JP2005508897A - ホトクロミックビス−ナフトピラン化合物およびそれらの製造方法 - Google Patents

ホトクロミックビス−ナフトピラン化合物およびそれらの製造方法 Download PDF

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Abstract

本発明は式Iのホトクロミックビス−ナフトピラン化合物並びにそれらの製造方法および用途を提供する。本発明は紫外光源により活性化されると広範囲の色、すなわち桃色から紫色ないし青灰色を示す。さらに、本発明のビス−ナフト化合物は着色能力が広範囲であり、着色応答が速く、かつ疲労耐性が良好である。

Description

本発明は、ホトクロミックナフトピラン化合物に関する。さらに詳しくは、本発明はホトクロミックビス−ナフトピラン化合物並びにその製造方法および用途に関する。
太陽光により可逆的に色の変化や減光(darkening)が誘発されることが望まれる用途に用いられるホトクロミック化合物にはいくつかのタイプが知られている。これらの用途としては例えば眼科用レンズ、太陽光遮光レンズ、フィルター、カメラの光学系、装飾物品、ウインドウ等が挙げられる。
しかし、既知の化合物は高い光学濃度と活性化光源が取り除かれたときに迅速に元の色に復帰する能力の双方を同時に示すことがないという欠点がある。従って、紫外線(UV)照射に対する反応が速く、着色能力が高く、耐用年数が長い新しい化合物に対する需要がある。
本発明は紫外光源により活性化されると広範囲の色、すなわち桃色から紫色ないし青灰色を示し、照射が止まると、元の色が復帰するビス−ナフトピラン化合物を提供する。本発明のビス−ナフト化合物は着色能力が広範囲であり、着色応答が速く、かつ疲労耐性が良好である。
一態様では、本発明は下記の化合物を提供する。
Figure 2005508897
式中、Xはイオウまたは酸素であり;
R’、R’’は、同一であっても異なっていてもよく、それぞれ独立に水素、ヒドロキシ、ハロゲン、ニトロ、シアノ、アリル、直鎖状または分岐状(C1 −C20)アルキル、(C3 −C20)シクロアルキル、(C1 −C20)アルコキシ、(C1 −C20)アルキルアセチレニル、フェニルアセチレニル、(C1 −C20)アルケニル、フェニルビニル、ハロ(C1 −C20)アルキル、ハロ(C3 −C20)シクロアルキル、ハロ(C1 −C20)アルコキシ、アリール、アリールオキシまたは任意に(C1 −C6 )アルキルまたは(C1 −C6 )アルコキシで置換されたヘテロアリール;アリールアルキルまたはヘテロアリールアルキル;任意に(C1 −C6 )アルキルまたは(C1 −C6 )アルコキシで置換された炭素数5または6の窒素含有ヘテロ環、−N(R1 )R2 、CON(R1 )R2 (ただし、(R1 およびR2 は、同一または異なっていてもよいが、それぞれ独立に水素、(C1 −C20)アルキル、(C3 −C20)シクロアルキル、および任意に置換されているフェニルである);−OCOR、−COORまたは−COR(ただし、Rは水素、(C1 −C20)アルキル、(C3 −C20)シクロアルキル、または任意に(C1 −C6 )アルキルまたは(C1 −C6 )アルコキシで置換されたアリールもしくはヘテロアリールであり;
A’およびA’’は、同一であっても異なっていてもよく、それぞれ独立に
(a)直鎖状もしくは分岐状(C1 −C12)アルキル、(C3 −C12)シクロアルキル、アリール(C1 −C6 )アルキルまたはヘテロアリール(C1 −C6 )アルキル、(C1 −C6 )アルコキシ(C1 −C6 )アルキル、(C1 −C12)アルコキシ、ハロ(C1 −C12)アルキル、(C1 −C12)ハロアルコキシ、(C1 −C12)アルキルチオ;
(b)置換または未置換アリール基;
(c)置換または未置換ヘテロアリール基;
(d)下記式の基
Figure 2005508897
式中、Bは水素、(C1 −C12)アルキル、または任意に置換されたアリール;
(e)未置換またはモノ−置換ピラゾリル、ピリジル、イミダゾリル、ピラゾリニル、イミダゾリニルまたはアクリジニルを表し、該置換基は(C1 −C6 )アルキル、(C1 −C6 )アルコキシ、フルオロ、クロロ、およびフェニルからなる群から選ばれる;
(f)下記式の基
Figure 2005508897
式中、CおよびDは、同一でも異なっていてもよいが、それぞれ独立に炭素、酸素、(C1 −C12)アルキル窒素、または(C1 −C12)アシル窒素を表し;
3 およびR4 はそれぞれ水素または(C1 −C12)アルキルであり;
前記フェニル部分は任意に(C1 −C12)アルキル、(C1 −C12)アルコキシ、フルオロまたはクロロで置換されていてもよく、
nは1〜8の整数であり、かつ
mは0〜3の整数である。
「炭素数5または6の窒素含有ヘテロ環」としては、限定されないが、ピロリジノ、ピペリジノ、モルホリノ等が挙げられる。「ハロゲン」または「ハロ」はフルオロ、クロロ、ブロモ、またはヨードを意味する。好ましくは、フルオロ、クロロまたはブロモが用いられる。「アリール」としては、限定されないが、フェニルまたはナフチルが挙げられる。「ヘテロアリール」は、限定されないが、フリル、チエニル、ピリル、インドリル、ベンゾフリル、ベンゾチエニル、ピリジル、ジベンゾフリル、ジベンゾチエニル、およびカルバゾリルが挙げられる。
「置換アリールまたはヘテロアリール基」は、限定されないが、下記の置換基:
ハロゲン、ニトロ、アミノ、シアノ、ヒドロキシ、エポキシ、ビニル、アリル、ヒドロキシエトキシ、メトキシエトキシエトキシ、ヒドロキシエトキシエトキシ、メトキシエトキシエトキシ;
(C1 −C12)アルキル、(C1 −C12)アルコキシ、(C1 −C12)アルキルアリール、アリール、アリールオキシ、アリール(C1 −C12)アルキル、アリール(C1 −C12)アルコキシ、(C1 −C12)アルコキシアリール、ハロ(C1 −C12)アルキル、ハロアリール、シクロ(C3 −C12)アルキル、シクロ(C1 −C12)アルコキシ、アリールオキシアリール、アリールオキシ(C1 −C12)アルキル、アリールオキシ(C1 −C12)アルコキシ、アクリロキシ、メタクリロキシ;ヘテロ環窒素含有置換基、例えばN−(C1 −C12)アルキルピペラジノ、N−アリール−ピペリジノ、アクリジノ、インドリノ、ピロリジノ、ピロリノ、ピペリジノ、(C1 −C4 )アルキルピペリジノ、ジ(C1 −C4 )アルキルピペリジノ、4−ピペリジノピペリジノ、モルホリノ、2,6−ジ(C1 −C4 )アルキルモルホリノ、チオモルホリノ、チオアゾリジノ、テトラヒドロキノリノまたはピリル;−N(R1 )R2 、CON(R1 )R2 、ここに、R1 およびR2 は、同一であっても異なっていてもよく、それぞれ独立に水素、(C1 −C12)アルキル、(C3 −C12)シクロアルキル、フェニル、モノ−もしくはジ−置換フェニル;または−OCOR、−COORもしくは−COR、ここに、Rは水素、(C1 −C12)アルキル、(C3 −C12)シクロアルキル、ハロ(C3 −C12)アルキル、未置換、モノ−もしくはジ−置換フェニル、未置換、モノ−もしくはジ−置換ナフチル、未置換、モノ−もしくはジ−置換フリルまたはチエニル、およびこれらの組み合わせである。
好適な一態様では、本発明は式Iの化合物を提供する。ここに、
Xはイオウまたは酸素であり;
R’、R’’は、同一であっても異なっていてもよく、それぞれ水素、ニトロ、シアノ、アリル、フルオロ、クロロ、ブロモ、トリフルオロメチル、トリクロロメチル、ピロリジノ、ピペリジノ、モルホリノ、フェニル、ベンジル;直鎖状もしくは分岐状(C1 −C6 )アルキル、(C1 −C6 )アルコキシ、または−OCORもしくは−COORであり、ここにRは水素、(C1 −C6 )アルキル、(C3 −C6 )シクロアルキルであり;
A’およびA’’は、同一であっても異なっていてもよく、それぞれ独立に
(a)直鎖状もしくは分岐状(C1 −C6 )アルキル、(C3 −C6 )シクロアルキル、アリール(C1 −C4 )アルキルまたはヘテロアリール(C1 −C4 )アルキル、(C1 −C6 )アルコキシ(C1 −C6 )アルキル;
(b)フェニルまたはナフチルから選ばれる、未置換、好ましくはメタ位、パラ位またはその両方において置換されているモノ−もしくはジ−置換アリール;
(c)フリル、チエニル、ピリル、インドリル、ベンゾフリル、ベンゾチエニル、ピリジル、ジベンゾフリル、ジベンゾチエニルまたはカルバゾリルであり、その置換基がニトロ、アミノ、シアノ、ヒドロキシ、エポキシ、ヒドロキシエトキシ、メトキシエトキシ、ヒドロキシエトキシエトキシ、メトキシエトキシエトキシ、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、ビニル、アリル、トリフルオロメチル、フェニル、(C1 −C6 )アルキル、(C1 −C6 )アルコキシ、シクロ(C3 −C6 )アルキル、シクロ(C1 −C6 )アルコキシ、(C1 −C6 )アルキルアミノ、ジ(C1 −C6 )アルキルアミノ、ジアリールアミノ、フェニルアセチレニルまたはフェニルビニルである未置換もしくはモノ−置換ヘテロアリール;
N(C1 −C6 )アルキルピペラジノ、N−アリール−ピペリジノ、アジリジノ、インドリノ、ピロリジノ、ピロリノ、ピペリジノ、(C1 −C4 )アルキルピペリジノ、ジ(C1 −C4 )アルキルピペリジノ、4−ピペリジノピペリジノ、モルホリノ、2,6−ジ(C1 −C4 )アルキルモルホリノ、チオモルホリノ、チオアゾリジノ、テトラヒドロキノリノまたはピリル;
−N(R1 )R2 、CON(R1 )R2 、ここに、R1 およびR2 は、同一であっても異なっていてもよく、それぞれ独立に水素、(C1 −C6 )アルキル、(C3 −C6 )シクロアルキル、フェニル、または−COR、−OCOR、もしくは−COOR、ここに、Rは水素、(C1 −C6 )アルキル、(C3 −C6 )シクロアルキルまたはフェニルであり;
nは1〜6の整数であり、かつ
mは0〜2の整数である。
さらに別の好適な一態様では、本発明は式Iの化合物を提供する。ここに、
Xはイオウであり、
R’、R’’は、同一であっても異なっていてもよく、それぞれ独立に水素、ニトロ、シアノ、アリル、フルオロ、クロロ、ブロモ、ピロリジノ、ピペリジノ、モルホリノ、フェニル、ベンジル、(C1 −C4 )アルキルまたは(C1 −C4 )アルコキシであり;
A’およびA’’は、同一であっても異なっていてもよく、それぞれ独立に
直鎖状もしくは分岐状(C1 −C4 )アルキル、(C3 −C6 )シクロアルキル;
未置換、モノ−もしくはジ−置換フェニル、置換基は、好ましくはメタ位、パラ位、もしくはその両方においてニトロ、アミノ、アシル、シアノ、メトキシ、エトキシ、メトキシエトキシ、フルオロ、クロロ、ビニル、アリル、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、(C1 −C4 )アルキル、ジ(C1 −C4 )アルキルアミノ、ピペラジノ、ピペリジノ、アリールピペリジノ、モルホリノ、ピロリジノ、アジリジノ、アクリロキシ、メタクリロキシ、フェニルアセチレニル、フェニルビニル;
未置換、もしくは(C1 −C4 )アルキルまたはフェニルである置換基でモノ−置換されたフリル、チエニルもしくはピリルのようなモノ−置換ヘテロ芳香族基であり;
nは1〜4の整数であり、かつ
mは0〜2の整数である。
さらに別の好適な一態様では、本発明の化合物は、
5,5’−ビス[3−(p−メトキシフェニル)−[3H]−ナフト[2,1−b]ピラン−3−イル]−2,2’−ビチオフェン;
5,5’−ビス[3−(p−メチルフェニル)−[3H]−ナフト[2,1−b]ピラン−3−イル]−2,2’−ビチオフェン;
5,5’−ビス[3−(p−フルオロフェニル)−[3H]−ナフト[2,1−b]ピラン−3−イル]−2,2’−ビチオフェン;
5,5’−ビス[3−(o−フルオロフェニル)−[3H]−ナフト[2,1−b]ピラン−3−イル]−2,2’−ビチオフェン;
5,5’’’−ビス[3−(ナフタレン−2−イル)−[3H]−ナフト[2,1−b]ピラン−3−イル][2,2’,5’,2’’,5’’,2’’’]−クワテルチオフェン;または
5,5’’’−ビス[3−(o−フルオロフェニル)−[3H]−ナフト[2,1−b]ピラン−3−イル][2,2’,5’,2’’,5’’,2’’’]−クワテルチオフェンである。
式Iの化合物は下記の反応A〜Dに示す方法、あるいはまた、反応Eに示す方法により調製することができる。反応Aでは、酸クロライドから相当する芳香族ケトンが形成され、この反応は下記のフリーデル−クラフツ反応であってもよい。
反応A:
Figure 2005508897
式IIにより表される酸クロライドと式IIIで表されるヘテロ環化合物をジクロロメタンに溶解しルイス酸、例えば塩化第一スズの存在下で反応させて、式IVで表される相当する置換芳香族ケトンを形成する。置換基A、R’’、およびX並びにnは上記と同じである。フリーデル−クラフツ反応および該反応を行う条件はオラー、ジョージ、エイ.、3「フリーデル−クラフツ反応および関連する反応」インターサイエンス・パブリシャーズ社(1964年)(Olah,George A.,3“Friedel-Crafts and Related Reactions,”Interscience Publishers(1964))に記載されている。
反応Bでは、適切な溶媒、例えば無水テトラヒドロフラン(THF)、ジメチルスルホキシド(DMSO)等の存在下に式IVのヘテロ芳香族ケトンをナトリウムアセチリドと反応させて構造式Vにより表される相当するプロパルギルアルコールを形成する。
反応B:
Figure 2005508897
反応は室温で1mmol〜100mmolのスケールで行うことができる。
反応Cでは、触媒量の酸、例えばp−トルエンスルホン酸ピリジニウム(PPTS)の存在下に、式Vのプロパルギルアルコールを式VIにより表されるナフトールと反応させて構造式VIIにより表されるナフトピランを生成する。この反応およびそれを行う条件はヘルベティカ・キミカ・アクタ第81巻(7)、1293(1998年)(Helv Chim. Acta、81(7)、1293(1998)に記載されている。
反応式C:
Figure 2005508897
あるいは、好ましくは、反応Cを3、オングストローム分子篩を用いて行ってもよい。この反応は非極性溶媒、好ましくはベンゼン、トルエン、キシレン、クロロホルム、1,1−ジクロロエタン、1,2−ジクロロエタン、四塩化炭素、あるいはそれらの組み合わせの存在下で行うことができる。さらに好ましくは、この反応はトルエンまたは1,2−ジクロロエタン中で行われる。反応温度は約50℃〜約160℃、好ましくは約80℃〜約140℃、さらに好ましくは約90℃〜約120℃であってもよい。反応時間は約1時間〜約3日、好ましくは約2時間〜約2日、さらに好ましくは約2時間から約24時間であってもよい。反応体の好ましい比率は1.1:1:0.5〜約1:1.1:0.05(V:VI:PPTS)である。
反応Dでは、式VIIのナフトピランを、適切な溶媒、例えば無水THF中でブチルリチウムで処理し、次いで塩化第二銅で処理し、式Iで表されるモノ−カップリング体を生成する。
反応D:
Figure 2005508897
反応は約−78℃と周囲温度との間で約5時間〜約48時間行うことができる。反応体は好ましくは約1:1.1:1.1〜約1:1.5:2(VII:BuLi:CuCl2 )の比率で使用される。
あるいはまた、本発明のビス−ナフトピラン化合物は反応Eに示すように調製することができる。反応Eでは、式IXのビス−ヘテロ芳香族ケトンを、式IIIのヘテロ環化合物のフリーデル−クラフツ反応により生成することができる。ナトリウムアセチリドで処理すると所望の式VIのビス−プロパルギルアルコールを生成することができる。触媒量の酸、例えばp−トルエンスルホン酸ピリジニウム(PPTS)の存在下に式Xのビス−プロパルギルアルコールを式VIのナフトールとカップリングさせると所望のビス−ナフトピラン化合物が生成する。
反応E:
Figure 2005508897
本発明のビスナフトピラン化合物は単独で使用してもよく、あるいは式Iの他の化合物との混合物として使用してもよい。さらに、本発明の化合物は既知のホトクロミック化合物の他のタイプのものとの混合物として使用してもよい。このような既知のホトクロミック化合物としては、限定されないが、ナフトピラン、スピロオキサジン、1種以上の非ホトクロミック染料との混合物、あるいはそれらの組み合わせが挙げられる。さらに、1種以上の安定剤、例えば酸化防止剤、1種以上の紫外線吸収剤、例えば2−ヒドロキシフェニルベンゾトリアゾールまたは2−ヒドロキシフェニルトリアトリアゾン、1種以上の抗ラジカル剤、例えば5−エトキシベンゾイミダゾール、またはそれらの組み合わせをこれらの混合物に添加してホトクロミック性を向上させることができる。
本発明の化合物の一つの特別の利点は式Iの活性化されたビスナフトピラン化合物の着色体の吸収スペクトルが、典型的には式VIIの相当するホトクロミックナフトピランよりも光学濃度または吸収が高く耐用年数が長いことである。溶液中では、本発明の化合物は淡い桃色または黄色である。太陽光線や水銀ランプまたはキセノンランプのような紫外線源により活性化されると、本発明のビス−ナフトピラン化合物は化合物の構造によって桃色から紫色ないし青灰色の範囲で急速に強く着色する。式Iのビス−ナフトピラン化合物の紫外線に対する応答は反応Cに示した構造式VIIにより表されるナフトピランの応答よりもずっと速い。
ビス−ナフトピラン化合物の構造によって3秒〜300秒の範囲の広範囲の退色が得られる。退色が遅い、すなわち100秒よりも長いときは、式Iのビス−ナフトピラン化合物はビス−ナフトピラン環の2つのホトクロミック官能基が完全に開放されるために着色性が高い。ゆっくりと退色する化合物を得るためには、フルオロ置換基を3−フェニル基のオルト位に置く。退色がゆっくりしていると、限定されないが、ウインドウを始めとする若干の用途に好適である。
退色が速い、すなわち60秒未満のときは、本発明のビス−ナフトピラン化合物は式VIIにより表される相当するホトクロミックナフトピランよりも光学濃度が高く、耐用年数も長い。3−フェニル基のオルト位を置換せず、かつ、任意に、パラ位を置換することによって速い退色が得られる。好適な置換基としては、限定されないが、フルオロ、メトキシ、メチル、エチル、フェニル、ピペリジノ、またはモルホリノが挙げられる。速い退色は、限定されないが、眼鏡レンズを始めとする広範囲の設定において有用である。
本発明のビス−ナフトピラン化合物は、単独で、それら同士の混合物としてまたは他のタイプの既知のホトクロミック化合物との混合物としてホスト材料に適用または導入することができる組成物中に導入することができる。これらの組成物としては、インクや塗料が挙げられる。ホトクロミックビス−ナフトピラン化合物は有機溶媒または有機ポリマーホスト中に存在していてもよい。
溶媒を用いる場合は、この溶媒はホトクロミック物質を溶解する能力を有する任意の溶媒が挙げられる。好適な溶媒としては、限定されないが、ベンゼン、トルエン、メチルエチルケトン、アセトン、エタノール、メタノール、プロパノール、イソプロパノール、テトラヒドロフラン、ジオキサン、酢酸エチル、エチレングリコール、キシレン、シクロヘキサン、N−メチルピロリジノン等、およびこれらの混合物が挙げられる。クロロホルムに溶解すると、本発明の化合物はモル吸光係数(ε)がずっと大きくなり、そのため、式VIIにより表される相当するナフトピラン前駆体よりも紫外線をより多く遮断することができる。
本発明の化合物とともに用いられるホスト材料はホトクロミック特性を発揮させるのが望ましい任意の材料であることができる。典型的には、ホスト材料は有機材料であり、好ましくは透明、すなわち光学的に澄んだ有機材料である。そのような材料としては、限定されないが、ポリマー、コポリマー、またはそれらの混合物が挙げられる。好適なホスト材料としては、限定されないが、ポリ(アリルカーボネート)、ポリエポキシ、ポリアクリレート、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリビニルクロライド、ポリメタクリレート、ポリ(C1 −C12)アルキルメタクリレート、ポリオキシアルキレンメタクリレート、セルロースアセテート、ポリ(ビニルアセテート)、ポリ(ビニルアルコール)、ポリウレタン、ポリチオウレタン、ポリシロキサン、ポリアミド、ポリスチレンが挙げられ、コポリマーとしては、限定されないが、アクリレート、メタクリレート、メチルメタクリレート、エチレングリコールビスメタクリレート、ビニルアセテート、ビニルブチラール、ウレタン、チオウレタン、ジエチレングリコールビス(アリルカーボネート)、ジエチレングリコールジメタクリレート、ジイソプロペニルベンゼン等およびそれらの組み合わせが挙げられる。
典型的には、本発明の化合物は、限定されないが、溶解、分散、ホスト材料の他の成分との重合、有機ホスト材料の一表面に適用されるコーティングへの導入またはそれらの組み合わせを始めとする任意の都合のよい手段によりホスト材料に導入される。あるいはまた、化合物をホスト材料の表面に吸収してもよい。さらにまた、化合物を種々の手段、例えばスプレイコーティング、スピンコーティング、スプレッドコーティング、カーテンコーティング、ケーシングまたはディップコーティングを用いてホスト材料上に塗布してもよい。
本発明のビス−ナフトピラン化合物およびそれらの混合物は有機ホトクロミック物質が典型的に用いられる用途、例えば光学レンズおよび平レンズ、遮光保護面(フェイス・シールド)、ゴーグル、カメラレンズ、ウインドウ、自動車用透明製品、インク、例えばホトクロミック染料を含有する、書いたり印刷したりするための液体またはペースト、プラスチックフィルム、シート、繊維のような装飾物品、および塗料、例えば、ペンキ、およびパスポート、運転免許証、小切手等の文書上の証明マーク等に用いることができる。塗料は、ここでは、合成ポリマーを製造するのに用いられるポリメタクリレート、ポリウレタン、ポリエポキシ樹脂のような材料から調製されたポリマー性塗料を含むものとして定義されている。
本発明のビス−ナフトピラン化合物の使用量は、活性化された際に肉眼で感知し得る限り、どの程度の減光が望まれるかによって決まる。さらに、個々の使用量はホトクロミック物質を導入または適用するのに用いた方法によって決まることが多い。典型的には、ホトクロミック物質の適用または導入量が多いほどある上限まで色強度が大きくなる。特に、製品である対象の全重量に基づいて約0.001重量%〜約20重量%の量で使用される。
本発明は以下の実施例により説明するが、これらの実施例は本発明の範囲を何ら限定するものではない。種々の変更および変形は当業者には明らかであろう。
工程1
塩化スズ(IV)をメチレンクロライド(100ml)に入れたものを窒素下に攪拌しつつ、チオフェン(6.5g、77mmol)とp−メトキシベンゾイルクロライド(13.6g、79.8mmol)をメチレンクロライド(50ml)に溶解した氷冷溶液を滴下した。添加後、反応混合物をさらに10分間攪拌した後、室温で2.5時間攪拌し、砕いた氷(200g)の上に注いだ。有機層を分離し、水性層をメチレンクロライド(15ml)で抽出した。結合した有機溶液を濃縮して溶媒の大部分を除去した。残滓をシリカゲルの栓を通してろ過し、メチレンクロライドで洗浄した。溶媒を除去すると、褐色の油が残り、放置すると固化した。メチレンクロライド/ヘキサンから再結晶すると、無色の結晶が得られた。原液を活性炭で脱色し、メチレンクロライド/ヘキサンから再結晶すると、より多くの結晶が得られた。全16.48gの生成物が得られた(98%)。核磁気共鳴(NMR)スペクトルから、得られた生成物はp−メトキシフェニル−チオフェン−2−イル−ケトンと一致する構造を有することが判った。
工程2
DMSO(25ml)に懸濁したナトリウムアセチリド(1.37g、33.5mmol)をp−メトキシフェニル−チオフェン−2−イルケトン(4.8g、22mmol)に水浴で冷却下、攪拌しつつ、アセチレンガスを吹き込みながら、少しずつ添加した。添加後、反応混合物を室温で2時間攪拌し、砕いた氷の上に注ぎ、4M塩酸でpHがほぼ6になるまで酸性化した。メチレンクロライド(20ml、次いで2×10ml)で抽出し、混合物を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。溶媒を蒸発させると、油が得られた。これを中性アルミナ(活性III)上で、ヘキサン/メチレンクロライド(2:1)を溶離液として用いたフラッシュクロマトグラフィーにより精製した。少量の活性炭で脱色した後、溶媒を除去すると、比較的澄んだ1−(4−メトキシフェニル)−1−(チオフェン−2−イル)プロプ−2−イン−1−オールが黄褐色の油として得られた。
工程3
工程2からの1−(4−メトキシフェニル)−1−(チオフェン−2−イル)プロプ−2−イン−1−オール(257mg、1.05mmol)を2−ナフトール(144.2mg、1mmol)とともに、PPTS(0.05mmol)および無水1,2−ジクロロエタン(5ml)中の3オングストローム分子篩の存在下に2時間加熱した。溶媒は大部分真空下に除去し、残滓をメチレンクロライドで洗浄した短いシリカゲルカラムを通してろ過した。溶媒を除去し、メチレンクロライド/ヘキサンから再結晶して無色の固体を得た(340mg)。NMRから得られた生成物は3−p−メトキシフェニル−3−(チオフェン−2−イル)−[3H]−ナフト[2,1−b]ピランと一致する構造を持つことが判った。これを以下に記載する比較例1として用いた。
工程4
工程3からの3−p−メトキシフェニル−3−(チオフェン−2−イル)−[3H]−ナフト[2,1−b]ピラン(175mg、0.5mmol)を乾燥THF(4ml)に入れたものをドライアイス−アセトン浴中、窒素下に冷却した。ブチルリチウム(1.6M、0.5ml)を攪拌しつつ滴下した。この混合物を0.5時間攪拌し、無水塩化第二銅(220mg、1.63mmol)を一度に添加した。2時間攪拌を続け、次いで徐々に室温まで昇温し、一晩攪拌した。砕いた氷(10g)を反応混合物に添加した。4M塩酸でpHがほぼ1になるまで酸性化した後、混合物をメチレンクロライド(25ml、次いで2×10ml)で抽出した。結合した有機溶液を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。メチレンクロライドに固形物が懸濁していた場合は、加熱を用いて固形物を溶解し、室温に冷却し、次いで乾燥する。引き続き、ろ過し、メチレンクロライド洗浄した短いシリカゲルカラムを通した。全体積がほぼ5mlになるまでメチレンクロライドを除去した後、混合物を加熱還流し、冷却し、室温で放置した。得られた固形物をろ過し、小量のメチレンクロライドで洗浄した。固形物を集め、ヘキサン/メチレン(1:1)を用いてシリカゲル上でのクロマトグラフィーにより精製し、メチレンクロライド/ヘキサンから再結晶した。121mgの桃色の固形物が得られた。NMRスペクトルから、生成物は5,5’−ビス[3−(p−メトキシフェニル)−[3H]−ナフト[2,1−b]ピラン−3−イル]−2,2’−ビチオフェンと一致する構造を持つことが判った。
工程1
フェニル基の置換基がメトキシの代わりにメチルである以外は実施例1の工程1〜工程3の方法に従った。NMRから、得られた生成物は3−p−メチルフェニル−3−(チオフェン−2−イル)−[3H]−ナフト[2,1−b]ピランと一致する構造を持つことが判った。
これを下記の比較例2として用いた。
工程2
3−p−メトキシフェニル−3−(チオフェン−2−イル)−[3]ナフト[2,1−b]の代わりに工程3からの3−p−メチルフェニル−3−(チオフェン−2−イル)−[3H]−ナフト[2,1−b]ピラン(177mg、0.5mmol)を用いた以外は実施例1の工程4の方法に従った。桃色の固形物(136mg)を得た。NMRスペクトルから、生成物は5,5’−ビス[3−(p−メチルフェニル)−[3H]−ナフト[2,1−b]ピラン−3−イル]−2,2’−ビチオフェンと一致する構造を持つことが判った。
工程1
フェニル基の置換基が4−メトキシの代わりに4−フルオロであること以外は実施例1の工程1〜工程3の方法に従った。NMRから、得られた生成物は3−p−フルオロフェニル−3−(チオフェン−2−イル)−[3H]−ナフト[2,1−b]ピランと一致する構造を持つことが判った。
これを下記の比較例3として用いた。
工程2
3−p−メチルフェニル−3−(チオフェン−2−イル)−[3H]−ナフト[2,1−b]ピランの代わりに、3−p−フルオロフェニル−3−(チオフェン−2−イル)−[3H]−ナフト[2,1−b](180mg、0.5mmol)を用いたこと以外は実施例1の工程4の方法に従った。NMRスペクトルから、生成物は5,5’−ビス[3−(p−フルオロフェニル)−[3H]−ナフト[2,1−b]ピラン−3−イル]−2,2’−ビチオフェンと一致する構造を持つことが判った。
工程1
フェニル基の置換基が4−メトキシの代わりに2−フルオロであること以外は実施例1の工程1〜工程3の方法に従った。NMRから、得られた生成物は3−o−フルオロフェニル−3−(チオフェン−2−イル)−[3H]−ナフト[2,1−b]ピランと一致する構造を持つことが判った。
これを下記の比較例4として用いた。
工程2
3−p−メチルフェニル−3−(チオフェン−2−イル)−[3H]−ナフト[2,1−b]ピランの代わりに、工程3からの3−o−フルオロフェニル−3−(チオフェン−2−イル)−[3H]−ナフト[2,1−b](180mg、0.5mmol)を用いたこと以外は実施例1の工程4の方法に従った。NMRスペクトルから、生成物は5,5’−ビス[3−(o−フルオロフェニル)−[3H]−ナフト[2,1−b]ピラン−3−イル]−2,2’−ビチオフェンと一致する構造を持つことが判った。
工程1
塩化スズ(IV)をメチレンクロライド(100ml)に入れたものを窒素下に攪拌しつつ、ビチオフェン(2g、12mmol)とp−メトキシベンゾイルクロライド(2.72g、16mmol)をメチレンクロライド(25ml)に溶解した氷冷溶液を滴下した。添加後、反応混合物をさらに10分間攪拌した後、室温で2時間攪拌し、砕いた氷(100g)の上に注いだ。有機層を分離し、水性層をメチレンクロライド(15ml)で抽出した。結合した有機溶液を濃縮して溶媒の大部分を除去した。残滓をシリカゲルの栓を通してろ過し、メチレンクロライド/酢酸エチル(10:1)で洗浄した。溶媒を除去すると、油が残り、放置すると固化した。メチレンクロライド/ヘキサンから再結晶すると、黄緑色の結晶(4.06g)が生成した。核磁気共鳴(NMR)スペクトルから、得られた生成物は(2,2’−ビチオフェン−5−イル)−p−メトキシフェニル−ケトンと一致する構造を有することが判った。
工程2
p−メトキシフェニル−チオフェン−2−イル−ケトンの代わりに(2,2’−ビチオフェン−5−イル)−p−メトキシフェニル−ケトンを用いた以外は実施例1の工程2の方法に従った。黄褐色の油が得られた。核磁気共鳴(NMR)スペクトルから、得られた生成物は1−(2,2’−ビチオフェン−5−イル)−1−(1−メトキシフェニル)プロプ−2−イン−1−オールと一致する構造を揺することが判った。
工程3
1−(4−メトキシフェニル)−1−(チオフェン−2−イル)プロプ−2−イン−1−オールの代わりに1−(2,2’−ビチオフェン−5−イル)−1−(1−メトキシフェニル)プロプ−2−イン−1−オールを用いた以外は実施例1の工程3の方法に従った。淡い紫色の固形物が得られた。NMRスペクトルから、生成物は3−(2,2’−ビチオフェン−5−イル)−3−(p−メトキシフェニル)−[3H]−ナフト[2,1−b]ピランと一致する構造を有することが判った。
これを下記の比較例5として用いた。
工程4
3−p−メトキシフェニル−3−(チオフェン−2−イル)−[3H]−ナフト[2,1−b]ピランの代わりに3−(2,2’−ビチオフェン−5−イル)−3−(p−メトキシフェニル)−[3H]−ナフト[2,1−b]ピラン(230mg、0.51mmol)を用いた以外は実施例1の工程4の方法に従った。黄緑色の固形物(191.6mg)が得られた。NMRスペクトルから、得られた生成物は5,5’’’−ビス[3−(p−メトキシフェニル)−[3H]−ナフト[2,1−b]ピラン−3−イル]−[2,2’,5’,2’’,5’’,2’’’]−クワテルチオフェンと一致する構造を有することが判った。
工程1
p−メトキシベンゾイルクロライドの代わりに2−ナフトイルクロライド(3.05g、16mmol)を用いた以外は実施例5の工程1の方法に従った。黄色の固形物(3.18g)が得られた。NMRから、得られた生成物は(2,2’−ビチオフェン−5−イル)−(ナフタレン−2−イル)ケトンと一致する構造を有することが判った。
工程2
p−メトキシフェニル−(チオフェン−2−イル)−ケトンの代わりに(2,2’−ビチオフェン−5−イル)−(ナフタレン−2−イル)ケトンを用いた以外は実施例1の工程2の方法に従った。黄褐色の油が得られた。NMRから、得られた生成物は1−(2,2’−ビチオフェン−5−イル)−1−(ナフタレン−2−イル)プロプ−2−イン−1−オールと一致する構造を有することが判った。
工程3
1−(4−メトキシフェニル)−1−(チオフェン−2−イル)プロプ−2−イン−1−オールの代わりに1−(2,2’−ビチオフェン−5−イル)−1−(ナフタレン−2−イル)プロプ−2−イン−1−オールを用いた以外は実施例1の工程3の方法に従った。黄橙色の固形物が得られた。NMRスペクトルから、生成物は3−(2,2’−ビチオフェン−5−イル)−3−(ナフタレン−2−イル)−[3H]−ナフト[2,1−b]ピランと一致する構造を有することが判った。
工程4
3−p−メトキシフェニル−3−(チオフェン−2−イル)−[3H]−ナフト[2,1−b]ピランの代わりに3−(2,2’−ビチオフェン−5−イル)−3−(ナフタレン−2−イル)−[3H]−ナフト[2,1−b]ピランを用いた以外は実施例1の工程4の方法に従った。黄緑色の固形物(208mg)が得られた。NMRスペクトルから、得られた生成物は5,5’’’−ビス[3−(ナフタレン−2−イル)−[3H]−ナフト[2,1−b]ピラン−3−イル]−[2,2’,5’,2’’,5’’,2’’’]−クワテルチオフェンと一致する構造を有することが判った。
ホトクロミック特性の分析
実施例1〜実施例6のナフトピラン化合物をクロロホルム(5.0×10-5mol/l)に溶解し、次いで366nmの紫外線に4分間暴露した。紫外スペクトルをバリアン・ケアリ(Varian Cary)50分光計で記録した。モル吸光係数(ε)、吸収極大(λmax)を表1に示す。
ホトクロームの溶液を紫外線(366nm、3W UVランプから)に暴露することにより疲労試験を行い、1時間間隔で光学濃度の変化を追跡した。試験に先立ってホトクロームの溶液を紫外線で1時間活性化した。飽和光学濃度(飽和時ΔOD)を紫外線(366nm)に150秒照射することにより得た。
Figure 2005508897
表1の結果から、化合物Iは化合物VIIよりもモル吸光係数が高いので、より多くの紫外光を遮断することが判る。
Figure 2005508897
表2の結果から、化合物Iは化合物VIIよりも減光が多く、耐用年数も長いことが判る。

Claims (11)

  1. 次式の化合物
    Figure 2005508897
    式中、Xはイオウまたは酸素であり;
    R’、R’’は、同一であっても異なっていてもよく、それぞれ独立に水素、ヒドロキシ、ハロゲン、ニトロ、シアノ、アリル、直鎖状または分岐状(C1 −C20)アルキル、(C3 −C20)シクロアルキル、(C1 −C20)アルコキシ、(C1 −C20)アルキルアセチレニル、フェニルアセチレニル、(C1 −C20)アルケニル、フェニルビニル、ハロ(C1 −C20)アルキル、ハロ(C3 −C20)シクロアルキル、ハロ(C1 −C20)アルコキシ、任意に(C1 −C6 )アルキルまたは(C1 −C6 )アルコキシで置換されたアリール、アリールオキシもしくはヘテロアリール;アリールアルキルまたはヘテロアリールアルキル;任意に(C1 −C6 )アルキルまたは(C1 −C6 )アルコキシで置換された炭素数5または6の窒素含有ヘテロ環、−N(R1 )R2 、CON(R1 )R2 (ただし、(R1 およびR2 は、同一または異なっていてもよいが、それぞれ独立に水素、(C1 −C20)アルキル、(C3 −C20)シクロアルキル、および任意に置換されているフェニルである);−OCOR、−COORまたは−COR(ただし、Rは水素、(C1 −C20)アルキル、(C3 −C20)シクロアルキル、または任意に(C1 −C6 )アルキルまたは(C1 −C6 )アルコキシで置換されたアリールもしくはヘテロアリールであり;
    A’およびA’’は、同一であっても異なっていてもよく、それぞれ独立に
    直鎖状もしくは分岐状(C1 −C12)アルキル、(C3 −C12)シクロアルキル、アリール(C1 −C6 )アルキルまたはヘテロアリール(C1 −C6 )アルキル、(C1 −C6 )アルコキシ(C1 −C6 )アルキル、(C1 −C12)アルコキシ、ハロ(C1 −C12)アルキル、(C1 −C12)ハロアルコキシ、(C1 −C12)アルキルチオ;
    任意に置換されたアリール基;
    任意に置換されたヘテロアリール基;
    下記式の基
    Figure 2005508897
    式中、Bは水素、(C1 −C12)アルキル、または任意に置換されたアリール;
    未置換またはモノ−置換ピラゾリル、ピリジル、イミダゾリル、ピラゾリニル、イミダゾリニルまたはアクリジニルを表し、該置換基は(C1 −C6 )アルキル、(C1 −C6 )アルコキシ、フルオロ、クロロ、およびフェニルからなる群から選ばれる;
    (f)下記式の基
    Figure 2005508897
    式中、CおよびDは、同一でも異なっていてもよいが、それぞれ独立に炭素、酸素、(C1 −C12)アルキル窒素、または(C1 −C12)アシル窒素を表し;
    3 およびR4 はそれぞれ水素または(C1 −C12)アルキルであり;
    前記フェニル部分は任意に(C1 −C12)アルキル、(C1 −C12)アルコキシ、フルオロまたはクロロで置換されていてもよく、
    nは1〜8の整数であり、かつ
    mは0〜3の整数である。
  2. Xはイオウまたは酸素であり;
    R’、R’’は、同一であっても異なっていてもよく、それぞれ水素、ニトロ、シアノ、アリル、フルオロ、クロロ、ブロモ、トリフルオロメチル、トリクロロメチル、ピロリジノ、ピペリジノ、モルホリニル、フェニル、ベンジル;直鎖状もしくは分岐状(C1 −C6 )アルキル、(C1 −C6 )アルコキシ、または−OCORもしくは−COORであり、ここにRは水素、(C1 −C6 )アルキル、(C3 −C6 )シクロアルキルであり;
    A’およびA’’は、同一であっても異なっていてもよく、それぞれ独立に
    直鎖状もしくは分岐状(C1 −C12)アルキル、(C3 −C6 )シクロアルキル、アリール(C1 −C4 )アルキルまたはヘテロアリール(C1 −C4 )アルキル、(C1 −C6 )アルコキシ(C1 −C6 )アルキル;
    フェニルまたはナフチルから選ばれる、未置換、モノ−もしくはジ−置換アリール;
    フリル、チエニル、ピリル、インドリル、ベンゾフリル、ベンゾチエニル、ピリジル、ジベンゾフリル、ジベンゾチエニルまたはカルバゾリルであり、その置換基がニトロ、アミノ、シアノ、ヒドロキシ、エポキシ、ヒドロキシエトキシ、メトキシエトキシ、ヒドロキシエトキシエトキシ、メトキシエトキシエトキシ、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、ビニル、アリル、トリフルオロメチル、フェニル、(C1 −C6 )アルキル、(C1 −C6 )アルコキシ、シクロ(C3 −C6 )アルキル、シクロ(C1 −C6 )アルコキシ、(C1 −C6 )アルキルアミノ、ジ(C1 −C6 )アルキルアミノ、ジアリールアミノ、フェニルアセチレニルまたはフェニルビニルである未置換もしくはモノ−置換ヘテロアリール;
    N(C1 −C6 )アルキルピペラジノ、N−アリール−ピペリジノ、アジリジノ、インドリノ、ピロリジノ、ピロリノ、ピペリジノ、(C1 −C4 )アルキルピペリジノ、ジ(C1 −C4 )アルキルピペリジノ、4−ピペリジノピペリジノ、モルホリノ、2,6−ジ(C1 −C4 )アルキルモルホリノ、チオモルホリノ、チオアゾリジノ、テトラヒドロキノリノまたはピリル;
    −N(R1 )R2 、CON(R1 )R2 、ここに、R1 およびR2 は、同一であっても異なっていてもよく、それぞれ独立に水素、(C1 −C6 )アルキル、(C3 −C6 )シクロアルキル、フェニル、または−OCOR、−COORもしくは−COR(ただし、Rは水素、(C1 −C6 )アルキル、(C3 −C6 )シクロアルキルまたはフェニルであり;
    nは1〜6の整数であり、かつ
    mは0〜2の整数である
    ことを特徴とする請求項1に記載の化合物。
  3. Xはイオウであり、
    R’、R’’は、同一であっても異なっていてもよく、それぞれ独立に水素、ニトロ、シアノ、アリル、フルオロ、クロロ、ブロモ、ピロリジノ、ピペリジノ、モルホリニル、フェニル、ベンジル、(C1 −C4 )アルキルまたは(C1 −C4 )アルコキシであり;
    A’およびA’’は、同一であっても異なっていてもよく、それぞれ独立に
    直鎖状もしくは分岐状(C1 −C4 )アルキル、(C3 −C6 )シクロアルキル;
    未置換、モノ−もしくはジ−置換フェニル、置換基はニトロ、アミノ、アシル、シアノ、メトキシ、エトキシ、メトキシエトキシ、フルオロ、クロロ、ビニル、アリル、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、(C1 −C4 )アルキル、ジ(C1 −C4 )アルキルアミノ、ピペラジノ、ピペリジノ、アリールピペリジノ、モルホリノ、ピロリジノ、アジリジノ、アクリロキシ、メタクリロキシ、フェニルアセチレニル、フェニルビニル;
    未置換、もしくは(C1 −C4 )アルキルまたはフェニルの置換基でモノ−置換されたフリル、チエニルもしくはピリルであり;
    nは1〜4の整数であり、かつ
    mは0〜2の整数である
    ことを特徴とする請求項1に記載の化合物。
  4. 5,5’−ビス[3−(p−メトキシフェニル)−[3H]−ナフト[2,1−b]ピラン−3−イル]−2,2’−ビチオフェン;
    5,5’−ビス[3−(p−メチルフェニル)−[3H]−ナフト[2,1−b]ピラン−3−イル]−2,2’−ビチオフェン;
    5,5’−ビス[3−(p−フルオロフェニル)−[3H]−ナフト[2,1−b]ピラン−3−イル]−2,2’−ビチオフェン;
    5,5’−ビス[3−(o−フルオロフェニル)−[3H]−ナフト[2,1−b]ピラン−3−イル]−2,2’−ビチオフェン;
    5,5’’’−ビス[3−(ナフタレン−2−イル)−[3H]−ナフト[2,1−b]ピラン−3−イル][2,2’,5’,2’’,5’’,2’’’]−クワテルチオフェン;または
    5,5’’’−ビス[3−(o−フルオロフェニル)−[3H]−ナフト[2,1−b]ピラン−3−イル][2,2’,5’,2’’,5’’,2’’’]−クワテルチオフェンからなる群から選ばれる化合物。
  5. ナフトピランおよびスピロオキサジンからなる群から選ばれるホトクロミック化合物、1種以上の非ホトクロミック染料またはこれらの組み合わせをさらに含むことを特徴とする請求項1、請求項2、請求項3または請求項4に記載の化合物。
  6. 下式の化合物を含む眼科用レンズ
    Figure 2005508897
    式中、Xはイオウまたは酸素であり;
    R’、R’’は、同一であっても異なっていてもよく、それぞれ独立に水素、ヒドロキシ、ハロゲン、ニトロ、シアノ、アリル、直鎖状または分岐状(C1 −C20)アルキル、(C3 −C20)シクロアルキル、(C1 −C20)アルコキシ、(C1 −C20)アルキルアセチレニル、フェニルアセチレニル、(C1 −C20)アルケニル、フェニルビニル、ハロ(C1 −C20)アルキル、ハロ(C3 −C20)シクロアルキル、ハロ(C1 −C20)アルコキシ、任意に(C1 −C6 )アルキルまたは(C1 −C6 )アルコキシで置換されたアリール、アリールオキシもしくはヘテロアリール;アリールアルキルまたはヘテロアリールアルキル;任意に(C1 −C6 )アルキルまたは(C1 −C6 )アルコキシで置換された炭素数5または6の窒素含有ヘテロ環、−N(R1 )R2 、CON(R1 )R2 (ただし、(R1 およびR2 は、同一または異なっていてもよいが、それぞれ独立に水素、(C1 −C20)アルキル、(C3 −C20)シクロアルキル、および任意に置換されているフェニルである);−OCOR、−COORまたは−COR(ただし、Rは水素、(C1 −C20)アルキル、(C3 −C20)シクロアルキル、または任意に(C1 −C6 )アルキルまたは(C1 −C6 )アルコキシで置換されたアリールもしくはヘテロアリールであり;
    A’およびA’’は、同一であっても異なっていてもよく、それぞれ独立に
    直鎖状もしくは分岐状(C1 −C12)アルキル、(C3 −C12)シクロアルキル、アリール(C1 −C6 )アルキルまたはヘテロアリール(C1 −C6 )アルキル、(C1 −C6 )アルコキシ(C1 −C6 )アルキル、(C1 −C12)アルコキシ、ハロ(C1 −C12)アルキル、(C1 −C12)ハロアルコキシ、(C1 −C12)アルキルチオ;
    任意に置換されたアリール基;
    任意に置換されたヘテロアリール基;
    下記式の基
    Figure 2005508897
    式中、Bは水素、(C1 −C12)アルキル、または任意に置換されたアリール;
    未置換またはモノ−置換ピラゾリル、ピリジル、イミダゾリル、ピラゾリニル、イミダゾリニルまたはアクリジニルを表し、該置換基は(C1 −C6 )アルキル、(C1 −C6 )アルコキシ、フルオロ、クロロ、およびフェニルからなる群から選ばれる;
    (f)下記式の基
    Figure 2005508897
    式中、CおよびDは、同一でも異なっていてもよいが、それぞれ独立に炭素、酸素、(C1 −C12)アルキル窒素、または(C1 −C12)アシル窒素を表し;
    3 およびR4 はそれぞれ水素または(C1 −C12)アルキルであり;
    前記フェニル部分は任意に(C1 −C12)アルキル、(C1 −C12)アルコキシ、フルオロまたはクロロで置換されていてもよく、
    nは1〜8の整数であり、かつ
    mは0〜3の整数である。
  7. Xはイオウまたは酸素であり;
    R’、R’’は、同一であっても異なっていてもよく、それぞれ水素、ニトロ、シアノ、アリル、フルオロ、クロロ、ブロモ、トリフルオロメチル、トリクロロメチル、ピロリジノ、ピペリジノ、モルホリニル、フェニル、ベンジル;直鎖状もしくは分岐状(C1 −C6 )アルキル、(C1 −C6 )アルコキシ、または−OCORもしくは−COORであり、ここにRは水素、(C1 −C6 )アルキル、(C3 −C6 )シクロアルキルであり;
    A’およびA’’は、同一であっても異なっていてもよく、それぞれ独立に
    直鎖状もしくは分岐状(C1 −C12)アルキル、(C3 −C6 )シクロアルキル、アリール(C1 −C4 )アルキルまたはヘテロアリール(C1 −C4 )アルキル、(C1 −C6 )アルコキシ(C1 −C6 )アルキル;
    フェニルまたはナフチルから選ばれる、未置換、モノ−もしくはジ−置換アリール;
    フリル、チエニル、ピリル、インドリル、ベンゾフリル、ベンゾチエニル、ピリジル、ジベンゾフリル、ジベンゾチエニルまたはカルバゾリルであり、その置換基がニトロ、アミノ、シアノ、ヒドロキシ、エポキシ、ヒドロキシエトキシ、メトキシエトキシ、ヒドロキシエトキシエトキシ、メトキシエトキシエトキシ、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、ビニル、アリル、トリフルオロメチル、フェニル、(C1 −C6 )アルキル、(C1 −C6 )アルコキシ、シクロ(C3 −C6 )アルキル、シクロ(C1 −C6 )アルコキシ、(C1 −C6 )アルキルアミノ、ジ(C1 −C6 )アルキルアミノ、ジアリールアミノ、フェニルアセチレニルまたはフェニルビニルである未置換もしくはモノ−置換ヘテロアリール;
    N(C1 −C6 )アルキルピペラジノ、N−アリール−ピペリジノ、アジリジノ、インドリノ、ピロリジノ、ピロリノ、ピペリジノ、(C1 −C4 )アルキルピペリジノ、ジ(C1 −C4 )アルキルピペリジノ、4−ピペリジノピペリジノ、モルホリノ、2,6−ジ(C1 −C4 )アルキルモルホリノ、チオモルホリノ、チオアゾリジノ、テトラヒドロキノリノまたはピリル;
    −N(R1 )R2 、CON(R1 )R2 、ここに、R1 およびR2 は、同一であっても異なっていてもよく、それぞれ独立に水素、(C1 −C6 )アルキル、(C3 −C6 )シクロアルキル、フェニル、または−OCOR、−COORもしくは−COR(ただし、Rは水素、(C1 −C6 )アルキル、(C3 −C6 )シクロアルキルまたはフェニルであり;
    nは1〜6の整数であり、かつ
    mは0〜2の整数である
    ことを特徴とする請求項1に記載の眼科用レンズ。
  8. Xはイオウであり、
    R’、R’’は、同一であっても異なっていてもよく、それぞれ独立に水素、ニトロ、シアノ、アリル、フルオロ、クロロ、ブロモ、ピロリジノ、ピペリジノ、モルホリニル、フェニル、ベンジル、(C1 −C4 )アルキルまたは(C1 −C4 )アルコキシであり;
    A’およびA’’は、同一であっても異なっていてもよく、それぞれ独立に
    直鎖状もしくは分岐状(C1 −C4 )アルキル、(C3 −C6 )シクロアルキル;
    未置換、モノ−もしくはジ−置換フェニル、置換基はニトロ、アミノ、アシル、シアノ、メトキシ、エトキシ、メトキシエトキシ、フルオロ、クロロ、ビニル、アリル、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、(C1 −C4 )アルキル、ジ(C1 −C4 )アルキルアミノ、ピペラジノ、ピペリジノ、アリールピペリジノ、モルホリノ、ピロリジノ、アジリジノ、アクリロキシ、メタクリロキシ、フェニルアセチレニル、フェニルビニル;
    未置換、もしくは(C1 −C4 )アルキルまたはフェニルの置換基でモノ−置換されたフリル、チエニルもしくはピリルであり;
    nは1〜4の整数であり、かつ
    mは0〜2の整数である
    ことを特徴とする請求項1に記載の眼科用レンズ。
  9. 5,5’−ビス[3−(p−メトキシフェニル)−[3H]−ナフト[2,1−b]ピラン−3−イル]−2,2’−ビチオフェン;
    5,5’−ビス[3−(p−メチルフェニル)−[3H]−ナフト[2,1−b]ピラン−3−イル]−2,2’−ビチオフェン;
    5,5’−ビス[3−(p−フルオロフェニル)−[3H]−ナフト[2,1−b]ピラン−3−イル]−2,2’−ビチオフェン;
    5,5’−ビス[3−(o−フルオロフェニル)−[3H]−ナフト[2,1−b]ピラン−3−イル]−2,2’−ビチオフェン;
    5,5’’’−ビス[3−(ナフタレン−2−イル)−[3H]−ナフト[2,1−b]ピラン−3−イル][2,2’,5’,2’’,5’’,2’’’]−クワテルチオフェン;または
    5,5’’’−ビス[3−(o−フルオロフェニル)−[3H]−ナフト[2,1−b]ピラン−3−イル][2,2’,5’,2’’,5’’,2’’’]−クワテルチオフェンからなる群から選ばれる化合物を含む眼科用レンズ。
  10. ナフトピランスピロオキサジン1種以上の非ホトクロミック染料またはこれらの組み合わせからなる群から選ばれるホトクロミック化合物をさらに含むことを特徴とする請求項6、請求項7、請求項8または請求項9に記載の眼科用レンズ。
  11. 触媒量の酸、溶媒および3オングストローム分子篩の存在下でプロパルギルアルコールをナフトールとカップリングさせてナフトピラン化合物を生成する工程を含むナフトピラン化合物の製造方法。
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