JP2005503578A - レンズシート用樹脂組成物、レンズシート及びプロジェクションスクリーン - Google Patents

レンズシート用樹脂組成物、レンズシート及びプロジェクションスクリーン Download PDF

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Abstract

【課題】実際に電離放射線硬化型樹脂が受ける圧力および時間的ファクターを考慮した機械特性を規定することにより、レンズシート面に圧力がかかってもレンズ形状がつぶれることなく良好な画像を得ることができる、レンズシート用樹脂組成物、レンズシート及びプロジェクションスクリーンを提供する。
【解決手段】圧縮弾性率が0Mpaより大きく、840Mpa以下でありクリープ変形率が0%より大きく57%以下、若しくは圧縮弾性率が840Mpaより大きく3500Mpa以下でありクリープ変形率が−10%以上20%以下、または圧縮弾性率をE(Mpa)、クリープ変形率をC(%)としたとき、C<−2x10−2E+63、および、C>−2.6x10 3E+3なる関係を有する圧縮弾性率とクリープ変形率とを備えた電離放射線硬化型樹脂組成物によりレンズシートを成形する。

Description

【技術分野】
【0001】
本発明は、フレネルレンズシート等のレンズシートを形成する電離放射線硬化型樹脂組成物、その組成物を用いてレンズ部が形成されたレンズシート及びそのレンズシートを備えたプロジェクションスクリーンに関する。
【背景技術】
【0002】
現在のところ、プロジェクションスクリーンはレンチキュラーレンズとフレネルレンズとを組合せた2枚構成のものが一般的である。この構成においては、両レンズを密着させるため、図1に示されるようにあらかじめ反りを与えたレンチキュラーレンズシートを平面状のフレネルレンズシートに押し付けるように組み付けることが行われている。従って組みつけられた両レンズシートの接触部において圧力が発生することになる。例えば図6に示すように、サーキュラー型のフレネルレンズのレンズ面に、レンズ山が垂直方向に形成されたレンチキュラーレンズのレンズ面を重ねたスクリーンの場合、スクリーンの左右部分では主に線接触が発生し、スクリーンの上下の端部では主に点接触が生じる。このプロジェクションスクリーンにおいては、フレネルレンズシートのレンチキュラーレンズシートに対向する側は、断面形状が略三角形の尖った部分が同心円状に配列されている。一方、レンチキュラーレンズシートのフレネルレンズシートに対向する面は断面形状が半円柱状に形成されている。従って接触部に尖った先端を有するフレネルレンズシートのレンズ面を構成する材料(樹脂組成物)は、つぶれに対して所定値以上の機械的特性を有している必要がある。すなわち、上記圧力でレンズ面が容易につぶれてしまっては、プロジェクションスクリーンとして使用された際に、良好な画像が得られなくなるからである。
【0003】
上記問題に対して、特開平10−10647号の明細書では、レンズシートのレンズ部に用いられる活性エネルギー線硬化樹脂の弾性率を、−20〜+40℃の温度範囲で80〜20000Kg/cmの範囲となるようにして、広い温度範囲で形状安定性に優れ、光学特性の維持がはかれるレンズシートを開示している。
【0004】
また、特願2000−036435号の明細書においては、レンズシートに動的な力が加わった場合を考慮して、レンズを構成する電離放射線硬化型樹脂の硬化後の動的粘弾性の散逸率tanδを所定範囲に設定することにより、歪をため込まず柔軟で復元性に優れたレンズシート用樹脂組成物が提供されることが開示されている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、上記した特開平10−10647号の明細書ではJIS K‐7113に規定された弾性率を採用している。この弾性率は、平坦なフィルムにより引っ張り弾性率の値を求めるものであり、実際の電離放射線硬化型樹脂がおかれる環境(圧縮力を受ける。)を忠実に再現しているものとは言い難い。
【0006】
また、実際にプロジェクションスクリーンとして使用される際に両レンズ間に発生する圧力は長時間に渡っている。すなわち一部のレンズ用樹脂組成物は圧力に対して徐々にそれをおし戻そうとする復元力を有しており、レンズ用樹脂組成物の設計、選定にあたっては組成物の機械的特性に時間的ファクターを考慮する必要がある。
【0007】
そこで、本発明は、実際に電離放射線硬化型樹脂が受ける圧力および時間的ファクターを考慮した機械特性を規定することにより、レンズシート面に圧力がかかってもレンズ形状がつぶれることなく良好な画像を得ることができる、レンズシート用樹脂組成物、レンズシート及びプロジェクションスクリーンを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
以下、本発明について説明する。本発明の一態様では、レンズシートのレンズ部を形成する電離放射線硬化型樹脂組成物であって、圧縮弾性率が0Mpaより大きく、840Mpa以下であり、クリープ変形率が0%より大きく、57%以下であることを特徴とする電離放射線硬化型樹脂組成物により前記課題を解決する。ここに「圧縮弾性率」、および「クリープ変形率」は、後述する「微小硬さ試験装置」により測定された値をいう(以下同じ)。
【0009】
また本発明の他の一態様では、レンズシートのレンズ部を形成する電離放射線硬化型樹脂組成物であって、圧縮弾性率が840Mpaより大きく、3500Mpa以下であり、クリープ変形率が−10%以上、20%以下であることを特徴とする電離放射線硬化型樹脂組成物により前記課題を解決する。
【0010】
さらに本発明の他の一態様においては、レンズシートのレンズ部を形成する電離放射線硬化型樹脂組成物であって、圧縮弾性率をE(Mpa)、クリープ変形率をC(%)としたとき、C<−2x10−2E+63、および、C>−2.6x10 3E+3なる関係を有する圧縮弾性率とクリープ変形率とを備えたことを特徴とする電離放射線硬化型樹脂組成物により前記課題を解決する。
【0011】
本発明のこれらの態様によれば、レンズ面成形に使用した場合に、レンズシート面に圧力がかかってもレンズ形状がつぶれることなく良好な画像を得ることができる電離放射線硬化型樹脂組成物を得ることができる。
【0012】
本発明の他の態様では上記態様のいずれかの電離放射線硬化型樹脂組成物によりレンズ面が形成されたフレネルレンズシートとして構成してもよい。
【0013】
さらに本発明の他の態様として、上記態様のフレネルレンズシートを備えたプロジェクションスクリーンとして構成することもできる。
【0014】
本発明のこのような作用及び利得は、以下に説明する発明を実施するための最良の形態から明らかにされる。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、実際に受ける圧力および時間的ファクターを考慮して、電離放射線硬化型樹脂の圧縮弾性率Eとクリープ変形率Cとを所定値の範囲内に設定することにより、この電離放射線硬化型樹脂組成物により成形したレンズシート面に圧力がかかってもレンズ形状がつぶれることなく良好な画像を得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
本願発明者は様々な試験方法を検討した結果、電離放射線硬化型樹脂組成物の時間的ファクターを加味した機械的特性を測定するためには、微小硬度計が最も適していることを見出した。また、上記微小硬度計による測定値として、圧縮弾性率(E)とクリープ変形率(C)とを採用することにより、プロジェクションスクリーンに使用される際に受ける圧力に対して問題なく使用できるフレネルレンズシート用電離放射線硬化型樹脂組成物を選定することができることを見出した。以下に微小硬さ試験装置、試験用試料調製方法、測定条件、測定項目、以上の試験に使用された電離放射線硬化型樹脂組成物を用いて成形したフレネルレンズのつぶれ評価、及びそれらの試験の測定結果並びにその解析結果の詳細について順を追って説明する。
【実施例】
【0017】
(1)微小硬さ試験装置
本願発明の実施例において使用される微少硬さ試験装置は、ユニバーサル硬さ試験装置の一種で、市中ではフィッシャー製「フィッシャースコープH−100V」として入手可能である。この試験装置は元来、圧子を試料面に押し込み、一定の荷重をかけた状態で窪みの押し込み深さを直読し、ユニバーサル硬さを求めるものである。本願発明者はこの試験装置において、圧子にかける荷重を所定条件のもと変化させて、試料(樹脂組成物)のさまざまな機械特性を測定した。本試験装置を用いてさまざまな機械特性(ユニバーサル硬さHU、塑性硬さHUPLAST、流動挙動、クリープ挙動や弾性回復挙動などにおける特性値)を測定することができる。本試験装置においては、圧子として寸法精度が特に高いビッカース角錘圧子が用いられ、図7に示されるような荷重/侵入深さ曲線が測定される。測定データは試験機付属のコンピュータにより処理され、図中の破線で示されているような「弾性変形直線」と、これから推定される試験荷重下での侵入深さの塑性変形量hr'が得られる。さらにユニバーサル硬さと侵入深さとの関係のみならず、その他の関係も簡単に図示することができる。このような試験値の理論的な相互の関係の詳細については、「材料試験技術」誌Vol.43 No.2 1998年4月号別冊「ユニバーサル硬さ試験による材料特性の評価」(Cornelia Heermant, Dieter Dengel/片山繁雄、佐藤茂夫(訳))を参照されたい。
【0018】
なお、この試験方法は、ドイツ国試験規格(DIN規格)50359-1「金属材料の試験方法」として登録されている。またISO規格としての提案がなされており、1999年にCommittee draftが発行されている。
【0019】
(2)試験用試料調製方法
フレネルレンズ成型用金型に、試料となる電離放射線硬化型樹脂組成物を200μの厚さに塗布する。この時の金型温度は40〜42℃、樹脂温度は42℃に保持する。次いでこの塗布された電離放射線硬化型樹脂組成物に、成型ランプ(メタルハライドランプ:日本電池製)により積算光量2000mJ/cm2、ピーク照度250mW/cm2なる照射条件で紫外線照射を行い、硬化させた。その後金型より剥離し、試験用試料とした。
【0020】
(3)測定条件
前記したように、ユニバーサル硬さ試験では圧子を試料面に押し込み荷重をかけた状態にて窪みの押し込み深さを直読し、硬さを求めるのであるが、本願発明者は圧子による押し込み荷重を所定値に至るまで徐々に増加または減少させることによって、試料樹脂組成物のさまざまな物性を測定した。なお、ここでは圧子として0.4mmφのタングステンカーバイド製のボール圧子が使用された。以下に図2を参照しつつ具体的測定条件につき説明する。
【0021】
図2においてA点は試験開始前の状態を示している。ここでは荷重(縦軸)はかかっていないためゼロであり、圧子の侵入深さ(横軸)も同様にゼロである。A点においては圧子の下端部先端は、試料表面にわずかに接している状態である。圧子の下端部先端位置は、試料フレネルレンズの中心から2〜3mm付近のレンズ間の中心位置となるように顕微鏡で確認しながら設定した。(図3参照)
【0022】
この状態から0.1秒間隔で100段階に分けて荷重が20mNとなるまで徐々に圧子にかける荷重を増加させた(図2においてA点〜B点)。図2においてB点は、最大荷重Fmax(ここでは20mN)負荷時、すなわち最大変形時を表している。この荷重にて60秒間保持し、いわゆるクリープ変形を与えた(B点〜C点)。図2において侵入深さ(C−B)μmは、クリープ変形量を表している。次いで0.1秒間隔で40段階に分けて試験機最低荷重(0.4mN)となるまで圧子を引き上げた(C点〜D点)。さらにこの試験機最低荷重(0.4mN)の状態にて60秒間保持した(D〜E)。図2において侵入深さ(D−E)μmは最低荷重時のクリープ変形量を、また侵入深さ(E−A)μmは残留変形量を、さらに侵入深さ(hmax−E)μmは回復変形量を表している。
【0023】
ボール圧子により試料樹脂組成物に荷重をかけるのは、レンチキュラーレンズとフレネルレンズとの組み合わせで、つぶれる部分はレンチキュラーレンズ形状が縦であるのに対して、フレネルレンズ形状が横になって点接触する部分であり、点荷重が実際の現象を良く再現できるからである。また、最大荷重Fmaxを20mNに設定したのは、両レンズ間の接触圧力はかなり低いものであり実測が困難なので、リファレンス樹脂が変位により最大変形量が10μm程度変形する条件を最大荷重として設定したものである。最大変形量を10μm程度としたのは、特開2000−155203号の明細書に開示されている「レンズの変形量は、外周部で通常0.01mmまで変形しても、光源からの光が通過しないため許容できる。」との見解(同公報段落0018参照)に依拠したものである。
【0024】
(4)測定項目
本願発明において樹脂組成物の機械的特性を特定するパラメーター、すなわち圧縮弾性率(E)、およびクリープ変形率(C)は上記の荷重変位ループ(図2)試験から解析することができるものである。ここでは前項の手順を3回繰り返し、測定項目として得られた圧縮弾性率(E)、およびクリープ変形率(C)を相加平均して、それを測定値として記録した。
【0025】
圧縮弾性率(E)、およびクリープ変形率(C)は以下のようにあらわされる。
【0026】
(a)圧縮弾性率:E
E=1/(2(hr(2R−hr))1/2・(hmax)Δh/ΔF−(1−νw)/Ew)
=1/(5.586・hr・(hmax) Δh/ΔF−7.813x10−7)
ここに、hrは、試験荷重が最大時(荷重低減域、図2においてC点、D点、およびhmaxで囲まれる領域)の荷重変位曲線の接線と侵入深さ軸との交点(単位:mm)である。
【0027】
また、Δhmax/ΔFは、試験荷重が最大時(荷重低減域、図2においてC点、D点、およびhmaxで囲まれる領域)の荷重変位曲線の接線の逆上昇をあらわし、単位はmm/Nをとる。
【0028】
さらに、νwはタングステンカーバイドのポアッソン比(=0.22)、Ewはタングステンカーバイドの弾性率(5.3x105N/mm2)、Rはボール圧子の半径(0.4mm)をそれぞれあらわしている。
【0029】
参考までにビッカース圧子(ダイアモンド)を使用した場合の圧縮弾性率Eは、
E=1/(4tan(2/α)hr・(hmax)Δh/ΔF/π1/2−(1−νdia)/Edia)
で表される。ここに、αはビッカース圧子の頂角で136°、νdiaはダイアモンドのポアッソン比(=0.25)、Ediaはダイアモンドの弾性率(1.2x106N/mm2)をそれぞれあらわしている。
【0030】
(b)クリープ変形率:C
C=(h2−h1)・100/h1
ここにh1は、一定に保たれる試験荷重(ここでは20mN)に達したとき(図2においてB点)における侵入深さ、h2はその試験荷重を保持して所定時間(60秒)経過後(図2においてC点)の侵入深さをそれぞれ示し、単位はmmである。
【0031】
(5)つぶれ評価:以上の圧縮弾性率(E)、およびクリープ変形率(C)を測定した電離放射線硬化型樹脂組成物により成形されたフレネルレンズシートを所定のレンチキュラーレンズシートとを併せて、4辺をテープにて固定し各テレビサイズの木枠に嵌めこんでテレビ実装し、白画面で肉眼観察した。1時間経過後にフレネルレンズシートがつぶれているものは「×」、つぶれが認められないものは「○」として記録した。(図4参照)
【0032】
(6)試験結果:各電離放射線硬化型樹脂組成物の圧縮弾性率(Y)、クリープ変形率(C)、およびその各電離放射線硬化型樹脂組成物により成形されたフレネルレンズシートのつぶれ評価結果をまとめて、表1に示す。また、圧縮弾性率(E)を横軸に、クリープ変形率(C)を縦軸にとってつぶれ評価試験結果を上記したように「○」および「×」であらわしたものを図4に示す。
【0033】
【表1】
Figure 2005503578
【0034】
(7)試験結果の解析:本願発明者は以上の試験結果を解析して、以下の知見を得た。その第一は、試験を行った電離放射線硬化型樹脂組成物を、圧縮弾性率Eの低い(柔らかい)グループと、高い(硬い)グループとに分け、柔らかいグループでは圧縮弾性率Eが0Mpaより大きく840Mpa以下、クリープ変形率を0%より大きく57%以下、さらに好ましくは3%以上55%以下、最も好ましくは、圧縮弾性率Eが38Mpaより大きく412Mpa以下、クリープ変形率を3%より大きく55%以下とすることにより、つぶれに問題のないレンズを得ることができることを見出した。また、硬いグループでは、圧縮弾性率が840Mpaより大きく3500Mpa以下、クリープ変形率を−10%以上20%以下、さらに好ましくは−6%以上20%以下とすることにより、つぶれに問題のないレンズを得ることができることを見出した。
【0035】
また、電離放射線硬化型樹脂組成物の圧縮弾性率Eとクリープ変形率Cとの両者の関係のみに着目し、C<−2x10−2E+63、およびC>−2.6x10 3E+3、なる関係(図5において直線m、nおよびE=0に囲まれる範囲)を備えた電離放射線硬化型樹脂組成物を成形に使用すればつぶれに問題のないレンズを得ることができることを見出した。
【0036】
なお、以上ではプロジェクションスクリーンにレンチキュラーレンズシートと組み合わせて使用されるフレネルレンズシートの成形に使用される電離放射線硬化型樹脂組成物について説明したが、本願発明の技術思想はこれに限定されるものではなく、他の樹脂組成物により成形される光学レンズであって、レンズ形状の先端が尖っており、その先端部がつぶれる方向に圧力を受けるものすべてに対して適用可能なものである。
【0037】
また、本発明は、上述した実施形態に限られるものではなく、請求の範囲および明細書全体から読み取れる発明の要旨或いは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴うレンズシート用樹脂組成物、レンズシート及びプロジェクションスクリーンもまた本発明の技術的範囲に含まれるものである。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】フレネルレンズシートにレンチキュラーレンズシートを組み付けてスクリーンを作成する様子を示す図である。
【図2】荷重/侵入深さ曲線を示す図である。
【図3】試料レンズへの圧子押しこみ位置を示す図である。
【図4】圧縮弾性率・クリープ変形率と、つぶれ評価との関係を示す図である。
【図5】図4において、圧縮弾性率Eとクリープ変形率Cとの両者の関係のみに着目した場合に、つぶれに問題のないレンズを得ることができる範囲を示す図である。
【図6】フレネルレンズとレンチキュラーレンズとを重ねたときに接触部が発生する状況を示す図である。
【図7】ユニバーサル硬さ試験における荷重/侵入深さ曲線を示す図である。

Claims (5)

  1. レンズシートのレンズ部を形成する電離放射線硬化型樹脂組成物であって、圧縮弾性率が0Mpaより大きく、840Mpa以下であり、クリープ変形率が0%以上、57%以下であることを特徴とする電離放射線硬化型樹脂組成物。
  2. レンズシートのレンズ部を形成する電離放射線硬化型樹脂組成物であって、圧縮弾性率が840Mpaより大きく、3500Mpa以下であり、クリープ変形率が−10%以上、20%以下であることを特徴とする電離放射線硬化型樹脂組成物。
  3. レンズシートのレンズ部を形成する電離放射線硬化型樹脂組成物であって、圧縮弾性率をE(Mpa)、クリープ変形率をC(%)としたとき、
    C<−2x10−2E+63、および
    C>−2.6x10 3E+3、
    なる関係を有する圧縮弾性率とクリープ変形率とを備えたことを特徴とする電離放射線硬化型樹脂組成物。
  4. 請求項1〜3のいずれかの電離放射線硬化型樹脂組成物によりレンズ面が形成されたフレネルレンズシート。
  5. 請求項4のフレネルレンズシートを備えたプロジェクションスクリーン。
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