JP2005506407A - 変性顔料を含む分散体 - Google Patents

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Abstract

本発明は、ビヒクル及び変性顔料を含む分散体を記載する。変性顔料は水性媒体中で測定したときに、pH5.0〜11.0で0.0mVのゼータポテンシャルを有する。インクジェットインク組成物及びインクジェット消費可能なセットも開示される。

Description

【技術分野】
【0001】
本発明はビヒクル及び有機基を結合した顔料を含む変性顔料を含む分散体に関する。変性顔料は、水性媒体中で測定したときに、pH約5.0〜11.0で0.0mVのゼータポテンシャルを有する。インクジェットインク組成物及びインクジェット消費可能なセットも開示される。
【背景技術】
【0002】
一般に、顔料はそれのみでは液体ビヒクル中に容易に分散可能でない。安定な顔料分散体を提供することができる種々の技術は開発されている。例えば、特定の媒体中における顔料の分散性を改良するために顔料に分散剤を添加することができる。分散剤の例は水溶性ポリマー及び界面活性剤を含む。顔料分散体は種々の顔料ベースのインク組成物に用途がある。
【0003】
最近、分散性などの特性が改良されたインク組成物を提供する、変性有色顔料も開発されてきた。例えば、米国特許第5,851,280号明細書は顔料に有機基を結合させる方法を開示しており、その方法は、例えば、有機基がジアゾニウム塩の一部であるジアゾニウム反応を介した結合を含む。得られた表面変性顔料はインク、インクジェットインク、コーティング、トナー、プラスティックス、ゴムなどのような種々の用途に使用できる。
【0004】
PCT国際出願WO01/51566号明細書は第一の化学基と第二の化学基とを反応させて、第三の化学基が結合した顔料を形成させる、変性顔料の製造方法を開示している。第一の化学基は少なくとも1つの求核性種を含みそして第二の化学基は少なくとも1つの求電子性種を含むか、その逆である。これらの顔料はインク組成物中に使用され、特にインクジェットインク組成物中に使用される。
【0005】
これらの努力で、改良された特性の変性顔料が提供されているが、改良された顔料ベースの分散体及びインク組成物はなおも要求されている。
【発明の開示】
【0006】
本発明は、a)ビヒクル、及びb)少なくとも2つの有機基を結合した顔料を含む変性顔料であって、水性媒体中で測定したときに、pH約5.0〜約11.0で0.0mVのゼータポテンシャルを有する変性顔料を含む、分散体に関する。好ましい態様において、分散体はインクジェットインク組成物である。
【0007】
本発明は、さらに、a)ビヒクル、及び、b)アニオン性基もしくはアニオン化可能な基及びカチオン性基もしくはカチオン化可能な基を含む少なくとも1つの有機基を結合した顔料を含む変性顔料を含み、前記変性顔料は、水性媒体中測定したときに、pH約5.0〜約11.0で0.0mVのゼータポテンシャルを有する、分散体に関する。好ましい態様において、分散体はインクジェットインク組成物である。
【0008】
本発明は、さらに、表面pHが約4.0〜8.0である基材、及び、本明細書に記載されるインクジェットインク組成物を含むインクジェット消費可能なセットに関する。
【0009】
上記の一般記載と以下の詳細な説明との両方は例示及び説明のためだけであり、そして請求される本発明のさらなる説明を提供することが意図されていると理解されるべきである。
【0010】
本発明は、ビヒクル及び変性顔料を含む分散体に関する。変性分散体は、水性媒体中で測定したときに、規定されるpH範囲で0.0のゼータポテンシャルを有する。
【0011】
本発明の分散体は、ビヒクル及び変性顔料を含む。ビヒクルは水性又は非水性液体ビヒクルであることができるが、好ましくは水を含むビヒクルである。このように、ビヒクルは好ましくは水性ビヒクルであり、それは、例えば、水、又は、水とアルコールなどの水混和性溶剤との混合物であることができる。好ましくは、水性ビヒクルは水であり、そして分散体は水性分散体である。
【0012】
本発明の分散体は変性顔料も含む。変性顔料は結合した有機基を有する顔料を含む。顔料はブラック顔料及び他の有色顔料などの当業者に従来から使用されているタイプのどの顔料であってもよい。異なる顔料の混合物も使用できる。
【0013】
ブラック顔料の代表的な例は、種々のカーボンブラック(顔料ブラック7)、例えば、チャンネルブラック、ファーネスブラック及びランプブラックを含み、例えば、Cabot Corporationから入手可能な商標名Regal(商標)、Black Pearls(商標)、Elftex(商標)、Monarch(商標)、Mogul(商標)及びVulcan(商標)で販売されているカーボンブラック(例えば、Black Pearls(商標)2000、Black Pearls(商標)1400、Black Pearls(商標)1300、Black Pearls(商標)1100、Black Pearls(商標)1000、Black Pearls(商標)900、Black Pearls(商標)880、Black Pearls(商標)800、Black Pearls(商標)700、Black Pearls(商標)L、Elftex(商標)8、Monarch(商標)1400、Monarch(商標)1300、Monarch(商標)1100、Monarch(商標)1000、Monarch(商標)900、Monarch(商標)880、Monarch(商標)800、Monarch(商標)700、Mogul(商標)L、Regal(商標)330、Regal(商標)400及びVulcan(商標)P)を含む。他の適切なカーボンブラックは、限定するわけではないが、Printex40, Printex80, Printex300, Printex L, Printex U, Printex V, Special Black 4, Special Black 5, FW200(Degussa Corporationから入手可能)、Raven 780, Raven 890, Raven 1020, Raven 1040, Raven 1255, Raven 1500, Raven 5000, Raven 5250(Columbian Chemical Corporationから入手可能)及びMA100及びMA440(Mitsubishi Chemical Corporationから入手可能)を含む。
【0014】
顔料は広範な従来の有色顔料から選択されうる。有色顔料は、ブルー、ブラック、ブラウン、シアン、グリーン、ホワイト、バイオレット、マゼンタ、レッド、オレンジ、イエロー並びにそれらの混合物であることができる。適切なクラスの有色顔料は、例えば、アントラキノン、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、ジアゾ、モノアゾ、ピラントロン、ペリレン、複素環式イエロー、キナクリドン及び(チオ)インジゴイドを含む。フタロシアニンブルーの代表的な例は銅フタロシアニンブルー及びその誘導体(ピグメントブルー15)。キナクリドンの代表的な例はピグメントオレンジ48、ピグメントオレンジ49、ピグメントレッド122、ピグメントレッド192、ピグメントレッド202、ピグメントレッド206、ピグメントレッド207、ピグメントレッド209、ピグメントバイレット19及びピグメントバイオレット42を含む。アントラキノンの代用的な例はピグメントレッド43、ピグメントレッド194(ピリノンレッド)、ピグメントレッド216(臭素化ピラントロンレッド)及びピグメントレッド226(ピラントロンレッド)を含む。ペリレンの代表的な例はピグメントレッド123(ベルミリオン)、ピグメントレッド149(スカーレット)、ピグメントレッド179(マルーン)、ピグメントレッド190(レッド)、ピグメントバイオレット19、ピグメントレッド189(イエローシェードレッド)及びピグメントレッド224を含む。チオインジゴイドの代表的な例はピグメントレッド86、ピグメントレッド87、ピグメントレッド88、ピグメントレッド181、ピグメントレッド198、ピグメントバイオレット36及びピグメントバイオレット38を含む。複素環式イエローの代表的な例はピグメントイエロー1、ピグメントイエロー3、ピグメントイエロー12、ピグメントイエロー13、ピグメントイエロー14、ピグメントイエロー17、ピグメントイエロー65、ピグメントイエロー73、ピグメントイエロー74、ピグメントイエロー151、ピグメントイエロー117、ピグメントイエロー128及びピグメントイエロー138を含む。このような顔料はBASF Corporation, Englehard Corporation及びSun Chemical Corporationを含む多くの供給源から粉末又はプレスケークの形態で市販入手可能である。他の適切な有色顔料の例はColour Index, 3rd edition(The Society of Dyes and Colourists, 1982)に記載されている。
【0015】
顔料の他の例はHostafine(商標)シリーズ、例えば、Hostafine(商標)Yellow GR(ピグメント13)、Hostafine(商標)Yellow (ピグメント83)、Hostafine(商標)Red FRLL(ピグメントレッド9)、Hostafine(商標)Rubine F6B(ピグメント184)、Hostafine(商標)Blue 2G(ピグメントブルー15:3)、Hostafine(商標)Black T(ピグメントブラック 7)及びHostafine(商標)Black TS(ピグメントブラック7)、Normandy Magenta RD-2400, Paliogen Violet 5100、Paliogen(商標)Violet 5890、Permanent Violet VT2645, Heliogen Green L8730, Argyle Green XP-111-S, Brilliant Green Toner GR0991, Heliogen(商標)Blue L6900, L7020, Heliogen(商標)Blue D6840, D7080, Sudan Blue OS, PV Fast Blue B2GO1, Irgalite Blue BCA, Paliogen(商標)Blue 6470, Sudan III, Sudan II, Sudan IV, Sudan Orange G, Sudan Orange 220, Paliogen(商標)Orange 3040, Ortho Orange OR2673, Paliogen(商標)Yellow 152, 1560, Lithol Fasat Yellow 0991K, Paliotol Yellow 1840, Novoperm(商標)Yellow FG1, Permanent Yellow YE0305, Lumogen Yellow D0790, Suco-Gelb L1250, Suco-Yellow D1355, Hostaperm(商標)Pink E, Fanal Pink D4830, Cinquasia Magenta, Lithol Scarlet D3700, Toluidine Red, Scarlet for Thermoplast NSD PS PA, E.D. Tolidine Red, Lithol Rubine Toner, Lithol Scarlet 4440, Bon Red C, Royal Brilliant Red RD-8192, Oracet Pink RF, Paliogen(商標)Red 3871K, Paliogen(商標)Red 3340及びLithol Fast Scarlet L4300を含む。これらはHoechst Celanese Corporation,Paul Uhlich,BASF,American Hoechst, Ciba-Geigy, Aldrich, DuPont, Ugine Kuhlman, Canada, Dominion Color Company, Magruder及びMatheson, Coleman, Bellなどの供給源から入手可能である。
【0016】
顔料は、窒素吸着により測定したときに、広い範囲のBET表面積を有することができる。好ましくは、顔料は85m/g以上の表面積を有し、より好ましくは約100m/g以上の表面積を有し、それにより、比較的に小さい一次/凝集体粒子サイズに対応する。このような表面積は、顔料上の処理剤のより均一な分布及び有効性レベル、そして後処理技術の後の変性顔料の高い%収率を提供することが判った。顔料の好ましい、より高い表面積(それにより、より小さい粒子サイズに対応する)が容易に得ることができないならば、顔料がボールもしくはジェットミリングなどの従来のサイズ細分化もしくは低下技術を受け、顔料を所望の粒子サイズに低減することが当業者によく知られている。
【0017】
本発明の第一の態様において、分散体は少なくとも2つの有機基を結合した変性顔料を含む。少なくとも2つの有機基は2つのタイプの有機基−有機基A及び有機基Bを意味する。これらの基はどのような形態で顔料に結合していてもよい。各有機基A及びBは少なくとも1つのイオン性基もしくはイオン化可能な基、又はイオン性基とイオン化可能な基の混合物を含む。イオン性基はアニオン性基又はカチオン性基のいずれかであり、Na、K、Li、NH 、NR’ 、アセテート、NO 、SO 、R’SO 、R’OSO 、OH、及びCl(式中、R’は水素又は有機基、例えば、置換もしくは未置換アリール及び/又はアルキル基である)などの無機もしくは有機対イオンを含む反対電荷の対イオンと結合する。イオン化可能な基は使用の媒体中においてイオン性基を形成することができるものである。アニオン化可能な基はアニオンを形成し、そしてカチオン化可能な基はカチオンを形成する。有機イオン性基は米国特許第5,698,016号明細書に記載されたものを含み、その記載を参照により本明細書中に完全に取り込む。
【0018】
有機基Aは好ましくは少なくとも1つのアニオン性基もしくはアニオン化可能な基を含む。アニオン性基は負に帯電したイオン性基であり、それは酸性置換基などのアニオンを形成することができるイオン化可能な置換基(アニオン化可能な基)を有する基から生成されうる。それはイオン可能な置換基の塩でのアニオンであってもよい。好ましくは、イオン化可能な置換基がアニオンを形成するときに、イオン化可能な置換基は11未満のpKaを有する。アニオン性基は、さらに、11未満のpKaのイオン可能な基を有する種及び11未満のpKaのイオン化可能な置換基の塩から形成されうる。イオン化可能な置換基のpKaはイオン化可能な基全体のpKaを指し、酸性置換基のみのものではない。より好ましくは、pKaは10未満であり、最も好ましくは9未満である。
【0019】
アニオン性基の代表的な例は−COO、−SO 、−OSO 、−HPO 、−OPO −2及び−PO −2を含む。アニオン化可能な基の代表的な例は−COOH、SOH、−PO、−R’SH、−R’OH及び−SONHCOR'(式中、R’は水素又は有機基であり、例えば、置換もしくは無置換アリール及び/又はアルキル基である)を含む。好ましくは、アニオン性基もしくはアニオン化可能な基はカルボン酸基、スルホン酸基、ホスホン酸基又はその塩である。
【0020】
有機基Bは好ましくは少なくとも1つのカチオン性基もしくはカチオン化可能な基を含む。カチオン性基は正に帯電した有機イオン性基であり、それはカチオンを形成することができるイオン化可能な置換基(カチオン化可能な基)から形成されることができ、例えば、プロトン化アミンである。例えば、アルキルもしくはアリールアミンは酸性媒体中でプロトン化されて、アンモニウム基−NR’(式中、R’は有機基、例えば、置換もしくは無置換アリール及び/又はアルキル基である)を形成することができる。好ましくは、アミンは5未満のpKbを有する。カチオン性基は、また、正に帯電した有機イオン性基であることができる。例は第四級アンモニウム基(−NR’ )及び第四級ホスホニウム基(−PR’ )を含む。ここで、R’は水素及び/又は有機基であり、例えば、置換若しくは無置換アリール及び/又はアルキル基である。好ましくは、カチオン性もしくはカチオン化可能な基はアミン基又はその塩である。
【0021】
有機基A及び有機基Bは、また、独立に、ポリマー基であってもよい。好ましくは、ポリマー基は上記のイオン性基もしくはイオン化可能な基を含む。このように、有機基Aは1つ以上のアニオン性基もしくはアニオン化可能な基を含むポリマー基であってよい。例は、限定するわけではないが、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、アクリル酸とメタクリル酸とのコポリマー(スチレン−アクリル酸ポリマーを含む)及びマレイン酸無水物含有ポリマーの加水分解誘導体などのポリ酸を含む。有機基Bは、また、1つ以上のカチオン性基もしくはカチオン化可能な基を含むポリマー基であることができる。例は、限定するわけではないが、線状もしくは枝分かれポリアミン、例えば、ポリエチレンイミン(PEI)、エチレンイミンのオリゴマー(ペンタエチレンアミンPEAなど)及びポリエチレンイミンの誘導体を含む。
【0022】
例えば、有機基A及び有機基Bは式−XSp−[ポリマー]Rにより示される基であることができる。顔料に直接的に結合されるXはアリーレン又はヘテロアリーレン基又はアルキレン基であり、そしてSp基により置換されている。Spはスペーサー基である。基[ポリマー]は繰り返しモノマー基又はマルチプルモノマー基或いはその両方を含むポリマー基である。Rは水素、結合、置換もしくは無置換アルキル基、又は、置換もしくは無置換アリール基である。好ましくは、少なくとも1つのタイプのモノマー基は少なくとも1つのイオン性基もしくはイオン化可能な基を含む。このように、有機基Aについて好ましくは、少なくとも1つのタイプのモノマーはアニオン性基もしくはアニオン化可能な基を含み、そして有機基Bについて、少なくとも1つのタイプのモノマーはカチオン性基もしくはカチオン化可能な基を含む。基[ポリマー]はさらなる基でさらに置換されていてよい。「ポリマー」に含まれるモノマー繰り返し単位の合計数は好ましくは約500以下のモノマー繰り返し単位である。
【0023】
基[ポリマー]は、どんなタイプのポリマー基であってもよく、例えば、熱可塑性ポリマー基又は熱硬化性ポリマー基であってよい。さらに、ポリマー基は、ホモポリマー、コポリマー、ターポリマー及び/又はポリマーであって、どんな数の様々な繰り返し単位を含んでもよいポリマーであることができる。さらに、基[ポリマー]はランダムポリマー、交互ポリマー、グラフトポリマー、ブロックポリマー、星状ポリマー及び/又はクシ状ポリマーであってよい。基[ポリマー]の好ましい例は上記のものである。
【0024】
基Spはスペーサー基であり、それは、本明細書中に使用されるときに、2つの基の連結部を意味する。基Spは結合又は化学基であることができる。化学基の例は、限定するわけではないが、−CO−、−OC−、−CO−、−OSO−、−SO−、−SO−、−SOO−、−SOS−、−SONR−、−O−、−S−、−NR−、−NRCO−、−CONR−、−NRCO−、−OCNR−、−NRCONR−、−NRCOCH(CHCOR)−、−NRCOCHCH(COR)−、−N(COR)(CO)−、イミド基、アリーレン基、アルキレン基などを含む。同一であるか又は異なることができるRは水素又は有機基であり、例えば、置換もしくは無置換アリールもしくはアルキル基である。
【0025】
基Xはアリーレンもしくはヘテロアリーレン基又はアルキレン基である。Xは顔料に直接的に結合し、そしてさらにSp基で置換されている。芳香族基は1つ以上のアルキル基もしくはアリール基などの基でさらに置換されていてよい。好ましくは、アリーレン基はフェニレン、ナフチレン又はビフェニレン及びヘテロアリーレン基である。Xがアルキレン基である場合に、例は限定するわけではないが、枝分かれしていても枝分かれしていなくてもよい置換もしくは無置換アルキレン基を含む。アルキレン基は芳香族基などの1つ以上の基で置換されていてよい。例は、限定するわけではないが、C−C12基、例えば、メチレン、エチレン、プロピレン又はブチレン基を含む。好ましくは、Xはアリーレン基である。
【0026】
基Xは1つ以上の官能基で置換されていてよい。官能基の例は、限定するわけではないが、R"',OR”’,COR”’,COOR”’,OCOR”’,カルボキシレート、ハロゲン、CN,NR”’、SOH,スルホネート、スルフェート、NR”’(COR”’),CONR”’,NO,PO,ホスホネート、ホスフェート、N=NR”’,SOR”’,NSOR”’(式中、R”’は同一であっても異なっていてもよく、独立に、水素、枝分かれもしくは非枝分かれC−C20の置換もしくは無置換の飽和もしくは不飽和の炭化水素、例えば、アルキル、アルケニル、アルキニル、置換もしくは無置換アリール、置換もしくは無置換ヘテロアリール、置換若しくは無置換アルカリール、又は、置換もしくは無置換アラルキルである)を含む。
【0027】
上記の構造により示されるとおり、基[ポリマー]はスペーサー基Spを介して顔料に結合される。しかしながら、Rが結合である場合には、その与えられた結合も顔料に結合してよいことも認識されるであろう。さらに、基[ポリマー]は、また、繰り返しモノマー単位上にある置換基の適切な選択によってポリマー鎖に沿って複数の点で顔料に結合することができる。これらの置換基も、上記のスペーサー基又は−X−Sp−基を含むことができる。このため、これらの基は末端又は主鎖に沿った点のいずれかで顔料に結合されうる。さらに、これらの基はどんなタイプのポリマー基でもよく、例えば、ランダムポリマー、交互ポリマー、グラフトポリマー、ブロックポリマー、星状ポリマー及び/又はクシ状ポリマーであってよい。
【0028】
この第一の態様では、本発明の分散体中に使用される変性顔料は、当業者に知られた方法を用いて、有機基が顔料に結合されるように変性される。例えば、本発明の分散体中で使用される変性顔料は米国特許第5,851,280号、同第5,698,016号、同第5,922,118号及び同第5,837,045号明細書並びにPCT公開番号WO99/51690及びWO00/22051号明細書に記載された方法を用いて調製することができ、その記載を参照により完全に本明細書中に取り込む。これは、ポリマー、界面活性剤などの吸着された基と比較して顔料上により安定な結合を提供する。
【0029】
この態様において、結合された有機基の各々の量は下記に記載する所望の性能特性を達成するように変更されてよい。このため、例えば、有機基A及び有機基Bの量は、水性媒体中で測定したときに、pH約5.0〜11.0の範囲内で0.0mVのゼータポテンシャルを有する変性顔料を生じるような量であることができる。
【0030】
本発明の第二の態様において、分散体は、少なくとも1つのアニオン性基もしくはアニオン化可能な基及び少なくとも1つのカチオン性基もしくはカチオン化可能な基を含む少なくとも1つの有機基を結合した変性顔料を含む。この態様において、アニオン性基もしくはアニオン化可能な基と、カチオン性基もしくはカチオン化可能な基との両方が同一の有機基上に存在する。アニオン性基もしくはアニオン化可能な基及びカチオン性基もしくはカチオン化可能な基は上記と同一である。好ましくは、アニオン性基もしくはアニオン化可能な基はカルボン酸基、スルホン酸基、ホスホン酸基又はその塩である。カチオン性基もしくはカチオン化可能な基はアミン基又はその塩である。有機基はポリマーであってもよい。このように、有機基はカチオン性基もしくはカチオン化可能な基を含み、そしてアニオン性基もしくはアニオン化可能な基をさらに含むポリマー基であることができる。
【0031】
好ましくは、有機基は少なくとも1つのアニオン性基もしくはアニオン化可能な基を含む有機基Aと、少なくとも1つのカチオン性基もしくはカチオン化可能な基を含む有機基Bとの反応生成物を含む。有機基A及び有機基Bは上記に記載されたとおりである。
【0032】
この第二の態様において、本発明の分散体中に使用される変性顔料は、有機基が顔料に結合されるように、当業者に知られた方法を用いて製造されうる。例えば、変性顔料はPCT公開番号WO01/51566号明細書に記載される方法を用いて製造されることができ、その公報を参照によりその全体を本明細書中に取り込む。この方法に従うと、基はどの順序で反応してもよい。第2の基との反応の前に1つの基が顔料に結合されることが好ましい。このように、例えば、有機基Aは顔料に結合した有機基Bと反応し、又は、その逆であってもよい。
【0033】
この第二の態様において、アニオン性基もしくはアニオン化可能な基とカチオン性基もしくはカチオン化可能な基の量は下記のように所望の性能特性を達成するように変更されてよい。このため、例えば、アニオン性基もしくはアニオン化可能な基及びカチオン性基もしくはカチオン化可能な基は水性媒体中で測定したときに、pH約5.0〜11.0の範囲で0.0mVのゼータポテンシャルを有する変性顔料を生じる量であることができる。
【0034】
結合した有機基が少なくとも1つのアニオン性基もしくはアニオン化可能な基を含む少なくとも1つの有機基Aと、少なくとも1つのカチオン性基もしくはカチオン化可能な基を含む有機基Bとの反応生成物を含む場合に、有機基A/有機基Bのモル比は、また、様々であることができる。各基のモル量は、例えば滴定及び元素分析を含む当業界において知られたどの技術を用いて測定されてもよい。有機基Bが顔料に結合しているときには、有機基はアニオン性基もしくはアニオン化可能な基/カチオン性基もしくはカチオン化可能な基のモル比が1未満であることが好ましい。より好ましくは、アニオン性基もしくはアニオン化可能な基/カチオン性基もしくはカチオン化可能な基のモル比は0.75未満であり、もっとも好ましくは0.50未満である。このように、有機基Bが顔料に結合しているときに、アニオン性基もしくはアニオン化可能な基のモル量はカチオン性基もしくはカチオン化可能な基のモル量より少量である。さらに、有機基Aが顔料に結合しているときには、有機基はカチオン性基もしくはカチオン化可能な基/アニオン性基もしくはアニオン化可能な基のモル比が1未満であることが好ましい。より好ましくは、モル比は0.75未満であり、もっとも好ましくは0.50未満である。このように、有機基Aが顔料に結合しているときに、カチオン性基もしくはカチオン化可能な基のモル量はアニオン性基もしくはアニオン化可能な基のモル量より少量である。しかしながら、変性顔料がどのように調製されるかに関係なく、結合した有機基の量は、得られる変性顔料が、水性媒体中で測定したときに、下記のpH範囲内で0.0mVのゼータポテンシャルを有するような量である。
【0035】
特に好ましい有機基はアミン含有ポリマー基(有機基A)と環状無水物(有機基B)との反応生成物を含むものである。アミン含有ポリマーが顔料に結合している場合は最も好ましい。アミン含有ポリマーは好ましくはポリエチレンイミン(PEI)、エチレンイミンのオリゴマー(例えば、ペンタエチレンアミン、PEA)又はポリエチレンイミンの誘導体である。無水物は好ましくは置換もしくは無置換芳香族もしくは脂肪族の環状無水物であり、特に、無水コハク酸である。
【0036】
上記のとおり、本発明はビヒクル及び変性顔料を含む分散体に関する。上記の本発明の態様の両方では、一般に、結合した有機基の合計量は窒素吸着法(BET法)により測定して、約0.01〜約10.0マイクロモル有機基/m顔料表面積である。例えば、結合した有機基の量は約0.5〜約4.0マイクロモル/mである。さらに、変性顔料は、さらに、さらなる結合した有機基を含んでよい。これにより、さらに改良された特性を生じることができる。
【0037】
変性顔料は、ろ過などの洗浄、遠心分離又は2つの方法の組み合わせにより精製されて、未反応の原料、副生成物の塩及び他の反応不純物を除去することができる。生成物は、当業者に知られた技術を用いて、例えば、蒸発により分離されてよく、又は、ろ過及び乾燥により回収されてよい。
【0038】
分散体は、また、製造方法の結果として分散体中に共存することがある不純物及び他の所望されない遊離種を除去するために精製され又は分類されうる。例えば、分散体は未反応の処理剤などの所望されない遊離種を除去するように精製されうる。メンブラン又はイオン交換樹脂物質を用いた限外ろ過又はジアフィルトレーションの既知の技術を用いて分散体を精製し、実質的な量の遊離イオン性種及び不要物種を除去することができる。対イオンの交換工程も場合により精製工程において行なわれてよく、そこで、限外ろ過、逆浸透圧法、イオン交換カラムなどの既知のイオン交換技術を用いて、変性顔料の一部を構成する対イオンを代わりの対イオン(例えば、両親媒性イオンを含む)で交換し又は置換することができる。交換されることができる対イオンの特定の例は、限定するわけではないが、Na,K,Li,NH ,Ca2+,Mg2+,Cl,NO ,NO 、アセテート及びBrを含む。
【0039】
分散体は追加の成分(添加剤及び/又は補助溶剤)及び処理工程を最少にして形成することができる。しかしながら、界面活性剤及び補助溶剤などの添加剤も含まれてよい。
【0040】
本発明の分散体は、水性媒体中で測定したときに、pH範囲約5.0〜11.0で0.0mVのゼータポテンシャルを有する変性顔料を含む。ゼータポテンシャルは、粒子の表面近傍の電気二重層を超える液体バルクとせん断面との電位差である。ゼータポテンシャルは直接的に測定することができないが、当業界で知られる種々の技術から計算されうる。例えば、電解質を含む溶液中の粒子の分散体は荷電電極間に配置され、そしてその後、粒子のゼータポテンシャルはその測定された電気泳動移動度から計算されうる。ゼータポテンシャルのより完全な議論については、R. J. Hunter, Zeta Potential in Colloid Science (Acedemic Press, 1981)を参照されたい。
【0041】
変性顔料などの粒子のゼータポテンシャルはpHを含む幾つかのファクターに依存する。例えば、粒子を含有する分散体のpHが変更されるときに、粒子のゼータポテンシャルは、粒子の表面化学的性質によって負側又は正側に増加する。最終的に、ゼータポテンシャルは最大の負又は正の値で漸近線に近づく。この最大のゼータポテンシャルはその値がpHとともにもはや変化しなくなる点である。
【0042】
粒子は、また、0.0mVのゼータポテンシャルを有することができる。等電点ともしばしば呼ばれる、粒子が正味で0のゼータポテンシャルを有する点は、pHとともに粒子の表面の特性に依存する。このため、例えば、粒子を含む分散体のpHが変更されたときに、表面の電荷は正味の電荷が存在しない点へと中和されることができる。
【0043】
ビヒクルと変性顔料とを含む本発明の分散体は、水性媒体中で測定されたときに、pH約5.0〜約11.0で0.0mVのゼータポテンシャルを有する。水性媒体はゼータポテンシャルを測定するために有用な、水を含有するどの媒体であってもよい。通常、水性媒体はKClなどの水溶性塩を含む。好ましくは、変性顔料はpH約6.0〜約10.0、より好ましくは約8.0〜10.0で0.0mVのゼータポテンシャルを有する。
【0044】
好ましい態様において、本発明の分散体において使用される変性顔料は、±50mV、より好ましくは±35mVの最大ゼータポテンシャルをさらに有する。このように、分散体のpHが増加され(又は減少される)ときに、ゼータポテンシャル値はこの最大値に近づき、その後、pHのさらなる増加(又は減少)とともに変化しない。さらなる好ましい態様において、変性顔料は約6.0を超えるpHで0.0〜−35.0mVの最大の負のゼータポテンシャルを有し、約10.0未満のpHで0.0〜+35.0mVの最大の正のゼータポテンシャルを有する。
【0045】
本明細書中に記載されるとおりの本発明の分散体中に使用される変性顔料は高pHで負のゼータポテンシャル、そして低pHで正のゼータポテンシャルを有することが判った。このため、例えば、変性顔料は、アルカリ条件下に最大の負のゼータポテンシャルを有し、そして、pHが低くなっていくと、pH約5.0〜約11.0で0.0mVのゼータポテンシャルに達することが判った。pHがさらに低下すると、分散体は酸性条件下で最大の正のゼータポテンシャルに到達する。この効果は図1にさらに例示されている。これらの変性顔料は高い又は低いpHで分散性であるが、中間のpHで分散性でなく、このため、インク組成物に改良された性能を提供することがわかった。
【0046】
本発明は、さらに、液体ビヒクル及び変性顔料を含むインクジェットインク組成物に関する。変性顔料は本発明の分散体について記載されたとおりであり、そして結合された有機基を有する顔料を含む。変性顔料は、水性媒体中で測定したときに、pH約5.0〜約11.0で0.0mVのゼータポテンシャルを有する。
【0047】
一般に、インク組成物はキャリアとして機能するビヒクル、及び、染料又は顔料などの着色剤からなる。所望の性能を達成するようにインクを調整するために、添加剤及び/又は補助溶剤が取り込まれてもよい。本発明のインクジェットインク組成物のためのビヒクルは水性又は非水性のビヒクルであることができる。好ましくは、ビヒクルは水性ビヒクルであり、そしてインクジェットインク組成物は水性インクジェットインク組成物である。
【0048】
本発明のインクジェットインク組成物は最少量の追加の成分(添加剤及び/又は補助溶剤)及び処理工程を用いて形成されうる。変性顔料は上記に記載されたのと同一であり、そしてインクジェットインクの性能に悪影響を及ぼすことなく所望の画像品質(例えば、光学濃度)を提供するために有効な量でインクジェットインク組成物中に存在する。例えば、通常、変性顔料はインクの重量を基準として約0.1%〜約20%の量で存在するであろう。本明細書に記載された変性顔料と、未変性顔料、他の変性顔料又はそれらの両方との混合物を含む配合物を使用することも本発明の範囲に入る。
【0049】
適切な添加剤もこれらのインクジェットインク組成物中に取り込まれて、組成物の安定性を維持しながら、多くの所望の特性を付与することができる。例えば、界面活性剤は組成物のコロイド安定性をさらに改良するために添加されてもよい。他の添加剤は当業界によく知られており、そして保湿剤、殺生物剤、バインダー、乾燥促進剤、浸透剤などを含む。特定の添加剤の量は種々のファクターによって変化するが、一般に、0%〜40%の範囲の量で存在する。
【0050】
さらに、本発明のインクジェットインク組成物は染料をさらに取り込んで、色バランスを変更しそして光学濃度を調整することができる。このような染料は食品用染料、FD&C染料、酸性染料、直接染料、反応性染料、フタロシアニンスルホン酸の誘導体、例えば、銅フタロシアニン誘導体、ナトリウム塩、アンモニウム塩、カリウム塩、リチウム塩などを含む。
【0051】
インクジェットインク組成物は変性顔料及びその分散体のための上記のような方法を用いて精製し及び/又は分類することができる。対イオン交換工程も場合により用いられてよい。このようにして、所望されない不純物又は所望されない大きな粒子は、良好な全体としての特性を有するインクを製造するために除去されてよい。
【0052】
本発明は、さらに、基材及びインクジェットインク組成物を含む、インクジェット消費可能なセットに関する。インクジェットインク組成物は上記に記載したとおりであり、液体ビヒクルと、結合した有機基を有する変性顔料を含む。変性顔料は、水性媒体中で測定したときに、pH約4.0〜約11.0で0.0mVのゼータポテンシャルを有する。インクジェット消費可能なセットにおいて、インクジェットインク組成物はサーマル、圧電及び連続インクジェット印刷などの当業界において知られたどのインクジェット印刷方法を用いても適用されうる。
【0053】
基材は、インクが適用されることができるどの適切な基材であってもよい。例は、紙、塗工紙又はラミネート紙、カードストック、透明フィルム、テキスタイル又はプラスティックを含む。好ましくは、基材は約4.0〜約8.0の表面pHを有する。
【0054】
本発明の好ましいインクジェット消費可能なセットは基材の表面pHがインクジェットインク組成物の変性顔料が0.0mVのゼータポテンシャルを有するpH範囲にあるものである。本発明のインクジェットインク組成物を、このような表面pHの基材に適用することにより、光学濃度、耐こすり堅牢性及びブリード抑制性などの改良された印刷特性を生じる。より好ましくは、基材の表面pHと、インクジェットインク組成物の変性顔料が0.0mVのゼータポテンシャルであるpHとの差異が2以下である。このように、本質的に、インク組成物中の顔料の等電点が基材の表面pHに近い。
【0055】
例示のみを目的とする以下の実施例により本発明をさらに説明する。
【0056】
例1〜4
例1〜4の分散体を調製するために以下の一般手順を用いた。各例に用いた試薬の量を下記の表1に示す。
【0057】
【表1】
Figure 2005506407
【0058】
ポリエチレンイミン(PEI)変性顔料の水性分散体をPCT出願公開WO01/51566号明細書の例4に記載された手順に従って調製した。特に、PCT出願公開WO01/51566号明細書の例Bに記載された、APSES処理されたカーボンブラックを、Black Pearls(商標)700カーボンブラック(Cabot Corporationから入手可能)及びアミノフェニル−2−(スルホエチル)−スルホンから調製した。その後、例4にさらに記載されるように、Mwが1200であるポリエチレンイミン(PEI−1200,BASF Corporation, Charlotte, NCから入手可能)の水溶液に、APSES処理されたカーボンブラックを添加した。得られたPEI-1200変性顔料は結合窒素顔料1.7mmol/gを有した。全ての窒素基がアミン基であると仮定すると、1.7mmol/gのアミン基が変性顔料上に存在した。
【0059】
PEI−1200変性顔料の15%固形分水性分散体を調製し、これに1MのNaOHを全て一回で添加した。この混合物を約1時間攪拌させた。種々の量の無水コハク酸(Aldrich Chemical, Milwaukee, WIから入手可能)を、その後、少量ずつ10分間にわたって添加した。さらなる量の脱イオン水を添加して、変性顔料の固形分含有量を約10%に希釈した。得られた混合物を一晩攪拌した。その後、未精製の生成物を、最初に10体積の0.1MのNaOHそしてその後、20体積の脱イオン水を用いて、ジアフィルトレーションにより精製した(ジアフィルトレーションモジュールは0.05ミクロンレーティングを有し、Spectrum Lab, Rancho Dominguez, CAから入手可能)。
【0060】
比較例1の分散体を、本発明の例1〜4と同一の出発材料を用いて、表1に示す試薬の量を用いて、PCT出願公開WO01/51566号明細書に記載される手順に従って調製した。
【0061】
アミン基及び無水コハク酸基のモル量並びに無水コハク酸基/アミン基のモル比を下記の表2に示す。
【0062】
【表2】
Figure 2005506407
【0063】
例1〜4及び比較例1の分散体の特性を測定した。脱イオン水又はpHバッファー溶液のいずれかの中でMICROTRAC(商標)Ultrafine Particle Analyzer (Honeywell, Minneapolis, MNから入手可能)を用いて動的光散乱法により平均体積粒度を測定した。pH6未満では1mMのKCl中でZeta Plus Zeta Potential Analyzer(Brookhaven Instrument Corp., Holtsville, NYから入手可能)を用いて電気泳動によりゼータポテンシャルを決定した。より高いpHの溶液は、少量の1MのNaOHを1mMのKCl溶液に添加することで調製した。結果を表3及び図2に示す。
【0064】
【表3】
Figure 2005506407
【0065】
表3及び図2の結果は、無水コハク酸の導入量が変化させたときに、最終の分散体の等電点が約6〜約10のpH範囲にあることを示す。これらの分散体の最大ゼータポテンシャルは±35mVである。ゼータポテンシャルは、より高いpHで負であり、より高いpHで正である。比較例1では、分散体はpH5.5で−30mVのゼータポテンシャルを有した。それ故、この顔料のゼータポテンシャルが0.0mVであるpHは約4である。
【0066】
例1〜4の分散体は比較例1に対してユニークなゼータポテンシャル特性を有することがわかった。そしてこれらの分散体は特定の最終使用用途で改良された性能特性を生じることが期待される。例えば、本発明の分散体を用いて調製される水性インクジェットインク組成物は、表面pH約4.0〜8.0の基材に対してジェットされるときに、改良された光学濃度、こすれ堅牢度及びブリード抑制性を有することが期待される。
【0067】
このように、本発明の分散体は顔料のゼータポテンシャルに制御が必要である水性及び非水性用途に有用であることができる。これは顔料の等電点が基材の表面pH付近であるインクジェットインク組成物に特に当てはまる。
【図面の簡単な説明】
【0068】
【図1】本明細書中に記載される変性顔料を含む分散体のゼータポテンシャルに対するpHの一般的な効果を示すプロットである。
【図2】例1〜4に記載される本発明と、比較例1の分散体のゼータポテンシャルに対するpHの効果と示すプロットである。

Claims (34)

  1. a)ビヒクル、及び、b)少なくとも2つの有機基を結合した顔料を含む変性顔料であって、水性媒体中で測定したときに、pH約5.0〜約11.0で0.0mVのゼータポテンシャルを有する変性顔料、
    を含む分散体。
  2. 前記変性顔料はpH約6.0〜約10.0で0.0mVのゼータポテンシャルを有する、請求項1記載の分散体。
  3. 前記変性顔料はpH約8.0〜約10.0で0.0mVのゼータポテンシャルを有する、請求項2記載の分散体。
  4. 前記変性顔料は少なくとも1つのアニオン性基もしくはアニオン化可能な基を含む少なくとも1つの有機基A及び少なくとも1つのカチオン性基もしくはカチオン化可能な基を含む少なくとも1つの有機基Bを何らかの形で結合している、請求項1記載の分散体。
  5. 前記アニオン性基もしくはアニオン化可能な基はカルボン酸基、スルホン酸基、ホスホン酸基又はその塩である、請求項4記載の分散体。
  6. 前記カチオン性基もしくはカチオン化可能な基はアミン基又はその塩である、請求項4記載の分散体。
  7. 前記変性顔料は±50.0mVの最大ゼータポテンシャルをさらに有する、請求項1記載の分散体。
  8. 前記変性顔料は±35.0mVの最大ゼータポテンシャルをさらに有する、請求項7記載の分散体。
  9. 前記変性顔料は約6.0を超えるpHで0.0〜−35.0mVの負の最大ゼータポテンシャルを有し、そして約10.0未満のpHで0.0〜+35.0mVの正の最大ゼータポテンシャルを有する、請求項1記載の分散体。
  10. 前記顔料はブルー顔料、ブラック顔料、ブラウン顔料、シアン顔料、グリーン顔料、ホワイト顔料、バイオレット顔料、マゼンタ顔料、レッド顔料、オレンジ顔料、イエロー顔料、それらのシェード又はそれらの混合物である、請求項1記載の分散体。
  11. 前記顔料はカーボンブラックである、請求項1記載の分散体。
  12. 液体ビヒクルは水性ビヒクルである、請求項1記載の分散体。
  13. 前記分散体はインクジェットインク組成物である、請求項1記載の分散体。
  14. a)ビヒクル、及び、b)少なくとも1つのアニオン性基もしくはアニオン化可能な基及び少なくとも1つのカチオン性基もしくはカチオン化可能な基を含む、少なくとも1つの有機基を結合した顔料を含む変性顔料、
    を含む分散体であって、前記変性顔料は、水性媒体中で測定したときに、pH約5.0〜約11.0で0.0mVのゼータポテンシャルを有する、分散体。
  15. 前記変性顔料はpH約6.0〜約10.0で0.0mVのゼータポテンシャルを有する、請求項14記載の分散体。
  16. 前記変性顔料はpH約8.0〜約10.0で0.0mVのゼータポテンシャルを有する、請求項15記載の分散体。
  17. 前記有機基は、少なくとも1つのアニオン性基もしくはアニオン化可能な基を含む少なくとも1つの有機基Aと、少なくとも1つのカチオン性基もしくはカチオン化可能な基を含む少なくとも1つの有機基Bとの反応生成物を含む、請求項14記載の分散体。
  18. 前記有機基はアニオン性基もしくはアニオン化可能な基/カチオン性基もしくはカチオン化可能な基のモル比が1未満であり、そして有機基Bが顔料に結合している、請求項17記載の分散体。
  19. 前記有機基はカチオン性基もしくはカチオン化可能な基/アニオン性基もしくはアニオン化可能な基のモル比が1未満であり、そして有機基Aが顔料に結合している、請求項17記載の分散体。
  20. 前記アニオン性基もしくはアニオン化可能な基はカルボン酸基、スルホン酸基、ホスホン酸基又はその塩である、請求項14記載の分散体。
  21. 前記カチオン性基もしくはカチオン化可能な基はアミン基又はその塩である、請求項14記載の分散体。
  22. 前記有機基Aはポリエチレンイミンであり、そして前記有機基Bは置換もしくは非置換芳香族もしくは脂肪族環状無水物である、請求項17記載の分散体。
  23. 前記脂肪族環状無水物は無水コハク酸である、請求項22記載の分散体。
  24. 前記変性顔料は±50.0mVの最大ゼータポテンシャルをさらに有する、請求項14記載の分散体。
  25. 前記変性顔料は±35.0mVの最大ゼータポテンシャルをさらに有する、請求項24記載の分散体。
  26. 前記変性顔料は約6.0を超えるpHで0.0〜−35.0mVの負の最大ゼータポテンシャル及び約10.0未満のpHで0.0〜+35.0mVの正の最大ゼータポテンシャルをさらに有する、請求項14記載の分散体。
  27. 前記顔料はブルー顔料、ブラック顔料、ブラウン顔料、シアン顔料、グリーン顔料、ホワイト顔料、バイオレット顔料、マゼンタ顔料、レッド顔料、オレンジ顔料、イエロー顔料、それらのシェード又はそれらの混合物である、請求項14記載の分散体。
  28. 前記顔料はカーボンブラックである、請求項14記載の分散体。
  29. 液体ビヒクルは水性ビヒクルである、請求項14記載の分散体。
  30. 前記分散体はインクジェットインク組成物である、請求項14記載の分散体。
  31. (i)表面pH約4.0〜約8.0を有する基材、及び、
    (ii)a)液体ビヒクル、及びb)少なくとも2つの有機基を結合した顔料を含む変性顔料であって、水性媒体中で測定したときに、pH約4.0〜約11.0で0.0mVのゼータポテンシャルを有する変性顔料を含む、インクジェットインク組成物、
    を含む、インクジェット消費可能なセット。
  32. 基材の表面pHと、変性顔料が0.0mVのゼータポテンシャルを有するpHとの差異は2以下である、請求項31記載のインクジェット消費可能なセット。
  33. (i)表面pH約4.0〜約8.0を有する基材、及び、
    (ii)a)液体ビヒクル、及びb)アニオン性基もしくはアニオン化可能な基を含みかつカチオン性基もしくはカチオン化可能な基を含む少なくとも1つの有機基を結合した顔料を含む変性顔料であって、水性媒体中で測定したときに、pH約4.0〜約11.0で0.0mVのゼータポテンシャルを有する変性顔料を含む、インクジェットインク組成物、
    を含む、インクジェット消費可能なセット。
  34. 基材の表面pHと、インクジェットインク組成物が0.0mVのゼータポテンシャルを有するpHとの差異は2以下である、請求項33記載のインクジェット消費可能なセット。
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