JP2005502627A - アゾールまたはトリアゾールの新規な誘導体、それらの製造方法および殺菌剤としての使用 - Google Patents

アゾールまたはトリアゾールの新規な誘導体、それらの製造方法および殺菌剤としての使用 Download PDF

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Abstract

本発明は式(Ia)または(Ib)式中、X、Ar1、Ar2、Ar3、A、BおよびR1は本文中で定義されたとおりであるの新規なアゾールまたはトリアゾール誘導体、それらの製造方法、および殺菌剤としてのそれらの使用に関する。

Description

【技術分野】
【0001】
本発明は、アゾールまたはトリアゾールの新規な誘導体、前記の製造方法および前記の殺菌剤としての使用に関する。
【背景技術】
【0002】
抗菌活性を有する多数の化合物は従来から知られている。特に以下の出願に示されたアゾール誘導体を挙げることができる:EP0121753A(Hoechst AG)、EP050298A(Hoechst AG)、US2,813,872(J schmutz)、WO00/20413(Hoechst Marison Roussel)。さらに、新規な抗菌化合物は改善された溶解性を示す必要があり、吸収もまたより容易でなければならない。それにもかかわらず、現在の株は通常の薬剤に対して(特にそれらが静真菌活性しかもたないときは)耐性を示すので新規な抗菌化合物の提供が希求される。最後に、感染体としての鵞口瘡カンジダ(Candida albicans)の発生はますます重要性を増し、特に免疫抑制患者(例えばHIV感染後の患者)ではしたがって新規な治療が要求される。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の目的は、抗菌活性、特にカンジダ(Candida)またはアスペルギルス(Aspergillus)の株に対して抗菌活性を有する新規な化合物を提供することである。
本発明の目的は下記式(Ia)または(Ib)の化合物の可能な全ての立体異性形およびそれらの混合物並びにそれらの生理学的に許容できる付加塩およびプロドラッグである:
【化1】
Figure 2005502627
(式中、
Xは窒素原子またはCH基であり、
Ar1は、置換されていないかまたは1つもしくはそれ以上のR2、R3もしくはR4基によって置換されている、炭素環式または複素環式アリールを表し;
Ar2は、置換されていないかまたは1つもしくはそれ以上のR5、R6またはR7基によって置換されている、フェニレンまたはナフチレンを表し;
Ar3は、置換されていないかまたは1つもしくはそれ以上のR8、R9またはR10基によって置換されている、炭素環式または複素環式アリールを表し;
Aは(C1−C4)−アルキレン基を表し;
Bは−CH=CH−(C1−C4)−アルキレン−基または−シクロプロピレン−(C1−C4)−アルキレン−基を表し、該シクロプロピレンまたは−CH=CH−基は置換されていないか、あるいはR2および/またはR3基によって置換されており;
1は水素原子、置換されていないかもしくはR2について定義した基によって置換されている、−SO3H基もしくは(C1−C6)−アルキル基またはAr3基に連結されたアルキレン基を表し;
2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9またはR10は同一または異なっており、フッ素、塩素、臭素、シアノ、モノ、ビもしくはトリハロゲノ(C1−C8)アルキル、モノ、ビもしくはトリハロゲノ(C1−C8)−アルキルオキシ、ヒドロキシ、ニトロ、カルボキシル、ホルミル、−SO3H、−OSO3H、(R11O)2P(O)−、(R11O)2P(O)−O−、アミノ、(C1−C8)−アルキルアミノ、ジ((C1−C8)−アルキル)アミノ、(C5−C14)−アリール−(C1−C6)−アルキレンアミノもしくは(C5−C14)−アリールアミノ、(C1−C8)−アルキル、(C5−C14)−アリール、場合によってオキソで置換された複素環、(C5−C14)−アリール−(C1−C6)アルキル、アミノ−(C1−C6)−アルキル、(C1−C8)−アルキルアミノ−(C1−C6)−アルキル、ジ−((C1−C8)アルキル)アミノ−(C1−C6)−アルキル、ヒドロキシ−(C1−C6)−アルキル、(C1−C6)−アルキルオキシ−(C1−C6)−アルキル、場合によって1つもしくはそれ以上の酸素原子が介在する(C1−C8)−アルキルオキシ、(C5−C14)−アリール−(C1−C6)−アルキレンオキシ、(C5−C14)−アリールオキシ、ヒドロキシ−(C1−C6)アルキレンオキシ、(C1−C6)−アルキルオキシ−(C1−C6)アルキレンオキシ、アミノ−(C1−C6)−アルキレンオキシ、(C1−C6)−アルキルアミノ−(C1−C6)−アルキレンオキシ、ジ((C1−C8)−アルキル)アミノ−(C1−C6)−アルキレンオキシ、メチレンジオキシ、(C1−C6)−アルキルオキシカルボニル、(C1−C6)−アルキルカルボニル、(C5−C14)アリール−(C1−C6)−アルキレンカルボニル、(C5−C14)−アリール−カルボニル、(C1−C6)−アルキルアミノカルボニル、(C1−C6)アルカノイルアミノ、(C1−C6)−アルキルスルホニルアミノ、(C5−C14)−アリールスルホニルアミノ、(C5−C14)−アリール−(C1−C6)−アルキレンスルホニルアミノ、(C1−C6)−アルキルアミノスルホニル、(C5−C14)−アリール−(C1−C6)−アルキレンアミノスルホニル、(C1−C6)−アルキルスルホニル、(C5−C14)−アリール−(C1−C8)−アルキレンスルホニルまたは(C5−C14)−アリール−スルホニルを表し、上記アルキル、アリール基または複素環はそれ自体置換されてないか、または上記の基の1つもしくはそれ以上で置換されており;
11は水素、(C1−C10)−アルキル、(C6−C14)−アリールまたは(C6−C14)−アリール−(C1−C6)−アルキルを表す)。
【0004】
式(I)((I)は(Ia)または(Ib)を表わす)の化合物で数回見出されるすべての基(例えばR2基)は、互いに別個であり、同一でも異なっていてもよい。
上記に述べたアルキル基は直鎖状でも分枝していてもまたは環式、飽和またはモノもしくはポリ不飽和でもよい。このことはまた、該アルキル基が置換基を有する場合、または該アルキル基が例えばアルコキシ、アルコキシカルボニルまたはアラルキルのような基に包含される場合にも適用される。
【0005】
飽和(C1−C8)−アルキルは、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル基、これら基のn−異性体、イソプロピル、イソブチル、イソペンチル、ネオペンチル、イソヘキシル、3−メチルペンチル、2,3,4−トリメチルヘキシル、sec−ブチル、tert−ブチル、tert−ペンチルを指す。好ましい基にはメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチルおよびtert−ブチルが挙げられる。(C1−C6)−アルキルは、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、へキシル基およびこれら基のn−異性体を指す。
【0006】
1つまたはそれ以上の酸素原子が介在するアルキルオキシ基は、好ましくはO−CH2−O−(CH2)2−O−CH3型の基を指す。
上記の一価基に対応する二価アルキレン基は、例えばメチレン、エチレン、1,3−プロピレン、1,2−プロピレン(=1−メチルエチレン)、2,3−ブチレン(=1,2−ジメチルエチレン)、1,4−ブチレン、または1,6−へキシレン基である。
【0007】
上記不飽和アルキル基は、1つまたはそれ以上(例えば1つ、2つまたは3つ)の二重および/または三重結合を含むことができる。もちろんのこと、不飽和アルキル基は少なくとも2つの炭素原子を含むことができる。不飽和アルキル基は、したがって例えばアルキレン基(例えばビニル、1−プロぺニル、アリル、ブテニル、3−メチル−2−ブテニル)またはアルキニル基(例えばエチニル、1−プロピニルまたはプロパルギル)を指す。
【0008】
不飽和二価アルキレン基はアルケニレンおよびアルキニレン基を指し、これらはまた直鎖状でも分枝していてもよい。該基は例えば、ビニレン、プロぺニレン、エチレンまたはプロピニレン基である。
【0009】
シクロアルキル基は単環式、二環式または三環式であろう。該基は例えばシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、シクロノニル、シクロデシル、シクロウンデシル、シクロドデシル、シクロテトラデシルまたはシクロオクタデシル基であり、それらは適切な場合には、例えば1から4個の炭素原子を含むアルキルによって置換されてあってもよい。置換されたシクロアルキル基としては、4−メチルシクロヘキシル、2,3−ジメチルシクロヘキシル、ジメチルシクロプロパンおよびジクロロシクロプロパンを挙げることができる。
【0010】
別に指定しないかぎり、上記アルキルまたはシクロアルキル基は置換されていなくても、以下から選択される1つまたはそれ以上の同一もしくは異なる基で置換されてあってもよい:(C1−C6)−アルキル、(C1−C6)−アルコキシ、ヒドロキシ、ハロゲン(例えばフッ素、塩素および臭素)、ニトロ、アミノ、トリフルオロメチル、モノ、−OCF3、シアノ、カルボキシル、−SO3H、−OSO3H、PO32、OPO32、(C1−C4)−アルコキシカルボニル、フェニル、フェノキシ、ベンジルおよびベンジルオキシ。もちろんこのことはまた、アルキル基がアルキル基を含む基の一部を構成する場合(例えば(C1−C6)−アルキルオキシカルボニル、(C1−C6)−アルキルカルボニルまたは(C1−C6)−アルキルアミノカルボニル)にも適用される。
ハロゲンはフッ素、塩素、臭素またはヨウ素を指す。
【0011】
アリールという用語は以下のどちらかを指す:複素環式(C5−C14)−アリール(=(C5−C14)−ヘテロアリール)基(環の炭素原子がヘテロ原子、例えば窒素、酸素または硫黄で置換されている)または炭素環式(C6−C14)−アリール基。
【0012】
炭素環式(C6−C14)−アリール基の中では、フェニル、ナフチル、ビフェニリル、アントリルまたはフルオレニルが挙げられ、特に1−ナフチル、2−ナフチルおよびフェニル基を挙げることができる。
【0013】
別に指定されないかぎり、前記アリール基(特にフェニル)は置換されてなくても、以下から選択される1つもしくはそれ以上の同一または別個の基で置換されてあってもよい:(C1−C6)−アルキル、(C1−C6)−アルコキシ、ヒドロキシル、ヒドロキシル(C1−C6)−アルキル、ハロゲン(例えばフッ素、塩素および臭素)、ニトロ、アミノ、トリフルオロメチル、−OCF3、シアノ、カルボキシル、−SO3H、−OSO3H、−PO32、OPO32、(C1−C4)−アルコキシカルボニル、フェニル、フェノキシ、ベンジル、ベンジルオキシおよびメチレンジオキシ。
【0014】
一置換フェニルの場合には、置換基は2、3または4位、好ましくは3または4位に位置することができる。好ましくはAr3は4位で置換されたフェニルを表す。フェニルが二置換の場合には、置換基は2,3位または2,4位または2,5位または2,6位または3,4位または3,5位に存在することができる。好ましくはAr1は二置換フェニルを表し、2つの置換基は2,4位に存在する。このフェニルが三置換である場合は、その位置は以下のとおりである:2,3,4位または2,3,5位または2,3,6位または2,4,5位または2,4,6位または3,4,5位。同様に、ナフチル基または他のアリール基は任意の位置で置換されることができる。例えば2−、3−、4−、5−、6−、7−および8−位で置換された1−ナフチル基、並びに1−、3−、4−、5−、6−および7−位で置換された2−ナフチルである。
【0015】
(C5−C14)−アリール基はまた単環式または多環式芳香族系を表すことができ、該系では環の1、2、3または4つの炭素原子はヘテロ原子特に、窒素、酸素および硫黄で構成される基と同一または別個の原子により置換される。複素環式(C5−C14)−アリール(=(C5−C14)−ヘテロアリール)基の中では、2−ピリジル、3−ピリジル、4−ピリジル、ピロリル、フリル、チエニル、イミダゾリル、ピラゾリル、オキサゾリル、イソキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、テトラゾリル、ピリジル、ピラジニル、ピリミジニル、インドリル、イソインドリル、インダゾリル、フタラジニル、キノリル、イソキノリル、キノキサリニル、キナゾリニル、シンノリニル、β−カルボリニル基、またはこれら基のベンゾ−縮合、シクロペンタ−、シクロヘキサ−、またはシクロヘプタ−縮合誘導体を挙げることができる。
【0016】
上記複素環式系は、炭素環式系について上記で述べた同じ置換基で置換することができる。もちろんのこと、アリール基に関する上記の記載は、アリールが例えばアリールアルキルのような基に含まれる基の場合にもまた適用される。アリール−アルキル基の好ましい例として、ベンジル、1−フェニルエチルまたは2−フェニルエチルを挙げることができる。
【0017】
複素環は、好ましくは5または6員の非芳香族化合物を有する基であって、該基は場合によって1つまたは2つの二重結合および1つまたはそれ以上の窒素または酸素原子を含み、置換されていないか、または炭素環式系について上記で述べた同じ置換基およびオキソ基で置換されている。本発明はしたがって以下の複素環を含む:
【化2】
Figure 2005502627
【0018】
上記の複素環は置換されていてもよい。したがって複素環は以下の基でもよい:
【化3】
Figure 2005502627
【0019】
式(I)の化合物に含まれる光学的に活性な炭素原子は、それぞれ別個にR構造またはS構造を有することができる。
式(I)の化合物は、純粋な鏡像異性体または純粋なジアステレオ異性体の形態であっても、または鏡像異性体混合物(例えばラセミ体)またはジアステレオ異性体混合物の形態であってもよい。
【0020】
したがって、本発明の目的は、純粋な鏡像異性体、これらの鏡像異性体の混合物、純粋なジアステレオ異性体およびこれらのジアステレオ異性体の混合物である。
本発明は、式(I)の2つまたはそれ以上の立体異性体の混合物および該混合物内のこれらの立体異性体の全ての割合を含む。
【0021】
適切な場合には、式(I)の化合物はE異性体またはZ異性体の形態として存在することができる。したがって本発明の目的は純粋なE異性体、純粋なZ異性体および任意の割合のE/Z混合物である。式(I)の化合物がシクロプロパンを含むとき、これら式(I)の化合物は、シスまたはトランス異性体として存在することができる。したがって本発明の目的は、純粋なシス異性体、純粋なトランス異性体および任意の割合のシス/トランス混合物である。
【0022】
本発明はまた式(I)の化合物の全ての互変異性型を含む。ジアスレテオ異性体(E/Z(またはシス/トランス)異性体を含む)は、例えばクロマトグラフィーによって個々の異性体に分離することができる。ラセミ体は従来の方法、例えばキラル相クロマトグラフィーまたは分割法によって2つの鏡像異性体に分離することができる。
式(I)の化合物の生理学的に許容できる塩は、特に医薬として使用可能もしくは無毒な塩または生理学的に使用可能な塩である。
【0023】
式(I)の化合物が酸性基(例えばカルボン酸)を含む場合、該化合物は例えばアルカリまたはアルカリ土類金属の塩(例えばナトリウム塩、カリウム塩、マグネシウム塩、カルシウム塩)、および生理学的に許容できる第四アンモニウムイオンで生成される塩、およびアルカリ、例えばアンモニアおよび生理学的に許容できる有機アミン(例えばトリエチルアミン、エタノールアミンまたはトリス−(2−ヒドロキシエチル)アミン)との付加塩である。
【0024】
式(I)の化合物が塩基性の基を含む場合、それら化合物は、酸、例えば塩酸、硫酸、リン酸のような無機酸または酢酸、トリフルオロ酢酸、クエン酸、安息香酸、マレイン酸、フマル酸、酒石酸、メタンスルホン酸またはパラトルエンスルホン酸のような有機酸との付加塩を形成することができる。
【0025】
塩基性の基および酸性基(例えばグアニジノおよびカルボン酸基)を含む式(I)の化合物は双性イオン(ベタイン)として存在することができ、これもまた本発明の範囲内に包含される。
【0026】
式(I)の化合物が荷電アンモニウム基を含む場合、対陰イオン(Q-)は、好ましくは生理学的に許容できる無毒な有機または無機酸(特に医薬として許容できるもの)の一価陰イオンまたは多価陰イオンの同等物、例えば付加塩の生成に用いることができる上記に記載した酸の1つの陰イオンまたはその陰イオンの同等物である。Q-は、例えば塩素、硫酸塩、リン酸塩、酢酸塩、トリフルオロ酢酸塩、クエン酸塩、安息香酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、酒石酸塩、メタンスルホン酸塩およびパラトルエンスルホン酸塩から選択される基の陰イオンの1つまたは陰イオンの同等物であろう。
【0027】
式(I)の化合物の塩は、当業者に公知の標準的方法、例えば式(I)の化合物を有機もしくは無機酸、または溶媒もしくは分散剤中の塩基と合わせることによって、または陽イオンもしくは陰イオン交換樹脂によって別の塩から得ることができる。
【0028】
本発明はまた、生理学的許容性の低さゆえに医薬として直接的には使用できないが、式(I)の化合物レベルでその後引き続いて化学的改変を実施するための中間生成物として、または生理学的に許容可能な塩の製造のための出発生成物として使用することができる全ての式(I)の化合物の塩を含む。
【0029】
本発明はまた、式(I)の化合物の全ての溶媒和物(例えば水和物、アルコールとともに生成された溶媒和物)ならびに式(I)の化合物の全ての誘導体、例えばエステル、プロドラッグおよび他の生理学的に許容できる誘導体の他に式(I)の化合物の代謝物を含む。
【0030】
本発明の目的はまた、生理学的条件下in vivoで式(I)の化合物に変換され得る式(I)の化合物のプロドラッグである。式(I)の化合物のプロドラッグ(すなわち、所望の改善された特性を得るために化学的に改変された式(I)の化合物の誘導体)は当業者に公知である。
【0031】
本発明に含まれるプロドラッグのタイプについてのさらに詳しい情報については以下の文献を挙げることができる:Fleicher et al., Advanced Drug Delivery Review (1996), 19:115-130; Design of prodrugs, H. Bundgaard, Ed., Elsevier, 1985; H. Bundgaard, Drug of the Future (1991), 16:443; Saulnier et al., Bioorg. Med. Chem. Lett. (1994), 4:1985; Safadi et al., Pharmaceutical Res. (1993), 10:1350。式(I)の化合物の適切なプロドラッグには好ましくは以下を挙げることができる:
− 例えばAr3がそれぞれ−CO2H、−SO3Hまたは−PO3H基で置換されている場合は、カルボン酸基、スルホン酸基またはホスホン酸基のエステルの形態をもつプロドラッグ;
− アシル化可能な窒素を含む基(例えばアミノまたはグアニジン基)の場合アシルおよびカルバメートの形態をもつプロドラッグ;
− 環式または非環式窒素(置換ベンジル)の第四誘導体の形態をもつプロドラッグ。
【0032】
アシル化されたプロドラッグ、またはカルバメートの形態としてのプロドラッグの場合、1回またはそれ以上(例えば2回)窒素原子上に位置する水素はアシルまたはカルバメート基で置換される。好ましいアシルまたはカルバメート基としては、R12CO−、R13OCO−基が挙げられる[式中、R12は、水素または(C1−C18)−アルキル、(C3−C14)−シクロアルキル、(C3−C14)−シクロアルキル−(C1−C8)−アルキル、(C5−C14)−アリール基(式中、1から5個の炭素原子はヘテロ原子例えばN、O、Sで置換されてもよい)、または(C5−C14)−アリール−(C1−C8)−アルキル基(式中、アリール部分の1から5個の炭素原子はヘテロ原子例えばN、O、Sで置換されてもよい)であり、さらにR13は水素を除いてR12と同じ意味を有する]。
【0033】
もちろんのこと、Ar1、Ar2、Ar3、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10、R11、R12およびR13は、それぞれ別個に上記の定義を採用することができる。
【0034】
式(I)に関する定義では、以下の好ましい意味を挙げることができる:
Ar1およびAr3はフェニル基を表す;
Ar1はフェニル基を表し、Ar3は複素環を表す;
Aは好ましくはメチル基である;
Bは好ましくは−CH=CH−CH2−または−(シクロプロピル)−CH2−基であり、該基は置換されていないか、または1もしくはそれ以上のハロゲンもしくは(C1−C4)−アルキルで置換されている;
1は好ましくは水素原子またはメチルもしくはエチル基で、該基は置換されていないか、またはフッ素、−OH、−NH2、(C1−C8)−アルキルオキシ、(C1−C8)−アルキルアミノもしくはジ−(C1−C8)−アルキルアミノ、ピロリジノまたは2−オキソ−ピロリジノで置換されている;
2およびR3は好ましくはハロゲン原子である;
4は好ましくは水素原子である;
6は好ましくは水素原子である;
5およびR7は好ましくは水素を表す;
8、R9およびR10は好ましくは水素、CN、ハロゲン、−CF3、−OCF3、OH、−SO3H、−P(O)(OH)2、カルボキシ、−OSO3H、−OPO3H、−NH2、(C1−C6)−アルキル、非芳香族飽和または不飽和複素環式基、アミノ−(C1−C6)−アルキル、ヒドロキシ−(C1−C6)−アルキル、(C1−C6)−アルキルオキシ、(C1−C6)−アルキルアミノ−(C1−C6)−アルキルオキシ、(C1−C6)−アルキルオキシカルボニル、(C1−C6)−アルキルカルボニル、(C1−C6)−アルキルアミノカルボニル、(C1−C6)−アルキルアミノ、ジ−(C1−C6)−アルキルアミノまたはジ−(C1−C6)−アルキルアミノ−(C1−C6)−アルキルオキシを表し、上記のアルキル基または複素環は置換されていないか、またはハロゲン、OH、SO3H、P(O)(OH)2、オキソ、カルボキシ、−OSO3H、−OPO32、−NH2、フェニル、(C1−C6)−アルキル、(C1−C6)−アルキルオキシ、ヒドロキシ−(C1−C6)−アルキル、(C1−C6)−アルキルアミノまたはジ−(C1−C6)−アルキルアミノで置換されている。
【0035】
本発明のさらに具体的な目的は、式中Aが−CH2−基であり、Bが−CH=CH−CH2−または−シクロプロピル−CH2−基であり、Ar1がフェニルを表し、Ar2がフェニレンを表す上記に定義した式(I)の化合物およびそれらの生理学的に許容できる付加塩である。
【0036】
本発明のさらに具体的な目的は、以下の構造に一致する上記に定義した式(I)の化合物およびそれらの生理学的に許容できる付加塩である:
【化4】
Figure 2005502627
(式中、B、X、Ar3、R5およびR1は上記で定義したとおりであり、R2およびR3は塩素またはフッ素原子を表す)。
【0037】
本発明のさらに具体的な目的は、R2およびR3がフッ素または塩素原子であり、XがCHまたはNを表し、Ar3がフェニル基を表し、該フェニル基は置換されてないかまたは上記で定義したようにR8によって置換されている、上記で定義した式(I)または(IA)の化合物およびそれらの生理学的に許容できる付加塩である。
【0038】
本発明の特に具体的な目的は、R1が水素原子であるか、またはメチルもしくはメチル基であって該基が置換されていないかまたはF、OH、NH2、(C1−C6)−アルキルオキシ、(C1−C6)−アルキルアミノ、ジ−(C1−C6)−アルキルアミノ、ピロリジノもしくは2−オキソ−ピロリジノ基によって置換されている、上記で定義した式(I)または(IA)の化合物およびそれらの生理学的に許容される付加塩である。
【0039】
本発明の特に具体的な目的は、Ar3がフェニル基を表し、該フェニル基が置換されてないか、または−Cl、−F、−CN、−CF3、−OCF3、−OH、−NH2、(C1−C6)−アルキルオキシ、(C1−C6)−アルキルアミノ、ジ−(C1−C6)−アルキルアミノ基または以下から選択される複素環:
【化5】
Figure 2005502627
を表すR8によって置換されている、上記で定義された式(IA)の化合物である。
【0040】
本発明の特に具体的な目的は以下の化合物である:
− α−(2,4−ジクロロフェニル)−α−[[4−[3−[[メチル(フェニルメチル)]アミノ]−1(E)−プロペニル]フェノキシ]メチル]−1H−イミダゾール−1−エタノール;
− α−(2,4−ジクロロフェニル)−α−[[4−[3−[[メチル(1−ナフタレニルメチル)]アミノ]−1(E)−プロペニル]フェノキシ]メチル]−1H−イミダゾール−1−エタノール。
【0041】
本発明の目的はまた式(Ia)または(Ib)の化合物の製造方法であり、該方法は、下記式(IIa)または(IIb)の化合物を塩基の存在下で、HO−Ar2−B−N(R1)−A−Ar3(式(III))(式中、Ar2、A、R1、BおよびAr3は上記の定義のとおりである)の化合物と反応させ、対応する式(Ia)または(Ib)の化合物を得ることを特徴とする:
【化6】
Figure 2005502627
(式中、Yは求核置換後の脱離基例えばメシレートまたはトシレートを表し、他の置換基は上記意味を有する)。
【0042】
この反応は、当業者に公知であるR−OH+R′−OTs→R−O−R′型の求核置換の標準的な条件下で実施される(Tsはトシル基である)。使用される塩基は特に水素化ナトリウムであり、溶媒はDMFでよい。
【0043】
出発生成物として使用される式(II)の化合物は、特にAr1がフェニルである場合は一般的に知られている生成物である。それらは以下の文献に記載されている方法にしたがって調製することができる:J. Med. Chem. (1979), 22(8): 1003。
【0044】
式(III)のある種の化合物(R1=Me)は容易に入手することができる。それらは、下記模式図または実施例で示すように調製することができる。
Figure 2005502627
【0045】
変型方法としては、式(IIa)または(IIb)の化合物を式(III’)のアリール、HO−C46−CHO(該フェニルは置換されてないか、またはR5によって置換されている)と塩基の存在下で反応させて下記式(IVa)または(IVb)の化合物を得て:
【化7】
Figure 2005502627
【0046】
引続きこの化合物を、
a)対応する不飽和エステルを得るために(EtO)2POCH2CO2Etタイプのホスホランと、
b)対応するアルコールを得るために還元剤と、
c)対応するアルデヒドを生成するために酸化剤と、
d)還元剤、例えばNaBH3CNと反応させて、
式(Ia)または(Ib)の化合物を得る。
【0047】
式(IVa)または(IVb)の出発化合物は文献に記載された方法にしたがって調製するか、または類似の方法で得ることができる。式(II)の化合物の調製は下記文献に記載されている:Eur. J. Med. Chem. (1995), 30: 617-626; J. Heterocyclic Chemistry (1990), 27: 2053(ただし本発明はこれらの合成方法またはこれらの出発物質に限定されないことは理解されよう)。本発明の式(I)の他の化合物を製造するために、本出願に記載した合成方法に改変を加えることは当業者にとっては主要な問題ではない。
【0048】
式(I)の化合物は薬理学的活性を有する化合物であり、したがって医薬として特に抗菌剤として用いることができる。
したがって本発明の目的は式(I)の化合物および/またはそれらの生理学的に許容できる塩および/または医薬としてのそれらのプロドラッグである。
式(I)の化合物、生理学的に許容できる塩およびそれらのプロドラッグは動物、好ましくは哺乳類、特にヒトに治療薬または予防薬として投与することができる。
【0049】
式(I)の化合物は有用な抗菌特性を有する。それらは特に以下に対して活性を有する:鵞口瘡カンジダ(Camdida albicans)および他のカンジダ、例えばカンジダ=グラブラータ(Candida glabrata)、クルーセイ(krusei)、トロピカリス(tropicalis)、シュードトロピカリス(pseudotropicalis)およびパラプシロシス(parapsilosis);アスペルギルス、例えばアスペルギルス=フラブス(Aspergillus flavus)、アスペルギルス=ニガー(Aspergillus niger);クリプトコッカス=ネオフォルマンス(Cryptococcus neoformans);ミクロスポーラム=カニス(mikurosporum canis);トリコフィトン=ルブラン(Trichophyton rubrun)、トリコフィトン=メンタグロファイト(Trichophyton mentagrophyte)。
【0050】
式(I)の化合物は、ヒトまたは動物で、特に消化管、尿路、膣または皮膚カンジダ症、クリプトコッカス症、例えば神経髄膜、肺または皮膚のクリプトコッカス症、気管支肺および肺アスペルギルス症並びに免疫抑制状態における侵襲性アスペルギルス症の治療のために医薬として用いることができる。
【0051】
本発明の化合物はまた、先天性または後天性免疫不全症患者の真菌症の予防に用いることができる。
本発明の化合物は医薬としての使用に限定されず、それらはまた医薬分野以外の他の分野でも殺菌剤として用いることができる。
したがって、本発明の目的は抗菌薬としての式(Ia)または(Ib)の化合物である。
【0052】
本発明の目的はまた、抗菌活性を有する医薬の製造のために、一方の端に下記の基を有し、
【化8】
Figure 2005502627
他方の端に殺菌活性をもつファルマコフォア基を有する化学物質例えば上記に定義したようなアゾールまたはトリアゾールの誘導体の使用である。
【0053】
本発明の化合物は、それ自体で、あるいは1つまたはそれ以上の式(I)の化合物の混合物で、あるいは医薬製剤(医薬組成物)の形態で投与することができ、それらは経腸または非経口投与が可能で、活性化合物として有効用量の少なくとも1つの式(I)の化合物および/またはその生理学的に許容できる塩および/またはそのプロドラッグを標準的かつ医薬的に不活性なサポートおよび/または添加剤とともに含有する。
【0054】
本発明の医薬組成物は経腸または非経口投与を可能にし、活性化合物として有効用量の少なくとも1つの式(I)の化合物および/またはその生理学的に許容できる塩および/またはそのプロドラッグを1つまたはそれ以上の医薬的に不活性なサポートおよび/または1つまたはそれ以上の通常の添加剤とともに含有する。
したがって、本発明の目的は上記に定義した式(Ia)または(Ib)の化合物を担体とともに含む医薬組成物である。
【0055】
医薬は経口的に、例えばピル、錠剤、被覆錠剤、フレーク、顆粒剤、ゼラチンカプセルおよび軟カプセル、溶液、シロップ、乳濁液、懸濁液またはエアゾール混合物として投与できる。
【0056】
しかしながら投与は、直腸ルートによって(例えば坐薬として)、非経口ルートによって(例えば注射用溶液または輸液、マイクロカプセルまたは埋め込み物として)、経皮ルートによって(例えば軟膏、溶液、塗布剤または着色剤として)、経皮ルートによって(例えば貼薬として)、または他のルートによって(例えば鼻腔エアゾールまたはスプレーとして)実施してもよい。
【0057】
本発明の医薬組成物は、それ自体公知の方法にしたがい、医薬的に不活性な有機または無機サポートを式(I)の化合物および/またはそれらの生理学的に許容される塩および/またはそれらのプロドラッグに添加して製造される。ピル、錠剤、被覆錠剤および硬質カプセルの製造にあたっては、例えばラクトース、トウモロコシ澱粉またはその誘導体、タルク、ステアリン酸またはその塩などを使用することができる。軟質ゼラチンカプセルまたは坐薬のための適切なサポートは、例えば脂肪、ロウ、半固形または液状ポリオール、天然または改変油などである。溶液(例えば注射用溶液、乳濁液またはシロップ)調製用の適切なサポートは、例えば水、アルコール、グリセロール、ポリオール、シュクロース、転化糖、グルコース、植物油などである。マイクロカプセルまたは埋め込み物のための適切なサポートは、例えばグリオキシル酸と乳酸のコポリマーである。本医薬製剤は、通常は0.5から90重量%の式(I)の化合物および/またはそれらの生理学的に許容される塩を含む。
【0058】
活性成分および賦形剤の他に、本医薬製剤は、添加物、例えば希釈剤、崩壊剤、結合剤、滑沢剤、保湿剤、安定剤、乳化剤、保存料、甘味料、着色剤、香料添加剤、増粘剤、緩衝剤さらに溶媒または溶解剤、または効果を長期化させるための薬剤、さらに浸透圧を変化させるための塩、被覆剤または抗酸化剤を含むことができる。それら医薬製剤はまた、2つまたはそれ以上の式(I)の化合物および/またはそれらの生理学的に許容できる塩および/またはそれらのプロドラッグを含むことができる。さらにまた、少なくとも1つまたはそれ以上の式(I)の化合物および/またはそれらの生理学的に許容できる塩および/またはそれらのプロドラッグの他に、それら医薬製剤はまた、治療薬または予防薬として少なくとも1つまたはそれ以上の他の有用な活性成分を含むことができる。
【0059】
この医薬製剤(医薬組成物)は、通常は0.2から500mg、好ましくは1から200mgの式(I)の化合物および/またはそれらの生理学的に許容される塩および/またはプロドラッグを含む。
【0060】
したがって本発明のより具体的な目的は、抗菌活性を有する医薬としての、上記に定義した式(I)の化合物および/またはそれらの生理学的に許容される塩および/またはそれらのプロドラッグである。
【0061】
本発明の目的はまた、抗菌薬の調製のために上記に定義した式(I)の化合物および/またはそれらの生理学的に許容される塩および/またはそれらのプロドラッグの使用である。
【0062】
式(I)の化合物を用いるとき、その用量は広い範囲内で変動可能であり、治療されるべき対象者に応じて決定されねばならない。これは、例えば使用される化合物または治療されるべき疾患の性質および重篤度、および深刻な症状または慢性症状が支配的であるか否か、あるいは予防的治療が意図されているか否かにしたがって変動する。
【0063】
経口ルートで投与される場合、一日の用量は一般に0.01から100mg/kg、好ましくは0.1から50mg/kg、特に0.1から5mg/kgで変動する。
静脈内ルートによる投与の場合、一日の用量は約0.01から100mg/kg、好ましくは0.05から10mg/kgで変動する。
【0064】
一日の用量は、特に大量の活性成分を投与するときは、数回、例えば2、3または4回に分割することができる。適切な場合には、個体の反応に対応して増加または減少させながら種々の用量を投与する必要があろう。
【0065】
式(I)の化合物およびそれらの塩はまた、式(I)の化合物から入手できる他の化合物(特に他の活性な成分)の製造のための中間体として用い、例えば基または官能基を改変または導入することができる。
【0066】
〔実施例〕
生成物は、質量スペクトル(MS)、赤外(IR)および/またはNMRスペクトルによって特定した。化合物は、順相クロマトグラフィー(特にCH2Cl2/MeOH混合物の存在下で)または逆相クロマトグラフィー(酢酸またはトリフルオロ酢酸の存在下で)によって精製した。例えばトリフルオロ酢酸を含む溶離剤を用いて精製し、続いて乾燥させるか、または最後の合成段階でtert−ブチル保護基を除去するために例えばトリフルオロ酢酸が用いられた式(I)の化合物は、生成物を乾燥させる態様に応じて、溶離剤または最後の合成段階から生じた酸を含むことがあり、従って使用した酸の塩の形で(例えば酢酸塩またはトリフルオロ酢酸塩として)一部にまたは全体に見出される。これらの化合物はまた多かれ少なかれ水和されている。
【0067】
場合によって用いられる略語/化学物質名:
AcOEt:酢酸エチル;DMF:ジメチルホルムアミド;HOBt:1−ヒドロキシオキシベンゾトリアゾール水和物;MeOH:メタノール;TEA:トリエチルアミン;TFA:トリフルオロ酢酸;THF:テトラヒドロフラン;MCPBA:メタ−クロロペルオキシ安息香酸;DBU:1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン;PTSA:パラトルエンスルホン酸;DPPA:ジフェニルホスホリルアジド;DMSO:ジメチルスルホキシド;Pd/C:炭素上パラジウム;Boc:テトラブトキシカルボニル;CBz:ベンジルオキシカルボニル;DCC:1,3−ジシクロヘキシルカルボジイミド;IR:赤外;NMR:核磁気共鳴;MS:質量スペクトル;PES:ポジティブモード電子スプレー;sh.:ショルダー;S:強;s:一重線;d:二重線;t:三重線;quad:四重線;quint:五重線;b:ブロード;m:多重線;J:共役定数;Rf:保持係数(クロマトグラフィー);NMRスペクトルはしたがって下記のように解釈され、芳香族の水素は下記のように特定される:
【化9】
Figure 2005502627
【0068】
【化10】
Figure 2005502627
【実施例1】
【0069】
アルファ−(2 , 4−ジクロロフェニル)−アルファ−[[4−[3−[[メチル(フェニルメチル)]アミノ]−1(E)−プロペニル]フェノキシ]メチル]−1H−イミダゾール−1−エタノール
【化11】
Figure 2005502627
【0070】
ステージa:A→B
臭化リチウム(1.38g)をTHF(13mL)中のトリエチルホスホノアセテート(3.16mL)の溶液に導入し、続いて周囲温度で10分間攪拌する。続いて、トリエチルアミン(2.24mL)を添加しさらに周囲温度で10分攪拌を継続する。続いて、15mLのTHF中のアルデヒドIVb懸濁液(X=CH、R2=R3=Cl、1.56g)を迅速に添加し、続いて25℃で24時間攪拌し、55℃で4時間加熱し、冷却しジクロロメタンで抽出してから水で洗浄する。有機相を乾燥させ(MgSO4)、続いてろ過し蒸発させて3.6gの粗生成物を得る。これをジクロロメタン/メタノール混合物(96/4)で溶出させシリカゲルクロマトグラフィーで精製して抽出生成物を得る。
TLC(シリカ、CH2Cl2−MeOH,96:4)Rf=0.25
【0071】
ステージb:B→C
THF(11mL)中のステージaの生成物溶液(1.19g、2.6mmol)を0℃に冷却し、続いてトルエン中のDIBAH(3.4mL、1.5M)の溶液を添加し、その間温度を10℃より低く維持する。2時間攪拌後、反応媒体を15℃に戻し、トルエン中のDIBAHの溶液(8.5mL、1.5M)を添加し、その間温度を15℃に維持する。周囲温度で48時間攪拌してからその溶液を0℃に冷却し、酒石酸ナトリウムカリウムの飽和溶液5mLを注ぎ入れ、続いて周囲温度で1時間攪拌する。15mLの水で希釈した後、3×50mLのCH2Cl2で抽出を実施し、続いてMgSO4上で乾燥させ、ろ過して乾燥するまで蒸発させて粗生成物(0.83g)を得、これをシリカゲルクロマトグラフィーによりジクロロメタン/メタノール混合物(96/4)で溶出させて精製し、予想した生成物を得る。
TLC(シリカ、CH2Cl2−MeOH、96:4)Rf=0.15
【0072】
ステージc:C→D
MnO2(1.07g)をジクロロメタン(12mL)中のステージbの生成物(0.52g)の溶液に一度に導入し、周囲温度で48時間攪拌を実施し、続いてクラーセルフロー(Clarcel flow)M上でろ過し、CH2Cl2で洗浄しさらに乾燥するまで蒸発させて目的の生成物を得る(0.46g)。
TLC(シリカ、CH2Cl2−MeOH、96:4)Rf=0.3
【0073】
ステージd:D→E
N−メチルベンジルアミン(0.04g)および酢酸(23μL)をメタノール(1.2mL)中のステージcの生成物(0.125g)の溶液に周囲温度で添加する。NaBH3CN(20mg)を添加する前に攪拌を10分間実施する。4時間攪拌した後、水およびジクロロメタンを添加し、続いて濃縮水酸化アンモニウム溶液でpH8に調節し、ジクロロメタンで抽出し、MgSO4上で乾燥させ、ろ過し真空下で乾燥するまで蒸発させて粗生成物(0.17g)を得る。シリカゲルクロマトグラフィーによりジクロロメタン/メタノール混合物(96/4)で溶出させて精製を実施し、予想した生成物を得る(38mg、RU831624)。
TLC(シリカ、CH2Cl2−MeOH−NH4OH、96:4:0.1)Rf=0.15
【実施例2】
【0074】
アルファ−(2 , 4−ジクロロフェニル)−アルファ−[[4−[3−[[メチル(1−ナフタレニルメチル)]アミノ]−1(E)−プロペニル]フェノキシ]メチル]−1H−イミダゾール−1−エタノール
【化12】
Figure 2005502627
【0075】
ステージd′:D→F
上記の生成物を実施例1と同様な態様で調製する。
TLC(シリカ、CH2Cl2−MeOH、95:5)Rf=0.3
【0076】
医薬組成物
以下を含む化合物を調製する:
実施例の生成物 50mg
賦形剤(q.s.f.) 1g
賦形剤の詳細:澱粉、タルク、ステアリン酸マグネシウム。
【0077】
生物学的活性
1)本発明の化合物の抗菌活性
体重が18から22gの雌のマウスを用いた。一定量のカンジダ=アルビカンス44858を106CFU/マウスの割合で尾静脈に投与した(CFU:コロニー形成単位)。マウスを5匹ずつ5群に分け以下のように処置した:
感染後1時間して、
−1群:経口ルートにより25mg/kgの生成物Pでマウスを処置する、
−2群:腹腔内ルートにより25mg/kgの割合で生成物Pでマウスを処置する、
−3群:フルコナゾールでマウスを処置する(経口ルート、25mg/kg)、
−4群:フルコナゾールでマウスを処置する(腹腔内ルート、25mg/kg)、
−5群:マウスには全く抗菌剤の処置を実施しない。
22日にわたって死亡マウスを数える。
【0078】
2)最少抑制濃度(MIC)
文献(Journal of Antimicrobial Chemotherapy 38: 79-587)の記載にしたがって、カンジダ=アルビカンス細胞を調製し、0.1Mのリン酸溶液で3回洗浄し、最少抑制濃度(MIC)を決定するために直ちに使用する。
Comite National des standards cliniques de laboratoireの標準方法にしたがいマイクロプレートを改造してMICを決定する。RPMI−1640を培地として用い、L−グルタミンは0.15MのMOPS(3−[N−モルフォリノ]プロパンスルホン酸)溶液でpH7に緩衝させた。カンジダ=アルビカンス細胞(1.5×103細胞/mL)をRPMI−1640および抗菌剤の希釈物を含む96ウェルプレートのウェルに加える。35℃で48時間インキュベートした後で結果を読み取り、カンジダ=アルビカンス細胞の増殖を抑制するMIC(最少抑制濃度)を決定する。
【0079】
殺菌最少濃度
48時間でMICを読み取った後、プレートを振盪してウェルから10μLの部分標本を取り出し、デキストロース寒天を含む長方形のディスクに添加する。このプレートを35℃で48時間インキュベートする。最少殺菌濃度は、コロニー形成単位の数字が0である抗菌剤の濃度である。
【0080】
結論
実施例1から2に記載した本発明の化合物はMICテストで<100μg/mLの活性を示す。

Claims (13)

  1. 下記式(Ia)および(Ib)の化合物の可能な全ての立体異性形およびそれらの混合物並びにそれらの生理学的に許容できる付加塩およびそれらのプロドラッグ:
    Figure 2005502627
    (式中、
    Xは窒素原子またはCH基であり、
    Ar1は、置換されていないかまたは1つもしくはそれ以上のR2、R3もしくはR4基によって置換されている、炭素環式または複素環式アリールを表し;
    Ar2は、置換されていないかまたは1つもしくはそれ以上のR5、R6もしくはR7基によって置換されている、フェニレンまたはナフチレンを表し;
    Ar3は、置換されていないかまたは1つもしくはそれ以上のR8、R9もしくはR10基によって置換されている、炭素環式または複素環式アリールを表し;
    Aは(C1−C4)−アルキレン基を表し;
    Bは−CH=CH−(C1−C4)−アルキレン−基または−シクロプロピレン−(C1−C4)−アルキレン−基を表し、該シクロプロピレンまたは−CH=CH−基は置換されていないか、あるいはR2および/またはR3基によって置換されており;
    1は水素原子、置換されていないかもしくはR2について定義した基によって置換されている−SO3H基もしくは(C1−C6)−アルキル基、またはAr3基に連結されたアルキレン基を表し;
    2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9またはR10は同一または異なっており、フッ素、塩素、臭素、シアノ、モノ、ビもしくはトリハロゲノ(C1−C8)アルキル、モノ、ビもしくはトリハロゲノ(C1−C8)−アルキルオキシ、ヒドロキシ、ニトロ、カルボキシル、ホルミル、−SO3H、−OSO3H、(R11O)2P(O)−、(R11O)2P(O)−O−、アミノ、(C1−C8)−アルキルアミノ、ジ((C1−C8)−アルキル)アミノ、(C5−C14)−アリール−(C1−C6)−アルキレンアミノもしくは(C5−C14)−アリールアミノ、(C1−C8)−アルキル、(C5−C14)−アリール、場合によってオキソで置換された複素環、(C5−C14)−アリール−(C1−C6)アルキル、アミノ−(C1−C6)−アルキル、(C1−C8)−アルキルアミノ−(C1−C6)−アルキル、ジ−((C1−C8)アルキル)アミノ−(C1−C6)−アルキル、ヒドロキシ−(C1−C6)−アルキル、(C1−C6)−アルキルオキシ−(C1−C6)−アルキル、場合によって1つまたはそれ以上の酸素原子が介在する(C1−C8)−アルキルオキシ、(C5−C14)−アリール−(C1−C6)−アルキレンオキシ、(C5−C14)−アリールオキシ、ヒドロキシ−(C1−C6)アルキレンオキシ、(C1−C6)−アルキルオキシ−(C1−C6)アルキレンオキシ、アミノ−(C1−C6)−アルキレンオキシ、(C1−C6)−アルキルアミノ−(C1−C6)−アルキレンオキシ、ジ((C1−C8)−アルキル)アミノ−(C1−C6)−アルキレンオキシ、メチレンジオキシ、(C1−C6)−アルキルオキシカルボニル、(C1−C6)−アルキルカルボニル、(C5−C14)アリール−(C1−C6)−アルキレンカルボニル、(C5−C14)−アリール−カルボニル、(C1−C6)−アルキルアミノカルボニル、(C1−C6)アルカノイルアミノ、(C1−C6)−アルキルスルホニルアミノ、(C5−C14)−アリールスルホニルアミノ、(C5−C14)−アリール−(C1−C6)−アルキレンスルホニルアミノ、(C1−C6)−アルキルアミノスルホニル、(C5−C14)−アリール−(C1−C6)−アルキレンアミノスルホニル、(C1−C6)−アルキルスルホニル、(C5−C14)−アリール−(C1−C8)−アルキレンスルホニルまたは(C5−C14)−アリール−スルホニルを表し、上記アルキル、アリール基または複素環はそれ自体置換されてないか、または上記の基の1つもしくはそれ以上で置換されており;
    11は水素、(C1−C10)−アルキル、(C6−C14)−アリールまたは(C6−C14)−アリール−(C1−C6)−アルキルを表す)。
  2. Aが−CH2−基であり、Bが−CH=CH−CH2−または−シクロプロピル−CH2−基であり、さらにAr1がフェニルを表し、Ar2がフェニレンを表す、請求項1に記載の式(Ia)または(Ib)の化合物およびそれらの生理学的に許容される付加塩。
  3. 以下の構造を有する請求項1に記載の式(Ia)または(Ib)の化合物およびそれらの生理学的に許容される付加塩:
    Figure 2005502627
    (式中、B、X、Ar3、R5およびR1は請求項1で定義されたとおりであり、R2およびR3はハロゲン原子を表す)。
  4. 2およびR3が塩素原子であり、XがCHまたはNを表し、Ar3が置換されていないかまたは請求項1で定義したR8によって置換されているフェニル基を表す、請求項1〜3のいずれか1項に記載の式(Ia)、(Ib)、(IaA)または(IbA)の化合物およびそれらの生理学的に許容される付加塩。
  5. 1が、水素原子またはメチル基、あるいは置換されていないかまたはF、OH、NH2、(C1−C6)−アルキルオキシ、(C1−C6)−アルキルアミノ、ジ−(C1−C6)−アルキルアミノ、ピロリジノもしくは2−オキソ−ピロリジノ基によって置換されているエチルである、請求項1〜4のいずれか1項に記載の式(Ia)、(Ib)、(IaA)または(IbA)の化合物およびそれらの生理学的に許容される付加塩。
  6. Ar3がフェニル基であり、置換されていないかまたは−Cl、−F、CN、CF3、−OCF3、−OH、−NH2、(C1−C6)−アルキルオキシ、(C1−C6)−アルキルアミノもしくはジ−(C1−C6)−アルキルアミノ基または以下から選択される複素環:
    Figure 2005502627
    を表すR8によって置換されている、請求項1〜5のいずれか1項に記載の式(Ia)、(Ib)、(IaA)または(IbA)の化合物およびそれらの生理学的に許容される付加塩。
  7. 名称が、
    α−(2,4−ジクロロフェニル)−α−[[4−[3−[[メチル(フェニルメチル)]アミノ]−1(E)−プロペニル]フェノキシ]メチル]−1H−イミダゾール−1−エタノール;
    α−(2,4−ジクロロフェニル)−α−[[4−[3−[[メチル(1−ナフタレニルメチル)]アミノ]−1(E)−プロペニル]フェノキシ]メチル]−1H−イミダゾール−1−エタノール
    である、請求項1に記載の式(Ib)の化合物。
  8. 下記式(IIa)または(IIb):
    Figure 2005502627
    (式中、Yは求核置換後の脱離基例えばメシレートまたはトシレートを表し、他の置換基は上記の意味を有する)
    の化合物を塩基の存在下で、HO−Ar2−B−N(R1)−A−Ar3(III)(式中、Ar2、A、R1、BおよびAr3は請求項1に定義したとおりである)の式(III)の化合物と反応させて対応する式(I)の化合物を得ることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか1項に記載の式(Ia)または(Ib)の化合物の製造方法。
  9. 式(IIa)、(IIb)の化合物を式(III′)HO−C64−CHOのアリール(該フェニレンは置換されてないか、またはR5によって置換されている)と塩基の存在下で反応させて下記式(IVa)または(IVb):
    Figure 2005502627
    の化合物を得て、引き続き該化合物を、
    a)対応するアリルエステルを得るために(EtO)2POCH2CO2Etタイプのホスホランと、
    b)対応するアルコールを得るために還元剤と、
    c)対応するアルデヒドを生成するために酸化剤と、
    d)還元剤、例えばNaBH3CNと反応させて、
    式(Ia)または(Ib)の化合物を得ることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の式(I)の化合物の製造方法。
  10. 医薬としての、請求項1〜7のいずれか1項に記載の式(Ia)または(Ib)の化合物およびそれらの医薬として許容される付加塩および/またはそれらのプロドラッグ。
  11. 抗菌剤としての使用のための、請求項1〜7のいずれか1項に記載の式(Ia)または(Ib)の化合物および医薬として許容されるそれらの付加塩および/またはそれらのプロドラッグ。
  12. 一方の端に下記の基を有し、
    Figure 2005502627
    他方の端に殺菌活性をもつファルマコフォア基を有する化学物質例えば請求項1または2に記載のアゾールまたはトリアゾールの誘導体の、抗菌活性を有する医薬の製造のための使用。
  13. 少なくとも1つの請求項1〜7のいずれか1項に記載の化合物ならびに医薬として許容されるそれらの付加塩および/またはそれらのプロドラッグ、および医薬として許容される担体を含む医薬組成物。
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