性ベクターには限定するわけではないが、ステロイド誘導性MMTV、テトラサイクリン調節プロモーター、温度感受性MMR遺伝子対立遺伝子および温度感受性プロモーターのような化学的調節プロモーターを含む。
【0100】
上記の結果は幾つかの結論を導く。最初にPMS134の発現はTK細胞のマイクロサテライト不安定性の上昇をもたらす。すなわちこのマイクロサテライト不安定性の上昇がMMR欠損によることは、安定に形質導入された細胞からの抽出物およびpCAR-OFベクター内に含まれる域(tract)の安定性を評価することにより証明された。PMS134の発現はMMRにおける極の欠損(polar defect)をもたらし、これは5'方向からの修復を試験するために設計されたヘテロ二重鎖を使用して観察されるだけであった(同じ抽出物中で3'方向からの修復に有意な欠損は観察されなかった)。興味深いことには、hMLH1が欠損している細胞もMMRに極の欠損を有するが、この場合は3'方向からの修復に優先的に影響する。これまでの研究から原核生物および真核生物の両方で、別の酵素的成分が2つの異なる方向からの修復を媒介することが知られている。これらの結果は、5'修復が主にhPMS2に依存する一方、3'修復は主にhMLH1に依存することを強く示唆している。PMS2とMLH1との間の二量体複合体がどのようにこの方向性を設定するかを想像することは容易である。結果を合わせると、方向性のあるMMRの欠損はMMR欠損表現型を生成するために十分であることも証明し、そして任意のMMR遺伝子の対立遺伝子が遺伝的に改変されたTK細胞、または抗原性遺伝子産物を生産する細胞系を生産するために有用であることを示唆している。さらにそのようなMMR対立遺伝子の使用は、効果的なワクチン剤として改変された構造を有する遺伝的に改変されたポリペプチドを生成するために有用であろう。
【0101】
本出願は、MMRを遮断するために使用されるいかなる方法も、限定するわけではないが抗原性の上昇、免疫原性の上昇および強化された薬物動態学プロフィールのような強化された生化学的特徴を持つ遺伝的に改変されたタンパク質を導くことができる抗原生産細胞で、高頻度変異性を生じるために行うことができることを教示する。
【0102】
そのような細胞でのMMRの遮断は、細菌、酵母、原生動物、昆虫、齧歯類、霊長類、哺乳動物細胞およびヒトを含む任意の種に由来する優性ネガティブMMR遺伝子の対立遺伝子の使用を通して行うことができる。MMRの遮断はMMR生化学経路に関与する任意の遺伝子に対するアンチセンスRNAまたはデオキシヌクレオチドの使用を通しても生じることができる。MMRの遮断は、限定するわけではないが抗体を含むMMR複合体のサブユニットを妨害するポリペプチドの使用を通して行うことができる。最後にMMRの遮断は、限定するわけではないがMMRを遮断することが示された非加水分解性ATP同族体(Galio.L.et al.(1999) Nucleic Acids Res.27:2325-2331;Spampinato,C.and P.Modrich(2000) J.Biol.Chem.275:9863-9869)のような化学物質の使用を介してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】
遺伝的に改変されたβ-ガラクトシダーゼ遺伝子を含むMMR欠損細胞をアッセイするためのTKPMS134/pCAR-OFまたはTKvect/pCAR-OF細胞のIn situ β-ガラクトシダーゼ染色である。矢印は青色(β-ガラクトシダーゼ陽性)細胞を示す。
【図2】
MMR欠損宿主細胞により生産された□β-ガラクトシダーゼ遺伝子の配列改変の概略表示である。
【図3】
構造的に改変した抗原性ポリペプチドをスクリーニングするためのsec-hist分泌タンパク質およびsec-hist発現カセット(配列番号17)の概略表示である。パネルA:sec-histタンパク質の概略表示;パネルB:sec-hist発現カセットの配列。パネルBでは、イタリック体の配列はサブクローニング用のHindIII部位を表し;5'末端の二重下線を付した配列はヒトIL-2に由来するリーダー配列を表し;3'の下線を付した配列はポリヒスチジン配列、続いて2つの終止コドンを表す;大文字の配列はpUC18のポリリンカー領域からの配列を表し;ポリリンカーはcDNAのクローニング用に以下の制限酵素を含む:SacI-SacII-NotI-XbaI-SpeI-BamHI-SmaI-PstI-EcoRI。
【図4】
抗原性sec-histポリペプチドの同定のために、TKクローンに由来するコンディショニングした培地の高処理量スクリーニングに関する該略図である。アッセイには処置をうけていないマウス(プライムしていない)および抗原に暴露した(プライムした)マウスに由来する脾臓細胞を使用したインビトロ抗原性試験を採用する。次いで陽性CMを表すクローンを遺伝的に分析して、sec-hist配列内に構造的改変を確認し、続いてタンパク質を精製し、そして精製したタンパク質を再試験する。最高の刺激活性を有する精製タンパク質を、次いで免疫原性についてインビボスクリーニングする。スクリーニングアッセイは数回行って抗原内にさらなる改変を加えることができる(長い矢印)。
【配列表】
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Claims (69)

  1. 予め選択した抗原を発現する哺乳動物細胞に、ミスマッチ修復遺伝子の優性ネガティブ対立遺伝子を含んで成るポリヌクレオチドを導入することを含んで成る、高頻度変異した抗原の作成法。
  2. ポリヌクレオチドが細胞の懸濁液のトランスフェクションによりインビトロで導入される、請求項1に記載の方法。
  3. ミスマッチ修復遺伝子がPMS2である、請求項1に記載の方法。
  4. ミスマッチ修復遺伝子がヒトPMS2である、請求項1に記載の方法。
  5. スマッチ修復遺伝子がMLH1である、請求項1に記載の方法。
  6. ミスマッチ修復遺伝子がPMS1である、請求項1に記載の方法。
  7. ミスマッチ修復遺伝子がMSH2である、請求項1に記載の方法。
  8. ミスマッチ修復遺伝子がMSH2である、請求項1に記載の方法。
  9. 対立遺伝子が短縮突然変異を含んで成る、請求項4に記載の方法。
  10. 対立遺伝子がコドン134に短縮突然変異を含んで成る、請求項4に記載の方法。
  11. 短縮突然変異が野生型PMS2のヌクレオチド424のチミジンである、請求項10に記載の方法。
  12. ポリヌクレオチドが動物の受精卵に導入される、請求項1に記載の方法。
  13. 受精卵が続いて偽妊娠のメスに移植され、これにより受精卵が成熟したトランスジェニック動物に発育する、請求項12に記載の方法。
  14. ミスマッチ修復遺伝子がPMS2である、請求項12に記載の方法。
  15. ミスマッチ修復遺伝子がヒトPMS2である、請求項12に記載の方法。
  16. ミスマッチ修復遺伝子がヒトMLH1である、請求項12に記載の方法。
  17. ミスマッチ修復遺伝子がヒトPMS1である、請求項12に記載の方法。
  18. ミスマッチ修復遺伝子がヒトmutL相同体である、請求項11に記載の方法。
  19. 対立遺伝子が短縮突然変異を含んで成る、請求項15に記載の方法。
  20. 対立遺伝子がコドン134に短縮突然変異を含んで成る、請求項15に記載の方法。
  21. 短縮突然変異が野生型PMS2のヌクレオチド424のチミジンである、請求項19に記載の方法。
  22. 予め選択した抗原およびミスマッチ修復遺伝子の優性ネガティブ対立遺伝子を含んで成る、培養した高頻度変異可能な哺乳動物細胞の均一な組成物。
  23. ミスマッチ修復遺伝子がPMS2である、請求項22に記載の単離された高頻度変異可能な細胞。
  24. ミスマッチ修復遺伝子がヒトPMS2である、請求項23に記載の単離された高頻度変異可能な細胞。
  25. ミスマッチ修復遺伝子がMLH1である、請求項22に記載の単離された高頻度変異可能な細胞。
  26. ミスマッチ修復遺伝子がPMS1である、請求項22に記載の単離された高頻度変異可能な細胞。
  27. ミスマッチ修復遺伝子がヒトmutL相同体である、請求項22に記載の単離された高頻度変異可能な細胞。
  28. 細胞がhPMS2の最初の133アミノ酸から成るタンパク質を発現する、請求項22に記載の単離された高頻度変異可能な細胞。
  29. 目的の抗原をコードする遺伝子に突然変異を作成する方法であって、
    目的の抗原をコードする該遺伝子およびミスマッチ修復遺伝子の優性ネガティブ対立遺伝子を含んで成る哺乳動物細胞を成長させ、そして
    目的の抗原をコードする該遺伝子が突然変異を持つかどうかを決定する、
    ことを含んで成る上記方法。
  30. 目的の抗原をコードする上記遺伝子が突然変異を持つかどうかの決定が、該遺伝子のヌクレオチド配列を分析することにより行われる、請求項29に記載の方法。
  31. 上記ヌクレオチド配列が上記遺伝子から転写されたmRNAである、請求項30に記載の方法。
  32. 目的の抗原をコードする上記遺伝子が突然変異を持つかどうかの決定が、該遺伝子によりコードされるタンパク質を分析することにより行われる、請求項29に記載の方法。
  33. 目的の抗原をコードする上記遺伝子が突然変異を持つかどうかの決定が、該遺伝子の表現型を分析することにより行われる、請求項30に記載の方法。
  34. 上記タンパク質の分析が、該タンパク質の抗原性および免疫原性を分析することを含んで成る、請求項32に記載の方法。
  35. 目的の抗原をコードする遺伝子に突然変異を作成する方法であって、
    該遺伝子およびミスマッチ修復遺伝子の優性ネガティブ対立遺伝子をコードするポリヌクレオチドを含んで成る細胞を成長させ;そして
    細胞が該抗原の少なくとも1つの新規な生化学的特徴を生じる該遺伝子中の突然変異を持つかどうかを決定するために細胞を試験する、
    ことを含んで成る上記方法。
  36. 上記の新規な生化学的特徴が、抗原性の上昇および免疫原性の上昇から成る群から選択される、請求項35に記載の方法。
  37. 上記試験が上記遺伝子の1次構造を分析することを含んで成る、請求項35に記載の方法。
  38. 上記試験が上記遺伝子の2次構造を分析することを含んで成る、請求項35に記載の方法。
  39. 上記試験が、上記遺伝子によりコードされるポリペプチドの抗原性および免疫原性を分析することを含んで成る、請求項35に記載の方法。
  40. 上記ポリヌクレオチドの上記導入が、少なくとも1つのDNA変異原の存在下である、請求項1に記載の方法。
  41. 上記試験が、上記遺伝子のヌクレオチド配列を分析することを含んで成る、請求項35に記載の方法。
  42. 上記試験が、上記遺伝子から転写されたmRNAを分析することを含んで成る、請求項35に記載の方法。
  43. 上記試験が、目的遺伝子によりコードされる抗原タンパク質を分析することを含んで成る、請求項35に記載の方法。
  44. 上記試験が、上記遺伝子によりコードされるタンパク質の生化学的活性を分析することを含んで成る、請求項35に記載の方法。
  45. 請求項35に記載の方法により作られた高頻度変異可能なトランスジェニック哺乳動物細胞。
  46. 細胞が霊長類に由来する、請求項45に記載のトランスジェニック哺乳動物細胞。
  47. 細胞が齧歯類に由来する、請求項45に記載のトランスジェニック哺乳動物細胞。
  48. 細胞がヒトに由来する、請求項45に記載のトランスジェニック哺乳動物細胞。
  49. 細胞が真核細胞である、請求項45に記載のトランスジェニック哺乳動物細胞。
  50. 細胞が原核細胞である、請求項45に記載のトランスジェニック哺乳動物細胞。
  51. タグを付けた抗原をコードするポリヌクレオチドをMMR欠損細胞に導入することを含んで成る、分泌される抗原の無作為に改変された形態の作成法。
  52. 上記のタグを付けた抗原が抗原性の上昇についてスクリーニングされる、請求項51に記載の方法。
  53. 上記のタグを付けた抗原が免疫原性の上昇についてスクリーニングされる、請求項51に記載の方法。
  54. MMR遺伝子の少なくとも1つの優性ネガティブ対立遺伝子を導入することにより細胞をMMR欠損とする、請求項51に記載の方法。
  55. 細胞が自然にMMR欠損である、請求項51に記載の方法。
  56. 可逆的に不安定な細胞中での突然変異した抗原の生産法であって、予め選択した目的抗原を含む細胞に、ミスマッチ修復遺伝子の優性ネガティブ対立遺伝子をコードするポリヌクレオチドを含んで成る誘発性の発現ベクターを導入し;該細胞が該優性ネガティブミスマッチ修復遺伝子を発現するように誘発し;そして該抗原の少なくとも1つの新規な生化学的特徴を検出することを含んで成る、上記生産法。
  57. 上記の新規な生化学的特徴が、ヌクレオチド突然変異、抗原性の上昇および免疫原性の上昇から成る群から選択される、請求項56に記載の方法。
  58. 上記の予め選択した目的抗原が、上記細胞中に前以てトランスフェクトされたポリヌクレオチドにコードされる、請求項56に記載の方法。
  59. さらにミスマッチ修復遺伝子の上記優性ネガティブ対立遺伝子の誘発を止め、これにより上記細胞を安定化することを含んで成る、請求項56に記載の方法。
  60. 上記の新規な生化学的特徴の検出後に、上記細胞に前以てトランスフェクトしたポリヌクレオチドを単離することを含んで成る、請求項58に記載の方法。
  61. 発現カセットを含んで成る高頻度変異可能な細胞中で抗原を発現するためのポリヌクレオチド分子であって、予め選択した抗原をコードするヌクレオチド配列のクローニングを可能とするために、該発現カセットが複数のヒスチジン残基をコードする3'配列、発現する遺伝子の5'リーダー配列およびポリリンカーを含んで成る、上記ポリヌクレオチド分子。
  62. 上記細胞が哺乳動物細胞である、請求項61に記載のポリヌクレオチド分子。
  63. 上記細胞がヒト細胞である、請求項61に記載のポリヌクレオチド分子。
  64. 上記5'リーダー配列がIL-2の5'リーダー配列である、請求項63に記載の方法。
  65. 突然変異した抗原の生産法であって、発現カセット中の予め選択した抗原をコードするポリヌクレオチドを、請求項61に記載の上記ポリヌクレオチド分子に導入し、そして該ポリヌクレオチド分子をミスマッチ修復遺伝子の優性ネガティブ対立遺伝子を含んで成る細胞に導入する、上記方法。
  66. 請求項65に記載の方法により生産された高頻度変異した抗原。
  67. 動物の免疫応答を誘導する方法であって、該動物に請求項66に記載の少なくとも1つの高頻度変異した抗原の免疫原的量を投与することを含んで成る、上記方法。
  68. 上記抗原が、細菌、菌類、原生動物、蠕虫およびウイルスから成る群から選択される病原性生物に由来する抗原の突然変異した形態である、請求項67に記載の方法。
  69. 請求項66に記載の少なくとも1つの高頻度変異した抗原および医薬的に許容されるキャリアーを含んで成る、免疫原性組成物。
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