JP2005505592A - 抗炎症性ステロイドとmuc−1分泌促進薬との組み合わせによる、ドライアイを処置するための方法 - Google Patents
抗炎症性ステロイドとmuc−1分泌促進薬との組み合わせによる、ドライアイを処置するための方法 Download PDFInfo
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Abstract
HETE誘導体のようなMUC−1分泌促進薬および抗炎症性ステロイドの固定化された組み合わせを投与することによって、ドライアイを処置する方法が開示される。本発明は、ドライアイおよび眼の湿潤を必要とする他の障害(インタクトな眼表面および正常な涙液機能を回復させることを必要とする障害)(LASIK手術のような屈折手術に関連するドライアイの症状が挙げられる)を処置する際に使用するための、MUC−1分泌促進薬と抗炎症性ステロイドとの組み合わせに関する。この組成物は、好ましくは、眼に局所投与される。
Description
【技術分野】
【0001】
本発明は、ドライアイを処置するための方法に関する。この方法は、ムチン−1分泌促進薬と抗炎症性ステロイドとの組み合わせを含有する組成物を投与する工程を包含する。
【背景技術】
【0002】
(発明の背景)
ドライアイ(一般に、乾性角結膜炎としてもまた公知)は、毎年、数百万人もの米国人が罹患している、通常の眼科障害である。その状態は、受胎能の停止に続くホルモン変化に起因して、閉経後の女性の間で特に広範に広がっている。ドライアイは、変動する重篤度で個体に罹患し得る。中程度の症例において、患者は、灼熱感、乾燥を感じること、および持続性の刺激(眼瞼と眼表面との間に位置する小物体によってしばしば引き起こされるような)を経験し得る。重篤な症例において、視覚がかなり欠損し得る。他の疾患(例えば、シェーグレン病および瘢痕性類天疱瘡)は、ドライアイの合併症を明らかにする。
【0003】
ドライアイは、多数の無関係の病因から生じ得るようであるが、合併症の全ての提示は、共通の効果(すなわち、眼の前の涙液膜の破壊)を共有し、これは、露出した外側表面の脱水および上に概説した症状の多くを生じる(Lemp,Report of the National Eye Institute/Industry Workshop on Clinical Trials in Dry Eyes,The CLAO Journal,第21巻,第4号,221−231頁(1995))。
【0004】
開業医は、ドライアイの処置に対していくつかのアプローチを行っている。1つの通常のアプローチは、一日中点眼されるいわゆる人工涙液を使用して、眼の涙液膜を補充および安定化することであった。他のアプローチは、代用涙液を提供する眼挿入物の使用または内因性の涙液産生の刺激を包含する。
【0005】
代用涙液のアプローチの例としては、緩衝化された等張生理食塩水溶液、水溶性ポリマー(水溶液をより粘性にし、従って容易には眼によってはじかれないようにする)を含有する水溶液、の使用を包含する。涙液の再構成はまた、リン脂質および油のような涙液膜の1種以上の成分を提供することによって、試みられる。リン脂質組成物は、ドライアイを処置する際に有用であることが示されている。例えば、McCulleyおよびShine,Tear film structure and dry eye,Contactologia,第20巻(4),145−49頁(1998);ならびにShineおよびMcCulley,Keratoconjunctivitis sicca associated with meibomian secretion polar lipid abnormality,Archives of Ophthalmology,第116巻(7),849−52頁(1998)を参照のこと。ドライアイの処置のためのリン脂質組成物の例は、米国特許第4,131,651号(Shahら)、同第4,370,325号(Packman)、同第4,409,205号(Shively)、同第4,744,980号および同第4,883,658号(Holly)、同第4,914,088号(Glonek)、同第5,075,104号(Gresselら)、同第5,278,151号(Korbら)、同第5,294,607号(Glonekら)、同第5,371,108号(Korbら)ならびに同第5,578,586号(Glonekら)に開示されている。米国特許第5,174,988号(Mautoneら)は、リン脂質、プロペラントおよび活性物質を含有する、リン脂質薬物送達システムを開示する。
【0006】
別のアプローチは、人工涙液の代わりに潤滑物質の提供を包含する。例えば、米国特許第4,818,537号(Guo)は、潤滑性のリポソームベースの組成物の使用を開示し、そして米国特許第5,800,807号(Huら)は、ドライアイを処置するための、グリセリンおよびプロピレングリコールを含有する組成物を開示する。
【0007】
これらのアプローチは、いくらか成功しているが、ドライアイの処置における問題は、それにもかかわらず、残っている。代用涙液の使用は、一時的には有効であるが、一般に、患者の目覚めている時間の経過にわたって、繰り返しの適用を必要とする。患者が人工涙液溶液を、1日にわたって10回〜20回適用しなければならないことは、珍しくない。このような計画は、厄介でありかつ時間がかかるのみでなく、潜在的に、非常に高価でもある。屈折手術に関連するドライアイの一過性の症状は、いくつかの症例において、手術後の6週間〜6ヶ月以上持続することが報告されている。
【0008】
ドライアイに関連する症状の軽減に主として関する努力との他に、ドライアイの状態の処置に関する方法および組成物もまた、探求され得る。例えば、米国特許第5,041,434号(Lubkin)は、閉経後の女性においてドライアイ状態を処置するための、性ステロイド(例えば、結合体化エストロゲン)の使用を開示する;米国特許第5,290,572号(MacKeen)は、眼の前の涙液膜の産生を刺激するための、微細に分割されたカルシウムイオン組成物の使用を開示する;そして米国特許第4,966,773号(Gresselら)は、眼組織の基準化のための、1種以上のレチノイドの微細な粒子の使用を開示する。
【0009】
いくつかの最近の文献は、ドライアイ症候群に悩まされる患者が、関連する眼組織(例えば、涙腺およびマイボーム腺)における過剰の炎症の特徴を、不釣合いに示す。ドライアイの患者を処置するための、ステロイドおよびサイトカイン放出インヒビターの使用が、開示されている:米国特許第5,958,912号;Pflugfelderら、米国特許第6,153,607号;およびYanni,J.M.;ら、WO 0003705A1。さらに、シクロスポリンA[Tauber,J.Adv.Exp.Med.Biol.1998,438(Lacrimal Gland,Tear Film,and Dry Eye Syndromes 2),969]が、ドライアイを処置するために開示されている。
【0010】
プレドニゾロンおよびロテプレドノール(loteprednol)のようなコルチコステロイドは、炎症を低減させるが、ステロイドが眼の副作用を引き起こす性質に起因して、ドライアイの患者において長期間の治療のために使用され得ない。ステロイドに関連する合併症(上昇した眼内圧および白内障形成が挙げられる)が、治療の数ヵ月後に、コルチコステロイドで処置されたドライアイ患者において観察された。Marshら,Ophthalmology,106(4):811−816(1999)を参照のこと。Marshらは、以下のように結論付ける:「(ドライアイ)疾患の慢性的な性質および患者が長期間の使用に伴うステロイド関連合併症を発達される可能性に起因して、防腐されていないメチルプレドニゾロンでの局所的な治療は、乾性角結膜炎の悪化の、短期間の「パルス」処置のために最も適切であるようである」。同書、811。
【0011】
眼ムチンおよび/または涙液の産生を増加させることが主張される薬剤としては、血管作用性腸ポリペプチド(Darttら,Vasoactive intestinal peptide−stimulated glycocongjugate secretion from conjunctival goblet cells.Experimental Eye Research,第63巻,27−34頁,(1996))、ゲファルネート(gefarnate)(Nakmuraら,Gefamate stimulates secretion of mucin−like glycoproteins by corneal epithelium in vitro and protects corneal epithelium from dessication in vivo,Experimental Eye Research,第65巻,569−574頁(1997))、リポソーム(米国特許第4,818,537号)、アンドロゲン(米国特許第5,620,921号)、メラノサイト刺激ホルモン(米国特許第4,868,154号)、ホスホジエステラーゼインヒビター(米国特許第4,753,945号)およびレチノイド(米国特許第5,455,265号)が挙げられる。
【0012】
米国特許第5,696,166号は、ドライアイおよび眼を湿潤させることを必要とする他の障害を処置するための、特定のHETE誘導体(15−HETEが挙げられる)の使用を開示する。’166特許によれば、HETE誘導体は、結膜上皮および杯細胞におけるムチンの産生および/または分泌を刺激する。好ましくは、HETE誘導体は、眼に局所投与される。15−HETEは、ヒト結膜上皮細胞からのムチン−1(MUC−1)の分泌を増加させることが示されている。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0013】
(発明の要旨)
本発明は、ドライアイおよび眼の湿潤を必要とする他の障害(インタクトな眼表面および正常な涙液機能を回復させることを必要とする障害)(LASIK手術のような屈折手術に関連するドライアイの症状が挙げられる)を処置する際に使用するための、MUC−1分泌促進薬と抗炎症性ステロイドとの組み合わせに関する。この組成物は、好ましくは、眼に局所投与される。
【0014】
本発明の方法は、ドライアイの以下の2つの局面を同時に処置する利点を提供する:本質的な涙液成分(MUC−1)の分泌の刺激、およびドライアイの炎症性成分の処置。本発明の方法は、MUC−1分泌促進薬またはステロイドを単独で投与する方法より優れている。本発明の組み合わせは、MUC−1分泌促進薬(これは、角膜および結膜の上皮細胞の、乾燥からの保護を提供する)と、ステロイドによる眼表面炎症の付随する処置とからなる。この組み合わせは、より低濃度の薬物の使用、より迅速な作用の開始、およびいずれかの治療単独より長い効果の持続時間を可能にする。
【0015】
他の要因のうちでも、本発明は、上皮細胞がMUC−1を産生し、そしてこのムチンが、この上皮細胞の表面に結合し、この表面で、このムチンは、基底レベルの涙液を形成するという知見に基づく。水性の涙液成分は、眼上に保持され、そして眼表面の上皮細胞に付着したこの基底MUC−1層のムチンとの相互作用によって、眼の表面にわたって広がる。MUC−1は、角膜と結膜との両方の上皮細胞によって産生される、唯一のムチンサブタイプである。MUC−1は、杯細胞によって分泌されない。杯細胞は、しばしば、ドライアイの患者において数および機能を減少させる。
【0016】
(発明の詳細な説明)
本発明は、ドライアイおよび眼を湿潤させることを必要とする他の障害を処置するための方法に関し、この方法は、MUC−1分泌促進薬および抗炎症性ステロイドを含有する組成物を投与することによる。
【0017】
本明細書中において使用される場合、「MUC−1分泌促進薬」とは、上皮細胞によるMUC−1の産生または分泌を引き起こす化合物を意味する。MUC−1分泌促進薬はまた、他の種のムチンの産生または分泌を引き起こし得るが、選択的に、MUC−1の産生または分泌を引き起こし得る。好ましいMUC−1分泌促進薬は、HETE誘導体である。「HETE誘導体」とは、以下の式II〜XIVの化合物、ならびにその薬学的に受容可能な塩、エステルおよびアミドからなる群より選択される化合物を意味する。最も好ましいMUC−1分泌促進薬は、15(S)−HETEである。
II〜IVは:
【0018】
【化33】
であって、ここで:
Yは、C=O(すなわち、カルボニル)またはいずれかの配置でのCH(OH)であり、ここで、このヒドロキシ基は、遊離であるかまたは官能基的に改変され得;
Vは:
【0019】
【化34】
であって、ここで、
ZおよびZ1はHであるか、またはZZ1はCH2であり;
B5−D5、E5−G5およびT5−K5は、同一であるかまたは異なって、CH2CH2、CH=CH、またはC≡Cであり;
Y5は、C=O(すなわち、カルボニル)、またはいずれかの配置でのCH(OH)であって、ここで、このヒドロキシ基は、遊離しているかまたは官能基修飾され得;
VIは:
【0020】
【化35】
であって、ここで、
X6は、CH2CH2CH=CH、CH2CH2C≡C、CH2CH2CH2CH2、CH2CH=CHCH2、CH2C≡CCH2、CH=CHCH2CH2、C≡CCH2CH2、CH2CH=C=CH、またはCH=C=CHCH2であり;
K6−T6−L6は、CH2CH2CH2、CH2CH=CH、CH2C≡C、CH=CHCH2、C≡CCH2、またはCH=C=CHであり;
Y6は、C=O(すなわち、カルボニル)、またはいずれかの配置でのCH(OH)であって、ここで、このヒドロキシ基は、遊離しているかまたは官能基修飾され得;
VIIは:
【0021】
【化36】
であって、ここで、
X7は、CH2CH2CH2、CH2CH=CH、CH2C≡C、CH=CHCH2、C≡CCH2、またはCH=C=CHであり;
D7−E7およびG7−T7は、同一であるかまたは異なって、CH2CH2、CH=CH、またはC≡Cであり;
Y7は、は、C=O(すなわち、カルボニル)、またはいずれかの配置でのCH(OH)であって、ここで、このヒドロキシ基は、遊離しているかまたは官能基修飾され得;
VIIIは:
【0022】
【化37】
であって、ここで、
X8は、C2〜C5アルキル、C2〜C5アルキニル、もしくはC2〜C5アルケニル、またはC3〜C5アレニル基であり;
J8は、H、遊離もしくは官能基修飾されたヒドロキシ基、ハロ、トリハロメチル、遊離もしくは官能基修飾されたアミノ基、遊離もしくは官能基修飾されたチオール基、C(O)R8、またはアルキルであり;
R8は、H、OH、アルキル、アルコキシ、アミノ、アルキルアミノ、またはアルコキシアミノであり;
A8は、直接結合であるかまたはC1〜3アルキルであり;
B8は、CH2CH2、シス−CH=CHもしくはトランス−CH=CH、またはC≡Cであり;
Y8は、C=O(すなわち、カルボニル)、またはいずれかの配置でのCH(OH)であって、ここで、このヒドロキシ基は、遊離しているかまたは官能基修飾され得;
IXは:
【0023】
【化38】
であって、ここで、
E9−D9は、CH2CH2CH2もしくはシス−CH2CH=CHであるか;またはE9はトランス−CH=CHでありD9がいずれかの配置のCH(OH)であって、ここで、このOHは、遊離または官能基修飾されているか;あるいはE9は、CH2CH2でありD9は、直接結合であり;
pは、E9−D9が、CH2CH2CH2もしくはシス−CH2CH=CHであるか、またはE9がトランス−CH=CHでありD9がいずれかの配置のCH(OH)である場合、1または3であり、ここで、このOHは、遊離または官能基修飾されているか;あるいはE9がCH2CH2でありD9が直接結合である場合、pは、0であり;
G9−T9は、CH2CH2、CH(SR)CH2、またはトランス−CH=CHであり;
SRは、遊離または官能基修飾されたチオール基を含み;
nは、0、2、または4であり;
Z9は、CH3、CO2R9、CONR2R3、またはCH2OR4であり;
R9は、HであるかまたはCO2R9が薬学的に受容可能な塩もしくは薬学的に受容可能なエステルを形成し;
NR2R3は、遊離または官能基修飾されたアミノ基を形成し;
OR4は、遊離または官能基修飾されたヒドロキシ基を形成し;
Y9は、C=O(すなわち、カルボニル)、またはいずれかの配置でのCH(OH)であって、ここで、このヒドロキシ基は、遊離しているかまたは官能基修飾され得;
Xは:
【0024】
【化39】
であって、ここで:
K10は、C2〜C7アルキル、C2〜C7アルケニル、もしくはC2〜C7アルキニル、またはC3〜C7アレニル基であり;
A10およびX10は、同一であるかまたは異なって、直接結合、CH2、NR11、O、またはSであり、ただし、少なくとも1つのAおよびXは、NR11、O、またはSであり;
B10は、両方Hであるか、またはB10B10は一緒になって、二重結合されたO、S、またはNR12を形成し、ただし、A10およびX10が同一であるかまたは異なって、NR11、O、またはSである場合に、B10B10は、二重結合されたO、S、またはNR12であり;
NR11およびNR12は、同一であるかまたは異なって、遊離または官能基修飾されたアミノ基を含み;
D10−E10およびG10−T10は、同一であるかまたは異なって、CH2CH2、CH=CH、またはC≡Cであり;
Y10は、C=O(すなわち、カルボニル)、またはいずれかの配置でのCH(OH)であって、ここで、このヒドロキシ基は、遊離しているかまたは官能基修飾され得;
XIは:
【0025】
【化40】
であって、ここで、
A11、B11、C11およびD11は、同一であるかまたは異なって、C1〜C5アルキル、C1〜C5アルケニル、またはC1〜C5アルキニル、またはC3〜C5アレニル基であり;
Y11は、C=O(すなわち、カルボニル)、またはいずれかの配置でのCH(OH)であって、ここで、このヒドロキシ基は、遊離しているかまたは官能基修飾され得;
XIIは:
【0026】
【化41】
であって、ここで、
A12、B12、C12およびD12は、同一であるかまたは異なって、C1〜C5アルキル、C1〜C5アルケニル、もしくはC1〜C5アルキニル、またはC3〜C5アレニル基であり;
Y12は、いずれかの配置のCH(OH)またはCCH3(OH)であって、ここで、このヒドロキシ基は、遊離しているかまたは官能基修飾され得、そしてX12は、CH2、CH(CH3)またはC(CH3)2であるか;あるいは
Y12は、CH2、CH(CH3)またはC(CH3)2であり、そしてX12は、いずれかの配置のCH(OH)またはCCH3(OH)であって、ここで、このヒドロキシ基は、遊離しているかまたは官能基修飾され得;
XIIIは:
【0027】
【化42】
であって、ここで、
A13、B13、C13およびD13は、同一であるかまたは異なって、C1〜C5のアルキル、C2〜C5アルケニル、C1〜C5シクロプロピル、C2〜C5アルキニル、またはC3〜C5アレニル基であり;
E13は、CH(OH)であって、ここで、このヒドロキシ基は、遊離または官能基修飾されており;
X13は、(CH2)mまたは(CH2)mOであって、ここでmは、1〜6であり、そしてY13は、必要に応じてアルキル、ハロ、トリハロメチル、アシル、または遊離もしくは官能基修飾されたヒドロキシ、アミノ、またはチオール基で置換されたフェニル環であるか;あるいは
X13−Y13は、(CH2)pY21であって;ここで、pは、0〜6であり;そして
【0028】
【化43】
であり、ここで:
W13は、CH2、O、S(O)q、NR18、CH2CH2、CH=CH、CH2O、CH2S(O)q、CH=N、またはCH2NR18であって;ここで、qは、0〜2であり、そしてR18は、H、アルキル、またはアシルであり;
Z13は、H、アルキル、アシル、ハロ、トリハロメチル、または遊離もしくは官能基修飾されたアミノ、チオール、またはヒドロキシ基であり;そして
【0029】
【化44】
は、単結合または二重結合であるか;
またはX13−Y13は、シクロヘキシルであり;そして
XIVは:
【0030】
【化45】
であり、ここで、
OR14およびOR15は、同一であるかまたは異なって、遊離または官能基修飾されたヒドロキシ基を含み;
G14、T14およびZ14は、同一であるかまたは異なって、CH2CH2、シス−CH=CHもしくはトランス−CH=CHまたはC≡Cであり;
【0031】
【化46】
は、C≡Cまたはシス−CH=CHであり;
A14、B14のうちの一方は、HまたはCH3であり、そして他方は、遊離または官能基修飾されたヒドロキシ基であるか、あるいはA14−B14はカルボニルのような二重結合された酸素を含むかまたはA14−B14は、OCH2CH2Oであり;
X14は、CR16R17(CH2)qまたはCR16R17(CH2)qOであって、qは、0〜6であり;
R16およびR17は、同一であるかまたは異なって、HまたはCH3であり;
Y14は、CH3、またはアルキル、ハロ、トリハロメチル、アシル、または遊離もしくは官能基修飾されたヒドロキシ、チオール、またはアミノ基で必要に応じて置換されたフェニル環であるか;
あるいはX14−Y14は、(CH2)pY20であって、pは、0〜6であり、
【0032】
【化47】
であって、ここで、
W14は、CH2、O、S(O)m、NR21、CH2CH2、CH=CH、CH2O、CH2S(O)m、CH=N、またはCH2NR21であり;
mは、0〜2であり;
NR21は、NHまたは官能基修飾されたアミノ基であり;
J14は、H、アルキル、アシル、ハロ、トリハロメチル、または遊離もしくは官能化されたヒドロキシ、チオール、またはアミノ基であり;そして
【0033】
【化48】
は、単結合または二重結合であるか;
あるいはX14−Y14は、シクロヘキシルである。
【0034】
式II〜XIVの化合物の個々のエナンチオマー、ならびにそれらのラセミ混合物および非ラセミ混合物は、本発明の範囲内に含まれる。個々のエナンチオマーは、以下に記載されるような手段により適切なエナンチオマーとして純粋な出発物質または適切なエナンチオマーを富化した出発物質からエナンチオ選択的に合成され得る。あるいは、ラセミ/非ラセミまたはアキラルな出発物質からエナンチオ選択的に合成され得る。(Asymmetric Synthesis;J.D.Morrison and J.W.Scott編;Academic Press Publishers:New York、1983−1985,第1−5巻;Principles of Asymmetric Synthesis;R.E.GawleyおよびJ.Aube編;Elsevier Publishers:Amsterdam、1996)。これらはまた、多数の公知の方法(例えば、キラルHPLCによるサンプルの精製(A Practical Guide to Chiral Separations by HPLC;G.Subramanian編;VCH Publishers: New York、1994;Chiral Separations by HPLC;A.M.Krstulovic編;Ellis Horwood Ltd.Publishers、1989)により、または酵素によるカルボン酸エステルサンプルのエナンチオ選択的加水分解により(Ohno、M.;Otsuka、M.Organic Reactions、第37巻,1頁(1989))、ラセミ混合物および非ラセミ混合物から単離され得る。当業者は、ラセミ混合物および非ラセミ混合物が、いくつかの手段(非エナンチオ選択的合成、部分的分割、または異なるエナンチオマー比を有するサンプルを混合することも挙げられるが、これらに限定されない)により得られ得ることを理解する。それぞれのエナンチオマーを実質的に含まない個々の異性体もまた本発明の範囲内に含まれる。
【0035】
本明細書中で使用される場合、波線の結合は、配置がアルファ(α)またはベータ(β)のいずれでもよいことを示す。斜線(hatched line)は、α配置を示す。黒三角の線は、β配置を示す。
【0036】
用語「遊離ヒドロキシ基」は、OHを意味する。用語「官能基修飾された(functionally modified)ヒドロキシ基」は、官能基化されて以下を形成したOHを意味する:エーテル(ここで、アルキル基、アリール基、シクロアルキル基、ヘテロシクロアルキル基、アルケニル基、シクロアルケニル基、ヘテロシクロアルケニル基、アルキニル基、またはヘテロアリール基が水素と置換されている);エステル(ここで、アシル基が、水素と置換されている);カルバメート(ここで、アミノカルボニル基が、水素と置換されている);またはカーボネート(ここで、アリールオキシ−カルボニル基、ヘテロアリールオキシ−カルボニル基、アルコキシ−カルボニル基、シクロアルコキシ−カルボニル基、ヘテロシクロアルコキシ−カルボニル基、アルケニルオキシ−カルボニル基、シクロアルケニルオキシ−カルボニル基、ヘテロシクロアルケニルオキシ−カルボニル基、またはアルキニルオキシ−カルボニル基が、水素と置換されている)。好ましい部分としてはOH、OCH2C(O)CH3、OCH2C(O)C2H5、OCH3、OCH2CH3、OC(O)CH3、およびOC(O)C2H5が挙げられる。
【0037】
用語「遊離アミノ基」は、NH2を意味する。用語「官能基修飾されたアミノ基」は、官能基化されて以下を形成したNH2を意味する:アリールオキシ−アミノ基、ヘテロアリールオキシ−アミノ基、アルコキシ−アミノ基、シクロアルコキシ−アミノ基、ヘテロシクロアルコキシ−アミノ基、アルケニル−アミノ基、シクロアルケニル−アミノ基、ヘテロシクロアルケニル−アミノ基、アルキニル−アミノ基、またはヒドロキシ−アミノ基(ここで、適切な基は、一方の水素と置換されている);アリール−アミノ基、ヘテロアリール−アミノ基、アルキル−アミノ基、シクロアルキル−アミノ基、ヘテロシクロアルキル−アミノ基、アルケニル−アミノ基、シクロアルケニル−アミノ基、ヘテロシクロアルケニル−アミノ基、またはアルキニル−アミノ基(ここで、適切な基が、1つまたは両方の水素と置換されている);アミド(ここで、アシル基が、一方の水素と置換されている);カルバメート(ここで、アリールオキシ−カルボニル基、ヘテロアリールオキシ−カルボニル基、アルコキシ−カルボニル基、シクロアルコキシ−カルボニル基、ヘテロシクロアルコキシ−カルボニル基、アルケニル−カルボニル基、シクロアルケニル−カルボニル基、ヘテロシクロアルケニル−カルボニル基、またはアルキニル−カルボニル基が、一方の水素と置換されている);あるいは尿素(ここで、アミノカルボニル基が一方の水素と置換されている)。これらの置換パターンの組合せ(例えば、一方の水素がアルキル基で置換されており、そして他方の水素がアルコキシカルボニル基で置換されたNH2)もまた、官能基修飾されたアミノ基の定義下に入り、そして本発明の範囲内に含まれる。好ましい部分としては、NH2、NHCH3、NHC2H5、N(CH3)2、NHC(O)CH3、NHOH、およびNH(OCH3)が挙げられる。
【0038】
用語「遊離チオール基」は、SHを意味する。用語「官能基修飾されたチオール基」は、官能基化されて以下を形成したSHを意味する:チオエーテル(ここで、アルキル基、アリール基、シクロアルキル基、ヘテロシクロアルキル基、アルケニル基、シクロアルケニル基、ヘテロシクロアルケニル基、アルキニル基またはヘテロアリール基が水素と置換されている);またはチオエステル(ここで、アシル基が、水素と置換されている)。好ましい部分としては、SH、SC(O)CH3、SCH3、SC2H5、SCH2C(O)C2H5、およびSCH2C(O)CH3が挙げられる。
【0039】
用語「アシル」は、酸素原子に対する二重結合および別の炭素原子に対する単結合を有する炭素原子により連結された基を表す。
【0040】
用語「アルキル」は、飽和でありかつ1〜8個の炭素原子を有する、直鎖または分岐鎖の脂肪族炭化水素基を含む。アルキル基は、1つ以上のヘテロ原子(例えば、酸素、窒素、または硫黄)で中断され得、そして他の基(例えば、ハロゲン、ヒドロキシ、アリール、シクロアルキル、アリールオキシ、またはアルコキシ)で置換され得る。好ましい直鎖または分岐のアルキル基としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチルおよびt−ブチルが挙げられる。
【0041】
用語「シクロアルキル」は、接続して1つ以上の環(縮合していても孤立していてもよい)を形成する、直鎖または分岐鎖の、飽和または不飽和の脂肪族炭化水素基を含む。これらの環は、他の基(例えば、ハロゲン、ヒドロキシル、アリール、アリールオキシ、アルコキシ、または低級アルキル)で置換され得る。好ましいシクロアルキル基としては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチルおよびシクロヘキシルが挙げられる。
【0042】
用語「C1〜C5シクロプロピル」は、シクロプロピル基を含む、1〜5個の炭素原子のアルキル鎖を意味し、ここでシクロプロピル基は、アルキル鎖の最初にあるか、またはアルキル鎖に含まれるか、またはアルキル鎖を終結させ得る。
【0043】
用語「ヘテロシクロアルキル」とは、少なくとも1つのヘテロ原子(例えば、O、S、またはN)を環中に含み、そして縮合していても孤立していてもよいシクロアルキル環である。これらの環は、他の基(例えば、ハロゲン、ヒドロキシル、アリール、アリールオキシ、アルコキシ、または低級アルキル)で置換され得る。好ましいヘテロシクロアルキル基としては、ピロリジニル、テトラヒドロフラニル、ピペラジニル、およびテトラヒドロピラニルが挙げられる。
【0044】
用語「アルケニル」は、少なくとも1つの炭素−炭素二重結合を含む、1〜8個の炭素原子を有する直鎖または分岐鎖の炭化水素基を含み、この鎖は、必要に応じて1つ以上のヘテロ原子で中断される。この鎖の水素は、他の基(例えば、ハロゲン)で置換され得る。好ましい直鎖または分岐のアルケニル基としては、アリル、1−ブテニル、1−メチル−2−プロペニルおよび4−ペンテニルが挙げられる。
【0045】
用語「シクロアルケニル」は、接続して、炭素−炭素二重結合を含む1つ以上の非芳香族環(縮合していても孤立していてもよい)を形成する直鎖または分岐鎖の、飽和または不飽和の脂肪族炭化水素基を含む。これらの環は、他の基(例えば、ハロゲン、ヒドロキシル、アルコキシ、または低級アルキル)で置換され得る。好ましいシクロアルケニル基としては、シクロペンテニルおよびシクロヘキセニルが挙げられる。
【0046】
用語「ヘテロシクロアルケニル」とは、1つ以上のヘテロ原子(例えば、O、N、またはS)を環中に含み、そして縮合していても孤立していてもよいシクロアルケニル環をいう。これらの環は、他の基(例えば、ハロゲン、ヒドロキシル、アリール、アリールオキシ、アルコキシ、または低級アルキル)で置換され得る。好ましいヘテロシクロアルケニル基としては、ピロリジニル、ジヒドロピラニル、およびジヒドロフラニルが挙げられる。
【0047】
用語「カルボニル基」は、酸素原子に二重結合で結合した炭素原子を表し、ここでこの炭素原子は、2つの自由原子価を有する。
【0048】
用語「アミノカルボニル」は、窒素原子からカルボニル基の炭素原子に結合した遊離アミノ基または官能基修飾されたアミノ基を表し、このカルボニル基自体は、炭素原子を介して別の原子に結合される。
【0049】
用語「低級アルキル」は、1〜6個の炭素を含む(C1〜C6)アルキル基を表す。
【0050】
用語「ハロゲン」は、フルオロ、クロロ、ブロモ、またはヨードを表す。
【0051】
用語「アリール」とは、芳香族である炭素ベースの環をいう。これらの環は、孤立していても(例えば、フェニル)縮合していても(例えば、ナフチル)よい。環水素は、他の基(例えば、低級アルキル、ハロゲン、遊離ヒドロキシまたは官能基修飾されたヒドロキシ、トリハロメチルなど)で置換され得る。好ましいアリール基としては、フェニル、3−(トリフルオロメチル)フェニル、3−クロロフェニル、および4−フルオロフェニルが挙げられる。
【0052】
用語「ヘテロアリール」とは、少なくとも1つのヘテロ原子(例えば、O、S、またはN)を環中に含む芳香族炭化水素環をいう。ヘテロアリール環は、5〜6個の環原子を含んで孤立していても、8〜10個の原子を含んで縮合していてもよい。ヘテロアリール環水素または空いた原子価(open valency)を有するヘテロ原子は、他の基(例えば、低級アルキルまたはハロゲン)で置換され得る。ヘテロアリール基の例としては、イミダゾール、ピリジン、インドール、キノリン、フラン、チオフェン、ピロール、テトラヒドロキノリン、ジヒドロベンゾフラン、およびジヒドロベンズインドールが挙げられる。
【0053】
用語「アリールオキシ」、「ヘテロアリールオキシ」、「アルコキシ」、「シクロアルコキシ」、「ヘテロシクロアルコキシ」、「アルケニルオキシ」、「シクロアルケニルオキシ」、「ヘテロシクロアルケニルオキシ」、および「アルキニルオキシ」は、それぞれ酸素連結を介して結合した、アリール基、ヘテロアリール基、アルキル基、シクロアルキル基、ヘテロシクロアルキル基、アルケニル基、シクロアルケニル基、ヘテロシクロアルケニル基、 またはアルキニル基を表す。
【0054】
用語「アルコキシカルボニル」、「アリールオキシカルボニル」、「ヘテロアリールオキシカルボニル」、「シクロアルコキシカルボニル」、「ヘテロシクロアルコキシカルボニル」、「アルケニルオキシカルボニル」、「シクロアルケニルオキシカルボニル」、「ヘテロシクロアルケニルオキシカルボニル」、および「アルキニルオキシカルボニル」は、それぞれ、その酸素原子からカルボニル基の炭素原子に結合した、アルコキシ基、アリールオキシ基、ヘテロアリールオキシ基、シクロアルコキシ基、ヘテロシクロアルコキシ基、アルケニルオキシ基、シクロアルケニルオキシ基、ヘテロシクロアルケニルオキシ基、またはアルキニルオキシ基を表し、このカルボニル基自体は、その炭素原子を介して別の原子に結合される。
【0055】
1つ以上のMUC−1分泌促進薬に加えて、本発明の方法に従って投与される組成物は、1つ以上の抗炎症性ステロイドを含む。好ましい抗炎症性ステロイドは、眼の表面からの制限された分布および/または眼内での急速な異化のような特性に起因して好都合な安全性プロフィールを有するものである。抗炎症性ステロイドの例としては、リメキソロン(rimexolone)、ロテプレドノール(loteprednol)、メドリゾンおよびヒドロコルチゾンが挙げられるが、これらに限定されない。
【0056】
本発明の方法によれば、少なくとも1種のMUC−1分泌促進薬、少なくとも1つの眼表面選択的ステロイドおよび薬学的に受容可能なキャリアを含む、眼の局所投与または結膜嚢もしくは前眼房中に移植するための組成物が、それを必要とする哺乳動物に投与される。組成物は、当該分野で公知の方法に従って、所望の特定の投与経路のために処方される。
【0057】
一般的に、点眼剤または眼軟膏の形態で眼に局所的に投与されることを意図される組成物は、約0.00001〜0.1%のMUC−1分泌促進薬および0.001〜1%の抗炎症性ステロイドを含む。好ましくは、MUC−1分泌促進薬は、HETE誘導体であり、そしてHETE誘導体の量は、0.00001〜0.0001%であり。抗炎症性ステロイドの好ましい量は、0.01〜0.2%である。
【0058】
本発明に従って投与される組成物はまた、種々の他の成分を含み得、これらの成分としては、界面活性剤、張度剤、緩衝剤、保存剤、共溶媒、および粘性増強剤が挙げられるが、これらに限定されない。
【0059】
種々の張度剤が、組成物の張度を、眼用組成物については好ましくは天然の涙液の張度まで調節するために使用され得る。例えば、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化マグネシウム、塩化カルシウム、デキストロースおよび/またはマンニトールが、生理学的張度に近づけるために組成物に添加され得る。張度剤のこのような量は、添加される特定の薬剤に依存して変動する。しかし、一般的に、組成物は、最終組成物が、眼科的に受容可能な重量オスモル濃度(一般的には、約150〜450mOsm、好ましくは250〜350mOsm)を有するようにするのに十分な量で張度剤を有する。
【0060】
適切な緩衝系(例えば、リン酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム、ホウ酸ナトリウムまたはホウ酸)は、貯蔵条件下でpHがずれるのを防ぐために、組成物に添加され得る。特定の濃度は、使用される薬剤に依存して変動する。しかし、好ましくは、緩衝材は、標的pHをpH6〜7.5の範囲内に維持するように選択される。
【0061】
ドライアイ型疾患および障害の処置のために処方された組成物はまた、ドライアイ型の状態の即座の短期間での軽減を提供するように設計された水性キャリアを含み得る。このようなキャリアは、リン脂質キャリアもしくは人工涙液キャリア、または両方の混合物として処方され得る。本明細書中で使用される場合、「リン脂質キャリア」および「人工涙液キャリア」は、水性組成物をいい、これは:(i)1種以上のリン脂質(リン脂質キャリアの場合)または他の化合物を含み、これは、潤滑するか、「濡らす」か、内因性の涙液の粘度に近づけるか、自然の涙液の形成を補助するか、そうでなければ眼への投与の際にドライアイ症状および状態の一時的軽減を提供し;そして(ii)安全である。人工涙液キャリアとして有用な人工涙液組成物の例としては、市販の製品(例えば、Tears Naturale(登録商標)、Tears Naturale II(登録商標)、Tears Naturale Free(登録商標)、およびBion Tears(登録商標)(Alcon Laboratories、Inc.、Fort Worth、Texas)が挙げられるがこれらに限定されない。リン脂質キャリア処方物の例としては、米国特許第4,804,539号(Guoら)、同第4,883,658号(Holly)、同第4,914,088号(Glonek)、同第5,075,104号(Gresselら)、同第5,278,151号(Korbら)、同第5,294,607号(Glonekら)、同第5,371,108号(Korbら)、同第5,578,586号(Glonekら)において開示されるものが挙げられる;前述の特許は、本発明のリン脂質キャリアとして有用なリン脂質組成物を開示する程度まで本明細書中に参考として援用される。
【0062】
潤滑するか、「濡らす」か、内因性の涙液の粘度に近づけるか、自然の涙液の形成を補助するか、そうでなければ眼への投与の際にドライアイ症状および状態の一時的軽減を提供するように設計される他の化合物は、当該分野で公知である。このような化合物は、組成物の粘度を増大し得、そしてこれらとしては、モノマーポリオール(例えば、グリセロール、プロピレングリコール、エチレングリコール);ポリマーポリオール(例えば、ポリエチレングリコール、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(「HPMC」)、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ヒドロキシプロピルセルロース(「HPC」)、デキストラン(例えば、デキストラン70);水溶性タンパク質(例えば、ゼラチン);およびビニルポリマー(例えば、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポビドンおよびカルボマー(例えば、カルボマー934P、カルボマー941、カルボマー940、カルボマー974P)が挙げられるがこれらに限定されない。
【0063】
他の化合物もまた本発明の眼用組成物に添加されて、粘性を増加させるかまたは組成物の物理的安定性を増強し得る。粘性増強剤の例としては、以下が挙げられるが、これらに限定されない:ポリサッカリド(例えば、ヒアルロン酸およびその塩、コンドロイチン硫酸およびその塩、デキストラン、セルロースファミリーの種々のポリマー;カルボマーのようなカルボキシビニルポリマー(例えば、カルボマー974P);およびアクリル酸ポリマー。一般的に、リン脂質キャリア組成物または人工涙液キャリア組成物は、1〜400センチポアズ(「cps」)の粘性を示す。
【0064】
本発明の薬学的処方物を調製するために使用されるHETE誘導体原料中のペルオキシ化合物のレベルは、HETE誘導体の生物学的活性に対して影響力を有し得る。正確な関係は規定されていないが、約0.3ppm以下のレベルのペルオキシ化合物を含むHETE誘導体原料供給を使用することが好ましい。ペルオキシレベルを決定する方法は、当該分野で公知である(例えば、European Pharmacopoeia 1997 第3版、Method 2.5.5−Peroxide Value)。
【0065】
局所的眼用製品は、代表的に、複数回用量形態でパッケージングされる。従って、保存薬は、使用の間の微生物汚染を防ぐために必要とされる。適切な保存薬としては、以下が挙げられる:塩化ベンザルコニウム、クロロブタノール、臭化ベンゾドデシニウム、メチルパラベン、プロピルパラベン、フェニルエチルアルコール、エデト酸二ナトリウム、ソルビン酸、およびポリクォーターニウム−1、または当業者に公知のほかの薬剤。このような保存薬は、代表的に0.001〜1.0%w/vのレベルで使用される。本発明の単位用量組成物は、滅菌であるが、代表的には保存用ではない。従って、このような組成物は、一般的に保存剤を含まない。
【0066】
本発明の好ましい組成物は、ドライアイまたはドライアイの症状に罹患したヒト患者への投与が意図される。好ましくは、このような組成物は、局所投与される。一般的に、上記の目的のために使用される用量は変動するが、ドライアイ状態を排除または改善するのに有効な量である。一般的に、1〜2滴のこのような組成物が、1日当たり1回〜多数回投与される。
【0067】
代表的な点眼剤処方は、以下の実施例1に示される。
【0068】
【化49】
本発明は、特定の好ましい実施形態を参照して記載されてきたが;本発明は、その独特の本質的な特性から逸脱することなくその他の特定の形態または変形で具現化され得ることが理解されるべきである。従って、上記の実施形態は、全ての点において例示であり、かつ限定ではないとみなされ、本発明の範囲は、前述の記載ではなく添付の特許請求の範囲に示される。
【0001】
本発明は、ドライアイを処置するための方法に関する。この方法は、ムチン−1分泌促進薬と抗炎症性ステロイドとの組み合わせを含有する組成物を投与する工程を包含する。
【背景技術】
【0002】
(発明の背景)
ドライアイ(一般に、乾性角結膜炎としてもまた公知)は、毎年、数百万人もの米国人が罹患している、通常の眼科障害である。その状態は、受胎能の停止に続くホルモン変化に起因して、閉経後の女性の間で特に広範に広がっている。ドライアイは、変動する重篤度で個体に罹患し得る。中程度の症例において、患者は、灼熱感、乾燥を感じること、および持続性の刺激(眼瞼と眼表面との間に位置する小物体によってしばしば引き起こされるような)を経験し得る。重篤な症例において、視覚がかなり欠損し得る。他の疾患(例えば、シェーグレン病および瘢痕性類天疱瘡)は、ドライアイの合併症を明らかにする。
【0003】
ドライアイは、多数の無関係の病因から生じ得るようであるが、合併症の全ての提示は、共通の効果(すなわち、眼の前の涙液膜の破壊)を共有し、これは、露出した外側表面の脱水および上に概説した症状の多くを生じる(Lemp,Report of the National Eye Institute/Industry Workshop on Clinical Trials in Dry Eyes,The CLAO Journal,第21巻,第4号,221−231頁(1995))。
【0004】
開業医は、ドライアイの処置に対していくつかのアプローチを行っている。1つの通常のアプローチは、一日中点眼されるいわゆる人工涙液を使用して、眼の涙液膜を補充および安定化することであった。他のアプローチは、代用涙液を提供する眼挿入物の使用または内因性の涙液産生の刺激を包含する。
【0005】
代用涙液のアプローチの例としては、緩衝化された等張生理食塩水溶液、水溶性ポリマー(水溶液をより粘性にし、従って容易には眼によってはじかれないようにする)を含有する水溶液、の使用を包含する。涙液の再構成はまた、リン脂質および油のような涙液膜の1種以上の成分を提供することによって、試みられる。リン脂質組成物は、ドライアイを処置する際に有用であることが示されている。例えば、McCulleyおよびShine,Tear film structure and dry eye,Contactologia,第20巻(4),145−49頁(1998);ならびにShineおよびMcCulley,Keratoconjunctivitis sicca associated with meibomian secretion polar lipid abnormality,Archives of Ophthalmology,第116巻(7),849−52頁(1998)を参照のこと。ドライアイの処置のためのリン脂質組成物の例は、米国特許第4,131,651号(Shahら)、同第4,370,325号(Packman)、同第4,409,205号(Shively)、同第4,744,980号および同第4,883,658号(Holly)、同第4,914,088号(Glonek)、同第5,075,104号(Gresselら)、同第5,278,151号(Korbら)、同第5,294,607号(Glonekら)、同第5,371,108号(Korbら)ならびに同第5,578,586号(Glonekら)に開示されている。米国特許第5,174,988号(Mautoneら)は、リン脂質、プロペラントおよび活性物質を含有する、リン脂質薬物送達システムを開示する。
【0006】
別のアプローチは、人工涙液の代わりに潤滑物質の提供を包含する。例えば、米国特許第4,818,537号(Guo)は、潤滑性のリポソームベースの組成物の使用を開示し、そして米国特許第5,800,807号(Huら)は、ドライアイを処置するための、グリセリンおよびプロピレングリコールを含有する組成物を開示する。
【0007】
これらのアプローチは、いくらか成功しているが、ドライアイの処置における問題は、それにもかかわらず、残っている。代用涙液の使用は、一時的には有効であるが、一般に、患者の目覚めている時間の経過にわたって、繰り返しの適用を必要とする。患者が人工涙液溶液を、1日にわたって10回〜20回適用しなければならないことは、珍しくない。このような計画は、厄介でありかつ時間がかかるのみでなく、潜在的に、非常に高価でもある。屈折手術に関連するドライアイの一過性の症状は、いくつかの症例において、手術後の6週間〜6ヶ月以上持続することが報告されている。
【0008】
ドライアイに関連する症状の軽減に主として関する努力との他に、ドライアイの状態の処置に関する方法および組成物もまた、探求され得る。例えば、米国特許第5,041,434号(Lubkin)は、閉経後の女性においてドライアイ状態を処置するための、性ステロイド(例えば、結合体化エストロゲン)の使用を開示する;米国特許第5,290,572号(MacKeen)は、眼の前の涙液膜の産生を刺激するための、微細に分割されたカルシウムイオン組成物の使用を開示する;そして米国特許第4,966,773号(Gresselら)は、眼組織の基準化のための、1種以上のレチノイドの微細な粒子の使用を開示する。
【0009】
いくつかの最近の文献は、ドライアイ症候群に悩まされる患者が、関連する眼組織(例えば、涙腺およびマイボーム腺)における過剰の炎症の特徴を、不釣合いに示す。ドライアイの患者を処置するための、ステロイドおよびサイトカイン放出インヒビターの使用が、開示されている:米国特許第5,958,912号;Pflugfelderら、米国特許第6,153,607号;およびYanni,J.M.;ら、WO 0003705A1。さらに、シクロスポリンA[Tauber,J.Adv.Exp.Med.Biol.1998,438(Lacrimal Gland,Tear Film,and Dry Eye Syndromes 2),969]が、ドライアイを処置するために開示されている。
【0010】
プレドニゾロンおよびロテプレドノール(loteprednol)のようなコルチコステロイドは、炎症を低減させるが、ステロイドが眼の副作用を引き起こす性質に起因して、ドライアイの患者において長期間の治療のために使用され得ない。ステロイドに関連する合併症(上昇した眼内圧および白内障形成が挙げられる)が、治療の数ヵ月後に、コルチコステロイドで処置されたドライアイ患者において観察された。Marshら,Ophthalmology,106(4):811−816(1999)を参照のこと。Marshらは、以下のように結論付ける:「(ドライアイ)疾患の慢性的な性質および患者が長期間の使用に伴うステロイド関連合併症を発達される可能性に起因して、防腐されていないメチルプレドニゾロンでの局所的な治療は、乾性角結膜炎の悪化の、短期間の「パルス」処置のために最も適切であるようである」。同書、811。
【0011】
眼ムチンおよび/または涙液の産生を増加させることが主張される薬剤としては、血管作用性腸ポリペプチド(Darttら,Vasoactive intestinal peptide−stimulated glycocongjugate secretion from conjunctival goblet cells.Experimental Eye Research,第63巻,27−34頁,(1996))、ゲファルネート(gefarnate)(Nakmuraら,Gefamate stimulates secretion of mucin−like glycoproteins by corneal epithelium in vitro and protects corneal epithelium from dessication in vivo,Experimental Eye Research,第65巻,569−574頁(1997))、リポソーム(米国特許第4,818,537号)、アンドロゲン(米国特許第5,620,921号)、メラノサイト刺激ホルモン(米国特許第4,868,154号)、ホスホジエステラーゼインヒビター(米国特許第4,753,945号)およびレチノイド(米国特許第5,455,265号)が挙げられる。
【0012】
米国特許第5,696,166号は、ドライアイおよび眼を湿潤させることを必要とする他の障害を処置するための、特定のHETE誘導体(15−HETEが挙げられる)の使用を開示する。’166特許によれば、HETE誘導体は、結膜上皮および杯細胞におけるムチンの産生および/または分泌を刺激する。好ましくは、HETE誘導体は、眼に局所投与される。15−HETEは、ヒト結膜上皮細胞からのムチン−1(MUC−1)の分泌を増加させることが示されている。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0013】
(発明の要旨)
本発明は、ドライアイおよび眼の湿潤を必要とする他の障害(インタクトな眼表面および正常な涙液機能を回復させることを必要とする障害)(LASIK手術のような屈折手術に関連するドライアイの症状が挙げられる)を処置する際に使用するための、MUC−1分泌促進薬と抗炎症性ステロイドとの組み合わせに関する。この組成物は、好ましくは、眼に局所投与される。
【0014】
本発明の方法は、ドライアイの以下の2つの局面を同時に処置する利点を提供する:本質的な涙液成分(MUC−1)の分泌の刺激、およびドライアイの炎症性成分の処置。本発明の方法は、MUC−1分泌促進薬またはステロイドを単独で投与する方法より優れている。本発明の組み合わせは、MUC−1分泌促進薬(これは、角膜および結膜の上皮細胞の、乾燥からの保護を提供する)と、ステロイドによる眼表面炎症の付随する処置とからなる。この組み合わせは、より低濃度の薬物の使用、より迅速な作用の開始、およびいずれかの治療単独より長い効果の持続時間を可能にする。
【0015】
他の要因のうちでも、本発明は、上皮細胞がMUC−1を産生し、そしてこのムチンが、この上皮細胞の表面に結合し、この表面で、このムチンは、基底レベルの涙液を形成するという知見に基づく。水性の涙液成分は、眼上に保持され、そして眼表面の上皮細胞に付着したこの基底MUC−1層のムチンとの相互作用によって、眼の表面にわたって広がる。MUC−1は、角膜と結膜との両方の上皮細胞によって産生される、唯一のムチンサブタイプである。MUC−1は、杯細胞によって分泌されない。杯細胞は、しばしば、ドライアイの患者において数および機能を減少させる。
【0016】
(発明の詳細な説明)
本発明は、ドライアイおよび眼を湿潤させることを必要とする他の障害を処置するための方法に関し、この方法は、MUC−1分泌促進薬および抗炎症性ステロイドを含有する組成物を投与することによる。
【0017】
本明細書中において使用される場合、「MUC−1分泌促進薬」とは、上皮細胞によるMUC−1の産生または分泌を引き起こす化合物を意味する。MUC−1分泌促進薬はまた、他の種のムチンの産生または分泌を引き起こし得るが、選択的に、MUC−1の産生または分泌を引き起こし得る。好ましいMUC−1分泌促進薬は、HETE誘導体である。「HETE誘導体」とは、以下の式II〜XIVの化合物、ならびにその薬学的に受容可能な塩、エステルおよびアミドからなる群より選択される化合物を意味する。最も好ましいMUC−1分泌促進薬は、15(S)−HETEである。
II〜IVは:
【0018】
【化33】
であって、ここで:
Yは、C=O(すなわち、カルボニル)またはいずれかの配置でのCH(OH)であり、ここで、このヒドロキシ基は、遊離であるかまたは官能基的に改変され得;
Vは:
【0019】
【化34】
であって、ここで、
ZおよびZ1はHであるか、またはZZ1はCH2であり;
B5−D5、E5−G5およびT5−K5は、同一であるかまたは異なって、CH2CH2、CH=CH、またはC≡Cであり;
Y5は、C=O(すなわち、カルボニル)、またはいずれかの配置でのCH(OH)であって、ここで、このヒドロキシ基は、遊離しているかまたは官能基修飾され得;
VIは:
【0020】
【化35】
であって、ここで、
X6は、CH2CH2CH=CH、CH2CH2C≡C、CH2CH2CH2CH2、CH2CH=CHCH2、CH2C≡CCH2、CH=CHCH2CH2、C≡CCH2CH2、CH2CH=C=CH、またはCH=C=CHCH2であり;
K6−T6−L6は、CH2CH2CH2、CH2CH=CH、CH2C≡C、CH=CHCH2、C≡CCH2、またはCH=C=CHであり;
Y6は、C=O(すなわち、カルボニル)、またはいずれかの配置でのCH(OH)であって、ここで、このヒドロキシ基は、遊離しているかまたは官能基修飾され得;
VIIは:
【0021】
【化36】
であって、ここで、
X7は、CH2CH2CH2、CH2CH=CH、CH2C≡C、CH=CHCH2、C≡CCH2、またはCH=C=CHであり;
D7−E7およびG7−T7は、同一であるかまたは異なって、CH2CH2、CH=CH、またはC≡Cであり;
Y7は、は、C=O(すなわち、カルボニル)、またはいずれかの配置でのCH(OH)であって、ここで、このヒドロキシ基は、遊離しているかまたは官能基修飾され得;
VIIIは:
【0022】
【化37】
であって、ここで、
X8は、C2〜C5アルキル、C2〜C5アルキニル、もしくはC2〜C5アルケニル、またはC3〜C5アレニル基であり;
J8は、H、遊離もしくは官能基修飾されたヒドロキシ基、ハロ、トリハロメチル、遊離もしくは官能基修飾されたアミノ基、遊離もしくは官能基修飾されたチオール基、C(O)R8、またはアルキルであり;
R8は、H、OH、アルキル、アルコキシ、アミノ、アルキルアミノ、またはアルコキシアミノであり;
A8は、直接結合であるかまたはC1〜3アルキルであり;
B8は、CH2CH2、シス−CH=CHもしくはトランス−CH=CH、またはC≡Cであり;
Y8は、C=O(すなわち、カルボニル)、またはいずれかの配置でのCH(OH)であって、ここで、このヒドロキシ基は、遊離しているかまたは官能基修飾され得;
IXは:
【0023】
【化38】
であって、ここで、
E9−D9は、CH2CH2CH2もしくはシス−CH2CH=CHであるか;またはE9はトランス−CH=CHでありD9がいずれかの配置のCH(OH)であって、ここで、このOHは、遊離または官能基修飾されているか;あるいはE9は、CH2CH2でありD9は、直接結合であり;
pは、E9−D9が、CH2CH2CH2もしくはシス−CH2CH=CHであるか、またはE9がトランス−CH=CHでありD9がいずれかの配置のCH(OH)である場合、1または3であり、ここで、このOHは、遊離または官能基修飾されているか;あるいはE9がCH2CH2でありD9が直接結合である場合、pは、0であり;
G9−T9は、CH2CH2、CH(SR)CH2、またはトランス−CH=CHであり;
SRは、遊離または官能基修飾されたチオール基を含み;
nは、0、2、または4であり;
Z9は、CH3、CO2R9、CONR2R3、またはCH2OR4であり;
R9は、HであるかまたはCO2R9が薬学的に受容可能な塩もしくは薬学的に受容可能なエステルを形成し;
NR2R3は、遊離または官能基修飾されたアミノ基を形成し;
OR4は、遊離または官能基修飾されたヒドロキシ基を形成し;
Y9は、C=O(すなわち、カルボニル)、またはいずれかの配置でのCH(OH)であって、ここで、このヒドロキシ基は、遊離しているかまたは官能基修飾され得;
Xは:
【0024】
【化39】
であって、ここで:
K10は、C2〜C7アルキル、C2〜C7アルケニル、もしくはC2〜C7アルキニル、またはC3〜C7アレニル基であり;
A10およびX10は、同一であるかまたは異なって、直接結合、CH2、NR11、O、またはSであり、ただし、少なくとも1つのAおよびXは、NR11、O、またはSであり;
B10は、両方Hであるか、またはB10B10は一緒になって、二重結合されたO、S、またはNR12を形成し、ただし、A10およびX10が同一であるかまたは異なって、NR11、O、またはSである場合に、B10B10は、二重結合されたO、S、またはNR12であり;
NR11およびNR12は、同一であるかまたは異なって、遊離または官能基修飾されたアミノ基を含み;
D10−E10およびG10−T10は、同一であるかまたは異なって、CH2CH2、CH=CH、またはC≡Cであり;
Y10は、C=O(すなわち、カルボニル)、またはいずれかの配置でのCH(OH)であって、ここで、このヒドロキシ基は、遊離しているかまたは官能基修飾され得;
XIは:
【0025】
【化40】
であって、ここで、
A11、B11、C11およびD11は、同一であるかまたは異なって、C1〜C5アルキル、C1〜C5アルケニル、またはC1〜C5アルキニル、またはC3〜C5アレニル基であり;
Y11は、C=O(すなわち、カルボニル)、またはいずれかの配置でのCH(OH)であって、ここで、このヒドロキシ基は、遊離しているかまたは官能基修飾され得;
XIIは:
【0026】
【化41】
であって、ここで、
A12、B12、C12およびD12は、同一であるかまたは異なって、C1〜C5アルキル、C1〜C5アルケニル、もしくはC1〜C5アルキニル、またはC3〜C5アレニル基であり;
Y12は、いずれかの配置のCH(OH)またはCCH3(OH)であって、ここで、このヒドロキシ基は、遊離しているかまたは官能基修飾され得、そしてX12は、CH2、CH(CH3)またはC(CH3)2であるか;あるいは
Y12は、CH2、CH(CH3)またはC(CH3)2であり、そしてX12は、いずれかの配置のCH(OH)またはCCH3(OH)であって、ここで、このヒドロキシ基は、遊離しているかまたは官能基修飾され得;
XIIIは:
【0027】
【化42】
であって、ここで、
A13、B13、C13およびD13は、同一であるかまたは異なって、C1〜C5のアルキル、C2〜C5アルケニル、C1〜C5シクロプロピル、C2〜C5アルキニル、またはC3〜C5アレニル基であり;
E13は、CH(OH)であって、ここで、このヒドロキシ基は、遊離または官能基修飾されており;
X13は、(CH2)mまたは(CH2)mOであって、ここでmは、1〜6であり、そしてY13は、必要に応じてアルキル、ハロ、トリハロメチル、アシル、または遊離もしくは官能基修飾されたヒドロキシ、アミノ、またはチオール基で置換されたフェニル環であるか;あるいは
X13−Y13は、(CH2)pY21であって;ここで、pは、0〜6であり;そして
【0028】
【化43】
であり、ここで:
W13は、CH2、O、S(O)q、NR18、CH2CH2、CH=CH、CH2O、CH2S(O)q、CH=N、またはCH2NR18であって;ここで、qは、0〜2であり、そしてR18は、H、アルキル、またはアシルであり;
Z13は、H、アルキル、アシル、ハロ、トリハロメチル、または遊離もしくは官能基修飾されたアミノ、チオール、またはヒドロキシ基であり;そして
【0029】
【化44】
は、単結合または二重結合であるか;
またはX13−Y13は、シクロヘキシルであり;そして
XIVは:
【0030】
【化45】
であり、ここで、
OR14およびOR15は、同一であるかまたは異なって、遊離または官能基修飾されたヒドロキシ基を含み;
G14、T14およびZ14は、同一であるかまたは異なって、CH2CH2、シス−CH=CHもしくはトランス−CH=CHまたはC≡Cであり;
【0031】
【化46】
は、C≡Cまたはシス−CH=CHであり;
A14、B14のうちの一方は、HまたはCH3であり、そして他方は、遊離または官能基修飾されたヒドロキシ基であるか、あるいはA14−B14はカルボニルのような二重結合された酸素を含むかまたはA14−B14は、OCH2CH2Oであり;
X14は、CR16R17(CH2)qまたはCR16R17(CH2)qOであって、qは、0〜6であり;
R16およびR17は、同一であるかまたは異なって、HまたはCH3であり;
Y14は、CH3、またはアルキル、ハロ、トリハロメチル、アシル、または遊離もしくは官能基修飾されたヒドロキシ、チオール、またはアミノ基で必要に応じて置換されたフェニル環であるか;
あるいはX14−Y14は、(CH2)pY20であって、pは、0〜6であり、
【0032】
【化47】
であって、ここで、
W14は、CH2、O、S(O)m、NR21、CH2CH2、CH=CH、CH2O、CH2S(O)m、CH=N、またはCH2NR21であり;
mは、0〜2であり;
NR21は、NHまたは官能基修飾されたアミノ基であり;
J14は、H、アルキル、アシル、ハロ、トリハロメチル、または遊離もしくは官能化されたヒドロキシ、チオール、またはアミノ基であり;そして
【0033】
【化48】
は、単結合または二重結合であるか;
あるいはX14−Y14は、シクロヘキシルである。
【0034】
式II〜XIVの化合物の個々のエナンチオマー、ならびにそれらのラセミ混合物および非ラセミ混合物は、本発明の範囲内に含まれる。個々のエナンチオマーは、以下に記載されるような手段により適切なエナンチオマーとして純粋な出発物質または適切なエナンチオマーを富化した出発物質からエナンチオ選択的に合成され得る。あるいは、ラセミ/非ラセミまたはアキラルな出発物質からエナンチオ選択的に合成され得る。(Asymmetric Synthesis;J.D.Morrison and J.W.Scott編;Academic Press Publishers:New York、1983−1985,第1−5巻;Principles of Asymmetric Synthesis;R.E.GawleyおよびJ.Aube編;Elsevier Publishers:Amsterdam、1996)。これらはまた、多数の公知の方法(例えば、キラルHPLCによるサンプルの精製(A Practical Guide to Chiral Separations by HPLC;G.Subramanian編;VCH Publishers: New York、1994;Chiral Separations by HPLC;A.M.Krstulovic編;Ellis Horwood Ltd.Publishers、1989)により、または酵素によるカルボン酸エステルサンプルのエナンチオ選択的加水分解により(Ohno、M.;Otsuka、M.Organic Reactions、第37巻,1頁(1989))、ラセミ混合物および非ラセミ混合物から単離され得る。当業者は、ラセミ混合物および非ラセミ混合物が、いくつかの手段(非エナンチオ選択的合成、部分的分割、または異なるエナンチオマー比を有するサンプルを混合することも挙げられるが、これらに限定されない)により得られ得ることを理解する。それぞれのエナンチオマーを実質的に含まない個々の異性体もまた本発明の範囲内に含まれる。
【0035】
本明細書中で使用される場合、波線の結合は、配置がアルファ(α)またはベータ(β)のいずれでもよいことを示す。斜線(hatched line)は、α配置を示す。黒三角の線は、β配置を示す。
【0036】
用語「遊離ヒドロキシ基」は、OHを意味する。用語「官能基修飾された(functionally modified)ヒドロキシ基」は、官能基化されて以下を形成したOHを意味する:エーテル(ここで、アルキル基、アリール基、シクロアルキル基、ヘテロシクロアルキル基、アルケニル基、シクロアルケニル基、ヘテロシクロアルケニル基、アルキニル基、またはヘテロアリール基が水素と置換されている);エステル(ここで、アシル基が、水素と置換されている);カルバメート(ここで、アミノカルボニル基が、水素と置換されている);またはカーボネート(ここで、アリールオキシ−カルボニル基、ヘテロアリールオキシ−カルボニル基、アルコキシ−カルボニル基、シクロアルコキシ−カルボニル基、ヘテロシクロアルコキシ−カルボニル基、アルケニルオキシ−カルボニル基、シクロアルケニルオキシ−カルボニル基、ヘテロシクロアルケニルオキシ−カルボニル基、またはアルキニルオキシ−カルボニル基が、水素と置換されている)。好ましい部分としてはOH、OCH2C(O)CH3、OCH2C(O)C2H5、OCH3、OCH2CH3、OC(O)CH3、およびOC(O)C2H5が挙げられる。
【0037】
用語「遊離アミノ基」は、NH2を意味する。用語「官能基修飾されたアミノ基」は、官能基化されて以下を形成したNH2を意味する:アリールオキシ−アミノ基、ヘテロアリールオキシ−アミノ基、アルコキシ−アミノ基、シクロアルコキシ−アミノ基、ヘテロシクロアルコキシ−アミノ基、アルケニル−アミノ基、シクロアルケニル−アミノ基、ヘテロシクロアルケニル−アミノ基、アルキニル−アミノ基、またはヒドロキシ−アミノ基(ここで、適切な基は、一方の水素と置換されている);アリール−アミノ基、ヘテロアリール−アミノ基、アルキル−アミノ基、シクロアルキル−アミノ基、ヘテロシクロアルキル−アミノ基、アルケニル−アミノ基、シクロアルケニル−アミノ基、ヘテロシクロアルケニル−アミノ基、またはアルキニル−アミノ基(ここで、適切な基が、1つまたは両方の水素と置換されている);アミド(ここで、アシル基が、一方の水素と置換されている);カルバメート(ここで、アリールオキシ−カルボニル基、ヘテロアリールオキシ−カルボニル基、アルコキシ−カルボニル基、シクロアルコキシ−カルボニル基、ヘテロシクロアルコキシ−カルボニル基、アルケニル−カルボニル基、シクロアルケニル−カルボニル基、ヘテロシクロアルケニル−カルボニル基、またはアルキニル−カルボニル基が、一方の水素と置換されている);あるいは尿素(ここで、アミノカルボニル基が一方の水素と置換されている)。これらの置換パターンの組合せ(例えば、一方の水素がアルキル基で置換されており、そして他方の水素がアルコキシカルボニル基で置換されたNH2)もまた、官能基修飾されたアミノ基の定義下に入り、そして本発明の範囲内に含まれる。好ましい部分としては、NH2、NHCH3、NHC2H5、N(CH3)2、NHC(O)CH3、NHOH、およびNH(OCH3)が挙げられる。
【0038】
用語「遊離チオール基」は、SHを意味する。用語「官能基修飾されたチオール基」は、官能基化されて以下を形成したSHを意味する:チオエーテル(ここで、アルキル基、アリール基、シクロアルキル基、ヘテロシクロアルキル基、アルケニル基、シクロアルケニル基、ヘテロシクロアルケニル基、アルキニル基またはヘテロアリール基が水素と置換されている);またはチオエステル(ここで、アシル基が、水素と置換されている)。好ましい部分としては、SH、SC(O)CH3、SCH3、SC2H5、SCH2C(O)C2H5、およびSCH2C(O)CH3が挙げられる。
【0039】
用語「アシル」は、酸素原子に対する二重結合および別の炭素原子に対する単結合を有する炭素原子により連結された基を表す。
【0040】
用語「アルキル」は、飽和でありかつ1〜8個の炭素原子を有する、直鎖または分岐鎖の脂肪族炭化水素基を含む。アルキル基は、1つ以上のヘテロ原子(例えば、酸素、窒素、または硫黄)で中断され得、そして他の基(例えば、ハロゲン、ヒドロキシ、アリール、シクロアルキル、アリールオキシ、またはアルコキシ)で置換され得る。好ましい直鎖または分岐のアルキル基としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチルおよびt−ブチルが挙げられる。
【0041】
用語「シクロアルキル」は、接続して1つ以上の環(縮合していても孤立していてもよい)を形成する、直鎖または分岐鎖の、飽和または不飽和の脂肪族炭化水素基を含む。これらの環は、他の基(例えば、ハロゲン、ヒドロキシル、アリール、アリールオキシ、アルコキシ、または低級アルキル)で置換され得る。好ましいシクロアルキル基としては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチルおよびシクロヘキシルが挙げられる。
【0042】
用語「C1〜C5シクロプロピル」は、シクロプロピル基を含む、1〜5個の炭素原子のアルキル鎖を意味し、ここでシクロプロピル基は、アルキル鎖の最初にあるか、またはアルキル鎖に含まれるか、またはアルキル鎖を終結させ得る。
【0043】
用語「ヘテロシクロアルキル」とは、少なくとも1つのヘテロ原子(例えば、O、S、またはN)を環中に含み、そして縮合していても孤立していてもよいシクロアルキル環である。これらの環は、他の基(例えば、ハロゲン、ヒドロキシル、アリール、アリールオキシ、アルコキシ、または低級アルキル)で置換され得る。好ましいヘテロシクロアルキル基としては、ピロリジニル、テトラヒドロフラニル、ピペラジニル、およびテトラヒドロピラニルが挙げられる。
【0044】
用語「アルケニル」は、少なくとも1つの炭素−炭素二重結合を含む、1〜8個の炭素原子を有する直鎖または分岐鎖の炭化水素基を含み、この鎖は、必要に応じて1つ以上のヘテロ原子で中断される。この鎖の水素は、他の基(例えば、ハロゲン)で置換され得る。好ましい直鎖または分岐のアルケニル基としては、アリル、1−ブテニル、1−メチル−2−プロペニルおよび4−ペンテニルが挙げられる。
【0045】
用語「シクロアルケニル」は、接続して、炭素−炭素二重結合を含む1つ以上の非芳香族環(縮合していても孤立していてもよい)を形成する直鎖または分岐鎖の、飽和または不飽和の脂肪族炭化水素基を含む。これらの環は、他の基(例えば、ハロゲン、ヒドロキシル、アルコキシ、または低級アルキル)で置換され得る。好ましいシクロアルケニル基としては、シクロペンテニルおよびシクロヘキセニルが挙げられる。
【0046】
用語「ヘテロシクロアルケニル」とは、1つ以上のヘテロ原子(例えば、O、N、またはS)を環中に含み、そして縮合していても孤立していてもよいシクロアルケニル環をいう。これらの環は、他の基(例えば、ハロゲン、ヒドロキシル、アリール、アリールオキシ、アルコキシ、または低級アルキル)で置換され得る。好ましいヘテロシクロアルケニル基としては、ピロリジニル、ジヒドロピラニル、およびジヒドロフラニルが挙げられる。
【0047】
用語「カルボニル基」は、酸素原子に二重結合で結合した炭素原子を表し、ここでこの炭素原子は、2つの自由原子価を有する。
【0048】
用語「アミノカルボニル」は、窒素原子からカルボニル基の炭素原子に結合した遊離アミノ基または官能基修飾されたアミノ基を表し、このカルボニル基自体は、炭素原子を介して別の原子に結合される。
【0049】
用語「低級アルキル」は、1〜6個の炭素を含む(C1〜C6)アルキル基を表す。
【0050】
用語「ハロゲン」は、フルオロ、クロロ、ブロモ、またはヨードを表す。
【0051】
用語「アリール」とは、芳香族である炭素ベースの環をいう。これらの環は、孤立していても(例えば、フェニル)縮合していても(例えば、ナフチル)よい。環水素は、他の基(例えば、低級アルキル、ハロゲン、遊離ヒドロキシまたは官能基修飾されたヒドロキシ、トリハロメチルなど)で置換され得る。好ましいアリール基としては、フェニル、3−(トリフルオロメチル)フェニル、3−クロロフェニル、および4−フルオロフェニルが挙げられる。
【0052】
用語「ヘテロアリール」とは、少なくとも1つのヘテロ原子(例えば、O、S、またはN)を環中に含む芳香族炭化水素環をいう。ヘテロアリール環は、5〜6個の環原子を含んで孤立していても、8〜10個の原子を含んで縮合していてもよい。ヘテロアリール環水素または空いた原子価(open valency)を有するヘテロ原子は、他の基(例えば、低級アルキルまたはハロゲン)で置換され得る。ヘテロアリール基の例としては、イミダゾール、ピリジン、インドール、キノリン、フラン、チオフェン、ピロール、テトラヒドロキノリン、ジヒドロベンゾフラン、およびジヒドロベンズインドールが挙げられる。
【0053】
用語「アリールオキシ」、「ヘテロアリールオキシ」、「アルコキシ」、「シクロアルコキシ」、「ヘテロシクロアルコキシ」、「アルケニルオキシ」、「シクロアルケニルオキシ」、「ヘテロシクロアルケニルオキシ」、および「アルキニルオキシ」は、それぞれ酸素連結を介して結合した、アリール基、ヘテロアリール基、アルキル基、シクロアルキル基、ヘテロシクロアルキル基、アルケニル基、シクロアルケニル基、ヘテロシクロアルケニル基、 またはアルキニル基を表す。
【0054】
用語「アルコキシカルボニル」、「アリールオキシカルボニル」、「ヘテロアリールオキシカルボニル」、「シクロアルコキシカルボニル」、「ヘテロシクロアルコキシカルボニル」、「アルケニルオキシカルボニル」、「シクロアルケニルオキシカルボニル」、「ヘテロシクロアルケニルオキシカルボニル」、および「アルキニルオキシカルボニル」は、それぞれ、その酸素原子からカルボニル基の炭素原子に結合した、アルコキシ基、アリールオキシ基、ヘテロアリールオキシ基、シクロアルコキシ基、ヘテロシクロアルコキシ基、アルケニルオキシ基、シクロアルケニルオキシ基、ヘテロシクロアルケニルオキシ基、またはアルキニルオキシ基を表し、このカルボニル基自体は、その炭素原子を介して別の原子に結合される。
【0055】
1つ以上のMUC−1分泌促進薬に加えて、本発明の方法に従って投与される組成物は、1つ以上の抗炎症性ステロイドを含む。好ましい抗炎症性ステロイドは、眼の表面からの制限された分布および/または眼内での急速な異化のような特性に起因して好都合な安全性プロフィールを有するものである。抗炎症性ステロイドの例としては、リメキソロン(rimexolone)、ロテプレドノール(loteprednol)、メドリゾンおよびヒドロコルチゾンが挙げられるが、これらに限定されない。
【0056】
本発明の方法によれば、少なくとも1種のMUC−1分泌促進薬、少なくとも1つの眼表面選択的ステロイドおよび薬学的に受容可能なキャリアを含む、眼の局所投与または結膜嚢もしくは前眼房中に移植するための組成物が、それを必要とする哺乳動物に投与される。組成物は、当該分野で公知の方法に従って、所望の特定の投与経路のために処方される。
【0057】
一般的に、点眼剤または眼軟膏の形態で眼に局所的に投与されることを意図される組成物は、約0.00001〜0.1%のMUC−1分泌促進薬および0.001〜1%の抗炎症性ステロイドを含む。好ましくは、MUC−1分泌促進薬は、HETE誘導体であり、そしてHETE誘導体の量は、0.00001〜0.0001%であり。抗炎症性ステロイドの好ましい量は、0.01〜0.2%である。
【0058】
本発明に従って投与される組成物はまた、種々の他の成分を含み得、これらの成分としては、界面活性剤、張度剤、緩衝剤、保存剤、共溶媒、および粘性増強剤が挙げられるが、これらに限定されない。
【0059】
種々の張度剤が、組成物の張度を、眼用組成物については好ましくは天然の涙液の張度まで調節するために使用され得る。例えば、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化マグネシウム、塩化カルシウム、デキストロースおよび/またはマンニトールが、生理学的張度に近づけるために組成物に添加され得る。張度剤のこのような量は、添加される特定の薬剤に依存して変動する。しかし、一般的に、組成物は、最終組成物が、眼科的に受容可能な重量オスモル濃度(一般的には、約150〜450mOsm、好ましくは250〜350mOsm)を有するようにするのに十分な量で張度剤を有する。
【0060】
適切な緩衝系(例えば、リン酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム、ホウ酸ナトリウムまたはホウ酸)は、貯蔵条件下でpHがずれるのを防ぐために、組成物に添加され得る。特定の濃度は、使用される薬剤に依存して変動する。しかし、好ましくは、緩衝材は、標的pHをpH6〜7.5の範囲内に維持するように選択される。
【0061】
ドライアイ型疾患および障害の処置のために処方された組成物はまた、ドライアイ型の状態の即座の短期間での軽減を提供するように設計された水性キャリアを含み得る。このようなキャリアは、リン脂質キャリアもしくは人工涙液キャリア、または両方の混合物として処方され得る。本明細書中で使用される場合、「リン脂質キャリア」および「人工涙液キャリア」は、水性組成物をいい、これは:(i)1種以上のリン脂質(リン脂質キャリアの場合)または他の化合物を含み、これは、潤滑するか、「濡らす」か、内因性の涙液の粘度に近づけるか、自然の涙液の形成を補助するか、そうでなければ眼への投与の際にドライアイ症状および状態の一時的軽減を提供し;そして(ii)安全である。人工涙液キャリアとして有用な人工涙液組成物の例としては、市販の製品(例えば、Tears Naturale(登録商標)、Tears Naturale II(登録商標)、Tears Naturale Free(登録商標)、およびBion Tears(登録商標)(Alcon Laboratories、Inc.、Fort Worth、Texas)が挙げられるがこれらに限定されない。リン脂質キャリア処方物の例としては、米国特許第4,804,539号(Guoら)、同第4,883,658号(Holly)、同第4,914,088号(Glonek)、同第5,075,104号(Gresselら)、同第5,278,151号(Korbら)、同第5,294,607号(Glonekら)、同第5,371,108号(Korbら)、同第5,578,586号(Glonekら)において開示されるものが挙げられる;前述の特許は、本発明のリン脂質キャリアとして有用なリン脂質組成物を開示する程度まで本明細書中に参考として援用される。
【0062】
潤滑するか、「濡らす」か、内因性の涙液の粘度に近づけるか、自然の涙液の形成を補助するか、そうでなければ眼への投与の際にドライアイ症状および状態の一時的軽減を提供するように設計される他の化合物は、当該分野で公知である。このような化合物は、組成物の粘度を増大し得、そしてこれらとしては、モノマーポリオール(例えば、グリセロール、プロピレングリコール、エチレングリコール);ポリマーポリオール(例えば、ポリエチレングリコール、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(「HPMC」)、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ヒドロキシプロピルセルロース(「HPC」)、デキストラン(例えば、デキストラン70);水溶性タンパク質(例えば、ゼラチン);およびビニルポリマー(例えば、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポビドンおよびカルボマー(例えば、カルボマー934P、カルボマー941、カルボマー940、カルボマー974P)が挙げられるがこれらに限定されない。
【0063】
他の化合物もまた本発明の眼用組成物に添加されて、粘性を増加させるかまたは組成物の物理的安定性を増強し得る。粘性増強剤の例としては、以下が挙げられるが、これらに限定されない:ポリサッカリド(例えば、ヒアルロン酸およびその塩、コンドロイチン硫酸およびその塩、デキストラン、セルロースファミリーの種々のポリマー;カルボマーのようなカルボキシビニルポリマー(例えば、カルボマー974P);およびアクリル酸ポリマー。一般的に、リン脂質キャリア組成物または人工涙液キャリア組成物は、1〜400センチポアズ(「cps」)の粘性を示す。
【0064】
本発明の薬学的処方物を調製するために使用されるHETE誘導体原料中のペルオキシ化合物のレベルは、HETE誘導体の生物学的活性に対して影響力を有し得る。正確な関係は規定されていないが、約0.3ppm以下のレベルのペルオキシ化合物を含むHETE誘導体原料供給を使用することが好ましい。ペルオキシレベルを決定する方法は、当該分野で公知である(例えば、European Pharmacopoeia 1997 第3版、Method 2.5.5−Peroxide Value)。
【0065】
局所的眼用製品は、代表的に、複数回用量形態でパッケージングされる。従って、保存薬は、使用の間の微生物汚染を防ぐために必要とされる。適切な保存薬としては、以下が挙げられる:塩化ベンザルコニウム、クロロブタノール、臭化ベンゾドデシニウム、メチルパラベン、プロピルパラベン、フェニルエチルアルコール、エデト酸二ナトリウム、ソルビン酸、およびポリクォーターニウム−1、または当業者に公知のほかの薬剤。このような保存薬は、代表的に0.001〜1.0%w/vのレベルで使用される。本発明の単位用量組成物は、滅菌であるが、代表的には保存用ではない。従って、このような組成物は、一般的に保存剤を含まない。
【0066】
本発明の好ましい組成物は、ドライアイまたはドライアイの症状に罹患したヒト患者への投与が意図される。好ましくは、このような組成物は、局所投与される。一般的に、上記の目的のために使用される用量は変動するが、ドライアイ状態を排除または改善するのに有効な量である。一般的に、1〜2滴のこのような組成物が、1日当たり1回〜多数回投与される。
【0067】
代表的な点眼剤処方は、以下の実施例1に示される。
【0068】
【化49】
本発明は、特定の好ましい実施形態を参照して記載されてきたが;本発明は、その独特の本質的な特性から逸脱することなくその他の特定の形態または変形で具現化され得ることが理解されるべきである。従って、上記の実施形態は、全ての点において例示であり、かつ限定ではないとみなされ、本発明の範囲は、前述の記載ではなく添付の特許請求の範囲に示される。
Claims (12)
- ドライアイおよび眼の湿潤を必要とする他の障害を処置するための組成物であって、該組成物は、薬学的に受容可能なキャリア、抗炎症性ステロイドの薬学的に有効な量およびMUC−1分泌促進薬の薬学的に有効な量を含む、組成物。
- 前記抗炎症性ステロイドが、リメキソロン;ロテプレドノール;メドリゾン;およびヒドロコルチゾンからなる群から選択される、請求項1に記載の組成物。
- 請求項1に記載の組成物であって、前記MUC−1分泌促進薬が、式II〜XIVの化合物ならびにその薬学的に受容可能な塩、エステルおよびアミドからなる群から選択されるHETE誘導体であって、ここで、
II〜IVは:
Yは、C=O(すなわちカルボニル)、またはいずれかの配置のCH(OH)であって、ここで、該ヒドロキシ基は、遊離しているかまたは官能基修飾され得;
Vは:
ZおよびZ1はHであるか、またはZZ1はCH2であり;
B5−D5、E5−G5およびT5−K5は、同一であるかまたは異なって、CH2CH2、CH=CH、またはC≡Cであり;
Y5は、C=O(すなわち、カルボニル)、またはいずれかの配置のCH(OH)であって、ここで、該ヒドロキシ基は、遊離しているかまたは官能基修飾され得;
VIは:
X6は、CH2CH2CH=CH、CH2CH2C≡C、CH2CH2CH2CH2、CH2CH=CHCH2、CH2C≡CCH2、CH=CHCH2CH2、C≡CCH2CH2、CH2CH=C=CH、またはCH=C=CHCH2であり;
K6−T6−6Lは、CH2CH2CH2、CH2CH=CH、CH2C≡C、CH=CHCH2、C≡CCH2、またはCH=C=CHであり;
Y6は、C=O(すなわち、カルボニル)、またはいずれかの配置のCH(OH)であって、ここで、該ヒドロキシ基は、遊離しているかまたは官能基修飾され得;
VIIは:
X7は、CH2CH2CH2、CH2CH=CH、CH2C≡C、CH=CHCH2、C≡CCH2、またはCH=C=CHであり;
D7−E7およびG7−T7は、同一であるかまたは異なって、CH2CH2、CH=CH、またはC≡Cであり;
Y7は、C=O(すなわち、カルボニル)、またはいずれかの配置のCH(OH)であって、ここで、該ヒドロキシ基は、遊離しているかまたは官能基修飾され得;
VIIIは:
X8は、C2〜C5アルキル、C2〜C5アルキニル、またはC2〜C5アルケニル、またはC3〜C5アレニル基であり;
J8は、H、遊離もしくは官能基修飾されたヒドロキシ基、ハロ、トリハロメチル、遊離もしくは官能基修飾されたアミノ基、遊離もしくは官能基修飾されたチオール基、C(O)R8、またはアルキルであり;
R8は、H、OH、アルキル、アルコキシ、アミノ、アルキルアミノ、またはアルコキシアミノであり;
A8は、直接結合であるかまたはC1〜3アルキルであり;
B8は、CH2CH2、シス−CH=CHもしくはトランス−CH=CH、またはC≡Cであり;
Y8は、C=O(すなわち、カルボニル)、またはいずれかの配置のCH(OH)であって、ここで、該ヒドロキシ基は、遊離しているかまたは官能基修飾され得;
IXは:
E9−D9は、CH2CH2CH2もしくはシス−CH2CH=CHであるか;またはE9は、トランス−CH=CHでありD9は、いずれかの配置のCH(OH)であって、ここで、該OHは、遊離または官能基修飾されているか;あるいはE9は、CH2CH2でありD9は、直接結合であり;
pは、E9−D9が、CH2CH2CH2またはシス−CH2CH=CHであるか、またはE9がトランス−CH=CHでありD9がいずれかの配置のCH(OH)である場合、1または3であり、ここで、該OHは、遊離または官能基修飾されているか;あるいはE9がCH2CH2でありD9が直接結合である場合、pは、0であり;
G9−T9は、CH2CH2、CH(SR)CH2、またはトランス−CH=CHであり;
SRは、遊離または官能基修飾されたチオール基を含み;
nは、0、2、または4であり;
Z9は、CH3、CO2R9、CONR2R3、またはCH2OR4であり;
R9は、HであるかまたはCO2R9が薬学的に受容可能な塩もしくは薬学的に受容可能なエステルを形成し;
NR2R3は、遊離または官能基修飾されたアミノ基を形成し;
OR4は、遊離または官能基修飾されたヒドロキシ基を形成し;
Y9は、C=O(すなわち、カルボニル)、またはいずれかの配置のCH(OH)であって、ここで、該ヒドロキシ基は、遊離しているかまたは官能基修飾され得;
Xは:
K10は、C2〜C7アルキル、C2〜C7アルケニル、またはC2〜C7アルキニル、またはC3〜C7アレニル基であり;
A10およびX10は、同一であるかまたは異なって、直接結合、CH2、NR11、O、またはSであり、ただし、AおよびXの少なくとも1つは、NR11、O、またはSであり;
B10は、両方Hであるか、またはB10B10は一緒になって、二重結合されたO、S、またはNR12であり、ただし、A10およびX10が同一であるかまたは異なって、NR11、O、またはSである場合に、B10B10は、二重結合されたO、S、またはNR12であり;
NR11およびNR12は、同一であるかまたは異なって、遊離または官能基修飾されたアミノ基を含み;
D10−E10およびG10−T10は、同一であるかまたは異なって、CH2CH2、CH=CH、またはC≡Cであり;
Y10は、C=O(すなわち、カルボニル)、またはいずれかの配置のCH(OH)であって、ここで、該ヒドロキシ基は、遊離しているかまたは官能基修飾され得;
XIは:
A11、B11、C11およびD11は、同一であるかまたは異なって、C1〜C5アルキル、C1〜C5アルケニル、もしくはC1〜C5アルキニル、またはC3〜C5アレニル基であり;
Y11は、C=O(すなわち、カルボニル)、またはいずれかの配置のCH(OH)であって、ここで、該ヒドロキシ基は、遊離しているかまたは官能基修飾され得;
XIIは:
A12、B12、C12およびD12は、同一であるかまたは異なって、C1〜C5アルキル、C1〜C5アルケニル、もしくはC1〜C5アルキニル、またはC3〜C5アレニル基であり;
Y12は、いずれかの配置のCH(OH)またはCCH3(OH)であって、ここで、該ヒドロキシ基は、遊離しているかまたは官能基修飾され得、そしてX12は、CH2、CH(CH3)またはC(CH3)2であるか;あるいは
Y12は、CH2、CH(CH3)またはC(CH3)2であり、そしてX12は、いずれかの配置のCH(OH)またはCCH3(OH)であって、ここで、該ヒドロキシ基は、遊離しているかまたは官能基修飾され得;
XIIIは:
A13、B13、C13およびD13は、同一であるかまたは異なって、C1〜C5アルキル、C2〜C5アルケニル、C1〜C5シクロプロピル、C2〜C5アルキニル、またはC3〜C5アレニル基であり;
E13は、CH(OH)であって、ここで、該ヒドロキシ基は、遊離または官能基修飾されており;
X13は、(CH2)mまたは(CH2)mOであって、ここでmは、1〜6であり、そしてY13は、必要に応じてアルキル、ハロ、トリハロメチル、アシル、または遊離または官能基修飾されたヒドロキシ、アミノ、またはチオール基で置換されたフェニル環であるか;あるいは
X13−Y13は、(CH2)pY21であって;ここで、pは、0〜6であり;そして
W13は、CH2、O、S(O)q、NR18、CH2CH2、CH=CH、CH2O、CH2S(O)q、CH=N、またはCH2NR18であって;ここで、qは、0〜2であり、そしてR18は、H、アルキル、またはアシルであり;
Z13は、H、アルキル、アシル、ハロ、トリハロメチル、または遊離もしくは官能基修飾されたアミノ、チオール、またはヒドロキシ基であり;そして
またはX13−Y13は、シクロヘキシルであり;そして
XIVは:
OR14およびOR15は、同一であるかまたは異なって、遊離または官能基修飾されたヒドロキシ基を含み;
G14、T14およびZ14は、同一であるかまたは異なって、CH2CH2、シス−CH=CHもしくはトランス−CH=CHまたはC≡Cであり;
A14、B14のうちの一方は、HまたはCH3であり、そして他方は、遊離または官能基修飾されたヒドロキシ基であるか、あるいはA14−B14はカルボニルのような二重結合された酸素を含むかまたはA14−B14は、OCH2CH2Oであり;
X14は、CR16R17(CH2)qまたはCR16R17(CH2)qOであって、qは、0〜6であり;
R16およびR17は、同一であるかまたは異なって、HまたはCH3であり;
Y14は、CH3、またはアルキル、ハロ、トリハロメチル、アシル、または遊離または官能基修飾されたヒドロキシ、チオール、またはアミノ基で必要に応じて置換されたフェニル環であるか;
あるいはX14−Y14は、(CH2)pY20であって、pは、0〜6であり、
W14は、CH2、O、S(O)m、NR21、CH2CH2、CH=CH、CH2O、CH2S(O)m、CH=N、またはCH2NR21であり;
mは、0〜2であり;
NR21は、NHまたは官能基修飾されたアミノ基であり;
J14は、H、アルキル、アシル、ハロ、トリハロメチル、または遊離もしくは官能化されたヒドロキシ、チオール、またはアミノ基であり;そして
あるいはX14−Y14は、シクロヘキシルである、
組成物。 - 前記抗炎症性ステロイドの薬学的に有効な量が、0.001〜1%である、請求項2に記載の組成物。
- 前記MUC−1分泌促進薬の薬学的に有効な量が、0.00001〜0.1%である、請求項3に記載の組成物。
- 前記MUC−1分泌促進薬が15(S)−HETEであり、そして前記抗炎症性ステロイドがリメキソロンである、請求項1に記載の組成物。
- ドライアイまたは眼の湿潤を必要とする他の障害を処置するための方法であって、該方法は、該眼に組成物を局所的に投与する工程を包含し、該組成物は、薬学的に受容可能なキャリア、薬学的に有効な量の抗炎症性ステロイドおよび薬学的に有効な量のMUC−1分泌促進薬を含有する、方法。
- 前記抗炎症性ステロイドが、リメキソロン;ロテプレドノール;メドリゾン;およびヒドロコルチゾンからなる群から選択される、請求項7に記載の方法。
- 請求項7に記載の方法であって、前期MUC−1分泌促進薬が、式II〜XIVの化合物ならびにその薬学的に受容可能な塩、エステルおよびアミドからなる群から選択されるHETE誘導体であって、ここで、
II〜IVは:
Yは、C=O(すなわちカルボニル)、またはいずれかの配置のCH(OH)であって、ここで、該ヒドロキシ基は、遊離しているかまたは官能基修飾され得;
Vは:
ZおよびZ1はHであるか、またはZZ1はCH2であり;
B5−D5、E5−G5およびT5−K5は、同一であるかまたは異なって、CH2CH2、CH=CH、またはC≡Cであり;
Y5は、C=O(すなわち、カルボニル)、またはいずれかの配置のCH(OH)であって、ここで、該ヒドロキシ基は、遊離しているかまたは官能基修飾され得;
VIは:
X6は、CH2CH2CH=CH、CH2CH2C≡C、CH2CH2CH2CH2、CH2CH=CHCH2、CH2C≡CCH2、CH=CHCH2CH2、C≡CCH2CH2、CH2CH=C=CH、またはCH=C=CHCH2であり;
K6−T6−L6は、CH2CH2CH2、CH2CH=CH、CH2C≡C、CH=CHCH2、C≡CCH2、またはCH=C=CHであり;
Y6は、C=O(すなわち、カルボニル)、またはいずれかの配置のCH(OH)であって、ここで、該ヒドロキシ基は、遊離しているかまたは官能基修飾され得;
VIIは:
X7は、CH2CH2CH2、CH2CH=CH、CH2C≡C、CH=CHCH2、C≡CCH2、またはCH=C=CHであり;
D7−E7およびG7−T7は、同一であるかまたは異なって、CH2CH2、CH=CH、またはC≡Cであり;
Y7は、は、C=O(すなわち、カルボニル)、またはCH(OH)のいずれかの構造であって、ここで、該ヒドロキシ基は、遊離しているかまたは官能基修飾され得;
VIIIは:
X8は、C2〜C5アルキル、C2〜C5アルキニル、またはC2〜C5アルケニル、またはC3〜C5アレニル基であり;
J8は、H、遊離もしくは官能基修飾されたヒドロキシ基、ハロ、トリハロメチル、遊離もしくは官能基修飾されたアミノ基、遊離もしくは官能基修飾されたチオール基、C(O)R8、またはアルキルであり;
R8は、H、OH、アルキル、アルコキシ、アミノ、アルキルアミノ、またはアルコキシアミノであり;
A8は、直接結合であるかまたはC1〜3アルキルであり;
B8は、CH2CH2、シス−CH=CHもしくはトランス−CH=CH、またはC≡Cであり;
Y8は、C=O(すなわち、カルボニル)、またはいずれかの配置のCH(OH)であって、ここで、該ヒドロキシ基は、遊離しているかまたは官能基修飾され得;
IXは:
E9−D9は、CH2CH2CH2もしくはシス−CH2CH=CHであるか;またはE9は、トランス−CH=CHでありD9は、いずれかの配置のCH(OH)であって、ここで、該OHは、遊離または官能基修飾されているか;あるいはE9は、CH2CH2でありD9は、直接結合であり;
pは、E9−D9が、CH2CH2CH2またはシス−CH2CH=CHであるか、またはE9がトランス−CH=CHでありD9がいずれかの配置のCH(OH)である場合、1または3であり、ここで、該OHは、遊離または官能基修飾されているか;あるいはE9がCH2CH2でありD9が直接結合である場合、pは、0であり;
G9−T9は、CH2CH2、CH(SR)CH2、またはトランス−CH=CHであり;
SRは、遊離または官能基修飾されたチオール基を含み;
nは、0、2、または4であり;
Z9は、CH3、CO2R9、CONR2R3、またはCH2OR4であり;
R9は、HであるかまたはCO2R9が薬学的に受容可能な塩もしくは薬学的に受容可能なエステルを形成し;
NR2R3は、遊離または官能基修飾されたアミノ基を形成し;
OR4は、遊離または官能基修飾されたヒドロキシ基を形成し;
Y9は、C=O(すなわち、カルボニル)、またはいずれかの配置のCH(OH)であって、ここで、該ヒドロキシ基は、遊離しているかまたは官能基修飾され得;
Xは:
K10は、C2〜C7アルキル、C2〜C7アルケニル、またはC2〜C7アルキニル、またはC3〜C7アレニル基であり;
A10およびX10は、同一であるかまたは異なって、直接結合、CH2、NR11、O、またはSであり、ただし、AおよびXの少なくとも1つは、NR11、O、またはSであり;
B10は、両方Hであるか、またはB10B10は一緒になって、二重結合されたO、S、またはNR12であり、ただし、A10およびX10が同一であるかまたは異なって、NR11、O、またはSである場合に、B10B10は、二重結合されたO、S、またはNR12であり;
NR11およびNR12は、同一であるかまたは異なって、遊離または官能基修飾されたアミノ基を含み;
D10−E10およびG10−T10は、同一であるかまたは異なって、CH2CH2、CH=CH、またはC≡Cであり;
Y10は、C=O(すなわち、カルボニル)、またはいずれかの配置のCH(OH)であって、ここで、該ヒドロキシ基は、遊離しているかまたは官能基修飾され得;
XIは:
A11、B11、C11およびD11は、同一であるかまたは異なって、C1〜C5アルキル、アルケニル、またはアルキニル、またはC3〜C5アレニル基であり;
Y11は、C=O(すなわち、カルボニル)、またはいずれかの配置のCH(OH)であって、ここで、該ヒドロキシ基は、遊離しているかまたは官能基修飾され得;
XIIは:
A12、B12、C12およびD12は、同一であるかまたは異なって、C1〜C5アルキル、アルケニル、またはアルキニル、またはC3〜C5アレニル基であり;
Y12は、いずれかの配置のCH(OH)またはCCH3(OH)であって、ここで、該ヒドロキシ基は、遊離しているかまたは官能基修飾され得、そしてX12は、CH2、CH(CH3)またはC(CH3)2であるか;あるいは
Y12は、CH2、CH(CH3)またはC(CH3)2であり、そしてX12は、いずれかの配置のCH(OH)またはCCH3(OH)であって、ここで、該ヒドロキシ基は、遊離しているかまたは官能基修飾され得;
XIIIは:
A13、B13、C13およびD13は、同一であるかまたは異なって、C1〜C5アルキル、C2〜C5アルケニル、C1〜C5シクロプロピル、C2〜C5アルキニル、またはC3〜C5アレニル基であり;
E13は、CH(OH)であって、ここで、該ヒドロキシ基は、遊離または官能基修飾されており;
X13は、(CH2)mまたは(CH2)mOであって、ここでmは、1〜6であり、そしてY13は、必要に応じてアルキル、ハロ、トリハロメチル、アシル、または遊離または官能基修飾されたヒドロキシ、アミノ、またはチオール基で置換されたフェニル環であるか;あるいは
X13−Y13は、(CH2)pY21であって;ここで、pは、0〜6であり;そして
W13は、CH2、O、S(O)q、NR18、CH2CH2、CH=CH、CH2O、CH2S(O)q、CH=N、またはCH2NR18であって;ここで、qは、0〜2であり、そしてR18は、H、アルキル、またはアシルであり;
Z13は、H、アルキル、アシル、ハロ、トリハロメチル、または遊離もしくは官能基修飾されたアミノ、チオール、またはヒドロキシ基であり;そして
またはX13−Y13は、シクロヘキシルであり;そして
XIVは:
OR14およびOR15は、同一であるかまたは異なって、遊離または官能基修飾されたヒドロキシ基を含み;
G14、T14およびZ14は、同一であるかまたは異なって、CH2CH2、シス−CH=CHもしくはトランス−CH=CHまたはC≡Cであり;
A14、B14のうちの一方は、HまたはCH3であり、そして他方は、遊離または官能基修飾されたヒドロキシ基であるか、あるいはA14−B14はカルボニルのような二重結合された酸素を含むかまたはA14−B14は、OCH2CH2Oであり;
X14は、CR16R17(CH2)qまたはCR16R17(CH2)qOであって、qは、0〜6であり;
R16およびR17は、同一であるかまたは異なって、HまたはCH3であり;
Y14は、CH3、またはアルキル、ハロ、トリハロメチル、アシル、または遊離または官能基修飾されたヒドロキシ、チオール、またはアミノ基で必要に応じて置換されたフェニル環であるか;
あるいはX14−Y14は、(CH2)pY20であって、pは、0〜6であり、
W14は、CH2、O、S(O)m、NR21、CH2CH2、CH=CH、CH2O、CH2S(O)m、CH=N、またはCH2NR21であり;
mは、0〜2であり;
NR21は、NHまたは官能基修飾されたアミノ基であり;
J14は、H、アルキル、アシル、ハロ、トリハロメチル、または遊離もしくは官能化されたヒドロキシ、チオール、またはアミノ基であり;そして
あるいはX14−Y14は、シクロヘキシルである、
方法。 - 眼表面選択的ステロイドの薬学的に有効な量が、0.001〜1%である、請求項8に記載の方法。
- 前記MUC−1分泌促進薬の薬学的に有効な量が、0.00001〜0.1%である、請求項9に記載の方法。
- 前記MUC−1分泌促進薬が15(S)−HETEであり、そして前記抗炎症性ステロイドがリメキソロンである、請求項7に記載の方法。
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