JP2005502744A - アニオンまたは制御ラジカル重合によるヒドロキシ−ビニル芳香族ポリマーまたはコポリマーの製造方法 - Google Patents

アニオンまたは制御ラジカル重合によるヒドロキシ−ビニル芳香族ポリマーまたはコポリマーの製造方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、それぞれのモノマーのアニオンまたは制御ラジカル重合によるヒドロキシ−ビニル芳香族ポリマー、特に4−ヒドロキシスチレンポリマーまたはコポリマーの製造方法において、ヒドロキシ官能基が保護基でブロックされ、そして該保護基がその後水素化工程において除去される方法に関する。得られた(コ)ポリマーは狭い多分散度を有し、またフォトレジストを製造するために有用である。

Description

【技術分野】
【0001】
本発明は、それぞれのモノマーの制御ラジカル重合によるヒドロキシ−ビニル芳香族ポリマー、特に4−ヒドロキシスチレンポリマーまたはコポリマーの製造方法において、ヒドロキシ官能基が保護基でブロックされ、そして該保護基がその後水素化過程において除去される方法に関する。得られた(コ)ポリマーは狭い多分散度を有し、フォトレジストを製造するために有用である。
【0002】
ヒドロキシ−ビニル芳香族ポリマーは、ネガ的におよびポジ的に作用するフォトレジスト用の非常に有用なバインダー成分である。分解能および現像時間のようなフォトレジスト処方物の重要な性質は、ヒドロキシ−ビニル芳香族ポリマーの分子量およびその分子分布に強度に依存する。
【0003】
狭い分子量分布が高度に重要であり、何故ならそれはポリマーのガラス転移温度に影響を及ぼすからである。ポリマーがレジスト処方物において用いられる場合、130℃を越えるガラス転移温度が望ましい。
【0004】
それ故、明確に定められた分子量および狭い分子量分布を有するポリ−(4−ヒドロキシ−スチレン)を製造するために、多くの試みが成されている。一つの手法は、ポリ−(4−ヒドロキシ−スチレン)の製造のためにアニオン重合を用いることであった。この重合方法は、酸素または水のような微量の不純物がポリマーの性質にマイナス的影響を及ぼすので、取り扱うのが容易でない。
【0005】
最近、制御ラジカル重合によるポリ−(4−ヒドロキシ−スチレン)の製造方法が、US6,107,425に開示された。そこに記載された方法は、調節/開始化合物としてニトロキシルラジカルまたはアルコキシアミンを用いる。特に、2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジン−1−オキシルが調節剤として用いられる。
【0006】
アルコキシアミン、またはフリーラジカルの源(ラジカル開始剤)と一緒に安定なフリーニトロキシルラジカルを用いての制御重合が知られている。1986年4月8日に発行されたSolomon等のUS4,581,429は、ブロックおよびグラフトコポリマーを含めて、短鎖またはオリゴマーホモポリマーおよびコポリマーを生成させるために、ポリマー鎖の成長を制御するフリーラジカル重合方法を開示する。このタイプの重合は、しばしば、「リビング重合」と称される。該方法は、式(部分的に)R′R″N−O−X(式中、Xは、不飽和モノマーを重合させることの可能なフリーラジカル種である)を有する開始剤を用いる。反応は、典型的には、低い転化速度を有する。特定的に挙げられたラジカルR′R″N−O・基は、1,1,3,3−テトラエチルイソインドリン、1,1,3,3−テトラプロピルイソインドリン、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、2,2,5,5−テトラメチルピロリジンまたはジ−t−ブチルアミンに由来する。
【0007】
1994年6月21日に発行されたGeorges等のUS5,322,912は、ホモポリマーおよびブロックコポリマーの合成のための、フリーラジカル開始剤、重合性モノマー化合物および基本構造R′R″N−O・の安定なフリーラジカル剤を用いる重合方法を開示する。
【0008】
4−ヒドロキシ−スチレンはそれ自体熱的にあまり安定でないので、それは自然重合を受け得、あるいは遊離OH基が制御ラジカル重合方法における調節または開始ラジカルと相互作用し得る。それ故、US6,107,425は、最初にOH基を保護基と反応させ、次いで制御条件下で重合させ、そして最後に該保護基を酸または塩基処理により除去して再び遊離OH基を得ることを示唆する。
【0009】
US6,107,425において示唆されたすべての保護基は、酸または塩基処理により除去され得る基である。それらの例は、アセチル、トリアルキルシリルまたはスルホニル基である。
【0010】
本発明は、この先行技術方法とは、水素化反応にて除去され得る保護基が用いられることにおいて相違する。この手段により、非常に純粋なヒドロキシ−ビニル芳香族ポリマーを得ることができる。水素化度は、塩基または酸処理により成され得るよりはるかに精確に制御され得る。それ故、いかなる転化百分率をも容易に達成することが可能である。OH基の量は、数パーセントから100%の完全転化度まで選ばれ得る。いくつかの場合において、部分的に芳香族環も水素化し、かくしてポリマーの性質を更に改質することが有利である。
【0011】
水素化工程において保護基を除去する更なる利点は、得られるポリマーがいかなる変色もなく、また特に、ポリマーがレジスト処方物において用いられる場合に重要である248nmの周りで非常に低い吸収性を示すことである。
【0012】
更に、制御ラジカル重合から得られるニトロキシル末端基もまたこれらの条件下で除去され、それ故残存ポリマーは熱的に安定である。これもまた、たとえばSumitomo Chemical Co., Ltd.のJP2000−26535に記載されているような、レジスト処方物におけるその使用にとって重要な側面である。
【0013】
本発明の一つの側面は、1〜2の多分散度Mw/Mnを有する狭い分子量分布のヒドロキシ−ビニル芳香族オリゴマー、コオリゴマー、ポリマーまたはコポリマーの製造方法であって、次の工程
式I
【0014】
【化18】
Figure 2005502744
【0015】
〔式中、
1は、HまたはCH3であり、
2およびR3は、独立して、C1〜C8アルキル、C1〜C8アルコキシ、C1〜C8アルコキシカルボニル、C1〜C8アルキルチオ、C1〜C8ジアルキルアミノ、トリハロゲンメチルであり、
4は、置換されていないかまたは1もしくは2個のC1〜C8アルキル、C1〜C8アルコキシ、C1〜C8アルコキシカルボニル、C1〜C8アルキルチオ、C1〜C8ジアルキルアミノ、トリハロゲンメチル、ハロゲンで置換されているベンジルであるか、あるいはR4は、基(フェニル)(メチル)CH−、(フェニル)2CH−またはフェニル−CH2−O−C(O)−である〕
の少なくとも1種のモノマーの組成物を、
a1)構造要素
【0016】
【化19】
Figure 2005502744
【0017】
(式中、Xは、少なくとも1個の炭素原子を有する基を表し、かつX由来のフリーラジカルX・が、エチレン性不飽和モノマーの重合を開始させることが可能であるようなものである)を有する少なくとも1種のニトロキシルエーテルの存在下で;または
a2)少なくとも1種の安定なフリーニトロキシルラジカル
【0018】
【化20】
Figure 2005502744
【0019】
およびフリーラジカル開始剤の存在下で;または
a3)式(III)
【0020】
【化21】
Figure 2005502744
【0021】
の化合物および触媒的に有効な量の被酸化性遷移金属錯体触媒
〔式中、
pは、ゼロより大きい数を表し、そして開始剤フラグメントの数を定め、
qは、ゼロより大きい数を表し、
[In]は、重合を開始させることの可能なラジカル移動性原子または基を表し、そして
−[Hal]は、脱離基を表す〕
の存在下で;または
a4)アニオン重合反応において金属もしくは有機金属触媒の存在下で
反応させ、
そして場合により同時にまたはその後の工程において式(I)のものとは異なる1種以上のエチレン性不飽和モノマーと反応させる工程、および
b)得られたポリマーを単離し、そしてそれを水素化反応に付して、式II
【0022】
【化22】
Figure 2005502744
【0023】
の繰返し単位を有し、かつ式Iの保護ヒドロキシ−ビニル芳香族モノマーのモル量を基準として10mol%〜100mol%のOH基率を有するポリマーを与える工程
を含む方法である。
【0024】
本発明の特定の具体的態様は、1〜2の多分散度Mw/Mnを有する狭い分子量分布のヒドロキシ−ビニル芳香族オリゴマー、コオリゴマー、ポリマーまたはコポリマーの製造方法であって、次の工程
式I
【0025】
【化23】
Figure 2005502744
【0026】
〔式中、
1は、HまたはCH3であり、
2およびR3は、独立して、C1〜C8アルキル、C1〜C8アルコキシ、C1〜C8アルコキシカルボニル、C1〜C8アルキルチオ、C1〜C8ジアルキルアミノ、トリハロゲンメチルであり、
4は、置換されていないかまたは1もしくは2個のC1〜C8アルキル、C1〜C8アルコキシ、C1〜C8アルコキシカルボニル、C1〜C8アルキルチオ、C1〜C8ジアルキルアミノ、トリハロゲンメチル、ハロゲンで置換されているベンジルであるか、あるいはR4は、基(フェニル)(メチル)CH−、(フェニル)2CH−またはフェニル−CH2−O−C(O)−である〕
の少なくとも1種のモノマーの組成物を、
a1)構造要素
【0027】
【化24】
Figure 2005502744
【0028】
(式中、Xは、少なくとも1個の炭素原子を有する基を表し、かつX由来のフリーラジカルX・が、エチレン性不飽和モノマーの重合を開始させることが可能であるようなものである)を有する少なくとも1種のニトロキシルエーテルの存在下で;または
a2)少なくとも1種の安定なフリーニトロキシルラジカル
【0029】
【化25】
Figure 2005502744
【0030】
およびフリーラジカル開始剤の存在下で;または
a3)式(III)
【0031】
【化26】
Figure 2005502744
【0032】
の化合物および触媒的に有効な量の被酸化性遷移金属錯体触媒
〔式中、
pは、ゼロより大きい数を表し、そして開始剤フラグメントの数を定め、
qは、ゼロより大きい数を表し、
[In]は、重合を開始させることの可能なラジカル移動性原子または基を表し、そして
−[Hal]は、脱離基を表す〕
の存在下で反応させ、
そして場合により同時にまたはその後の工程において式(I)のものとは異なる1種以上のエチレン性不飽和モノマーと反応させる工程、および
b)得られたポリマーを単離しそして、それを水素化反応に付して、式II
【0033】
【化27】
Figure 2005502744
【0034】
の繰返し単位を有し、かつ式Iの保護ヒドロキシ−ビニル芳香族モノマーのモル量を基準として10mol%〜100mol%のOH基率を有するポリマーを与える工程
を含む方法である。
【0035】
工程a1)、a2)およびa3)のラジカル重合反応は、好ましくは、50℃〜180℃の温度にて行われる。
【0036】
アニオン重合反応は、たとえば、−100℃〜150℃の間の温度にて行われ得る。
【0037】
式Iにおいて、R1がHであり、R2およびR3がHであり、OR4が4位にあり、そしてR4がベンジルまたは基(フェニル)2CH−もしくはフェニル−CH2−O−C(O)−である方法が好ましい。
【0038】
出発モノマー、4−ベンジルオキシスチレンは、たとえば、EP589,621に従って4−アセトキシスチレンから、またはTetrahedron,235(1975)に従って4−ベンジルオキシアセトフェノンから製造され得る。式(I)の他の置換スチレン誘導体は、同様にして製造され得る。
【0039】
ニトロキシルエーテルおよびニトロキシルラジカルは、主として、US−A−4,581,429またはEP−A−621,878から公知である。特に有用なものは、WO98/13392、WO99/03894およびWO00/07981に記載された開鎖化合物、WO99/67298およびGB2335190に記載されたピペリジン誘導体、またはGB2342649およびWO96/24620に記載された複素環式化合物である。更なる適切なニトロキシルエーテルおよびニトロキシルラジカルは、WO02/4805および欧州特許出願第01810567.6号に記載されている。
【0040】
好ましくは、成分b1)のニトロキシルエーテルは、式A、BまたはO
【0041】
【化28】
Figure 2005502744
【0042】
〔式中、
mは、1であり、
Rは、水素、中断されていないかまたは1個以上の酸素原子により中断されているC1〜C18アルキル、シアノエチル、ベンゾイル、グリシジル、2〜18個の炭素原子を有する脂肪族カルボン酸の一価の基、7〜15個の炭素原子を有する脂環式カルボン酸の一価の基、3〜5個の炭素原子を有するα,β−不飽和カルボン酸の一価の基または7〜15個の炭素原子を有する芳香族カルボン酸の一価の基であり、
pは、1であり、
101は、C1〜C12アルキル、C5〜C7シクロアルキル、C7〜C8アラルキル、C2〜C18アルカノイル、C3〜C5アルケノイルまたはベンゾイルであり、
102は、置換されていないかまたはシアノ、カルボニルもしくはカルバミド基により置換されているC1〜C18アルキル、C5〜C7シクロアルキル、C2〜C8アルケニルであり、あるいはグリシジル、式−CH2CH(OH)−Zの基または式−CO−Zもしくは−CONH−Z(式中、Zは水素、メチルまたはフェニルである)の基であり、
6は、水素であり、そしてG5は、水素またはC1〜C4アルキルであり、
1およびG3は、メチルであり、そしてG2およびG4は、エチルまたはプロピルであるか、あるいはG1およびG2は、メチルであり、そしてG3およびG4は、エチルまたはプロピルであり、そして
Xは、−CH2−フェニル、CH3CH−フェニル、(CH32C−フェニル、(C5〜C6シクロアルキル)2CCN、(CH32CCN、
【0043】
【化29】
Figure 2005502744
【0044】
−CH2CH=CH2、CH3CH−CH=CH2、(C1〜C4アルキル)CR20−C(O)−フェニル、(C1〜C4)アルキル−CR20−C(O)−(C1〜C4)アルコキシ、(C1〜C4)アルキル−CR20−C(O)−(C1〜C4)アルキル、(C1〜C4)アルキル−CR20−C(O)−N−ジ(C1〜C4)アルキル、(C1〜C4)アルキル−CR20−C(O)−NH(C1〜C4)アルキル、(C1〜C4)アルキル−CR20−C(O)−NH2(式中、R20は水素または(C1〜C4)アルキルである)から成る群から選択される〕
を有する。
【0045】
一層好ましくは、式A、BおよびOにおいて、
Rは、水素、C1〜C18アルキル、シアノエチル、ベンゾイル、グリシジル、脂肪族カルボン酸の一価の基であり、
101は、C1〜C12アルキル、C7〜C8アラルキル、C2〜C18アルカノイル、C3〜C5アルケノイルまたはベンゾイルであり、
102は、C1〜C18アルキル、グリシジル、式−CH2CH(OH)−Zまたは式−CO−Z(式中、Zは、水素、メチルまたはフェニルである)の基であり、そして
Xは、CH3−CH−フェニルである。
【0046】
上記の化合物およびそれらの製造は、GB2,335,190およびGB2,361,235に記載されている。
【0047】
成分b1)のニトロキシルエーテルの別の好ましい群は、式(Ic)、(Id)、(Ie)、(If)、(Ig)または(Ih)
【0048】
【化30】
Figure 2005502744
【0049】
〔式中、
201、R202、R203およびR204は、互いに独立して、C1〜C18アルキル、C3〜C18アルケニル、C3〜C18アルキニル;OH、ハロゲンまたは基−O−C(O)−R205により置換されているC1〜C18アルキル、C3〜C18アルケニル、C3〜C18アルキニル;少なくとも1個のO原子および/またはNR205基により中断されているC2〜C18アルキル;C3〜C12シクロアルキルまたはC6〜C10アリールであるか;あるいはR201とR202および/またはR203とR204は、連結炭素原子と一緒にC3〜C12シクロアルキル基を形成し、
205、R206およびR207は、独立して、水素、C1〜C18アルキルまたはC6〜C10アリールであり、
208は、水素、OH、C1〜C18アルキル、C3〜C18アルケニル、C3〜C18アルキニル;1個以上のOH、ハロゲンまたは基−O−C(O)−R205により置換されているC1〜C18アルキル、C3〜C18アルケニル、C3〜C18アルキニル;少なくとも1個のO原子および/またはNR205基により中断されているC2〜C18アルキル;C3〜C12シクロアルキルもしくはC6〜C10アリール;C7〜C9フェニルアルキル、C5〜C10ヘテロアリール、−C(O)−C1〜C18アルキル、−O−C1〜C18アルキルまたは−COOC1〜C18アルキルであり;
209、R210、R211およびR212は、独立して、水素、フェニルまたはC1〜C18アルキルであり、そして
Xは、−CH2−フェニル、CH3CH−フェニル、(CH32C−フェニル、(C5〜C6シクロアルキル)2CCN、(CH32CCN、
【0050】
【化31】
Figure 2005502744
【0051】
−CH2CH=CH2、CH3CH−CH=CH2、(C1〜C4アルキル)CR20−C(O)−フェニル、(C1〜C4)アルキル−CR20−C(O)−(C1〜C4)アルコキシ、(C1〜C4)アルキル−CR20−C(O)−(C1〜C4)アルキル、(C1〜C4)アルキル−CR20−C(O)−N−ジ(C1〜C4)アルキル、(C1〜C4)アルキル−CR20−C(O)−NH(C1〜C4)アルキル、(C1〜C4)アルキル−CR20−C(O)−NH2(式中、R20は、水素または(C1〜C4)アルキルである)から成る群から選択される〕
を有するものである。
【0052】
一層好ましくは、式(Ic)、(Id)、(Ie)、(If)、(Ig)および(Ih)において、R201、R202、R203およびR204のうちの少なくとも二つはエチル、プロピルまたはブチルであり、そして残りのものはメチルであるか、あるいはR201とR202またはR203とR204は、連結炭素原子を一緒にC5〜C6シクロアルキル基を形成し、そして残りの置換基の一つはエチル、プロピルまたはブチルである。
【0053】
最も好ましくは、Xは、CH3CH−フェニルである。
【0054】
上記の化合物およびそれらの製造は、GB2,342,649に記載されている。
【0055】
ニトロキシルラジカルがフリーラジカル開始剤と一緒に用いられる場合、成分b2)のニトロキシルラジカルは、好ましくは、式A′、B′またはO′
【0056】
【化32】
Figure 2005502744
【0057】
〔式中、
mは、1であり、
Rは、水素、中断されていないかまたは1個以上の酸素原子により中断されているC1〜C18アルキル、シアノエチル、ベンゾイル、グリシジル、2〜18個の炭素原子を有する脂肪族カルボン酸の一価の基、7〜15個の炭素原子を有する脂環式カルボン酸の一価の基、3〜5個の炭素原子を有するα,β−不飽和カルボン酸の一価の基または7〜15個の炭素原子を有する芳香族カルボン酸の一価の基であり、
pは、1であり、
101は、C1〜C12アルキル、C5〜C7シクロアルキル、C7〜C8アラルキル、C2〜C18アルカノイル、C3〜C5アルケノイルまたはベンゾイルであり、
102は、置換されていないかまたはシアノ、カルボニルもしくはカルバミド基により置換されているC1〜C18アルキル、C5〜C7シクロアルキル、C2〜C8アルケニルであるか、あるいはグリシジル、式−CH2CH(OH)−Zの基または式−CO−Zもしくは−CONH−Z(式中、Zは、水素、メチルまたはフェニルである)の基であり、
6は、水素であり、そしてG5は、水素またはC1〜C4アルキルであり、そして
1およびG3は、メチルであり、そしてG2およびG4は、エチルまたはプロピルであるか、あるいはG1およびG2は、メチルであり、そしてG3およびG4は、エチルまたはプロピルである〕
を有する。
【0058】
一層好ましくは、式A′、B′およびO′において、
Rは、水素、C1〜C18アルキル、シアノエチル、ベンゾイル、グリシジル、脂肪族カルボン酸の一価の基であり、
101は、C1〜C12アルキル、C7〜C8アラルキル、C2〜C18アルカノイル、C3〜C5アルケノイルまたはベンゾイルであり、
102は、C1〜C18アルキル、グリシジル、式−CH2CH(OH)−Zまたは式−CO−Z(式中、Zは、水素、メチルまたはフェニルである)の基である。
【0059】
上記の化合物およびそれらの製造は、GB2,335,190およびGB2,361,235に記載されている。
【0060】
ニトロキシルラジカルの別の好ましい群は、式(Ic′)、(Id′)、(Ie′)、(If′)、(Ig′)または(Ih′)
【0061】
【化33】
Figure 2005502744
【0062】
〔式中、
201、R202、R203およびR204は、互いに独立して、C1〜C18アルキル、C3〜C18アルケニル、C3〜C18アルキニル;OH、ハロゲンまたは基−O−C(O)−R205により置換されているC1〜C18アルキル、C3〜C18アルケニル、C3〜C18アルキニル;少なくとも1個のO原子および/またはNR205基により中断されているC2〜C18アルキル;C3〜C12シクロアルキルまたはC6〜C10アリールであるか;あるいはR201とR202および/またはR203とR204は、連結炭素原子と一緒にC3〜C12シクロアルキル基を形成し、
205、R206およびR207は、独立して、水素、C1〜C18アルキルまたはC6〜C10アリールであり、
208は、水素、OH、C1〜C18アルキル、C3〜C18アルケニル、C3〜C18アルキニル;1個以上のOH、ハロゲンまたは基−O−C(O)−R205により置換されているC1〜C18アルキル、C3〜C18アルケニル、C3〜C18アルキニル;少なくとも1個のO原子および/もしくはNR205基により中断されているC2〜C18アルキル;C3〜C12シクロアルキルもしくはC6〜C10アリール;C7〜C9フェニルアルキル、C5〜C10ヘテロアリール、−C(O)−C1〜C18アルキル、−O−C1〜C18アルキルまたは−COOC1〜C18アルキルであり;そして
209、R210、R211およびR212は、独立して、水素、フェニルまたはC1〜C18アルキルである〕
を有するものである。
【0063】
一層好ましくは、式(Ic′)、(Id′)、(Ie′)、(If′)、(Ig′)および(Ih′)において、R201、R202、R203およびR204のうちの少なくとも二つは、エチル、プロピルまたはブチルであり、そして残りのものはメチルであるか、あるいはR201とR202またはR203とR204は、連結炭素原子を一緒にC5〜C6シクロアルキル基を形成し、そして残りの置換基の一つは、エチル、プロピルまたはブチルである。
【0064】
上記の化合物およびそれらの製造は、GB2,342,649に記載されている。
【0065】
他の適切な化合物は、式V
【0066】
【化34】
Figure 2005502744
【0067】
〔式中、
11、G12、G13およびG14は、独立してC1〜C4アルキルであるか、あるいはG11とG12は一緒におよびG13とG14は一緒に、またはG1とG2は一緒にペンタメチレンであり、
15およびG16は、各々他方と独立して、水素またはC1〜C4アルキルであり、
kは、1、2、3または4であり、
Yは、O、NR302であり、あるいはnが1でありかつR301がアルキルまたはアリールを表すとき、Yは追加的に直接結合であり(R302は、H、C1〜C18アルキルまたはフェニルである)、
kが1である場合、
301は、H、置換されていなくてもまたは1個以上のOH、C1〜C8アルコキシ、カルボキシ、C1〜C8アルコキシカルボニルにより置換されていてもよい直直鎖状または分枝状C1〜C18アルキル、C3〜C18アルケニルまたはC3〜C18アルキニル;C5〜C12シクロアルキルまたはC5〜C12シクロアルケニル;置換されていなくてもまたは1個以上のC1〜C8アルキル、ハロゲン、OH、C1〜C8アルコキシ、カルボキシ、C1〜C8アルコキシカルボニルにより置換されていてもよいフェニル、C7〜C9フェニルアルキルまたはナフチル;−C(O)−C1〜C36アルキル、3〜5個の炭素原子を有するα,β−不飽和カルボン酸のアシル部分または7〜15個の炭素原子を有する芳香族カルボン酸のアシル部分;−SO3 -+、−PO(O-+2、−P(O)(OR22、−SO2−R2、−CO−NH−R2、−CONH2、COOR2またはSi(Me)3(式中、Q+は、H+、アンモニウムまたはアルカリ金属カチオンである)であり、
kが2である場合、
301は、置換されていなくてもまたは1個以上のOH、C1〜C8アルコキシ、カルボキシ、C1〜C8アルコキシカルボニルにより置換されていてもよいC1〜C18アルキレン、C3〜C18アルケニレンまたはC3〜C18アルキニレン;またはキシリレンであるか;あるいはR301は、2〜36個の炭素原子を有する脂肪族ジカルボン酸ビスアシル基または8〜14個の炭素原子を有する脂環式もしくは芳香族ジカルボン酸のビスアシル基であり、
kが3である場合、
301は、脂肪族、脂環式または芳香族トリカルボン酸の三価の基であり、そして
kが4である場合、
301は、脂肪族、脂環式または芳香族テトラカルボン酸の四価の基である〕
の4−イミノピペリジン誘導体である。
【0068】
好ましくは、
16は、水素であり、そしてG15は、水素またはC1〜C4アルキル、特にメチルであり、そして
1およびG3は、メチルであり、そしてG2およびG4は、エチルまたはプロピルであり、あるいはG1およびG2は、メチルであり、そしてG3およびG4は、エチルまたはプロピルである。
【0069】
式Vの4−イミノ化合物は、たとえばE.G.Rozantsev、A.V.Chudinov、V.D.Sholle.:Izv. Akad. Nauk. SSSR,Ser. Khim.,(9),2114(1980)に従って、対応する4−オキソニトロキシドから出発して、ヒドロキシルアミンとの縮合反応およびOH基のその後の反応にて製造され得る。
【0070】
【化35】
Figure 2005502744
【0071】
別の可能な反応スキームは、たとえばFR1,503,149に記載されているように、最初に4−オキソニトロキシドをアミンまたはヒドラジンと反応させて対応するイミンを得ることである。しかしながら、最初に4−オキソピペリジンをヒドロキシルアミン、ヒドラジンまたはセミカルバジドと反応させて対応するイミノ化合物にし、そしてこのイミノピペリジンを酸化して対応するニトロキシドにすることも可能である。
【0072】
式Iのアルコキシアミンは、たとえばGB2,335,190に記載されているように、対応するニトロキシドから製造され得る。
【0073】
式(V)の化合物の製造のための特に適した方法は、4−オキソ−アルコキシアミンから出発し、その製造もまたGB2,335,190に記載されている。
【0074】
【化36】
Figure 2005502744
【0075】
4−オキソ−アルコキシアミンは既に数個の不斉炭素原子を有し得るので、様々な立体異性体が、通常、個々の異性体の種々の比率を有する混合物として得られる。しかしながら、純粋な形態の個々の異性体を分離することが可能である。純粋な個々の異性体だけでなく立体異性体の混合物も、本発明の範囲内にある。
【0076】
様々な置換基におけるアルキル基は、直鎖状または分枝状であってもよい。1〜18個の炭素原子を含有するアルキルの例は、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、2−ブチル、イソブチル、t−ブチル、ペンチル、2−ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、2−エチルヘキシル、t−オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、トリデシル、テトラデシル、ヘキサデシルおよびオクタデシルである。
【0077】
3〜18個の炭素原子を有するアルケニルは、たとえばプロペニル、2−ブテニル、3−ブテニル、イソブテニル、n−2,4−ペンタジエニル、3−メチル−ブテニル、n−2−オクテニル、n−2−ドデセニル、イソドデセニル、オレイル、n−2−オクタデセニルまたはn−4−オクタデセニルのような、直鎖状または分枝状基である。3〜12個の炭素原子を有するアルケニルが好ましく、3〜6個の炭素原子を有するものが特に好ましい。
【0078】
3〜18個を有するアルキニルは、たとえばプロピニル(−CH2−C≡CH)、2−ブチニル、3−ブチニル、n−2−オクチニルまたはn−2−オクタデシニルのような、直鎖状または分枝状基である。3〜12個の炭素原子を有するアルキニルが好ましく、3〜6個の炭素原子を有するものが特に好ましい。
【0079】
ヒドロキシ置換アルキルについての例は、ヒドロキシプロピル、ヒドロキシブチルまたはヒドロキシヘキシルである。
【0080】
ハロゲン置換アルキルについての例は、ジクロロプロピル、モノブロモブチルまたはトリクロロヘキシルである。
【0081】
少なくとも1個のO原子により中断されたC2〜C18アルキルは、たとえば、−CH2−CH2−O−CH2−CH3、−CH2−CH2−O−CH3または−CH2−CH2−O−CH2−CH2−CH2−O−CH2−CH3である。それは、好ましくは、ポリエチレングリコールに由来する。一般的記載は、−((CH2a−O)b−H/CH3(式中、aは1〜6の数であり、そしてbは2〜10の数である)である。
【0082】
少なくとも1個のNR5基により中断されたC2〜C18アルキルは、−((CH2a−NR5b−H/CH3(式中、a、bおよびR5は、上記に定義されたとおりである)と一般的に記載され得る。
【0083】
3〜C12シクロアルキルは、典型的には、シクロプロピル、シクロペンチル、メチルシクロペンチル、ジメチルシクロペンチル、シクロヘキシル、メチルシクロヘキシルまたはトリメチルシクロヘキシルである。
【0084】
6〜C10アリールは、たとえばフェニルまたはナフチルであるが、しかしC1〜C4アルキル置換フェニル、C1〜C4アルコキシ置換フェニル、ヒドロキシ、ハロゲンまたはニトロ置換フェニルも含まれる。アルキル置換フェニルについての例は、エチルベンゼン、トルエン、キシレンおよびその異性体、メシチレンまたはイソプロピルベンゼンである。ハロゲン置換フェニルは、たとえば、ジクロロベンゼンまたはブロモトルエンである。
【0085】
アルコキシ置換基は、典型的には、メトキシ、エトキシ、プロポキシまたはブトキシおよびそれらの対応する異性体である。
【0086】
7〜C9フェニルアルキルは、ベンジル、フェニルエチルまたはフェニルプロピルである。
【0087】
5〜C10ヘテロアリールは、たとえば、ピロール、ピラゾール、イミダゾール、2,4−ジメチルピロール、1−メチルピロール、チオフェン、フラン、フルフラール、インドール、クマロン、オキサゾール、チアゾール、イソオキサゾール、イソチアゾール、トリアゾール、ピリジン、α−ピコリン、ピリダジン、ピラジンまたはピリミジンである。
【0088】
Rが、カルボン酸の一価の基である場合、それは、たとえば、アセチル、プロピオニル、ブチリル、バレロイル、カプロイル、ステアロイル、ラウロイル、アクリロイル、メタクリロイル、ベンゾイル、シンナモイルまたはβ−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニル基である。
【0089】
1〜C18アルカノイルは、たとえば、ホルミル、プロピオニル、ブチリル、オクタノイル、ドデカノイル、しかし好ましくはアセチルであり、そしてC3〜C5アルケノイルは、特にアクリロイルである。
【0090】
一般に、ニトロキシルエーテルa1)、またはフリーラジカル開始剤と一緒にニトロキシルラジカルa2)を用いての重合方法が好ましい。特に、重合方法a1)が非常に適している。
【0091】
特に適したニトロキシルエーテルおよびニトロキシルラジカルは、式
【0092】
【化37】
Figure 2005502744
Figure 2005502744
【0093】
を有するものである。
【0094】
成分b2)のフリーラジカル開始剤は、好ましくは、ビスアゾ化合物、過酸化物、過酸エステルまたはヒドロペルオキシドである。
【0095】
特定の好ましいラジカル源は、2,2′−アゾビスイソブチロニトリル、2,2′−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、2,2′−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2′−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、1,1′−アゾビス(1−シクロヘキサンカルボニトリル)、2,2′−アゾビス(イソブチルアミド)二水和物、2−フェニルアゾ−2,4−ジメチル−4−メトキシバレロニトリル、ジメチル−2,2′−アゾビスイソブチレート、2−(カルバモイルアゾ)イソブチロニトリル、2,2′−アゾビス(2,4,4−トリメチルペンタン)、2,2′−アゾビス(2−メチルプロパン)、2,2′−アゾビス(N,N′−ジメチレンイソブチルアミジン)の遊離塩基もしくは塩酸塩、2,2′−アゾビス(2−アミジノプロパン)の遊離塩基もしくは塩酸塩、2,2′−アゾビス{2−メチル−N−[1,1−ビス(ヒドロキシメチル)エチル]プロピオンアミド}または2,2′−アゾビス{2−メチル−N−[1,1−ビス(ヒドロキシメチル)−2−ヒドロキシエチル]プロピオンアミド};アセチルシクロヘキサンスルホニルペルオキシド、ジイソプロピルペルオキシジカーボネート、t−アミルペルネオデカノエート、t−ブチルペルネオデカノエート、t−ブチルペルピバレート、t−アミルペルピバレート、ビス(2,4−ジクロロベンゾイル)ペルオキシド、ジイソノナノイルペルオキシド、ジデカノイルペルオキシド、ジオクタノイルペルオキシド、ジラウロイルペルオキシド、ビス(2−メチルベンゾイル)ペルオキシド、ジコハク酸ペルオキシド、ジアセチルペルオキシド、ジベンゾイルペルオキシド、t−ブチルペル2−エチルヘキサノエート、ビス(4−クロロベンゾイル)ペルオキシド、t−ブチルペルイソブチレート、t−ブチルペルマレイネート、1,1−ビス(t−ブチルペルオキシ)−3,5,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルペルオキシ)シクロヘキサン、t−ブチルペルオキシイソプロピルカーボネート、t−ブチルペルイソノナノエート、2,5−ジメチルヘキサン2,5−ジベンゾエート、t−ブチルペルアセテート、t−アミルペルベンゾエート、t−ブチルペルベンゾエート、2,2−ビス(t−ブチルペルオキシ)ブタン、2,2−ビス(t−ブチルペルオキシ)プロパン、ジクミルペルオキシド、2,5−ジメチルヘキサン−2,5−ジ−t−ブチルペルオキシド、3−t−ブチルペルオキシ3−フェニルフタリド、ジ−t−アミルペルオキシド、α,α′−ビス(t−ブチルペルオキシイソプロピル)ベンゼン、3,5−ビス(t−ブチルペルオキシ)−3,5−ジメチル−1,2−ジオキソラン、ジ−t−ブチルペルオキシド、2,5−ジメチルヘキシン−2,5−ジ−t−ブチルペルオキシド、3,3,6,6,9,9−ヘキサメチル−1,2,4,5−テトラオキサシクロノナン、p−メンタンヒドロペルオキシド、ピナンヒドロペルオキシド、ジイソプロピルベンゼンモノ−α−ヒドロペルオキシド、クメンヒドロペルオキシドまたはt−ブチルヒドロペルオキシドである。
【0096】
適切な成分a3)は、WO96/30421およびWO98/01480に記載されているようなラジカル移動性原子または基・Halを有する式(III)
【0097】
【化38】
Figure 2005502744
【0098】
の化合物を含有する。好ましいラジカル移動性原子または基・Halは、・Clまたは・Br(開始剤分子からラジカルとして開裂される)である。
【0099】
好ましくは、[In]は、モノマーまたはオリゴマーの重合を開始させることが可能な、式(III)
【0100】
【化39】
Figure 2005502744
【0101】
の重合開始剤の重合開始剤フラグメントを表し、該重合開始剤は、ハロゲン化C1〜C8アルキル、ハロゲン化C6〜C15アラルキル、C2〜C8α−ハロアルキルエステル、アレーンスルホニルクロリド、ハロアルカンニトリル、α−ハロアクリレートおよびハロラクトンから成る群から選択され、pおよびqは、1を表し、そしてその他の成分は上記に定義されたとおりである。
【0102】
式(III)の化合物の存在下での重合方法はATRP(原子移動ラジカル重合)として知られ、そしてWO96/30421は、ATRP法を用いることによるスチレンまたは(メタ)アクリレートのようなエチレン性不飽和ポリマーの制御または「リビング」重合方法を開示する。この方法によれば、異なる酸化状態の遷移金属のレドックス系たとえばCu(I)およびCu(II)の存在下で・Clのようなラジカル原子を発生して「リビング」または制御ラジカル重合をもたらす開始剤が用いられる。
【0103】
特定の開始剤は、α,α′−ジクロロ−またはα,α′−ジブロモキシレン、p−トルエンスルホニルクロリド(PTS)、ヘキサキス−(α−クロロ−またはα−ブロモメチル)−ベンゼン、2−クロロ−または2−ブロモプロピオン酸、2−クロロ−または2−ブロモイソ酪酸、1−フェネチルクロリドまたはブロミド、メチルまたはエチル2−クロロ−または2−ブロモプロピオネート、エチル−2−ブロモ−またはエチル−2−クロロイソブチレート、クロロ−またはブロモアセトニトリル、2−クロロ−または2−ブロモプロピオニトリル、α−ブロモ−ベンズアセトニトリルおよびα−ブロモ−γ−ブチロラクトン(=2−ブロモ−ジヒドロ−2(3H)−フラノン)から成る群から選択される。
【0104】
本発明の方法において用いられる被酸化性遷移金属錯体触媒塩中の遷移金属は、レドックス系の低酸化状態の被酸化性錯イオンとして存在する。かかるレドックス系の好ましい例は、Cu+/Cu2+、Cu0/Cu+、Fe0/Fe2+、Fe2+/Fe3+、Ru2+/Ru3+、Ru3+/Ru4+、Os2+/Os3+、V +/V(n +1 +、Cr2+/Cr3+、Co+/Co2+、Co2+/Co3+、Ni0/Ni+、Ni+/Ni2+、Ni2+/Ni3+、Mn0/Mn2+、Mn2+/Mn3+、Mn3+/Mn4+またはZn+/Zn2+のような、V(B)、VI(B)、VII(B)、VIII、IBおよびIIB族元素から成る群から選択される。
【0105】
イオン電荷は、水素化物イオン(H-)または無機もしくは有機酸由来のアニオン(それらの例は、ハロゲン化物たとえばF-、Cl-、Br-もしくはI-、BF4 -、PF6 -、SbF6 -もしくはAsF6 -タイプのフルオロ錯体、酸素酸、アルコラートもしくはアセチリドのアニオン、またはシクロペンタジエンのアニオンである)のような、遷移金属の錯体化学において普通に知られたアニオン配位子により平衡化される。
【0106】
酸素酸のアニオンは、たとえば、硫酸、リン酸、過塩素酸、過臭素酸、過ヨウ素酸、アンチモン酸、ヒ酸、硝酸、炭酸、C1〜C8カルボン酸のアニオン(たとえば、ホルメート、アセテート、プロピオネート、ブチレート、ベンゾエート、フェニルアセテート、モノ、ジまたはトリクロロ−または−フルオロアセテート)、スルホネート、たとえばメチルスルホネート、エチルスルホネート、プロピルスルホネート、ブチルスルホネート、トリフルオロメチルスルホネート(トリフレート)、非置換またはC1〜C4アルキル−、C1〜C4アルコキシ−もしくはハロ−(特に、フルオロ−、クロロ−またはブロモ−)置換フェニルスルホネートまたはベンジルスルホネート(たとえば、トシレート、メシレート、ブロシレート、p−メトキシもしくはp−エトキシフェニルスルホネート、ペンタフルオロフェニルスルホネートまたは2,4,6−トリイソプロピルスルホネート)、ホスホネート、たとえばメチルホスホネート、エチルホスホネート、プロピルホスホネート、ブチルホスホネート、フェニルホスホネート、p−メチルフェニルホスホネートまたはベンジルホスホネート、C1〜C8カルボン酸由来のカルボキシレート、たとえばホルメート、アセテート、プロピオネート、ブチレート、ベンゾエート、フェニルアセテート、モノ、ジまたはトリクロロ−または−フルオロアセテート、およびまたC1〜C12アルコラート(たとえば、直鎖状または分枝状C1〜C12アルコラートたとえばメタノラートまたはエタノラート)である。
【0107】
アニオン配位子および中性配位子もまた、錯カチオンの好ましい配位数まで、特に4、5または6個存在し得る。追加の負電荷は、カチオン、特にNa+、K+、NH4 +または(C1〜C4アルキル)4+のような一価カチオンにより平衡化される。
【0108】
適切な中性配位子は、遷移金属の錯体化学において普通に知られた無機または有機中性配位子である。それらは、σ、π、μ、η型結合またはそれらのいずれかの組合わせによって金属イオンに、錯カチオンの好ましい配位数まで配位する。適切な無機配位子は、アコ(H2O)、アミノ、窒素、一酸化炭素およびニトロシルから成る群から選択される。適切な有機配位子は、ホスフィン類、たとえば(C653P、(i−C373P、(C593Pまたは(C6113P、ジ−、トリ−、テトラ−およびヒドロキシアミン(たとえば、エチレンジアミン、エチレンジアミンテトラアセテート(EDTA)、N,N−ジメチル−N′,N′−ビス(2−ジメチルアミノエチル)−エチレンジアミン(Me6TREN))、カテコール、N,N′−ジメチル−1,2−ベンゼンジアミン、2−(メチルアミノ)フェノール、3−(メチルアミノ)−2−ブタノールまたはN,N′−ビス(1,1−ジメチルエチル)−1,2−エタンジアミン、N,N,N′,N″,N″−ペンタメチルジエチルトリアミン(PMDETA)、C1〜C8グリコールまたはグリセリド、たとえばエチレンもしくはプロピレングリコールまたはそれらの誘導体(たとえば、ジ−、トリ−またはテトラグリム)、並びに一座または二座複素環式e-供与配位子から成る群から選択される。
【0109】
複素環式e-供与配位子は、たとえば、フラン、チオフェン、ピロール、ピリジン、ビスピリジン、ピコリルイミン、g−ピラン、g−チオピラン、フェナントロリン、ピリミジン、ビスピリミジン、ピラジン、インドール、クマロン、チオナフテン、カルバゾール、ジベンゾフラン、ジベンゾチオフェン、ピラゾール、イミダゾール、ベンゾイミダゾール、オキサゾール、チアゾール、ビスチアゾール、イソオキサゾール、イソチアゾール、キノリン、ビスキノリン、イソキノリン、ビスイソキノリン、アクリジン、クロメン、フェナジン、フェノキサジン、フェノチアジン、トリアジン、チアントレン、プリン、ビスイミダゾールおよびビスオキサゾールから成る群からの非置換または置換ヘテロアレーンに由来する。
【0110】
被酸化性遷移金属錯体触媒は、別個の予備反応工程においてその配位子から形成され得、あるいは好ましくは、その遷移金属塩たとえばCu(I)Clからその場で形成される(該遷移金属塩は、その際、錯体触媒中に存在する配位子に相当する化合物の添加により、たとえばエチレンジアミン、EDTA、Me6TRENまたはPMDETAの添加により、錯化合物に変換される)。
【0111】
成分b3)において、遷移金属錯塩中の被酸化性遷移金属がレドックス系の低酸化状態の遷移金属錯イオンとして存在する組成物が好ましい。
【0112】
遷移金属錯イオンがCu(I)/Cu(II)系におけるCu(I)錯イオンである組成物が一層好ましい。
【0113】
第1工程をアニオン重合(反応a4)として行うことも可能である。アニオン重合は公知であり、そしてたとえばEncyclopedia of Polymer Science and Technology,Vol.2,1964,95〜137に記載されている。
【0114】
アニオン重合は、たとえば、適切な有機溶媒中で、重合開始剤としての有機アルカリ金属化合物および/またはアルカリ金属の存在下で、−100℃〜150℃の温度にて、窒素またはアルゴンのような不活性ガスの雰囲気中で行われる。重合開始剤の例は、リチウム、ナトリウムおよびカリウムのようなアルカリ金属;並びに/またはエチルリチウム、n−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、tert−ブチルリチウム、ブタジエニルジリチウム、ブタジエニルジナトリウム、リチウムビフェニリド、ナトリウムビフェニリド、リチウムジ−tert−ブチルビフェニリド、ナトリウムジ−tert−ブチルビフェニリド、リチウムナフタレニド、ナトリウムナフタレニド、リチウムトリフェニリド、ナトリウムトリフェニリド、α−メチルスチレンナトリウムアニオンラジカル、1,1−ジフェニルヘキシルリチウムおよび1,1−ジフェニル−3−メチルペンチルリチウムのような有機アルカリ金属化合物を包含する。重合は、典型的には、溶媒中で行われる。溶媒は、たとえば、n−ヘキサンおよびn−ヘプタンのような脂肪族炭化水素;シクロヘキサンおよびシクロペンタンのような脂環式炭化水素;ベンゼンおよびトルエンのような芳香族炭化水素;ジエチルエーテルのような脂肪族エーテル;テトラヒドロフランおよびジオキサンのような環状エーテル;等である。
【0115】
工程a1)による重合方法が、一般に好ましい。
【0116】
非常に適した方法は、式
【0117】
【化40】
Figure 2005502744
【0118】
のニトロキシルエーテルが重合工程a1)において用いられる方法である。
【0119】
好ましくは、場合により用いられる追加のエチレン性不飽和モノマーは、アクリル酸エステル、アクリルアミド、アクリルニトリル、メタクリル酸エステル、メタクリルアミド、メタクリルニトリルおよびスチレンから成る群から選択される。
【0120】
アクリル酸エステルおよびメタクリル酸エステルは、典型的には、C1〜C18アルキルエステルである。
【0121】
かかる追加のモノマーは、好ましくは、100部のヒドロキシ官能性ビニル芳香族モノマーを基準として1部〜30部の量にて用いられる。
【0122】
最も好ましいものは、n−ブチルアクリレート、tert−ブチルアクリレート、メチルアクリレート、エチルアクリレート、プロピルアクリレート、ヘキシルアクリレート、ヒドロキシエチルアクリレートおよびスチレンである。
【0123】
成分a1)のニトロキシルエーテルまたは成分a2)のニトロキシルラジカルは、モノマーまたはモノマー混合物を基準として、好ましくは0.001mol%〜20mol%、一層好ましくは0.002mol%〜10mol%、そして最も好ましくは0.005mol%〜5mol%の量にて存在する。
【0124】
好ましくは、フリーラジカル開始剤は、モノマーまたはモノマー混合物を基準として、0.001mol%〜20mol%の量にて存在する。
【0125】
フリーラジカル開始剤対安定なフリーニトロキシルラジカルのモル比は、好ましくは20:1〜1:2、一層好ましくは10:1〜1:2である。
【0126】
ニトロキシルエーテルのO−X結合の分断は、超音波処理、化学光線での照射または加熱により遂行され得る。
【0127】
O−X結合の分断は、好ましくは、加熱により遂行され、そして50℃〜180℃、一層好ましくは90℃〜150℃の温度にて行われる。
【0128】
重合反応は、好ましくは大気圧下で行われる。
【0129】
好ましくは、ヒドロキシ−ビニル芳香族オリゴマー、コオリゴマー、ポリマーまたはコポリマーは、2,000〜30,000ダルトンの重量平均分子量を有する。
【0130】
好ましくは、ヒドロキシ−ビニル芳香族オリゴマー、コオリゴマー、ポリマーまたはコポリマーは、1.1〜1.8、特に1.1〜1.6の多分散度Mw/Mnを有する。
【0131】
重合工程を完了した後、反応混合物は、60℃未満の温度に、好ましくは室温に冷却され得る。ポリマーは、更なる反応が起こることなくこの温度にて貯蔵され得る。
【0132】
ラジカル重合方法は、バルクにて、有機溶媒の存在下でもしくは水の存在下で、または有機溶媒と水の混合物中で行われ得る。グリコールまたは脂肪酸のアンモニウム塩のような追加の共溶媒または界面活性剤が存在してもよい。他の適切な共溶媒は、以下に記載される。
【0133】
有機溶媒が用いられる場合、適切な溶媒または溶媒の混合物は、典型的には、純粋なアルカン(ヘキサン、ヘプタン、オクタン、イソオクタン)、芳香族炭化水素(ベンゼン、トルエン、キシレン)、ハロゲン化炭化水素(クロロベンゼン)、アルカノール(メタノール、エタノール、エチレングリコール、エチレングリコールモノメチルエーテル)、エステル(エチルアセテート、プロピル、ブチルまたはヘキシルアセテート)およびエーテル(ジエチルエーテル、ジブチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル)、アニソール、またはそれらの混合物である。
【0134】
水性重合反応は、反応混合物がモノマー転化の間中、均質単相のままにあるようにするために、水混和性または親水性共溶媒が補充され得る。重合反応が完了される後まで反応体またはポリマー生成物の沈殿または相分離を防ぐ溶媒系を与えるのに水性溶媒媒質が有効である限り、いかなる水溶性または水混和性共溶媒も用いられ得る。本発明において有用な例示的共溶媒は、脂肪族アルコール、グリコール、エーテル、グリコールエーテル、ピロリジン、N−アルキルピロリジノン、N−アルキルピロリドン、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、アミド、カルボン酸およびそれらの塩、エステル、オルガノスルフィド、スルホキシド、スルホン、アルコール誘導体、ヒドロキシエーテル誘導体(たとえば、ブチルカルビトールまたはセロソルブ)、アミノアルコール、ケトン等、並びにそれらの誘導体およびそれらの混合物から成る群から選択され得る。特定の例は、メタノール、エタノール、プロパノール、ジオキサン、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、グリセリン、ジプロピレングリコール、テトラヒドロフラン、および他の水溶性または水混和性物質、並びにそれらの混合物を包含する。水と水溶性または水混和性有機液体との混合物が水性反応媒質として選択される場合、水対共溶媒の重量比は、典型的には、約100:0〜約10:90の範囲にある。
【0135】
水素化は、たとえば、金属触媒の存在下でシクロヘキセン、ギ酸アンモニウム、ヒドラジン等を用いての移動水素化により、たとえばChem. Rev.,85,129(1985)に記載されているように行われ得る。
【0136】
好ましくは、水素化反応は、水素および金属触媒の存在下で行われる。
【0137】
好ましい金属触媒は、Pt、Pd、Ru、RhまたはラネーNiである。
【0138】
水素化工程は、それ自体に知られた方法により行われる。水素化は、たとえば、ニッケル触媒上で連続的に行われ得る。水素化されるべき生成物は、前もって精製される必要はない。かかる連続水素化方法は当業者に知られており、そして「Katalytische Hydrierungen im organisch-chemischen Laboratorium,F.Zymalkowski,1965,Ferdinand Enke Verlag Stuttgart」に記載されている。
【0139】
ニッケル触媒上における連続的水素化は、典型的には約90〜150℃の温度範囲にて行われ、ニッケル骨格触媒が通常用いられる(Al23またはたとえばSiO2支持体上のNi)。収率は普通は非常に高く、そして通常96〜98%である。
【0140】
水素化をバッチ式に、たとえばPd/CまたはPt/C触媒の存在下で行うことも可能である。かかる水素化方法もまた当業者に知られており、そしてとりわけ「Hydrogenation Methods,Paul N.Rylander,1985,Academic Press」に記載されている。
【0141】
バッチ式水素化の場合における典型的なプロセスパラメーターは、30〜100℃の範囲の温度および約50バールの水素圧であり、そして普通は担体物質に結合されているPdまたはPt触媒が通常用いられる。遊離体/触媒の比率は、通常、50〜1,000g/gである。
【0142】
本発明により製造された低多分散度を有するヒドロキシ−ビニル芳香族ポリマーは、ネガ的にまたはポジ的に作用するフォトレジスト用のバインダー物質として特に有用である。しかしながら、その主要な使用は、ポジフォトレジストにおいてである。かかるレジストの処方は当業者に知られており、たとえばEP813,113に記載されている。
【0143】
以下の例は、本発明を例示する。
【0144】
2,6−ジエチル−2,3,6−トリメチル−1−(1−フェニル−エトキシ)−ピペリジン−4−オンオキシムの製造
DE199 09 767 A1に従って製造された2,6−ジエチル−2,3,6−トリメチル−1−(1−フェニル−エトキシ)−4−オキソピペリジンを、10重量%のKOHを含有するメタノール中に溶解し、そして室温にて5時間撹拌した。メタノールを蒸発させ、残渣を水で洗浄し、そして真空中で乾燥した。メタノール150ml中の2,6−ジエチル−2,3,6−トリメチル−1−(1−フェニル−エトキシ)−4−オキソピペリジン95.24g(0.3mol)および50%ヒドロキシルアミン水溶液29.7g(0.45mol)の溶液を、5時間還流下で撹拌した。次いで、この懸濁液を−8℃に冷却し、そして濾過した。固体を冷(−20℃)メタノール100mlで洗浄し、乾燥して、mp130〜145℃の白色微結晶質粉末として、標題化合物64g(64.1%)が得られた。C203222(332.49)計算値C72.25%、H9.70%、N8.43%;測定値C72.19%、H9.54%、N8.43%。
【0145】
A)ポリマーの製造
実施例A1
4−ベンジルオキシスチレン(94.6g,450mmol)および2,6−ジエチル−2,3,6−トリメチル−1−(1−フェニル−エトキシ)−ピペリジン−4−オンオキシム(1.50g,4.50mmol)を、1.0L丸底フラスコ中に入れた。脱気後、この混合物を130℃に加熱し、そしてAr下で6時間撹拌した。この反応混合物を室温に冷却しそしてCH2Cl2(120mL)中に溶解し、そして引き続いてMeOH(1.5L)中に沈殿させた。この沈殿操作を2回繰り返し、そして真空オーブン中で一晩乾燥した後、白色固体68.1gが得られた。移動相としてテトラヒドロフラン(THF)を用いてのGPC分析およびポリスチレン標準品での較正により、Mn=9,787、Mw/Mn=1.17を示した。1H−NMR(CDCl3):0.7−2.4(br m,3H)、4.9(br s,2H)、6.0−6.9(br m,4H)、6.9−7.6(br m,5H)。
【0146】
実施例A2
4−ベンジルオキシスチレン(10.5g,50.0mmol)、2,6−ジエチル−2,3,6−トリメチル−1−(1−フェニル−エトキシ)−ピペリジン−4−オンオキシム(0.333g,1.00mmol)およびアニソール1.17gを100mLシュレンク管中に入れそして脱気し、その後Arでパージした。この混合物を130℃に加熱し、そしてAr下で18時間撹拌した。次いで、この反応混合物を室温に冷却し、そしてCH2Cl2(15mL)中に溶解した。ポリマーをMeOH(300mL)中に沈殿させ、そしてMeOHで洗浄した。この沈殿操作を2回繰り返し、そして真空オーブン中で一晩乾燥した後、淡黄色固体7.58gが得られた。GPC分析は、Mn=4,003、Mw/Mn=1.65を示した。
【0147】
実施例A3
4−ベンジルオキシスチレン(10.5g,50.0mmol)および2,6−ジエチル−2,3,6−トリメチル−1−(1−フェニル−エトキシ)−ピペリジン−4−オンオキシム(0.223g,0.667mmol)を100mLシュレンク管中に入れ、脱気し、その後Arでパージした。この混合物を130℃に加熱し、そしてAr下で6時間撹拌した。ポリマーを、実施例A1に記載されたように単離した。ポリマー7.17gが得られた。GPC分析は、Mn=7,723、Mw/Mn=1.19を示した。
【0148】
実施例A4
4−ベンジルオキシスチレン(10.5g,50.0mmol)およびGB2,342,649に従って製造された1−tert−ブチル−3,3−ジエチル−5,5−ジメチル−4−(1−フェニル−エトキシ)−ピペラジン−2−オン(0.180g,0.50mmol)を100mLシュレンク管中に入れ、脱気し、その後Arでパージした。この混合物を145℃に加熱し、そしてAr下で5時間撹拌した。ポリマーを、実施例A1に記載されたように単離した。ポリマー4.28gが得られた。GPC分析は、Mn=5,547、Mw/Mn=1.35を示した。
【0149】
実施例A5
4−ベンジルオキシスチレン(10.5g,50.0mmol)およびGB2,335,190に従って製造された2,6−ジエチル−2,3,6−トリメチル−1−(1−フェニル−エトキシ)−ピペリジン−4−オール(0.160g,0.50mmol)を100mLシュレンク管中に入れ、脱気し、その後Arでパージした。この混合物を110℃に加熱し、そしてAr下で24時間撹拌した。ポリマーを、実施例A1に記載されたように単離した。ポリマー6.10gが得られた。GPC分析は、Mn=8,064、Mw/Mn=1.27を示した。
【0150】
実施例A6
4−ベンジルオキシスチレン(10.5g,50.0mmol)、GB2,342,649に従って製造された2,7−ジエチル−2,3,7−トリメチル−1−(1−フェニル−エトキシ)−[1,4]ジアゼパン−5−オン(0.167g,0.50mmol)を100mLシュレンク管中に入れ、脱気し、その後Arでパージした。この混合物を110℃に加熱し、そしてAr下で18時間撹拌した。ポリマーを、実施例A1に記載されたように単離した。ポリマー8.49gが得られた。GPC分析は、Mn=11,991、Mw/Mn=1.14を示した。
【0151】
実施例A7
4−ベンジルオキシカルボニルオキシスチレン(12.7g,50.0mmol)および2,6−ジエチル−2,3,6−トリメチル−1−(1−フェニル−エトキシ)−ピペリジン−4−オンオキシム(0.166g,0.50mmol)を100mLシュレンク管中に入れ、脱気し、その後Arでパージした。この混合物を130℃に加熱し、そしてAr下で6時間撹拌した。ポリマーを、実施例A1に記載されたように単離した。ポリマー7.05gが得られた。GPC分析は、Mn=8,615、Mw/Mn=1.42を示した。
【0152】
実施例A8
4−(α−メチル)ベンジルオキシスチレン(11.2g,50.0mmol)および2,6−ジエチル−2,3,6−トリメチル−1−(1−フェニル−エトキシ)−ピペリジン−4−オンオキシム(0.169g,0.51mmol)を100mLシュレンク管中に入れ、脱気し、その後Arでパージした。この混合物を130℃に加熱し、そしてAr下で6時間撹拌した。ポリマーを、実施例A1に記載されたように単離した。ポリマー7.50gが得られた。GPC分析は、Mn=10,462、Mw/Mn=1.19を示した。
【0153】
実施例A9
4−(o,o−ジクロロ)ベンジルオキシスチレン(13.99g,50.1mmol)および2,6−ジエチル−2,3,6−トリメチル−1−(1−フェニル−エトキシ)−ピペリジン−4−オンオキシム(0.168g,0.51mmol)を100mLシュレンク管中に入れ、脱気し、その後Arでパージした。この混合物を130℃に加熱し、そしてAr下で6時間撹拌した。ポリマーを、実施例A1に記載されたように単離した。ポリマー11.85gが得られた。GPC分析は、Mn=13,374、Mw/Mn=1.38を示した。
【0154】
B)ポリ(4−ベンジルオキシスチレン)の脱ベンジル化
実施例B1
実施例A1において製造されたポリ(4−ベンジルオキシスチレン)10.0g、10%Pd−C触媒200mgおよびTHF300mLを、100mL鋼製オートクレーブ中に入れた。オートクレーブを密封し、そして窒素/真空の4連続サイクルを適用し、その後水素/真空の4連続サイクルを適用した。次いで、オートクレーブを25バール水素に加圧し、100℃に加熱し、そして17時間撹拌した。圧力を解放した後、触媒を濾別し、そしてTHFで洗浄した。濃縮後、粗ポリマー7.0gが得られた。この粗ポリマー2.0gをアセトン(10mL)中に溶解し、そしてCH2Cl2/ヘキサン(1:1,200mL)中に沈殿させ、その後この溶媒混合物で洗浄した。真空オーブン中で一晩乾燥した後、白色固体1.76gが得られた。移動相としてLiBrを含むDMFを用いてのGPC分析およびポリスチレン標準品での較正により、Mn=23,658、Mw/Mn=1.19が示した。1H−NMRは、ベンジルプロトンの消失を示した。ポリマーの248nmにおける透過度は、THF中0.1g/Lの濃度において72%(セル長:1cm)であった。1H−NMR(DMSO−d6):0.6−2.0(br m,3H)、5.9−6.8(br m,4H)、9.0(br s,1H)。
【0155】
実施例B2
実施例A2において製造されたポリ(4−ベンジルオキシスチレン)5.45g、10%Pd−C触媒120mgおよびMeOH50mLを、実施例B1に記載されたようにオートクレーブ中に入れ、設定した。オートクレーブを25バール水素に加圧し、160℃に加熱し、そして16時間撹拌した。触媒を濾別しそしてMeOHで洗浄した後、粗ポリマー3.62gが得られた。実施例B1に記載されたのと同じ沈殿操作により、ポリマー2.50gが得られた。GPC分析は、Mn=14,955、Mw/Mn=1.30を示した。
【0156】
実施例B3
実施例A3において製造されたポリ(4−ベンジルオキシスチレン)0.524g、10%Pd−C触媒20.8mg、THF10mLおよびMeOH5mLを、50mL丸底フラスコ中に入れた。この溶液にギ酸アンモニウム1.21gを添加し、そしてこの混合物を65℃に加熱し、16時間撹拌した。触媒を濾別し、そしてTHFで洗浄した。濃縮後、粗ポリマーをMeOH(4mL)中に溶解しそしてH2O(40mL)中に沈殿させ、その後H2Oで洗浄した。真空オーブン中で一晩乾燥した後、白色固体0.257gが得られた。GPC分析は、Mn=27,055、Mw/Mn=1.15を示した。
【0157】
実施例B4
実施例A3において製造されたポリ(4−ベンジルオキシスチレン)0.507g、10%Pd−C触媒19.9mgおよびアセトン10mLを、50mL丸底フラスコ中に入れた。この溶液にギ酸アンモニウム1.01gを添加し、そしてこの混合物を加熱して還流させ、9.5時間撹拌した。触媒を濾別し、そしてアセトンで洗浄した。濃縮後、粗ポリマーをMeOH(5mL)中に溶解しそしてH2O(50mL)中に沈殿させ、その後H2Oで洗浄した。真空オーブン中で一晩乾燥した後、白色固体0.286gが得られた。GPC分析は、Mn=23,451、Mw/Mn=1.26を示した。

Claims (17)

  1. 1〜2の多分散度Mw/Mnを有する狭い分子量分布のヒドロキシ−ビニル芳香族オリゴマー、コオリゴマー、ポリマーまたはコポリマーの製造方法であって、次の工程
    式I
    Figure 2005502744
    〔式中、
    1は、HまたはCH3であり、
    2およびR3は、独立して、C1〜C8アルキル、C1〜C8アルコキシ、C1〜C8アルコキシカルボニル、C1〜C8アルキルチオ、C1〜C8ジアルキルアミノ、トリハロゲンメチルであり、
    4は、置換されていないかまたは1もしくは2個のC1〜C8アルキル、C1〜C8アルコキシ、C1〜C8アルコキシカルボニル、C1〜C8アルキルチオ、C1〜C8ジアルキルアミノ、トリハロゲンメチル、ハロゲンで置換されているベンジルであるか、あるいはR4は、基(フェニル)(メチル)CH−、(フェニル)2CH−またはフェニル−CH2−O−C(O)−である〕
    の少なくとも1種のモノマーの組成物を、
    a1)構造要素
    Figure 2005502744
    (式中、Xは、少なくとも1個の炭素原子を有する基を表し、かつX由来のフリーラジカルX・が、エチレン性不飽和モノマーの重合を開始させることが可能であるようなものである)を有する少なくとも1種のニトロキシルエーテルの存在下で;または
    a2)少なくとも1種の安定なフリーニトロキシルラジカル
    Figure 2005502744
    およびフリーラジカル開始剤の存在下で;または
    a3)式(III)
    Figure 2005502744
    の化合物および触媒的に有効な量の被酸化性遷移金属錯体触媒
    〔式中、
    pは、ゼロより大きい数を表し、そして開始剤フラグメントの数を定め、
    qは、ゼロより大きい数を表し、
    [In]は、重合を開始させることの可能なラジカル移動性原子または基を表し、そして
    −[Hal]は、脱離基を表す〕
    の存在下で;または
    a4)アニオン重合反応において金属もしくは有機金属触媒の存在下で
    反応させ、
    そして場合により同時にまたはその後の工程において式(I)のものとは異なる1種以上のエチレン性不飽和モノマーと反応させる工程、および
    b)得られたポリマーを単離し、そしてそれを水素化反応に付して、式II
    Figure 2005502744
    の繰返し単位を有し、かつ式Iの保護ヒドロキシ−ビニル芳香族モノマーのモル量を基準として10mol%〜100mol%のOH基率を有するポリマーを与える工程
    を含む方法。
  2. 1〜2の多分散度Mw/Mnを有する狭い分子量分布のヒドロキシ−ビニル芳香族オリゴマー、コオリゴマー、ポリマーまたはコポリマーの製造のための請求項1に記載の方法であって、次の工程
    式I
    Figure 2005502744
    〔式中、
    1は、HまたはCH3であり、
    2およびR3は、独立して、C1〜C8アルキル、C1〜C8アルコキシ、C1〜C8アルコキシカルボニル、C1〜C8アルキルチオ、C1〜C8ジアルキルアミノ、トリハロゲンメチルであり、
    4は、置換されていないかまたは1もしくは2個のC1〜C8アルキル、C1〜C8アルコキシ、C1〜C8アルコキシカルボニル、C1〜C8アルキルチオ、C1〜C8ジアルキルアミノ、トリハロゲンメチル、ハロゲンで置換されているベンジルであるか、あるいはR4は、基(フェニル)(メチル)CH−、(フェニル)2CH−またはフェニル−CH2−O−C(O)−である〕
    の少なくとも1種のモノマーの組成物を、
    a1)構造要素
    Figure 2005502744
    (式中、Xは、少なくとも1個の炭素原子を有する基を表し、かつX由来のフリーラジカルX・が、エチレン性不飽和モノマーの重合を開始させることが可能であるようなものである)を有する少なくとも1種のニトロキシルエーテルの存在下で;または
    a2)少なくとも1種の安定なフリーニトロキシルラジカル
    Figure 2005502744
    およびフリーラジカル開始剤の存在下で;または
    a3)式(III)
    Figure 2005502744
    の化合物および触媒的に有効な量の被酸化性遷移金属錯体触媒
    〔式中、
    pは、ゼロより大きい数を表し、そして開始剤フラグメントの数を定め、
    qは、ゼロより大きい数を表し、
    [In]は、重合を開始させることの可能なラジカル移動性原子または基を表し、そして
    −[Hal]は、脱離基を表す〕
    の存在下で反応させ、
    そして場合により同時にまたはその後の工程において式(I)のものとは異なる1種以上のエチレン性不飽和モノマーと反応させる工程、および
    b)得られたポリマーを単離し、そしてそれを水素化反応に付して、式II
    Figure 2005502744
    の繰返し単位を有し、かつ式Iの保護ヒドロキシ−ビニル芳香族モノマーのモル量を基準として10mol%〜100mol%のOH基率を有するポリマーを与える工程
    を含む方法。
  3. 式Iにおいて、
    1が、Hであり、
    2およびR3が、Hであり、
    OR4が、4位にあり、そして
    4が、ベンジルまたは基(フェニル)2CH−もしくはフェニル−CH2−O−C(O)−である
    、請求項1に記載の方法。
  4. 成分a1)が、式A、BまたはO
    Figure 2005502744
    〔式中、
    mは、1であり、
    Rは、水素、中断されていないかまたは1個以上の酸素原子により中断されているC1〜C18アルキル、シアノエチル、ベンゾイル、グリシジル、2〜18個の炭素原子を有する脂肪族カルボン酸の一価の基、7〜15個の炭素原子を有する脂環式カルボン酸の一価の基、3〜5個の炭素原子を有するα,β−不飽和カルボン酸の一価の基または7〜15個の炭素原子を有する芳香族カルボン酸の一価の基であり、
    pは、1であり、
    101は、C1〜C12アルキル、C5〜C7シクロアルキル、C7〜C8アラルキル、C2〜C18アルカノイル、C3〜C5アルケノイルまたはベンゾイルであり、
    102は、置換されていないかまたはシアノ、カルボニルもしくはカルバミド基により置換されているC1〜C18アルキル、C5〜C7シクロアルキル、C2〜C8アルケニルであるか、あるいはグリシジル、式−CH2CH(OH)−Zの基または式−CO−Zもしくは−CONH−Z(式中、Zは水素、メチルまたはフェニルである)の基であり、
    6は、水素であり、そしてG5は、水素またはC1〜C4アルキルであり、
    1およびG3は、メチルであり、そしてG2およびG4は、エチルまたはプロピルであるか、あるいはG1およびG2は、メチルであり、そしてG3およびG4は、エチルまたはプロピルであり、そして
    Xは、−CH2−フェニル、CH3CH−フェニル、(CH32C−フェニル、(C5〜C6シクロアルキル)2CCN、(CH32CCN、
    Figure 2005502744
    −CH2CH=CH2、CH3CH−CH=CH2、(C1〜C4アルキル)CR20−C(O)−フェニル、(C1〜C4)アルキル−CR20−C(O)−(C1〜C4)アルコキシ、(C1〜C4)アルキル−CR20−C(O)−(C1〜C4)アルキル、(C1〜C4)アルキル−CR20−C(O)−N−ジ(C1〜C4)アルキル、(C1〜C4)アルキル−CR20−C(O)−NH(C1〜C4)アルキル、(C1〜C4)アルキル−CR20−C(O)−NH2(式中、R20は、水素または(C1〜C4)アルキルである)から成る群から選択される〕
    を有する、請求項1に記載の方法。
  5. 成分a1)が、式(Ic)、(Id)、(Ie)、(If)、(Ig)または(Ih)
    Figure 2005502744
    〔式中、
    201、R202、R203およびR204は、互いに独立して、C1〜C18アルキル、C3〜C18アルケニル、C3〜C18アルキニル;OH、ハロゲンまたは基−O−C(O)−R205により置換されているC1〜C18アルキル、C3〜C18アルケニル、C3〜C18アルキニル;少なくとも1個のO原子および/またはNR205基により中断されているC2〜C18アルキル;C3〜C12シクロアルキルまたはC6〜C10アリールであるか;あるいはR201とR202および/またはR203とR204は、連結炭素原子と一緒にC3〜C12シクロアルキル基を形成し、
    205、R206およびR207は、独立して、水素、C1〜C18アルキルまたはC6〜C10アリールであり、
    208は、水素、OH、C1〜C18アルキル、C3〜C18アルケニル、C3〜C18アルキニル;1個以上のOH、ハロゲンまたは基−O−C(O)−R205により置換されているC1〜C18アルキル、C3〜C18アルケニル、C3〜C18アルキニル;少なくとも1個のO原子および/またはNR205基により中断されているC2〜C18アルキル;C3〜C12シクロアルキルもしくはC6〜C10アリール;C7〜C9フェニルアルキル、C5〜C10ヘテロアリール、−C(O)−C1〜C18アルキル、−O−C1〜C18アルキルまたは−COOC1〜C18アルキルであり;
    209、R210、R211およびR212は、独立して、水素、フェニルまたはC1〜C18アルキルであり、そして
    Xは、−CH2−フェニル、CH3CH−フェニル、(CH32C−フェニル、(C5〜C6シクロアルキル)2CCN、(CH32CCN、
    Figure 2005502744
    −CH2CH=CH2、CH3CH−CH=CH2、(C1〜C4アルキル)CR20−C(O)−フェニル、(C1〜C4)アルキル−CR20−C(O)−(C1〜C4)アルコキシ、(C1〜C4)アルキル−CR20−C(O)−(C1〜C4)アルキル、(C1〜C4)アルキル−CR20−C(O)−N−ジ(C1〜C4)アルキル、(C1〜C4)アルキル−CR20−C(O)−NH(C1〜C4)アルキル、(C1〜C4)アルキル−CR20−C(O)−NH2(式中、R20は、水素または(C1〜C4)アルキルである)から成る群から選択される〕
    を有する、請求項1に記載の方法。
  6. 成分a2)のニトロキシルラジカルが、式A′、B′またはO′
    Figure 2005502744
    〔式中、
    mは、1であり、
    Rは、水素、中断されていないかまたは1個以上の酸素原子により中断されているC1〜C18アルキル、シアノエチル、ベンゾイル、グリシジル、2〜18個の炭素原子を有する脂肪族カルボン酸の一価の基、7〜15個の炭素原子を有する脂環式カルボン酸の一価の基、3〜5個の炭素原子を有するα,β−不飽和カルボン酸の一価の基または7〜15個の炭素原子を有する芳香族カルボン酸の一価の基であり、
    pは、1であり、
    101は、C1〜C12アルキル、C5〜C7シクロアルキル、C7〜C8アラルキル、C2〜C18アルカノイル、C3〜C5アルケノイルまたはベンゾイルであり、
    102は、置換されていないかまたはシアノ、カルボニルもしくはカルバミド基により置換されているC1〜C18アルキル、C5〜C7シクロアルキル、C2〜C8アルケニルであるか、あるいはグリシジル、式−CH2CH(OH)−Zの基または式−CO−Zもしくは−CONH−Z(式中、Zは、水素、メチルまたはフェニルである)の基であり、
    6は、水素であり、そしてG5は、水素またはC1〜C4アルキルであり、そして
    1およびG3は、メチルであり、そしてG2およびG4は、エチルまたはプロピルであるか、あるいはG1およびG2は、メチルであり、そしてG3およびG4は、エチルまたはプロピルである〕
    を有する、請求項1に記載の方法。
  7. 成分a2)のニトロキシルラジカルが、式(Ic′)、(Id′)、(Ie′)、(If′)、(Ig′)または(Ih′)
    Figure 2005502744
    〔式中、
    201、R202、R203およびR204は、互いに独立して、C1〜C18アルキル、C3〜C18アルケニル、C3〜C18アルキニル;OH、ハロゲンまたは基−O−C(O)−R205により置換されているC1〜C18アルキル、C3〜C18アルケニル、C3〜C18アルキニル;少なくとも1個のO原子および/またはNR205基により中断されているC2〜C18アルキル;C3〜C12シクロアルキルまたはC6〜C10アリールであるか;あるいはR201とR202および/またはR203とR204は、連結炭素原子と一緒にC3〜C12シクロアルキル基を形成し、
    205、R206およびR207は、独立して、水素、C1〜C18アルキルまたはC6〜C10アリールであり、
    208は、水素、OH、C1〜C18アルキル、C3〜C18アルケニル、C3〜C18アルキニル;1個以上のOH、ハロゲンまたは基−O−C(O)−R205により置換されているC1〜C18アルキル、C3〜C18アルケニル、C3〜C18アルキニル;少なくとも1個のO原子および/もしくはNR205基により中断されているC2〜C18アルキル;C3〜C12シクロアルキルもしくはC6〜C10アリール;C7〜C9フェニルアルキル、C5〜C10ヘテロアリール、−C(O)−C1〜C18アルキル、−O−C1〜C18アルキルまたは−COOC1〜C18アルキルであり;そして
    209、R210、R211およびR212は、独立して、水素、フェニルまたはC1〜C18アルキルである〕
    を有する、請求項1に記載の方法。
  8. 成分a3)において、
    [In]が、モノマーまたはオリゴマーの重合を開始させることが可能な、式(III)の重合開始剤の重合開始剤フラグメントを表し、該重合開始剤は、ハロゲン化C1〜C8アルキル、ハロゲン化C6〜C15アラルキル、C2〜C8ハロアルキルエステル、アレーンスルホニルクロリド、ハロアルカンニトリル、α−ハロアクリレートおよびハロラクトンから成る群から選択され、
    pおよびqは、1を表し、そして
    その他の成分は請求項1に定義されたとおりである、
    請求項1に記載の方法。
  9. 成分a3)において、遷移金属錯塩中の被酸化性遷移金属が、レドックス系の低酸化状態の遷移金属錯イオンとして存在する、請求項1に記載の方法。
  10. 遷移金属錯イオンが、Cu(I)/Cu(II)系におけるCu(I)錯イオンである、請求項9に記載の方法。

  11. Figure 2005502744
    のニトロキシルエーテルが、重合工程a1)において用いられる、請求項1に記載の方法。
  12. 場合により用いられる追加のエチレン性不飽和モノマーが、アクリル酸エステル、アクリルアミド、アクリルニトリル、メタクリル酸エステル、メタクリルアミド、メタクリルニトリルおよびスチレンから成る群から選択される、請求項1に記載の方法。
  13. 重合温度が、90℃〜150℃である、請求項1に記載の方法。
  14. ヒドロキシ−ビニル芳香族オリゴマー、コオリゴマー、ポリマーまたはコポリマーが、2,000〜30,000ダルトンの重量平均分子量を有する、請求項1に記載の方法。
  15. 水素化反応が、水素および金属触媒の存在下で行われる、請求項1に記載の方法。
  16. Pt、Pd、Ru、RhまたはラネーNiが、金属触媒として用いられる、請求項15に記載の方法。
  17. 請求項1に記載の方法により得られ得るポリマーから作製される、処方されたフォトレジスト。
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