JP2005508429A - 溶融加工性ポリマー用の加工助剤 - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
本発明は、異なったムーニー粘度の2つ以上の単一モードのフルオロエラストマー加工助剤を含有する非フッ素化溶融加工性ポリマーの押出に関する。
【背景技術】
【0002】
高分子量のポリマー、例えば、炭化水素ポリマー及びポリアミドを、管材料、パイプ、またはワイヤーコーティングまたはフィルムなどの成形構造体に溶融押出することは周知の手順によって実施されるが、そこにおいて、回転スクリューが粘性ポリマー溶融体を押出機バレルを通してダイ中に押し込み、所望の形状にポリマーを成形し、次に、引き続いて冷却し、ダイの一般形状を有する製品に固化する。
【0003】
低い製造コストを達成するために、速い速度でポリマーを押出すことが望ましい。押出機スクリューの回転速度を増大させることによって、より大きな押出速度が容易に得られる場合がある。しかしながら、この技術は、ポリマー基材の粘弾性によって課せられる制限条件がある。従って、非常に大きな押出速度において許容範囲を超える量のポリマーの熱分解が起こることがある。更に、押出物の表面に望ましくないパターンを形成することにつながる場合がある粗面を有する押出物が、しばしばもたらされる。高温で押出すことにより、この問題は回避されるが、加工コストが増える。同様に、押出物の冷却が問題になる。更に、ポリオレフィンがそれらの分解点付近の温度で押し出される場合、ポリマーの劣化が起こる。
【0004】
このため、平滑な表面を有する物品を製造しながら、溶融温度を上げずに押出速度を増大させる非常に効率的な手段を見出すことが望ましい。押出機及びダイの構成を変えることがポリマーのメルトフローを改良する場合があるが、これらの改良は必ずしも実用的、またはコスト面からみて適しているわけではない。別の方法は、体積粘性を低減させると共にある場合には加工性質を改良する従来のワックスタイプの加工助剤の添加を必要とする。しかしながら、その効率は十分とはいえず、必要とされる高レベルの添加剤がしばしば、他の性質に悪影響を及ぼす。
【0005】
ブラッツ(Blatz)の米国特許公報(特許文献1)において、フルオロエラストマーなど、プロセス温度において流体状態にあるフルオロカーボンポリマー0.01〜2.0重量%を使用することにより、高密度及び低密度ポリエチレン及び他のポリオレフィンなどの非フッ素化ポリマーの押出においてダイ圧力を低減させることが開示されている。更に、この添加剤の使用により、溶融破壊なしに押出速度のかなりの増大を可能にする。
【0006】
もっと最近では、改良されたフルオロポリマー加工助剤組成物は、例えば、米国特許公報(特許文献2)、米国特許公報(特許文献3)、及び米国特許公報(特許文献4)に開示されている。これらのフルオロポリマー加工助剤組成物において、ポリ(オキシアルキレン)またはイオノマー樹脂など、第2の添加剤が、非フッ素化ポリマーの押出加工性を改良するために導入される。
【0007】
2つ以上のエラストマーまたは熱可塑性フルオロポリマーのブレンドである様々な加工助剤が、先行技術において記載されている。米国特許公報(特許文献5)には、(押出温度において固体である)テトラフルオロエチレンホモまたはコポリマーと、押出温度より低いTgを有するフルオロエラストマーまたは押出温度より低い融点を有する結晶性フルオロポリマーとのブレンドが開示されている。米国特許公報(特許文献6)には、フルオロエラストマーと結晶性フッ化ビニリデンホモまたはコポリマー(後者が押出温度より低い融点を有する)とのブレンドが開示されている。
【0008】
米国特許公報(特許文献7)には、低分子量、高分子量及び(任意に)超高分子量の成分を有する多峰性フッ素樹脂ターポリマーである加工助剤が開示されている。米国特許公報(特許文献8)には、少なくとも低分子量の成分及び高分子量の成分を有する多峰性非晶質または半結晶質フルオロポリマーである加工助剤が開示されている。後者の加工助剤は任意に、ポリ(オキシアルキレン)ポリマーを含有してもよい。多峰性フルオロポリマーは、様々な手段によって製造されてもよい。例えば、重合する間に部分的に反応条件の段階的変化を与えてもよい(例えば連鎖移動剤を添加することによってまたは反応器の温度を変化させることによって)。別の多峰性ポリマーの製造方法が、別個の高分子量及び低分子量のフルオロポリマー成分のラテックスまたは粉末製品のどちらかを十分に混合することによる方法である。
【0009】
【特許文献1】
米国特許第3,125,547号明細書
【特許文献2】
米国特許第4,855,360号明細書
【特許文献3】
米国特許第5,587,429号明細書
【特許文献4】
米国特許第5,707,569号明細書
【特許文献5】
米国特許第4,904,735号明細書
【特許文献6】
米国特許第5,106,911号明細書
【特許文献7】
米国特許第6,242,548 B1号明細書
【特許文献8】
米国特許第6,277,919 B1号明細書
【特許文献9】
米国特許第4,035,565号明細書
【特許文献10】
米国特許第4,243,770号明細書
【特許文献11】
米国特許第4,855,360号明細書
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0010】
驚くべきことに、高分子量のフルオロエラストマーと低分子量のフルオロエラストマーとの単一モードのブレンドである加工助剤が、先行技術のフルオロポリマー加工助剤より効率的な加工助剤であることが発見された。「より効率的な」の意味は、二峰性フルオロポリマー加工助剤ではなく、本発明の単一モードのフルオロエラストマーブレンド加工助剤が押出可能な組成物中に含有される時に溶融破壊のない押出物品が要する状態調節時間がより短くて済むということである。
【0011】
したがって、本発明の一態様が、押出可能な単一モードのフルオロエラストマー組成物であって、
A)前記押出可能な組成物の全重量を基準にして、121℃における第1のムーニー粘度ML(1+10)を有する第1の単一モードのフルオロエラストマー0.001〜10重量パーセントと、
B)前記押出可能な組成物の全重量を基準にして、前記第1のムーニー粘度よりも小さい、121℃における第2のムーニー粘度ML(1+10)を有する第2の単一モードのフルオロエラストマー0.001〜10重量パーセントと、
C)非フッ素化溶融加工性ポリマーとを含む押出可能な単一モードのフルオロエラストマー組成物であり、前記第1及び第2のムーニー粘度の間の差が少なくとも15である。
【0012】
本発明の別の態様が、
i)前記押出可能な組成物の全重量を基準にして、121℃における第1のムーニー粘度ML(1+10)を有する第1のフルオロエラストマー0.001〜10重量パーセントと、
ii)前記押出可能な組成物の全重量を基準にして、121℃における第2のムーニー粘度ML(1+10)を有する第2のフルオロエラストマー0.001〜10重量パーセントと、
iii)非フッ素化溶融加工性ポリマーとを、同時に一緒に混合する工程を含む方法によって製造される押出可能な組成物であって、前記第1及び第2のムーニー粘度の間の差が少なくとも15である押出可能な組成物である。
【0013】
本発明の別の態様が、
A)前記押出可能な組成物の全重量を基準にして、121℃における第1のムーニー粘度ML(1+10)を有する第1のフルオロエラストマー0.001〜10重量パーセントを、非フッ素化溶融加工性ポリマーと混合して、予備組成物を形成する工程と、
B)前記押出可能な組成物の全重量を基準にして、121℃における第2のムーニー粘度ML(1+10)を有する第2のフルオロエラストマー0.001〜10重量パーセントを、前記予備組成物に混入して、押出可能な組成物を形成する工程と、
を含む方法によって製造される押出可能な組成物であって、
前記第1及び第2のムーニー粘度の間の差が少なくとも15である押出可能な組成物である。
【0014】
本発明の別の態様が、
A)i)121℃における第1のムーニー粘度ML(1+10)を有する第1のフルオロエラストマー、およびii)非フッ素化溶融加工性ポリマーを含む第1の予備組成物を、
B)i)121℃における第2のムーニー粘度ML(1+10)を有する第2のフルオロエラストマー、およびii)非フッ素化溶融加工性ポリマーを含む第2の予備組成物と混合して、前記押出可能な組成物の全重量を基準にして、前記第1のフルオロエラストマー0.001〜10重量パーセントと、前記押出可能な組成物の全重量を基準にして、前記第2のフルオロエラストマー0.001〜10重量パーセントとを含む押出可能な組成物を形成することを含む方法によって製造される押出可能な組成物であって、前記第1及び第2のムーニー粘度の間の差が少なくとも15である押出可能な組成物である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
本発明は、非フッ素化溶融加工性ポリマー組成物の押出加工性を改良するための手段に関する。本明細書中で用いた用語「押出加工性(extrusion processability)」は、状態調節時間(すなわち、押出物品が高度の溶融破壊を示す押出機開始時と押出物が溶融破壊のない平滑な表面を有する時間との間の経過時間)を指す。明らかに、無駄を最小にしコストを低減するためには、非常に短い状態調節時間が望ましい。
【0016】
非フッ素化溶融加工性ポリマーの例には、炭化水素樹脂、ポリアミド、塩素化ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、及びポリエステルなどがあるがそれらに制限されない。用語「非フッ素化(non−fluorinated)」は、ポリマー中に存在している、フッ素原子(もし存在する場合)と、炭素原子の比が1:1よりも小さいことを意味する。本発明の非フッ素化溶融加工性ポリマーは、様々なポリマーのタイプから選択されてもよい。かかるポリマーには、5.0g/10分以下、好ましくは2.0g/10分以下のメルトインデックス(2160gの重りを用いて190℃でASTM D1238に従って測定した)を有する炭化水素ポリマーがある。炭化水素ポリマーは、エチレン、プロピレン、及び任意に、非共役ジエンモノマー、例えば1,4−ヘキサジエンのエラストマーコポリマーであってもよい。一般に、炭化水素ポリマーにはまた、式CH2=CHR(式中、RがHまたは通常8個以下の炭素原子のアルキル基である)のモノオレフィンの単独重合または共重合によって得られた何れの熱可塑性樹脂炭化水素ポリマーがある。特に、本発明は、高密度及び低密度の両方のポリエチレン、例えば、0.89〜0.97g/cm3の範囲の密度を有するポリエチレンの他、ポリプロピレン、ポリブテン−1、ポリ(3−メチルブテン)、ポリ(メチルペンテン)、及びエチレンとプロピレン、ブテン−1、ヘキセン−1、オクテン−1、デセン−1、及びオクタデセンなどのアルファ−オレフィンとの線状低密度コポリマーに適用できる。又、炭化水素ポリマーには、ポリスチレンなどのビニル芳香族ポリマーがある。特定の炭化水素ポリマーは異なった溶融特性を示すので、本発明の実施は、いくつかの炭化水素ポリマーについては、他の炭化水素ポリマーよりも有用である場合がある。従って、高分子量でないポリプロピレン及び分枝状ポリエチレンなどの炭化水素ポリマーが、より低い温度でも好ましいメルトフロー特性を有し、表面粗さ及び他の表面欠陥を、押出条件の調節によって回避することができる。これらの炭化水素ポリマーは、異常な厳しい押出条件下で本発明のフルオロカーボンポリマー押出助剤及び方法の使用を必要とする場合があるにすぎない。しかしながら、高分子量の高密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレンコポリマー、高分子量のポリプロピレン、及びプロピレンと他のオレフィンとのコポリマーなどの他のポリマー、特に狭い分子量の分布を有するポリマーは、押出条件の変化の自由度がない。押出製品の表面の品質の改良が本発明の組成物及び方法によって得られるのは、特にこれらの樹脂を用いた場合である。
【0017】
本発明の他の非フッ素化溶融加工性ポリマーには、ポリアミド及びポリエステルなどがある。本発明の実施において有用なポリアミドの具体例は、ナイロン6、ナイロン6/6、ナイロン6/10、ナイロン11及びナイロン12である。適したポリエステルには、ポリ(エチレンテレフタレート)及びポリ(ブチレンテレフタレート)がある。
【0018】
本発明で有用なフルオロポリマー成分はエラストマーのフルオロポリマー(すなわちフルオロエラストマー)である。本発明に有用なフルオロエラストマーは、室温以上において通常、流体状態であるフルオロポリマー、すなわち、室温より低い温度にTgの値を有し、室温において結晶性をほとんどまたは全く示さないフルオロポリマーである。フッ素と、水素の比が少なくとも1:1.5であるフルオロエラストマーを使用するのが好ましいが、必須ではない。共重合して適したフルオロエラストマーを生じることができるフッ素化モノマーには、フッ化ビニリデン、ヘキサフルオロプロピレン、クロロトリフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン及びペルフルオロアルキルペルフルオロビニルエーテルなどがある。使用してもよいフルオロエラストマーの具体例には、フッ化ビニリデンと、ヘキサフルオロプロピレン、クロロトリフルオロエチレン、1−ヒドロペンタフルオロプロピレン、及び2−ヒドロペンタフルオロプロピレンから選択されるコモノマーとのコポリマー、フッ化ビニリデン、テトラフルオロエチレン、及びヘキサフルオロプロピレンまたは1または2−ヒドロペンタフルオロプロピレンのコポリマー、テトラフルオロエチレン、プロピレン及び、任意に、フッ化ビニリデンのコポリマーなどがあり、それらのすべてが本技術分野に周知である。ある場合には、これらのコポリマーにはまた、アポテーカー(Apotheker)及びクルシック(Krusic)の米国特許公報(特許文献9)に教示されているような臭素含有コモノマー、米国特許公報(特許文献10)に教示されているような末端ヨード基などを挙げることができる。又、後者の特許は、ヨード基含有フルオロオレフィンコモノマーの使用を開示する。フッ素化モノマーが特定の分子比でこれらのコポリマーに存在しているとき、ポリマーのガラス転移温度は約0℃またはより低い温度であり、その組成物は市販の容易に入手できる物品である有用なエラストマーである。好ましくは本発明の組成物に使用されるフルオロエラストマーは、i)フッ化ビニリデン/ヘキサフルオロプロピレン、ii)フッ化ビニリデン/ヘキサフルオロプロピレン/テトラフルオロエチレン、iii)テトラフルオロエチレン/プロピレン、またはiv)テトラフルオロエチレン/プロピレン/フッ化ビニリデンの共重合単位を含有する。
【0019】
本発明の押出可能な組成物は、主成分の非フッ素化溶融加工性ポリマー中に分散された少なくとも2つの単一モードのフルオロエラストマーを含む。この2つのフルオロエラストマーは共重合するモノマー単位の同じ組成を有してもよいが、またはそれらは異なっていてもよい。前記フルオロエラストマーの一方は、相対的に高分子量の(または121℃におけるムーニー粘度ML(1+10))を有し、他方が、相対的に低分子量(または121℃におけるムーニー粘度ML(1+10))を有する。好ましくは、高分子量のフルオロエラストマーの、121℃におけるML(1+10)が50より大きく、より好ましくは60より大きく、最も好ましくは70より大きい。好ましくは、低分子量フルオロエラストマーの、121℃におけるML(1+10)が60より小さく、より好ましくは45より小さく、最も好ましくは35よりも小さい。しかしながら、高分子量及び低分子量のフルオロエラストマーの間のムーニー粘度の差は、いずれのフルオロエラストマーの絶対ムーニー粘度より重要である。ムーニー粘度の差は、少なくとも15、好ましくは少なくとも25でなければならない。
【0020】
本発明の押出可能な組成物中に含有されたフルオロエラストマーの各々が、押出可能な組成物の全重量を基準にして、0.001〜10重量パーセントの範囲で存在している。典型的には、更に稀釈することなく、管材料、パイプ、ワイヤーコーティングまたはフィルムなどの構造体に成形される組成物は、0.001〜0.1重量パーセントのこの範囲の下限でフルオロエラストマーを含有するのに対して、成形する前に稀釈される濃縮組成物は、各フルオロエラストマー1〜10重量パーセントを含有する。好ましくは、高いムーニー粘度のフルオロエラストマーと、低いムーニー粘度のフルオロエラストマーの重量比は、少なくとも1:20、より好ましくは少なくとも1:10、最も好ましくは重量比は、1:5〜1:1の範囲である。
【0021】
驚くべきことに、(2つ以上の単一モードのフルオロエラストマーを含有する)本発明の押出可能な組成物は、同量の多峰性フルオロエラストマーを含有する押出可能な組成物より良好に加工処理する(すなわち、より少ない状態調節時間を示す)ことが見出された。用語「多峰性フルオロエラストマー組成物」は、異なった分子量の少なくとも2つのフルオロエラストマーの均一な混合物を意味し、そこにおいて、サイズ排除クロマトグラフィーなど、分子量に基づいてポリマーを分別する技術による以外、個々のフルオロエラストマー成分を互いに分離または識別することができない。多峰性組成物は、i)重合する間、重合条件(例えば反応器の温度、開始剤の量、または連鎖移動剤の量)の段階的変化を生じさせるか、ii)ラテックスまたはガムの形の高分子量及び低分子量のフルオロエラストマーを十分に混合するなどの多くの方法によって調製されてもよい。
【0022】
本発明の組成物は、多峰性フルオロエラストマー組成物をもたらす方法によって製造されない。代わりに、本発明の組成物は、フルオロエラストマーが単一モードの状態に保たれる様々な方法によって製造されてもよい。用語「単一モードの状態」は、フルオロエラストマーが溶融ブレンドなどの均一な組成物中に主成分として一緒に存在していないことを意味する。フルオロエラストマーは、本発明の押出可能な組成物を製造するために使用された中間組成物の主成分として一緒に存在している場合、別個の成分として互いに区別することができる。
【0023】
本発明の押出可能な組成物を製造するための適した方法は、フルオロエラストマー及び非フッ素化溶融加工性ポリマーをすべて同時に一緒に混合する方法である。適したミキサーには、押出機、配合ミル(compounding mill)及び密閉式ミキサー(例えばバンバリー(Banbury))などがある。
【0024】
本発明の押出可能な組成物を製造するのに適した別の方法は、フルオロエラストマーの一方を最初に、非フッ素化溶融加工性ポリマーと混合して予備組成物を形成し、次いで、第2のフルオロエラストマーを導入して前記予備組成物と混合し、本発明の押出可能な組成物を形成する方法である。
【0025】
本発明の押出可能な組成物を製造するのに適した別の方法は、2つの予備組成物を最初に調製する方法であり、一方の予備組成物が第1のフルオロエラストマー及び非フッ素化溶融加工性ポリマーを含有し、他方の予備組成物が第2のフルオロエラストマー及び非フッ素化溶融加工性ポリマーを含有する。次に、これらの2つの予備組成物を混合して本発明の押出可能な組成物を形成する。
【0026】
本発明の押出可能な組成物は、任意に、充填剤(例えばカーボン・ブラック、二酸化ケイ素及び二酸化チタン)、着色剤、酸化防止剤、粘着防止剤及び界面剤などであるがそれらに限定されない他の成分を含有してもよい。これらの補助成分を、最終の溶融成形プロセスまでを含めて、前述の配合工程の何れかにおいて添加してもよい。好ましくは、フルオロポリマーの最終稀釈が最終の溶融成形プロセスにおいて行われる前に、界面剤などの加工助剤の性能に有利な効果を有する成分が添加される。(二酸化ケイ素またはタルクのような鉱物微粒子などの)加工助剤の性能に悪影響を有する成分は、フルオロエラストマーとの接触を最小にするために、最終の溶融成形プロセスにおいて添加されるのが最も好ましい。
【0027】
界面剤の実施例には、i)シリコーン−ポリエーテルコポリマー、ii)ポリ(ブチレンアジペート)、ポリ(乳酸)及びポリカプロラクトンポリエステルなどの脂肪族ポリエステル、iii)フタル酸ジイソブチルエステルなどの芳香族ポリエステル、iv)ポリ(テトラメチレンエーテルグリコール)などのポリエーテルポリオール、v)オクチルジメチルアミンオキシドなどのアミンオキシド、vi)ヒドロキシ−ブタン二酸などのカルボン酸、vii)ソルビタンモノラウレート及びトリグリセリドなどの脂肪酸エステル、及びviii)ポリ(オキシアルキレン)ポリマーなどがあるがそれらに限定されない。本明細書中で用いた用語「ポリ(オキシアルキレン)ポリマー」は、米国特許公報(特許文献11)に記載されているポリマー及びそれらの誘導体を指す。かかるポリマーには、ポリエチレングリコール及びそれらの誘導体(例えばカーボワックス(Carbowax)TMPEG8000及びポリボックス(Polyvox)TMWSR N−10)などがある。好ましい脂肪族ポリエステル界面剤は、1000〜32000、好ましくは2000〜10000、及び最も好ましくは2000〜4000の範囲の数平均分子量を有するポリカプロラクトンである。存在している場合、押出可能な組成物中の界面剤と、全フルオロエラストマーの重量比は、典型的には5:1〜1:2である。
【0028】
本発明の方法及び組成物は、溶融加工性ポリオレフィンの押出に特に有用である。かかる押出方法は、ブローンフィルム及びワイヤー及びケーブル外被の製造に一般に用いられる。
【実施例】
【0029】
押出可能な組成物が異なった分子量の少なくとも2つの単一モードのフルオロエラストマーを含有するとき、次の実施例は、より短い状態調節時間及びより低いゲルレベルによって示されるように、押出加工性の有意の改善を示す。
【0030】
これらの実施例において使用された材料は、以下の通りであった。非フッ素化溶融加工性ポリマーは、高分子量の線状低密度ポリエチレン、すなわち、1.0のメルトインデックス(ASTM D−1238、条件E)を有するエチレンと1−ブテンとの線状低密度(d=0.918のg/cc)コポリマーであった(以下に「LLDPE」と称される)。
【0031】
これらの実施例において用いたフルオロエラストマー(FKM−1、FKM−2、またはFKM−3)は、以下に示すような(ASTM D−1646によって測定された)121℃におけるムーニー粘度ML(1+10)を有する、フッ化ビニリデンとヘキサフルオロプロピレンとのコポリマーであった。
フルオロエラストマー ムーニー粘度
FKM−1 25
FKM−2 55
FKM−3 75
【0032】
使用した界面剤は、カーボワックスTMPEG−8000、8000の数平均分子量を有するポリエチレンオキシドであった。
【0033】
(実施例1)
本発明の押出可能な組成物(試料1〜6)及び比較用の押出可能な組成物(A〜F試料)を調製するために、すべての成分を、同時に一緒に乾燥ブレンドし、30mmの同時回転二軸スクリュー押出機を用いて組成物を溶融混合した。二軸スクリューは、毎分300回転数(rpm)のスクリュー速度200℃のバレル調整温度で作動した。使用した成分を第1表に示すが、重量パーセントの数は、押出可能な組成物の全重量に基づいている。LLDPEは、各組成物の残部を構成する希釈ポリマーであった。
【0034】
上に調製した押出可能な組成物をLLDPEとの混合することによって更に稀釈し、合計180ppmのフルオロエラストマー及び144ppmのPEG−8000を含有する押出可能な組成物を生じさせた。厚さ25ミクロンのブローンフィルムを、0.030インチ(0.12mm)の間隙を有する4インチ(1.58cm)のブローンフィルムダイを備えた2.5インチ(0.98cm)の24:1 L/D押出機を用いてこれらの組成物から製造した。(供給部から出発する)バレル領域温度が160℃、180℃、194℃及び190℃であり、200℃のアダプタ及びダイ温度を有した。各運転の溶融温度は212℃〜214℃であり、各運転の開始時のダイ圧力は27.7〜28.3MPaの範囲であった。スクリューは、40rpmで動作する、バリアフライトを有する従来の設計であった。各運転の開始時の押出量が45.4kg/時間であり、約500sec-1の前記ダイ間隙の見掛の剪断速度をもたらした。
【0035】
各試運転の前に、フルオロエラストマーを前の試験から除去するために、押出機及びダイを50%のシリカ(ケイソウ土)を含有するマスターバッチでパージした。シリカマスターバッチをLLDPEで押出機からパージした後に、10分間、100%のLLDPEを用いてブローンフィルムを製造し、各試験が100%の溶融破壊から始まることを確実にした。
【0036】
試験される押出可能な組成物が押出機の供給スロート中に落ちたとき、1秒の読み出しのデジタルタイマーを作動させた。各々の押出可能な組成物の溶融破壊除去性能を、ダイを出る溶融体及びブローンフィルムの粗さを連続的に目視観察することによってモニタした。溶融破壊がこの方法で目に見えないとき、デジタルタイマーを止め、フィルム試料を検査するために取り、溶融破壊が完全に除かれることを確実にした。溶融破壊が完全に除かれた場合、状態調節時間をデジタルタイマーで示す時間として記録した。溶融破壊が60分の運転時間の後にまだ存在していたとき、フィルム試料を取り、試験を終了した。
【0037】
寸法15×15cmのフィルムの単一層を目視検査し、肉眼で目に見えるゲル量をフィルム標準と比較することによって、取り上げた試料をゲル含有量について測定した。これらのフィルム標準を1から5の尺度で等級付けし、「1」のゲル等級のフィルムは目に見えるゲルを含有せず、他方、「5」のゲル等級のフィルムは高レベルのゲルを含有した。
【0038】
これらの試験結果を第I表に示す。様々な傾向がデータに見られる。フルオロエラストマー及びPEGの相対的な量がすべての溶融破壊試験について一定であったが、稀釈されていない組成物(試料1〜6)中のフルオロエラストマーの全量が増大するときに、状態調節時間は一般に改善した(すなわち、減少した)。高いムーニー粘度のFKM−3フルオロエラストマーは、中程度のムーニー粘度のFKM−2より状態調節時間を減少させるのに有効であり、後者は、低いムーニー粘度のFKM−1より有効であった。しかしながら、高いムーニー粘度のFKM−3は、フィルム中に多数のゲル欠陥を引き起こした。より低いムーニー粘度のフルオロエラストマーをFKM−3含有組成物に添加することにより、状態調節時間をあまり増大させずに、ゲル含有量を低減させた。約50/50重量比のFKM−3/FKM−2(すなわち試料1及び3)または50/50のFKM−3/FKM−1(試料5及び6)を含有する組成物が、状態調節時間とゲル量との最も良い妥協条件を提供した。
【0039】
【表1】
【0040】
(実施例2)
(多峰性フルオロエラストマーを含有する)比較組成物に対する状態調節時間を改良する(単一モードのフルオロエラストマーを含有する)本発明の押出可能な組成物の驚くべき能力を、この実施例において確認した。
【0041】
多峰性フルオロエラストマーを含有する押出可能な組成物を製造するために、300rpmで動作し、供給領域からダイまでの間の領域の140℃、160℃、160℃及び160℃の温度プロフィルを有する30mmの二軸スクリュー押出機で50重量%のFKM−3を50重量%のFKM−2と十分に混合した。次に、比較試料Gを製造するために、実施例1に記載したように二軸スクリュー押出機を用いて、この多峰性フルオロエラストマー混合物2%を1.6重量%のカーボワックスTMPEG−8000及び96.4重量%のLLDPEに配合した。同様に、比較試料Hを製造するために、この多峰性フルオロエラストマー混合物4%を3.2重量%のカーボワックスTMPEG−8000及び92.8重量%のLLDPEと配合した。
【0042】
次に、上に調製した多峰性の押出可能な比較組成物をLLDPE中に溶かし、合計180ppmのフルオロエラストマー及び144ppmのPEG−8000を含有する組成物をもたらした。これらの稀釈多峰性組成物の状態調節時間を、実施例1に記載された手順と同じ手順によって実施例1の試料1及び3から調製された本発明の稀釈単一モードの組成物の状態調節時間と比較した。
【0043】
試料1からもたらされた状態調節時間は22分であったのに対して、比較試料Gからもたらされた状態調節時間は51分であった。成分及びそれらの量は、試料1及び比較試料Gにおいて同じであった。従って、状態調節時間の差は、比較試料Gの多峰性フルオロエラストマーに対して試料1の単一モードのフルオロエラストマーによるものであったはずである。
【0044】
同じ驚くべき結果は、それぞれ、単一モードの試料3及び多峰性比較試料Hからもたらされた状態調節時間、17分、及び49分の比較に見られた。後者の組成物の両方とも、同じ量の成分を有した。
Claims (20)
- 押出可能な単一モードのフルオロエラストマー組成物であって、
A)前記押出可能な組成物の全重量を基準にして、121℃における第1のムーニー粘度ML(1+10)を有する第1の単一モードのフルオロエラストマー0.001〜10重量パーセントと、
B)前記押出可能な組成物の全重量を基準にして、前記第1のムーニー粘度よりも小さい、121℃における第2のムーニー粘度ML(1+10)を有する第2の単一モードのフルオロエラストマー0.001〜10重量パーセントと、
C)非フッ素化溶融加工性ポリマーと
を含み、前記第1及び第2のムーニー粘度の間の差が少なくとも15であることを特徴とする押出可能な単一モードのフルオロエラストマー組成物。 - 前記第1及び第2のムーニー粘度の間の差が少なくとも25であることを特徴とする請求項1に記載の組成物。
- 前記第1のフルオロエラストマーと前記第2のフルオロエラストマーの重量比が、少なくとも1:20であることを特徴とする請求項1に記載の組成物。
- 前記第1のフルオロエラストマーと前記第2のフルオロエラストマーの前記重量比が、少なくとも1:10であることを特徴とする請求項3に記載の組成物。
- 前記第1のフルオロエラストマーと前記第2のフルオロエラストマーの前記重量比が、1:5〜1:1の範囲であることを特徴とする請求項4に記載の組成物。
- 前記第1及び第2のフルオロエラストマーが、i)フッ化ビニリデン/ヘキサフルオロプロピレン、ii)フッ化ビニリデン/ヘキサフルオロプロピレン/テトラフルオロエチレン、iii)テトラフルオロエチレン/プロピレン、及びiv)テトラフルオロエチレン/プロピレン/フッ化ビニリデン、からなる群から選択される共重合単位を含むことを特徴とする請求項1に記載の組成物。
- 前記非フッ素化溶融加工性ポリマーが、i)高分子量の高密度ポリエチレン、ii)線状低密度ポリエチレンコポリマー、iii)高分子量のポリプロピレン、iv)高分子量のポリプロピレン、及びv)プロピレンと他のオレフィンとのコポリマー、からなる群から選択されることを特徴とする請求項1に記載の組成物。
- i)シリコーン−ポリエーテルコポリマー、ii)脂肪族ポリエステル、iii)芳香族ポリエステル、iv)ポリエーテルポリオール、v)アミンオキシド、vi)カルボン酸、vii)脂肪酸エステル、及びviii)ポリ(オキシアルキレン)ポリマー、からなる群から選択される界面剤を更に含むことを特徴とする請求項1に記載の組成物。
- i)前記押出可能な組成物の全重量を基準にして、121℃における第1のムーニー粘度ML(1+10)を有する第1のフルオロエラストマー0.001〜10重量パーセントと、
ii)前記押出可能な組成物の全重量を基準にして、121℃における第2のムーニー粘度ML(1+10)を有する第2のフルオロエラストマー0.001〜10重量パーセントと、
iii)非フッ素化溶融加工性ポリマーと
を、同時に一緒に混合する工程を含む方法によって製造される押出可能な組成物であって、
前記第1及び第2のムーニー粘度の間の差が少なくとも15であることを特徴とする押出可能な組成物。 - 前記第1及び第2のムーニー粘度の間の差が少なくとも25であることを特徴とする請求項9に記載の組成物。
- 前記第1及び第2のフルオロエラストマーが、i)フッ化ビニリデン/ヘキサフルオロプロピレン、ii)フッ化ビニリデン/ヘキサフルオロプロピレン/テトラフルオロエチレン、iii)テトラフルオロエチレン/プロピレン、及びiv)テトラフルオロエチレン/プロピレン/フッ化ビニリデン、からなる群から選択される共重合単位を含むことを特徴とする請求項9に記載の組成物。
- 前記非フッ素化溶融加工性ポリマーが、i)高分子量の高密度ポリエチレン、ii)線状低密度ポリエチレンコポリマー、iii)高分子量のポリプロピレン、iv)高分子量のポリプロピレン、及びv)プロピレンと他のオレフィンとのコポリマー、からなる群から選択されることを特徴とする請求項9に記載の組成物。
- A)前記押出可能な組成物の全重量を基準にして、121℃における第1のムーニー粘度ML(1+10)を有する第1のフルオロエラストマー0.001〜10重量パーセントを、非フッ素化溶融加工性ポリマーと混合して、予備組成物を形成する工程と、
B)前記押出可能な組成物の全重量を基準にして、121℃における第2のムーニー粘度ML(1+10)を有する第2のフルオロエラストマー0.001〜10重量パーセントを、前記予備組成物に混入して、押出可能な組成物を形成する工程と
を含む方法によって製造される押出可能な組成物であって、
前記第1及び第2のムーニー粘度の間の差が少なくとも15であることを特徴とする押出可能な組成物。 - 前記第1及び第2のムーニー粘度の間の差が少なくとも25であることを特徴とする請求項13に記載の組成物。
- 前記第1及び第2のフルオロエラストマーが、i)フッ化ビニリデン/ヘキサフルオロプロピレン、ii)フッ化ビニリデン/ヘキサフルオロプロピレン/テトラフルオロエチレン、iii)テトラフルオロエチレン/プロピレン、及びiv)テトラフルオロエチレン/プロピレン/フッ化ビニリデン、からなる群から選択される共重合単位を含むことを特徴とする請求項13に記載の組成物。
- 前記非フッ素化溶融加工性ポリマーが、i)高分子量の高密度ポリエチレン、ii)線状低密度ポリエチレンコポリマー、iii)高分子量のポリプロピレン、iv)高分子量のポリプロピレン、及びv)プロピレンと他のオレフィンとのコポリマー、からなる群から選択されることを特徴とする請求項13に記載の組成物。
- A)i)121℃における第1のムーニー粘度ML(1+10)を有する第1のフルオロエラストマー、およびii)非フッ素化溶融加工性ポリマーを含む第1の予備組成物を、
B)i)121℃における第2のムーニー粘度ML(1+10)を有する第2のフルオロエラストマー、およびii)非フッ素化溶融加工性ポリマーを含む第2の予備組成物と混合して、前記押出可能な組成物の全重量を基準にして、前記第1のフルオロエラストマー0.001〜10重量パーセントと、前記押出可能な組成物の全重量を基準にして、前記第2のフルオロエラストマー0.001〜10重量パーセントとを含む押出可能な組成物を形成する工程を含む方法によって製造される押出可能な組成物であって、前記第1及び第2のムーニー粘度の間の差が少なくとも15であることを特徴とする押出可能な組成物。 - 前記第1及び第2のムーニー粘度の間の差が少なくとも25であることを特徴とする請求項17に記載の組成物。
- 前記第1及び第2のフルオロエラストマーが、i)フッ化ビニリデン/ヘキサフルオロプロピレン、ii)フッ化ビニリデン/ヘキサフルオロプロピレン/テトラフルオロエチレン、iii)テトラフルオロエチレン/プロピレン、及びiv)テトラフルオロエチレン/プロピレン/フッ化ビニリデン、からなる群から選択される共重合単位を含むことを特徴とする請求項17に記載の組成物。
- 前記非フッ素化溶融加工性ポリマーが、i)高分子量の高密度ポリエチレン、ii)線状低密度ポリエチレンコポリマー、iii)高分子量のポリプロピレン、iv)高分子量のポリプロピレン、及びv)プロピレンと他のオレフィンとのコポリマー、からなる群から選択されることを特徴とする請求項17に記載の組成物。
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