JP2005504784A - LH及びFSH合併アゴニスト作用を有するグリシン置換チエノ[2,3−d]ピリミジン - Google Patents

LH及びFSH合併アゴニスト作用を有するグリシン置換チエノ[2,3−d]ピリミジン Download PDF

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Abstract

本発明は、一般式I、(I)[式中、Xは、O又はH,Hであり、Aは、S、NH、N(R)、O又は結合であり;Rは、(1−4C)アルキル、(2−4C)アルケニル、フェニル又は(2−5C)ヘテロアリールであり、前記フェニル又はヘテロアリール環は、場合により置換基の群:ヒドロキシ、ハロゲン、ニトロ、トリフルオロメチル、シアノ、アミノ又は(1−4C)(ジ)アルキルアミノの1個又はそれ以上で置換されており;Rは、H、(1−4C)アルキル、(1−4C)アルコキシ(2−4C)アルキル又はヒドロキシ(2−4C)アルキルであり;R及びRは、H、(1−4C)アルキル及びヒドロキシ(1−4C)アルキルから独立して選択することができ;Rは、H又は(1−4C)アルキルである]で表わされる、グリシン置換チエノ[2,3−d]ピリミジン誘導体、又は医薬適合性のその塩を対象とする。前記式中、Rは、Rについて述べたのと同じ群から選択することができる。本発明の化合物は、LHならびにFSH受容体活性化作用を有し、受胎能調節療法において使用することができる。

Description

【技術分野】
【0001】
本発明は、糖タンパク質ホルモンアゴニスト活性を有する化合物、特に黄体形成ホルモン(LH)と卵胞刺激ホルモン(FSH)の両方のアゴニスト作用を有する化合物に関する。本発明はさらに、前記化合物を含む医薬組成物ならびに医学的治療、特に受胎能の調節として使用するための、これらの化合物の使用に関する。
【背景技術】
【0002】
性腺刺激ホルモンは、代謝、体温調節及び生殖過程を含む様々な身体機能において重要な役割を果たす。脳下垂体性腺ホルモンFSH及びLHは、例えば卵胞の発達と成熟の刺激において決定的に重要な役割を果たし、LHは排卵過程の誘導に関与する(Sharp,R.M.Clin.Endocrinol 33:787−807;DorringtonとArmstrong,Recent Prog.Res 35:301−342、1979;Levyら、Human Reproduction 15:2258−2265、2000)。
【0003】
現在、LHは、卵巣の刺激、すなわち体外受精(IVF)のための卵巣の高度刺激及び不妊性無排卵女性における排卵の誘導のため(Insler,V.,Int.J.Fertility 33:85−97,1988;NavotとRosenwaks,J.Vitro Fert.Embryo Transfer 5:3−13、1988)、ならびに男性性機能低下症及び男性不妊症のために、FSHと組み合わせて臨床的に適用されている。
【0004】
性腺刺激ホルモンは、特定性腺細胞型に作用して、卵巣及び精巣の分化とステロイド生成を開始させる。これらの脳下垂体及び胎盤ホルモンの作用は、Gタンパク質共役受容体の大きなファミリーの成員である特異的細胞膜受容体によって仲介される。それらは、7つの膜貫通ドメインを有する1個のポリペプチドから成り、Gタンパク質と相互作用してアデニルシクラーゼの活性化を導くことができる。
【0005】
治療目的のための性腺刺激ホルモンはヒト尿ソースから単離することができ、純度が低い(Morseら、Amer.J.Reproduct.Immunol.and Microbiology 17:143,1988)。あるいは、それらは組換え性腺刺激ホルモンとして製造することができる。これらのタンパク質に加えて、性腺刺激ホルモン受容体は、合成低分子量化合物によって活性化又は不活性化することができる。ニ環式ヘテロ芳香族化合物がWO00/61586号に記述されている。インビトロ及びインビボ実験により、それらはLHアゴニストとして有用であることが示されている。
【0006】
健常女性においては、脳下垂体LH及びFSHの放出は、排卵に先立つ周期中頃の急増を特徴とする。排卵は、3つの異なる生理現象、すなわち卵母細胞の成熟、卵胞の破裂及び黄体形成によって特徴付けられる。これらの現象のインビボ誘導におけるLH急増の役割については疑いの余地がないが、FSH急増の役割はそれほど明らかではない。しかし、最近になって、FSHが、卵丘細胞を誘導してヒポキサンチン誘導の減数分裂停止を積極的に乗り越える因子を産生させることにより、インビトロでの卵母細胞成熟を誘導することが示された(Luら、Mol.Cell.Endocrinol.164:191−196,2000)。この因子は減数分裂活性化ステロール(MAS)であると思われる。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、LH活性を示す低分子量化合物を提供する。LH活性に加えて、意外にもそれらは合わせてFSH活性も有する。全般にこれらの化合物は、ピリミジン環の4位でフェニル基によって置換されており、そのフェニル基がメタ位置で置換されている、チエノ[2,3−d]ピリミジンである。この置換基は3原子スペーサー(NH−C(O)−CH)を含み、このスペーサーはさらに置換アミノ基で官能基化されている。全般にこれらの化合物は、様々な度合の、しかし典型的にはLHアゴニスト活性よりも低い、FSHアゴニスト活性を有する。
【0008】
本発明は、一般式I:
【0009】
【化1】
Figure 2005504784
[式中、
Xは、O又はH,Hであり、
Aは、S、NH、N(R)、O又は結合であり;
は、(1−4C)アルキル、(2−4C)アルケニル、フェニル又は(2−5C)ヘテロアリールであり、前記フェニル又はヘテロアリール環は、場合により置換基の群:ヒドロキシ、ハロゲン、ニトロ、トリフルオロメチル、シアノ、アミノ又は(1−4C)(ジ)アルキルアミノの1個又はそれ以上で置換されており;
は、H、(1−4C)アルキル、(1−4C)アルコキシ(2−4C)アルキル又はヒドロキシ(2−4C)アルキルであり;
及びRは、H、(1−4C)アルキル及びヒドロキシ(1−4C)アルキルから独立して選択することができ;
は、H又は(1−4C)アルキルである]
で表わされる、グリシン置換チエノ[2,3−d]ピリミジン誘導体、又は医薬適合性のその塩を対象とする。
【0010】
前記式中、Rは、Rについて述べたのと同じ群から選択することができる。
【0011】
式Iの定義において使用される(1−4C)アルキルの語は、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、sec−ブチル又はtert−ブチルである、1個から4個の炭素原子を有する分枝又は非分枝アルキル基を意味する。
【0012】
式Iの定義において使用される(2−4C)アルケニルの語は、ビニル、1−プロペニル、2−プロペニル、1−メチル−ビニル、1−ブテニル、2−ブテニル、3−ブテニル、2−メチル−1−プロペニル、2−メチル−2−プロペニル、1−メチル−1−プロペニル、1−エチル−ビニルである、2個から4個の炭素原子を有する分枝又は非分枝アルケニル基を意味する。
【0013】
(1−4C)アルコキシ(1−4C)アルキルの語は、酸素原子によって1個から4個の炭素原子を有するもう1つ別のアルキル基に連結されている、1個から4個の炭素原子を有するアルキル基を意味し、そのアルキル部分は先に定義したのと同じ意味を持つ。
【0014】
(1−4C)アルコキシ(2−4C)アルキルの語は、酸素原子によって2個から4個の炭素原子を有するもう1つ別のアルキル基に連結されている、1個から4個の炭素原子を有するアルキル基を意味し、そのアルキル部分は先に定義したのと同じ意味を持つ。
【0015】
ヒドロキシ(1−4C)アルキルの語は、1個から4個の炭素原子を有するアルキル基に連結されたヒドロキシル基を意味し、そのアルキル部分は先に定義したのと同じ意味を持つ。
【0016】
ヒドロキシ(2−4C)アルキルの語は、2個から4個の炭素原子を有するアルキル基に連結されたヒドロキシル基を意味し、そのアルキル部分は先に定義したのと同じ意味を持つ。
【0017】
(1−4C)(ジ)アルキルアミノの語は、窒素原子に連結されている、先に定義した1個から4個の炭素原子を有する1又は2個のアルキル基を意味する。
【0018】
(2−5C)ヘテロアリールの語は、イミダゾリル、チエニル、フリル又はピリジルのような、少なくともN、O及び/又はSから選択される1個のヘテロ原子を含む、場合により置換された、2個から5個の炭素原子を有する芳香族基を意味する。
【0019】
上記の式Iの化合物は、LH及びFSHアゴニスト活性を示すことが明らかにされた。ヒトLH又はFSH受容体でそれぞれ安定にトランスフェクトされたCHO細胞を使用したインビトロバイオアッセイにおいて、LH受容体に関するEC50は5.10−8M未満であることが認められ、FSH受容体に関しては、EC50は10−5M未満であった。典型的にはFSH活性は、LHアゴニスト刺激の約1%の活性から、LHアゴニスト刺激の約10%までの範囲である。
【0020】
本発明はさらに、一般式Iを有するチエノ[2,3−d]ピリミジン誘導体化合物又はその塩を含む医薬組成物を対象とする。
【0021】
そこで、本発明に従った化合物は治療において使用することができる。本発明のさらなる局面は、受胎能の調節、より好ましくは排卵の誘発のための薬剤を製造するための、一般式Iを有するチエノ[2,3−d]ピリミジン化合物の使用を対象とする。本発明の化合物は、LH及びFSH受容体の両方を活性化するために使用される。本発明の化合物は、それ故、受胎能の問題を有する女性を治療するための方法において使用できる。
【0022】
本発明のチエノ[2,3−d]ピリミジン化合物は、1個又はそれ以上のキラル炭素原子を有しうる。本発明の化合物は、それ故、キラリティーに関して純粋な化合物又はジアステレオマー及び/又は鏡像異性体の混合物として入手しうる。キラリティーに関して純粋な化合物を得るための方法は当技術分野において周知であり、例えば結晶化又はクロマトグラフィーが挙げられる。
【0023】
治療用途のためには、式Iの化合物の塩は、その対イオンが医薬適合性のものである。しかし、式Iに従った塩基の酸付加塩も、例えば医薬適合性の化合物の製造又は生成において使用しうる。医薬適合性か否かに関わらず、すべての塩は本発明の範囲内に包含される。
【0024】
酸付加塩の例は、塩酸、リン酸、硫酸などの鉱酸、好ましくは塩酸、及びクエン酸、酒石酸、酢酸、乳酸、マレイン酸、マロン酸、フマル酸、グリコール酸、コハク酸等のような有機酸から誘導されるものを含む。
【0025】
ここでは有効成分とも称される、式Iの化合物又は医薬適合性のその塩についての適切な投与経路は、筋肉内注射、皮下注射、静脈内注射又は腹腔内注入、経口及び鼻内投与である。好ましくは、前記化合物は経口的に投与しうる。有効成分又はその医薬組成物の投与の正確な用量及びプログラムは、達成すべき治療効果(不妊症の治療;避妊)に必然的に依存し、個々の化合物、投与経路、及びその薬剤を投与する個々の被験者の年齢と状態によって変化しうる。
【0026】
一般に、非経口投与は、吸着への依存性が高い他の投与方法よりも低い用量しか必要としない。しかし、ヒトに関しての投与量は、好ましくは0.0001mg/kgから25mg/kg体重を含む。所望用量は、1回用量若しくは1日の間に適切な間隔で投与される多回分割用量として提供されうる。女性受容者の場合、用量は、卵胞の維持のために月経周期を通じて適切な日数間隔をおいて若しくは排卵誘発のために1回用量として、投与しうる。投与の用量ならびにプログラムは女性受容者と男性受容者の間で異なりうる。
【0027】
IVF適用のような、インビトロ又は半ビボ適用の場合は、本発明の化合物をインキュベーション培地中約0.01μg/mlから5μg/mlの濃度で使用すべきである。
【0028】
そこで本発明はまた、医薬適合性の補助剤及び任意に他の治療薬と混合して、一般式Iに従ったチエノ[2,3−d]ピリミジン化合物を含む医薬組成物に関する。前記補助剤は、前記組成物の他の成分と適合性であり、その受容者にとって有害ではないという意味で「許容され」なければならない。
【0029】
医薬組成物は、経口、直腸、鼻、局所(経皮、口腔粘膜及び舌下を含む)、膣又は非経口(皮下、筋肉内、静脈内及び皮内を含む)投与に適するものを含む。前記組成物は、薬学技術分野において周知の何らかの方法によって、例えばGennaroら、Remington’s Pharmaceutical Sciences(第18版、Mack Publishing company,1990、特に第8部:Pharmaceutical Preparations and Their Manufacture参照)に述べられているような方法を用いて製造しうる。
【0030】
そのような方法は、有効成分と何らかの補助剤を組み合わせる段階を含む。副成分とも呼ばれる補助剤は、充填剤、結合剤、希釈剤、崩壊剤、潤滑剤、着色料、着香剤及び湿潤剤などの、当技術分野において慣例的なもの(Gennaro、前出)を含む。
【0031】
経口投与に適する医薬組成物は、丸剤、錠剤又はカプセルなどの別々の分離した投与単位として、若しくは粉末又は顆粒として、若しくは溶液又は懸濁液として提供されうる。有効成分はまた、ボーラス又はペーストとしても提供されうる。前記組成物はさらに、直腸投与用の坐薬又は浣腸に加工することができる。
【0032】
非経口投与については、適切な組成物は、水性及び非水性無菌注射剤を含む。組成物は、単位投与又は多回投与容器、例えば密封バイアル及びアンプルに入れて提供することができ、使用前に無菌液状担体、例えば水を加えるだけでよいフリーズドライ(凍結乾燥)状態で保存しうる。
【0033】
鼻吸入による投与に適する組成物又は製剤は、定量加圧エーロゾル、ネブライザ又は注入器によって生成されうる微細粉末又はミストを含む。
【0034】
本発明のチエノ[2,3−d]ピリミジン化合物はまた、放出速度調節膜に包まれた有効成分のコアから成る、移植可能医薬装置の形態でも投与することができる。そのような移植片は皮下的又は局所的に適用されるべきであり、比較的長い期間にわたって、例えば数週間から数年間にわたってほぼ一定速度で有効成分を放出する。移植可能医薬装置自体の製造のための方法は、例えば欧州特許第0,303,306号(AKZO N.V.)に述べられているように、当技術分野において既知である。
【0035】
そこで、本発明に従った化合物は天然LHと同じ臨床目的のために使用することができ、さらにそれらは、FSH活性を有し、変化した安定特性を示し、且つ異なる方法で投与できるという利点を備える。
【0036】
式(I)によって表わされる本発明の化合物は、一般に、Q=Cl又はBrである一般式(II)の化合物を、N,N−ジイソプロピルエチルアミンなどの第三級塩基の存在下に室温で、N,N−ジメチルホルムアミド又はTHFなどの適切な溶媒中、一般式(III)のアミンで求核置換することによって製造できる。一般式(III)の多くのアミンが市販されている。
【0037】
【化2】
Figure 2005504784
Q=Cl又はBrである式(II)の誘導体は、式(V−a)のメタアニリン誘導体を、ジクロロメタン又はTHFなどの適切な溶媒中、N,N−ジイソプロピルエチルアミンなどの第三級塩基の存在下に、Q=Cl又はBrである(IV)型塩化アシルで位置選択的にアシル化することによって製造できる。
【0038】
【化3】
Figure 2005504784
式(V)の化合物は、金属(Pd/Pt)触媒の存在下に水素などの適切な還元剤を使用して、式(VI)の誘導体中のニトロ官能基の当技術分野で既知の還元によって入手しうる。関連する還元は、P.M.Carabateas,P.R.Brundage,K.O.Gelotte,M.D.Gruett,R.R.Lorenz,J.Heterocycl.Chem.21,1849(1984)に述べられている。あるいは、前記の還元は、高温の塩酸の存在下に、エタノールなどのプロトン性溶媒中の塩化スズ(II)によっても実施できる(J.Heilbron,J.Chem.Soc,1279(1940))。
【0039】
【化4】
Figure 2005504784
一般式(VI)のチエノピリミジンは、O−(ベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムテトラフルオロボレート(TBTU)又はブロモトリピロリジノホスホニウムヘキサフルオロホスフェート(PyBrOP)などのカップリング剤及び第三級塩基、例えばN,N−ジイソプロピルエチルアミンの影響下で、カルボン酸(VII)とtert−ブチルアミンの縮合によって入手しうる。
【0040】
【化5】
Figure 2005504784
対応するエチルエステル(VIII)からカルボン酸(VII)へのけん化は、高温(80℃から還流まで)の水性ジオキサン中、水酸化リチウム、水酸化カリウム又は水酸化ナトリウムなどの塩基の存在下で起こる。
【0041】
【化6】
Figure 2005504784
一般式(VIII)のニ環式系は、N,N−ジイソプロピルエチルアミンの作用下に式(X)の塩化物をエチルメルカプトアセテートで置換し、次いでこの中間体チオエーテル(IX)を塩基触媒閉環することによって形成される。この種のチエノ[2,3−d]ピリミジン環の形成は、S.A.Abdel−Hady,M.A.Badawy,Y.A.Ibrahim,Sulfur Lett.9,101(1989)及びS.Tumkevicius,Liebigs Ann.,1703(1995)に述べられている。
【0042】
【化7】
Figure 2005504784
環化反応のための適切な条件は、還流温度の、エタノール中のナトリウムエトキシド又はトルエン/エタノール(1/1、v/v)中のN,N−ジイソプロピルエチルアミンである。
【0043】
【化8】
Figure 2005504784
式(X)の化合物は、例えばA.A.Santilli,D.H.Kim及びS.V.Wanser,J.Heterocycl.Chem.8、445、1971によって述べられているような文献の手順に従って合成できる。典型的な実験では、一般構造(XI)のアミドを高温(80℃から還流まで)のPOClで処理する。この反応混合物への適切な溶媒、例えばジオキサンの添加、及び/又はPCl又はN,N−ジメチルアニリンのいずれかの添加は、反応時間の短縮と塩化物(X)のより高い収量をもたらしうる。
【0044】
【化9】
Figure 2005504784
式(XI)のラクタムへの一般的な経路は、3−ニトロ−ベンズアルデヒド及びイソチオ尿素(XII−a)、イソ尿素(XII−b)、一置換グアニジン(XII−c)、ニ置換グアニジン(XII−d)又はアミジン(XII−e)でありうる化合物(XII)と、エチルシアノアセテートの縮合を含む。
【0045】
【化10】
Figure 2005504784
典型的な実験では、エチルシアノアセテート、3−ニトロベンズアルデヒド及び誘導体(XII)を適切な溶媒、例えばエタノール、メタノール、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリジノン、テトラヒドロフラン又はピリジンに懸濁し、炭酸カリウム、酢酸ナトリウム、ナトリウムメトキシド又はナトリウムエトキシドなどの塩基を加える。高温(70℃から還流まで)で反応が起こる。濾過後、残留物を水に取り、酸性化(pH2)した後、生成物(XI)が沈殿する(S.Kambe,K.Saito及びH.Kishi,Synthesis,287(1979);A.M.Abd−Elfattah,S.M.Hussain及びA.M.El−Reedy,Tetrahedron 39,3197(1983);S.M.Hussain,A.A.El−Barbary及びS.A.Mansour,J.Heterocycl.Chem.22,169(1985))。
【0046】
【化11】
Figure 2005504784
あるいは、式(I−a)によって表わされる、A=Nである本発明の化合物は、一般式(XIII)のスルホキシド誘導体から、一般構造(XIV)のアミン求核試薬による求核置換によって製造することができる。その反応は、典型的には1,4−ジオキサンなどの適切な溶媒中、N,N−ジイソプロピルエチルアミンなどの第三級塩基の存在下に高温で実施される。
【0047】
【化12】
Figure 2005504784
同様に、式(I−b)によって表わされる、A=Oである本発明の化合物は、一般式(XIII)のスルホキシド誘導体から、一般構造(XV)のアルコキシド求核試薬による求核置換によって製造することができる。その反応は、過剰のアルコールR−OHと共にカリウムtert−ブトキシドの存在下で実施される。
【0048】
【化13】
Figure 2005504784
一般式(XIII)のスルホキシド誘導体は、式(I−c)によって表わされる、R=Me及びA=Sである一般式(I)の化合物の酸化によって入手しうる。その酸化は、トリフルオロ酢酸中の3−クロロ過安息香酸によって実施される。この溶媒が酸性であることは、5−アミノ基が対応する5−ニトロソ誘導体へと酸化するのを防ぐ。
【0049】
【化14】
Figure 2005504784
受容体結合を測定する方法ならびに性腺刺激ホルモンの生物活性を測定するためのインビトロ及びインビボアッセイは周知である。一般には、発現された受容体を被験化合物と接触させ、結合若しくは機能的応答の刺激又は阻害を測定する。
【0050】
機能的応答を測定するには、LH又はFSH受容体遺伝子、好ましくはヒト受容体をコードする単離DNAを適切な宿主細胞において発現させる。そのような細胞はチャイニーズハムスター卵巣細胞でありうるが、他の細胞も適する。好ましくは、前記細胞は哺乳類由来である(Jiaら、Mol.Endocrin.5:759−776,1991)。
【0051】
組換えLH又はFSH発現細胞系統を構築する方法は当技術分野において周知である(Sambrookら、Molecular Cloning:a Laboratory Manual,Cold Spring Harbor Laboratory Press,Cold Spring Harbor,最新版)。受容体の発現は、所望タンパク質をコードするDNAの発現によって達成される。位置指定突然変異誘発、付加配列の連結、PCR、及び適切な発現系の構築のための手法は、現在では、すべて当技術分野において周知である。好ましくは連結を容易にするための制限部位を含む、所望タンパク質をコードするDNAの一部又は全部は、標準固相手法を用いて合成的構築することができる。含まれるコード配列の転写と翻訳についての適切な制御エレメントをDNAコード配列に与えることができる。周知のように、細菌などの原核生物宿主及び酵母、植物細胞、昆虫細胞、哺乳類細胞、鳥類細胞等のような真核生物宿主を含む様々な宿主と適合性である発現系が現在入手可能である。
【0052】
次に、受容体を発現する細胞を被験化合物に接触させて、結合、若しくは機能的応答の刺激又は阻害を観察する。
【0053】
あるいは、化合物の結合を測定するために、発現された受容体を含む単離細胞膜が使用できる。
【0054】
結合の測定には、放射能標識又は蛍光標識化合物が使用しうる。標準化合物として、ヒト組換えLH又はFSHが使用できる。あるいは、競合結合アッセイも実施できる。
【0055】
もう1つのアッセイは、受容体が仲介するcAMP蓄積の刺激を測定することによってLH又はFSH受容体アゴニスト化合物をスクリーニングすることを含む。すなわち、そのような方法は、宿主細胞の細胞表面上に受容体を発現すること及びその細胞を被験細胞に接触させることを含む。その後、cAMPの量を測定する。受容体に結合したときの被験化合物の阻害又は刺激作用に依存して、cAMPのレベルは低下又は上昇する。
【0056】
例えば接触した細胞におけるcAMPレベルの直接測定のほかに、DNAをコードする受容体によるトランスフェクションに加えて、その発現がcAMPのレベルに応答するレポーター遺伝子をコードする第二DNAでトランスフェクトされた細胞を使用することができる。そのようなレポーター遺伝子は、cAMP誘導性であるか又は新規cAMP応答性エレメントに接続されるように構築しうる。一般に、レポーター遺伝子の発現はcAMPのレベルを変化させるように反応する何らかの応答性エレメントによって制御されうる。適切なレポーター遺伝子は、例えばLacZ、アルカリホスファターゼ、ホタルルシフェラーゼ及びグリーン蛍光タンパク質である。そのようなトランス活性化アッセイの原理は当技術分野において周知であり、例えばStratowa,Ch,Himmler,AとCzernilofsky,A.P.(1995)Curr.Opin.Biotechnol.6:574に述べられている。
【0057】
LH又はFSH受容体に対して活性な化合物を選択するには、LH又はFSHを標準物質として使用したとき、10−5Mでの試験が最大活性の20%以上の活性を生じなければならない。もう1つの判定基準はEC50値であり、<10−5M、好ましくは<10−7Mでなければならない。
【0058】
当業者は、望ましいEC50値は試験する化合物に依存することを認識するであろう。例えば、10−5M以下のEC50値を有する化合物は、一般に薬剤選択の候補物質とみなされる。好ましくはこの値は10−7M以下である。しかし、より高いEC50を有するが、特定受容体に選択的である化合物はよりよい候補物質でありうる。
【0059】
LH受容体アゴニスト化合物のスクリーニングはまた、マウスライディッヒ細胞バイオアッセイを使用することによって実施できる(Van Damme,M.,Robersen,D.及びDiczfalusy,E.(1974).Acta Endocrinol.77:655−671 Mannaerts,B.,Kloosterboer,H.及びSchuurs,A.(1987)。Neuroendocrinology of reproduction.R.Rollandら編集、Elsevier Science Publishers B.V.,49−58)。このアッセイでは、雄性マウスから単離したライディッヒ細胞において、LH受容体を介したテストステロン産生の刺激を測定することができる。
【0060】
化合物のFSHアゴニスト活性はまた、Nayudu,P.とOsborn,S.(1992、J.Reproduction and Fertility 95:349−362)に従って培養マウス卵胞を用いた半ビボモデルにおいても測定できる。そこで、マウス卵巣の卵胞を単離し、FSHアゴニスト化合物の存在下で培養して、卵胞の成長を誘導する。培地中の卵胞径とエストラジオールの測定が卵胞の成長を示す。
【0061】
化合物のLHインビボ活性を測定するために、未熟マウスにおける排卵誘発を検討することができる。このアッセイでは、未熟雌性マウスを尿FSHでプライミングし、約48時間後にLHアゴニスト化合物で処置する。LHアゴニスト処置後に動物を死亡させ、卵管内の卵の数を顕微鏡で評価する。
【0062】
化合物のFSHインビボ活性を測定するために、未熟雌性ラットを0、8、24及び32時間眼にFSHアゴニスト化合物で処置して、卵胞の成長を誘発する。実験開始から52時間後に、動物にhCGを注入して排卵を誘発する。動物を実験開始から72時間後に死亡させ、卵管内の卵の数を顕微鏡で評価する。さらに、卵巣の重量を測定する。
【0063】
本発明の化合物は、現在LH又はhCGが使用されているプログラムにおいて臨床的に適用することができる。これらは、男性又は女性の低ゴナドトロピン性性機能低下症を有する被験者におけるLH補充療法、排卵を誘発するための周期中間投与(排卵誘発(OI)又は高度刺激調節(COH)又は黄体の刺激)を含む。
【0064】
下記の実施例は本発明についての例示であり、いかなる意味においても本発明の範囲を限定するものと解釈されるべきではない。
【実施例1】
【0065】
tert−ブチル5−アミノ−2−メチルチオ−4−(3−((N−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)−グリシニル)−アミノ)−フェニル)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド
(a)5−シアノ−4−(3−ニトロフェニル)−2−メチルチオ−6−ヒドロキシ−ピリミジン
無水EtOH(1500ml)中のS−メチルイソチオ尿素硫酸塩(69.0g)、3−ニトロベンズアルデヒド(75.0g)、エチルシアノアセテート(56.0ml)及び炭酸カリウム(72.5g)の混合物を60℃で16時間攪拌した。この反応混合物を氷浴中で0℃に冷却した。生じた沈殿物をろ取し、無水EtOHで洗って、熱水(100℃)に溶解した。この溶液を室温に冷却し、2N HClでpH2に酸性化し、氷浴中で0℃に冷却した。生じた沈殿物をろ取し、氷水で洗った。沈殿物中の残留水を1,4−ジオキサンとの同時蒸発によって除去した。
収量:54.0g。
MS−ESI:[M+H]=289.0。
TLC:R=0.3、シリカゲル、DCM/MeOH=9/1(v/v)。
【0066】
(b)6−クロロ−5−シアノ−4−(3−ニトロフェニル)−2−メチルチオ−ピリミジン
POCl(100ml)を、無水1,4−ジオキサン(300ml)中の5−シアノ−4−(3−ニトロフェニル)−2−メチルチオ−6−ヒドロキシ−ピリミジン(実施例1(a)、25.0g)の攪拌溶液に加えた。90℃で3時間後、この混合物を室温に冷却し、減圧下で濃縮した。その残留物を1,4−ジオキサン(100ml)に溶解し、生じた溶液を0℃に冷却した。氷水を慎重に加えた。生じた沈殿物をろ取し、水で洗った。沈殿物中の残留水を1,4−ジオキサンとの同時蒸発によって除去した。
収量:26.0g。
MS−ESI:[M+H]=307.0。
TLC:R=0.5、シリカゲル、ヘプタン/EtOAc=3/2(v/v)。
【0067】
(c)エチル5−シアノ−4−(3−ニトロフェニル)−2−メチルチオ−6−(エトキシカルボニルメチルチオ)−ピリミジン
DIPEA(15.7ml)を、EtOH(250ml)とDCM(250ml)の混合物中のエチル2−メルカプトアセテート(9.3ml)及び6−クロロ−5−シアノ−4−(3−ニトロフェニル)−2−メチルチオ−ピリミジン(実施例1(b)、26.0g)の攪拌溶液に加えた。室温で1時間後、0.1N HCl水溶液(500ml)を前記混合物に加え、次にそれをDCM(3×500ml)で抽出して、乾燥し(MgSO)、減圧下で濃縮した。
収量:28.0g。
MS−ESI:[M+H]=391.4。
TLC:R=0.5、シリカゲル、ヘプタン/EtOAc=3/2(v/v)。
【0068】
(d)エチル5−アミノ−4−(3−ニトロフェニル)−2−メチルチオ−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキシレート
トルエン(150ml)とEtOH(150ml)の混合物中のエチル5−シアノ−4−(3−ニトロフェニル)−2−メチルチオ−6−(エトキシカルボニルメチルチオ)−ピリミジン(実施例1(c)、28.0g)及びDIPEA(30ml)の混合物を還流温度(100℃)で16時間攪拌した。次にこの混合物を室温に冷却し、減圧下で濃縮した。残留DIPEAをトルエンとの同時蒸発によって除去した。
収量:28.0g。
MS−ESI:[M+H]=391.4。
TLC:R=0.6、シリカゲル、ヘプタン/EtOAc=3/2(v/v)。
【0069】
(e)エチル5−アミノ−4−(3−アミノフェニル)−2−メチルチオ−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキシレート
EtOH(400ml)を、1,4−ジオキサン(400ml)中のエチル5−アミノ−4−(3−ニトロフェニル)−2−メチルチオ−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキシレート(実施例1(d)、28.0g)、濃塩酸水溶液(15ml)及び塩化スズ(II)(41.0g)の混合物に加えた。この混合物を90℃で16時間攪拌した。次にその混合物を室温に冷却し、減圧下で濃縮した。その残留物をEtOAc(1000ml)に懸濁した。4N NaOH水溶液を加えて、10〜11のpHを得た。この混合物を強く攪拌し、有機層を分離して、乾燥し(MgSO)、減圧下で濃縮した。
収量:21.0g。
MS−ESI:[M+H]=361.0。
TLC:R=0.6、シリカゲル、ヘプタン/EtOAc=3/2(v/v)。
【0070】
(f)5−アミノ−4−(3−アミノフェニル)−2−メチルチオ−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボン酸
水酸化カリウム(32.4g)を、1,4−ジオキサン(300ml)と水(100ml)の混合物中のエチル5−アミノ−4−(3−アミノフェニル)−2−メチルチオ−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキシレート(実施例1(e)、21.0g)の溶液に加えた。90℃で16時間後、この混合物を10℃に冷却し、強く攪拌しながら2Nクエン酸水溶液(300ml)を加えた。生じた沈殿物をろ取し、水(180ml)で洗って、真空中で乾燥した。
収量:14.0g。
MS−ESI:[M+H]=333.0。
TLC:R=0.5、シリカゲル、DCM/MeOH=9/1(v/v)。
【0071】
(g)tert−ブチル5−アミノ−4−(3−アミノフェニル)−2−メチルチオ−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド
TBTU(16.1g)を、DCM/DMF(1/1、v/v、250ml)中の5−アミノ−4−(3−アミノフェニル)−2−メチルチオ−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボン酸(実施例1(f)、14.0g)、DIPEA(17.4ml)及びtert−ブチルアミン(7.3g)の溶液に加えた。室温で3時間後、この混合物をDCM(50ml)で希釈し、飽和NaHCO(3×100ml)水溶液、0.1N HCl水溶液(100ml)及び水(100ml)で洗った。その有機層を減圧下で濃縮した。粗生成物を、温かい無水EtOH(300ml)からの結晶化によって精製した。
収量:10.5g。
MS−ESI:[M+H]=388.2。
HPLC:R=30.72分、Luna C−18(2)、5μm、250×2.0mm、検出UV=210nm、炉の温度=40℃、流速=0.25ml/分、溶離液の水/ACN/MeOH=90/9.5/0.5から0/95/0、実施時間=50分間。
【0072】
(h)tert−ブチル5−アミノ−2−メチルチオ−4−(3−(2−ブロモアセトアミド)−フェニル)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド
塩化ブロモアセチル(615mg)を、無水DCM(20ml)中のtert−ブチル5−アミノ−2−メチルチオ−4−(3−アミノフェニル)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド(実施例1(g)、1.08g)及びDIPEA(2.43ml)の溶液に加えた。室温で3時間後、この混合物をDCMで希釈し、飽和NaHCO水溶液で洗って、乾燥し(MgSO)、減圧下で濃縮した。その粗生成物を、ヘプタン/EtOAc=3/2(v/v)を溶離液として使用するシリカゲルでのクロマトグラフィーによって精製した。
収量:910mg。
MS−ESI:[M+H]=510.2。
TLC:R=0.3、シリカゲル、ヘプタン/EtOAc=3/2(v/v)。
【0073】
(i)tert−ブチル5−アミノ−2−メチルチオ−4−(3−((N−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)−グリシニル)−アミノ)−フェニル)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド
N−メチル−2−アミノ−エタノール(250mg)を、DCM(5ml)中のtert−ブチル5−アミノ−4−(3−(2−ブロモアセトアミド)−フェニル)−2−メチルチオ−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド(実施例1(h)、250mg)の溶液に加えた。室温で16時間後、この混合物をDCM(50ml)で希釈し、飽和NaHCO水溶液で洗って、乾燥し(MgSO)、減圧下で濃縮した。その粗生成物を、次の勾配:30分間で0.1%TFA水溶液+10%ACN水溶液/ACN=90/10から10/90(v/v)、を有するLuna C−18カラムを用いたHPLCによって精製した。その後1,4−ジオキサン、0.1%TFA水溶液及び水の混合物から表題化合物を凍結乾燥した。
収量:112mg(TFA塩)。
MS−ESI:[M+H]=503.2。
HPLC:R=11.45分、カラムLuna C−18(2)、3μm、100×2.0mm、検出UV=210nm、炉の温度=40℃、流速=0.25ml/分、溶離液のリン酸緩衝液50mM pH2.1/水/ACN=10/80/10から10/10/80(v/v/v)、実施時間=20分間。
【実施例2】
【0074】
tert−ブチル5−アミノ−2−メチルチオ−4−(3−((N−(1−ヒドロキシ−2−メチル−プロプ−2−イル)−グリシニル)−アミノ)−フェニル)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド
2−アミノ−2−メチル−プロパノール(250mg)を、DCM(5ml)中のtert−ブチル5−アミノ−4−(3−(2−ブロモアセトアミド)−フェニル)−2−メチルチオ−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド(実施例1(h)、250mg)の溶液に加えた。室温で16時間後、この混合物をDCM(50ml)で希釈し、飽和NaHCO水溶液で洗って、乾燥し(MgSO)、減圧下で濃縮した。その粗生成物を、次の勾配:30分間で0.1%TFA水溶液+10%ACN水溶液/ACN=90/10から10/90(v/v)、を有するLuna C−18カラムを用いたHPLCによって精製した。その後1,4−ジオキサン、0.1%TFA水溶液及び水の混合物から表題化合物を凍結乾燥した。
収量:67mg(TFA塩)。
MS−ESI:[M+H]=517.2。
HPLC:R=12.67分、カラムLuna C−18(2)、3μm、100×2.0mm、検出UV=210nm、炉の温度=40℃、流速=0.25ml/分、溶離液のリン酸緩衝液50mM pH2.1/水/ACN=10/80/10から10/10/80(v/v/v)、実施時間=20分間。
【実施例3】
【0075】
tert−ブチル5−アミノ−2−メチルチオ−4−(3−((N−(メトキシカルボニルメチル)−グリシニル)−アミノ)−フェニル)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド
塩酸グリシンメチルエステル(200mg)を、DCM(5ml)中のtert−ブチル5−アミノ−4−(3−(2−ブロモアセトアミド)−フェニル)−2−メチルチオ−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド(実施例1(h)、250mg)及びN,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.20ml)の溶液に加えた。室温で16時間後、この混合物をDCM(50ml)で希釈し、飽和NaHCO水溶液で洗って、乾燥し(MgSO)、減圧下で濃縮した。その粗生成物を、次の勾配:30分間で0.1%TFA水溶液+10%ACN水溶液/ACN=90/10から10/90(v/v)、を有するLuna C−18カラムを用いたHPLCによって精製した。その後1,4−ジオキサン、0.1%TFA水溶液及び水の混合物から表題化合物を凍結乾燥した。
収量:133mg(TFA塩)。
MS−ESI:[M+H]=517.2。
HPLC:R=11.87分、カラムLuna C−18(2)、3μm、100×2.0mm、検出UV=210nm、炉の温度=40℃、流速=0.25ml/分、溶離液のリン酸緩衝液50mM pH2.1/水/ACN=10/80/10から10/10/80(v/v/v)、実施時間=20分間。
【実施例4】
【0076】
tert−ブチル5−アミノ−2−メチルチオ−4−(3−((N−エチル−N−(2−メトキシエチル)−グリシニル)−アミノ)−フェニル)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド
N−(2−メトキシエチル)−エチルアミン(266mg)を、DCM(5ml)中のtert−ブチル5−アミノ−4−(3−(2−ブロモアセトアミド)−フェニル)−2−メチルチオ−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド(実施例1(h)、200mg)の溶液に加えた。室温で16時間後、この混合物をDCM(50ml)で希釈し、飽和NaHCO水溶液で洗って、乾燥し(MgSO)、減圧下で濃縮した。その粗生成物を、次の勾配:30分間で0.1%TFA水溶液+10%ACN水溶液/ACN=90/10から10/90(v/v)、を有するLuna C−18カラムを用いたHPLCによって精製した。その後1,4−ジオキサン、0.1%TFA水溶液及び水の混合物から表題化合物を凍結乾燥した。
収量:84mg(TFA塩)。
MS−ESI:[M+H]=531.2。
HPLC:R=12.62分、カラムLuna C−18(2)、3μm、100×2.0mm、検出UV=210nm、炉の温度=40℃、流速=0.25ml/分、溶離液のリン酸緩衝液50mM pH2.1/水/ACN=10/80/10から10/10/80(v/v/v)、実施時間=20分間。
【実施例5】
【0077】
tert−ブチル5−アミノ−2−メチルチオ−4−(3−((N−(R−1−メトキシカルボニル−2−メチル−プロプ−1−イル)−グリシニル)−アミノ)−フェニル)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド
塩酸D−バリンメチルエステル(250mg)を、DCM(5ml)中のtert−ブチル5−アミノ−4−(3−(2−ブロモアセトアミド)−フェニル)−2−メチルチオ−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド(実施例1(h)、250mg)及びN,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.20ml)の溶液に加えた。室温で16時間後、この混合物をDCM(50ml)で希釈し、飽和NaHCO水溶液で洗って、乾燥し(MgSO)、減圧下で濃縮した。その粗生成物を、次の勾配:30分間で0.1%TFA水溶液+10%ACN水溶液/ACN=90/10から10/90(v/v)、を有するLuna C−18カラムを用いたHPLCによって精製した。その後1,4−ジオキサン、0.1%TFA水溶液及び水の混合物から表題化合物を凍結乾燥した。
収量:77mg(TFA塩)。
MS−ESI:[M+H]=559.2。
HPLC:R=13.22分、カラムLuna C−18(2)、3μm、100×2.0mm、検出UV=210nm、炉の温度=40℃、流速=0.25ml/分、溶離液のリン酸緩衝液50mM pH2.1/水/ACN=10/80/10から10/10/80(v/v/v)、実施時間=20分間。
【実施例6】
【0078】
tert−ブチル5−アミノ−2−メチルチオ−4−(3−((N,N−ビス−(2−メトキシエチル)−グリシニル)−アミノ)−フェニル)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド
N,N−ビス−(2−メトキシエチル)−アミン(400mg)を、DCM(5ml)中のtert−ブチル5−アミノ−4−(3−(2−ブロモアセトアミド)−フェニル)−2−メチルチオ−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド(実施例1(h)、250mg)の溶液に加えた。室温で16時間後、この混合物をDCM(50ml)で希釈し、飽和NaHCO水溶液で洗って、乾燥し(MgSO)、減圧下で濃縮した。その粗生成物を、次の勾配:30分間で0.1%TFA水溶液+10%ACN水溶液/ACN=90/10から10/90(v/v)、を有するLuna C−18カラムを用いたHPLCによって精製した。その後1,4−ジオキサン、0.1%TFA水溶液及び水の混合物から表題化合物を凍結乾燥した。
収量:166mg(TFA塩)。
MS−ESI:[M+H]=561.3。
HPLC:R=13.62分、カラムLuna C−18(2)、3μm、100×2.0mm、検出UV=210nm、炉の温度=40℃、流速=0.25ml/分、溶離液のリン酸緩衝液50mM pH2.1/水/ACN=10/80/10から10/10/80(v/v/v)、実施時間=20分間。
【実施例7】
【0079】
tert−ブチル5−アミノ−2−メチルチオ−4−(3−((2,3−ジヒドロキシ−プロプ−1−イル)−グリシニル)−アミノ)−フェニル)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド
3−アミノ−2−ヒドロキシ−プロパノール(250mg)を、DCM(5ml)中のtert−ブチル5−アミノ−4−(3−(2−ブロモアセトアミド)−フェニル)−2−メチルチオ−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド(実施例1(h)、250mg)の溶液に加えた。室温で16時間後、この混合物をDCM(50ml)で希釈し、飽和NaHCO水溶液で洗って、乾燥し(MgSO)、減圧下で濃縮した。その粗生成物を、次の勾配:30分間で0.1%TFA水溶液+10%ACN水溶液/ACN=90/10から10/90(v/v)、を有するLuna C−18カラムを用いたHPLCによって精製した。その後1,4−ジオキサン、0.1%TFA水溶液及び水の混合物から表題化合物を凍結乾燥した。
収量:164mg(TFA塩)。
MS−ESI:[M+H]=519.2。
HPLC:R=12.62分、カラムLuna C−18(2)、3μm、100×2.0mm、検出UV=210nm、炉の温度=40℃、流速=0.25ml/分、溶離液のリン酸緩衝液50mM pH2.1/水/ACN=10/80/10から10/10/80(v/v/v)、実施時間=20分間。
【実施例8】
【0080】
tert−ブチル5−アミノ−2−メチルチオ−4−(3−((1,3−ジヒドロキシプロプ−2−イル)−グリシニル)−アミノ)−フェニル)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド
2−アミノ−3−ヒドロキシプロパノール(250mg)を、DCM(5ml)中のtert−ブチル5−アミノ−4−(3−(2−ブロモアセトアミド)−フェニル)−2−メチルチオ−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド(実施例1(h)、250mg)の溶液に加えた。室温で16時間後、この混合物をDCM(50ml)で希釈し、飽和NaHCO水溶液で洗って、乾燥し(MgSO)、減圧下で濃縮した。その粗生成物を、次の勾配:30分間で0.1%TFA水溶液+10%ACN水溶液/ACN=90/10から10/90(v/v)、を有するLuna C−18カラムを用いたHPLCによって精製した。その後1,4−ジオキサン、0.1%TFA水溶液及び水の混合物から表題化合物を凍結乾燥した。
収量:117mg(TFA塩)。
MS−ESI:[M+H]=519.2。
HPLC:R=12.62分、カラムLuna C−18(2)、3μm、100×2.0mm、検出UV=210nm、炉の温度=40℃、流速=0.25ml/分、溶離液のリン酸緩衝液50mM pH2.1/水/ACN=10/80/10から10/10/80(v/v/v)、実施時間=20分間。
【実施例9】
【0081】
tert−ブチル5−アミノ−2−フェニル−4−(3−((N−エチル−N−(2−ヒドロキシエチル)−グリシニル)−アミノ)−フェニル)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド
(a)5−シアノ−4−(3−ニトロフェニル)−2−フェニル−6−ヒドロキシ−ピリミジン
無水EtOH(250ml)中の塩酸ベンズアミジン(16.4g)、3−ニトロベンズアルデヒド(15.1g)、エチルシアノアセテート(11.2ml)及び炭酸カリウム(16.6g)の混合物を60℃で8時間攪拌した。この反応混合物を氷浴中で0℃に冷却した。生じた沈殿物をろ取し、無水EtOHで洗って、透明な溶液が得られるまで水中で加熱した(100℃)。この溶液を50℃に冷却し、2N HCl水溶液を加えてpH2に酸性化し、氷浴中で0℃に冷却した。生じた沈殿物をろ取し、氷水で洗った。残留水を1,4−ジオキサンとの同時蒸発によって除去した。
収量:15.0g。
MS−ESI:[M+H]=319.2。
TLC:R=0.3、シリカゲル、DCM/MeOH=9/1(v/v)。
【0082】
(b)6−クロロ−5−シアノ−4−(3−ニトロフェニル)−2−フェニル−ピリミジン
POCl(50ml)を、無水1,4−ジオキサンp.a.(200ml)中の5−シアノ−4−(3−ニトロフェニル)−2−フェニル−6−ヒドロキシ−ピリミジン(実施例9(a)、15.0g)及びジメチルアニリン(0.5ml)の攪拌溶液に加えた。90℃で3時間後、この温かい混合物をろ取し、そのろ液を減圧下で濃縮した。その残留物を1,4−ジオキサンに溶解し、氷水を加えた。生じた沈殿物をろ取し、水で洗った。残留水を1,4−ジオキサンとの同時蒸発によって除去した。
収量:15.8g。
MS−ESI:[M+H]=337.4。
TLC:R=0.8、シリカゲル、ヘプタン/EtOAc=3/2(v/v)。
【0083】
(c)エチル5−シアノ−4−(3−ニトロフェニル)−2−フェニル−6−(エトキシカルボニルメチルチオ)−ピリミジン
DIPEA(8.71ml)を、窒素ガス体下にEtOH(125ml)とDCM(125ml)の混合物中のエチル2−メルカプトアセテート(5.15ml)及び6−クロロ−5−シアノ−4−(3−ニトロフェニル)−2−フェニル−ピリミジン(実施例9(b)、15.8g)の攪拌溶液に加えた。室温で2時間後、この混合物を、完全に溶解するまでDCMで希釈し、0.5N HCl水溶液で洗って、乾燥し(MgSO)、減圧下で濃縮した。
収量:19.7g。
MS−ESI:[M+H]=421.2。
TLC:R=0.7、シリカゲル、ヘプタン/EtOAc=3/2(v/v)。
【0084】
(d)エチル5−アミノ−4−(3−ニトロフェニル)−2−フェニル−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキシレート
DIPEA(20.0ml)を、無水EtOH(100ml)とトルエンp.a.(100ml)の混合物中のエチル5−シアノ−4−(3−ニトロフェニル)−2−フェニル−6−(エトキシカルボニルメチルチオ)−ピリミジン(実施例9(c)、19.7g)の攪拌溶液に加えた。100℃で48時間後、この混合物を0℃に冷却した。生じた沈殿物をろ取し、低温EtOHで洗って、真空中40℃で乾燥した。
収量:17.0g。
MS−ESI:[M+H]=421.2。
TLC:R=0.5、シリカゲル、ヘプタン/EtOAc=3/2(v/v)。
【0085】
(e)エチル5−アミノ−4−(3−アミノフェニル)−2−フェニル−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキシレート
無水EtOH(250ml)中の塩化スズ(II)(23.0g)の溶液を、1,4−ジオキサンp.a.(250ml)中のエチル5−アミノ−4−(3−ニトロフェニル)−2−フェニル−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキシレート(実施例9(d)、16.6g)の溶液に加えた。37%HCl水溶液(6.9ml)を加え、この混合物を還流下(90℃)で16時間加熱した。その混合物を室温に冷却し、減圧下で濃縮した。その残留物をEtOAc(500ml)に懸濁した。4N NaOH水溶液を加えて、10〜11のpHを得た。飽和NaCl水溶液を加えてその混合物を希釈した。有機層を分離して、乾燥し(MgSO)、減圧下で濃縮した。
収量:17.0g。
MS−ESI:[M+H]=421.2。
TLC:R=0.5、シリカゲル、ヘプタン/EtOAc=3/2(v/v)。
【0086】
(f)5−アミノ−4−(3−アミノフェニル)−2−フェニル−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボン酸
水酸化カリウム(20.0g)を、1,4−ジオキサン(210ml)と水(80ml)の混合物中のエチル5−アミノ−4−(3−アミノフェニル)−2−フェニル−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキシレート(実施例9(e)、17.0g)の溶液に加えた。90℃で16時間後、この混合物を0℃に冷却した。生じた沈殿物をろ取し、水(300ml)に懸濁して、0℃に冷却した。この混合物を、2Nクエン酸水溶液を加えてpH3に酸性化し、0℃から室温までで2時間攪拌した。生じた沈殿物をろ取し、水で洗って、真空中40℃で乾燥した。
収量:13.3g。
MS−ESI:[M+H]=363.0。
TLC:R=0.2、シリカゲル、DCM/MeOH=95/5(v/v)。
【0087】
(g)tert−ブチル5−アミノ−4−(3−アミノフェニル)−2−フェニル−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド
DIPEA(15.3ml)、tert−ブチルアミン(9.3ml)及びTBTU(14.1g)を、窒素ガス体下でDCM(250ml)とDMF(50ml)の混合物中の5−アミノ−4−(3−アミノフェニル)−2−フェニル−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボン酸(実施例9(f)、13.3g)の混合物に加えた。室温で3時間後、この混合物をDCMで希釈し、飽和NaHCO水溶液、0.1N HCl水溶液及び飽和NaCl水溶液で洗った。有機層を乾燥し(MgSO)、減圧下で濃縮した。その粗生成物を、ヘプタン/EtOAc=3/7から1/1(v/v)を溶離液として使用して、シリカゲルでのクロマトグラフィーによって精製した。
収量:14.7g。
MS−ESI:[M+H]=418.4。
TLC:R=0.4、シリカゲル、ヘプタン/EtOAc=3/2(v/v)。
【0088】
(h)tert−ブチル5−アミノ−4−(3−(2−ブロモアセトアミド)−フェニル)−2−フェニル−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド
塩化ブロモアセチル(2.80ml)を、DCM(50ml)中のtert−ブチル5−アミノ−4−(3−アミノフェニル)−2−フェニル−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド(実施例9(g)、5.8g)及びDIPEA(12.2ml)の溶液に滴下した。室温で3時間後、この混合物をDCMで希釈し、飽和NaHCO水溶液で洗って、乾燥し(MgSO)、減圧下で濃縮した。その粗生成物を、ヘプタン/EtOAc=3/2(v/v)を溶離液として使用するシリカゲルでのクロマトグラフィーによって精製した。tert−ブチル5−アミノ−4−(3−(2−ブロモアセトアミド)−フェニル)−2−フェニル−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミドとtert−ブチル5−アミノ−4−(3−(2−クロロアセトアミド)−フェニル)−2−フェニル−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミドの1:1(mol/mol)混合物を得た。
収量:2.6g。
MS−ESI:[M+H]=540.2、[M’+H’]=494.2。
TLC:R=0.3、シリカゲル、ヘプタン/EtOAc=3/2(v/v)。
【0089】
(i)tert−ブチル5−アミノ−2−フェニル−4−(3−((N−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)−グリシニル)−アミノ)−フェニル)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド
DCM(5ml)中のtert−ブチル5−アミノ−4−(3−(2−ブロモアセトアミド)−フェニル)−2−フェニル−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド(実施例9(h)、500mg)の攪拌溶液に、N−エチル−2−アミノ−エタノール(500mg)を加えた。室温で17時間攪拌した後、この反応混合物をDCM(100ml)で希釈し、NaHCO水溶液(1M、2×10ml)で洗って、乾燥し(MgSO)、真空中で濃縮した。その残留物を、次の勾配:30分間で0.1%TFA水溶液+10%ACN水溶液/ACN=90/10から10/90(v/v)、を有するLuna C−18カラムを用いたHPLCによって精製した。その後1,4−ジオキサン、0.1%TFA水溶液及び水の混合物から表題化合物を凍結乾燥した。
収量:271mg(TFA塩)。
MS−ESI:[M+H]=547.2。
HPLC:R=11.88分、カラムLuna C−18(2)、3μm、100×2.0mm、検出UV=210nm、炉の温度=40℃、流速=0.25ml/分、溶離液のリン酸緩衝液50mM pH2.1/水/ACN=10/80/10から10/10/80(v/v/v)、実施時間=20分間。
【実施例10】
【0090】
tert−ブチル5−アミノ−2−フェニル−4−(3−(N−(メトキシカルボニルメチル)−グリシニル)−アミノ)−フェニル)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド
DCM(5ml)中のtert−ブチル5−アミノ−4−(3−(2−ブロモアセトアミド)−フェニル)−2−フェニル−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド(実施例9(h)、500mg)及びN,N−ジイソプロピルエチルアミン(DiPEA、1ml)の攪拌溶液に、塩酸グリシンメチルエステル(700mg)を加えた。室温で17時間攪拌した後、この反応混合物をDCM(100ml)で希釈し、NaHCO水溶液(1M、2×50ml)で洗って、乾燥し(MgSO)、真空中で濃縮した。その残留物を、次の勾配:30分間で0.1%TFA水溶液+10%ACN水溶液/ACN=90/10から10/90(v/v)、を有するLuna C−18カラムを用いたHPLCによって精製した。その後1,4−ジオキサン、0.1%TFA水溶液及び水の混合物から表題化合物を凍結乾燥した。
収量:321mg(TFA塩)。
MS−ESI:[M+H]=547.2。
HPLC:R=12.54分、カラムLuna C−18(2)、3μm、100×2.0mm、検出UV=210nm、炉の温度=40℃、流速=0.25ml/分、溶離液のリン酸緩衝液50mM pH2.1/水/ACN=10/80/10から10/10/80(v/v/v)、実施時間=20分間。
【実施例11】
【0091】
tert−ブチル5−アミノ−2−(2−フリル)−4−(3−((N−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)−グリシニル)−アミノ)−フェニル)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド
(a)2−アミジノフラン
冷却した(0℃)エタノール中の飽和HCl(40ml)を、2−フロニトリル(13ml)を含む冷却した(氷浴、0℃)反応容器に加えた。生じた溶液を放置して周辺温度にし、窒素ガス体下に48時間攪拌した。この反応混合物を真空中で濃縮した後、対応する2−フリルエチルイミデートを含むその残留物をエタノール(20ml)に再溶解し、窒素ガス体下に0℃で攪拌した。その後、エタノール中の飽和アンモニア(40ml)を加え、この反応混合物を密封反応容器内で48時間攪拌した。その反応混合物を濾過した後、ろ液を減圧下で濃縮した。その粗生成物を、さらなる精製を行わずに次の段階で使用した。
収量:15.0g
【0092】
(b)5−シアノ−4−(3−ニトロフェニル)−2−(2−フリル)−6−ヒドロキシ−ピリミジン
無水EtOH(300ml)中の2−アミジノフラン(実施例11(a)、15g)、3−ニトロベンズアルデヒド(24g)、エチルシアノアセテート(17ml)及び炭酸カリウム(25g)の混合物を60℃で16時間攪拌した。この反応混合物を氷浴中で0℃に冷却した。生じた沈殿物をろ取し、無水EtOHで洗って、乳状懸濁液が得られるまで、攪拌しながら水中で加熱した(100℃)。この懸濁液を50℃に冷却し、2N HCl水溶液を加えてpH2に酸性化し、氷浴中で0℃に冷却した。生じた沈殿物をろ取し、氷水で洗った。残留水を1,4−ジオキサンとの同時蒸発によって除去した。
収量:16.0g。
MS−ESI:[M+H]=309.2。
TLC:R=0.3、シリカゲル、DCM/MeOH=9/1(v/v)。
【0093】
(c)6−クロロ−5−シアノ−4−(3−ニトロフェニル)−2−(2−フリル)−ピリミジン
POCl(50ml)を、無水1,4−ジオキサンp.a.(250ml)中の5−シアノ−4−(3−ニトロフェニル)−2−(2−フリル)−6−ヒドロキシ−ピリミジン(実施例11(b)、16.0g)及びジメチルアニリン(0.5ml)の攪拌溶液に加えた。90℃で2時間後、この温かい混合物をろ取し、そのろ液を減圧下で濃縮した。その残留物を1,4−ジオキサンに溶解し、氷水を加えた。生じた沈殿物をろ取し、水で洗った。残留水を1,4−ジオキサンとの同時蒸発によって除去した。
収量:16.0g。
MS−ESI:[M+H]=327.2。
TLC:R=0.75、シリカゲル、ヘプタン/EtOAc=3/2(v/v)。
【0094】
(d)エチル5−シアノ−4−(3−ニトロフェニル)−2−(2−フリル)−6−(エトキシカルボニルメチルチオ)−ピリミジン
DIPEA(9.1ml)を、窒素ガス体下にEtOH(125ml)とDCM(125ml)の混合物中のエチル2−メルカプトアセテート(5.4ml)及び6−クロロ−5−シアノ−4−(3−ニトロフェニル)−2−(2−フリル)−ピリミジン(実施例11(c)、16.0g)の攪拌溶液に加えた。室温で2時間後、この混合物を、完全に溶解するまでDCMで希釈し、0.5N HCl水溶液で洗って、乾燥し(MgSO)、減圧下で濃縮した。
収量:20.0g。
MS−ESI:[M+H]=411.2。
TLC:R=0.7、シリカゲル、ヘプタン/EtOAc=3/2(v/v)。
【0095】
(e)エチル5−アミノ−4−(3−ニトロフェニル)−2−(2−フリル)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキシレート
DIPEA(20.0ml)を、無水EtOH(100ml)とトルエンp.a.(100ml)の混合物中のエチル5−シアノ−4−(3−ニトロフェニル)−2−(2−フリル)−6−(エトキシカルボニルメチルチオ)−ピリミジン(実施例11(d)、20g)の攪拌溶液に加えた。100℃で48時間後、この混合物を0℃に冷却した。生じた沈殿物をろ取し、低温EtOHで洗って、真空中40℃で乾燥した。
収量:20g。
MS−ESI:[M+H]=411.2。
TLC:R=0.6、シリカゲル、ヘプタン/EtOAc=3/2(v/v)。
【0096】
(f)エチル5−アミノ−4−(3−アミノフェニル)−2−(2−フリル)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキシレート
無水EtOH(250ml)中の塩化スズ(II)(28.0g)の溶液を、1,4−ジオキサンp.a.(250ml)中のエチル5−アミノ−4−(3−ニトロフェニル)−2−(2−フリル)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキシレート(実施例11(e)、20g)の溶液に加えた。37%HCl水溶液(8.5ml)を加え、この混合物を還流下(90℃)で16時間加熱した。その混合物を室温に冷却し、減圧下で濃縮した。その残留物をEtOAc(500ml)に懸濁した。4N NaOH水溶液を加えて、10〜11のpHを得た。飽和NaCl水溶液を加えてその混合物を希釈した。有機層を分離して、乾燥し(MgSO)、減圧下で濃縮した。
収量:17.5g。
MS−ESI:[M+H]=381.2。
TLC:R=0.4、シリカゲル、ヘプタン/EtOAc=3/2(v/v)。
【0097】
(g)5−アミノ−4−(3−アミノフェニル)−2−(2−フリル)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボン酸
水酸化カリウム(23.0g)を、1,4−ジオキサン(210ml)と水(80ml)の混合物中のエチル5−アミノ−4−(3−アミノフェニル)−2−(2−フリル)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキシレート(実施例11(f)、17.5g)の溶液に加えた。90℃で8時間後、この混合物を0℃に冷却した。生じた沈殿物をろ取し、水(300ml)に懸濁して、0℃に冷却した。この混合物を、2Nクエン酸水溶液を加えてpH3に酸性化し、0℃から室温までで2時間攪拌した。生じた沈殿物をろ取し、水で洗って、真空中40℃で乾燥した。
収量:16.9g。
MS−ESI:[M+H]=353.2。
TLC:R=0.2、シリカゲル、DCM/MeOH=95/5(v/v)。
【0098】
(h)tert−ブチル5−アミノ−4−(3−アミノフェニル)−2−(2−フリル)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド
DIPEA(19.2ml)、tert−ブチルアミン(11.6ml)及びTBTU(17.7g)を、窒素ガス体下でDCM(250ml)とDMF(50ml)の混合物中の5−アミノ−4−(3−アミノフェニル)−2−(2−フリル)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボン酸(実施例11(g)、16.9g)の溶液に加えた。室温で3時間後、実質的な量の黄色沈殿物が形成されており、それをろ取した。この残留物をジエチルエーテルで洗い、真空中40℃で乾燥した。
収量:18.0g。
MS−ESI:[M+H]=408.2。
TLC:R=0.4、シリカゲル、ヘプタン/EtOAc=3/2(v/v)。
【0099】
(i)tert−ブチル5−アミノ−4−(3−(2−ブロモアセトアミド)−フェニル)−2−(2−フリル)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド
塩化ブロモアセチル(100ml)を、DCM(5ml)中のtert−ブチル5−アミノ−4−(3−アミノフェニル)−2−(2−フリル)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド(実施例11(h)、250mg)及びDIPEA(0.5ml)の溶液に滴下した。室温で3時間後、この混合物をDCMで希釈し、飽和NaHCO水溶液で洗って、乾燥し(MgSO)、減圧下で濃縮した。その粗生成物を、ヘプタン/EtOAc=3/2(v/v)を溶離液として使用するシリカゲルでのクロマトグラフィーによって精製した。tert−ブチル5−アミノ−4−(3−(2−ブロモアセトアミド)−フェニル)−2−(2−チエニル)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミドとtert−ブチル5−アミノ−4−(3−(2−クロロアセトアミド)−フェニル)−2−(2−チエニル)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミドの1:1(mol/mol)混合物を得た。
収量:124mg。
MS−ESI:[M+H]=540.2、[M’+H’]=494.2。
TLC:R=0.3、シリカゲル、ヘプタン/EtOAc=3/2(v/v)。
【0100】
(j)tert−ブチル5−アミノ−2−(2−フリル)−4−(3−((N−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)−グリシニル)−アミノ)−フェニル)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド
DCM(5ml)中のtert−ブチル5−アミノ−4−(3−(2−ブロモアセトアミド)−フェニル)−2−(2−フリル)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド(実施例11(i)、130mg)の攪拌溶液に、N−メチル−2−アミノ−エタノール(200mg)を加えた。室温で17時間攪拌した後、この反応混合物をDCM(50ml)で希釈し、NaHCO水溶液(1M、2×10ml)で洗って、乾燥し(MgSO)、真空中で濃縮した。その残留物を、次の勾配:30分間で0.1%TFA水溶液+10%ACN水溶液/ACN=90/10から10/90(v/v)、を有するLuna C−18カラムを用いたHPLCによって精製した。その後1,4−ジオキサン、0.1%TFA水溶液及び水の混合物から表題化合物を凍結乾燥した。
収量:81mg(TFA塩)。
MS−ESI:[M+H]=523.2。
HPLC:R=11.01分、カラムLuna C−18(2)、3μm、100×2.0mm、検出UV=210nm、炉の温度=40℃、流速=0.25ml/分、溶離液のリン酸緩衝液50mM pH2.1/水/ACN=10/80/10から10/10/80(v/v/v)、実施時間=20分間。
【実施例12】
【0101】
tert−ブチル5−アミノ−2−(2−フリル)−4−(3−(N−(1−ヒドロキシ−2−メチル−プロプ−2−イル)−グリシニル)−アミノ)−フェニル)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド
DCM(5ml)中のtert−ブチル5−アミノ−4−(3−(2−ブロモアセトアミド)−フェニル)−2−(2−フリル)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド(実施例11(i)、130mg)の攪拌溶液に、2−アミノ−2−メチル−プロパノール(260mg)を加えた。室温で17時間攪拌した後、この反応混合物をDCM(50ml)で希釈し、NaHCO水溶液(1M、2×10ml)で洗って、乾燥し(MgSO)、真空中で濃縮した。その残留物を、次の勾配:30分間で0.1%TFA水溶液+10%ACN水溶液/ACN=90/10から10/90(v/v)、を有するLuna C−18カラムを用いたHPLCによって精製した。その後1,4−ジオキサン、0.1%TFA水溶液及び水の混合物から表題化合物を凍結乾燥した。
収量:54mg(TFA塩)。
MS−ESI:[M+H]=537.2。
HPLC:R=11.15分、カラムLuna C−18(2)、3μm、100×2.0mm、検出UV=210nm、炉の温度=40℃、流速=0.25ml/分、溶離液のリン酸緩衝液50mM pH2.1/水/ACN=10/80/10から10/10/80(v/v/v)、実施時間=20分間。
【実施例13】
【0102】
tert−ブチル5−アミノ−2−(2−フリル)−4−(3−(N−(メトキシカルボニルメチル)−グリシニル)−アミノ)−フェニル)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド
DCM(5ml)中のtert−ブチル5−アミノ−4−(3−(2−ブロモアセトアミド)−フェニル)−2−(2−フリル)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド(実施例11(i)、130mg)及びDiPEA(0.5ml)の攪拌溶液に、塩酸グリシンメチルエステル(324mg)を加えた。室温で17時間攪拌した後、この反応混合物をDCM(50ml)で希釈し、NaHCO水溶液(1M、2×10ml)で洗って、乾燥し(MgSO)、真空中で濃縮した。その残留物を、次の勾配:30分間で0.1%TFA水溶液+10%ACN水溶液/ACN=90/10から10/90(v/v)、を有するLuna C−18カラムを用いたHPLCによって精製した。その後1,4−ジオキサン、0.1%TFA水溶液及び水の混合物から表題化合物を凍結乾燥した。
収量:74mg(TFA塩)。
MS−ESI:[M+H]=537.2。
HPLC:R=12.09分、カラムLuna C−18(2)、3μm、100×2.0mm、検出UV=210nm、炉の温度=40℃、流速=0.25ml/分、溶離液のリン酸緩衝液50mM pH2.1/水/ACN=10/80/10から10/10/80(v/v/v)、実施時間=20分間。
【実施例14】
【0103】
tert−ブチル5−アミノ−2−(2−チエニル)−4−(3−((N−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)−グリシニル)−アミノ)−フェニル)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド
(a)5−シアノ−4−(3−ニトロフェニル)−2−(2−チエニル)−6−ヒドロキシ−ピリミジン
無水EtOH(200ml)中の2−アミジノチオフェンヒドロクロリド(10.0g)、3−ニトロベンズアルデヒド(9.7g)、エチルシアノアセテート(6.81ml)及び炭酸カリウム(10.1g)の混合物を60℃で8時間攪拌した。この反応混合物を氷浴中で0℃に冷却し、濾過して、無水EtOHで洗い、その残留物を水(100℃)に溶解した。この溶液を50℃に冷却し、2N HCl水溶液でpH2に酸性化して、氷浴中で0℃に冷却した。生じた沈殿物をろ取し、氷水で洗った。残留水を1,4−ジオキサンとの同時蒸発によって除去した。
収量:10.0g。
MS−ESI:[M+H]=325.0。
TLC:R=0.3、シリカゲル、DCM/MeOH=9/1(v/v)。
【0104】
(b)6−クロロ−5−シアノ−4−(3−ニトロフェニル)−2−(2−チエニル)−ピリミジン
POCl(30ml)を、無水1,4−ジオキサン(150ml)中の5−シアノ−4−(3−ニトロフェニル)−2−(2−チエニル)−6−ヒドロキシ−ピリミジン(実施例14(a)、10.0g)及びジメチルアニリン(2滴から3滴)の攪拌溶液に加えた。90℃で3時間後、この混合物を室温に冷却し減圧下で濃縮した。その残留物を1,4−ジオキサンに溶解し、氷水を慎重に加えた。生じた沈殿物をろ取し、水で洗った。残留水を、1,4−ジオキサンとの同時蒸発及び真空中40℃での乾燥によって除去した。
収量:9.8g。
MS−ESI:[M+H]=343.4。
TLC:R=0.8、シリカゲル、ヘプタン/EtOAc=3/2(v/v)。
【0105】
(c)エチル5−シアノ−4−(3−ニトロフェニル)−2−(2−チエニル)−6−(エトキシカルボニルメチルチオ)−ピリミジン
DIPEA(5.57ml)を、窒素ガス体下にEtOH(80ml)とDCM(80ml)の混合物中のエチル2−メルカプトアセテート(3.28ml)及び6−クロロ−5−シアノ−4−(3−ニトロフェニル)−2−(2−チエニル)−ピリミジン(実施例14(b)、9.8g)の攪拌溶液に加えた。室温で2時間後、この混合物を、完全に溶解するまでDCMで希釈し、0.5N HCl水溶液で洗って、乾燥し(MgSO)、減圧下で濃縮した。
収量:12.9g。
MS−ESI:[M+H]=427.2。
TLC:R=0.7、シリカゲル、ヘプタン/EtOAc=3/2(v/v)。
【0106】
(d)エチル5−アミノ−4−(3−ニトロフェニル)−2−(2−チエニル)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキシレート
DIPEA(13.0ml)を、無水EtOH(75ml)とトルエンp.a.(75ml)の混合物中のエチル5−シアノ−4−(3−ニトロフェニル)−2−(2−チエニル)−6−(エトキシカルボニルメチルチオ)−ピリミジン(実施例14(c)、12.9g)の攪拌溶液に加えた。100℃で48時間後、この混合物を0℃に冷却した。生じた沈殿物をろ取し、低温EtOHで洗って、真空中40℃で乾燥した。
収量:11.0g。
MS−ESI:[M+H]=427.2。
TLC:R=0.6、シリカゲル、ヘプタン/EtOAc=3/2(v/v)。
【0107】
(e)エチル5−アミノ−4−(3−アミノフェニル)−2−(2−チエニル)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキシレート
無水EtOH(150ml)中の塩化スズ(II)(15g)の溶液を、1,4−ジオキサン(150ml)中のエチル5−アミノ−4−(3−ニトロフェニル)−2−(2−チエニル)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキシレート(実施例14(d)、10.86g)の溶液に加えた。37%HCl水溶液(4.5ml)を加え、この混合物を還流下(90℃)で16時間加熱した。その混合物を室温に冷却し、減圧下で濃縮した。その残留物をEtOAc(400ml)に懸濁し、完全に溶解するまでTHFを加えた。4N NaOH水溶液を加えて、10〜11のpHを得た。飽和NaCl水溶液を加えてその混合物を希釈した。有機層を分離して、乾燥し(MgSO)、減圧下で濃縮した。
収量:12.0g。
MS−ESI:[M+H]=397.2。
TLC:R=0.4、シリカゲル、ヘプタン/EtOAc=3/2(v/v)。
【0108】
(f)5−アミノ−4−(3−アミノフェニル)−2−(2−チエニル)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボン酸
水酸化カリウム(13g)を、1,4−ジオキサン(150ml)と水(50ml)の混合物中のエチル5−アミノ−4−(3−アミノフェニル)−2−(2−チエニル)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキシレート(実施例14(e)、10.1g)の溶液に加えた。90℃で16時間後、この混合物を0℃に冷却した。生じた沈殿物をろ取し、水(180ml)に懸濁して、0℃に冷却した。この混合物を、2Nクエン酸水溶液を加えてpH3に酸性化し、0℃で2時間攪拌した。生じた沈殿物をろ取し、水で洗って、真空中40℃で乾燥した。
収量:6.3g。
MS−ESI:[M+H]=369.2。
TLC:R=0.2、シリカゲル、DCM/MeOH=95/5(v/v)。
【0109】
(g)tert−ブチル5−アミノ−4−(3−アミノフェニル)−2−(2−チエニル)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド
DIPEA(7.1ml)、tert−ブチルアミン(4.3ml)及びTBTU(6.6g)を、窒素ガス体下でDCM(125ml)とDMF(N,N−ジメチルホルムアミド)(25ml)の混合物中の5−アミノ−4−(3−アミノフェニル)−2−(2−チエニル)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボン酸(実施例14(f)、6.3g)の混合物に加えた。室温で3時間後、この混合物をDCMで希釈し、飽和NaHCO水溶液、0.1N HCl水溶液及び飽和NaCl水溶液で洗った。有機層を乾燥し(MgSO)、減圧下で濃縮した。その粗生成物を、ヘプタン/EtOAc=3/7から1/1(v/v)を溶離液として使用して、シリカゲルでのクロマトグラフィーによって精製した。
収量:6.45g。
MS−ESI:[M+H]=424.2。
TLC:R=0.3、シリカゲル、ヘプタン/EtOAc=3/2(v/v)。
【0110】
(h)tert−ブチル5−アミノ−4−(3−(2−ブロモアセトアミド)−フェニル)−2−(2−チエニル)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド
塩化ブロモアセチル(2.40ml)を、DCM(50ml)中のtert−ブチル5−アミノ−4−(3−アミノフェニル)−2−(2−チエニル)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド(実施例14(g)、5.0g)及びDIPEA(10.5ml)の溶液に加えた。室温で3時間後、この混合物をDCMで希釈し、飽和NaHCO水溶液で洗って、乾燥し(MgSO)、減圧下で濃縮した。その粗生成物を、ヘプタン/EtOAc=3/2(v/v)を溶離液として使用するシリカゲルでのクロマトグラフィーによって精製した。tert−ブチル5−アミノ−4−(3−(2−ブロモアセトアミド)−フェニル)−2−(2−チエニル)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミドとtert−ブチル5−アミノ−4−(3−(2−クロロアセトアミド)−フェニル)−2−(2−チエニル)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミドの混合物を得た。
収量:3.0g。
MS−ESI:[M+H]=546.2、[M’+H]=500.2。
TLC:R=0.2、シリカゲル、トルエン/EtOAc=7/1(v/v)。
【0111】
(i)tert−ブチル5−アミノ−2−(2−チエニル)−4−(3−((N−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)−グリシニル)−アミノ)−フェニル)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド
DCM(5ml)中のtert−ブチル5−アミノ−4−(3−(2−ブロモアセトアミド)−フェニル)−2−(2−チエニル)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド(実施例14(h)、100mg)の攪拌溶液に、N−メチル−2−アミノ−エタノール(140mg)を加えた。室温で17時間攪拌した後、この反応混合物をDCM(50ml)で希釈し、NaHCO水溶液(1M、2×10ml)で洗って、乾燥し(MgSO)、真空中で濃縮した。その残留物を、次の勾配:30分間で0.1%TFA水溶液+10%ACN水溶液/ACN=90/10から10/90(v/v)、を有するLuna C−18カラムを用いたHPLCによって精製した。その後1,4−ジオキサン、0.1%TFA水溶液及び水の混合物から表題化合物を凍結乾燥した。
収量:59mg(TFA塩)。
MS−ESI:[M+H]=539.2。
HPLC:R=11.01分、カラムLuna C−18(2)、3μm、100×2.0mm、検出UV=210nm、炉の温度=40℃、流速=0.25ml/分、溶離液のリン酸緩衝液50mM pH2.1/水/ACN=10/80/10から10/10/80(v/v/v)、実施時間=20分間。
【実施例15】
【0112】
tert−ブチル5−アミノ−2−(2−チエニル)−4−(3−((N−(メトキシカルボニルメチル)−グリシニル)−アミノ)−フェニル)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド
DCM(5ml)中のtert−ブチル5−アミノ−4−(3−(2−ブロモアセトアミド)−フェニル)−2−(2−チエニル)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド(実施例14(h)、100mg)及びDiPEA(0.5ml)の攪拌溶液に、塩酸グリシンメチルエステル(250mg)を加えた。室温で17時間攪拌した後、この反応混合物をDCM(50ml)で希釈し、NaHCO水溶液(1M、2×10ml)で洗って、乾燥し(MgSO)、真空中で濃縮した。その残留物を、次の勾配:30分間で0.1%TFA水溶液+10%ACN水溶液/ACN=90/10から10/90(v/v)、を有するLuna C−18カラムを用いたHPLCによって精製した。その後1,4−ジオキサン、0.1%TFA水溶液及び水の混合物から表題化合物を凍結乾燥した。
収量:74mg(TFA塩)。
MS−ESI:[M+H]=553.0。
HPLC:R=12.57分、カラムLuna C−18(2)、3μm、100×2.0mm、検出UV=210nm、炉の温度=40℃、流速=0.25ml/分、溶離液のリン酸緩衝液50mM pH2.1/水/ACN=10/80/10から10/10/80(v/v/v)、実施時間=20分間。
【実施例16】
【0113】
tert−ブチル5−アミノ−2−(2−チエニル)−4−(3−((N,N−ジ−(2−メトキシエチル)−グリシニル)−アミノ)−フェニル)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド
DCM(5ml)中のtert−ブチル5−アミノ−4−(3−(2−ブロモアセトアミド)−フェニル)−2−(2−チエニル)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド(実施例14(h)、100mg)の攪拌溶液に、N,N−ジ−(2−メトキシエチル)−アミン(200mg)を加えた。室温で17時間攪拌した後、この反応混合物をDCM(50ml)で希釈し、NaHCO水溶液(1M、2×10ml)で洗って、乾燥し(MgSO)、真空中で濃縮した。その残留物を、次の勾配:30分間で0.1%TFA水溶液+10%ACN水溶液/ACN=90/10から10/90(v/v)、を有するLuna C−18カラムを用いたHPLCによって精製した。その後1,4−ジオキサン、0.1%TFA水溶液及び水の混合物から表題化合物を凍結乾燥した。
収量:59mg(TFA塩)。
MS−ESI:[M+H]=597.4。
HPLC:R=13.84分、カラムLuna C−18(2)、3μm、100×2.0mm、検出UV=210nm、炉の温度=40℃、流速=0.25ml/分、溶離液のリン酸緩衝液50mM pH2.1/水/ACN=10/80/10から10/10/80(v/v/v)、実施時間=20分間。
【実施例17】
【0114】
tert−ブチル5−アミノ−2−エチルアミノ−4−(3−((N−エチル−N−(2−メトキシエチル)−グリシニル)−アミノ)−フェニル)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド
(a)tert−ブチル5−アミノ−2−メタンスルフィニル−4−(3−((N−エチル−N−(2−メトキシエチル)−グリシニル)−アミノ)−フェニル)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド
トリフルオロ酢酸(TFA、25ml)中のtert−ブチル5−アミノ−2−メチルチオ−4−(3−((N−エチル−N−(2−メトキシエチル)−グリシニル)−アミノ)−フェニル)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド(実施例4、1.0g)の攪拌溶液に、3−クロロ過安息香酸(m−CPBA、1.0g)を加えた。17時間後、この反応混合物を周辺温度(20℃)で減圧下に濃縮し、DCM(100ml)に再溶解して、飽和NaHCO水溶液(2×50ml)及び水(50ml)で注意深く洗い、乾燥して(MgSO)、真空中で濃縮した。その粗残留物を、さらなる精製を行わずに次の段階で使用した。
収量:820mg。
MS−ESI:[M+H]=547.3。
TLC:R=0.2、シリカゲル、DCM/MeOH=9/1(v/v)。
【0115】
(b)tert−ブチル5−アミノ−2−エチルアミノ−4−(3−((N−エチル−N−(2−メトキシエチル)−グリシニル)−アミノ)−フェニル)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド
塩酸エチルアミン(150mg)を、1,4−ジオキサン(5ml)中のtert−ブチル5−アミノ−2−メタンスルフィニル−4−(3−((N−エチル−N−(2−メトキシエチル)−グリシニル)−アミノ)−フェニル)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド(実施例17(a)、100mg)及びDiPEA(0.5ml)の攪拌溶液に加え、この反応混合物を60℃に3時間加熱した。前記反応混合物を減圧下で濃縮した後、その残留物をDCM(50ml)中に取り、ブライン(1M、25ml)及び水(25ml)で洗った。その後、有機層を乾燥し(MgSO)、真空中で濃縮した。このようにして得た残留物を、次の勾配:30分間で0.1%TFA水溶液+10%ACN水溶液/ACN=90/10から10/90(v/v)、を有するLuna C−18カラムを用いたHPLCによって精製した。その後1,4−ジオキサン、0.1%TFA水溶液及び水の混合物から表題化合物を凍結乾燥した。
収量:36mg(TFA塩)。
MS−ESI:[M+H]=528.4。
HPLC:R=10.21分、カラムLuna C−18(2)、3μm、100×2.0mm、検出UV=210nm、炉の温度=40℃、流速=0.25ml/分、溶離液のリン酸緩衝液50mM pH2.1/水/ACN=10/80/10から10/10/80(v/v/v)、実施時間=20分間。
【実施例18】
【0116】
tert−ブチル5−アミノ−2−(N,N−ジメチルアミノ)−4−(3−((N−エチル−N−(2−ヒドロキシエチル)−グリシニル)−アミノ)−フェニル)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド
(a)tert−ブチル5−アミノ−2−メタンスルフィニル−4−(3−((N−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)−グリシニル)−アミノ)−フェニル)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド
トリフルオロ酢酸(TFA、25ml)中のtert−ブチル5−アミノ−2−メチルチオ−4−(3−((N−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)−グリシニル)−アミノ)−フェニル)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド(実施例1(i)、1.0g)の攪拌溶液に、3−クロロ過安息香酸(m−CPBA、1.0g)を加えた。17時間後、この反応混合物を周辺温度(20℃)で減圧下に濃縮し、DCM(100ml)に再溶解して、飽和NaHCO水溶液(2×50ml)及び水(50ml)で注意深く洗い、乾燥して(MgSO)、真空中で濃縮した。その粗残留物を、さらなる精製を行わずに次の段階で使用した。
収量:910mg。
MS−ESI:[M+H]=519.6。
TLC:R=0.15、シリカゲル、DCM/MeOH=9/1(v/v)。
【0117】
(b)tert−ブチル5−アミノ−2−(N,N−ジメチルアミノ)−4−(3−((N−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)−グリシニル)−アミノ)−フェニル)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド
塩酸ジメチルアミン(150mg)を、1,4−ジオキサン(5ml)中のtert−ブチル5−アミノ−2−メタンスルフィニル−4−(3−((N−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)−グリシニル)−アミノ)−フェニル)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド(実施例18(a)、100mg)及びDiPEA(0.5ml)の攪拌溶液に加え、この反応混合物を60℃に3時間加熱した。前記反応混合物を減圧下で濃縮した後、その残留物をDCM(50ml)中に取り、ブライン(1M、25ml)及び水(25ml)で洗った。その後、有機層を乾燥し(MgSO)、真空中で濃縮した。このようにして得た残留物を、次の勾配:30分間で0.1%TFA水溶液+10%ACN水溶液/ACN=90/10から10/90(v/v)、を有するLuna C−18カラムを用いたHPLCによって精製した。その後1,4−ジオキサン、0.1%TFA水溶液及び水の混合物から表題化合物を凍結乾燥した。
収量:36mg(TFA塩)。
MS−ESI:[M+H]=500.2。
HPLC:R=10.03分、カラムLuna C−18(2)、3μm、100×2.0mm、検出UV=210nm、炉の温度=40℃、流速=0.25ml/分、溶離液のリン酸緩衝液50mM pH2.1/水/ACN=10/80/10から10/10/80(v/v/v)、実施時間=20分間。
【実施例19】
【0118】
tert−ブチル5−アミノ−2−エチルアミノ−4−(3−((N−(メトキシカルボニルメチル)−グリシニル)−アミノ)−フェニル)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド
(a)tert−ブチル5−アミノ−2−メタンスルフィニル−4−(3−((N−(メトキシカルボニルメチル)−グリシニル)−アミノ)−フェニル)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド
トリフルオロ酢酸(TFA、25ml)中のtert−ブチル5−アミノ−2−メチルチオ−4−(3−((N−(メトキシカルボニルメチル)−グリシニル)−アミノ)−フェニル)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド(実施例3、1.0g)の攪拌溶液に、3−クロロ過安息香酸(m−CPBA、1.0g)を加えた。17時間後、この反応混合物を周辺温度(20℃)で減圧下に濃縮し、DCM(100ml)に再溶解して、飽和NaHCO水溶液(2×50ml)及び水(50ml)で注意深く洗い、乾燥して(MgSO)、真空中で濃縮した。その粗残留物を、さらなる精製を行わずに次の段階で使用した。
収量:680mg。
MS−ESI:[M+H]=533.6。
TLC:R=0.17、シリカゲル、DCM/MeOH=9/1(v/v)。
【0119】
(b)tert−ブチル5−アミノ−2−エチルアミノ−4−(3−((N−(メトキシカルボニルメチル)−グリシニル)−アミノ)−フェニル)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド
塩酸エチルアミン(150mg)を、1,4−ジオキサン(5ml)中のtert−ブチル5−アミノ−2−メタンスルフィニル−4−(3−((N−(メトキシカルボニルメチル)−グリシニル)−アミノ)−フェニル)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド(実施例19(a)、100mg)及びDiPEA(0.5ml)の攪拌溶液に加え、この反応混合物を60℃に3時間加熱した。前記反応混合物を減圧下で濃縮した後、その残留物をDCM(50ml)中に取り、ブライン(1M、25ml)及び水(25ml)で洗った。その後、有機層を乾燥し(MgSO)、真空中で濃縮した。このようにして得た残留物を、次の勾配:30分間で0.1%TFA水溶液+10%ACN水溶液/ACN=90/10から10/90(v/v)、を有するLuna C−18カラムを用いたHPLCによって精製した。その後1,4−ジオキサン、0.1%TFA水溶液及び水の混合物から表題化合物を凍結乾燥した。
収量:57mg(TFA塩)。
MS−ESI:[M+H]=514.2。
HPLC:R=12.56分、カラムLuna C−18(2)、3μm、100×2.0mm、検出UV=210nm、炉の温度=40℃、流速=0.25ml/分、溶離液のリン酸緩衝液50mM pH2.1/水/ACN=10/80/10から10/10/80(v/v/v)、実施時間=20分間。
【実施例20】
【0120】
tert−ブチル5−アミノ−2−イソプロピルアミノ−4−(3−((N−エチル−N−(2−メトキシエチル)−グリシニル)−アミノ)−フェニル)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド
イソプロピルアミン(150mg)を、1,4−ジオキサン(5ml)中のtert−ブチル5−アミノ−2−メタンスルフィニル−4−(3−((N−エチル−N−(2−メトキシエチル)−グリシニル)−アミノ)−フェニル)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド(実施例17(a)、100mg)及びDiPEA(0.5ml)の攪拌溶液に加え、この反応混合物を60℃に3時間加熱した。前記反応混合物を減圧下で濃縮した後、その残留物をDCM(50ml)中に取り、ブライン(1M、25ml)及び水(25ml)で洗った。その後、有機層を乾燥し(MgSO)、真空中で濃縮した。このようにして得た残留物を、次の勾配:30分間で0.1%TFA水溶液+10%ACN水溶液/ACN=90/10から10/90(v/v)、を有するLuna C−18カラムを用いたHPLCによって精製した。その後1,4−ジオキサン、0.1%TFA水溶液及び水の混合物から表題化合物を凍結乾燥した。
収量:57mg(TFA塩)。
MS−ESI:[M+H]=542.4。
HPLC:R=11.01分、カラムLuna C−18(2)、3μm、100×2.0mm、検出UV=210nm、炉の温度=40℃、流速=0.25ml/分、溶離液のリン酸緩衝液50mM pH2.1/水/ACN=10/80/10から10/10/80(v/v/v)、実施時間=20分間。
【実施例21】
【0121】
tert−ブチル5−アミノ−2−アリルアミノ−4−(3−((N−(メトキシカルボニルメチル)−グリシニル)−アミノ)−フェニル)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド
アリルアミン(200mg)を、1,4−ジオキサン(5ml)中のtert−ブチル5−アミノ−2−メタンスルフィニル−4−(3−((N−(メトキシカルボニルメチル)−グリシニル)−アミノ)−フェニル)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド(実施例19(a)、100mg)及びDiPEA(0.5ml)の攪拌溶液に加え、この反応混合物を60℃に3時間加熱した。前記反応混合物を減圧下で濃縮した後、その残留物をDCM(50ml)中に取り、ブライン(1M、25ml)及び水(25ml)で洗った。その後、有機層を乾燥し(MgSO)、真空中で濃縮した。このようにして得た残留物を、次の勾配:30分間で0.1%TFA水溶液+10%ACN水溶液/ACN=90/10から10/90(v/v)、を有するLuna C−18カラムを用いたHPLCによって精製した。その後1,4−ジオキサン、0.1%TFA水溶液及び水の混合物から表題化合物を凍結乾燥した。
収量:65mg(TFA塩)。
MS−ESI:[M+H]=526.4。
HPLC:R=13.18分、カラムLuna C−18(2)、3μm、100×2.0mm、検出UV=210nm、炉の温度=40℃、流速=0.25ml/分、溶離液のリン酸緩衝液50mM pH2.1/水/ACN=10/80/10から10/10/80(v/v/v)、実施時間=20分間。
【実施例22】
【0122】
tert−ブチル5−アミノ−2−メトキシ−4−(3−((N−エチル−N−(2−メトキシエチル)−グリシニル)−アミノ)−フェニル)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド
カリウムtert−ブトキシド(100mg)を、メタノール(5ml)中のtert−ブチル5−アミノ−2−メタンスルフィニル−4−(3−((N−エチル−N−(2−メトキシエチル)−グリシニル)−アミノ)−フェニル)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド(実施例17(a)、200mg)の攪拌溶液に加え、この反応混合物を50℃に3時間加熱した。前記反応混合物を減圧下で濃縮した後、その残留物をDCM(50ml)中に取り、塩化アンモニウム水溶液(1M、25ml)、ブライン(1M、25ml)及び水(25ml)で洗った。その後、有機層を乾燥し(MgSO)、真空中で濃縮した。このようにして得た残留物を、次の勾配:30分間で0.1%TFA水溶液+10%ACN水溶液/ACN=90/10から10/90(v/v)、を有するLuna C−18カラムを用いたHPLCによって精製した。その後1,4−ジオキサン、0.1%TFA水溶液及び水の混合物から表題化合物を凍結乾燥した。
収量:92mg(TFA塩)。
MS−ESI:[M+H]=515.4。
HPLC:R=12.21分、カラムLuna C−18(2)、3μm、100×2.0mm、検出UV=210nm、炉の温度=40℃、流速=0.25ml/分、溶離液のリン酸緩衝液50mM pH2.1/水/ACN=10/80/10から10/10/80(v/v/v)、実施時間=20分間。
【実施例23】
【0123】
tert−ブチル5−アミノ−2−アリルオキシ−4−(3−((N−エチル−N−(2−メトキシエチル)−グリシニル)−アミノ)−フェニル)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド
カリウムtert−ブトキシド(100mg)を、アリルアルコール(5ml)中のtert−ブチル5−アミノ−2−メタンスルフィニル−4−(3−((N−エチル−N−(2−メトキシエチル)−グリシニル)−アミノ)−フェニル)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド(実施例17(a)、200mg)の攪拌溶液に加え、この反応混合物を50℃に3時間加熱した。前記反応混合物を減圧下で濃縮した後、その残留物をDCM(50ml)中に取り、塩化アンモニウム水溶液(1M、25ml)、ブライン(1M、25ml)及び水(25ml)で洗った。その後、有機層を乾燥し(MgSO)、真空中で濃縮した。このようにして得た残留物を、次の勾配:30分間で0.1%TFA水溶液+10%ACN水溶液/ACN=90/10から10/90(v/v)、を有するLuna C−18カラムを用いたHPLCによって精製した。その後1,4−ジオキサン、0.1%TFA水溶液及び水の混合物から表題化合物を凍結乾燥した。
収量:63mg(TFA塩)。
MS−ESI:[M+H]=541.4。
HPLC:R=12.71分、カラムLuna C−18(2)、3μm、100×2.0mm、検出UV=210nm、炉の温度=40℃、流速=0.25ml/分、溶離液のリン酸緩衝液50mM pH2.1/水/ACN=10/80/10から10/10/80(v/v/v)、実施時間=20分間。
【実施例24】
【0124】
tert−ブチル5−アミノ−2−イソプロポキシ−4−(3−((N−エチル−N−(2−メトキシエチル)−グリシニル)−アミノ)−フェニル)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド
カリウムtert−ブトキシド(100mg)を、イソプロパノール(5ml)中のtert−ブチル5−アミノ−2−メタンスルフィニル−4−(3−((N−エチル−N−(2−メトキシエチル)−グリシニル)−アミノ)−フェニル)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド(実施例17(a)、200mg)の攪拌溶液に加え、この反応混合物を50℃に3時間加熱した。前記反応混合物を減圧下で濃縮した後、その残留物をDCM(50ml)中に取り、塩化アンモニウム水溶液(1M、25ml)、ブライン(1M、25ml)及び水(25ml)で洗った。その後、有機層を乾燥し(MgSO)、真空中で濃縮した。このようにして得た残留物を、次の勾配:30分間で0.1%TFA水溶液+10%ACN水溶液/ACN=90/10から10/90(v/v)、を有するLuna C−18カラムを用いたHPLCによって精製した。その後1,4−ジオキサン、0.1%TFA水溶液及び水の混合物から表題化合物を凍結乾燥した。
収量:32mg(TFA塩)。
MS−ESI:[M+H]=543.4。
HPLC:R=12.93分、カラムLuna C−18(2)、3μm、100×2.0mm、検出UV=210nm、炉の温度=40℃、流速=0.25ml/分、溶離液のリン酸緩衝液50mM pH2.1/水/ACN=10/80/10から10/10/80(v/v/v)、実施時間=20分間。
【実施例25】
【0125】
tert−ブチル5−アミノ−2−(4−ピリジル)−4−(3−((N−(1−ヒドロキシ−2−メチル−プロプ−2−イル)−グリシニル)−アミノ)−フェニル)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド
(a)5−シアノ−4−(3−ニトロフェニル)−2−(4−ピリジル)−6−ヒドロキシ−ピリミジン
無水EtOH(250ml)中の4−アミジノ−ピリジンヒドロクロリド(16.5g)、3−ニトロベンズアルデヒド(15.1g)、エチルシアノアセテート(11.2ml)及び炭酸カリウム(16.6g)の混合物を60℃で16時間攪拌した。この反応混合物を氷浴中で0℃に冷却した。生じた沈殿物をろ取し、無水EtOHで洗って、透明な溶液が得られるまで水中で加熱した(100℃)。この溶液を50℃に冷却し、2N HCl水溶液を加えてpH2に酸性化して、氷浴中で0℃に冷却した。生じた沈殿物をろ取し、氷水で洗った。残留水を1,4−ジオキサンとの同時蒸発によって除去した。
収量:18.3g。
MS−ESI:[M+H]=320.2。
TLC:R=0.2、シリカゲル、DCM/MeOH=9/1(v/v)。
【0126】
(b)6−クロロ−5−シアノ−4−(3−ニトロフェニル)−2−(4−ピリジル)−ピリミジン
POCl(50ml)を、無水1,4−ジオキサンp.a.(200ml)中の5−シアノ−4−(3−ニトロフェニル)−2−(4−ピリジル)−6−ヒドロキシ−ピリミジン(実施例25(a)、18.3g)及びジメチルアニリン(0.5ml)の攪拌溶液に加えた。90℃で3時間後、この温かい混合物をろ取し、そのろ液を減圧下で濃縮した。その残留物を1,4−ジオキサンに溶解し、氷水を加えた。生じた沈殿物をろ取し、水で洗った。残留水を1,4−ジオキサンとの同時蒸発によって除去した。
収量:17.2g。
MS−ESI:[M+H]=338.4。
TLC:R=0.7、シリカゲル、ヘプタン/EtOAc=3/2(v/v)。
【0127】
(c)エチル5−シアノ−4−(3−ニトロフェニル)−2−(4−ピリジル)−6−(エトキシカルボニルメチルチオ)−ピリミジン
DIPEA(9.8ml)を、窒素ガス体下にEtOH(125ml)とDCM(125ml)の混合物中のエチル2−メルカプトアセテート(5.7ml)及び6−クロロ−5−シアノ−4−(3−ニトロフェニル)−2−(4−ピリジル)−ピリミジン(実施例25(b)、17.2g)の攪拌溶液に加えた。室温で2時間後、この混合物を、完全に溶解するまでDCMで希釈し、0.5N HCl水溶液で洗って、乾燥し(MgSO)、減圧下で濃縮した。
収量:20.5g。
MS−ESI:[M+H]=422.0。
TLC:R=0.6、シリカゲル、ヘプタン/EtOAc=3/2(v/v)。
【0128】
(d)エチル5−アミノ−4−(3−ニトロフェニル)−2−(4−ピリジル)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキシレート
DIPEA(20.0ml)を、無水EtOH(100ml)とトルエンp.a.(100ml)の混合物中のエチル5−シアノ−4−(3−ニトロフェニル)−2−(4−ピリジル)−6−(エトキシカルボニルメチルチオ)−ピリミジン(実施例25(c)、20.5g)の攪拌溶液に加えた。100℃で48時間後、この混合物を0℃に冷却した。生じた沈殿物をろ取し、低温EtOHで洗って、真空中40℃で乾燥した。
収量:15.7g。
MS−ESI:[M+H]=422.2。
TLC:R=0.5、シリカゲル、ヘプタン/EtOAc=3/2(v/v)。
【0129】
(e)エチル5−アミノ−4−(3−アミノフェニル)−2−(4−ピリジル)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキシレート
無水EtOH(250ml)中の塩化スズ(II)(21.0g)の溶液を、1,4−ジオキサンp.a.(250ml)中のエチル5−アミノ−4−(3−ニトロフェニル)−2−(4−ピリジル)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキシレート(実施例25(d)、15.7g)の溶液に加えた。37%HCl水溶液(6.9ml)を加え、この混合物を還流下(90℃)で16時間加熱した。その混合物を室温に冷却し、減圧下で濃縮した。その残留物をEtOAc(500ml)に懸濁した。4N NaOH水溶液を加えて、10〜11のpHを得た。飽和NaCl水溶液を加えてその混合物を希釈した。有機層を分離して、乾燥し(MgSO)、減圧下で濃縮した。
収量:12.0g。
MS−ESI:[M+H]=392.2。
TLC:R=0.3、シリカゲル、ヘプタン/EtOAc=3/2(v/v)。
【0130】
(f)5−アミノ−4−(3−アミノフェニル)−2−(4−ピリジル)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボン酸
水酸化カリウム(15.7g)を、1,4−ジオキサン(210ml)と水(80ml)の混合物中のエチル5−アミノ−4−(3−アミノフェニル)−2−(4−ピリジル)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキシレート(実施例25(e)、12.0g)の溶液に加えた。90℃で16時間後、この混合物を0℃に冷却した。生じた沈殿物をろ取し、水(300ml)に懸濁して、0℃に冷却した。この混合物を、2Nクエン酸水溶液を加えてpH3に酸性化し、0℃から室温までで2時間攪拌した。生じた沈殿物をろ取し、水で洗って、真空中40℃で乾燥した。
収量:12.0g。
MS−ESI:[M+H]=364.2。
TLC:R=0.1、シリカゲル、DCM/MeOH=95/5(v/v)。
【0131】
(g)tert−ブチル5−アミノ−4−(3−アミノフェニル)−2−(4−ピリジル)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド
DIPEA(12.9ml)、tert−ブチルアミン(7.8ml)及びTBTU(11.9g)を、窒素ガス体下でDCM(250ml)とDMF(50ml)の混合物中の5−アミノ−4−(3−アミノフェニル)−2−(4−ピリジル)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボン酸(実施例25(f)、12.0g)の混合物に加えた。室温で2時間後、この混合物をDCMで希釈し、飽和NaHCO水溶液、0.1N HCl水溶液及び飽和NaCl水溶液で洗った。有機層を乾燥し(MgSO)、減圧下で濃縮した。その粗生成物を、ジクロロメタン/メタノール=1/0から95/5(v/v)を溶離液として使用して、シリカゲルでのクロマトグラフィーによって精製した。
収量:12.2g。
MS−ESI:[M+H]=419.4。
TLC:R=0.3、シリカゲル、ヘプタン/EtOAc=3/2(v/v)。
【0132】
(h)tert−ブチル5−アミノ−4−(3−(2−ブロモアセトアミド)−フェニル)−2−(4−ピリジル)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド
THF(25ml)中の臭化ブロモアセチル(0.59ml)の溶液を、THF(50ml)中のtert−ブチル5−アミノ−4−(3−アミノフェニル)−2−(4−ピリジル)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド(実施例25(g)、2.0g)及びN,N−ジメチルアニリン(3.0ml)の溶液に滴下した。室温で30分後、この混合物を減圧下で濃縮し、その後DCM(100ml)に溶解して、飽和NaHCO水溶液で洗い、乾燥して(MgSO)、真空中で濃縮した。その残留物を、さらなる精製を行わずに次の段階で使用した。
収量:2.3g。
MS−ESI:[M+H]=539.2。
TLC:R=0.3、シリカゲル、ヘプタン/EtOAc=3/2(v/v)。
【0133】
(i)tert−ブチル5−アミノ−2−(4−ピリジル)−4−(3−((N−(1−ヒドロキシ−2−メチル−プロプ−2−イル)−グリシニル)−アミノ)−フェニル)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド
DCM(5ml)中のtert−ブチル5−アミノ−4−(3−(2−ブロモアセトアミド)−フェニル)−2−(4−ピリジル)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド(実施例25(h)、200mg)の攪拌溶液に、2−アミノ−2−メチル−プロパノール(300mg)を加えた。室温で17時間攪拌した後、この反応混合物をDCM(100ml)で希釈し、NaHCO水溶液(1M、2×50ml)で洗って、乾燥し(MgSO)、真空中で濃縮した。その残留物を、次の勾配:30分間で0.1%TFA水溶液+10%ACN水溶液/ACN=90/10から10/90(v/v)、を有するLuna C−18カラムを用いたHPLCによって精製した。その後1,4−ジオキサン、0.1%TFA水溶液及び水の混合物から表題化合物を凍結乾燥した。
収量:73mg(TFA塩)。
MS−ESI:[M+H]=548.2。
HPLC:R=9.65分、カラムLuna C−18(2)、3μm、100×2.0mm、検出UV=210nm、炉の温度=40℃、流速=0.25ml/分、溶離液のリン酸緩衝液50mM pH2.1/水/ACN=10/80/10から10/10/80(v/v/v)、実施時間=20分間。
【実施例26】
【0134】
tert−ブチル5−アミノ−2−(4−ピリジル)−4−(3−((N,N−ビス−(2−メトキシエチル)−グリシニル)−アミノ)−フェニル)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド
DCM(5ml)中のtert−ブチル5−アミノ−4−(3−(2−ブロモアセトアミド)−フェニル)−2−(4−ピリジル)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド(実施例25(h)、200mg)の攪拌溶液に、ビス−(2−メトキシエチル)−アミン(300mg)を加えた。室温で17時間攪拌した後、この反応混合物をDCM(100ml)で希釈し、NaHCO水溶液(1M、2×50ml)で洗って、乾燥し(MgSO)、真空中で濃縮した。その残留物を、次の勾配:30分間で0.1%TFA水溶液+10%ACN水溶液/ACN=90/10から10/90(v/v)、を有するLuna C−18カラムを用いたHPLCによって精製した。その後1,4−ジオキサン、0.1%TFA水溶液及び水の混合物から表題化合物を凍結乾燥した。
収量:170mg(TFA塩)。
MS−ESI:[M+H]=592.2。
HPLC:R=12.02分、カラムLuna C−18(2)、3μm、100×2.0mm、検出UV=210nm、炉の温度=40℃、流速=0.25ml/分、溶離液のリン酸緩衝液50mM pH2.1/水/ACN=10/80/10から10/10/80(v/v/v)、実施時間=20分間。
【実施例27】
【0135】
CHO−LH及びCHO−FSHのインビトロ生物活性
化合物のLHアゴニスト活性を、ヒトLH受容体で安定にトランスフェクトし、ホタルルシフェラーゼレポーター遺伝子の発現を指令するcAMP応答性エレメント(CRE)/プロモーターでコトランスフェクトしたチャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞において試験した。Gs共役LH受容体へのリガンドの結合はcAMPの上昇をもたらし、それが次に、ルシフェラーゼレポーター構築物のトランス活性化上昇を誘導する。発光計数器を用いてルシフェラーゼシグナルを定量した。被験化合物について、EC50値(最大刺激の半分(50%)の刺激を生じさせる化合物の濃度)を算定した。そのために、GraphPad PRISM、バージョン3.0(GraphPad software Inc.,San Diego)のソフトウエアプログラムを使用した。
【0136】
同様に、化合物のFSHアゴニスト活性を、ルシフェラーゼレポーター遺伝子及びヒトFSH受容体でトランスフェクトしたCHO細胞において試験した。結果を表1に示す。
【0137】
インビボ生物活性
LH/FSH受容体アゴニスト化合物のインビボでの活性を測定するために、未熟マウスにおける排卵誘発を検討した。このアッセイでは、未熟雌性マウスを尿FSH(Humegon 12.5IU/動物)でプライムした。約48時間後、その製造が実施例1、4、9及び17に述べられている、50mg/kgの用量レベルのLH/FSHアゴニスト化合物で動物を処置した。LH/FSH処置の24時間後に動物を死亡させ、卵管内の卵の数を顕微鏡で評価した。平均10匹から15匹の動物を試験した。卵の平均数は、実施例17の化合物(これについては0.4個)を除いて、8個であった。
【0138】
【表1】
Figure 2005504784
Figure 2005504784
Figure 2005504784

Claims (10)

  1. 一般式I:
    Figure 2005504784
    [式中、
    Xは、O又はH,Hであり、
    Aは、S、NH、N(R)、O又は結合であり;
    は、(1−4C)アルキル、(2−4C)アルケニル、フェニル又は(2−5C)ヘテロアリールであり、前記フェニル又はヘテロアリール環は、場合により置換基の群:ヒドロキシ、ハロゲン、ニトロ、トリフルオロメチル、シアノ、アミノ又は(1−4C)(ジ)アルキルアミノの1個又はそれ以上で置換されており;
    は、H、(1−4C)アルキル、(1−4C)アルコキシ(2−4C)アルキル又はヒドロキシ(2−4C)アルキルであり;
    及びRは、H、(1−4C)アルキル及びヒドロキシ(1−4C)アルキルから独立して選択することができ;
    は、H又は(1−4C)アルキルであり、及び
    は、Rについて述べたのと同じ群から選択することができる]
    で表わされるチエノ[2,3−d]ピリミジン誘導体、又は医薬適合性のその塩。
  2. XがH,Hである、請求項1に記載の化合物。
  3. が(1−4C)アルキルである、請求項1又は2に記載の化合物。
  4. =Rである、請求項1から3のいずれかに記載の化合物。
  5. =R=Hである、請求項1から4のいずれかに記載の化合物。
  6. が(1−4C)アルキルである、請求項1から5のいずれかに記載の化合物。
  7. 治療における使用のための、請求項1から6のいずれかに記載の化合物。
  8. 医薬適合性の補助剤と混合して、請求項1から6のいずれかに記載のチエノ[2,3−d]ピリミジン化合物又は医薬適合性のその塩又は溶媒和物を含む医薬組成物。
  9. 受胎能の調節のための薬剤を製造するための、請求項1から6のいずれかに記載のチエノ[2,3−d]ピリミジン化合物又は医薬適合性のその塩又は溶媒和物の使用。
  10. 請求項1から6のいずれかに記載の化合物の有効量を投与することによる、その必要のある患者において受胎能障害を治療するための方法。
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