JP2003525632A - 肝臓で発現するヒトabcトランスポーターatil - Google Patents

肝臓で発現するヒトabcトランスポーターatil

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JP2003525632A
JP2003525632A JP2001565888A JP2001565888A JP2003525632A JP 2003525632 A JP2003525632 A JP 2003525632A JP 2001565888 A JP2001565888 A JP 2001565888A JP 2001565888 A JP2001565888 A JP 2001565888A JP 2003525632 A JP2003525632 A JP 2003525632A
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ジルケ ブラント、
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07KPEPTIDES
    • C07K14/00Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof
    • C07K14/435Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from animals; from humans
    • C07K14/705Receptors; Cell surface antigens; Cell surface determinants
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07KPEPTIDES
    • C07K2319/00Fusion polypeptide

Abstract

(57)【要約】 ABCトランスポーター(ATIL)ポリペプチドおよびポリヌクレオチドならびにそのようなポリペプチドを組換え技術によって製造する方法が開示される。ATILのポリペプチドおよびポリヌクレオチドを診断アッセイにおいて用いる方法もまた開示される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (発明の分野) 本発明は、以下において「肝臓で発現する新規なABCトランスポーター(A
TIL)」としばしば呼ばれる、新しく同定されたポリペプチドおよびそのよう
なポリペプチドをコードするポリヌクレオチドと、診断においておよび治療上有
用となる可能性のあるアゴニスト、アンタゴニストであり得る化合物を同定する
際のそれらの使用、ならびにそのようなポリペプチドおよびポリヌクレオチドの
産生とに関する。
【0002】 (発明の背景) 創薬プロセスは現在、「機能ゲノム科学」、すなわちハイスループットのゲノ
ム生物学または遺伝子生物学を取り入れ、根本的改革が進められている。この方
法は、遺伝子および遺伝子産物を治療標的として同定する手段として、迅速に、
「ポジショナルクローニング」に基づいたより初期の方法の代わりになりつつあ
る。生体機能または遺伝子の疾患である表現型を同定し、次いでこれに対する原
因遺伝子がその遺伝地図の位置に基づいて突き止められる。
【0003】 機能ゲノム科学は、現在入手可能な多くの分子生物学データベースから、潜在
的に注目される遺伝子配列を同定するために、ハイスループットDNA配列決定
技術およびバイオインフォマティクスの様々なツールに大きく依存している。創
薬の標的として、さらなる遺伝子およびその関連するポリペプチド/タンパク質
を同定し、特徴付けることが引き続き求められている。
【0004】 (発明の概要) 本発明は、肝臓で発現する新しいABCトランスポーター(ATIL)、特に
ATILポリペプチドおよびATILポリヌクレオチド、組換え体、ならびにそ
れらの産生法に関する。そのようなポリペプチドおよびポリヌクレオチドは、毒
素に対する細胞抵抗性が誘導される状態、薬物流出が変化する状態、細胞内の再
分配および抗原提示経路が関与する状態(これらに限定されない)を含むある種
の疾患を処置する方法に関連して注目されている。考えられ得る他の障害は、脂
質代謝、重金属輸送、嚢胞性線維症、副腎脳白質ジストロフィー、高インスリン
血症性低血糖症および高血圧(これらは以降「本発明の疾患」と呼ばれる)に関
連する。さらなる態様において、本発明は、本発明によって提供される物質を用
いてアゴニストおよびアンタゴニスト(例えば阻害剤)を同定する方法、ならび
に同定された化合物を用いて、ATILの不均衡に関連した状態を処置する方法
に関する。さらにさらなる態様において、本発明はATILの不適切な活性また
はレベルに関連した疾患を検出する診断アッセイに関する。
【0005】 (発明の説明) 第一の態様において、本発明はATILポリペプチドに関する。そのようなポ
リペプチドには下記が含まれる: (a)配列番号1の配列を含むポリヌクレオチドによってコードされるポリペプ
チド、 (b)配列番号2のポリペプチド配列に対して少なくとも95%、96%、97
%、98%または99%の同一性を有するポリペプチド配列を含むポリペプチド
、 (c)配列番号2のポリペプチド配列を含むポリペプチド、 (d)配列番号2のポリペプチド配列に対して少なくとも95%、96%、97
%、98%または99%の同一性を有するポリペプチド、 (e)配列番号2のポリペプチド配列、および (f)配列番号2のポリペプチド配列と比較して、0.95、0.96、0.9
7、0.98または0.99の同一性指標を有するポリペプチド配列を有するか
、またはそのようなポリペプチド配列を含むポリペプチド、 (g)(a)〜(f)におけるそのようなポリペプチドのフラグメントおよび変
異体。
【0006】 本発明のポリペプチドは、ATP結合カセット(ABC)ハーフトランスポー
ターファミリーのポリペプチドのメンバーであると考えられる。したがって、そ
れらは、哺乳動物の肝臓における多数の治療薬物および毒素、有機物質および重
金属に対する細胞抵抗性を媒介するので注目されている。
【0007】 ATILの生物学的性質は、これ以降、「ATILの生物学的活性」または「
ATIL活性」と呼ばれる。好ましくは、本発明のポリペプチドは、ATILの
生物学的活性の少なくとも1つを示す。
【0008】 本発明のポリペプチドにはまた、すべての対立遺伝子形態およびスプライス変
異体を含む上記ポリペプチドの変異体も含まれる。そのようなポリペプチドは、
挿入、欠失、および保存的もしくは非保存的であり得る置換、またはそれらの任
意の組合せによって基準ポリペプチドとは異なる。特に好ましい変異体は、いく
つかのアミノ酸、例えば、50〜30個、30〜20個、20〜10個、10〜
5個、5〜3個、3〜2個、2〜1個、または1個のアミノ酸が、任意の組合せ
で挿入、置換または欠失されている変異体である。
【0009】 本発明のポリペプチドの好ましいフラグメントには、配列番号2のアミノ酸配
列に由来する少なくとも30、50または100個の連続したアミノ酸を有する
アミノ酸配列を含むポリペプチド、あるいは配列番号2のアミノ酸配列から、少
なくとも30、50または100個の連続したアミノ酸が短縮化または欠失して
いるアミノ酸配列を含むポリペプチドが含まれる。好ましいフラグメントは、A
TILの生物学的活性を媒介する生物学的に活性なフラグメントである。これに
は、類似する活性または改善された活性を有するか、あるいは望ましくない活性
が低下しているフラグメントが含まれる。また、動物(特に、ヒト)において抗
原性または免疫原性であるそのようなフラグメントも好ましい。
【0010】 本発明のポリペプチドのフラグメントは、対応する全長型ポリペプチドをペプ
チド合成によって製造するために用いることができる。したがって、これらの変
異体は、本発明の全長型ポリペプチドを製造するための中間体として用いること
ができる。本発明のポリペプチドは、「成熟型」タンパク質の形態であってもよ
く、あるいは前駆体または融合タンパク質などのより大きなタンパク質の一部で
あってもよい。分泌配列またはリーダー配列、プロ配列、精製を助ける配列(例
えば多数のヒスチジン残基)、あるいは組換え産生時の安定性に必要なさらなる
配列を含有するさらなるアミノ酸配列を含むことは、多くの場合好都合である。
【0011】 本発明のポリペプチドは、任意の好適な方法で、例えば、天然に存在する供給
源から、または発現システム(下記参照)を含む遺伝子操作された宿主細胞から
単離することによって、あるいは例えば、自動化されたペプチド合成機を使用す
る化学合成によって、あるいはそのような方法の組合せによって調製することが
できる。そのようなポリペプチドを調製するための手段はこの分野では十分に理
解されている。
【0012】 さらなる態様において、本発明はATILポリヌクレオチドに関する。そのよ
うなポリヌクレオチドには下記が含まれる: (a)配列番号1のポリヌクレオチド配列に対する同一性が少なくとも95%、
96%、97%、98%または99%であるポリヌクレオチド配列を含むポリヌ
クレオチド、 (b)配列番号1のポリヌクレオチドを含むポリヌクレオチド、 (c)配列番号1のポリヌクレオチドに対する同一性が少なくとも95%、96
%、97%、98%または99%であるポリヌクレオチド、 (d)配列番号1のポリヌクレオチド、 (e)配列番号2のポリペプチド配列に対する同一性が少なくとも95%、96
%、97%、98%または99%であるポリペプチド配列をコードするポリヌク
レオチド配列を含むポリヌクレオチド、 (f)配列番号2のポリペプチドをコードするポリヌクレオチド配列を含むポリ
ヌクレオチド、 (g)配列番号2のポリペプチド配列に対する同一性が少なくとも95%、96
%、97%、98%または99%であるポリペプチド配列をコードするポリヌク
レオチド配列を有するポリヌクレオチド、 (h)配列番号2のポリペプチドをコードするポリヌクレオチド、 (i)配列番号1のポリヌクレオチド配列と比較した場合、0.95、0.96
、0.97、0.98または0.99の同一性指標を有するポリヌクレオチド配
列を有するか、またはそのようなポリヌクレオチド配列を含むポリヌクレオチド
、 (j)配列番号2のポリペプチド配列と比較した場合、0.95、0.96、0
.97、0.98または0.99の同一性指標を有するポリペプチド配列をコー
ドするポリヌクレオチド配列を有するか、またはそのようなポリヌクレオチド配
列を含むポリヌクレオチド、ならびに 上記に記載されるポリヌクレオチドのフラグメントおよび変異体であるポリヌク
レオチド、あるいは上記に記載されるポリヌクレオチドに対してその全長にわた
って相補的であるポリヌクレオチド。
【0013】 本発明のポリヌクレオチドの好ましいフラグメントには、配列番号1の配列に
由来する少なくとも15、30、50または100個の連続したヌクレオチドを
有するヌクレオチド配列を含むポリヌクレオチド、あるいは配列番号1の配列か
ら、少なくとも30、50または100個の連続したヌクレオチドが短縮化また
は欠失している配列を含むポリヌクレオチドが含まれる。
【0014】 本発明のポリヌクレオチドの好ましい変異体には、スプライス変異体、対立遺
伝子変異体、および1つまたは複数の一塩基多型(SNP)を有するポリヌクレ
オチドを含む多型体が含まれる。
【0015】 本発明のポリヌクレオチドにはまた、配列番号2のアミノ酸配列を含み、かつ
いくつかのアミノ酸残基、例えば、50〜30個、30〜20個、20〜10個
、10〜5個、5〜3個、3〜2個、2〜1個、または1個のアミノ酸残基が、
任意の組合せで置換、欠失または付加されているポリペプチド変異体をコードす
るポリヌクレオチドも含まれる。
【0016】 さらなる態様において、本発明は、本発明のDNA配列のRNA転写物である
ポリヌクレオチドを提供する。したがって下記のRNAポリヌクレオチドが提供
される: (a)配列番号2のポリペプチドをコードするDNA配列のRNA転写物を含む
RNAポリヌクレオチド、 (b)配列番号2のポリペプチドをコードするDNA配列のRNA転写物である
RNAポリヌクレオチド、 (c)配列番号1のDNA配列のRNA転写物を含むRNAポリヌクレオチド、
または (d)配列番号1のDNA配列のRNA転写物であるRNAポリヌクレオチド、
ならびにそれらに対して相補的であるRNAポリヌクレオチド。
【0017】 配列番号1のポリヌクレオチド配列は、ABCトランスポーターのドブネズミ
(Rattus norvegicus)mRNA(アクセション番号AJ00
3004、Hirsch−Ernst,K.I.他(1998)、Bioche
m.Biophys.Res.Commun.249(1)、151〜155)
との相同性を示す。配列番号1のポリヌクレオチド配列は、配列番号2のポリペ
プチドをコードするcDNA配列である。配列番号2のポリペプチドをコードす
るポリヌクレオチド配列は、配列番号1の配列をコードするポリペプチドと同一
で有り得るか、あるいは遺伝暗号の重複性(縮重性)の結果として配列番号2の
ポリペプチドを同様にコードする、配列番号1とは異なる配列であり得る。配列
番号2のポリペプチドは、ABCトランスポーターのRattus norve
gicus mRNA(アクセション番号AJ003004、Hirsch−E
rnst,K.I.他(1998)、Biochem.Biophys.Res
.Commun.249(1)、151〜155)との相同性および/または構
造的類似性を有するATP結合カセット(ABC)ハーフトランスポーターファ
ミリーの他のタンパク質との関連性を有する。
【0018】 本発明の好ましいポリペプチドおよびポリヌクレオチドは、特に、それらの相
同的なポリペプチドおよびポリヌクレオチドと類似する生物学的な機能/性質を
有することが予想される。さらに、本発明の好ましいポリペプチドおよびポリヌ
クレオチドは少なくとも1つのATIL活性を有する。
【0019】 本発明のポリヌクレオチドは、ヒト肝臓の細胞におけるmRNAに由来するc
DNAライブラリから標準的なクローニング技術およびスクリーニング技術を使
用して得ることができる(例えば、Sambrook他、Molecular
Cloning:A Laboratory Manual、第2版、Cold
Spring Harbor Laboratory Press、Cold
Spring Harbor、N.Y.(1989))。本発明のポリヌクレ
オチドはまた、ゲノムDNAライブラリなどの天然の供給源から得ることができ
、あるいはよく知られている技術および市販の技術を使用して合成することがで
きる。
【0020】 本発明のポリヌクレオチドを本発明のポリペプチドの組換え製造のために使用
する場合、ポリヌクレオチドは、成熟型ポリペプチド自身のコード配列、あるい
はリーダー配列もしくは分泌配列、プレタンパク質配列もしくはプロタンパク質
配列もしくはプレプロタンパク質配列、または他の融合ペプチド部分をコードす
るコード配列などの他のコード配列と読み枠を合わせた成熟型ポリペプチドのコ
ード配列を含むことができる。例えば、融合ポリペプチドの精製を容易にするマ
ーカー配列をコードさせることができる。本発明のこの態様のいくつかの好まし
い実施形態において、マーカー配列は、pQEベクター(Qiagen,Inc
.)において提供され、そしてGentz他、Proc.Natl.Acad.
Sci.USA、(1989)86:821〜824に記載されているようなヘ
キサヒスチジンペプチドであるか、あるいはHAタグである。ポリヌクレオチド
はまた、転写される非翻訳配列、スプライシングシグナルおよびポリアデニル化
シグナル、リボソーム結合部位、ならびにmRNAを安定化させる配列などの5
’非コード配列および3’非コード配列を含有することができる。
【0021】 配列番号1のポリヌクレオチド配列に対して同一であるか、または十分な同一
性を有するポリヌクレオチドは、cDNAおよびゲノムDNAに対するハイブリ
ダイゼーションプローブとして、あるいは核酸増幅反応(例えばPCR)に対す
るプライマーとして使用することができる。そのようなプローブおよびプライマ
ーは、本発明のポリペプチドをコードする全長型cDNAおよびゲノムクローン
を単離するために、そして配列番号1に対する大きな配列類似性(概して少なく
とも95%の同一性)を有する他の遺伝子(ヒト供給源に由来するパラログなら
びにヒト以外の種に由来するオルソログおよびパラログをコードする遺伝子を含
む)のcDNAクローンおよびゲノムクローンを単離するために使用することが
できる。好ましいプローブおよびプライマーは、一般には、少なくとも15ヌク
レオチド、好ましくは少なくとも30ヌクレオチドを含み、そして少なくとも1
00ヌクレオチドまでとはいかなくても、少なくとも50ヌクレオチドを有し得
る。特に好ましいプローブは30から50個の間のヌクレオチドを有する。特に
好ましいプライマーは20から25個の間のヌクレオチドを有する。
【0022】 ヒト以外の種に由来するホモログを含む、本発明のポリペプチドをコードする
ポリヌクレオチドは、配列番号1の配列または好ましくは少なくとも15ヌクレ
オチドのそのフラグメントを有する標識されたプローブを用いてストリンジェン
トなハイブリダイゼーション条件のもとでライブラリをスクリーニングするステ
ップ;および前記ポリヌクレオチド配列を含有する全長型cDNAクローンおよ
びゲノムクローンを単離するステップを含む方法によって得ることができる。そ
のようなハイブリダイゼーション技術は当業者には十分に知られている。好まし
いストリンジェントなハイブリダイゼーション条件には、50%ホルムアミド、
5×SSC(150mMのNaCl、15mMのクエン酸三ナトリウム)、50
mMのリン酸ナトリウム(pH7.6)、5×デンハルト溶液、10%のデキス
トラン硫酸および20マイクログラム/mlの変性させた剪断サケ精子DNAを
含む溶液において42℃で終夜インキュベーションし、その後、0.1×SSC
において約65℃でフィルターを洗浄することが含まれる。したがって、本発明
はまた、配列番号1の配列または好ましくは少なくとも15ヌクレオチドのその
フラグメントを有する標識されたプローブを用いてストリンジェントなハイブリ
ダイゼーション条件のもとでライブラリをスクリーニングすることによって得ら
れる単離されたポリヌクレオチド、好ましくは少なくとも100ヌクレオチドの
ヌクレオチド配列を有する単離されたポリヌクレオチドをも含む。
【0023】 当業者は、多くの場合において、ポリペプチドをコードする領域が5’末端に
至るまで必ずしも完全に伸長していない点で、単離されたcDNA配列が不完全
であることを理解している。これは、本質的に「プロセシング能」(重合反応中
に酵素が鋳型に結合したままでいられる能力の尺度)が低い酵素である逆転写酵
素が、第一鎖cDNA合成中にmRNA鋳型のDNAコピーを完了できなかった
結果である。
【0024】 全長型cDNAを得るために、あるいは短いcDNAを伸長させるために利用
することができ、かつ当業者に十分に知られている方法がいくつかある。例えば
、cDNA末端の迅速な増幅(RACE)方法に基づく方法がある(例えば、F
rohman他、Proc.Natl.Acad.Sci.USA、85、89
98〜9002、1988)。例えば、Marathon(商標)技術(Clo
ntech Laboratories Inc.)によって例示されるこの技
術の近年の改変により、より長いcDNAに対する探索が著しく単純化されてい
る。Marathon(商標)技術では、cDNAが、選ばれた組織から抽出さ
れたmRNAから調製され、そして「アダプター」配列が両端に連結される。そ
の後、核酸増幅(PCR)を行い、遺伝子特異的オリゴヌクレオチドプライマー
およびアダプター特異的オリゴヌクレオチドプライマーの組合せを使用してcD
NAの「失われた」5’末端を増幅する。その後、「ネスティッド」プライマー
、すなわち、増幅産物の内部にアニーリングするように設計されたプライマー(
典型的には、アダプター配列においてさらに3’側にアニーリングするアダプタ
ー特異的プライマー、および既知の遺伝子配列においてさらに5’側にアニーリ
ングする遺伝子特異的プライマー)を使用して、PCR反応を繰り返す。その後
、この反応の生成物はDNA配列決定によって分析することができる。生産物を
既存のcDNAに直接連結して完全な配列を得るか、または5’プライマーの設
計のための新しい配列情報を用いて別の全長型PCRを行うことにより、全長型
cDNAを構築することができる。
【0025】 本発明の組換えポリペプチドは、発現システムを含む遺伝子操作された宿主細
胞からこの分野で十分に知られている方法によって調製することができる。した
がって、さらなる態様において、本発明は、本発明のポリヌクレオチド(1つま
たは複数)を含む発現システムと、そのような発現システムで遺伝子操作されて
いる宿主細胞と、および組換え技術による本発明のポリペプチドの産生とに関す
る。本発明のDNA構築物由来のRNAを用いてそのようなタンパク質を産生す
るために、無細胞翻訳系を用いることもできる。
【0026】 組換え製造のために、宿主細胞を遺伝子操作して本発明のポリヌクレオチドに
対する発現システムまたはその一部を組み込ませることができる。ポリヌクレオ
チドは、Davis他、Basic Methods in Molecula
r Biology(1986)およびSambrook他(同上)などの多く
の標準的な実験マニュアルに記載される方法によって宿主細胞に導入することが
できる。ポリヌクレオチドを宿主細胞に導入する好ましい方法には、例えば、リ
ン酸カルシウムトランスフェクション、DEAE−デキストラン媒介トランスフ
ェクション、トランスベクション、マイクロインジェクション、カチオン性脂質
媒介トランスフェクション、エレクトロポレーション、形質導入、スクレイプ負
荷、バリスティック導入または感染が含まれる。
【0027】 適当な宿主の代表的な例には、連鎖球菌、ブドウ球菌、大腸菌細胞、ストレプ
トミセス属細胞および枯草菌細胞などの細菌細胞;酵母細胞およびアスペルギル
ス属細胞などの菌類細胞;ショウジョウバエ(Drosophila)S2細胞
およびSpodoptera Sf9細胞などの昆虫細胞;CHO細胞、COS
細胞、HeLa細胞、C127細胞、3T3細胞、BHK細胞、HEK293細
胞およびBowesメラノーマ細胞などの動物細胞;ならびに植物細胞が含まれ
る。
【0028】 多様な発現システムを使用することができる。例えば、染色体、エピソームお
よびウイルスに由来するシステム、例えば、細菌プラスミドに由来するベクター
、バクテリオファージに由来するベクター、トランスポゾンに由来するベクター
、酵母エピソームに由来するベクター、挿入因子に由来するベクター、酵母染色
体因子に由来するベクター、バキュロウイルス、パポバウイルス(SV40など
)、ワクシニアウイルス、アデノウイルス、鶏痘ウイルス、仮性狂犬病ウイルス
およびレトロウイルスなどのウイルスに由来するベクター、ならびにプラスミド
およびバクテリオファージの遺伝因子に由来するベクターなどのそれらの組合せ
に由来するベクター(コスミドおよびファージミドなど)を使用することができ
る。これらの発現系は、発現を生じさせるためだけでなく、発現を調節するため
の制御領域を含有することができる。一般に、宿主においてポリペプチドを産生
させるためにポリヌクレオチドを維持し、または伝搬させ、または発現させるこ
とができる系またはベクターはどれも使用することができる。適切なポリヌクレ
オチド配列を、例えば、Sambrook他(同上)に示されている技術などの
様々なよく知られている日常的な技術のいずれかによって発現システムに挿入す
ることができる。適当な分泌シグナルを所望のポリペプチドに組み込んで、翻訳
されたタンパク質を小胞体の内腔、細胞周辺腔、または細胞外環境に分泌させる
ことができる。これらのシグナルは、ポリペプチドに対して内因性であってもよ
く、あるいは異種のシグナルであってもよい。
【0029】 本発明のポリペプチドをスクリーニングアッセイで用いるために発現させる場
合にはポリペプチドを細胞の表面で産生させることが一般には好ましい。この場
合細胞はスクリーニングアッセイで用いる前に回収される。ポリペプチドが培地
中に分泌される場合には培地を回収してポリペプチドを回収して精製することが
できる。細胞内で産生される場合にはポリペプチドを回収する前にまず細胞を溶
解しなければならない。
【0030】 本発明のポリペプチドは、硫酸アンモニウム沈殿またはエタノール沈殿、酸抽
出、アニオンまたはカチオン交換クロマトグラフィ、ホスホセルロースクロマト
グラフィ、疎水性相互作用クロマトグラフィ、アフィニティクロマトグラフィ、
ヒドロキシルアパタイトクロマトグラフィおよびレクチンクロマトグラフィを含
む十分に知られている方法によって組換え細胞培養物から回収および精製するこ
とができる。最も好ましくは、高速液体クロマトグラフィが精製に用いられる。
ポリペプチドが細胞内合成、単離および/または精製のときに変性した場合には
、タンパク質をリフォールディングさせるために十分に知られている技術を用い
て活性な立体配座を再生させることができる。
【0031】 本発明のポリヌクレオチドは、関連遺伝子における変異を検出することによっ
て診断試薬として使用することができる。cDNA配列またはゲノム配列におけ
る配列番号1のポリヌクレオチドにより特徴付けられる遺伝子で、機能不全に関
連している遺伝子の突然変異型を検出することによって、その遺伝子の発現不足
、過剰発現あるいは変化した空間的または時間的な発現から生じる疾患の診断ま
たはそのような疾患に対する感受性の診断の一助になり得るか、またはそのよう
な診断を規定し得る診断ツールが提供される。遺伝子に変異を有する個体を、こ
の分野で十分に知られている様々な技術によってDNAレベルで検出することが
できる。
【0032】 診断に必要な核酸は、血液、尿、唾液、組織生検または剖検材料などの被験体
の細胞から得ることができる。ゲノムDNAは、検出のために直接使用すること
ができ、あるいは分析前にPCR(好ましくはRT−PCR)または他の増幅法
を使用することによって酵素的に増幅することができる。RNAまたはcDNA
もまた同様の方法で使用することができる。欠失および挿入は、正常な遺伝子型
と比較して増幅産物のサイズの変化によって検出することができる。点変異は、
増幅されたDNAをATILの標識されたヌクレオチド配列にハイブリダイゼー
ションさせることによって同定することができる。完全に一致する配列は、リボ
ヌクレアーゼ消化によって、または融解温度における差によってミスマッチした
二本鎖から区別することができる。DNA配列の違いはまた、変性剤の存在下ま
たは非存在下でのゲルにおけるDNAフラグメントの電気泳動移動度の変化によ
って、あるいは直接的なDNA配列決定によって検出することができる(例えば
、Myers他、Science、(1985)230:1242)。特定の位
置における配列の変化もまた、リボヌクレアーゼ保護またはS1保護などのヌク
レアーゼ保護アッセイまたは化学的な切断方法によって明らかにすることができ
る(Cotton他、Proc.Natl.Acad.Sci.USA、(19
85)85:4397〜4401)。
【0033】 ATILポリヌクレオチド配列またはそのフラグメントを含むオリゴヌクレオ
チドプローブのアレイを構築して、例えば遺伝子突然変異の効率的なスクリーニ
ングを行うことができる。そのようなアレイは、高密度のアレイまたはグリッド
であることが好ましい。アレイ技術による方法は十分に知られており、そして一
般的な適用性を有し、遺伝子発現、遺伝子連鎖および遺伝子変動性を含む分子遺
伝学における様々な問題を検討するために用いることができる(例えば、M.C
hee他、Science、274、610〜613(1996)およびそれに
引用されている他の参考文献を参照)。
【0034】 異常に低下しているか、または異常に増大しているポリペプチドまたはmRN
Aの発現レベルの検出もまた、本発明の疾患に対する被験体の感受性を診断また
は決定するために使用することができる。発現の減少または増加は、ポリヌクレ
オチドを定量することに関してこの分野で十分に知られている方法、例えば、核
酸増幅(例えば、PCR、RT−PCR)、リボヌクレアーゼ保護、ノーザンブ
ロッティングおよび他のハイブリダイゼーション法のいずれかを使用してRNA
レベルで測定することができる。宿主に由来する試料における本発明のポリペプ
チドなどのタンパク質レベルを決定するために使用され得るアッセイ技術は当業
者には十分に知られている。そのようなアッセイ方法には、放射免疫アッセイ、
結合タンパク質競合アッセイ、ウエスタンブロット分析およびELISAアッセ
イが含まれる。
【0035】 したがって、別の態様において、本発明は下記を含む診断キットに関する: (a)本発明のポリヌクレオチド、好ましくは配列番号1のヌクレオチド配列ま
たはそのフラグメントまたはそのRNA転写物、 (b)(a)のヌクレオチド配列に対して相補的なヌクレオチド配列、 (c)本発明のポリペプチド、好ましくは配列番号2のポリペプチドまたはその
フラグメント、あるいは (d)本発明のポリペプチド、好ましくは配列番号2のポリペプチドに対する抗
体。
【0036】 任意のそのようなキットにおいて、(a)、(b)、(c)または(d)は実
質的な成分を含み得ることが理解される。そのようなキットは、疾患または疾患
に対する感受性、中でも特に本発明の疾患を診断する際に有用である。
【0037】 本発明のポリヌクレオチド配列は染色体局在化研究に有用である。配列は、個
々のヒト染色体における特定の位置に対して特異的に標的化され、かつ特定の位
置とハイブリダイゼーションし得る。本発明に従って関連する配列を染色体にマ
ッピングすることは、そのような配列を遺伝子関連疾患と相関付ける際の重要な
最初のステップである。配列が正確な染色体位置にマッピングされると、染色体
上における配列の物理的な位置を遺伝地図データと相関させることができる。そ
のようなデータは、例えば、V.McKusickの「ヒトにおけるメンデル遺
伝」において見出される(これはJohns Hopkins大学Welch
Medical Libraryからオンラインで得ることができる)。遺伝子
と同じ染色体領域にマッピングされている疾患との関係が、その後連鎖解析(物
理的に隣接する遺伝子の同時遺伝)によって同定される。ゲノム配列(遺伝子フ
ラグメントなど)に関する正確なヒト染色体局在化を放射ハイブリッド(RH)
マッピングを使用して決定することができる(Walter,M.、Spill
ett,D.、Thomas,P.、Weissenbach,J.およびGo
odfellow,P.(1994)、ゲノム全体の放射ハイブリッドマップを
構築する方法、Nature Genetics、7、22〜28)。多数のR
HパネルをResearch Genetics(Huntsville、AL
、米国)から得ることができる。例えば、GeneBridge4 RHパネル
(Hum Mol Genet、1996、Mar;5(3):339〜46、
ヒトゲノムの放射ハイブリッドマップ。Gyapay G.、Schmitt
K.、Fizames C.、Jones H.、Vega−Czarny N
.、Spillett D.、Muselet D.、Prud’Homme
JF、Dib C.、Auffray C.、Morissette J.、W
eissenbach J.、Goodfellow PN)。このパネルを使
用して遺伝子の染色体位置を決定するために、93個のPCRが、RH DNA
について目的とする遺伝子から設計されたプライマーを使用して行われる。これ
らのDNAはそれぞれが、ハムスターのバックグラウンド(ヒト/ハムスターの
ハイブリッド細胞株)に維持されたランダムなヒトゲノムフラグメントを含有す
る。これらのPCRにより、目的とする遺伝子のPCR産物の有無を示す93の
スコアが得られる。これらのスコアを、既知の位置のゲノム配列に由来するPC
R産物を使用して作製されたスコアと比較する。この比較は、http://w
ww.genome.wi.mit.edu/で行う。本発明の遺伝子はヒト染
色体2q33−q36にマッピングされる。
【0038】 本発明のポリヌクレオチド配列はまた、組織発現研究に対する有用なツールで
ある。そのような研究により、本発明のポリヌクレオチドの発現パターンを決定
することが可能になり、これにより、コードされたポリペプチドの組織内の発現
パターンに関する指標を、それらをコードするmRNAを検出することによって
得ることができる。使用される技術は、この分野では十分に知られており、cD
NAマイクロアレイハイブリダイゼーション(Schena他、Science
、270、467〜470、1995およびShalon他、Genome R
es、6、639〜645、1996)などの、グリッド上に配置された様々な
クローンに対するインサイチュー(in situ)・ハイブリダイゼーション
技術、およびPCRなどのヌクレオチド増幅技術を含む。好ましい方法では、P
erkin Elmerから得られるTAQMAN(商標)技術が使用される。
これらの研究結果により、生物におけるポリペプチドの正常な機能の指標を得る
ことができる。さらに、mRNAの正常な発現パターンと、同じ遺伝子の別の形
態(例えば、ポリペプチドコード能における変化または調節突然変異を有するも
の)によってコードされるmRNAの発現パターンとの比較研究により、本発明
のポリペプチドの役割に対する有益な洞察がもたらされ得るか、または疾患にお
けるその不適切な発現の役割に対する有益な洞察がもたらされ得る。そのような
不適切な発現は、時間的、空間的または単に量的な性質であり得る。
【0039】 本発明のポリペプチドは、肝臓、腎臓および膵臓において発現している。少量
が、脾臓、胸腺、前立腺、精巣、卵巣、小腸、結腸、白血球、肺、脳、胎盤、骨
格筋および心臓で発現している。
【0040】 本発明のさらなる態様は抗体に関する。本発明のポリペプチドまたはそのフラ
グメントあるいはそれらを発現する細胞は、本発明のポリペプチドに対して免疫
特異的である抗体を産生させるための免疫原として使用することができる。用語
「免疫特異的」は、抗体が、先行技術における他の関連するポリペプチドに対す
るその親和性よりも実質的に大きな親和性を本発明のポリペプチドに対して有す
ることを意味する。
【0041】 本発明のポリペプチドに対して生じる抗体は、日常的なプロトコルを使用して
、ポリペプチドまたはエピトープ含有フラグメントまたは細胞を動物(好ましく
は非ヒト動物)に投与することによって得ることができる。モノクローナル抗体
を調製するために、連続的な細胞株培養物によって産生される抗体を提供するい
かなる技術を使用することができる。例には、ハイブリドーマ技術(Kohle
r,G.およびMilstein,C.、Nature(1975)、256:
495〜497)、トリオーマ技術、ヒトB細胞ハイブリドーマ技術(Kozb
or他、Immunology Today(1983)、4:72)、および
EBVハイブリドーマ技術(Cole他、Monoclonal Antibo
dies and Cancer Therapy、77〜96、Alan R
.Liss,Inc.、1985)が含まれる。
【0042】 米国特許第4,946,778号に記載される技術などの単鎖抗体の製造技術
もまた、本発明のポリペプチドに対する単鎖抗体を製造するために適応させるこ
とができる。また、トランスジェニックマウスまたは他の哺乳動物を含む他の生
物を用いて、ヒト化抗体を発現させることができる。
【0043】 上記の抗体を用いて、ポリペプチドを発現するクローンを単離もしくは同定す
る、またはアフィニティクロマトグラフィによりポリペプチドを精製することも
できる。本発明のポリペプチドに対する抗体はまた、特に本発明の疾患を治療す
るために用いることができる。
【0044】 本発明のポリペプチドおよびポリヌクレオチドをワクチンとして使用すること
もできる。したがって、さらなる態様において、本発明は、哺乳動物における免
疫学的応答を誘導する方法に関する。この方法は、前記動物を疾患から、その疾
患が個体において既に確立されているか否かに関わらず保護するために抗体応答
および/またはT細胞免疫応答(例えば、サイトカイン産生T細胞または細胞傷
害性T細胞を含む)を生じさせるのに適切な本発明のポリペプチドを哺乳動物に
接種することを含む。哺乳動物における免疫学的応答はまた、本発明の疾患から
前記動物を保護する抗体を産生させるようにそのような免疫学的応答を誘導する
ために、ポリヌクレオチドの発現を行わせ、かつポリペプチドをコードするベク
ターによって本発明のポリペプチドを送達することを含む方法によって誘導され
得る。そのようなベクターを投与する1つの方法は、粒子またはそれ以外のもの
におけるコーティング物として所望する細胞内にベクターを加速して入れること
による。そのような核酸ベクターは、DNA、RNA、修飾型核酸またはDNA
/RNAハイブリッドを含むことができる。使用する場合、ワクチン、ポリペプ
チドまたは核酸ベクターは、通常、ワクチン配合物(組成物)として提供される
。配合物は好適なキャリアをさらに含むことができる。ポリペプチドは胃で分解
され得るので、非経口で投与される(例えば皮下注射、筋肉内注射、静脈内注射
または皮内注射)ことが好ましい。非経口投与に好適な配合物には、抗酸化剤、
緩衝剤、静菌剤、および配合物を接種者の血液と等張にする溶質を含有し得る水
性および非水性の無菌注射液;ならびに懸濁化剤または増粘剤を含み得る水性お
よび非水性の無菌懸濁物が含まれる。配合物は、単位用量容器または多回用量容
器で、例えば密封アンプルおよびバイアルで提供することができ、そして使用直
前に無菌の液体キャリアを添加することだけを必要とする凍結乾燥状態で保存す
ることができる。ワクチン配合物はまた、この分野で知られている水中油型シス
テムおよび他のシステムなどの、配合物の免疫原性を増強するアジュバント系を
含むことができる。投薬量はワクチンの比活性によって異なるが日常的な実験に
よって容易に決定することができる。
【0045】 本発明のポリペプチドは、1つまたは複数の疾患状態、特に、前述の本発明の
疾患に関連する1つまたは複数の生物学的機能を有する。したがって、ポリペプ
チドの機能またはレベルを刺激または阻害する化合物を同定することは有用であ
る。したがって、さらなる態様において、本発明は、ポリペプチドの機能または
レベルを刺激または阻害する化合物を同定するために化合物をスクリーニングす
る方法を提供する。そのような方法により、本明細書前記のような本発明のその
ような疾患に対する治療目的および予防目的のために用いることができるアゴニ
ストまたはアンタゴニストが同定される。化合物は、様々な供給源から、例えば
、細胞、無細胞調製物、化学ライブラリ、化学化合物のコレクション、および天
然産物の混合物から同定することができる。そのようにして同定されたそのよう
なアゴニストまたはアンタゴニストは、天然または修飾された基質、リガンド、
受容体、酵素などであり、場合により、ポリペプチドに由来し、すなわち、その
構造的または機能的な模倣体(Coligan他、Current Proto
cols in Immunology、1(2):5章(1991))あるい
は小分子であり得る。
【0046】 スクリーニング方法では、ポリペプチドに対する候補化合物の結合、あるいは
ポリペプチドまたはその融合タンパク質を含有する細胞または膜に対する候補化
合物の結合が、候補化合物に直接的または間接的に結合している標識によって単
に測定され得る。あるいは、スクリーニング方法は、標識された競合剤(例えば
、アゴニストまたはアンタゴニスト)に対抗する、候補化合物のポリペプチドに
対する競合的な結合を(定性的または定量的に)測定または検出することを含み
得る。さらに、これらのスクリーニング方法では、ポリペプチドを有する細胞に
適した検出システムを用いて候補化合物がポリペプチドの活性化または阻害によ
りシグナルを生じるかどうかを試験することもできる。活性化阻害剤が、一般に
は既知のアゴニストの存在下でアッセイされ、そして候補化合物の存在下でのア
ゴニストによる活性化に対する作用が観測される。さらに、スクリーニング方法
は、候補化合物を、本発明のポリペプチドを含有する溶液と混合して混合物を生
成させるステップと、混合物におけるATIL活性を測定するステップと、およ
び混合物のATIL活性を候補化合物を含まない対照混合物と比較するステップ
とを単に含み得る。
【0047】 本発明のポリペプチドは、従来の低い能力のスクリーニング方法において、そ
してまた高処理能スクリーニング(HTS)形式において用いることができる。
そのようなHTS形式には、96穴マイクロタイタープレートおよびより最近に
は384穴マイクロタイタープレートのよく確立された使用だけでなく、Sch
ullek他、Anal Biochem.、246、20〜29(1997)
に記載のナノウエル法などの最近現れた方法もまた含まれる。
【0048】 Fc部分およびATILポリペプチドから生成される融合タンパク質などの融
合タンパク質もまた、本明細書中前記のように、本発明のポリペプチドに対する
アンタゴニストを同定するための高処理能スクリーニングアッセイに使用するこ
とができる(D.Bennett他、J Mol Recognition、8
:52〜58(1995);K.Johanson他、J Biol Chem
、270(16):9459〜9471(1995))。
【0049】 スクリーニング技術 本発明のポリヌクレオチド、ポリペプチドおよび本発明のポリペプチドに対す
る抗体はまた、mRNAおよびポリペプチドの産生に対する添加された化合物の
細胞内の作用を検出するためのスクリーニング方法を組み立てるために使用する
ことができる。例えば、ELISAアッセイを、この分野で知られている標準的
な方法によってモノクローナル抗体およびポリクローナル抗体を使用してポリペ
プチドの分泌レベルまたは細胞結合レベルを測定するために構築することができ
る。これは、好適に操作された細胞または組織からのポリペプチドの産生を阻害
し得る薬剤または増強し得る薬剤(これらはそれぞれアンタゴニストまたはアゴ
ニストとも呼ばれる)を発見するために使用することができる。
【0050】 本発明のポリペプチドを用いて、この分野で知られている標準的な受容体結合
技術によって膜結合または可溶性受容体を同定することができる。これらには、
ポリペプチドが放射性同位体(例えば、125I)で標識されるか、化学修飾(例
えばビオチン化)されるか、あるいは検出または精製に好適なペプチド配列に融
合させられ、そして推定される受容体の供給源(細胞、細胞膜、細胞上清、組織
抽出物、体液)とインキュベーションされるリガンド結合アッセイおよび架橋ア
ッセイが含まれるが、これらに限定されない。他の方法には、表面プラズモン共
鳴および分光測定法などの生物物理学的技術が含まれる。これらのスクリーニン
グ方法はまた、ポリペプチドのその受容体に対する結合と競合するポリペプチド
のアゴニストおよびアンタゴニストを、それらが存在する場合に同定するために
使用することができる。そのようなアッセイを行うための標準的な方法はこの分
野では十分に理解されている。
【0051】 本発明のポリペプチドのアンタゴニストの例には、抗体または特定の場合には
オリゴヌクレオチドもしくはタンパク質が含まれ、これらは、リガンド、基質、
受容体、酵素などに密接に関連しており、場合により、ポリペプチドに由来し、
例えば、リガンド、基質、受容体、酵素などのフラグメントであり、あるいは本
発明のポリペプチドに結合するが、応答を誘発せず、その結果ポリペプチドの活
性を妨げる小分子が含まれる。
【0052】 スクリーニング方法にはまた、トランスジェニック技術およびATIL遺伝子
の使用を伴うことがある。トランスジェニック動物を作製する技術は十分に確立
されている。例えば、ATIL遺伝子は、受精卵母細胞の雄性前核へのマイクロ
インジェクションによって、着床前の胚または着床後の胚へのレトロウイルス移
入によって、あるいはエレクトロポレーションなどにより遺伝子操作された胚性
幹細胞の宿主胚盤胞へ導入することによって挿入することができる。特に有用な
トランスジェニック動物は、いわゆる「ノックイン」動物であり、動物の遺伝子
がその動物のゲノム内においてヒトの等価体によって置き換えられている。ノッ
クイントランスジェニック動物は、標的の有効性を確認することに関して、化合
物がヒトの標的に対して特異的である薬物発見プロセスにおいて有用である。他
の有用なトランスジェニック動物は、いわゆる「ノックアウト」動物であり、本
発明のポリペプチドの動物オルソログであり、細胞の内在性DNA配列によって
コードされるオルソログの発現が部分的または完全に廃絶されている。遺伝子の
ノックアウトは、特定の細胞または組織に対して標的とされ得るか、あるいは技
術の限界の結果としてある種の細胞または組織においてのみ生じ得るか、あるい
は動物内のすべての細胞または実質的にすべての細胞において生じ得る。トラン
スジェニック動物の技術はまた、導入遺伝子が発現されて大量の本発明のポリペ
プチドが得られる、全動物発現−クローニングシステムも提供する。
【0053】 上記の方法で使用されるスクリーニングキットは、本発明のさらなる態様を形
成する。そのようなスクリーニングキットは下記のものを含む: (a)本発明のポリペプチド、 (b)本発明のポリペプチドを発現する組換え細胞、 (c)本発明のポリペプチドを発現する細胞膜、または (d)本発明のポリペプチドに対する抗体、 そのようなポリペプチドは、好ましくは配列番号2のポリペプチドである。
【0054】 任意のそのようなキットにおいて、(a)、(b)、(c)または(d)は実
質的な成分を含み得ることが理解される。
【0055】 (用語集) 下記の定義は、本明細書中前記において頻繁に使用されているいくつかの用語
の理解を容易にするために提供される。
【0056】 本明細書において用いられる「抗体」は、ポリクローナル抗体およびモノクロ
ーナル抗体、キメラ抗体、単鎖抗体、およびヒト化抗体、ならびにFabフラグ
メントを包含し、Fab発現ライブラリまたは他の免疫グロブリン発現ライブラ
リの生成物を包含する。
【0057】 「単離(された)」は、その自然の状態から「ヒトの手によって」変化してい
ること、すなわち、自然界に存在する場合、その本来の環境から変化しているか
、または取り出されているか、またはその両方であることを意味する。例えば、
生きた生物に自然に存在するポリヌクレオチドまたはポリペプチドは「単離」さ
れていないが、その自然状態の共存物質から分離された同じポリヌクレオチドま
たはポリペプチドは、この用語が本明細書中で用いられているように「単離」さ
れている。さらに、形質転換、遺伝子操作によって、または任意の他の組換え方
法によって生物に導入されているポリヌクレオチドまたはポリペプチドは、その
ような生物が生存または非生存であるとしても、前記生物内に依然として存在し
ている場合であっても、「単離」されている。
【0058】 「ポリヌクレオチド」は、一般には、任意のポリリボヌクレオチド(RNA)
またはポリデオキシリボヌクレオチド(DNA)をいうが、非修飾型または修飾
型のRNAまたはDNAであってもよい。「ポリヌクレオチド」には、一本鎖D
NAおよび二本鎖DNA、一本鎖領域および二本鎖領域の混合であるDNA、一
本鎖RNAおよび二本鎖RNA、ならびに一本鎖領域および二本鎖領域の混合で
あるRNA、一本鎖またはより典型的には二本鎖であり得るか、または一本鎖領
域および二本鎖領域の混合であり得るDNAおよびRNAを含むハイブリッド分
子が含まれるが、これらに限定されることはない。さらに、「ポリヌクレオチド
」は、RNAまたはDNAあるいはRNAとDNAとの両方を含む三重鎖領域を
意味する。用語「ポリヌクレオチド」はまた、1つまたは複数の修飾された塩基
を含有するDNAまたはRNA、および安定性またはその他の理由のために修飾
された骨格を有するDNAまたはRNAを含む。「修飾(された)」塩基には、
例えばトリチル化された塩基、およびイノシンなどの非通常型の塩基が含まれる
。様々な修飾をDNAおよびRNAに対して施すことができる。したがって「ポ
リヌクレオチド」は、天然に典型的に見出されるようなポリヌクレオチドの化学
的、酵素的または代謝的に修飾された形態、ならびにウイルスおよび細胞に特徴
的なDNAおよびRNAの化学的形態を含む。「ポリヌクレオチド」はまたオリ
ゴヌクレオチドと多くの場合には呼ばれる比較的短いポリヌクレオチドを含む。
【0059】 「ポリペプチド」は、ペプチド結合または修飾されたペプチド結合(すなわち
ペプチド等配電子体)によって互いに連結された2つ以上のアミノ酸を含む任意
のポリペプチドをいう。「ポリペプチド」は、ペプチド、オリゴペプチドまたは
オリゴマーと広く呼ばれる短い鎖、ならびに一般にはタンパク質と呼ばれるそれ
よりも長い鎖の両方をいう。ポリペプチドは遺伝子によってコードされる20の
アミノ酸とは異なるアミノ酸を含有することができる。「ポリペプチド」は、翻
訳後プロセシングなどの自然のプロセスによって、またはこの分野で十分に知ら
れている化学的な修飾技術によって、そのいずれかで修飾されたアミノ酸配列を
含む。そのような修飾は、基本的な教本、より詳細な専門書ならびに数多くの研
究文献に詳しく記載されている。修飾は、ペプチド骨格、アミノ酸側鎖およびア
ミノ末端またはカルボキシル末端を含むポリペプチド内の任意のところでするこ
とができる。同じ型の修飾が所与ポリペプチド内のいくつかの部位に同じ程度ま
たは異なる程度で存在し得ることが理解される。また、所与ポリペプチドは多く
のタイプの修飾を含有することができる。ユビキチン化の結果ポリペプチドは分
枝状であってもよくそして分枝型または非分枝型の環状であり得る。環状ポリペ
プチド、分枝状ポリペプチドおよび分枝した環状ポリペプチドは、翻訳後の自然
のプロセスに由来し得るか、あるいは合成的方法によって調整することができる
。修飾には、アセチル化、アシル化、ADP−リボシル化、アミド化、ビオチン
化、フラビンの共有結合、ヘム成分の共有結合、ヌクレオチドまたはヌクレオチ
ド誘導体の共有結合、脂質または脂質誘導体の共有結合、ホスホチジルイノシト
ールの共有結合、架橋、環化、ジスルフィド結合形成、脱メチル化、共有結合的
な架橋の形成、シスチンの形成、ピログルタミン酸塩の形成、ホルミル化、γ−
カルボキシル化、グリコシル化、GPIアンカーの形成、ヒドロキシル化、ヨウ
素化、メチル化、ミリストイル化、酸化、タンパク質分解処理、リン酸化、プレ
ニル化、ラセミ化、セレノイル化、硫酸化、アルギニル化などのタンパク質への
アミノ酸の転移RNA媒介による付加、ならびにユビキチン化が含まれる(例え
ば、Proteins−Structure and Molecular P
roperties、第2版、T.E.Creighton、W.H.Free
man and Company、New York、1993;Wold,F
.、翻訳後のタンパク質修飾:全体像および展望、1〜12、Post−tra
nslational Covalent Modification of
Proteins、B.C.Johnson編、Academic Press
、New York、1983;Seifter他、「タンパク質修飾および非
タンパク質補助因子の分析」、Meth Enzymol、182、626〜6
46、1990;Rattan他、「タンパク質合成:翻訳後修飾およびエージ
ング」、Ann NY Acad Sci、663、48〜62、1992)。
【0060】 ポリペプチド配列の「フラグメント」は、基準配列よりも短いが基準ポリペプ
チドと同じ生物学的な機能または活性を本質的に保持しているポリペプチド配列
をいう。ポリヌクレオチド配列の「フラグメント」は配列番号1の基準配列より
も短いポリヌクレオチド配列を意味する。
【0061】 「変異体」は、基準のポリヌクレオチドまたはポリペプチドとは異なるが、そ
の本質的な性質を保持しているポリヌクレオチドまたはポリペプチドを意味する
。ポリヌクレオチドの典型的な変異体は、ヌクレオチド配列が基準ポリヌクレオ
チドとは異なる。変異体のヌクレオチド配列における変化により、基準ポリヌク
レオチドによってコードされるポリペプチドのアミノ酸配列が変化してもよく、
あるいは変化しなくてもよい。ヌクレオチドの変化は、後述するとおり、基準配
列によってコードされるポリペプチドにおけるアミノ酸の置換、付加、欠失、融
合および短縮化をもたらし得る。ポリペプチドの典型的な変異体は、アミノ酸配
列が基準ポリペプチドとは異なる。一般に、変化は、基準ポリペプチドおよび変
異体の配列が全体的に非常に類似し、そして多くの領域において同一であるよう
に制限される。変異体ポリペプチドおよび基準ポリペプチドは、アミノ酸配列が
、1つまたは複数の置換、挿入、欠失の任意の組合せによって異なり得る。置換
または挿入されるアミノ酸残基は、遺伝暗号によってコードされるアミノ酸残基
であってもよく、あるいはそのようなアミノ酸残基でなくてもよい。典型的な保
存的置換には、Gly、Ala;Val、Ile、Leu;Asp、Glu;A
sn、Gln;Ser、Thr;Lys、Arg;ならびにPheおよびTyr
が含まれる。ポリヌクレオチドまたはポリペプチドの変異体は、対立遺伝子など
の自然に存在するものであってもよく、あるいは自然に存在することが知られて
いない変異体であってもよい。ポリヌクレオチドおよびポリペプチドの天然に存
在しない変異体は、変異誘発技術によってあるいは直接的な合成によって調製す
ることができる。同様に、変異体として含まれるものには、1つまたは複数の翻
訳後修飾、例えばグリコシル化、リン酸化、メチル化、ADPリボシル化などを
有するポリペプチドがある。本発明の実施形態は、N末端アミノ酸のメチル化、
セリンおよびトレオニンのリン酸化ならびにC末端グリシンの修飾を含む。
【0062】 「対立遺伝子」は、ゲノム内の所与遺伝子座に存在する遺伝子の2つ以上の代
わりの形態の1つをいう。
【0063】 「多型」は、集団内のゲノムにおける所与の位置でのヌクレオチド配列(関連
する場合にはコードされるポリペプチド配列)の変型を意味する。
【0064】 「一塩基多型」(SNP)は、集団内においてゲノム内の1つのヌクレオチド
位置におけるヌクレオチド変動性が存在することをいう。SNPは、遺伝子内に
またはゲノムの遺伝子間領域内に存在し得る。SNPは対立遺伝子特異的増幅(
ASA)を使用してアッセイすることができる。このプロセスには少なくとも3
つのプライマーが必要である。共通プライマーはアッセイされる多型に対する逆
相補で使用される。この共通プライマーは多型塩基から50bpから1500b
pの間であり得る。それ以外の2つ(またはそれ以上)のプライマーは、最後の
3’塩基が、多型を構成する2つ(またはそれ以上)の対立遺伝子の1つと一致
するように固定されていない点を除いて互いに同一である。その後、2つ(また
はそれ以上)のPCR反応がサンプルDNAについて行われる。このとき、それ
ぞれのPCRには共通プライマーおよび1つの対立遺伝子特異的プライマーが使
用される。
【0065】 本明細書において用いられる「スプライス変異体」は、最初は同じゲノムDN
A配列から転写されたが、別のRNAスプライシングを受けたRNA分子から生
成したcDNAを意味する。選択的RNAスプライシングは、一般にはイントロ
ンを除くために一次RNA転写物がスプライシングを受けているときに生じる。
その結果、それぞれが異なるアミノ酸配列をコードし得る2つ以上のmRNA分
子が生じる。スプライス変異体の用語はまた、上記のcDNA分子によってコー
ドされるタンパク質も示す。
【0066】 「同一性」は、配列を比較することによって決定される、2つ以上のポリペプ
チド配列または2つ以上のポリヌクレオチド配列の間における関係を反映する。
一般に、同一性とは、比較されている配列の全長にわたって2つのポリヌクレオ
チド配列または2つのポリペプチド配列のそれぞれのヌクレオチド毎またはアミ
ノ酸毎の正確な一致をいう。
【0067】 「%同一性」−正確な一致が存在しない配列については、「%同一性」が決定
されることがある。一般に、比較される2つの配列は、最大の相関が配列間に得
られるようにアラインメントされる。これには、アラインメントの程度を高める
ために「ギャップ」を一方の配列または両方の配列のいずれかで挿入することが
含まれ得る。%同一性は、比較されている配列のそれぞれの長さ全体にわたって
決定することができる(いわゆる全体的アラインメント):これは同じ長さまた
は非常に類似する長さの配列の場合には特に好適である;あるいは、より短い規
定された長さにわたって決定することができる(いわゆる局所的アラインメント
):これは長さが等しくない配列の場合にはより好適である。
【0068】 「類似性」は、2つのポリペプチド配列の間における関係の、より高度な尺度
である。一般に「類似性」は、(同一性に関して)比較されている配列のそれぞ
れに由来する残基の残基対の間における正確な一致だけでなく、正確な一致が存
在しない場合には、進化的な基準に基づいて、1つの残基がそれ以外の残基に対
する確からしい置換体であるかどうかをも考慮に入れて、残基毎に基づく2つの
ポリペプチド鎖のアミノ酸間の比較を意味する。この可能性は2つの配列の「%
類似性」がその後に決定され得る関連した「スコア」を有する。
【0069】 2つ以上の配列の同一性および類似性を比較する方法はこの分野ではよく知ら
れている。したがって、例えば、ウイスコンシン配列分析パッケージ(バージョ
ン9.1;Devereux J.他、Nucleic Acids Res.
12、387〜395、1984;Genetics Computer Gr
oup(Madison、Wisconsin、米国)から入手可能)において
利用できるプログラム、例えば、BESTFITプログラムおよびGAPプログ
ラムを使用して、2つのポリヌクレオチド間の%同一性ならびに2つのポリペプ
チド配列間の%同一性および%類似性を決定することができる。BESTFIT
では、SmithおよびWatermanの「局所的相同性」アルゴリズム(J Mol Biol、147、195〜197、1981、Advances
in Applied Mathematics、2、482〜489、198
1)を用いて、2つの配列間における類似性の最も良い領域が見出される。BE
STFITは、長さが類似していない2つのポリヌクレオチド配列または2つの
ポリペプチド配列を比較することに対してより適している。このプログラムでは
、短い方の配列が長い方の配列の一部を表すことが仮定されている。比較におい
て、GAPは、NeddlemanおよびWunschのアルゴリズム(J M
ol Biol、48、443〜453、1970)に従って2つの配列をアラ
インメントし、これにより「最大の類似性」を見出す。GAPは、ほぼ同じ長さ
の配列を比較することに対してより適しており、そしてアラインメントが長さ全
体にわたって予想される。それぞれのプログラムにおいて使用される「ギャップ
加重(Gap Weight)」および「長さ加重(Length Weigh
t)」のパラメーターは、それぞれ、ポリヌクレオチド配列の場合には50およ
び3であり、ポリペプチド配列の場合には12および4であることが好ましい。
好ましくは、%同一性および類似性は比較されている2つの配列が最適にアライ
ンメントされているときに決定される。
【0070】 配列間の同一性および/または類似性を決定するための他のプログラムもまた
この分野では知られている:例えば、BLASTファミリーのプログラム(Al
tschul SF他、J Mol Biol、215、403〜410、19
90;Altschul SF他、Nucleic Acids Res.、2
5:389〜3402、1997;これはNational Center f
or Biotechnology Information(NCBI)(B
ethesda、Maryland、米国)から入手可能であり、www.nc
bi.nlm.nih.govにおけるNCBIのホームページからアクセス可
能である)、およびFASTA(Pearson WR、Methods in
Enzymology、183、63〜99、1990;Pearson W
RおよびLipman DJ、Proc.Nat.Acad.Sci.USA、
85、2444〜2448、1988;これはウイスコンシン配列分析パッケー
ジの一部として入手可能である)。
【0071】 好ましくは、BLOSUM62アミノ酸置換行列(Henikoff Sおよ
びHenikoff JG、Proc.Nat.Acad.Sci.USA、8
9、10915〜10919、1992)が、比較前にヌクレオチド配列がアミ
ノ酸配列に最初に翻訳される場合を含むポリペプチド配列比較において使用され
る。
【0072】 好ましくは、プログラムBESTFITが、基準ポリヌクレオチド配列または
ポリペプチド配列に関するクエリーポリヌクレオチド配列またはポリペプチド配
列の%同一性を決定するために使用される。この場合、本明細書中前記のように
、クエリー配列および基準配列は最適にアラインメントされ、そしてプログラム
のパラメーターは設定省略時の既定値に設定されている。
【0073】 「同一性指標」は、候補配列(ポリヌクレオチドまたはポリペプチド)と基準
配列とを比較するために使用され得る配列関連性の尺度である。したがって、例
えば基準ポリヌクレオチド配列と比較したときに、例えば0.95の同一性指標
を有する候補ポリヌクレオチド配列は、候補ポリヌクレオチド配列が基準配列の
各100ヌクレオチドあたり平均して5個までの違いを含み得ることを除いて基
準配列と同一である。そのような違いは、少なくとも1つのヌクレオチドの欠失
、トランジションおよびトランスバージョンを含む置換、または挿入からなる群
から選択される。これらの違いは、基準ポリヌクレオチド配列の5’末端位置も
しくは3’末端位置に、またはこれらの末端位置の間の任意のところに、基準配
列内のヌクレオチド間に個々に点在して、あるいは基準配列内に1つまたは2つ
以上の連続した群で点在して存在し得る。すなわち、基準ポリヌクレオチド配列
と比較したときに0.95の同一性指標を有するポリヌクレオチド配列を得るた
めには、本明細書中前記のように、基準配列において100個毎に平均して5個
までのヌクレオチドの欠失、置換または挿入がその任意の組合せで存在していて
もよい。同じことが同一性指標の他の値、例えば0.96、0.97、0.98
および0.99について必要に応じて変更して適用される。
【0074】 同様にポリペプチドの場合、基準ポリペプチド配列と比較したときに、例えば
0.95の同一性指標を有する候補ポリペプチド配列は、基準配列の各100ア
ミノ酸あたり平均して5個までの相違をポリペプチド配列が含み得ることを除い
て基準配列と同一である。そのような違いは、少なくとも1つのアミノ酸の欠失
、保存的置換および非保存的置換を含む置換、または挿入からなる群から選択さ
れる。これらの違いは、基準ポリペプチド配列のアミノ末端位置もしくはカルボ
キシ末端位置に、またはこれらの末端位置の間の任意のところに、基準配列内の
アミノ酸間に個々に点在して、あるいは基準配列内に1つまたは2つ以上の連続
した群で点在して存在し得る。すなわち、基準ポリペプチド配列と比較したとき
に0.95の同一性指標を有するポリペプチド配列を得るためには、本明細書中
前記のように、基準配列において100個毎に平均して5個までのアミノ酸の欠
失、置換または挿入がその任意の組合せで存在していてもよい。同じことが同一
性指標の他の値、例えば0.96、0.97、0.98および0.99について
必要に応じて変更して適用される。
【0075】 ヌクレオチドまたはアミノ酸の相違数と同一性指標との関係は下記の式で表す
ことができる: na≦xa−(xa・I) 式中、 naはヌクレオチドまたはアミノ酸の相違数であり、 xaは配列番号1または配列番号2におけるそれぞれのヌクレオチドまたはア
ミノ酸の総数であり、 Iは同一性指標であり、 ・は乗算演算子に対する記号であり、 この場合、xaとIとの積が整数でない場合には最も近い整数に切り捨てられ、
その後その値をxaから引く。
【0076】 「ホモログ」は、基準配列に対する高度の配列関連性を有するポリヌクレオチ
ド配列またはポリペプチド配列を示すためにこの分野で使用されている総称であ
る。そのような関連性は、本明細書中前記に定義されているように2つの配列間
の同一性および/または類似性の程度を決定することによって定量化され得る。
この総称には、「オルソログ」および「パラログ」の用語が含まれる。「オルソ
ログ」は、別の種におけるポリヌクレオチドまたはポリペプチドの機能的等価体
であるポリヌクレオチドまたはポリペプチドをいう。「パラログ」は、機能的に
類似している同じ種におけるポリヌクレオチドまたはポリペプチドをいう。
【0077】 「融合タンパク質」は、2つの関連しない融合された遺伝子またはそのフラグ
メントによってコードされるタンパク質をいう。様々な例が米国特許第5541
087号、米国特許第5726044号に開示されている。Fc−ATILの場
合、融合タンパク質の一部として免疫グロブリンのFc領域を用いることは、F
c−ATILまたはATILのフラグメントを機能的に発現させて、治療に使用
されたときにそのような融合タンパク質の薬物動態学的性質を改善するために、
そして二量体のATILを生成させるためには好都合である。Fc−ATILの
DNA構築物は、5’から3’の方向で、分泌カセット(すなわち、哺乳動物細
胞からの細胞外への輸送を引き起こすシグナル配列)、融合パートナーとして免
疫グロブリンのFc領域フラグメントをコードするDNA、およびATILまた
はそのフラグメントをコードするDNAを含む。使用に応じて、機能的なFc側
を変異させ、一方、融合タンパク質の残りの部分を未変化のままにすることによ
って固有的な機能的性質(補体結合、Fc受容体結合)を変化させ得ること、ま
たは発現後にFc部分を完全に除き得ることは望ましい。
【0078】 特許および特許出願(これらに限定されない)を含む、本明細書中に引用され
ているすべての刊行物および参考文献は、個々の刊行物または参考文献のそれぞ
れが、完全に示されるように本明細書中に参考として組み込まれることが明示的
かつ個々に示されているかのように、その全体が参考として本明細書中に組み込
まれる。本出願が優先権を主張するすべての特許出願もまた、刊行物および参考
文献に関して上記に記載されている様式でその全体が参考として本明細書中に組
み込まれる。
【0079】 (さらなる実施例) 全長型遺伝子のクローニング: 新規な配列を表すcDNAフラグメントクローン(受託番号AF070598
、これはAndersson他(1996)(Anal.Biochem.23
6(1)、107〜113)によって以前に記載された)の5’cDNA末端を
、clontechシステム(clontech Laboratories
GmbH、Heidelberg、ドイツ)を使用して5’−RACE(cDN
A端の迅速な増幅)法(Frohmann他(1988)、Proc.Natl
.Acad.Sci.USA(85)、8998〜9002)によって完成させ
た。marathonヒト肝臓cDNA(clontech)を、marath
on cDNAとともに供給されたアンカープライマーと、逆向きの遺伝子特異
的プライマーAR4(配列番号3)とを使用するPCRに供した。PCR条件は
、アドバンテージポリメラーゼ(clontech)を使用して、94℃で1分
間、94℃で30秒間および68℃で30秒間の30サイクルであった。5’−
cDNA増幅産物をクローン化して配列決定した。
【0080】 組織分布 1組の正規化されたcDNAを使用して、短い遺伝子フラグメントを増幅し、
ATILの組織分布を調べた。この目的のために、clontechの多組織c
DNAパネルのヒトI(#K1420−1)およびヒトII(#K1421−1
)(clontech Laboratories GmbH、Heidelb
erg、ドイツ)を2つのATIL遺伝子特異的プライマーとともに使用した。
遺伝子特異的プライマーのMDRA4(配列番号4)およびMDR7R(配列番
号5)を用いて、748bpのフラグメントを増幅することができる。PCR条
件は、clontech Laboratories GmbH(Heidel
berg、ドイツ)から購入したアドバンテージポリメラーゼ混合物を使用して
、94℃で30秒間、94℃で30秒間および68℃で2分間の30サイクル、
そして68℃で5分間の最終伸長ステップであった。
【0081】 748bpのフラグメントをアガロースゲルで分析して、臭化エチジウムで染
色した。このフラグメントは、肝臓、腎臓および膵臓で検出された。それらより
も少ない量が、脾臓、胸腺、前立腺、精巣、卵巣、小腸、結腸、白血球、肺、脳
、胎盤、骨格筋および心臓で発現している(図1)。
【図面の簡単な説明】
【図1】 748bpのフラグメントをアガロースゲルで分析した結果を示す。
【配列表】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C12N 1/19 C12N 1/21 4H045 1/21 C12P 21/02 C 5/10 C12Q 1/68 A C12P 21/02 G01N 33/15 Z C12Q 1/68 33/50 Z G01N 33/15 C12N 15/00 ZNAA 33/50 5/00 A (71)出願人 Frankfurter Str. 250, D−64293 Darmstadt,Fed eral Republic of Ge rmany (72)発明者 ブラント、 ジルケ ドイツ連邦共和国 64283 ダルムシュタ ット アデルンゲンシュトラーセ 35 Fターム(参考) 2G045 AA25 AA40 BA13 BB03 BB20 CB01 CB21 DA12 DA13 DA14 DA36 DA77 FB03 FB04 4B024 AA01 AA11 BA61 BA80 CA04 DA01 DA02 DA05 DA11 EA04 HA08 4B063 QA01 QA18 QQ06 QQ07 QQ08 QQ53 QS35 QX02 4B064 AG01 AG26 CA02 CA05 CA10 CA19 CA20 CC24 DA01 DA13 4B065 AA01X AA87X AA93Y AB01 AB02 CA24 CA44 CA46 4H045 AA10 AA11 AA20 AA30 BA09 BA41 CA40 DA50 DA75 EA20 EA50 FA72 FA73 FA74

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)配列番号1の配列を含むポリヌクレオチドによってコ
    ードされるポリペプチド、 (b)配列番号2のポリペプチド配列に対して少なくとも95%の同一性を有
    するポリペプチド配列を含むポリペプチド、 (c)配列番号2のポリペプチド配列に対して少なくとも95%の同一性を有
    するポリペプチド、 (d)配列番号2のポリペプチド配列、および (e)(a)〜(d)におけるそのようなポリペプチドのフラグメントおよび
    変異体、 からなる群から選択されるポリペプチド。
  2. 【請求項2】 配列番号2のポリペプチド配列を含む、請求項1に記載のポ
    リペプチド。
  3. 【請求項3】 配列番号2のポリペプチド配列である、請求項1に記載のポ
    リペプチド。
  4. 【請求項4】 (a)配列番号1のポリヌクレオチド配列に対して少なくと
    も95%の同一性を有するポリヌクレオチド配列を含むポリヌクレオチド、 (b)配列番号1のポリヌクレオチドに対して少なくとも95%の同一性を有
    するポリヌクレオチド、 (c)配列番号2のポリペプチド配列に対して少なくとも95%の同一性を有
    するポリペプチド配列をコードするポリヌクレオチド配列を含むポリヌクレオチ
    ド、 (d)配列番号2のポリペプチド配列に対して少なくとも95%の同一性を有
    するポリペプチド配列をコードするポリヌクレオチド配列を有するポリヌクレオ
    チド、 (e)配列番号1の配列または少なくとも15ヌクレオチドを有するそのフラ
    グメントを有する標識されたプローブを用いたストリンジェントなハイブリダイ
    ゼーション条件下でライブラリをスクリーニングすることにより得られる少なく
    とも100ヌクレオチドのヌクレオチド配列を有するポリヌクレオチド、 (f)(a)〜(e)のポリヌクレオチドのRNA等価体であるポリヌクレオ
    チド、 (g)(a)〜(f)のいずれかの前記ポリヌクレオチドに対して相補的なポ
    リヌクレオチド配列、および (h)(a)〜(g)のいずれかのポリヌクレオチドの変異体またはフラグメ
    ントであるか、あるいは前記のポリヌクレオチドに対してその全長にわたって相
    補的であるポリヌクレオチド、 からなる群から選択されるポリヌクレオチド。
  5. 【請求項5】 (a)配列番号1のポリヌクレオチドを含むポリヌクレオチ
    ド、 (b)配列番号1のポリヌクレオチド、 (c)配列番号2のポリペプチドをコードするポリヌクレオチド配列を含むポ
    リヌクレオチド、および (d)配列番号2のポリペプチドをコードするポリヌクレオチド、 からなる群から選択される、請求項4に記載のポリヌクレオチド。
  6. 【請求項6】 前記発現ベクターが適合性宿主細胞に存在するときに請求項
    1〜3のいずれかに記載のポリペプチドを産生し得るポリヌクレオチドを含む発
    現システム。
  7. 【請求項7】 請求項1〜3のいずれかに記載のポリペプチドを発現する、
    請求項6に記載の発現ベクターを含む組換え宿主細胞またはその膜。
  8. 【請求項8】 請求項1〜3のいずれかに記載のポリペプチドを製造する方
    法であって、請求項7に記載の宿主細胞を前記ポリペプチドの産生に十分な条件
    下で培養するステップと、前記ポリペプチドを培養培地から回収するステップと
    を含む方法。
  9. 【請求項9】 免疫グロブリンのFc領域と請求項1〜3のいずれかに記載
    のポリペプチドとからなる融合タンパク質。
  10. 【請求項10】 請求項1〜3のいずれかに記載のポリペプチドに対して免
    疫特異的な抗体。
  11. 【請求項11】 請求項1〜3のいずれかに記載のポリペプチドの機能また
    はレベルを刺激または阻害する化合物を同定するためのスクリーニング方法であ
    って、 (a)前記ポリペプチド(または前記ポリペプチドを発現する細胞もしくは膜
    )またはその融合タンパク質に対する候補化合物の結合を、前記候補化合物に直
    接的または間接的に結合している標識によって定量的または定性的に測定または
    検出すること、 (b)前記ポリペプチド(または前記ポリペプチドを発現する細胞もしくは膜
    )またはその融合タンパク質に対する候補化合物の結合の競合を、標識された競
    合剤の存在下で測定すること、 (c)前記ポリペプチドの活性化または阻害により発生するシグナルを前記候
    補化合物が生じさせるかどうかを、前記ポリペプチドを発現する細胞または細胞
    膜に適切な検出システムを使用して試験すること、 (d)候補化合物を、請求項1〜3のいずれかに記載のポリペプチドを含有す
    る溶液と混合して混合物を作製し、混合物中の前記ポリペプチドの活性を測定し
    、その後、混合物の活性を候補化合物を含まない対照混合物と比較すること、ま
    たは (e)前記ポリペプチドをコードするmRNAまたは前記ポリペプチドの細胞
    における産生に対する候補化合物の作用を、例えばELISAアッセイを使用し
    て検出すること、および (f)生物工学または化学の標準的な技術に従って前記化合物を産生すること
    、 からなる群から選択される方法を含む方法。
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