JP2005508910A - 選択的iNOS阻害剤を用いる神経保護的な治療方法 - Google Patents

選択的iNOS阻害剤を用いる神経保護的な治療方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2005508910A
JP2005508910A JP2003530275A JP2003530275A JP2005508910A JP 2005508910 A JP2005508910 A JP 2005508910A JP 2003530275 A JP2003530275 A JP 2003530275A JP 2003530275 A JP2003530275 A JP 2003530275A JP 2005508910 A JP2005508910 A JP 2005508910A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
alkyl
halo
alkoxy
group
product
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2003530275A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005508910A5 (ja
Inventor
パメラ・ティ・マニング
ジェーン・アール・コナー
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Jane R Connor
Pamela T Manning
Pharmacia LLC
Original Assignee
Jane R Connor
Pamela T Manning
Pharmacia LLC
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Jane R Connor, Pamela T Manning, Pharmacia LLC filed Critical Jane R Connor
Publication of JP2005508910A publication Critical patent/JP2005508910A/ja
Publication of JP2005508910A5 publication Critical patent/JP2005508910A5/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K31/00Medicinal preparations containing organic active ingredients
    • A61K31/16Amides, e.g. hydroxamic acids
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K31/00Medicinal preparations containing organic active ingredients
    • A61K31/13Amines
    • A61K31/155Amidines (), e.g. guanidine (H2N—C(=NH)—NH2), isourea (N=C(OH)—NH2), isothiourea (—N=C(SH)—NH2)
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P17/00Drugs for dermatological disorders
    • A61P17/02Drugs for dermatological disorders for treating wounds, ulcers, burns, scars, keloids, or the like
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P21/00Drugs for disorders of the muscular or neuromuscular system
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P25/00Drugs for disorders of the nervous system
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P25/00Drugs for disorders of the nervous system
    • A61P25/04Centrally acting analgesics, e.g. opioids
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P25/00Drugs for disorders of the nervous system
    • A61P25/28Drugs for disorders of the nervous system for treating neurodegenerative disorders of the central nervous system, e.g. nootropic agents, cognition enhancers, drugs for treating Alzheimer's disease or other forms of dementia
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P43/00Drugs for specific purposes, not provided for in groups A61P1/00-A61P41/00
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P9/00Drugs for disorders of the cardiovascular system
    • A61P9/10Drugs for disorders of the cardiovascular system for treating ischaemic or atherosclerotic diseases, e.g. antianginal drugs, coronary vasodilators, drugs for myocardial infarction, retinopathy, cerebrovascula insufficiency, renal arteriosclerosis

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Pharmacology & Pharmacy (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Neurology (AREA)
  • Biomedical Technology (AREA)
  • Neurosurgery (AREA)
  • Epidemiology (AREA)
  • Vascular Medicine (AREA)
  • Hospice & Palliative Care (AREA)
  • Urology & Nephrology (AREA)
  • Cardiology (AREA)
  • Psychiatry (AREA)
  • Pain & Pain Management (AREA)
  • Orthopedic Medicine & Surgery (AREA)
  • Physical Education & Sports Medicine (AREA)
  • Dermatology (AREA)
  • Heart & Thoracic Surgery (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
  • Acyclic And Carbocyclic Compounds In Medicinal Compositions (AREA)
  • Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)

Abstract

神経変性疾患の予防および処置のための治療方法が記載され、該方法は誘導型一酸化窒素合成酵素の選択的阻害剤の神経保護的に有効な量をそれを必要とする対象に投与することを含む。

Description

発明の詳細な説明
発明の背景
本発明は、一般的には、一酸化窒素合成酵素(iNOS)の誘導型形態の選択的阻害剤を用いる医学的治療方法、より詳細には、神経変性疾患および疾病の医学的予防および治療を助ける神経保護を提供するのに有用な新規な方法に関する。
神経保護とは、一次発作の終了または除去の後の死滅したまたは死滅しかけている細胞の近傍に局在する健康であるが潜在的に危険な状態にあるニューロンの保護をいう。CNSにおける一次の有害な事象には、例えば、圧縮または粉砕損傷のごとき身体外傷、および発作のごとき事象により惹起された虚血による低酸素症が含まれる。これらの一次の有害な事象は、様々な病因の緑内障および網膜症のごとき網膜疾患、ならびに発作、アルツハイマー病および筋萎縮性側索硬化症(ALS)のごとき脳の病気および疾患を含めた多数のCNS疾患の結果であり得る。従って、神経学者、神経外科医およびより最近では、眼科医の目標は、かかる病気および疾患の処置における神経保護の原理を適用し、残存するニューロンの生存を増強して生理学的機能を維持してきた。神経保護的戦略の重要な特徴は、特定の病因が不明であるか、あるいは患者毎に異なるかのいずれかである種々のCNS障害の処置を与えることである。
一酸化窒素(NO)は、フリーラジカルの気体であり、神経系において、神経伝達物質として作用する。当該CNSにおいて、NOは、神経破壊的(neurodestructive)および神経保護的であり得る。さらに、CNS神経変性におけるNOの役割の理解を複雑にするのは、NOが、酵素の一酸化窒素合成酵素の様々なアイソフォームのいずれか1つによって産生されるという発見にある。NOの活性は、アセチルコリンにより引き起こされた血管弛緩が、血管内皮に存在に依存することが判明した1980年代初頭に発見された。かかる血管弛緩を媒介する内皮由来弛緩因子(EDRF)と呼ばれる内皮から由来する因子は、今や、NOSの一つのアイソフォームにより血管内皮中に生成されるNOであることが知られている。血管拡張剤としてのNOの活性は、100年を超えて知られてきた。加えて、NOは、亜硝酸アミルおよび三硝酸グリセリルを含めた公知のニトロ系血管拡張剤から誘導された活性種である。また、一酸化窒素は、可溶性グアニル酸シクラーゼの内因性刺激物質であり、かくして、環状グアノシン一リン酸(cGMP)産生を刺激する。NOSがN−モノメチルアルギニン(L−NMMA)により阻害される場合、cGMP形成は完全に防止される。内皮依存性の弛緩に加えて、NOは、食細胞の細胞毒性および中枢神経系における細胞間の情報伝達を含めた多数の生物学的作用に関与することが知られている。
NOとしてのEDRFの同定は、生物学的経路の発見と同じくし、それにより、NOは酵素のNO合成酵素によるアミノ酸のL−アルギニンから合成される。以下のごとく、少なくとも3つのタイプのNO合成酵素が存在する:
(i)受容体または身体刺激に応じて、NOを遊離する内皮に位置するCa++/カルモジュリン依存性構成酵素、
(ii)受容体または身体刺激に応じて、NOを遊離する脳に位置するCa++/カルモジュリン依存性構成酵素、
(iii)内毒素およびサイトカインによる平滑筋、マクロファージ、内皮細胞および多数の他の細胞の活性化後に誘導されたCa++非依存性酵素の130kDの蛋白質。一旦発現されると、この誘導型一酸化窒素合成酵素(以下、「iNOS」という)は、長期間継続的にNOを生成する。
かくして、一酸化窒素合成酵素のファミリーにより生成された一酸化窒素は、広範囲の生理学的および病理生理学的な作用を所有する(Moncadaら、Pharmacol. Rev. 43:109−142,1991)。その2つの各構成酵素により遊離されたNOはいくつかの生理学的応答の基礎を成す形質転換機構として作用する。対照的に、誘導型酵素により生成されたNOは、腫瘍細胞および侵入微生物に対して細胞毒性分子である。また、誘導型NOSは、変形性関節症の炎症と関連する。そのCNSにおいて、NOSの誘導型は、種々のヒト障害を特徴付ける神経変性に関連しているようである。より詳細には、iNOSは、通常、脳内で発現されないが、ウイルス感染または外傷のごとき損傷後の星状細胞および小膠細胞において誘導される。例えば、脳虚血は、脳内のiNOS活性を誘導する。iNOSノックアウトマウスにおける虚血誘導脳梗塞は、野生型対照における梗塞より、体積的に非常に小さい(Shareefら、Invest.Ophthalmol. Vis. Sci. 40:2884−91、1999)。誘導型NOSは、発作、多発性硬化症、筋萎縮性側索硬化症、アルツハイマー病および後天性免疫不全症候群のごときCNSの病気および疾患と関連する神経変性に関連付けられる(Shareefら)。
加えて、正常および緑内障の視神経乳頭におけるNOSアイソフォームの分布は、緑内障の神経変性におけるiNOSを関連付ける(Shareefら)。正常なものは、NOSの両構成形態(タイプ(i)およびタイプ(ii))を発現するようである。タイプ(i)は、視神経の全てにわたる多数の星状細胞に、およびその脈管系に存在し、血管拡張および血流の細胞間シグナリングおよび調節にある役割を演じるようである。タイプ(ii)は、視神経乳頭脈管構造の全てにわたり血管内皮に位置し、血流を調節するのを助けることに加えて、神経保護的な役割を演じ得る。対照的に、iNOSは、視神経乳頭において通常発現しないが、実験的に誘導された慢性的に中等度上昇した眼内圧(IOP)のラットの視神経中に見られる(Shareefら)。慢性的に中等度上昇したIOPのラットにおいて、iNOSの阻害剤であるアミノグアニジンは、網膜神経節細胞の喪失をブロックする(Neufeldら、Proc. Natl. Acad. Sci. USA 96:9944−48、1999)。加えて、炎症により特徴付けされるブドウ膜炎は、サイトカイン腫瘍壊死因子−α(TNF−アルファ)により刺激されたiNOS活性の増加を含み得る。かくして、iNOSにより生成されたNOは、種々の病因を有するCNSの神経変性疾患において役割を演じ得る。
以下の個別の刊行物は、一酸化窒素合成酵素を阻害し、好ましくは、一酸化窒素合成酵素の誘導型アイソフォームを阻害する化合物を開示する。
PCT特許出願番号WO96/35677.
PCT特許出願番号WO96/33175.
PCT特許出願番号WO96/15120.
PCT特許出願番号WO95/11014.
PCT特許出願番号WO95/11231.
PCT特許出願番号WO99/46240.
PCT特許出願番号WO95/24382.
PCT特許出願番号WO94/12165.
PCT特許出願番号WO94/14780.
PCT特許出願番号WO93/13055.
PCT特許出願番号WO99/62875.
欧州特許番号EP0446699A1.
米国特許第5,132,453号.
米国特許第5,684,008号.
米国特許第5,830,917号.
米国特許第5,854,251号.
米国特許第5,863,931号.
米国特許第5,919,787号.
米国特許第5,945,408号.
米国特許第5,981,511号.
PCT特許出願番号WO95/25717は、誘導型一酸化窒素合成酵素の阻害に有用なある種のアミジノ誘導体を開示する。
PCT特許出願番号WO99/62875は、誘導型一酸化窒素合成酵素の阻害に有用なさらなるアミジノ化合物を開示する。
この背景に対して、過剰なiNOS活性に関連する種々の神経変性疾患の治療および予防のため、およびさらに、最小の毒性および有害な副作用で種々の神経変性疾患の治療および予防のための新規な神経保護剤および方法の発見において関心が増大している。iNOSの生化学および機能に関する基礎的な発見は、多数の他のものの間の神経変性疾患を含めた種々の疾患においてそれを関連付けるが、これらの疾患を治療または予防する既知の神経保護方法は、現在、iNOSに選択的な阻害剤を用いる治療方法を含まない。従って、過剰なiNOS活性を含む神経変性疾患を処置するためのiNOSに選択的な阻害剤を用いる神経保護治療の新しい方法を見出し、記載するのは有益であろう。
発明の概要
本発明は、神経変性疾患を治療または予防するための、かかる治療または予防を必要とする対象における方法であって、神経保護的に有効な量の誘導型一酸化窒素合成酵素の選択的阻害剤またはその医薬上許容される塩もしくはプロドラッグを該対象に投与し、ここに、該誘導型一酸化窒素合成酵素選択的阻害剤は、
式I:
Figure 2005508910
[式中、Rは、H、ハロおよび所望により1以上のハロによって置換されていてもよいアルキルよりなる群から選択され;
は、H、ハロおよび所望により1以上のハロによって置換されていてもよいアルキルよりなる群から選択され;
但し、RまたはRの少なくとも1つはハロを含み;
は、Hおよびヒドロキシよりなる群から選択され;
Jは、ヒドロキシ、アルコキシおよびNRよりなる群から選択され、ここに;
は、H、低級アルキル、低級アルキレニルおよび低級アルキニルよりなる群から選択され;
は、H、ならびに環の少なくとも1つのメンバーが炭素であって、1ないし約4個のヘテロ原子が独立して酸素、窒素および硫黄から選択される複素環よりなる群から選択され、該複素環は、所望により、ヘテロアリールアミノ、N−アリール−N−アルキルアミノ、N−ヘテロアリールアミノ−N−アルキルアミノ、ハロアルキルチオ、アルカノイルオキシ、アルコキシ、ヘテロアラルコキシ、シクロアルコキシ、シクロアルケニルオキシ、ヒドロキシ、アミノ、チオ、ニトロ、低級アルキルアミノ、アルキルチオ、アルキルチオアルキル、アリールアミノ、アラルキルアミノ、アリールチオ、アルキルスルフィニル、アルキルスルホニル、アルキルスルホンアミド、アルキルアミノスルホニル、アミドスルホニル、モノアルキルアミドスルホニル、ジアルキルアミドスルホニル、モノアリールアミドスルホニル、アリールスルホンアミド、ジアリールアミドスルホニル、モノアルキルモノアリールアミドスルホニル、アリールスルフィニル、アリールスルホニル、ヘテロアリールチオ、ヘテロアリールスルフィニル、ヘテロアリールスルホニル、アルカノイル、アルケノイル、アロイル、ヘテロアロイル、アラルカノイル、ヘテロアラルカノイル、ハロアルカノイル、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルキレンジオキシ、ハロアルキレンジオキシ、シクロアルキル、シクロアルケニル、低級シクロアルキルアルキル、低級シクロアルケニルアルキル、ハロ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、ヒドロキシハロアルキル、ヒドロキシアラルキル、ヒドロキシアルキル、ヒドロキシヘテロアラルキル、ハロアルコキシアルキル、アリール、アラルキル、アリールオキシ、アラルコキシ、アリールオキシアルキル、飽和ヘテロシクリル、部分的に飽和したヘテロシクリル、ヘテロアリール、ヘテロアリールオキシ、ヘテロアリールオキシアルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、アリールアルケニル、ヘテロアリールアルケニル、シアノアルキル、ジシアノアルキル、カルボキシアミドアルキル、ジカルボキシアミドアルキル、シアノカルボアルコキシアルキル、カルボアルコキシアルキル、ジカルボアルコキシアルキル、シアノシクロアルキル、ジシアノシクロアルキル、カルボキシアミドシクロアルキル、ジカルボキシアミドシクロアルキル、カルボアルコキシシアノシクロアルキル、カルボアルコキシシクロアルキル、ジカルボアルコキシシクロアルキル、ホルミルアルキル、アシルアルキル、ジアルコキシホスホノアルキル、ジアラルコキシホスホノアルキル、ホスホノアルキル、ジアルコキシホスホノアルコキシ、ジアラルコキシホスホノアルコキシ、ホスホノアルコキシ、ジアルコキシホスホノアルキルアミノ、ジアラルコキシホスホノアルキルアミノ、ホスホノアルキルアミノ、ジアルコキシホスホノアルキル、ジアラルコキシホスホノアルキル、グアニジノ、アミジノおよびアシルアミノで置換されていてもよい]
を有する化合物またはその医薬上許容される塩;
式II:
Figure 2005508910
[式中、Xは、−S−、−S(O)−および−S(O)−よりなる群から選択され、好ましくは、Xは−S−であり、R12は、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、C−Cアルキニル、C−Cアルコキシ−CアルキルおよびC−Cアルキルチオ−Cアルキルよりなる群から選択され、これらの群の各々は、−OH、アルコキシおよびハロゲンよりなる群から選択された1以上の置換基により所望により置換されていてもよく、好ましくは、R12は、−OH、アルコキシおよびハロゲンよりなる群から選択される置換基で所望により置換されていてもよいC−Cアルキルであり、R13およびR18については、R18は、−OR24 および−N(R25)(R26)よりなる群から選択され、R13は、−H、−OH、−C(O)−R27、−C(O)−O−R28および−C(O)−S−R29よりなる群から選択されるか;またはR18は−N(R30)−であって、R13は−C(O)−であり、ここに、R18およびR13は、それらが結合する原子と一緒になって環を形成するか;または、R18は−O−であって、R13は−C(R31)(R32)−であり、ここに、R18およびR13は、それらが結合する原子と一緒になって環を形成し、R13が−C(R31)(R32)−であるならば、R14は−C(O)−O−R33であり;あるいは、R14 は、−Hであり、R11、R15、R16およびR17は独立して、−H、ハロゲン、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、C−CアルキニルおよびC−Cアルコキシ−Cアルキルよりなる群から選択され、R19およびR20は独立して、−H、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、C−CアルキニルおよびC−Cアルコキシ−Cアルキルよりなる群から選択され、R21およびR22については、R21は、−H、−OH、−C(O)−O−R34および−C(O)−S−R35よりなる群から選択され、R22は、−H、−OH、−C(O)−O−R36および−C(O)−S−R37よりなる群から選択され;またはR21は−O−であって、R22は−C(O)−であり、ここに、R21およびR22は、それらが結合する原子と一緒になって環を形成するか;またはR21は−C(O)−であって、R22は−O−であり、ここに、R21およびR22は、それらが結合する原子と一緒になって環を形成し、R23はCアルキルであり、R24は、−HおよびC−Cアルキルよりなる群から選択され、ここに、R24がC−Cアルキルである場合、R24は、所望により、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリールおよびヘテロアリールよりなる群から選択される1以上の基によって置換されていてもよく、R25およびR26については、R25は、−H、アルキルおよびアルコキシよりなる群から選択され、R26は、−H、−OH、アルキル、アルコキシ、−C(O)−R38、−C(O)−O−R39および−C(O)−S−R40よりなる群から選択され;ここに、R25およびR26は独立して、アルキルまたはアルコキシである場合、R25およびR26は独立して、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリールおよびヘテロアリールよりなる群から選択される1以上の基で所望により置換されていてもよいか;またはR25は−Hであって;R26は、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリールおよびヘテロアリールよりなる群から選択され、R27、R28、R29、R30、R31、R32、R33、R34、R35、R36、R37、R38、R39およびR40は独立して、−Hおよびアルキルよりなる群から選択され、ここに、アルキルは、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリールおよびヘテロアリールよりなる群から選択される1以上の基によって所望により置換されていてもよく、R11、R12、R13、R14、R15、R16、R17、R18、R19、R20、R21、R22、R23、R24、R25、R26、R27、R28、R29、R30、R31、R32、R33、R34、R35、R36、R37、R38、R39およびR40のいずれかは、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、アルキルチオ、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリールおよびヘテロアリールよりなる群から選択される基である場合、該基は、−OH、アルコキシおよびハロゲンよりなる群から選択される1以上の置換基により所望により置換されていてもよい]
に対応する構造を有する化合物またはその医薬上許容される塩;
式III:
Figure 2005508910
[式中、R41は、Hまたはメチルであって;
42は、Hまたはメチルである]
で表される化合物またはその医薬上許容される塩;
式IV:
Figure 2005508910
で表される化合物またはその医薬上許容される塩;
式V:
Figure 2005508910
[式中、R43は、水素、ハロ、C−Cアルキル、およびアルコキシもしくは1以上のハロにより置換されたC−Cアルキルよりなる群から選択され;
44は、水素、ハロ、C−Cアルキル、およびアルコキシもしくは1以上のハロにより置換されたC−Cアルキルよりなる群から選択され;
45は、C−Cアルキル、またはアルコキシもしくは1以上のハロにより置換されたC−Cアルキルである]
で表される化合物またはその医薬上許容される塩;
式VI:
Figure 2005508910
[式中、R46は、C−Cアルキルであり、該C−Cアルキルはハロまたはアルコキシで所望により置換されていてもよく、該アルコキシは1以上のハロで所望により置換されていてもよい]
で表される化合物またはその医薬上許容される塩;
式VII:
Figure 2005508910
[式中、R47は、水素、ハロ、C−Cアルキル、およびアルコキシもしくは1以上のハロにより置換されたC−Cアルキルよりなる群から選択され;
48は、水素、ハロ、C−Cアルキル、およびアルコキシもしくは1以上のハロにより置換されたC−Cアルキルよりなる群から選択され;
49は、C−Cアルキル、またはアルコキシもしくは1以上のハロにより置換されたC−Cアルキルである]
で表される化合物またはその医薬上許容される塩;
式VIII:
Figure 2005508910
[式中、R50は、C−Cアルキルであり、該C−Cアルキルはハロもしくはアルコキシにより所望により置換されていてもよく、該アルコキシは1以上のハロにより所望により置換されていてもよい]
で表される化合物またはその医薬上許容される塩;
式IX:
Figure 2005508910
[式中、R50は、水素、ハロおよびC−Cアルキルよりなる群から選択され、該C−Cアルキルはハロもしくはアルコキシにより所望により置換されていてもよく、該アルコキシは1以上のハロにより所望により置換されていてもよく;
51は、水素、ハロおよびC−Cアルキルよりなる群から選択され、該C−Cアルキルはハロもしくはアルコキシにより所望により置換されていてもよく、該アルコキシは1以上のハロにより所望により置換されていてもよく;
52は、C−Cアルキルであり、該C−Cアルキルはハロもしくはアルコキシにより所望により置換されていてもよく、該アルコキシは1以上のハロにより所望により置換されていてもよく;
53は、水素、ハロおよびC−Cアルキルよりなる群から選択され、該C−Cアルキルはハロもしくはアルコキシにより所望により置換されていてもよく、該アルコキシは1以上のハロにより所望により置換されていてもよく;
54は、ハロおよびC−Cアルキルよりなる群から選択され、該C−Cアルキルはハロもしくはアルコキシにより所望により置換されていてもよく、該アルコキシは1以上のハロにより所望により置換されていてもよい]
で表される化合物またはその医薬上許容される塩;ならびに
式X:
Figure 2005508910
[式中、R55は、C−Cアルキルであり、該C−Cアルキルはハロもしくはアルコキシにより所望により置換されていてもよく、該アルコキシは1以上のハロにより所望により置換されていてもよい]
で表される化合物またはその医薬上許容される塩
よりなる群から選択されることを特徴とする該方法。
神経変性疾患は、例えば、発作、多発性硬化症、筋萎縮性側索硬化症、アルツハイマー病、癲癇、後天性免疫不全症候群の痴呆、局所性脳虚血を含めた脳虚血、またはCNSにおける粉砕もしくは圧縮損傷のごとき身体外傷である。
かくして、前記の方法は、発作、多発性硬化症、筋萎縮性側索硬化症、アルツハイマー病、癲癇、後天性免疫不全症候群の痴呆、局所性脳虚血を含めた脳虚血および粉砕もしくは圧縮損傷のごとき身体外傷の治療および予防に有用である。
発明の詳細な記載
以下の詳細の記載は、本発明を実施するために当業者に提供される。しかしながら、この詳細な記載は、本明細書に記載された修飾および変更が添付された特許請求の範囲の範囲に逸脱することなく、当業者によりなすことができるまで本発明を過度に限定するものと解釈されるべきではない。
主要な参考文献内に引用された参考文献の内容を含めた本明細書に引用された主要な各引用文献の内容を出典明示してそれらの全てを本明細書の一部とみなす。
本発明は、発作、多発性硬化症、筋萎縮性側索硬化症、アルツハイマー病、癲癇、後天性免疫不全症候群の痴呆、局所性脳虚血を含めた脳虚血、脳、脊髄、神経もしくは網膜のCNSにおける粉砕もしくは圧縮損傷のごとき身体外傷の予防および治療用の医薬における治療上の使用方法を含めた神経変性疾患を治療または予防する新規な選択的iNOS阻害剤を用いる治療方法を含む。その治療方法は、式I〜Xから選択された式を有する一酸化窒素合成酵素の選択的阻害剤の神経保護的に有効な量をそれを必要とする対象に投与することを含む。
a.定義
以下の定義は、本発明の詳細な記載の理解を助けるために提供される:
「アルキル」なる用語は、単独もしくは組み合わせて、1ないし約10個の炭素原子、より好ましくは1ないし約6個の炭素原子を含む直線または分岐した非環式のアルキル基を意味する。また、「アルキル」は、3ないし約7個の炭素原子、好ましくは、3ないし5個の炭素原子を含む環式のアルキルを含む。該アルキル基は、以下に定義される群で所望により置換されていてもよい。かかる基の例には、メチル、エチル、クロロエチル、ヒドロキシエチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、シアノブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、アミノペンチル、イソ−アミル、ヘキシル、オクチル等が含まれる。
「アルケニル」なる用語とは、少なくとも1つの二重結合を含む、直線または分岐した不飽和の非環式の炭化水素基をいう。かかる基は、2ないし約6個の炭素原子、好ましくは、2ないし約4個の炭素原子、より好ましくは、2ないし約3個の炭素原子を含む。該アルケニル基は、後記の群で所望により置換されていてもよい。適当なアルケニル基の例には、プロペニル、2−クロロプロピレニル、ブテン−1−イル、イソブテニル、ペンテン−1−イル、2−メチルブテン−1−イル、3−メチルブテン−1−イル、ヘキセン−1−イル、ヒドロキシヘキセン−1−イル、ペプテン−1−イルおよびオクテン−1−イル等が含まれる。
「アルキニル」なる用語とは、1以上の三重結合を含む直線または分岐した不飽和の非環式の炭化水素基をいう。かかる基は、2ないし約6個の炭素原子、好ましくは、2ないし約4個の炭素原子、より好ましくは、2ないし約3個の炭素原子を含む。該アルキニル基は、後記の群で所望により置換されていてもよい。適当なアルキニル基の例には、エチニル、プロピニル、ヒドロキシプロピニル,ブチン−1−イル、ブチン−2−イル、ペンチン−1−イル、ペンチン−2−イル、4−メトキシペンチン−2−イル、3−メチルブチン−1−イル、ヘキシン−1−イル、ヘキシン−2−イル、ヘキシン−3−イル、3,3−ジメチルブチン−1−イル基等が含まれる。
「アルコキシ」なる用語は、メトキシ基のごとき、各々、1ないし約6個の炭素原子、好ましくは、1ないし約3個の炭素原子のアルキル部分を有する直線もしくは分岐したオキシ含有基をいう。また、「アルコキシアルキル」なる用語とは、アルキル基に結合した1以上のアルコキシ基を有するアルキル基、すなわち、モノアルコキシアルキルおよびジアルコキシアルキル基を形成することをいう。かかる基の例には、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシおよびtert−ブトキシアルキルが含まれる。該「アルコキシ」基は、さらに、フルオロ、クロロまたはブロモのごとき1以上のハロで置換して、「ハロアルコキシ」基を供してもよい。かかる基の例には、フルオロメトキシ、クロロメトキシ、トリフルオロメトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロエトキシ、フルオロエトキシ、テトラフルオロエトキシ、ペンタフルオロエトキシおよびフルオロプロポキシが含まれる。
「アルキルチオ」なる用語とは、二価の硫黄に結合した1ないし約6個の炭素原子の直線または分岐したアルキル基を含む基をいう。「低級アルキルチオ」の例は、メチルチオ(CH−S−)である。
「アルキルチオアルキル」なる用語は、アルキル基に結合したアルキルチオ基をいう。かかる基の例には、メチルチオメチルが含まれる。
「ハロ」なる用語は、フッ素、塩素、臭素またはヨウ素原子のごときハロゲンを意味する。
「ヘテロシクリル」なる用語は、1以上の炭素原子がN、S、PまたはOにより置換された飽和または不飽和の単環もしくは多環の炭素環を意味する。これには、例えば、以下の構造:
Figure 2005508910
[式中、Z、Z、ZまたはZは、C、S、P、OまたはNであり、但し、Z、Z、ZまたはZのうち1つは炭素以外であるが、二重結合によりもう一つのZ原子に結合するか、あるいはもう一つのOまたはSに結合する場合には、OまたはSではない]
が含まれる。さらに、所望の置換基は、各々がCである場合にだけ、Z、Z、ZまたはZに結合すると理解される。また、「ヘテロシクリル」なる用語には、ピペラジニル、ジオキサニル、テトラヒドロフラニル、オキシラニル、アジリジニル、モルホリニル、ピロリジニル、ピペリジニル、チアゾリジニル等のごとき十分に飽和した環構造が含まれる。また、「ヘテロシクリル」なる用語には、ジヒドロフラニル、ピラゾリニル、イミダゾリニル、ピロリニル、クロマニル、ジヒドロチオフェニル等のごとき部分的に不飽和な環構造が含まれる。
「ヘテロアリール」なる用語は、十分に飽和されたヘテロ環を意味する。
「ヘテロ環」または「ヘテロアリール」のいずれにおいても、注目する分子への結合点は、ヘテロ原子にてまたは環内のいずれでもあってもよい。
「シクロアルキル」なる用語は、各環が3ないし約7個の炭素原子、好ましくは、3ないし約5個の炭素原子を含む単環または多環系の炭素環を意味する。例には、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロアルケニルおよびシクロヘプチルのごとき基が含まれる。「シクロアルキル」なる用語は、シクロアルキル環が、ベンゾチエピンの7員複素環と共通する炭素環原子を有するスピロ系をさらに含む。
「オキソ」なる用語は、二重結合した酸素を意味する。
「アルコキシ」なる用語は、メトキシ基のごとき、酸素原子に結合したアルキル基を含む基を意味する。より好ましくは、アルコキシ基は、1ないし約10個の炭素原子を有する「低級アルコキシ」基である。さらにより好ましいアルコキシ基は、1ないし約6個の炭素原子を有する。かかる基の例には、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシおよびtert−ブトキシが含まれる。
「アリール」なる用語は、限定されるものではないが、置換または非置換のフェニル、ナフチルまたはアントラセンを含めた十分に不飽和な単環または多環系の炭素環を意味する。
「所望により置換されていてもよい」なる句は、示された基が、水素に代えて置換できるが、置換されていなくてもよいことを意味する。かくして、「1以上により所望により置換されていてもよい」なる句は、示された基で置換がなさせれたならば、1を超える置換が同様に考えられることを意味する。これに関して、1を超える所望の置換基が存在するならば、いずれかの置換基が選択されるか、あるいは置換基の組合せが選択されるか、あるいは1を超える同一置換基が選択されるかである。例示的でかつ限定されることなく、「C−Cアルキルは、1以上のハロもしくはアルコキシにより所望により置換されていてもよい」なる句は、例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチルまたはペンチルが、全ての置換可能な位置にて:水素、フッ素、塩素もしくは他のハロゲン、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソブトキシ、tert−ブトキシ、ペントキシまたは他のアルコキシ基、およびそれらの組合せを有することができることを意味すると考えられるべきである。非限定例には、プロピル、イソ−プロピル、メトキシプロピル、フルオロメチル,フルオロプロピル、1−フルオロ−メトキシメチル等が含まれる。
化合物が構造および名称の双方により記載される場合、名称は、示された構造に一致することを意図し、同様に、構造は示された名称と一致することを意図する。
本明細書に用いた「対象」なる用語は、処置、観察または実験の対象である動物、一つの具体例において、哺乳動物、例示的な具体例において、特にヒトをいう。
本明細書に用いた「投薬」および「処置」なる用語は、いずれかのプロセス、作用、適用、治療等をいい、ここに、対象、特にヒトに、直接的または間接的のいずれかで対象の疾患を改善する目的で医療援助が行われる。
本明細書に用いた「治療用化合物」なる用語は、神経変性疾患の予防または治療において有用な化合物をいう。
「組合せ治療」なる用語は、本開示に記載された治療上の疾患または障害、例えば、緑内障、網膜炎、網膜症、ブドウ膜炎および少なくとも部分的に網膜神経変性により特徴付けられる眼科的障害を処置するための2以上の治療用化合物の投与を意味する。かかる投与には、固定された割合の有効成分を有する単一カプセル中、または各有効成分につき複数の別々のカプセル中での実質的に同時のこれらの治療剤の共−投与を含む。また、加えて、かかる投与は、連続的に各タイプの治療剤の使用を含む。いずれの場合にも、治療投与法は、本明細書に記載された疾患または障害の治療における薬物組合せの有利な効果を提供するであろう。
本明細書に用いた「治療上の組合せ」なる用語とは、所望の時点にて対象における各治療用化合物の有利な効果を生成する投薬形態を供するのに用いた、2以上の治療化合物の組合せおよびいずれかの医薬上許容される担体の組合せをいう。
本明細書に用いた「治療上有効な」なる用語とは、治療用化合物の量の特徴、または組合せ治療において組み合せた治療用化合物の量の特徴をいう。その量および組み合せた量は、眼科的疾患を予防、回避、軽減または取除くという目標を達成する。
本明細書に互換性をもって用いた「誘導型一酸化窒素合成酵素阻害剤」および「iNOS阻害剤」とは、酵素の一酸化窒素合成酵素のCa+2に独立した誘導型アイソフォームを選択的に阻害する治療化合物をいう。選択的iNOS阻害剤は、in vivo投与の結果、効力(げっ歯類内毒素モデルにおける100mg/kg未満、好ましくは、10mg/kg未満のED50)および平均動脈圧の上昇により測定されるeNOSに関する少なくとも20倍、好ましくは100倍以上の選択性、および胃腸管輸送およびペニス勃起における低下により測定されるnNOSに関する少なくとも20倍、好ましくは100倍以上の選択性を生じるように、内皮性NOSまたはニューロンNOSのいずれに比較してもiNOSの選択的な阻害剤を生成すると定義される。
「プロドラッグ」なる用語は、対象への投与および引き続いての吸収後に、代謝プロセスのごときいくらかのプロセスを介するin vivoでの活性種に変換される薬物前駆体である化合物をいう。変換プロセスからの他の産物は身体により容易に処理される。その好ましくいプロドラッグは、一般的に安全と容認される産物を生成する変換プロセスを含むものである。
「神経変性」なる用語は、一次的破壊事象から生じる細胞破壊のプロセスをいい、二次的には、一次的破壊事象の発生のために細胞により生じる遅発性および進行性の破壊機構をいう。一次的破壊事象には、発作、多発性硬化症、筋萎縮性側索硬化症、アルツハイマー病、癲癇、後天性免疫不全症候群の痴呆、局所性脳虚血を含めた脳虚血、ならびに脳、脊髄、神経もしくは網膜の粉砕または圧縮損傷を含めたCNSにおける圧縮または粉砕損傷のごとき身体外傷が含めた疾患プロセスまたは身体損傷もしくは傷害、あるいはNOのレベル上昇に関連するいずれかの急性損傷または発作を生成する神経変性が含まれる。二次的破壊機構には、ミトコンドリア膜透過性の変化、過剰なグルタミン酸塩の再取込みの解除または不足、再灌流損傷、ならびにサイトカインおよび炎症の活性化のためのアポトーシス、細胞エネルギー貯蔵の枯渇を含めたNOを含む神経毒性分子の生成および放出に導くいずれの機構も含まれる。
「神経変性疾患」なる用語とは、神経変性を生じる一次的破壊事象または二次的破壊機構をいう。
「神経保護」なる用語は、一次的破壊事象後の神経変性のためのニューロンの不可逆的喪失を遅らせるかまたは予防するための治療戦略をいい、その神経変性の喪失は、一次的破壊事象と関連する疾患機構ためであるか、二次的破壊機構のためのである。
本明細書に用いた「神経保護的に有効な」なる用語とは、治療化合物の量の特徴、または組合せ治療における組み合せた治療用化合物の量の特徴をいう。その量または組み合せた量は、神経変性を予防、回避、軽減または取除くという目標を達成する。
選択的iNOS阻害剤の1つの例示的な実施例において、治療は、式I:
Figure 2005508910
[式中、Rは、H、ハロおよび所望により1以上のハロによって置換されていてもよいアルキルよりなる群から選択され;
は、H、ハロおよび所望により1以上のハロによって置換されていてもよいアルキルよりなる群から選択され;
但し、RまたはRの少なくとも1つはハロを含み;
は、Hおよびヒドロキシよりなる群から選択され;および
Jは、ヒドロキシ、アルコキシおよびNRよりなる群から選択され;
は、H、低級アルキル、低級アルキレニルおよび低級アルキニルよりなる群から選択され;および
は、Hおよび複素環よりなる群から選択され、ここに、該環の少なくとも1つは炭素であり、かつ1ないし約4個のヘテロ原子は、独立して酸素、窒素および硫黄から選択され、該複素環は、ヘテロアリールアミノ、N−アリール−N−アルキルアミノ、N−ヘテロアリールアミノ−N−アルキルアミノ、ハロアルキルチオ、アルカノイルオキシ、アルコキシ、ヘテロアラルコキシ、シクロアルコキシ、シクロアルケニルオキシ、ヒドロキシ、アミノ、チオ、ニトロ、低級アルキルアミノ、アルキルチオ、アルキルチオアルキル、アリールアミノ、アラルキルアミノ、アリールチオ、アルキルスルフィニル、アルキルスルホニル、アルキルスルホンアミド、アルキルアミノスルホニル、アミドスルホニル、モノアルキルアミドスルホニル、ジアルキルアミドスルホニル、モノアリールアミドスルホニル、アリールスルホンアミド、ジアリールアミドスルホニル、モノアルキル モノアリールアミドスルホニル、アリールスルフィニル、アリールスルホニル、ヘテロアリールチオ、ヘテロアリールスルフィニル、ヘテロアリールスルホニル、アルカノイル、アルケノイル、アロイル、ヘテロアロイル、アラルカノイル、ヘテロアラルカノイル、ハロアルカノイル、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルキレンジオキシ、ハロアルキレンジオキシ、シクロアルキル、シクロアルケニル、低級シクロアルキルアルキル、低級シクロアルケニルアルキル、ハロ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、ヒドロキシハロアルキル、ヒドロキシアラルキル、ヒドロキシアルキル、ヒドロキシヘテロアラルキル、ハロアルコキシアルキル、アリール、アラルキル、アリールオキシ、アラルコキシ、アリールオキシアルキル、飽和ヘテロシクリル、部分的に飽和したヘテロシクリル、ヘテロアリール、ヘテロアリールオキシ、ヘテロアリールオキシアルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、アリールアルケニル、ヘテロアリールアルケニル、シアノアルキル、ジシアノアルキル、カルボキシアミドアルキル、ジカルボキシアミドアルキル、シアノカルボアルコキシアルキル、カルボアルコキシアルキル、ジカルボアルコキシアルキル、シアノシクロアルキル、ジシアノシクロアルキル、カルボキシアミドシクロアルキル、ジカルボキシアミドシクロアルキル、カルボアルコキシシアノシクロアルキル、カルボアルコキシシクロアルキル、ジカルボアルコキシシクロアルキル、ホルミルアルキル、アシルアルキル、ジアルコキシホスホノアルキル、ジアラルコキシホスホノアルキル、ホスホノアルキル、ジアルコキシホスホノアルコキシ、ジアラルコキシホスホノアルコキシ、ホスホノアルコキシ、ジアルコキシホスホノアルキルアミノ、ジアラルコキシホスホノアルキルアミノ、ホスホノアルキルアミノ、ジアルコキシホスホノアルキル、ジアラルコキシホスホノアルキル、グアニジノ、アミジノおよびアシルアミノで所望により置換されていてもよい]
を有する化合物またはその医薬上許容される塩を介して促される。
もう一つの具体例において、本発明は、化合物またはその塩を利用して治療を供し、該化合物は、式II:
Figure 2005508910
に対応する構造を有する。
式IIの構造において、Xは、−S−、−S(O)−および−S(O)−よりなる群から選択され、好ましくは、Xは−S−であり、R12は、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、C−Cアルキニル、C−Cアルコキシ−CアルキルおよびC−Cアルキルチオ−Cアルキルよりなる群から選択され、これらの群の各々は、−OH、アルコキシおよびハロゲンよりなる群から選択された1以上の置換基により所望により置換されていてもよく、好ましくは、R12は、−OH、アルコキシおよびハロゲンよりなる群から選択される置換基で所望により置換されていてもよいC−Cアルキルであり、R13およびR18については、R18は、−OR24 および−N(R25)(R26)よりなる群から選択され、R13は、−H、−OH、−C(O)−R27、−C(O)−O−R28および−C(O)−S−R29よりなる群から選択されるか;またはR18は−N(R30)−であって、R13は−C(O)−であり、ここに、R18およびR13は、それらが結合する原子と一緒になって環を形成するか;または、R18は−O−であって、R13は−C(R31)(R32)−であり、ここに、R18およびR13は、それらが結合する原子と一緒になって環を形成し、R13が−C(R31)(R32)−であるならば、R14は−C(O)−O−R33であり;あるいは、R14 は、−Hであり、R11、R15、R16およびR17は独立して、−H、ハロゲン、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、C−CアルキニルおよびC−Cアルコキシ−Cアルキルよりなる群から選択され、R19およびR20は独立して、−H、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、C−CアルキニルおよびC−Cアルコキシ−Cアルキルよりなる群から選択され、R21およびR22については、R21は、−H、−OH、−C(O)−O−R34および−C(O)−S−R35よりなる群から選択され、R22は、−H、−OH、−C(O)−O−R36および−C(O)−S−R37よりなる群から選択され;またはR21は−O−であって、R22は−C(O)−であり、ここに、R21およびR22は、それらが結合する原子と一緒になって環を形成するか;またはR21は−C(O)−であって、R22は−O−であり、ここに、R21およびR22は、それらが結合する原子と一緒になって環を形成し、R23はCアルキルであり、R24は、−HおよびC−Cアルキルよりなる群から選択され、ここに、R24がC−Cアルキルである場合、R24は、所望により、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリールおよびヘテロアリールよりなる群から選択される1以上の基によって置換されていてもよく、R25およびR26については、R25は、−H、アルキルおよびアルコキシよりなる群から選択され、R26は、−H、−OH、アルキル、アルコキシ、−C(O)−R38、−C(O)−O−R39および−C(O)−S−R40よりなる群から選択され;ここに、R25およびR26は独立して、アルキルまたはアルコキシである場合、R25およびR26は独立して、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリールおよびヘテロアリールよりなる群から選択される1以上の基で所望により置換されていてもよいか;またはR25は−Hであって;R26は、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリールおよびヘテロアリールよりなる群から選択され、R27、R28、R29、R30、R31、R32、R33、R34、R35、R36、R37、R38、R39およびR40は独立して、−Hおよびアルキルよりなる群から選択され、ここに、アルキルは、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリールおよびヘテロアリールよりなる群から選択される1以上の基によって所望により置換されていてもよく、R11、R12、R13、R14、R15、R16、R17、R18、R19、R20、R21、R22、R23、R24、R25、R26、R27、R28、R29、R30、R31、R32、R33、R34、R35、R36、R37、R38、R39およびR40のいずれかは、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、アルキルチオ、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリールおよびヘテロアリールよりなる群から選択される基である場合、該基は、−OH、アルコキシおよびハロゲンよりなる群から選択される1以上の置換基により所望により置換されていてもよい。
好ましい化合物において、R18は−OHである。R18が−OHである場合、好ましくは、XはSである。好ましい化合物において、R11、R15、R16、R17、R19およびR20は、独立して、−HおよびC−Cアルキルよりなる群から選択される。好ましくは、R15、R16、R17、R19、R20は各々−Hである。R23は様々な基、例えば、フルオロメチルまたはメチルであり得る。R11は、−OHおよびハロゲンよりなる群から選択される置換基で所望により置換されていてもよいC−Cアルキルであり得;好ましくは、R11は、ハロゲンで所望により置換されていてもよいCアルキルであり;より好ましくは、R11は、フルオロメチル、ヒドロキシメチルおよびメチルよりなる群から選択される。1つの重要な化合物において、R11は、メチルであり得る。あるいは、R11はフルオロメチルであり得る。もう一つの別法において、R11はヒドロキシメチルであり得る。もう一つの化合物において、R12は、−OH、アルコキシおよびハロゲンよりなる群から選択された置換基で所望により置換されていてもよいC−Cアルキルである。1つの好ましい化合物において、R12は、ハロゲンで所望により置換されていてもよいCアルキルである。例えば、R12はメチルであり得る。あるいは、R12は、フルオロメチルであり得る。さらにもう一つの例において、R12はヒドロキシメチルであり得る。さらにもう一つの例において、R12はメトキシメチルである。
この例示的な化合物において、R13、R14、R21およびR22の各々が−Hであるのが望ましい。この化合物において、さらに、R11、15、R16、R17、R19およびR20は独立して、−HおよびC−Cアルキルよりなる群から選択されるのが好ましい。好ましくは、R15、R16、R17、R19、R20の各々は−Hである。このさらなる化合物において、R23は、例えば、フルオロメチルであり得るか、またはもう一つの例において、R23はメチルであり得る。これらの例の好ましい化合物において、R12は、−OH、アルコキシおよびハロゲンよりなる群から選択される置換基で所望により置換されていてもよいC−Cアルキルである。好ましくは、R12は、ハロゲンで所望により置換されていてもよいCアルキルである。1つのかかる例において、R12はフルオロメチルである。もう一つの例において、R12はメチルである。あるいは、R12はヒドロキシメチルであり得る。もう一つの別法において、R12はメトキシメチルであり得る。
23がメチルである場合、R11は、例えば、−H、または−OHおよびハロゲンよりなる群から選択された置換基で所望により置換されていてもよいC−Cアルキルである。好ましい化合物において、R11は−Hである。あるいは、R11は、−OHおよびハロゲンよりなる群から選択される置換基で所望により置換されていてもよいC−Cアルキルであり得る。例えば、R11は、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、sec−ブチル、イソブチル、t−ブチル、ペンチル異性体またはヘキシル異性体であり得る。例えば、R11はエチルであり得る。あるいは、R11は、−OHおよびハロゲンよりなる群から選択される置換基で所望により置換されていてもよいCアルキルであり得;例えば、R11はメチルであり得る。あるいは、R11はフルオロメチルであり得る。もう一つの別法において、R11はヒドロキシメチルであり得る
もう一つの化合物において、R18は−OR24であり得る。R24は前記定義に同じである。好ましくは、R24は、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリールおよびヘテロアリールよりなる群から選択される1以上の基により所望により置換されていてもよいC−Cアルキルであり得;より好ましくは、R24はC−Cアルキルであって;さらにより好ましくは、R24はメチルである。化合物IIのさらにもう一つの例において、R18は−N(R25)(R26)であり得、ここに、R25およびR26は前記定義に同じである。さらにもう一つの化合物において、R18は、−N(R30)−であり得、R13は−C(O)−である得、ここに、R18およびR13は、それらが結合する原子と一緒になって環を形成する。さらにもう一つの例において、R18は−O−であり得、R13は−C(R31)(R32)−であり得、ここに、R18およびR13は、それらが結合する原子と一緒になって環を形成する。
式IIの化合物において、R21は、−OH、−C(O)−O−R34および−C(O)−S−R35よりなる群から選択できる。好ましくは、R21は−OHである。さらなる例において、R21が−OHである場合、R22は−Hである。
また、しかしながら、この例は、式II[式中、R21は−O−であって、R22は−C(O)−であり、ここに、R21およびR22はそれらが結合する原子と一緒になって環を形成する]の有用な化合物を提供する。もう一つの有用な化合物において、R21は−C(O)−であって、R22は−O−であり、ここに、R21およびR22はそれらが結合する原子と一緒になって環を形成する。あるいは、R22は、−OH、−C(O)−O−R36および−C(O)−S−R37よりなる群から選択できる。この別法において、R21は、好ましくは、−Hである。
本発明の実施に有用なもう一つの選択的iNOS阻害剤において、化合物は、式III:
Figure 2005508910
[式中、R41はHまたはメチルであって;R42はHまたはメチルである]
またはその医薬上許容される塩により表される。
本発明の実施に有用なもう一つの選択的iNOS阻害剤は、式IV:
Figure 2005508910
の化合物またはその医薬上許容される塩により表される。
本発明の実施に有用なもう一つの例示的な選択的iNOS阻害剤は、式V:
Figure 2005508910
[式中、R43は、水素、ハロ、C−Cアルキル、およびアルコキシもしくは1以上のハロにより置換されたC−Cアルキルよりなる群から選択され;
44は、水素、ハロ、C−Cアルキル、およびアルコキシもしくは1以上のハロにより置換されたC−Cアルキルよりなる群から選択され;
45は、C−Cアルキルまたはアルコキシもしくは1以上のハロにより置換されたC−Cアルキルである]
またはその医薬上許容される塩により表される。
さらに例示的な選択的iNOS阻害剤は、式VI:
Figure 2005508910
[式中、R46はC−Cアルキルであり、該C−Cアルキルは、所望によりハロもしくはアルコキシで置換されていてもよく、該アルコキシは、1以上のハロにより所望により置換されていてもよい]
またはその医薬上許容される塩により表される。
本発明の実施に有用なもう一つの例示的な選択的iNOS阻害剤は、式VII:
Figure 2005508910
[式中、R47は、水素、ハロ、C−Cアルキル、およびアルコキシもしくは1以上のハロにより置換されたC−Cアルキルよりなる群から選択され;
48は、水素、ハロ、C−Cアルキル、およびアルコキシもしくは1以上のハロにより置換されたC−Cアルキルよりなる群から選択され;
49は、C−Cアルキルまたはアルコキシもしくは1以上のハロにより置換されていてもよいC−Cアルキルである]
またはその医薬上許容される塩により表される。
本発明の実施に有用なもう一つの例示的な選択的iNOS阻害剤は、式VIII:
Figure 2005508910
[式中、R50はC−Cアルキルであり、該C−Cアルキルは、所望によりハロもしくはアルコキシで置換されていてもよく、該アルコキシは、1以上のハロにより所望により置換されていてもよい]
またはその医薬上許容される塩により表される。
本発明の実施に有用なもう一つの選択的iNOS阻害剤は、式IX:
Figure 2005508910
[式中、R50は水素、ハロおよびC−Cアルキルよりなる群から選択され、該C−Cアルキルは、所望により、ハロもしくはアルコキシで置換されていてもよく、該アルコキシは、1以上のハロにより所望により置換されていてもよく;
51は、水素、ハロおよびC−Cアルキルよりなる群から選択され、該C−Cアルキルは、ハロもしくはアルコキシにより所望により置換されていてもよく、該アルコキシは、1以上のハロにより所望により置換されていてもよく;
52は、C−Cアルキルであり、該C−Cアルキルは、ハロもしくはアルコキシにより所望により置換されていてもよく、該アルコキシは、1以上のハロにより所望により置換されていてもよく;
53は、水素、ハロおよびC−Cアルキルよりなる群から選択され、該C−Cアルキルは、ハロもしくはアルコキシにより所望により置換されていてもよく、該アルコキシは、1以上のハロにより所望により置換されていてもよく;および
54は、ハロおよびC−Cアルキルよりなる群から選択され、該C−Cアルキルは、ハロもしくはアルコキシにより所望により置換されていてもよく、該アルコキシは、1以上のハロにより所望により置換されていてもよい]
の化合物またはその医薬上許容される塩により表される。
本発明の実施に有用なさらにもう一つの選択的iNOS阻害剤は、式X:
Figure 2005508910
[式中、R55はC−Cアルキルであり、該C−Cアルキルは、所望により、ハロもしくはアルコキシで置換されていてもよく、該アルコキシは、1以上のハロにより所望により置換されていてもよい]
の化合物またはその医薬上許容される塩により表される。
b.例示的な実施例
以下の合成例は、例示的な目的のために示され、決して本発明の範囲を限定するものではない。異性体が規定されていない場合、適当なクロマトグラフィー方法の利用は単一の異性体を与えるであろう。
実施例A
Figure 2005508910
(2S,5E)−2−アミノ−6−フルオロ−7−[(1−イミノエチル)アミノ]−5−ヘプテン酸、二塩酸塩、一水和物
Figure 2005508910
EX−A−1) 塩化トリメチルシリル(107.8g、1.00モル)を0℃の300mLのメタノール中のL−グルタミン酸(30.00g、0.20モル)の冷却溶液に滴下した。得られた無色透明の溶液を室温にて撹拌させた。18時間後、薄層クロマトグラフィー(ヘキサン中の30%酢酸エチル)による分析は、出発物質が残存していないことを示した。次いで、反応物を0℃まで冷却し、トリエチルアミン(134g、1.33モル)を添加し、白色沈殿物が形成した。ジ−tert−ブチルジカルボナート(49g、0.23モル)を添加し、混合物を室温まで温めた。3時間後、溶媒を除去し、700mLのジエチルエーテルを添加した。その溶液を濾過し、濾過ケーキをさらに500mLのジエチルエーテルで濯いだ。濾液を60.8g(> 95%)の黄褐色油状物質まで濃縮し、さらなる精製なくして次の工程を実施した。LCMS:m/z=298.1[M+Na].HRMS C1221NOとして計算値:276.1447[M+H]、実測値:276.1462.H NMR(CDCl)? 1.45(s、9H)、1.95(m、1H)、2.50(m、1H)、2.40(m、2H)、3.69(s、3H)、3.75(s、3H)、4.32(m、1H)、5.15(m、1H).
Figure 2005508910
EX−A−2) 室温の300mLのアセトニトリル中のEX−A−1からの粗生成物(60g、0.22モル)の溶液に、4−ジメチルアミノピリジン(5.3g、0.44モル)およびジ−tert−ブチルジカルボナート(79.2g、0.36モル)を添加した。得られた混合物を室温にて2日間撹拌し、その時点にて薄層クロマトグラフィーによる分析(ヘキサン中の25%酢酸エチル)は、大部分の出発物質が消費されたことを示した。溶媒を真空中で除去し、85gの赤色油状物質を得た。その粗製の物質を1:10のヘキサン中の酢酸エチルで溶出するシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、66.4g(81%)の所望のジーBoc生成物を淡黄色固体として得た。LCMS:m/z=398.2[M+Na].HRMS C1729NOとして計算値:398.1791[M+Na]、実測値:398.1790.H NMR(CDCl)? 1.48(s、18H)、2.19(m、1H)、2.41(m、2H)、2.46(m、1H)、3.66(s、3H)、3.70(s、3H)、4.91(dd、1H).
Figure 2005508910
EX−A−3) DIBAL(ヘキサン中の64mLの1.0M溶液、63.9ミリモル)の溶液を−78℃の400mLの無水ジエチルエーテルに30分間にわたり滴下した。−78℃にてさらに30分後、その溶液を水(12mL、666ミリモル)でクエンチし、室温まで温めた。その濁った混合物を350mLの酢酸エチルで希釈し、MgSOで乾燥させ、次いで、セライトのパッドを通して濾過した。濾液を黄色油状物質まで濃縮した。その粗製物質の18.9gの黄色油状物質を1:4のヘキサン中の酢酸エチルで溶出するシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、13.8g(75%)の所望のアルデヒド生成物を透明の油状物質として得た。LCMS:m/z=368.2[M+Na].H NMR(CDCl)? 1.48(s、18H)、2.19(m、1H)、2.41(m、2H)、2.46(m、1H)、3.70(s、3H)、4.91(dd、1H)、9.8(s、1H).
Figure 2005508910
EX−A−4) 20mLのTHF中の2−フルオロホスホノ酢酸トリエチル(4.67g、19.3ミリモル)の冷却(−78℃)溶液に、n−ブチルリチウム(ヘキサン中の10.9mLの1.6M、17.5ミリモル)を添加した。この混合物を−78℃にて20分間撹拌し、鮮黄色溶液を得た。次いで、5mLのTHF中のEX−A−3からの生成物(6.0g、17.5ミリモル)の溶液をシリンジを介して添加し、次いで、得られた混合物を−78℃にて2時間撹拌し、その時点にて薄層クロマトグラフィー(ヘキサン中の30%酢酸エチル)による分析は、出発物質が残存していないことを示した。反応物を−78℃にて飽和NHCl水溶液(30mL)にてクエンチした。有機層を集め、次いで、水層をジエチルエーテル(2×50mL)で抽出した。合わせた有機層を水(100mL)およびブライン(100mL)で洗浄し、MgSOで乾燥させ、濾過し、濃縮した。その粗製物質の8.6gの黄色油状物質を1:4のヘキサン中の酢酸エチルで溶出するシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、6.05g(79%)の所望のフルオロオレフィン生成物を透明の油状物質として得た。H NMRおよび19F NMRは、単離された生成物が95:5のおよそのE:Z比を有することを示した。LCMS:m/z=456.2[M+Na].HRMS C2032NOFとして計算値:456.2010[M+Na]、実測値:456.2094.H NMR(CDCl)? 1.48(s、18H)、2.0(m、1H)、2.25(m、1H)、2.6(m、2H)、3.7(s、3H)、4.25(m、2H)、4.9(m、1H)、5.9(dt、ビニル、1H、J=20Hz)、6.2(dt、ビニル、1H、J=30Hz).19F NMR(CDCl)?−129.12(d、0.09F、J=31Hz、9% Z−異性体)、−121.6(d、0.91F、J=20Hz、91% E−異性体).
Figure 2005508910
EX−A−5) 室温の20mLのメタノール中のEX−A−4(805mg、1.86ミリモル)の溶液に200mgの部分的にて固体NaBH(844mg、22.3ミリモル)を添加した。反応物を雰囲気温度にて18時間撹拌し、その時点にて薄層クロマトグラフィー(ヘキサン中の30%酢酸エチル)による分析は、大部分の出発物質が消費されたことを示した。反応物を20mLの飽和NHCl水溶液でクエンチし、酢酸エチル(2×35mL)で抽出した。有機層を合わせ、MgSOで乾燥させ、濾過し、濃縮した。その粗製物質の700mgの透明の油状物質を1:4のヘキサン中の酢酸エチルで溶出するシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、353mg(48%)の所望のアリル性アルコール生成物を透明の油状物質として得、それは19F NMRにより所望の異性体を主に含有した。LCMS:m/z=414.2[M+Na].H NMR(CDCl)? 1.48(s、18H)、1.95(m、1H)、2.1(m、1H)、2.2(m、1H)、2.35(t、1H)、3.7(s、3H)、4.25(m、2H)、4.8(m、1H)、5.15(dt、1H、J=20Hz).19F NMR(CDCl)? −119.1(d、0.02F、J=37Hz、2% Z−異性体)、−111.8(d、0.98F、J=24Hz、98% E−異性体).
Figure 2005508910
EX−A−6) 50mLのTHF中のEX−A−5(1.37g、3.5ミリモル)、ポリマー−支持トリフェニルホスフィン(3ミリモル/g、1.86g、5.6ミリモル)および3−メチル−1,2,4−オキサジアゾリン−5−オン(450mg、4.55ミリモル)の混合物に、ジメチルアゾジカルボキシラート(820mg、5.6ミリモル)を滴下した。反応物を室温にて1時間撹拌し、その時点にて薄層クロマトグラフィー(ヘキサン中の40%酢酸エチル)による分析は、出発物質が残存していないことを示した。その混合物をセライトを通して濾過し;濾液を濃縮した。得られた黄色油状物質を30mLの塩化メチレンおよび30mLの水間に分配させた。有機層を分離し、水(1×30mL)およびブライン(1×30mL)で洗浄し、MgSOで乾燥させ、濾過し、濃縮した。その粗製物質の1.8gの黄色油状物質を1:4のヘキサン中の酢酸エチルで溶出するシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、670mg(40%)の所望の保護されたE−アリル性アミジン生成物を透明の油状物質として得、それは、19F NMRにより所望のE−異性体だけを含有した。LCMS:m/z=496.2[M+Na].H NMR(CDCl)? 1.48(s、18H)、1.85(m、1H)、2.2(m、3H)、2.25(s、3H)、3.64(s、3H)、4.25(m、2H)、4.8(m、1H)、5.3(dt、1H、J=20Hz). 19F NMR(CDCl)? −110.8(q、1F、J=20Hz).
Figure 2005508910
EX−A−7) EX−A−6からの生成物(670mg、1.4ミリモル)を25mLのメタノールおよび25mLの水中の25%酢酸に溶解した。亜鉛末(830mg、12.7ミリモル)を添加し、およびその混合物を音波処理下で8時間かき混ぜ、その時点にて、HPLC分析は、出発物質のわずか20%だけが残存することを示した。その亜鉛末を反応混合物から濾過し、その濾液を−20℃にて貯蔵した。その濾液を室温まで温め、さらに氷酢酸(7mL)および亜鉛末(400mg、6.1ミリモル)を添加し、混合物を室温にて1時間音波処理し、その時点にて、HPLC分析は、96%生成物を示した。その混合物をセライトを通して濾過し、濾液を濃縮した。その粗製物質を、20〜95% A(A:0.01%トリフルオロ酢酸を含む100%アセトニトリル、B:0.01%トリフルオロ酢酸を含む100%HO)の勾配を用いて8分間にわたり溶出させるYMC Combiprepカラムの逆相カラムクロマトグラフィーにより精製した。生成物を含む画分を合わせ、濃縮して、344mg(45%)の所望のアセトアミジン生成物をトリフルオロ酢酸塩として得、それは19F NMRにより所望のE−異性体だけを含有した。LCMS:m/z=432.3[M+H].H NMR(CDOD)? 1.52(s、18H)、2.9(m、1H)、2.2(m、3H)、2.27(s、3H)、4.2(d、1H)、5.4(dt、ビニル、1H、J=20Hz).19F NMR(CDOD)? −110.83(m、1F、J=20Hz).
Figure 2005508910
EX−A−8) EX−A−7の生成物の試料を氷酢酸に溶解した。この撹拌溶液に、ジオキサン中の10当量の1N HClを添加した。この溶液を室温にて10分間撹拌後、全ての溶媒を真空中で除去して、示されたメチルエステル二塩酸塩を生成した。
実施例A)6mLの6.0N HCl中のEX−A−7(344mg、1.4ミリモル)の溶液を1時間還流した。溶媒を真空中で除去した。得られた固体を水に溶解し、さらに3回濃縮し、続いて1.0N HCl中で引き続いて5回濃縮し、いずれ残存するTFA塩も除去した。完了に際して160mg(37%)の所望の(2S,5E)−2−アミノ−6−フルオロ−7−[(1−イミノエチル)アミノ]−5−ヘプテン酸、二塩酸塩生成物を白色固体として得、m.p.51.5−56.3℃、それは19F NMRにより所望のE−異性体だけを含有した。LCMS:m/z=218.1[M+H].HRMS C16FNとして計算値:218.1305[M+H]、実測値:218.1325.H NMR(DO)? 1.8(m、2H)、2.05(m、2H)、2.1(s、3H)、3.7(t、1H)、4.00(d、2H)、5.3(dt、ビニル、1H、J=21Hz).19F NMR(DO)? −109.9(m、1F、J=20Hz).
実施例B
Figure 2005508910
(2S,5E/Z)−2−アミノ−6−フルオロ−7−[(1−イミノエチル)アミノ]−5−ヘプテン酸、二塩酸塩
Figure 2005508910
EX−B−1)400mLの1:1のジオキサン中のHO中のL−グルタミン酸 5−メチルエステル(50.00g、0.31モル)の冷却(0℃)溶液にトリエチルアミン(38.35g、0.38モル)に続いてジ−tert−ブチルジカルボナート(80.00g、0.37モル)を添加した。得られた無色透明の溶液を室温にて撹拌させた。18時間後、薄層クロマトグラフィー(30%ヘキサン中の酢酸エチル)による分析は、出発物質が残存していないことを示した。反応混合物を200mLの1.0N KHSO水溶液でクエンチした。その有機層を除去し、水層を酢酸エチル(3×100mL)で抽出した。有機層を合わせ、MgSOで乾燥させ、濾過し、濃縮して、72.00g(89%)の所望の生成物を淡黄色油状物質として得た。LCMS:m/z=284.1[M+Na].H NMR(CDCl)? 1.50(s、9H)、2.00(m、1H)、2.20(m、1H)、2.42(m、2H)、3.66(s、3H)、4.34(d、1H)、5.24(d、1H).
Figure 2005508910
EX−B−2) −10℃の300mLのTHF中のEX−B−1からの生成物(72.60g、0.28モル)に、4−メチルモルホリン(28.11g、0.28モル)およびクロロギ酸イソブチル(37.95g、0.28モル)を添加した。その透明の黄色溶液は直ちに白色沈殿物を形成した。4分後、得られた濁った黄色混合物を濾過し、濾液を−10℃まで冷却し、200mLのHO中のNaBH(15.77g、0.42モル)の溶液を氷点下の温度を維持しつつ滴下した。一旦、全てのNaBHを添加したならば、その氷浴を除去し、その反応物を室温にて1.5時間撹拌させた。反応混合物を200mLのHOでクエンチした。有機層を分離し、および水層を酢酸エチル(3×100mL)で抽出した。有機層を合わせ、ブラインで洗浄し、MgSOで乾燥させ、濾過し、濃縮して、58g(85%)の所望の生成物を黄色油状物質として得た。LCMS:m/z=270.1[M+Na].H NMR(CDCl)? 1.42(s、9H)、1.65(m、1H)、1.85(m、2H)、2.42(t、2H)、3.66(s、3H)、4.8(d、1H).
Figure 2005508910
EX−B−3) 100mLのベンゼン中のEX−B−2(30.95g、0.13モル)の溶液に、2,2−ジメトキシプロパン(65.00g、0.63モル)に続いて、p−トルエンスルホン酸(2.40g、12.5ミリモル)および5gの3Åの分子ふるいを添加した。得られた混合物を2時間還流し、その時点にて薄層クロマトグラフィー(ヘキサン中の30%酢酸エチル)による分析は、完全な反応を示した。その混合物を室温まで冷却し、ジエチルエーテル(150mL)で希釈し、飽和NaHCO水溶液(100mL)に続いて、ブライン(100mL)で洗浄した。その有機層をMgSOで乾燥させ、濾過し、濃縮した。その粗製物質の30.5gの黄色油状物質、1:10のヘキサン中の酢酸エチルで溶出するシリカゲルのフラッシュカラムクロマトグラフィーにより生成して、15.40g(42%)の所望の生成物を淡黄色油状物質として得た。LCMS:m/z=310.1[M+Na].H NMR(CDCl)? 1.42(s、12H)、1.56(d、3H)、1.85(m、2H)、2.38(m、2H)、3.66(s、3H)、3.7(d、1H)、3.95(m、2H).
Figure 2005508910
EX−B−4) DIBAL(トルエン中の6.0mLの1.0M溶液)を10mLの塩化メチレン中のEX−B−3からの生成物(1.00g、3.00ミリモル)の冷却(−78℃)溶液に滴下した。30分後、反応物を5mL 飽和酒石酸カリウムナトリウム (Rochelle塩)でクエンチし、次いで、室温まで温めた。次いで、その混合物をセライトのパッドを通して濾過し、MgSOで乾燥させ、再濾過し、濃縮して、黄色油状物質を得た。その粗製物質の610mgの黄色油状物質を1:4のヘキサン中の酢酸エチルで溶出するシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、550mg(71%)の所望の生成物を透明の油状物質として得た。H NMR(CDCl)? 1.50(s、12H)、1.58(d、3H)、2.00(m、2H)、2.5(m、2H)、3.7(d、1H)、3.95(m、2H)、9.8(s、1H).
Figure 2005508910
EX−B−5) 100mLの塩化メチレン中の2−フルオロ−ホスホノ酢酸トリエチル(6.70g、27.6ミリモル)の氷冷(0℃)溶液に1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン(4.70g、31.0ミリモル)を添加した。その混合物を0℃にて1時間撹拌し、オレンジ色溶液を得た。次いで、15mLの塩化メチレン中のEX−B−4からの生成物(5.71g、22.2ミリモル)の氷冷(0℃)溶液をシリンジを介して添加し、得られた混合物を雰囲気温度にて18時間撹拌し、その時点にて薄層クロマトグラフィー(ヘキサン中の30%酢酸エチル)による分析は、出発物質が残存していないことを示した。溶媒を真空中で除去し、得られた混合物を200mLの酢酸エチルおよび100mLの水間に分配させた。有機層を集め、水層を酢酸エチル(2×50mL)で抽出した。合わせた有機層を1.0M KHSO水溶液(100mL)、水(100mL)およびブライン(100mL)で洗浄し、MgSOで乾燥させ、濾過し、濃縮して、所望のフルオロオレフィン生成物(8.0g)を黄色油状物質として得た。H NMRおよび19F NMRは、単離された生成物が70:30のおよそのZ:E比を有することを示した。LCMS:m/z=368.2[M+Na].H NMR(CDCl)? 5.9−6.0(dt、1H、J=20Hz)、6.05−6.20(dt、1H、J=33Hz).19F NMR(CDCl)? −129.89(d、0.7F、J=38Hz、70% Z−異性体)、−122.05(d、0.3F、J=20Hz、30% E−異性体)。この混合物をさらなる精製なくして粗製のまま用いた。
Figure 2005508910
EX−B−6) 70mLのTHF中のEX−B−5からの生成物(8.0g、23.0ミリモル)の氷冷(0℃)溶液に、LiBH(12.7mLのTHF中の2.0M、25.0ミリモル)をシリンジを介して添加した。その反応混合物を雰囲気温度にて18時間撹拌し、その時点にて薄層クロマトグラフィー(ヘキサン中の30%酢酸エチル)による分析は、出発物質が残存していないことを示した。THFを除去し、得られた混合物を塩化メチレンに溶解した。0℃まで冷却後、1.0M KHSO水溶液をゆっくり添加して、その反応物をクエンチした。次いで、その混合物を酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。有機層を合わせ、MgSOで乾燥させ、濾過し、濃縮した。その粗製物質の8.0gの透明の油状物質を1:4のヘキサン中の酢酸エチルで溶出するシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、 900mg(13%)の所望の生成物を透明な油状物質として得た。LCMS:m/z=326.2[M+Na].H NMR(CDCl)? 4.79−4.94(dm、1H)、5.10−5.25(dt、1H).19F NMR(CDCl)? −119.82(dt、0.7F、J=38Hz、70% Z−異性体)、−111.09(dt、0.3F、J=27Hz、30% E−異性体).
Figure 2005508910
EX−B−7) 5mLのピリジン中のEX−B−6からの生成物(950mg、3.1ミリモル)の氷冷(0℃)溶液に、塩化メタンスルホニル(390mg、3.4ミリモル)を添加した。反応物を0℃にて5分間撹拌し、次いで、室温まで温め、3時間撹拌し、その時点にて薄層クロマトグラフィーによる分析(30%ヘキサン中の酢酸エチル)出発物質が残存していないことを示した。反応物をジエチルエーテル(10mL)で希釈し、飽和NaHCO水溶液(20mL)に続いて、1.0Mクエン酸(20mL)で洗浄した。その有機層をMgSOで乾燥させ、濾過し、濃縮して、500mg(51%)の所望のアリル性クロリド生成物を白色固体として得た。この生成物をさらなる精製なくして進めた。LCMS:=344.1[M+Na].
Figure 2005508910
EX−B−8) 10mLのDMF中のEX−B−7からの生成物(440mg、1.37ミリモル)の撹拌溶液にフタルイミドカリウム(290mg、1.57ミリモル)を添加した。得られた混合物を18時間加熱還流し、その時点にて薄層クロマトグラフィー(ヘキサン中の30%酢酸エチル)による分析は、出発物質が残存していないことを示した。その冷却混合物を30mLの水で希釈し、酢酸エチル(30mL)で抽出し、MgSOで乾燥させ、濾過し、濃縮して、540mg(91%)の所望の生成物を黄色油状物質として得た。LCMS:m/z=455.2[M+Na]。HRMS として計算値:433.2139[M+H]、実測値:433.2144. H NMR(CDCl)? 1.4(s、18H)、1.6(m、6H)、2.05(m、2H)、3.6−4.42(m、4H)、4.9(dt、ビニル、1H)、5.2、(m、ビニル、1H)、7.7(m、2H)、7.9(m、2H)。19F NMR(CDCl)? −117.09(m、0.7F、J=38Hz、70% Z−異性体)、−111.61(m、0.3F、J=22Hz、30% E−異性体)。
Figure 2005508910
EX−B−9) EX−B−8からの生成物(600mg、1.38ミリモル)を8mLの酢酸および2mLの水に溶解させた。この混合物を室温にて一晩撹拌させ、その時点にて薄層クロマトグラフィー(ヘキサン中の30%酢酸エチル)による分析は、出発物質が残存していないことを示した。その溶液を窒素流下で濃縮し、次いで、その粗生成物を1:2のヘキサン中の酢酸エチルで溶出するシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、248mg(63%)の所望の生成物を白色固体として得た。LCMS:m/z=415.1[M+Na]H NMR(CDCl)? 1.41(s、9H)、1.56(m、2H)、2.15(m、1H)、3.64(m、4H)、4.35(d、2H)、4.9(dt、ビニル、1H、J=37Hz)、7.73(m、2H)、7.86(m、2H).、(m、ビニル、1H)、7.7(m、2H)、7.9(m、2H)。19F NMR(CDCl)? −116.96(dt、0.8F、J=37Hz、80% Z−異性体)、−111.09(dt、0.2F、J=22Hz、20% E−異性体)。
Figure 2005508910
EX−B−10) 6mLのDMF中のEX−B−9からの生成物(237mg、0.605ミリモル)の撹拌溶液に二クロム酸ピリジニウム(1.14g、3.03ミリモル)を添加する。溶液は、暗いオレンジ色に変わり、室温にて18時間撹拌させ、その時点にてそれを20mLのHOに注いだ。その混合物を酢酸エチル(4×25mL)で抽出した。その合わせた有機層を5%KHCO水溶液(3×25mL)で洗浄した。その水層を1.0M KHCOでpH=3まで酸性化し、続いて、酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層を濃縮して、235mg(95%)の所望のアミノ酸生成物を得た。得られた白色固体は、さらなる精製なくして、そのまま用いた。LCMS:m/z429.1[M+Na].
Figure 2005508910
EX−B−11) 7mLのエタノール中のEX−B−10からの生成物(230mg、0.56ミリモル)の撹拌溶液にヒドラジン水和物(70mg、1.13ミリモル)を添加し、得られた溶液を2時間還流し、白色沈殿物を形成した。その溶媒を真空中で除去した。その得られた白色固体を8mLの水に溶解させ、氷酢酸でpH=4まで酸性化した。次いで、それを氷浴中で冷却し、濾過した。濾液を濃縮して、136mg(87%)の所望のアリルアミン生成物を黄色結晶として得、それを精製なくして次の工程に用いた。LCMS:m/z=277.1[M+H].
Figure 2005508910
EX−B−12) 6mLのDMF中のEX−B−11からの生成物(136mg、0.50ミリモル)の撹拌溶液にエチルアセトイミダート(252mg、2.04ミリモル)を1.5時間の間隔で3回に分け添加した。添加が完了した後、混合物を室温にて一晩撹拌した。そのピンク色溶液を濾過し、濾過ケーキを水で洗浄した。その溶媒を真空中で除去し、得られた黄色油状物質を1〜50% A(A:0.05%TFAを含む100%アセトニトリル、B:0.05%TFAを含む100水)の7分間の勾配を用いて溶出させるYMC Combiprep ODS-A 半分取用カラムを用いる逆相HPLCにより精製した。生成物を含む画分を合わせ、濃縮して、約50mgの所望のアセトアミジン生成物をトリフルオロ酢酸塩として得、それを次の工程で用いた。LCMS:m/z=318.2[M+H].
実施例B) EX−B−12からの生成物を6mLの6.0N HClに溶解し、室温にて1時間撹拌した。その溶媒を真空中で除去した。その得られた固体をさらに3回水に溶解させ、濃縮して、TFA塩を除去した。19F NMRは、全てのTFAが除去されたことを示す場合、その生成物を真空中で乾燥させて、所望の(2S,5E)−2−アミノ−6−フルオロ−7−[(1−イミノエチル)アミノ]−5−ヘプテン酸、二塩酸塩および(2S,5Z)−2−アミノー6−フルオロ−7−「(1−イミノエチル)アミノ]−5−ヘプテン酸、二塩酸塩を泡沫状の澄明な固体として含む30mgの20:80のE:Z混合物を得た。HRMS C16FNとして計算値:218.1305[M+H]、実測値:218.1309.H NMR(DO)? 2.01(m、2H)、2.21(s、3H)、2.24(m、2H)、3.96(t、1H)、4.00(d、2H)、5.07(dt、ビニル、1H、J=37Hz)、5.4(dt、ビニル、1H、J=37Hz). 19F NMR(DO)?−116.8(m、0.8F、J=37Hz、80% Z−異性体)、−109.6(m、0.2F、J=21Hz、20% E−異性体).
実施例C
Figure 2005508910
(2S,5Z)−2−アミノー6−フルオロ−7−「(1−イミノエチル)アミノ]−5−ヘプテン酸、二塩酸塩
Figure 2005508910
EX−C−1) 2−フルオローホスホノ酢酸トリエチル(3.54g、14.6ミリモル)を0℃の20mLのCHClに溶解し、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン(2.4mL、16.4ミリモル)を添加した。混合物を0℃にて20分間撹拌し、オレンジ色溶液を生成した。次いで、EX−A−3からのアルデヒド生成物(4.04g、11.7ミリモル)の溶液を0℃にて添加し、得られた茶色混合物を室温にて一晩撹拌し、その時点にてLCMSは、出発物質が残存していないことを示した。その溶媒を除去し、残渣を水(60mL)および酢酸エチル(120mL)間に分配させた。その有機層を集め、水層を酢酸エチル(2×50mL)で抽出した。その合わせた有機層を水(60mL)および10% KHSO水溶液(60mL)で洗浄し、MgSOで乾燥させ、濾過し、濃縮した。その粗製の物質、5.7gのオレンジ色油性物質は、ヘキサン中の10%酢酸エチルで溶出するシリカゲルのフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して、3.5g(69%)の所望のフルオロオレフィン生成物を澄明な油性物質として得た。H NMRおよび19F NMRは、単離された生成物が、70:30のZ/E比を有することを示した。HRMS C2032FNとして計算値:456.2010[M+Na]、実測値:456.2017. H NMR(CDCl)? 1.48(s、18H)、2.0(m、1H)、2.25(m、1H)、2.6(m、2H)、3.7(s、3H)、4.25(m、2H)、4.9(m、1H)、5.9(dt、ビニル、1H、J=21.2Hz)、6.1(dt、ビニル、1H、J=32.4Hz). 19F NMR(CDCl)?:−129.4(d、0.7F、J=34Hz、70% Z−異性体)、−121.6(d、0.3F、J=22Hz、30% E−異性体)。
Figure 2005508910
EX−C−2) EX−C−1からのエステル生成物(3.5g、8.1ミリモル)を室温の80mLのメタノールに溶解し、次いで、固体NaBH(3g、80ミリモル)を何回かに分けて添加した。その混合物を室温にて18時間撹拌し、その時点にてHPLC分析は、反応が>90%完了したことを示した。その反応物を飽和NHClでクエンチした。生成物を酢酸エチルで抽出し、NaSOで乾燥させた。その有機層を蒸発させて、3.2gの粗生成物を無色油状物質として得、それをヘキサン中の20%〜30%の酢酸エチルで溶出するBiotageフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して、澄明な油状物質として0.41g(13%)の所望の純粋な(19F NMRによるZ:E=97:3)Z−異性体生成物と共に、2.11g(67%)のフルオロオレフィン生成物のZ/E混合物を澄明な油状物質として得た。
HRMS C1830NOFとして計算値:414.1904[M+Na]、実測値:414.1911.H NMR(CDCl)? 1.48(s、18H)、2.0(m、1H)、2.2(m、3H)、3.7(s、3H)、4.1(dd、2H、J=17Hz)、4.8(dt、1H、J=39Hz)、4.9(m、1H).19F NMR(CDCl)? −119.1(dt、1F、J=39Hz,J=17Hz).
Figure 2005508910
EX−C−3) EX−C−2からのZ−アルコール生成物(390mg、1ミリモル)および3−メチル−1,2,4−オキサジアゾリン−5−オン(130mg、1.3ミリモル)を20mLのTHFに溶解した。次いで、ポリマー−支持PPhをその溶液に添加し、その混合物を10分間激しく撹拌した。次いで、アゾジカルボン酸ジエチルを滴下し、次いで、その混合物を室温にて1時間撹拌し、その時点にてLCMS分析は、生成物の形成、および出発物質が存在しないことを示した。そのポリマーをセライトパッドを通して濾去し、パッドをTHFで洗浄した。濾液を蒸発させて、濾液を蒸発させて1.0gの粗生成物を得、それをヘキサン中の20%ないし30%酢酸エチルで溶出するBiotageフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して、いくらかのヒドラジド副生成物で汚染された500mgの生成物を得た。この物質を98:2:0.01の塩化メチレン:メタノール:水酸化アンモニウムで溶出するBiotageフラッシュカラムクロマトグラフィーによりさらに精製して、180mg(38%)の所望の保護アミジン生成物を透明の油状物質を得、それは19F NMRにより所望のZ−異性体だけを含有した。HRMS C2132Fして計算値:491.2517[M+NH、実測値491.2523.H NMR(CDCl)? 1.5(s、18H)、1.9(m、1H)、2.1(m、3H)、2.3(s、3H)、3.7(s、3H)、4.2(d、2H)、4.8(m、1H)、5.0(dt、1H、J=36Hz).19F NMR(CDCl)? −116.5(dt、1F、J=38Hz).
Figure 2005508910
EX−C−4) EX−C−3からの生成物(88mg、0.19ミリモル)を数滴のメタノールを含有する水中の4mLの25%酢酸に溶解し、次いで、Zn末(109mg、1.67ミリモル)を添加した。その混合物を音波処理下3時間かき混ぜた。そのZnをセライトパッドを通して濾去し、次いでパッドを水で洗浄した。濾液を蒸発乾固させて、粗生成物を得、それを20〜80% A(A:0.01%トリフルオロ酢酸を含む100% ACN、B:0.01%TFAを含む100%HO)の勾配を用いて8分間にわたり溶出させるYMC Combiprepカラムの逆相HPLCカラムクロマトグラフィーにより精製した。所望の生成物を2画分に集め、次いで合わせた画分を濃縮した。その生成物は、無色油性物質で、トリフルオロ酢酸塩の混合物として得、それは19F NMRにより所望のZ−異性体だけを含有し:30%がモノBoc保護生成物であった:HRMS C1526Fとして計算値:332.1986[M+H]、実測値332.2001、また、70% はジ−Boc−保護生成物であった:HRMS C2034Fとして計算値:432.2510[M+H]、実測値432.2503. ジ−Boc生成物のH NMR(DO)? 1.3(s、18H)、1.8(m、1H)、2.1(m、3H)、2.1(s、3H)、3.6(s、3H)、3.9(d、2H)、4.9(dt、ビニル、J=37Hz).19F NMR(DO)? −117.3(dt、1F、J=37Hz).
実施例C) EX−C−4からの組み合せたモノーおよびジーBOC生成物を30mLの6N HClに溶解し、その溶液を4時間還流し、その時点にてLCMS分析は完全な反応を示した。過剰なHClおよび水を真空中で除去した。完了に際して、9mg(40% 二工程につき合わせた収率)の所望の(2S,5Z)−2−アミノ−6−フルオロ−7−[(1−イミノエチル)アミノ]−5−ヘプテン酸、二塩酸塩生成物を淡黄色の非常に吸湿性の泡状物質として得、それは19F NMRにより所望のZ−異性体だけを含有した。HRMS C16Fとして計算値:218.1305[M+H]、実測値218.1320.H NMR(DO)?1.3(s、18H)、1.9(m、2H)、2.1(m、2H)、2.1(s、3H)、3.8(t、1H)、3.9(d、2H)、4.9(dt、ビニル、1H、J=37Hz).19F NMR(DO)? −117.3(dt、1F、J=37Hz).
実施例D
Figure 2005508910
(2S,5Z)−2−アミノ−6−フルオロ−7−[(1−イミノエチル)アミノ]−5−ヘプテン酸、三塩酸塩、二水和物
Figure 2005508910
EX−D−1) EX−D−2からの生成物(3.75g、10ミリモル)を60mLのメタノールに溶解し、固体NaBH(4g、106ミリモル)を何回かに分けて室温にて10時間にわたり添加し、その時点にてHPLC分析は、約84%還元を示した。その反応混合物を飽和NHClでクエンチし、次いで、酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機層をMgSOで乾燥させ、濾過し、蒸発させて3.2gの粗生成物を黄色油状物質として得た。HRMS C1629NOとして計算値:348.2022[M+H]、実測値:348.2034.H NMR(CDOD)? 4.9(q、1H)、3.7(s、3H)、3.5(t、2H)、3.2(m、1H)、2.1(m、1H)、1.9(m、2H)、1.5(s、18H).
Figure 2005508910
EX−D−2) EX−D−1からのアルコール生成物(3.2g、9.0ミリモル)を100mLのTHFに溶解し、氷浴中で冷却した。四臭化炭素(4.27g、12.9ミリモル)を添加し、得られた溶液を窒素下0℃にて30分間撹拌した。ポリマー−支持PPhを添加し、その混合物を0℃にて1時間、次いで室温にて一晩激しく撹拌した。そのポリマーをセライトを介する濾過により除去し、そのセライトパッドをTHFで洗浄した。濾液を蒸発させて粗生成物を得、それを1:3 ヘキサン中の酢酸エチルで溶出するBiotageフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して、2.0g(54%、2工程にわたる合わせた収率)の所望のブロモ生成物を無色油状物質として得た。HRMS C1628NOBrとして計算値:410.1178[M+H]、実測値:410.1137.H NMR(CDCl)? 4.9(q、1H)、3.7(s、3H)、3.4(m、2H)、2.2(m、2H)、1.9(m、2H)、1.5(s、18H).
Figure 2005508910
EX−D−3) 60mLのエタノール中のNaOEt(EtOH中21%、41.1mL、0.11モル)の溶液をp−メトキシベンゼンチオール(14.0g、0.1モル)に続いて、クロロフルオロ酢酸エチル(18.3g、0.13モル)で処理した。その混合物を室温にて2時間撹拌し、250mLの1:1酢酸エチル中のヘキサンで希釈した。その有機層を水で3回洗浄し、NaSOで乾燥した。乾燥した有機層を蒸発させて25gの粗生成物を得、それをさらなる精製なくして先に進めた。LCMS C1113SFとして:m/z=267.10[M+Na].H NMR(CDCl)? 7.5(d、2H)、6.9(d、2H)、6.0(d、1H、J=51.9Hz)、4.2(q、2H)、3.8(s、3H)、1.2(t、3H).19F NMR(CDCl)? −146.2(d、1F、J=53.6Hz).
Figure 2005508910
EX−D−4) 200mLの塩化メチレン中のEX−D−3からの粗生成物(24g、0.1モル)の溶液を−78℃まで冷却し、200mLの塩化メチレン中の3−クロロ過安息香酸(27g、0.12モル)で処理した。その反応混合物をゆっくり室温まで温め、一晩撹拌し、その時点にてLCMS分析は生成物形成および出発物質が残存していないことを示した。固体を濾去し、および濾液を飽和NaHCOおよびNHClで洗浄した。その有機層をMgSOで乾燥させ蒸発させて30gのオレンジ色油状物質を得、それを2:1 酢酸エチル中のヘキサンで溶出するBiotageフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して、17.5g(70%)の所望のスルホキド生成物を灰色がかった白色油状物質として得た。HRMS C1113FSとして計算値:261.0597[M+H]、実測値:261.0598.H NMR(CDCl)? 7.6(m、2H)、7.0(m、2H)、5.6(d、1H、J=50Hz 主要なジアステレオマー)、5.4(d、1H、J=49Hz 微量のジアステレオマー)、4.2(q、2H)、3.8(s、3H)、1.2(t、3H).19F NMR(CDCl)?−194.3(d、1F、J=53.6Hz 主要なジアステレオマー)、−191.7(d、1F、J=50.4Hz 微量のジアステレオマー).
Figure 2005508910
EX−D−5) 6mLの乾燥DMF中のNaH(鉱油中の60%、212mg、5.3ミリモル)の懸濁物を窒素下0℃まで冷却し、2mLのDMF中のEX−D−4からのスルホキド生成物(1.25g、4.8ミリモル)の溶液で処理した。室温にて20分間撹拌後、その混合物を5℃まで冷却し、EX−D−2からのブロモ生成物(2.17g、5.3ミリモル)を1回で添加した。反応物を室温にて3時間撹拌し、次いで95℃にて1時間加熱還流し、その時点にてLCMS分析は生成物形成を示した。その混合物を氷/NHCl水溶液混合物に注いだ。その生成物を1:1 酢酸エチル中のヘキサンで抽出した。その有機層をNaSOで乾燥した蒸発させて、3.17gの粗製の黄色油状物質を得、それをヘキサン中の10%酢酸エチルで溶出するBiotageフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して、1.05g(50%)の所望のフルオロオレフィンエステル生成物を無色油状物質として得た。19F NMRは、単離された生成物が95:5 所望のZ−異性体を含有することを示した。HRMS C2032FNとして計算値:456.2010[M+Na]、実測値:456.2017.H NMR(CDCl)? 1.5(s、18H)、2.0(m、1H),2.3(m、4H)、3.7(s、3H)、4.3(m、2H)、4.9(m、1H)、6.1(dt、ビニル、1H、J=32.4Hz、Z異性体).19F NMR(CDCl)? −129.4(d、0.95F、J=34.8Hz、95% Z異性体)、−121.6(d、0.05F、J=21.6Hz、5% E−異性体).
Figure 2005508910
EX−D−6) EX−D−5からのエステル生成物(1.05g、2.4ミリモル)を室温にてメタノールに溶解し、固体NaBHを何回かに分けて添加した。その混合物を室温にて18時間撹拌し、次いで2mLの水を添加し、その混合物をさらに3時間撹拌し、その時点にてHPLC分析は、反応が>95%完了であることを示した。反応物を飽和NHClでクエンチした。その生成物を酢酸エチルで抽出し、その有機層をNaSOで乾燥し、蒸発させて、0.95gの粗生成物を無色油状物質として得た。19F NMRは、その単離された粗生成物が所望のZ−異性体だけを含有することを示した。HRMS C1830NOFとして計算値:414.1904[M+Na]、実測値:414.1949.H NMR(CDCl)? 1.48(s、18H)、2.0(m、1H)、2.2(m、3H)、3.7(s、3H)、4.1(dd、2H、J=17Hz)、4.8(dt、1H、J=36Hz)、4.9(m、1H).19F NMR(CDCl)? −119.1(dt、1F、J=38Hz、J=17Hz).
Figure 2005508910
EX−D−7) EX−D−6からのアルコール生成物(0.95g、2.4ミリモル)および3−メチル−1,2,4−オキサジアゾリン−5−オン(290mg、2.9ミリモル)を60mLのTHFに溶解した。ポリマー結合トリフェニル ホスフィンを添加し、その混合物を20分間激しく撹拌した。次いでジメチルアゾジカルボキシラートを滴下し、その混合物を室温にて1時間撹拌し、その時点にてLCMS分析は生成物形成および出発物質が残存していないことを示した。そのポリマーをセライトパッドを通して濾去し、そのパッドをTHFで洗浄した。濾液を蒸発させて残渣を得、それを塩化メチレンおよび水間に分配させた。その有機層を水で2回洗浄し、MgSOで乾燥させ、蒸発させて、1.3gの粗生成物を得、それを20%ないし30%ヘキサン中の酢酸エチルで溶出するBiotageフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して、390mg(34%、2工程にわたる合わせた収率)の所望の保護アミジン生成物を無色油状物質として得た。19F NMRは、単離された生成物が所望のZ異性体だけを含有することを示した。HRMS C2132Fとして計算値:491.2517[M+NH、実測値:491.2523.H NMR(CDCl)? 1.5(s、18H)、1.9(m、1H)、2.1(m、3H)、2.3(s、3H)、3.7(s、3H)、4.2(d、2H)、4.8(m、1H)、5.0(dt、1H、J=36Hz).19F NMR(CDCl)? −116.5(dt、lF、J=38Hz).
Figure 2005508910
EX−D−8) EX−D−7からの生成物(390mg、0.82ミリモル)を4mLのメタノールを含有する水中の20mLの25%HOAcに溶解し、Zn末(482mg、7.42ミリモル)を2回に分け添加した。その混合物を音波処理下3時間かき混ぜた。そのZnをセライトパッドを通して濾去し、そのパッドを水で洗浄した。濾液を蒸発乾固させて粗生成物を得、それを逆相HPLCにより精製した。所望の生成物を含有する画分を集め、合わせ、濃縮した。その生成物を無色油状物質としてトリフルオロ酢酸塩の混合物として得、それは19F NMRにより所望のZ−異性体だけを含み:30%はモノ−Boc 保護生成物であり:HRMS C1526Fとして計算値:332.1986[M+H]、実測値332.2001;70%はジBoc保護生成物であった:HRMS C2034Fとして計算値:432.2510[M+H]、432.2503.H NMRのジBoc生成物(DO)? 1.3(s、18H)、1.8(m、1H)、2.1(m、3H)、2.1(s、3H)、3.6(s、3H)、3.9(d、2H)、4.9(dt、ビニル、1H、J=37Hz).19F NMR(DO)? −117.3(dt、1F、J=37Hz).
実施例D) EX−D−8からのモノおよびジBOC生成物を80mLの6N HClに溶解し、その溶液を1時間加熱環流した。その時点にてLCMS分析は完全な反応を示した。過剰なHClおよび水を真空中で除去して、150mg(50% 2工程にわたる合わせた収率)の所望の(2S,5Z)−2−アミノ−6−フルオロ−7−[(lイミノエチル)アミノ]−5−ヘプテン酸、三塩酸塩、二水和物生成物を非常に吸湿性の淡黄色泡状物質を得た。HRMS C16Fとして計算値:218.1305[M+H]、実測値218.1290.H NMR(DO)? 1.3(s、18H)、1.9(m、2H)、2.1(m、2H)、2.1(s、3H)、3.8(t、1H)、3.9(d、2H)、4.9(dt、ビニル、1H、J=37Hz).19F NMR(DO)??−117.3(dt、1F、J=37Hz).元素分析 C16F・3HCl・2HOとして計算値:C、29.81;H、6.39;N、11.59;実測値C、29.80;H、6.11;N、11.20.
実施例E
Figure 2005508910
(2R,5E)−2−アミノ−6−フルオロ−7−[(1−イミノエチル)アミノ]−5−ヘプテン酸、二塩酸塩、一水和物
Figure 2005508910
EX−E−1) 塩化トリメチルシリルを0℃のメタノール中のD−グルタミン酸の冷却溶液に滴下する。得られた無色透明の溶液を薄層クロマトグラフィーによる分析は出発物質が残存していないことを示すまで室温にて撹拌させる。次いで、その反応液を0℃まで冷却し、トリエチルアミンを添加し、白色沈殿物を形成する。ジ−tert−ブチルジカルボナートを添加し、その混合物を室温まで温める。3時間後溶媒を除去し、ジエチルエーテルを添加する。その溶液を濾過し、および濾過ケーキをさらなるジエチルエーテルで濯ぐ。濾液を濃縮して所望のモノ−Bocジエステル生成物を得、それをさらなる精製なくして次の工程で用いる。
Figure 2005508910
EX−E−2) 室温のアセトニトリル中のEX−E−1からの粗生成物の溶液に4−ジメチルアミノピリジンおよびジ−tert−ブチルジカルボナートを添加する。得られた混合物は、薄層クロマトグラフィーによる分析が大部分の出発物質が消費されたことを示すまで室温にて撹拌する。溶媒を真空中で除去し、得られた残渣をシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィーにより精製して所望のジ−Boc保護ジエステル生成物を得る。
Figure 2005508910
EX−E−3) DIBALの溶液を無水ジエチルエーテル中のEX−E−2の冷却溶液に−78℃にて滴下する。−78℃にて30分後、その溶液を水でクエンチし、室温まで温めた。得られた濁った混合物を酢酸エチルで希釈し、MgSOで乾燥させ、セライトのパッドを通して濾過した。濾液をを濃縮し、得られた残渣をシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィーにより精製して所望のアルデヒド生成物を得る。
Figure 2005508910
EX−E−4) THF中の2−フルオロホスホノ酢酸トリエチルの冷却(−78℃)溶液にn−ブチルリチウムを添加する。この混合物を−78℃にて撹拌し、鮮黄色溶液を生成する。次いで、THF中のEX−E−3からの生成物の溶液をシリンジを介して添加し、得られた混合物を薄層クロマトグラフィーによる分析は出発物質が残存していないことを示すまで−78℃にて撹拌する。反応物を−78℃にて飽和NHCl水溶液でクエンチする。その有機層を集め、水層をジエチルエーテルで抽出した。合わせた有機層を水およびブラインで洗浄し、MgSOで乾燥させ、濾過し、濃縮する。次いで、その粗製物質をフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して、所望のフルオロオレフィン生成物を得る。
Figure 2005508910
EX−E−5) 室温のメタノール中のEX−E−4の溶液に固体NaBHを何回かに分けて添加する。反応物を、薄層クロマトグラフィーによる分析が大部分の出発物質が消費されたことを示すまで雰囲気温度にて撹拌する。反応物を飽和NHCl水溶液でクエンチし、酢酸エチルで抽出する。有機層を合わせ、MgSOで乾燥させ、濾過し、濃縮する。その粗製物質をシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィーにより精製して所望のアリル性アルコール生成物を得る。
Figure 2005508910
EX−E−6) THF中のEX−E−5、ポリマー−支持トリフェニルホスフィンおよび3−メチル−1,2,4−オキサジアゾリン−5−オンの混合物にジメチルアゾジカルボキシラートを滴下する。その反応混合物は、薄層クロマトグラフィーによる分析が出発物質が残存していないことを示すまで室温にて撹拌する。その混合物はセライトを介して濾過し、濾液を濃縮する。得られた黄色油状物質を塩化メチレンおよび水間に分配する。その有機層を分離し、水およびブラインで洗浄し、MgSOで乾燥させ、濾過し、濃縮する。その粗製物質をシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィーにより精製して所望の保護E−アリル性アミジン生成物を得る。
Figure 2005508910
EX−E−7) EX−E−6からの生成物を水中のメタノールおよび酢酸に溶解する。亜鉛末を添加し、その混合物をHPLC分析がほとんど出発物質が残存しないことを示すまで音波処理下かき混ぜる。そのZn末はセライトを介して反応混合物から濾過し、濾液を濃縮する。その粗製物質を逆相HPLCカラムクロマトグラフィーにより精製する。生成物を含有する画分を合わせ、濃縮して、所望のアセトアミジン生成物をトリフルオロ酢酸塩として得る。
実施例E) 6.0N HCl中のEX−E−7の溶液を1時間還流する。溶媒を真空中で除去する。得られた固体を繰返して、水に溶解し、1.0N HClから濃縮して、いずれの残存TFA塩も除去して、所望の(2R,5E)−2−アミノ−6−フルオロ−7−[(1−イミノエチル)アミノ]−5−ヘプテン酸、二塩酸塩生成物を得る。
実施例F
Figure 2005508910
(2S,5E)−2−アミノ−6−フルオロ−7−[(1−イミノエチル)アミノ]−5−ヘプテン酸、二塩酸塩、一水和物
Figure 2005508910
EX−F−1) 窒素下のEX−A−3の生成物(5.0g、11.5ミリモル)のTHF(45mL)溶液に、5.6mL THF中のRed−A1(5.22ml、17.4ミリモル)の溶液を30分間にわたり滴下する。内部温度は−10℃未満を保つ。5分後、反応物を33.7mlの1.3M Na・Kタートレートでクエンチする。トルエン(11mL)をその混合物に添加して、分離を改善する。その有機層を33.7mlの1.3MNa・Kタートレートに続いてブライン(40mL)で洗浄する。有機層を合わせ、MgSOで乾燥させ、濾過し、濃縮する。その粗製物質の3.8g(84%)の淡黄色油状物質を次の工程に直接的に進めた。LCMS:m/z=414.2[M+Na].H NMR(CDCl)? 1.48(s、18H)、1.95(m、1H)、2.1(m、1H)、2.2(m、1H)、2.35(t、1H)、3.7(s、3H)、4.25(m、2H)、4.8(m、1H)、5.15(dt、1H、J=20Hz).19F NMR(CDCl)? −119.1(d、0.02F、J=37Hz、2% Z異性体)、−111.8(d、0.98F、J=24Hz、98% E−異性体).
Figure 2005508910
EX−F−2) −10℃の500mLの塩化メチレン中のEX−F−1の生成物(50.0g、0.128モル)の溶液にトリエチルアミン(18.0g、0.179モル)を添加した。50mL 塩化メチレン中の塩化メタンスルホニル(17.5g、0.153モル)の溶液をゆっくり添加して、温度を−10℃に維持した。反応物を−10℃にて45分間撹拌し、その時点にて薄層クロマトグラフィー(ヘキサン中の50%酢酸エチル)およびLCMSによる分析は、大部分の出発物質が消費されたことを示した。反応物を600mLの1.0Mクエン酸でクエンチし、酢酸エチル(2×400mL)で抽出した。有機層を合わせ、MgSOで乾燥させ、濾過し、濃縮した。その粗製物質の70gの黄色油状物質は次の工程を直接的に行った。LCMS:m/z=492.2[M+Na].
Figure 2005508910
EX−F−3) 室温の400mLのジメチルホルムアミド中のEX−F−2の生成物(70.0g、0.128モル)の溶液に、カリウム 3−メチル−1,2,4−オキサジアゾリン−5−オネート(28.7g、0.192モル)を添加した。反応物を室温にて2.5時間撹拌し、その時点にて薄層クロマトグラフィー(ヘキサン中の30%酢酸エチル)およびLCMSによる分析は出発物質が消費されたことを示した。反応物を400mLの水で希釈し、酢酸エチル(5×400mL)で抽出した。有機層を合わせ、400mL 水、400mL ブラインで洗浄し、MgSOで乾燥させ、濾過し、濃縮した。その粗製物質の70gの黄色油状物質を1:4のヘキサン中の酢酸エチルで溶出するシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、38g(63%)のわずかに黄色の油状物質を得た。
EX−F−4) EX−F−3のいくつかの二連調製の生成物を、60:40 MtBE:ヘプタンの定組成の500mL/分の流速にてMerk シリカゲル MODCOLカラムのHPLCカラムクロマトグラフィーにより精製した。回収したその63gに関する第二の精製は、10:90 A:B(A:100% エタノール、B:100% ヘプタン)の定組成で550mL/分の流速で行うChiral PaK−ADカラムのキラルHPLCカラムクロマトグラフィーであった。生成物を含む画分を合わせ、濃縮し、41g(68%)の所望の保護L,E−アリル性アミジン生成物を透明の油状物質として得、それは19F NMRおよびキラルクロマトグラフィーにより所望のLおよびE−異性だけを含有した。LCMS:m/z=496.2[M+Na].[M+NH.HRMS C2132FNとして計算値:491.2507[M+NH、実測値:491.2517.H NMR(CDCl)? 1.48(s、18H)、1.85(m、1H)、2.2(m、3H)、2.25(s、3H)、3.64(s、3H)、4.25(m、2H)、4.8(m、1H)、5.3(dt、1H、J=20Hz).19F NMR(CDCl)? −110.8(q、1F、J=20Hz).
Figure 2005508910
EX−F−5) EX−F−4からの生成物(22.5g、0.047モル)を112mLのメタノールに溶解した。激しい撹拌を開始し、225mLの水中の40%酢酸に続いて亜鉛末(11.5g、0.177ミリモル)を添加した。その撹拌反応物を2.5時間還流(約60℃)下に置き、その時点にてHPLC分析は大部分の出発物質が消費されたことを示した。反応物を冷却し、そのZnはセライトを通して反応混合物から濾過し、さらなるメタノールでセライトをよく洗浄した。濾液およびメタノール洗液を合わせ、濃縮した。得られた油状の白色固体を塩化メチレン(2×500mL)で洗浄し、セライトパッドを通して濾過し、さらなる500mL 塩化メチレン洗浄を行った。濾液を合わせ、濃縮して、淡黄色油状物質を得た。その粗製物質の39gの淡黄色油状物質を80:19:1のメタノール:塩化メチレン:酢酸で溶出する200mL シリカゲルのプラグ濾過により精製して、13g(83%)の所望の生成物を得た。LCMS:m/z=432.3[M+H].1[M+H].HRMS C1526FNとして計算値:332.1986[M+H]、実測値:332.1982.H NMR(CDOD)? 1.42(s、9H)、1.7(m、1H)、1.9(m、1H)、2.17(m、2H)、2.22(s、3H)、3.3(m、1H)、3.7(s、3H)、4.2(d、2H)、5.1(dt、ビニル、1H、J=21Hz).19F NMR(CDOD)? −110.83(m、1F、J=21Hz).
実施例F) 750mLの6.0N HCl中のEX−F−5(22g、0.066モル)の生成物の溶液を45分間還流した。溶媒を真空中で除去した。得られた固体をさらに3回水に溶解し、濃縮した。その粗製物質を、100%の定組成Bを30分間送り込むのに続いて10分間の0〜100%Aの勾配および20分間の100%A洗浄での60分間で溶出するYMC ODS−AQカラムの逆相カラムクロマトグラフィーにより精製した(A:100%アセトニトリル、B:0.0025%酢酸を含む100%HO)。生成物を含む画分を合わせ、濃縮して、3.5g(68%)の所望のアセトアミジン生成物を二塩酸塩として得、それは所望の(2S,5E)−2−アミノ−6−フルオロ−7−[(1−イミノエチル)アミノ]−5−ヘプテン酸、二塩酸塩生成物だけを含み、白色固体として得た。m.p.51.5−56.3℃、それは19F NMRにより所望のE−異性体だけを含有した。LCMS:m/z=218.1[M+H].HRMS C16FNとして計算値:218.1305[M+H]、実測値:218.1325.H NMR(DO)? 1.8(m、2H)、2.05(m、2H)、2.1(s、3H)、3.7(t、1H)、4.00(d、2H)、5.3(dt、ビニル、1H、J=21Hz). 19F NMR(DO)? −109.9(m、1F、J=20Hz). [?]589=+15.3(C、0.334、(HO);). [?]365=+52.8(C、0.334、(HO)
実施例G
Figure 2005508910
(2S,5E)−2−アミノ−6−フルオロ−7−[(1−ヒドロキシイミノエチル)アミノ]−5−ヘプテン酸
Figure 2005508910
EX−G−1) HCl気体を100mLのメタノール中のEX−F−3の生成物(14g、30.0ミリモル)の撹拌冷却(0℃)溶液を通して5分間通気した。得られた暗い黄色溶液をさらに30分間撹拌し、その時点にてHPLCは出発物質の完全な消費を示した。得られた混合物をpH=8まで飽和NaHCOで中和し、生成物をEtOAcで抽出した。有機層をMgSO4で乾燥させ、濃縮して、暗い黄色の油状物質として所望のアミノエステル生成物を得、それを次の工程に粗製のまま用いた。LCMS:m/z=274[M+Na].H NMR(CDCl)? 1.8(m、4H)、2.25(s、3H)、3.42(bm、1H)、3.80(s、3H)、4.4(dd、2H)、5.40(dt、ビニル、1H、J=21Hz). 19F NMR(CDCl)? −110.38(m、1F、J=21Hz).
実施例G) 70mLの2.5N NaOH中のEX−G−1の生成物(8g、30ミリモル)の溶液を10分間撹拌し、その時点にて、HPLC分析は、出発物質の完全な消費を示した。得られた溶液を12N HCl(約50mL)でpH=7〜8に中和させ、濃縮した。得られたスラリーをメタノールで洗浄し、濾過して塩を除去して、茶色がかった油状物質まで濃縮した。粗製物質を100%の定組成Bを30分間送り込むのに続いて10分間の0〜100%Aの勾配および20分間の100%A洗浄での60分間で溶出するYMC ODS−AQカラムの逆相カラムクロマトグラフィーにより精製した(A:100%アセトニトリル、B:100%)。生成物を含む画分を合わせ、濃縮して、1.0g(14%)の所望の生成物を白色固体として得た。その生成物を熱水およびイソプロピルアルコールから再結晶し、濾過により集めて、純粋な(2S,5E)−2−アミノ−6−フルオロ−7−[(1−ヒドロキシイミノエチル)アミノ]−5−ヘプテン酸を白色の結晶固体として得た。融点:198.00−200.00℃. LCMS:m/z=234.1[M+H].H NMR(DO)? 1.8(m、4H)、2.05(m、2H)、3.6(t、1H)、3.9(d、2H)、5.2(dt、ビニル、1H、J=21Hz). 19F NMR(DO)? −112.1(m、1F、J=20Hz).). 元素分析 C16FNとして計算値:C、46.35;H、6.91;N、18.02;O、20.58. 実測値:C、46.44;H、6.95;N、17.94;O、20.78.キラル分析>97.7%;100%A(A:HClO水溶液、pH=1.5)での定組成の0.8mL/分でのCrownPak CR(+)。
実施例H
Figure 2005508910
(2S,5E)−2−アミノ−6−フルオロ−7−[(1−イミノエチル)アミノ]−N−(1H−テトラゾール−5−イル)5−ヘプテンアミド、二塩酸塩
Figure 2005508910
EX−H−1) EX−F−3からの生成物(6.1g、0.013モル)を4mLのメタノールに溶解した。激しい撹拌を開始し、10mLの6N HClを添加した。その撹拌反応物を還流(約60℃)下に18時間置き、その時点にてHPLC分析は大部分の出発物質が消費されたことを示した。反応物を冷却し、3.3g(100%)のオレンジ色油状物質を得た。LCMS:m/z=282[M+Na].
Figure 2005508910
EX−H−2) EX−H−1からの生成物(3.3g、0.013モル)を12mLの1:1 HO:ジオキサンに溶解した。撹拌を開始し、トリエチルアミン(1.95g、0.019モル)を添加した。反応物を0℃まで冷却し、ジ−tert−ブチルジカルボナート(3.4g、0.016モル)を添加した。反応物を室温まで温め、その時点にてアセトニトリル(4mL)を添加して、固体を溶解した。反応物を室温にて18時間撹拌し、その時点にて、HPLC分析は大部分の出発物質が消費されたことを示した。反応物を1.0N KHSO(25mL)でクエンチし、酢酸エチル(3×50mL)で抽出し、オレンジ色層をMgSOで乾燥させ、濃縮した。その粗製物質の3.5gの暗い油状物質を4:95:1 メタノール:塩化メチレン:酢酸で溶出するフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、2.4g(52%)の所望の生成物を淡黄色油状物質として得た。LCMS:m/z=382[M+Na].
Figure 2005508910
EX−H−3) EX−H−2からの生成物(2.4g、0.007モル)を13mL THFに溶解した。撹拌を開始し、5−アミノテトラゾール 一水和物(0.83g、0.008モル)に続けて、1,3−ジイソプロピルカルボジイミド(1.0g、0.008モル)を添加した。得られた混合物を室温にて3時間撹拌させ、その時点にてHPLCは大部分の出発物質が消費されたことを示した。反応物に12mLの水を添加し、THFを真空蒸留により除去した。エタノール(30mL)を添加し、反応物を加熱還流した。還流にて15分後、反応物を−10℃まで冷却し、その時点にて所望の生成物は、溶液から沈殿した。その生成物を濾過により集めて、1.25g(50%)の白色固体を得た。LCMS:m/z=449[M+Na].
Figure 2005508910
EX−H−4) EX−H−3からの生成物(1.0g、0.0023モル)を5mLのメタノールに溶解した。激しい撹拌を開始し、10mLの水中の40%酢酸に続いて、亜鉛末(0.5g、0.008モル)を添加した。その撹拌反応物を1.5時間還流(約60℃)下に置き、その時点にてHPLC分析は大部分の出発物質が消費されたことを示した。反応物を冷却し、そのZnをセライトを通して反応混合物から濾過し、さらなるメタノールでセライトをよく洗浄した。濾液およびメタノール洗液を合わせ、濃縮した。得られた油状の白色固体を100%の定組成Bを30分間送り込むのに続いて10分間の0〜100%Aの勾配および20分間の100%A洗浄での60分間で溶出するYMC ODS−AQカラムの逆相カラムクロマトグラフィーにより精製した(A:100%アセトニトリル、B:0.0025%酢酸を含む100%HO)。生成物を含む画分を合わせ、濃縮して、0.390g(44%)の所望のアセトアミジン生成物を白色固体として得た。LCMS:m/z=407.3[M+Na].
実施例H) EX−H−4からの生成物(0.30g、0.780ミリモル)を5mLの濃HOAcに溶解した。これに、1mLのジオキサン中の4N HClを添加した。反応物を室温にて5分間撹拌した。溶媒を真空中で除去した。得られた固体をさらに3回、水に溶解し、濃縮した。HPLCは、出発物質の量を示した。その固体を1N HClに溶解し、3時間撹拌し、その時点にてHPLCは大部分の出発物質が消費されたことを示した。この溶液を濃縮し、290mg(98%)の所望のアセトアミジン生成物を二塩酸塩として得た。LCMS:m/z=285.1[M+H].
実施例I
Figure 2005508910
S−[2−[(1−イミノエチル)アミノ]エチル]−2−メチル−L−システイン、二塩酸塩
実施例−I−1) (2R,4R)−メチル−2−tert−ブチル−1,3−チアゾリン−3−ホルミル−4−カルボキシラート
JeanguenatおよびSeebach、J. Chem. Soc. Perkyn Trans. 1、2291(1991)およびPattendenら Tetrahedron、49, 2131(1993):(R)−システイン メチルエステル塩酸塩(8.58g、50ミリモル)、ピバルアルデヒド(8.61g、100ミリモル)、およびトリエチルアミン(5.57g、55ミリモル)をDean−Starkトラップを用いて連続的に水を除去しペンタン(800mL)中で還流した。その混合物を濾過し蒸発させた。得られたチアゾリジン(9.15g、45ミリモル)およびギ酸ナトリウム(3.37g、49.5ミリモル)をギ酸(68mL)中で撹拌し、無水酢酸(13mL、138ミリモル)で0〜5℃にて1時間滴下処理した。その溶液を室温まで温め、一晩撹拌した。溶媒を蒸発させ、残渣を5%NaHCO水溶液で中和し、エーテル(3×)で抽出した。合わせた有機層を乾燥(無水MgSO)させ、濾過し、蒸発させて、ヘキサン−エーテルから白色結晶として結晶化した表題化合物を得た(8.65g)(80% 全て、コンフォーマーの8:1の混合物)。H NMR(CDCl)?? 主要なコンフォーマー:1.04(s、9H)、3.29(d、1H)、3.31(d、1H)、3.78(s、3H)、4.75(s、1H)、4.90(t、1H)、8.36(s、1H).MS m/z(電子スプレー)232(M+H)(100%)、204(10)164(24).
実施例−I−2) (2R,4R)−メチル−2−tert−ブチル−1,3−チアゾリン−3−ホルミル−4−メチル−4−カルボキシラート
−78℃にてN下、無水テトラヒドロフラン(130mL)中の実施例−I−1の(2R,4R)−メチル−2−tert−ブチル−1,3−チアゾリン−3−ホルミル−4−カルボキシラート(8.65g、37.4ミリモル)の生成物の溶液にDMPU(25mL)を添加し、その混合物を5分間撹拌した。リチウムビス(トリメチルシリル)アミド、テトラヒドロフラン中の1M、(37.5mL)を添加し、その混合物を30分間撹拌した。ヨウ化メチル(5.84g、41.1ミリモル)を添加した後、その混合物を−78℃にて4時間保ち、次いで連続して撹拌しつつ室温まで温めた。その溶媒を真空中で蒸発させ、ブラインおよび酢酸エチルを添加した。水相を3×EtOAcで抽出し、合わせた有機層を10%KHSO、水およびブラインで洗浄した。次いで、それらを乾燥(無水MgSO)させ、濾過し、減圧下で全ての溶媒をなくした。1−10% EtOAc/ヘキサンでのシリカゲルの残存する油状物質のクロマトグラフィーは、表題化合物(5.78g、63%、コンフォーマーの2.4:1の混合物)を与えた。H NMR(CDCl)?? 主要なコンフォーマー、1.08(s、9H)、1.77(s、3H)、2.72(d、1H)、3.31(d、1H)、3.77(s、3H)、4.63(s、1H)、8.27(s、1H);微量のコンフォーマー、0.97(s、9H)、1.79(s、3H)、2.84(d、1H)、3.63(d、1H)、3.81(s、3H)、5.29(s、1H)、8.40(s、1H);MS m/z(電子スプレー)246(M+H)(100%)、188(55)160(95). Daicel Chemical Industries Chiracel OASカラム、10−40% IPA/ヘキサン 0−25分、> 95%eeについて16.5分の保持時間.
実施例−I−3) (2R)2−メチル−L−システイン 塩酸塩
実施例−I−2の生成物、(2R,4R)−メチル−2−tert−ブチル−1,3−チアゾリン−3−ホルミル−4−メチル−4−カルボキシラート、(5.7g、23.2ミリモル)をN下で6N HCl(100mL)と共に撹拌し、2日間激しい還流を保った。その溶液を冷却し、EtOAcで洗浄し蒸発させて、生成物の(2R)2−メチル−システイン 塩酸塩(3.79g、95%)を淡黄色粉末として得た。H NMR(DMSO−d)?? 1.48(s、3H、)2.82(t、1H)、2.96(bs、2H)、8.48(s、3H). MS m/z(電子スプレー)136[M+H].
実施例−I−4) S−[2−[[(1,1−ジメチルエトキシ)カルボニル]アミノ]エチル]−2−メチル−L−システイン トリフルオロ酢酸塩
水素化ナトリウム(2.6g、鉱油中60%、65ミリモル)を酸素がない1−メチル−2−ピロリジノン(5mL)を含有するオーブンで乾燥した真空冷却RBフラスコに添加した。その混合物を−10℃まで冷却し、N下撹拌した。酸素がない1−メチル−2ピロリジノン(25mL)に溶解した実施例−I−3の生成物の2−メチル−L−システイン 塩酸塩、(3.6g、21.0ミリモル)を何回かに分けて添加した。全てのH発生がなくなった後、酸素がない1−メチル−2−ピロリジノン(15mL)中の2−[(1,1−ジメチルエトキシカルボニル)−アミノ]エチルブロミド(4.94g、21ミリモル)を−10℃にて添加した。次いで、反応物を4時間撹拌し、室温まで温めた。その溶液を1N HClで中和し、その1−メチル−2−ピロリジノンを真空中の蒸発により除去した。0.05%トリフルオロ酢酸水溶液中の1〜20%アセトニトリルでの逆相クロマトグラフィーは、表題化合物(5.9g)を与え、凍結乾燥により適当な画分を回収した。H NMR(DMSO−d/DO)? 1.31(s、9H)、1.39(s、3H)、2.55(m、2H)、2.78(d、1H)、3.04(d、1H)、3.06(t、2H).HRMS C1122Sとして計算値:279.1375(M+H)、実測値279.1379.
実施例−I−5) S−(2−アミノエチル)−2−メチル−L−システイン 塩酸塩
実施例−I−4の生成物のS−[2−[[(1,1−ジメチルエトキシ)カルボニル]アミノ]エチル]−2−メチル−L−システイン トリフルオロ酢酸塩、(5.5g、14.0ミリモル)を1N HCl(100mL)に溶解し、窒素下室温にて一晩撹拌した。その溶液を凍結乾燥により除去して、表題のS−(2−アミノエチル)−2−メチル−L−システイン 塩酸塩を得た。H NMR ?(DMSO−d/DO)? 1.43(s、3H)、2.72(m、2H)、2.85(d、1 H)、2.95(t、2H)、3.07(d、1H).m/z[M+H]179.
実施例I) 実施例−I−5の生成物をHOに溶解し、そのpHを1N NaOHで10に調整し、エチルアセトイミダート塩酸塩(1.73g、14.0ミリモル)を添加した。反応物を15〜30分間撹拌し、pHを10まで上昇させ、このプロセスを3回反復させた。pHをHClで3まで調整し、その溶液を洗浄したDOWEX50WX4−200カラムに負荷した。そのカラムをHOおよび0.25M NHOHに続いて、0.5M NHOHで洗浄した。0.5M NHOH洗液からの画分を直ちに凍結させ、合わせ、凍結乾燥して油状物質を得、それを1N HCl中に溶解し、蒸発させて、表題化合物(2.7g)を白色固体として得た。H NMR(DMSO−d/DO)? 1.17(s、3H)、2.08(s、3H)、2.52(d、1H)、2.68(m、2H)、2.94(d、1H)、3.23(t、2H).HRMS C18Sとして計算値:220.1120[M+H]、実測値220.1133.
実施例J
Figure 2005508910
2−[[[2−[(1−イミノエチル)アミノ]エチル]チオ]メチル]−O−メチル−D−セリン、二塩酸塩
この実施例に利用した手順および方法は、工程実施例−I−2においてヨウ化メチルに代えてヨウ化メトキシメチルを用いた以外は実施例Iのものと同一であった。この手順は、表題の生成物を白色固体として与えた(2.7g)。H NMR(DO)? 2.06(s、3H)、2.70(m、3H)、3.05(d、1H)、3.23(s、3H)、3.32(t、2H)、3.46(d、1H)、3.62(d、1H).HRMS C20Sとして計算値:250.1225[M+H]、実測値250.1228.
実施例K
Figure 2005508910
S−[(1R)−2−[(1−イミノエチル)アミノ]−1−メチルエチル]−2−メチル−L−システイン、二塩酸塩
実施例-K-1) (S)−1−[(ベンジルオキシカルボニル)アミノ]−2−プロパノール
0℃の無水ベンゼン(60mL)中の(S)−1−アミノ−2−プロパノール(9.76g、130ミリモル)の溶液に無水ベンゼン(120mL)中のクロロギ酸ベンジル(10.23g、60ミリモル)を窒素の雰囲気下激しく撹拌しつつ何回かに分け20分間にわたりゆっくり添加した。その混合物を0℃にて1時間撹拌し、次いで室温まで温め、さらに2時間撹拌した。その混合物を水(2×)およびブライン(2×)で洗浄した後、その有機層を無水MgSOで乾燥させた。全ての溶媒の蒸発により、表題生成物を油状物質として得た。H NMR(CDCl)? 1.22(d、3H、)2.40(bs、1H)、3.07(m、1H)、3.37(m、1H))、3.94(m、1H)、5.16(s、2H)、5.27(m、1H)、7.38(m、5H).MS m/z(電子スプレー)232[M+23](100%)、166(96).
実施例-K-2) (S)−1−[(ベンジルオキシカルボニル)アミノ]−2−プロパノール トシレート
0℃の塩化メチレン(60mL)中の実施例-K-l、(S)−1−[(ベンジルオキシカルボニル)アミノ]−2−プロパノール、(9.74g、46.7ミリモル)およびトリエチルアミン 7.27g、72ミリモル)の生成物の溶液に塩化メチレン(18mL)中の塩化トルエンスルホニル(9.15g、48ミリモル)を窒素の雰囲気下激しく撹拌しつつ何回かに分け20分間にわたりゆっくり添加した。その混合物を室温まで温め、窒素下さらに36時間撹拌した。その有機層を1N HCl、水、5%NaHCO溶液、水およびブラインで洗浄した後、それを無水MgSOで乾燥させた。全ての溶媒の蒸発は、白色固体を与え、それを酢酸エチル/ヘキサン(1:4)を用いて、シリカゲルプラグを通過させて、過剰な塩化トルエンスルホニルを除去し、次いで酢酸エチル/ヘキサン(1:3)を用いて表題生成物を白色結晶として得た。この物質を酢酸エチル/ヘキサンから再結晶して、白色針状物質(10.8g)を得た。H NMR(CDCl)?? 1.22(d、3H、)2.39(s、3H)、3.20(m、1H)、3.43(dd、1H))、4.66(m、1H)、5.02(m、1H)、5.04(ABq、2H)、7.34(m、7H)、7.77(d、2H).MS m/z(電子スプレー)386[M+23]+(100%)、320(66).その生成物をイソプロパノール/ヘキサンの移動相、5分間の10%にイソプロパノール、次いで25分間にわたる10ないし40%のイソプロパノールの勾配を用い、次いで、UVおよびLaser Polarimetry検出器を用いてRegis Technologies Inc. Perkle Covalent(R,R)?−GEM1 HPLCカラムで評価した。保持時間 主要なピーク:22.2分、> 98% ee.
実施例-K-3) S−[(1R)−2−(ベンジルオキシカルボニルアミノ)−1−メチルエチル]−2−メチル−L−システイン トリフルオロ酢酸塩
実施例−I−3の生成物の2−メチル−L−システイン塩酸塩(1g、6.5ミリモル)をオーブン乾燥したNフラッシュRBフラスコに入れ、酸素がない1−メチル−2−ピロリジノン(5mL)に溶解し、その系を0℃まで冷却した。水素化ナトリウム(0.86g、鉱油中60%、20.1ミリモル)を添加し、混合物を0℃にて15分間撹拌した。酸素がない1−メチル−2−ピロリジノン(10mL)に溶解した実施例-K-2の生成物の(2S)−1−[(N−ベンジルオキシカルボニル)アミノ]−2−プロパノールトシレート(2.5g、7ミリモル)を10分間にわたり添加した。0℃にて15分後、その反応混合物を室温にて4.5時間撹拌した。次いで、その溶液を1N HClでpH4まで酸性化し、1−メチル−2−ピロリジノンを真空中の蒸発により除去した。0.05%トリフルオロ酢酸溶液中の20〜40%での逆相クロマトグラフィーは凍結乾燥により回収された(0.57g)の表題化合物を与えた。H NMR(HO、400MHz)? 1.0(d、3H)、1.4(s、3H)、2.6(m、2H)、2.8(m、1H)、3.1(m、2H)、3.6(s、1H)、5.0(ABq、2H)、7.3(m、5H).MS m/z(電子スプレー)327[M+H](100%)、238(20)、224(10)および100(25).
実施例−K−4) S−[(1R)−2−アミノ−1−メチルエチル]−2−メチル−L−システイン 塩酸塩
実施例−K−3の生成物、S−[(1R)−2−(ベンジルオキシカルボニルアミノ)−1−メチルエチル]−2メチル−L−システイン トリフルオロ酢酸塩、(0.5g、1.14ミリモル)を6N HClに溶解し、1.5時間還流した。次いで、混合物を室温まで冷却し、EtOAcで抽出した。水層を真空中で濃縮し、表題生成物(2R,5R)−S−(1−アミノ−2−プロピル)−2−メチル−システイン 塩酸塩(0.29g)を得、それをさらなる精製なくして用いた。H NMR(HO、400MHz) ? 1.2(m、3H)、1.4(m、3H)、2.7(m、1H)、2.8−3.2(m、2H)、3.4(m、1H).(ラセミ体形態のためにピークはいくらか重複). MS m/z(電子スプレー):193 [M+H+](61%)、176(53)、142(34)、134(100)および102(10).
実施例K) 実施例−K−4の生成物、S−[(1R)−2−アミノ−1−メチルエチル]−2−メチル−L−システイン 塩酸塩、(0.2g、0.76ミリモル)を2mLのHOに溶解し、pHを1N NaOHで10.0に調整し、エチルアセトアミデート 塩酸塩(0.38g、3ミリモル)を4回に分け10分間にわたり添加し、pHを必要な1N NaOHで10.0まで調整した。1時間後、pHを1N HClで3に調整した。その溶液を水で洗浄したDOWER 50WX4−200カラムに付加した。そのカラムをHOおよび0.5N NHOHで洗浄した。その塩基性画分をプールし、真空中で濃縮乾固した。その残渣を1N HClで酸性化し、実施例Kの表題化合物(49mg)まで濃縮した。H NMR(HO、400MHz) ? 1.3−1.0(m、3H)、1.5(m、3H)、2.1−1.S(m、3H)、3.4−2.6(m、5H)、3.6(m、1H)(観察されたロタマー). MS m/z(電子スプレー):234 [M+H+](100%)、176(10)および134(10).
実施例L
Figure 2005508910
S−[(1S)−2−[(1−イミノエチル)アミノ]−1−メチルエチル]−2−メチル−L−システイン、二塩酸塩
ここで使用した手順および方法は、実施例−K−1(R)−1−アミノ−2−プロパノールを(S)−1−アミノ−2−プロパノールに代えた以外は実施例Kのものと同一であり、表題物質のS−[(1S)−2−[(1−イミノエチル)アミノ]−1−メチルエチル]−2−メチル−L−システイン 塩酸塩を得た。 H NMR(HO、400MHz) ? 3.6(m、1H)、3.4−2.6(m、5H)、2.1−1.8(m、3H)、1.5(m、3H)および1.3−1.0(m、3H). HRMS C19Sとして計算値[M+H+]:234.1276. 実測値:234.1286.
実施例M
Figure 2005508910
S−[2−[(1−イミノエチル)アミノ]エチル]−2−エチル−L−システイン、二塩酸塩
この合成に用いた手順および方法は、実施例−I−2においてエチルトリフラートをヨウ化メチルに代えて用いた以外は実施例Iのものと同一であった。水中の10−40%アセトニトリルの勾配を用いた逆相クロマトグラフィーを用いて、表題化合物を精製した(20%収率)。H NMR(DO)?? 0.83(t、3H)、1.80(m、2H)、2.08(s、3H)、2.68(m、1H)、2.78(m、1H)、2.83(m、1H)、3.11(m、1H)、3.36(t、2H). HRMS C20Sとして計算値:234.1276 [M+H+]、実測値 234.1284.
実施例N
Figure 2005508910
2−[[[[2−(1−イミノエチル)アミノ]エチル]チオ]メチル]−D−バリン、二塩酸塩
実施例−N−1) イソプロピルトリフラート
窒素下ジエチルエーテル(300mL)中で撹拌した銀トリフラート(25.25g、98.3ミリモル)をエーテル(200mL)中のヨウ化イソプロピル(16.54g、98.5ミリモル)で15分間にわたり処理した。その混合物を10分間撹拌し、次いで濾過した。濾液を減圧下で蒸留した。蒸留液を常圧にて再蒸留して、大部分のジエチルエーテルを除去し、表題化合物のイソプロピルトリフラート−ジエチルエーテル(84:16 重量)(15.64g、70% 修正済)の混合物を無色の液状物質として得た。H NMR(CDCl、400MHz) ? 1.52(d、6H)、5.21(septet、1H).
ここで用いた手順および方法は、実施例−I−2においてイソプロピルトリフラートをヨウ化メチルに代えた以外は実施例Iで用いたものと同一であった。その粗製の表題化合物を水中の10−40% アセトニトリルの勾配溶出を用いる逆相クロマトグラフィーにより精製した。H NMR(HO、400MHz) ?? 0.94(dd、6H)、2.04(septet、1H)、2.10(s、3H)、2.65、2.80(dm、2H)、2.85、3.10(dd、2H)、3.37(t、2H). HRMS C1022Sとして計算値:248.1433 [M+H+]、実測値 248.1450.
実施例O
Figure 2005508910
S−[2−(1−イミノエチルアミノ)エチル]−2−メチル−(D/L)−システイン、ビストリフルオロ酢酸塩
実施例−O−1) S−(2−アミノエチル)−L−システイン、メチルエステル
S−(2−アミノエチル)−L−システインの10g(50ミリモル)試料を400mLのメタノールに溶解した。 この冷却溶液に、無水HClを30分間通気した。室温にて一晩撹拌後、その溶液を濃縮して、12.7gの表題化合物を得た。
実施例−O−2) N−{4−クロロフェニル)メチレン]−S−[2−[[(4−クロロフェニル)メチレン]アミノ]エチル]−L−システイン、メチルエステル
実施例−O−1、S−(2−アミノエチル)−L−システイン メチルエステルの12.7g(50ミリモル)試料をアセトニトリルに溶解した。この溶液に、12.2g(100ミリモル)の無水MgSO、14g(100ミリモル)の4−クロロベンズアルデヒドおよび100ミリモルのトリエチルアミンを添加した。かかる混合物を12時間貯蔵し、少量にまで濃縮し、500mLの酢酸エチルで希釈した。その有機溶液を(0.1%) NaHCO、(2N) NaOHおよびブライン溶液で順次洗浄した。有機物を乾燥(無水MgSO)させ、濾過し濃縮して、7.5gの表題化合物を得た。[M+H+]=179.
実施例−O−3) N−[4−クロロフェニル)メチレン]−S−[2−[[(4−クロロフェニル)メチレン]アミノ]エチル]−2−メチル−D/L−システイン メチルエステル
無水THF中の実施例−O−2の生成物のN−(4−クロロフェニル)メチレン]−S−[2−[[(4−クロロフェニル)メチレン]アミノ]エチル]−L−システイン メチルエステル(7.5g、17ミリモル)の試料を窒素下−78℃の17ミリモルのナトリウムビス(トリメチルシリル)アミドに続いて、2.4g(17ミリモル)のヨウ化メチルで処理した。その溶液を−78℃にて4時間保ち、次いで、連続して撹拌しつつ室温まで温めた。その溶媒を真空中で蒸発させ、ブラインおよび酢酸エチルを添加した。その水相を3×EtOAcで抽出し、合わせた有機層を10% KHSO、水およびブラインで洗浄した後、それを乾燥(無水MgSO)させ、濾過し、蒸発させて、表題化合物を得た。
実施例−O−4) S−(2−アミノエチル)−2−メチル−D/L−システイン、塩酸塩
実施例−O−3の生成物、N−[4−クロロフェニル]メチレン]−S−[2−[[(4−クロロフェニル)メチレン]アミノ]エチル]−2−メチル−D/L−システイン メチルエステル(4.37g、10ミリモル)の試料を2N HClと共に一晩撹拌および加熱(60℃)し、その溶液を酢酸エチル(3×)で洗浄した。その水溶液を凍結乾燥させて、表題化合物を得た。
実施例O 実施例−O−4の生成物、S−(2−アミノエチル)−2−メチル−D/Lシステイン 二塩酸塩(2.5g(10ミリモル)の試料をHOに溶解し、そのpHを1N NaOHで10に調整した。次いで、エチルアセトアミデート塩酸塩(1.24g、10.0ミリモル)を反応混合物に添加した。その反応物を15−30分間撹拌させ、pHを10まで上昇させ、このプロセスを3回繰返した。pHをHCl溶液で4まで低下させ、溶液を蒸発させた。その残渣を移動相として0.05%トリフルオロ酢酸を含有するHOでの逆相HPLCで精製して、実施例Oの表題化合物を得た。M+H=220.
実施例P
Figure 2005508910
(2R)−2−アミノ−3[[(2−[(1−イミノエチル)アミノ]エチル]スルフィニル]−2−メチルプロパン酸、二塩酸塩
3mLの水中のS−[2−[(1−イミノエチル)アミノ]エチル]−2−メチル−L−システイン、二塩酸塩(実施例I、0.2g、0.73ミリモル)の溶液を撹拌し、0℃まで冷却し、ギ酸(0.4mL、0.73ミリモル)中の3%H(0.8mL、0.73ミリモル)の溶液を0.3mLの部分ずつ添加した。冷浴を取り出し、反応混合物を室温にて48時間撹拌した。その溶液を真空中で濃縮し、水(10mL)で希釈し、再度濃縮して、粗製のスルホンを得た。この残渣をクロマトグラフィー(C−18逆相、0.05%トリフルオロ酢酸を含有する移動相HO)に付して、純粋なスルホンを得た。そのスルホンを1M HCl(10ml)で処理し、真空中で濃縮して、140mgの2つのジアステレオマーの表題化合物をHCl延長因子Pの無色油状物質として得た。H NMR(300MHz、DO) ? 1.5(s、2H)、1.6(s、1H)、2.0(s、3H)、3.1(m、2H)、3.3(m、2H) 3.6(m、2H). HRMS C18Sとして計算値:236.1069 [M+H+]、実測値:236.1024.
実施例Q
Figure 2005508910
(2R)−2−アミノ−3[[2−[(1−イミノエチル)アミノ]エチル]スルホニル]−2−メチルプロパン酸 二塩酸塩
2mLの水中の実施例Iの生成物のS−[2−[(1−イミノエチル)アミノ]エチル] −2−メチル−L−システイン 二塩酸塩(0.15g、0.54ミリモル)の溶液を0℃まで冷却し、ギ酸(0.8mL、14.6ミリモル)中の3% H(1.6mL、1.46ミリモル)の溶液を添加した。その冷浴を取り出し、反応混合物を室温にて18時間撹拌した。その溶液を真空中で濃縮し、10mLの水で希釈し、再度濃縮して、粗製のスルホキシドを得た。残渣を4mLの水で希釈し、2.5N NaOHでpH9に調整した。アセトン(5mL)に続いて、BocO(0.2g)を添加し、反応物を室温にて48時間撹拌した。その反応混合物を1M HClでpH6に調整し、真空中で濃縮した。この残渣をクロマトグラフィー(C−18逆相;40ないし50% ACN:HO、0.05% TFA)に付して、純粋なBoc保護物質を得た。その画分を真空中で濃縮し、残渣を1N HCl(3mL)で1時間処理した。その溶液を濃縮して、30mgの表題化合物を無色の油状物質として得た。H NMR(400MHz、DO) ? 4.0(d、1H)、3.7(d、1H)、3.6(t、2H)、3.5(t、2H)、2.1(s、3H)および1.5(s、3H)ppm. HRMS C18Sとして計算値:252. 1018 [M+H]、実測値:252. 0992.
実施例R
Figure 2005508910
(2S,5Z)−2−アミノ−6−メチル−7−[(1−イミノエチル)アミノ]−5−ヘプテン酸、二塩酸塩
実施例R−1)
Figure 2005508910
トルエン(60mL)中のトリエチル−2−ホスホノプロピオネート(6.5mg、27.1ミリモル)の溶液を0.5M カリウムビス(トリメチルシリル)アミド(トルエン中の50.0mL)で処理し、得られたアニオンを実施例U−4の方法により実施例U−3のアルデヒド生成物と縮合させた(後記実施例U参照)。これは、クロマトグラフィー後、8gの3:7の各々所望のZおよびEジエステルの混合物を生成した。
H)NMR(300MHz、CDCl) 6.7−6.8ppm(m、1H)、5.9ppm(m、1H)、4.9ppm.(m、1H)、4.2ppm(q、2H)、3.7ppm(s、3H)、2.5ppm(m、1H)、2.2−2.3ppm(m、2H)、2.0ppm(m、1H)、1.9ppm(s、3H)、1.8ppm(s、3H)、1.5ppm(s、18H)、1.3ppm(t、3H).
実施例R−2)
Figure 2005508910
EtO(30mL)中の実施例R−1(850mg、2.0ミリモル)の生成物の混合物を実施例U−5の方法によるジイソブチルアルミニウム/ 水素化物(DIBAL)で20分間の期間にわたり還元し、E−アルコールおよび非還元のZ−エステルの粗製の示された所望の混合物を精製した。この混合物をn−ヘキサン:EtOAc(9:1)ないしn−ヘキサン:EtOAc(1:1)で溶出するシリカゲルのクロマトグラフィーに付して、そのZ−エステル(530mg)およびそのE−アルコールの所望の物質の試料を得た。
Z− エステル:(H)NMR(300MHz、CDCl) 5.9ppm(m、1H)、4.9ppm(m、1H)、4.2ppm(q,−')H−)、3.7ppm(s、3H)、2.5ppm(m、1H)、2.2−2.3ppm(m、2H)、1.9ppm(s、3H)、1.5ppm(s、18H)、1.3ppm(t、3H).
E− アルコール:(H)NMR(300MHz、CDCl) 5.35ppm(m、1H)、4.9ppm(m、1H)、3.95ppm(s、1H)、3.7ppm(s、3H)、1.8−2.2ppm(m、6H)、1.6ppm(s、3H)、1.5ppm(s、1 SH).
実施例R−3)
Figure 2005508910
EtO(30mL)中の実施例R−2の生成物のZ−エステル(510mg、1.2ミリモル)を実施例U−5の方法によりジイソブチルアルミニウム/ 水素化物(DIBAL)で2時間にわたり還元して、粗製の示された所望のZ−アルコールを生成した。この物質をn−ヘキサン :EtOAc(9:1)ないしn−ヘキサン :EtOAc(8:2)で溶出するシリカゲルのクロマトグラフィーに付して、340mgの所望のZ−アルコール生成物を得た。
H)NMR(300MHz、CDCl) ? 5.3ppm(m、1H)、4.9ppm(m、1H)、4.2ppm(d、1H)、4.0ppm(d、1H)、2.2ppm.(m、3H)、1.95ppm(m、1H)、1.8ppm(s、3H)、1.5ppm(s、18H).
実施例R−4)
Figure 2005508910
実施例R−3の生成物(340mg、0.9ミリモル)のCHCl溶液(5mL)をトリエチルアミン(151mg、1.5ミリモル)で処理した。氷浴中で冷却したこの溶液に、塩化メタンスルホニルのCHCl溶液(1.5mL)を添加した。次いで、15分後、氷浴を取出し、反応物を雰囲気温度にて20時間撹拌した。次いで、その反応混合物を10% KHSOで洗浄し、NaSOで乾燥させ、減圧下で全ての溶媒を取り、350mgの所望のZ−アリル性クロリドを得た。
H)NMR(300MHz、CDCl) ? 5.4ppm(m、1H)、4.9ppm(m、1H)、4.1ppm(d、1H)、4.0ppm(d、1H)、2.1ppm(m、3H)、1.95ppm(m、1H)、1.8ppm(s、3H)、1.5ppm(s、18H).
実施例R−5)
Figure 2005508910
DMF中のカリウム 3−メチル−1,2,4−オキサ−ジアゾリン−5−オンの懸濁液を後記の実施例S−2の方法による実施例R−4の生成物のDMF溶液で処理して、その物質を得た。
実施例R−6)
Figure 2005508910
実施例R−5の生成物を実施例U−7の方法によりHOAc中の亜鉛と反応させて、アミジンを得る。
実施例R−7)
Figure 2005508910
実施例R−6の生成物を氷HOAc中のジオキサン中の4N HClと反応させて、アミジンを得た。
実施例R)
Figure 2005508910
実施例R−7の生成物を脱保護して、アミノ酸、二塩酸塩を得る。
実施例S
Figure 2005508910
(2S,5E)−2−アミノ−6−メチル−7−[(1−イミノエチル)アミノ]−5−ヘプテン酸、二塩酸塩 実施例S−1)
実施例S−1)
Figure 2005508910
実施例R−2のE−アルコール生成物(1.3g、3.3ミリモル)を実施例R−4の方法によりトリエチルアミン(525mg、5.2ミリモル)および塩化メタンスルホニル(560mg、5.2ミリモル)と反応させて、1.4gの所望のE−アリル性クロリドを得た。
H)NMR(400MHz、CDCl) 5.5ppm(m、1H)、4.9ppm(m、1H)、4.0ppm(s、2H)、3.7ppm(s、3H)、2.1−2.3ppm(m、3H)、1.9ppm(m、1H)、1.7ppm(s、3H)、1.5ppm(s、18H).
実施例S−2)
Figure 2005508910
5mLのDMF中のカリウム 3−メチル−1,2,4−オキサ−ジアゾリン−5−オン(460mg、3.35ミリモル)の懸濁液を実施例S−1の生成物のDMF(15mL)溶液で処理した。この反応混合物を50℃にて17時間撹拌した後、さらに50mg(0.04ミリモル)のジアゾリン−5−オン塩を添加した。その撹拌溶液の加熱をさらに3時間続けた後、それを室温まで冷却し、180mLの水で希釈した。この混合物をEtOAcで抽出し、抽出物を120mLのn−ヘキサンで希釈し、水で洗浄し、NaSO乾燥させ、減圧下で全ての溶媒を除去し、1.3gの物質を得た。
H)NMR(400MHz、CDCl) 5.5ppm(m、1H)、4.9ppm(m、1H)、4.2ppm(s、3H),3.7ppm(s、3H)、2.2ppm(m、3H)、1.95ppm(m、1H)、1.8ppm(s、3H)、1.5ppm(s、18H).
実施例S−3)
Figure 2005508910
実施例S−2(460mg、1.0ミリモル)の生成物を実施例U−7(後記の実施例U参照)の方法によりHOAc中の亜鉛と反応させて、HPLC後に312mgの所望のアミジンを得た。
実施例S)
Figure 2005508910
実施例S−3(77mg、0.2ミリモル)の生成物を実施例Uの方法により2N HClで脱保護して、63mgのそのE−アミノ酸、二塩酸塩を得た。
実施例T
Figure 2005508910
(2S,5Z)−2−アミノ−7−[(1−イミノエチル)アミノ]−5−ヘプテン酸、二塩酸塩
Figure 2005508910
実施例T−1) ビス(トリフルオロエチル)ホスホノ酢酸メチル(4.77g、15ミリモル)および23.7g(90ミリモル)の18−クラウン−6を80mLの無水THFに溶解し、−78℃まで冷却した。この溶液に30mL(15ミリモル)のカリウムビス(トリメチルシリル) アミドに続いて、実施例U−3からの5.1g(14.7ミリモル)のN,N−ジBocグルタミンアルデヒドメチルエステルを添加した(後記の実施例U参照)。−78℃にて30分間撹拌後、反応物をKHSO水溶液でクエンチした。反応混合物をEtOAcでの抽出および濃縮は、2.95g(49%)の所望の化合物を与えた。質量分析M+H=402.
Figure 2005508910
実施例T−2) 実施例T−1からの生成物を実施例U−5の方法により還元して、所望の化合物を得た。
Figure 2005508910
実施例T−4) 実施例T−2からの生成物を実施例U−6の方法により3−メチル−1,2,4−オキサジアゾリン−5−オンと反応させて、所望の化合物を得た。
Figure 2005508910
実施例T−4) 実施例T−3からの生成物を実施例U−7の方法により脱保護して、所望の化合物を得た。
実施例T) 実施例T−4からの生成物を2N HClに溶解し、加熱還流した。反応混合物を冷却し、濃縮して、0.12gの所望の生成物を得た。H−NMR 1.8−2.0(m、2H);2.05(s、3H);2.15(q、2H);3.75(d、2H);3.9(t、1H);5.45(m、1H);5.6(m、1H)
実施例U
Figure 2005508910
(2S,5E)−2−アミノ−7−[(1−イミノエチル)アミノ]−5−ヘプテン酸、二塩酸塩
Figure 2005508910
実施例U−1) L−グルタミン酸(6.0g、40.78ミリモル)をメタノール(100mL)に溶解した。その反応混合物に、塩化トリメチルシリル(22.9mL、180ミリモル)を窒素下0℃にて添加し、一晩撹拌させた。窒素下に0℃のその反応物に、トリエチルアミン(37mL、256ミリモル)およびジ−tert−ブチルジカルボナート(9.8g、44.9ミリモル)を添加し、2時間撹拌した。溶媒を除去し、残渣をエーテル(200mL)でトリチュレートした。トリチュレートした混合物を濾過した。その濾液を油状物質まで蒸発させ、酢酸エチルおよびヘキサンで溶出するシリカのクロマトグラフィーに付して、モノbocL−グルタミンジエステル(10.99g、98%)を得た。
Figure 2005508910
実施例U−2 モノbocL−グルタミン酸(10.95g、39.8ミリモル)をアセトニトリル(130mL)に溶解した。 その反応混合物に4−ジメチルアミノピリジン(450mg、3.68ミリモル)およびジ−tert−ブチルジカルボナート(14.45g、66.2ミリモル)を添加し、20時間撹拌した。溶媒を蒸発させ、残渣をシリカのクロマトグラフィーに付し、酢酸エチルおよびヘキサンで溶出して、ジ−boc−L−グルタミン ジエステル(14.63g、98%)を得た。
Figure 2005508910
実施例U−3) 実施例U−2からの生成物(10.79g、28.7ミリモル)をジエチルエーテル(200mL)に溶解し、−80℃のドライアイス浴中で冷却した。その反応混合物に、水素化アルミニウムジイソブチル(32.0mL、32.0ミリモル)を添加し、25分間撹拌した。その反応混合物をドライアイス浴から取り出し、水(7.0mL)を添加した。酢酸エチル(200mL)を反応混合物に添加し、20分間撹拌した。硫酸マグネシウム(10g)を反応混合物に添加し、10分間撹拌した。この反応混合物をセライトを介して濾過し、濃縮して、透明な黄色油状物質を得た(11.19g)。その黄色油状物質をシリカのクロマトグラフィーに付し、酢酸エチルおよびヘキサンで溶出する。その生成物(8.61、87%)は、透明な淡黄色油状物質であった。
質量分析:M+H 346、M+Na 378
H)NMR(400MHz、CDCl) 9.74ppm.(s、1H)、4.85ppm(m、1H)、3.69ppm(s、3H)、2.49ppm(m、3H)、2.08ppm(m、1H)、1.48ppm(s、18H).
N(Boc)2
Figure 2005508910
実施例U−4) ホスホノ酢酸トリエチル(6.2mL、31.2ミリモル)をトルエン(30mL)に溶解し、窒素下氷浴に入れ、0℃まで冷却した。その反応混合物に、カリウムビス(トリメチルシリル)アミド(70mL、34.9ミリモル)を添加し、90分分間撹拌した。その反応混合物に、トルエン(20mL)に溶解した実施例U−3からの生成物(8.51g、24.6ミリモル)を添加し、1時間撹拌した。その反応混合物を室温まで温めた。その反応混合物に、硫酸水素カリウム(25mL、25ミリモル)を添加し、20分間撹拌した。その混合物を酢酸エチル(3×100mL)で抽出し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濃縮して、濁った茶色みを帯びた黄色の油状物質(12.11g)を得た。その油状物質をシリカのクロマトグラフィーに付し、酢酸エチルおよびトルエンで溶出して、淡黄色油状物質(7.21g、70%)を得た。
質量分析:M+H 416、M+NH 433、−boc 316、−2 boc、216.
H)NMR(400MHz、CDCl) 6.88ppm(m、1H)、5.82ppm(d、1H)、4.81ppm(m、1H)、5.76ppm(s、3H)、2.50ppm(m、3H)、2.21ppm(m、1H)、1.45ppm(s、18H).
Figure 2005508910
実施例U−5) 実施例U−4からの生成物(5.0g、12.03ミリモル)をジエチルエーテル(100mL)に溶解し、ドライアイス浴に入れ、−80℃まで冷却した。その反応混合物に、水素化ジイソブチルアルミニウム(21.0mL、21.0ミリモル)を添加し、30分間撹拌した。その反応混合物に、水(10mL)を添加し、ドライアイス浴から取出し、60分間撹拌した。その反応混合物に硫酸マグネシウム(10g)を添加し、10分間撹拌した。その反応混合物をセライトで濾過し、濃縮して、黄色油状物質(5.0g)を得た。油状物質をシリカのクロマトグラフィーに付して、酢酸エチルおよびヘキサンで溶出して、淡黄色油状物質(2.14g、47%)を得た。
質量分析:M+H 374、M+NH 391
H)NMR(400MHz、CDCl) 5.63ppm(m、2H)、4.88ppm(m、1H)、4.02ppm(s、2H)、3.68ppm(s、3H)、2.12ppm(m、4H)、1.47ppm(s、18H).
Figure 2005508910
実施例U−6) 実施例U−5からの生成物をテトラヒドロフラン(50mL)に溶解した。その反応混合物に、 ポリマー上のトリフェニルホスフィン(3.00g、8.84ミリモル)、オキサジアゾリノン(720mg、7.23ミリモル)およびアゾジカルボン酸 ジメチルエステル(1.17g、3.21ミリモル)を添加し、室温にて6時間撹拌した。その反応混合物をセライトで濾過し、濃縮して、濁った黄色油状物質(2:81g)を得た。その油状物質をヘキサン中の酢酸エチルで溶出するシリカのクロマトグラフィーに付して、透明な無色の油状物質(1.66g、68%)を得た。
質量分析:M+H 456、M+NH 473、− boc 356,−2 boc 256
H)NMR(400MHz、CDCl) 5.65ppm(m、1H)、5.45ppm(m、1H)、4.79ppm(m、1H)、4.11ppm(d、2H)、3.68ppm(s、3H)、2.17ppm(m、4H)、1.47ppm(s、18H).
Figure 2005508910
実施例U−7) 実施例U−6からの生成物(300mg、0.66ミリモル)は亜鉛金属を含有する酢酸および水(10mL、25/75)の溶液に溶解し、3時間音波処理した。反応混合物をセライトを介して濾過し、逆相HPLCのクロマトグラフィーに付して、透明な無色残渣(13mg、4%)を得た。
H)NMR(400MHz、CDCl) 8.89ppm(m、1H)、5.68ppm(m、1H)、5.47ppm(m、1H)、3.80ppm(d、2H)、3.71ppm(s、3H)、2.18ppm(m、4H)、1.41ppm(s、18 H).
実施例U) 実施例U−7からの生成物(13.0mg、0.031ミリモル)を2N HCl(1.22mL、2.44ミリモル)に溶解し、1時間還流した。その反応混合物を冷却し、濃縮して、透明無色の油状物質(6.6mg、95%)を得た。
質量分析:M+H 200,
H)NMR(400MHz、DO) 5.65ppm(m、1H)、5.47ppm(m、1H)、3.80ppm(t、1H)、3.72ppm(d、2H)、2.0ppm(m、5H)、1.57ppm(m、2H).
実施例V:
(R,2S)− −アミノヘキサヒドロ−7−イミノ−1H−アゼピン−2−ヘキサン酸、三水和物 塩酸塩
Figure 2005508910
実施例V−1)
Figure 2005508910
3Lの三ツ口フラスコを窒素でパージした後、シクロヘキサノン(1.27モル、132mL)、および500mLのトルエンを加えた。この撹拌混合物を0℃まで冷却し、157.2g(1.1当量)のカリウムt−ブトキシドを添加した。この混合を1時間撹拌した後、色およびテクスチャーが変化した後、100mLのトルエン中の臭化5−ペンテニル(1.27モル、136mL)の溶液を機械的に撹拌した反応混合物に1時間にわたり滴下した。反応混合物を25℃まで温め、一晩撹拌した。次いで、それを800mLの1N KHSOで希釈し、有機層を乾燥(MgSO)し、濾過し、蒸発乾固して、208.5gの粗生成物を得た。次いで、この物質を(水流ポンプ圧下の)減圧蒸留により精製して、47%収率にて表題化合物を得た。
H NMR(CDCl、ppm):1.0− 2.4(m、13H)、4.9−5.1(m、2H)、5.7−5.9(m、1H).
実施例V−2)
Figure 2005508910
EtOH(600mL)、水(300mL)、NaOAc(101.67 −,1.24モル)およびNHOH.HCl(78.31g、1.13モル)と共に実施例V−1の生成物(93.67g、0.563モル)を3Lの三ッ口フラスコ中で合わせた。この撹拌反応混合物を16時間還流し、次いで、さらに24時間25℃にて撹拌した。全ての溶媒を減圧下で除去し、残渣をジエチルエーテル(EtO、500mL)および水(200mL)間に分配させた。水層を3×200mL エーテルで抽出した。合わせた有機層をMgSOで乾燥させ、濾過し、真空中で除去し、表題のオキシム(121.3g、100% 粗収率)を得た。
H NMR(CDCl、ppm):1.2− 2.6(m、13H)、4.9−5.1(m、2H)、5.7−5.9(m、1H).
実施例V−3)
Figure 2005508910
3Lの三ツ口フラスコに窒素をパージし、次いで、ヘキサメチルジシロキサン(471.7mL、2.2モル)、トルエン(500mL)および五酸化リン(203.88g、1.4モル)を入れた。この不均質な混合物を透明溶液が得られる(約1.5時間)まで還流した。この混合物を室温まで冷却した後、200mLのトルエン中の実施例V−1のオキシム生成物(102.1g、0.563モル)を上記の反応混合物に25℃にて1時間にわたり添加した。反応混合物を(TLC:Hex中の50%EA、Iによるチェック)さらに4〜6時間撹拌した後、それを十分に混合しつつ氷水に注いだ。この氷のスラリー混合物に、250gのNaClを添加し、得られた混合物を固体の炭酸カリウムを添加することによりpH5に調整した。このスラリーを3×500mLのジエチルエーテル(EtO)で抽出し、合わせた有機画分をMgSOで乾燥させ、濾過し、真空中で除去し、レギオ異性体ラクタムの粗製混合物(84.6g)を得た。
実施例V−4)
Figure 2005508910
次いで、実施例V−3の生成物を精製およびレギオ異性体分離のためにクロマトグラフィーに付した。粗製の試料からの7−ペンテニルレギオ異性体を50%の収率にて単離し、キラルクロマトグラフィー後に、所望の単一エナンチオマーを各々43%の収率にて単離した。
R−異性体:
元素分析 C1119NOとして計算値:C、71.99;H、10.57;N、7.63. 実測値:C、71.97;H、10.58;N、7.52
H NMR(CDCl、ppm):1.3−1.6(m、7H)、1.75−1.9(m、2H)、1.95−2.15(m、3H)、2.4−2.5(m、2H)、3.25−3.35(m、1H)、4.95−5.05(m、2H)、5.7−5.85(m、1H).
13C NMR(CDCl、ppm):23.166、25.169、29.601、33.209、35.475、35.624、36.783、53.600、114.976,137.923、177.703
[ ]25=365nmにて+26.9°(CHCl
S−異性体
元素分析 C1119NOとして計算値:C、71.99;H、10.57;N、7.63. 実測値:C、72.02;H、10.61;N、7.57
H NMR(CDCl、ppm):1.3−1.6(m、7H)、1.75−1.9(m、2H)、1.95−2.15(m、3H)、2.4−2.5(m、2H)、3.25−3.35(m、1H)、4.95−5.05(m、2H)、5.7−5.85(m、1H).
13C NMR(CDCl、ppm):23.187、25.178、29.630、33.230、35.526、35.653、36.778、53.621、115.032、137.914、177.703
[ ]25=365にて−25.7°(CHCl).
実施例 V−5)
Figure 2005508910
実施例V−4のR−異性体生成物(102.1g、0.56モル)、乾燥THF(800mL)、DMAP(68.9g、0.56モル)、ジ−t−ブチル ジカルボナート(BocO、99g、0.45モル)をアルゴンを含む3Lの三ツ口フラスコ中で合わせた。反応混合物を70℃まで温めた後、さらに52.8gのBocOおよび200mLの乾燥THFを添加した。30分後に、さらに32gのBocOを添加し、混合物を70℃にて1時間撹拌した。さらに36gのBocOを添加し、混合物を1時間撹拌した。反応混合物を室温まで冷却し、減圧下で18℃ないし20℃にてTHFを除去した。沈殿物を濾過し、100mLの酢酸エチル(EA)で洗浄し、廃棄した(約45g)。そのEA濾液を500mLのさらなるEAで希釈した後、それを500mLの1N KHSO、500mLの飽和NaHCO水溶液および500mLのブラインで洗浄し、次いで、無水NaSOで12時間乾燥させた。次いで、このEA抽出物を20gのDARCOで処理し、頂部がMgSOのセライトを通して濾過し、真空中で濃縮して、150gの表題生成物を暗褐色油性物質として得た。
H NMR(CDCl、ppm):1.3−1.6(m、4H)、1.5(s、9H)、1.6−1.9(m、6H)、1.95−2.05(m、2H)、2.5−2.7(m、2H)、4.2−4.25(m、1H)、4.95−5.05(m、2H)、5.7−5.85(m、1H).
実施例V−6)
Figure 2005508910
3LのHClに溶解した実施例V−5の生成物(150g、0.533)含有する3Lの三ツ口フラスコを−78℃まで冷却した。O流を反応混合物の色が青色に変わるまで2.5時間その溶液に通気した。次いで、アルゴンを溶液が無色透明になる(約30分間)まで−60℃ないし−70℃に維持した溶液に通気した。次いで、硫化ジメチル(DMS、500mL)を添加した後、反応物を還流し、この還流を24時間続けた。さらに100mLのDMSを添加し、還流を12時間続けた。さらに100mLのDMSを添加し、還流をさらに12時間続けた。次いで、その溶媒および過剰なDMSを20℃にて回転エバポレーターで除去した。得られた残った黄色油状物質を500mLのDI水で希釈し、3×300mLのEAで抽出した。そのEA層を無水MgSOで乾燥させ、20gのDARCOで処理し、頂部に無水MgSOがあるセライトの薄層を介して濾過し、全ての溶媒を減圧下で除去して、156gの粗製の表題生成物をオレンジ色油状物質として得た。
H NMR(CDCl、ppm):1.3−1.6(m、4H)、1.5(s、9H)、1.6−1.9(m、6H)、2.45−2.75(m、4H)、4.2−4.25(m、1H)、9.75(s、1H).
実施例V−7)
Figure 2005508910
1Lのジクロロメタン(CHCl)に溶解し、0℃に冷却したN−(ベンジルオキシカルボニル)−アルファ−ホスホノグリシントリメチルエステル(160g、0.48モル)の試料に、100mLのCHCl中のDBU(110.29g、0.72モル)の溶液を添加した。この無色透明の反応混合物を0℃ないし6℃にて1時間撹拌した後、600mLのCHCl中の実施例V−6のBoc−アルデヒド生成物(150g、0.53モル)を−5℃ないし−1℃にて滴下した。その反応混合物をこの温度にて30分間撹拌した後、それを10℃まで約1時間ゆっくり温めた。反応混合物を1N KHSO(500mL)、飽和NaHCO水溶液(200mL)および50NaCl水溶液(200mL)で洗浄した。次いで、その有機層を無水MgSOで乾燥させ、40gのDARCOで処理し、頂部に無水MgSOがあるセライトの薄層を通して濾過し、濃縮して、258gの粗製の表題生成物を黄色油状物質として得た。表題生成物のクロマトグラフィー精製は、130g(55%)の純粋な表題生成物を与えた。
元素分析 C2636として計算値:C、63.96;H、7.42;N、5.77. 実測値:C、63.42;H、8.16;N、5.31.
H NMR(CDCl、ppm):1.25(m、2H)、1.5(s、9H)、1.51−1.9(bm、8H)、2.25(m、2H)、2.5(m、1H)、2.65(m、1H)、3.75(s、3H)、4.12(m、1H)、5.15(s、2H)、6.3(bs、1H)、6.55(t、1H)、7.45(m、5H).
13C NMR(CDCl、ppm):14.04、22.62、23.46、24.08、25.27、27.89、27.92、28.34、28.95、31.81、31.86、32.05、39.18、52.31、54.65、67.27、82.62、128.07、128.18、128.46、135.98、136.82、154.50、164.92、176.68.
[ ]25=365nmにて+10.9°(CHCl).
実施例V−8)
Figure 2005508910
実施例V−7の生成物(91.3g、0.19モル)のMeOH(1L)溶液に、2.5gのS,S−Rh−DIPAMP触媒に続いて水素を添加した。水素添加はParr装置中で25℃にて1.5時間行った。反応混合物をセライトを介して濾過した後、濃縮して粗製の表題生成物(90g、98%)を茶色油状物質として得た。
H NMR(CDCl、ppm):1.35(m、4H)、1.5(s、9H)、1.55−1.95(m、l OH)、2.4−2.7(m、2H)、3.75(s、3H)、4.2(m、1H)、4.4(m、1H)、5.1(m、2H)、5.35(d、1H)、7.35(m、5H).
実施例V−9)
Figure 2005508910
200mLの氷酢酸中の実施例V−8の生成物(90g)の溶液に、ジオキサン中の200mLの4N HClを添加した。その反応混合物を25℃にて20分間撹拌した後、全ての溶媒を40℃の減圧下にて除去して、赤茶色油状物質を得た。この油状の生成物を500mLの水で処理し、2×300mLのジクロロメタンで抽出した。合わせた有機層を飽和炭酸水素ナトリウム溶液(100mL)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、全ての溶媒を除去して、粗製の表題生成物を得た。この物質をクロマトグラフィーに付して、45g(62%)の純粋な表題出発物質生物を得た。
元素分析 C2130として計算値:C、64.02;H、7.68;N、7.17. 実測値:C、63.10;H、7.88;N、6.60.
H NMR(CDCl、ppm):1.2−2.0(m、14H)、2.45(t、2H)、3.25(m、1H)、3.75(s、3H)、4.38(m、1H)、5.1(s、2H)、5.3(d、1H)、5.45(bs、1H)、7.35(m、5H).
13C NMR(CDCl、ppm):14.09、23.11、24.89、25.41、29.53、32.33、35.52、35.79、36.68、52.26、53.51、53.55、53.60、60.26、66.86、127.97、128.05、128.40、136.18、155.85、172.85、177.80.
[ ]25=365nmにて−9.9°(CHCl
実施例V−10)
Figure 2005508910
アルゴンでパージした300mLのジクロロメタン中の実施例V−9の生成物の45.0g(0.115モル)試料に、23.0g(0.121モル)のテトラフルオロホウ酸トリエチルオキソニウムを添加した。この混合物を25℃にて1時間撹拌した後、150mLの飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を添加した。ジクロロメタン層を分離し、150mLの50%NaCl水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、セライトを通して濾過し、25℃にて濃縮して、透明の黄色油状物質の47.0g(97%)の表題生成物を得た。
元素分析 C2334として計算値:C、60.01;H、8.19;N、6.69. 実測値:C、65.13;H、8.45;N、6.64.
H NMR(CDCl、ppm):1.2(t、3H)、1.25−1.74(m、12H)、1.75−1.95(m、2H)、2.2−2.3(m、1H)、2.4−2.5(m、1H)、3.1(m、1H)、3.7(s、3H)、3.9−4.0(m、2H)、4.35(m、1H)、5.1(s、2H)、5.25(d、1H)、7.35(m、5H).
13C NMR(CDCl、ppm):14.23、23.38、25.01、25.21、26.10、30.24、32.16、32.77、33.92、39.15、52.22、53.91、58.05、60.19、66.92、128.11、128.33、128.48、136.27、155.83、166.29、173.11、177.64.
実施例V−11)
Figure 2005508910
500mLメタノール中の7.0g(0.130モル)の塩化アンモニウムに、31.2gの実施例V−10の表題物質(45.0g、0.107モル)を添加した。その反応物を65℃にて5時間還流した後、全ての溶媒を減圧下で除去して、40g(87%)の粗製の生成物を泡沫状の粘性の塊として得た。この物質をカラムクロマトグラフィーにより精製して、37g(81%)の表題生成物を得た。
元素分析 C2131として計算値:C、59.22;H、7.57;N、9.86;Cl、8.32. C2131+1.2HCl+0.5 HOとして実測値:C、57.20;H、7.99;N、9.66;Cl、9.62.
IR(Neat、極大cm−1):2935、1716、1669.
H NMR(CDCl、ppm):1.2−2.0(m、13H)、2.5(t、1H)、2.95(m、1H)、3.4(bs、1H)、3.7(s、3H)、4.3(m、1H)、5.1(s、2H)、5.55(d、1H)、7.3(m、5H)、8.75(bs、1H)、8.9(bs、1H)、9.5(s、1H).
13C NMR(CDCl、ppm):23.20、24.95、25.22、28.94、31.80、32.05、33.75、34.89、52.33、53.76、56.07、66.83、127.93、128.04、128.43、136.26、156.00、172.24、172.87.
質量(ESI):M/Z、390.
[ ]25=365nmにて+31.5°
実施例V)
1Lの2.3N HCl中の実施例V−11の表題生成物(36.0g、0.084モル) を3時間還流した。室温まで冷却した後、その溶液を2×150mLのCHClで洗浄し、次いで、全ての溶媒を除去して、25.6g(96%)の表題のアミノ酸生成物を淡黄色泡状物質として得た。
元素分析 C1223.2HClとして計算値:C、46.02;H、8.01;N、13.39;Cl、22.45. C1223+2.2 HCl+0.1 HOとして実測値:C、42.76;H、8.02;N、12.41;Cl、22.79.
1R(Neat、、極大、cm−1):2930、2861、1738,1665.
H NMR(CDOD、ppm):1.3−2.5(m、16H)、2.6(dd、1H)、2.8(t、1H)、3.65(m、1H)、4.0(t、1H)、7.85(s、1H)、8.85(s、1H)、8.95(s、1H).
13C NMR(CDOD、ppm):24.49、25.67、26.33、29.71、31.26、32.45、35.04、35.87、53.73、57.21、171.77、173.96.
UV、282nm、abs 0.015.
質量(M+)=242.
[ ]25=365nmにて−47.4°(MeOH)
ee==214nmにてCEにより測定された91%
実施例W:
(S,2R)− −アミノヘキサヒドロ−7−イミノ−1H−アゼピン−2−ヘキサン酸、三水和物 塩酸塩
Figure 2005508910
実施例W−1)
Figure 2005508910
実施例V−4のS−異性体生成物(5.45g、0.030モル)を実施例V−5の方法によりそのBoc誘導体に変換して。クロマトグラフィー後、この反応物を6.3g(75%)の所望の表題生成物を与えた。
H NMR(CDCl、ppm):1.3−1.6(m、4H)、1.5(s、9H)、1.6−1.9(m、6H)、1.95−2.05(m、2H)、2.5−2.7(m、2H)、4.2−4.25(m、1H)、4.95−5.05(m、2H)、5.7−5.85(m、1H).
実施例W−2)
Figure 2005508910
実施例W−1の生成物(6.3g、0.025モル)を実施例V−6の方法によりオゾン化して、8.03gの粗製の表題アルデヒドを得、それをさらなる精製なくして用いた。
H NMR(CDCl、ppm):1.3−1.6(m、4H)、1.5(s、9H)、1.6−1.9(m、6H)、2.45−2.75(m、4H)、4.2−4.25(m、1H)、9.75(s、1H).
実施例W−3)
Figure 2005508910
実施例W−2の生成物(8.03g、0.024モル)を実施例V−7の手順を利用してN−(ベンジルオキシカルボニル)−アルファ−ホスホノグリシントリメチルエステル(7.9g、0.024モル)と縮合して、クロマトグラフィー後に4.9g(44%)の所望の表題生成物を得た。
H NMR(CDCl、ppm):1.25(m、2H)、1.5(s、9H)、1.51−1.9(bm、8H)、2.25(m、2H)、2.5(m、1H)、2.65(m、1H)、3.75(s、3H)、4.15−4.25(m、1H)、5.15(s、2H)、6.3−6.4(bs、1H)、6.45−6.55(t、1H)、7.3−7.4(m、5H).
実施例W−4)
Figure 2005508910
実施例W−3の生成物(4.8g、0.010モル)を実施例V−8の方法によりR,R−Rh−DIPAMPの存在下で還元して、 クロマトグラフィー後に2.9g(60%)の所望の表題生成物を得た。
実施例W−5)
Figure 2005508910
実施例W−4の生成物(2.9g、0.006モル)を実施例V−9の方法を用いるHCLでの処理により脱保護して、2.3g(100%)の所望の表題生成物を得た。
H NMR(CDCl、ppm):1.3−2.0(m、14H)、2.45(t、2H)、3.25(m、1H)、3.75(s、3H)、4.38(m、1H)、5.1(s、2H)、5.3(d、1H)、5.45(bs、1H)、7.35(m、5H).
実施例W−6)
Figure 2005508910
実施例W−5の生成物(0.56g、0.0015モル)を、実施例V−10の方法を用いてテトラフルオロホウ酸トリエチルオキソニウムでアルキル化して、0.62g(98%)の所望の表題生成物を得た。
実施例W−7)
Figure 2005508910
実施例W−6の生成物(0.62g、0.0015モル)を実施例V−11の方法を用いるメタノール中の塩化アンモニウムで処理して、クロマトグラフィー後に0.50g(88%)の所望の表題生成物を得た。
実施例W−8)
Figure 2005508910
MeOHに溶解した実施例W−7の生成物(0.37g、0.0009モル)をParr水素添加装置に入れた。この容器に、触媒量の5%Pd/Cを添加した。水素を導入し、5Psiの圧力で室温にて7時間反応させた。触媒を濾過により除去し、全ての溶媒を減圧下で濾液から除去して、0.26g(定量的)の所望の表題生成物を得た。
実施例W)
2N HCl(30mL)に溶解した実施例W−8の生成物の溶液を2時間還流にて維持した後、それを室温まで冷却した。全ての溶媒を減圧下で除去し、その残渣を50mLの水に溶解した。この溶液は再度、減圧下で全ての溶媒を除去した後、それを再度12mLの水に溶解し、次いで、凍結乾燥させて、0.245g(71%)の表題化合物を生成した。
元素分析 C12232.2.3HCl.1.9HOとして計算値:C、40.10;H、8.16;N、11.69;Cl 22.69. C12232.+2.1 HCl+0.7 HOとして実測値:C、40.27;H、8.28;N、11.62;Cl、22.70. H NMR(CDOD、ppm):1.4−2.1(m、16H)、2.6(dd、1H)、2.8(t、1H)、3.65(m、1H)、4.0(t、1H)、7.85(s、1H)、8.45(s、1H)、8.9(s、1H):
13C NMR(CDOD、ppm):24.46、25.64、26.31、29:69、31.24、32.54、35.00、35.83、53.75、57.20、171.85、173.93.
[ ]25=365nmにて+25.7°(MeOH)
実施例X:
(S,2S)− −アミノヘキサヒドロ−7−イミノ−1H−アゼピン−2−ヘキサン酸、三水和物 塩酸塩
Figure 2005508910
実施例X−1)
Figure 2005508910
オーバーヘッド撹拌機、半月型パドル、加熱マントル、熱電対および銀真空ジャケット蒸留カラム(5プレート)を装備した22Lの丸底フラスコに、シクロヘキサノン(4500.0g、45.85モル)、アセトンジメチルアセタール(5252.6g、50.43モル)、アリルアルコール(6390.87g、110.04モル)およびp−トルエン スルホン酸(PTSA)(0.256g、0.001モル)を入れた。撹拌を開始した(137rpm)後、そのポットをゆっくり加熱し、初期の設定点を70℃とする。加熱を150℃の最終ポット温度まで段階的に増加させた。その反応設定点を増加させる決定は、蒸留速度に基いてなされた。その蒸留速度が遅いか停止したならば、さらなる加熱を適用した。150℃までのさらなる加熱は、Claisen転移が生じるのを可能とした。そのポット温度を150℃まで上昇させ、蒸留が観察されなかった後に、加熱マントルを低下させ、反応混合物を130℃まで冷却させた。次いで、そのPTSAを3滴の2.5N NaOHで中和した。次いで、真空除去を開始し、フラスコから加熱マントルを降ろした。蒸発冷却を用いて、ポット温度を低下させ、圧力を徐々に40mmHgまで低下させた。ポット温度が−100℃まで減少した場合、加熱マントルを加熱用の適切な位置に戻し上げた。未反応のシクロヘキサノンおよび低沸点不純物を外に留去した。そのポット温度をゆっくり上昇させた(ポットおよび蒸気間の最大温度差は約l2℃であった)。その生成物を40mmHgにて109−112℃にて単離した。典型的な収率は、40−45%であった。面積(GC)により<95%であった画分を合わせ、再蒸留して、55%の総収率にて表題生成物を得た。
H NMR(CDCl、8ppm):5.8−5.6(m、1H)、4.8−5.0(m、2H)、2.5−2.4(m、1H)、2.3−2.1(m、3H)、2.1−1.2(m、7H).
13C NMR(CDCl、8ppm):212.53、136.62、116.32、50.39、42.18、33.91、33.52、28.09、25.10.
GC/MS m/z=138.
実施例X−2)
Figure 2005508910
酢酸(470g)に溶解したヒドロキシルアミン−O−スルホン酸(91.8g)を機械的撹拌機、熱電対、0℃まで冷却したコンデンサーおよびさらなる漏斗を装備した1LのBayerフラスコに添加し、70℃まで加熱した。そのアリルシクロヘキソン(100g)を70および78℃間の温度を維持しつつ約40分間で前記の溶液に滴下した。添加の間、反応物を加熱し、75℃にて5時間さらに撹拌した。IPC試料を各時間で採取した。反応が完了した後、その酢酸を回転式エバポレーターで減圧下50℃にて除去した。次いで、水(200mL)を残渣に添加し、その溶液をトルエン(2×300mL)で抽出した。有機層を合わせ、水(150mL)で処理し、10分間撹拌した。水酸化ナトリウム溶液(79.4gの50溶液)を水層が塩基性(pH12)に変わるまで添加した。その中和は、40℃未満の温度に制御することにより反応器中で行った。次いで、その層を分離し、トルエン層をフィルターを通して濾過して、いずれの固体およびタール物質も除去した。次いで、その有機溶液を回転式エバポレーターで減圧下50℃にて除去した。その残渣をトルエン(510mL)およびヘプタン(2040mL)の混合物に溶解し、3Lの反応器中で60℃まで加熱した。透明の黄色−オレンジ色の溶液を得た。その表題生成物を53℃にて結晶化を開始し、その溶液を撹拌しつつ5℃までゆっくり冷却した。固体を濾過し、ヘプタン(50mL)で洗浄し、自家真空下40℃にて一晩乾燥させて、66.3g(60%)の表題生成物を灰色がかった白色の結晶として得た。この物質の一部分をトルエンおよびヘプタンから再結晶して、表題生成物を白色の結晶固体として生成した。
H NMR(CDCl、δppm):5.8−5.6(m、1H)、5.5(bs、1H)、4.8−5.0(m、2H)、3.4−3.3(m、1H)、2.5−2.3(m、2H)、2.3−2.1(m、2H)、2.0−1.2(m、6H)
13C NMR(CDCl、δPPM):117.73、133.83、119.31、52.88、40.95、37.20、35.75、29.96、23.33.
GC/MS(EIモード)=153.
m.p.=97−99℃.
実施例X−3
Figure 2005508910
実施例X−2の生成物のラセミ体混合物を100% アセトニトリルで溶出するChiralpac AS 20 umカラムでキラルクロマトグラフィー分離に付した。220nMの波長を検出器に使用した。0.08g/mLのアセトニトリルの試料負荷を用いて、90%回収の分離された各異性体を>95%eeで得た。一部分のR−異性体物質をトルエンおよびヘプタンから再結晶して、R−異性体の表題生成物を白色結晶固体として生成した。R−異性体:m.p.=81 − 82℃.
実施例X−4)
Figure 2005508910
滴下用漏斗、温度計および機械的オーバーヘッド撹拌機を装備した5ツ口平底フラスコを窒素で3回排出およびパージした。実施例X−3のR−異性体の生成物ラクタム(100.0g、0.653モル)、DMAP(7.98g、65ミリモル)およびN−ジイソプロピルエチルアミン(Hunigs塩基、113.3g、0.876モル)をトルエン(350mL)に溶解し、トルエン(100mL)に溶解したジ−tert−ブチル ジカルボナート(170.2g、0.78モル)を添加した(注記:反応は、2.0当量のHunigs塩基を用いた場合により機能する)。その混合物を65℃に加熱した(注記:反応中の定常的な気体排出が観察された)。1.5時間後に、トルエン(50mL)に溶解したさらなる86.25gのジ−tert−ブチル−ジカルボナート(0.395モル)を添加した。 加熱を17時間継続し、HPLCによるIPCは75変換を示した。さらにトルエン(30mL)中の42.78gのジ−tert−ブチル ジカルボナート(0.196モル)を添加し、その茶色混合物を5.5時間加熱した。 雰囲気温度に冷却後、混合物を4M HCl(215mL)で処理し、水層をトルエン(2×80mL)で抽出した。合わせた有機層をNaHCO(170mL)および250mLの水で洗浄した(注記:クエンチの間の内部温度は氷/水での外部冷却により制御した)。ガス放出を観察した。その有機層を蒸発させて、257.4gの茶色液体を得た。この粗製の物質を溶出剤としてトルエン/EtOAc 9/1(6L)およびトルエン/AcOEt 1/1(0.5L)を用いるSiO(950g)のプラグ濾過により精製して、139.5g(51%)の黄色液体の表題生成物を得た。
実施例X−5)
Figure 2005508910
実施例X−6)
Figure 2005508910
バッフルおよび6個のプレード付の気体分散軸羽が装備された2Lのステンレス製のオートクレーブに、Rh(CO)(acac)(0.248g、0.959ミリモル)、BIPHEPHOS(構造を下記に示し、米国特許第4,769,498号の実施例13に記載のごとく調製、2.265g、2.879ミリモル)、実施例X−4(N−(tert−ブトキシカルボニル)−S−7−アリルカプロラクタム(242.9g、0.959モル)およびトルエン(965g)を充填した。
Figure 2005508910
反応装置を密閉し、および100%一酸化炭素(8×515kPa)でパージした。その反応装置を100%一酸化炭素で308kPa(30 psig)まで加圧し、次いで、1:1のCO/H気体混合物を添加して、総圧力515 kPa(60 psig)を達成した。激しく機械的にかき混ぜ、その混合物を50℃まで加熱し、総圧力の約515 kPa(60 psig)を維持するように1:1 CO/H気体混合物を添加した。22時間後、その混合物を約25℃まで冷却し、その圧力を注意深く放出した。生成物混合物の真空濾過および減圧下での蒸発は、267.7gの淡黄色油状物質を与えた。H NMRによる分析は、出発物質の本質的な定量的変換と一致し、実施例V−6の対応するアルデヒド生成物は約96%選択性であった。この油状物質をさらなる精製なくして以下の実施例に用いた。
H NMR(CDCl)1.47(s、9H)、1.6−1.80(m、9H)、1.84−1.92(m、1H)、2.41−2.58(m、3H)、2.61−2.71(m、1H)、4.2(d、J=5.2Hz、1H)、9.74(s、1H).
実施例X−8)
Figure 2005508910
CHClに溶解し、0℃に冷却したN−(ベンジルオキシカルボニル)−アルファ−ホスホノグリシントリメチルエステル(901.8g、2.7モル)の試料に、CHCl中のDBU(597.7g、3.9モル)の溶液を添加した。この無色透明の反応混合物を0℃ないし6℃にて1時間撹拌した後、CHCl中のBoc−アルデヒド生成物実施例V−6(812.0g、2.9モル)の試料を−5℃ないし−1℃にて滴下した。反応、仕上げおよび精製を実施例V−7に記載されるごとく完了して、少量のCHClを含有する1550gの実施例V−7の表題生成物を得た。
実施例X−9)
実施例V−7の生成物(100g、0.20モル)のMeOH溶液(1L)に、3gのRR−Rh−DIPAMP触媒を添加した。その水素添加をParr装置中で25℃にて1.5時間行った。その反応混合物はセライトを通して濾過した後、濃縮して、粗製の実施例X−9の表題化合物(100g)を茶色油状物質として得た。
H NMR(CDCl、ppm):1.35(m、4H)、1.5(s、9H)、1.6−1.9(m、10H)、2.5−2.8(m、2H)、3.75(s、3H)、4.25(m、1H)、4.45(m、1H)、5.1(m、2H)、5.65(d、1H)、7.35(m、5H).
実施例X−10)
Figure 2005508910
200mL氷酢酸中の実施例V−8(100g)の生成物の溶液に、ジオキサン中の25mL 4N HClを添加した。その反応混合物を25℃にて20分間撹拌した後、全ての溶媒を40℃の減圧下で除去して、105gの赤茶色油状物質を得た。この油状の生成物を500mLの水で処理し、2×300mLのジクロロメタンで抽出した。合わせた有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(100mL)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、全ての溶媒を除去して、99.9gの表題の生成物を赤茶色油状物質として得た。
H NMR(CDCl、ppm):1.25−2.0(m、14H)、2.45(t、2H)、3.25(m、1H)、3.7(s、3H)、4.35(m、1H)、5.1(s、2H)、5.5(d、1H)、6.45(bs、1H)、7.35(m、5H). ee=キラルHPLCにより測定された95%.
実施例X−11)
Figure 2005508910
アルゴンでパージした600mLジクロロメタン中の実施例X−10の生成物の30.0g(0.077モル)の試料に、15.7g(0.082モル)のテトラフルオロホウ酸トリエチルオキソニウムを添加した。この混合物を25℃にて1時間撹拌した後、300mLの飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を添加した。ジクロロメタン層を分離し、300mLの50%NaCl水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、セライトを通して濾過し、25℃にて濃縮して、透明の黄色油状物質、31.2g(約97%)の表題生成物を得た。
元素分析 C2334として計算値:C、60.01;H、8.19;N、6.69. C2334+0.5 HOとして実測値:C、64.66;H、8.24;N、6.59.
H NMR(CDCl、ppm):1.25(t、3H)、1.28−1.75(m、12H)、1.8−1.98(m、2H)、2.2−2.3(m、1H)、2.4−2.5(m、1H)、3.1(m、1H)、3.78(s、3H)、3.9−4.0(m、2H)、4.35(m、1H)、5.1(s、2H)、5.25(d、1H)、7.35(m、5H).
13C NMR(CDCl、ppm):14.27、23.36、25.21、25.53、26.09、30.22、32.15、32.73、33.90、39.14、52.21、53.89、58.04、60.33、66.89、128.11、128.35、128.48、136.29、155.86、166.30、173.14、177.69.
IR(Neat、極大、cm−1):3295、2920、1739、1680.
UV,257nm、abs 0.015.
[ ]25=365nmにて+39.8(CHCl).
実施例X−12)
Figure 2005508910
500mLメタノール中の4.2g(0.078モル)の塩化アンモニウムに、31.2gの実施例X−11の表題物質を添加した。反応物を65℃にて5時間還流した後、全ての溶媒を減圧下で除去して、29g(92%)の粗生成物を泡状の粘性の塊として得た。この物質をカラムクロマトグラフィーにより精製して、23g(70%)の表題生成物を得た。
元素分析 C2131.1HClとして計算値)C、59.28;H、7.57;N、9.89;Cl、8.39. C2131+1HCl+1HOとして実測値):C、56.73;H、7.74;N、9.40;Cl、8.06.
IR(Neat、最大cm−1):3136、30348、2935、1716、1669.
H NMR(CDCl、ppm):1.3−2.05(m、13H)、2.5(t、1H)、2.98(m、1H)、3.4(bs、1H)、3.75(s、3H)、4.35(m、1H)、5.1(s、2H)、5.5(d、1H)、7.35(m、5H)、8.75(s、1H)、9.0(s、1H)、9.5(s、1H).
13C NMR(CDCl、ppm):23.25、25.01、25.34、29.01、31.88、32.26、33.89、35.06、52.33、53.73、56.20、66.89、127.95、128.06、128.45、136.27、155.93、172.27、172.80.
UV、257nm、abs 0.009.
質量(ESI):M/Z、390.
[ ]25=365nmにて−42.8°(MeOH).
ee=キラルHPLCにより測定された96%.
実施例X)
500mL 2N HCl中の実施例X−12(23g)の表題生成物を5時間還流した。次いで、全ての溶媒を真空中で除去し、水に再溶解した残渣を2×300mLのCHClで洗浄した。次いで、水溶液を真空中で濃縮して、17g(100%)の淡褐色の吸湿性固体の表題生成物を得た。
元素分析 C1223・2HClとして計算値:C、45.86;H、8.02;N、13.37;Cl 22.56. C1223+2.1HCl+0.7HOとして実測値:C、43.94;H、8.65;N、12.52;Cl、22.23.
IR(Neat、極大、cm−1):2936、1742、1669.
H NMR(CDOD、ppm):1.3−2.1(m、16H)、2.6(dd、1H)、2.8(t、1H)、3.65(m、1H)、4.0(t、1H)、7.85(s、1H)、8.4(s、1H)、8.95(s、1H).
13C NMR(CDOD、ppm):24.49、25.67、26.33、29.71、31.26、32.45、35.04、35.87、53.73、57.21、171.77、173.96.
UV、209nm、abs 0.343.
質量(M+1)=242.
[ ]25=365nmにて+60.0(MeOH).
ee==210nmでのCEにより測定された92%.
実施例Y
(R,2S)− −アミノヘキサヒドロ−7−イミノ−1H−アゼピン−2−ヘキサン酸、三水和物 塩酸塩
Figure 2005508910
実施例Y−1)
Figure 2005508910
塩化メチレンおよびメタノール(75/45mL)中の実施例X−3(3.0g、0.015モル)の溶液をドライアイス浴中で−78℃まで冷却した。反応物を撹拌し、オゾンを3mL/分の流速にて溶液を通して通気した。その溶液が不変の藍色に留まった場合、オゾンを除去し、反応物を窒素でパージした。その冷却溶液に水素化ホウ素ナトリウム(2.14g、.061モル)を非常にゆっくりと添加して、一時気体の発生を最小化した。その反応物に氷酢酸を添加して、そのpHを3とした。次いで、その反応物を飽和炭酸水素ナトリウムで中和した。次いで、その有機物を3×50mLのブラインで洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、減圧下で除去した。その青白い油状物質をシリカ(15g)のプラグを通して、そのアルコール 5.15g、0.026モル(64%)を得た。C14.
H NMR(CDCl、ppm)1.18−2.15(m、8H)、3.59(m、2H)、4.39(m、1H).
13C NMR(CDCl、ppm)24.45、25.71、26.47、32.56、34.67、51.16、58.85、160.66、160.89.
実施例Y−2)
Figure 2005508910
氷浴中の0℃の塩化メチレン(100mL)中の実施例Y−1(5.15g、0.026モル)の溶液に、四臭化炭素(10.78g、0.033モル)を添加した。その溶液を氷浴中で冷却した。次いで、トリフェニルホスフィン(10.23g、0.39モル)を、温度上昇が3℃を超えないように何回かに分け添加した。反応物を2時間撹拌し、溶媒を真空中で除去した。その組成物をフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、87%の収率にてそのブロミド(5.9g、0.023モル)を得た。
元素分析 C1016として計算値:C、41.40;H、5.02;N、10.73;Br、30.60.
実測値:C、41.59;H、5.07;N、10.60、Br、30.86.
H NMR(CDCl、ppm)1.50−2.60(m、9H)、2.99(dd、1H)、3.35(m、2H)、4.41(m、1H).
13C NMR(CDCl、ppm)23.89、25.33、26.04、28.06、31.59、35.05、52.79、159.3、160.2.
実施例Y−3)
Figure 2005508910
トルエン(25mL)中の実施例Y−2(5.71g、0.026モル)の溶液にトリフェニルホスフィン(7.17g、0.027モル)を添加した。反応物を油浴中で16時間還流した。冷却後、トルエンをガラス状固体からデカントした。その固体をジエチルエーテルで一晩トリチュレートして、90%収率にてその臭化ホスホニウム(10.21g、0.020モル)を得た。
H NMR(CDCl、ppm):1.50−2.9(m、11H)、3.58(m、1H)、4.16(m、1H)、4.41(m、1H)、7.6−8.0(m、15H).
13C NMR(CDCl、ppm):24.43、24.97、25.50、55.08、55.27、116.9、118.1、130.4、130.6、133.5、135.1、135.2、159.4、160.
31P NMR(CDCl、ppm)26.0.
実施例Y−4)
Figure 2005508910
1Lの丸底フラスコにエタノール(500mL)中のN−ベンジルオキシカルボニル−D−ホモセリン ラクトン(97g、0.442モル)を添加した。その反応物に水酸化ナトリウムの溶液(1M、50mL)を添加した。その反応を出発物質が消費されるまで 12時間薄層クロマトグラフィーによりモニターした。トルエン(60mL)を添加し、次いで溶媒を真空中で除去した。その残渣をさらなる精製なくして用いた。
実施例Y−5)
Figure 2005508910
実施例Y−4からの残渣を1Lの丸底フラスコ中のDMFに懸濁させた、その懸濁液に、ベンジルブロミド(76.9g、0.45モル、53.5mL)を添加し、その混合物を1時間撹拌した。試料をクエンチし、出発物質の消費を示し、ラクトン再形成がないことをために質量分析により分析した。その反応物に1Lの酢酸エチルおよび500mLのブラインを添加した。その水層を500mLの酢酸エチルでさらに2回洗浄した。有機層を合わせ、MgSOで乾燥させ、濃縮した。シリカゲルのクロマトグラフィーは、N−ベンジルオキシカルボニル−S−ホモセリンベンジルエステル(80g)を白色固体として供した。
実施例Y−6)
Figure 2005508910
2Lの丸底フラスコにCHCl(600mL)に懸濁したクロロクロム酸ピリジニウム (187g、0.867モル)およびシリカゲル(197g)を添加した。そのスラリーに、CHCl(600mL)中の実施例Y−5の生成物(80g、0.233モル)の溶液を添加した。その混合物を4時間撹拌した。薄層クロマトグラフィーは、出発物質が消費されたことを示した。その反応物に1Lのジエチルエーテルを添加した。次いで、その溶液をセライトのパッドに続いて、シリカゲルのパッドを介して濾過した。溶媒を真空中で除去し、得られた油状物質をシリカゲルのクロマトグラフィーに付して、38% 総収率にてアルデヒド(58.8g)を得た。
MH 342.5、MH+NH 359.5.
H NMR(CDCl、ppm)3.15(q、2H)、4.12(m、1H)、5.15(s、2H)、5.20(s、2H)、7.31(m、10H)、9.72(s、1H).
実施例Y−7)
Figure 2005508910
3Lの三ツ口フラスコに、THF(1L)中で真空下Pで乾燥させた実施例Y−3のホスホニウム塩(56.86g、0.11モル)を添加した。スラリーを、ドライアイス浴中で−78℃まで冷却した。温度が−72℃を超えて上がらないように、冷却したスラリーに、KHMDS(220mL、0.22モル)を滴下した。反応物を−78℃にて20分間撹拌し、実施例Y−6からのアルデヒド(15.9g、0.047モル)をTHF(50mL)中に45分間にわたり滴下した。反応物を−77℃にて30分間撹拌し、次いで、−50に1時間温めた後、それを室温まで4時間にわたり温めた。その反応物に酢酸エチル(200mL)および飽和塩化アンモニウムを添加した。その有機物を集め、MgSOで乾燥し、真空中で濃縮した。粗製の油状物質をシリカのクロマトグラフィーに付して、81%収率で、オレフィン化合物(45.1g)を淡黄色粘性油状物質として得た。
H NMR(CDCl、ppm)1.4−2.6(m、.10H)、2.92(d、1H)、4.17(m、1H)、4.38(m、1H)、5.05(q、2H)、5.40(m、2H)、7.3(m、10H).
13C NMR(CDCl、ppm)29.49、29.64、31.32、39.60、49.56、53.98、61.01、65.25、124.14、127.81、128.20、128.55、128.79、129.30、130.96、135.68、137.31、152.59、157.57、171.61.
実施例Y)
20mLのバイアルに、ジオキサン(50mL)および4N HCl水溶液(250mL)中の生成物実施例Y−7(19.77g、0.039モル)を添加した。この溶液に、水素添加フラスコ中の触媒量の炭素上10%Pdを添加した。そのフラスコをH(50 psi)にて5時間加圧した。反応を質量分析によりおよび出発物質が消費されたことをモニターした。その溶液をセライトのパッドを通して濾過し、水で洗浄した。溶媒を凍結乾燥により除去して、81%の収率にて表題化合物(7.52g)を得た。
MH 242.2、MH+NH 259.2.
H NMR(CDODppm)1.2−2.0(m、15H)、2.42(d、1H)、2.65(dd、1H)、3.49(m、1H)、3.98(t、1H)、7.26(S)、8.05(S)、8.35(S).
13C NMR(CDCl、ppm)24.43、25.58、26.00、26.10、32.75、33.45、35.31、53.76、54.55、157.27、175.13.
実施例Z (S,2S)−−アミノヘキサヒドロ−7−イミノ−1H−アゼピン−2−ヘキサン酸、三水和物 塩酸塩
Figure 2005508910
実施例Z−1)
Figure 2005508910
1Lの三ツ口フラスコにをTHF(200mL)中の実施例Y−3からのホスホニウム塩(21.21g、0.041モル)を添加した。そのスラリーをドライアイス浴中で−78℃まで冷却した。内部温度が−72℃を超えて上がらないように、その冷却スラリーにKHMDS(88mL、0.044モル)を滴下した。反応物を−78℃にて20分間に続いて、−45℃にて1時間撹拌した。次いで、その温度を−78℃まで下げ、そのアルデヒド(15.9g、0.047モル)(N−ベンジルオキシカルボニル−L−ホモセリン ラクトンを用いて実施例Y(4−6)のごとく調製)を、THF(50mL)中に45分間にわたり滴下した。反応物を−77℃にて30分間撹拌し、次いで、−50℃に30分間温め、次いで、室温まで4時間温めた。その反応物に酢酸エチル(100mL)および飽和塩化アンモニウムを添加した。有機物を集め、MgSOで乾燥させ、真空中で濃縮した。その粗製の油状物質をシリカのクロマトグラフィーで精製して、そのオレフィン化合物(9.0g)を45%収率にて淡黄色粘性油状物質として得た。
H NMR(CDCl、ppm)1.4−2.6(m、10H)、2.92(d、1H)、4.17(m、1H)、4.38(m、1H)、5.05(q、2H)、5.40(m、2H)、7.3(m、10H).
13C NMR(CDCl、ppm)29.49、29.64、31.32、39.60、49.56、53.98、61.01、65.25、124.14、127.81、128.20、128.55、128.79、129.30、130.96、135.68、137.31、152.59、157.57、171.71.
実施例Z)
20mLのバイアルに、ジオキサン(5mL)および4N HCl水溶液(16mL)中の実施例Z−1からの生成物を添加した。この溶液に、水素添加フラスコ中の触媒量の炭素上の10% Pdを添加した。そのフラスコをH(50 psi)で5時間加圧した。反応物を質量分析により出発物質は消費されるまでモニターした。その溶液をセライトのパッドを通して濾過し、水で洗浄した。その溶媒を凍結乾燥により除去して、表題化合物(98.7mg)を79.4%収率にて得た。
MH 242.2、MH+NH 259.2.
H NMR(CDOD、ppm)1.2−2.0(m、15H)、2.42(d、1H)、2.6(dd、1H)、3.49(m、1H)、3.98(t、1H).
13C NMR(CDCl、ppm)24.43、25.58、26.00、26.10、32.75、33.45、35.31、53.76、54.55、157.27、175.13.
実施例AA
(2S,4Z)−2−アミノ−6−[(2R)−ヘキサヒドロ−7−イミノ−1H−アゼピン−2−イル]−4−ヘキセン酸
Figure 2005508910
実施例AA−1) (2S,4Z)−6−[(2R)−ヘキサヒドロ−7−イミノ−1H−アゼピン−2−イル]−2−[[(フェニルメトキシ)カルボニル]アミノ−4−ヘキセン酸、フェニルメチルエステル
Figure 2005508910
50mLのフラスコに、メタノール(25mL)中の実施例Z−1の試料(1.5g、2.97ミリモル)を添加した。次いで、60%溶液の氷酢酸(16mL)をその反応混合物に添加した。沈殿を観察した。さらに、メタノールを添加して、固体を溶解した(1mL)。次いで、その反応物に亜鉛末(0.200g)を添加した。反応物を4時間音波処理し、その間、温度を37℃に維持した。反応物を、出発物質が消費され、生成物に対応する塊が観察されるまでTLCおよびMSによりモニターした。その溶液を亜鉛からデカントし、30%溶液のアセトニトリル/水(100mL)をその濾液に添加した。反応物をWaters Preparatory HPLC[30分間の20%から70%のアセトニトリルの勾配]で2回の試行にて52%アセトニトリル/水で精製した。得られた生成物の凍結乾燥は、実施例AA−1の表題化合物(1.01g)を73%収率にて白色固体として与えた。
MH 464.4, MHNa 486.4.
H NMR(CDOD、ppm):1.2−2.0(m、8H)、2.42(m、2H)、2.6(m、5H)、3.49(q、1H)、4.31(t、1H)、5.15(s、2H)、5.22(s、2H)、5.43(q、1H)、5.59(q、1H)、7.25(bs、10H).
13C NMR(CDCl、ppm):24.37、29.61、30.76、32.45、33.73、34.42、55.40、57.09、68.06、68.07、122.3、124.9、128.76、129.09、129.28、129.39、129.51、129.61、155.71、158.35、173.90.
実施例AA)
250mLのフラスコに、4M HCl(100mL)中の実施例AA−1の生成物(1.0g、2.2ミリモル)を添加した。反応物を一晩還流し、出発物質が消費され、生成物に対応する塊が観察されるまでMSによりモニターした。反応物をさらに仕上処理するすることなく、18%アセトニトリル/水を用いるWater's prep 逆相カラム[30分間の0%から30%アセトニトリル/水]で2回の試行にて精製した。合わせた画分の凍結乾燥は、表題化合物(0.34g)を64%収率にてクリーム色の泡状物質として与えた。
MH 240.3、MHNa 486.4.
H NMR(CDOD、ppm):1.2−2.0(m、6H)、2.35(m、2H)、2.45(dd、2H)、2.69(m、2H)、3.61(dt、1H)、3.98(t、1H)、5.59(m、1H)、5.65(m、1H).
13C NMR(CDCl、ppm):23.65、24.66、32.51、32.84、33.1、33.25、54.10、56.1、126.80、129.33、153.33、172.52.
実施例BB
(2S,4E)−2−アミノ−6−[(2R)−ヘキサヒドロ−7−イミノ−1H−アゼピン−2−イル]−4−ヘキセン酸
Figure 2005508910
実施例BB−1) (2S,4E)−2−[[(フェニルメトキシ)カルボニル]アミノ]−6−[(5R)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3−オキソ−3H,5H−[1,2,4]オキサジアゾロ[4,3−a]アゼピン−5−イル]−4−ヘキセン酸、フェニルメチルエステル
Figure 2005508910
250mLのフラスコに、シクロヘキサン(70mL)/ベンゼン(40mL)溶液中の実施例Z−1(2.0g、3.9ミリモル)およびフェニルジスルフィド(0.860g、3.9ミリモル)を添加した。窒素をその溶液を通して通気して、酸素をその系からパージした。反応物をその週末の間短波長のUVランプに曝露した。反応物を順相HPLC(酢酸エチル/ヘキサン)により評価した。71%のそのトランス異性体および29%のシス異性体を観察した。反応物を3日間のUVにさらに付し、それに際して、84%の出発物質がトランス異性体に変換され、16%の出発シス異性体が残った。クロマトグラフィーによる精製は、実施例BB−1(0.956g)を48%収率にて与えた。
MH 506.1、MH+NH 523.2.
H NMR(CDOD、ppm):1.2−2.0(m、8H)、2.42−2.6(m、6H)、2.91(dd、1H)、4.19(m、1H)、4.31(dt、1H)、5.09(s、2H)、5.11(s、2H)、5.18(dt、1H)、5.27(m、1H)、7.25(bs、10H).
実施例BB−2)
(2S,4E)−6−[(2R)−ヘキサヒドロ−7−アミノ−1H−アゼピン−2−イル]−2−[[(フェニルメトキシ)カルボニル]アミノ]4−ヘキセン酸、フェニルメチルエステル、一塩酸塩
Figure 2005508910
MeOH(80mL)中の実施例BB−1の生成物(0.956g、1.9ミリモル)の試料を、Zn末(1.5g)および60% HOAc/HO(40mL)で実施例AA−1の方法により脱保護した。得られた生成物を逆相クロマトグラフィーにより精製して、表題化合物(0.248g)を28%収率にて得た。
実施例BB)
実施例BB−2の生成物(0.248g、0.53ミリモル)をHCl(2mL)、HO(2mL)、CHCN(4mL)を用いる実施例AAの方法により表題化合物に変換した。その粗生成物を逆相クロマトグラフィーにより精製して、実施例BB(0.073g)を57%収率にて得た。
MH 240.3、MHNa 486.4.
H NMR(CDOD、ppm)1.2−2.0(m、6H)、2.35(t、2H)、2.55−2.82(m、4H)、3.68(dt、1H)、4.05(t、1H)、5.65(m、2H).
実施例CC
(E)−2−アミノ−2−メチル−6−[(1−イミノエチル)アミノ]−4−ヘキセン酸、二塩酸塩
Figure 2005508910
実施例CC−1)
Figure 2005508910
DL−アラニンエチルエステル 塩酸塩(5g、32.5ミリモル)をトルエン(50mL)に懸濁させた。トリエチルアミン(4.5mL、32.5ミリモル)に続いて、無水フタル酸(4.8g、32.5mL)を添加した。反応物のフラスコにDean−Starkトラップおよび還流冷却器を装備させ、その混合物を一晩加熱還流した。約10mLのトルエン/水 を集めた。その反応混合物を室温まで冷却し、NHClおよびEtOAcで希釈した。その層を分離し、水層をEtOAc(3×)で抽出した。その酢酸エチル抽出物をブラインで洗浄し、MgSOで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮して、表題のフタリル−保護アミノエステルを白色結晶性固体としてほぼ定量的な収量にて得た。
H NMR(400MHz、CDCl、ppm):1.2(t、3H)、1.6(d、3H)、4.2(m、2H)、4.9(q、1H)、7.7(m、2H)、7.9(m、2H)
実施例CC−2)
Figure 2005508910
カリウムフタルイミド(18.5g、0.1モル)を1,4−ブテン塩酸塩(25g、0.2モル)を含有する250mLの丸底フラスコに添加した。その反応混合物を150℃まで1.5時間加熱した。その混合物を室温まで冷却し、ブラインおよびEtOの間に分配させた。その有機層をMgSOで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。その残渣を熱エタノールから再結晶して、表題の1−クロロ−4−フタルイミドブテン(8.9g、39%)をオレンジ色結晶として得た。
HRMS C1210ClNOとして計算値:m/z=236.0478[M+H].実測値:236.0449
H NMR(300MHz、CDCl、ppm.4.1(d、2H)、4.3(d、2H)、5.9(m、2H)、7.7(m、2H)、7.9(m、2H)
実施例CC−3)
Figure 2005508910
実施例CC−2の生成物の試料(2.3g、9.8ミリモル)をアセトン(50mL)に溶解した。NaI(3.2g、21ミリモル)を添加し、その混合物を一晩還流した。室温まで冷却した後、EtOを添加し、その混合物を順次、チオ硫酸ナトリウムおよびブラインで洗浄した。その有機層をMgSOで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮して、表題化のヨウ化物(2.8g、87.5%)を淡黄色固体として得、それをさらに精製することなく用いた。
H NMR(400MHz、CDCl、ppm):3.8(d、2H)、4.2(d、2H)、5.7(m、1H)、6.0(m、1H)、7.7(m、2H)、7.9(m、2H)
質量(M+1)=328
実施例CC−4)
Figure 2005508910
THF(50mL)中のKHMDS(2.6g、13.3ミリモル)の溶液を−78℃まで冷却した。THF(15mL)中の実施例CC−1の生成物(2.2g、8.87ミリモル)の溶液を添加し、その直後に、1,3−ジメチル−3,4,5,6−テトラヒドロ−2(1H)−ピリミジノン(DMPU、1.0mL、8.87mL)を添加した。その溶液を−78℃にて40分間撹拌した後、THF(15mL)中の実施例CC−3の生成物(2.9g、8 87ミリモル)の溶液を添加した。そのフラスコを冷却浴から取出し、室温にて3時間撹拌した。その反応混合物をNaHCO水溶液およびEtOAc間に分配させた。有機抽出物をブラインで洗浄し、MgSOで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮して、所望のビス−フタリル保護アミノエステルを黄色固体として得た。この残渣をシリカゲルのクロマトグラフィー(1:1 ヘキサン:EtOAc)に付し、1.4g(35%)の表題物質を白色固体として得た。
H NMR(300MHz、CDCl、ppm 1.2(t、3H)、1.6(d、3H)、2.8(dd、1H)、3.1(DD,1H)、4.2(m、4H)、5.6(m、1H)、5.8(m、1H)、7.6(m、4H)、7.7(m、2H)、7.9(m、2H)
質量(M+H)=447
実施例CC−5)
Figure 2005508910
実施例CC−4の生成物(0.78g、1.76ミリモル)をギ酸(10mL、95%)およびHCl(20mL、濃HCl)の混合物に溶解し、3日間還流した。その反応混合物を0℃まで冷却し、濾過して、無水フタル酸を除去した。真空中(T<40℃)で濃縮後、表題の不飽和アルファメチルリジンを白色固体として得(0.38g、95%)、それをさらなる精製なくして用いた。
H NMR(300MHz、DO、ppm):1.4(s、3H)、2.4(DD,1H)、2.6(DD,1H)、3.5(d、2H)、5.7(m、2H)
質量(M+H)=317
実施例CC)
実施例CC−5の生成物(0.2g、0.86ミリモル)をHO(8mL)に溶解し、2.5N NaOHでpH9とした。エチルアセトイミダート−HCl(0.42g、3.4ミリモル)を1時間にわたり4回に分けて添加した。1時間後、混合物を10%HClでpH4まで酸性化し、真空中で濃縮した。次いで、その残渣を水で洗浄したDOWEX50WX4−200カラム(H型、0.5N NHOH溶出剤)を通過させた。その残渣を真空中で濃縮し、10%HClでpH4まで酸性化し、濃縮して、表題生成物(17mg、6%)を油状物質として得た。
HRMS C1221NOとして計算値:m/z=200.1399[M+H].実測値:200.1417
H NMR(400MHz,DO,.ppm):1.4(s、3H)、2.1(s、3H)、2.5(dd、1H)、2.6(dd、1H)、3.8(d、2H)、5.6(m、2H)
実施例DD
(R,E)−2−アミノ−2−メチル−6−[(1−イミノエチル)アミノ]−4−ヘキセン酸、二塩酸塩
Figure 2005508910
実施例DD−1)
Figure 2005508910
(2S,4S)−3−ベンゾイル−2−(tert−ブチル)−4−メチル−1,3−オキサゾリジン−5−オンをSeebachの手法に従い調製した。Seebach、D.;Fadel、A. Helvetica Chimica Acta 1985,68、1243.
実施例DD−2)
Figure 2005508910
KHMDS(0.65g、3.24ミリモル)、DMPU(0.33mL、2.7ミリモル)およびTHF(40mL)の溶液を−78℃まで冷却した。THF(10mL)中の(2S,4S)−3−ベンゾイル−2−(tert−ブチル)−4−メチル−1,3−オキサゾリジン−5−オン(実施例DD−1)(0.70g、2.7ミリモル)の溶液を滴下した。45分後、THF(10mL)中の実施例CC−3の生成物(0.88g、2.7ミリモル)の溶液を添加した。その反応混合物を室温にて2時間撹拌し、飽和NaHCO水溶液でクエンチした。その層を分離し、水層をEtOAcで抽出した。有機層を合わせ、ブラインで洗浄し、MgSOで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。得られた黄色油状物質 をシリカゲルのクロマトグラフィー(9:1、次いで4:1 ヘキサン/酢酸エチル)に付して、表題の保護された不飽和アルファメチルD−リジン(0.26g、20%)を無色油状物質として得た。
HRMS C2728として計算値:m/z=461.2076[M+H].実測値:461.2033
H NMR(400MHz、CDCl,.ppm.0.9(s、9H)、1.5(s、3H)、4.3(m、2H)、5.5(m、2H)、5.6(m、2H)、6.1(m、1H)、7.5(m、5H)、7.7(m、2H)、7.9(m、2H)
実施例DD−3)
Figure 2005508910
実施例DD−2の生成物(0.255mg、0.55ミリモル)を6N HCl(6mL)およびギ酸(6mL)に溶解し、24時間加熱還流した。その反応混合物を室温まで冷却し、真空中で濃縮した。その残渣を水に懸濁させ、CHClで洗浄した。その水層を濃縮し、水で洗浄したDOWEX50WX4−200カラム(H型、0.5N NHOH溶出剤)を通過させた。その残渣を真空中で濃縮し、10%HClでpH4に酸性化し、濃縮して、表題の不飽和D−リジン(71mg、55%)を油状物質として得、それをさらなる精製なくして用いた。
H NMR(400MHz、DO、ppm.1.4(s、3H)、2.5(DD,1H)、2.6(dd、1H)、3.4(d、2H)、5.6(m、2H)、5.7(m、2H)
実施例DD)
実施例DD−3の生成物(13mg、0.056ミリモル)をHO(5mL)に溶解し、2.5N NaOHでpH9とした。エチルアセトイミダート−HCl(27mg、0.2ミリモル)を2時間にわたり4回に分け添加した。2時間後、その混合物を10%HClでpH4まで酸性化し、真空中で濃縮した。その残渣を水で洗浄したDOWEX50WX4−200カラム(H型、0.5N NHOH溶出剤)を通過させた。その残渣を真空中で濃縮し、10%HClでpH4に酸性化し、濃縮して、表題の生成物(45mg)を油状物質として得た。
HRMS C17として計算値:m/z=200.1399[M+H].実測値:200.1386
H NMR(400MHz、DO、ppm):1.4(s、3H)、2.1(s、3H)、2.5(dd、1H)、2.6(DD,1H)、3.8(d、2H)、5.6(m、2H)
実施例E
(S,E)−2−アミノ−2−メチル−6−[(1−イミノエチル)アミノ]−4−ヘキセン酸、二塩酸塩
Figure 2005508910
実施例EE−1)
Figure 2005508910
(2R,4R)−3−ベンゾイル−2−(tert−ブチル)−4−メチル−1,3−オキサゾリジン−5−オンをSeebachの手法に従い調製した。Seebach、D.;Fadel、A. Helvetica Chimica Acta 1985、68、1243.
実施例EE−2)
Figure 2005508910
THF(50mL)中の実施例EE−1の(2R,4R)−3−ベンゾイル−2−(tert−ブチル)−4−メチル−1,3−オキサゾリジン−5−オン生成物(2.0g、7.6ミリモル)の溶液を−78℃まで冷却した。THF(25mL)中のKHMDS(0.65g、3.24ミリモル)の−78℃の溶液を滴下した。30分後、THF(25mL)中の実施例CC−3の生成物(2.8g、8.6ミリモル)の溶液を添加した。その反応混合物を室温にて1時間撹拌し、飽和NaHCO水溶液でクエンチした。その層を分離し、水層をEtOAcで抽出した。有機層を合わせ、ブラインで洗浄し、MgSOで乾燥し、濾過し、真空中で濃縮した。得られたオレンジ色油状物質をシリカゲルのクロマトグラフィー(9:1、次いで4:1ヘキサン/酢酸エチル)に付して、保護された表題の不飽和アルファメチルL−リジン(0.5g、15%)を白色固体として得た。
HRMS C2728として計算値:m/z=461.2076[M+H].実測値:461.2043
H NMR(400MHz、CDCl,.ppm):0.9(s、9H)、1.5(s、3H)、4.3(m、2H)、5.5(m、2H)、5.6(m、2H)、6.1(m、1H)、7.5(m、5H)、7.7(m、2H)、7.9(m、2H)
実施例EE−3)
Figure 2005508910
実施例EE−2の生成物(0.5g、1ミリモル)を12N HCl(10mL)およびギ酸(5mL)に溶解し、この混合物を12時間加熱還流した。その反応混合物を3時間冷凍庫で冷却し、固体を濾過により除去した。その残渣をCHClおよびEtOAcで洗浄した。水層を真空中で濃縮し、表題の不飽和のアルファメチルL−リジン(0.26g、99%)を油状物質として得、それをさらなる精製なくして用いた。
H NMR(300MHz,DO、ppm):1.4(s、3H)、2.5(dd、1H)、2.6(dd、1H)、3.4(d、2H)、5.7(m、2H)
実施例EE)
実施例EE−3の生成物(0.13g、0.56ミリモル)をHO(1mL)に溶解し、た2.5N NaOHでpH9とした。エチルアセトイミダート−HCl(0.28g、2.2ミリモル)を1時間にわたり4回に分けて添加した。1時間後、その混合物を10%HClでpH4まで酸性化し、真空中で濃縮した。その残渣を水で洗浄したDOWEX50WX4−200カラム(0.5N NHOH 溶出剤)を通過させた。残渣を真空中で濃縮し、10%HClでpH4まで酸性化し、濃縮して、表題生成物(40mg)を油状物質として得た。
HRMS C17として計算値:m/z=222.1218[M+Na].実測値:222.1213
H NMR(300MHz、DO、ppm):1.4(s、3H)、2.1(s、3H)、2.4(DD,1H)、2.6(dd、1H)、3.8(d、2H)、5.6(m、2H)
実施例FF 2−アミノ−2−メチル−6−[(1−イミノエチル)アミノ]−4−ヘキシン酸、二塩酸塩
Figure 2005508910
実施例FF−1)
Figure 2005508910
N−boc−1−アミノ−4−クロロブト−2−インをTetrahedron Lett.21,4263(1980)に記載された手順に従い調製した。
実施例FF−2)
Figure 2005508910
メチル N−(ジフェニルメチレン)−L−アラニナートをJ.Org.Chem.、47、2663(1982)に記載された手法に従い調製した。
実施例FF−3)
Figure 2005508910
乾燥THF(1000mL)をアルゴンでパージしたフラスコに入れ、鉱油(9.04g、0.227モル)に分散させた60% NaHを添加した。この混合物に、実施例FF−2の生成物(30.7g、0.114モル)を添加した。次いで、その反応混合物を10℃〜15℃にて30分間撹拌した。ヨウ化カリウム(4g)およびヨウ素(2g)を添加し、直ちに、実施例FF−2の生成物(23g、200mL THF中の0.113モル)を30分間添加した。次いで、その反応混合物を、出発物質が消失するまで55℃にて撹拌した(約2時間)。次いで、その反応混合物を室温まで冷却し、溶媒を蒸発させた。酢酸エチル(500mL)を添加し、その混合物を注意深く2×200mLの脱イオン水で洗浄した。その有機層を無水MgSOで乾燥させ、濾過し、蒸発させて、44gの粗生成物を得た。20%ヘキサン中の酢酸エチルを用いるクロマトグラフィーによる精製は、表題の保護された不飽和アルファ−メチルリジン(28g、57%)を与えた。
元素分析、C2630および0.5酢酸エチル:C、70.42;H、7.14;N、5.91.実測値:C、70.95;H、7.73;N、6.09
IR(Neat、極大、cm−1):2981,1714、1631
H NMR(CDCl、ppm):1.28(s、9H)、1.4(s、3H)、2.65−2.76(m、2H)、3.15(s、3H)、3.7(bs、2H)、4.6(bs、1H)、6.95−7.4(m、10H)
13C NMR(CDCl、ppm):24.29、28.33、28.39、33.24、51.60、53.55、127.79、127.97、128.26、128.36、128.43、128.54、128.66、130.05、130.22、132.39
質量(M+1)=435
DSC純度:261.95℃
実施例FF−4)
Figure 2005508910
実施例FF−3の生成物(16g、0.0368モル)を1N HCl(300mL)に溶解し、25℃にて2時間撹拌した。その反応混合物をエーテル(2×150mL)で洗浄し、水層を分離し、チャコールで脱色した。濃縮は、約9g(100%収率)の脱保護した不飽和のアルファメチルリジンエステルFF−4を白色泡状物質の固体として得た。
元素分析 2.26 HClおよび1.19 HOを含むC14として計算値:C、35.06;H、6.86;N、10.22;Cl、29.24.実測値:C、35.31;H、7.38;N、10.70;Cl、29.77
H NMR(DO、ppm):1.56(s、3H)、2.8−3.0(2dt、2H)、3.75(s、2H)、3.79(s、3H)
13C NMR(DO、ppm):23.89、29.81、32.05、57.08、61.90、79.57、82.43、173.92
質量(M+1)=171
DSC純度:114.22℃
UV=206nm、abs 0.013
メタノールにおける[a]25=0、365nmにて
実施例FF−5)
Figure 2005508910
実施例FF−4の生成物(2.43g、0.01モル)を脱イオン水(25mL)に溶解した。脱イオン水(25mL)中のNaOH(400mg、0.01モル)の溶液を25℃にて添加し、pHを約7.95とし、撹拌をさらに10分間続けた。エチルアセトイミダート塩酸塩(988mg、0.008モル)を反応混合物に添加し、同時に、1N NaOHを添加することによりpHを約8.5に調整した。その反応混合物をpH8ないし8.5にて撹拌し、続いて、アセトイミダートを添加した。1N HClを反応混合物(pH4.1)に添加した。溶媒を50℃にて蒸発させて、黄色の粗製の吸湿性残渣(4g、> 100%収率)を得た。精製は、0.1%AcOH/CHCN/HOを用いるGilsonクロマトグラフィーシステムで行った。
元素分析 2.25 HClおよび1.7 HOを含むC1017として計算値:C、37.08;H、7.05;N、12.97;Cl、24.63.実測値:C、37.01;H、6.79;N、12.76;Cl、24.87
IR(Neat、極大、cm−1):2953、2569、1747、1681、1631
H NMR(DO、ppm):1.52(s、3H)、2.12(s、3H)、2.74−2.96(2 dt、2H)、3.75(s、3H)、3.95(t、2H)
13C NMR(DO、ppm):23.89、29.81、32.05、57.08、61.90、79.57、82.43、173.92
質量(M+1)=212
実施例FF)
実施例FF−5の生成物(100mg、0.0005モル)を8N HCl(20mL)に溶解し、10時間還流温度で撹拌した。その反応混合物を室温まで冷却し、HCl水溶液をrotavapで蒸発させた。その残渣を脱イオン水(10mL)および水に溶解し、真空下で再濃縮して、黄色のガラス状の固体としてほぼ定量的収量にて表題生成物(88mg)を得た。
元素分析 2.4 HClおよび1.8HOを含むC15として計算値:C、34.08;H、6.67;N、13.25;Cl、26.83.実測値:C、34.32;H、6.75;N、13.63;Cl、26.47
IR(Neat,極大、cm−1):1738、1677、1628、1587
H NMR(DO、ppm):1.6(s、3H)、2.24(s、3H)、2.8−3.0(2dt、2H)、4.1(s、2H)
13C NMR(DO、ppm):21.22、24.10、29.88、34.58、80.04、80.99、128.39、168.07、176.13
質量(M+1)=198
実施例GG
Figure 2005508910
(2R/S,4Z)−2−アミノ−2−メチル−7−[(1−イミノエチル)アミノ]−4−ヘプテン酸、二塩酸塩
Figure 2005508910
実施例GG−1) 5,6 ジヒドロピラン−2−オン(49.05g、0.5モル)を200mLの水に溶解した。水酸化カリウム(35g、0.625モル)を添加し、反応混合物を雰囲気温度にて5時間撹拌した。溶媒を真空中で除去し、無色のガラス状固体として得(65g、84%)、それは大部分が表題化合物のシス異性体であるとNMRにより特徴付けした。
H NMR(CDCl):2.7(m、2H)、3.6(t、2H)、5.8−5.85(m、1H)、5.9−5.97(m、1H).
Figure 2005508910
実施例GG−2) 実施例GG−1の生成物を100mLのジメチルホルムアミドに溶解した。次いで、ヨウ化メチル(52mL、0.84モル)を添加し、40℃まで発熱した。その反応混合物を室温にて10時間撹拌し、20/80の比の150mLの酢酸エチル/ジエチルエーテルおよび氷水間に分配させた。その水層を分離し、100mLのジエチルエーテルで再抽出した。有機層を合わせ、乾燥(NaSO)させ、濾過し、全ての溶媒を除去して、所望のメチルエステル生成物(40g、71%)を得た。この物質を200mLの塩化メチレンに溶解し、溶液を0℃まで冷却した。三級ブチルジメチルシリルクロリド、トリエチルアミンおよびジメチルアミノピリジンを添加した。その反応混合物をゆっくり室温まで温め、窒素下10時間撹拌した。反応物を100mLの1N重硫酸カリウム水溶液で抽出した。その有機層を2×100mLのブライン、次いで、3×150mLの水で洗浄した。その有機層を乾燥(NaSO)させ、濾過し、除去して、42g(56%)の表題物質を得た。
H NMR(CDCl):0.02(s、6H)、0.085(s、9H)、2.8−2.85(m、2H)、3.65(s、3H)、3.66−3.7(m、2H)、5.8(m、1H)、6.3(m、1H)
Figure 2005508910
実施例GG−3) 実施例GG−2からの物質を25mLのトルエンに溶解し、0℃まで冷却した。水素化ジイソブチルアルミニウム(トルエン中の1.0M、32mL、48ミリモル)を5〜10℃の間の温度を維持しつつ滴下した。その反応混合物を6および−8℃の間の温度で1.5時間撹拌した後、それを−25℃まで冷却した。この混合物に100mLの0.5N 酒石酸ナトリウムカリウムを添加した。その反応混合物を室温まで温め、1時間撹拌した。ゼラチン状の沈殿物を形成し、それを濾過した。水性物を2×100mL EtOAcで抽出した。合わせた有機層を乾燥(硫酸ナトリウム)させ、濾過し、真空中で濃縮して、表題生成物(3.45g、66%)を無色油状物質として得た。
H NMR(CDCl):0.02(s、6H)、0.085(s、9H)、2.25−2.32(m、2H)、2.6(bs、1H)、3.6(t、2H)、4.08(d、2H)、5.45−5.55(m、1H)、5.7−5.75(m、1H)
Figure 2005508910
実施例GG−4) 実施例GG−3からの生成物(8g、37ミリモル)を100mL 塩化メチレンに溶解し、この溶液を0℃まで冷却した。次いで、塩化メタンスルホニルを添加し、この混合物を5分間撹拌した。次いで、トリエチルアミンを添加した。前記の試薬を添加している間その温度を0および−10℃の間に維持した。その反応混合物を続いて室温まで温め、24時間撹拌した。次いで、それを100mLの50%炭酸水素ナトリウム水溶液で抽出した。その有機層を100mLの飽和ブライン水溶液で洗浄し、乾燥(硫酸ナトリウム)させ、濾過し、真空中で除去して、表題物質(8.2g、94%)を得た。
H NMR(CDCl):0.02(s、6H)、0.085(s、9H)、2.25−2.32(m、2H)、3.6(t、2H)、4.08(d、2H)、5.6−5.7(m、2H)
Figure 2005508910
実施例GG−5) 59mLのテトラヒドロフランに溶解したN−p−クロロフェニルイミンアラニンメチルエステル(8.85g、34ミリモル)の溶液をアルゴンでパージした。NaH(1.64g、41ミリモル)を添加し、それに際して、その溶液は明るいオレンジ色に続いて、深紅に変わった。40mLのテトラヒドロフラン中の実施例GG−4からの表題物質(8g、34ミリモル)の溶液を前記の陰イオン溶液に添加した。発熱が観察され、温度がほぼ40℃まで上昇した。その反応混合物を48および−52℃の間に2時間維持した。次いで、それを室温まで冷却し、濾過した。濾液を真空中で蒸発させて、表題物質(8.4g、50% 粗収率)を黄色油状物質として得た。
H NMR(CDCl):0.02(s、6H)、0.085(s、9H)、1.45(s、3H)、1.6(s、1H)、2.2−2.25(m、2H)、2.65(d、2H)、3.55(m、2H)、3.7(s、3H)、5.45−5.55(m、2H)、7.35−7.7(m、4H)
Figure 2005508910
実施例GG−6) 実施例GG−5からの表題物質(8.4g、18.2ミリモル)を125mL 1N塩酸で処理し、反応物を室温にて1時間撹拌した。反応混合物を2×75mLの酢酸エチルで抽出した後、水層を56℃にて真空中で除去して、4gの表題物質(100% 粗収率)を得た。
H NMR(CDOD):1.6(s、3H)、2.3−2.4(m、2H)、2.65−2.8(m、2H)、3.6−3.65(m、2H)、3.87(s、3H)、5.4−5.5(m、1H)、5.75−5.85(m、1H)
Figure 2005508910
実施例GG−7) 実施例GG−6からの表題生成物(1.9g、8.5ミリモル)を15mLジオキサンおよび8mLの水の混合物に溶解した。次いで、固体の炭酸水素カリウムを泡が発生するを避けて注意深く添加した。その反応混合物を10分間撹拌し、3級ブチルオキシカルボニル無水物を何回かに分け添加し、反応混合物を雰囲気温度にて24時間撹拌した。その反応混合物を100mLの酢酸エチルおよび50mLの水で希釈した後、それを分液漏斗に注いだ。有機層を分離し、乾燥(NaSO)させ、濾過し、除去して、表題物質(1.9g、78% 粗収率)を無色油状物質として得た。
H NMR(CDCl):1.42(s、9H)、1.55(s、3H)、2.3−2.36(m、2H)、2.58−2.65(m、2H)、3.653.7(t、2H)、3.75(s、3H)、5.42−5.5(m、1H)、5.55−5.62(m、1H)
実施例GG−8) 実施例GG−6からの表題物質のさらなる1.9gを実施例GG−7の方法により実施例GG−7の表題生成物の粗製のZ/E 混合物に変換した。この物質を20/80の比の酢酸エチル/ヘキサン中の溶媒系を用いてシリカでさらに精製して、微量のE−異性体ならびに主要なZ異性体を得た。
Figure 2005508910
実施例GG−9) 実施例GG−8からの表題のZ−異性体(1.8g、6.25ミリモル)を20mLのアセトニトリルに溶解し、この溶液を0℃まで冷却した。次いで、ピリジン(0.76g、9.4ミリモル)を添加し、固体のジブロモトリフェニルホスホラン(3.46g、8.2ミリモル)を10分間に何回かに分けて添加した。その反応混合物をアルゴン下室温にて24時間撹拌した。形成した沈殿物を濾去した。濾液を真空中で濃縮して、2.8gの油状物質を得、それを60/40の比の酢酸エチル/ヘキサンの溶媒系を用いてシリカゲルで精製した。その1.1gの表題物質(50%)をNMRにより特徴付けした。
H NMR(CDCl):1.44(s、9H)、1.55(s、3H)、2.6−2.65(m、4H)、3.35−3.4(m、2H)、3.75(s、3H)、5.4−5.45(m、1H)、5.55−5.6(m、1H)
Figure 2005508910
実施例GG−10) 実施例GG−8からの表題物質(300mg、0.86ミリモル)を25mLのジメチルホルムアミド(DMF)に溶解した。3−メチル−1,2,4−オキサジアゾリン−5−オン(130mg、0.94ミリモル)のカリウム塩を添加し、反応混合物を52℃まで加熱し、撹拌しつつそれを18時間維持した。次いで、それを室温まで冷却した後、そのDMFを60℃にて真空中で除去した。残渣を60/40ないし90/10の酢酸エチル/ヘキサンの勾配でのシリカゲルで精製して、300mg(95%)の表題物質を得た。
H NMR(CDOD):1.35(s、3H)、1.43(s、9H)、2.32(s、3H)、2.45−2.55(m、4H)、3.65−3.7(m、2H)、3.72(t、3H)、5.5−5.6(m、2H)
Figure 2005508910
実施例GG−11) 実施例GG−10の生成物(300mg)を0.05NのHCl水溶液で処理し、その溶液を30分間撹拌した。溶媒を真空中で除去して、ほぼ定量的な収量にて所望の物質を得た。
H NMR(CDOD):1.6(s、3H)、2.25(s、3H)、2.45−2.55(m、2H)、2.7−2.8(m、2H)、3.3−3.4(m、5H)、5.5−5.6(m、1H)、5.7−5.8(m、1H)
Figure 2005508910
実施例GG−12) 実施例GG−11からの表題物質(198mg、0.54ミリモル)を50mLのMeOHに溶解した。次いで、ギ酸(40mg)に続いて、炭酸カルシウム上のパラジウム(400mg)を添加した。その反応混合物を密閉試験管中で撹拌しつつ24時間65℃まで加熱した。次いで、それを室温まで冷却し、濾過した。濾液を真空中で濃縮し、残渣を逆相HPLCにより精製して、115mg(75%)の表題物質を得た。
H NMR(CDOD):1.4(s、3H)、1.95(s、3H)、2.25(s、3H)、2.4−2.52(m、4H)、3.25−3.35(m、2H)、3.75(t、3H)、5.54−5.62(m、2H)
実施例GG) 実施例GG−12からの表題物質(75mg)を15mLの2N塩酸に溶解した。その反応混合物を加熱還流し、6時間撹拌した後、それを室温まで冷却した。溶媒を真空中で除去した。残渣を25mLの水に溶解し、回転式エバポレーターで除去し、過剰な塩酸を除去した。その残渣を水に溶解し、凍結乾燥して、76mg(約100%)の表題物質を得た。
元素分析 C1019+2.2HCl+2.2 HOとして計算値:C、36.06;H、7.75;N、12.61.
実測値 C1019+2.2HCl+2.2 HOとして:C、35.91;H、7.61;N、12.31
H NMR(CDOD):1.47(s、3H)、2.32(s、3H)、2.45−2.64(m、4H)、2.58−2.65(m、2H)、3.65−3.7(t、2H)、5.55−5.65(m、2H)
実施例HH
Figure 2005508910
(2S,5E)−2−アミノ−2−メチル−6−フルオロ−7−[(1−イミノエチル)アミノ]−5−ヘプテン酸、二塩酸塩
Figure 2005508910
実施例−HH−1) 100mLのTHF中の2−フルオロホスホノ酢酸トリエチル(25.4g、105ミリモル)の冷却(−78℃)溶液に、n−ブチルリチウム(63mLの1.6M ヘキサン中の、101ミリモル)を添加した。この混合物を−78℃にて20分間撹拌し、鮮黄色溶液を生成する。次いで、120mLのTHF中の粗製の3−[(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ]プロパナール(J. Org Chem.、1994、59、1139−1148)(20.0g、105ミリモル)の溶液を10分間にわたり添加し、得られた混合物を−78℃にて1.5時間撹拌し、その時点にて薄層クロマトグラフィーによる分析(5%ヘキサン中の酢酸エチル)出発物質が残存していないことを示した。反応物を−78℃にて、飽和NHCl水溶液(150mL)でクエンチした。有機層を集め、および水層をジエチルエーテル(300mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(200mL)で洗浄し、MgSOで乾燥させ、濾過し、濃縮した。その粗製物質をヘキサン(2L)で溶出するシリカゲル(150g)のプラグを通して濾過して、14.38g(52%)の所望の(2E)−5−[[(1,1−ジメチルエチル)ジ−メチルシリル]オキシ]−2−フルオロ−2−ペンテン酸エチルエステル生成物を透明の油状物質として得た。H NMRおよび19F NMRは、その単離された生成物がほぼ、95:5のE:Z比を有することを示した。
HRMS C1326FOSiとして計算値:m/z=277.1635[M+H]、実測値:277.1645.
H NMR(CDCl)0.06(s、6H)、0.94(s、9H)、1.38(t、3H)、2.74(m、2H)、3.70(m、2H)、4.31(q、2H)、6.0(dt、ビニル、1H).
19F NMR(CDCl)−129.78(d、0.05 F、J=35Hz、5% Z−異性体)、−121.65(d、0.95 F、J=23Hz、95% E−異性体).
Figure 2005508910
実施例−HH−2) 室温の100mLのメタノール中の実施例−HH−1の溶液(6.76g、24.5ミリモル)に、固体NaBH(4.2g、220ミリモル)を3時間にわたり1.4g部分に分け添加した。3.5時間後、水(10mL)を添加した。さらなる固体NaBH(4.2g、220ミリモル)を3時間にわたり1.4g部分に分け添加した。反応物を150mLの飽和NHCl水溶液でクエンチし、ジエチルエーテル(2×250mL)で抽出した。有機層を合わせ、MgSOで乾燥させ、濾過し、濃縮した。その粗製物質の4.81gの透明の油状物質を10%ヘキサン中の酢酸エチルで溶出するシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、2.39g(42%)の所望の(2E)−5−[[(1,1−ジメチルエチル)ジメチルシリル]オキシ]−2−フルオロ−2−ペンテン−1−オール生成物を透明の油状物質として得、それは19F NMRにより約93:7のE:Z比を含有した。
HRMS C1124FOSiとして計算値:m/z=235.1530[M+H]、実測値:235.1536.
H NMR(CDCl)0.06(s、6H)、0.88(s、9H)、2.35(m、2H)、3.62(t、2H)、4.19(dd、2H)、5.2(dt、ビニル、1H).
19F NMR(CDCl)−120.0(dt、0.07F、7% Z−異性体)、−109.82(q、0.93 F、J=21Hz、93%E−異性体).
Figure 2005508910
実施例−HH−3) 60mLのTHF中の実施例−HH−2(2.25g、9.58ミリモル)、ポリマー−支持トリフェニルホスフィン(3ミリモル/g、1.86g、15ミリモル)および3−メチル−1,2,4−オキサジアゾリン−5−オン(1.25g、12.5ミリモル)の混合物にジエチルアゾジカルボキシラート(2.35mL、14.7ミリモル)を滴下した。その反応混合物を室温にて1時間撹拌し、さらに、3−メチル−1,2,4−オキサジアゾリン−5−オン(0.30g、3.0ミリモル)を添加した。30分後、その混合物はセライトを通して濾過し、濾液を濃縮した。得られた黄色油状物質をジエチルエーテル(30mL)でトリチュレートし、固体を濾過により除去した。濾液を濃縮し、ヘキサン(30mL)でトリチュレートし、濾過した。濾液を油状物質まで濃縮して、それを15%ヘキサン中の酢酸エチルで溶出するシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、1.83g(60%)の所望の4−[(2E)−5−[[(1,1−ジメチルエチル)ジメチルシリル]オキシ]−2−フルオロ−2−ペンテニル]−3−メチル−1,2,4−オキサジ−アゾール−5(4H)−オン生成物を透明の油状物質として得、それは所望の19F NMRにより所望のE−異性体だけを含有した。
HRMS C1426FNSiとして計算値:m/z=317.1697[M+H]、実測値:317.1699.
H NMR(CDCl)0.04(s、6H)、0.85(s、9H)、2.28(s、3H)、2.37(m、2H)、3.64(t、2H)、4.32(d、2H)、5.4(dt、ビニル、1H).
19F NMR(CDCl)−110.20(q、1 F、J=21Hz).
Figure 2005508910
実施例−HH−4) 酢酸(6mL)、THF(2mL)および水(2mL)の混合物中の実施例−HH−3(1.83g、5.78ミリモル)の溶液を室温にて2.5時間撹拌した。得られた溶液を真空中で油状物質まで濃縮し、それをジエチルエーテル(50mL)に溶解した。その有機層を飽和NaHCOで洗浄し、水層をジエチルエーテル(2×50mL)および酢酸エチル(2×50mL)で抽出した。合わせた有機層を乾燥(MgSO)させ、濾過し、蒸発させて、1.15g(98%)の所望の4−[(2E)−2−フルオロ−5−ヒドロキシ−2−ペンテニル]−3−メチル−1,2,4−オキサジアゾール−5(4H)−オン生成物を無色透明の油状物質として得た。
HRMS C12FNとして計算値:m/z=203.0832[M+H]、実測値:203.0822.
H NMR(CDCl)2.31(3H)、2.4(m、2H)、3.66(t、2H)、4.37(d、2H)、5.42(dt、ビニル、1H).
19F NMR(CDCl)−110.20(q、1F、J=21Hz).
Figure 2005508910
実施例−HH−5) 0℃のトリフェニルホスフィン(238mg、0.91ミリモル)およびイミダゾール(92mg)のCHCl(2mL)溶液に、固体ヨウ素(230mg、0.91ミリモル)を添加し、その混合物を5分間撹拌した。得られた黄色スラリーに、実施例−HH−4(0.15g、0.74ミリモル)のCHCl(1.5mL)溶液を添加した。そのスラリーを室温まで温め、30分間撹拌した。その反応混合物をCHCl(10mL)で希釈し、飽和NaS(5mL)およびブライン(5mL)で洗浄し、乾燥(MgSO)させ、濾過し、油状物質まで蒸発させた。その油状物質へのジエチルエーテル(10mL)の添加は白色沈殿物を与え、それを濾過により除去し、濾液を油状物質まで濃縮した。その粗製の物質をヘキサン中の30%酢酸エチルで溶出するシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、0.18g(78%)の所望の4−[(2E)−2−フルオロ−5−ヨード−2−ペンテニル]−3−メチル−1,2,4−オキサジアゾール−5(4H)−オン生成物を透明の油状物質として得、それを静置して固化させた。mp=58.1−58.6℃.
元素分析 C10FINとして計算値:C、30.79;H、3.23;N、8.98.実測値:C、30.83;H、3.11;N、8.85.
HRMS C10FINとして計算値:m/z=330.0115[M+H]、実測値:330.0104.
H NMR(CDCl)2.31(s、3H)、2.75(q、2H)、3.21(t、2H),4.31(d、2H)、5.39(dt、ビニル、1H).H).19F NMR(CDCl)−108.21(q、1F、J=21Hz).
Figure 2005508910
実施例−HH−6) 氷浴中の(3S,6R)−6−イソプロピル−3−メチル−5−フェニル−3,6−ジヒドロ−2H−1,4−オキサジン−2−オン(Syntliesis、1999、4、704−717)(1.10g、4.76ミリモル)、LiI(0.63g、4.76ミリモル)および実施例−HH−5(0.85g、2.72ミリモル)の1−メチル−2−ピロリジノン(12mL)溶液に、2−tert−ブチルイミノ−2−ジエチルアミノ−1,3−ジメチルペルヒドロ−1,3,2−ジアザホスホリン(1.38mL、4.76ミリモル)を添加した。その黄色溶液は、その塩基の添加に際してオレンジ色となり、得られた溶液を室温にて1時間撹拌させた。その反応混合物を酢酸エチル(100mL)で希釈し、水(2×30mL)で洗浄し、乾燥(MgSO)させ、濾過し、黄色油状物質まで蒸発させた。その粗製の物質をヘキサン中の30%酢酸エチルで溶出するシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、0.64g(57%)の所望のアルキル化した生成物を透明の油状物質として得た。
H NMR(C)0.57(d、3H)、0.89(d、3H)、1.30(s、3H)、1.65(s、3H)、1.8(m、2H)、2.0(m、2H)、2.1(m、1H)、3.22(m、2H)、4.88(dt、ビニル、1H)、5.49(d、1H)、7.1(m、3H)、7.6(m、2H).
19F NMR(CDCl)−110.37(q、1F、J=21Hz).
Figure 2005508910
実施例−HH−7) 実施例−HH−6(0.13g、0.31ミリモル)のメタノール(20mL)溶液にリンドラー触媒(1.0g)を添加した。撹拌したスラリーを60℃まで1時間加熱し、さらにリンドラー触媒(0.30g)を添加した。そのスラリーを60℃にてさらに1時間撹拌し、次いで、室温まで冷却した。その触媒をセライトを介する濾過により除去し、濾液を除去して、0.58g(100%)の所望の脱保護アミジン生成物を淡黄色油状物質として得た。
MS:m/z=374.2[M+H]
H NMR(CDOD)0.77(d、3H)、1.07(d、3H)、1.58(s、3H)、2.02(s、3H)、1.8−2.2(m、5H)、3.83(d、2H)、5.20(dt、ビニル、1H)、5.69(d、1H)、7.4(m、3H)、7.7 m、2H)
19F NMR(CDCl)−109.4(m、1F、J=21Hz)
実施例−HH) 1.5N HCl(25mL)中の実施例−HH−7からの生成物(0.58g、1.54ミリモル)の溶液をジエチルエーテル(2×20mL)で洗浄し、1時間還流した。溶媒を除去し、その粗製のアミノ酸エステルを6N HCl(15mL)に溶解し、加熱還流した。6時間後、溶媒を真空中で除去し、得られた泡状物質を0−40%CHCN/HO(0.25%酢酸)の30分間の勾配で溶出する逆相HPLCにより精製した。生成物を含画分を合わせ、泡状物質まで濃縮した。その生成物を1N HClに溶解し、溶媒を真空中で(2×)除去して、0.15g(29%)の所望の(2S,5E)−2−アミノ−2−メチル−6−フルオロ−7−[(1−イミノエチル)アミノ]−5−ヘプテン酸、二塩酸塩生成物を得た。
HRMS C1019FNとして計算値:m/z=232.1461[M+H]、実測値:232.1485.
H NMR(DO)1.43(s、3H)、2.10(s、3H)、1.8−2.1(m、4H)、3.98(d、2H)5.29(dt、ビニル、1H).
19F NMR(CDCl)−109.97(q、1F、J=21Hz).
実施例II
Figure 2005508910
(2S,5E)−2−アミノ−2−メチル−6−フルオロ−7−[(1−イミノエチル)アミノ]−5−ヘプテン酸、二塩酸塩
Figure 2005508910
実施例−II−1) 窒素下のメチルN−[(3,4−ジクロロフェニル)−メチレン]−アラニナート(748.5g、2.88モル)の1−メチル−2−ピロリジノン溶液(7500mL)に、LiI(385.5g、2.88モル)を添加し、得られたスラリーを約20分間撹拌して、透明の溶液を得た。次いで、実施例−HH−5からの固体(750g、2.40モル)を添加し、得られた溶液を氷浴中で0℃まで冷却した。純粋なBTPP(900g、2.88モル)を5℃未満の内部温度を維持しつつ25分間にわたり滴下した。さらに、5℃にて1.5時間撹拌後、反応をHPLCにより完了したと決定した。この時点にて、7500mLのメチルt−ブチルエーテル(MTBE)に続いて、9750mLの水/粉砕氷の混合物を添加した。温度は、この操作の間、20℃まで上昇した。5−10分間激しく撹拌した後、その層を分離し、水層を6000mLのMTBEで2回洗浄した。そのMTBE層を合わせ、7500mLの水で2回洗浄した。次いで、得られたMTBE溶液を約5000mLまで濃縮し、11625mLの1.0N HClで処理し、次いで、室温にて1時間激しく撹拌した。その層を分離し、水層を7500 mlのMTBEで洗浄した。約1kgの塩化ナトリウムをその水層に添加し、得られた混合物をその塩が溶解するまで撹拌した。この時点にて、7500mLの酢酸エチルを添加し、得られた混合物を10℃まで冷却し、2025mLの6.0N水酸化ナトリウムをよくかき混ぜて添加した。得られたpHは約9であろう。その層を分離し、水層を塩化ナトリウムで飽和させ、再度、7500mLの酢酸エチルで抽出した。合わせた酢酸エチル抽出物を乾燥(MgSO)させ、軽い油状物質まで濃縮した。その酢酸エチルは完全に除去されないことに注意すべきである。次いで、撹拌し、3000mlのヘキサンを添加して、スラリーを生成させ、それを10℃まで冷却した。その顆粒状の固体を濾過により集め、1500mLのヘキサンで洗浄した。約564g(82%収率)の所望の純粋なアミノエステル(HPLCにより>95%純度)を白色固体として得た。m.p.82.9−83.0℃.LCMS:m/z=288.2[M+H].Chiral HPLC(Chiralpak−AD 順相カラム、100%アセトニトリル、210nm、1mL/分):4.71および5.36分にて2つの主要なピーク(1:1).
H NMR(CDCl):1.40(s、3H)、1.7−1.8(m、2H)、2.0(br s、2H)、2.2(m、2H)、2.29(s、3H)、3.73(s、3H)、4.34(dd、2H)、5.33(dt、1H).
Figure 2005508910
実施例−II−2) 実施例−II−1からの生成物の個々のエナンチオマーの分離は、キラルHPLCクロマトグラフィー(ChiralPaK−AD、順相カラム、100%アセトニトリル)を用いる分取用スケールで行い、所望の純粋な(2S)−2−メチルアミノ エステル生成物の生成物を得た。ChiralPak−AD、順相カラム、100%アセトニトリル、210nm、1mL/分):5.14分(99%).
Figure 2005508910
実施例−II−3) 0.993M NaOH(30.0mL、29.79ミリモル)中の実施例−II−2の生成物(2.30g、8.01ミリモル)のスラリーを室温にて2時間撹拌した。得られた無色透明の溶液に1.023M HCl(29.10mL、29.76ミリモル)を添加した。得られた透明の溶液を、沈殿が形成し始めるまで濃縮した(約30mL)。そのスラリーを温めて、透明の溶液を得、それを室温にて一晩静置した。その沈殿を濾過することにより単離した。その固体を冷水(2×10mL)、冷却したメタノール(2×10mL)およびEtO(2×20mL)で洗浄した。白色固体を真空中で40℃にて4時間乾燥させて、1.04g(53%)の所望のN−ヒドロキシの示された生成物を得た。mp=247.2℃.
元素分析 C1018FNとして計算値:C、48.57;H、7.34;N、16.99;Cl、0.0. 実測値:C、48.49;H、7.37;N、16.91;Cl、0.0.
HRMS C1018FNとして計算値:m/z=248.1410[M+H]、実測値:248.1390.
H NMR(DO)1.35(s、3H)、1.81(s、3H)、1.7−2.0(m、4H)、3.87(d、2H)5.29(dt、ビニル、1H).19F NMR(CDCl)−112.51(q、1 F、J=21Hz).
実施例−II−4) メタノール中の実施例−II−3の溶液に、リンドラー触媒を添加する。その撹拌したスラリーを2時間還流し、次いで室温まで冷却した。その触媒をセライトを通す濾過により除去し、濾液を除去した。得られた固体を水に溶解し、1.0N HClから繰返して濃縮して、所望の(2R,5E)−2−アミノ−2−メチル−6−フルオロ−7−[(1−イミノエチル)アミノ]−5−ヘプテン酸、二塩酸塩生成物を得る。
Figure 2005508910
実施例−II−5) 実施例−II−2からの73.5g(0.3モル)の生成物の溶液を300mLのメタノールに溶解し、312mLのメタノール中の13.7gのリンドラー触媒および73.5gのギ酸(1.53モル)の予め形成させた混合物に22℃および26℃の間の反応温度を維持しつつ滴下した。さらに約15時間室温にて撹拌した後、反応は、19F NMRにより完了したと決定した。得られた反応混合物をセライトを通して濾過し、セライトを125mLのメタノールで3回洗浄した。そのメタノール濾液を合わせ、濃縮して、115gの所望のアミジンの表題生成物を粘性油状物質として得た。
MS:m/z=246(M+H).
H NMR(CDOD)~1.S..~~.m,4H)2.3(s、3H)、3.9(s、3H)、4.2(d、2H)、5.4(dt、ビニル)、8.4(s、3H).
19NMR(CDOD)−~11.q、J=21Hz)−111.7(q、J=21Hz).
微量の鉛を除去するために、粗製の生成物を750mLのメタノールに溶解し、150gのチオール−ベースの樹脂(Deloxan THP 11)を添加した。室温にて3時間の撹拌後、その樹脂を濾去し、500mLのメタノールで2回洗浄した。濾液を集め、99gの所望のアミジンの表題生成物まで粘性油状物質として濃縮した。
別法として:
合計5.0gの実施例−II−2からの生成物(0.0174モル、1.0当量)を40mLの1−ブタノールおよび10mLの酢酸中の5.0gの亜鉛末(0.0765モル、4.39 当量)と混合した。50℃にて5時間撹拌した後、LC分析は、反応が完了したことを示した。固体を直ちに濾去した。7℃まで氷水中で冷却した後、激しく撹拌した後、1回にて30mLの6N NaOH(0.180モル)で処理した。反応混合物を33℃から20℃に冷却後、透明のブタノール層を分離し、その水層を再度40mLの1−ブタノールで抽出した。そのブタノール抽出物を合わせ、30mLのブラインに続いて、約ウイルス10mLの6N HClで洗浄した。70℃にて濃縮後、透明のガラス状物質が生成し、それを所望のアミジンの表題生成物と確認した。
実施例−II) 6N HCl中の実施例−II−5からの99gの生成物を1時間還流し、その時点にて、LC分析は、反応が完了したことを示した。溶媒を真空中で除去して、89.2gのガラス状の油状物質を得、それを1466mLのエタノールおよび7.5mlの脱イオン水の混合物に溶解した。THFをその曇り点に達成するまで、雰囲気温度にてこの撹拌溶液に添加した(5.5リットル)。さらに30mlの脱イオン水を添加し、その溶液を室温にて一晩かき混ぜた。得られたスラリーを濾過し、200mLのTHFで洗浄して、所望の表題生成物と確認された65gの白色固体を得た。
[] 25 =+7.2(c=0.9、HO)
mp=126−130℃.
MS:m/z=232(M+H).
元素分析 C1022Clとして計算値:C、37.28;H、6.88;N、13.04;Cl、22.01.実測値:C、37.52、H、6.84、N、13.21、Cl、21.81.
H NMR(DO).~1.s、3H)、1.8−2.1(m、4H)、1.9(s、3H)、4.0(d、2H)、5.3(dt、ビニル、1H).
19 NMR(DO).~1~ q、J=21Hz)−112.1(q、J−21Hz).
実施例JJ
Figure 2005508910
(2R,5E)−2−アミノ−2−メチル−6−フルオロ−7−[(1−イミノエチル)アミノ]−5−ヘプテン酸、二塩酸塩
Figure 2005508910
実施例−JJ−1) 実施例−II−1からの生成物の個々のエナンチオマーの分離は、キラルHPLCクロマトグラフィーを用いて分取用スケール行い、所望の純粋な(2R)−2−メチルアミノエステル生成物を得た。
Figure 2005508910
実施例−JJ−2) 実施例−JJ−1からの生成物を水および酢酸に溶解する。亜鉛末を添加し、その混合物をHPLC分析がほとんど出発物質を残存しないことを示すまで 60℃にて加熱する。そのZnはセライトを反応混合物からセライトを介して濾過し、濾液を濃縮する。その粗製物質を逆相HPLCカラムクロマトグラフィーにより精製する。生成物を含有する画分を合わせ、濃縮して、所望の(2R)−2−メチルアセトアミジン生成物を得る。
実施例−JJ) 2.0N HCl中の実施例−JJ−2の溶液を2時間還流する。溶媒を真空中で除去した。得られた固体を水に溶解し、1.0N HClから繰返して濃縮して、所望の(2R,5E)−2−アミノ−2−メチル−6−フルオロ−7−[(1−イミノエチル)アミノ]5−ヘプテン酸、二塩酸塩生成物を得る。
実施例KK
Figure 2005508910
(2R/S,5E)−2−アミノ−2−メチル−6−フルオロ−7−[(1−イミノエチル)アミノ]−5−ヘプテン酸、二塩酸塩
Figure 2005508910
実施例−KK−1) 氷浴中のN−[(4−クロロフェニル)メチレン]−グリシン酸メチル(0.33g、1.6ミリモル)、LiI(0.20g、1.0ミリモル)および実施例−HH−5からの生成物の試料(0.30g、0.96ミリモル)の1−メチル−2−ピロリジノン(5mL)溶液に、2−tert-ブチルイミノ−2−ジエチルアミノ−1,3−ジメチルペルヒドロ−1,3,2−ジアザホルホリン(0.433mL、1.5ミリモル)を添加した。その溶液を室温にて1.5時間撹拌させた。その反応混合物を酢酸エチル(30mL)で抽出し、水(2×20mL)で洗浄し、乾燥(MgSO)させ、濾過し、蒸発させて、粗製の所望のラセミ体のアルキル化イミンを黄色油状物質として得た。
その粗製物質を酢酸エチル(10mL)に溶解し、1N HCl(10mL)を添加した。その混合物を室温にて2時間撹拌し、有機層を分離した。その水層を固体NaHCOで中和し、酢酸エチルで抽出した(2×30mL)。その有機層を乾燥(MgSO)させ、濾過し、蒸発させて、0.13gの所望の表題のラセミ体アミノエステル生成物を黄色油状物質として得た。この生成物をさらなる精製なくして次の工程に用いた。LCMS:m/z =288.2[M+H].
Figure 2005508910
実施例−KK−2) 実施例−KK−1(1.36g、4.98ミリモル)のCHCl(15mL)溶液を4−クロロベンズアルデヒド(0.70g、5.0ミリモル)およびMgSO(約5g)添加した。そのスラリーを室温にて18時間撹拌した。そのスラリーを濾過し、濾液を除去して、1.98g(100%)の所望の表題のイミン生成物を淡黄色油状物質として得た。この生成物をさらなる精製なくして次の工程に用いた。
H NMR(C)1.34(s、3H)、2.0(br m、4H),3.32(s、3H)、3.42(m、2H)、3.83(t、1H)、4.98(dt、ビニル、1H).
Figure 2005508910
実施例−KK−3) 実施例−KK−2の生成物(0.25g、0.63ミリモル)のCHCl(2mL)溶液に、ヨウ化メチル(0.200mL、3.23ミリモル)およびO(9)−アリル−N−(9−アントラセニルメチル)−シンクロニジニウムブロミド(40mg、0.066ミリモル)を添加した。その溶液を−78℃まで冷却し、純粋なBTPP(0.289mL、0.95ミリモル)を添加した。得られたオレンジ色溶液を−78℃にて撹拌し、−50℃を達成させた。−50℃にて2時間後、その溶液をCHCl(10mL)で希釈し、水(10mL)で洗浄し、乾燥(MgSO)させ、濾過し、蒸発させて 、粗製の所望のラセミ体のアルキル化イミンを黄色油状物質として得た。
その粗製物質を酢酸エチル(10mL)に溶解し、1N HCl(10mL)を添加した。その混合物を室温にて1時間撹拌し、有機層を分離した。水層を固体NaHCOで中和し、酢酸エチルで抽出した(2×30mL)。その有機層を乾燥(MgSO)し、濾過し、蒸発させて、0.16gの所望のラセミ体の2−メチルアミノエステル生成物を黄色油状物質として得た。その生成物をさらなる精製なくして次の工程に用いた。LCMS:m/z=288.2[M+H].
Figure 2005508910
実施例−KK−4) 実施例−KK−3からのラセミ体生成物を水および酢酸に溶解する。亜鉛末を添加し、HPLC分析がほとんど出発物質が残存しないことを示すまでその混合物を60℃にて加熱する。そのZn末はセライトを介して反応混合物から濾過し、濾液を濃縮する。その粗製物質を逆相HPLCカラムクロマトグラフィーにより精製する。生成物を含有する画分を合わせ、濃縮して、所望のアセトアミジン生成物を得る。
実施例−KK) 2.0N HCl中のラセミ体の実施例−KK−4の溶液を1時間還流する。溶媒を真空中で除去した。得られた固体を水に溶解し、1.0N HClで繰返して濃縮して、所望の表題の(2R/S,5E)−2−アミノ−2−メチル−6−フルオロ−7[(1−イミノエチル)アミノ]−5−ヘプテン酸、二塩酸塩生成物を得る。
実施例LL
Figure 2005508910
(2S,5Z)−2−アミノ−2−メチル−7−[(1−イミノエチル)アミノ]−5−ヘプテン酸、二塩酸塩
Figure 2005508910
4−[(テトラヒドロピラニル)オキシ]ブチン
実施例LL−1) 4−ジヒドロ−2H−ピリジン(293.2g 3.5モル)および濃HCl(1.1mL)の混合物を5℃まで冷却した。外部から冷却し続け、3−ブチン−1−オール(231.5g、3.3モル)を温度が50℃に達するように30分間にわたり添加した。反応は室温にて2.5時間混合した後、それをMTBE(1.0L)で希釈した。得られた混合物を飽和炭酸水素ナトリウム(2×150mL)で洗浄した。その有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下で濃縮して500g(98% 粗収率)の生成物を得た;GC 96%の面積%.
Figure 2005508910
5−(テトラヒドロ−ピラン−2−イルオキシ)−ペント−2−イン−1−オール
実施例LL−2) THF(125mL)中の実施例LL−1の4−[(テトラヒドロピラニル)オキシ]ブチン生成物(50.0g、0.33モル)の溶液に、窒素雰囲気下のTHF(242mL、0.48モル)中の2N EtMgClの溶液を30分間にわたり添加し、温度を48℃に上昇させた。混合物をさらに、66℃まで加熱し、この温度を2時間保持した後、雰囲気温度に冷却した。パラホルムアルデヒド(14.5g、0.48モル)を添加し(小さな発熱が観察された)および得られた混合物を45℃まで加熱した。45−55℃間の温度を制御して1時間後、その混合物は透明に変わった。この時点にて、その混合物を66℃まで加熱し、2.5時間撹拌した。混合物を室温まで冷却し、飽和塩化アンモニウム(125mL)を30分間にわたりゆっくり添加し(強い発熱が観察された)、 40℃未満の温度を保った。その液層をデカンテーションにより分離し;酢酸エチル(250mL)およびブライン(50mL)を添加した。その有機層を分離し、ブライン(2×50mL)および水(1×50mL)で洗浄した。その有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮して、51gの淡黄色油状物質(85% 粗収率)を得た;GC 面積%=88% 表題生成物、6% 出発物質.
Figure 2005508910
5−(テトラヒドロ−ピラン−2−イルオキシ)−ペント−2−エン−1−オール
実施例LL−3) 窒素雰囲気下の500mLのParrボトルに、実施例LL−2の(テトラヒドロ−ピラン−2−イルオキシ)−ペント−2−イン−1−オール生成物(40.2g、0.22モル)、リンドラー触媒(2.0g)、エタノール(120mL)、ヘキサン(120mL)および2,6−ルチジン(457mg)を充填した。反応混合物を窒素および水素気体で各々5回パージした。Parrボトルを水素で5 psiまで加圧し、98%の理論上の水素が消費まで振盪させた。水素を容器から放出し、反応物を窒素で5回パージした。 混合物をSolka Flocのパッドを通して濾過し、触媒をエタノール(2×50mL)ですすいだ。濾液およびリンス液を合わせ、減圧下で濃縮して、40.3g(99%収率)の表題物質を黄色油状物質として得た(GC 面積% =96%).
Figure 2005508910
3−メチル−4−[5−(テトラヒドロ−ピラン−2−イルオキシ)−ペント−2−エニル]−4H−[1,2,4]オキサジアゾール−5−オン
実施例LL−4) トルエン(42mL)中の実施例LL−3の5−(テトラヒドロ−ピラン−2−イルオキシ)−ペント−2−エン−1−オール生成物(11.8g、0.063モル)の溶液に、トリエチルアミン(6.4g、0.063モル)を添加した。その混合物 を−5℃まで冷却し、ポット温度を10℃未満に保つようにかかる速度でシリンジを介して塩化メタンスルホニル(7.3g、0.63モル)を添加した。その混合物を室温まで温め、2時間撹拌した。その混合物を吸引により濾過し、トルエン(2×20mL)を用いてフィルター上で濯いだ。濾液および洗浄液をDMF(10mL)中の3−メチル−1,2,4−オキサジアゾリン−5−オン(8.6g、0.063モル)のナトリウム塩の混合物に添加した。その混合物を機械撹拌機で撹拌し、45℃にて5時間加熱した。水(40mL)を添加し、その混合物を5分間撹拌し、次いで、その層を分離した。そのトルエン層を水(3×20mL)で洗浄し、MgSOで乾燥させ、濃縮して、16.5g(97.3%)のオレンジ色の粗生成物を得た(71%の表題生成物、18%トルエン、および4%の不純物よりなる面積% GC)。
Figure 2005508910
4−(5−ヒドロキシ−ペント−2−エニル)−3−メチル−4H−[1,2,4]オキサジアゾール−5−オン
実施例LL−5) メタノール(48mL)中の実施例LL−4(16g、0.06モル)の3−メチル−4−[5−(テトラヒドロ−ピラン−2−イルオキシ)−ペント−2−エニル]−4H−[1,2,4]オキサジアゾール−5−オン生成物の溶液に、p−トルエンスルホン酸(0.34g、2.0ミリモル)を添加した。その混合物を室温にて4時間撹拌した。炭酸水素ナトリウム(0.27g、3.0ミリモル)を添加し、その混合物を回転式エバポレーターで濃縮した。その残渣を飽和NaHCO(20mL)で希釈し、得られた混合物を酢酸エチルで抽出した(2×60mL)。抽出物を合わせ、水(2×25mL)で洗浄し、MgSOで乾燥させ、濃縮して、8.4gの粗製のオレンジ色油状物質の表題生成物(面積% GC=80%)を得た。
Figure 2005508910
メタンスルホン酸5−(3−メチル−5−オキソ−[1,2,4]オキサジアゾール−4−イル)−ペント−3−エニル エステル
実施例LL−6) 塩化メチレン(33mL)中の実施例LL−5の4−(5−ヒドロキシ−ペント−2−エニル)−3−メチル−4H−[1,2,4]オキサジアゾール−5−オン生成物(8.27g、0.045モル)の溶液に、トリエチルアミン(5.0g、0.49モル)を添加した。その混合物を−5℃まで冷却し、塩化メタンスルホニル(5.5g、0.048モル)を、温度を8℃未満を保つような速度にて添加した。冷却浴を取出し、その混合物を室温まで温まるように3時間撹拌した。水(15mL)を添加し、その混合物を5分間撹拌し、次いで、層を分離した。その有機相を水(10mL)で洗浄し、MgSOで乾燥させ、濃縮して、明るい琥珀色の残渣を得た。その残渣を酢酸エチル(8mL)に溶解し、5℃にて一晩保った。沈殿した固体を吸引により濾去し、フィルター上で再少量の酢酸エチルですすぎ、次いで、フィルター上で空気乾燥させて、6.8g(58%収率)の表題生成物を得た。
H NMR(CDCl)δ 5.76(dtt、J=10.9、7.5、1.5Hz、1H)、6 5.59(dtt、J=10.9、7.0、1.5Hz、1H)、δ 4.31(t、J=6.3Hz、2H)、δ 4.27(dd、J=7.0、1.5Hz、2H)、δ 3.04(s、3H)、δ 2.67(q、J=6.7Hz、2H)、δ 2.28(s、3H)
13C(CDCl)δ 159.0、156.3、129.9、125.1、68.4、38.9、37.2、27.5、10.2.
IR(cm−1)1758、1605、1342、1320、1170.
元素分析 C14Sとして計算値:C、41.21;H、5.38;N、10.68.実測値:C、41.15;H、5.41;N、10.51.
Figure 2005508910
4−(5−ヨード−ペント−2−エニル)−3−メチル−4H−[1,2,4]オキサジアゾール−5−オン
実施例LL−7) アセトン(160mL)中の実施例LL−6のメタンスルホン酸の5−(3−メチル−5−オキソ−[1,2,4]オキサジアゾール−4−イル)−ペント−3−エニルエステル生成物(20.0g、0.076モル)に、ヨウ化ナトリウム(17.15g、0.114モル)を添加した。その混合物を加熱還流し、3時間撹拌した。外部加熱を止め、その混合物を室温にて一晩保った。固体を濾過により除去し、フィルター上ですすいだ。濾液および洗液を合わせ、濃縮し、その不均質な残渣を酢酸エチル(120mL)で抽出した。その有機層を水(60mL)、15%チオ硫酸ナトリウム水溶液(60mL)および水(60mL)で洗浄し;MgSOで乾燥させ、減圧下で濃縮して、22.1g(98%収率)の表題油状物質生成物を得た。
Figure 2005508910
2−[(3,4−ジクロロ−ベンジリデン)−アミノ]−プロピオン酸メチルエステル
実施例LL−8) 窒素雰囲気下の塩化メチレン(2.1L)中のL−アラニンメチルエステル塩酸塩(200.0g、1.43モル)の機械的に撹拌したスラリーに、(さらなる固体を部分的に溶解し、次いで再沈殿させる間に)トリエチルアミン(199.7mL、1.43モル)を12分間にわたり添加した。10分後、3,4−ジクロロベンズアルデヒド(227.5g、1.30モル)および硫酸マグネシウム(173.0g、1.43モル)を添加した(温度は30分間で8℃上昇させた)。2.5時間後、その混合物を濾過した。濾液を水(1×1L)およびブライン(1×500mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮して、313.3g、92.4%収率の油状物質生成物を得た。
H NMR(400MHz、CDCl).8.25(s、1H)、7.91(d、1H)、7.58(DD,1H)、7.49(d、1H)、4.17(t、1H)、3.76(s、3H)、1.53(d、3H).元素分析 C1111ClNOとして計算値:C、50.79;H、4.26;Cl、27.26;N、5.38.実測値:C、50.37;H、4.10;Cl、26.87;N、5.38.
Figure 2005508910
Rac−2−アミノ−2−メチル−7−(3−メチル−5−オキソ−[1,2,4]オキサジアゾール−4−イル)−ヘプト−5−エン酸 メチルエステル
実施例LL−9) 方法1. 窒素雰囲気下のジメチルホルムアミド(1.4L)中の実施例LL−7の生成物(114.2g、0.39モル)および実施例LL−8の生成物(151.5g、0.58モル)の溶液を−8℃まで冷却した。次いで、ヨウ化リチウム(78.1g、0.58モル)を3等分に分け19分間にわたって添加した。その混合物を−7℃にて20分間撹拌し、次いで、(tert−ブチルイミノ)−トリス(ピロリジノ)ホスホラン(194.0mL、0.62)を36分間にわたって添加した(最高温度=−2.6℃)。10分後、冷却浴を取出し、その溶液を雰囲気温度にて1時間撹拌した。次いで、その混合物を冷水(1.4L)に注ぎ、酢酸エチルで抽出した(2×1.0L)。合わせた有機層を水(2×400mL)およびブラインで洗浄した。その酢酸エチル層を1N HCl(780mL)で処理し、1時間撹拌した。水層を分離し、酢酸エチル(2×400mL)で抽出し、次いで、炭酸水素ナトリウム(110g)で中和した。その混合物を酢酸エチル(1×500mL)で抽出した。その有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮し、次いで、メチルt−ブチルエーテルで処理して、結晶性の生成物を得た。第1収量 14.4 g;第2収量 6.6g(GC 純度=各々、96.2および91.9%)。水相を塩化ナトリウムで飽和させ、酢酸エチル(4×500mL)で抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮し、次いで、メチルt−ブチルエーテルで処理して、結晶性生成物を得た。第1収量 33.4g;第2収量 10.8g(GC 純度=各々、89.6および88.8%。合計の粗収率 65.2g、62.4%。
方法2. 窒素雰囲気下のジメチルホルムアミド(207mL)中の実施例LL−7の生成物(20.7g、0.070モル)および実施例LL−8の生成物(22.9g、0.088モル)の溶液に炭酸セシウム(29.8g、0.092)を添加した。その混合物を室温にて16時間撹拌し、次いで水(300mL)で希釈し、酢酸エチル(2×200mL)で抽出した。合わせた酢酸エチル層を水(3×100mL)およびブラインで洗浄し、次いで、1N HCl(184mL)で処理した。1時間後、その層を分離し、水層を酢酸エチル(3×100mL)で抽出し、次いで、炭酸水素ナトリウム(15.5g)で中和した。その混合物を酢酸エチル(1×150mL)で抽出した。その水層を塩化ナトリウムで飽和させ、酢酸(3×100mL)エチルで抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮して、黄色固体、11.9g、62.9%を得た。GC 純度=96.6%。その粗生成物を温かいメチルt−ブチルエーテルまたは酢酸エチルから再結晶した。
H NMR(400MHz、CDCl)5.68(m、1H)、5.36(m、1H)、4.23(d、2H)、3.73(s、3H)、2.43(s、3H)、2.18(m、2H)、1.81(m、1H)、1.69(s、Br、2H)、1.66(m、1H)、(1.36、3H)
13C NMR(400MHz、CDCl)177.60、159.01、156.10、135.12、121.82、57.48、52.29、40.12、39.00、26.62、22.56、10.41
Figure 2005508910
Rac−2−アミノ−2−メチル−7−(3−メチル−5−オキソ−1,2,4]オキサジアゾール−4−イル)−ヘプト−5−エン酸
実施例LL−10) アルゴン下で実施例LL−9の生成物(0.269g、1ミリモル)を5mLの2N HClに溶解し、加熱還流した。6時間の還流に続いて、室温にて72時間撹拌した後、アリコートを取出し、H NMRにより調べた。未反応の出発エステルの約6%が(LC−MSにより確認された)所望の生成物と共に残った。水性部分を真空中で除去し、0.38gの濃い、琥珀色の油状物質を得た。逆相クロマトグラフィーを介する精製に続いて、凍結乾燥した後、0.23g、90.2%の表題化合物を白色の非潮解性の固体として得た。
元素分析 C1117F.0.77HOとして計算値:C、49.09;H、6.94;N、15.61.実測値:C、48.71;H、6.94;N、15.98
質量分析:M+1=256.
Figure 2005508910
(2S,5Z)−2−アミノ−2−メチル−7−(3−メチル−5−オキソ−[1,2,4]オキサジアゾール−4−イル)−ヘプト−5−エン酸メチルエステル
実施例LL−11) その表題化合物(827.3g)は、定常状態リサイクリングオプションを持つNovaprep 200装置を用いて分取用キラルクロマトグラフィーによりそのRエナンチオマーと分離した。その物質を40mg/mlの濃度にて無水エタノールに溶解し、50×500mmの事前充填されたChiral Technologiesステンレススチールカラムに負荷した。吸着剤は、20LのChiralPak ADであった。移動相はエタノール/トリエチルアミン 100/0.1;流速は125ml/分に等しかった。粗製の溶液(25mL)を12分毎にそのカラムに負荷した。定常状態リサイクリング技術を用いた。溶媒をrotovapを用いて除去した。最終生成物を金色油状物質として単離し、それを静置して固化させた;399.0g(96.4%回収).
H (400MHz、CDOD)5.68(dtt、1H、Jolefinic=10.7Hz)、5.43(dtt、1H、Jolefinic=10.7Hz)、4.82(s、Br、2H)、4.28(d、2H、J=5.5Hz)、3.73(s、3H)、2.27(s、3H)、2.26(m、1H)、2.14(m、1H)、1.82(ddd、1H、J=13.6、11.3、5.4Hz)、1.67(ddd、1H、J=13.6、11.2、5.5Hz)、1.34(s、3H)
13C NMR(400MHz、CDOD)178.49、161.13、158.70、135.92、123.47、58.55、52.77、41.38、39.96、26.23、23.47、10.23
元素分析 C1219として計算値:C、53.52;H、7.11;N、15.60.実測値:C 52.35;H、7.20;N、15.60.
Figure 2005508910
(2S,5Z)−7−アセトイミドイルアミノ−2−アミノ−2−メチル−ヘプト−5−エン酸 メチルエステル、二塩酸塩 水和物
実施例LL−12) メタノール(2.4L)中の実施例LL−11の生成物(114.5g、0.425モル)にその固体ジベンゾイル−1−酒石酸(152.5g、0.425モル)および88%ギ酸(147mL、3.428モル)を雰囲気温度にて添加した。メタノール(200mL)中のリンドラー触媒、酢酸鉛(37.9g)で毒した5重量%の炭酸カルシウム上のパラジウムのスラリーを窒素下で調製した。次いで、出発物質のその溶液を雰囲気温度にて、明るい灰色の触媒スラリー、次いで、メタノールリンス(200mL)に添加した。その不均質な反応混合物を45℃にて1 1/2時間加熱した。約40℃にて開始して、定常的な気体放出を観察し、それは反応の継続を示した。その混合物を氷/水浴中で冷却し、次いで、Supercell HyFloのプラグを通して濾過した。黄色溶液を真空中で濃縮して、粘性油状物質を得、それを2N HCl水溶液(2L)および酢酸エチル(0.8L)間に溶解および分配させた。層を分離し、水層を酢酸エチル(0.8L)で1回洗浄した。溶媒および揮発性物質を上昇させた温度(=70℃)で真空中にて除去した。その勇敢生成物をさらなる精製または特徴付けなくして次の工程に用いた。LC−MS[M+H]=228.
実施例LL) 実施例LL−12の粗生成物(170g)を2N HCl水溶液(1L)に溶解した。得られたオレンジ色溶液を一晩還流した後、雰囲気温度まで冷却した。その反応混合物をその体積の約1/3まで濃縮し、酸性溶液を、固相抽出カートリッジ(25gのC18 シリカ)を通過させて、色および他の不純物を除去した。溶媒を真空(=70℃)中で除去して、黄色がかったガム状物質として208gの粗生成物を得た。
その粗製のガム状物質(31.3g)を水(250mL)に溶解し、その物質を酸性樹脂Dowe×50WX4−400(約600g)で充填したイオン交換カラムに負荷した。その樹脂を、まず、水(1L)、次いで、希HCl水溶液(1Lの10/90 v/v 濃HCl/水)で洗浄した。その生成物をより高いイオン強度のHCl水溶液(1.5Lの20/90 v/vないし25/75 v/v濃HCl/水)で樹脂から溶出させた。水性溶媒を真空(=70℃)中で除去し、ガム状残渣を4容積%トリフルオロ酢酸水溶液(100mL)に溶解した。水性溶媒を真空(=70℃)中で除去し、手順をもう1回繰返した。次いで、その残渣を高真空下で乾燥させて、32.2gのガム状物質をトリフルオロ酢酸塩として得た。
粗製の(2S,5Z)−7−アセトイミドイルアミノ−2−アミノ−2−メチル−ヘプト−5−エン酸、ジトリフルオロ酢酸塩水和物(32.2g)を逆相分取用クロマトグラフィーにより精製した。その粗製物を0.1% TFA水溶液(50mL)に溶解し、吸着剤(BHK polar W/S、50、1.16kg)を充填した2−インチ直径×1メートルのステンレススチールカラムに負荷した。その生成物を0.1%TFA水溶液から25/75/0.1 アセトニトリル/水/TFAの段階勾配で流速120mL/分にて溶出させた。負荷比は、36:1 w/w シリカ−対−試料であった。溶媒を真空中で除去し、物質を希HCl水溶液で繰返してすすぐことによりそのHCl塩に変換し、溶媒を真空中で除去した。高真空下の乾燥により、27.4gの表題の二塩酸塩水和物を黄色ががかったガム状物質として得た。
LC−MS[M+H]=214.16 Da
H NMR(DO、.:1.48(s、3H)、1.8−1.9(AB、2H)、2.10(s、3H)、2.01/2.12(AB、2H)、3.78(d、2H)、ロタマー 3.87(d、2H)、5.6/5.5(dt、2H、11Hz)
13C NMR(DO):18.7、21.5、21.6、36.4、39.1、59.8、122.6、134.3、164.5、173.7
元素分析 C1019・2.2HCl・2HOとして計算値:C、36.21;H、8.33;N、12.67;Cl 23.51.実測値:C、36.03;H、7.72;N、12.67;Cl、23.60.
実施例MM
Figure 2005508910
(2R,5Z)−2−アミノ−2−メチル−7−[(1−イミノエチル)アミノ]−5−ヘプテン酸、二塩酸塩
実施例LL−11に記載された分離中に単離されたR−エナンチオマー(1.13g、4.2ミリモル)を11mL 25%酢酸水溶液に溶解し、60℃まで加熱した。次いで、亜鉛末(1.10g)を4回に等しく分けて30分間隔にて添加した。合計3時間加熱した後、アリコートを除去し、LC−MSによりチェックし、それは所望の生成物と共に残存する未反応の出発物質だけを示した。その混合物を室温まで冷却し、濾過し、真空中で除去し、2.31gのスラリーの白色固体を残した。そのメチルエステルを熱希塩酸で表題化合物に加水分解した。逆相クロマトグラフィーによる精製に続く凍結乾燥後、0.31gの表題化合物をガラス状固体物質として得た。
元素分析 C1019.1.22 HCl.1.15 HOとして計算値:C、46.13;H、8.15;N、15.09;Cl、15.53.
実測値:C、46.38;H、8.51;N、15.13;Cl、15.80
質量分析:M+1=214
c.生物学的データ
以下のアッセイのいくらかまたは全てを用いて、本発明化合物の一酸化窒素合成酵素阻害活性を示し、ならびに有用な薬理学的特性を示す。
一酸化窒素合成酵素についてのシトルリンアッセイ
一酸化窒素合成酵素(NOS)活性をL−[2,3−H]−アルギニンからL−[2,3−H]−シトルリン(BredtおよびSnyder、Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A.、87、682−685、1990およびMooreら、J. Med. Chem.、39,669−672、1996)への変換をモニターすることにより測定できる。ヒト誘導NOS(hiNOS)、ヒト内皮構成性(constitutive)NOS(hecNOS)およびヒトニューロン構成性NOS(hncNOS)を各々、ヒト組織から抽出したRNAからクローニングした。ヒト誘導NOS(hiNOS)についてのDNAは、潰瘍性大腸炎の患者からの結腸試料から抽出したRNAから作成されたλcDNAライブラリーから単離した。ヒト内皮構成性NOS(hecNOS)についてのDNAは、ヒト臍静脈内皮細胞(HUVEC)から抽出したRNAから作成されたλcDNAライブラリーから単離し、ヒト内皮構成性NOS(hecNOS)についてのDNAは、ヒト臍静脈内皮細胞(HUVEC)から抽出したRNAから作成されたλcDNAライブラリーから単離し、ヒトニューロン構成性NOS(hncNOS)についてのDNAを死体からヒト脳から抽出したRNAから作成されたλcDNAライブラリーから単離された。その組換え酵素は、バキュロウイルスベクターを用いるSf9昆虫細胞中で発現した(Rodiら、The Biology of Nitric Oxide、Pt.4:Enzymology、BiochemistryおよびImmunology;Moncada、S.、Feelisch、M., Busse、R.、Higgs、E.、Eds.;PortlおよびPress Ltd.:London、1995;pp 447−450)。酵素活性は、可溶性細胞抽出物から単離し、部分的にDEAE−セファロースクロマトグラフィーにより部分精製した。NOS活性を測定するために、10μlの酵素をテスト化合物の存在または不存在下で40μlの50mMトリス(pH7.6)に添加し、反応は、50mMトリス(pH7.6)、2.0mg/mLウシ血清アルブミン、2.0mM DTT、4.0mM CaCl、20μM FAD、100μMテトラヒドロビオプテリン、0.4mM NADPHおよび0.9μCiのL−[2,3−H]−アルギニンを含む60μM L−アルギニンを含有する50μlの反応混合物の添加により開始した。そのアッセイにおけるL−アルギニンの最終濃度は30μMである。hecNOSまたはhncNOSでは、カルモジュリンを最終濃度の40〜100nMで含有した。37℃にて15分間のインキュベーション後に、反応を10mM EGTA、100mM HEPES、pH5.5および1mM L−シトルリンを含有する停止緩衝液中のDowex 50W X−8カチオン交換樹脂の400μlの懸濁液(1部樹脂、3部緩衝液)の添加により終了した。混合後、樹脂を沈め、L−[2,3−H]−シトルリン形成を液体シンチレーションカウンターで上清のアリコートにより測定した。結果をhiNOS、hecNOSおよびhncNOSについての化合物のIC50値として表Iに報告した。
Raw細胞の亜硝酸塩アッセイ
RAW 264.7細胞を96ウェルの組織培養プレートに密集するまで、プレーティングし、LPSの存在下で一晩(17時間)増殖させて、NOSを誘導した。3〜6個のウェルの列を未反応のままとし、非特異的なバックグラウンドの減算の対照として機能させた。媒体は、各ウェルから除去でき、その細胞を2mg/mlグルコースでクレブス−リンガー−Hepes(25mM、pH7.4)で2回洗浄した。次いで、その細胞を氷上に置き、L−アルギニン(30μM)+/−阻害剤を含有する50μlの緩衝液と1時間インキュベートした。そのアッセイは、水浴中で37℃までプレートを1時間温めることにより開始できる。細胞内iNOSによる亜硝酸塩の生成は、時間と線形であろう。細胞アッセイを終了するために、細胞プレートを氷上に置くことができ、亜硝酸含有緩衝液を除去し、亜硝酸塩についての従前に公開された蛍光測定を用いて亜硝酸塩につき分析できる。(T. P. Miskoら、Analytical Biochemistry、214,11−16(1993).
ヒトカートリッジ外植片アッセイ
骨片をDulbecco's Phosphate Buffered Saline(GibcoBRL)で2回、Dulbecco's Modified Eagles Medium(GibcoBRL)で1回すすぎ、フェノールレッドを含まない最小必須培地(MEM)(GibcoBRL)を含むペトリ皿に入れた。カートリッジを重量で約15〜45mgの小さな外植片に切断し、ウェル当り1または2個の外植片をウェル当り200〜500μLの培養基を含む96または48ウェルの培養プレートのいずれかに入れる。その培養基をL−アルギニンがなく、L−グルタミンがなく、かつフェノールレッドがなく調製されたアール塩を含む最小必須培地(GibcoBRL)の慣習修飾、あるいはL−アルギニンがなく、インスリンがなく、アスコルビン酸なく、L−グルタミンなくかつフェノールレッドがなく調製された無血清NeumanおよびTytell(GibcoBRL)培地の慣習修飾のいずれかであった。双方は、使用前に、一酸化窒素合成酵素を誘導するために、アルギニン(Sigma)、2mM L−グルタミン、1X HL−1 サプルメント(BioWhittaker)、50mg/mlアスコルビン酸(Sigma)および150pg/ml組換えヒトL−1β(RD Systems)を補足する。次いで、化合物は、10μLアリコートで添加し、外植片を5%COで37℃にて18〜24時間インキュベートする。次いで、その日の古い上清を廃棄し、組換えヒトIL−1βおよび化合物を含む新鮮な培養基で置き換え、さらに20〜24時間インキュベートした。この上清を蛍光分析アッセイで亜硝酸塩につき分析した(Miskoら、Anal. Biochem.、214、11−16、1993)。全試料を四連にて行った。未刺激対照を組換えヒトIL−1βの不存在下で培地中で培養する。IC50値(表I)を、6つの異なる濃度の阻害剤にて亜硝酸塩生成のパーセント阻害をプロットして決定した。
表Iは、本発明のいくらかの化合物についての生物活性の例を示す。
Figure 2005508910
Figure 2005508910
in vivoアッセイ
ラットを一酸化窒素合成酵素阻害剤の経口投与の有無にて1〜12.5mg/kgの内毒素(LPS)の腹腔内注射で処理できる。血漿中亜硝酸塩/硝酸塩レベルを処置後5時間にて測定できる。その結果を用いて、一酸化窒素合成酵素阻害剤の投与は、血漿中亜硝酸塩/硝酸塩レベルにおける上昇を低下させ、一酸化窒素の産生の確かな指標は内毒素により誘導されることを示す。表IIに示すように、実施例A((2S,5E)−2−アミノ−6−フルオロ−7−[(1−イミノエチル)アミノ]−5−ヘプテン酸、二塩酸塩)が<0.1mg/kgの観察されたED50値で、血漿中亜硝酸塩/硝酸塩レベルにおけるLPS誘導の増加を阻害し、in vivoにて一酸化窒素合成酵素活性を阻害する能力を示した
Figure 2005508910
化合物を、L−アルギニンがないシトルリン酵素アッセイ成分の存在下の37℃での酵素との化合物の事前インキュベーションによりヒトNOSアイソフォームの時間依存性の阻害につき0〜60分間の時間範囲にて評価する。アリコート(10μl)を0、10、21および60分にて取出し、直ちに、L−[2,3−H]−アルギニンを含有し、最終容積の100μl中で30μMの最終L−アルギニン濃度を含むシトルリンアッセイ酵素反応混合物に添加した。反応を37℃にて15分間続行し、停止緩衝液の添加により終了させ、シトルリンNOSアッセイについて記載されたDowex 50WX−8カチオン交換イオン交換樹脂のクロマトグラフィーに付した。阻害剤によるNOS活性の%阻害は、阻害剤の不存在下の同時点にて事前インキュベートされた対照酵素に比較した活性におけるパーセント阻害として解釈された。表IIIに示されたデータは、酵素との阻害剤の21および60分間の事前インキュベーション後の%阻害である。
Figure 2005508910
網膜虚血における選択的iNOS阻害剤の神経保護的効果のアッセイ
網膜虚血における神経細胞損傷に対する薬理学的保護は、他のCNS神経保護疾患の処置に関連する。選択的iNOS阻害剤の神経保護的効果をカニュレーションしたラット網膜において試験する。対象ラットの両網膜の神経節細胞をFluoro−Goldで逆行性に標識する。標識後、網膜虚血を麻酔ラットの両眼をカニュレーションし、約90分間の収縮期血圧を超えて片眼において血圧を上昇させた。次いで、その圧力を低下させ、カニューレを回収した。続いての2週間後に、網膜神経節細胞のかなりの部分が変性する。虚血事象期間後2週間にわたり、テスト群のラットは水を飲むまたは食餌中で毎日投与されたiNOS選択的阻害剤を受けた。2週間の虚血事象期間中の種々の時点にて、選択されたラットを犠牲し、それらの網膜を得、平らに装着して、蛍光顕微鏡を用いて神経節細胞喪失につき分析する。免疫組織化学およびイムノブロットは、神経節細胞喪失を分析し、誘導型一酸化窒素合成酵素を局在化させるために得られた網膜で行う。
緑内障における一酸化窒素媒介神経変性に対するiNOS選択的阻害剤による保護についてのアッセイ
NOSの誘導型形態は、原発開放隅角緑内障の患者の視神経乳頭に存在し、一酸化窒素による網膜神経節細胞軸索の局所的損傷に連結し得る(A.H.Neufeldら.、Arch. Ophthalmol.115:497−503,1997;A. H. Neufeld、Surv. Ophthalmol.43(suppl1):S129−S135、1999)。iNOS阻害剤のアミノグアニジンは、慢性緑内障のラットモデルにおいて網膜神経節細胞に対して神経保護を提供することが示されている(Neufeldら.、Proc. Natl. Acad. Sci. USA 96:9944−48,1999)。本発明の方法によるiNOS阻害化合物によるiNOSの選択的ブロッキングの効果を試験するために、緑内障様疾患が、Neufeldら.,1999に記載されたラットにおいて生成される。慢性の片側性の中等度に上昇した眼内圧(IOP)模倣緑内障は、3つの強膜管を麻痺させることによりラットにおいて生成される。眼内圧は約2倍に増加する。実験群の動物を6ヶ月の飲水中の選択的iNOS阻害剤の経口投与に付する。対照群は、実験群と同一スケジュールにて同一源から新鮮な飲料水を受ける。各ボトルの補充にて、消費された合計容積を記録する。IOPを毎月モニターする。中等度に上昇したIOPの6ヶ月後、カラー写真を眼底カメラを用いて各眼の視神経で撮影する。犠牲前1週間に、網膜神経節細胞を上丘(superior colliculi)の両側マイクロインジェクションによりFluoro−Goldまたは他の適当な退行性標識を用いて退行性に標識した。次いで、1週間後、動物を犠牲にし、網膜を得、全ての平らに装着した網膜を蛍光顕微鏡を用いて網膜神経節細胞密度につきアッセイする。実験および対照群におけるパーセンテージの網膜神経節細胞喪失を比較し、IOPにおいて記録されたレベルの変化と関連させる。
用量、処方および投与経路
本発明の方法に有用な多数のiNOS選択的阻害化合物は、少なくとも2つの不斉炭素原子を持つことができ、従って、純粋形態および混合物中の双方でジアステレオマーおよびエナンチオマーのごときラセミ体および立体異性体を含む。かかる立体異性体は、エナンチオマーの出発物質を反応させることにより、または本発明の化合物に異性体を分離することによるかのいずれかにより通常の技術を用いて調製できる。異性体は、幾何異性体、例えば、二重結合を横切るシス異性体またはトランス異性体を含む。かかる全ての異性体は、本発明の方法に有用な化合物中に含まれる。また、その方法には、iNOS選択的阻害剤化合物のタウトマー、塩、溶媒およびプロドラッグの使用が含まれる。
本発明の方法では、選択的なiNOS阻害剤の適当な投与経路には、対象の身体、例えば、ヒトのごとき哺乳動物の網膜中のそれらの作用部位とのこれらの化合物の接触を生じるいずれの手段も含まれる。より詳細には、適当な投与経路には、経口、静脈内、皮下、直腸、バッカル(すなわち、舌下)、筋肉内および皮内が含まれる。例示的な具体例において、選択的iNOS阻害剤は経口投与される。
発作、多発性硬化症、筋萎縮性側索硬化症、アルツハイマー病、脳虚血および身体外傷を含む神経変性疾患の予防または処置では、その方法は、化合物自体またはその医薬上許容される塩としてiNOS選択的阻害剤の使用が含まれる。「医薬上許容される塩」なる用語は、アルカリ金属塩を形成するおよび遊離酸および遊離塩基の付加塩を形成するのに共通して用いる塩を含む。その塩の性質は非常に重要ではないが、但し、それは医薬上許容されるものである。医薬上許容される塩は、対応する親または中性化合物に対するそれらのより大きな水溶性のために本発明の方法の生成物として特に有用である。かかる塩は、医薬上許容されるアニオンまたはカチオンを有しなければならない。本発明の化合物の適当な医薬上許容される酸付加塩は、無機酸または有機酸から調製できる。かかる無機酸の例は、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硝酸、カルボン酸、硫酸およびリン酸である。適当な有機酸には、脂肪酸、脂環式、芳香族、アラリファチック(araliphatic)、複素環、カルボン酸およびスルホン酸クラスの有機酸、その例は、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、コハク酸、グリコール酸、グルコン酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、アスコルビン酸、グルコロン酸、マレイン酸、フマル酸、ピルビン酸、アスパラギン酸、グルタミン酸、安息香酸、アントラニル酸、メシル酸、サリチル酸、p−ヒドロキシ安息香酸、フェニル酢酸、マンデル酸、エンボン酸(パモン酸)、メタンスルホン酸、エチルスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、スルファニル酸、ステアリン酸、シクロヘキシルアミノスルホン酸、アルゲン酸およびガラクツロン酸が含まれる。本発明の化合物の適当な医薬上許容される塩基付加塩には、アルミニウム、カルシウム、リチウム、マグネシウム、カリウム、ナトリウムおよび亜鉛から調製される金属塩またはN,N'−ジベンジルエチレンジアミン、コリン、クロロプロカイン、ジエタノールアミン、エチレンジアミン、メグルミン(N−メチルグルカミン)およびプロカインから調製される有機塩が含まれる。可能な場合に本発明の化合物の適当な医薬上許容される酸付加塩には、塩酸、臭化水素酸、フッ化水素酸、ホウ酸、フルオロホウ酸、リン酸、メタリン酸、硝酸、カルボン酸(炭酸および炭酸水素アニオン)、スルホン酸および硫酸のごとき無機酸、ならびに酢酸、ベンゼンスルホン酸、安息香酸、クエン酸、エタンスルホン酸、フマル酸、グルコン酸、グリコール酸、イソチオン酸、乳酸、ラクトビオン酸、マレイン酸、リンゴ酸、メタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、コハク酸、トルエンスルホン酸、酒石酸、およびトリフルオロ酢酸のごとき有機酸が含まれる。その塩酸塩は、医学目的のために特に好ましい。適当な医薬上許容される塩基塩には、アンモニウム塩、ナトリウムおよびカリウム塩のごときアルカリ金属塩、ならびにマグネシウムおよびカルシウム塩のごときアルカリ土類金属塩が含まれる。これらの全ての塩は、各々、適当な酸または塩基と、本化合物の共役塩基または共役酸とを反応させることにより、本発明の化合物の対応する共役塩基または共役酸から通常の手段により調製できる。
1つの具体例において、本発明の方法に有用なiNOS選択的阻害剤は、医薬組み合わせの形態にて許容される担体と共に存在する。その担体は、医薬組み合わせの他の成分と適合性であるという点で許容可能でなければならず、対象に有害であってはならない。担体の適当な形態には固体または液体あるいは双方が含まれ、例示的な具体例において、担体は治療化合物と共に単位用量組合せ、例えば、約0.05重量%ないし約95重量%の活性化合物を含有する錠剤として処方される。また、別法の具体例において、他の薬理学的活性物質が、本発明の他の化合物を含めて存在する。本発明の医薬化合物は、成分の混合より本質的になる製薬学の公知技術のいずれかにより調製される。
好ましい単位投与製剤は、組合せの1以上の治療化合物の、本明細書に後記される有効用量、またはその適当な画分を含有するものである。
一般的には、iNOS選択的阻害剤の合計毎日用量は、約0.001mg/kg体重/日ないし約2500mg/kg体重/日の範囲内にある。成人の用量範囲は、一般的には、約0.005mgないし約10g/日である。区別される単位で供される錠剤または提示するために他の形態は、かかる用量にてまたは複数の用量にて有効である量の治療化合物を通常含み得る。例えば、本発明に用いた選択的iNOS阻害化合物は、5mgないし500mg、典型的には、ほぼ10mgないし約200mgを含有する単位にて存在できる。
治療化合物の医薬上許容される塩の場合において、前記に示される重量とは、塩から誘導される治療化合物の酸等価物または塩基等価物の重量をいう。
本明細書に記載された方法では、所望の生物学的効果を達成するのに必要とされる選択的なiNOS阻害化合物の量は、特定の個々の化合物または選択された化合物、特定の使用、投与経路、対象の臨床状態、および対象の年齢、体重、性別およびダイエットを含めた多数の因子に依存すると理解されるべきである。
種々の治療化合物についての前記のパラグラフに記載された毎日用量は、単一用量または適当な複数のサブ用量において投与される。サブ用量は、1日当り2ないし6回で投与される。一つの具体例において、用量は、所望の生物学的効果を得るために有用な持続放出形態中で投与される。
本発明の方法による経口送達は、複数のメカニズムにより胃腸管へ薬物の延長または持続性送達を供するための当該技術分野においてよく知られている処方を含み得る。これらには、限定されるものではないが、小腸のpH変化に基く投与形態からのpH感受性放出、錠剤またはカプセル剤のゆっくりした侵食、処方の物理特性に基く胃内の保持、腸管粘膜面に対する投与形態の生体付着、または投与形態からの活性薬物の酵素的放出が含まれる。
本発明の方法による経口送達は、固体、半固体または液体投与形態を用いて達成できる。適当な半固体および液体形態には、例えば、ゲルカプセル剤中に含有されたシロップまたは液体が含まれる。
本発明の方法を実施するために、経口投与に適した医薬組成物は、各々が本発明の方法に有用な治療化合物の少なくとも1つの予め決定された量を含むカプセル剤、カシェ剤、ロゼンジ、または錠剤のごとき;散剤としてまたは顆粒剤中で;水性または非水性液体中の溶液または懸濁剤として;あるいは水中油または油中水の乳剤として区別される単位中で存在できる。
実施例
以下の非限定の例は、本発明の治療方法を実施するのに適当な種々の医薬組成物を示すために供される。
実施例1 医薬組成物
表IVに記載された100mgの錠の組成物は、湿式造粒技術を用いて経口投与のために調製できる。
Figure 2005508910
実施例2 医薬組成物
表Vに記載された100mg錠の組成物は、直接圧縮技術を用いて調製できる。
Figure 2005508910
本明細書に記載された例は、前記の例に用いるものを、一般的にまたは特に記載された治療化合物または不活性成分に置換して行うことができる。
本明細書に存在する説明および例示は、他の当業者に、本発明、その原理、その実際的な適用に精通させることを意図する。当業者は、その多数の形態において、特定の使用の必要性にもっとも適当であるように本発明を適応および提供できる。従って、前記の本発明の特定の具体例は、本発明の完全または限定であることを意図するものではない。

Claims (10)

  1. 神経変性疾患を治療または予防するための、かかる治療または予防を必要とする対象における方法であって、神経保護的に有効な量の誘導型一酸化窒素合成酵素の選択的阻害剤またはその医薬上許容される塩もしくはプロドラッグを該対象に投与し、ここに、該誘導型一酸化窒素合成酵素の選択的阻害剤は、
    式I:
    Figure 2005508910
    [式中、Rは、H、ハロおよび所望により1以上のハロによって置換されていてもよいアルキルよりなる群から選択され;
    は、H、ハロおよび所望により1以上のハロによって置換されていてもよいアルキルよりなる群から選択され;
    但し、RまたはRの少なくとも1つはハロを含み;
    は、Hおよびヒドロキシよりなる群から選択され;
    Jは、ヒドロキシ、アルコキシおよびNRよりなる群から選択され、ここに;
    は、H、低級アルキル、低級アルキレニルおよび低級アルキニルよりなる群から選択され;
    は、H、ならびに環の少なくとも1つのメンバーが炭素であって、1ないし約4個のヘテロ原子が独立して酸素、窒素および硫黄から選択される複素環よりなる群から選択され、該複素環は、所望により、ヘテロアリールアミノ、N−アリール−N−アルキルアミノ、N−ヘテロアリールアミノ−N−アルキルアミノ、ハロアルキルチオ、アルカノイルオキシ、アルコキシ、ヘテロアラルコキシ、シクロアルコキシ、シクロアルケニルオキシ、ヒドロキシ、アミノ、チオ、ニトロ、低級アルキルアミノ、アルキルチオ、アルキルチオアルキル、アリールアミノ、アラルキルアミノ、アリールチオ、アルキルスルフィニル、アルキルスルホニル、アルキルスルホンアミド、アルキルアミノスルホニル、アミドスルホニル、モノアルキルアミドスルホニル、ジアルキルアミドスルホニル、モノアリールアミドスルホニル、アリールスルホンアミド、ジアリールアミドスルホニル、モノアルキルモノアリールアミドスルホニル、アリールスルフィニル、アリールスルホニル、ヘテロアリールチオ、ヘテロアリールスルフィニル、ヘテロアリールスルホニル、アルカノイル、アルケノイル、アロイル、ヘテロアロイル、アラルカノイル、ヘテロアラルカノイル、ハロアルカノイル、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルキレンジオキシ、ハロアルキレンジオキシ、シクロアルキル、シクロアルケニル、低級シクロアルキルアルキル、低級シクロアルケニルアルキル、ハロ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、ヒドロキシハロアルキル、ヒドロキシアラルキル、ヒドロキシアルキル、ヒドロキシヘテロアラルキル、ハロアルコキシアルキル、アリール、アラルキル、アリールオキシ、アラルコキシ、アリールオキシアルキル、飽和ヘテロシクリル、部分的に飽和したヘテロシクリル、ヘテロアリール、ヘテロアリールオキシ、ヘテロアリールオキシアルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、アリールアルケニル、ヘテロアリールアルケニル、シアノアルキル、ジシアノアルキル、カルボキシアミドアルキル、ジカルボキシアミドアルキル、シアノカルボアルコキシアルキル、カルボアルコキシアルキル、ジカルボアルコキシアルキル、シアノシクロアルキル、ジシアノシクロアルキル、カルボキシアミドシクロアルキル、ジカルボキシアミドシクロアルキル、カルボアルコキシシアノシクロアルキル、カルボアルコキシシクロアルキル、ジカルボアルコキシシクロアルキル、ホルミルアルキル、アシルアルキル、ジアルコキシホスホノアルキル、ジアラルコキシホスホノアルキル、ホスホノアルキル、ジアルコキシホスホノアルコキシ、ジアラルコキシホスホノアルコキシ、ホスホノアルコキシ、ジアルコキシホスホノアルキルアミノ、ジアラルコキシホスホノアルキルアミノ、ホスホノアルキルアミノ、ジアルコキシホスホノアルキル、ジアラルコキシホスホノアルキル、グアニジノ、アミジノおよびアシルアミノで置換されていてもよい]
    を有する化合物またはその医薬上許容される塩;
    式II:
    Figure 2005508910
    [式中、Xは、−S−、−S(O)−および−S(O)−よりなる群から選択され、好ましくは、Xは−S−であり、R12は、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、C−Cアルキニル、C−Cアルコキシ−CアルキルおよびC−Cアルキルチオ−Cアルキルよりなる群から選択され、これらの群の各々は、−OH、アルコキシおよびハロゲンよりなる群から選択された1以上の置換基により所望により置換されていてもよく、好ましくは、R12は、−OH、アルコキシおよびハロゲンよりなる群から選択される置換基で所望により置換されていてもよいC−Cアルキルであり、R13およびR18については、R18は、−OR24 および−N(R25)(R26)よりなる群から選択され、R13は、−H、−OH、−C(O)−R27、−C(O)−O−R28および−C(O)−S−R29よりなる群から選択されるか;またはR18は−N(R30)−であって、R13は−C(O)−であり、ここに、R18およびR13は、それらが結合する原子と一緒になって環を形成するか;または、R18は−O−であって、R13は−C(R31)(R32)−であり、ここに、R18およびR13は、それらが結合する原子と一緒になって環を形成し、R13が−C(R31)(R32)−であるならば、R14は−C(O)−O−R33であり;あるいは、R14 は、−Hであり、R11、R15、R16およびR17は独立して、−H、ハロゲン、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、C−CアルキニルおよびC−Cアルコキシ−Cアルキルよりなる群から選択され、R19およびR20は独立して、−H、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、C−CアルキニルおよびC−Cアルコキシ−Cアルキルよりなる群から選択され、R21およびR22については、R21は、−H、−OH、−C(O)−O−R34および−C(O)−S−R35よりなる群から選択され、R22は、−H、−OH、−C(O)−O−R36および−C(O)−S−R37よりなる群から選択され;またはR21は−O−であって、R22は−C(O)−であり、ここに、R21およびR22は、それらが結合する原子と一緒になって環を形成するか;またはR21は−C(O)−であって、R22は−O−であり、ここに、R21およびR22は、それらが結合する原子と一緒になって環を形成し、R23はCアルキルであり、R24は、−HおよびC−Cアルキルよりなる群から選択され、ここに、R24がC−Cアルキルである場合、R24は、所望により、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリールおよびヘテロアリールよりなる群から選択される1以上の基によって置換されていてもよく、R25およびR26については、R25は、−H、アルキルおよびアルコキシよりなる群から選択され、R26は、−H、−OH、アルキル、アルコキシ、−C(O)−R38、−C(O)−O−R39および−C(O)−S−R40よりなる群から選択され;ここに、R25およびR26は独立して、アルキルまたはアルコキシである場合、R25およびR26は独立して、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリールおよびヘテロアリールよりなる群から選択される1以上の基で所望により置換されていてもよいか;またはR25は−Hであって;R26は、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリールおよびヘテロアリールよりなる群から選択され、R27、R28、R29、R30、R31、R32、R33、R34、R35、R36、R37、R38、R39およびR40は独立して、−Hおよびアルキルよりなる群から選択され、ここに、アルキルは、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリールおよびヘテロアリールよりなる群から選択される1以上の基によって所望により置換されていてもよく、R11、R12、R13、R14、R15、R16、R17、R18、R19、R20、R21、R22、R23、R24、R25、R26、R27、R28、R29、R30、R31、R32、R33、R34、R35、R36、R37、R38、R39およびR40のいずれかは、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、アルキルチオ、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリールおよびヘテロアリールよりなる群から選択される基である場合、該基は、−OH、アルコキシおよびハロゲンよりなる群から選択される1以上の置換基により所望により置換されていてもよい]
    に対応する構造を有する化合物またはその医薬上許容される塩;
    式III:
    Figure 2005508910
    [式中、R41は、Hまたはメチルであって;
    42は、Hまたはメチルである]
    で表される化合物またはその医薬上許容される塩;
    式IV:
    Figure 2005508910
    で表される化合物またはその医薬上許容される塩;
    式V:
    Figure 2005508910
    [式中、R43は、水素、ハロ、C−Cアルキル、およびアルコキシもしくは1以上のハロにより置換されたC−Cアルキルよりなる群から選択され;
    44は、水素、ハロ、C−Cアルキル、およびアルコキシもしくは1以上のハロにより置換されたC−Cアルキルよりなる群から選択され;
    45は、C−Cアルキル、またはアルコキシもしくは1以上のハロにより置換されたC−Cアルキルである]
    で表される化合物またはその医薬上許容される塩;
    式VI:
    Figure 2005508910
    [式中、R46は、C−Cアルキルであり、該C−Cアルキルはハロまたはアルコキシで所望により置換されていてもよく、該アルコキシは1以上のハロで所望により置換されていてもよい]
    で表される化合物またはその医薬上許容される塩;
    式VII:
    Figure 2005508910
    [式中、R47は、水素、ハロ、C−Cアルキル、およびアルコキシもしくは1以上のハロにより置換されたC−Cアルキルよりなる群から選択され;
    48は、水素、ハロ、C−Cアルキル、およびアルコキシもしくは1以上のハロにより置換されたC−Cアルキルよりなる群から選択され;
    49は、C−Cアルキル、またはアルコキシもしくは1以上のハロにより置換されたC−Cアルキルである]
    で表される化合物またはその医薬上許容される塩;
    式VIII:
    Figure 2005508910
    [式中、R50は、C−Cアルキルであり、該C−Cアルキルはハロもしくはアルコキシにより所望により置換されていてもよく、該アルコキシは1以上のハロにより所望により置換されていてもよい]
    で表される化合物またはその医薬上許容される塩;
    式IX:
    Figure 2005508910
    [式中、R50は、水素、ハロおよびC−Cアルキルよりなる群から選択され、該C−Cアルキルはハロもしくはアルコキシにより所望により置換されていてもよく、該アルコキシは1以上のハロにより所望により置換されていてもよく;
    51は、水素、ハロおよびC−Cアルキルよりなる群から選択され、該C−Cアルキルはハロもしくはアルコキシにより所望により置換されていてもよく、該アルコキシは1以上のハロにより所望により置換されていてもよく;
    52は、C−Cアルキルであり、該C−Cアルキルはハロもしくはアルコキシにより所望により置換されていてもよく、該アルコキシは1以上のハロにより所望により置換されていてもよく;
    53は、水素、ハロおよびC−Cアルキルよりなる群から選択され、該C−Cアルキルはハロもしくはアルコキシにより所望により置換されていてもよく、該アルコキシは1以上のハロにより所望により置換されていてもよく;
    54は、ハロおよびC−Cアルキルよりなる群から選択され、該C−Cアルキルはハロもしくはアルコキシにより所望により置換されていてもよく、該アルコキシは1以上のハロにより所望により置換されていてもよい]
    で表される化合物またはその医薬上許容される塩;ならびに
    式X:
    Figure 2005508910
    [式中、R55は、C−Cアルキルであり、該C−Cアルキルはハロもしくはアルコキシにより所望により置換されていてもよく、該アルコキシは1以上のハロにより所望により置換されていてもよい]
    で表される化合物またはその医薬上許容される塩
    よりなる群から選択されることを特徴とする該方法。
  2. 該神経変性疾患が発作であることを特徴とする請求項1記載の方法。
  3. 該神経変性疾患が多発性硬化症であることを特徴とする請求項1記載の方法。
  4. 該神経変性疾患が筋萎縮性側索硬化症であることを特徴とする請求項1記載の方法。
  5. 該神経変性疾患がアルツハイマー病であることを特徴とする請求項1記載の方法。
  6. 該神経変性疾患が脳虚血であることを特徴とする請求項1記載の方法。
  7. 該神経変性疾患が局所性脳虚血であることを特徴とする請求項1記載の方法。
  8. 該神経変性疾患が身体外傷であることを特徴とする請求項1記載の方法。
  9. 該神経変性疾患が癲癇であることを特徴とする請求項1記載の方法。
  10. 該神経変性疾患が後天性免疫不全症候群の痴呆であることを特徴とする請求項1記載の方法。
JP2003530275A 2001-09-24 2002-09-24 選択的iNOS阻害剤を用いる神経保護的な治療方法 Pending JP2005508910A (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US09/961,521 US20030119826A1 (en) 2001-09-24 2001-09-24 Neuroprotective treatment methods using selective iNOS inhibitors
PCT/US2002/030214 WO2003026638A1 (en) 2001-09-24 2002-09-24 Neuroprotective treatment methods using selective inos inhibitors

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005508910A true JP2005508910A (ja) 2005-04-07
JP2005508910A5 JP2005508910A5 (ja) 2006-01-05

Family

ID=25504581

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003530275A Pending JP2005508910A (ja) 2001-09-24 2002-09-24 選択的iNOS阻害剤を用いる神経保護的な治療方法

Country Status (13)

Country Link
US (1) US20030119826A1 (ja)
EP (1) EP1429752A1 (ja)
JP (1) JP2005508910A (ja)
KR (1) KR20040039394A (ja)
CN (1) CN1556698A (ja)
AU (1) AU2002327042A2 (ja)
BR (1) BR0212989A (ja)
CA (1) CA2455989A1 (ja)
IL (1) IL161005A0 (ja)
MX (1) MXPA04002710A (ja)
PL (1) PL371774A1 (ja)
WO (1) WO2003026638A1 (ja)
ZA (1) ZA200402288B (ja)

Families Citing this family (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8314124B2 (en) 2004-02-06 2012-11-20 Active Biotech Ab Crystalline salts of quinoline compounds and methods for preparing them
BRPI0617477A2 (pt) * 2005-10-19 2011-07-26 Teva Pharma mistura de partÍculas cristalinas de laquinimod sàdica, composiÇço, processo de cristalizaÇço de laquinimod sàdica, laquinimod sàdica, e, processo para produzir uma composiÇço farmacÊutica
EP2035001B1 (en) 2006-06-12 2011-11-09 Teva Pharmaceutical Industries Limited Stable laquinimod preparations
PL2682120T3 (pl) 2007-12-20 2017-02-28 Teva Pharmaceutical Industries, Ltd. Stabilne preparaty lakwinimodu
BRPI0913518A2 (pt) * 2008-09-03 2016-07-26 Teva Pharma composto, composição farmacêutica, e, método de tratamento de um distúrbio mediado por função imune
ME02414B (me) * 2009-07-30 2016-09-20 Teva Pharma Tretman kronove bolesti lakvinimodom
EP3064206B1 (en) * 2009-08-10 2019-03-20 Active Biotech AB Treatment of huntington's disease using laquinimod
US8889627B2 (en) 2011-10-12 2014-11-18 Teva Pharmaceutical Industries, Ltd. Treatment of multiple sclerosis with combination of laquinimod and fingolimod
CN104093310A (zh) 2012-02-03 2014-10-08 泰华制药工业有限公司 拉喹莫德用于治疗一线抗TNFα疗法失败的克罗恩氏病患者的用途
TW201400117A (zh) 2012-06-05 2014-01-01 Teva Pharma 使用拉喹莫德治療眼發炎疾病
BR112015010193A2 (pt) 2012-11-07 2017-07-11 Teva Pharma sais de amina de laquinimod
KR20150143499A (ko) 2013-03-14 2015-12-23 테바 파마슈티컬 인더스트리즈 리미티드 라퀴니모드 나트륨의 결정 및 이의 개선된 제조방법

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100835265B1 (ko) * 2000-03-24 2008-06-09 파마시아 코포레이션 산화 질소 신타아제 억제제로 유용한 아미디노 화합물 및그들의 염
AR032318A1 (es) * 2000-04-13 2003-11-05 Pharmacia Corp Compuesto derivado halogenado del acido 2-amino-5,6 heptenoico; composicion farmaceutica que lo comprende y su uso en la fabricacion de un medicamento util como inhibidor de la oxido nitrico sintetasa

Also Published As

Publication number Publication date
CA2455989A1 (en) 2003-04-03
MXPA04002710A (es) 2004-07-05
EP1429752A1 (en) 2004-06-23
AU2002327042A2 (en) 2003-04-07
CN1556698A (zh) 2004-12-22
PL371774A1 (en) 2005-06-27
IL161005A0 (en) 2004-08-31
ZA200402288B (en) 2006-12-27
KR20040039394A (ko) 2004-05-10
WO2003026638A1 (en) 2003-04-03
BR0212989A (pt) 2005-04-26
US20030119826A1 (en) 2003-06-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
AU2018258355B2 (en) Modulators of sestrin-gator2 interaction and uses thereof
US20130281449A1 (en) Oxazine Derivatives and their Use in the Treatment of Neurological Disorders
US7012098B2 (en) Inhibitors of inducible nitric oxide synthase for chemoprevention and treatment of cancers
JP2005508910A (ja) 選択的iNOS阻害剤を用いる神経保護的な治療方法
EP1505972A2 (en) A selective inos inhibitor and a pde inhibitor in combination for the treatment of respiratory diseases
US20050203082A1 (en) Combination therapy with inhibitors of inducible nitric oxide synthase and alkylating agents
US20040077639A1 (en) Methods for the treatment of respiratory diseases and conditions using a selective iNOS inhibitor
US20030109522A1 (en) Ophthalmologic treatment methods using selective iNOS inhibitors
US20040127569A1 (en) Methods for treatment and prevention of gastrointestinal conditions
JP2005506986A5 (ja)

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050517

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050517

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090120

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20090721