JP2005502109A - 温度制御装置 - Google Patents

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ロバート アシュー
デイヴィッド モーリス
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アシュー モーリス リミテッド
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Abstract

流れる伝熱流体を入れる可変面積の制御要素を用いる温度制御手段を備える。温度制御に利用できる制御要素の面積は、カスケード内の導管の列を開閉することによって変えられ、導管は、温度を制御すべき媒質中の温度測定デバイスに従って開閉される。
【選択図】図3

Description

【技術分野】
【0001】
本発明は、温度制御装置に関する。特に、本発明は、より速く且つより正確に温度を制御し、多くの産業で正確な作業を可能にし、かつエネルギーを節約することができるようにする、改良した温度制御を提供する装置に関する。
【背景技術】
【0002】
温度制御は、工業上の反応から、加熱及び冷却装置に対する空調までの操作に広く使用されている。幾つかの操作は、エネルギー消費が大きく、省エネを行うメリットがあるが、他の操作より正確な制御を必要とする。大多数のシステムは、温度を制御すべき媒質からの信号によって伝熱装置を作動させ、信号に応じて、媒質の要求に応じて伝熱要素を作動、或いは停止させる。多くの場合、伝熱要素は、伝熱流体が流れる導管を有する。
【0003】
既存の装置は、限られた作動範囲外では、温度変化に対する装置の応答が粗くなり、その応答はしばしば鈍く、且つ分解能が低くなるという問題を有する。これにより、温度制御の最適な程度を備えない、でこぼこで不規則な温度分布となる傾向がある。
【0004】
Collection Czexhoslovak Chem. Comm. (Vol47)(1987) の第446頁乃至第453頁では、引出し可能な冷却器を反応混合物に浸漬した可変面積冷却面を使用することが提案されている。その冷却器の反応混合物への挿入は、冷却効果を増大させるのに使用され、その混合物からの引出しは、冷却効果を低減させることになる。この論文は、この技術が、反応混合物が冷却又は加熱される際に、反応混合物の温度の激しい変動及び温度むらをある程度低減することを示す。この設計で、伝熱流体中に乱流を発生させることは困難であり、その上、この設計では、反応容器を断熱し、且つ反応混合物の漏れを防止しながら、冷却要素の移動を可能にするためには複雑な装置が必要となる。
【0005】
米国特許第5762879号明細書は、熱交換面積が調節される反応熱制御機構を開示している。米国特許第5762879号では、反応器を取り囲む温度制御外部ジャケット内の伝熱流体の高さを変えることによって、調節が成し遂げられる。この方法によって伝熱面積を制御することは、伝熱流体の高い流量及び高い乱れを維持する必要性とは相容れない安定している表面を必要とする。この方法では、制御応答が鈍くなり、伝熱容量が減少する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
温度制御の質は、どれだけ速く伝熱面の温度を上げ下げできるかに依存する。これは、更に、熱流への抵抗、すなわち温度勾配に依存し、また、どれだけ速く伝熱流体を伝熱面に送り出せるかに依存する。
【0007】
出願人は、これらの要因を改善し、且つ先の装置の問題を解消する温度制御装置を既に開発している。
【0008】
我々のPCT出願であるPCT/EP02/04651号明細書、PCT/EP02/04646号明細書、PCT/EP02/04650号明細書及びPCT/EP02/04648号明細書において、我々は、物理的及び化学的反応を監視し制御する改良された装置を説明している。これらの装置は、反応を監視するため、熱量データを生成し、及び、反応を制御するために、熱量データを使用するものである。我々は、英国特許出願に記載されたある技術を、広い活動範囲で改善した温度制御を行うため、変更し、且つ使用することができることを見出した。
【課題を解決するための手段】
【0009】
したがって、本発明は、可変面積の伝熱流体を有する制御要素を用いる温度制御装置を提供し、制御要素の有効面積は、温度制御する媒質中の温度測定デバイスからの信号により、開閉される導管内に伝熱流体を流したり、流さないようにしたりするために、カスケード状態で、温度を制御すべき媒質中を通る導管の列(bank)を開閉することによって変えられる。
【0010】
本発明の装置は、温度変化に対する迅速な反応を可能にし、伝熱面の温度を迅速に上げ下げさせることができる。伝熱の速度に影響を及ぼす要因は、
i)伝熱流体の乱流である。激しい乱流は、伝熱表面の壁における伝熱液体の停滞層(サービスサイドの境界層)の厚さを減らす。これにより、熱流に対する抵抗が小さい薄い境界層をもたらす。したがって、我々の装置は、境界層における抵抗を引くするために、伝熱流体速度を高くしている。
ii)伝熱面への伝熱流体の送り出しである。良好な温度制御を行うためには、導管内の伝熱流体を、できるだけ早く交換すべきである。最も良い方法は、熱交換器内の流体を、新しい流体のプラグ(plug)で置き換えることである。このプラグが早く移動するほど、反応が速くなる。
iii)熱負荷を変えること全体に亘る、プロセス流体と使用流体との間の高い温度勾配の維持である。高い温度勾配により、伝熱面における温度変化が速くなる。本発明により、伝熱面積を減ずることによって熱負荷を低下させ、高い温度勾配を維持することができる。例示として、以下の表に、二つの熱変換器を考察する。
【0011】
Figure 2005502109
【0012】
すなわち、装置が新しい設定点に調整されると、熱負荷は11kWまで変化し、熱交換器Aの温度は1℃上がり過ぎる。これは、負荷が1kWの過剰であることを意味する。熱交換器Bは、1kWの同じ過剰熱負荷を得るのに10℃上がり過ぎる。しかしながら、熱交換器Bにおける温度上昇の速度は遙かに速い、というのは、(伝熱面と伝熱流体との間のより高い温度勾配により)表面温度の変化の速度がより速いからである。この結果、より高い温度勾配を伴うより小さい熱交換器は、より速い制御応答を与える。
【0013】
任意の形状の導管を、熱交換器に使用することができるが、パイプ又はコイルが好ましく、以下、本発明をコイルに関して説明する。
【0014】
効率的な作動のため、温度制御装置は、以下の特徴を有するべきである。
a.大きな温度差が、好ましくは、伝熱流体と、温度を制御する媒質との間に維持される。
b.伝熱流体は、常にほどよい速度で流れなければならない。速度は、コイルの寸法及び条件によって変わるが、好ましくは、0.1m/sより高く、より好ましくは、1m/sより高いこと。速度が低いほど、温度制御速度が低くなる。
c.バッチ処理又は多目的用途に使用されるとき、伝熱装置は、広範囲のエネルギー放出/吸収速度において、安定した作動が可能にであるべきである。その範囲は、反応の性質によって変化する。バッチ反応の場合、非常に広い作動範囲が要求される。
【0015】
熱交換器は多要素で成立している。各要素はパイプ又はコイルからなるのが典型的である。以下は、個々の伝熱コイル要素の寸法を計算するための簡略方法である。
【0016】
第一ステップでは、(ワット数で表される)熱伝達容量Qに関して、所定の伝熱コイルについて公称寸法を決定する。例えば、100Wの公称熱伝達容量が、個々のコイルに選択されかもしれない。
【0017】
次のステップで、パイプの中を通る伝熱流体の公称温度降下を選択する。伝熱流体の大きな温度降下は、パイプ内の流体の低い熱質量(thermal mass)に関連するものであり、望ましい(というのは、カスケード(cascade)システム内のコイルが遮断されると、これは、その熱を急速に失うからである。)。例えば、伝熱流体の公称温度降下を、1℃としてもよい。
【0018】
これより、伝熱流体の質量流速を、以下の式から計算することができる。
Q=m・Cp・(tsi−tso)
ここで、Q=公称熱負荷(例えば、この例では100ワット)
m=伝熱流体の質量流速(kg・s-1
Cp=伝熱流体の比熱(kJ・kg-1・K-1
(tsi−tso)=流入伝熱流体の温度変化(例えば、この例では、1℃)
【0019】
次のステップで、パイプの直径を決定する。このために、パイプ内の許容圧力降下が達成されるような、直径が選択される。高い圧力降下が好ましい、というのは、圧力降下は、乱流及び迅速な制御応答に関連するからである。伝熱流体流速m(kg・s-1)を、流速対圧力降下のグラフから推定することができる。実際には、このステップを、繰り返すことが必要である、というのは、この段階では真の長さ(この故に、合計圧力降下)が分からず、推定値を使用しなければならないからである。
【0020】
次のステップで、以下の式に使用するコイルの面積を決定する。
Q=U・A・LMTD
ここで、Q=公称プロセス負荷(この例については、100ワット)
U=全体の伝熱係数(W・M-2・K-1
A=伝熱面積(m2
LMTD=プロセスと伝熱流体との間の対数平均温度差(K)
【0021】
全体の伝熱係数(U)を、測定データから形成し、或いは得ることができる。
LMTDは、以下の式から計算される。
LMTD=[(Tp−Tsi)−(Tp−Tso)]/In[(Tp−Tsi)/(Tp−Tso)]
ここで、Tp=プロセス温度
si=流入伝熱流体の温度
so=流出伝悦流体の温度
【0022】
コイルの面積及び直径を知ることによって、簡単な幾何の計算で、長さを計算することができる。圧力降下を、真の長さに合わせるべきである。圧力降下が高過ぎ或いは低過ぎならば、新たにパイプの直径を選択し、計算を繰り返すべきである。
【0023】
次に、この情報を用いて、(高いレイノルズ数によって示されるように)熱交換器の中を通る伝熱流体の過度の圧力降下を招くことなく、高い乱流を達成する、個々のコイルの最適な直径と長さとの関係を決定することができる。本発明の装置では、以下のことが好ましい。
a.伝熱流体の直線速度は、十分な制御応答、及び良好な全体の伝熱係数を維持するために、適度に高くなければならない(好ましくは、>0.1m・s-1)。
b.コイルの中を流れる伝熱流体の圧力降下は、0.1乃至20バールである。
【0024】
実際には、最適コイル長さは、用いられる温度の差及びシステムの熱力学及び物理的性質に応じてさまざまである。最適コイル長さの計算は、反復プロセスである。汎用装置は、熱伝導率が低く且つ反応流体と伝熱流体との温度差が小さな流体に基づいて得られた保存データを用いて寸法決めされることになる。各コイルは、動作範囲が制限されることになる。コイル長さの僅かなばらつきは、コイルの形状を変えることにより、例えば、フィンを設けて表面積を増大させることにより達成できる。
【0025】
伝熱設備が広範なエネルギー放出量にわたって安定した動作を行うことができる好ましい発明のシステムでは、伝熱面積を特定の負荷の必要性に応じて代えることができる。各々が或る程度の伝熱を可能にするよう設計された直径と長さの関係を持つ多数の伝熱パイプを設けることにより達成できるので、有利である。好ましい多パイプシステムでは、パイプを、反応システムの必要性に従って稼動させたり動作停止させたりすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
本発明の反応システムを添付の図面に示す化学反応器を参照して説明する。図1は、単一の伝熱コイル(指定された直径のもの)を備えた反応容器の概略図である。図2は、本発明による伝熱面積可変方式の3つの伝熱コイルを備えた性能が同等の反応器の概略図である。
【0027】
図1は、プロセス流体(2)及び長さ3メートルの冷却コイル(3)を収容した反応器(1)の略図である。このシステムは、伝熱流体の流速を変えることによって、72〜260ワットのエネルギー解放速度で温度を制御することができる。
【0028】
図2の反応器は、780ワットまでの改善された範囲を有する。2本以上のコイル(4)及び(5)を追加することにより汎用性が高められている。1つのコイルが動作しているとき、システムを72乃至260ワットの範囲内の発熱で制御することができる(図1の反応器のように)。3つ全てのコイルが動作している場合(呼称最大流量で)、システムを780ワットまでの発熱で、高精度で制御することができる。
【0029】
通常の作動において、流量制御弁を用いてコイル(又は1組のコイル)への伝熱流体の流量を増大させる。負荷の増大に対応するよう新たなコイルのスイッチが入ると、制御弁は、流量を調整して大きな流量への滑らかな移行が得られるようにする。これにはシステム圧力降下の段階的変化への迅速な流量制御レスポンスが必要となる。動作条件と広い動作範囲との間の滑らかな移行を可能にするためには、多数のコイルを設けることが望ましい。PCT出願PCT/EP02/09806号に記載のような多口流量制御弁が、特に有用である。
【0030】
計装は、本発明のシステムの首尾よい動作の重要な特徴である。正確且つ感度の高い計装を、温度の測定、伝熱流体の流量の測定のために使用する必要がある。器具は、広範な流量にわたって動作しなければならず、これは、コイルシステムをマニホルドによって動作される別々のモジュールに分けることにより達成できる。これにより、種々のコイルをシステムの要求に従って稼動させたり稼動停止させることができる。
【0031】
迅速且つ正確な温度測定は、性能上重要な要件である。これを達成するため、温度要素は、有利には、乱流が大きい場所に設けられる。
【0032】
好ましいプロセスでは、プロセスをその範囲全体にわたって常時測定し、必要な安全上のインターロックをもたらす通常のプロセス温度トランスミッタに加えて、特定のプロセス設定値をモニタするために第2の対をなす温度要素を設けるのがよい。この構成は、2つの互いに異なるタイプの測定要素を用いている。主要な装置は好ましくは、RTDであり、4 wire Pt100 RTD to 1/10th DIN標準型が特に適している。4〜20mAの出力信号を出力するのに用いられるトランスミッタは、トランスミッタに許容可能な最小値にまたがっている(これと同様に、任意の出力信号タイプ又は温度スパンを利用できる)。温度トランスミッタは、特にプロセス設定値で校正されることになる。範囲が広いと依然として許容可能な結果が与えられるが、スパンを考えられる最小値に減少させると、向上した精度及び解像度が得られる。かくして、この構造により、プロセス温度測定の極めて正確な手段が得られることになる。
【0033】
温度測定システムの要素は、液体と接触状態にある装置の一部である。RTDの場合、その抵抗は、温度の変化に応動して変化するであろう。RTDのレスポンスは、線形ではない。トランスミッタは、測定装置の校正部分であり、出力を制御システムに合わせて線形化し、信号を業界の標準、通常4〜20mAに変換するのに用いられるが、1〜5V又は0〜10Vであってもよい。温度変化に対する熱電対のレスポンスは、電圧の変化、即ち通常は1℃当たりのミリボルトである。熱電対から成るトランスミッタはこの場合も又、この信号を業界標準、この場合も又、しばしば4〜20mA以下に変換する。したがって、「要素」という用語は、プロセス中の物理的な存在、例えば、反応器内に設けられて反応器内容物の温度を測定する温度要素を説明する場合に用いられる。制御システムと関連した温度測定装置の特徴を説明する場合の「トランスミッタ」という用語、即ち、温度トランスミッタは、0〜100℃に校正され、反応器の内容物の温度を表示する。
【0034】
RTDの欠点は、温度の段階的変化に対するレスポンスの速度である。代表的には、RTDは温度変化を測定するのに4秒又は5秒かかる場合がある。他方、熱電対は、温度の変動に対し非常に迅速に応動できる。この理由で、プロセス設定値をモニタするのにも熱電対が用いられ、Tタイプの熱電対が特に適している。そのトランスミッタの範囲は、これと同様にRTDまで及ぼされる。しかしながら、Tタイプ熱電対が+1℃又は−1℃だけの精度を持っているので、これはプロセス温度のモニタには用いられない。その機能は、プロセス温度の変化率をモニタすることにある。
【0035】
これら2つの互いに異なるタイプの検出要素を組み合わせて用いることにより、極めて正確であると共に極めて応答性の高い温度制御システムが得られる。全てのプロセス動作がこのレベルの温度測定精度及び制御性を必要としているわけではないということは注目されるべきである。かかる場合、より基本的な温度制御及び測定システムは、許容可能となろう。
【0036】
この2要素方式を十分に利用するために、特注のソフトウェアが、どのプロセス変数(温度、又は温度の変化率)が任意の一時点において最も重要であるかを判定するために用いられる。
【0037】
従来型反応器は、例えば、面積が一定の伝熱面(又は、場合によっては幾つかの要素、例えば、底部皿及び壁に設けられた別々の部分)を有している。これら従来型反応器は、ジャケット(又はコイル)への伝熱流体の大きく且つ一定の流量の場合に最も効率的に働く。プロセス温度は、伝熱流体の温度を変化させることにより制御される。化学的及び物理的反応を制御するのに使用される、本発明の好ましいシステムでは、伝熱面の面積は、反応の必要性に応じて変化させることができる(但し、伝熱流体の温度の或る程度のばらつきも又利用できる)。
【0038】
可変面積の伝熱面を用いる伝熱流体の制御のための代表的な制御装置が図3に示されている。図3では、弁(16)及び(17)は、伝熱コイルへの伝熱流体の流量を調整する制御弁である。これら制御弁が開く度合いは、反応器(又は容器)からの温度出力測定値によって決定される。プロセスがアイドル状態にある場合、弁(18)は開いており、攪拌器からの熱利得を補償するのに十分な流量が得られる。負荷がプロセスに加えられると、弁(16)は開いて多量の伝熱流体の流れを可能にする。弁(16)があらかじめ設定された値(又は、流量が決定する時点)を超えて開いていると、弁(19)が開き、弁(16)は僅かに閉じて補償を行う。弁(16)がその制御範囲の頂点に近づいても、弁(17)はそのままである。弁(17)が次第に開くと、弁(18)〜弁(24)がカスケード方式で開かれる。
【0039】
伝熱流体を一定圧力及び一定温度で制御設備に供給する。或る場合には、動作範囲を増大させる必要がある場合には温度を変化させることもできる。
【0040】
プロセス流体と伝熱流体との間の熱の伝達速度は、全体的な熱伝達係数(U)によって定まる(部分的に)。Uの値が大きければ大きいほどそれだけ一層必要な熱伝達面積が小さくなる。Uの値を次の3つの成分から計算できる。
【0041】
プロセス流体境界層中の伝熱抵抗
コイル壁中の伝熱抵抗
伝熱流体の境界層中の伝熱抵抗
【0042】
境界層は、コイル壁の各側における液体のよどんだ層である。攪拌(又は液体の流れ)を早くすると、それだけ一層境界層が薄くなる。したがって、流速を高くすると、良好な伝熱が得られる。また、熱伝導率が良好な液体を用いると、境界層を通る良好な熱伝達が得られる。
【0043】
コイル壁前後における伝熱メカニズムは、熱が伝わらなければならない距離が一定であることを除き(境界層とは異なり)実質的に同一である。コイル材料が高い熱伝導率を有している場合、高い伝熱量が達成される。高い伝熱量は又、コイル材料が薄い場合にも達成される。
【0044】
かくして、高いU値は、薄いコイル材料(高い熱伝導率を持つ材料)と両方の液体における乱流状態の両方を必要とする(乱流の度合いが大きければ大きいほど、それだけ一層良好である)。U値が高ければ高いほどそれだけ一層伝熱に必要な面積が小さくなる。これは、より短い伝熱コイルを意味している。
【0045】
したがって、機械的強度及び腐食許容度を犠牲にしないで考えられる限り最も薄い壁のコイルを用いることが好ましい。代表的な肉厚は、1/2〜4mmである。
【0046】
コイルの構成材料は、重要ではないが、表面を制御すべき媒質に対して不活性であり、且つ、高い熱伝導率を有することが必要である。
【0047】
以下の実験例は、伝熱コイルの寸法決めを示しているが、以下は例示に過ぎない。
【0048】
実験例1は、例えば図1に用いられる個々の伝熱コイルの寸法決めを示している。実験例2及び実験例3は、本発明による多伝熱コイルシステムの寸法決め及び使用法を示している。これらの二つの実験例はまた、熱力測定データを与える更なる特性を用いる。
【0049】
これらの例において、用いられる数のうち幾つかは、任意であり、例示の目的で選択されているに過ぎない。実験例は、発熱反応が起こるバッチ式反応器用のコイルの寸法決めを示している。この場合、理論的反応試薬Aを製品Bと反応させると、以下のように新たな化合物Cが生じる。
A+B→C
上式において、A=Aのkg、B=Bのkg、C=Cのkgである。
放出熱ΔHrは次のとおりである。
ΔHrc=1,000(kJ/kgc)(1)
【0050】
バッチ式反応器をあらかじめ成分Bで満たす。成分Aをゆっくりと追加する(変形例として、2つの成分を所望の比で反応器を通って連続的に圧送してもよい)。この実験例の目的上、これは速い反応であり、成分Bは、Aと接触時にすぐにこれと反応する。したがって、放出された熱は、追加量(Aの追加量)に比例している。追加量が0.001kg/秒のCを生じるようなものである場合、次式が成り立つ。
【0051】
反応器の熱負荷(q)=0.001×1,000=1kW
【0052】
反応は又、一定温度で起こり、冷却用流体に対する熱負荷も又1kWであるとみなされる。
【0053】
図4は、伝熱流体(25)が流通するプロセス流体(2)内に設けられた代表的な加熱/冷却コイル、例えば、図1に示すコイル(3)の概略断面図である。境界層が、(26)で示され、この境界層は、伝熱ユニット内の乱流を確保することによって、できるだけ薄く保たれる。
【0054】
実験例1
伝熱コイル3は、プロセス温度を制御する。伝熱流体とプロセス流体との温度差は、できるだけ高くなければならないが、沸騰、焼き付き又は凍結がパイプ表面について生じるほど高いものであってはならない。プロセル媒質の温度が30℃(tp)であると仮定する。また、使用流体をシステムに送り出すことができる最も低い温度は、5℃(外面上での凍結を回避するため)であると仮定する。かくして、使用流体の入口温度(tsi)は5℃であり、出口温度(tso)は15℃である(なぜならば、(tsi−tso)は10℃だからである)。
【0055】
(tsi−tso)についていったん選択を行うと、伝熱流体の質量を次のようにして求めるのがよい。
m=q/Cp(tsi−tso)(1)
上式において、m=伝熱流体の質量流量(kg/s)、q=伝熱流体により得られた熱=1(kW)(この例では、1kWは、反応熱である)、Cp=伝熱流体の比熱=1.6kJ・kg-1・K-1(合成伝熱流体の選択に基づいて)、tsi−tso=伝熱流体の温度変化(10℃に選択されている)である。
【0056】
かくして、方程式(1)から、質量流量(m)=1/1.6×10=0.0625kg/sである。
伝熱流体の密度=840kg/m3であると仮定する。
【0057】
かくして、流体の体積流量(W)=0.0625/840=0.000074m3/sである。
【0058】
コイルの幾何学的形状及び伝熱流体の速度を最適化することは、反復法である。熱交換コイルを通る伝熱流体の速度が低いと、制御及び測定レスポンスが不良になる。また、速度が低いと、その結果として、伝熱流体の熱質量と熱負荷の比が大きくなる。これは、温度測定値の誤差を大きくする傾向がある。高い液体速度が望ましい。というのは、これにより、迅速な制御レスポンス及び熱質量と熱負荷の良好な比が得られるからである。しかしながら、速度が増大すると、コイル前後の圧力降下が大きくなる。
【0059】
したがって、最適なコイルは、過度の圧力降下を生じさせないで、適度の伝熱面積をもたらすのに足るほど長いものであろう。直径が小さすぎる場合、圧力降下は高すぎることになろう(高い液体速度及び長いパイプ長さに起因して)。直径が大きすぎる場合、液体速度は低すぎることになろう。
【0060】
この実験例では、4mm直径のパイプに基づいた初期計算が次のように最初の反復について行われる。
【0061】
口径が4mmのパイプを通る0.000074m3/sの流量では、伝熱流体の圧力降下は、1.24バール/m(合成伝熱流体に基づいて)であると計算される。
【0062】
パイプ長さは、次の関係式から計算される。
L=A/πD
上式において、L=パイプ長さ=(m)、
A=パイプの表面積(m2)、
D=パイプ直径=0.004(m)、
π=3.1416である。
【0063】
反応の制御に必要な表面積(A)は、次のようにパイプの熱伝達容量から求められる。
A=q/U・LMTD(m2
上式において、A=パイプの表面積(m2)、
U=総合熱伝達係数=0.730(kW・m-2・K-1)(有機プロセス流体及び合成油伝熱流体についての推定値)、
LMTD=[(Tp−tsi)−(Tp−tso)]/In[(Tp−tsi)/(Tp−tso)](℃)(プロセス流体と使用流体の対数平均温度差)、また、
また、Tp=30、
si=5、
so=15
かくして、LMTD=19.6(℃)である。
【0064】
したがって、A=1/(0.730×19.6)=0.07m2(m2)である。
したがって、L=0.07/(3.1416×0.004)=5.6(m)である。
ライン前後の圧力降下=5.6×1.24=6.9バールである。
【0065】
線速度も又、次のように連続方程式を用いて計算できる。
V=W/A
上式において、V=線速度(m/s)、
W=体積流量(m3/s)、
A=パイプの断面積(m2)である。
かくして、V=0.000074/(π×0.0042/4)=5.9(m/s)である。
【0066】
この計算の結果の概要が以下の表1に示されている。
【0067】
表1
Figure 2005502109
【0068】
この表は、直径が4mmのコイルが1kWの熱を発生させる反応で動作できるが、これは非常に大きな圧力降下(伝熱流体の圧力降下)を犠牲にして動作していることを示している。1kWを超えるプロセス負荷の僅かな増大は、非常に高い流量及び長いコイルを必要とし、その結果、許容できないほど高い圧力降下が生じることになる。かくして、例示の目的でのみ選択された条件下においては、1kWの負荷では、直径が4mmのコイルは、その動作範囲の上限に位置する。
【0069】
したがって、内径が5mmの大径のパイプ直径が、第2の反復法で選択される。
【0070】
口径が4mmのパイプを通る0.000074m3/sの流量では、伝熱流体の圧力降下は、0.42バール/m(合成伝熱流体について行われる標準型の圧力降下計算に基づく)である。
【0071】
パイプ長さはこの場合も又、次の関係式から計算される。
L=A/πD
上式において、L=パイプ長さ=(m)、
A=パイプの表面積(m2)、
D=パイプ直径=0.005(m)、
π=3.1416である。
【0072】
所要面積(A)は、第1の反復法で用いられたのと同一の以下の方程式を用いてパイプの伝熱容量から求められる。
A=q/U・LMTD(m2
【0073】
しかしながら、5mmのコイルでは(Uの値はこの場合には小さい(0.66kW・m-2・K-1)であることに注目されたい)、これは、使用流体の速度の減少に起因している
(これにより、高い使用側における境界層抵抗が与えられる)。
A=1/(0.66×19.6)=0.077m2
L=0.077/(3.1416×0.005)=4.9m
ラインを通る圧力降下=4.9×0.42=2.1バール
また、新たな速度を以下のようにして計算し、即ち、V=0.000074/(π×0.0052/4)=3.8(m/s)
【0074】
この第2の計算の結果が表2に示されている。
【0075】
表2
Figure 2005502109
【0076】
したがって、直径が5mmのコイルは、良好な線速度及び適度の圧力降下をもたらす。したがって、かかるコイルは、この実験例の目的で用いられる反応についての動作条件として有用である。速度も又、最小の好ましい値(1m/s)よりも十分に高い。
【0077】
実際に用いるためには、伝熱コイルは、1つの特定の伝熱流に制限されるのとは異なり、或る範囲の条件にわたって動作することが必要である。表3は、種々の条件下(有機プロセス流体及び合成伝熱油について)における直径5mmのコイルの性能を示している。この表における1つの不変な事項は、コイルを通って流れる伝熱流体の温度変化(tsi−tso)が常時10℃であるということにある。
【0078】
表3
直径が5mmのコイルについてのコイル長さの計算値
Figure 2005502109
【0079】
表3の第1列は、流量が所与の場合のコイル前後の圧力降下(コイル1メートル当たり)を示している。第2列は、10℃の温度変化に基づくコイルの加熱又は冷却容量を示している。第3列及び第4列は、液体の体積流量及び速度を示している。最後の第5列は、引き合い出されたLMTDの値について必要な最小コイル長さを示している。これらの列の最上部に記載されたLMTD温度値は、伝熱流体とプロセス流体の対数平均温度差を表している。
【0080】
表3から理解できることとして、互いに異なるコイル長さがプロセス熱負荷及びプロセス流体と使用流体の対数平均温度差に応じて用いられている。表3は、大きな温度差が短いコイル長さを必要とするので有利であることを示している。
【0081】
表3から、良好な汎用コイルは、長さが5.9メートルである。これは、所要のコイル長さが5.9メートル以下である場合、表3中に記載されたデューティの任意のものに役立つことができる。プロセス流体と伝熱流体との温度差が少なくとも20℃であると仮定すると、これは1.66kWのプロセス負荷に適している。これらの条件下において、コイル前後の圧力降下は、5.9バールである。
【0082】
コイルは又、適当な伝熱面積及び最低0.46kWまでの熱負荷で妥当な制御レスポンスをもたらす。低速度は許容できるが、制御システムは、流量が低いと次第に緩慢になる。また、速度が低いと、その結果として、熱質量(伝熱流体の熱質量)と熱負荷の比が大きくなる。これは、温度測定値の誤差を大きくする傾向がある。したがって、液体速度が高いことが望ましい。というのは、これにより、速い制御レスポンス及び熱質量(伝熱流体の熱質量)と熱負荷の良好な(小さな)比が得られるからである。
【0083】
上述の理由で、高い伝熱流体の速度が全体として望ましい。しかしながら、非常に高い圧力降下は又、乱流及び摩擦に起因して大きなエネルギを生じさせる。また、液体をパイプを通ってどのように圧送できるかについては実際的な装置の制約がある。実験例1の単一のコイルシステムは有用であるが、これには欠点がある。
【0084】
実験例1の示すように、単一のコイルは、最適動作範囲を有している。これは、或る範囲の伝熱量を測定できるが、欠点がある。表3に示すように、1,121Wを超える伝熱量では、コイル前後の圧力降下は、次第に長いパイプ及びパイプの1メートルの長さ当たりの圧力降下が高いことを必要とするので迅速に増大する。
【0085】
単一コイルの欠点は次のように説明できる。
【0086】
10℃のLMTD(プロセス流体と使用流体の対数平均温度差)で動作する長さが6.2メートルのコイルは、457〜1,121Wの呼称動作範囲を有している。最大負荷では、コイル前後の圧力降下は、1.55バールである。このコイルを同一条件下で1,660Wの熱負荷で使用した場合、このコイルは、長さが11.8メートルでなければならず、これに対応した圧力降下は、11.8バールである。同一条件下において、LMTDを5℃に減少させると、パイプは、長さが23.6メートルであることが必要であり、その結果生じる圧力降下は、23.6バールになろう。
【0087】
入口温度(tsi)を変化させることによりコイルの動作範囲を増大させることができるが、欠点がある。温度差(tsi−tso)を減少させると、システムは、温度測定装置の限界に起因して、次第に正確さが小さくなる。温度差(tsi−tso)をあまり大きくすると、プロセス流体の凍結(又は、熱がプロセス流体によって吸収された場合、表面沸騰又は熱による損傷)が生じる恐れがある。
【0088】
使用流体流量及び供給温度は共に動作範囲を変更するよう変えることができるパラメータであるが、信頼性の高い制御方法が、一度に一方の制御パラメータを用いることが好都合である(そして、ステップは、必要に応じて他方を変更する)。
【0089】
表1に示す直径が5mmのコイルは、約2.5(1,121/457)のターンダウン比をもたらす。コイル前後の温度差(tsi−tso)を10℃から20℃に大きくすると、ターンダウン比は、5に増大する。システムの動作範囲を増大させる別の方法は、多数のコイルをカスケード方式で用いることであり、これにより、可変面積伝熱面が得られる。かかるシステムについて以下に説明する。
【0090】
実験例2
実験例2は、例えば図2に示す多コイルシステムを利用した可変面積伝熱システムの設計例を示している。
【0091】
実験例2は、反応器が500〜15,000Wの範囲で熱を生じさせる発熱反応を取り扱うのに必要であることを示している。この大きさの範囲は、実験例1に示す単一熱伝達コイルシステムの動作能力を超えている。しかしながら、かかる反応器は、この実験例(長さが各々11.8mの同一のコイルが用いられる)に示すような多数のコイルをカスケード方式で用いると効果的に動作可能である。1つのコイルが1.7m/sの伝熱流体で動作する場合、457Wの熱負荷が、10℃の使用流体の温度上昇(tsi−tso)をもたらす。同一条件下においては、伝熱流体の速度を6.1m/秒に増大させると、容量は1,660Wまで高くなる(表3参照)。2つのコイルを最大流量で用いる場合、容量は、3,320Wである。コイルをこのように追加することにより、大きな熱負荷を測定できる。例えば10個のコイルを最大流量で用いる場合、容量は16,600Wである。したがって、このシステムは、約36(16,600/457)のターンダウン比をもたらす。したがって、流体の速度及びコイルの数を変えることにより、広い範囲にわたり高い精度で熱容量を測定することができる。
【0092】
これまでに説明した装置の性能としてのターンダウン比は、最高36である。実際問題として、1,000以上のターンダウン比が望ましい場合がある。これは、終点を高精度で確認する必要があるバッチ反応で重要な場合がある。変形例として、高いターンダウン比は、バッチから連続操作に切り替わるプロセス作業にとって有用である。他の場合、同一の装置を幅広く変化するエネルギ放出(又は吸収)量の多くの用途で用いられる。先に説明した装置は相当広範な用途を有しているが、この種の用途には欠点がある。というのは、実現困難なほど多くの数のコイルが必要だからである。したがって、本発明の変形実施形態は、表3に示すように有効伝熱面積を変化させる複数のコイルを用いている。
【0093】
実験例3
表4は、漸変直径及び漸変長さの一連のコイルの伝熱能力を記載している。
【0094】
表4
Figure 2005502109
【0095】
動作範囲に到達するため、実験例1及び2の場合と同様、LMTDを10℃とし、(tsi−tso)を10℃とする。表4の2番目及び3番目の列に記載された範囲の限界値は、伝熱流体の最小流量及び最大流量についての計算値を表している。最小流量は、結果的に0.1バール・m-1の圧力降下(使用流体の圧力降下)を結果的にもたらす流量であり、最大流量は、結果的に1バール・m-1の圧力降下(使用流体の圧力降下)をもたらす流量である。
【0096】
コイル直径と長さのこの組み合わせは、非常に高いターンダウン比をもたらすことができるシステムを提供する。例えば、6個のコイルを使用する反応器は、4W以下、最高5,000Wまでで動作するよう設計できる。表5は、漸変直径の6個のコイルの累積能力を示している。
【0097】
表5
Figure 2005502109
【0098】
各コイルは、表4に示す最大長さについて寸法決めされている。6個のコイルの呼称ターンダウン比は、984である。
【0099】
(tsi−tso)を直径が1mmの単一のコイルが動作しているときに5℃まで段階的に小さくすると、呼称ターンダウン比は1,967(2−3,934W)まで増大する。
【0100】
(tsi−tso)を全てのコイルが動作しているときに20℃まで段階的に上昇させると、公称ターンダウン比は3,934(2−7,868W)まで増大する。
【0101】
コイルの寸法決め、及び装置の作動を、反応温度に関して説明したが、それらは、あらゆる温度制御装置に等しく適用できる。
【0102】
上記の実験例は、可変面積の比較的ありのままの概算値である。それら実験例は、可変面積を利用するけれども、それらは依然として、いろいろの従来の流れ/温度制御原理を利用する。.実際、伝熱コイルの増加ステップを小さくするほど、ますます、装置は、真の可変面積デバイスに近いものとなる。真の可変面積装置の利点は、円滑で簡単な制御、個々のコイルの小さい熱慣性(thermal inertia)、及び作動範囲に亘る良好な温度勾配である。従来の制御弁は、コイルの数が増えると、非常に複雑になる。このため、図5に示す制御弁は、単一のアクチュエーターによる、多数のコイルを制御する効果的な手段を与える。本発明の温度制御装置の導管は、2001年8月31日に提出された我々の特許出願PAAM096に記載された弁装置によって開閉され、その弁装置は、カスケード状態の二つ以上の導管への流体の送出を制御するための弁を備え、その弁は、カスケードで作動する多数の出口ポートを有し、出口ポートは、導管内の流体に関する要求を示す信号により開閉される。
【0103】
これらの弁を、その多数の出口の各々について従来の制御弁と同じ制御特性を与えるように設計することができ、多数の弁、アクチュエーター、及び、弁ごとの少なくとも一つの制御信号とは対照的に、多数の従来の弁を、一つの制御信号だけを必要とするにすぎない動作の単一手段を有する単一のマルチポート(multi-port)フローバルブと交換することができる。
【0104】
したがって、マルチポートフローバルブを、ライナー動作か回転動作のいずれかで作動するように構成することができる。出口の数は、独立して制御することが必要な個々の流れの数によって決まる。図3、図6に示す実施例では、伝熱コイルが示されているが、本発明の弁は、任意の数のコイル用に設計することができる。マルチポートフロー制御弁を調節することによって、反応器内の有効伝熱面積を変えることができる。この種類の弁の出口の最大数は、構造の物理的な制約によってのみ制限される。
【0105】
図5は、本発明で使用することができるマルチポートフローバルブを示し、(27)は伝熱流体のための入口であり、(28乃至33)は出口であり、(34)はプランジャーである。この図は、出口(28)は開き、出口(29)は一部開き、且つ出口(30乃至33)は閉じた状態での、プランジャー位置を示す。(35)は、アクチュエータシャフト(36)内の伝熱流体と作動液との間のシールであり、また、(37)はアクチュエーターピストンであり、その位置は、出口を開閉するためにシャフトを弁本体内で上げ下げする二方向性可変速素圧ポンプ(38)によって決定される。図5の矢印は、伝熱流体の流れを示す。
【0106】
図6は、図5の弁出口(28乃至33)の弁のオリフィス(39乃至42)のための種々の選択可能なものを示す。(39乃至42A)はオリフィスの平面図であり、(39乃至42B)は同じオリフィスの断面図を示す。
【0107】
幾つかの設計では、弁の出口の開口は、オーバーラップしてもよく、一方、他には、出口の開口は、別個の段に開口してもよい。
【0108】
本発明を、温度制御を必要とするあらゆるシステムに使用することができる。しかしながら、商用化学的及び物理的反応システムの動作を向上させるために特に有用である。しかしながら、本発明は又、性能が同等な商業的スループットでかなり小形の反応システムを提供するよう利用できる。例えば、本発明により、反応器の寸法を10分の1にすることができ、或る場合には、100分の1以下にすることができる。特に、本発明は、次の現行の商用システムに適用できる。
【0109】
・10〜20,000リットルの反応器で現在実施されているバッチ有機合成反応。
・10〜20,000リットルの反応で現在実施されているバルク医薬品合成反応。
・10〜20,000リットルの反応で現在実施されているバッチ重合反応。
・不安定な材料(自己加速暴走反応の影響を受け易い化合物)について現在使用されている10〜20,000リットルのバッチ合成反応。
・10〜20,000リットルの反応で現在実施されているバッチ無機合成反応。
上記方法は又、大規模化学及び石油化学操作で有用である。
【0110】
この方法は又、研究及び開発用途の別の熱量測定法として有用であろう。この能力では、これは、容量が1ml〜10リットルの装置で吸熱反応による熱量測定に使用される。この方法は又、小規模反応用途に使用できる。この能力では、これは、容量が1ml〜10mlの反応装置に使用される。
【0111】
伝熱面の面積を変える能力と、伝熱流体中の乱流プラグ流の使用との組合せにより、伝熱流体と制御すべき媒質との間に高い温度勾配を作ることができる。これにより、媒質の温度の変動に対して急速かつ正確に応答することができ、迅速な応答と、非常に正確な温度制御を維持する能力とが可能になる。これらの装置により、LMTDの安定性及び定常性を高いレベルに維持する。LMTDを、できるだけ高くすべきであり、1℃より大きいことが好ましく、好ましくは、10℃より大きく、より好ましくは、20℃より大きく、更により好ましくは、100℃より大きくすべきである。達成できるLMTDは、制御すべき媒質の温度によって決まる。伝熱流体の最適な流れは、流体の性質を含むシステムによって決まるが、流体は、200より大きいレイノルズ数で流れることが好ましい。変形例として、パイプ内の高いライナー流速は、0.1m/sより大きく維持されるべきであり、より好ましくは、1m/sより大きく、更により好ましくは、3m/sより大きくすべきである。これは、高いレイノルズ数を達成することが困難なので、小口径パイプで重要である。
【0112】
上述したように、本発明の技術は、温度制御を行うあらゆるシステムで使用することができる。物理的又は化学的変化中、熱が吸収又は放出されるあらゆる工業的なプロセスを、これらの技術によって制御することができる。例えば、その技術を、反応器、晶析装置、蒸発装置、乾燥器、発酵槽、蒸留器、気化器及びガス蒸発器の温度を制御するのに使用することができる。その技術はまた、液体加熱冷却装置、及び、固体、液体及び気体の貯蔵及び輸送のような制御された温度を必要とする工業的及び家庭内プロセスに使用することができる。本発明の技術はまた、加熱換気システム、空調、冷却及び冷凍のような用途にも使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0113】
【図1】単一の伝熱コイル(指定された直径のもの)を備えた反応容器の概略図である。
【図2】本発明による伝熱面積可変方式の3つの伝熱コイルを備えた性能が同等の反応器の概略図である。
【図3】可変面積の伝熱面を用いる伝熱流体の制御のための代表的な制御装置を示す構成図である。
【図4】伝熱流体が流通するプロセス流体内に設けられた代表的な加熱/冷却コイル、例えば、図1に示すコイルの概略断面図である。
【図5】本発明で使用することができるマルチポートフローバルブを示す図である。
【図6】図5の弁出口の弁のオリフィスの例を示す図である。

Claims (27)

  1. 流れる伝熱流体を入れる可変面積の制御要素を用い、利用できる面積が、カスケード内の導管の列を開閉することによって変えられ、導管は、温度を制御すべき媒質中の温度測定デバイスに従って開閉される、
    ことを特徴とする温度制御装置。
  2. 上記伝熱流体は、2000より大きいレイノルズ数で流れる、請求項1記載の温度制御装置。
  3. 利用可能な上記伝熱要素の上記面積、及び上記流れは、プロセス流体と伝熱流体との間に実質的に一定の温度勾配を与えるように制御される、請求項1又は2記載の温度制御装置。
  4. 上記LMTDは、1℃以上である、請求項1乃至3の何れか一項に記載の温度制御装置。
  5. 上記LMTDは、10℃以上である、請求項1乃至4の何れか一項に記載の温度制御装置。
  6. 上記LMTDは、20℃以上である、請求項1乃至5の何れか一項に記載の温度制御装置。
  7. 上記LMTDは、100℃以上である、請求項1乃至6の何れか一項に記載の温度制御装置。
  8. 上記導管の列は、一連のコイルから構成される、請求項1乃至7の何れか一項に記載の温度制御装置。
  9. 上記個々のコイルは、下記の式に従って寸法決めされる、請求項8記載の温度制御装置。
    A=m・Cp・(tsi―tso)/(U・LMTD)
    ここで、Q=コイルごとの指定公称設計荷重(W)
    U=全伝熱係数(W・m-2・K-1
    A=コイルの伝熱面積(m2
    (tsi−tso)=内側と外側との間の伝熱流体中の指定公称温度変化(℃)
    LMTD=プロセス流体と伝熱流体との間の対数平均温度差(Log mean thermal difference)(C)
  10. 上記伝熱流体温度(tsi−tso)は、0.01℃以上上がる、請求項1乃至9の何れか一項に記載の温度制御装置。
  11. 上記伝熱流体温度(tsi−tso)は、0.1℃以上上がる、請求項1乃至10の何れか一項に記載の温度制御装置。
  12. 上記伝熱流体温度(tsi−tso)は、1℃以上上がる、請求項1乃至11の何れか一項に記載の温度制御装置。
  13. 上記伝熱流体温度(tsi−tso)は、10℃以上上がる、請求項1乃至12の何れか一項に記載の温度制御装置。
  14. 上記伝熱流体のライナー速度(liner velocity)は、0.1ms-1より大きい、請求項1乃至13の何れか一項に記載の温度制御装置。
  15. 上記伝熱流体のライナー速度は、1ms-1より大きい、請求項1乃至14の何れか一項に記載の温度制御装置。
  16. 上記伝熱流体のライナー速度は、3ms-1より大きい、請求項1乃至15の何れか一項に記載の温度制御装置。
  17. 上記伝熱流体のライナー線形速度は、5ms-1より大きい、請求項1乃至16の何れか一項に記載の温度制御装置。
  18. プロセス媒質の温度の擾乱又は偏りがプロセス温度の比較的小さな変化となるように、流速及び伝熱面積に関して行われるべき実時間補正を可能にする速さで、上記擾乱及び偏りを検出できる十分に高い分解能を有する、請求項1乃至17の何れか一項に記載の温度制御装置。
  19. 上記プロセス流体の負荷の変化に対して2秒未満で応答することができる、請求項1乃至18の何れか一項に記載の温度制御装置。
  20. 上記プロセス流体の荷重の変化に対して10秒未満で応答することができる、請求項1乃至19の何れか一項に記載の温度制御装置。
  21. 個々の熱交換器要素の公称容量は、0.1ワット以下である、請求項1乃至20の何れか一項に記載の温度制御装置。
  22. 個々の熱交換要素の公称容量は、1ワット以下である、請求項1乃至21の何れか一項に記載の温度制御装置。
  23. 個々の熱交器換要素の公称容量は、10ワット以下である、請求項1乃至22の何れか一項に記載の温度制御装置。
  24. 個々の熱交換器要素の公称容量は、100ワット以下である、請求項1乃至23の何れか一項に記載の温度制御装置。
  25. 個々の熱交換器要素の公称容量は、1000ワット以下である、請求項1乃至24の何れか一項に記載の温度制御装置。
  26. 個々の熱交換器要素の公称容量は、10000ワット以下である、請求項1乃至25の何れか一項に記載の温度制御装置。
  27. 個々の熱交換器要素の公称容量は、100000ワット以下である、請求項1乃至26の何れか一項に記載の温度制御装置。
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