JP2005507067A - 極低温混合冷媒システムのフリーズアウト防止方法 - Google Patents

極低温混合冷媒システムのフリーズアウト防止方法 Download PDF

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Abstract

少なくとも50℃だけ異なる沸点を持つ少なくとも2つの冷媒を有する混合冷媒を用いることによって極低温を達成する冷凍システムにおいて、冷媒フリーズアウトが、最も低温の冷媒を温める制御されたバイパスの流れを使用して防止される。この制御性能は、極低温システムの信頼できる動作を可能にする。

Description

【技術分野】
【0001】
本発明は、冷媒の絞り拡張(throttle expansion)を利用して冷凍効果を得るプロセスに関する。
【背景技術】
【0002】
冷凍システムは、信頼性の高い密封冷凍システムが開発された1900年代初期から存在している。そのとき以来、冷凍技術の発達は、住宅設備と工業設備の両方においてその実用性を実証してきた。特に、低温冷凍システムは、現在、生物医学(バイオメディカル)用途、クライオエレクトロニクス(低温電子工学;cryoelectronics)、被覆処理、および半導体製造用途において、不可欠な工業的機能を提供している。
【0003】
183K(−90℃)未満の温度での冷凍を必要とする用途としては、特に工業生産および試験分野における数多くの重要な用途が含まれる。本発明は、183Kから65K(−90℃から−208℃)の間の温度の冷凍を提供する冷凍システムに関する。この範囲に含まれる温度は、低温、超低温、および極低温(クライオ温度:cryogenic)などさまざまな言葉で表される。本出願では、183Kと65K(−90℃と−208℃)の間の温度を表すのに、「極低(very low)」または「極低温(very low temperature)」という言葉を用いることにする。
【0004】
真空状態で実施され、極低温冷凍システムによって統合される多くの製造工程では、ある処理段階での急速加熱が必要になる。この加熱工程は、一般にデフロスト(霜取り)サイクルと呼ばれている。この加熱工程によって、蒸発器(エバポレータ)および接続する冷凍管路が室温まで温められる。これにより、システムのこれらの部品に大気中の水分を凝縮させることなく、これらの部品にアクセスし、それを大気に開放することが可能になる。デフロストサイクル全体、およびそれに続く極低温化再開時間が長くなるほど、製造システムのスループットが低下する。迅速なデフロスト、および真空チャンバ内における低温表面(cryosurface)(蒸発器)の冷却の迅速な再開は、真空処理のスループットを高めるのに有益である。
【0005】
さらに、長時間にわたり蒸発器を通って熱い冷媒を流すことが望まれる処理が多くある。本出願では、これを「ベークアウト(bakeout)」動作という言葉で呼ぶ。これは、冷媒によって交互に加熱、冷却される要素が、時間の関数として温度応答が約1分から5分よりも長い、大きな熱容量を有する場合に有用である。このような場合、高温冷媒の流れを延長して、表面のすべてが所望の最低温度に達するまで熱の熱伝導を発生させる必要がある。さらに、真空チャンバ内での一般的な処理の一形態では、チャンバの内表面が典型的には150℃から300℃の高温に加熱される。このような高温は、冷媒によって冷却、加熱される要素を含む、チャンバの全表面に放射する。要素を通って冷媒が流動していないときに、冷媒および要素中に存在するあらゆる残留圧縮機油をこのような高温に暴露することは、冷媒および/または油の必然的な分解によって、存在する冷媒を過熱する危険性がある。したがって、チャンバが加熱されている間、高温冷媒(一般に80℃から120℃)を連続的に流動させることが、冷媒および油の温度を制御し、いかなる起こり得る分解も防止することになる。
【0006】
そのような極低温冷却を必要とする真空処理は多く存在する。その主な用途は、真空系に対する水蒸気のクライオポンピングを提供することである。極低温の表面は、水蒸気分子を、それが放出される速さよりはるかに大きな速度で捕捉して保持する。その正味の効果は、チャンバの水蒸気分圧を迅速にかつ著しく減少させることにある。この水蒸気クライオポンピング処理は、電子記憶媒体、光学反射板、金属蒸着部品、半導体装置などを対象とした真空被着工業における多くの物理的蒸着処理に非常に有用である。凍結乾燥処理において食品および生物学的製品から水分を除去するのにもこの処理が利用される。
【0007】
他の用途としては、熱放射の遮蔽がある。この用途では、大型のパネルが極低温まで冷却される。これらの冷却されたパネルは、真空チャンバの表面およびヒータからの放射熱を遮る。これによって、このパネルより低い温度に冷却されている表面に対する熱負荷を低減することができる。他の用途は、製造されている物体からの熱の除去である。用途によっては、この物体は、コンピュータのハードドライブ用アルミニウムディスク、半導体装置製造用シリコンウェハ、またはフラットパネルディスプレイ用のガラスまたはプラスチックなどの材料である。これらの場合において、極低温は、処理工程の最後におけるこれらの物体の最終温度が室温より高い場合であっても、物体からより迅速に熱を除去する手段を提供する。
【0008】
さらに、ハードディスクドライブ媒体、シリコンウェハまたはフラットパネルディスプレイの材料、または他の基板を含むいくつかの用途は、これらの物体に材料を堆積させることを必要とする。そのような場合は、その堆積の結果として物体から熱が放出され、物体を規定の温度の範囲内に維持しながらこの熱を除去しなければならない。プラテンのような表面の冷却は、そのような物体から熱を除去する典型的な手段である。これらすべての場合において、冷凍システムと冷却対象の物体との間の界面が蒸発器(エバポレータ)中に及び、極低温で冷媒がこの物体から熱を除去する。
【0009】
極低温のさらなる他の用途としては、生体液や生体組織の保存、および化学的、薬学的プロセスにおける反応速度の制御が挙げられる。
【0010】
従来の冷凍システムは、環境に対して有害であると判断され、オゾン欠乏の原因となることが知られている塩素化(chlorinated)冷媒を伝統的に利用してきた。したがって、ますます制約を強化する環境寄生によって、冷凍業界は、塩素化フルオロカーボン(CFC)からハイドロクロロフルオロカーボン(HCFC)に切り換えるようになった。モントリオール議定書の条項は、HCFCの段階的廃止を要求し、欧州連合の法律には、2001年1月1日時点で冷凍システムにおけるHCFCの使用を禁止することが定められている。したがって、代替的な冷媒混合物の開発が必要とされる。ハイドロフルオロカーボン(HFC)冷媒は、不燃性で、毒性が低く、商業的に入手可能である好適な候補である。
【0011】
従来技術の極低温システムでは、可燃性の成分を使用して油を管理していた。塩素化冷媒を使用する極低温システムに用いられる油は、加圧されると室温で液化することが可能な、より高温の沸点成分との混和性に優れていた。R−23などの、より低沸点のHFC冷媒は、これらの油との混和性に優れず、冷凍プロセスのより低温の部分に直面するまでは容易に液化しない。このような混和性の欠如は、圧縮機油の分離およびフリーズアウト(freezeout)を引き起こし、管、ストレーナ、弁または絞り(スロットル)の詰まりによるシステムの故障の原因となる。このようなより低温での混和性を確保するために、従来、冷媒混合物にエタンが加えられていた。あいにく、エタンは可燃性で、顧客の容認を制限するとともに、システム制御に対する要件、設置要件およびコストをさらに上積みする可能性がある。したがって、エタンまたは他の可燃性成分をも排除することが好ましい。
【0012】
上に説明したようなそうした冷凍システムは、冷媒混合物からフリーズアウトしない冷媒の混合物が必要である。冷凍システムにおける「フリーズアウト」状態とは、1つまたは複数の冷媒成分または圧縮機油が固化しあるいは粘性が極端に大きくなって流動しなくなる状態のことである。冷凍システムの正常動作時は、温度が低くなるほど吸い込み圧力が低くなる。フリーズアウト状態が生じると、吸い込み圧力が降下して、さらに正帰還を生み、さらに温度を下げ、さらなるフリーズアウトを引き起こしやすくなる。
【0013】
必要なのは混合冷媒冷凍システムのフリーズアウトを防止する方法である。入手可能なHFC冷媒は、それらに取って代わられるHCFCおよびCFC冷媒に比べて凝固点が高い。フリーズアウトに関するこれらの冷媒混合物の限界は、米国特許出願09/886,936号に開示されている。上に述べたように、炭化水素の使用は、その燃焼性のために望ましくない。しかし、可燃性の炭化水素冷媒の代わりに使用可能なHFC冷媒は、一般により高い凝固点を有するので、可燃性の成分の除去は、フリーズアウトの管理においてあらたな問題点を引き起こす。
【0014】
一般に、冷凍システムの外部熱負荷が非常に小さくなると、フリーズアウトが発生する。いくつかの極低温システムは、最も低温の高圧冷媒の一部を得て、それを利用して高圧冷媒を冷却する過冷却器(subcooler)を使用している。これは、この冷媒部を膨張させ、それを使用して過冷却器の低圧側に供給することによって行われる。したがって、蒸発器への流れが停止すると、内部流動および熱伝達によって、高圧冷媒は次第に低温になってゆく。次にこのことは、過冷却器に入力する膨張した冷媒をより低温にするという結果になる。全体のシステム設計、システムの低温端で循環している冷媒成分、およびシステムの動作圧によっては、フリーズアウト温度に達することが起こり得る。フリーズアウトのような状態に対してはマージンを設けることが必要なので、全体のシステムが、フリーズアウト状態が決して発生しないように設計されていることもあり、その結果、冷凍機の設計は、多くの場合限定されたものになる。
【0015】
冷媒としてハイドロフルオロカーボン(HFC)を使用する場合の他の課題は、これらの冷媒はアルキルベンゼンオイル中で混和性に乏しいことであり、そのためポリオールエステル(POE)(1998 ASHRAE Refrigeration Handbook (1998年ASHRAE冷凍ハンドブック),第7章,7.4頁,American Society of Heating, Refrigeration and Air Conditioning Engineers(米国加熱冷凍空調工学会))圧縮機油が、HFC冷媒との適合性を保つために使用される。油は、圧縮機(コンプレッサ)の良好な潤滑性を提供するばかりでなく、極低温において冷媒から分離、またフリーズアウトしてはならないものであるため、適切な油の選択が、極低温システムにとって不可欠である。
【0016】
米国特許出願09/894,964号は、本出願において参照されているが、極低温混合冷媒システムのフリーズアウト防止の方法について記載している。その方法は、それが使用されたシステムに対しては有効なことがわかったが、その方法では必要な制御は得ることができなかった。その理由は、上流の低圧冷媒の圧力を増加させる弁を用いてフリーズアウトを防止しようとしたので、システムの冷凍性能が低下したからである。開示された弁は手動で調整しなければならず、異なる運転モード(すなわち、冷却、デフロスト、待機、およびベークアウト)に対して、必要に応じてその弁を手動で調整することは実用的ではない。
【0017】
一般に、従来の冷凍システムにおいては、多くのバイパス法が使用されている。典型的には−40℃以上の温度で動作するこれらのシステムは、単一の冷媒成分、または非常に近接した沸点を有して単一の冷媒成分と同じように挙動する冷媒の混合物を使用している。このようなシステムにおいては、制御方法は、飽和冷媒温度と飽和冷媒圧力との間の対応関係を利用している。単一の冷媒成分においてこの対応関係の性質とは、2相混合物(液相と気相)が存在している場合に、冷媒の温度または圧力の一方のみを指定すれば、他方を識別できることをいう。近接した沸点を持ち、一般に使用されている混合冷媒系では、小さな偏移がこの温度と圧力の対応関係から生じるが、それらは単一成分の冷媒として挙動し、同様な方法で処理される。
【0018】
開示された本発明は、大きく離れた沸点を持つ混合冷媒を使用した極低温冷凍システムに関する。典型的な配合物(ブレンド)は、100℃から200℃だけ異なる沸点を有している。この開示において、極低温混合冷媒システム(VLTMRS)とは、少なくとも2つの成分を有し、その標準沸点が少なくとも50℃異なる混合冷媒を使用する極低温冷凍システムを意味している。このような混合物では、単一の冷媒成分から著しく偏移しているので、飽和温度と飽和圧力間の対応関係はより複雑になる。
【0019】
これらの付加的な成分がもたらす付加された自由度、かつこれらの成分が広く離れた沸点を持つことにより、互いの挙動が非常に異なるという事実のために、冷媒混合物組成、液体分率、および温度(または圧力)が、圧力(または温度)を決定するのに指定されなければならない。したがって、従来の単一の冷媒または単一の冷媒と同様の挙動を有する混合物からの制御方法は、温度−圧力対応関係のこの差異によって、従来のシステムと同様の方法ではVLTMRSへ適用することができない。図式的な表現は類似しているが、VLTMRSにおけるこれらの装置の用途は、圧力−温度対応関係の差異により従来技術とは異なる。
【0020】
簡単な例として、従来の冷凍システムの制御は、凝縮器(コンデンサ)の温度の制御は吐出圧を制御することになる、という事実に大きく依存している。したがって、凝縮器の温度を制御する制御弁は、運転モードまたは蒸発器の熱負荷にかかわらず、精度よく予測できる方法で吐出圧を制御する。それとは対照的に、広く離れた沸点を有する成分を用いるVLTMRSは、たとえ循環する混合物および凝縮器の温度が変わらなくても、蒸発器負荷および運転モードの変化によって、圧縮機の吐出圧が大きく変化する。
【0021】
したがって、本発明を具体化するのに示されているいくつかの概観は、従来の冷凍で経験した図でなじみのものであろう。従来技術の制御方法の全体図は、2002 ASHRAE Refrigeration Handbook (2002年版ASHRAE冷凍ハンドブック)、第45章において与えられる。本システムは、本出願は異なった圧力温度特性を有する複数の冷媒を含むという点で、またより具体的にはこれらの冷媒は従来の冷媒が持つような確定した圧力−温度対応関係を持たないという点で、これら従来技術のシステムと異なる。したがって、制御要素および冷媒の相互作用が異なる。
【0022】
フォレスト(Forrest)らの米国特許第4,763,486号明細書は、内部凝縮バイパスを組み込んだVLTMRSについて記載している。この方法では、プロセス中の種々の相分離器(フェーズセパレータ)からの液体冷媒が蒸発器の流入口へバイパスされる。この方法が述べている目的は、蒸発器冷却の温度および容量を制御して、システムを安定に稼働させることである。定義されているように、この方法は、あるレベルでの冷却を行うために、蒸発器を通る冷媒の流れを必要とする。待機モードまたはベークアウトモードについては一切言及されず、またその概略図は、示された方法が待機モードまたはベークアウトモードでは用いることができないことを明白に示している。本発明は、種々の個数の相分離器を備えたシステムの始動の難しさについて説明している。
【0023】
この特許の以降、相分離器の数を変える、分離器の一部またはすべてを相分離器にする、および相分離器をなくすなどのVLTMRSの多くの変形例が実証されてきた。これらの実証されたシステムは、フォレストらの方法を利用しなくても問題なく動作した。フォレストらによって予防されている状態は、冷媒の適切な2相流を維持するためには最低の流量がVLTMRSにとって必要であるという、事実に関連付けることができる。適切な流れがない場合には、フォレストらによって回避された症状が予想されるだろう。フォレストらは、吐出管路油分離器も利用していない。VLTMRSの圧縮機油が冷媒の流路の閉塞の原因となり、フォレストらが避けようとした類の症状の原因となることは知られている。
【0024】
さらに、本出願は、プロセス中の冷媒のフリーズアウトを防止する。フリーズアウトが一般的な関心事でない従来の冷凍システムとは異なり、開示された極低温システムで使用される冷媒は、その凝固点よりも典型的には50℃以上高い温度で動作させられるので、フリーズアウトを考慮することは重要なことである。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0025】
本発明は、冷凍プロセスにおける冷媒および油のフリーズアウトを防止する方法を開示する。
【課題を解決するための手段】
【0026】
本発明の方法は、自動冷凍(auto-refrigerating)カスケードサイクル、クリメンコ(Klimenko)サイクルまたは単一膨張装置システムのような混合冷媒系を用いる極低温冷凍システムまたはプロセスにおいて特に有用である。この冷凍システムは、少なくとも1つの圧縮機、および一段構成(相分離器がない構成)または多段構成(少なくとも1つの相分離器のある構成)の絞りサイクル(throttle cycle)のいずれかから構成される。多段絞りサイクルは、自動冷凍カスケードサイクルとも呼ばれ、冷凍プロセスにおいて少なくとも1つの冷媒気液相分離器を使用することを特徴とする。
【0027】
本発明のフリーズアウト防止方法は、拡張デフロストサイクル(ベークアウト)を有する冷凍システムにおいて有用である。下に説明するように、ベークアウトを利用するには、これらの方法によって取り扱われる付加的な考察が必要である。
【発明の効果】
【0028】
本発明の利点は、冷媒混合物のフリーズアウトを防止する方法が、極低温冷凍システム用に明らかにされるということである。
【0029】
本発明のさらなる利点は、開示された方法を利用して、[冷却、デフロスト、待機、またはベークアウト]の動作モードにわたるシステムの安定性である。
【0030】
本発明のさらなる他の利点は、冷媒混合物のフリーズアウト点の近傍で、VLTMRSを動作させることができることである。
【0031】
さらに、他の目的および本発明の利点は、明細書において明らかになるであろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0032】
本発明をより十分に理解するために、下記の添付の図面を併用することにより、以下の説明を参照されたい。
【0033】
図1は、本発明による特徴が付加された従来技術の極低温冷凍システム100を示している。この従来技術のシステムの詳細は、参照によって本明細書に組み込まれてその一部をなしている米国特許出願09/870,385号に開示されている。冷凍システム100は、吐出管路110を介して凝縮器112に供給する随意の油分離器108の流入口に対して供給する圧縮機104を含んでいる。凝縮器112は、次に、液管路出口116を介して冷凍プロセス118の第1の供給流入口に供給するフィルタドライヤ114に、供給する。冷凍プロセス118についてのさらなる詳細を図2に示す。油が圧縮機を潤滑するためには循環していない場合には、油分離器は不要である。
【0034】
冷凍プロセス118は、供給弁122の流入口に供給する冷媒供給管路出口120に供給する。供給弁122から出てくる冷媒は、通常は−90℃から−208℃の範囲の極低温の高圧冷媒である。流量測定装置(FMD)124がクール(cool)弁128と直列に配置されている。同様に、FMD126がクール弁130と直列に配置されている。FMD124とクール弁128の直列接続の組み合わせが、FMD126とクール弁130の直列接続の組み合わせと並列に配置され、FMD124および126の流入口はともに、供給弁122の流出口によって供給されるノードに接続されている。さらに、クール弁128および130の流出口はともに、クライオ分離(cryo-isolation)弁132の流入口に供給するノードに接続されている。クライオ分離弁132の流出口が、(通常は)顧客によって設置される蒸発器コイル136に供給する蒸発器供給管路流出口134に供給する。
【0035】
蒸発器136の反対側の端部が、クライオ分離弁140の流入口に供給する蒸発器戻り管路138に供給する。クライオ分離弁140の流出口は、内部戻り管路142を介して極低温フロースイッチ152の流入口に供給する。低温フロースイッチ152の流出口が、戻り弁144の流入口に供給する。戻り弁144の流出口が、冷媒戻り管路148を介して冷凍プロセス118の第2の流入口(低圧)に供給する逆流防止弁146の流入口に供給する。
【0036】
温度スイッチ(TS)150が、逆流防止弁146と冷凍プロセス118の間の冷媒戻り管路148に熱結合されている。さらに、異なる作動点を有する複数の温度スイッチが、内部戻り管路142に沿って熱結合されている。TS158、TS160およびTS162が、クライオ分離弁140と戻り弁144の間の内部戻り管路142に熱結合されている。
【0037】
冷凍ループが、冷凍プロセス118の戻り流出口から圧縮機吸引管路164を介して圧縮機104の流入口で閉じている。圧縮機104の流入口に隣接して設置された圧力スイッチ(PS)196が、圧縮機吸引管路164に空気圧的に接続されている。さらに、油分離器108の油戻り管路109が圧縮機吸引管路164に供給する。冷凍システム100は、圧縮機吸引管路164に接続された膨張タンク192をさらに含んでいる。FMD194が、膨張タンク192の流入口と圧縮機吸引管路164間にインラインで配置されている。
【0038】
冷凍システム100内のデフロスト供給ループ(高圧)は、以下のように形成される。供給弁176の流入口が、吐出管路110に位置付けられたノードAに接続されている。デフロスト弁178がFMD182と直列に配置され、デフロスト弁180も同様にFMD184と直列に配置されている。デフロスト弁178とFMD182の直列接続の組み合わせが、デフロスト弁180とFMD184の直列接続の組み合わせと並列に配置され、デフロスト弁178および180の流入口がともに、供給弁176の流出口によって供給されるノードBに接続されている。さらに、FMD182および184の流出口がともに、クール弁128とクライオ分離弁132の間のノードDに管路で接続することでデフロスト供給ループを閉じる管路に供給するノードCに接続されている。
【0039】
冷凍システム100内の冷媒戻りバイパス(低圧)ループが、以下のように形成される。バイパス管路186が、低温フロースイッチ152と戻り弁144の間の管路に配置されたノードEから供給される。バイパス弁188およびサービス弁190がバイパス管路186と直列に接続されている。冷媒戻りバイパスループは、冷凍プロセス118と圧縮機104の間の圧縮機吸引管路164に配置されたノードFに接続しているサービス弁190の流出口によって終結する。
【0040】
TS150、TS158、TS160およびTS162を除いて、冷凍システム100の要素はすべて機械的かつ流体圧的に接続されている。
【0041】
安全回路198が、冷凍システム100内に配置されている圧力および温度スイッチのような複数の制御装置を制御し、複数の制御装置からのフィードバックを受け取る。PS196、TS150、TS158、TS160およびTS162は、このような制御装置の例であり、説明を簡単にするために図1には示してはいないが、他の多くの検出装置が冷凍システム100内に配置されている。PS196を含む圧力スイッチは、通常、空気圧的に接続されるが、TS150、TS158、TS160およびTS162を含む温度スイッチは、通常、冷凍システム100内の流れ管路に熱結合される。安全回路198からの制御は、現実には電気的に行われる。同様に、種々の検出装置から安全回路198へのフィードバックも、現実には電気的に行われる。
【0042】
冷凍システム100は極低温冷凍システムであって、熱を除去し再配置するその基本動作は、当該技術分野においてよく知られている。本発明の冷凍システム100は、純粋または混合冷媒を使用する。
【0043】
クライオ分離弁132および140を除いた冷凍システム100のそれぞれの構成要素(すなわち、圧縮機104、油分離器108、凝縮器112、フィルタドライヤ114、冷凍プロセス118、供給弁122、FMD124、クール弁128、FMD126、クール弁130、蒸発器コイル136、戻り弁144、逆流防止弁146、TS150、TS158、TS160、TS162、供給弁176、デフロスト弁178、FMD182、デフロスト弁180、FMD184、バイパス弁188、サービス弁190、膨張タンク192、FMD194、PS196および安全回路198)は、当業界においてよく知られたものである。低温フロースイッチ152についても、米国特許出願09/886,936号に十分に記述されている。しかし、理解しやすいように、構成要素について以下に簡単に説明する。
【0044】
圧縮機104は、低圧低温冷媒ガスを得て、それを油分離器108に供給される高圧高温ガスに圧縮する従来型の圧縮機である。
【0045】
油分離器108は、圧縮機104からの圧縮された質量流れ(mass flow)がその速度を下げる大きな分離室に入り、それによって衝突スクリーン表面または凝集エレメント上で集まる霧状の油小滴を形成する従来型の油分離器である。油小滴は集合してより大きな粒子になるので、それらは分離器の油リザーバの底部に落ちて、圧縮機吸引管路164を介して圧縮機104に戻る。除去された油が差し引かれた油分離器108からの質量流れは、ノードAに向けて凝縮器112に向けて流れ続ける。
【0046】
圧縮機104から吐出された高温高圧ガスは、油分離器108を通り、次に凝縮器112を通って進む。凝縮器112は、従来型の凝縮器でありシステムの一部であって、そこでは凝縮によって熱が取り除かれる。高温ガスが凝縮器112を通って進むにつれ、その高温ガスは、凝縮器を通るまたはその上方を通る空気または水で冷却される。高温ガス冷媒が冷却されると、そのコイル内で液体冷媒の小滴が形成される。最終的に、気体が凝縮器112の終端に到着すると、気体は部分的に凝縮されている、すなわち液体冷媒と蒸気冷媒が存在している。凝縮器112を正常に機能させるためには、凝縮器112を通過またはその上方を通る空気または水が、システムの作動流体より低温でなければならない。ある特殊な用途に対しては、凝縮が凝縮器中で決して発生しないような冷媒混合物が構成される。
【0047】
凝縮器112からの冷媒は、フィルタドライヤ114を通って前方へ流れる。フィルタドライヤ114は、酸を生成し得る例えば水のようなシステムの汚染要因物を吸着し、物理的なろ過を行うように機能する。フィルタドライヤ114からの冷媒は、次に冷凍プロセス118に供給される。
【0048】
冷凍プロセス118は、単一冷媒システム、混合冷媒システム、通常の冷凍プロセス、カスケード冷凍プロセスの個々の段、自動冷凍カスケードサイクル、またはクリメンコ(Klimenko)サイクルのような任意の冷凍システムまたはプロセスであり得る。この開示を説明するために、クリメンコによっても説明されている自動冷凍カスケードサイクルの変形としての冷凍プロセス118を図2に示す。
【0049】
極低温冷媒を供給することを唯一の目的とする基本的な冷凍装置には、図1に示されるいくつかの要素は不要である。図1に示すシステムは、デフロストおよびベークアウト機能が可能なシステムである。これらの機能が必要でない場合には、冷凍プロセス118をバイパスするループは削除することができるが、開示された方法の実質的な利点はなお適用可能である。同様に、図示のいくつかの弁と他の装置は、開示された方法を有効にするには不要である。最低限ではあるが、冷凍システムは、圧縮機104、凝縮器112、冷凍プロセス118、FMD124および蒸発器136を有する必要がある。
【0050】
図2に示す冷凍プロセス118のいくつかの基本的な変形が可能である。冷凍プロセス118は、凝縮器112内の冷媒の最初の凝縮を冷凍の他の段からの低温冷媒によって行うことができるカスケードシステムの1つの段であってもよい。同様に、冷凍プロセス118によって生成された冷媒は、低温カスケードプロセスの冷媒を冷却し、液化するのに用いられてもよい。さらに、図1には単一の圧縮機を示している。並列接続された2台の圧縮機を用いてこれと同様の圧縮効果が得ることも可能であること、また、直列接続の圧縮機または二段圧縮機によって圧縮処理がいくつかの段階に分割できることが認識される。これらの可能な変形形態は、すべて、この開示の範囲内に含まれるものとみなされる。
【0051】
さらに、図1から図4は、単に1個の蒸発器コイル136に関連付けられている。原則的に、単一の冷凍プロセス118によって冷却された複数の蒸発器コイル136に、この開示された方法を適用することができるであろう。このような構成において、各独立して制御される蒸発器コイル136は、冷媒の供給を制御する弁とFMDの別の組み合わせ、(すなわちデフロスト弁180、FMD184、デフロスト弁178、FMD182、FMD126、クール弁130、FMD124およびクール弁128)、およびバイパスを制御するのに必要な弁(すなわち逆流防止弁146およびバイパス弁188)を必要とする。
【0052】
図示するように蒸発器136は、完全な冷凍システム100の一部として組み込むことができる。他の配置において、蒸発器136は、顧客または他の第三者によって提供され、完全な冷凍システム100を設置する際に組み立てられる。蒸発器136の製作は、たいてい非常に簡単で、銅またはステンレス鋼の管から構成されていてもよい。
【0053】
供給弁176およびサービス弁190は、必要な場合に構成要素を分離するためにいくつかのサービス機能を提供する、例えばSuperior Packless Valves(スペリアパックレスバルブ)(Washington, PA(ペンシルバニア州ワシントン))のような、標準的なダイヤフラム弁または比例弁である。
【0054】
膨張タンク192は、加熱による冷媒ガスの蒸発及び膨張によって生じた冷媒の増加量を収容する、冷凍システムの従来型のリザーバ(貯槽)である。この場合に、冷媒蒸気は、冷凍システム100がオフのときに、FMD194を通って膨張タンク192に入る。
【0055】
クール弁128、クール弁130、デフロスト弁178、デフロスト弁180およびバイパス弁188は、Sporlan(スポルラン)(Washington, MO(ミズーリ州ワシントン))モデルxuj、B−6およびB−19弁のような標準のソレノイド弁である。あるいは、クール弁128および130は、閉ループフィードバックを有する比例弁、または熱膨張弁である。
【0056】
随意の逆流防止弁146は、単に一方向の流れのみを可能にする従来型の逆流防止弁である。逆流防止弁146は、それに作用する冷媒圧力に応答して開閉する。(逆流防止弁146について次に付加的に説明する。)この弁は、極低温に曝されるので、これらの温度に適合する材料で製造されなくてはならない。また、この弁は適切な圧力定格を有していなくてはならない。さらに、この弁は、環境への冷媒の漏れを起こす可能性のあるシールがないことが好ましい。好ましくは、それは、ろう付けまたは溶接によって接続すべきである。逆流防止弁の例としては、Check−All Valve(チェックオールバルブ)(West Des Moines, IA(アイオア州ウエスト デ モイン))からのUNSW逆流防止弁がある。この弁は、単にベークアウト機能を必要とする用途に必要とされるのみである。
【0057】
FMD124、FMD126、FMD182、FMD184およびFMD196は、キャピラリ管、オリフィス、フィードバックを有する比例弁、あるいは流量を制御する任意の制限要素のような、従来型の流量計測装置である。
【0058】
供給弁122、クライオ分離弁132および140、および戻り弁144は、Superior Valve Co(スーペリアバルブ社)によって製造されるような典型的な標準的なダイヤフラム弁である。しかし、標準的なダイヤフラム弁は、微量な氷が糸状に蓄積し、それが動作を妨害するので、極低温温度で作動するのは難しい。代替として、Polycold(ポリコールド)(San Rafael, CA(カリフォルニア州サンラファエル))が、極低温冷凍システム100のクライオ分離弁132および140として用いられる改善された極低温遮断弁を開発した。クライオ分離弁132および140の代替の実施形態を次に説明する。クライオ分離弁132および140は、窒素または空気が充填された密封ステンレススチール管に包まれた伸張シャフトを有している。そのシャフトが回転すると、シャフトの高温端の圧縮継手およびOリング機構がシールを行う。その結果、クライオ分離弁132および140のシャフトは、極低温でも回転することができる。このシャフト機構が熱を絶縁するので、霜の形成が防止可能である。
【0059】
加熱または冷却される蒸発器面は、蒸発器コイル136によって表されている。顧客によって設置される蒸発器コイル136の例としては、金属管材料のコイル、または熱結合された管を有するステンレススチール板または機械加工された冷媒流路を有する板のようなある種のプラテンがある。
【0060】
図2は、本発明に基づく典型的な冷凍プロセス118を示している。この開示を説明するために、冷凍プロセス118を自動冷凍カスケードサイクルとして図2に示している。しかし、極低温冷凍システム100の冷凍プロセス118は、単一冷媒システム、混合冷媒システム、通常の冷凍プロセス、カスケード冷凍プロセスの個々の段、自動冷凍カスケードサイクル、クリメンコサイクル等のような、任意の冷凍システムまたはプロセスであり得る。
【0061】
より具体的には、冷凍プロセス118は、相分離のない単段の冷凍機(cryocooler)を持つ自動冷凍カスケード処理システム(ロングスワース(Longsworth)の米国特許第5,441,658号明細書)、ミッシマ(Missimer)型自動冷凍カスケード(ミッシマの米国特許第3,768,273号明細書)、またはクレメンコ型(すなわち単一の相分離機)システムでもよい。また、冷凍プロセス118は、フォレスト(Forrest)の米国特許第4,597,267号明細書、またはミッシマ(Missimer)の米国特許第4,535,597号明細書に記載されているような、これらのプロセスの変形形態でもよい。
【0062】
本発明にとって不可欠なことは、使用される冷凍プロセスが、デフロストモードまたは待機(蒸発器への流れはない)モード中に、冷凍プロセスを通って冷媒を流す少なくとも1つの手段を含んでいなければならないことである。単一の膨張装置冷却器、または単一の冷媒システムの場合には、冷媒が高圧側から低圧側へ冷凍プロセスを通って流れることができるように、弁(不図示)およびFMD(不図示)が必要である。これは、熱がシステムから除かれるように、冷媒が凝縮器112を通って流れることを確実にする。これは、デフロスト中、管路186からの戻りデフロスト冷媒に混合するために、冷凍プロセス118からの低圧冷媒が確実に存在するようにもしている。安定した冷却モードにおいて所望の冷凍効果(伝統的に単一のFMDを有するシステム)を達成するためのこのような内部の冷媒の流路を必要としない、これらの冷凍プロセスのこの弁を閉じることによって、高圧側から低圧側への内部の流動を停止させることができる。
【0063】
冷凍プロセスが、蒸発器の冷却が不要なときですら動作し続けることは、重要なことである。動作を継続的に行うことによって、冷凍118の中で極低温を維持し、必要なときに蒸発器を迅速に冷却できるようにしている。
【0064】
図2の冷凍プロセス118は、熱交換器202、相分離器204、熱交換器206および熱交換器208を含む。供給冷媒流路において、液管路116を流れる冷媒は、熱交換器202に送り込まれ、熱交換器202は相分離器204に供給し、相分離器204は熱交換器206に供給し、熱交換器206は熱交換器208に供給し、熱交換器208は随意の熱交換器212に供給する。熱交換器212からの高圧流出口がノードGで分岐されている。一方の岐路がFMD214に供給し、他の岐路は冷媒供給管路120に供給する。熱交換器212は過冷却器として既知である。ある冷凍プロセスは、過冷却器を必要としなので、過冷却器は随意の構成要素である。熱交換器212を使用しない場合には、熱交換器208を流出する高圧流れは、直接、冷媒供給管路120に送り込まれる。戻り流れ経路において、冷媒戻り管路148は熱交換器208に供給する。
【0065】
過冷却器を有するシステムにおいては、過冷却器を流出する低圧冷媒は、ノードHにおいて冷媒戻り流れと混合され、結果として得られる混成流が熱交換器208に送り込まれる。熱交換器208を出た低圧冷媒は熱交換器206に送り込まれる。相分離器によって取り除かれた液体分が、FMD210によって低圧に膨脹する。冷媒はFMD210から流れて、次に熱交換器208から熱交換器206へ流れる低圧冷媒と混合される。この混成流は、次には熱交換器202に供給する熱交換器206に送り込まれ、熱交換器202は、引き続いて圧縮機吸引管路164に供給する。熱交換器は、高圧冷媒と低圧冷媒との間の熱を交換する。
【0066】
より精巧な自動冷凍カスケードシステムにおいて、ミッシマやフォレストに記載されているように、追加の分離段が冷凍プロセス118において使用されてもよい。
【0067】
熱交換器202、206、208および212は、1つの物質の熱を他の物質に移す、当業界においてよく知られた装置である。相分離器204は、液相冷媒と蒸気相を分離する当業界においてよく知られた装置である。図2には1つの相分離器を示しているが、通常は、1つよりも多い。
【0068】
熱交換器212は、一般には、過冷却器(subcooler)と呼ばれている。従来の冷凍システムも過冷却器と呼ばれる装置を有するので、混同される可能性がある。従来の冷凍において、過冷却器は、蒸発器戻りガスを用いて、室温で入力する凝縮された吐出冷媒を冷却する熱交換器を意味している。このようなシステムにおいて、熱交換器の各側の流れは常に釣り合っている。本出願に示すシステムにおいては、過冷却器は異なった機能を果たす。それは戻り蒸発器冷媒と熱を交換しない。代わりに、この熱交換器は、蒸発器からのいくばくかの吐出冷媒を転換し、その吐出冷媒を用いて、蒸発器に行く冷媒をさらに冷却する。この熱交換器は、ある場合には過冷却液体を生成することができるので過冷却器と称されているが、この熱交換器は、従来の過冷却器とは非常に異なった方法で機能する。
【0069】
この出願の目的をわかりやすく説明すると、過冷却器は、極低温の混合冷媒温度システムで使用される熱交換器を意味し、高圧冷媒を冷却するために用いられるシステムにおいて、最も冷却された高圧冷媒の一部を転換することによって動作する。
【0070】
極低温の混合冷媒プロセスの熱交換器を通って流動する流体は、通常、プロセスのほとんどの箇所で2相混合物の状態にある。したがって、混合の均一性を維持するために適切な流動速度を維持することが、流動している液部と蒸気部の分離、およびシステムの性能の劣化を防止するのに必要とされる。本発明を具体化するシステムのような、いくつかの運転モードで機能するシステムの場合、十分な冷媒流れを維持してこの2相の流れを適切に管理することが、信頼性のある動作を確実にするのに重要である。
【0071】
図1および2図を続けて参照して、極低温冷凍システム100の動作を次に説明する。
【0072】
圧縮機104からの高温高圧ガスは、随意の油分離器108を通って進み、次に高温高圧ガスを、凝縮器112を通過するまたはその上方を通る空気または水で冷却する凝縮器112を通って進む。ガスが凝縮器112の出口に達するときには、そのガスは部分的に凝縮されていて、液体冷媒と蒸気冷媒が混合物になっている。
【0073】
凝縮器112からの液体冷媒と蒸気冷媒は、フィルタドライヤ114を通って流れ、次に冷凍プロセス118に送り込まれる。極低温冷凍システム100の冷凍プロセス118は、通常、高圧から低圧への内部冷媒流路を有している。冷凍プロセス118は、冷媒供給管路120を介して低温ガス供給弁122に流れる高圧の極低温の冷媒(−90℃から−208℃)を生成する。
【0074】
低温冷媒は供給弁122を出て、FMD126と限定された流量のクール弁130との直列接続の組み合わせに並列に配置された、FMD124と全流量のクール弁128との直列接続の組み合わせに送り出される。クール弁128および130の流出口は、ともに、クライオ分離弁132の流入口に供給するノードDに接続される。
【0075】
蒸発器コイル136は、ともに遮断弁として作動するクライオ分離弁132とクライオ分離弁140との間に配置される。クライオ分離弁132は、加熱または冷却される蒸発器表面すなわち蒸発コイル136に接続する蒸発器供給管路134に供給する。加熱または冷却される蒸発器表面すなわち蒸発コイル136の反対の端は、クライオ分離弁140の流入口に供給する蒸発器戻り管路138に接続する。
【0076】
蒸発コイル136からの戻り冷媒は、クライオ分離弁140を通って極低温フロースイッチ152に流動する。
【0077】
戻り冷媒は、低温フロースイッチ152の流出口から、戻り弁144を通り、その後、逆流防止弁146に流れる。逆流防止弁146は、通常必要とされる1psiから10psi(6.9kPaから69kPa)の間のクラッキング圧力を有するばね負荷の低温逆流防止弁である。すなわち、流れを発生させるためには、逆流防止弁146の両端の差圧がクラッキング圧力を超えなければならない。あるいは、逆流防止弁146は、低温オン/オフ弁、または圧力低下を最小限にする十分な大きさの低温比例弁である。逆流防止弁146の流出口は、冷媒戻り管路148を介して冷凍プロセス118に供給する。逆流防止弁146は、本発明の冷凍システム100の動作において極めて重要な役割を果たしている。
【0078】
なお、供給弁122および戻り弁144は、随意のものであり、クライオ分離弁132およびクライオ分離弁140に対してそれぞれいくぶん冗長的な弁である。しかしながら、供給弁122および戻り弁144は、システムの修理が必要な場合、構成要素を分離するためにある程度のサービス機能を提供する。
【0079】
極低温冷凍システム100は、それが
達成する極低温、
混合された冷媒を利用し、そしてその冷媒混合物が従来技術の従来型の冷凍システムとは非常に異なった挙動をするので、その混合物は、少なくとも50℃は異なる沸点を有する冷媒で構成されるという事実、
単なる冷却モードだけでなく、それ以外、すなわちデフロスト、待機、ベークアウトモードで動作可能で、その結果、広範囲な運転条件を包含する必要があるシステムにおいて利用されるという事実、
および、本出願に開示された方法による冷媒フリーズアウトを積極的な予防を提供するという事実、
によって、本質的に、従来の冷凍システムとは区別される。
【0080】
これらの差別化は、この開示で説明した本発明の実施形態のすべてに適用される。
【0081】
本発明で用いられるVLTMRSで使用可能な特定の冷媒の例は、米国特許出願09/728,501号、米国特許出願09/894,968号、および米国特許第5,441,658号明細書(ロングスワース)に記載され、それらの開示はここに組み込まれ、この明細書の一部をなしている。より理解を深めるために、いくつかの選択された混合冷媒は、(ASHRAE規格番号34によって定義されるように「R」番号で参照され、)括弧内に示される可能なモル分率範囲を有している。
【0082】
ブレンド(配合物)Aは、R−123(0.01〜0.45)、R−124(0.0〜0.25)、R−23(0.0〜0.4)、R−14(0.05〜0.5)およびアルゴン(0.0−0.4)を有し、
ブレンドBは、R−236fa(0.01〜0.45)、R−125(0.0〜0.25)、R−23(0.0〜0.4)、R−14(0.05〜0.5)およびアルゴン(0.0〜0.4)を有し、
ブレンドCは、R−245fa(0.01〜0.45)、R−125(0.0〜0.25)、R−23(0.0〜0.4)、R−14(0.05〜0.5)およびアルゴン(0.0〜0.4)を有し、
ブレンドDは、R−236fa(0.0〜0.45)、R−245fa(0.0〜0.45)、R−134a、R−125(0.0〜0.25)、R−218(0.0〜0.25)、R−23(0.0〜0.4)、R−14(0.05〜0.5)、アルゴン(0.0〜0.4)、窒素(0.0〜0.4)およびネオン(0.0〜0.2)を有し、
ブレンドEは、プロパン(0.0〜0.5)、エタン(0.0〜0.3)、メタン(0.0〜0.4)、アルゴン(0.0〜0.4)、窒素(0.0〜0.5)およびネオン(0.0〜0.3)を有する。
【0083】
上記のブレンド(配合物)および配合成分の可能な組み合わせが、可能性として無限であることが認識される。また、異なる配合成分のいくつかの組み合わせが、用途によっては有用であると期待されることも予想される。さらに、記載されていない他の成分が追加されてもよいことも予期される。しかし、上記に列挙された比率で、かつ他の列挙されたブレンドとの組み合わせで上記成分を使用するブレンドは、本発明の範囲内である。
【0084】
逆流防止弁146が存在しない従来の冷凍システムの場合、戻り冷媒は、(冷却またはデフロストモードのいずれの場合でも、)冷凍プロセス118に直接入る。しかし、デフロストサイクル中、冷凍プロセス118への戻り冷媒温度がデフロストサイクルの終了時の典型的な温度である+20℃に達した場合に、冷凍プロセス118が終了することは標準的なことである。そのとき、+20℃の冷媒は、非常に冷たい冷媒と冷凍プロセス118内で混合している。冷凍プロセス118内での室温と非常に冷たい冷媒の混合は、加えられる熱があまりにも多いので、冷凍プロセス118が過負荷になる前に短時間だけ許容することができる。温かい戻り冷媒がロードされている間、冷凍プロセス118は、非常に冷却された冷媒を生成するために酷使されていて、冷媒圧力が最終的にその動作限界を越えるので、冷凍プロセス118自身を防御するために安全システム198によって冷凍プロセス118は停止させられる。その結果、従来の冷凍システムにおけるデフロストサイクルは、ほぼ2分間から4分間で、かつ最高冷媒戻り温度が約+20℃に制限されている。
【0085】
しかし対照的に、極低温冷凍システム100は、冷凍プロセス118への戻り経路に逆流防止弁146を有し、かつ、冷凍プロセス118のまわりのバイパス管路186を介したノードEからFへの戻りバイパスループに、バイパス弁188およびサービス弁190を有しているので、デフロストサイクル中の温かい冷媒の戻り対して異なった応答ができる。供給弁122および戻り弁144と同様に、サービス弁190は必須ではないが、修理が必要な場合に構成要素を分離するためのいくつかのサービス機能を提供する。
【0086】
デフロストサイクル中、冷凍プロセス118内の戻り冷媒温度が、温かい冷媒が冷却された冷媒に混合することにより、例えば−40℃またはそれより高い温度に達すると、ノードEからFへのバイパス管路が冷凍プロセス118のまわりで開けられる。その結果、温かい冷媒は、圧縮機吸引管路164に、そして次に圧縮機104へ流入することができる。バイパス弁188およびサービス弁190は、TS158、TS160およびTS162の作動により開けられる。例えば、TS158は、−25℃より高い設定点を有する「デフロスト開始(プラス)スイッチ」として作動している。TS160(随意)は、42℃より高い設定点を有する「デフロスト終了スイッチ」として作動している。TS162は、−80℃より高い設定点を有する「冷却戻りリミットスイッチ」として作動している。一般に、冷凍システム100による加熱または冷却速度を制御するのにどの弁をオン/オフさせるかを制御するために、TS158、TS160およびTS162は、戻り管路の冷媒の温度と、運転モード(すなわちデフロストまたは冷却モード)に基づいて応答する。いくつかの用途では、ベークアウトモードとも呼ばれている連続的なデフロスト動作が必要である。こうした場合には、このモードの連続運転が必要になるので、デフロストを終了するためのTS160は不要である。
【0087】
この動作にとって必要なことは、バイパス弁188およびサービス弁190を通る流れがあるときに、ノードEとFの間の差圧は、逆流防止弁146の両端の差圧がそのクラッキング圧力(すなわち5psiから10psi(35kPaから69kPa))を越えないようにしなくてはならないことである。流体は本質的に抵抗が最小となる経路を取るので、このことは重要であり、したがって正確に流れの平衡を保たなければならない。仮にバイパス弁188とサービス弁190の両端の圧力が、逆流防止弁146のクラッキング圧力を越えることが可能になった場合、流れは、逆流防止弁146を通って始動する。これは、温かい冷媒が圧縮機吸引管路164に入力し、圧縮機104に送り込まれると同時に、温かい冷媒が冷凍システム118の後方に送り出され始めるので望ましくない。逆流防止弁146を通る流れとノードEからFへのバイパスループを通る流れとが同時に起こることは、冷凍システム100を不安定にし、かつすべてがさらに高温になり、ヘッド圧(圧縮機吐出)がより高くなり、吸い込み圧力がより高くなって、冷凍プロセス118へのさらなる流動を引き起こすとともに、ノードEでの圧力がさらに高くなって、ついに冷凍システム100の運転停止を引き起こす、暴走モードを引き起こすであろう。
【0088】
吸い込み圧力があらかじめ設定された値を越えた場合に、PS196のような装置が、冷凍プロセスへの熱いガスの流れを中断するのに使用されると、この状態は防止することができる。冷凍システム100の質量流量は、吸い込み圧力に大きく支配されるので、これは安全な範囲に流量を制限する有効な手段になる。吸い込み圧力が所定の限界値より低下すると、PS196はリセットし、再度デフロスト処理を再開できるようにする。
【0089】
したがって、冷凍システム100のデフロストサイクル中に適切な運転を行うために、バイパス弁188およびサービス弁190と逆流防止弁146とを通る流れの均衡が注意深く制御され、流れ抵抗を適切に均衡させる。流れの均衡という課題に対する設計パラメータは、管の大きさ、弁の大きさ、および各弁の流れ係数を含む。さらに、吸込(低圧)側での冷凍プロセス118を介する圧力低下は、プロセスごとに変わり、決定される必要がある。逆流防止弁146のクラッキング圧力を加えた冷凍プロセス118の圧力低下は、ノードEからFへのデフロスト戻りバイパス管路が許容できる最大圧力である。
【0090】
バイパス弁188およびサービス弁190は、デフロストサイクルが開始されてすぐには開けられない。バイパスの流れが始まる時期は、TS158、TS160およびTS162の設定点によって決定され、それによって戻り冷媒温度がより正常なレベルに達するまでその流れは遅延されるので、−40℃以上より高い温度で使用できるように典型的に設計されているより標準的な部品を使用することができ、かつ−40℃より低温で使用可能な定格を有するより高価な部品を必要とすることが避けられる。
【0091】
TS158、TS160およびTS162の制御下において、圧縮機吸引管路164のノードFに戻り、冷凍プロセス118からの吸い込み戻りガスと混合される流体の冷媒温度が設定される。冷媒混合物は、次に圧縮機104に流れる。圧縮機104への予測される戻り冷媒温度は、通常、−40℃以上であり、したがって流体は、ノードEで−40℃以上となって許容可能なものとなり、圧縮機104の動作限界内にある。これは、TS158、TS160およびTS162の設定点を選択する際の別の検討材料である。
【0092】
TS158、TS160およびTS162の設定点を選択する2つの制限がある。まず、デフロストバイパス戻り冷媒温度は、高吐出圧力のために冷凍プロセス118がそれ自体を遮断するような高温としては、選択することができない。第2に、デフロストバイパス戻り冷媒温度は、バイパス管路186を流れる戻り冷媒がバイパス弁188およびサービス弁190が耐えられる温度よりも低温にはなりえない。戻り冷媒は、ノードFで冷凍プロセス118の戻りと混合されたときに、圧縮機104の動作限界以下にもなりえない。ノードEでの典型的なクロスオーバー温度は、−40℃から+20℃である。
【0093】
要約すると、冷凍システム100のデフロストサイクル戻り流れは、デフロストサイクル中に、デフロストガスが冷凍プロセス118に連続しては戻れないようにしている。代わりに、冷凍システム100は、冷凍プロセス118の過負荷を防止するために(ノードEからFへの)戻りバイパスを生じさせ、その結果、デフロストサイクルが間断なく動作することを可能にしている。TS158、TS160およびTS162は、ノードEからFへのデフロスト戻りバイパスを開くべき時期を制御している。冷却モードにおいて、いったん極低温が達成されると、ノードEからFへのデフロスト戻りバイパスは許可されない。
【0094】
冷凍システム100のデフロストサイクル戻り経路について説明したが、デフロストサイクル供給経路について、図1を引き続き参照して説明する。デフロストサイクル中に、圧縮機104からの高温高圧ガス流が、随意の油分離器108の下流に設置された吐出管路110のノードAを介して存在する。ノードAでの高温ガス温度は、通常80℃から130℃である。
【0095】
ソレノイドデフロスト弁178またはソレノイドデフロスト弁180を開け、弁128および130を閉じた状態にすることによって流れが変わると、高温ガスは、ノードAで冷凍プロセス118をバイパスし、凝縮器112には入らない。図1に示すように、デフロスト弁178はFMD182に直列に配置され、同様にデフロスト弁180もFMD184に直列に配置されている。デフロスト弁178とFMD182の直列接続の組み合わせは、ノードBとCの間で、デフロスト弁180とFMD184の直列接続の組み合わせと並列に配置されている。デフロスト弁178またはデフロスト弁180、およびその関連付けられたFMDは、流れに対する要件に依存して、並行してまたは別々に作動できる。
【0096】
各経路がFMDに直列接続されたデフロスト弁を有する、冷凍システム100のノードBとCの間の平行経路の数は、図1で示すように2つに限定されないことに注意することは重要である。所望の流量が平行経路の組み合わせの選択によって決定される、いくつかの流れ経路がノードBとCとの間に存在していてもよい。例えば、10%の流れ経路、20%の流れ経路、30%の流れ経路等があるかもしれない。もしバイパス弁188を通るノードEからノードFへの戻りバイパスループが存在していれば、任意の所望の長さの時間、ノードCからの流れは、次にノードDへ、続いてクライオ分離弁132を通って、顧客によって設置される蒸発コイル136へ導かれる。ノードAからノードDへのデフロスト供給ループは、従来の冷凍システムで用いられる標準のデフロストループである。しかし、デフロスト弁178、デフロスト弁180およびそれらの関連付けられたFMDを追加は、制御された流れを可能にする冷凍システム100の独特の特徴である。あるいは、デフロスト弁178および180はそれら自体十分な計測装置であるので、さらなる流量調整装置、すなわちFMD182およびFMD184を不要にできる。
【0097】
冷凍システム100のデフロストサイクルについて説明したが、冷却サイクル中のデフロスト戻りバイパスループの使用について、図1を引き続き参照して説明する。冷却モードにおいて、バイパス弁188は通常閉じているので、高温冷媒は、冷凍プロセス118を通ってノードEからFへ流れる。しかし、冷媒戻り管路142の冷媒温度を監視することによって、ノードEでの冷媒温度が高いが降下しているときには、バイパス弁188を冷却モードの初期段階で開いて使用することができる。デフロスト戻りバイパスループを作動させて、この期間中、冷凍プロセス118にさらに負荷をかけることを回避する手助けとする。ノードEでの冷媒温度が前に説明したクロスオーバー温度(すなわち−40℃以上)に達すると、バイパス弁188は閉じる。バイパス弁188は、冷却モード対ベークアウトの異なる設定点を利用して開けられる。
【0098】
冷却サイクルに関しても、クール弁128および130は、通常約1分の周期を有する「チョッパー」回路(不図示)を用いてパルス駆動される。これは、クールダウンモード中の変化率を制限するのに有用である。クール弁128およびクール弁130は、異なる大きさのFMDを有している。したがって、クール弁130による経路制限がクール弁128による経路制限とは異なるので、流れはオープンループなやり方で調整される。経路は必要に応じて選択される。あるいは、一方の流れ経路は完全に開いていて他方はパルス駆動されているなどであってもよい。
【0099】
運転が開始され、待機、デフロスト、および冷却モードで動作するように、冷凍システム100を連続して運転するには、この開示で説明した冷媒成分の適切な均衡が必要である。冷媒配合物が組成の適切な範囲に適切な成分を持たない場合には、制御装置によって冷凍システム100が停止させられるような故障状態が発生するだろう。典型的な故障状態は、低い吸い込み圧力、高い吐出圧力、または高い吐出温度がある。これらの各状態を検出する検出器は、冷凍システム100に含まれ、かつ制御装置の安全インターロック装置に含まれている必要がある。我々は、いかなる故障状態に際しても装置を停止させることなく、フリーズアウト防止について開示した方法を種々の運転モードにうまく適用することができることを実証した。
【0100】
極低温混合冷媒システム(VLTMRS)を高い信頼性で動作させるには、冷媒が凍結しないことが必要である。あいにく、特定の冷媒混合物がいつ凍結するかを予測するのは難しい。米国特許出願09/894,968号は、特定の冷媒ブレンドの特定のフリーズアウト温度について議論している。混合物の実際のフリーズアウト温度は、もし詳細な相互作用パラメータデータが既知であれば、種々の分析ツールで予測可能である。しかし、このデータは、通常、利用可能でないので、フリーズアウトが発生する時点を算出するには、経験的な試験を行わなければならない。
【0101】
冷凍プロセスのまわりの冷媒の大きなバイパスを利用することによって、または蒸発器で冷却する必要がないときに冷凍プロセス118によって生成される冷媒の量を制限するように圧縮機吐出量を減少させることによって、フリーズアウトを防止する代替方法を考えつくことはできる。これらの方法に関する問題点は、熱交換器が2相流によって動作するためには最低流量を必要とするので、冷媒流れが減少させられなければならないであろう度合いによって、熱交換器の適切な動作が妨害されるということである。
【0102】
上で開示しているように、蒸発器の急速な冷却を可能にするためには、冷凍プロセスにおいて極低温を維持することも重要である。したがって、熱交換器中の大きな流れは維持されなければならない。しかし、蒸発器負荷がない状態での大きな流れは、冷凍プロセス118中にさらに低温を生じさせる結果になり、フリーズアウトの原因になる。
【0103】
所与のVLTMRSに関しては、蒸発器の温度および内部熱交換器の温度は、蒸発器の熱負荷および運転モードによって異なる。冷却モードでは、蒸発器温度は、最大蒸発器負荷、または最大定格負荷(最高蒸発器温度)から最低蒸発器負荷(最低蒸発器温度)まで、50℃の範囲にわたってもよい。したがって、最大定格負荷の動作に対してシステムハードウェアおよび冷媒混合物を最適化することによって、システムに蒸発器負荷がほとんどまたは全くないときに、またはシステムに外部負荷がない状態で、待機、デフロスト、またはベークアウトモードで動作しているときに、フリーズアウトという問題を発生させる可能性がある。新しいHFC冷媒は、以前使用されていた冷媒CFCおよびHCFCより高温の凝固点を有する傾向があるので、新しいHFC冷媒が用いられる場合には、上記の問題は特に重要となる。したがって、最大定格負荷以外の条件でフリーズアウトしないで機能することができるシステムが、VLTMRSユーザから強く要求されている。
【0104】
図2は、本発明に基づく、冷媒フリーズアウトを防止する1つの方法を示している。相分離器204からFMD216への流れ経路が、弁218によって制御される。この流れは、過冷却器212に入力する低圧冷媒とノードJで混合される。過冷却器が用いられていない場合、この流れ流は、最も低温の高圧冷媒と熱を交換する最も低温の低圧流動と混合される。例えば、過冷却器が存在していない場合、この流れ流は、ノードHにおいて、管路48からの戻り冷媒に混合しただろう。このバイパスの目的は低圧流れを加温することであり、これは、最も低温に冷却された高圧冷媒を加温する。この流れバイパスの起動が弁218によって制御される。この弁は、冷凍プロセスで必要な圧力、温度および吐出量で評価される必要がある。弁218は、例えば、Sporlan Valve Company(スポルランバルブ社)からのモデルxuj弁である。FMD216は、必要に応じて流れを調整する任意の手段である。ある場合には、キャピラリーチューブで十分である。他の応用例では調整可能な絞りを必要とする。ある場合には、弁218およびFMD216の制御と流量調節の機能が、単一の比例弁に合体させられている。
【0105】
従来技術の混合冷媒極低温冷凍システムは、本出願で説明した混合冷媒極低温冷凍システムと同様のものであるが、ここに説明している弁218、FMD216、および関連付けられたバイパスループを欠いている。図2に示されたこれらの構成要素および関連付けられた配管は、本発明を従来技術から区別するものである。
【0106】
このフリーズアウトの予防方法のための温かい冷媒の発生源の選択には、あらたな注意を払う必要がある。好ましい方法は、図2に示すように、システムの最低温度の相分離器から気相を除去することである。通常、これによって、この流れのフリーズアウト温度が、それが混合された流れのフリーズアウト温度に等しいかそれよりも低温になることを確実にする。これは、相分離器で高濃度に存在するであろう低い沸点の冷媒の凝固点は、通常、もっと低い凝固温度を有するので、一般的な法則である。究極の基準は、冷凍システム118の低温端を加熱するのに利用されるブレンドは、少なくとも、それが加熱している流れと同じ低い温度の凝固温度を持たなくてはならないことである。ある特別な条件では、その結果生じた混合物は、個々の流れのいずれの凝固点より高温または低温の凝固点を有する。このような場合において、その判断基準は、混合が発生する前または後のいずれの流れにも、フリーズアウトが発生しないことである。
【0107】
さらに、相分離器のないシステムにおいて、温かい冷媒の発生源は、システムで利用可能な任意の高圧冷媒であり得る。相分離器が用いられていないので、もし液体と気体の均一混合物がシステムの全体にわたって作動しているならば、循環する混合物はシステム全体にわたり同じものになる。システムが油分離器を用いる場合には、温かい冷媒の発生源は、相分離器の後にあるべきである。
【0108】
フォレストら(Forrest et al.)による米国特許番号第4,763,486号明細書は、蒸発器流入口で混合される、相分離器からの液体の凝縮物を用いてVLTMRSの温度と容量を制御する方法について記載している。液体の凝縮物のバイパスは、液体の凝縮物では、通常、最も高い凝固点を有する成分である、より高い沸点の冷媒が濃縮されているので、本発明とは両立しない。生じた混合物はより高い凝固点を有するので、したがってフォレストらのプロセスを適用することは、冷媒フリーズアウトの可能性を高めるだろう。
【0109】
さらに、フォレストらのプロセスは、蒸発器に入るバイパスの流れを必要とする。したがって、この方法は蒸発器の冷却を引き起こすので、このような方法は、待機モードまたはベークアウトモードでは用いることができない。対照的に、待機モードおよびベークアウトモードは、蒸発器冷却が行われないことが必要である。
【0110】
フォレストらは、混合物のフリーズアウト温度の近傍での動作を説明していない。逆に、フォレストの制御方法は、温かい温度で動作し、約−100℃より低い温度では動作しない。VLTMRSにおけるフリーズアウトに関する温度は、通常、−130℃以下である。したがって、フォレストらによって説明された方法は、フリーズアウトを防止せず、かつ待機モードまたはベークアウトモードでの動作もサポートしていない。
【0111】
本発明の教えによれば、加熱を目的としてバイパスさせる流れについては、他の多くの方法が可能である。例えば、相分離器からの液体、または相分離器に供給される2相混合物は、それらが混合された流れより低い凝固点を有すれば、十分であろう。可能性として、利用できる気液比率の可能な組み合わせの数は無限にある。これらの組み合わせは、低温の流れに共に混合する1つ以上の温かい流れの混合物を考慮すると、さらに拡張することができる。本発明のこの第1の実施形態の本質は、最も低温の高圧冷媒と熱を交換する低圧冷媒と混合させるために、1つまたは2つ以上の流量調整装置を通した温かい流れの経路を選択することによって、フリーズアウトが発生しないように冷媒の温度を十分に高くできることである。
【0112】
フリーズアウトを防止する積極的な方法が用いられる場合に、使用される方法およびその方法に使用される制御が、このようなベークアウトモードの問題を生じない正常な方法で使用できるかどうかを決定するということを、いくつかの試験は示した。ある場合には、開示された方法の不適当な均衡が、吸い込み圧力の継続的な上昇といった不安定な動作の原因となることが観察された。PS196を介してベークアウトの流れを中断する制御によっても、吸い込み圧力が受け入れがたいほど高い水準に繰り返し達し、その結果、逆流防止弁のスプリング力が過負荷になるということも、さらに観察された。したがって、別々にまたは共に使用、制御される一連のキャピラリーチューブのいずれかは、運転モードおよび/または条件に基づいて、流れ制限の変化する度合いに影響をおよぼすために必要だろう。あるいは、比例弁を使用して、必要に応じて流動を調節することもできるであろう。
【0113】
一般に、相分離器からFMD216へのガスの流れ、または気液混合物を利用することが、最も簡単な制御手段である。これは、キャピラリーチューブを通った気体、または液体を加えた気体の流れが、下流の圧力の変化に対してそれほど敏感ではないからである。対照的に、キャピラリーチューブを通った液体の流れは、下流の圧力の変化に対してより敏感になる。冷却、デフロストおよびベークアウトモード中の吸い込み圧力の著しい変化を許容しながら、FMD216に入力するときには完全には液化されていない冷媒混合物を使用することによって、キャピラリーチューブが使用できるようになり、かつフリーズアウトを防止する簡単で有効な手段を提供する。
【0114】
一般に、FMDへ供給される気体と液体の比率が、いくつかの決定された制限の範囲内で制御されることは好ましいことである。オープンなコントロールループで用いられる場合、特にFMDがキャピラリーチューブのような固定の絞りである場合において、制限の範囲内で制御しないことは、この方法の有効性が変動することをもたらすだろう。しかし、キャピラリーチューブでさえ、もしキャピラリーチューブがこれらの変動を考慮して大きさが調整されるならば、流入口での比率の変動は許容することができる。試験された特定の場合において、0.044インチ(1.12mm)の内径で36インチ(91.4cm)の長さを有するキャピラリーチューブは、最も低温の高圧冷媒を、運転条件により最低3℃、最大15℃加温させた。これは、あらゆる運転モードでフリーズアウトを防止するのに十分な加温であった。
【0115】
フリーズアウトを防止するのに必要とされる加温の量は、それがフリーズアウト温度に達しないようにするために必要とされるだけなので、非常に小さい。原理的に、0.01℃は、その組成がよく知られている混合物のフリーズアウトを防止するのに十分な温度である。他の場合、すなわち製造工程、運転条件、および他の変数が混合物組成の変動を引き起こす場合、フリーズアウトを確実に防止するためにもっと大きなマージンが必要である。このような不確実性がある場合には、起こり得る変動の範囲およびフリーズアウト温度への影響が評価されなければならない。しかし、たいていの場合、5℃の加温は適切なマージンを提供するはずである。
【0116】
フリーズアウト防止方法の加温の典型的な範囲は、0.01℃から30℃である。試験の結果によれば、本発明で説明した方法は、フリーズアウト温度に関して、約4℃から20℃の加温を与えた。0.01℃から30℃の加温のこの典型的な範囲、またはフリーズアウト温度の0.01℃から30℃の範囲内のVLTMRSの動作は、考慮された特定の実施形態にかかわらず、適用される。
【0117】
図2は、オープンループ制御方法を利用する本発明の図式的な説明である。すなわち、制御信号は動作を監視し調節するためには不要である。基本の制御機構は、制御弁218およびFMD216である。弁218は運転モードに基づいて開けられる。フリーズアウト防止を必要とするモードは、設計過程で決定され、システム制御の設計に含まれる。FMD216は、予想される運転条件の範囲に対して適切な量の流れを提供するように、大きさが調整される。この方法は、低い実現コストおよび単純性という利点を有する。
【0118】
代替の機構は、本発明と一致する、閉ループフィードバック制御方式を使用することである。このようなシステムは、フリーズアウトが防止されるべきシステムの最も低温部で、温度センサ(不図示)を必要とする。このセンサからのこの出力信号は、Omega(オメガ)(Stamford, CT(コネチカット州スタンフォード))P&ID温度調節計のような制御装置(不図示)に入力される。制御器は適切な設定点にプログラムされ、その出力はバルブ218を制御するのに使用される。
【0119】
弁218はいくつかの形式の1つであり得る。それは、オンタイムおよびオフタイムの量を変化させて制御されるオン/オフ弁のいずれかであり得る。あるいは、弁218は、流量を調節するために制御される比例制御弁である。弁218が比例制御弁の場合には、FMD216は不要であろう。
【0120】
図2は、過冷却器212を含むVLTMRSと関連付けられる。特に、フリーズアウトを防止するために使用される、温かい冷媒を混合する位置が、過冷却器に対して示される。上に説明したように、過冷却器は随意である。したがって、本発明による他の構成が可能である。
【0121】
代替の実施形態において、過冷却器のない冷凍システムは、温かい冷媒を、最も低温の低圧冷媒の位置(不図示)に混合する。図2に示される熱交換器は連続的に低温になっていることは理解されるであろう、すなわち、熱交換器212が最も低温で、熱交換器208は熱交換器212より温かく、熱交換器206は熱交換器208より温かく、熱交換器204は熱交換器206より温かく、熱交換器202は熱交換器204より温かい。当然、熱伝達を提供するために、高圧の流れは、各熱交換器の低圧の流れより温かい。過冷却器が存在していない場合には、熱交換器208、または冷凍プロセスの低温の端にある最後の熱交換器が、当然のことながら、最も低温の熱交換器となる。
【0122】
温かい冷媒が冷たい冷媒と混合される箇所の小さな修正が可能なことは認識されるであろう。もし低温冷媒が最も低温の低圧冷媒の20℃と比べ温かくないならば、任意の低温低圧冷媒と混合するこの冷媒を導入することによって、いくつかの利点がもたらされることが予期されるが、このような修正は、本発明の範囲内である。
【0123】
図3は、本発明の第2の実施形態を示している。この実施形態において、フリーズアウトを防止する別の方法を説明する。ノードGで最も冷却された液体冷媒が、供給弁318およびFMD316に送り込む第3の岐路へ分岐される。FMD316からの流出流は、ノードHで、過冷却器212からの流出流、および戻り冷媒流148と混合する。第1の実施形態のように、目的は、フリーズアウトの可能性を排除することである。
【0124】
第2の実施形態において、フリーズアウトは、過冷却器212の高圧側を通る冷媒よりも過冷却器212の低圧側を通る冷媒の吐出量をより低く維持することによって防止される。これは、過冷却器212を出る高圧流を温かくする。ノードGからHへ直接バイパスする流れの割合を適切に調整して、過冷却器212の高圧側を出る冷媒の加温の程度を変化させ、結果的に、過冷却器212の低圧側に入力する膨張した冷媒を加温する。過冷却器のまわりをバイパスする流れが多くなればなるほど、低温端の温度は温かくなる。
【0125】
対照的に、従来技術のシステムはこの方法を使用しなかったので、蒸発器への流れが止められたときは、過冷却器の両側の流れは等しかった。FMD316がキャピラリーチューブからなる場合には、この方法は、基本的なデフロスト方法を有するシステムで十分に作動した。しかし、ベークアウトモードを有するシステムに用いられたときに、FMD316の流れ容量を変化させることが必要となった。したがって、別々にまたは共に使用、制御される一連のキャピラリーチューブのいずれかは、運転モードおよび/または条件に基づいて、流れ制限の変化する度合いに影響をおよぼすために必要だろう。あるいは、比例弁を使用して、必要に応じて流動を調節することもできるであろう。
【0126】
図3は、本発明と一致するオープンループ制御方法の図式的な説明である。すなわち、制御信号は動作を監視し調節するためには不要である。基本の制御機構は、制御弁318およびFMD316である。弁318は運転モードに基づいて開けられる。フリーズアウト防止を必要とするモードは、設計過程で決定され、システム制御の設計に含まれている。FMD316は、予想される運転条件の範囲に対して適切な量の流れを提供するために大きさが調整される。この方法は、低い実現コストおよび単純性という利点を有する。
【0127】
代替の構成は、本発明と一致する、閉ループフィードバック制御方式を使用することである。このようなシステムは、フリーズアウトが防止される必要のあるシステムの最も低温部で、温度センサ(不図示)を付加している。このセンサからのこの出力信号は、Omega(オメガ)(Stamford, CT(コネチカット州スタンフォード))P&ID温度調節計のような制御装置(不図示)に入力される。制御器は適切な設定点にプログラムされ、その出力はバルブ318を制御するのに使用される。
【0128】
弁318はいくつかの形式の1つであり得る。それは、オンタイムおよびオフタイムの量を変化させて制御されるオン/オフ弁のいずれかであり得る。あるいは、弁318は、流量を調節するために制御される比例制御弁である。弁318が比例制御弁の場合には、FMD316は不要であろう。
【0129】
図3は、過冷却器212を含むVLTMRSを示す。特に、フリーズアウトを防止するために用いられる温かい冷媒の発生源の位置および混合位置が、過冷却器212に対して示される。上に説明したように、過冷却器212は随意である。したがって、本発明による他の構成が可能である。代替の実施形態において、過冷却器のないシステムは、最も低温の熱交換器(不図示)が高圧側よりも低圧側で低い質量流量を有するように、最も低温の高圧冷媒を転換し、最も低温の熱交換器の低圧流出口で温かい冷媒を混合するだろう。
【0130】
温かい冷媒が冷たい冷媒と混合される箇所の小さな修正が可能なことは認識されるであろう。もし低温冷媒が最も低温の熱交換器を出る低圧冷媒の温度の20℃以内にあるならば、任意の低温低圧冷媒と混合するこの冷媒を導入することによって、いくつかの利点がもたらされることが予期されるが、このような修正は、本発明の範囲内であると考えられる。
【0131】
本発明の第3の実施形態において、図4は、冷媒フリーズアウトを管理するためのもう一つの代替方法を示している。この場合、通常は圧縮機の近くにある構成要素が修正されている。通常、これらは、室温から−40℃以上の温度まで動作する構成要素であり得る。これは、制御弁418およびFMD416を追加することによって冷凍システム100から修正された冷凍システム200として示されている。この構成は、高圧から低圧へ冷媒の流れをバイパスし、かつ冷凍プロセス118をバイパスする手段を提供する。
【0132】
これは多くの効果を有している。最も重要と考えられる2つの効果は、冷凍プロセスを通る流量の減少と、冷凍システムの低圧の増加である。十分な量の流れがこれらの追加の構成要素を通ってバイパスされた場合、フリーズアウトは冷凍プロセスにおいて防止される。しかし、上に開示されるように、冷凍プロセスから転換された流れが多すぎると、十分な熱交換器性能を出すために必要な最小流れが維持されない。したがって、バイパスの最大量は、システムの各熱交換器に十分な流れが確保されるように、制限されていなければならない。
【0133】
第2の実施形態のように、固定管がFMDとして用いられた場合、この方法は、通常のデフロストおよび待機モード(蒸発器への流れはない)を有するシステムで問題なく正常に作動した。しかし、ベークアウトモードの動作を処理するために、このような固定FMDは、容認できないほど高い吸い込み圧力を発生させた。試験された特定の事例では、20cfm(566リットル/分)圧縮機が使用された。0.15インチ(5.3mm)の内径を有するバイパス管路は、ベークアウトモードでのフリーズアウトを防止するのに十分で、過度の圧力を発生させなかった。しかし、それを待機で使用したところ、十分な流れを得ることができなかった。バイパス管を3/8インチ(9.5mm)外径を有する銅管に大きくしたところ、待機での流れは、フリーズアウトの排除には成功したが、ベークアウトモードにおいて過度の吸い込み圧力が発生した。
【0134】
この経験は、独立してまたは組み合わさって動作する2つまたは3つ以上の固定管要素を使用して、種々の運転モードおよび条件についての要件を管理できる可能性があることを示している。あるいは、熱膨張弁のような比例弁、またはクランクケース調整弁のような圧力調整弁を用いて、必要な水準で冷媒流れを調整できるであろう。
【0135】
図4は、オープンループ制御方法を有する本発明の図式的な説明である。すなわち、制御信号は、動作を監視し調節するためには不要である。基本の制御機構は、制御弁418およびFMD416である。弁418は運転モードに基づいて開けられる。フリーズアウト防止を必要とするモードは、設計過程で決定され、システム制御の設計に含まれている。FMD416は、予想される運転条件の範囲に対して適切な量の流れを提供するために大きさが調整される。この方法は、低い実現コストおよび単純性という利点を有する。代替の構成は、本発明と一致する、閉ループフィードバック制御方式を使用することである。このようなシステムは、フリーズアウトが防止される必要のあるシステムの最も低温部で、温度センサ(不図示)を付加している。このセンサからのこの出力信号は、Omega(オメガ)(Stamford, CT(コネチカット州スタンフォード))P&ID温度調節計のような制御装置(不図示)に入力される。制御器は適切な設定点にプログラムされ、その出力はバルブ418を制御するのに使用される。
【0136】
弁418はいくつかの形式の1つであり得る。それは、オンタイムおよびオフタイムの量を変化させて制御されるオン/オフ弁のいずれかであり得る。あるいは、弁418は、流量を調節するために制御される比例制御弁である。弁418が比例制御弁の場合には、FMD416は不要であろう。
【0137】
温かい冷媒が吸込管で混合される箇所の修正が可能なことは認識されるであろう。プロセスのより温かい段のどんな温度でも、このバイパスを使用することによって、吸い込み圧力を上昇させ、低温端で冷凍プロセスの流量を減少させるという所望の目的が得られるということが予期される。これは、もし発生源においてあるいは混合以前に、バイパス冷媒の温度が−100℃より高ければ、さらに利点を提供することが予想される。
【0138】
第1、第2、および第3の実施形態は、通常、それらが試験されたシステムの、待機、デフロストおよびベークアウトモードにおいて必要であった。原理的に、そしてもし必要ならば、これらの方法も冷却モードへ適用することができる。同様に、これらは、使用される制御方法により、運転モードに関係なく必要に応じて適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0139】
【図1】本発明に基づく、バイパス回路を有する極低温冷凍システムの概略図である。
【図2】本発明に基づく、冷媒の制御された内部バイパスを用いることによってフリーズアウトを防止する方法の概略図である。
【図3】本発明に基づく、冷媒の制御された内部バイパスを用いることによってフリーズアウトを防止する他の代替の方法の概略図である。
【図4】本発明に基づく、冷媒の制御されたバイパスを用いることによってフリーズアウトを防止するさらに他の方法の概略図である。

Claims (11)

  1. フリーズアウト防止回路を含む冷凍システムにおいて、
    前記フリーズアウト防止回路は、
    a) 温かい冷媒の凝固点が、フリーズアウトが防止されている冷凍プロセスの低温端での冷媒の凝固点よりも高くないとして、前記温かい冷媒が前記プロセスに入力する箇所の冷凍プロセスから、前記システムの最も低温の低圧冷媒に対する前記冷凍処理プロセスの低温部からの冷媒の出口より前の箇所に接続されたバイパスループ、
    b) 高圧冷媒がその最も低い温度にある箇所の冷凍プロセスから、前記低圧冷媒が前記冷凍プロセスの最も低い温度の熱交換器から出ている箇所までに接続されたバイパスループ、
    c) 室温高圧冷媒管路から、圧縮機吸引管路までに接続されたバイパスループ、
    のいずれか1つのバイパスループを有する冷凍システム。
  2. 前記フリーズアウト防止回路は、温かい冷媒が前記冷凍プロセスに入力する箇所と、前記冷凍プロセスの低温部からの冷媒の出口より前の箇所とで前記冷凍プロセスへ接続されたバイパスループを有し、前記温かい冷媒の凝固点は、フリーズアウトが防止されている前記冷凍プロセスの低温端での冷媒の凝固点よりも高くない、請求項1に記載の冷凍システム。
  3. 前記フリーズアウト防止回路は、高圧冷媒がその最も低い温度になる箇所と、低圧冷媒が前記冷凍プロセスの最も低温の熱交換器を出る箇所とで前記冷凍プロセスへ接続されたバイパスループを有する、請求項1に記載の冷凍システム。
  4. 前記フリーズアウト防止回路は、室温高圧冷媒管路と圧縮機吸引管路とに接続されたバイパスループを有する、請求項1に記載の冷凍システム。
  5. 前記バイパス回路は、回路を通る流体の流れを制御する手段を含む、請求項1に記載の冷凍システム。
  6. 前記流体の流れは、オンオフ(on-off)弁および流量計測装置を利用して制御される、請求項5に記載のプロセス。
  7. 前記流体の流れは、比例制御弁を利用して制御される、請求項5に記載のプロセス。
  8. 前記流体の流れは、自動的に制御される、請求項8に記載のプロセス。
  9. 前記冷媒は混合冷媒である、請求項1に記載の冷凍システム。
  10. 前記混合冷媒は、R−123、R−245fa、R−236fa、R−124、R−134a、プロパン、R−125、R−23、エタン、R−14、メタン、アルゴン、窒素、およびネオンからなる群から選択される、請求項9に記載の冷凍システム。
  11. 前記混合冷媒は、ブレンドA、ブレンドB、ブレンドC、ブレンドD、およびブレンドEからなる群から選択される、請求項10に記載の冷凍システム。
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