JP2005506519A - 測定装置における移動の切り離し及び測定のための装置及び方法 - Google Patents

測定装置における移動の切り離し及び測定のための装置及び方法 Download PDF

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Abstract

走査型プローブ顕微鏡(SPM)などの測定装置(100)は、3つの直交方向への移動を制御するアクチュエータ(104)を有する。好適には圧電アクチュエータである、アクチュエータのX−Y部分(220)は、X,Y方向への移動を制御し、アクチュエータのZ方向(222)はZ方向への移動を制御する。アクチュエータには湾曲部材(232)が取り付けられ、アクチュエータのZ部分による好適でないX,Y方向の移動を防止するために、基準構造体(111)に載置される。好適には2つの鏡(240,242)が湾曲部(232)に載置される。SPMの走査において、光ビームはこれら鏡に向けて指向される。湾曲部(232)がZ方向に移動するときには、鏡のうちの1つが偏向されて反射光を検出器を貫通して移動させ、湾曲部及び針のZ位置の変化を表示する信号を生成する。

Description

【技術分野】
【0001】
本発明は走査型プローブ顕微鏡(SPM)及びその他の関連する測定装置に関する。より詳細には、本発明はプローブの移動を測定する装置及び方法、例えばSPMに関し、そのようなプローブの寄生移動に伴う欠点を最小限にするものである。
【背景技術】
【0002】
走査型プローブ顕微鏡は一般に生物学的試料或いは半導体試料等の試料の表面形状を、オングストロームの単位まで高精度に測定するために利用される。図1A,1Bには2個の走査型プローブ顕微鏡の一般的な形状が示されている。走査型プローブ顕微鏡は尖った針を有する測定プローブ組立物を試料表面に走査しつつ、表面の1個以上の性質を測定するように作動する。図1A,1Bに示された例は原子力間顕微鏡(AFM)であり、測定プローブ組立物12は尖った針14を有し、針14は可撓性カンチレバー16に取り付けられる。一般的には、圧電管(以後、圧電管という)等のアクチュエータが用いられて、測定プローブ12と試料表面とを相対的に移動させる。圧電管は、管(図1Cの符号29)の内側及び外側に載置された電極に電圧が付与された時に、1つ以上の方向に移動する装置である。
【0003】
図1Aにおいて、測定プローブ組立物12が圧電管アクチュエータ18に取り付けられることにより、プローブが支持体22に固定された試料20上を走査させられる。図1Bは別の実施形態を示しており、プローブ組立物12は所定位置に保持されており、圧電管アクチュエータ24に結合された試料20がその下を走査させられる。図1A,1BのいずれのAFMの例においても、レーザ光線26がカンチレバー16の裏側で反射させられて位置感知検出器28に向けられることにより、カンチレバー16の屈曲が測定される。
【0004】
これらの装置において依然として懸念されていることは、如何に装置の精度を向上させるかということである。これらの顕微鏡ではオングストロームの単位まで表面形状を測定可能であるため、試料及びプローブの相対的な配置が重要である。図1Cは図1Aの装置の作動を示しているが、いわゆるX軸及びY軸移動部、すなわちより一般的にはX−Y管である圧電管アクチュエータ18の上部30に載置された電極29に適切な電圧(Vx或いはVy)が付与されると、その上部は図示されたX軸及びY軸の2軸方向に屈曲する。電極29の向こう側にある管18の下部32に電圧(Vz)が付与されると、いわゆるZ軸移動部、すなわちより一般的にはZ管である下部が概して縦方向に延出或いは収縮される。このようにして、部分30、32及びプローブ(或いは試料)が左右、前後、そして上下に移動させられる。このような装置では、3段階で自由に移動することができる。図1Aに示す装置では、一端が顕微鏡枠(例えば図1Dの34)に固定されており、管18の自由端は試料20に対して3直交方向に移動し得る。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
残念なことに、圧電管及び他種類のアクチュエータには欠点がある。例えば、圧電管は意図された方向のみに移動しないことがある。図1Dは好適ではないが多く発生する場合を示している。(図1Cに符号29が付された内側電極及び外側電極の間に適正な電圧が付与されることにより)圧電管アクチュエータ18はZ方向に移動するように基準されたが、その基準に応答して、Z管18はZ方向だけでなくX方向及び・或いはY方向にも移動する。図1DにΔXとして示されたこのような好ましくない寄生移動により、走査型プローブ顕微鏡により得られる測定精度が制限される。Y方向における同様の寄生移動もまた多く生じる。寄生移動の程度は管の構造及び管素材の不均一さに応じて変化するが、一般的に本装置により要求される精度を得るために排除することはできない。
【0006】
圧電管により駆動されたプローブ或いは試料20の移動を監視する現在の方法は、このようなX及びY方向の誤差を補償する程発展していない。この装置では一般的に、X−Y管及びZ管に電圧を付与した後に実際にプローブが移動した距離を測定することにより較正が行われる。従って、X−Y管及びZ管に付与された電圧により圧電管の自由端の位置が推測される。しかしながら、プローブ(図1Bに示す装置では試料)が配置されたZ管によりもたらされる(X、Y)位置の誤差は必然的に予測不可能であるので、Z管或いはX−Y管に付与された電圧を測定するだけでは排除することはできない。
【0007】
さらに、圧電管やその他の種類のアクチュエータは概して、既知の電圧が付与されたときに、意図された方向へ予期された方法で移動しない。付与された電圧と正確に比例してアクチュエータが移動するのが理想的な作動である。その代わりに、圧電管を含むアクチュエータは非線的に移動する。すなわち、感度(例えば付与電圧毎の移動ナノメートル)は電圧が増加する毎に変化する。また、感度はヒステリシスの影響も受ける。最も一般的なのは、増加する電圧変化への応答性は、それまでにアクチュエータに付与されてきた電圧の過程に依存する。従って、ヒステリシスの影響により大きく且つ重大な移動が引き起こされ、基準された移動への応答性に数分後まで影響を与える。
【0008】
また、走査型プローブ顕微鏡における縦方向の測定は一般的に、上昇或いは降下する試料の表面に応答してプローブを上方或いは下方へ移動させることにより実施される。例えば、AFMがタッピングモード(登録商標)で作動させられる際には、実際の縦方向の測定値は、試料の表面をたたく時に一定の震動振幅を維持するためにプローブが縦方向に移動した平均距離であり、一方、AFMが接触モードで作動させられる際には、縦方向の測定値は、カンチレバーの針と試料表面の間において特定の大きさの力を維持するためにプローブが移動した距離である。この距離は、圧電管に付与された電圧を記録した後、管の較正された感度ナノメートル毎ボルトを掛けることにより数学的に計算される。しかしながら、上述したように、この感度は一定ではなく、管にこれまでに付与された電圧に依存する。そのため、管に付与された電圧を利用して管の縦方向の移動を計算すると、常に実際の移動に対して誤差が生じることになる。このような誤差は直接的に試料表面の形状を測定する際の誤差となる。
【0009】
従って、測定装置のアクチュエータ(例えばZ管)によりもたらされる、不都合な寄生移動などの影響を最小化することにより、プローブ或いは試料の移動を制御する装置及び方法が必要とされる。さらに、例えば意図した移動が実現されたが否かを追跡するなどの井戸下移動の強度を測定するための装置が必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、例えばSPMやプロファイラなどの測定装置のアクチュエータ(例えばZ管)によりもたらされる、寄生移動に伴う欠点を最小化するための、測定プローブの移動を制御する装置及び方法に関する。
【0011】
本発明の一実施形態によると、測定装置のZ方向切り離し/測定組立物は、第1直交方向及び第2直交方向に制御によって移動するように形成された第1アクチュエータステージと、第1アクチュエータステージに組み込まれ、或いは結合されるとともに、第1及び第2直交方向と直交する第3直交方向へと制御によって移動する第2アクチュエータステージとを備えた、圧電若しくは歪電アクチュエータ組立物を有する。また、組立物は第1端部及び第2端部を備えた基準構造体を有し、第1端部は第2アクチュエータステージの移動に対して固定される。組立物はまた、基準構造体の第2端部に固定された多棒連結組立物と、第2アクチュエータステージ及び多棒連結部材に取り付けられた連結部材とを有する。第2アクチュエータステージ及び結合部材は、連結組立物を第2アクチュエータステージの第1及び第2方向への移動から略切り離して第3直交方向へ移動させる。
【0012】
本発明のさらなる実施形態において、Z軸切り離し/測定組立物は、固定端部及びこの固定端部に相対して3つの直交方向に平行移動するように形成された自由端部を有した長手方向軸を備えた長尺状アクチュエータを有する。さらに、組立物は、互いに相対して平衡移動されるように拘束された第1連結部材及び第2連結部材を有する多棒連結装置とを含み、第1連結部材は基準構造体に固定されているとともに、第2連結部材はアクチュエータの縦軸と略平行な方向へ移動させられる。組立物は更に、第1端部及び第2端部を有する結合部材を含み、第1端部はアクチュエータの自由端付近においてアクチュエータに固定されており、第2端部は第2連結部材に固定される。結合部材は力、従ってアクチュエータの長手方向軸にほぼ平行の方向での移動を伝達することに適する。
【0013】
本発明のさらに異なる実施形態において、測定装置組立物の長手状アクチュエータの自由端部における位置合わせの誤差を減少させるための方法は、プローブ組立物をプローブ支持組立物上に支持する工程を有する。さらに、同方法は、プローブ支持組立物を第1端部において測定装置の基準構造体に支持する工程を有し、基準構造体は、長手状アクチュエータの長手方向への伸長或いは収縮にほぼ反応しない。この方法はさらに、基準構造体を長手状アクチュエータの長手管の屈曲から切り離す工程を有する。アクチュエータを駆動するときには、測定装置は、長手方向への伸長及び収縮部分を縦方向及び横方向に同時に屈曲させる。この方法は、プローブ支持組立物に縦方向への屈曲を伝達すると同時に、管の長手方向への伸長及び収縮部分に生じた横方向への屈曲による、プローブ支持組立物の横方向への屈曲を阻止すべく、動作する。
【0014】
本発明の好適実施形態のさらなる態様において、走査型プローブ顕微鏡(SPM)などの測定装置においてアクチュエータの移動を測定するための装置は、光ビームを生成する光源を有する光学測定装置と、ビームの方向をアクチュエータの移動に応じて変化するように形成されている測定装置とを有する。装置は、ビームの位置を検出し、アクチュエータの移動を指示する信号を生成するためのセンサを有する。
【0015】
本発明のさらなる態様において、測定装置はアクチュエータ及び基準構造体に結合された可動の棒組立物を有し、棒組立物はビームを偏向させるために適した反射面を有する。さらに、棒組立物は偏向されたビームの方向を変化させるためにアクチュエータの移動に応答可能である。
【0016】
さらなる好適な実施形態において、走査型プローブ顕微鏡(SPM)などの測定装置におけるアクチュエータの移動を測定するための方法は、アクチュエータと基準構造体とに連結された可動棒組立物を提供する工程を有する。この方法はさらに、アクチュエータの移動に応じて可動棒組立物の移動を測定する工程を有し、可動棒組立物の移動は前記アクチュエータの移動を指示する。
【0017】
本発明のさらなる好適な実施形態において、アクチュエータによって生じ、それに結合されたカンチレバー針に伝達された移動が、アクチュエータにおいて意図した方向とは異なる方向への同装置の移動をほぼ切り離すことを確実に行うための装置は、アクチュエータに可撓性の棒若しくは部材(即ち結合部材)を介して結合された湾曲部を有する。結合部材は意図した方向のみに移動を伝達することに適することによって、測定装置の少なくとも一部、例えばアクチュエータでの寄生移動に伴う欠点を最小化させる。この装置は、固定された基準構造体を有し、これに湾曲部も取り付けられる。好適には湾曲部材は4本の連結棒からなり、対向する垂直の連結棒は力に応じてX−Y平面にほぼ垂直のままに維持されるため、結合部材によって移動は、垂直、即ち「Z」方向に伝達され、この結果は少なくとも部分的には基準構造体の湾曲部の結合に起因する。
【0018】
好適な実施形態のさらなる態様において、針を一定の方向に移動させるためのアクチュエータを有した、走査型プローブ顕微鏡(SPM)などの測定装置において、基準組立物は、一定方向の方向とは異なる方向への同装置の針からの移動をほぼ切り離し、基準構造体と、同基準構造体及びアクチュエータに結合された針支持組立物とを有し、針は針支持組立物に取り付けられている。さらに、装置は対向する端部を有した可撓性棒を有し、対向端部のうちの一方はアクチュエータに結合され、及び他方は針支持組立物に結合され、可撓性棒、基準構造体、及び針支持組立物は、針からの顕微鏡の一定方向と異なる方向への移動を協働して切り離すために適切である。
【0019】
さらに、可撓性棒は好適には、一定方向になされた移動よりも、一定方向とは異なるあらゆる方向になされた移動に応じてより柔軟である。
本発明に係る上記或いはそれ以外の目的、特徴、効果は、以下の詳細な説明と図面から本技術分野に属する者には理解できる。しかしながら、詳細な説明や特定の例は本発明の好適な実施形態を示しているが、一例に過ぎず、それらに限定されるべきではない。本発明の精神から逸脱することなく請求の範囲内において多くの変更や修正を行うことができ、本発明はそのような修正を含むものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
初めに、図2には走査型プローブ顕微鏡(SPM)100が示されている。顕微鏡はアクチュエータ組立物104が取り付けられる支持体102を備えた架台を有する。また、試料台106が支持体102に固定されており、試料108を収容するように形成されている。アクチュエータ組立物104はアクチュエータ110と、基準組立物111とを含み、基準組立物111は他の構造体の中でアクチュエータ110を包囲する長手状の基準構造体112と、プローブ組立物113とを有する。基準構造体112は管状であるとともに、アクチュエータ110の縦軸と略同一軸線上にある縦軸を有するのが好ましい。アクチュエータ110は圧電性或いは電歪性であり、管アクチュエータ或いはナノ位置決めシステム分野において周知である他の種類のアクチュエータが用いられる。
【0021】
プローブ組立物113は、アクチュエータ装置104の下方自由端105において取り付けられているとともに、取り付けられる針115を備えたカンチレバー114を有する。制御に際して、針115が試料108の表面に亘り走査されることにより、試料の表面特性(例えば形状)を判定する。走査はプログラム制御信号(例えば適正電圧)により駆動されるアクチュエータ110により操作されて、典型的にはセンサ109から送信される閉ループ信号に応答して、アクチュエータ110によりプローブ組立物113を延出及び収縮させ、即ちカンチレバー114を試料に近づけ或いは遠ざけるように移動させるとともに、アクチュエータ110が試料108の表面に亘り2次元において横方向に移動させられる。その結果、アクチュエータ110は好ましくはプログラム制御に基づいて、3直交方向にカンチレバー114を移動させる。便宜上、プローブ組立物113を試料108に向けて延出し或いは試料108から収縮させることをZ方向の移動というとともに、試料表面に亘る横方向の動きをX方向及びY方向の移動という。X軸及びY軸は互いに直交するとともに、試料108の表面と実質的に平行な面を形成する。この定義は単に3直交方向を示すために便宜的に利用される。
【0022】
次に、本実施形態の相違点を説明するために図3を参照する。図3には、アクチュエータ110の圧電Z管222の移動を監視する測定装置が示されている。好ましくは、測定装置120は操舵機構122を有するとともに、アクチュエータ110と基準枠124とを結合し、枠124はアクチュエータ110に対して固定される。また、操舵機構122はプローブ組立物(図示なし)が取り付けられるプローブ支持組立物として作用する。制御に際してけられる。操舵機構122は、アクチュエータ110の移動に応じて光ビームの方向を変化させる。検出センサ128はこのビームの方向変化を検出する。この場合、管222はZ管であるため、光ビームの方向変化はアクチュエータの縦方向の移動を示す。
【0023】
詳細には、操舵機構122はZ管222に取り付けられる第1端部と第2端部132とを備えた結合棒すなわち第1連結部材130を有する移動可能な棒組立物を含む。操舵機構122はまた、対向する端部を備えた移動棒すなわち第2連結部材134を有する。その第1端部は第1旋回点133において連結部材130の第2端部132に回転可能に取り付けられる。移動棒134の反対側の端部は点136において固定基準枠124に回転可能に取り付けられる。移動棒134の表面138は光ビーム「L」を反射させるように形成されている。第2反射面は或る角度において固定基準枠124の内面142に取り付けられる固定鏡140を有し、移動棒134に向けて入力光ビーム「L」を偏光させる。また、光ビームを受け入れるために、固定基準枠124は入力光ビームを受け入れるように形成された第1孔144と、棒134により反射させられた後のビームを固定基準枠124を通り検出器128に向けるように形成された第2孔146とを有する。
【0024】
制御に際しては、アクチュエータ110の作動に応じて(例えば、図3において「A」と印されたZ方向へ)、アクチュエータの移動は結合棒130を介して移動棒134に伝達される。これにより、移動棒134は第2旋回点136を中心として概して時計回りに回転する。その結果、発光ビームはZ管222の非作動時と異なる角度で検出器128に向けて偏向させられる。この光ビーム「L」の方向変更は、図3において「B」線により示されており、アクチュエータの移動量を示す。詳細には、アクチュエータ110がプローブ(図示していないが、移動棒134の底面139に結合されるのが好ましい)をZ方向に移動させると、偏向光ビームがセンサ128と接触する位置を記すことによりシステムによりZ方向における移動量が検出される。
【0025】
図3A〜3Cには、図3に示す測定装置120の他の実施形態が示されている。図3Aにおいて、測定装置150は圧電アクチュエータ組立物152と相対的に固定された光源126を含む。圧電アクチュエータ組立物152は、下部Z管アクチュエータ部すなわちステージ156に結合された上部X−Yアクチュエータ部すなわちステージ154を含む。この場合、Z管156の移動が監視される。
【0026】
測定装置150はまた、Z管156に結合されるレンズ158を有する。特に、レンズ158が光源と光源126の略反対側に配置されるセンサ128の中間となるように光源126は配置される。制御に際しては、Z管156が作動させられて特定方向(この場合「Z」)に移動させられると、レンズ158はそれに対応して移動する。センサ128は光源126と同様に固定されているので、レンズ158から出力された「L」光ビームがセンサ128と接触する位置の測定は、アクチュエータ152の移動を示すことになる。レンズの倍率は以下の式と等しい。
【0027】
M=l+i/o ・・・(式1)
ここで、iはセンサ128からレンズまでの直交距離であり、oはレンズ158から光源126までの直交距離である。
【0028】
図3Bでは、図3Aのようにレンズ158ではなく光源126がアクチュエータ152に取り付けられており、アクチュエータ152の移動が測定される(この場合、Zアクチュエータ156)。本実施形態では、測定装置151は取付台162を介してアクチュエータ156に取り付けられる光源126と、アクチュエータ152及び光源126と相対的に固定されるセンサ128とを有する。また、レンズ164は光源126及びセンサ128の中間に配置されており、その倍率は以下の式と略等しい。
【0029】
M=i/o ・・・(式2)
ここで、iはレンズ164とセンサ128の間の直交距離であり、oは光源126とレンズ164の間の直交距離である。Z管が作動させられると共に光源126も移動して、光線はレンズ164を通過し、Z管156が作動させられていない時に光線がセンサ128に向けられる点から離れた点に向けられる。センサ128はこの移動を検出して、アクチュエータ156の移動量を示す対応した信号を出力する。
【0030】
図3Cは光学測定装置の更に別の実施形態を示しており、測定装置153はアクチュエータ110(例えば圧電管222)及び固定枠124(好ましくは管状でありアクチュエータ110を包囲する)の間において、アクチュエータ110及び管状の固定枠すなわち基準構造体124の縦軸と概して平行な方向に「L」光ビームを向ける。測定装置153は対向する両端部を有する連結部材170を含み、その第1端部は第1旋回点174においてアクチュエータ110(例えばZアクチュエータ)と結合されており、第2端部は第2旋回点176において固定枠124と回転可能に結合されている。制御に際しては、光ビーム「L」が連結部材170の反射面178に向けられると、ビームは固定枠124の内面に向けて反射させられる。図3の実施形態と同様に、固定枠124は反射ビームの通路となる孔180を有しており、ビームをセンサ128と衝突させる。アクチュエータ110が作動させられると、連結部材170は回転して、ビームが反射させられる角度が変化する。これにより、反射或いは出力させられたビームはアクチュエータの非作動時とは異なる位置においてセンサ128と衝突する。センサ128により検出された位置は、上述したようにアクチュエータ110の移動量を示す。
【0031】
図4には、アクチュータによりもたらされて、そのアクチュエータに結合された片持ちプローブに伝達される移動を、アクチュエータの意図された方向以外の方向への移動から確実に分離する、すなわちアクチュエータの寄生移動から確実に分離する装置200を示す。一般的に、アクチュエータ110は可撓性棒すなわち部材(すなわち結合部材206)を介して湾曲部204と連結されている。結合部材206は意図された方向のみの移動を伝達するように形成されており、これによりアクチュエータ110等の計測装置における寄生移動に関連する悪影響を最小化する。図4においては、例えばアクチュエータ110はZ管アクチュエータであることが好ましい。従って、この場合には結合部材206はアクチュエータ110により発生させられるZ方向の移動を伝達するが、X及びY方向の移動は概して伝達しないように構成される。図4における他の説明においては、アクチュエータ110はZ管アクチュエータである。
【0032】
次に、装置200は湾曲部204も取り付けられる固定基準構造体208を有する。湾曲部204は4本棒連結装置を有する平行四辺形であることが好ましく、棒連結装置は、対向する縦方向の連結部材210、212が力、従って棒206により縦すなわちZ方向に伝達される移動に応じてXY平面に略直交する状態を維持するべく移動するように構成されている。湾曲部204によるこの移動は、図7を参照して以下に詳述するように、点215、216、217、218を中心とした回転である。
【0033】
また、湾曲部204の対向する縦連結部材がこのように確実に移動するように、可撓性部材206はアクチュエータ110の縦方向の移動を伝達する程度の剛性を有するが、例えば湾曲部204からアクチュエータ110のX−Y方向における寄生移動を切り離す程度の柔軟性を有するように構成される。可撓性部材206は例えば長さが約3ミリメートル、直径が0.2ミリメートルとされる。プローブ214は湾曲部204の連結部材210に結合される。その結果、SPMのプローブ214はアクチュエータ110の作動に応じて略意図された方向、この場合にはZ方向のみに移動する。本実施形態においては、基準枠208はX−Yアクチュエータ組立物(例えば図5の符号220)に結合されているので、基準枠208はX−Yアクチュエータ組立物と共に移動して、この意図されたX−Y方向の移動を湾曲部204に伝達する。その結果、プローブ214はX及びY方向に移動することが可能となる。棒206はX及びY方向への移動に応じて概して柔軟性を有しているので、棒206により上記X−Y方向への意図された移動が阻害されることはない。このような切り離し装置は図2、図5、図7のAFMに採用されており、従って、装置の詳細な記述及びその作用は共に以下に詳述する。
【0034】
図2及び図7に示すように、電磁放射線源126(例えばレーザ)は支持体102に固定されている。制御に際しては、源126がアクチュエータ組立物104の下部105に光を向け、検出器128は源126からの光線を下部105において反射した後に受光することにより、アクチュエータの移動量を検知する。しかも電磁放射線検出器128は支持体102と相対的に固定されており、測定装置300の一部(代わりに、例えば図3の符号120を参照)として設けられることにより、アクチュエータ110の少なくとも一部の移動量を判定する。
【0035】
図7を詳細に説明すると、測定装置の源126は、組立物104の下部105の方向へビームを偏向させるように配置された鏡302に略垂直に光ビームを向ける。光源126と鏡302の間に焦点レンズ304を配置するのが好ましい。その後ビームは鏡306を介してセンサ128(例えば位置検知光ダイオード)の方向へ偏向させられる。より精確な測定を実施するために、円柱形状を有するレンズ308が鏡306とセンサ128の間(或いは源126とセンサ128の間の所望する位置)に配置されてもよい。
【0036】
図2及び図7に示すように、例えば試料表面における形状変化を監視し、SPM操作モードに応じて適切なフィードバックを実施するために、電磁放射線源107(図2)は支持体102に固定される。源107はアクチュエータ110を介してプローブ組立物113に設けられたカンチレバー114の表面に支持された鏡117に放射線を向ける。次に、鏡117は検出器109(図2)に放射線を向ける。代わりに、鏡117はカンチレバー114後側(前側)の磨かれた部分であってもよい。検出器109はプローブ114により反射させられた光線を受光した後、例えば本技術分野において周知のようにプローブ114の偏向を表す信号を出力する。
【0037】
アクチュエータ組立物104全体が図5に詳細に示されている。再度、アクチュエータ組立物104はアクチュエータ110(圧電管が好ましい)及び基準組立物111を有しており、後述するように基準組立物111は基準構造体112、結合取付台228、可撓性棒結合部材230、湾曲部232及び細穴が形成された円盤250を有する。本発明の実施形態においては、アクチュエータ110は2部分により形成されており、その1個はプログラム制御に基づいてアクチュエータの軸と直角な平面上を横方向に屈曲するように構成された第1部分220である。このため、これをX−Y管という。アクチュエータ110はまた、プログラム制御に基づいて管の縦軸と略平行な方向に延出或いは収縮するように構成されたZ管アクチュエータ222を有する。これらのアクチュエータの制御手段に関する記述は、例えば米国特許第6,008,489号及び他の関連する明細書に記載されている。
【0038】
圧電アクチュエータ110の2個の管220、222は、アクチュエータ110を包囲するようにアクチュエータ110に固定された円形の鍔部224の近辺において端部同士が結合されている。組立物104はX−Y管220の上部に固定されたフランジ226により走査型プローブ顕微鏡の枠102(図2)に結合されるのが好ましい。本実施形態においては、基準組立物111の管状部材すなわち長手状基準構造体112は、アクチュエータ110の少なくともZ管の周囲において延出し、鍔部224に固定される。鍔部224はまた、上部及び下部アクチュエータ部分において或いはそれらの接合点の付近でアクチュエータ110に固定される。X−Y管220はプログラム制御に基づいて駆動されると、アクチュエータ110の縦軸と略直角な方向に屈曲する。鍔部224及び構造体112はX−Y管220の底部付近においてアクチュエータに固定されているのでそれらもまた横方向に屈曲する。
【0039】
他方では、Z管222がプログラム制御に基づいて駆動されても鍔部224を延出させたり収縮させたりすることはない。従って、構造体112は鍔部224に結合されているので、延出或いは収縮することはない。Z管222は構造体112と相対的に延出或いは収縮することにより、Z管222の下端(自由端)における両者の相対位置が実質的に変化することになる。
【0040】
半球形の結合取付台228がZ管222の下端に固定されており、Z管222が延出及び収縮するときにZ管222と共に移動する。基準組立物111はまた、結合取付台228に固定される可撓性棒結合部材230を有する。棒230はZ管222が延出及び収縮するのに応じて構造体112に対して延出或いは収縮するように構成される。
【0041】
図7において、可撓性棒結合部材230の下端はプローブ支持組立物すなわち基準組立物111の湾曲部232に固定されている。湾曲部232は固形の素材塊により形成されるとともに、アルミニウム或いは同様の軽合金から構成されるのが好ましい。湾曲部232は概して移動棒組立物すなわち4本棒連結装置の形状を有する。これらの連結部材は図7において232A、232B、232C、232Dとして示されている。
【0042】
可撓性棒結合部材230は湾曲部232の連結部材232Bに固定されている。例えばZ管222がA方向に収縮する時には、棒230はZ管222の自由端と共に移動する。Z管222が収縮するので、棒230はアクチュエータの上端に向けて上方へ引っ張られる。これにより、連結部材232BはZ管222の端部が上方へ移動する距離と略同じ距離だけ上方へ移動する。
【0043】
連結部材232Bは可撓性接続部233及び234においてそれぞれ連結部材232A及び232Cに支持されている。連結部材232A及び232Cはそれぞれ可撓性接続部すなわち連結装置236及び238において連結部材232Dと結合されている。連結部材232Bが図7の鎖線に示すように弛緩位置から上方(再度A方向)に引き上げられると、連結部材232A及び232Cは連結部材232Bにより一端が上方へ屈曲させられる。連結部材232A及び232Cの他端は接続部236及び238の周囲を概して回転する(鎖線に示す)。
【0044】
連結部材232A及び232Cは略同じ長さを有することが好ましく、相互に平行とされる。同様に、連結部材232D及び232Bは略同じ長さを有し、相互に平行とされるのが好ましい。連結部材232Dは構造体112の下端に固定される。Z管222が上方或いは下方へ移動する時には構造体112は(Z管222の上方においてアクチュエータ110に固定された鍔部224に接続されているため)上方或いは下方へ移動しないので、Z管222の上方或いは下方への伸長或いは収縮により、湾曲部232の4本棒連結装置は接続部233、234、236、238の周囲を屈曲する。好ましくは、各連結部材の厚みt1は約0.9ミリメートルであり、各接続部の厚みt2は約0.08ミリメートルである。
【0045】
従って、連結部材232A〜232Dにより構成される4本棒連結装置が上方或いは下方へ屈曲させられる時には、平行四辺形の配置を形成するとともに、連結部材232Bは実質的に回転することなく、移動するだけである。その結果、好ましくは連結部材232Bは単に上方或いは下方へ移動するだけとなる。
【0046】
制御に際しては、源126からの電磁放射線は測定装置300の鏡240により反射されるのであるが、鏡240は湾曲部232、特に連結部材232Dに載置されている。この光線は下方へ反射されて、再度、今度は湾曲部232、特に連結部材232Cに固定された鏡242により反射される。鏡242により反射された光線は検出器128に向けられ、検出器238は反射光が検出器128と衝突した位置を示す信号を出力する。検出器128により出力される信号は、湾曲部232の4本棒連結装置の屈曲の程度に応じて変化する。
【0047】
詳細には、図7における湾曲部232の弛緩位置と鎖線により示される上方への屈曲位置とを比較すると、連結部材232Bの上方への屈曲により連結部材232Cは接続部238の周囲を回転する。これにより、鏡242は接続部238の周囲を回転する。この鏡242の移動によりビームは、湾曲部が弛緩位置にある状態で鏡242を反射させられる時と異なる角度において、鏡242を反射させられる。その結果、鎖線により示されるように、ビームは検出器128上において当初の位置から離れた位置に移動する。検出器128と衝突する光線の位置が変化することにより検出器128により出力される信号が変化し、これにより、連結部材232Dが固定された構造体112の自由端に対して連結部材232Bが上方或いは下方へ移動していることを示す。
【0048】
特に、鏡240、242は、検出器128により検知される光線が部材112の横方向の屈曲を略免れるように、相互に配置されることが好ましい。図面に示される実施形態においては、このような屈曲を免れるために個々に及び集合的に貢献する幾つかの構造的部材がある。特に、測定装置300の鏡240に衝突する光線の通路と略平行な通路において検出器128に光線を戻すように鏡240及び242が配置されており、従って、コーナーキューブレトロリフレクターに類似したものを形成する。Z管222が移動すると、鏡240、242は移動した状態であっても概して直交関係を維持し、従って、Z方向の移動を正確に測定することができる。この精度に貢献する他の特徴としては、鏡240と衝突する光線の通路と、鏡242を反射させられた光線の通路とが試料(図2において符号108)の表面と略並行とされている。
【0049】
例えばX―Y管220(図5)が作動することにより、構造体112が試料の表面を横切って横に屈曲した時には、鏡240及び242もまた屈曲する。これは部材112に対してZ管222が上方或いは下方へ移動しているか否かに拘らず実行される。ビームの鏡240への入力方向或いは鏡242からの出力方向及びこれらの鏡の相対的な位置決めに起因して、検出器128に衝突する信号は実質的に横方向への屈曲により変化することがなく、検出器128は湾曲部232の高さを示す信号を出力し続ける。従って、試料上のプローブは概してエラーを有することがない。
【0050】
したがって、上述の装置は意図されたZ方向へのZ管222の移動を切り離すが、アクチュエータ組立物104の下端105の自由な横方向への移動を許容するために利用される。アクチュエータ組立物104の下端において、基準構造体111は4個の取付ピン252(図6)を備えた差込円盤250を有しており、差込円盤250は連結部材232Bの下部に固定される。また、プローブ組立物113はピン252が差し込まれ或いは引き抜かれるプローブ基板101(図7の鎖線で示す)を有し、プローブ基板101は差込円盤250上で保持される。プローブ組立物113はまた、プローブ基板101に一端が固定されたカンチレバー114と、カンチレバー114の自由端に取り付けられた針115とを有する。
【0051】
図2及び図7に示すように、光源107(図2)は光を発生させ、その光はアクチュエータ110を通り下方へ移動し、鏡117により反射させられて検出器109(図2)に戻される。カンチレバー114が取付ピンの周囲を上方或いは下方へ屈曲させられる時は常に、鏡117はカンチレバー114の固定端の周囲を回転し、光源107により発生させられた光線は検出器109に対して移動する。この移動により、検出器109により発生させられるカンチレバー114の屈曲の大きさの変化を示す信号が変化して、プローブ組立物113と試料表面109の間の力及び・或いは距離の関係も変化する。
【0052】
一般的には、試料表面の異なる位置における種々の形状の高さを決定するために、プローブ組立物113は試料108の表面を横方向に横切り移動する。制御に際して、プローブを横方向に移動させるために、X−Y管220(図5)に電気信号が付与されると、アクチュエータ組立物104の下部105は試料に対して屈曲させられる。X−Y管220は付与される信号に応じて、プローブ組立物113を試料表面に亘る2直交方向へ移動させる。
【0053】
Z方向を切り離す装置の他の実施形態では、図4及び図7に示す平行四辺形の湾曲部を利用するのではなく、円盤形状の湾曲部すなわち図8Aに示す薄膜310が採用される。薄膜310はその外辺部において基準構造体112に結合されており、外辺部湾曲領域を形成する周縁接続部すなわち細長溝312を有する。更に、薄膜310はプローブ組立物(例えば図2の符号113)が取り付けられる底面314を有する。薄膜310は細長溝312における撓みに起因して、縦方向の力に応じてその力がプローブ組立物に伝達されるのを許容するが、Z管222のX−Y方向への移動を切り離すことにより、Zアクチュエータにより生じるプローブ組立物の移動は確実にZ上に保持される。
【0054】
結合部材すなわち部材230は制御に際して、例えばX方向及びY方向への転位に応じて概して可撓性を有するとともに、Z方向への転位に応じては概して剛性を有するものであり、アクチュエータ110を薄膜310と結合するために利用される。薄膜310はその周縁全体において基準構造体112と結合されているので、アクチュエータ110の縦軸と直交する方向への転位には概して反応せず、このような転位をプローブ組立物から切り離す。上記X方向及びY方向への転位は可撓性を有する結合部材230により吸収されるので、Z管222の寄生移動の影響を最小化することができる。反対に、アクチュエータ110により発生させられて基準構造体112により伝達される横方向への移動は、要求されたとおりにプローブへ伝達される。理想的には、図8Bに示す薄膜310は金属或いはポリマー或いはその他の適切な材料により構成される。
【0055】
図8Bは図8Aに示されたものと同様にZ方向を切り離す湾曲部の他の実施形態を示すものであり、互いに略直交するように配置された一対の十字線322、324がそれらの対向端部において取付リング326に取り付けられており、取付リング326は基準構造体(例えば図8Aの符号112)に取り付けられる。また、アクチュエータ110と十字線322、324の交差点とを結合するために結合要素、すなわち部材(図8Aの符号230)が採用されている。更に、プローブ組立物は十字線322、324に結合されており、十字線322、324に対応した態様で動く。
【0056】
円盤型の部材310と同様に、十字線322、324は概してX方向及びY方向への転位を切り離すとともにZ方向への転位を伝達するために利用される。制御に際して、十字線322、324及び部材230は相互に作用して、取り付けられたZ管アクチュエータにより発生させられる縦方向の移動を取り付けられたカンチレバープローブに伝達するが、Z管アクチュエータのX−Y方向への転位(これらの転位は概して部材230により吸収される)を切り離す。これにより、プローブ組立物の移動は確実に概してZ上に保持される。
【0057】
続いて、図9には本発明におけるアクチュエータ組立物104の別の実施形態が示されている。詳細には、アクチュエータ組立物400はX−Y方向への移動(例えばX−Yアクチュエータ220のX−Y方向への移動)をZアクチュエータ222によりもたらされる縦方向への移動量の測定値から切り離す。アクチュエータ組立物400はアクチュエータ110と基準組立物401とプローブ組立物(図示なし)とを有し、アクチュエータ110は圧電管アクチュエータを有するのが好ましい。更に、圧電管アクチュエータはX−Y管200及びZ管222を有する。
【0058】
基準組立物401は締金404を備えた円形取付台402と、アクチュエータ220、222の縦軸と略平行に且つその縦軸から離れた縦軸を備えたロッド406を有する。締金404はロッド406の第1端部408をアクチュエータ110の結合部材224と結合するために採用される。ロッド406の第2端部410は基準構造体401の湾曲部412と結合されている。湾曲部412はZ管222に結合されている。湾曲部412は2個の接続部414、416を有する。また、鏡418、420はその反射面が概して相互に直交するように湾曲部412に取り付けられており、図7と共に上述した構造と同様に、コーナーキューブレトロレフレクターに類似した構造を形成する。反射部材418、420は前面鏡であることが好ましい。
【0059】
制御に際して、光源126により発生させられた光ビームは鏡420に向けられる。鏡420は鏡418に向けてビームを反射させる。また、鏡418は検出器128に向けてビームを反射させて、縦方向の屈曲量を測定する。Z管222が作動させられると、湾曲部412の鏡418が取り付けられた部分が接続部414、416の周囲を回転し、鏡418は移動量を示す角度においてビームを反射させる。特に、試料を走査するための(例えばX−Y管220により発生させられる)アクチュエータ110の横方向への移動は、Z方向の測定から切り離される。とりわけ、ロッド406はZ管222の頂部上でアクチュエータ110の一点において締金404により取り付けられているので、Z管222の移動から独立している。その結果、ロッド406はX−Y管220が駆動させられている時には移動するが、Z管222が駆動させられている時には移動しない。湾曲部416がZ管222の縦方向への移動に応じて接続部416、418の周囲を回転すると、プローブの縦方向への移動はX−Y管220により同時に生じる移動にも拘らず正確に測定される。これは、主として常時鏡418、420が概して相互の直交関係を維持していることに起因する。その結果、Z方向の測定は管220により生じるX−Y方向への移動から切り離される。
【0060】
次に、表面の高さを決定するために、表面上方にある(或いは表面に接触する)プローブの高さが監視されるとともに制御される。
図2及び図7に示すように、ある制御モードにおいて、針115は試料と接触しており、カンチレバー114が試料上を移動することにより生じる僅かな屈曲が測定される。これを接触モードという。針115が上方へ屈曲すると、カンチレバー114及び鏡117が移動する。このような鏡117の位置変化により反射光は検出器109を横切り移動する(図2)。検出器109の出力はZ管222にフィードバックされる。従って、カンチレバー114の撓みは検出器109により出力される信号の関数である。一般的な制御において、カンチレバー114の撓み量は、検出器109の出力に基づく信号に応じてZ管222を延出或いは収縮させる(例えば伸長或いは短縮させる)ことにより一定に維持される。針115がカンチレバー114を上方へ撓ませるような表面の凹凸に到達して、光を検出器109に対して偏向させた時には、SPMはカンチレバー114を試料表面上或いは上方の同じ位置に戻そうとする。このようなカンチレバー114を元の屈曲に復帰させるためにZ管222を延出或いは収縮させる性能は、図10に示すデータ取得及び制御モジュール500により与えられる。
【0061】
タッピングモードTM制御において、発振器(図示なし)は典型的には共振周波数で或いはその付近の周波数でカンチレバー114を上下に震動させる。プローブ組立物113が試料表面に接近した時には、表面108及び針115の相互作用により震動の大きさ(或いは位相)が変化する。鏡117により反射させられる放射線の角度もそれに従い大きさが変化して、検出器109上に生じる反射光の位置が変化させられる。次に検出器109は大きさの変化を示す信号を出力して、その信号を図10に詳細に示す制御回路構成に入力する。次に制御回路構成は制御信号をZ管222に供給して、カンチレバー114が所望する震動振幅に戻るまで針115を上下に移動させてZ管222の長さを調節する。従って制御信号は試料108の表面形状を表す。
【0062】
図10に示すように、制御回路構成500は圧電管アクチュエータ等のアクチュエータ110の部分220、222、検出器128、109、及び光源126、107と接続されている。制御回路構成500は、アクチュエータドライバ504及び光源ドライバ506と接続されて、それらを駆動するデータ取得及び制御モジュール502を有する。アクチュエータドライバ504はアクチュエータ110の管アクチュエータ220、222に接続されている。ドライバ504はX−Y管220を横方向へ移動させるとともにZ管222を縦方向に伸長或いは収縮させるために必要な高電圧信号を出力する。光源ドライバは放射線源126、107と接続されてそれらを駆動する。制御モジュール502はまた検出信号調節器508に接続されてそこから信号を受信する。信号調節器508は2個の放射線検出器128、109から未処理の信号を受信して、その信号を制御モジュール502により読み込みが可能な信号に変換する。
【0063】
制御モジュール502は制御回路500の作動すなわちアクチュエータ110の作動を制御する一連の指示を有する。これには、検出信号調節器508から送信されて検出器109、128に入力された放射線を示す信号を受信し処理するための指示も含まれる。また、アクチュエータドライバ504に適切な信号を送信してアクチュエータドライバ504にアクチュエータ110の管220、222へ適切な高電圧信号を出力させるための指示も含まれる。モジュール502はまた、光源107、126により発光させられる放射線を光源ドライバ506により適切に制御するように、信号を出力してその信号を光源ドライバ506に送信するための指示も含む。
【0064】
制御モジュール502は検出器109により出力される信号の変化を監視し、その信号の変化に基づいて、接触モードではカンチレバー114が上方或いは下方へ屈曲したと判定し、タッピングモード(登録商標)では震動振幅が増加或いは減少したと判定する。この信号に応じて、コントローラ502は検出器109により出力される信号が元のレベルに戻るまでプローブ組立物113を上昇或いは下降させる。これを実行するために、制御モジュール502は信号を出力して、その信号を圧電管アクチュエータ110のZ管222に適用することにより、Z管222は信号に応じて収縮或いは伸長する。このような収縮或いは伸長により、可撓性棒結合部材230は上方或いは下方へ引っ張られて、それに伴い連結部材232Bが上方へ引っ張られるか或いは下方へ押される。連結部材232Bはカンチレバー114の固定端に機械的に結合されており、その固定端を棒230と共に移動させる。このようなカンチレバー114の固定端の移動により、鏡117は元の向きに復帰させられて、検出器109に向けられる光は元の信号レベルを生じさせる。このような復帰した信号レベルは制御モジュール502により感知されて、Z管222に付与される信号の変化が停止させられる。つまり、高度情報はZ管222に付与される電圧から判断される。すなわち、カンチレバーを一定の振幅或いは屈曲に維持するための通常のフィードバック処理の一部としてZ管222に供与される電圧が、データ獲得及び制御モジュール502により試料凹凸高度を示すものとして読み込まれる。
【0065】
本発明の新規原理に伴い、正確なZ高度情報が検出器128から個々に伝送されつつ、上述した通常のフィードバック処理が続けられる。すなわち、制御モジュール502は以下の方法に従いプローブ組立物113の高さを判定するために、検出器128により出力される信号を利用する。再度述べるが、針115が試料108の表面を亘り移動させられて、凹凸に到達する。これまでの場合のように、これは接触モードにおいてはカンチレバー114を上方へ撓ませ、また、タッピングモード(登録商標)においてはカンチレバー114の震動振幅を減少させて、検出器109において信号を変化させる。また、コントローラ502は部分222に入力される信号を変化させることにより、部分222を収縮させる。これにより、湾曲部232は上方へ移動させられる。図7に示すように、このような上方への移動により、鏡242は下方へ且つ鏡240から外側へ離れるよう屈曲させられて、源126から出力される光は検出器128の異なる部分に向けられる。検出器128に向けられた光は湾曲部232の高さの関数であり、すなわちカンチレバー114の固定端の高さの関数である。従って、このような場合は、制御モジュール502は検出器128より出力される信号を読み込み、湾曲部232(すなわちプローブ組立物113)の高度を直接判定する。
【0066】
本実施形態ではまた、Z管222が収縮或いは伸長する時の横方向の屈曲に起因する他の位置誤差をも防ぐ。このようなことは、試料108の表面高度だけでなく、高度測定が実施された位置を判定するほとんどの測定工程において重要である。本発明の背景技術において詳述したように、Z管222は収縮或いは伸長した時に横方向へ屈曲するので望ましくない。基準構造体112が設けられていなければ、プローブは試料の表面に亘り僅かに前方、後方、左方向、或いは右方向へ制御されて、直接上方或いは下方へ移動させられない。湾曲部232及びプローブ自体と共に上方及び下方へ移動する連結部材232BはこのようなZ管222の横方向への屈曲から切り離されている。連結部材232BはZ管222の伸長及び収縮をプローブへ伝達するのみである。
【0067】
湾曲部232の4本棒状連結装置により、プローブ自体が部材112に対して上方及び下方へ移動する。Z管222が伸長或いは収縮する時に、横方向の移動を吸収するとともに、プローブ組立物113にその横方向の移動が伝達されないようにするのは可撓性棒結合部材230である。可撓性棒結合部材230はその全長に亘り側方へ僅かに屈曲する程度の柔軟性を有する。可撓性棒結合部材230は、部材230の横方向への屈曲がシステムに大きな誤差をもたらすことなく生じる程度の長さを有する。このようにして、部材112は圧電アクチュエータ110の縦方向の移動から切り離されているが、(X,Y)平面の移動を湾曲部232へ伝達する。可撓性棒結合部材230、湾曲部232、そして特に連結部材232BはZ管222の伸長及び収縮により生じる横方向への移動から切り離されるが、概してZ管222の上下方向への移動を繰り返してその移動をプローブ組立物113に伝達する。
【0068】
本願の範囲は上記実施形態に関する詳述により限定されるのではなく、以下の請求の範囲により限定されるだけである。
【図面の簡単な説明】
【0069】
【図1A】走査針を利用するとともに3軸圧電アクチュエータ組立物を有する従来の原子間力顕微鏡を示す部分側面図。
【図1B】走査針を利用するとともに3軸圧電アクチュエータ組立物を有する従来の原子間力顕微鏡を示す部分側面図。
【図1C】原子間力顕微鏡の従来の圧電管アクチュエータを示す斜視図。
【図1D】所定方向、この場合はZ方向へ移動するように構成された圧電アクチュエータ組立物の寄生移動を示す正面図。
【図2】本発明の走査プローブ顕微鏡組立物を示す側面図。
【図3】本発明の圧電アクチュエータの意図された移動を測定する光学検出装置の主要部を示す側断面図。
【図3A】図3に示された光学検出装置の他の実施形態を示す概念図。
【図3B】図3に示された光学検出装置の他の実施形態を示す概念図。
【図3C】図3に示された光学検出装置の他の実施形態を示す概念図。
【図4】本発明に係る走査プローブ顕微鏡のプローブ組立物から顕微鏡の特定の意図された方向以外への移動を切り離すための装置の主要部を示す側断面図。
【図5】本発明の一実施形態に係る光学測定装置を有する図2の圧電アクチュエータ組立物を示す側断面図。
【図6】図5の圧電アクチュエータ組立物の下部を拡大して示す斜視図。
【図7】アクチュエータ及び対応する湾曲部の移動を鎖線に示す、図5の圧電アクチュエータ組立物の下部を示す主要部側断面図。
【図8A】図4に示された装置の別の実施形態を示す断面図。
【図8B】図4に示された装置の別の実施形態を示す斜視図。
【図9】本発明の別の実施形態を示す主要部側断面図。
【図10】発光検出器を監視し、圧電アクチュエータを制御し、且つ試料表面における走査点の3次元位置を示すデータを保存するように構成された制御回路を示す概略図。

Claims (63)

  1. 第1直交方向及び第2直交方向へ制御によって移動する第1アクチュエータステージと、第1アクチュエータステージに隣接して設けられるとともに第1及び第2直交方向と直交する第3方向へ制御によって移動される第2アクチュエータステージとを有したアクチュエータと、
    第1端部及び第2端部を有する基準構造体と、第1端部は第2アクチュエータステージの移動に対して固定されていることと、
    前記基準構造体の第2端部に固定された多棒連結装置と、
    前記第2アクチュエータステージ及び前記多棒連結装置に連結された結合部材とからなり、前記第2アクチュエータステージ及び前記結合部材は、前記第1直行方向及び第2直行方向への前記第2アクチュエータステージのあらゆる移動から前記連結装置をほぼ分離する方式で前記第3の方向へ前記連結装置を移動させるように形成されている、測定装置組立物。
  2. 前記アクチュエータは管状の形状をなし、ほぼ円形の断面を有する請求項1に記載の測定装置組立物。
  3. 前記第1及び第2直行方向は前記第1アクチュエータステージの長手方向軸に直行する一平面内に延びる請求項2に記載の測定装置組立物。
  4. 前記基準構造体は前記アクチュエータとほぼ同軸にある請求項3に記載の測定装置組立物。
  5. 前記多棒連結装置はほぼ平行な2組の連結棒を備えた4本棒の平行四辺形である請求項1に記載の測定装置組立物。
  6. 前記多棒連結装置は4つの可撓性接続部をさらに有し、前記4つの連結装置及び4つの接続部は1つの固形の素材塊から機械加工される請求項5に記載の測定装置組立物。
  7. 前記多棒連結装置の連結棒のうちの少なくとも1本は、前記第2アクチュエータステージが伸縮するときはいつでも前記4つの接続部のうちの少なくとも1つの周りで偏向される鏡を有する請求項6に記載の測定装置組立物。
  8. 前記測定装置は走査型プローブ顕微鏡である請求項1に記載の測定装置組立物。
  9. 前記アクチュエータは圧電アクチュエータである請求項1に記載の測定装置組立物。
  10. 固定端部、及び該固定端部に相対して3つの直交方向に平行移動すべく形成された自由端部を有する長手方向軸を備えたアクチュエータと、
    互いに相対して平行移動すべく相互に拘束された第1連結棒及び第2連結棒を有する多棒連結装置と、前記第1連結棒は基準構造体に固定され、及び前記第2連結棒は前記アクチュエータの前記長手方向軸にほぼ平行は方向に平行移動すべく拘束されていることと、
    第1端部及び第2端部を有する結合部材と、前記第1端部は前記アクチュエータの自由端部近傍で固定されていることと、前記第2端部は前記第2連結棒に固定されていることと、前記結合部材は前記アクチュエータの長手方向軸にほぼ平行の方向への移動を伝達することに適していることとからなる組立物。
  11. 前記アクチュエータはZ軸移動部と、前記固定端部及びZ軸移動部の間に設けられたX軸及びY軸移動部を有する請求項10に記載の組立物。
  12. 前記基準構造体は前記Z軸移動部の平行移動から機械的に独立しており、かつ前記X軸及びY軸移動部に機械的に応答する請求項11に記載の組立物。
  13. 前記基準構造体は前記X軸及びY軸移動ステージのX及びY屈曲に応答して前記多棒連結装置をX方向及びY方向に屈曲すべく前記多棒連結装置に固定されている請求項12に記載の組立物。
  14. 前記多棒連結装置は該多棒連結装置の連結棒のうちの少なくとも1本に固定された第1の鏡と、前記多棒連結装置のさらなる連結棒に固定された第2の鏡とをさらに有する請求項13に記載の組立物。
  15. 前記組立物はシャーシ内に支持されることに適し、前記第1の鏡は前記シャーシに載置された光源からの光ビームの行路に設けられ、及び前記光を前記第2の鏡に向けて反射させるために設けられている請求項14に記載の組立物。
  16. 前記測定装置は走査型プローブ顕微鏡である請求項10に記載の組立物。
  17. 前記アクチュエータは圧電アクチュエータである請求項10に記載の組立物。
  18. 長手方向軸を有し、及び顕微鏡の枠と結合するように形成された第1端部と、プローブ組立物に結合するように形成された自由端部とを備えるとともに、適切な電気的刺激が付与されたときに3つの直交方向へ制御可能に移動するように形成されている長手状アクチュエータと、プローブ組立物とを有した測定装置組立物において前記長手状アクチュエータの自由端部における位置合わせの誤差を減少させるための方法であって、
    前記プローブ組立物をプローブ支持組立物により支持する工程と、
    長手状アクチュエータの長手方向への伸長或いは収縮の影響を受けることがほぼないような、測定装置の基準構造体によって、前記プローブ支持組立物をその第1端部において支持する工程と、
    前記基準構造体を長手状アクチュエータの長手管の屈曲から切り離す工程と、
    前記長手状アクチュエータの長手方向への伸長及び収縮部分を駆動する工程と、
    駆動工程を実行した結果、長手方向への伸長及び収縮部分を縦方向及び横方向に同時に屈曲させる工程と、
    前記プローブ支持組立物に縦方向への屈曲を伝達すると同時に、管の長手方向への伸長及び収縮部分に生じた横方向への屈曲による、プローブ支持組立物の横方向への屈曲を阻止する工程とからなる、長手状アクチュエータの自由端部における位置合わせの誤差を減少させるための方法。
  19. 前記長手状アクチュエータの第2部分は前記長手方向にほぼ垂直な平面における平行移動を与えるように形成されており、前記方法は、
    前記長手状アクチュエータの第2部分を駆動する工程と、
    前記第2部分駆動工程の結果前記第2部分に横方向の屈曲を生じさせる工程と、
    前記第2部分における前記横方向の屈曲を前記プローブ支持組立物に伝達する工程とをさらに有する請求項18に記載の方法。
  20. 前記プローブ組立物の屈曲をほぼ同時に監視する間に前記プローブ支持組立物の屈曲を監視する工程をさらに有する請求項18に記載の方法。
  21. 顕微鏡枠と、
    前記枠に固定された第1端部及び自由な第2端部を有した圧電アクチュエータと、
    前記圧電アクチュエータの前記自由端部の近傍に固定された第1の反射部材と、
    光を前記第1の反射部材上に光を指向させるために前記枠に相対して固定され、設けられた第1の電磁波源と、
    前記第1反射部材によって光が受け取られ、および反射された後に前記第1源から光を受けるために設けられ、かつ前記圧電アクチュエータの長手方向の屈曲の度合いを指示する信号を生成する第1の電磁波検出器とからなる、走査型プローブ顕微鏡組立物。
  22. 自由端部及び固定端部を有し、前記固定端部において前記圧電アクチュエータの第2端部に固定されているカンチレバー針と、前記針は該針が前記圧電アクチュエータに相対して屈曲されたときに前記針と平行移動するために設けられた第2の反射部材を有することとからなる、請求項21に記載の走査型プローブ顕微鏡組立物。
  23. 前記第2反射部材から反射された光を受け取り、及び前記針の固定端部に相対する前記針の前記自由端部の屈曲の度合いを指示する信号を生成するために設けられた第2の電磁波検出器をさらに有する請求項22に記載の走査型プローブ顕微鏡組立物。
  24. 光ビームを生成する光源を有する光学測定装置と、前記測定装置は前記ビームの方向を前記アクチュエータの移動に応じて変化するように形成されていることと、
    前記ビームを検出し、前記アクチュエータの移動を指示する信号を生成するためのセンサとからなる、測定装置内のアクチュエータの移動を測定するための装置。
  25. 前記光源はレーザである請求項24に記載の装置。
  26. 前記測定装置は前記アクチュエータ及び基準構造体に結合された可動の棒組立物を有し、前記棒組立物は前記ビームを偏向させるために適した反射面を有し、前記棒組立物は前記偏向されたビームの方向を変化させるために前記アクチュエータの移動に応答する請求項24に記載の装置。
  27. 前記棒組立物は前記アクチュエータに取り付けられた第1端部及び第2端部を有する第1連結棒と、前記反射面を画定するとともに、前記第2端部に回転自在に取り付けられた第1対向端部及び前記基準構造体に回転自在に取り付けられた第2対向端部を有する第2連結棒とを有する請求項26に記載の装置。
  28. 前記基準構造体は管状をなし、前記アクチュエータをほぼ包囲する請求項26に記載の装置。
  29. 前記基準構造体は前記光ビーム及び前記偏向ビームがその内部を貫通することを可能とするように形成されている請求項28に記載の装置。
  30. 前記基準構造体は内面を有する請求項29に記載の装置。
  31. 前記ビームを前記反射面に指向して導くために前記内面に固定された反射面をさらに有する請求項30に記載の装置。
  32. 前記棒組立物は対向する端部を有した連結棒を有し、第1の対向端部は前記アクチュエータに取り付けられ、前記第2の対向端部は前記基準構造体に回転自在に取り付けられる請求項26に記載の装置。
  33. 前記棒組立物は、第1及び第2の反射面を有する4本棒連結部材からなり、前記表面は入射ビームと反射ビームとはほぼ平行となるように光を反射するために配備されている請求項26に記載の装置。
  34. 前記光学測定装置は前記光源と前記センサとの中間に設けられたレンズを有する請求項24に記載の装置。
  35. 前記レンズは1+i/oに想到する強度を有し、ここで「i」はレンズとセンサの間の直交距離と等価であり、「o」は前記レンズと前記光源の間の直交距離と等価である請求項34に記載の装置。
  36. 前記光源は前記アクチュエータに載置されている請求項34に記載の装置。
  37. 前記レンズはi/oに想到する強度を有し、ここで「i」はレンズとセンサの間の直交距離と等価であり、「o」は前記レンズと前記光源の間の直交距離と等価である請求項36に記載の装置。
  38. 前記測定装置は走査型プローブ顕微鏡である請求項24に記載の装置。
  39. 前記アクチュエータは圧電アクチュエータである請求項24に記載の装置。
  40. アクチュエータと基準構造体とに連結された可動棒組立物を提供する工程と、
    前記アクチュエータの移動に応じて前記可動棒組立物の移動を測定する工程とからなり、前記可動棒組立物の移動は前記アクチュエータの移動を指示する、測定装置におけるアクチュエータの移動を測定するための方法。
  41. 前記可動棒組立物は前記アクチュエータに取り付けられた第1端部と第2端部とを有する第1連結棒と、前記反射面を画定するとともに、前記第2端部に回転自在に取り付けられた第1の対向端部および前期基準構造体に回転自在に取り付けられた第2の対向端部を有した第2連結棒とを有する請求項40に記載の方法。
  42. ビームを生成する電磁波源を有した光学測定装置と、
    前記ビームの位置を検出するセンサとからなり、
    前記アクチュエータの移動に応答して、前記光学測定装置は前記ビームの位置を変化させる、アクチュエータの移動を測定するための装置。
  43. 基準枠をさらに有し、同基準枠は前記アクチュエータの長手方向軸と略同一軸線上にある長手方向軸を有する請求項42に記載の装置。
  44. 前記測定装置は前記棒組立物の第1端部にて前記アクチュエータに取り付けられ、及び前記棒組立物の第2端部にて前記基準枠に取り付けられた可動棒組立物を有し、前記棒組立物は前記センサを指向する前記ビームを反射する反射面を画定する請求項43に記載の装置。
  45. 前記基準枠は内面を有し、前記測定装置は前記ビームを前記反射面に指向して導く前記内面に固定された反射面を有し、前記反射面は前記ビームを前記センサに指向して偏向させる請求項44に記載の装置。
  46. 前記基準フレームは前記ビーム及び前記偏向ビームをその内部を貫通して通過させることを可能とさせる請求項44に記載の装置。
  47. 前記光源は前記アクチュエータに結合され、前記ビームを前記アクチュエータの移動と
    ほぼ直交させて指向させる請求項42に記載の装置。
  48. 前記測定装置は、前記ビームを前記センサに指向して焦点を合わせるために、前記光源と前記センサの中間のレンズをさらに有する請求項47に記載の装置。
  49. 前記光源は前記アクチュエータに相対して固定され、前記アクチュエータの移動にほぼ直交して前記ビームを指向させる請求項47に記載の装置。
  50. 前記測定装置は前記アクチュエータに協働して移動するレンズを有する請求項42に記載の装置。
  51. 前記アクチュエータは圧電アクチュエータである請求項42に記載の装置。
  52. 針を一定の方向に移動させるためのアクチュエータを有した測定装置において一定方向の方向とは異なる方向への同装置の前記針からの移動をほぼ切り離す基準組立物において、
    基準構造体と、
    前記基準構造体と前記アクチュエータとに結合された針支持組立物と、前記針は前記針支持組立物に取り付けられていることと、
    対向する端部を有した可撓性棒と、対向端部のうちの一方は前記アクチュエータに結合され、及び他方は前記針支持組立物に結合されることと、前記可撓性棒、前記基準構造体、及び前記針支持組立物は前記針からの前記顕微鏡の前記一定方向と異なる方向への移動を協働して切り離すために適切であることとからなる、基準組立物。
  53. 前記基準構造体は管状枠であり、前記アクチュエータの長手方向軸と略同軸を有した長手方向軸を有する、請求項52に記載の装置。
  54. 前記可撓性棒は、前記一定方向になされた移動よりも、前記一定方向とは異なるあらゆる方向になされた移動に応じてより柔軟である請求項52に記載の装置。
  55. 前記一定方向はZ方向である請求項54に記載の装置。
  56. 前記針支持組立物は平行四辺形の湾曲部材である請求項52に記載の装置。
  57. 前記針支持組立物は4つの接続部を有した4本の連結棒からなる請求項52に記載の装置。
  58. 前記4本の連結棒は前記アクチュエータの前記一定方向への移動に応じて移動する請求項57に記載の装置。
  59. 前記針支持組立物は可撓性を有した円盤であり、前記可撓性円盤は前記可撓性円盤の外周のほぼ周りにて前記基準構造体に取り付けられている請求項52に記載の装置。
  60. 前記可撓性円盤は同可撓性円盤が一定方向に移動することを可能とさせる周辺の湾曲領域を有する請求項59に記載の装置。
  61. 前記針支持組立物は1対の湾曲交差ワイヤである請求項52に記載の装置。
  62. 前記針支持組立物はそれに与えられた一定の方向を指向した移動に応じて移動し、前記一定方向と異なるあらゆる方向に与えられた移動に応じてはほぼ移動しない請求項52に記載の装置。
  63. 前記測定装置は走査型プローブ顕微鏡である請求項52に記載の装置。
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