JP2005503135A - 新規gタンパク質共役受容体およびそのdna配列 - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
本発明はGABAB受容体ファミリーのタンパク質をコードするポリペプチドおよびポリヌクレオチド、診断における、および治療において有用である可能性があるアゴニストまたはアンタゴニストであり得る化合物の同定におけるその使用、ならびにGタンパク質共役受容体のクラスに属するかかるポリペプチドおよびポリヌクレオチドの生産に関する。
【背景技術】
【0002】
GABAB受容体はGタンパク質共役受容体の第1の例であり、これでは正常な機能には2種の受容体サブタイプのヘテロマー形成が必要であると実証されている(Jonesら,Nature,(1998)396,p.674−679;Kaupmannら,Nature,(1998)396,p.683−687;Kunerら,Science,(1999)283,p.74−77)。目下のところ、2種のGABAB受容体サブタイプ、GABABR1およびR2が知られている。脳には、GABABR1遺伝子GABABR1aおよびGABABR1bから発現される2種の主なN末端スプライシング変種があり、これがR2サブユニットとヘテロ二量体形成する。薬理学上は、GABABR1の異なるスプライシング型は区別され得ないKaupmannら,Nature,(1997)386,p.239−246)、GABAB受容体は中枢神経系および末梢神経系のいたるところに位置し(OngおよびKerr,Life Sciences,(1990)46,p.1489−1501;Boweryら,Drug Res.(1992)42(1),2a,p.215−223参照)、したがって、記憶および学習から筋収縮までの、広範な神経によって制御される生理学的応答の調節に関与している。このことにより、GABAB受容体は中枢および末梢神経疾患を治療するよう意図される医薬の標的となっており、実際、種々のGABABアゴニストおよびアンタゴニストが知られており、かつ、治療に用いるために提案されている(Bittigerら,in GABA:Receptors,Transporters and Metabolism,Tanaka,C.,およびBowery,N.G.(編)Birkhauser Verlag Basel/Switzerland(1996),p.297−305;Bittigerら,Trends Pharmacol. Sci.,14,p.391−394,1993;Froestlら,J. Med. Chem.,38,p.3297−3312,1995;Froestlら,前記,p.3313−3331)。例えば、アルツハイマー病および加齢による記憶障害および脳血管性痴呆などのその他の痴呆症では、認知機能の喪失は脳におけるいくつかの神経伝達物質のレベルの低下と関連している。特に、L−グルタミン酸の不足は認知機能の大きな喪失を引き起こすと予想されるが、これはL−グルタミン酸が記憶形成および学習の基礎をなす方法に重大に関与していると考えられているからである。GABAはGABABへテロ受容体に作用することによって多数のシナプスでLグルタミン酸の放出を減少させるよう直接的に作用する。動物研究において認知機能を改善すると示されている。さらに、鬱病、不安および癲癇などの精神および神経疾患ではGABAB受容体アンタゴニストが活性であると予想されている(Bittigerら,1993,1996,前記;Froestlら,1995,前記)。GABAB受容体アゴニストは鎮痙剤として知られており、末梢神経系適用では、アゴニストは気管支炎症、喘息および咳嗽において有用であると予想されている(Bertrandら,Am. J. Resp. Crit. Care Med.,149,A900,1994)。GABAはさらに腸、心血管系、胆嚢および膀胱、および種々のその他の組織における活性と関連がある(OngおよびKerr,前記)。さらなるGABAB受容体サブタイプの存在についてはいくつか証拠はあるが(薬理学的研究:Kaupmannら,Nature,(1998)396,p.683−687;発現研究:Jonesら,Nature,(1998)396,p.674−679;Kaupmannら,Nature,(1998)396,p.683−687)、GABABR2とは別のその他のサブタイプはそのとき以来同定されていない。
【0003】
発明の要約
本発明は精製されたGABA−B関連配列(GBRS)、GABAB関連Gタンパク質共役受容体(GPCR)およびかかるタンパク質をコードするポリヌクレオチド、その生産のための組換え材料および方法に関する。GBRSの推定されるタンパク質配列はGABABR2のものと極めて密接に関連しており、GABABR2と25%の配列同一性および35%の類似性を示す。かかるポリペプチドおよびポリヌクレオチドは、限定されるものではないが、中枢および末梢神経系と関連する疾患の治療をはじめとする特定の疾病の治療法に関連する対象である。特に、GBRS受容体アンタゴニストは、例えば、脳機能不全、鬱病、不安、小発作型癲癇、総合失調症および近視の治療のための認知賦活薬、向知性薬、抗鬱薬および抗不安薬として有用であり得、他方、GBRS受容体アゴニストは、例えば、痙攣、三叉神経痛、喘息、咳、嘔吐、潰瘍、尿失禁およびコカイン中毒などの、以下「本発明の疾病」と呼ばれる疾患の治療において有用であり得る。さらなる態様では、本発明は本発明によって提供される材料を用い、かつ、このように同定された化合物の不均衡に関連する状態を処理して、アゴニストおよびアンタゴニスト(例えば、インヒビター)を同定する方法に関する。いっそうさらなる態様では、本発明は不適当なGBRS活性またはレベルと関連する疾病を検出するための診断上のアッセイに関する。
【図面の簡単な説明】
【0004】
【図1】ラット脳におけるGBRSおよびGABAB受容体発現の比較を記載する。GBRS発現はin situハイブリダイゼーション(Bischoffら,J. Comp. Neurol.,412,p.1−16(1999)によって記載された方法)によって調べ、GABABR1およびR2発現プロフィールと比較した(Kaupmannら,Nature,396,p.683−687(1998))。GABABR1およびGABABR2 mRNAはすべての主要な脳構造に存在しており、尾状核被殻および嗅球ではGABABR2に比べGABABR1レベルが高い。いくつかの脳領域ではGBRS発現はGABAB受容体発現と重複している。GABAB受容体と比ベ、GBRSの発現レベルはかなり低く、mRNAは示される特定の領域でしか検出されない(+++,高い発現レベル;−,発現が検出できない)。
【発明を実施するための最良の形態】
【0005】
第1の態様では、本発明はGBRSポリペプチドを提供する。
かかるポリペプチドは
(a)配列番号1または配列番号3の配列を含んでなるポリヌクレオチドによってコードされる単離されたGBRSポリペプチド
(b)配列番号2または配列番号4のポリペプチド配列と少なくとも80%、90%、95%、98%または99%同一であり、かつ、リガンド結合アッセイにおいてGBRSが示すものと同様の特性を示すポリペプチド配列を含んでなる、単離されたGBRSポリペプチド
(c)配列番号2または配列番号4のポリペプチド配列を含んでなる、単離されたGBRSポリペプチド
(d)配列番号2または配列番号4のポリペプチド配列と少なくとも80%、90%、95%、98%または99%同一であり、かつ、リガンド結合アッセイにおいてGBRSが示すものと同様の特性を示す、単離されたGBRSポリペプチド;
(e)配列番号2または配列番号4のポリペプチド配列;および
(f)配列番号2または配列番号4のポリペプチド配列と比較して同一性指数が0.80、0.90、0.95、0.98または0.99であり、かつ、リガンド結合アッセイにおいてGBRSが示すものと同様の特性を示すポリペプチド配列を有するか含んでなる、単離されたGBRSポリペプチド
(g)(a)〜(f)のかかるポリペプチドの断片および変種
を含んでなる。
【0006】
リガンド結合アッセイにおける同様の特性とは、バッファー、イオン、pHおよびヌクレオチドなどのその他のモジュレーターについて同一条件下で検出可能な信号雑音比がGBRSポリペプチドの信号の+/−10%の範囲であることを意味する。
【0007】
本発明のポリペプチドはGタンパク質共役受容体ファミリーのポリペプチドのメンバーであると考えられている。GBRSの生物学的特性は、記憶および学習から筋収縮までの、広範な神経によって制御される生理学的応答の調節において認められている。例えば、アルツハイマー病および加齢による記憶障害および脳血管性痴呆などのその他の痴呆症では、認知機能の喪失は脳におけるいくつかの神経伝達物質のレベルの低下と関連している。特に、L−グルタミン酸の不足は認知機能の大きな喪失を引き起こすと予想されるが、これはL−グルタミン酸が記憶形成および学習の基礎をなす方法に重大に関与していると考えられているからである。GABAはGABABへテロ受容体に作用することによって多数のシナプスでLグルタミン酸の放出を減少させるよう直接的に作用する。したがって、GABAB受容体アンタゴニストは痴呆の治療に必要と示され、実際、動物研究において認知機能を改善すると示されている。さらに、鬱病、不安および癲癇などの精神および神経疾患ではGABAB受容体アンタゴニストが活性であると予想される(Bittigerら,1993,1996,前記;Froestlら,1995,前記)。GABAB受容体アゴニストは鎮痙剤として知られており、末梢神経系適用では、アゴニストは気管支炎症、喘息および咳嗽において有用であると予想されている(Bertrandら,Am. J. Resp. Crit. Care Med.,149,A900,1994)。GABAはさらに腸、心血管系、胆嚢および膀胱、および種々のその他の組織における活性と関連がある(OngおよびKerr,前記)。本発明者らは以下これらのすべての指標をGBRSの「生物学的活性」と呼ぶ。本発明のポリペプチドは少なくとも1種のGBRSの生物学的活性を示すことが好ましい。
【0008】
本発明のポリペプチドはまたすべての対立遺伝子型およびスプライシング変種をはじめとする前記のポリペプチドの変種を含む。かかるポリペプチドは挿入、欠失および保存的であっても非保存的であってもよい置換、またはいずれかのその組み合わせによって参照ポリペプチドから変化する。
【0009】
本発明のポリペプチドの好ましい断片は配列番号2もしくは配列番号4のアミノ酸配列由来の少なくとも30、50もしくは100個の連続するアミノ酸を含むアミノ酸配列を含んでなる単離されたポリペプチド、または配列番号2または配列番号4のアミノ酸配列から末端切断されたまたは欠失した少なくとも30、50もしくは100個の連続するアミノ酸を有するアミノ酸配列を含んでなる単離されたポリペプチドを含む。好ましい断片はGBRSの生物学的活性を媒介する生物学的に活性な断片であり、同様の活性、または改良された活性を有するもの、または望ましくない活性が低下したものも含む。また、動物、特にヒトにおいて抗原性または免疫原性である断片も好ましい。
【0010】
本発明の配列番号4のラットポリペプチドの断片もしくは変種または配列番号2のヒトポリペプチドの断片もしくは変種を、低いストリンジェンシーのハイブリダイゼーションにおいてラットまたはヒトDNA配列(配列番号3もしくは配列番号1のいずれか)を用いることによって相当する全長ポリペプチドを得、全長ラットcDNAを単離するために用いてもよい。このcDNAにより、次いで哺乳類発現系を用いてGBRSポリペプチドを得ることが可能となる(実施例2参照)。ハイブリダイゼーションのストリンジェンシーとはその下でポリ核酸のハイブリッドが安定である条件を指す。かかる条件は当業者には明白である。当業者には周知のように、ハイブリッドの安定性はハイブリッドの融解温度(Tm)に反映され、配列相同性が1%低下する毎に約1〜1.5℃低下する。一般に、ハイブリッドの安定性はナトリウムイオン濃度および温度の関数である。典型的には、ハイブリダイゼーション反応は高いストリンジェンシーの条件下で実施し、次いで、種々のストリンジェンシーで洗浄する。本明細書において、高いストリンジェンシーとは65−68℃にて1MのNa+中で安定なハイブリッドを形成する核酸配列のみのハイブリダイゼーションを可能にする条件を指す。高ストリンジェンシー条件は、例えば、6×SSC、5×デンハルト、1%SDS(ドデシル硫酸ナトリウム)、0.1ピロリン酸ナトリウムおよび非特異的競合物としての0.1mg/ml変性サケ精子DNAを含有する水溶液中でのハイブリダイゼーションによって提供され得る。ハイブリダイゼーション後、高ストリンジェンシー洗浄を数ステップで、最終洗浄(約30分)をハイブリダイゼーション温度にて0.2−0.1×SSC、0.1%SDS中で実施すればよい。中程度のストリンジェンシーとは前記の溶液中であるが、約60−62℃でのハイブリダイゼーションに相当する条件を指す。その場合には最終洗浄はハイブリダイゼーション温度にて1×SSC、0.1%SDS中で実施する。低ストリンジェンシーとは前記の溶液中であるが約50−52℃でのハイブリダイゼーションに相当する条件を指す。その場合には、最終洗浄はハイブリダイゼーション温度にて2×SSC、0.1%SDS中で実施する。これらの条件は種々のバッファー、例えば、ホルムアミドベースのバッファー、および温度を用いて適応させ、かつ、重複させてもよいということは理解される。デンハルト溶液およびSSCは当業者には十分に公知であり、その他の好適なハイブリダイゼーションバッファーも同様である(Sambrookら編(1989)Molecular Cloning:A Laboratory Manual,Cold Spring Harbor Laboratory Press,New YorkまたはAusubelら編(1990)Current Protocols in Molecular Biology,Jhon Wiley&Sons社)。特に、当業者ならばハイブリダイゼーション条件のストリンジェンシーはいくつかのパラメーター、主に塩濃度および温度を変更することで変化させることができ、得られる条件はすべてのかかるパラメーターの効果を組み合わせた結果であるということは理解されるであろう。プローブの長さおよびGC含量も役割を果たすので、最適なハイブリダイゼーション条件は経験的に決定しなければならない。
【0011】
本発明のポリペプチドは「成熟」タンパク質の形態であってもよいし、または前駆体などの大きなタンパク質の一部または融合タンパク質であってもよい。分泌もしくはリーダー配列、プロ配列、精製に役立つ配列、例えば複数のヒスチジン残基を含むさらなるアミノ酸配列または組換え生産の際の安定性のためのさらなる配列を含むことが有利であることも多い。
【0012】
本発明のポリペプチドはいずれかの好適な方法で、例えば、天然の供給源から、発現系(下記参照)を含んでなる遺伝子操作された宿主細胞から単離することによって、または例えば自動ペプチドシンセサイザーを用いる化学合成によって、またはかかる方法の組み合わせて調製することができる。かかるポリペプチドを調製する手段は当技術分野では十分に公知である。
【0013】
さらなる態様では、本発明はGBRSポリヌクレオチドに関する。かかるポリヌクレオチドとしては
(a)配列番号1または配列番号3のポリヌクレオチド配列と少なくとも80%、90%、95%、98%または99%同一であり、かつ、リガンド結合アッセイにおいてGBRSが示すものと同様の特性を示すポリペプチドをコードするポリヌクレオチド配列を含んでなる、単離されたGBRSポリヌクレオチド;
(b)配列番号1または配列番号3のポリヌクレオチドを含んでなる、単離されたポリヌクレオチド;
(c)配列番号1または配列番号3のポリヌクレオチドと少なくとも80%、90%、95%、98%または99%同一であり、かつ、リガンド結合アッセイにおいてGBRSが示すものと同様の特性を示すポリペプチドをコードする、単離されたポリヌクレオチド;
(d)配列番号1または配列番号3の単離されたポリヌクレオチド;
(e)配列番号1または配列番号3のポリペプチド配列と少なくとも80%、90%、95%、98%または99%同一であるポリペプチドプチド配列をコードし、かつ、リガンド結合アッセイにおいてGBRSが示すものと同様の特性を示すポリペプチドをコードするポリヌクレオチド配列を含んでなる、単離されたポリヌクレオチド;
(f)配列番号1または配列番号3のポリペプチドをコードするポリヌクレオチド配列を含んでなる、単離されたポリヌクレオチド;
(g)配列番号1または配列番号3のポリペプチド配列と少なくとも80%、90%、95%、98%または99%同一であるポリペプチド配列をコードし、かつ、リガンド結合アッセイにおいてGBRSが示すものと同様の特性を示すポリペプチドをコードするポリヌクレオチド配列を有する、単離されたポリヌクレオチド;
(h)配列番号1または配列番号3のポリペプチドをコードする、単離されたポリヌクレオチド;
(i)配列番号1または配列番号3のポリヌクレオチド配列と比較して同一性指数が0.80、0.90、0.95、0.98または0.99であり、かつ、リガンド結合アッセイにおいてGBRSが示すものと同様の特性を示すポリペプチドをコードするポリヌクレオチド配列を有するかまたは含んでなる、単離されたポリヌクレオチド;
(k)配列番号1または配列番号3のポリペプチド配列と比較した同一性指数が0.80、0.90、0.95、0.98または0.99であるポリペプチド配列をコードし、かつ、リガンド結合アッセイにおいてGBRSが示すものと同様の特性を示すポリペプチドをコードするポリヌクレオチド配列を有するかまたは含んでなる、単離されたポリヌクレオチド;および前記のポリヌクレオチドの断片および変種であるか、またはその全長にわたって前記のポリヌクレオチドに相補的なポリヌクレオチド
が挙げられる。
【0014】
本発明のポリヌクレオチドの好ましい断片としては配列番号1または配列番号3の配列由来の少なくとも15、30、50または100個の連続するヌクレオチドを有するヌクレオチド配列を含んでなる単離されたポリヌクレオチド、または配列番号1または配列番号3の配列から末端切断されたもしくは欠失した少なくとも30、50または100個の連続するヌクレオチドを有する配列を含んでなる単離されたポリヌクレオチドが挙げられる。
【0015】
本発明のポリヌクレオチドの好ましい変種としてはスプライシング変種、対立遺伝子変種および1以上の単一のヌクレオチド多型(SNP)を含むポリヌクレオチドをはじめとする多型が挙げられる。
【0016】
本発明のポリヌクレオチドはまた配列番号2または配列番号4のアミノ酸配列を含んでなるポリペプチド変種をコードするポリヌクレオチドも含む。
【0017】
さらなる態様では、本発明は本発明のDNA配列のRNA転写物であるポリヌクレオチドを提供する。したがって、
(a)配列番号2または配列番号4のポリペプチドをコードするDNA配列のRNA転写物を含んでなる;
(b)配列番号2または配列番号4のポリペプチドをコードするDNA配列のRNA転写物である;
(c)配列番号1または配列番号3のDNA配列のRNA転写物を含んでなる(d)配列番号1または配列番号3のDNA配列のRNA転写物である
RNAポリヌクレオチドおよびそれらに相補的であるRNAポリヌクレオチドが提供される。
【0018】
配列番号1または配列番号3のポリヌクレオチド配列は配列番号2または配列番号4のポリペプチドをコードするcDNA配列である。配列番号1または配列番号3のポリペプチドをコードするポリヌクレオチド配列は配列番号2または配列番号4のポリペプチドコード配列と同一であってもよいし、または遺伝コードの重複性(縮重)の結果として同様に配列番号2または配列番号4のポリペプチドをコードする配列番号1または配列番号3以外の配列であってもよい。配列番号2または配列番号4のポリペプチドはGPCR−LYMSTと相同性および/または構造類似性を有するGタンパク質共役受容体ファミリーのその他のタンパク質と関連がある(Jensen,C.P.ら,Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A.,91:p.4816−4820,1994)。
【0019】
本発明の好ましいポリペプチドおよびポリヌクレオチドはその相同ポリペプチドおよびポリヌクレオチドと特に同様の生物学的機能/特性を有すると期待される。さらに、本発明の好ましいポリペプチドおよびポリヌクレオチドは少なくとも1つのGBRS活性を有する。
【0020】
本発明のポリヌクレオチドは標準的なクローニングおよびスクリーニング技術を用いて哺乳類の脳細胞中のmRNA由来のcDNAライブラリーから得てもよい(例えば、Sambrookら,Molecular Cloning:A Laboratory Manual,第2版,Cold Spring Harbor Laboratory Press,Cold Spring Harbor, N.Y.(1989)参照)。本発明のポリヌクレオチドはまたゲノムDNAライブラリーなどの天然の供給源から得てもよいし、十分に公知であり、かつ市販されている技術を用いて合成してもよい。
【0021】
本発明のポリヌクレオチドを本発明のポリペプチドの組換え生産に用いる場合には、ポリヌクレオチドは成熟ポリペプチドのコード配列を単独で含んでいてもよいし、またはリーディングフレームにある成熟ポリペプチドのコード配列をリーダーもしくは分泌配列、プレもしくはプロもしくはプレプロタンパク質配列、またはその他の融合ペプチド部分をコードするものなどのその他のコード配列とともに含んでいてもよい。例えば、融合ポリペプチドの精製を容易にするマーカー配列をコードしていてもよい。本発明の本態様の特定の好ましい実施形態では、マーカー配列はpQEベクター(Qiagen社)中に提供され、Gentzら,Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A.(1989)86:p.821−824に記載されるヘキサヒスチジンペプチド、またはHAタグである。ポリヌクレオチドはまた転写されるが翻訳されない配列、スプライシングおよびポリアデニル化シグナル、リボソーム結合部位などの非コード5’および3’配列ならびにmRNAを安定化する配列も含んでいてもよい。
【0022】
配列番号1または配列番号3のポリヌクレオチド配列と同一であるか、または十分な同一性を有するポリヌクレオチドをcDNAおよびゲノムDNAのハイブリダイゼーションプローブとして、または核酸増幅反応(例えば、PCR)のプライマーとして用いてもよい。かかるプローブおよびプライマーは本発明のポリペプチドをコードする全長cDNAおよびゲノムクローンを単離するために、また配列番号1または配列番号3と高い配列類似性、典型的には少なくとも95%の同一性を有するその他の遺伝子(ヒト供給源由来のパラログならびにヒト以外の種由来の相同分子種およびパラログをコードする遺伝子をはじめとする)のcDNAおよびゲノムクローンを単離するために用いてもよい。一般に、好ましいプローブおよびプライマーは少なくとも15個のヌクレオチド、好ましくは少なくとも30個のヌクレオチドを含んでなり、また、少なくとも50個の、あるいは少なくとも100個のヌクレオチドを含んでいてもよい。特に好ましいプローブは30個と50個間のヌクレオチドを含むであろう。特に好ましいプライマーは20個と25個の間のヌクレオチドを含むであろう。
【0023】
ヒト以外の種由来の相同体をはじめとする本発明のポリペプチドをコードするポリヌクレオチドはストリンジェントなハイブリダイゼーション条件下で配列番号1または配列番号3の配列または好ましくは少なくとも15個のヌクレオチドのその断片を有する標識したプローブを用いてライブラリーをスクリーニングし;該ポリヌクレオチド配列を含有する全長cDNAおよびゲノムクローンを単離するステップを含んでなる方法によって得ればよい。かかるハイブリダイゼーション技術は当業者には十分に公知である。好ましいストリンジェントなハイブリダイゼーション条件としては50%ホルムアミド、5×SSC(150mMのNaCl、15mMのクエン酸三ナトリウム)、50mMのリン酸ナトリウム(pH7.6)、5×デンハルト溶液、10%硫酸デキストランおよび20マイクログラム/mlの変性、剪断サケ精子DNAを含んでなる溶液中で42℃での一晩のインキュベーションとそれに次ぐ約65℃での0.1×SSCでのフィルターの洗浄が挙げられる。したがって、本発明はまたストリンジェントなハイブリダイゼーション条件下で配列番号1もしくは配列番号3の配列または好ましくは少なくとも15個のヌクレオチドのその断片を有する標識したプローブを用いるライブラリーのスクリーニングによって得られる、好ましくは少なくとも100個のヌクレオチド配列を含む単離されたポリヌクレオチドを含む。ヒトおよび(部分)ラット配列はヌクレオチドレベルで89%同一であり、また、アミノ酸レベルでは89%同一であり、かつ、90%類似している。
【0024】
当業者ならば、多くの場合、単離されたcDNA配列はポリペプチドをコードする領域が5’末端の端まで延びていないという点で不完全であるということは理解するであろう。これは逆転写酵素、すなわち、本質的に「前進性(processivity)」(重合反応の際に鋳型を結合させたままにしておく酵素の能力の尺度)が低く、第1鎖cDNA合成の際にmRNA鋳型のDNAコピーを完成できない酵素の結果である。
【0025】
全長cDNAを得る、または短いcDNAを延長するためには、利用でき、かつ、当業者に十分に公知のいくつかの方法があり、例えば、cDNA末端の迅速増幅(RACE)法に基づくものがある(例えば、Frohmanら,Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A.,85,p.8998−9002,1988参照)。例えば、この技術の最近の改変がMarathon(登録商標)技術(Clontech Laboratories Inc.)によって例示されたが、これはより長いcDNAの検索をかなり単純化している。Marathon(登録商標)技術では、cDNAを選択した組織から抽出したmRNAおよび各末端に連結させた「アダプター」配列から調製している。次いで、核酸増幅(PCR)を実施し、遺伝子特異的およびアダプター特異的オリゴヌクレオチドプライマーの組み合わせを用いてcDNAの「失われている」5’末端を増幅する。次いで、「ネストされた(nested)」プライマー、すなわち、増幅産物内にアニーリングするよう設計されたプライマー(典型的には、アダプター配列中のさらなる3’にアニーリングするアダプター特異的プライマーおよび既知の遺伝子配列中のさらなる5’にアニーリングする遺伝子特異的プライマー)を用いてPCR反応を反復する。次いで、この反応能産物をDNA配列決定によって解析し、この産物を既存のcDNAに直接連結させて完全配列を得ることによってか、または5’プライマーの設計についての新規配列情報を用いて別の全長PCRを実施することによってのいずれかで全長cDNAを構築する。
【0026】
本発明の組換えポリペプチドは発現系を含んでなる遺伝子操作された宿主細胞から当技術分野で十分に公知の方法によって調製してもよい。したがって、さらなる態様では、本発明は本発明のポリヌクレオチドまたはポリヌクレオチド類を含んでなる発現系、かかる発現系を用いて遺伝子操作されている宿主細胞および組換え技術による本発明のポリペプチドの生産に関する。本発明のDNA構築物由来のRNAを用いてかかるタンパク質を生産するために細胞を含まない翻訳系を用いてもよい。
【0027】
組換え生産のために、宿主細胞を本発明のポリヌクレオチドのための発現系またはその一部を組み込むよう遺伝子操作してもよい。ポリヌクレオチドはDavisら,Basic Methods in Molecular Biology(1986)およびSambrookら(前記)などの多数の標準的な実験マニュアルに記載される方法によって宿主細胞に導入すればよい。
【0028】
宿主細胞にポリヌクレオチドを導入する好ましい方法としては、例えば、リン酸カルシウムトランスフェクション、DEAEデキストラン媒介性トランスフェクション、トランスフェクション、マイクロインジェクション、カチオン性脂質媒介性トランスフェクション、エレクトロポレーション、トランスダクション、スクレープ・ローディング、バリスティック導入または感染が挙げられる。
【0029】
適当な宿主の代表的な例としてはStreptococci、Staphylococci、E.coli、Streptomyces、およびBacillus subtilis細胞などの細菌細胞、酵母細胞およびAspergillus属細胞などの真菌細胞、Drosophila S2およびSpodoptera Sf9細胞などの昆虫細胞、CHO、COS、HeLa、C127、3T3、BHK、HEK293およびBowes melanoma細胞などの動物細胞;ならびに植物細胞が挙げられる。
【0030】
極めて種々の発現系、例えば、染色体、エピソームおよびウイルス由来の系、例えば、細菌プラスミド由来、バクテリオファージ由来、トランスポゾン由来、酵母エピソーム由来、挿入エレメント由来、酵母染色体エレメント由来、バキュロウイルス、SV40などのパポバウイルス、ワクシニアウイルス、アデノウイルス、鶏痘ウイルス、仮性狂犬病ウイルスおよびレトロウイルスなどのウイルス由来のベクター、ならびにコスミドおよびファージミドなどのプラスミドおよびバクテリオファージ遺伝因子由来のものなどのそれらの組み合わせ由来のベクターを用いてよい。発現系は発現を調節ならびに引き起こす制御領域を含んでいてもよい。一般に、細胞においてポリヌクレオチドを維持、増殖または発現しポリペプチドを産生できる系またはベクターのいずれを用いてもよい。適当なポリヌクレオチド配列は、例えば、Sambrookらに示されるもの(前記参照)などの種々の十分に公知で、かつ、慣例の技術のいずれかによって発現系に挿入すればよい。適当な分泌シグナルを所望のポリペプチドに組み込んで翻訳されたタンパク質を小胞体のルーメン、細胞膜周辺腔または細胞外環境に分泌させることもできる。これらのシグナルはポリペプチドにとって内在性のものであってもよいし、または異種シグナルであってもよい。
【0031】
本発明のポリペプチドがスクリーニングアッセイにおいて使用するために発現される場合には、一般に、ポリペプチドが細胞表面に産生されるのが好ましい。この事象では、細胞をスクリーニングアッセイにおいて使用する前に回収してもよい。ポリペプチドが培地中に分泌される場合には、培地を回収してポリペプチドを回収して精製してもよい。細胞内に産生される場合には、ポリペプチドを回収する前にまず細胞を溶解しなくてはならない。
【0032】
本発明のポリペプチドは硫酸アンモニウムまたはエタノール沈殿、酸抽出、陰イオンまたは陽イオン交換クロマトグラフィー、ホスホセルロースクロマトグラフィー、疎水性相互作用クロマトグラフィー、アフィニティークロマトグラフィー、ヒドロキシアパタイトクロマトグラフィーおよびレクチンクロマトグラフィーをはじめとする十分に公知の方法によって組換え細胞培養物から回収および精製してもよい。精製には高性能液体クロマトグラフィーを用いるのが最も好ましい。ポリペプチドが細胞内合成、単離および/または精製の間に変性されている場合には、タンパク質をリフォールディングするための十分に公知の技術を用いて活性コンフォメーションを再生させてもよい。
【0033】
本発明のポリヌクレオチドは関連遺伝子の変異を検出することを介して診断試薬として用いてもよい。cDNAまたはゲノム配列における配列番号1または配列番号3のポリヌクレオチドを特徴とし、かつ、機能障害と関連する遺伝子の変異型の検出はこの遺伝子の発現不足、過剰発現または発現の空間的または時間的変更に起因する疾病または疾病に対する罹患しやすさの診断を補足するか、または明確にすることができる診断ツールを提供するであろう。当技術分野で十分に公知の種々の技術によってこの遺伝子に変異を保持する個体はDNAレベルで検出され得る。
【0034】
診断用核酸は、血液、尿、唾液、組織生検または剖検材料からなど被験者の細胞から得られ得る。ゲノムDNAは検出に直接用いてもよいし、または分析の前に、PCR、好ましくはRT−PCR、またはその他の増幅技術を用いて酵素的に増幅してもよい。RNAまたはcDNAも同様に用いればよい。欠失および挿入は、正常な遺伝子型と比較した増幅産物の大きさの変化によって検出され得る。点変異は、増幅したDNAを標識したGBRSヌクレオチド配列とハイブリダイズさせることによって同定され得る。RNase消化によってかまたは融解温度の相異によって完全にマッチした配列は、ミスマッチした二本鎖と区別され得る。
【0035】
また、DNA配列の相異は変性剤を含むか含まないゲル中でのDNA断片の電気泳動の移動度における変化によって、または直接DNAを配列決定することによって検出してもよい(例えば、Myersら,Science(1985)230:1242参照)。特定の位置での配列の変化はRNaseおよびS1保護などのヌクレアーゼ保護アッセイまたは化学切断法によっても明らかにすることができる場合がある(Cottonら,Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A.(1985)85:p.4397−4401参照)。
【0036】
例えば、遺伝子変異の効率的なスクリーニングを実施するためにGBRSポリヌクレオチド配列またはその断片を含んでなるオリゴヌクレオチドプローブのアレイを構築してもよい。かかるアレイは高密度アレイまたはグリッドであることが好ましい。アレイ技術法は十分に公知であり、一般的に適用され、分子遺伝学においては遺伝子発現、遺伝子連鎖および遺伝的変異性をはじめとする種々の問題に対処するために使用できる。例えば、M. Cheeら,Science,274,p.610−613(1996)および本明細書に記載されるその他の参照文献参照。
【0037】
ポリペプチドまたはmRNA発現レベルの異常な低下または増加の検出はまた、被験者の本発明の疾病に対する罹患しやすさを診断または判断するために用いてもよい。RNAレベルでの発現の低下または増加は、例えば、核酸増幅、例えば、PCR、RT−PCR、RNase保護、ノーザンブロッティングおよびその他のハイブリダイゼーション法などのポリヌクレオチドを定量するための当技術分野で十分に公知のいずれかの方法を用いて測定すればよい。宿主由来のサンプルにおいて本発明のポリペプチドなどのタンパク質レベルを測定するために用いてよいアッセイ技術は当業者には十分に公知である。かかるアッセイ法としてはラジオイムノアッセイ、競合結合アッセイ、ウェスタンブロット解析およびELISAアッセイが挙げられる。
【0038】
したがってもう1つの態様では、本発明は
(a)本発明のポリヌクレオチド、好ましくは配列番号1、配列番号3のヌクレオチド配列もしくはその断片またはRNA転写物;
(b)(a)のものに相補的なヌクレオチド配列;
(c)本発明のポリペプチド、好ましくは配列番号2もしくは配列番号4のポリペプチドまたはその断片;あるいは
(d)本発明のポリペプチドに対する、好ましくは配列番号2または配列番号4のポリペプチドに対する抗体
を含んでなる診断キットに関する。
【0039】
いずれのかかるキットにおいても、(a)、(b)、(c)または(d)は実質的な成分を含んでなってもよいということは理解されるであろう。かかるキットは疾病(特に中でも本発明の疾病)または疾病に対する罹患しやすさの診断において有用であろう。
【0040】
本発明のポリヌクレオチド配列は染色体局在性研究に役立つものである。本配列は個々のヒト染色体上の特定の位置を特異的に標的とし、これとハイブリダイズし得る。本発明の染色体に対する関連配列のマッピングはそれらの配列を遺伝子関連性疾病に関連づける重要な第1のステップである。ひと度配列が正確な染色体位置にマッピングされれば、染色体上の配列の物理的位置を遺伝子マップデータに関連付けることができる。かかるデータは、例えば、V.McKusick,Mendelian Inheritance in Man(ジョーンズ・ホプキンス大学ウェルチ医学図書館を介してオンラインで入手可能)に認められる。次いで、同一の染色体領域にマッピングされた遺伝子と疾病の間の関連性を連鎖解析(物理的に隣接する遺伝子の同時遺伝)によって同定する。ゲノム配列(遺伝子断片など)の正確なヒト染色体局在はラジエーション・ハイブリッド(RH)・マッピングを用いて決定してもよい(Walter,M.Spillett,D.,Thomas,P.,Weissenbach,J.およびGoodfellow,P.,(1994)A Method for constructing radiation hybrid maps of whole genomes,Nature Genetics,7,p.22−28)。いくつかのRHパネル、例えば、GeneBridge4RHパネル(Human Mol. Genet.,1996年3月;5(3):p.339−46,A radiation hybrid map of the human genome,Gyapay G,Schmitt K,Fizames C,Jones H,Vega−Czarny N,Spilleft D,Muselet D,Prud'Homme JF,Dib C,Auffray C,Morissette J,Weissenbach J,Goodfellow PN)は Research Genetics(Huntsville, AL, USA)から入手できる。このパネルを用いて遺伝子の染色体位置を決定するには、注目する遺伝子から設計されたプライマーを用いてRH IDNAで93回PCRを実施する。これらのDNAの各々はハムスターバックグラウンド(ヒト/ハムスターハイブリッド細胞系)で維持されたランダムなヒトゲノム断片を含む。これらのPCRにより注目する遺伝子のPCR産物の有無を示す93のスコアが得られる。これらのスコアを既知の位置のゲノム配列由来のPCR産物を用いて作成したスコアと比較する。この比較はhttp://www.genome/wi.mit.edu/で実施する。
【0041】
本発明のポリヌクレオチド配列はまた組織発現研究にとっても役に立つツールである。かかる研究により本発明のポリヌクレオチドの発現パターンを決定することができ、これによって組織におけるコードされるポリペプチドの発現パターンに関する指標が、それをコードするmRNAを検出することによって示され得る。用いる技術は当技術分野では十分に公知であり、cDNAマイクロアレイ・ハイブリダイゼーション(Schenaら,Science,270,p.467−470,1995およびShalonら,Genome Research,6,p.639−645,1996)などのグリッドに配置されたクローンに対するin situハイブリダイゼーション技術およびPCRなどのヌクレオチド増幅技術が挙げられる。好ましい方法はPerkin Elmerから入手できるTAQMAN(商標)技術を用いる。これらの研究の結果により生物におけるポリペプチドの正常な機能の指標が提供され得る。さらに、mRNAの正常な発現パターンの同一遺伝子の別の型によってコードされるmRNAのもの(例えば、あり得るポリペプチドコードが変化しているものまたは調節性変異を含むもの)との比較研究により本発明のポリペプチド役割において価値ある洞察、または疾病におけるその不適当な発現についての価値ある洞察が提供され得る。かかる不適当な発現は一時的な、空間的なまたは単に量的な性質のものであり得る。15頁。公開ドメインデータベース、例えば、ENSEMBL(http://www.ensembl.orq/)を用いれば染色体局在も推測できる。それからヒトGBRSが転写される遺伝子座AC024927はヒトChr3q13にマッピングされている。
【0042】
本発明のポリペプチドはすべての主要な脳構造において発現されており、尾状核被殻および嗅球ではGABA−B R2に比べGABA−B R1レベルが高い(図1)。GBRS発現がGABA−B受容体発現と重複している脳領域もある。
【0043】
本発明のあるポリペプチド(DNA配列配列番号1に対応するGBRS)は814個のアミノ酸のタンパク質のオープン・リーディング・フレーム(配列番号2)を含む。GBRSタンパク質は典型的な7回膜貫通型構造のGタンパク質共役受容体である。ファミリー3GPCRに特徴的な推定上の大きなN末端リガンド結合ドメインが失われており、かつ、シグナルペプチド配列は明らかではない。アミノ酸配列はGABABR1およびR2と大部分が関連がある(25%の同一性、35%の類似性)。配列番号2の352位〜390位(配列RGEKSSMERLLTEKNAVIESLQEQVNNAKEKIVRLMSAE)の推定上のコイルドコイル領域は、GABABR1およびGABABR2のコイルドコイルモチーフと比較して類似の領域に認められる(Whiteら,Nature,(1998)396,P.679−682)。配列のさらなる特徴として、いくつかの推定上の保持モチーフ(RXR)がC末端に(600位のRRRR、534位のPPERRSR)、ならびにER膜保持シグナルが、極めてC末端にある(KKXX様モチーフKPTL)。
【0044】
本発明のさらなる態様は抗体に関する。本発明のポリペプチドもしくはその断片またはそれらを発現する細胞を本発明のポリペプチドに対して免疫特異的な抗体を作製するための免疫源として用いてもよい。「免疫特異的」とは、抗体が本発明のポリペプチドに対して先行技術のその他の関連ポリペプチドに対するそれらの親和性よりも実質的により大きな親和性を有するということを意味する。本発明のポリペプチドに対して作製される抗体は、慣例のプロトコールを用いてポリペプチドもしくはエピトープ含有断片、または細胞を動物、好ましくはヒト以外の動物に投与することによって得ればよい。モノクローナル抗体の調製には、連続細胞系培養物によって産生された抗体を提供するいずれの技術を用いてもよい。例としてはハイブリドーマ技術(Kohler,G.およびMilstein,C.,Nature(1975)256:p.495−497)、トリオーマ技術、ヒトB細胞ハイブリドーマ技術(Kozborら,Immunology Today(1983)4:72)およびEBVハイブリドーマ技術(Coleら,Monoclonal Antibodies and Cancer Therapy,p.77−96,Alan R.Liss社,1985)が挙げられる。
【0045】
また、米国特許第4,946,778号に記載されるものなどの一本鎖抗体の作製のための技術もまた本発明のポリペプチドに対する一本鎖抗体を作製するために適応させてもよい。また、トランスジェニックマウスまたはその他の哺乳類をはじめとするその他の生物を用いてヒト化抗体を発現させてもよい。
【0046】
前記の抗体はポリペプチドを発現するクローンを単離するためもしくは同定するために、またはアフィニティークロマトグラフィーによってポリペプチドを精製するために用いてもよい。本発明のポリペプチドに対する抗体はまた、中でも本発明の疾病を治療するために用いてもよい。
【0047】
本発明のポリペプチドおよびポリヌクレオチドはまたワクチンとして用いてもよい。したがって、さらなる態様では、本発明は哺乳類において免疫学的応答を誘導する方法に関し、これは哺乳類に、疾病が個体内ですでに確立しているかどうかに関わらず、該動物を疾病から保護するための、抗体および/または、例えば、サイトカイン産生T細胞または細胞傷害性T細胞をはじめとするT細胞免疫応答が生じさせるのに十分な本発明のポリペプチドを接種することを含んでなる。哺乳類における免疫学的応答はまたin vivoでポリヌクレオチドおよびポリペプチドのコーディングの発現を導くベクターを介して本発明のポリペプチドを送達して、該動物を本発明の疾病から保護するために抗体を産生するかかる免疫学的応答を誘導することを含んでなる方法によって誘導してもよい。ベクターを投与するある方法は粒子その他の上への被膜として所望の細胞へそれを加速させることによる。かかる核酸ベクターはDNA、RNA、改変された核酸またはDNA/RNAハイブリッドを含んでなってよい。ワクチンを使用するには、ポリペプチドまたは核酸ベクターはワクチン製剤(組成物)として普通に提供される。製剤はさらに好適な担体を含んでなってもよい。ポリペプチドは胃で分解され得るので、非経口投与されるのが好ましい(例えば、皮下、筋内、静脈内または皮内注射)。非経口投与に好適な製剤としては、抗酸化剤、バッファー、静菌剤および製剤を受容者の血液と等張にする溶質を含んでいてもよい水性および非水性の滅菌注射溶液;ならびに沈殿防止剤または増粘剤を含んでいてもよい水性および非水性の滅菌懸濁液が挙げられる。
【0048】
製剤は単位用量で提示されてもよいし、複用量容器、例えば、密閉されたアンプルおよびバイアルで提示されてもよく、また使用直前に滅菌した液体担体を加えることのみを必要とする凍結乾燥状態で保存されていてもよい。ワクチン製剤はまた水中油システムおよび当技術分野で公知のその他のシステムなどの製剤の免疫原性を増強するアジュバントシステムを含んでいてもよい。用量はワクチンの比活性によって異なるが、慣例の実験法によって容易に決定され得る。
【0049】
本発明のポリペプチドは1以上の疾病状態、特に、前記の本発明の疾病に関連する1以上の生物学的機能を有する。したがって、ポリペプチドの機能またはレベルを刺激するかまたは阻害する化合物を同定するのに有用である。したがって、さらなる態様では、本発明は化合物をスクリーニングしてポリペプチドの機能またはレベルを刺激または阻害するものを同定する方法を提供する。かかる方法は前記のような本発明の疾病に対して治療および予防目的に使用してよいアゴニストまたはアンタゴニストを同定する。化合物は種々の供給源、例えば、細胞、細胞を含まない調製物、化学ライブラリー、化学化合物の収集物および天然産物混合物から同定され得る。このように同定されるアゴニストまたはアンタゴニストはポリペプチドの天然のものであっても修飾されていてもよい基質、リガンド、受容体、酵素などであってよく、場合よっては、その構造または機能ミメティック(Coliganら,Current Protocols in Immunology 1(2):5章(1991))参照)または小分子であってもよい。
【0050】
スクリーニング法は単に候補化合物のポリペプチドとの、またはポリペプチドを保持する細胞または膜との結合、またはその融合タンパク質を候補化合物と直接的または関節的に関係する標識によって測定すればよい。あるいは、スクリーニング法は標識された競合物(例えば、アゴニストまたはアンタゴニスト)に対する候補化合物のポリペプチドとの競合的結合を測定することまたは検出すること(定量的にまたは定性的に)を含み得る。さらに、これらのスクリーニング法はポリペプチドを保持する細胞に適当な検出系を用いて候補化合物がポリペプチドの活性化または阻害によって生じるシグナルをもたらすかどうかを調べてもよい。活性化の阻害剤は一般に既知のアゴニストの存在下でアッセイされ、候補化合物の存在によるアゴニストによる活性化に対する影響が認められる。さらに、スクリーニング法は単に候補化合物を本発明のポリペプチドと含有する溶液と混合して混合物を形成し、この混合物中のHGRL101活性を測定して混合物のHGRL101活性を候補化合物を含まない対照混合物と比較するステップを含んでなってもよい。
【0051】
本発明のポリペプチドは従来の低容量スクリーニング法において、またハイスループットスクリーニング(HTS)形式において用いてもよい。かかるHTS形式としては96およびより最近では384ウェルのマイクロタイタープレートの十分に確立された使用だけでなくSchullekら,Anal. Biochem.,246,p.20−29,(1997)によって記載されるナノウェル法などの新たな方法も挙げられる。
【0052】
前記のように、Fc部分とGBRSポリペプチドからなるものなどの融合タンパク質をハイスループットスクリーニングアッセイに用いて本発明のポリペプチドのアンタゴニストを同定してもよい(D.Bennettら,J. Mol. Recognition,8:p.52−58(1995);およびK.Johansonら,J. Biol. Chem.,270(16):p.9459−9471(1995)参照)。
【0053】
スクリーニング技術
本発明のポリヌクレオチド、ポリペプチドおよびポリペプチドに対する抗体はまた、加えた化合物の細胞におけるmRNAおよびポリペプチドオの産生に対する作用を検出するようスクリーニング法を設定するために用いてもよい。例えば、当技術分野で公知の標準的な方法によってモノクローナルおよびポリクローナル抗体を用いて、ELISAアッセイをポリペプチドの分泌または細胞会合レベルを測定するよう設定してもよい。これは好適に操作された細胞または組織からのポリペプチドの産生を阻害または増強し得る薬剤(それぞれ、アンタゴニストまたはアゴニストとも呼ばれる)を発見するために用いることもできる。
【0054】
本発明のポリペプチドは当技術分野で公知の標準的な受容体結合技術によって、あるとすれば、膜結合型または可溶性受容体を同定するために用いてもよい。これらとしては、限定されるものではないが、ポリペプチドを放射性同位元素(例えば、1251)で標識し、化学修飾(例えば、ビオチン化)するか、または検出または精製に好適なペプチド配列と融合し、さらに推定上の受容体の供給源(細胞、細胞膜、細胞上清、組織抽出物、体液)とともにインキュベートするリガンド結合および架橋アッセイが挙げられる。その他の方法としては表面プラスモン共鳴および分光法などの生物物理学的技術が挙げられる。これらのスクリーニング法は、あるとすれば、ポリペプチドのその受容体との結合と競合するポリペプチドのアゴニストおよびアンタゴニスト同定するために用いられる場合もある。かかるアッセイを実施するための標準的な方法は当技術分野では十分に理解されている。
【0055】
本発明のポリペプチドのアンタゴニストの例としては抗体、またはいくつかの場合では、場合に応じてポリペプチドのリガンド、基質、受容体、酵素などと密接に関係するオリゴヌクレオチドもしくはタンパク質、例えば、本発明のポリペプチドと結合するが応答を誘発せず、その結果、ポリペプチドの活性が妨げられるリガンド、基質、受容体、酵素などの断片または小分子が挙げられる。
【0056】
スクリーニング法はまたトランスジェニック技術およびGBRS遺伝子の使用を含んでもよい。トランスジェニック動物を構築する技術分野は十分に確立されている。例えば、GBRS遺伝子をマイクロインジェクションによって受精した卵母細胞の雄性前核に、レトロウイルスのトランスファーによって着床前または着床後の胚に、またはエレクトロポレーションなどによって遺伝的に改変された胚幹細胞の注射によって宿主胚盤胞に導入すればよい。特に有用なトランスジェニック動物としてはその動物のゲノム内で動物遺伝子がヒト相当物で置換されているいわゆる「ノックイン」動物がある。ノックイントランスジェニック動物は、化合物がヒト標的に特異的である、標的確証のための創薬方法において有用である。その他の有用なトランスジェニック動物には細胞において本発明のポリペプチドの、および内在性DNA配列によってコードされる動物相同分子種の発現が部分的にまたは完全に無効にされているいわゆる「ノックアウト」動物がある。遺伝子ノックアウトは動物において特定の細胞または組織をターゲッティングしてもよいし、技術の制限の結果として特定の細胞または組織においてのみ生じさせてもよいし、またはすべてもしくは実質的にすべての細胞で生じさせてもよい。トランスジェニック動物技術はまた導入された遺伝子が発現して多量の本発明のポリペプチドが得られる全動物発現クローニングシステムを提供する。
【0057】
前記の方法に用いるスクリーニングキットは本発明のさらなる態様を形成する。かかるスクリーニングキットは
(a)本発明のポリペプチド、
(b)本発明のポリペプチドを発現する組換え細胞、
(c)本発明のポリペプチドを発現する細胞膜、または
(d)好ましくは、配列番号1または配列番号3のものである本発明のポリペプチドに対する抗体
を含んでなる。
いずれのかかるキットにおいても(a)、(b)、(c)または(d)は相当量の成分を含んでなってもよいということは理解されるであろう。
【0058】
用語解説
前記で頻用した特定の用語の理解を助けるために以下の定義を提供する。
【0059】
本明細書において「抗体」とは、ポリクローナルおよびモノクローナル抗体、キメラ、一本鎖およびヒト化抗体ならびにFabまたはその他の免疫グロブリン発現ライブラリーの産物をはじめとするFab断片を含む。
【0060】
「単離された」とは、ヒトの手によってその天然の状態から変更された、すなわち、天然のものであれば、その本来の環境から変更されているかもしくは取り出されていること、またはその双方を意味する。例えば、生物において天然に存在するポリヌクレオチドまたはポリペプチドは「単離されて」いないが、その天然状態の共存する物質から分離された同ポリヌクレオチドまたはポリペプチドは、この用語が本明細書において用いられるように、「単離されて」いる。さらに、形質転換、遺伝子操作によって、またはいずれかの他の組換え法によって生物に導入されたポリヌクレオチドまたはポリペプチドは、それが依然該生物中に、生物は生きていても生きていなくてもよいが、存在する場合であっても、「単離されて」いる。
【0061】
「ポリヌクレオチド」は概して、未修飾または修飾RNAまたはDNAであってもよい、いずれかのポリリボヌクレオチド(RNA)またはポリデオキシリボヌクレオチド(DNA)をさす。「ポリヌクレオチド」は、限定されるものではないが、一本鎖および二本鎖DNA、一本鎖および二本鎖領域の混合物であるDNA、一本鎖および二本鎖RNA、ならびに一本鎖および二本鎖領域の混合物であるRNA、一本鎖またはより典型的には二本鎖、または一本鎖および二本鎖領域の混合物であり得るDNAおよびRNAを含んでなるハイブリッド分子を含む。さらに、「ポリヌクレオチド」とは、RNAまたはDNAまたはRNAおよびDNAの双方を含んでなる三本鎖領域を指す。「ポリヌクレオチド」はまた1種以上の修飾塩基を含むDNAまたはRNAおよび安定性のためかその他の理由のために主鎖が修飾されているDNAまたはRNAを含む。
【0062】
「修飾された」塩基としては、例えば、トリチル化塩基およびイノシンなどの珍しい塩基が挙げられる。DNAおよびRNAに対しては種々の修飾がなされていてもよく、したがって、「ポリヌクレオチド」は天然では一般的に認められる、化学的に、酵素的にまたは代謝的に修飾された型のポリヌクレオチド、ならびにウイルスおよび細胞に特有の化学型のDNAおよびRNAを含む。「ポリヌクレオチド」はまた比較的短いポリヌクレオチドも含み、オリゴヌクレオチドと呼ぶことが多い。
【0063】
「ポリペプチド」とはペプチド結合または修飾されたペプチド結合、すなわち、ペプチドイソスター(isostere)によって互いに結合している2個以上のアミノ酸を含んでなるいずれかのポリペプチドを指す。「ポリペプチド」とは通常ペプチド、オリゴペプチドまたはオリゴマーと呼ばれる短鎖、および一般にタンパク質と呼ばれるより長い鎖の双方を指す。ポリペプチドは20種の遺伝子によってコードされるアミノ酸以外のアミノ酸含んでいてもよい。「ポリペプチド」は翻訳後プロセシングなどの天然方法によって、または当技術分野で十分に公知の化学修飾技術によってのいずれかで修飾されたアミノ酸配列を含む。かかる修飾は基礎的な教本におよびより詳細には研究論文に、ならびに膨大な研究文献に詳しく記載されている。修飾はペプチド主鎖、アミノ酸側鎖およびアミノまたはカルボキシル末端をはじめ、ポリペプチドのどこで生じていてもよい。任意のポリペプチドにおいていくつかの部位に同程度または様々な程度で同種の修飾が存在してもよいということは理解されるであろう。また、任意のポリペプチドが多種の修飾を含んでいてもよい。ポリペプチドはユビキチン化の結果として分枝していてもよいし、また分枝を含むか含まない環状であってもよい。環状、分枝および分枝した環状ポリペプチドは翻訳後の天然の方法の結果生じる場合もあるし、または合成法によって作製してもよい。修飾としてはアセチル化、アシル化、ADP−リボシル化、アミド化、ビオチン化、フラビンの共有結合、ヘム部分の共有結合、ヌクレオチドまたはヌクレオチド誘導体の共有結合、脂質または脂質誘導体の共有結合、ホスファチジルイノシトールの共有結合、架橋、環化、ジスルフィド結合形成、脱メチル化、共有結合による架橋の形成、システインの形成、ピログルタメートの形成、ホルミル化、γ−カルボキシル化、グリコシル化、GPIアンカー形成、ヒドロキシル化、ヨウ素化、メチル化、ミリストイル化、酸化、タンパク質分解によるプロセシング、リン酸化、プレニル化、ラセミ化、セレノイル化、硫酸化、アルギニル化などのアミノ酸のタンパク質へのトランスファーRNA媒介性付加、ならびにユビキチン化が挙げられる(例えば、Proteins−Structure and Molecular Properties,第2版,T.E.Creighton,W.H.Freeman and Company,New York,1993;Post−translational Covalent Modification of Proteins,B.C.Johnson編,Academic Press,New York,1983におけるWold,F.,Postranslational Protein Modifications:Perspectives and Prospects,p.1−12;Seifterら,“Analysis for protein modifications and nonprotein cofactors”,Methods in Enzymology,182,p.626−646,1990およびRattanら,“Protein Synthesis:Post−translational Modifications and Aging”,Ann. NY Acad. Sci.,663,p.48−62,1992参照)。
【0064】
ポリペプチド配列の「断片」とは参照配列よりも短いが参照ポリペプチドと同様の生物学的機能または活性を本質的に保持するポリペプチド配列を指す。ポリヌクレオチド配列の「断片」とは配列番号1または配列番号3の参照配列よりも短いポリヌクレオチド配列を指す。
【0065】
「変種」とは参照ポリヌクレオチドまたはポリペプチドとは異なるが、その本質的特性を保持するポリヌクレオチドまたはポリペプチドを指す。ポリヌクレオチドの典型的な変種は参照ポリヌクレオチドとヌクレオチド配列が異なっている。変種のヌクレオチド配列の変化は参照ポリヌクレオチドによってコードされるポリペプチドのアミノ酸配列を変更するものであってもそうでなくともよい。ヌクレオチド変化は以下に論じられるように、参照配列によってコードされるポリペプチドのアミノ酸置換、付加、欠失、融合および末端切断をもたらし得る。ポリペプチドの典型的な変種は参照ポリペプチドとアミノ酸配列が異なっている。一般に、変更は参照ポリペプチドと変種の配列が全体にわたって密接に類似し、かつ多くの領域では同一であるよう限定されている。変種および参照ポリペプチドはいずれかの組み合わせの1以上の置換、挿入、欠失によってアミノ酸配列が異なっていてもよい。置換されたまたは挿入されたアミノ酸残基は遺伝コードによってコードされるものであってもそうでなくともよい。典型的な保存的置換としてはGly、Ala;Val、lie、Leu;Asp、Glu;Asn、Gln-I;Ser、Thr;Lys、ArgならびにPheおよびTyrが挙げられる。ポリヌクレオチドまたはポリペプチドの変種は対立遺伝子などの天然のものであってもよいし、天然には生じないと考えられている変種であってもよい。ポリヌクレオチドおよびポリペプチドの非天然変種は突然変異誘発技術によってか直接合成によって作製すればよい。1以上の翻訳後修飾、例えば、グリコシル化、リン酸化、メチル化、ADIPリボシル化などを受けているポリペプチドも変種として含まれる。実施形態としてはN末端アミノ酸のメチル化、セリンおよびスレオニンのリン酸化およびC末端グリシンの修飾が挙げられる。
【0066】
「対立遺伝子」とはゲノム中の所定の遺伝子座を占める遺伝子の2つ以上の代替型のうちの一方を指す。
【0067】
「多型」とは集団内のゲノム中の所定の位置でのヌクレオチド配列(および関連があれば、コードされたポリペプチド配列)の変動を指す。
【0068】
「単一ヌクレオチド多型」(SNP)とは集団内のゲノム中の単一のヌクレオチド位置でのヌクレオチド可変性の発生を指す。SNPはゲノムの遺伝子内に生じても遺伝子間領域内に生じていてもよい。SNPは対立遺伝子特異的増幅(ASA)を用いてアッセイすればよい。この方法には少なくとも3種のプライマーが必要である。アッセイされる多型に対する逆の補体中の共通プライマーを用いる。この共通プライマーは多型塩基から50と1500bpsの間であり得る。その他の2種(またはそれより多い)のプライマーは最終3’塩基が揺らいで多型を構成する2種(またはそれより多い)の対立遺伝子のうちの1種とマッチするという点を除いては互いに同一である。次いで、サンプルDNAに対して各々共通プライマーおよび対立遺伝子特異的プライマーのうち1種を用いて2種(またはそれより多い)のPCR反応を実施する。
【0069】
本明細書において「スプライシング変種」とは、同一のゲノムDNA配列から最初に転写されたがオルタナティブRNAスプライシングを受けたRNA分子から生じたcDNA分子を指す。オルタナティブRNAスプライシングは一次RNA転写物が、概してイントロンの除去のためにスプライシングを受ける場合に生じ、この結果その各々が異なるアミノ酸配列をコードし得る、1種より多いmRNA分子が生じる。スプライシング変種とはまた前記cDNA分子によってコードされるタンパク質も指す。
【0070】
「同一性」は配列を比較することによって求められ、2より多いポリペプチド配列または2より多いポリヌクレオチド配列間の関係を反映する。一般に、同一性とは2種のポリヌクレオチドまたは2種のポリペプチド配列それぞれの比較される配列の長さにわたる、正確なヌクレオチド対ヌクレオチドまたはアミノ酸対アミノ酸の一致を指す。
【0071】
「%同一性」−正確に一致しない配列については、「%同一性」を求めればよい。一般に、比較される2つの配列をアラインして配列間の最大一致を得る。これはいずれか一方または双方の配列に「ギャップ」を挿入してアラインメント度を高めることを含み得る。%同一性は23比較されている(いわゆるグローバルアラインメント)各配列の全長にわたって求めればよく、これは同一または極めて類似した長さの配列、またはより短い規定の長さにわたる(いわゆるローカルアラインメント)配列にとって特に好適であり、長さの等しくない配列にとってはより好適である。
【0072】
類似性は2つのポリペプチド配列間の関係のさらに、より複雑な尺度である。一般に、「類似性」とは、残基対間の間の正確な一致、比較されている各々の配列の一方(同一性についてと同様)だけでなく、正確に一致しない場合には進化を基にして一方の残基が他方のあり得る置換であるかどうかも考慮しながらの、残基ずつを基にした、2つのポリペプチド鎖のアミノ酸間の比較を意味する。この尤度には関連「スコア」があり、次いで、それから2つの配列の「%類似性」を求めることができる。
【0073】
2以上の配列の同一性および類似性を比較する方法は当技術分野では十分に公知である。したがって、例えば、Wisconsin Sequence Analysis Package、バージョン9.1(Devereux Jら,Nucleic Acids Res.,12,p.387−395,1984、Genetics Computer Group,Madison,Wisconsin,USAから入手可能)において入手可能なプログラム、例えばプログラムBESTFITおよびGAPを用いて2つのポリヌクレオチド間の%同一性、および2つのポリペプチド配列間の%同一性および%類似性を求めてもよい。BESTFITはSmithおよびWatermanの「ローカル相同性」アルゴリズム(J. Mol. Biol.,147,p.195−197,1981、Advances in Applied Mathematics,2,p.482−489,1981)を用いて2つの配列間の類似性について最良の単一の領域を見出す。BESTFITは長さが異なる2つのポリヌクレオチドまたは2つのポリペプチド配列を比較するのにより適しており、このプログラムはより短い配列がより長いほうの一部に相当すると仮定する。比較では、NeddlemanおよびWunschのアルゴリズム(J. Mol. Biol.,48,p.443−453,1970)によってGAPが2つの配列をアラインして「最大類似性」を見出す。GAPはほぼ同じ長さであり、かつ、アラインメントが全長にわたると予想される配列を比較するのにより適している。好ましくは、各プログラムに用いるパラメーター「ギャップウエイト」および「長さウエイト」はそれぞれポリヌクレオチド配列については50および3であり、ポリペプチド配列については12および4である。%同一性および類似性は比較されている2つの配列が最適にアラインされている際に求めるのが好ましい。
【0074】
配列間の同一性および/または類似性を求めるその他のプログラムも当技術分野では公知であり、例えば、BLASTファミリーのプログラム(Altschul S Fら,J. Mol. Biol.,215,p.403−410,1990、Altschul S Fら,Nucleic Acids Res.,25:p.389−3402,1997、National Center for Biotechnology Information(NCBI)Bethesda,Maryland,USAから入手可能、およびwww.ncbi.nim.nih.govでNCBIのホームページを介してアクセス可能)およびFASTA(Pearson W R,Methods in Enzymology,183,p.63−99,1990;Pearson W RおよびLipman D J,Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A.,85,p.2444−2448,1988、Wisconsin Sequence Analysis Packageの一部として入手可能)がある。
【0075】
ポリペプチド配列比較には、BLOSUM62アミノ酸置換マトリックス(Henikoff SおよびHenikoff J G,Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A.,89,p.10915−10919,1992)を用いるのが好ましく、これでは比較の前にヌクレオチド配列をまずアミノ酸配列に翻訳することを含む。
【0076】
プログラムBESTFITを用いて検索(query)ポリヌクレオチドまたはポリペプチド配列の参照ポリヌクレオチドまたはポリペプチド配列に対する%同一性を求め、検索および参照配列は最適にアラインされており、かつ、プログラムのパラメーターは前記のようにデフォルト値にセットされているのが好ましい。
【0077】
「同一性指数」とは配列関連性の尺度であり、候補配列(ポリヌクレオチドまたはポリペプチド)と参照配列を比較するために用いてもよい。したがって、例えば、参照ポリヌクレオチド配列と比較して0.95の同一性指数を有する候補ポリヌクレオチド配列は候補ポリヌクレオチド配列が参照配列の各100個のヌクレオチド当たり平均して5個までの相異を含み得るという点以外は参照配列と同一である。かかる相異は少なくとも1つのヌクレオチド欠失、転移および転座をはじめとする置換、または挿入からなる群から選択される。これらの相異は参照ポリヌクレオチド配列の5’もしくは3’末端位または参照配列のヌクレオチドの間に個々にかまたは参照配列内の1以上の連続する基のいずれかに分散される、これらの末端位の間のどこで生じていてもよい。言い換えれば、参照ポリヌクレオチド配列と比較して0.95の同一性指数を有するポリヌクレオチド配列を得るには、前記のように、参照配列中の100個のヌクレオチド毎に平均5〜25個までが欠失、置換または挿入されていてもよく、またはそのいずれかの組み合わせであってもよい。同様のことが必要な変更を加えて同一性指数の他の値、例えば、0.96、0.97、0.98および0.99にも当てはまる。
【0078】
同様に、ポリペプチドについては、例えば、参照ポリペプチド配列と比較して0.95の同一性指数を有する候補ポリペプチド配列はポリペプチド配列が参照配列の各100個のアミノ酸当たり平均での5個までの相異を含み得るという点を除いて参照配列と同一である。かかる相異は少なくとも1つのアミノ酸欠失、保存的および非保存的置換をはじめとする置換、または挿入からなる群から選択される。これらの相異は参照ポリペプチド配列のアミノまたはカルボキシ末端位で生じていてもよいし、または参照配列のアミノ酸の間に個々にかまたは参照配列内の1以上の連続する基のいずれかに分散された、これらの末端位の間のどこかで生じていてもよい。言い換えれば、参照ポリペプチド配列と比較して0.95の同一性指数を有するポリペプチド配列を得るには、前記のように、参照配列の100個のアミノ酸毎に平均5個までが欠失、置換または挿入していてもよいか、あるいはそのいずれかの組み合わせであってもよい。同様のことが必要な変更を加えて同一性指数のその他の値、例えば、0.96、0.97、0.98および0.99にも当てはまる。
【0079】
ヌクレオチドまたはアミノ酸の相異数と同一性指数の間の関係は以下の方程式:
【数1】 {式中、
naはヌクレオチドまたはアミノ酸相異数であり、
xaはそれぞれ、配列番号1もしくは配列番号3のヌクレオチド、または配列番号2もしくは配列番号4のアミノ酸の総数であり、
Iは同一性指数であり、
・は乗算演算子の記号であり、これではxaとIのいずれかの非整数の積はxaから差し引く前に切り捨てによって近傍の整数にする}
で表せる。
【0080】
「相同体」とは当技術分野で用いられる遺伝用語であり、参照配列と高度な配列関係を有するポリヌクレオチドまたはポリペプチド配列を示す。かかる関係は前記で定義されるように2つの配列間の同一性度および/または類似性度を求めることで定量すればよい。この遺伝用語には「相同分子種」および「パラログ」が含まれる。「相同分子種」とは別の種における機能的に同等なポリヌクレオチドまたはポリペプチドであるポリヌクレオチドまたはポリペプチドを指す。「パラログ」とは機能的に同様の同一種内のポリヌクレオチドまたはポリペプチドを指す。
【0081】
「融合タンパク質」とは2つの無関係な融合している遺伝子またはその断片によってコードされるタンパク質を指す。例は米国特許第5541087号、同5726044号に開示されている。Fc−PGPCR−3の場合には、免疫グロブリンFc領域を融合タンパク質の一部として用いることがFc−PGPCR−3またはPGPCR−3の断片の機能的発現を実施し、治療に用いる場合のかかる融合タンパク質の薬物動態学的特性を改善するのに、および二量体Fc−PGPCR−3が生じるのに有利である。Fc−PGPCR−3DNA構築物は5’から3’方向に、分泌カセット、すなわち、哺乳類細胞からの輸送を引き起こすシグナル配列、融合パートナーとしての免疫グロブリンFc領域断片をコードするDNAおよびFc−PGPCR−3またはその断片をコードするDNAを含んでなる。機能的Fc側鎖に突然変異形成させるが融合タンパク質の残りはそのままにしておくことによるか、または発現後にFc部分を完全に欠失させることにより内因性機能特性(補体結合、Fc受容体結合)を変更できることが望まれるであろう使用もある。
【0082】
本明細書に記載される、限定されるものではないが、特許および特許出願をはじめとするすべての出版物および参照文献は、個々の出版物または参照文献各々が引用することにより本明細書の一部とされると明確かつ個別に示されているくらい十分に示されているかのように、その全体を引用することにより本明細書の一部とされる。本願が優先権を主張する特許出願はいずれも、出版物および参照文献について前記のようにその全体を引用することにより本明細書の一部とされる。
【0083】
以下の実施例は本発明を例示する。
【実施例】
【0084】
実施例1:ヒトGBRSのクローニング
ラットGABABR2のアミノ酸配列(受託AJ011318)をtblastnサーチにおける検索配列として用いれば、公開ドメインデータベース(ジェンバンク受託AC024927)において染色体3由来のヒトゲノム配列を同定できる。GABABR2の膜貫通領域に対する配列の一部(300bpと150bpの2つのストレッチ)の制限された類似性が同定される(それぞれ28および41パーセント同一性)。Clontechから購入したポリA(+)RNA(全ヒト脳)(カタログ番号6543−1)からcDNAを転写する。GIBCO−BRL cDNA合成モジュール(Life Technologies)を製造業者の説明書にしたがって用いる。別個の反応においてオリゴ(dT)およびランダムプライマーの双方を用いて一本鎖cDNAを合成する(各2.5μgのRNA、20μl)。PCRに用いる前に、cDNA合成反応物に10mMのTris、1mMのEDTA pH8.5(TE)を加えて最終容量を100μlとする。PCRをMWG Primus cyclerで実施する。PCRのために、オリゴ(dT)およびランダムプライマーcDNA合成反応物から当容量を混合する。1μlのcDNA混合物を50μlのPCR反応に用いる(Sambrookら,Molecular Cloning:A Laboratory Manual,第2版,Cold Spring Harbor Laboratory Press,Cold Spring Harbor,N.Y.(1989))。
まず、推定上のAC024927の翻訳された配列に対応するようプライマーを設計し、mRNAがこの遺伝子座から転写されるかどうかを調べる。プライマー配列は5’−GTG AAG ATG TCC AGT CCC AAT CTG−3’および5’−AGC CAG GTA GGC ACC ATA CAG C−3’とする。PCR条件は、95℃にて3分間の初期変性、95℃30秒間(変性)、63℃30秒間(アニーリング)および70℃30秒間(伸長)とする。予測される大きさの産物を得て配列決定する。配列は配列番号1の619位〜1089位と同一である。
次いで、全オープン・リーディングを単離することを目的として5’および3’RACE反応を実施する。Clontech Marathon RACE cDNA(ヒト脳、カタログ番号7400−1)を基本的に製造業者によって記載されたように用いる。Marathon cDNAキットによって供給される、ネストされた遺伝子特異的プライマーならびにAP2プライマーを用いる第2の増幅後、RACEクローンをpCRII−topo(Invitrogen)にサブクローニングして配列決定する。
RACEクローンから得られる配列情報を用いて全オープンリーディングフレームのクローニング用のプライマー配列を設計する。これらのPCRプライマーは5’−AAC CAG AGT GAG GGT ACT CGA AC および5’−GAC AGT GGG GAC AGT CAG GAC CGCである。95℃にて3分間の初期変性後の条件は95℃30秒(変性)、68℃30秒(アニーリング)および70℃7分(伸長)とする。Promega製のPfuポリメラーゼを用いる。cDNAを配列決定し(配列番号1)、哺乳類発現ベクター(pcDNA3.1、Invitrogen)に挿入する。
【0085】
実施例2:哺乳類細胞発現(In situハイブリダイゼーション)
in situハイブリダイゼーション用のプローブを得るために、ラット脳切片で逆転写PCR(RT−PCR)によってラットGBRS遺伝子の一部を増幅する。ラット脳ポリA(+)RNAはClontech(カタログ番号6712−1)から購入し、GIBO−BRL cDNA合成モジュール(Life Technologies、カタログ番号11904−018)を用いて一本鎖cDNAに逆転写する。PCR用に正および逆のプライマーをヒトGBRS配列(配列番号1)から選択し、プライマー配列は5’−GTG AAG ATG TCC AGT CCC AAT CTG−3’(正のプライマー)および5’−AGC CAG GTA GGC ACC ATA CAG C−3’(逆のプライマー)とする。32回のPCRサイクルをMWG Primus cycler(MWG−Biotech AG,Ebersberg,CH)で実施する。PCR条件は95℃、30秒(変性)、62℃、1分(アニーリング)、および72℃、1分(伸長)とする。32P−UTPセンスおよびアンチセンスリボプローブをBluescript SK(−)(Stratagene,La Jolla,CA,USA)にクローニングされたラットGBRS cDNA(配列番号3)の断片から合成する。RNA転写キット(tratagene,La Jolla,CA,USA)を用いて以下の様に35S標識RNAプローブの合成を実施する:6μlの[α−35S]UTPおよび6μlの[α−35S]ATP(比活性1200 Ci/mmol、NEN,Boston,MA,USA)を1.5mlのエッペンドルフチューブで蒸発させる。次いで、2μlの5×転写バッファー、1μlの100mM DTT、3μlの3μl DEPC−H2O、1μlの10μlの100mM CTP、10μlの100mM GTP、30μlのDEPC−H2Oを含有する溶液、1μlのRNasin、1μlのT7またはT3ポリメラーゼおよび1μl(μg)の直線化した鋳型を加える。37℃にて1−1.5時間インキュベーションした後、90μlの50μlのSDS 20%、100μlの0.1M DDTおよび850μlの10mM Tris−1mM EDTA pH7.4を含有する溶液を加えて反応を停止させる。セファデックスG−50スピンカラム(Boehringer,Mannheim、Germany)で精製した後、シンチレーションカウンターによって放射能を測定する。2つの別個の溶液からハイブリダイゼーション混合物を調製する。10mlのホルムアミド、4mlの50%硫酸デキストラン、400μlの50×デンハルト溶液(500mlのH2O中の5gのフィコール、5gのポリビニルピロリドンおよび5gのウシ血清アルブミン)、40μlの0.5M EDTA pH8.0、200μlの1M Tris pH8.0および1.2mlの5M NaClを含有する溶液A;溶液Bは1〜5μlの35S標識プローブ(正確な容量は最終培地中で107cpm/mlの濃度に到達するように規定される)、100μlのtRNA、100μlの0.1M DTTからなり、DEPC−H2Oで2mlとして65℃にて5分間加熱する。最終ハイブリダイゼーション混合物は8mlの溶液Aと2mlの溶液Bで作製し、十分に混合し、シリンジ濾過し、再度65℃にて5分加熱して10,000gにて5分間遠心分離して気泡を除去する。
ラット脳を−20〜−25℃にてクリオスタットで8〜16μmの厚さの冠状切片に切断し、ゼラチン−ポリ−L−リジン被覆したスライド上にマウントする。切片を室温にて一晩真空乾燥させ、4%(w/v)の氷冷パラホルムアルデヒド中で5分間固定し、1×PBS中で1分の3回の洗浄を行う。それらは当日ハイブリダイゼーションに用いるか、または密閉したスライドボックスに入れて−70℃にて保存するのいずれかとする。
ハイブリダイゼーション当日、凍結されたスライドボックスは室温に到達するまで閉じたままとする。次いで、スライドを逐次250mlの0.3Mトリエタノールアミンを含有する染色皿に浸漬して、625μlの無水酢酸を添加した同トリエタノールアミンでアセチル化し、段階的エタノール(50、70、95、100、100%)で脱水して1〜3時間真空乾燥させる。75μlのハイブリダイゼーション混合物をピペットでカバースリップ上におく。スライドガラスと接触させると、溶液が毛管現象によって切片全体にわたって均一に広がる。DPXでひと度密閉し、スライドを56℃で16〜20時間維持する。次いで、スライドを室温まで冷却し、固化したDPXを除去し、このスライドをカバースリップがはがれるまで4×SSCバッファーに20分以上浸漬する。0.1×SSCでの高ストリンジェンシー洗浄は約60℃とする。エマルション浸漬のために、切片を95%エタノールで5分、100%エタノールで5分を3回、キシレンで5分を1回、100%エタノール(前と同じ溶液)で30分を1回および再度3回脱脂し、少なくとも1時間真空乾燥する。次いで、暗室にて、液体核エマルション(コダック(Kodak)、NTB2)を予め52℃で加熱しておいた蒸留水で1:1希釈する。この混合物を52℃の水浴中で15分間溶解させる。次いで、溶液を180°回転させることによって極めて穏やかに攪拌して、気泡形成を避けながら十分に混合し、さらに15分静止させる。均質な混合物を特別な浸漬フラスコに注ぎ入れて再度15分間静置して気泡を消えさせる。次いで、スライドを一度エマルションに浸漬してダークチャンバー中のホルダー上で3時間乾燥させる。スライドは密閉したスライドボックスにて4℃で暗室に保存する。16〜60d曝露した後、スライドを現像のために処理する。標準濃度で用いる現像液D−19および固定液(Kodak)を15℃まで氷上で冷却する。次いで、スライドを現像液に3.5分間浸漬し、15℃の水で15秒間洗浄して6分間固定する。最後に、それらを鉱質除去水で1時間洗浄する。鏡検のために、切片を対比染色するか、またはスライドを3滴の組織学的封入剤(Permount、Fisher Sceintific、Pittsburg,PA,USA)とともに直接マウントし、次いでカバースリップを置き、カバースリップが強固に付着するまでスライドボックス中で数日乾燥させる。検査の前に、スライドを10mlの1N HClおよび90mlの70%エタノールを含有する溶液で洗浄する。
【0086】
実施例3:哺乳類細胞発現(PCRに基づく発現解析)
前記のPCRプライマーをヒトcDNAパネル(Clontech、ヒト成人複数組織MTCパネルI、カタログ番号K1420)での発現プロファイリングに用いる。35回のPCRサイクルを前記の条件;95℃30秒間(変性)、62℃1分間(アニーリング)および72℃1分間(伸長)を用いて実施する。PCR産物を1.5%アガロースゲルで分離する。脳においてGBRS発現が検出されるが(図1参照)、同様に心臓、肺、胎盤、腎臓および膵臓でも検出される。
【0087】
実施例4:機能解析
GBRSをHEK293細胞またはCOS細胞などの組換え発現系で推定上の相互作用する受容体タンパク質と同時発現させる。cDNA発現構築物の同時トランスフェクションは、例えば、Effectene Transfection agent(Qiagen)を用いて実施する。機能の読み取りにはGalvezら,Mol. Pharmacol.,57,p.419−426(2000)によって記載されるものなどのアゴニスト誘導性GTPyS結合またはカリウムチャンネルの活性化(Lingenhoehlら,Neuropharmacology,38,p.1667−1673(1999))の解析が必要とされ得る。Gタンパク質またはキメラGタンパク質の同時トランスフェクションを用いて、カルシウムシグナル(リン酸イノシトール蓄積)を生じさせ、これを記載されたように(Galvezら,EMBO Journal,20,p.2152−2159(2001))測定する。あるいは、放射標識した候補リガンドの結合をトランスフェクトされた細胞由来の膜調製物を用いて測定する。
【0088】
実施例5:結合および機能アッセイのためのリガンドバンク
推定上の受容体リガンドのバンクがスクリーニングのために構築されている。このバンクは伝達物質、ホルモンおよびケモカイン;推定上ヒト受容体のアゴニスト、哺乳類の対応物がまだ同定されていない非哺乳類の生物学的に活性なペプチドであり得る天然の化合物;ならびに、天然には認められないが天然リガンドが知られていない受容体を活性化する化合物を含んでなる。このバンクを用い、機能(すなわち、カルシウム、cAMP、マイクロフィジオメーター、卵母細胞電気生理学など、以下を参照)ならびに結合アッセイの双方を用いて受容体を既知のリガンドについてまずスクリーニングする。
【0089】
実施例6:リガンド結合アッセイ
リガンド結合アッセイは受容体薬理学を確認するための直接法を提供し、かつハイスループット形式に適応可能である。受容体について精製されたリガンドを結合研究用に高比活性(50−2000Ci/mmol)に放射標識する。次いで、放射標識の方法がその受容体へのリガンドの活性を低下させていないという判定を行う。バッファー、イオン、pHおよびヌクレオチドなどのその他のモジュレーターについてのアッセイ条件を最適化してに膜および全細胞受容体供給源の双方ついて有効な信号雑音比を確立する。これらのアッセイについては特異的受容体結合を全関連放射活性−過剰の非標識競合リガンドの存在下で測定される放射活性として定義する。可能であれば、1以上の競合性リガンドを用いて残る非特異的結合を定義する。
【0090】
実施例7:染色体局在
染色体局在は公開ドメインデータベース、例えば、ENSEMBL(http://www.ensembl.org/)を用いて推測する。そこからGBRSが転写される遺伝子座AC024927はヒトChr3q13にマッピングされている。
【0091】
実施例8:マイクロフィジオメーターを用いる(microphysiometric)アッセイ
広範な二次メッセンジャー系の活性化は細胞からの少量の酸の放出をもたらす。形成される酸は主として細胞内シグナル伝達方法を刺激するのに必要な代謝活性の増加の結果である。細胞の周囲の培地のpH変化は極めて小さいがCYTOSENSOR・マイクロフィジオメーター(Molecular Devices社、Menlo Park、CA)によって検出可能である。したがって、CYTOSENSORは本発明のGタンパク質共役受容体などのエネルギー利用細胞内シグナル伝達経路と連関している受容体の活性化を検出できる。
【0092】
実施例9:抽出物/細胞上清スクリーニング
多数の哺乳類受容体が存在し、そのために、なおも同族活性化リガンド(アゴニスト)が残っている。したがって、これらの受容体の活性リガンドが今日までに同定されてリガンドバンクに含まれていない可能性がある。
したがって、本発明の受容体をまた(カルシウム、cAMP、マイクロフィジオメーター、卵母細胞電気生理学などの機能的スクリーニングを用いて)組織抽出物に対して機能的にスクリーニングして天然リガンドを同定する。正の機能的応答を生じる抽出物を活性化リガンドが単離、同定されるまで連続して細分画してもよい。
Claims (10)
- (a)配列番号1または配列番号3の配列を含んでなるポリヌクレオチドによってコードされる、単離されたGBRSポリペプチド
(b)配列番号2または配列番号4のポリペプチド配列と少なくとも80%同一であり、かつ、リガンド結合アッセイにおいてGBRSが示すものと同様の特性を示すポリペプチド配列を含んでなる、単離されたポリペプチド
(c)配列番号2または配列番号4のポリペプチド配列と少なくとも80%同一であり、かつ、リガンド結合アッセイにおいてGBRSが示すものと同様の特性を示す、単離されたポリペプチド;および
(d)配列番号2または配列番号4のポリペプチド配列および
(e)(a)〜(d)のかかるポリペプチドの断片および変種
からなる群の1つから選択される、単離されたGBRSポリペプチド。 - 配列番号2または配列番号4のポリペプチド配列である、請求項1に記載の単離されたポリペプチド。
- (a)配列番号1または配列番号3のポリヌクレオチド配列と少なくとも80%同一であり、かつ、リガンド結合アッセイにおいてGBRSが示すものと同様の特性を示すポリペプチドをコードするポリヌクレオチド配列を含んでなる単離されたポリヌクレオチド;
(b)配列番号1または配列番号3のポリヌクレオチドと少なくとも80%同一であり、かつ、リガンド結合アッセイにおいてGBRSが示すものと同様の特性を示すポリペプチドをコードする、単離されたポリヌクレオチド;
(c)配列番号2または配列番号4のポリペプチド配列と少なくとも80%同一のポリペプチド配列をコードし、かつ、リガンド結合アッセイにおいてGBRSが示すものと同様の特性を示すポリペプチドをコードするポリヌクレオチド配列を含んでなる、単離されたポリヌクレオチド;
(d)配列番号2または配列番号4のポリペプチド配列と少なくとも80%同一のポリペプチド配列をコードし、かつ、リガンド結合アッセイにおいてGBRSが示すものと同様の特性を示すポリペプチドをコードするポリヌクレオチド配列を有する、単離されたポリヌクレオチド;
(e)ストリンジェントなハイブリダイゼーション条件下で配列番号1または配列番号3の配列を有する標識プローブまたは少なくとも15個のヌクレオチドを有するその断片を用いてライブラリーをスクリーニングすることによって得られる、少なくとも100個のヌクレオチドのヌクレオチド配列を含む、単離されたポリヌクレオチド;
(f)(a)〜(e)のポリヌクレオチドのRNA相当物であるポリヌクレオチドまたは前記単離されたポリヌクレオチドに相補的なポリヌクレオチド配列ならびに前記のポリヌクレオチドの変種および断片であるか、前記のポリヌクレオチドにその全長にわたって相補的なポリヌクレオチド
からなる群の1つから選択される単離されたGBRSポリヌクレオチド。 - (a)配列番号1または配列番号3のポリヌクレオチドを含んでなる、単離されたポリヌクレオチド;
(b)配列番号1または配列番号3の単離されたポリヌクレオチド;
(c)配列番号1または配列番号3のポリペプチドをコードするポリヌクレオチド配列を含んでなる、単離されたポリヌクレオチド;および
(d)配列番号2または配列番号4のポリペプチドをコードする、単離されたポリヌクレオチド
からなる群から選択される、請求項3に記載の単離されたポリヌクレオチド。 - 発現ベクターが適合する宿主細胞中に存在する場合に、請求項1に記載のポリペプチドを産生可能なポリヌクレオチドを含んでなる発現系。
- 請求項1に記載のポリペプチドを発現する請求項5に記載の発現ベクターまたはその膜を含んでなる組換え宿主細胞。
- 請求項1に記載のポリペプチドを生産する方法であって、請求項6に定義の宿主細胞を前記ポリペプチドの産生に十分な条件下で培養し、培養培地からポリペプチドを回収するステップを含んでなる方法。
- 免疫グロブリンFc領域および請求項1に記載のいずれか1つのポリペプチドからなる融合タンパク質。
- 請求項1〜2のいずれか1項に記載のポリペプチドに免疫特異的な抗体。
- 請求項1に記載のポリペプチドの機能またはレベルを刺激するかまたは阻害する化合物をスクリーニングして同定する方法であって、
(a)標識によって直接的にまたは候補化合物に関連して間接的に、候補化合物のポリペプチドまたはその融合タンパク質への(またはポリペプチドを発現する細胞もしくは膜への)結合を定量的または定性的に測定または検出すること;
(b)標識した競合物の存在下で、候補化合物のポリペプチドまたはその融合タンパク質への(またはポリペプチドを発現する細胞もしくは膜への)結合の競合を測定すること;
(c)ポリペプチドを発現する細胞または細胞膜に適当な検出系を用いて、候補化合物がポリペプチドの活性化または阻害によって生じるシグナルをもたらすかどうか調べること;
(d)候補化合物を請求項1に記載のポリペプチドを含有する溶液と混合して混合物を形成し、この混合物中のポリペプチドの活性を測定して混合物の活性を候補化合物を含まない対照混合物と比較すること;または
(e)例えば、ELISAアッセイを用いて、細胞における前記ポリペプチドをコードするmRNAまたは前記ポリペプチドの産生に対する候補化合物の作用を検出すること;および
(f)バイオテクノロジーまたは化学の標準的な技術にしたがって前記化合物を生産すること
からなる群から選択される方法を含んでなる方法。
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