JP2005508917A - 粒子を含有するヘアスタイリング組成物 - Google Patents

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Abstract

本発明の組成物は、約0.1重量%〜約15重量%の、約20,000を超える重量平均分子量を有する粘着性ポリマーと;約0.01重量%〜約20重量%の粒子と;水性キャリアとを有する改善されたヘアスタイリング組成物に関する。

Description

本発明は、粒子を含有するヘアスタイリング組成物に関する。更に詳しくは、本発明は、毛髪に粒子を沈着させることにより毛髪容量を改善するヘアスタイリング製品に関する。
固体粒子は、様々な処方物及びパーソナルケア組成物の中に有益剤として使用されることが知られている。固体粒子は、固体粒子を含む組成物にも、前記組成物が適用される表面にも効果を発揮することができる。固体粒子は、例えば、顔料若しくは着色剤、不透明化剤、パールエッセンス剤、触感変性剤、油分吸収剤、皮膚保護剤、つや消し剤、摩擦増進剤、スリップ剤、コンディショニング剤、剥離剤、臭気吸収剤又は洗浄増進剤として使用することができる。更に、様々な疾患又は社会的に恥ずかしい状況に対する処置剤として有用な多くの活性成分が利用可能であり、一般に、制汗剤、抗ふけ剤、抗菌剤、抗生物質、及び日焼け止め剤を含む固体微粒子形態で使用される。
一般に、粒子の適用によって表面の特性を改善することが望まれる場合、これらの粒子は、影響を受ける表面での擦り、噴霧又はその他に直接適用される調合物によって適用される。皮膚表面に固体粒子を送達するのに好適で典型的なパーソナルケア調合物には、例えば、保湿剤、ローション、及びクリームが挙げられる。これらの製品は、一般的に、表面に直接適用されると粒子は沈着し、組成物それ自体によって、又は蒸発及び乾燥後の組成物の不揮発残留要素によって保持される。
固体粒子有益剤を、ヘアリンス、シャンプー、液状及び棒状石けん、コンディショナー、又は着色剤のようなリンス・オフ(rinse-off)組成物若しくはクレンジング組成物の中に処方することも知られている。固体粒子有益剤を使用すると、前記組成物自体の総合的外観、安定性又は審美性に影響を及ぼすことも多い。例えば、着色剤粒子、顔料、又はパールエッセンス剤を組成物に加えると、潜在的な消費者にとってこの製品の許容性と魅力が高まることがよく知られている。微粒子有益剤を加えると、使用の際の本組成物の性能、外観若しくは美的特性に影響を及ぼすか、又は使用者に触感の信号を発することもよく知られている。例えば、剥離粒子をクレンジング組成物に使用することが多く、それにより摩耗性及び洗浄される表面からの油類及び汚れの除去が改善され、使用者は「きれいに洗い落とした」という実感が湧く。一般に、このような固体粒子薬剤は、基材に沈着されることは意図されず、望まれず、本組成物の希釈とすすぎの過程で、本組成物が適用される表面から取り除かれる。
しかしながら、表面への固体粒子の適用及び保持によって送達され得る広範囲の効果を考慮すると、所望の固体粒子有益剤を含有する組成物によって処置される表面に有効な量の固形粒子を沈着できる組成物を有することは、極めて望ましいことである。固体粒子有益剤を毛髪又は皮膚表面に沈着させるのを目的とする組成物は知られている;しかしながら、今までは沈着の効果が不十分であり、送達に影響を及ぼすためには組成物の中に過剰の固体粒子薬剤を必要とするか、又は僅かな又は不十分な程度の効果しか得られなかった。
従って、固体粒子を含有し、その粒子で処置される表面に効果的に沈着して保持できる組成物を有することが依然として強く望まれている。
本発明は:
(a)約0.1重量%〜約15重量%の、約20,000を超える重量平均分子量を有する粘着性ポリマーと;
(b)約0.01重量%〜約20重量%の粒子と;
(c)水性キャリアと
を含むヘアスタイリング組成物に関する。
本発明は更に、この組成物の使用方法にも関する。
本発明のこれら及びその他の特徴、態様、及び利点は、本開示を読むことにより当業者に明らかになるであろう。
本明細書は本発明を特に指摘し、明確に請求する請求項で完結しているが、本発明は以下の説明から、更によく理解されると考えられる。
本発明のヘアスタイリング組成物は、粘着性ポリマーと、粒子と、水性キャリアとを含む。これらの各構成成分ばかりでなく、好ましい構成成分又は任意の構成成分も後記で詳細に説明される。
すべてのパーセンテージ、部及び比率は、特に指示がない限り、本発明の組成物の総重量を基準とする。記載した成分に関連するこのようなすべての重量は有効濃度を基準とし、従って特に指示がない限り、市販材料に含まれる場合がある溶媒又は副生物を含まない。
本明細書で使用されるすべての分子量は、特に指示がない限り、グラム/モルとして表わされる重量平均分子量である。
本明細書において、「を含む」とは、最終結果に影響を与えない他の工程及び他の成分を加えることができることを意味する。この用語は、「から成る」及び「から本質的に成る」という用語を包含する。本発明の組成物及び方法/プロセスは、本明細書に記載される本発明の必須要素及び限定ばかりでなく、本明細書に記載される追加若しくは任意の成分、構成要素、工程、又は限定のいずれをも含むことができ、から成ることができ、及びそれらから本質的に成ることができる。
本明細書で使用される「流体」という用語は、その容器の形状をとりやすい液体又は気体を意味し、容器は可撓性の中空粒子の壁である。
本明細書で使用される「可撓性」という用語は、本発明の中空粒子が容易に圧縮されるが、圧力が減少すると中空粒子の当初の体積に戻ることを意味する。
本明細書で使用される「流体封入」という用語は、本発明の中空粒子が構造的に中空であることを意味する。それにもかかわらず、本発明による「構造的に中空」という用語では、中空粒子はその中に更に少なくとも1種の追加物質を含有することができる。
本明細書で使用される「中空」という用語は、固体質量を実質的に含まない内包領域を有する粒子を意味し、この内包領域は粒子の全体積の10〜99.8パーセントを構成する。
本明細書で使用される「疎水性モノマー」という用語は、実質的に非水溶性のホモポリマーを形成するモノマーを意味する。
本明細書で使用される「親水性モノマー」という用語は、実質的に水溶性であるホモポリマーを形成するモノマーを意味する。
本明細書で使用される「透過性」という用語は、物質を通して所与の条件下で液体又は気体が通過できることを意味する。
本明細書で使用される「ポリマー」という用語は、1種類のモノマーの重合によって作られるか、又は2種(即ち、コポリマー)若しくはそれ以上の種類のモノマーによって作られる物質を含む。
本明細書で使用される「固体」という用語は、実質的に空隙を含まない粒子を意味する。
本明細書で使用される「球」という用語は、距離空間において定点からの距離がおよそ一定である集合である球状体を意味する。ここでは、「およそ」の意味は定点が±15%の距離の範囲内にあることである。
本明細書で使用される「ヒトの毛髪への適用に好適な」という用語は、そのように記載された組成物又はその構成成分が、過度の毒性、不適応性、不安定性、アレルギー反応などを伴わずに、ヒトの毛髪及び頭皮並びに皮膚と接触して使用するのに好適であることを意味する。
本明細書で使用される「水溶性」という用語は、ポリマーが本組成物中の水に可溶であることを意味する。一般に、ポリマーは、25℃で、水溶媒の0.1重量%、好ましくは1重量%、より好ましくは5重量%、最も好ましくは15重量%の濃度で可溶であるべきである。
引用した参照文献はすべて、それらの全体を本明細書に引用して援用する。いかなる参照の引用も、特許請求した発明に対する先行技術としての有用性についてのいかなる決定に関して容認するものではない。
(粒子)
本発明の組成物は粒子類を含む。種々の形状及び密度の非水溶性固体粒子が有用である。好ましい実施形態では、粒子類は、球状、楕円形状、不規則形状、又はその他のあらゆる形状を有する傾向があり、その場合、最長寸法対最短寸法比(アスペクト比として定義される)は10未満である。より好ましくは、粒子のアスペクト比は8未満である。更により好ましくは、粒子のアスペクト比は5未満である。
しかしながら、10を超えるアスペクト比を有する粒子が、水性ヘアスタイリング組成物の中に含まれるとき、凝集粒子堆積体として又は個々の粒子堆積体のままである限り、前記粒子も有用であることが判っている。そのような粒子の非限定例は、サザン・クレイ・プロダクツ社(Southern Clay Products Inc)製のラポナイト(Laponite)SCPX−2549及びゲルホワイト(Gelwhite)H NF、エンゲルハルト社(Engelehard Corp.)製のフラメンコ・ウルトラ・シルク(Flamenco Ultra Silk)2500及びチミカ・シルクホワイト(Timica Silkwhite)110Wである。
本発明で有用な粒子類は、組成的に天然、合成、又は半合成粒子であることができる。ハイブリッド粒子類もまた有用である。合成粒子類は、架橋ポリマーからも非架橋ポリマーからも作ることができる。本発明の粒子類は表面電荷を有することができるか、又はそれらの表面は、界面活性剤、ポリマー、及び無機物質のような有機若しくは無機物質により変性されることができる。粒子複合体もまた有用である。
天然粒子類の非限定例には、商品名サイパーネット(Sipernet)でデグサ−ヒュルズ(Degussa-Huls)より入手可能である親水性形態及び疎水性形態の種々の沈殿シリカ粒子類が挙げられる。スノウテックス(Snowtex)コロイド状シリカ粒子類は、日産化学アメリカ社(Nissan Chemical America Corporation)より入手可能である。
合成粒子類の例には、ナイロン、シリコーン樹脂類、ポリ(メタ)アクリレート類、ポリエチレン、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリウレタン、ポリアミド、エポキシ樹脂類、尿素樹脂類、及びアクリル粉末類が挙げられる。有用な粒子類の非限定例は、マイクロイーズ(Microease)110S、114S、116(微粉化合成ワックス)、マイクロポリ(Micropoly)210、250S(微粉化ポリエチレン)、マイクロスリップ(Microslip)(微粉化ポリテトラフルオロエチレン)、及びマイクロシルク(Microsilk)(ポリエチレンとポリテトラフルオロエチレンとの組合せ)であり、これらのすべてがマイクロ・パウダー社(Micro Powder,Inc.)より入手可能である。他の例には、フェノメネックス(Phenomenex)より入手可能なルナ(Luna)(滑らかなシリカ粒子)粒子類、コボ・プロダクツ社(Kobo Products,Inc.)より入手可能なMP−2200(ポリメチルメタクリレート)、EA−209(エチレン/アクリレートコポリマー)、SP−501(ナイロン−12)、ES−830(ポリメチルメタクリレート)、BPD−800、BPD−500(ポリウレタン)粒子、及びGEシリコーンズ(GE Silicones)により商品名トスパール(Tospearl)粒子類として販売されるシリコーン樹脂類が挙げられる。ガンツパール(Ganzpearl)GS−0605架橋ポリスチレン(プレスパース(Presperse)より入手可能)もまた有用である。商品名トスパールで販売されるシリコーン粒子類の合成は、概ね、米国特許第4,652,618号、第4,871,616号、及び第4,996,257号に記載されている。合成条件によって、トスパール粒子類は狭い又は広い粒子分布を有することが可能である。粒子類は、また、球形の表面モルホロジー又は不規則な表面モルホロジーを示すことが可能である。表面の性質により、粒子類は毛髪繊維上でいろいろなレベルの表面摩擦を提供することがある。規則性シリコーン類粒子も不規則性シリコーン粒子類も考えられる。
ハイブリッド粒子類の非限定例には、ガンツパールGSC−30SR(セリサイト(Sericite)と架橋ポリスチレンとのハイブリッド粉末)、及びSM−1000、SM−200(プレスパースから購入可能なマイカとシリカとのハイブリッド粉末)が挙げられる。
本発明の1つの実施形態では、ヘアスタイリング組成物に使用される粒子類は中空粒子類である。好ましい実施形態では、中空粒子類は、流体封入された可撓性微小球類である。微小球類は構造的には中空であるが、それらは液体及び気体並びにその異性体を包含する種々の流体を含有してもよい。気体には、ブタン、ペンタン、空気、窒素、酸素、二酸化炭素、及びジメチルエーテルが挙げられるが、これらに限定されない。用いられる場合、液体は微小球類を部分的に満たすだけでもよい。液体には、水及び任意の適合性溶媒が挙げられる。液体はまた、ビタミン類、アミノ酸類、タンパク質類及びタンパク質誘導体、ハーブ抽出物類、顔料類、染料類、抗菌剤類、キレート化剤類、UV吸収剤類、光学的光沢剤類、シリコーン化合物類、香料類、一般に水溶性である保湿剤類、一般に非水溶性である追加的コンディショニング剤類、並びにこれらの混合物を含有してもよい。ある実施形態では、水溶性成分は好ましい包含物質(encompassed material)である。別の実施形態では、ビタミン類、アミノ酸類、タンパク質類、タンパク質誘導体、ハーブ抽出物類、及びこれらの混合物から成る群から選ばれる構成成分が好ましい包含物質である。更にもう1つの実施形態では、ビタミンE、パントテニルエチルエーテル、パンテノール、ツルドクダミ抽出物、及びこれらの混合物から成る群から選ばれる構成成分が好ましい包含物質である。
本発明の粒子類は表面電荷を有することができるか、又はそれらの表面は、界面活性剤、ポリマー、及び無機物質のような有機若しくは無機物質により変性されることができる。粒子複合体もまた有用である。気体封入された微小球の複合体の非限定例は、DSPCS−I2(商標)(シリカで変性されたエチレン/メタクリレートコポリマー微小球)及びSPCAT−I2(商標)(タルクで変性されたエチレン/メタクリレートコポリマー微小球)である。これらは両方共、コボ・プロダクツ社より入手可能である。
粒子の表面は、静電気発生により、又は種々のイオン基の直接結合により、又は短鎖、長鎖若しくは分枝アルキル基を介した結合により荷電されてもよい。表面電荷は、性質上、アニオン性、カチオン性、双性イオン性又は両性であることができる。
本発明の粒子類の壁は熱可塑性物質から形成されてもよい。 熱可塑性物質は、以下の基:アクリレート類、メタクリレート類、スチレン、置換スチレン、不飽和のジハライド類、アクリロニトリル、メタクリロニトリル類、から選ばれる少なくとも1種のモノマーのポリマー又はコポリマーであってもよい。熱可塑性物質は、アミド、エステル、ウレタン、尿素、エーテル、カーボネート、アセタール、スルフィド、ホスフェート、ホスホネートエステル、及びシロキサンの各結合を含有してもよい。中空粒子類は、塩化ビニリデンから誘導される1%〜60%の繰返し構造単位、アクリロニトリルから誘導される20%〜90%の繰返し構造単位、及び(メタ)アクリルモノマーから誘導される1%〜50%の繰返し構造単位を含んでよいが、パーセンテージ(重量基準)の合計は100に等しい。(メタ)アクリルモノマーは、例えば、メチルアクリレート又はメタクリレートであり、特にメタクリレートである。好ましくは、粒子類は、伸長又は非伸長の塩化ビニリデン、アクリル、スチレン、及び(メタ)アクリロニトリルから選ばれる少なくとも1種のモノマーのポリマー又はコポリマーから成る。より好ましくは、粒子類は、アクリロニトリルとメタクリロニトリルとのコポリマーから成る。
例えば、酢酸ビニル若しくは乳酸ビニルのようなエステル類、又はイタコン酸、シトラコン酸、マレイン酸若しくはフマル酸のような酸類から得られるポリマー及びコポリマーから成る粒子類もまた用いられてもよい。この点については、その完全な開示内容を本明細書に引用して援用する日本特許出願JP−A−2−112304を参照されたい。
市販の好適な粒子類の非限定例は、551DE(およそ30〜50μmの粒径範囲及びおよそ42kg/m3の密度)、551DE20(およそ15〜25μmの粒径範囲及びおよそ60kg/m3の密度)、461DE(およそ20〜40μmの粒径範囲及び60kg/m3の密度)、551DE80(およそ50〜80μmの粒径及びおよそ42kg/m3の密度)、091DE(およそ35〜55μmの粒径範囲及びおよそ30kg/m3の密度)であり、これらすべては、アクゾ・ノーベル(Akzo Nobel)より、エクスパンセル(EXPANCEL)(商標)の商標で市販されている。本明細書で使用するのに好適な粒子類の他の例は、ピアス・アンド・スティーブンス社(Pierce & Stevens Corporation)より微小球のシリーズとしてデュアライト(DUALITE)(登録商標)及びマイクロパール(MICROPEARL)(商標)の各商標で市販されている。特に好ましい中空粒子類は、091DE及び551DE50である。本発明の中空粒子類は、乾燥した状態でも水和した状態でも存在する。前記の粒子類は皮膚には無毒で非刺激性である。
本発明で有用な中空粒子類は、例えば、EP−56,219、EP−348,372、EP−486,080、EP−320,473、EP−112,807、及び米国特許第3,615,972号に記載されている方法によって調製することができ、これらのそれぞれのすべての開示内容を本明細書に引用して援用する。
あるいは、本発明で有用な中空粒子類の壁は、無機物質から形成されてもよい。 無機物質は、シリカ、ソーダライム−ホウケイ酸塩ガラス、シリカ−アルミナセラミック、又はアルカリアルミノケイ酸塩セラミックでもよい。 市販の好適な低密度の無機粒子類の非限定例は、H50/10,000EPX(およそ20〜60μmの粒径範囲)、S38(およそ15〜65μmの粒径範囲)、W−210(およそ1〜12μmの粒径範囲)、W−410(およそ1〜24μmの粒径範囲)、W−610(およそ1〜40μmの粒径範囲)、G−200(およそ1〜12μmの粒径範囲)、G−400(およそ1〜24μmの粒径範囲)、G−600(およそ1〜40μmの粒径範囲)であり、これらすべては、3M(商標)スコッチライト(Scotchlite)(商標)ガラスバブルズ(Glass Bubbles)、3M(商標)ジオスフェアーズ(Zeeospheres)(商標)セラミック微小球、及び3M(商標)ゼット−ライト・スフェアーズ(Z-Light Spheres)(商標)セラミック微小球(Ceramic Microsphere)の商標で市販されている。コボ・プロダクツから入手可能なシリカ・シェル(3μmの平均粒径)及びPQ社から入手可能なルクスシル(LUXSIL)(商標)(3〜13μmの平均直径)も有用である。
本発明の粒子類は、0.1μm以上の粒径を有するのが好ましい。好ましくは、粒子は約0.5μmを超える粒径を有する。好ましくは、粒子は直径約80μm未満の粒径を有する。より好ましくは粒子は直径約1μm〜約70μm、なおより好ましくは約2μm〜約65μm、更により好ましくは約2μm〜約60μmの範囲である。
好ましくは、本発明で有用な中空粒子類の壁は可撓性である。本明細書で使用される「可撓性」とは、中空粒子が圧縮されやすいことを意味する。圧力が減少すると、中空粒子はその当初の体積に戻る。可撓性の中空粒子は、適用される応力、又は温度変化による熱膨張及び収縮のもとで、その形状を変えることがある。従って、粒子は加熱されると膨張することがある。
本発明の粒子類は透過性であっても又は非透過性であってもよい。本明細書で使用されるとき、「透過性」とは、粒子が所与の条件下で液体又は気体を通過させることを意味する。好ましくは、本発明の大半の粒子類は、ヘアスタイリング組成物の普通の使用過程でその構造上の完全性を維持する。より好ましくは、実質的にすべての粒子類は、ヘアスタイリング組成物の普通の使用過程でその構造上の完全性を維持する。
好ましい粒子類は、組成物の典型的な加工によっても顕著に影響されない物理的特性をも有する。好ましくは、約70℃を超える融点を有する粒子類が用いられる。なおより好ましくは、80℃を超える融点を有する粒子類が用いられ、最も好ましくは、約95℃を超える融点を有する粒子類が用いられる。本明細書で使用されるとき、融点は、粒子類が液体又は流体状態へ転移する温度、又は顕著な変形若しくは物理的特性の変化を受ける温度を指す。加えて、本発明の粒子類の多くは架橋されているか、又は架橋表面膜を有する。これらの粒子類は明確な融点を示さない。架橋粒子類はまた、組成物を作る際に使用される加工及び貯蔵条件下で安定である限り有用である。
本発明の組成物は少なくとも0.01重量%の粒子類を含む。本発明の組成物は、好ましくは少なくとも0.025重量%の粒子類、より好ましくは少なくとも0.1重量%、なおより好ましくは少なくとも0.2重量%、更により好ましくは少なくとも0.5重量%の中空粒子類を含む。本発明の組成物の中に約20重量%以下の粒子、より好ましくは約10重量%以下、なおより好ましくは5重量%以下、更により好ましくは2重量%以下の粒子を組み込むことが好ましい。
(水性キャリア)
本発明の組成物は水性キャリアを含む。このキャリアの濃度及び種は、他の構成成分との適合性及び製品の他の所望の特質により選ばれる。
本発明で有用なキャリア類には、水及び低級アルキルアルコール類の水溶液が挙げられる。本明細書において有用な低級アルキルアルコール類は、1〜6個の炭素を有する一価アルコール類、より好ましくはエタノール及びイソプロパノールである。
好ましくは、水性キャリアは実質的に水である。脱イオン水が使用されるのが好ましい。製品の所望の特質に応じて、無機カチオン類を含有する天然供給源から得られる水を使用することもできる。一般的に、本発明の組成物は、約20%〜約99%、好ましくは約40%〜約98%、より好ましくは約60%〜約98%の水性キャリアを含む。
本発明の組成物のpHは、好ましくは約4〜約9、より好ましくは約4.5〜約7.5である。緩衝液及び他のpH調整剤は、望ましいpHを得るために含まれることができる。
(粘着性ポリマー)
本発明の組成物は粘着性ポリマーを含む。本発明の組成物は、一般に本組成物の約0.1重量%〜約15重量%、好ましくは0.5重量%〜約8重量%、より好ましくは約1重量%〜約8重量%の粘着性ポリマーを含む。粘着特性又は被膜形成特性を本組成物に付与するのに有効な量が使用され、本組成物がその意図する目的に対して処方されて、効果的に適用され得る限り、前記より高い又は低い濃度のポリマーの使用を排除することは意図されていない。粘着性ポリマーとは、溶液として表面に塗布されて乾燥されるとき、このポリマーが被膜を形成することを意味している。当業者によって理解されているように、そのような被膜は粘着強度及び付着強度を有する。
これらのスタイリングポリマーは、適用後の毛髪にポリマー状沈着物を供給することにより本発明の組成物にヘアスタイリング性能を付与する。当業者によって理解されているように、毛髪に沈着するポリマーは、粘着強度及び付着強度を持ち、主に乾燥時に毛髪繊維の間に接合部を形成することによって、ヘアスタイリングを作り出す。
非水溶性有機ポリマー類及び非水溶性シリコーングラフトポリマー類を含む、多くのこのようなポリマーが当業界では知られており、それらのポリマーが後述の必須の特徴又は特質も持つことを前提として、全てが本明細書の組成物に使用するのに好適である。そのようなポリマーは、慣用の又はそうでなければ当業界でよく知られた別の重合技術によって作ることができ、その一例には、フリーラジカル重合が挙げられる。
粘着性ポリマーは、エチレン系不飽和モノマー類の重合から誘導される炭素鎖が好ましいが、セルロース鎖又はその他の炭水化物誘導ポリマー鎖であってもよい。主鎖には、エーテル基、エステル基、アミド基、ウレタン等も挙げられる。
粘着性ポリマーは、少なくとも約20,000、好ましくは約25,000より大きい、より好ましくは約30,000より大きい、最も好ましくは約35,000より大きい重量平均分子量を持つべきである。加工、美的特質、処方能力等のような実用上の理由から本発明の適用性を制限することを除いて、分子量に対する上限はない。一般に、重量平均分子量は、約10,000,000未満、より一般的には約5,000,000未満、典型的には約2,000,000未満である。好ましくは、重量平均分子量は、約20,000〜約2,000,000、より好ましくは約30,000〜約1,000,000、最も好ましくは約40,000〜約500,000である。
乾燥させて被膜を形成する場合、本発明の粘着剤は、過度に粘着性でない、即ち手触りで「べとつく」ことがないように、好ましくは少なくとも約−20℃、より好ましくは少なくとも約20℃のTg又はTmを有する。もし所与のポリマーに下記のような転移が存在するならば、本明細書で使用する略語「Tg」は、ポリマー主鎖のガラス転移温度を指し、一方、略語「Tm」はポリマー主鎖の結晶の融点を指す。TgもTmも、存在する場合、約−20℃を超えるのが好ましく、約20℃を超えるのがより好ましい。
粘着性ポリマーのモノマー単位は、極性若しくは親水性モノマーの「A」モノマー、低極性若しくは疎水性の「B」モノマー、又は極性親水性「A」モノマーと低極性疎水性「B」モノマーとの混合物から誘導することができる。
「疎水性モノマー」は、実質的に非水溶性のホモポリマーを形成するモノマーを意味する。「親水性モノマー」は、実質的に水溶性であるホモポリマーを形成するモノマーを意味する。実質的に水溶性とは、25℃で0.2重量%の濃度で蒸留(又は等価の)水に可溶であり、好ましくは1.0重量%で可溶であるホモポリマーを形成するモノマーを指す。実質的に非水溶性とは、25℃で0.2重量%の濃度で蒸留(又は等価の)水に可溶ではなく、好ましくは0.1重量%で可溶ではないホモポリマーを形成するモノマーを指す。実質的な水溶性又は非水溶性を決定するための重量平均分子量は約40,000であるべきであるが、より高い分子量での溶解度も約40,000での溶解度を示すべきである。
AモノマーとBモノマーとの特定の相対量は、ポリマーがその溶媒系の中で可溶である限り、変動することができる。
Aモノマー類の代表的な例には、アクリル酸、メタクリル酸、N,N−ジメチルアクリルアミド、ジメチルアミノエチルメタクリレート、第四級ジメチルアミノエチルメタクリレート、メタクリルアミド、N−t−ブチルアクリルアミド、マレイン酸、無水マレイン酸及びその半エステル、クロトン酸、イタコン酸、アクリルアミド、アクリレートアルコール、ヒドロキシエチルメタクリレート、ジアリルジメチルアンモニウムクロリド、ビニルピロリドン、ビニルエーテル類(例えば、メチルビニルエーテル)、マレイミド類、ビニルピリジン、ビニルイミダゾール、その他の極性ビニル複素環状化合物類、スチレンスルホネート、アリルアルコール、ビニルアルコール(重合後に酢酸ビニルの加水分解によって生成されるような)、上記の酸及びアミンの塩類、並びにこれらの混合物が挙げられる。好ましいAモノマー類には、アクリル酸、N,N−ジメチルアクリルアミド、ジメチルアミノエチルメタクリレート、第四級ジメチルアミノエチルメタクリレート、ビニルピロリドン、上記の酸及びアミンの塩類、並びにこれらの混合物が挙げられる。
Bモノマー類の代表的な例には、C1〜C18アルコール類、例えばメタノール、エタノール、メトキシエタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−メチル−1−プロパノール、1−ペンタノール、2−ペンタノール、3−ペンタノール、2−メチル−1−ブタノール、1−メチル−1−ブタノール、3−メチル−1−ブタノール、1−メチル−1−ペンタノール、2−メチル−1−ペンタノール、3−メチル−1−ペンタノール、t−ブタノール(2−メチル−2−プロパノール)、シクロヘキサノール、ネオデカノール、2−エチル−1−ブタノール、3−ヘプタノール、ベンジルアルコール、2−オクタノール、6−メチル−1−ヘプタノール、2−エチル−1−ヘキサノール、3,5−ジメチル−1−ヘキサノール、3,5,5−トリメチル−1−ヘキサノール、1−デカノール、1−ドデカノール、1−ヘキサデカノール、1−オクタデカノール等、約1〜18個、好ましくは約1〜12個の炭素原子数を有するアルコール類のアクリル酸エステル又はメタクリル酸エステル類;スチレン;ポリスチレンマクロマー;酢酸ビニル;塩化ビニル;塩化ビニリデン;プロピオン酸ビニル;アルファ−メチルスチレン;t−ブチルスチレン;ブタジエン;シクロヘキサジエン;エチレン;プロピレン;ビニルトルエン;及びこれらの混合物である。好ましいBモノマー類には、n−ブチルメタクリレート、イソブチルメタクリレート、t−ブチルアクリレート、t−ブチルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、メチルメタクリレート、及びこれらの混合物が挙げられる。Bは、t−ブチルアクリレート、t−ブチルメタクリレート、及びこれらの混合物から選ばれるのが最も好ましい。
Aモノマー単位の濃度は、約0%〜約100%、好ましくは約5%〜約80%、より好ましくは約10%〜約50%、最も好ましくは約15%〜約40%であることができ;Bモノマー単位の濃度は、0%〜約100%、好ましくは約20%〜約95%、より好ましくは約50%〜約90%、最も好ましくは約60%〜約85%であることができる。
いかなる特定の粘着性ポリマーの組成物も、その処方特性を決めるのに役立つ。特定のA成分及びB成分の適切な選択及び組合せにより、粘着性ポリマーは、特定の溶媒ビヒクルに含まれるのに最適化され得る。本発明の組成物に含まれる粘着性ポリマーは、極性溶媒に可溶でなければならない。これは、本組成物に存在する濃度において25℃でポリマーが溶液の中に留まることができるか、又は溶液から沈殿するかによって決定される。選択される溶媒系の処方性及び溶解性に関してポリマーに組み込まれるモノマーを選択することは当業者の技能の範囲である。
本発明の中で使用するための例示の粘着性ポリマーには、以下のポリマーが挙げられるが、ここで構造式の後の数字は、重合反応装置の中に装入されるモノマーの重量比を表わす:
(i)アクリル酸/t−ブチルアクリレート25/75
(ii)ジメチルアミノエチルメタクリレート/イソブチルメタクリレート/2−エチルヘキシル−メタクリレート40/40/20
(iii)t−ブチルアクリレート/アクリル酸65/35
(iv)塩化メチルでの処理により四級化された(ii)のポリマー
粘着性ポリマーは、モノマーのフリーラジカル重合により合成することができる。フリーラジカル重合方法の一般的な原理はよく理解されている。例えば、オディアン(Odian)の「重合の原理(Principles of Polymerization)」、第3版、ジョン・ワイリー・アンド・サンズ(John Wiley & Sons)、1991年、198〜334頁を参照されたい。反応が完了するとき反応物の粘度が適度になるように、反応装置の中に所望の全てのモノマーが、十分な量の共通溶媒と共に入れられる。典型的なモノマー装入量は約20%〜約50%である。望ましくない停止剤、特に酸素は、必要に応じて取り除く。これは、減圧によって、又はアルゴン若しくは窒素のような不活性ガスでパージすることによって行なわれる。熱開始剤が使用される場合、この開始剤が導入されたのち、反応物は開始が起こるのに必要な温度にされる。あるいは、レドックス又は放射線開始を使用することができる。高い転化率を達成するのに必要とされる限り、一般的に数時間ないし数日間、重合を進行させる。次に、通常は蒸発により又は非溶媒の添加によるポリマーの沈殿により、溶媒を取り除く。必要に応じて、このポリマーを更に精製することができる。
バッチ反応の代わりに、粘着性ポリマーは半連続又は連続プロセスで作ることができる。半連続プロセスでは、重合反応過程でモノマーの添加は2回以上行なわれる。重合過程において異なる速度で反応する数種類のモノマーからポリマーを作るときは、これが有利である。最終生成物のポリマーが、より均一な構造を有するように、当業者は、添加の各時点で反応物に加えるモノマーの割合を調節することができる。言い換えれば、最終生成物のポリマーは反応物に装入された各モノマータイプに対応して比較的整合のあるモノマー含量分布を有する。
当業界で周知のように、カルボキシル基のような酸性官能性を有するポリマーは、ポリマーの溶解度/分散度を助長するために少なくとも部分的に中和された形態で使用されるのが普通である。更に、中和された形態で使用すると、シャンプーで洗うことによりヘアケア組成物が毛髪から取り除かれやすくなる。一般的に、ポリマーの酸性モノマーが、約10%〜100%、より好ましくは約20%〜約90%、最も好ましくは約40%〜約85%中和されるのが好ましい。
ポリマーの中和には、慣用のどの有機塩基又は金属塩基も使用してよい。金属塩基類が本組成物では特に有用である。カチオンがアルカリ金属又はアルカリ土類金属である水酸化物は、本発明のヘアスプレー組成物で使用するのに好適な中和剤である。
本発明のヘアスプレー組成物に使用するのに好ましい中和剤は、水酸化カリウム及び水酸化ナトリウムである。
本発明のヘアスプレー組成物に含まれてもよいその他の好適な中和剤の例には、アミン類、特にアミノアルコール類、例えば2−アミノ−2−メチル−1、3−プロパンジオール(AMPD)、2−アミン−2−エチル−1、3−プロパンジオール(AEPD)、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール(AMP)、2−アミノ−1−ブタノール(AB)、モノエタノールアミン(MEA)、ジエタノールアミン(DEA)、トリエタノールアミン(TEA)、モノイソプロパノールアミン(MIPA)、ジイソプロパノールアミン(DIPA)、トリ−イソプロパノールアミン(TIPA)及びジメチルステアラミン(dimetyl steramine)(DMS)が挙げられる。特に有用な中和剤はアミン類と金属塩基類との混合物である。
塩基性官能基、例えばアミノ基を有するポリマーは、少なくとも部分的に酸、例えば塩化水素で中和されるのが好ましい。
上述のように、粘着性ポリマーの溶解度は、中和がある場合には中和後、及び、界面活性剤、可溶化剤等のような極性溶媒相に含まれる可能性があるその他の成分の添加がある場合にはその後も測定されるべきである。
(シリコーングラフト粘着性ポリマー)
その他の有用な粘着性ポリマーには、シリコーン含有ヘアスタイリング樹脂が挙げられる。シリコーン含有ヘアスタイリング樹脂は、上述の粘着性ポリマーと適合することが好ましい。このようなシリコーン含有ヘアスタイリング樹脂は、粘着ヘアスタイリングポリマーと一緒に毛髪化粧キャリアの中にコロイド状に分散又は可溶化するのが好ましい。2種類のヘアスタイリング剤をヘアスプレー溶媒の中に分散して、可溶化したままにしておくことは、独特の毛髪セット効果に本発明の組成物によって発現される優れた毛髪感触特質を組み合わせて提供するために重要であると考えられる。
本明細書の組成物は、一般に組成物の約0.1重量%〜約15重量%、好ましくは0.5重量%〜約8重量%、より好ましくは約1重量%〜約8重量%のシリコーングラフトポリマーを含んでもよい。粘着特性又は被膜形成特性を本組成物に付与するのに有効な量が使用され、及び本組成物がその意図する目的に対して処方され、効果的に適用され得る限り、前記ポリマーのより高い又は低い濃度の使用を排除することは意図されていない。粘着性ポリマーとは、溶液として表面に塗布されて乾燥されるとき、ポリマーが被膜を形成することを意味している。そのような被膜は、当業者によって理解されているように、粘着強度及び付着強度を有する。
シリコーングラフトポリマーは、炭素を基にしたポリマー主鎖に共有結合し、その主鎖からペンダントしているポリシロキサン部分を特徴とする。このポリマー主鎖は、非シリコーン粘着スタイリングポリマーと適合するように選択される。「適合する」とは、好適な溶媒に入れられるとき、ポリマーが安定な溶液を形成する、即ち、ポリマーが溶解性で競合せず、従って相分離を起こさない、及びこの溶液が乾燥されると2種類のポリマーのマクロ相分離がない均一な被膜が形成されることを意味する。好適な溶媒は、本明細書に記載されている濃度で非シリコーングラフトポリマー及びシリコーングラフトポリマーをほぼ完全に溶解する溶媒である。ポリマーブレンドは、比較的透明なヘアスプレー系を形成する(450nmでの透過率は通常80%を超える)。ある種の可塑剤は、曇りのある被膜を形成するだけでなく、不適切な中和レベルにもすることが判っている。従って、これは適合性の定義の範囲外である。適合性は、共通溶媒の中で粘着性ポリマー及びシリコーングラフトヘアスタイリング樹脂を溶解したのち、溶媒を蒸発させて被膜を形成することにより試験され得る。非適合性ポリマーは、2種類のポリマーの著しい相分離によって機械的特性の劣る曇りのある被膜を形成する。あるいは、ポリマー溶液を被膜になるまで乾燥させたのち、Tg測定をすることにより適合性を評価できる。適合性ポリマーは単一のTgを有するのに対して、非適合性ポリマーでは2つのTgを示す。適合性は、完全に異なる構造の2種類のポリマー間で起こることがあるが、粘着性ポリマーの組成物に類似するか又は同じシリコーングラフトポリマーの非シリコーン主鎖の組成物を作ることにより適合性を得ることが好ましい。
この主鎖は、エチレン系不飽和モノマー類の重合から誘導される炭素鎖が好ましいが、セルロース鎖、又はポリシロキサン部分がペンダントしているその他の炭水化物誘導ポリマー鎖であってもよい。主鎖には、また、エーテル基、エステル基、アミド基、ウレタン基等も挙げられる。ポリシロキサン部分は、ポリマー上で置換でき、又はポリシロキサン含有の重合可能なモノマー類(例えば、エチレン系不飽和モノマー類、エーテル類、及び/又はエポキシド類)とポリシロキサンを含有していない重合可能なモノマー類との共重合よって作られることができる。
ポリシロキサングラフトポリマーは、少なくとも約20,000の重量平均分子量を有するべきである。加工、美的特質、処方性などのような実用的な理由から本発明の適用性を制限する場合を除いて、分子量の上限はない。重量平均分子量は、一般的に約10,000,000未満、より一般的には約5,000,000未満、及び典型的には約3,000,000未満である。重量平均分子量は、好ましくは約50,000〜約2,000,000、より好ましくは約75,000〜約1,000,000、最も好ましくは約100,000〜約750,000である。
好ましくは、乾燥して被膜を形成する場合、本発明の粘着剤は、それらが過度にくっつかない、即ち「べとつく」感触ではないように、好ましくは少なくとも約−20℃、より好ましくは少なくとも約20℃のTg又はTmを有する。本明細書で使用する略語「Tg」はポリマー主鎖のガラス転移温度を指し、略語「Tm」はその主鎖の結晶融点を指す(もし所与のポリマーにそのような転移が存在する場合)。TgもTmも、存在する場合は、約−20℃を超えるのが好ましく、約20℃を超えるのが更に好ましい。
本発明の組成物用のシリコーングラフトポリマーは、主鎖からペンダントしているシリコーンマクロマーを形成する「シリコーン含有」(又は「ポリシロキサン含有」)モノマー類、及びポリマーの有機主鎖を形成する非シリコーン含有モノマー類を含む。
シリコーングラフトポリマーは、次の3つの規準を満たすべきである:
(1)乾燥すると、単独で又は粘着性ポリマーの存在下で、ポリマーは、ポリシロキサン部分を含む不連続相と非ポリシロキサン部分を含む連続相とに相分離する;
(2)ポリシロキサン部分は非ポリシロキサン部分と共有結合する;
(3)ポリシロキサン部分の分子量は少なくとも約500である。
毛髪又は皮膚に適用するためのパーソナルケア組成物のような組成物に使用されると、非ポリシロキサン部分によりこのポリマーは毛髪又は皮膚のような目的の表面に沈着すべきである。
理論的根拠はないが、相分離特性によって、ポリマーの特定の配向が提供され、それにより感触と被膜形成又は粘着効果との所望の組合せが得られると考えられる。本発明の組成物の相分離性は次のように決定することが可能である:
溶媒(即ち、主鎖もポリシロキサングラフト部分も溶解する溶媒)からポリマーを固体被膜としてキャスティング成形する。次にこの被膜を薄片化して、透過型電子顕微鏡法で検査する。ミクロ相分離は、連続相の中の包接の観察によって証明される。このような包接は、シリコーン鎖のサイズに合致する適切なサイズ(一般的に数百nm以下)及び存在するシリコーン量に合致する適切な密度を有するべきである。この性質は、この構造を持つポリマーに関する文献の中で詳細に論じられている(例えば、S.D.スミス(Smith)の博士論文(ヴァージニア大学(University of Virginia)、1987年)及び前記論文に引用された参照文献を参照されたい。前記論文は本明細書に引用して援用する。)
相分離特質を決める第2の方法には、バルク状ポリマーの中のシリコーン濃度と比較したポリマー被膜の表面でのシリコーン濃度の濃縮を検討することが含まれる。シリコーンは低エネルギー空気界面を好むので、ポリマー表面上で優先的に配向する。これによって、被膜の表面で配向されたシリコーンを有する表面が形成される。これは、乾燥した被膜表面のESCA(化学分析用電子分光法)によって実験的に証明できる。そのような分析によって被膜表面を分析すると、高濃度のシリコーン及び大幅に濃度低下した主鎖ポリマーが判る。(ここでいう表面とは最初の数十オングストロームの被膜厚を意味する)。検査ビームの角度を変更することにより、表面をいろいろな深さまで分析できる。
好ましいシリコーングラフトポリマーは、ビニルポリマー主鎖のようなエチレン系不飽和モノマー類から誘導される有機主鎖、好ましくは炭素主鎖、及び主鎖にグラフトされたポリシロキサンマクロマー(特に好ましいのはポリジアルキルシロキサン、最も好ましいのはポリジメチルシロキサン)を含む。ポリシロキサンマクロマーは、少なくとも約500、好ましくは約1,000〜約100,000、より好ましくは約2,000〜約50,000、最も好ましくは約5,000〜約20,000の重量平均分子量を有するべきである。考えられる有機主鎖には、ビニルモノマー類を含む重合可能なエチレン系不飽和モノマー類及び他の縮合モノマー類(例えば、重合してポリアミド及びポリエステルを形成するもの)、開環モノマー類(例えば、エチルオキサゾリン及びカプロラクトン)等から誘導される主鎖が挙げられる。セルロース鎖、エーテル含有主鎖等を基にした主鎖も考えられる。
好ましくは、非シリコーンポリマー対シリコーングラフトポリマーの重量比は、約1:10〜約1:1、好ましくは約1:5〜約1:1の範囲である。
有用なポリマーの例、及びそのポリマーの製造方法の例は、1987年9月15日発行のマズレク(Mazurek)の米国特許第4,693,935号、1988年3月1日発行のクレメンズ(Clemens)等の米国特許第4,728,571号に詳細に記載されており、その両特許を本明細書に引用して援用する。
好適なシリコーングラフトポリマーは、1991年1月11日公開のハヤマ(Hayama)等のEPO0408311A2として発行されたEPO90307528.1、1991年10月29日発行のスズキ(Suzuki)等の米国特許第5,061,481号、1992年4月21日発行のボリッヒ(Bolich)等の米国特許第5,106,609号、1992年3月31日発行のボリッヒ(Bolich)等の米国特許第5,100,658号、1992年3月31日発行のアンシャー−ジャクソン(Ansher-Jackson)等の米国特許第5,100,657号、1992年4月14日発行のボリッヒ(Bolich)等の米国特許第5,104,646号、1991年8月27日出願のボリッヒ(Bolich)等の米国特許出願第07/758,319号、及び1991年8月27日出願のトルガーソン(Torgerson)等の米国特許出願第07/758,320号にも開示されており、それらのすべてを本明細書に引用して援用する。
好ましいシリコーングラフトポリマー類は、以下のものから誘導されるモノマー単位から成る:即ち、少なくとも1種のフリーラジカル重合可能なエチレン系不飽和モノマー又はモノマー類、及び少なくとも1種のフリーラジカル重合可能なポリシロキサン含有エチレン系不飽和モノマー又はモノマー類。
本明細書のシリコーングラフトポリマーは、一般に約1重量%〜約50重量%のポリシロキサン含有モノマー単位、即ちモノマー単位ポリシロキサン含有モノマー(本明細書では「C」モノマーと呼ぶ)、及び約50重量%〜約99重量%の非ポリシロキサン含有モノマーを含む。
非ポリシロキサン含有モノマー単位は、極性若しくは親水性モノマーの「A」モノマー、又は極性親水性モノマー類の混合物、低極性若しくは疎水性の「B」モノマー又は両者の混合物から誘導することができる。「A」モノマー及び「B」モノマーの定義、並びに「A」モノマー及び「B」モノマーの代表例は、粘着性ポリマーでの「A」モノマー及び「B」モノマーの例と同じである。
ポリマー主鎖が本明細書の極性溶媒に可溶であり、ポリマー主鎖が粘着性ポリマーに適合し、乾燥するとシリコーングラフトコポリマーが相分離を示す限り、A、B及びCの各モノマーの特定の相対量は変更できる。
重合可能なポリシロキサン含有モノマー(Cモノマー)は、以下の一般式によって例示される:
X(Y)nSi(R)3-mm
式中、Xはビニル基のようにA及びBの各モノマーと共重合可能なエチレン系不飽和基であり;Yは二価結合基であり;Rは水素、ヒドロキシル、低級アルキル(例えば、C1〜C4)、アリール、アルカリール、アルコキシ、又はアルキルアミノであり;Zは少なくとも約500の数平均分子量を有する一価のシロキサン重合部分であり、共重合条件下で本質的に非反応性であり、上述のビニルポリマー主鎖からペンダントしており;nは0又は1であり;mは1〜3の整数である。Cは上述のように重量平均分子量を有する。好ましくは、Cモノマーは以下の基から選ばれる式を有する;
Figure 2005508917
この構造式では、mは1、2又は3(好ましくはm=1)であり;pは0又は1であり;qは2〜6の整数であり:R1は水素、ヒドロキシル、低級アルキル、アルコキシ、アルキルアミノ、アリール又はアルカリール(好ましくはR1はアルキル)であり;Xは
Figure 2005508917
2は水素又は−COOH(好ましくはR2は水素)であり;R3は水素、メチル又は−CH2COOH(好ましくはR3はメチル)であり;Zは
Figure 2005508917
4、R5、及びR6は独立して、低級アルキル、アルコキシ、アルキルアミノ、アリール、アルカリール、水素又はヒドロキシル(好ましくはR4、R5、及びR6はアルキル類)であり;rは約5以上、好ましくは約10〜約1500(最も好ましくはrは約100〜約250)の整数である。最も好ましくは、R4、R5、及びR6はメチル、p=0、及びq=3である。Cモノマーが以下の基から選ばれる式を有するのも好ましい:
Figure 2005508917
又は
Figure 2005508917
式中、sは0〜約6の整数、好ましくは0、1又は2、より好ましくは0又は1であり;mは1〜3の整数、好ましくは1であり;R2はC1〜C10アルキル又はC7〜C10アルキルアリール、好ましくはC1〜C6アルキル又はC7〜C10アルキルアリール、より好ましくはC1〜C2アルキルであり;nは0〜4の整数、好ましくは0又は1、より好ましくは0である。
一般に、シリコーングラフトポリマーは、ポリマーの約50重量%〜約99重量%、より好ましくは約60重量%〜約98重量%、最も好ましくは約75重量%〜約95重量%の非シリコーンマクロマー含有モノマー単位、例えばAモノマー単位とBモノマー単位との合計モノマー単位、及び約1%〜約50%、好ましくは約2%〜約40%、より好ましくは約5%〜約25%のシリコーンマクロマー含有モノマー単位、例えばCモノマー単位を含むのが好ましい。Aモノマー単位の濃度は、約0%〜約99%、好ましくは約5%〜約80%、より好ましくは約10%〜約50%、最も好ましくは約15%〜約40%であることができ;Bモノマー単位の濃度は、0%〜約99%、好ましくは約1%〜約90%、より好ましくは約5%〜約85%、最も好ましくは約15%〜約80%であることができ;Cモノマー単位の濃度は、約1%〜約50%、好ましくは約2%〜約40%、より好ましくは約5%〜約25%であることができる。
AモノマーとBモノマーとの組合せは、ポリマーの約50.0%〜約99.9%(より好ましくは約60%〜約99%、最も好ましくは約75%〜約95%)を含むのが好ましい。いかなる特定のコポリマーの組成物も、その処方特性を決めるのに役立つ。事実、特定のA成分、B成分及びC成分の適切な選択及び組合せにより、コポリマーは、特定のビヒクルに含まれるのに最適化され得る。例えば、水性処方物に可溶なポリマーは以下の組成物を有するのが好ましい:約0%〜約70%(好ましくは約5%〜約70%)のモノマーA、約30%〜約98%(好ましくは約30%〜約80%)のモノマーB、及び約1%〜約40%のモノマーC。分散可能なポリマーは以下の好ましい組成物を有する:約0%〜約70%(より好ましくは約5%〜約70%)のモノマーA、約20%〜約80%(より好ましくは約20%〜約60%)のモノマーB、及び約1%〜約40%のモノマーC。
いかなる特定のシリコーングラフトポリマーの組成物も、その処方特性を決めるのに役立つ。特定のA成分、B成分及びC成分の適切な選択及び組合せにより、シリコーングラフトポリマーは特定のビヒクルに含まれるのに最適化され得る。本明細書の組成物に含まれるシリコーングラフトポリマーの主鎖は、極性溶媒に可溶でなければならない。このポリマーは、以後、シリコーングラフトポリマーと呼ぶが、全体として極性溶媒に可溶である。これは、このポリマーが、組成物に存在する濃度で25℃において溶液の中に留まることができるか若しくはその溶液から沈殿するか、又は本発明に記載のシリコーングラフトポリマーに対する濃度範囲かどうかによって決定される。選択される極性溶媒系での処方性及び溶解性に関して、ポリマーに組み込まれるモノマーを選択することは当業者の技能の範囲内である。
本発明で使用するための例示のシリコーングラフトポリマーには以下が挙げられるが、ここで組成物は、合成で使用されるモノマーの重量部として示されている:
(i)アクリル酸/n−ブチルメタクリレート/ポリジメチルシロキサン(PDMS)マクロマー − 分子量20,000のマクロマー20/70/10
(ii)ジメチルアミノエチルメタクリレート/イソブチルメタクリレート/2−エチルヘキシル−メタクリレート/PDMSマクロマー − 分子量20,000のマクロマー40/30/15/15
(iii)t−ブチルアクリレート/アクリル酸/PDMSマクロマー − 分子量10,000のマクロマー63.5/20/16.5
(iv)t−ブチルアクリレート/アクリル酸/PDMSマクロマー − 分子量20,000のマクロマー60/20/20
シリコーングラフトポリマーは、ポリシロキサン含有モノマーを非ポリシロキサン含有モノマーとフリーラジカル重合することにより合成されることができる。合成手順は、一般に、粘着性コポリマーの場合に説明した手順と同じである。シリコーンマクロマーを、「A」モノマー及び「B」モノマーと一緒に反応装置に加えると、粘着性コポリマーの例の場合のように反応が進行する。粘着性コポリマーと比較すると、重合を通じてモノマー及びポリマーを溶液の中に保持するためには、当業者が周知のように重合反応には異なる溶媒の選択が必要な場合がある。
理論的根拠はないが、上述のシリコーングラフトポリマーを形成する際にシリコーングラフトを組み込まないいくつかのポリマーが存在し、そのようなポリマーは比較的低い重量平均分子量、例えば20,000未満を有すると考えられる。
(カチオン性粘着性コポリマー)
好適なカチオン性ポリマー類には以下のものが挙げられる:ポリクアテルニウム(Polyquaternium)−4(セルクァット(Celquat)H−100;L200 − 供給元ナショナル・スターチ(National Starch));ポリクアテルニウム−10(セルクァットC−240C;SC−230M − 供給元ナショナル・スターチ);(ユーケア(UCARE)ポリマーシリーズ−JR−125、JR−400、LR−400、LR−30M、LK、供給元アマコール(Amerchol));ポリクアテルニウム−11(ガフクァット(Gafquat)734;755N − 供給元ISP);ポリクアテルニウム−16(ルビクァット(Luviquat)FC370;FC550;FC905;HM−552、供給元BASF;PVP/ジメチルアミノエチルメタクリレート(コポリマー845;937;958 − 供給元ISP);ビニルカプロラクタム/PVP/ジメチルアミノエチルメタクリレートコポリマー(ガフィックス(Gaffix)VC−713;H2OLD EP−1 − 供給元ISP);キトサン(Chitosan)(キタマール(Kytamer)L;キタマールPC − 供給元アマコール);ポリクアテルニウム−7(メルクァット(Merquat)550 − 供給元カルゴン(Calgon));ポリクアテルニウム−18(ミラポール(Mirapol)AZ−1、供給元ローヌ・プーラン(Rhone-Poulenc));ポリクアテルニウム−24(クァトリソフト(Quatrisoft)ポリマーLM−200 − 供給元アマコール);ポリクアテルニウム−28(ガフクァットHS−100 − 供給元ISP);ポリクアテルニウム−46(ルビクァットホールド(Luviquat Hold) − 供給元BASF);及びキトサングリコレート(Chitosan Glycolate)(ハイダゲン(Hydagen)CMF;CMFP − 供給元ヘンケル(Henkel));ヒドロキシエチルセチルジモニウムホスフェート(ルビクァットモノ(Luviquat Mono)CP − 供給元BASF);及びグアーヒドロキシルプロピルトリモニウムクロライド(ジャガーCシリーズ(Jaguar C series)−13S、−14S、−17、162、−2000、ハイケア(Hi-CARE)1000 − 供給元ローヌ・プーラン)。
好適な両性ポリマー類には、オクチルアクリルアミド(octylacrylmide)/アクリレート/ブチルアミノエチルメタクリレートコポリマー(アンホマー(Amphomer)28−4910、アンホマーLV−7128−4971、ロボクリル(Lovocryl)−4728−4947 − 供給元、ナショナル・スターチ)、及びメタクリロイルエチルベタイン/メタクリレートコポリマー(ダイアフォーマーシリーズ(Diaformer series)、供給元三菱(Mitsubishi))が挙げられる。
部分的に双性イオン性であるポリマー類も有用である。それらは、pHの広い範囲にわたって正の電荷を持つが、塩基性のpHで負にのみ荷電する酸性基を含有する。ポリマーは低いpHでは正に荷電し、高いpHでは中性(正負双方の電荷を有する)である。双性イオンポリマーは、当該技術分野において知られているようなセルロース誘導体、小麦誘導体及びキチン誘導体から選択されてもよい。本明細書で有用な双性イオンポリマー類の非限定例には、ポリクアテルニウム−47(メルクァット2001 − 供給元カルゴン(アクリル酸、メタクリルアミドプロピルトリメチル塩化アンモニウム、及びメチルアクリレートの双性イオンコポリマー));カルボキシルブチルキトサン(キトラム(Chitolam)NB/101 − ラムベルティ(Lamberti)により開発され、パイロット・ケミカル社(Pilot Chemical Company)から市販);及びジカルボキシエチルキトサン(N−[(3’−ヒドロキシ−2’,3’−ジカルボキシ)エチル]−β−D−(1,4)−グルコサミン)(例えば、キトラムNB/101としてアマコールから入手可能)が挙げられる。
有用な非イオン系ポリマー類には、PVP又はポリビニルピロリドン(PVPK−15、K−30、K−60、K−90、K−120 − 供給元ISP)(ルビスコール(Luviskol)Kシリーズ12、17、30、60、80、及び90 − 供給元BASF);PVP/VA(PVP/VAシリーズS−630;735、635、535、335、235 − 供給元ISP)(ルビスコールVA);PVP/DMAPAアクリレートコポリマー(スタイリーズ(Styleze)CC−10 − 供給元ISP);PVP/VA/プロピオン酸ビニルコポリマー(ルビスコールVAP343E、VAP343I、VAP343PM − 供給元BASF);ヒドロキシルエチルセルロース(セロサイズ(Cellosize)HEC − 供給元アマコール);及びヒドロキシルプロピルグアーガム(ジャガーHPシリーズ−8、−60、−105、−120 − 供給元ローヌ−プーラン)が挙げられる。
(その他の粘着性ポリマー)
ポリオールコポリマー類は本発明の粘着性ポリマーとして有用であり得る。ポリオールコポリマー類は、組成物が毛髪上に適用されて乾燥された後に、液体又は半固体として、乾燥した毛髪に付いたまま残るのに好適な液体又は半固体ヘアスタイリング剤を含む。これらのヘアスタイリング剤によって、上記組成物を再適用するか又は追加のスタイリング補助剤を毛髪に加える必要もなく、乾燥した毛髪に再スタイリング性能を付与する手直し可能な接合部として特徴付けられる液体被膜が毛髪の上に残る。
ポリオールコポリマーの濃度は、選択されるそれぞれのヘアスタイリング処方によって異なってもよいが、このような濃度は、一般に組成物の約3重量%〜約50重量%、より好ましくは約5重量%〜約25重量%、更により好ましくは約7重量%〜約15重量%の範囲である。
本発明の組成物で使用するのに好適なスタイリング剤には、ポリアルキレングリセリルエーテル類以外のいかなる既知又はその他の有効なヘアスタイリング剤が挙げられ、それらは、周囲条件下で液体又は半固体であり、本組成物が適用されて、乾いた毛髪上で乾燥された後でも液体又は半固体のままであることができる。ある種の液体又は半個体スタイリング剤、特に低分子量のポリアルキレングリコール類は、例えば風のような力で毛髪繊維が分離されるような流動的な被膜を毛髪上に残すことができ、次に、コーミング、ブラッシング、又は手櫛で髪を整えるというようなスタイリングテクニックを使用して再粘着できることが判明した。本明細書に定義されるスタイリング剤により提供されるこの分離/再粘着性能によって、毛髪に必要以上にべたっとした又はごわごわした感触を残すことなく、並びに本明細書に記載の組成物を再適用する必要、及び/又は何らかの他の追加のスタイリング補助剤を毛髪に付け加える必要なく、数日間、乾燥した毛髪の改善された再スタイリング性能が得られる。
本発明の発泡性組成物に使用するのに好適なスタイリング剤の非限定例には、ポリアルキレングリコール類、ポリエチレン/ポリプロピレングリコールコポリマー類、ポリエチレン/ポリプロピレンジオールコポリマー類、ポリグリセリン類、及びこれらの混合物、及び/又はこれらの誘導体、及び/又はこれらの混合物のような水溶性物質が挙げられ、それには、これもまた周囲条件下で液体又は半固体である水溶性ポリアルキレングリセリルエーテル類が含まれる。この状況において、用語「水溶性」とは、25℃の水中で0.6重量%を超える、好ましくは1.0重量%を超える、より好ましくは約1.5重量%を超える溶解度を有するスタイリング材料を指す。
本明細書での使用に好適な好ましいスタイリング剤は、以下の式に一致するそれらの水溶性ポリアルキレングリコール類が挙げられる:
Figure 2005508917
式中、RはH、メチル、及びこれらの混合物から成る群から選択される。RがHであるとき、これらの物質は、ポリエチレンオキシド類、ポリオキシエチレン類、及びポリエチレングリコール類としても知られるエチレンオキシドのポリマーである。Rがメチルであるとき、これらの物質はポリプロピレンオキシド類、ポリオキシプロピレン類、及びポリプロピレングリコール類としても知られるプロピレンオキシドのポリマーである。Rがメチルであるとき、生成するポリマーの種々の位置異性体が存在し得ることも理解される。
上記の構造式では、nの平均値は4〜約35、好ましくは約5〜約35、より好ましくは約5〜約30、及び更により好ましくは約5〜約20である。
好ましいポリアルキレングリコールポリマー類の具体例には、ポリエチレン/ポリプロピレングリコールコポリマー類(例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、及びペントキシ、ポリエチレン/ポリプロピレングリコール)、トリグリセリン、ヘキサグリセリン、PPG−4、PPG−6、PEG−5、PEG−6、PEG−8、PEG−12、PEG−14、PEG−18、PEG−20、PEG−32、及びこれらの混合物が挙げられる。最も好ましいのは、数平均分子量が約190〜約1500、好ましくは約300〜約1200、より好ましくは約400〜約1000であり;及び約5〜約35、好ましくは約5〜約30、より好ましくは約5〜約20の反復するアルキレンオキシド基を有し、その際、反復するアルキレンオキシド基のそれぞれが2〜6個の炭素原子を有するポリアルキレングリコール類である。最も好ましいポリアルキレングリコール類の具体例には、Rがメチルであり且つnの平均値が約4であるPPG−4;RがHであり且つnの平均値が約8であるPEG−8(PEG−8はカーボワックス(Carbowax)400としても知られ、ユニオンカーバイド(Union Carbide)より入手可能);RがHであり且つnの平均値が約12であるPEG−12(PEG−12はカーボワックス600としても知られ、ユニオンカーバイドより入手可能));及びRがHであり且つnの平均値が約20であるPEG−20(PEG−20はカーボワックス900としても知られ、ユニオンカーバイドより入手可能))が挙げられるが、これらに限定されない。
(任意成分)
(増粘剤)
本明細書で有用な市販のカルボン酸/カルボキシレートコポリマー類には、すべてB.F.グッドリッチ社(B.F.Goodrich Company)から入手可能である商標名ペムレン(Pemulene)TR−1(商標)、ペムレンTR−2(商標)、カーボポール(Carbopol)1342(商標)、カーボポール1382(商標)、及びカーボポールETD2020(商標)を有するCTFA名アクリレート/C1030アルキルアクリレートクロスポリマーが挙げられる。
本明細書のカルボン酸/カルボキシレートコポリマー類を中和するために中和剤が含まれてもよい。このような中和剤類の非限定的な例には、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化アンモニウム、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ジイソプロパノールアミン、アミノメチルプロパノール、トロメタミン(tromethamine)、テトラヒドロキシプロピルエチレンジアミン、及びこれらの混合物が挙げられる。
ポリマーの濃度は、通常、組成物の約0.01重量%〜約10重量%、好ましくは約0.05重量%〜約5重量%、より好ましくは約0.1重量%〜約2重量%の範囲である。
(可塑剤)
本明細書の組成物は、任意選択的に、ポリマー用の可塑剤を含有することができる。ヘアケア製品で使用するのに好適な、又は毛髪若しくは皮膚の局所に適用するのに好適ないかなる可塑剤も使用できる。当該技術分野では多種多様な可塑剤が既知である。これらには、クエン酸アセチルトリエチル、クエン酸トリエチル、グリセリン、アジピン酸ジイソブチル、ステアリン酸ブチル、及びプロピレングリコールが挙げられる。可塑剤は、通常、組成物の約0.01重量%〜約10重量%、好ましくは約0.05重量%〜約3重量%、より好ましくは約0.05重量%〜約1重量%の濃度で使用される。
(イオン強度調整剤系)
任意選択的に、本発明の組成物は、ヘアスプレー組成物の粘度を低減させるために有効な量の非界面活性イオン強度調整剤系を含有できる。使用される場合、イオン強度調整剤は、組成物の少なくとも約0.01重量%の濃度で本組成物に存在する。上限は、ヘアセット用樹脂が可溶化又は分散されたままであるように、本明細書の特定の組成物に存在できる、イオン強度調整剤の最大量によって決定される。当業者には理解されるように、本組成物のイオン強度が高くなるにつれて、この樹脂は次第に溶液から沈降するか又はそうでなければ極性液体キャリアの中にもはや可溶化されないまま又は分散されないまま残る。イオン強度調整剤系の濃度の上限は、組成物に存在する特定のイオン強度調整剤、液体ビヒクル、樹脂及びその他の成分によって変動する。従って、例えば使用できるイオン強度調整剤の最大量は、水を多く含有する組成物と比較して水を少量しか含有しない液体ビヒクルを有する組成物の場合には、少なくなる傾向がある。本組成物は、一般的には約4重量%以下、より一般的には約2重量%以下、及び典型的には約1重量%以下のイオン強度調整剤を含む。本明細書の組成物は、好ましくは約0.01%〜約0.5%、より好ましくは約0.01%〜約0.1%のイオン強度調整剤系を含む。
イオン強度調整剤系はモノマーカチオンとモノマーアニオンとの混合物を含む。本明細書のイオン強度調整剤系のイオンは、非界面活性である、即ちこれらのイオンは表面張力を大幅に低減させない。本明細書の目的に関しては、非界面活性とは、0.5%の水溶液濃度で表面張力を5.0ダイン/cm2までしか低減させないイオンを意味する。一般に、本明細書のイオン強度調整剤系のイオンは、どの脂肪族鎖又は直鎖若しくは分枝鎖有機へテロ鎖の中にも電荷当たり最大4個以下の炭素原子、好ましくは2個以下の炭素原子を有することを特徴とする。
イオン強度調整剤系は、酸−塩基反応の生成物であるタイプのモノマーイオンを含む。従って、塩基性イオン及び酸性イオン、即ちOH-及びH+は本組成物に存在してよいが、本明細書のイオン強度調整剤系の一部を構成しない。本明細書のイオンは、組成物に遊離イオンとして、即ち解離した形態で存在できるような形態で組成物に組み込まれる。加えられるすべてのイオンが組成物に遊離イオンとして存在することは必ずしも必要ではないが、組成物に少なくとも部分的に可溶又は解離していなければならない。イオン強度調整剤は、例えば、可溶性塩の添加によって、又は酸と塩基との混合物の添加によって、又はこれらの組合せによって、ヘアスタイリング組成物に組み込まれることができる。イオン強度調整剤系のアニオンとカチオンの両方が本組成物に含まれることは、本発明の必要な態様である。
使用するのに好適なカチオン類には、例えばリチウム、ナトリウム及びカリウムのようなアルカリ金属類、並びにマグネシウム、カルシウム及びストロンチウムのようなアルカリ土類金属類が挙げられる。二価カチオンのなかで好ましいのはマグネシウムである。好ましい一価の金属イオンは、リチウム、ナトリウム、及びカリウムであり、特にナトリウム及びカリウムである。本明細書の組成物への好適な添加手段には、例えば塩基類、例えば水酸化物、水酸化ナトリウム及び水酸化カリウムとしての添加、並びに液体キャリアに可溶である塩類、例えば下記のようなモノマーアニオン類の塩類としての添加が挙げられる。
その他の好適なカチオン類には、第四級アンモニウムイオン類のような有機イオン類、並びにアンモニウムモノ−エタノールアミン、ジ−エタノールアミン、及びトリ−エタノールアミン、トリエチルアミン、モルホリン、アミノメチルプロパノール(AMP)、アミノエチルプロパンジオール等のようなカチオンアミン類が挙げられる。アンモニウム及びアミン類は塩酸塩のような塩の形態で供給されるのが好ましい。
使用できるモノマーアニオン類には、塩化物、フッ化物、臭化物、及びヨウ化物、特に塩化物ようなハロゲンイオン類、硫酸塩、エチル硫酸塩、メチル硫酸塩、シクロヘキシルスルファミン酸塩、チオ硫酸塩、トルエン硫酸塩、キシレン硫酸塩、クエン酸塩、硝酸塩、重炭酸塩、アジピン酸塩、コハク酸塩、サッカリン酸塩、安息香酸塩、乳酸塩、ホウ酸塩、イセチオン酸塩、酒石酸塩、及びヘアスタイリング組成物の中で解離した形態で存在できるその他のモノマーアニオン類が挙げられる。アニオン類は、例えば、液体ビヒクルに少なくとも部分的に可溶である酸又は塩、例えば酢酸、クエン酸、硝酸、塩酸、硫酸等のナトリウム塩又はカリウム塩の形態で本明細書の組成物に加えることができる。好ましくは、そのような塩はビヒクルに完全に可溶である。
イオン強度調整剤の使用は、低揮発性有機溶媒組成物で特に有用であり、シリコーンマクロマー含有ポリマーを使用するものに最も有用である。
(非極性分枝鎖炭化水素)
本明細書の組成物は、揮発性非極性分枝鎖炭化水素を含有してもよい。本明細書の分枝鎖炭化水素溶媒は、組成物の約0.1重量%〜約15重量%、好ましくは約0.5重量%〜約10重量%、より好ましくは約2重量%〜約8重量%の濃度で存在してもよい。
分枝鎖炭化水素溶媒は、少なくとも約105℃、好ましくは少なくとも約110℃、より好ましくは少なくとも約125℃、最も好ましくは少なくとも約150℃の沸点を特徴とする。沸点はまた、一般的に約260℃以下、好ましくは約200℃以下である。選択される炭化水素は、また、毛髪及び皮膚への局所適用にも安全であるべきである。
分枝鎖炭化水素溶媒類はC10〜C14分枝鎖炭化水素類、及びそれらの混合物から成る群から選択され、好ましくはC11〜C13分枝鎖炭化水素類、より好ましくはC12分枝鎖炭化水素類である。不飽和炭化水素類を除外することは必ずしも意図されないが、飽和炭化水素類が好ましい。
好適な非極性溶媒類の例には、上記の鎖の長さのイソパラフィン類が挙げられる。イソパラフィン類は、エクソン・ケミカル社(Exxon Chemical Co.)から市販されている。例には、イソパール(Isopar)(商標)G(C10〜C11イソパラフィン)、イソパール(商標)H及びK(C11〜C12イソパラフィン)、及びイソパール(商標)L(C11〜C13イソパラフィン)が挙げられる。最も好ましい非極性溶媒は、C12分枝鎖炭化水素類、特にイソドデカンである。イソドデカンは、プレパース社(Preperse, Inc)(米国、ニュージャーシー州、サウスプレーンフィールド市(South Plainfield, NJ, USA))からパーメチル(Permethyl)(商標)99Aとして市販されている。
シリコーングラフトポリマーのシリコーンマクロマー部分は、本組成物の非極性炭化水素溶媒に可溶である。これは、シリコーングラフトポリマーにグラフト化されたシリコーンマクロマーと同じ組成及び分子量のシリコーンマクロマーが、非極性炭化水素溶媒に可溶するかどうかを調べることにより容易に判断できる。一般に、マクロマーは、25℃で、炭化水素溶媒の0.1重量%、好ましくは1重量%、より好ましくは5重量%、最も好ましくは15重量%の濃度で可溶であるべきである。
しかしながら、非極性炭化水素溶媒は、本組成物の極性溶媒に不溶性である。これは、シリコーングラフトポリマー又はその他の乳化剤がない状態で判断され、極性溶媒及び非極性溶媒が一緒に混合されたのち、別々の相を形成するかどうかを観察することによって容易に確認できる。
いかなる特定の理論にも必ずしも限定されることを意図しないが、非極性炭化水素溶媒は、シリコーングラフトポリマーのシリコーンマクロマー部分を可溶化すると考えられている。このことは、乾燥時の、より平滑なポリマー被膜を得るのに役立つと考えられている。炭化水素溶媒が極性溶媒相よりも揮発性が低いので、本組成物が乾燥する比較的長い間、炭化水素溶媒はシリコーン部分を可溶化状態に維持する。従ってシリコーン部分の凝集が最小限に抑られ、ポリマーは更に平滑な被膜として乾燥される。
(ヘアスタイリング組成物)
本発明は、ヘアスプレー組成物、ムース、及びへアセットトニックを含む、多種多様なヘアスタイリング組成物を包含する。一般に、本組成物は、好ましくはゲル及びムースの用途に好適である、より高粘度の組成物である。しかしながら、低粘度のヘアスプレーも対象とする。
(製造方法)
本発明の組成物は、従来の処方及び混合技術で作ることができる。
(使用方法)
本発明の組成物は、本発明のヘアスタイリング/保持効果を提供する従来の方法で使用される。そのような方法は、一般に、毛髪が所望のスタイルに整えられる前及び/又は後で、乾燥した、少し湿った、又は濡れた毛髪に有効な量の製品を適用することを伴う。次に、この組成物は、乾燥する、又は乾燥させる。「有効な量」とは、毛髪の長さ及び手触りを考慮して、所望の毛髪の保持及びスタイル効果を提供するのに十分な量を意味する。一般に、特定の製品の処方、ディスペンサーのタイプ、毛髪の長さ、及びヘアスタイルのタイプに応じて、約0.5グラム〜約50グラムの製品が毛髪に適用される。
以下の実施例で説明される組成物は、本発明のヘアスタイリング組成物の特定の実施形態を説明しているが、それを限定することを意図しない。その他の変更は、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく、当業者により実施することができる。本発明のヘアスタイリング組成物のこれらの例示の実施形態によって、スタイリングの効果及びボリューム感の効果が提供される。
以下の実施例で説明する組成物は、従来の処方及び混合方法によって調製されており、その例は下記で説明される。例示されたすべての量は重量パーセントとして列挙されており、特に指示がない限り、希釈剤、保存剤、着色溶液、イメージ成分(imagery ingredient)、植物性薬品などの微量物質は除外されている。
(実施例1)
以下は本発明を代表するヘアスタイリングゲル組成物である。
Figure 2005508917
(1) BASF社から入手可能
(2) アクゾ・ノーベルから入手可能
(3) BFグッドリッチ社(BFGoodrich Corp)から入手可能
水にルビスコールVA37E及びカルボマー940を分散することにより本生成物を調製する。この混合物をおよそ30分攪拌したのち、残りの成分を加える。
(実施例2)
以下は、本発明の代表的なスプレーオンゲル毛髪組成物である。
Figure 2005508917
(1)ISP社から入手可能
(2)GEシリコーンズ(GE Silicones)から入手可能
水にポリクアテルニウム−11を溶解したのちエタノールを加えることにより本生成物を調製する。この混合物を30分攪拌したのち、その他の成分を加える。
(実施例3)
以下は、本発明を代表するヘアスタイリングムース組成物である。
Figure 2005508917
(1)ナショナル・スターチ社から入手可能
水にセルクァット−H100ポリマーを溶解し30分時間混合することにより本生成物を調製する。他の成分(イソブタンを除く)を加えて、更に10分間混合する。次にこのバッチの93部でアルミニウムエアゾール缶を充填し、クリンプされるバルブを所定の位置に取り付け、最後に7部のイソブタンで加圧充填する。この組成物は、コンディショニング、スタイリング及び保持を提供するために毛髪に適用するのに有用である。

Claims (7)

  1. (a)約0.1重量%〜約15重量%の、約20,000を超える重量平均分子量を有する粘着性ポリマーと;
    (b)約0.01重量%〜約20重量%の粒子と;
    (c)水性キャリアと
    を含むヘアスタイリング組成物。
  2. 少なくとも約0.1重量%の前記粒子が存在する、請求項1に記載の組成物。
  3. 少なくとも約0.5重量%の前記粒子が存在する、請求項1又は2に記載の組成物。
  4. 前記粒子が約70ミクロン未満の平均粒径を有する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の組成物。
  5. 前記粒子が約60ミクロン未満の平均粒径を有する、請求項1〜4のいずれか一項に記載の組成物。
  6. 前記粒子が約2〜約60μmの粒径範囲を有する、請求項1〜5のいずれか一項に記載の組成物。
  7. 請求項1〜6のいずれか一項に記載の、安全且つ有効な量の前記組成物を投与することにより毛髪を処置する方法。
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