JP2005506262A - セメント質の製造物のための低密度ケイ酸カルシウム水和物強度加速剤添加物 - Google Patents

セメント質の製造物のための低密度ケイ酸カルシウム水和物強度加速剤添加物 Download PDF

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Abstract

本発明は、低密度ケイ酸カルシウム水和物を含むコンクリート、繊維混入セメント調合物とその製造物、およびこれら調合物と製造物との製造方法である。開示された調合物は、硬化時間の加速を示す。開示された調合物の他の利点は、押し出し製造物の寸法の改良された安定性、亀裂の減少及び水中での施工時の流出の減少である。開示された調合物からの製造物は、製造コストが低く、市場までの時間が速いことである。

Description

【技術分野】
【0001】
本発明は、セメント質の調合物、製造物及びそれらの製造方法に関し、特に加速された硬化性を有するセメント質の調合物に関するものである。
【背景技術】
【0002】
早期硬化、高強度セメント製造の進歩にもかかわらず、より高い圧縮強度とより高い強度発現速度とを有するポルトランドタイプセメントの開発は、セメント業界や建設業界にとって有益なものである。例えば、4000−5000psiのオーダーの圧縮強度を有するプレキャストコンクリートやプレストレスト・コンクリートの製造では少なくとも3時間またはそれ以上の時間をしばしば必要とする。
【0003】
加えて、幹線道路、橋及び高速道路の立体交差の改修や建設にはこれらの構築物が設計されたように利用されるための予想荷重を支持するのに十分な圧縮強度まで硬化するまでに何日も、更には何週間もの硬化時間が必要とされる。結果として生じる遅れは、重要な交通ルートが、コンクリートが十分硬くなるのを待って閉鎖している間の輸送コストと輸送遅れの増大とによって複合化される建設コストの重要な構成要素である。
【0004】
さらに、セメント基盤が、型の中に成形されるコンクリート建造物の建設において、型が取り外される前にセメントが十分な強度になるために数日の硬化時間が必要とされる。このような遅れは、事業を行っている借用者に対しての不便さや倉庫保管料のみならず不動産の所有者の収入の損失という結果となる。さらに、ポルトランドタイプのセメントの硬化速度は、温度によって影響される。低温で水和反応が生じる早期硬化、超高強度セメントは、低い大気温度で、大きい、複雑な上部構造物の構築を可能とし、建設業界に多大の貢献を行うであろう。
【0005】
多くのセメントを基にした構造物は、同様に高スループットの工場において大量生産されている。セメントが完全に養生または硬化するための時間は、工場生産のコストおよび困難さを加えるものである。特に、繊維混入セメント製造物は、ハチェク法、マッツァ法または押し出し法のような方法によって製造されている。繊維混入セメント製造物は“グリーン”(未仕上り)の状態で形成されると、通常は、付加工程、または処理できるまでに8から12時間硬化(前硬化)を必要とする。前硬化は、硬化するまでの間、未仕上り品を蓄積する倉庫のスペースを必要とし、これは、製造工程でのコストの追加となる。したがって、セメント、特に繊維混入セメントの硬化時間の短縮はビジネスの強い動機付けとなる。さらに、高アルミナセメントのような、従来の急速硬化セメント調合物よりも大幅に低コストで硬化時間を短縮する方法が非常に有望である。
【0006】
もともよく知られ、もっとも普通に使われているセメントの硬化に対する加速剤は、塩化カルシウムである。しかしながら、技術的に広く知られているように、塩化カルシウムは、水や酸素の存在下でやがて鉄筋強化材を腐食する傾向があり、鉄筋強化セメントと両立しない。塩化カルシウムは、また時々繊維混入セメントの製造における未仕上りの強度を瞬時に得るために使われる。しかしながら、塩素イオンの蓄積は、加圧処理のような製造工程の後工程において腐食問題の原因となる。したがって、コンクリートおよびセメント複合材の硬化用の加速材は腐食の原因とならないものが必要である。
【0007】
塩化カルシウムのほかの他の加速剤、アルカリ基(水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アンモニア、炭酸ナトリウムまたは炭酸カリウム、ケイ酸ナトリウムまたはケイ酸カリウム)、アルカリまたはアルカリ土類金属の硝酸塩、硝酸化物または、カルボン酸塩はすべて塩化物を含まず塩化カルシウムに比べて腐食性が減じている。しかしながら、これらの物質は、コンクリートまたはセメント複合材料調合物に別々に加えなければならない、そして、このことは、それらを保管する容器、計量装置を必要とし、手動または自動でそれら一つのを複合材料に合体させるための混和/混合工程を必要とする。一方、パーライトまたはセラミック微小球のようなコンクリートに対する低密度調整剤がセメントの水和反応を加速しないことはよく知られている。コンクリートまたはセメント複合材料に、硬化加速効果と密度低下のような他の好ましい効果の両者を与える単一の材料は、相当な時間と設備投資とを節約するであろう。
【0008】
数種類のよく知られた有機材料がセメント質の複合材料やコンクリート施工に用いられている。それらの、いわゆる混合剤と呼ばれるものは、レオロジー改質用のセルロースエーテルと、水分減量剤としてのリグノスルフォン酸塩またはナフタレンスルフォン酸塩、水吸収特性を改変または柔軟性を改良する超可塑性剤、重合性ゴムまたは乳濁剤、それに技術的によく知られている、他の有機混和剤が含まれている。これらの混和剤の典型的な影響の一つは、セメントの硬化時間の遅延である。しばしば、加速剤がこの遅延の影響を妨げるために使われている。技術的によく知られている加速剤は、通常のポルトランドセメントに比較して腐食性であるかおよび/または高価であり、コンクリートまたはセメント複合材料調合物に大幅なコストが加えられる。
【0009】
レテゥーらによるU.S.特許番号5,709,743に、腐食の原因とならず、塩化カルシウムと同等の効果があるケイ酸カルシウム水和物ベースの加速剤が開示されている。この材料は、ポルトランドセメントを水和してケイ酸カルシウム水和物(CSH)材料を形成することにより調製される。このCSH材料は、その後微粉砕され、セメントに水性の混濁液で加えられる場合、セメント立方体の硬化を加速する”結晶化のたね(シード)”になる。規定された粒径(沈降体積によって決定される)へのケイ酸カルシウム粒子の粉砕または粉化は、5,709,743に記載された発明のもっとも重要な点である。このような粒子への粉砕または粉化は本質的にこれらの充填密度を増大し、それ故に、CSH微粉は、低密度添加剤としては不適当であるとレテゥーらにより開示されている。
【0010】
レテゥーらのCSH加速剤を使うもう一つの障害は、水溶性のスラリーとして加えなければならないことである。このことは、一貫性のある製品品質を保証するために水の含有量が注意深く管理される押し出し可能なセメント複合材のようなセメント複合材混合物には不都合である。
【0011】
コンクリートの未仕上り状態での強度を急速に達成する一方法は、より微細な粒子に粉砕された、標準のポルトランドセメント(300から400m2/kg)よりも表面積の大きい(450から600m2/kg)”高早期強度”セメントを使うことである。この微細セメントは繊維混入セメント複合材料として典型的に用いられるハチェク製法に使うには不適当である、なぜならば、微細セメントはスラリーの脱水工程の間に、複合材料に保持されないからである。
【0012】
繊維混入セメント製造において、低密度添加物は、しばしば繊維混入セメントの重量強度比を減じる。建築材料は、規定された強度基準に合わなければならないので、この影響は、繊維混入セメント複合材料に使える低密度材料の量を制限する。
【0013】
未仕上りの繊維混入セメントペーストがダイ(型)を介して押し出される場合、未仕上りの硬化していないセメントペーストは、押し出しダイを離れた後”スプリングバック”する傾向がある。スプリングバックの程度は、セメントペーストのレオロジー、工程履歴、繊維の含有率およびそのタイプ、空気の巻き込みや、技術的によく知られている他の因子の関数である。スプリングバックを減じる一方法は、未仕上りの繊維混入セメントペーストにその圧縮状態に“リラックス”の時間をより多く与えるために、ダイの長さを増大することである。しかしながら、長いダイは、短いダイよりも高価であり、長いダイは、繊維混入セメントペーストの押し出しに要求される圧力を増大させる傾向がある。高圧押し出しは、ペーストに使われる割れ易い低密度骨材に損傷を加えるので、低コスト材料添加剤がよりよい解決策である。
【0014】
水中でのコンクリート形成は、現存する構造物の補修または新たな構造物の建造のどちらでも、新しく混合されたコンクリートから微細な”流出”及び/または、コンクリート混合物の偏析が生じる。したがって、水中に配置される大部分のコンクリート混合物は、抗流出混合剤として高粘度セルロースエーテル材料が含まれる。しかしながら、大量のコンクリートが必要とされる、例えば、ダムの補修や、トンネル覆工の裏側の輪状の隙間の埋め戻しのような、激しい水流及び/または水圧の領域に配される場合、繊維をベースとした抗流出剤は、主に、セメントの水和反応の大幅な遅れのために流出や偏析の完全な防止に効果がないことがある。
【特許文献1】
U.S.P.5,709,743
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明の第1の実施の形態は、コンクリートおよび繊維混入セメントを含むセメント複合物に対する低密度ケイ酸カルシウム水和物加速剤と強度促進剤を提供するものである。第2の実施の形態は、ハチェク繊維混入セメント調合物および製造物における低密度ケイ酸カルシウム水和物加速剤の使用方法を提供するものである。第3の実施の形態は、押し出し繊維混入セメントにおける低濃度ケイ酸カルシウム水和物加速材剤の使用方法を提供するものである。第4の実施の形態は、低密度ケイ酸カルシウム水和物加速剤を含む繊維混入セメント調合物を提供するものである。第5の実施の形態は、低密度ケイ酸カルシウム水和物加速剤を含むコンクリート調合物を提供するものである。第6の実施の形態は、コンクリート混合物を調製するための低密度ケイ酸カルシウム水和物の使用方法を提供するものである。第7の実施の形態は、低密度ケイ酸カルシウム水和物を用いた、コンクリートおよび繊維混入セメントを含むセメント構成物の硬化の加速を行う方法を提供するものある。
【0016】
ここで用いられる、“CSH”は、“ケイ酸カルシウム水和物”をいう。“LD−CSH”は、“低密度ケイ酸カルシウム水和物”をいい、“低密度−CSH”としても同様である。“OPC”は、“普通のポルトランドセメント”をいう。“FC”は、“繊維混入セメント”をいい、“FRC”は、“繊維強化セメント”をいい、この2つは同じ意味で使われる。“ポルトランドセメント”の用語は、一般のポルトランドセメント、灰色がかった白色のポルトランドセメント、混合セメントを含むが、これに限られるものではない。セルロース繊維は、広葉樹、針葉樹または木ではないセルロース繊維から成る。特に断りのない限り、すべてのパーセンテージは重量パーセンテージである。
【0017】
ここに開示される好ましい実施の形態は、コンクリートやセメント混合物、特に繊維混入セメントの重量強度比を強化しながら密度と硬化時間との両方を同時に減少させる低密度ケイ酸カルシウム水和物加速剤の使用である。
【0018】
ここで開示される低密度ケイ酸カルシウム水和物材料は、U.S.パテント No.6,346,146に公知の方法に従って製造できる。市販の、セライトマイクロ−セル(商標)AおよびE(World Minerals,Lompoc,CA製;フィルター補助として使われ、吸収剤や農業用化学製品の担体)のような合成低密度ケイ酸カルシウム水和物材料は、ここで開示されたと同様にコンクリートやセメント混合物に対する低密度加速剤として有用である。
【0019】
低密度CSH加速剤は、約0.015g/cm3と1.5g/cm3の間のかさ密度を持っている。乾燥粉末またはスラリーとしてコンクリートまたは繊維混入セメントを含むセメント混合物に加えた場合、同じように効果がある。低密度SCHは、重量ベースで約0.5%と50%との間、より好ましくは、約5%と15%との間で繊維混入セメントまたはコンクリートに加えられた場合、加速効果を持っている。硬化時間は、低密度ケイ酸カルシウム水和物を含まない対応する製造物または調合物と比較して約10%あるいはそれ以上加速されることが好ましい。加速は約20%かそれ以上であることがより好ましい。実際に、約30%、40%、50%、60%、70%、またはさらに80%またはそれ以上の硬化の加速が低密度CSHの適当な量を入れることにより実現される。
【0020】
押し出し可能な繊維混入セメントペーストとして使われる場合、低密度CSHは繊維混入セメントペーストの凝結時間の加速によって有機混合剤の遅延効果を克服する。低密度CSHは2重量%と20重量%との間、より好ましくは5重量%と15重量%との間混入された場合、有機混合剤の遅延の影響を克服する。
【0021】
押し出し可能な繊維混入セメントに使う場合、低密度CSHはまた繊維混入セメントペーストの硬化時間の加速によって有機繊維の遅延の影響を克服する。低密度CSHは押し出し可能な繊維混入セメントペーストに2重量%と20重量%との間、より好ましくは5重量%と15重量%との間の度合いで加えられた場合、有機繊維の遅延の影響を克服する。
【0022】
繊維混入セメントに使う場合、低密度CSHはまた、繊維混入セメントペーストの硬化時間の加速によって押し出し材料の型出し後の膨潤を相殺する。低密度CSHは、押し出し可能な繊維混入セメントペーストに約2重量%と20重量%との間、より好ましくは約5重量%と15重量%との間の度合いで加えられた場合、効果的に型出し後の膨潤を相殺する。
【0023】
繊維混入セメント複合物を調合するために使う場合、低密度CSHは、従来の繊維混入セメントよりも低密度(約0.6g/cm3から1.2g/cm3)で、低密度CSHなしの繊維混入セメントに対して重量強度比の改善された材料の製造を可能とする。この効果は、低密度CSHが、約3重量%から20重量%の間、より好ましくは、約3重量%から15重量%の間の度合いで加えられた場合観測される。
【0024】
好適な実施形態における低密度ケイ酸カルシウム水和物は、感知できるほどの量の塩素イオンを含んでいない。したがって、塩化カルシウムの腐食特性を持つことはない。好適な実施形態における低密度CSHは、ハチェク法のようなウエットプロセスの繊維混入セメント操作においては容易に維持することができる粗い塊を形成する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
ここにおける開示内容は、低密度ケイ酸カルシウム水和物からなるセメント質の調合物、これらの調合物から作られた製造物、及びそのような調合物や製造物の製造方法である。これらの調合物および製造方法は、例えば、ハチェク製造方法中や、ビルディング、道路及び橋の改修や建設のような建設施工において有利に使うことができる。このような調合物は、また水中施工において、そこでのこれらの流出が減るので有用である。なぜならば、開示された調合物は、硬化時間を減じ、亀裂を減じることを示し、これらの調合物のセメント質の製造物はしばしば低コストであり、市場までの時間が改善される。
【0026】
約0.5重量%と15重量%の間の低密度ケイ酸カルシウム水和物硬化加速剤を含む繊維混入セメント混合物は、ハチェク製造方法において有効に使われる。好ましくは、混合物は約25%と50%との間のセメント、約25%と50%との間の、約200メッシュに粉砕されたシリカ、約0%と15%との間の骨材、約5%と15%との間のセルロース繊維、約0%と5%との間の添加物、約0.5%と15%との間の低密度ケイ酸カルシウム水和物および水を含む。水の総含有量は、ハチェク法によって要求されるコンシステンシーによっている。この混合物から作られた繊維混入セメント製造物は、低コスト、短縮された硬化時間、硬化時の亀裂の減少および市場までの時間の改善がなされる。ハチェク法で使われる低密度ケイ酸カルシウム水和物を含む好ましい繊維混入セメント調合物は、表1に与えられている。
【0027】
【表1】
Figure 2005506262
【0028】
以下の構成成分の例示は一つの好ましい実施形態である。セメントは、従来のハチェク法による工場で現在一般的に使われている普通のポルトランドセメントである。シリカは200メッシュに粉砕されたシリカである。骨材はケイ酸含有の骨材、例えば、約50から250μmの範囲の粒径の、セノスフェア、パーライト(真珠岩)、フライアッシュ、ボトムアッシュ等であることが好ましい。セルロース繊維は、例えば、ハンマー・ミルで粉砕されたクラフトパルプである。大気状態でパルプに含まれる水分(約9%)は、水を追加する時に、勘定にいれなければならない。添加剤には、混合物の望ましい特性を得るために必要とされる任意の化合物が含まれる、例えば、アルミナである。低密度CSHとしては、マイクロ−セルE(Micro-cel E:World Minerals,Lompoc,CA製)または、以下の実施例1または2によって調製されLD−CSHである。必要な総水分の含有量は、調合物の要求されるコンシステンシーに従う。例えば、ハチェク製造方法では、一般的に約5%から10%の固形物を含んだスラリーが望ましい加工処理性を与える。
【0029】
セメント質の結合剤はポルトランドセメントに加えて、高アルミナセメント、石灰、高リン酸セメントや粉末状高炉水砕スラグセメントおよびそれらの混合物であり、これらに限られるものでもない。骨材は、これらに限られるものではないが、粉砕ケイ砂、非晶質シリカ、マイクロシリカ、珪藻土、石炭燃焼フライアッシュおよびボトムアッシュ、籾殻灰、高炉スラグ、粒状スラグ、製鉄スラグ、無機酸化物、無機水酸化物、粘土、マグナサイトまたはドロマイト、金属酸化物または水酸化物、重合性ビーズ、それらの混合物や上記、下記の他の骨材が含まれる。添加剤は、これに限るものではないが、粘性調整剤、難燃剤、防水剤、シリカフューム、ジェオサーマルシリカ(地熱シリカ)、シックナー、顔料、着色剤、可塑剤、分散剤、発泡剤、凝集剤、排水剤(drainage agent)、乾湿強度補助剤、シリコーン素材、アルミニウム粉、陶土、アルミナ三水和物、雲母、メタカオリン、炭酸カルシウム、珪灰石および重合樹脂エマルジョン、それらの混合物または他の材料との混合物を含むことができる。
【0030】
セルロース繊維は、精製されていない/フィブリル化されていないまたは、精製されている/フィブリル化されている、漂白された、未漂白の、半漂白のセルロースパルプを含む種々の原料からのセルロースパルプであり、これらに限るものではない。セルロースパルプは、針葉樹、広葉樹、農業原料、再利用の屑紙、またはいかなる他のリグノセルロース様材料形態であってもよい。セルロース繊維は種々のパルプ製造法によって作られる。パルプの製造工程において、木、またはケナフ、麦わらおよび竹のようなリグノセルロース様原料の構造内の結合を裂くことによって繊維の集合が粉砕される。このタスクは、化学的に、物理的に、機械的に、熱的に、生物的にまたはこれらの処理の組み合わせによって成し遂げることができる。一実施形態における強化セメント複合材料用に使われるセルロース繊維は、繊維細胞壁からリグニン成分を部分的にまたは完全に除去した主として個別化されたファイバーである。
【0031】
約0.5重量%と15重量%との間の低密度CSHを含む繊維セメント混合物は、漂白パルプスラリーを用意し;シリカサンドを湿式粉砕してシリカスラリーを形成し;低密度CSHスラリーを作り;上記スラリーからスラリーの混合物を作り;セメント、骨材などの他の乾燥原料を添加し;そして、必要な水を加え、混合することによって、最終的なコンシステンシーを調整することを含む製造方法によって調製される。
【0032】
図1は、ハチェク法のための、低密度ケイ酸カルシウム水和物を含む繊維混入セメント混合物を作る好ましい方法を示している。ステップ100(パルプ精製)において、ラップタイプのセルロース繊維パルプは、水和化され、パルプリファイナーで精練され、約5%から7%の濃度の精製パルプスラリーを形成する。スラリーはステップ130で1回分にまとめられる。ステップ110(シリカの温式粉砕)において、シリカサンドは、ボールミルを用いて温式粉砕されて約50%の濃度の微細シリカスラリーになる。スラリーはステップ130で1回分にまとめられる。ステップ120(LD−CSHスラリーの製造)は、低密度CSHスラリーを供給する。低密度CSHは、現場で調製されるか、または乾燥粉として市場より購入される。低密度CSHが現場で作られる場合は、スラリーは、製造部署から一般に供給され、ステップ130で一回分にまとめられる。低密度CSHがドライの場合、例えば、CSHが市販品の購入の場合、ドライCSHは典型的にはステップ140で一回分まとめられて混合される。ステップ130(スラーリー混合物の形成)において、ステップ100からの繊維スラリー、ステップ110からのシリカスラリーおよびステップ120からのLD−CSHスラリーは、表1に与えられた必要量に従って一回分まとめられ、混合タンクに加えられる。混合物の湿分含有量が、計測され、そして、ステップ150において加えられる水の量は、補正され調整される。ステップ140(残りの乾燥原料の添加、混合)において、残りの固形原料、例えば、セメント、骨材、添加物、及び低密度CSH(乾燥CSHを使う場合)は、表1に従って計量され、混合タンクに加えられる。ステップ150(最終コンシステンシーの調整)において、ステップ140からのスラリーの固形含有物が、測定される。加えられる水は、望まれるコンシステンシーになるように加えられる。その結果得られたスラリーは、薄板形状に適当なスラリーになるように十分混合される。ステップ160(混合物の排出)において、スラリー混合物は排出され、薄板形成部署、例えばタブに、ポンプで送り込まれる。
【0033】
約0.5重量%と20重量%との間の低密度ケイ酸カルシウム水和物を含むセメント質の混合物は、水中での施工と同様に、建造、道路および橋の補修のような建設施工に有用である。セメント質の混合物は、約15重量%と50重量%との間のセメント;約0重量%と70重量%との間の、約100から400ミクロンの粒子のケイ砂であるシリカ;約0%と40%との間の骨材、約0%と15%との間の繊維;約0%と2%との間の添加物;約0%と0.2%との間の平滑化剤;約0%と2%との間の水分減量剤;約0%と1%との間のエアレーション;約0.5%と20%との間の低密度ケイ酸カルシウム水和物;及び水とを含むことが好ましい。水の全含有量は、一般的には与えられた施工に対して要求されるセメントに対する水の比率(W/C)により決定され、約0.35から1の範囲が好ましい。このセメント混合物から作られたセメント質の構築物は、低価格、硬化時間の短縮、硬化時の過度の縮小や水和時の高温による亀裂発生の減少、市場までの時間の短縮や水中で施工構成における流出を減少する。建設施工に対する低密度CSHを含むセメント質の混合物の好ましい調合物が、表2に与えられている。
【0034】
【表2】
Figure 2005506262
【0035】
以下の構成成分が、好ましい1実施形態として例示される。セメントは、道路の舗装や橋の建設のような一般的な建設施工に使われる、通常の仕様の一般的なポルトランドセメントである。シリカは、例えば、粒径が約100から400ミクロンのケイ砂である。骨材は、例えば、粒径が約20mmまでの、砂利、石灰岩、ボトム・アッシュ等のケイ酸含有の骨材のいずれでも好ましい。繊維強化剤は、望まれるコンクリートの特性に依ってある建設施工に使われる。例えば、スチールワイヤーまたは鉄筋、ポリ繊維やカーボン繊維が、基礎工事、橋の工事や水中施工工事でしばしば使われる。添加剤は混合物における希望特性を達成するために要求される任意の化合物、例えば、適当な水分保持機能、および変形性能力に対する粘度増強剤(VEAs)を含む。VEAsの例としては、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロースおよびヒドロキシプロピルメチルセルロースである。平滑化剤は、例えば、床のような自己平坦性の施工に用いられる。例えば、クラリアント・タイロス・MH(Clariant Tylose MH)およびクラリアント・タイロス・H(Clariant Tylose H)である。水分減量剤は、例えば、スルフォン酸・メラミン・ホルムアルデヒド(SMF)縮合物、スルフォン酸・ナフタレン・ホルムアルデヒド(SNF)縮合物または、アクリル系重合体(AP)族がある。エアレーション剤はまたAE4のようなエアアントレインメント剤(AEAs)とも称される。低密度CSHは、マイクロ−セルE(Micro-cel E:World Minerals, Lompoc, CA)または、以下の実施例1または2に従って調製されたLD−CSHがある。
【0036】
水の総含有量は、望まれる特性例えば、流動性と作業性とを有する混合物を供給するために調節される。典型的な施工においては、セメントに対する水の割合(W/C)は、0.35と1との間が好ましく、より好ましくは0.45である。
【0037】
建設施工に使われる、約0.5重量%と20重量%との間の低密度ケイ酸カルシウム水和物を含むこれらのセメント質の混合物は、セメント、シリカ、骨材、添加物と水分減量剤を一緒にし;それら成分を乾燥状態で混合し;水を加え;混合し;そして低密度ケイ酸カルシウム水和物を加えることを含む方法によって調製される。好ましい実施形態において、この方法は、繊維、平滑化剤、または、空気混和剤をそれぞれ独立に、または一緒に、加えることをさらに含む。
【0038】
図2は、建設施工に対して低密度CSHを含む、セメント質の混合物の製造方法の1例を示している。ステップ200(LD−CSH以外の固体構成成分の添加)において、セメント、シリカ、骨材、繊維、添加剤、平滑化剤、水分減量剤や、空気混和剤が表2に従って計量され、ホバートミキサーのような混合機械に加えられる。ステップ210(構成成分の乾燥状態での混合)において、乾燥状態の構成成分は、その混合機械中で、好ましくは約1分から5分間のあらかじめ設定された時間、乾式混合される。ステップ220(水の添加)において、水が混合物に加えられる。加えられる水の量は、特定の施工に対し要求されるコンシステンシーによる。流動性と加工性とのような望ましい特性を与えられるために必要な水の総含有率は、普通はセメントの水に対する割合(W/C)で決まり、約0.35と1との間が好ましく、より好ましくは約0.45である。1回分の水の量が計算される場合、例えばステップ200において、固体構成成分中のすでに存在する水の量を決定し、その量を総量から差し引くことが必要である。混合物の温度は、約45℃未満が好ましく、約25℃がより好ましい。個々の温度は、混合物中のLD−CSHの量やセルロース・エーテルのような他の添加物のタイプや量を含む因子によっている。ステップ230(混合)において、混合機械中の調合物は、あらかじめ決められた時間、好ましくは約1分から5分、混合される。混合物の温度は、約45℃より低いことが好ましく、より好ましくは約25℃である。個々の温度は、混合物中に含まれる低密度CSHの量および、セルロースエーテルのような他の添加物の形および量を含む因子によっている。使われる予想時間の近傍で、ステップ240(LD−CSHの添加)における低密度SCHは、表2に従って計量され、混合機械に加えられる。配合物は、あらかじめ決められた時間、好ましくは約1分から5分間、混合機械中で混合される。混合物への低密度CSHの添加(混合時間を含む)と使用される予想時刻との間の時間の長さは、混合物の硬化時間よりも短くなければならない。したがって、トラックにおける混合物の硬化を防ぐために、CSHは、建設現場で使用される運搬可能な混合機械に加えることができる。混合物の温度は、約45℃よりも低いことが好ましく、約25℃と30℃との間がより好ましい。個々の温度は、混合物中の低密度CSHの量およびセルロースエーテルのような他の添加物のタイプおよび量を含む因子によっている。高温条件下では、例えば暑い天候のような場合、混合物の温度は、例えば氷で水の一部を置き換えることにより制御される。ステップ250(混合物の排出)において、混合物は、例えば建設の型の中に排出される。
【0039】
図3は、FRC(繊維強化セメント)押し出し成形施工に対する低密度CSHを含むセメント質の混合物の製造方法の1例を示す図である。ステップ300(LD−SCH(乾燥状態で供給された場合)を含む固体構成成分の添加)における、セメント、シリカ、骨材、繊維、添加物、水分減量剤および他の添加物が表3に従って計測され、アイリッヒミキサーのような混合機械に加えられる。ステップ310(構成成分の乾式混合)において、乾燥構成成分は、好ましくは約1分から5分間のあらかじめ決められた時間、混合機械内で混合される。ステップ320(シリカと低密度CSH(スラリーで供給される場合)を含む水の添加)において、水が混合物に加えられる。加えられる水の総量は、特定の施工に対し要求されるコンシステンシーによる。スラリーで供給される場合、その量は、シリカスラリーとLD−CSHスラリーとのどちらかに含まれる水分によって調整されなければならない。流動性および加工性のような望ましい特性を与えるために要求される含まれる水の総量は、通常は、固形物と水との割合、W/Sによって決定され、約0.4と1.2との間が好ましく、約0.48と0.8との間がより好ましい。1回分の水の量が計算される場合、例えばステップ300において、固形構成成分中のすでに存在する水の量を決定し、この量を差し引くことが必要である。混合物の温度は、約45℃より低いことが好ましく、約25℃がより好ましい。個々の温度は、混合物中のLD−CSHの量やセルロースエーテルのような他の添加物のタイプや量を含む因子によっている。ステップ330(構成成分の湿式混合)において、混合機械中の調合物は、あらかじめ決められた時間、好ましくは約1分から5分、混合される。ステップ340(材料をニーダーに排出し混練する)において、混合物はニーダーに排出され、パン生地状ペーストを形成するまでの若干時間練り合わせられる。ステップ350(ペーストの排出、及び脱ガス部への移動)において、ペーストはその後排出され、真空下の脱ガスのため押し出し成形機の脱ガス部に移される。ステップ360(脱ガスされたペーストを、ダイを介して押し出し)において、ペーストは、らせん切りの押し出し機に供給され、型を介して未仕上り製造物を形成するために押し出される。工程370(制御された条件で未仕上り生成物の前硬化処理)において、未仕上り生成物は、ある時間、制御された条件、好ましくは約50℃、相対湿度約80%、で前硬化される。ステップ380(飽和蒸気下での未仕上り生成物の加圧処理)において、生成物は、オートクレーブに置かれ、約180℃で、約8時間、蒸気硬化される。ステップ390(押し出しFRCの最終加工)において、生成物は要求される表面形状に、研磨または塗装による最終加工が施される。
【0040】
【表3】
Figure 2005506262
【0041】
以下の構成成分は、好ましい1例示である。セメントは、押し出し工程で一般的に使われる、通常の仕様の一般的なポルトランドセメントである。シリカは200メッシュの粉末シリカである。好ましくは、骨材は、ケイ酸含有の骨材、例えば、約50から250ミクロンの範囲の粒径のセノスフェア、パーライト(真珠岩)、フライアッシュ、ボトムアッシュ等である。繊維はセルロース繊維または合成重合繊維であってよい。セルロース繊維は、例えば、ハンマー・ミルで粉砕されたクラフトパルプである。パルプに含まれる大気状態の水分(おおよそ9%)は、1回分の水を加える際に勘定に入れなければならない。添加剤は、混合物の望ましい特性を得るために必要とされる任意の化合物を含み、例えば、アルミニウムである。低密度CSHは、マイクロ−セルE(Micro-cel E:World Minerals,Lompoc,CA製)または、以下の実施例1または2に従ったLD−CSHである。必要な総水分の含有量は、調合物の望まれるコンシステンシーによる。
【0042】
実施例1:低密度CSHの調製
石灰処理水は、バッチあたり石灰(CaO)のKgあたり6.0Lの水の割合でバッチタンクに計量される。本実施例の工程では、新鮮な市水または工業用水のいずれも使用に適していることは注目すべきである。水は混合タンクに排出され、その後、蒸気で約65℃まで加熱される。蒸気は追加の水として加えられる。1300kgのバッチの原材料は、約3767Lの石灰水中に消石灰化された約628kgの石灰と攪拌タンク中の消石灰に加えられた約40%固形物を含むスラリー中に含まれる約672kgの乾燥重量の粉砕ケイ砂とを必要とする。
【0043】
粉砕ケイ砂は、下記の方法で調製される。ケイ砂は、垂直攪拌型ボールミルにより、シリカ体積の90%が、マルヴァーン社製:マスターサイザ;レーザ回折粒径分析器によって測定された、約11.6ミクロンよりも小さい粒径にまで粉砕される。
【0044】
スラリーは約15分間攪拌され、その後、攪拌加圧容器にポンプで注入される。水がスラリーの粘度を加減するために加えられる。スラリーは、約700±50kPaの圧力までスチームで加熱される。反応は、容器にスチームを加えることによってこの圧力に維持される。材料は、さらに断続的に注入される蒸気により約3時間この圧力で維持される。約3時間この圧力に保った後、30分間かけて約270KPaまで減圧する。材料は、スラリーから蒸気を抜くためにサイクロンを通じてタンクに排出される。スラリーは、次に、低密度CSHの乾燥固形物で約10〜12重量%の間になるまで石灰水によって薄められ、攪拌保管タンクにポンプで送られる。
【0045】
実施例2:粉末シリカを使った低密度CSHの調製
以下の実施例は、石灰と石英シリカ粉末を、未反応シリカが約10%を超えず、僅か約2時間の反応時間で、トベルモライト相が優勢な低密度CSHへ変換することについて説明する。
【0046】
0.3と0.5mmの間の粒径のケイ砂は、垂直攪拌型ボールミルによって約D[90]=8.84μmに粉砕される。D[90]は、シリカの重量の90%が、マルヴァーン社製マスターサイザによって測られた直径がそれより小であることを示す。
【0047】
石灰と粉砕されたシリカは、次に、攪拌加圧容器中で混合されて水性のスラリーにされる。シリカに対する石灰のモル比は約1:1である。水が、乾燥固体濃度が4%±1%になるように加えられる。反応は、750±50kPaの蒸気圧で約40分間に室温から175±5℃まで加熱される。攪拌加圧容器は、この条件を約2時間維持する。
【0048】
実施例1及び2で合成されたケイ酸カルシウム水和物のほかに市販のCSHの特性を下記に示す。表4は種々の低密度CSHの物理的特性が示されている。表5は低密度CSFの典型的化学分析結果が示されている。
【0049】
【表4】
Figure 2005506262
【0050】
【表5】
Figure 2005506262
【0051】
加速剤としての低密度ケイ酸カルシウム水和物の使用方法を以下の実施例で説明する。
【0052】
実施例3
同じ乾燥密度(約0.85g/cm3)の3種類の繊維混入セメントペーストが、通常のポルトランドセメント(OPC Type I、TXI)、200メッシュの粉末シリカ、精製されたセルロース繊維(漂白クラフトパルプ、Weyerhaeuser社製)、水及び低密度の添加剤から形成された。低密度の添加剤−中空のセラミック微小球および/または乾燥、低密度CSH(Miclo-celETM(マイクロ−セルETM)、Word Minerals, Lompoc, Ca)−が、目標となる密度になるように加えられた。ペーストを調製するために、比率が表6に従っている300gの乾燥状態の構成成分が、約3分間アイリッヒ製R−02ハイシェアミキサで一緒に混合された。水がペーストを形成するために加えられ、そして、混合物はさらに2分間混合された。ペーストは、ホバート型ミキサーに移され、そして、より均一なペースとになるようさらに2から3分間練られた。各々のペーストのサンプルは、200mLのプラスチックボトルに収納し、そして、RTD熱電対が混合物に挿入された。容器は、密封され、22℃に保たれた培養室内に置かれた熱量計(Calorimeter de Langvant製)の中に置かれた。
【0053】
【表6】
Figure 2005506262
【0054】
温度と時間のデータは、各々のサンプルた硬化した時に収集し、図4にプロットした。各々のサンプルに対し、最高温度までの時間(Tmax)と温度増加の速度が最大になるまでの時間(Tmaxrate)が記録された。表7に示されるように、TmaxはCSHが減少するにつれて増加し、繊維混入セメント調合物における低密度CSHの加速効果が示されている。調合物A(11%LD−CSH)は、調合物C(LD−CSHを含まず)よりも約70%早い時間でTmaxに到達している。調合物B(5%LD−CSH+セラミック球)は、調合物Aよりも約60%速い時間でTmaxに到達している。Tmaxrateに対し、数値は、調合物Aでは約80%速く、調合物Bでは75%速い。
【0055】
【表7】
Figure 2005506262
【0056】
実施例4:低密度CSHを使ったコンクリート調合物の加速された硬化
繊維を含まないコンクリートが表8に従って調製された。ポルトランドセメント(Blue Circle Southern製)、天然の砂(0.24mm−0.4mm)と広範囲水減力剤(HRWR、MelmetTM FK−15、SKW Chemical)が、粉状塩化カルシウム(AR級、Aldrich Chemical製)または、乾燥、低密度CSH(Miclo-celETM(マイクロ−セルETM)、Word Minerals, Lompoc, CA製)とともに混合された。乾燥した構成成分は、アイリッヒ製R−02ミキサー中で約1分間混合され、その後、ホバートミキサーに移され、類似の加工性のペーストになるように水と混合された。
【0057】
【表8】
Figure 2005506262
【0058】
一度混合された、コンクリートペースト調合物の各々のサンプルは、200mLのプラスチックボトルにRTD熱電対と共に入れられ、そのボトルは22℃に保たれた硬化室に置かれた熱量計(Calorimeter de Langvant製)の中に置かれた。時間と温度のデータは、実施例3と同様に収集された。表9は、コンクリートの硬化の加速に関して、CaCl2に比較して低密度CSHが好ましいことを示している。調合物D(5.1%LD−CSH)は調合物F(LD−CSHを含まず)よりも約65%速くTmaxに到達し、Tmaxrateは約80%速い。
【0059】
【表9】
Figure 2005506262
【0060】
実施例5:有機混合剤を混入した押し出された繊維混入セメントの硬化挙動に及ぼす低密度CSHの影響
押し出し可能な繊維混入セメントペーストが、表10に従って調製された。セメント、シリカ、繊維および塩化カルシウムは、前の実施例にリストされた取得源から得られた。これらの試験で、有機混合剤VEA(独占グレードのメチルハイドロオキシルセルロース、信越化学社製)とDA(Melet FK−15、SKW Chemical製)がペーストのレオロジーと作業性とを改善するために加えられた。固形構成成分は、高速アイリッヒR−02ミキサーで混合され、そして、続いてホバートミキサーで水と混合された。作り出されたペーストは、次に、ハンドゥル(Handle)研究所製の75mmバーレルの押し出し成型機を使って、巾50mm、厚さ10mmの四角なシートとして押し出された。
【0061】
【表10】
Figure 2005506262
【0062】
ペーストの硬化の時間と温度が実施例3、4と同じように、押し出されたおおよそ200mLのペーストに埋め込まれたRTD熱電対を使って記録された。表11に示すように、3%低密度CSHは、有機混合剤が比較的高く取り込まれた押し出し可能繊維混入セメントペーストの凝固時間を効果的に加速している。加速の大きさは、塩化カルシウムの効果と同程度である。調合物H(LD−CSHを含まず)およびI(3%LD−CSH)とを比較すると、Tmaxは、約65%速く到達し、Tmaxrateは、約70%速くなっている。調合物G(LD−CSHを含まず)およびI(3%LD−CSH)の比では、LD−CSHを含む調合物の値はTmaxで約55%速く、Tmaxrateで約60%速い。
【0063】
【表11】
Figure 2005506262
【0064】
実施例6:実施例1の低密度CSHとマイクロ−セルE(Miclo-celE)との加速効果の比較
押し出し可能な繊維混入セメントペーストサンプルは、表12の比率に従って、実施例5の方法を使って作られた。実施例1の低密度CSHと、同量のとマイクロ−セルE(Miclo-celE)を含んだ調合物が、低密度CSHが入っていない調合物と比較された。押し出された巾89mm、厚さ25mmの厚板の各々の調合物は、50℃、相対湿度80%に保たれた硬化室に置かれた。厚板は、変形なしに75kgの荷重を支持できたとき「硬化」と見なした。表13に示すように、低密度CSHのどちらのタイプも約80%硬化時間が加速された。
【0065】
【表12】
Figure 2005506262
【0066】
【表13】
Figure 2005506262
【0067】
実施例7:繊維混入セメントペーストの型出し後の寸法安定性に対する低密度繊維混入セメントの効果
押し出し可能な繊維混入セメントは、同じ材料を使って、実施例5の方法で調製された。低密度CSHは、セメントと粉末シリカとの間で6:4の比率を保ってセメントとシリカとを置き換えた。巾89mmで厚さが25mmの厚板は、ハンドゥル(Handle)研究所製の75mmバーレル)の押し出し成型機から押し出され、50℃、相対湿度80%の条件で12時間放置硬化された。厚板は180℃の飽和水蒸気で8時間加圧処理された。厚板は、セクションに切り分けられ、その後、各々のセクションの断面の面積が測定された。圧力処理後の各々の切断面の面積増加(%)が測定された。測定結果は、低密度CSHの含有量の関数として表13に集計されている。
【0068】
【表14】
Figure 2005506262
【0069】
これらの結果は、未仕上り繊維混入セメントペーストの硬化時間の加速が、型出し後の膨れに有益な効果があることを示している。
【0070】
実施例8 押し出し繊維混入セメントの重量強度比に及ぼす低密度CSHの影響
繊維混入セメントペーストは、LD−CSHを除き、実施例5と同じ材料と方法とで表15に従って調製された。
【0071】
【表15】
Figure 2005506262
【0072】
混合し、均一化されると直ぐに、各々の調合物はハンドゥル(Handle)研究所製の75mmバーレルの押し出し成型機を使って、巾50mm、厚さ10mmの矩形のダイから押し出された。各々の調合物の厚板は、型を抜け出た時、押し出された材料から切り出され、12時間硬化のために放置され、そして、12時間、180℃水蒸気下のオートクレーブで、養生された。養生後、厚板は、試験見本に切断され、測定され、そして、乾燥密度(D)を決定するために計量され、そして、最大引っ張り強度を決めるためにMTS機械試験装置に取り付けられた。重量強度比は、調合物の密度で、最大引っ張り強度を割ることによって決定される。表15に示されるように、低密度CSHを使った調合物は、低密度CSHを含まない材料密度の高い調合物よりも高い重量強度比を得ることができる。低密度CSHの含有量で、与えられた繊維混入セメント調合物の重量強度比を最大化することができる。
【0073】
【表16】
Figure 2005506262
【0074】
上に図示され、説明された実施例は、本発明のある好ましい実施例の1例として提供されたものである。種々の変更及び修正が、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく当業者によって行うことが可能であり、本発明の適用範囲は本明細書に添付された特許請求の範囲によってのみ制限されるものである。
【図面の簡単な説明】
【0075】
【図1】ハチェク法に対するLD−CSHを添加した繊維添加セメント混合物の製造方法を示す図である。
【図2】建造物の施工に対するLD−CSHを添加したコンクリート混合物の製造方法を示す図である。
【図3】押し出しFRC施工に対するLD−CSHを添加したセメント質の混合物の製造方法を示す図である。
【図4】低密度ケイ酸カルシウム水和物(LD−CSH)を含んだ繊維添加セメント調合物の硬化挙動を示す図である。

Claims (93)

  1. 低密度ケイ酸カルシウム水和物を含むことなく作られた対応する調合物と比較して、調合物の硬化を加速することを目的としたセメント質の調合物中の低密度ケイ酸カルシウム水和物添加物の使用。
  2. セメント質製品の押し出し方法において、低密度ケイ酸カルシウム水和物を、その製品を製造するために使われる調合物に、低密度ケイ酸カルシウム水和物を含むことなく作られた対応する調合物と比較してそのセメント質製品の硬化を加速するために十分の量加えることを特徴とする前記方法。
  3. セメント質製品を形成する方法において、低密度ケイ酸カルシウム水和物を、その製品を製造するために使われる調合物に、低密度ケイ酸カルシウム水和物を含むことなく作られた対応する調合物と比較してそのセメント質製品の硬化を加速するために十分の量加えることを特徴とする前記方法。
  4. セメント質結合剤と骨材を含むセメント調合物を調製し、ケイ酸カルシウム水和物を含まない対応する調合物と比較して調合物の硬化時間を減じるために十分な量の低密度ケイ酸カルシウム水和物を調合物に加え;そして、
    前記物質を硬化させるのに十分な時間その調合物を硬化し、
    その際ケイ酸カルシウムを含まない対応する調合物の硬化時間よりも少なくとも10%よりも短い時間で硬化物が硬化することを特徴とするセメント質の材料の形成方法。
  5. 対応するのケイ酸カルシウム水和物を含まない調合物が硬化する時間よりも少なくとも20%短い時間で調合物が硬化する請求項4に記載の方法。
  6. 低密度ケイ酸カルシウム水和物のかさ密度が約0.015g/cm3と1.5g/cm3との間である請求項4に記載の方法。
  7. セメント質の材料は約0.6g/cm3と1.2g/cm3との間の密度の硬化した製造物を製造するために十分な低密度なケイ酸カルシウム水和物を含む請求項4に記載の方法。
  8. 形成される材料がハチェク製造法を用いて形成されることを含む請求項4に記載の方法。
  9. 調和物の調製が、混合物を形成するためにセルロース繊維パルプをシリカスラリーと混合し、その混合物にセメントを加えることを含む請求項8に記載の方法。
  10. ケイ酸カルシウム水和物が、混合物にスラリーとして加えられる請求項9に記載の方法。
  11. ケイ酸カルシウム水和物が、混合物に乾燥状態で加えられる請求項9に記載の方法。
  12. 補足的な骨材および添加物が、混合物に加えられることをさらに含む請求項9に記載の方法。
  13. 材料を建物や建築施工に対する商品に形成することを含む請求項4に記載の方法。
  14. 材料がコンクリート商品に形成される請求項13に記載の方法。
  15. 調合物の調製が、セメント、シリカと骨材とを混合機械中に加えて混合物を作り、その混合物を乾式混合することを含む請求項14に記載の方法。
  16. 混合物に繊維強化材を加えることをさらに含む請求項15に記載の方法。
  17. 繊維強化材が、スチールワイヤー、鉄筋、重合繊維及びカーボン繊維から成る群から選ばれる請求項16に記載の方法。
  18. シリカがケイ砂である請求項15に記載の方法。
  19. 骨材が、天然の岩、砂、砂利、石灰岩及びボトム・アッシュから成る群から選ばれる請求項15に記載の方法。
  20. 混合物に水を加え、そして混合物を混合することをさらに含む請求項15に記載の方法。
  21. ケイ酸カルシウム水和物加速剤を調合物に加えることが水と混合物とを混合した後に行なわれる、請求項20に記載の方法。
  22. ケイ酸カルシウム水和物を有する混合物を混合することをさらに含む請求項21に記載の方法。
  23. セメント質の混合物がその使用目的の場所に移された後、低密度ケイ酸カルシウム水和物加速剤が、セメント質の混合物に加えられる請求項14に記載の方法。
  24. 調合物が押し出しにより未仕上り商品に形成される請求項4に記載の方法。
  25. 調合物の調製が、セメント、シリカおよび骨材を混合機械中に加えて混合物を作り、その混合物を乾式混合することを含む請求項24に記載の方法。
  26. 調合物が、シリカに加え、ケイ酸含有の骨材をさらに含む請求項25に記載の方法。
  27. 繊維が、セルロース繊維、合成重合繊維及びその両者の混合物からなる群から選ばれる請求項24に記載の方法。
  28. 混合物に有機混合剤を加えることをさらに含む請求項24に記載の方法。
  29. 混合物に水を加え、そして、混合物を水と混合することをさらに含む請求項25に記載の方法。
  30. ケイ酸カルシウム水和物が、水を加える前に乾燥状態で混合物に加えられ、そしてケイ酸カルシウム水和物が混合物と乾式混合される請求項29に記載の方法。
  31. ケイ酸カルシウム水和物が、混合物が乾式混合された後、スラリー状態で混合物に加えられる請求項25に記載の方法。
  32. 混合物がニーダーに排出され、混合物がペースト状になるよう混練されることをさらに含む請求項29に記載の方法。
  33. ペーストが真空下で脱ガスされる請求項32に記載の方法。
  34. ペーストがダイを介して押し出されて未仕上り品に形成される請求項32に記載の方法。
  35. ペーストの水と固形物との比率が約0.4と1.2との間である請求項32に記載の方法。
  36. あらかじめ決められた時間、混合物を前硬化することを含む請求項34に記載の方法。
  37. 未仕上り品を加圧処理することを特徴とする請求項34に記載の方法。
  38. セメント質の結合剤、
    骨材、および、
    低密度ケイ酸カルシウム水和物を含まずに作られる対応する調合物に比較して、調合物の硬化時間を短縮するのに十分な量の低密度ケイ酸カルシウム水和物加が加えられた、調合物の硬化時間の減縮のため選ばれた、低密度ケイ酸カルシウム加速剤
    からなる加速硬化セメント質の調合物。
  39. 低密度ケイ酸カルシウム水和物加速剤が約0.015g/cm3と1.5g/cm3との間のかさ密度を有する請求項38に記載の調合物。
  40. 低密度ケイ酸カルシウム水和物を含まない対応する調合物に比較して調合物の硬化が約10%またはそれ以上促進されるに十分な量の低密度ケイ酸カルシウム水和物加速剤を含む請求項38に記載の調合物。
  41. 低密度ケイ酸カルシウム水和物を含まない対応する調合物に比較して調合物の硬化が約50%またはそれ以上促進されるに十分な量の低密度ケイ酸カルシウム水和物加速剤を含む請求項38に記載の調合物。
  42. 製造物の密度が約0.6g/cm3と1.2g/cm3との間の製品を製造するために十分な低密度ケイ酸カルシウム加速剤を含み、その際製造物の重量対強度比が、低密度ケイ酸カルシウム水和物を含まない対応する製造物と比較してより高い請求項38に記載の調和物。
  43. 調合物が、建築や建設施工用の商品の製造に使われる請求項42に記載の加速硬化セメント質の調和物。
  44. 調合物が、ハチェク製造法に使われる請求項42に記載の加速硬化セメント質の調合物。
  45. 調合物が、約5%と15%との間のセルロース繊維をさらに含む請求項44に記載の調合物。
  46. 調合物が、約0.5%と15%との間の低密度ケイ酸カルシウム水和物を含む請求項44に記載の調合物。
  47. 調合物が、約25%と50%との間のポルトランドセメントを含む請求項44に記載の調合調合物。
  48. 調合物が、約25%と50%との間のシリカを含む請求項44に記載の調合物。
  49. シリカが約200メッシュまで粉砕されている請求項44に記載の調合物。
  50. 骨材がシリカであり、さらに、約0%から40%の間の付加的な骨材をさらに含む請求項44に記載の調合物。
  51. 付加的な骨材がケイ酸を含有する骨材である請求項50に記載の調合物。
  52. 付加的な骨材が、セノスフェア、真珠岩、蛭石、火山灰、フライアッシュ及びボトムアッシュからなる群から選ばれる請求項51に記載の調合物。
  53. 約0%と5%との間の添加剤をさらに含む請求項44に記載の調合物。
  54. 添加剤が、アルミナ、顔料、着色剤、凝集剤、排水助剤、シリコーン材、粘土、雲母、珪灰石、炭酸カルシウムおよび難燃剤からなる群から選ばれる請求項53に記載の調合物。
  55. 調合物が押し出し可能なペーストに作られる請求項38に記載の調合物。
  56. 約2%と20%との間の低密度ケイ酸カルシウム水和物を含む請求項55に記載の調合物。
  57. 約5%と15%との間の低密度ケイ酸カルシウム水和物を含む請求項55に記載の調合物。
  58. 断面積の増大によって測られると、型だし後の膨れが低減されて約6.5%よりも小さくなるに十分な低密度ケイ酸カルシウムを含む請求項55に記載の調合物。
  59. 約15%と60%との間のポルトランドセメントを含む請求項55に記載の調合物。
  60. 約0%と60%との間のシリカを含む請求項55に記載の調合物。
  61. シリカが200メッシュの粉末シリカである請求項60に記載の調合物。
  62. 骨材がシリカとであり、約0%から40%の間の付加的な骨材をさらに含む請求項55に記載の調合物。
  63. 付加的な骨材がケイ酸を含有する骨材である請求項62に記載の調合物。
  64. ケイ酸を含有する骨材が、セノスフェア、真珠岩、蛭石、火山灰、フライアッシュ及びボトムアッシュからなる群から選ばれる請求項63に記載の調合物。
  65. ケイ酸を含有する骨材が、約50と250ミクロンとの間の粒子寸法である請求項63に記載の調合物。
  66. 約0%と15%との間の繊維をさらに含む請求項55に記載の調合物。
  67. 繊維がセルロースである請求項66に記載の調合物。
  68. 繊維が合成物である請求項66に記載の調合物。
  69. 約0%と2%との間の添加剤をさらに含む請求項55に記載の調合物。
  70. 添加剤が、アルミナ、顔料、着色剤、凝集剤、シリコーン材、粘土、雲母、珪灰石、炭酸カルシウムおよび難燃剤からなる群から選ばれる請求項69に記載の調合物。
  71. 約0.2%と3%との間の粘度増強剤をさらに含む請求項55に記載の調合物。
  72. 粘度増強剤が、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロースおよびヒドロキシプロピルメチルセルロースからなる群から選ばれる請求項71に調合物。
  73. 約0%と2%との間の水分減量剤をさらに含む請求項55に記載の調合物。
  74. 約0%と1%との間の空気混和剤をさらに含む請求項55に記載の調合物。
  75. コンクリートを作るために使われる請求項38に記載の調合物。
  76. 約0.5%と20%との間の低密度ケイ酸カルシウム水和物を含む請求項75に記載の調合物。
  77. 低密度ケイ酸カルシウムを含まない対応する調合物と比較して、調合物の硬化が少なくとも約65%加速されるに十分な量の低密度ケイ酸カルシウムを含む請求項75に記載の調合物。
  78. 約15%と50%との間のポルトランドセメントを含む請求項75に記載の調合物。
  79. 約0%と70%との間のシリカを含む請求項75に記載の調合物。
  80. シリカが、ケイ砂である請求項79に記載の調合物。
  81. ケイ砂が、約100と400メッシュとの間の粒子の寸法を有する請求項80に記載の調合物。
  82. 骨材がシリカであり、約0%と40%の間の付加的な骨材をさらに含む請求項75に記載の調合物。
  83. 付加的な骨材がケイ酸を含有する骨材である請求項82に記載の調合物。
  84. 付加的な骨材が、天然の岩、砂、砂利、石灰岩およびボトムアッシュから成る群から選ばれる請求項83に記載の調合物。
  85. 約0%と15%との間の繊維強化材をさらに含む請求項75に記載の調合物。
  86. 繊維強化材が、スチールワイヤー、鉄筋、合成重合繊維及びカーボン繊維からなる群から選ばれる請求項85に記載の調合物。
  87. 約0%と2%との間の添加剤をさらに含む請求項75に記載の調合物。
  88. 添加剤が、粘度増強剤を包含する請求項87に記載の調合物。
  89. 粘度増強剤が、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロースおよびヒドロキシプロピルメチルセルロースからなる群から選ばれる請求項88に記載の調合物。
  90. 約0%と0.2%との間の平滑化剤をさらに含む請求項75に記載の調合物。
  91. 約0%と2%との間の水分減量剤をさらに含む請求項75に記載の調合物。
  92. 約0%と1%との間の空気混和剤をさらに含む請求項75に記載の調合物。
  93. 水をさらに含みその際、調合物中のセメントに対する水の比率が約0.35と1との間である請求項75に記載の調合物。
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