JP2005506850A - 固定化dna試料におけるシトシンメチル化の検出方法 - Google Patents

固定化dna試料におけるシトシンメチル化の検出方法 Download PDF

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Abstract

下記の各処置を実施することからなる、ゲノムDNA試料中のシトシンメチル化標本の解析方法及び上記方法を、患者または各個人にとって、好ましくない症状の診断及び/または予診のために使用すること及び上記方法を使用して診断及び/または予診を行う際、使用することができるキット。
ゲノムDNA試料を、細胞または他のこれに付随する物質から分離し、本質的、非可逆的に表面に結合させ、表面に結合したDNAが、シトシンはDNA二重鎖における塩基対挙動が異なる塩基に変化し、一方、5―メチルシトシンは変化しないままでいるように、好ましくは、重亜硫酸塩(ジ亜硫酸塩、亜硫酸水素塩)で処理し、使用された処理剤を水洗で除去し、固定化されたDNAの選択された断片をポリメラーゼ反応で増幅し、増幅産物の配列を調査する。

Description

【技術分野】
【0001】
本発明は固定化DNA試料におけるシトシンメチル化の検出方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年の分子生物学における手法の開発による研究的観察は遺伝子自体、この遺伝子のRNAの解読、そこから発生する蛋白などについてである。個々の開発過程で、どの遺伝子が評価されるか、そして、いかにして、特定の細胞及び組織における特定の遺伝子の活動及び阻害が制御されるか、は遺伝子またはゲノムのメチル化の程度及び性格と関連づけることができる。個々の遺伝子またはゲノムが変化したメチル化サンプルにおいて、病気の状態が表現される。
【0003】
5−メチルシトシンは最も頻繁にでる、真核細胞のDNAにおける共有結合で修飾された塩基である。これは例えば、遺伝子刷り込み時の転写規制及び腫瘍遺伝子において、一定の役割を演じる。遺伝子情報の構成部分としての5−メチルシトシンの同定は、それ故に、非常に興味ある問題である。5−メチルシトシンの位置は、5−メチルシトシンがシトシンと同様な塩基対挙動を示すので、配列化によっては同定することができない。PCR増幅では5−メチルシトシンが有する後成的情報は完全に失われている。
【0004】
比較的新しく、最も頻繁に使用されるDNAの5−メチルシトシンの調査方法は、シトシンと重亜硫酸塩との特殊な反応に基づく。シトシンは後続するアルカリ加水分解により、ウラシルに変化し、これはその塩基対挙動がチミジンに対応する。それに対して、5−メチルシトシンは、この条件下では変化しない。このようにして、元のDNAが変化し、元来、シトシンのハイブリッド化挙動によっては、シトシンと区別できなかった5−メチルシトシンは、今や、“通常”の分子生物学的技法によって、唯一、残存するシトシンとして、例えば、増幅及びハイブリッド化または配列化によって、検出され得るようになった。これら全ての技法は、現在、完全に利用し尽くされている塩基対に基づく。従来の技術は、感度に関して、調査されるDNAをアガロースマトリックスに封入し、それによって、DNAの拡散及び再結合(重亜硫酸塩は単鎖DNAとのみ反応する)が阻害され、全ての沈殿及び精製工程が迅速な透析によって、取って代られるものである(Olek A、Oswald J、Walter J. 変化し、改善された重亜硫酸塩ベースのシトシンメチル化分析。Nucleic Acids Res.1996 Dec 15; 24 (24): 5064〜6)。これらの方法によって、個々の細胞を調べることができ、この方法の潜在的効果が具体的に説明される。勿論、これまでに、単に、個々の領域で、約3,000塩基対長までが調べられたに過ぎず、数千に及ぶ細胞のメチル化解析の調査は可能ではない。またこれらの方法では、僅かな量の試料からの小さな断片から、信頼性のある解析は不可能である。これらの方法では拡散防止の措置にも拘らず、マトリックスから、これら試料が逸失する。
【0005】
5−メチルシトシンを検出する既知の可能性についての概観は、以下の概観の刊行物から知ることができる。即ち、Rein T、DePamphilis ML、Zorbas H. Identifying 5-methylcytosine and related modifications in DNA genomes. Nucleic Acids Res .1998 May 15; 26 (10): 2255〜64。
【0006】
重亜硫酸塩を使用した技法は、これまで僅かな例外[z. B. Zeschnigk M、Lich C、Buiting K、Doerfler W、Horsthemke B. A single-tube PCR test for the diagnosis of Angelman and Prader-Willi syndrome based on allelic methylation differences at the SNRPN locus. Eur J Hum Genet. 1997 Mar〜Apr; 5 (2):94〜8 ]を除き、研究の中で使用されていたに過ぎない。しかしながら、常に、既知の遺伝子の、短い、特殊な断片が、重亜硫酸塩処理の後、増幅され、完全に配列化されるか[Olek A 、Walter J. The pre-implantation ontogeny of the H19 methylation imprint、Nat Genet. 1997 Nov; 17(3): 275〜6 ] または、個々のシトシン位置が、プライマー伸長反応 [Gonzalgo ML、Jones PA. Rapid quantitation of methylation differences at specific sites using methylation-sensitive single nucleotide primer extension (Ms-SNuPE) .Nucleic Acids Res. 1997 Jun 15; 25 (12): 2529〜31、WO-Patent 9500669] によって、または、一つの酵素断片[Xiong Z、Laird PW. COBRA: a sensitive and quantitative DNA methylation assay. Nucleic Acids Res. 1997 Jun. 15; 25 (12): 2532〜4 ]によって検出される。さらに、ハイブリッド化による検出も記載されている(Olek et al.、WO 99 28498)。
【0007】
尿素はゲノムDNAの5−メチルシトシンの配列化前の重亜硫酸塩の処理の効率を高める[Paulin R、Grigg GW、Davey MW、Piper AA. 尿素はゲノムDNAの5’−メチルシトシンの配列前の重亜硫酸塩の処理の効率を高める。Nucleic Acids Res. 1998 Nov 1; 26 (21): 5009〜10 ]。
【0008】
その他の、個々の遺伝子のメチル化検出のために重亜硫酸塩技法を使用することについて、記載されている刊行物は以下のものである。
Grigg G、Clark S. Sequencing 5-methylcytosine residues in genomic DNA. Bioassays. 1994 Jun. ; 16 (6): 431〜6、431; Zeschnigk M、Schmitz B、Dittrich B、Buiting K、Horsthemke B、Doerfler W、Imprinted segments in the human genome: different DNA methylation patterns in the Prader-Willi/Angelman syndorome region as determined by the genomic sequencing method. Hum mol Genet. 1997 Mar; 6 (3): 387〜95; Feil R、Charlton J、Bird AP、Walter J、Reik W. Methylation analysis on individual chromosomes: improved protocol for bisulphate genomic sequencing. Nucleic Acids Res.1994 Feb 25; 22 (4): 695〜6; Martin V、Ribieras S、Song- Wang X、Rio MC、Dante R. Genomic sequencing indicates a correlation between DNA hypomethylation in the 5' region of the pS2 gene and in its expression in human breast cancer cell lines. Gene.1995 May 19; 157 (1〜2): 261〜4; WO 97/46705、WO 95/15373及びWO 95/45560。
【0009】
更に公知の方法は、所謂、メチル化感受性PCRである[Herman JG、Graff JR、Myohanen S、 Nelkin BD、Baylin SB (1996)、 Methylation-specific PCR: CpG島のメチル化状態の新規なPCRアッセイ。Proc Natl Acad Sci USA. Sep 3; 93 (18): 9821〜6]。この方法には、当該位置がメチル化されていないDNAの重亜硫酸塩処理により発生する、配列のみをハイブリッド化するか、または、当該位置がメチル化されていないDNAの重亜硫酸塩処理により発生する、核酸にのみ結合する、逆プライマーであるかの、何れかのプライマーが使用される。これらのプライマーで、その検知が、再び、プライマーが結合する試料中のメチル化または非メチル化位置を提示する、増幅産物が生産される。
【0010】
より新しい方法は、メチル-ライト(Methyl-Light)として知られている、タクマン(Taqman)PCRによるシトシンメチル化の検出である(WO 00/70090)。この方法により、個々のまたは少数の位置のメチル化状態を、直接PCRの過程で検出することが可能であるから、続いて生産物の分析をする必要がない。
【0011】
オリゴマーアレーの製造における従来の技術の概観は1999年1月のネイチャージェネティックスの特別版に記載がある(Nature Genetics特別版、21巻1999年1月)。そこで引用されている文献及び、米国特許第5994065号には、非特異的背景信号での、オリゴヌクレオチドのような目的分子のための固体担体の製造方法が記載されている。
【0012】
固定化DNAアレーの調査には、多重蛍光マーカーを帯びたゾンデが使用されている。特に、その都度、ゾンデの5’−OHにCy3及びCy5色素を一回帯びさせた蛍光マーカーが好適である。ハイブリッド化ゾンデの蛍光の検出は、例えば、コンフォカール顕微鏡を使用して行なわれる。Cy3及びCy5色素は他の類似物と共に市販されている。
【0013】
マトリックス補助レーザー脱離/イオン化質量分析(MALDI−TOF)は分子生物学の解析において非常に有力な発展をもたらした[Karas M、Hillenkamp F.10,000ダルトンを超える分子量の蛋白のレーザー脱離イオン化。Anal Chem. 1988 Oct. 15; 60 (20) : 2299〜301 ]。ある被分析物は光吸収性マトリックス中に埋め込まれる。短時間のレーザー照射によって、マトリックスが蒸発し、被分析分子は断片化せずに、ガス相に移行する。マトリックス分子の衝撃により、被分析物のイオン化が達成される。電圧をかけられてイオンが飛行管中へ加速される。分子量の差により、イオンは異なる強さで加速される。小さいイオンは大きいイオンよりも早い時期に検出器に達する。
【0014】
MALDI−TOF質量分析は蛋白質及びペプチドの解析(分析)にとりわけ優れている。核酸の分析用としてはやや難点がある[Gut、I. G. und Beck S. (1995)、DNA and Matrix Assisted Laser Desorption Ionization Mass Spectrometry. Molecular Biology: Current Innovations and Future Trends 1: 147〜157 ]。核酸については、検出感度がペプチドの場合の100倍も悪く、断片のサイズが増えるに従がって、超比例的に減少する。骨格に多くの負電荷を有している核酸は、マトリックスによるイオン化が本質的に非効率的である。MALDI−TOF質量分析ではマトリックスの選択が、非常に重要な役割を演じる。
ペプチドの脱離には、非常に細かい結晶の、有用なマトリックスを使用することが発見された。DNAのためには、幾つかの効果的なマトリックスがあり、その使用によって、感度の差異は減少しなかった。感度の差異は、DNAをペプチドに類似するように化学変化させることにより、減少させることができる。通常の骨格の燐酸塩が、チオ燐酸塩によって、置換されるところの、核酸リンチオエートは、簡単なアルキル化反応によって、電荷的に中性なDNAに変換される[Gut I. G.und Beck S. (1995)、DNAの選択的アルキル化及び質量分析による検出法。Nucleic Acids Res. 23: 1367〜1373 ]。チャージタッグのこの変化したDNAへの結合は、ペプチドに見られるのと同じ程度の感度上昇をもたらす。更なるチャージタッギングの利点は、変化しない基質の検出を著しく困難にする不純物の分析安定性を高めることである。
【0015】
ゲノムDNAは標準的方法によって、細胞、組織または他の試料から得られる。
この標準的方法はフリッチェ(Fritsch)及びマニアティス(Maniatis)による、分子クローン:研究手引1989年のような参考文献に載っている。
【0016】
PCRの発明後、後続の数年の間に、この技術をDNAの増幅のために使用できるように改善された、多数の変形が公知となっている。特に、ここでは、PCRの多段化(多段PCR)について述べる。このとき、2以上の特殊なプライマーが使用され、それにより、一つの反応容器で多数の、異なる、特殊な、増幅が為され得る。特に、とりわけ微量のDNAの検出に使用される、所謂、巣作り(Nested)PCRに興味がある。この種のPCRは二つの交互に起こる増幅から成り、二つの増幅のプライマーは最初の増幅産物の内部に存在し、最初の増幅のプライマーとは同一ではない。最初の増幅で、意図した断片が生産されたときのみ、第二の増幅のプライマーが作用するので、それによって特別な特異性が達成される。それに反して、最初の何らかの副生物の増加は、第二の増幅で同様に見られない。
【0017】
従来のメチル化解析の方法は、重亜硫酸塩反応を含み、重亜硫酸塩反応の塩の高含量が阻害的に働くので、反応溶液を直接、次のポリメラーゼ連鎖反応に投入できないという不利な点を例外なく有する。そのため、実施において、多くの精製及び/または洗浄処置が行われねばならず、そのことは、特に、DNAの試料量が少ないとき、プロトコルの再現性の低さ、煩雑な処理及び方法の感度の低さの原因となる。また、他の分子生物学のアッセーのように、DNAは重亜硫酸塩反応で使用される前に、先ず分離されねばならない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
故に、本発明の課題は従来技術の問題点を解決することである。
【0019】
上記課題は、下記の各処置を実施するゲノムDNA試料中のシトシンメチル化標本の解析方法により解決される。
a) ゲノムDNA試料を、細胞または他のこれに付随する物質から分離し、本質的、非可逆的に表面に結合させる。
b) 表面に結合したDNAが、シトシンはDNA二重鎖における塩基対挙動が異なる塩基に変化し、一方、5―メチルシトシンは変化しないままでいるように、好ましくは、重亜硫酸塩(ジ亜硫酸塩、亜硫酸水素塩)で処理される。
c) 処置b)で使用された処理剤が水洗で除去される。
d) 固定化されたDNAの選択された断片がポリメラーゼ反応で増幅される。
e) 増幅産物の配列が調査される。
【0020】
次の付加的処置を実施するのが有効である。
f) 処理剤及びポリメラーゼ反応産物が、洗浄処置で除去される。
g) 処置d)のそれとは異なる、更に選択された、固定化DNAの断片がポリメラーゼ反応で増幅される。
h) 増幅産物の配列が調査される。
【0021】
本発明においては、更に、処置g)による増幅毎に、前出の増幅のうちの一つの断片とは異なる断片が、増幅され、処置f)〜g)が数回、繰り返し実施されることが特に好ましい。
【0022】
本発明においては、DNAへの表面の結合が共有結合であることが好ましい。
【0023】
本発明においては、DNAが固定化処置で直接分離されることが好ましい。
【0024】
本発明においては、DNAの分離が血液全体または血清から行われることが好ましい。また、本発明においては、DNAの分離が溶解組織から行われることが好ましい。
【0025】
溶解がプロテナーゼKにより行われることが好ましい。
【0026】
本発明においては、固定化が、96または384の容器を有するマイクロ滴定プレートで行われ、該容器中で異なるDNA試料を固定化することが特に好ましい。
【0027】
本発明においては、固定化が、PCR反応容器で行われ、該容器中で異なるDNA試料を固定化することが特に好ましい。本発明においては、DNAの固定化が、金属酸化物、好ましくは、酸化アルミニウムに行われることが好ましい。
【0028】
本発明においては、固定化が疎水性物質で行われ、選択された緩衝条件のもとでのみ、結合が本質的に非可逆であることが好ましい。
【0029】
本発明においては、増幅処置が幾つかのプライマー対を用いて、多段PCRとして行われることが好ましい。
【0030】
本発明においては、固定化DNA試料の増幅産物の全てまたは大部分がプールされ、共同で更に解析されることが好ましい。大部分とは、増幅産物の約50%以上から75%以上であり得る。
【0031】
本発明においては、この更なる解析において、オリゴヌクレオチドアレーまたはPNA(ペプチド核酸)−アレーのハイブリッド化が重要であることが好ましい。
【0032】
本発明においては、増幅期間中の解析がリアルタイムのPCR法で行われることが好ましい。
【0033】
本発明においては、増幅後の解析が同じ反応容器で、溶解曲線によって行われることが好ましい。
【0034】
本発明においては、解析がオリゴヌクレオチドの対立遺伝子特異性ハイブリッド化によるか、または、増幅産物中の調査されるべき位置のPNAs(ペプチド核酸)によって行われることが特に好ましい。
【0035】
本発明においては、更に、解析がオリゴヌクレオチドプライマーのハイブリッド化及びそれに続くプライマー伸長反応または配列化反応のによって行われることが好ましい。
【0036】
また、患者及び/または各個人に発生する好ましくない症状の診断及び/または予診のために本発明の方法の使用することも、本発明の対象になる。この際、好ましくない症状は下記のカテゴリーの少なくとも一つに属する。
薬の副作用;癌;CNS機能欠損、障害または疾病;攻撃的徴候または異常行動;脳障害による臨床的、心理的及び社会的帰結;精神異常及び人格異常;痴呆及び/または関連した症候群;心臓血管系疾患、その機能欠損及び傷害;胃腸の領域の機能欠損、傷害または疾病;呼吸器系の機能欠損、傷害または疾病;障害、炎症、感染、免疫性及び/または回復期;発育期の偏向的な機能欠損、傷害または疾病;皮膚、筋肉、結合組織、または骨の機能欠損、傷害または疾病;内分泌系及び代謝系の機能欠損、傷害または疾病;頭痛または性的機能欠損。
【0037】
細胞タイプまたは組織の区分または細胞分類の調査のために、本発明の方法を使用することが好ましい。
【0038】
更に、処置b記載のDNA処理用薬剤の一種、増幅産物の製造用の少なくとも二つのプライマーオリゴヌクレオチドDNA試料の固定化用固相、並びに、選択的に、溶剤及び本発明の方法の一つによるアッセイを実施するための手引書、からなるキットが本発明の対象になる。
【0039】
本発明に基づく課題解決の本質は、DNAが、とにかく、例えば、血液全体、血清または組織から分離された範囲内で、固相に結合させられ、続いて、固相上で、直接重亜硫酸塩反応に供されることにある。このケースで非常に簡単な、水または好適な緩衝液で達成される重亜硫酸塩反応混合物分離の後、固定化DNAが直接増幅に使用され得る。その代りに、この固定化の形態で蓄積され、必要時に増幅に使用される。固定化DNAは増幅によって、本質的に変化しないので、既に行われた増幅反応の成分が洗浄処置で除去された後に、固定化DNAを鋳型として、多くの後続する増幅を実行することが可能になる。
【0040】
総体的に、本発明は、重亜硫酸塩処理によるメチル化アッセイを著しく簡素化して、本発明の方法を任意に、自由に使用できるようにしている。試料DNAは固相に直接結合させられ、重亜硫酸塩処理が固相上で行われ、次いで、全く同じ固相上で、ポリメラーゼ反応が行われる。血清から採取した微量のDNAの安定したアッセイが実行され得る。
【0041】
固相が、その中でPCR反応が行われ反応器の変化した表面であるのも好適であり、また、8条の溝のあるもの、または、微量滴定板の部分としての市販の反応容器も好適である。本発明の本質的な課題は、一方では、DNAをできるだけ非可逆的に結合させることができ、他方では、重亜硫酸塩処理における条件下、十分に安定性が継続し、DNAを結合したままで保持することのできる表面を提供することにある。
【0042】
この目的を満足する二つの表面が同じであることが証明される。一方は酸化アルミニウムであり、他方は、化合物中でトリエチルアンモニウムイオンのような好適な陽イオンとDNAとの結合を可能にするような、C18−アルキル鎖である。C18−アルキル鎖は専門家に知られているシラン化法によりオクタデシルトリアルコキシシランを使用して調製できる。表面の酸化アルミニウムによる変性法はUS6,291,166に記載されている。
【0043】
本発明のシトシンメチル化標本の解析方法は以下の各処置からなる。
1.ゲノムDNA試料を、細胞または他のこれに付随する物質から分離し、本質的、非可逆的に表面に結合させる。
2.表面に結合したDNAが、シトシンはDNA二重鎖における塩基対挙動が異なる塩基に変化し、一方、5―メチルシトシンは変化しないままでいるように、好ましくは、重亜硫酸塩(ジ亜硫酸塩、亜硫酸水素塩)で処理される。
3.第二処置で使用された処理剤が水洗で除去される。
4.固定化されたDNAの選択された断片がポリメラーゼ反応で増幅される。
5.増幅産物の配列が調査される。
本発明の特に好ましい変形は次の付加的処置で実施される。
6.処理剤及びポリメラーゼ反応産物が、洗浄処置で除去される。
7.処置d)のそれとは異なる、更に選択された、固定化DNAの断片がポリメラーゼ反応で増幅される。
8.増幅産物がそれらの配列に関して調査される。
【0044】
更に、特に、好ましい本発明の変形は、処置6〜8が数回、繰り返し実施される。
【0045】
本発明の方法の最初の処置で、好ましいゲノムDNAは、細胞または他のこれに付随する物質から分離し、本質的、非可逆的に表面に結合させられる。
【0046】
本発明における非可逆的結合とは、反応条件下で通常、使用される手段では、再び完全に、解離されない結合を云う。この結合は好ましくは共有結合、イオン対結合または静電気的または疎水的効果に基づく結合である。
【0047】
DNAの分離は、好ましくは、体液または組織溶解物が、好ましくはDNAと非可逆的に結合する表面と接触するようにして為される。そのためには、C18物質の場合、特殊なバッファーが必要である(例えば、トリエチルアンモニウムアセテート)。残余は除去され、後続の重亜硫酸塩反応が、できる限り清浄な出発物質で行われるように、バッファーまたは水で(または両者で)後洗浄される。
【0048】
本発明の特に好ましい変形において、DNAの表面への結合は共有結合である。更に、特に、好ましい本発明の変形において、DNAは直接固定化処置で分離される。DNAの分離は好ましくは血液全体または血清から為される。
【0049】
更に、特に、好ましい本発明の変形において、DNAの分離は組織溶解物から為される。溶解は特に好ましくはプロテナーゼKにより行われる。
【0050】
更に、特に、好ましい本発明の変形において、固定化は、96または384の容器を有するマイクロ滴定プレートで行われ、該容器中で異なるDNA試料を固定化する。
【0051】
更に、特に、好ましい本発明の変形において、固定化は、PCR反応容器で行われ、該容器中で異なるDNA試料を固定化する。
【0052】
特に好ましくは、DNAの固定化は、金属酸化物、好ましくは、酸化アルミニウムに行われる。更に、特に、好ましい本発明の変形において、固定化が疎水性物質で行われ、結合が選択された緩衝条件のもとでのみ、本質的に非可逆に行われる。
【0053】
解析されるDNAは好ましくは通常のDNA供給源から得られる。これらの供給源は例えば、細胞系、血液、痰、便、尿、脳脊髄液;例えば、眼球、腸、腎臓、脳、心臓、前立腺、肺、乳房または肝臓等の各組織のパラフィン埋蔵標本;組織の顕微鏡標本及びこれらの可能な組合わせである。
【0054】
本発明の方法の第二処置では表面に結合したDNAが、全ての、塩基の5位置ではない、メチル化シトシンが変化し、塩基対挙動が異なる塩基が生成し、一方5位置のメチル化シトシンは変化しないままであるように、好ましくは、重亜硫酸塩(=ジ亜硫酸塩、亜硫酸水素塩)で処理される。
【0055】
重亜硫酸塩を使用するときは、DNAと表面との強固な結合を保証するために、C18表面の場合はトリアルキルアンモニウム重亜硫酸塩の使用が特に好ましい。酸化アルミニウム表面の場合、重亜硫酸ナトリウムの使用が好ましい。
【0056】
DNA試料は、特に好ましくは、処理前に、加熱または、例えば、希釈苛性ソーダ(好ましくは、0.1〜0.3モル)のような、アルカリ性薬剤を使用して変性される。
【0057】
反応に重亜硫酸塩が使用されたとき、非メチル化シトシン塩基に付加が起こる。本発明の方法においては、変性剤または溶剤及びラジカル捕捉剤の存在が好ましい。
【0058】
このとき、変性剤または溶剤としては下記の化合物または化合物集団の使用が好ましい。即ち、ポリエチレングリコールジアルキルエーテル、ジオキサン及びその置換誘導体、尿素及びその誘導体、アセトニトリル、一級アルコール、二級アルコール、三級アルコール、ジエチレングリコールジアルキルエーテル、トリエチレングリコールジアルキルエーテル、テトラエチレングリコールジアルキルエーテル、ペンタエチレングリコールジアルキルエーテル、ヘキサエチレングリコールジアルキルエーテル、DMSOまたはTHF。とにかく、DNAのアガロースへの埋め込みは、変性の後に、溶解させた変性剤を添加することによって可能になり、次いで、オレック(Olek)らによって公開された方法に類似した方法で冷却する。アガロースは重亜硫酸塩処理後に、加熱バッファーまたは熱水で除去される。
【0059】
これに続くアルカリ加水分解(好ましくはトリスバッファーpH10またはアンモニア)は非メチル化シトシン核酸塩基をウラシルに変換させる。続いて、好ましくは、DNAの脱硫(10〜30分、90〜100℃)がアルカリ性pH値で行われる。
【0060】
本発明の第三処置では、それ以前に使用された処理剤が水洗処置で除去される。このとき、固定化され、今や化学処理されたDNAが表面に結合したままであることが重要である。これは、例えば、表面への共有結合の場合が簡明である。それに対して、例えば、C18相への結合がトリエチルアンモニウム陽イオンを用いてなされた場合は、対応するバッファーが必要である。このとき、洗浄処置で、例えば、トリエチルアンモニウムアセテート−バッファーのような、DNAが疎水相に結合するときに必要なバッファーが要求される。
【0061】
好ましくは多くの洗浄処置が実施され、該処置は水またはバッファーが添加され、それに続く、その都度、バッファーまたは水が除去されるような、滴定処置からなる、自動滴定処置からなるものが特に好ましい。これは、例えば、微量滴定プレートにおけるDNAの固定化及び市販の滴定ロボット(例えば、Tecan社またはQiagen社製)の使用の際重要である。
【0062】
第四処置では、固定化され、処理されたDNAの選択された断片が増幅される。
【0063】
DNA試料は、好ましくは耐熱性DNAポリメラーゼを使用する、ポリメラーゼ連鎖反応で増幅される。多くのDNA断片の増幅は好ましくは反応容器中で行われる。
【0064】
第四処置は、二つの処置で実施するのが好ましい。一つの処置は、異なる配列をもつ少なくとも一対のプライマーを用いたPCRプレ増幅で開始する。そのプライマーは、非特異的に前処理したDNAにハイブリダイズし、それにより、1以上の増幅産物がPCR処理されることになる。その後、プレ増幅で形成された産物のPCR増幅が異なる配列をもつプライマーを用いて行われる。該プライマーは、それぞれ同一又は前処理DNA試料〔(+)−鎖または(−)−鎖〕の断片に対して、逆相補的であり、増幅すべきDNAに特異的にハイブリダイズする。
【0065】
本発明の特に好ましい変形された方法は、一つの増幅処置が、多くのプライマー対を使用し、多段PCRで行われる。固定化DNA試料の増幅産物の全て、または、大部分がプールされ、共同で更に解析されることが特に好ましい。増幅後の反応混合物が、固定化DNAが結合している反応容器から取り出されることが特に好ましい。このようにして、固定化DNAが、更なる増幅用鋳型として、好ましくは、これより前に使用されなかったプライマーによる増幅用鋳型として、自由に使用できる。
【0066】
本発明の特に好ましい変形された方法は、下記の付加的処置を含む、増幅が異なるプライマーで多数回繰り返される。
1)ポリメラーゼ反応に使用された薬剤及び産物は洗浄で除去される。
2)それ以前に、増幅されたものとは異なる、更に選択されたDNAの断片が、ポリメラーゼ反応で増幅される。
3)増幅産物がその配列に関して調べられる。
【0067】
本発明の特に好ましい変形された方法は、これらの処置が幾度も繰り返される。このとき、処置2)の増幅毎に、これまで行われた増幅とは異なる他の断片が増幅される。
【0068】
最後の処置で、上述の付加的処置が実施されるとしても、増幅産物はその都度、
その配列に関して調べられる。それによって、直接DNA試料の選択されたシトシン塩基のメチル化状態が推論される。
【0069】
これらの配列解析とそれに続く、メチル化状態に関する推論は、原理的に、多くの、専門家に熟知された、従来公知の方法によって為される。
【0070】
オリゴヌクレオチドアレーまたはPNA(ペプチド核酸)アレーに関する増幅産物のハイブリッド化による解析が為されることが特に好ましい。
【0071】
更に、増幅期間中の解析がリアルタイムのPCR法で行われることが好ましい。本発明の方法の変形においては、DNA抽出、重亜硫酸塩処理、増幅及び検知に関する処置が、リアルタイムPCRで、一つの反応容器で実施できることが特に好ましい。これに関連して、増幅後の解析が同じ反応容器で、溶解曲線によって行われ、溶解挙動から断片の塩基構成及びメチル化状態を推論する方法が特に好ましい。
【0072】
解析は、増幅産物の断片または増幅産物を特異的にハイブリッド化するゾンデから増幅産物の分子量を決定する、質量分析計を表面に適用することによっても、行うことができる。この情報は、もし、配列の大部分が既に知られているならば、配列の同定に利用され得る。また、溶解させた増幅産物を別々に質量分析計に導入すること、及び、専門家が熟知している方法にしたがって解析を行うことも可能である。
【0073】
本発明の方法において、解析が、オリゴヌクレオチドの対立遺伝子特異性ハイブリッド化によって行われるか、または、増幅産物中の調査されるべき位置のPNAs(ペプチド核酸)によって行われることが特に好ましい。
【0074】
本発明の方法の変形において、解析がオリゴヌクレオチドプライマーのハイブリッド化及びそれに続くプライマー伸長反応、または、配列化反応によって行われることが更に特に好ましい。
【0075】
患者及び/または各個人に発生する好ましくない症状の診断及びまたは予診のための前記本発明の方法の使用もまた本発明の対象となる。この際、好ましくない症状は下記のカテゴリーの少なくとも一つに属する。
薬の副作用;癌;CNS機能欠損、障害または疾病;攻撃的徴候または異常行動;脳障害による臨床的、心理的及び社会的帰結;精神異常及び人格異常;痴呆及び/または関連した症候群;心臓血管系疾患、その機能欠損及び傷害;胃腸の領域の機能欠損、傷害または疾病;呼吸器系の機能欠損、傷害または疾病;障害、炎症、感染、免疫性及び/または回復期;発育期の偏向的な機能欠損、傷害または疾病;皮膚、筋肉、結合組織、または骨の機能欠損、傷害または疾病;内分泌系及び代謝系の機能欠損、傷害または疾病;頭痛または性的機能欠損。
【0076】
細胞タイプまたは組織の区分または細胞分類の調査のために本発明の方法を使用することもまた同様に好ましい。
【0077】
DNA処理用薬剤の一種、増幅産物の製造用の少なくとも二つのプライマーオリゴヌクレオチドDNA試料の固定化用固相、並びに、選択的に、更に他の溶剤及び前記本発明の変形された方法の少なくとも一つを実施するための手引書、からなるキットもまた本発明の対象になる。
【実施例】
【0078】
下記の実施例は本発明を説明するものである。派生的反応容器中でのプロメガ(Promega)−及びM13−DNAの重亜硫酸塩処理
【0079】
DNAの結合
反応容器の表面に積層された酸化アルミニウム上へのDNAの結合のために、切り取られたEcoR1ゲノムDNA(Promega)及びM13プラスミド−DNAが使用された。160ngが対応する反応容器に滴下され、水で全容積を20マイクロリットルとした。震盪機で短時間混合し、15分間室温で培養した。次いで、溶剤を除去し、容器を50マイクロリットルの水で洗浄した。チューブ表面の結合位置の残留活性を抑えるために、牛(Bovin)−血清アルブミンの5%溶液10マイクロリットルをこれに滴下し、40マイクロリットルの水を加え、15分間室温で培養した。次いで、容器を50マイクロリットルの水で一回洗浄した。
【0080】
重亜硫酸塩処理
結合しているDNAは、水の添加なしで、96℃で20分間エッペンドルフ−マスターサイクラー(Eppendorf−Mastercycler)で変性した。容器はその後できるだけ速く取り除かれ、これによってDNAの変性はそのまま保存された。
重亜硫酸塩反応は0.75モル重亜硫酸ナトリウム溶液の10マイクロリットル、ラジカル捕捉剤(6−ヒドロキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−カルボン酸,98.6mgを1ミリリットルのジオキサンに加えたもの)2マイクロリットル及び2マイクロリットルの水が添加された。反応容器は50℃で、エッペンドルフ−マスターサイクラーで5時間培養された。
【0081】
脱硫
重亜硫酸塩完了後、溶液はピペットで抜き取られ、容器は100マイクロリットルの水及び脱硫に備えて、50mMのトリス塩酸溶液の100マイクロリットルで洗浄された。脱硫は50mMのトリス塩酸溶液の50マイクロリットルで、
pH9、96℃で20分間行われた。50マイクロリットルの水で、3回洗浄後、反応容器はPCRによる増幅に使用可能状態となった。
【0082】
PCR
PCRは25マイクロリットルの縮小尺度で行った。プライマーとして、プロメガ(Promega)DNAの5’−TAA GTA TGT TGA AGA AAG ATT ATT GTA G−3’及び5’−TAA AAA CTA TCC CAT AAT AAC TCC CAA C−3’並びに5’−ATT ACA AAA TCG CGC AAA−3’及び5’−AAG TCG GAG GTT AAA AAG GT−3’(MWG)、M13プラスミド−DNAが使用された。両者のプライマーは濃度12.5ピコモル/マイクロリットルの溶液とし、このプライマー対の溶液の2マイクロリットルを対応するチューブに滴下した。PCRには2.5マイクロリットルのdNTP−Mix(ファーメンタス社製、濃度2.5マイクロモル/マイクロリットル)、0.3マイクロリットルのホット・スター・タク(Hot Star Taq)(Qiagen社製)、 2.5マイクロリットルの10x PCRバッファー溶液(Qiagen社製、15マイクロモルMgCl2含有バッファー)及び17.7マイクロリットルの水(Fluka社製)からなる原料が容器に加えられた。
【0083】
PCRのコントロールはゲル電気泳動により行われた。そのために、1.4%アガロースゲル(Eurogentec.社製)に、3マイクロリットルの色素が添加された5マイクロリットルの試料を加え、運用バッファーとして1xTBEが使用された。断片はエチジウムブロマイドで染色され、ゲルはUVで印刷された。
【産業上の利用可能性】
【0084】
本発明のゲノムDNA試料中のシトシンメチル化標本の解析方法は、従来技術の問題点を解決したもので、本発明の方法を、患者または各個人にとって、好ましくない症状の診断及び/または予診のために使用することができる。

Claims (22)

  1. 下記の各処置を実施することを特徴とするゲノムDNA試料中のシトシンメチル化標本の解析方法。
    a) ゲノムDNA試料が、細胞または他のこれに付随する物質から分離され、本質的、非可逆的に表面に結合させられる。
    b) 表面に結合したDNAが、シトシンはDNA二重鎖における塩基対挙動が異なる塩基に変化し、一方、5―メチルシトシンは変化しないままでいるように、好ましくは、重亜硫酸塩(ジ亜硫酸塩、亜硫酸水素塩)で処理される。
    c) 処置b)で使用された処理剤が水洗で除去される。
    d) 固定化されたDNAの選択された断片がポリメラーゼ反応で増幅される。
    e) 増幅産物の配列が調査される。
  2. 下記の追加の処置を実施することを特徴とする請求項1に記載の方法。
    f) 処理剤及びポリメラーゼ反応産物が、洗浄処置で除去される。
    g) 処置d)のそれとは異なる、更に選択された、固定化DNAの断片がポリメラーゼ反応で増幅される。
    h) 増幅産物がそれらの配列に関して調査される。
  3. 処置g)による増幅毎に、前出の増幅のうちの一つの断片とは異なる断片が増幅され、処置f)〜g)が数回、繰り返し実施されることを特徴とする請求項2に記載の方法。
  4. DNAの結合が表面で共有結合であることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の方法。
  5. DNAが固定化処置で直接分離されることを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の方法。
  6. DNAの分離が血液全体または血清から行われることを特徴とする請求項5に記載の方法。
  7. DNAの分離が溶解組織から行われることを特徴とする請求項5に記載の方法。
  8. 溶解がプロテナーゼKにより行われることを特徴とする請求項7に記載の方法。
  9. 固定化が、96または384の容器を有するマイクロ滴定プレートで行われ、該容器中で異なるDNA試料を固定化することを特徴とする請求項1〜8の何れか1項に記載の方法。
  10. 固定化が、PCR反応容器で行われ、該容器中で異なるDNA試料を固定化することを特徴とする請求項1〜9の何れか1項に記載の方法。
  11. DNAの固定化が、金属酸化物、好ましくは、酸化アルミニウムに行われることを特徴とする請求項1〜10の何れか1項に記載の方法。
  12. 固定化が疎水性物質で行われ、選択された緩衝条件のもとでのみ、結合が本質的に非可逆であることを特徴とする請求項1〜10の何れか1項に記載の方法。
  13. 増幅処置が幾つかのプライマー対を用いて、多段PCRとして行われることを特徴とする請求項1〜12の何れか1項に記載の方法。
  14. 固定化DNA試料の増幅産物の全てまたは大部分がプールされ、共同で更に解析されることを特徴とする請求項1〜13の何れか1項に記載の方法。
  15. この更なる解析においては、オリゴヌクレオチドアレーまたはPNA(ペプチド核酸)−アレーのハイブリッド化を行うことを特徴とする請求項13または14に記載の方法。
  16. 増幅期間中の解析がリアルタイムのPCR法で行われることを特徴とする請求項1〜14の何れか1項に記載の方法。
  17. 増幅後の解析が同じ反応容器で、溶解曲線によって行われることを特徴とする請求項1〜14の何れか1項に記載の方法。
  18. 解析がオリゴヌクレオチドの対立遺伝子特異性ハイブリッド化によるか、または、増幅産物中の調査されるべき位置のPNAs(ペプチド核酸)によって行われることを特徴とする請求項1〜14の何れか1項に記載の方法。
  19. 解析がオリゴヌクレオチドプライマーのハイブリッド化及びそれに続くプライマー伸長反応または配列化反応によって行われることを特徴とする請求項1〜14の何れか1項に記載の方法。
  20. 患者及びまたは各個人に発生する好ましくない症状の診断及びまたは予診のための請求項1〜19の何れか1項に記載の方法の使用であって、この際、好ましくない症状は下記のカテゴリーの少なくとも一つに属する。
    薬の副作用;癌;CNS機能欠損、障害または疾病;攻撃的徴候または異常行動;脳障害による臨床的、心理的及び社会的帰結;精神異常及び人格異常;痴呆及び/または関連した症候群;心臓血管系疾患、その機能欠損及び傷害;胃腸の領域の機能欠損、傷害または疾病;呼吸器系の機能欠損、傷害または疾病;障害、炎症、感染、免疫性及び/または回復期;発育期の偏向的な機能欠損、傷害または疾病;皮膚、筋肉、結合組織、または骨の機能欠損、傷害または疾病;内分泌系及び代謝系の機能欠損、傷害または疾病;頭痛または性的機能欠損。
  21. 細胞タイプまたは組織の区分または細胞分類の調査のための請求項1〜20の何れか1項に記載の方法の使用。
  22. 請求項1のb記載のDNA処理用薬剤の一種、増幅産物の製造用の少なくとも二つのプライマーオリゴヌクレオチド、DNA試料の固定化用固相、並びに、選択的に、溶剤及び請求項1〜18の何れか1項に記載の一つのアッセイを実施するための手引書、からなるキット。
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