JP2005500402A - 1α,25−ジヒドロキシビタミンD3の24−硫黄置換類縁体 - Google Patents

1α,25−ジヒドロキシビタミンD3の24−硫黄置換類縁体 Download PDF

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Abstract

本発明は、式(I)の1α,25-ジヒドロキシビタミンD3のC24-アリールスルホン類縁体(式中R1〜R7は説明中に示した意味を有し、xは0〜2であり;かつ一重または二重結合を表す)、これらの化合物を含む組成物、およびこれらの化合物をCYP24の選択的阻害剤として使用する方法を提供する。特に、本発明の化合物は1α,25-ジヒドロキシビタミンD3のレベルの調節から利益を得る疾患、例えば細胞増殖性障害を治療するために有用である。

Description

【技術分野】
【0001】
本発明はNIH助成金第CA44530号の下、政府の支援を受けて行った。政府は本発明において一定の権利を有する。
【0002】
発明の分野
本発明は、酵素CYP24の選択的阻害を示し、かつ血中カルシウム上昇作用が低いホルモン1α,25-ジヒドロキシビタミンD3の新規類縁体、それらを含む薬学的および診断用組成物、ならびにそれらの医学的使用、特に癌、皮膚障害、骨障害、甲状腺障害、創傷治癒および骨粗鬆症の治療および/または予防における使用に関する。
【背景技術】
【0003】
発明の背景
ビタミンD代謝経路は特定の段階で高度に調節され、副甲状腺ホルモンの分泌を制御する代謝物を生成する、生体内分泌系の一部である(Beckman, M.およびDeLuca, H. (1997) Methods in Enzymol. 282, 200-223;Jones, G.、Strugnell, S.およびDeLuca, H. (1998) Physiol. Rev. 78, 1193-1231)。1α,25-ジヒドロキシビタミンD3はビタミンD経路において生成されるホルモンのカルシトリオール(下記参照)としても知られており、血中のリン酸塩およびカルシウムのレベルを調節し、これらは次いで骨量、骨の状態を制御し、皮膚および免疫系における細胞の分化に影響をおよぼす(Armbrecht, H.J.、Okuda, K.、Wongsurawat, N.、Nemani, R.、Chen, M.、およびBoltz, M. (1992) J. Steroid Biochem. Molec. Biol. 43, 1073-1081)。ビタミンD経路において、チトクロームP450群は通常はビタミンD3の1、25、および24位でヒドロキシル化により官能基を導入する酵素である(Beckman, M.、およびDeLuca, H. (1997) Methods in Enzymol. 282, 200-223)。
Figure 2005500402
【0004】
1α,25-ジヒドロキシビタミンD3は、CYP24として知られているミトコンドリアP450によって1α,24,25-トリヒドロキシ-D3に変換される(Bell, N.H., (1998) J. Bone Miner. Res. 13, 350-35211)。CYP24は1α,25-ジヒドロキシ-D3によって誘導され、腎臓ならびに副甲状腺細胞、ケラチノサイト、骨芽細胞、および腸細胞などの他のビタミンD標的組織で見いだされる(Jones, G.、Strugnell, S.、およびDeLuca, H. (1998) Physiol. Rev. 78, 1193-1231)。1α,25-ジヒドロキシビタミンD3(1,25-D3)は、正常および新生物細胞(例えば、前立腺癌細胞)に対する抗増殖および増殖調節効果において重要な役割を有している。1,25-D3類縁体を有効な薬物として臨床で使用するには、望ましい抗増殖および分化誘導(pro-differentiating)作用を望ましくない血中カルシウム上昇作用から分離する必要がある。望ましい薬理作用を選択的に示すが、高カルシウム血および他の望ましくない作用を示さない、1α,25-ジヒドロキシビタミンD3の合成類縁体が継続的に必要とされている。
【発明の開示】
【0005】
発明の概要
1α,25-ジヒドロキシビタミンD3の24-アリールスルホン類縁体は酵素CYP24の選択的阻害を示すことが明らかにされている。
【0006】
したがって、本発明は式Iの化合物、ならびにその薬学的に許容される塩、水和物、溶媒和物およびプロドラッグを提供する:
Figure 2005500402
(式中
R1およびR2はOH、OC1-4アルキル、およびハロからなる群より独立に選択され;
R3はC1-4アルキルであり;
R4はC1-6アルキル、アリールおよびヘテロアリール(アリールおよびヘテロアリールはいずれも無置換またはC1-4アルキル、ヒドロキシ置換C1-6アルキル、OC1-4アルキル、OH、CF3、OCF3、ハロ、SH、SC1-4アルキル、NH2、NHC1-4アルキル、N(C1-4アルキル)(C1-4アルキル)、CN、C(O)OH、C(O)OC1-4アルキル、C(O)NHC1-4アルキル、CH=N-OC1-4アルキル、NHC(O)C1-4アルキル、OC(O)C1-4アルキル、SOC1-4アルキル、SO2C1-4アルキル、SO2NHC1-4アルキルおよびSO2NH2から独立に選択される1〜5個の基で置換されている)からなる群より選択され;
R5は両方Hであるか、または一緒になって=CH2を形成し;
R6およびR7は独立にH、C1-4アルキルであるか、または一緒になってC3-6シクロアルキル環を形成し;
xは0〜2であり;かつ
----は一重または二重結合を表す)。
【0007】
一つの態様において、本発明は立体化学が天然の1α,25-ジヒドロキシビタミンD3のものである、式Iの化合物を提供する。したがって、本発明は式Iの化合物、ならびにその薬学的に許容される塩、水和物、溶媒和物およびプロドラッグに関する:
Figure 2005500402
(式中
R1およびR2はOH、OC1-4アルキル、およびハロからなる群より独立に選択され;
R3はC1-4アルキルであり;
R4はC1-6アルキル、アリールおよびヘテロアリール(アリールおよびヘテロアリールはいずれも無置換またはC1-4アルキル、ヒドロキシ置換C1-6アルキル、OC1-4アルキル、OH、CF3、OCF3、ハロ、SH、SC1-4アルキル、NH2、NHC1-4アルキル、N(C1-4アルキル)(C1-4アルキル)、CN、C(O)OH、C(O)OC1-4アルキル、C(O)NHC1-4アルキル、CH=N-OC1-4アルキル、NHC(O)C1-4アルキル、OC(O)C1-4アルキル、SOC1-4アルキル、SO2C1-4アルキル、SO2NHC1-4アルキルおよびSO2NH2から独立に選択される1〜5個の基で置換されている)からなる群より選択され;
R5は両方Hであるか、または一緒になって=CH2を形成し;
R6およびR7は独立にH、C1-4アルキルであるか、または一緒になってC3-6シクロアルキル環を形成し;
xは0〜2であり;かつ
----は一重または二重結合を表す)。
【0008】
本発明のさらなる態様において、式Iの化合物はR6およびR7がHである化合物である。したがって、本発明は式Iの化合物、ならびにその薬学的に許容される塩、水和物、溶媒和物およびプロドラッグに関する:
Figure 2005500402
(式中
R1およびR2はOH、OC1-4アルキル、およびハロからなる群より独立に選択され;
R3はC1-4アルキルであり;
R4はC1-6アルキル、アリールおよびヘテロアリール(アリールおよびヘテロアリールはいずれも無置換またはC1-4アルキル、ヒドロキシ置換C1-6アルキル、OC1-4アルキル、OH、CF3、OCF3、ハロ、SH、SC1-4アルキル、NH2、NHC1-4アルキル、N(C1-4アルキル)(C1-4アルキル)、CN、C(O)OH、C(O)OC1-4アルキル、C(O)NHC1-4アルキル、CH=N-OC1-4アルキル、NHC(O)C1-4アルキル、OC(O)C1-4アルキル、SOC1-4アルキル、SO2C1-4アルキル、SO2NHC1-4アルキルおよびSO2NH2から独立に選択される1〜5個の基で置換されている)からなる群より選択され;
R5は両方Hであるか、または一緒になって=CH2を形成し;
xは0〜2であり;かつ
----は一重または二重結合を表す)。
【0009】
本発明のもう一つの局面に従い、本発明の化合物および薬学的に許容される担体または希釈剤を含む薬学的組成物が提供される。
【0010】
1α,25-ジヒドロキシビタミンD3を代謝する酵素CYP24を選択的に調節することにより、1α,25-ジヒドロキシビタミンD3のレベルも調節することができる。したがって、1α,25-ジヒドロキシビタミンD3のレベルの調節から利益を得る疾患を、CYP24の調節剤を用いて治療することができる。CYP24に優先的に作用することにより、他の酵素および受容体との相互作用による副作用を低減させることができる。したがって、本発明は1α,25-ジヒドロキシビタミンD3のレベルの調節から利益を得る疾患を治療する方法であって、本発明の化合物の有効量をそれを必要とする細胞または動物に投与する段階を含む方法を提供する。本発明は、1α,25-ジヒドロキシビタミンD3のレベルを調節するための、本発明の化合物の使用も含む。さらに、本発明は、1α,25-ジヒドロキシビタミンD3のレベル調節用の医薬品を調製するための、本発明の化合物の使用も含む。
【0011】
CYP24の阻害は1α,25-ジヒドロキシビタミンD3の異化を阻害するはずで、それによりこのホルモンの生物学的寿命を延長し、したがって有効な疾患治療のために用いる量を下げうることが期待される。そのような低用量は、1α,25-ジヒドロキシビタミンD3(カルシトリオール)の医学的使用に関連する高カルシウム血毒性を回避する、または少なくとも最小限に抑えると考えられる。したがって、好ましい態様において、本発明は1α,25-ジヒドロキシビタミンD3の異化の阻害から利益を得る疾患を治療する方法であって、本発明の化合物の有効量をそれを必要とする細胞または動物に投与する段階を含む方法を提供する。本発明は、1α,25-ジヒドロキシビタミンD3の異化を阻害するための、本発明の化合物の使用も含む。さらに、本発明は、1α,25-ジヒドロキシビタミンD3の異化阻害用の医薬品を調製するための、本発明の化合物の使用も含む。
【0012】
1α,25-ジヒドロキシビタミンD3のレベルの調節から利益を得ると考えられる疾患には下記が含まれるが、これらに限定されることはない:
(i)副甲状腺−副甲状腺機能亢進症および低下症、偽性副甲状腺機能低下症、続発性副甲状腺機能亢進症;
(ii)膵臓−糖尿病;
(iii)甲状腺−髄様癌;
(iv)皮膚−乾癬、創傷治癒;
(v)肺−サルコイドーシスおよび結核;
(vi)腎臓−慢性腎疾患、低リン酸血症性VDRR、ビタミンD依存性くる病;
(vii)骨−抗痙攣治療、骨線維形成不全症(fibrogenesis imperfecta ossium)、嚢腫性線維性骨炎、骨軟化症、骨粗鬆症、骨減少症、骨硬化症、腎性骨形成異常症、くる病;
(viii)腸−グルココルチコイド拮抗作用、特発性高カルシウム血症、吸収不良症候群、脂肪便症、熱帯性下痢。
【0013】
本発明のさらなる局面に従い、細胞増殖を調節する、好ましくは細胞増殖を阻害する方法であって、本発明の化合物の有効量をそれを必要とする細胞または動物に投与する段階を含む方法が提供される。本発明は細胞増殖を調節する、好ましくは細胞増殖を阻害するための、本発明の化合物の使用も含む。本発明は、細胞増殖調節、好ましくは細胞増殖阻害用の医薬品を調製するための、本発明の化合物の使用もさらに含む。
【0014】
好ましい態様において、本発明は癌細胞の増殖を阻害する方法であって、本発明の化合物の有効量をそれを必要とする細胞または動物に投与する段階を含む方法を提供する。本発明は癌細胞の増殖を調節する、好ましくは癌細胞の増殖を阻害するための、本発明の化合物の使用も含む。さらに、本発明は、癌細胞増殖調節、好ましくは癌細胞増殖阻害用の医薬品を調製するための、本発明の化合物の使用も含む。
【0015】
もう一つの局面において、本発明は細胞のCYP24活性を調節する方法であって、本発明の化合物の有効量を投与することによる方法を提供する。さらなる局面において、本発明は細胞のCYP24活性を阻害する方法であって、本発明の化合物の有効量を投与することによる方法を提供する。本発明はCYP24活性を調節する、好ましくは阻害するための、本発明の化合物の使用も含む。さらに、本発明は、CYP24活性調節、好ましくはCYP24活性阻害用の医薬品を調製するための、本発明の化合物の使用も含む。本発明の化合物による細胞増殖の阻害は、他のメカニズムによって影響を受けうることが理解される。
【0016】
本発明の他の特徴および利点は、下記の詳細な説明を読めば明らかになると思われる。しかし、この詳細な説明から当業者には本発明の精神および範囲内の様々な変更および改変が明らかになると思われるため、詳細な説明および特定の実施例は、本発明の好ましい態様を示しているが、これらは例示のために示すにすぎないことが理解されるべきである。
【0017】
発明の詳細な説明
I. 定義
本明細書において用いられる「C1-4アルキル」なる用語は、1から4個の炭素原子を含む直鎖および/または分枝鎖アルキル基を意味し、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、t-ブチルなどが含まれる。
【0018】
本明細書において用いられる「ヒドロキシ置換C1-4アルキル」なる用語は、1から4個の炭素原子を含み、1〜2個のヒドロキシル基で置換された直鎖および/または分枝鎖アルキル基を意味し、ヒドロキシメチル、1-ヒドロキシエチル、2-ヒドロキシル-2-プロピルなどが含まれる。
【0019】
本明細書において用いられる「C1-4アルコキシ」なる用語は、1から4個の炭素原子を含む直鎖および/または分枝鎖アルコキシ基を意味し、メトキシ、エトキシ、プロピオキシル、イソプロピルオキシ、t-ブトキシなどが含まれる。
【0020】
本明細書において用いられる「C3-6シクロアルキル」なる用語は、3から6員飽和環状炭素を意味する。
【0021】
本明細書において用いられる「アリール」なる用語は、6から10個の炭素原子を含む無置換または置換単環式または二環式芳香族基を意味し、フェニルおよびナフチルなどが含まれる。
【0022】
本明細書において用いられる「ヘテロアリール」なる用語は、5から10個の原子を含み、そのうち1〜3個の原子はS、OおよびNからなる群より選択されるヘテロ原子であってもよい、無置換または置換単環式または二環式複素芳香族基を意味し、フラニル、チエニル、ピロロ、ピリジル、インドロ、ベンゾフラニルなどが含まれる。
【0023】
本明細書において用いられる「ハロ」なる用語はハロゲンを意味し、クロロ、フルオロ、ブロモ、ヨードなどが含まれる。
【0024】
「薬学的に許容される塩」なる用語は、患者の治療に適した、または適合性の酸付加塩または塩基付加塩を意味する。
【0025】
本明細書において用いられる「薬学的に許容される酸付加塩」なる用語は、本発明の任意の塩基化合物、またはその任意の中間体の任意の非毒性有機または無機塩を意味する。酸付加塩を形成しうる本発明の塩基性化合物には、R4が塩基性窒素、例えばNH2およびNHC1-4アルキルを有する基で置換されたものが含まれる。適当な塩を形成する例示的無機酸には、塩酸、臭化水素酸、硫酸およびリン酸、ならびにオルトリン酸一水素ナトリウムおよび硫酸水素カリウムなどの金属塩が含まれる。適当な塩を形成する例示的有機酸には、グリコール酸、乳酸、ピルビン酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、フマル酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、アスコルビン酸、マレイン酸、安息香酸、フェニル酢酸、ケイ皮酸およびサリチル酸などのモノ、ジ、およびトリカルボン酸、ならびにp-トルエンスルホン酸およびメタンスルホン酸などのスルホン酸が含まれる。一または二酸塩のいずれも形成することができ、そのような塩は水和物、溶媒和物または実質的に無水物のいずれでも存在しうる。一般に、本発明の化合物の酸付加塩はそれらの遊離塩基体に比べて、水および様々な親水性有機溶媒への溶解性が高く、一般により高い融点を示す。適当な塩の選択は当業者には公知である。他の非薬学的に許容される塩、例えばシュウ酸塩を、例えば本発明の化合物の単離において、実験用、または後に薬学的に許容される酸付加塩に変換するために用いることもできる。
【0026】
本明細書において用いられる「薬学的に許容される塩基付加塩」なる用語は、本発明の任意の酸化合物、またはその任意の中間体の任意の非毒性有機または無機塩基付加塩を意味する。塩基付加塩を形成しうる本発明の酸性化合物には、R4が酸性水素、例えばC(O)OHを有する基で置換されたものが含まれる。適当な塩を形成する例示的無機塩基には、水酸化リチウム、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウムまたはバリウムが含まれる。適当な塩を形成する例示的有機塩基には、メチルアミン、トリメチルアミンおよびピコリンなどの脂肪族、脂環式もしくは芳香族有機アミン、またはアンモニアが含まれる。適当な塩の選択は当業者には公知である。
【0027】
本明細書において用いられる「溶媒和物」なる用語は、適当な溶媒の分子が結晶格子に取り込まれている、本発明の化合物、または本発明の化合物の薬学的に許容される塩を意味する。適当な溶媒は、投与する用量で生理的に耐容できるものである。適当な溶媒の例はエタノール、水などである。水が溶媒である場合、分子は「水和物」と呼ぶ。
【0028】
本明細書において用いられる「(一つまたは複数の)本発明の化合物」なる用語は、(一つまたは複数の)式Iの化合物、ならびにその塩、水和物、溶媒和物およびプロドラッグを意味する。
【0029】
本明細書において用いられる物質の「有効量」または「十分な量」なる用語は、臨床結果を含む有益な、または所望の結果をもたらすのに十分な量であり、したがって「有効量」はそれが適用されている状況に依存する。例えば、癌細胞増殖を阻害する物質を投与する状況において、物質の有効量は、例えば、その物質を投与せずに得られる反応に比べて、癌細胞増殖の低下を達成するのに十分な量である。
【0030】
本明細書において用いられ、当技術分野において十分に理解されているとおり、「治療」とは臨床結果を含む有益な、または所望の結果を得るためのアプローチである。有益な、または所望の臨床結果には、検出可能または検出不可能のいずれかに関わらず、一つまたは複数の症状または状態の軽減または回復、疾患の程度の低下、安定した疾患の状態(すなわち悪化させない)、疾患の拡散の防止、疾患進行の遅延または緩徐化、疾患状態の回復または緩和、および寛解(部分または全体のいずれか)が含まれうるが、これらに限定されることはない。「治療」は、治療を受けない場合に予想される生存に比べて、生存を延長することも意味する。
【0031】
疾患または障害を「緩和する」とは、障害を治療しない場合に比べて、障害もしくは疾患状態の程度および/もしくは望ましくない臨床症状が軽減される、ならびに/または進行の時間経過が緩徐化または延長されることを意味する。
【0032】
本明細書において用いられる「調節する」なる用語は、機能または活性(細胞増殖など)の阻害または抑制、ならびに機能または活性の増強を含む。
【0033】
癌細胞増殖などの機能または活性を「阻害」または「抑制」または「低下」することは、対象となる状態またはパラメーター以外は同じ条件と比べて、あるいはもう一つの条件と比べて、機能または活性を低下させることである。
【0034】
本明細書において用いられる「動物」なる用語は、ヒトを含む動物界のすべてのメンバーを含む。動物は好ましくはヒトである。
【0035】
本明細書において用いられる「細胞」なる用語は複数の細胞を含む。化合物を細胞に投与することは、インビボ、エクスビボ、およびインビトロでの治療を含む。
【0036】
本明細書において用いられる「癌細胞」なる用語は、癌または新生物疾患のすべての型を含む。
【0037】
II. 本発明の化合物
酵素CYP24の選択的阻害を示す新規化合物を調製した。したがって、本発明の化合物は、癌などの細胞増殖性疾患を治療するために有用である。
【0038】
したがって、本発明は式Iの化合物、ならびにその薬学的に許容される塩、水和物、溶媒和物およびプロドラッグを提供する:
Figure 2005500402
(式中
R1およびR2はOH、OC1-4アルキル、およびハロからなる群より独立に選択され;
R3はC1-4アルキルであり;
R4はC1-6アルキル、アリールおよびヘテロアリール(アリールおよびヘテロアリールはいずれも無置換またはC1-4アルキル、ヒドロキシ置換C1-6アルキル、OC1-4アルキル、OH、CF3、OCF3、ハロ、SH、SC1-4アルキル、NH2、NHC1-4アルキル、N(C1-4アルキル)(C1-4アルキル)、CN、C(O)OH、C(O)OC1-4アルキル、C(O)NHC1-4アルキル、CH=N-OC1-4アルキル、NHC(O)C1-4アルキル、OC(O)C1-4アルキル、SOC1-4アルキル、SO2C1-4アルキル、SO2NHC1-4アルキルおよびSO2NH2から独立に選択される1〜5個の基で置換されている)からなる群より選択され;
R5は両方Hであるか、または一緒になって=CH2を形成し;
R6およびR7は独立にH、C1-4アルキルであるか、または一緒になってC3-6シクロアルキル環を形成し;
xは0〜2であり;かつ
----は一重または二重結合を表す)。
【0039】
式Iの化合物は、R1およびR2がOH、OC1-4アルキル、およびハロからなる群より独立に選択されるものを含む。本発明の態様において、R1およびR2はOH、OCH3、およびフルオロからなる群より独立に選択される。さらなる態様において、R1およびR2はいずれもOHである。
【0040】
本発明は、R3がC1-4アルキルである、式Iの化合物を含む。本発明の態様において、R3はCH3である。
【0041】
本発明は、R4がC1-6アルキル、アリールおよびヘテロアリール(アリールおよびヘテロアリールはいずれも無置換またはC1-4アルキル、ヒドロキシ置換C1-6アルキル、OC1-4アルキル、OH、CF3、OCF3、ハロ、SH、SC1-4アルキル、NH2、NHC1-4アルキル、N(C1-4アルキル)(C1-4アルキル)、CN、C(O)OH、C(O)OC1-4アルキル、C(O)NHC1-4アルキル、CH=N-OC1-4アルキル、NHC(O)C1-4アルキル、OC(O)C1-4アルキル、SOC1-4アルキル、SO2C1-4アルキル、SO2NHC1-4アルキルおよびSO2NH2から独立に選択される1〜5個の基で置換されている)からなる群より選択される、式Iの化合物を含む。本発明の態様において、R4はC1-6アルキル、無置換または置換フェニル、ピリジル、チエニル、フラニルおよびピロロから選択される。さらなる態様において、R4はC1-4アルキル、無置換または置換フェニルから選択される。本発明のさらなる態様において、アリールおよびヘテロアリールはいずれも無置換でもよく、またはC1-4アルキル、ヒドロキシ置換C1-6アルキル、OC1-4アルキル、OH、CF3、OCF3、ハロ、SH、SC1-4アルキル、NH2、NHC1-4アルキル、N(C1-4アルキル)(C1-4アルキル)、CN、C(O)OH、C(O)OC1-4アルキル、CH=N-OC1-4アルキル、C(O)NHC1-4アルキル、NHC(O)C1-4アルキル、OC(O)C1-4アルキル、SOC1-4アルキル、SO2C1-4アルキル、SO2NHC1-4アルキルおよびSO2NH2から独立に選択される1〜3個の基で置換されていてもよい。好ましくは、置換基はSO2基に対してオルト以外の位置にある。さらなる態様において、アリールおよびヘテロアリールはいずれも無置換でもよく、またはメチル、3-ヒドロキシ-3-ペンチル、メトキシ、OH、CF3、OCF3、ハロ、NH2、NMe2およびCH=N-OMeから独立に選択される1〜2個の基で置換されていてもよい。さらなる態様において、アリールおよびヘテロアリールはいずれも無置換でもよく、またはメチル、3-ヒドロキシ-3-ペンチル、Cl、F、およびCH=N-OMeから独立に選択される1〜2個の基で置換されていてもよい。本発明の特定の態様において、R4はメチル、エチル、n-プロピル、t-ブチル、イソプロピル、イソブチル、フェニル、4-クロロフェニル、3,4-ジクロロフェニル、4-フルオロフェニル、4-メチルフェニル、3,4-ジフルオロフェニル、4-(3-ヒドロキシ-3-ペンチル)フェニル、4-(CH=N-OMe)フェニル、4-メトキシフェニル、4-トリフルオロメチルフェニルおよび4-ニトロフェニルからなる群より選択される。本発明のさらに特定の態様において、R4はt-ブチル、イソプロピル、フェニル、4-クロロフェニル、3,4-ジクロロフェニル、4-(3-ヒドロキシ-3-ペンチル)フェニル、4-フルオロフェニルおよび4-メチルフェニルからなる群より選択される。
【0042】
式Iの化合物は、R5が両方Hであるか、または一緒になってR5が=CH2基を形成するものを含む。
【0043】
式Iの化合物は、R6およびR7が独立にH、C1-4アルキルであるか、または一緒になってC3-6シクロアルキル環を形成するものを含む。本発明の態様において、R6およびR7は独立にH、メチルであるか、または一緒になってC3-4シクロアルキル環を形成する。本発明のさらなる態様において、R6およびR7は両方Hであるか、または一緒になってC3-4シクロアルキル環を形成する。
【0044】
本発明は、xが0〜2である、式Iの化合物をさらに含む。本発明の態様において、xは2である。
【0045】
本発明は、----が一重または二重結合を表す、式Iの化合物も含む。----が二重結合を表す場合、本発明の態様においてR4はC1-6アルキルである。
【0046】
式Iの化合物はすべて複数の不斉中心を有している。本発明の化合物が複数の不斉中心を有する場合、これらはジアステレオマーとして存在することがある。そのような異性体およびそのいかなる比率の混合物もすべて、本発明の範囲内に含まれることが理解されるべきである。本発明の化合物の立体化学は好ましくは、天然の1α,25-ジヒドロキシビタミンD3のものである。したがって、一つの態様において、本発明は式Iの化合物、ならびにその薬学的に許容される塩、水和物、溶媒和物およびプロドラッグを提供する:
Figure 2005500402
(式中
R1およびR2はOH、OC1-4アルキル、およびハロからなる群より独立に選択され;
R3はC1-4アルキルであり;
R4はアリールおよびヘテロアリール(アリールおよびヘテロアリールはいずれも無置換またはC1-4アルキル、ヒドロキシ置換C1-6アルキル、OC1-4アルキル;OH、CF3、OCF3、ハロ、SH、SC1-4アルキル、NH2、NHC1-4アルキル、N(C1-4アルキル)(C1-4アルキル)、CN、C(O)OH、C(O)OC1-4アルキル、C(O)NHC1-4アルキル、NHC(O)C1-4アルキル、OC(O)C1-4アルキル、SOC1-4アルキル、SO2C1-4アルキル、SO2NHC1-4アルキルおよびSO2NH2から独立に選択される1〜5個の基で置換されている)からなる群より選択され;
R5は両方Hであるか、または一緒になって=CH2を形成し;
R6およびR7は独立にH、C1-4アルキルであるか、または一緒になってC3-6シクロアルキル環を形成し;
xは0〜2であり;かつ
----は一重または二重結合を表す)。
【0047】
式Iの化合物において----が一重結合である場合、本発明の態様において、17位の炭素の立体化学は天然1α,25-ジヒドロキシビタミンD3のもの(すなわちR)である。本発明の態様における式Iの化合物の相対的立体化学は天然1α,25-ジヒドロキシビタミンD3のものであるが、そのような化合物は特定の量、例えば約25%未満、好ましくは約20%未満、より好ましくは約10%未満の非天然異性体を含みうることが理解されるべきである。
【0048】
本発明のさらなる態様において、式Iの化合物はR6およびR7がHである化合物である。したがって、本発明は式Iの化合物、ならびにその薬学的に許容される塩、水和物、溶媒和物およびプロドラッグに関する:
Figure 2005500402
(式中
R1およびR2はOH、OC1-4アルキル、およびハロからなる群より独立に選択され;
R3はC1-4アルキルであり;
R4はC1-6アルキル、アリールおよびヘテロアリール(アリールおよびヘテロアリールはいずれも無置換またはC1-4アルキル、ヒドロキシ置換C1-6アルキル、OC1-4アルキル、OH、CF3、OCF3、ハロ、SH、SC1-4アルキル、NH2、NHC1-4アルキル、N(C1-4アルキル)(C1-4アルキル)、CN、C(O)OH、C(O)OC1-4アルキル、C(O)NHC1-4アルキル、CH=N-OC1-4アルキル、NHC(O)C1-4アルキル、OC(O)C1-4アルキル、SOC1-4アルキル、SO2C1-4アルキル、SO2NHC1-4アルキルおよびSO2NH2から独立に選択される1〜5個の基で置換されている)からなる群より選択され;
R5は両方Hであるか、または一緒になって=CH2を形成し;
xは0〜2であり;かつ
----は一重または二重結合を表す)。
【0049】
本発明の特定の態様において、本発明の化合物には下記の化合物、ならびにその薬学的に許容される塩、水和物、溶媒和物およびプロドラッグが含まれる:
Figure 2005500402
Figure 2005500402
Figure 2005500402
【0050】
III. 本発明の化合物の調製法
本発明のもう一つの局面に従い、本発明の化合物は当技術分野において確立されているものと類似の方法によって調製することができる。したがって、本発明の化合物は、例えばスキーム1に示す一連の反応によって調製することができる:
スキーム1
Figure 2005500402
【0051】
式IIIのケトン(R3、R4、R5、R6、xおよび----は式IおよびIIの定義のとおりである)を式IVのホスフィンオキシド(R1、R2およびR5は式Iの定義のとおりである)と、標準のホーナー-ワズワース-エモンズ(HWE)カップリング条件下で反応させることができる。したがって、ホスフィンオキシドIV(R1、R2およびR5は式Iの定義のとおりである)を、不活性雰囲気および溶媒、例えばテトラヒドロフラン(THF)中の無水条件下、約-60℃から約-90℃の範囲、適切には約-78℃の温度で、強塩基、例えばn-ブチルリチウムなどのアルキルリチウムで処理する。得られた中間体イリドに、THFなどの不活性溶媒中で冷却した、好ましくは約-78℃のケトンIIIの溶液を、無水条件を維持しながら加える。いかなる保護基も標準的化学を用いて除去(必要があれば)した後、式Iの化合物を得ることができる。
【0052】
式IIIのケトン(R3、R4、R5、R6、xおよび----は式Iの定義のとおりである)は、例えばスキーム2に示すとおりに調製することができる:
スキーム2
Figure 2005500402
適当に保護したオキシスルホンV(R3、R4、R5、R6、xおよび----は式Iの定義のとおりであり、PGは適当な保護基である)をまず脱保護し、次いで酸化して、ケトンIII(R3、R4、R5、R6、xおよび----は式Iの定義のとおりである)を得る。例えば、PGがトリエチルシリルなどのトリアルキルシリルである場合、脱保護は式Vの化合物をTHFなどの不活性溶媒および不活性雰囲気中、適切にはほぼ室温で、フッ化テトラブチルアンモニウム(TBAF)と反応させることにより達成することができる。得られたアルコールの酸化を、塩化メチレンなどの不活性溶媒中、標準的条件下で、例えば二クロム酸ピリジニウム(PDC)、過ルテニウム酸テトラプロピルアンモニウム(TPAP)/モルホリンN-オキシド(NMO)、または任意の他の適当な酸化剤を用いて実施することができる。
【0053】
式Vの化合物(R3、R4、R6、R7、xおよび----は式Iの定義のとおりであり、PGは適当な保護基である)は、例えばスキーム3に示すとおりに得ることができる:
スキーム3
Figure 2005500402
式VIの化合物(R3および----は式Iの定義のとおりであり、PGは適当な保護基である)を式VIIの化合物(R4、R、R7、xおよび----は式Iの定義のとおりである)のアニオンと、無水条件下、約-60℃から約-90℃の範囲、適切には約-78℃の温度で反応させることができる。式VIIの化合物のアニオンは、式VIIの化合物を不活性条件下、例えばヘキサメチルホスホルアミド(HMPA)、またはN,N,N1,N1-テトラメチルエチレンジアミン(TMEDA)存在下、強塩基、例えばn-ブチルリチウムなどのアルキルリチウムで処理して調製することができる。
【0054】
式VIIの化合物(R4、R6、およびR7は式Iの定義のとおりであり、xは1または2である)は市販されているか、または例えばスキーム4に示すとおり、対応する式VIIの化合物(R4、R6、およびR7は式Iの定義のとおりであり、xは0である)の酸化によって調製することができる。適当な酸化剤には、Ozone(登録商標)、m-クロロ過安息香酸およびRuCl3・H2O/過ヨウ素酸(H5IO6)が含まれる。立体障害のある酸化試薬を用いると、スルホキシド(すなわち式VIIの化合物(x=1))の単離が容易になる。そのような酸化剤の例はカンファースルホニルオキサジリジン(純粋な鏡像異性体として入手可能で、これにより鏡像異性的に純度の高いスルホキシドを生成しうる)である。
スキーム4
Figure 2005500402
【0055】
式VIIの化合物(R4、R6、およびR7は式Iの定義のとおりであり、xは0である)は市販されているか、または例えばスキーム5に示すとおりに調製することができる。したがって、式VIIIの試薬(R6およびR7は式Iの定義のとおりであり、LGはハロゲンなどの適当な脱離基である)を式IXの化合物(R4は式Iの定義のとおりである)と、塩基、例えばナトリウムメトキシドおよび不活性溶媒存在下で反応させて、式VIIの化合物(R4、R6、およびR7は式Iの定義のとおりであり、xは0である)を得ることができる。
スキーム5
Figure 2005500402
【0056】
式Vの化合物(R3、R4、xおよび----は式Iの定義のとおりであり、R6およびR7はHであり、PGは適当な保護基である)への代替経路をスキーム6に示す。したがって、式Xの化合物(R3および----は式Iの定義のとおりであり、PGは適当な保護基である)を式IXの化合物(R4は式Iの定義のとおりである)と、ベンゼンなどの不活性高沸点溶媒中、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ-7-エン(DBU)などの塩基存在下、約110〜150℃などの高温、適切には約130℃で反応させて、式Vの化合物(R3、R4、および----は式Iの定義のとおりであり、R6およびR7はHであり、xは0であり、PGは適当な保護基である)を得ることができる。式Vの化合物(R3、R4、および----は式Iの定義のとおりであり、R6およびR7はHであり、xは0であり、PGは適当な保護基である)を適当な酸化剤で酸化して、式Vの化合物(R3、R4、および----は式Iの定義のとおりであり、R6およびR7はHであり、xは1または2であり、PGは適当な保護基である)を得る。適当な酸化剤には、例えばOzone(登録商標)、m-クロロ過安息香酸およびRuCl3・H2O/過ヨウ素酸(H5IO6)が含まれる。立体障害のある酸化試薬を用いると、スルホキシド(すなわち式Vの化合物(x=1))の単離が容易になる。そのような酸化剤の例はカンファースルホニルオキサジリジン(純粋な鏡像異性体として入手可能で、これにより鏡像異性的に純度の高いスルホキシドを生成しうる)である。
スキーム6
Figure 2005500402
【0057】
式Vの化合物(R3、R4、および----は式Iの定義のとおりであり、xは1または2であり、R7およびR8は両方Hであり、PGは適当な保護基である)は、代替法として、スキーム7に示すとおりアルデヒドXIから調製することもできる。したがって、式VIIの化合物(R4は式Iの定義のとおりであり、R6およびR7は両方Hであり、xは1または2である)をまず、不活性条件下、例えばヘキサメチルホスホルアミド(HMPA)、またはN,N,N1,N1-テトラメチルエチレンジアミン(TMEDA)存在下、強塩基、例えばn-ブチルリチウムなどのアルキルリチウムで処理して対応するアニオンを生成し、これを次いで式XIの化合物(R3および----は式Iの定義のとおりであり、PGは適当な保護基である)と、無水条件下、約-60℃から約-90℃の範囲、適切には約-78℃の温度で反応させる。次いで、得られたα,β-不飽和スルホンを、例えばH2および炭素担持パラジウム存在下で水素添加し、式Vの化合物(R3、R4、および----は式Iの定義のとおりであり、xは1または2であり、R7およびR8は両方Hであり、PGは適当な保護基である)を得ることができる。
スキーム7
Figure 2005500402
【0058】
式XIのアルデヒド(R3および----は式Iの定義のとおりであり、PGは適当な保護基である)は、標準的化学を用いて、例えばスキーム8に示すとおりに調製することができる。式XIIの化合物(R3および----は式Iの定義のとおりである)のアルコール基を標準的化学(「Protective Groups in Organic Chemistry」McOmie, J.F.W.編、Plenum Press、1973ならびにGreene, T.W.およびWuts, P.G.M.、「Protective Groups in Organic Synthesis」、John Wiley & Sons、1991参照)を用いて選択的に保護し、式XIIIの化合物(PG'およびPGはそれぞれ一級および二級アルコール基の保護基である)を生成することができる。次いで、式XIIの化合物の一級保護トシル酸アルコールを、例えば、Kornblumら、J. Am. Chem. Soc. 1959, 81:4113-4116に記載の方法を用いて、ジメチルスルホキシド(DMSO)などの極性非プロトン性溶媒中、炭酸水素ナトリウム存在下、高温、例えば150℃で選択的に酸化し、対応するアルデヒドXIを直接得ることができる。
スキーム8
Figure 2005500402
【0059】
式VIの化合物(R3および----は式Iの定義のとおりであり、PGは適当な保護基である)の調製は当技術分野において公知である。したがって、式VIの化合物はPosner, G. H.ら、J. Med. Chem. 1992, 42, 3425-3435に記載のとおりに調製することができ、その内容は参照として本明細書に組み込まれる。
【0060】
式Xの化合物(R3および----は式Iの定義のとおりであり、PGは適当な保護基である)の調製は当技術分野において公知である。したがって、式Xの化合物はPosner, G. H.ら、J. Med. Chem. 1992, 42, 3425-3435;Jaekyoo Lee, Ph.D. Thesis, 1997, Johns Hopkins University;またはPosner G.H.ら、米国特許第6,380,408号に記載のとおりに調製することができ、その内容は参照として本明細書に組み込まれる。
【0061】
式IVの化合物(R1、R2およびR5は式Iの定義のとおりである)の調製は当技術分野において公知である。したがって、式IVの化合物(R1およびR2は式Iの定義のとおりであり、R5はいずれも一緒になって=CH2を形成する)はPosner, G. H.ら、J. Med. chem. 1992, 35, 3280-3287に記載のとおりに調製することができ、その内容は参照として本明細書に組み込まれる。式IVの化合物(R1およびR2は式Iの定義のとおりであり、R5はいずれもHである)はHilpert, H.およびWirz, B. Tetrahedron 2001, 57, 681-694に記載のとおりに調製することができ、その内容は参照として本明細書に組み込まれる。
【0062】
式XIIの化合物(R3および----は式Iの定義のとおりである)の調製は公知である。したがって、式XIIの化合物(R3および----は式Iの定義のとおりである)はPosner, G. H.ら、J. Org. Chem. 1997, 62, 3299-3314に記載のとおりに調製することができ、その内容は参照として本明細書に組み込まれる。
【0063】
式IまたはIIの鏡像異性的に純粋な化合物の調製は、スキームIに示す反応において、式IIIおよびIVの鏡像異性的に純粋な化合物を用いることによって達成することができる。この反応において、1α,3βおよび1β,3αジアステレオマーの混合物が典型的に得られ、1α,3βジアステレオマーが主生成物である。これらのジアステレオマーはクロマトグラフィを用いて、例えば高性能液体クロマトグラフィ(HPLC)を用いて分離することができる。
【0064】
いくつかの場合には、前述の化学を、例えば置換基として結合されているものなどの反応性基による副作用を防止するための、保護基の使用によって改変しなければならないこともある。これは、通常の保護基、例えば「Protective Groups in Organic Chemistry」McOmie, J.F.W.編、Plenum Press、1973ならびにGreene, T.W.およびWuts, P.G.M.、「Protective Groups in Organic Synthesis」、John Wiley & Sons、1991に記載されている保護基によって達成することができる。
【0065】
所望の化合物の塩の生成は、標準的技術を用いて達成される。例えば、中性化合物を適当な溶媒中、酸または塩基で処理し、生成した塩をろ過、抽出または任意の他の適当な方法で単離する。
【0066】
本発明の化合物の溶媒和物の生成は、化合物および溶媒和物に応じて変動することになる。一般に溶媒和物は、化合物を適当な溶媒に溶解し、冷却または貧溶媒の使用によって溶媒和物を単離することにより生成する。溶媒和物は典型的には周囲条件下で乾燥または共沸させる。
【0067】
本発明の化合物のプロドラッグは、利用可能なヒドロキシ、チオール、アミノまたはカルボキシル基と形成した通常のエステルであってもよい。例えば、本発明の化合物において、R1および/もしくはR2がOHであり、かつ/またはR4が一つもしくは複数のOHもしくはNH2で置換されている場合、これを塩基存在下、選択的に不活性溶媒中で、活性化酸(例えば、ピリジン中の酸塩化物)を用いてアシル化することができる。同様に、本発明の化合物において、R4が一つまたは複数のC(O)OHで置換されている場合、エステルは酸のヒドロキシル基の活性化、および不活性溶媒中、塩基存在下での適当なアルコールでの処理によって生成することができる。プロドラッグとして用いられているいくつかの一般的エステルは、フェニルエステル、脂肪族(C8-C24)エステル、アシルオキシメチルエステル、カーバメートおよびアミノ酸エステルである。
【0068】
放射性同位体標識した本発明の化合物は、当技術分野において公知の標準的方法をもちいて調製することができる。例えば、標準的技術を用いて、例えば適当な前駆体をトリチウムガスおよび触媒を用いて水素添加し、本発明の化合物を生成することにより、トリチウムを本発明の化合物に組み込むことができる。または、放射性ヨードを含む本発明の化合物を、ジメチルホルムアミドなどの適当な溶媒中、クロラミン-T存在下、[125I]ヨウ化ナトリウムなどの標準的ヨウ素化条件を用いて、対応するトリアルキルスズ(適切にはトリメチルスズ)誘導体から調製することもできる。トリアルキルスズ化合物は、標準的パラジウム触媒スズ化条件、例えば、ジオキサンなどの不活性溶媒中、高温、適切には50〜100℃で、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)存在下のヘキサメチル二スズを用いて、対応する非放射性ハロ、適切にはヨード化合物から調製することができる。
【0069】
IV. 使用
本明細書において前述したとおり、式Iの新規化合物を調製した。したがって、本発明は、細胞増殖を調節するための治療法および組成物における使用、診断アッセイにおける使用、ならびに研究手段としての使用を含む、本発明の化合物のすべての使用を含む。
【0070】
カルシトリオールの異化を阻害すると、このホルモンの生物学的寿命を延長し、したがって有効なヒトの化学療法のために用いる量を下げうることが期待される。そのような低用量は、カルシトリオールの医学的使用に関連する高カルシウム血毒性を回避する、または少なくとも最小限に抑えると考えられる。それを通してカルシトリオールが異化される(主にC-24ヒドロキシル化を介して)、チトクロームP450酵素経路を選択的に阻害することは、このホルモンの寿命を延長する一つの重要な方法である。したがって、式Iの化合物を、カルシトリオールの24-ヒドロキシル化を担うCYP24を特異的に阻害する能力について、標準的プロトコルを用いてインビトロで試験した。ヒト前立腺癌の化学療法のために臨床で用いられる薬物の抗真菌ケトコナゾール(Trachtenberg, J.らJ. Urol. 1984, J32, 61-63)を、CYP24の阻害についての対照標準として用いた。本発明の化合物はCYP24を選択的に阻害することが明らかにされた(表1参照)。
【0071】
標準の高カルシウム血アッセイにおいて、化合物Iaは、尿中のカルシウムレベルを上昇させるカルシトリオール(1α,25-ジヒドロキシビタミンD3)の濃度の20倍高い濃度でも、尿中のカルシウムレベルを上昇させることはなかった。化合物1(u)も試験し、強度に非カルシウム上昇性であることが判明した。
【0072】
本発明の化合物はCYP24調節剤で、すべての細胞増殖性障害などの様々な状態の治療のために、CYP24活性の阻害を含むCYP24活性の調節において有用である。したがって、本発明はCYP24活性を調節する方法であって、本発明の化合物の有効量をそれを必要とする細胞または動物に投与することによる方法を提供する。さらなる局面において、本発明はCYP24活性を阻害する方法であって、本発明の化合物の有効量をそれを必要とする細胞または動物に投与することによる方法を提供する。
【0073】
1α,25-ジヒドロキシビタミンD3を代謝する酵素CYP24を選択的に調節することにより、1α,25-ジヒドロキシビタミンD3のレベルも調節することができる。したがって、1α,25-ジヒドロキシビタミンD3のレベルの調節から利益を得る疾患を、CYP24の調節剤を用いて治療することができる。CYP24に優先的に作用することにより、他の酵素および受容体との相互作用による副作用を低減させることができる。したがって、本発明は1α,25-ジヒドロキシビタミンD3のレベルの調節から利益を得る疾患を治療する方法であって、本発明の化合物の有効量をそれを必要とする細胞または動物に投与する段階を含む方法を提供する。本発明は、1α,25-ジヒドロキシビタミンD3のレベルを調節するための、本発明の化合物の使用も含む。さらに、本発明は、1α,25-ジヒドロキシビタミンD3のレベル調節用の医薬品を調製するための、本発明の化合物の使用も含む。
【0074】
CYP24の阻害は1α,25-ジヒドロキシビタミンD3の異化を阻害するはずである。したがって、好ましい態様において、本発明は1α,25-ジヒドロキシビタミンD3の異化の阻害から利益を得る疾患を治療する方法であって、本発明の化合物の有効量をそれを必要とする細胞または動物に投与する段階を含む方法を提供する。本発明は、1α,25-ジヒドロキシビタミンD3の異化を阻害するための、本発明の化合物の使用も含む。さらに、本発明は、1α,25-ジヒドロキシビタミンD3の代謝阻害用の医薬品を調製するための、本発明の化合物の使用も含む。
【0075】
1α,25-ジヒドロキシビタミンD3のレベルの調節から利益を得ると考えられる他の疾患には下記が含まれるが、これらに限定されることはない:
(i)副甲状腺−副甲状腺機能亢進症および低下症、偽性副甲状腺機能低下症、続発性副甲状腺機能亢進症;
(ii)膵臓−糖尿病;
(iii)甲状腺−髄様癌;
(iv)皮膚−乾癬、創傷治癒;
(v)肺−サルコイドーシスおよび結核;
(vi)腎臓−慢性腎疾患、低リン酸血症性VDRR、ビタミンD依存性くる病;
(vii)骨−抗痙攣治療、骨線維形成不全症(fibrogenesis imperfecta ossium)、嚢腫性線維性骨炎、骨軟化症、骨粗鬆症、骨減少症、骨硬化症、腎性骨形成異常症、くる病;
(viii)腸−グルココルチコイド拮抗作用、特発性高カルシウム血症、吸収不良症候群、脂肪便症、熱帯性下痢。
【0076】
一つの局面において、本発明は細胞増殖を調節する方法であって、本発明の化合物の有効量をそれを必要とする細胞または動物に投与する段階を含む方法を提供する。好ましくは、本発明は細胞増殖を阻害する方法であって、本発明の化合物の有効量をそれを必要とする細胞または動物に投与する段階を含む方法を提供する。本発明は細胞増殖、好ましくは癌細胞増殖を阻害するための、本発明の化合物または組成物の使用も含む。本発明は細胞増殖、好ましくは癌細胞増殖阻害用の医薬品を調製するための、本発明の化合物または組成物の使用もさらに含む。特に、本発明の方法は、正常細胞ではなく、異常細胞の増殖を阻害する際に有用である。異常細胞には、疾患もしくは状態の原因である、またはそれらに関与しており、疾患または状態を治療するために異常細胞の増殖を調節または阻害することが望ましい、いかなる種類の細胞も含まれる。異常細胞の例には、悪性または癌性細胞ならびに乾癬などの炎症状態で過剰増殖する細胞が含まれる。好ましくは、細胞増殖性疾患は癌、特に乳癌、前立腺癌および肺癌である。
【0077】
本発明の化合物はCYP24活性を調節することによって作用すると考えられるが、当業者であれば、本発明の化合物の他の作用様式または機作も可能であることを理解すると思われる。
【0078】
当業者であれば、本発明のどの化合物が治療上の、例えば任意の種類の癌または細胞増殖性障害において細胞増殖を阻害する際の有用性を有するか、決定することができる。化合物を、マウス表皮細胞(細胞株PE)の増殖阻害などの細胞増殖アッセイにおける細胞増殖阻害の有効性について、および米国特許第5,830,885号(内容は参照として本明細書に組み込まれる)に記載のTPA誘導性オルニチンデカルボキシラーゼ(ODC)の阻害について、試験することもできる。
【0079】
癌に加えて、本発明の化合物は、異所性または異常細胞増殖に関与する他の状態を治療する際にも有用である。本発明によって治療することができる他の細胞増殖性障害には、炎症性疾患、アレルギー、自己免疫疾患、移植拒絶、乾癬、再狭窄、アテローム性硬化症、および細胞増殖を阻害、防止または抑制することが望ましいいかなる他の障害も含まれる。本発明の化合物を、当業者には公知のアッセイおよび技術を用いて、特定の細胞増殖性障害における有効性について試験することができる。例えば、下記の引用文献は様々な状態についてのアッセイを提供する:慢性関節リウマチ:C. S.Kasyapaらの「Regulation of IL-15 - Simulated TNF-alpha Production by Rolipram」、Journal of Immunology (1999) 第163巻、p.8236;アレルギー:T. Adachiらの「A novel Lyn-Binding Peptide Inhibitor Blocks Eosinophil Differentiation, Survival, and Airway eosinophilic inflammation」、Journal of Immunology (1999) 第163巻、p.939;乾癬:Journal of Immunology (2000) 第165巻、p.224、R. Uchertの「Inhibition of Keratinocyte apoptosis by IL-15: a new parameter in the pathegenosis of psoriasis」;および乾癬:International Archives of allergy and Immunology (2000) 第123巻、p.275、A. H. Enkの「T-cell receptor mimic peptides and their potential application in T-cell mediated disease」。
【0080】
本発明の化合物は好ましくは、インビボでの投与に適した生体適合性の形でヒト被験者に投与するための薬学的組成物に製剤する。したがって、もう一つの局面において、本発明は、本発明の化合物を適当な希釈剤または担体との混合物で含む薬学的組成物を提供する。
【0081】
本発明の化合物を含む組成物は、活性物質の有効量が薬学的に許容される媒体と混合されるように、被験者に投与することができる薬学的に許容される組成物を調製するための公知の方法によって調製することができる。適当な媒体は、例えばRemington's Pharmaceutical Sciences(Remington's Pharmaceutical Sciences, Mack Publishing Company, Easton, Pa., USA 1985)に記載されている。これにもとづき、組成物には、これらに限定することはないが、一つまたは複数の薬学的に許容される媒体または希釈剤と合わせ、適当なpHで、生理学的液体と浸透圧が等しい緩衝液に含まれる、物質の溶液が含まれる。
【0082】
本発明の化合物は遊離塩基の形、塩の形、溶媒和物および水和物で用いることができる。すべての形は本発明の範囲内である。酸付加塩を形成し、使用のためにより好都合な形を提供することもできる。実際のところ、塩の形での使用は本質的に塩基の形での使用に等しい。酸付加塩を調製するために用いることができる酸には、好ましくは、遊離塩基と合わせると薬学的に許容される塩、すなわちそのアニオンは塩の薬学的用量で動物に対して非毒性で、したがって遊離塩基に固有の有益な性質がアニオンに起因する副作用によって損なわれることのない塩を生成するものが含まれる。塩基性化合物の薬学的に許容される塩が好ましいが、たとえ特定の塩自体は、例えば精製および同定のためだけに塩を生成する場合、またはイオン交換法により薬学的に許容される塩を調製する際の中間体として用いる場合の中間生成物としてのみ望まれるとしても、すべての酸付加塩は遊離塩基体のもととして有用である。
【0083】
本発明の方法に従い、記載した化合物またはその塩もしくは溶媒和物は、当業者には理解されるとおり、選択した投与経路に応じて様々な形で患者に投与することができる。本発明の組成物は、例えば経口、非経口、口腔内、舌下、鼻内、直腸内、パッチ、ポンプまたは経皮投与により、またそれに応じて製剤した薬学的組成物で投与することができる。非経口投与には、静脈内、腹腔内、皮下、筋肉内、経上皮、鼻内、肺内、くも膜下腔内、直腸内および投与の局所様式が含まれる。非経口投与は選択した期間の持続注入によるものであってもよい。
【0084】
その本発明の化合物は、例えば不活性希釈剤もしくは同化可能な食用carderと共に経口投与することもでき、またはゼラチン硬もしくは軟カプセルに封入してもよく、または圧縮して錠剤としてもよく、または食物と共に直接取り込むこともできる。経口での治療用投与のために、本発明の化合物を賦形剤と混合し、摂取可能な錠剤、口腔錠、トローチ、カプセル剤、エリキシル剤、懸濁剤、シロップ剤、カシェ剤などの形で用いることができる。
【0085】
本発明の化合物は非経口的に投与することもできる。本発明の化合物の溶液を、ヒドロキシプロピルセルロースなどの界面活性剤と適当に混合した水中で調製することができる。分散剤も、アルコールを加えた、または加えないグリセロール、液体ポリエチレングリコール、DMSOおよびその混合物中、ならびに油中で調製することができる。通常の保存および使用条件下で、これらの製剤は微生物の増殖を防ぐための保存剤を含む。当業者であれば、適当な製剤の調製法を知っていると考えられる。適当な製剤の選択および調製のための通常の方法および成分が、例えば、Remington's Pharmaceutical Sciences (1990 - 第18版)および1990年に発行された米国薬局方:The National Formulary (USP 24 NF19)に記載されている。
【0086】
注射用に適した医薬品剤形には、滅菌水性液剤または分散剤および滅菌注射用液剤または分散剤の即時調製用の滅菌散剤が含まれる。すべての場合に、剤形は無菌でなければならず、注射操作が容易になる程度に流動性でなければならない。
【0087】
鼻内投与用の組成物は、エアロゾル、滴剤、ゲル剤および散剤として都合よく製剤することができる。エアロゾル製剤は典型的に、生理的に許容される水性または非水性溶媒中の活性物質の溶液または微懸濁液を含み、通常はカートリッジの形または噴霧器と共に用いるレフィルの形を取りうる、密封容器中の一回または複数用量の滅菌剤形で提供される。または、密封容器は、使用後に廃棄することが意図される一回用量の鼻吸入器または計量器具が取り付けられたエアロゾル投薬器などの単位投薬器具であってもよい。剤形がエアロゾル投薬器を含む場合、これは圧縮空気などの圧縮ガスでありうる噴射剤、またはフルオロクロロ炭化水素などの有機噴射剤を含むことになる。エアロゾル剤形はポンプ噴霧器の形も取ることができる。
【0088】
口腔内または舌下投与に適した組成物には、活性成分が糖、アカシア、トラガカント、またはゼラチンおよびグリセリンなどの担体と共に製剤される、錠剤、ロゼンジ、および香錠が含まれる。直腸内投与用の組成物は、カカオ脂などの通常の坐剤用基剤を含む坐剤の形が好都合である。
【0089】
本発明の化合物は動物に単独で、または前述のとおり、薬学的に許容される担体との組み合わせで投与することができ、その比率は化合物の溶解性および化学的性質、選択した投与経路、ならびに標準の薬学的慣例によって決定される。
【0090】
本発明の化合物および/または組成物の用量は、化合物の薬力学的特性、投与様式、受容者の年齢、健康および体重、症状の性質および程度、治療頻度および併用療法があればその種類、ならびに治療する動物における化合物の排出速度などの多くの因子に応じて変動しうる。当業者であれば、前述の因子に基づいて適当な用量を決定することができる。本発明の化合物は最初は適当な用量で投与し、その量を必要があれば臨床応答に応じて調節することもできる。細胞の短時間、例えば30分から1時間またはそれ以上のエクスビボ治療では、長期インビボ療法よりも高用量の化合物を用いてもよい。
【0091】
本発明の化合物は、単独あるいはCYP24活性を調節する他の薬剤との組み合わせ、または1α,25-ジヒドロキシビタミンD3のレベルの調節および/もしくは1α,25-ジヒドロキシビタミンD3の異化の阻害から利益を得る細胞増殖性障害もしくは他の障害に対する他の種の治療薬(CYP24を調節しても、しなくてもよい)との組み合わせで用いることができる。好ましくは、本発明の化合物は1α,25-ジヒドロキシビタミンD3(カルシトリオール)または他のビタミンD受容体アゴニストとの組み合わせで投与することができる。ビタミンD受容体アゴニストの異化を阻害すると、これらの治療薬の生物学的寿命を延長し、したがって有効なヒトの化学療法のために用いる薬物の量を下げうることが期待される。そのような低用量は、カルシトリオールまたは他のビタミンD受容体アゴニストの医学的使用に関連する高カルシウム血毒性を回避する、または少なくとも最小限に抑えると考えられる。したがって、本発明はビタミンD受容体アゴニスト、好ましくは1α,25-ジヒドロキシビタミンD3(カルシトリオール)の有効性を高める方法であって、本発明の化合物の有効量とビタミンD受容体アゴニスト、好ましくは1α,25-ジヒドロキシビタミンD3(カルシトリオール)の有効量とを同時投与する段階を含む方法を提供する。さらに、本発明はビタミンD受容体アゴニスト、好ましくは1α,25-ジヒドロキシビタミンD3(カルシトリオール)の有効性を高めるための本発明の化合物のa、およびビタミンD受容体アゴニスト、好ましくは1α,25-ジヒドロキシビタミンD3(カルシトリオール)の有効性を高める医薬品を調製するための本発明の化合物の使用を含む。
【0092】
一般的治療は癌の種類に基づいており、CYP24活性を特に標的にすることはない。本発明の特定の局面において、本発明の化合物は皮膚障害、骨障害、癌および骨粗鬆症を治療するための他の療法および治療薬との組み合わせで用いることもできる。
【0093】
前述の治療的使用に加えて、本発明の化合物は診断アッセイ、スクリーニングアッセイにおいて、および研究手段としても有用である。
【0094】
診断アッセイにおいて、本発明の化合物は細胞増殖性障害を同定または検出する際に有用でありうる。そのような態様において、本発明の化合物を放射性同位体標識し(前述のとおり)、細胞集団と接触させてもよい。細胞上の放射性同位体標識の存在が細胞増殖性障害を示すと考えられる。
【0095】
スクリーニングアッセイにおいて、本発明の化合物を細胞増殖またはCYP24活性を調節する他の化合物を同定するために用いることができる。研究手段としては、本発明の化合物を受容体結合アッセイおよびCYP24の位置を調べるアッセイにおいて用いることができる。そのようなアッセイにおいて、化合物を放射性同位体標識することもできる。
【0096】
以下の非限定例は本発明を例示するものである:
【0097】
実施例
材料と方法
特に記載がないかぎり、すべての反応は乾燥器で乾燥したガラス容器中、超高純度アルゴン雰囲気下で撹拌して実施した。使用直前に、THFはNa/ベンゾフェノンケチルから蒸留し、CH2Cl2はCaH2から蒸留した。有機リチウムは、使用前に公知の方法に従って滴定した(Suffert, J. J. Org. Chem. 1989, 54, 509-510)。他の試薬はすべて商業的供給元から受け取ったままで使用した。分析用TLC分析は、あらかじめコーティングされた裏がガラスのシリカゲルプレート(Merck Kieselgel 60 F254、厚さ250mm)上で行い、p-アニスアルデヒドまたはKMnO4染色で可視化した。カラムクロマトグラフィは、短流路シリカゲル(粒径<230メッシュ)またはフラッシュシリカゲル(粒径230〜400メッシュ)を用いて実施した。調製用プレートクロマトグラフィは、Analtechからのシリカゲルコーティングされたガラスの調製用プレート(500〜1000μm)を用いて行い、UVで分析した。HPLCは、二つの25mL/分調製用ポンプヘッドを備えたRainin 登録商標HPLXシステムで、(1)10μmシリカゲル基体上のトリス(4-メチル安息香酸)セルロースを充填したChiral Technologies CHIRALCEL(登録商標) OJ 10mm×250mm(半調製用)カラムまたは(2)C-18-結合シリカとして110Åシリカゲル(ポアサイズ5μm)を充填したPhenomenex LUNA(商標) 10mm×250mm(半調製用)カラムおよび254nmに設定したRainin Dynamax(商標) UV-C二重ビーム可変波長検出器を用いて実施した。収率は純粋な生成物(クロマトグラフィおよび分光学的均一性に基づいて>95%)について報告し、最適化はしていない。融点はMel-Temp金属ブロック装置を用いて開放毛細管中で測定し、未補正である。旋光度はPerkin Elmer 141 Polarimeterを用いてNa線で測定した。NMRスペクトルは、Varian XL-400分光計で1Hについて400MHz、19Fについて376MHz、および13Cについて100MHzで操作し、Bruker 300 AMX分光計で1Hについて300MHzで操作して得た。化学シフトをCDCl31Hについて7.26ppm、13Cについて77.0ppm)、テトラメチルシラン(TMS、1Hについて0.00ppm)、およびCFCl319Fについて0.00ppm)を基準としてppm(δ)で報告した。IRスペクトルは、Perkin Elmer 1600 Series FT-IR装置を用いて得た。HRMSは、オハイオ州立大学の質量分析施設で、Micromass QTOF Electrospray質量分析計で得た。元素分析はAtlantic Microlab Inc.、ジョージア州ノークロスにより実施された。
【0098】
実施例1:アリールメチルスルホンVII調製のための一般法
MeOH(24.0mL)中に適当なアリールメチルスルフィド(6.00mmol)を含む氷冷溶液に、登録商標oxone(9.00mmol)の水(20.0mL)溶液を滴下漏斗から滴加した。得られた混濁スラリーを室温で終夜撹拌し、水で希釈し、CHCl3(3×)で抽出した。合わせた有機物を水および食塩水で洗浄し、Na2SO4で乾燥し、減圧下で濃縮して、本質的に定量的回収率のアリールメチルスルホンVII(a〜c)を結晶性固体で得た。
【0099】
a)メチル-(4-メトキシフェニル)スルホン
前述のアリールメチルスルホン調製のための一般法に従い、1-メタンスルファニル-4-メトキシベンゼン(1.00g、6.48mmol)から表題化合物(1.20g、99%)を白色固体で得た:
Figure 2005500402
【0100】
b)メチル-(4-ニトロフェニル)スルホン
前述のアリールメチルスルホン調製のための一般法に従い、1-メタンスルファニル-4-ニトロベンゼン(1.00g、5.41mmol)から表題化合物(1.19g、100%)を黄色固体で得た:
Figure 2005500402
【0101】
c)メチル-(4-トリフルオロメチルフェニル)スルホン
前述のアリールメチルスルホン調製のための一般法に従い、4-クロロ-1-トリフルオロメチルベンゼンおよびメタンチオ酸ナトリウムからCabiddu, M.G.ら、J. Organometallic Chem. 1997, 531, 125-140に記載のとおりに合成した1-メタンスルファニル-4-トリフルオロメチルベンゼン(1.07g、5.57mmol)から表題化合物(1.21g、97%)を白色固体で得た:
Figure 2005500402
【0102】
実施例2:メチル(p-アセタールフェニル)スルホンの調製
Figure 2005500402
ベンゼン(10mL)中、4-メチルスルホニルベンズアルデヒド(750mg、3.87mmol、純度95%)およびエチレングリコール(0.9mL、16.0mmol)の混合物を触媒量のp-TsOH存在下で6.5時間還流した。ベンゼンを留去した後、残渣をEtOAcに溶解した。有機層を食塩水、飽和NaHCO3水溶液、および再度食塩水で洗浄し、MgSO4で乾燥し、ろ過し、濃縮して、粗生成物(781.9mg、88%)を得、これをそれ以上精製せずに次の反応に直接用いた。
Figure 2005500402
【0103】
実施例3:(トリエチルシリル)-オキシ-アリールスルホンV
(a)(トリエチルシリル)-オキシ-フェニルスルホン
Figure 2005500402
THF(2.25mL)中、メチルフェニルスルホン(125mg、0.802mmol)の冷(-78℃)溶液に、n-BuLi(556μL、0.802mmol、ヘキサン中1.44M)の溶液をシリンジから滴加した。15分後、HMPA(0.1〜0.2mL)を加え、溶液を-78℃でさらに15分間撹拌した。あらかじめ冷却(-78℃)した(+)-ヨウ化トリエチルシリル(Posner, G. H.; Crawford, K. R.未発表結果、100 mg、0.229mmol)のTHF(0.75mL)溶液をカニューレからゆっくり加えた。次いで、反応混合物を室温まで加温した。反応をH2Oで停止し、Et2O(3×)で抽出し、食塩水で洗浄し、MgSO4で乾燥し、濃縮して、粗固体を得、これをクロマトグラフィ(5〜20%EtOAc/ヘキサン)で精製して、表題化合物(91mg、85%)を無色油状物で得た:
Figure 2005500402
【0104】
同様の様式で、下記の追加の化合物を調製した:
【0105】
(b)(+)-(トリエチルシリル)-オキシ-(4-フルオロフェニル)スルホン:メチルフェニルスルホンの代わりにメチル(4-フルオロフェニル)スルホンを用いることによる。粗混合物をフラッシュクロマトグラフィ(EtOAc:Hex=1:15から1:13)で精製して、C24-p-フルオロフェニルスルホン(78mg、85%)を得た。
Figure 2005500402
【0106】
(c)(+)-トリエチルシリル)-オキシ-(4-クロロフェニル)スルホン:メチルフェニルスルホンの代わりにメチル(4-クロロフェニル)スルホンを用いることによる。粗混合物をフラッシュクロマトグラフィ(EtOAc:Hex=1:12から1:7)で精製して、C24-p-クロロフェニルスルホン(87.5mg、96%)を得た。
Figure 2005500402
【0107】
(d)(+)-(トリエチルシリル)-オキシ-(4-メチルフェニル)スルホン:メチルフェニルスルホンの代わりにメチル(4-メチルフェニル)スルホンを用いることによる。粗混合物をフラッシュクロマトグラフィ(EtOAc:Hex=1:12から1:10)で精製して、C24-p-トリルスルホン(84.6mg、93%)を得た。
Figure 2005500402
【0108】
(e)(+)-(トリエチルシリル)-オキシ-(3,4-ジクロロフェニル)スルホン:メチルフェニルスルホンの代わりにメチル(3,4-ジクロロフェニル)スルホンを用いることによる。粗混合物をフラッシュクロマトグラフィ(EtOAc:Hex=1:12)で精製して、C24-3,4-ジクロロフェニルスルホン(65.6mg、66%)を得た。
Figure 2005500402
【0109】
(f)(+)-(トリエチルシリル)-オキシ-p-[3-(tert-ブチルジメチルシロキシ)イソペンチル]フェニルスルホン:メチルフェニルスルホンの代わりにp-(3-(tert-ブチルジメチルシロキシ)イソペンチル)フェニルメチルスルホンを用いることによる。粗混合物をフラッシュクロマトグラフィ(EtOAc:Hex=1:19から1:15)で精製して、C24-p-[3-(tert-ブチルジメチルシロキシ)イソペンチル]フェニルスルホン(107.7mg、94%)を得た。
Figure 2005500402
【0110】
(g)(+)-(トリエチルシリル)-オキシ-p-アセタールフェニルスルホン:メチルフェニルスルホンの代わりにp-アセタールフェニルメチルスルホン(実施例2)を用いることによる。粗混合物をフラッシュクロマトグラフィ(EtOAc:Hex=1:4)で精製して、C24-p-アセタールフェニルスルホン(83.5mg、74%)を得た:
Figure 2005500402
【0111】
同様の様式で、下記の追加の化合物を調製することができる:
(h)(トリエチルシリル)-オキシ-(4-メトキシフェニル)スルホン:メチルフェニルスルホンの代わりにメチル(4-メトキシフェニル)スルホン(実施例1a)を用いることによる;
(i)(トリエチルシリル)-オキシ-(4-ニトロフェニル)スルホン:メチルフェニルスルホンの代わりにメチル(4-ニトロフェニル)スルホン(実施例1b)を用いることによる;および
(j)(トリエチルシリル)-オキシ-(4-トリフルオロメチルフェニル)スルホン:メチルフェニルスルホンの代わりにメチル(4-トリフルオロメチルフェニル)スルホン(実施例1c)を用いることによる。
【0112】
実施例4:C,D-環ケトンIII
(a)(+)-ケトフェニルスルホン
Figure 2005500402
(トリエチルシリル)-オキシフェニルスルホン(実施例3a、86mg、0.185mmol)のTHF(約0.7M)溶液に、フッ化テトラブチルアンモニウム(TBAF、740μL、0.740mmol、THF中1.0M)の溶液を加えた。反応混合物を18時間撹拌し、減圧下で濃縮して、褐色シロップを得た。次いで、この褐色シロップをCH2Cl2に溶解し、二クロム酸ピリジニウム(PDC、290mg、0.555mmol)およびセライト(登録商標)(109mg)で12時間処理した。次いで、フラスコの内容物を1インチのシリカゲルプラグを通過させ、EtOAc(3×)で洗浄し、濃縮し、フラッシュクロマトグラフィ(35→40% EtOAc/ヘキサン)または調製用プレートクロマトグラフィ(50%EtOAc/ヘキサン)で精製して、純粋なC,D-環ケトン(67mg)を定量的に無色油状物で得た:
Figure 2005500402
【0113】
同様の様式で、以下の追加の化合物を調製した:
(b)(+)-ケト-(4-フルオロフェニル)スルホン:(トリエチルシリル)-オキシフェニルスルホンの代わりに(トリエチルシリル)-オキシ-(4-フルオロフェニル)スルホン(実施例3b)を用いることによる。反応混合物を短流路フラッシュクロマトグラフィ(CH2Cl2と、次いでEtOAc:Hex=1:2)で直接精製して、ケト-p-フルオロフェニルスルホン(50.5mg、2段階で85%)を得た。
Figure 2005500402
【0114】
(c)(+)-ケト-(4-クロロフェニル)スルホン:(トリエチルシリル)-オキシフェニルスルホンの代わりに(トリエチルシリル)-オキシ-(4-クロロフェニル)スルホン(実施例3c)を用いることによる。反応混合物を短流路フラッシュクロマトグラフィ(CH2Cl2と、次いでEtOAc:Hex=1:2)で直接精製して、ケト-p-クロロフェニルスルホン(56.2mg、2段階で82%)を得た。
Figure 2005500402
【0115】
(d)(+)-ケト-(4-メチルフェニル)スルホン:(トリエチルシリル)-オキシフェニルスルホンの代わりに(トリエチルシリル)-オキシ-(4-メチルフェニル)スルホン(実施例3d)を用いることによる。反応混合物を短流路フラッシュクロマトグラフィ(CH2Cl2と、次いでEtOAc:Hex=1:2)で直接精製して、ケト-p-フルオロフェニル(57.4mg、2段階で89%)を得た。
Figure 2005500402
【0116】
(e)(+)-ケト-(3,4-ジクロロフェニル)スルホン:(トリエチルシリル)-オキシフェニルスルホンの代わりに(トリエチルシリル)-オキシ-(3,4-ジクロロフェニル)スルホン(実施例3e)を用いることによる。反応混合物を短流路フラッシュクロマトグラフィ(CH2Cl2と、次いでEtOAc:Hex=1:2)で直接精製して、ケト-3,4-ジクロロフェニルスルホン(47.3mg、2段階で94%)を得た。
Figure 2005500402
【0117】
(f)(+)-ケト-p-[3-(tert-ブチルジメチルシロキシ)イソペンチル]フェニルスルホン:(トリエチルシリル)-オキシフェニルスルホンの代わりにp-[3-(tert-ブチルジメチルシロキシ)イソペンチル]フェニルスルホン(実施例3f)を用いることによる。反応混合物を短流路フラッシュクロマトグラフィ(CH2Cl2と、次いでEtOAc:Hex=1:2)で直接精製して、ケト-p-(3-(tert-ブチルジメチルシロキシ)イソペンチル)フェニルスルホン(75.8mg、2段階で97%)を得た。
Figure 2005500402
【0118】
(g)(+)-ケト-p-アセタールフェニルスルホン:(トリエチルシリル)-オキシフェニルスルホンの代わりに(+)-(トリエチルシリル)-オキシ-p-アセタールフェニルスルホン(実施例3g)を用いることによる。反応混合物を短流路フラッシュクロマトグラフィ(CH2Cl2と、次いでEtOAc:Hex=1:1)で直接精製して、ケト-p-アセタールフェニルスルホン(66mg、2段階で100%)を得た。
Figure 2005500402
【0119】
同様の様式で、下記の追加の化合物を調製することができる:
(h)ケト-(4-メトキシフェニル)スルホン:(トリエチルシリル)-オキシフェニルスルホンの代わりに(トリエチルシリル)-オキシ-(4-メトキシフェニル)スルホン(実施例3h)を用いることによる;
(i)ケト-(4-ニトロフェニル)スルホン:(トリエチルシリル)-オキシフェニルスルホンの代わりに(トリエチルシリル)-オキシ-(4-ニトロフェニル)スルホン(実施例3i)を用いることによる;および
(j)ケト-(4-トリフルオロメチルフェニル)スルホン:(トリエチルシリル)-オキシフェニルスルホンの代わりに(トリエチルシリル)-オキシ-(4-トリフルオロメチルフェニル)スルホン(実施例3j)を用いることによる。
【0120】
実施例5:24-フェニルスルホンビタミンD3類縁体(I)
Figure 2005500402
反応前に、ホスフィンオキシド(Posner, G.H.ら、J. Med. Chem. 1992, 35, 3280-3287)および実施例3aのC,D-環ケトンをベンゼンとの共沸により乾燥し、減圧下に48時間放置した。n-BuLiのヘキサン溶液(58μL、0.086mmol、ヘキサン中1.48M)を、THF(1.30mL)中のホスフィンオキシド(50mg、0.086mmol)の冷(-78℃)溶液に乾燥アルゴン雰囲気下で滴加した。得られた濃赤色溶液を1時間撹拌し、その時点でTHF(1.2mL)中のC,D-環ケトン(実施例3a、15mg、0.043mmol)の冷(-78℃)溶液をカニューレから滴加した。得られた溶液を-78℃、暗所で約3時間撹拌し、次いで-40℃まで2時間かけてゆっくり加温した。反応混合物をH2O(1mL)で反応停止し、室温まで加温し、Et2O(3×10mL)で抽出し、食塩水で洗浄し、MgSO4で乾燥し、ろ過し、濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィ(20→50%EtOAc/ヘキサン)で精製して、カップリングした生成物を澄明油状物で得た。この油状物をTHF(5.0mL)に直ちに溶解し、TBAF(215μL、0.215mmol、THF中1.0M)により暗所で16時間処理した。反応混合物を濃縮し、カラムクロマトグラフィ(EtOAc)にかけて、ジアステレオマーの混合物を得た。このジアステレオマー混合物をHPLC(CHIRALCEL(登録商標) OJ半調製用カラム、15%EtOH/ヘキサン、3mL/分)で分離して、鏡像異性的に純粋な混成ビタミンD3類縁体I(a)(9mg、43%、1α,3β、Rf37.2分)およびI(b)(4mg、19%、1β,3α、Rf31.7分)を得た。
Figure 2005500402
【0121】
同様の様式で、以下の追加の化合物を調製した。
【0122】
Figure 2005500402
実施例4aからの化合物の代わりに実施例4bの化合物を用いることによる。ジアステレオマーをHPLC(Chiralcel OJカラム、ヘキサン中25%EtOH、2.5mL/分、254nm)で精製して、(+)-I(c)(1α,3β、tR 34.2分、14mg、55%)を粘稠油状物で、および(+)-I(d)(1β,3α、tR 27.0分、5.3mg、21%)を粘稠油状物で得た。
Figure 2005500402
【0123】
Figure 2005500402
実施例4aの化合物の代わりに実施例4cの化合物を用いることによる;ジアステレオマーをHPLC(Chiralcel OJカラム、ヘキサン中20%EtOH、2.5mL/分、254nm)で精製して、(+)-I(e)(1α,3β、tR 29.6分、12.3mg、44%)を粘稠油状物で、および(+)-I(f)(1β,3α、tR 25.8分、3.9mg、14%)を粘稠油状物で得た。
Figure 2005500402
【0124】
Figure 2005500402
実施例4aの化合物の代わりに実施例4dの化合物を用いることによる。ジアステレオマーをHPLC(Chiralcel OJカラム、ヘキサン中17%EtOH、2.5mL/分、254nm)で精製して、(+)-I(g)(1α,3β、tR 37.7分、6.2mg、53%)を粘稠油状物で、および(+)-I(h)(1β,3α、tR 31.4分、2.0mg、17%)を粘稠油状物で得た。
Figure 2005500402
【0125】
Figure 2005500402
実施例4aの化合物の代わりに実施例4eの化合物を用いることによる;ジアステレオマーをHPLC(Chiralcel OJカラム、ヘキサン中22%EtOH、2.5mL/分、254nm)で精製して、(+)-I(i)(1α,3β、tR 36.4分、17.7mg、52%)を粘稠油状物で、および(+)-I(j)(1β,3α、tR 29.0分、5.3mg、16%)を粘稠油状物で得た。
Figure 2005500402
【0126】
Figure 2005500402
実施例4aの化合物の代わりに実施例4fの化合物を用いることによる。次いで、ジアステレオマーをHPLC(Chiralcel OJカラム、ヘキサン中15%EtOH、2.5mL/分、254nm)で精製して、(+)-I(k)(1α,3β、tR 36.3分、8.2mg、47%)を粘稠油状物で、およびI(l)(1β,3α、tR 30.5分、5.1mg、29%)を粘稠油状物で得た。
Figure 2005500402
表題化合物I(l)は終夜の13C NMR中に分解した。
【0127】
Figure 2005500402
実施例4aの化合物の代わりに実施例4hの化合物を用いることによる;
Figure 2005500402
実施例4aの化合物の代わりに実施例4iの化合物を用いることによる;および
Figure 2005500402
実施例3aの化合物の代わりに実施例4jの化合物を用いることによる。
【0128】
実施例6:24-SO2-PhCH(NOMe) I(s)およびI(t)の調製:
Figure 2005500402
(±)-A-環ホスフィンオキシド(Posner, G. H.ら、J. Med. Chem. 1992, 35, 3280-3287)(72.8mg、0.125mmol)のTHF(2mL)溶液に、n-BuLi(0.047mL、ヘキサン中2.67M、0.125mmol)を-78℃で加え、次いで帯赤色溶液を同じ温度で10分間撹拌した。あらかじめ冷却(-78℃)した実施例4gからのC24-p-アセタールフェニルスルホンC/D環ケトン(32.4mg、0.0770mmol)のTHF(2mL)溶液を、前述の溶液に-78℃でカニューレから加えた。得られた赤橙色溶液を-78℃で6時間撹拌した。反応をpH7の緩衝液(2mL)で停止し、次いで室温まで加温し、EtOAcで抽出し、食塩水で洗浄し、MgSO4で乾燥し、ろ過し、減圧濃縮し、フラッシュクロマトグラフィ(EtOAc:Hex=1:4)で精製して、ビスTBS保護p-アセタールフェニルスルホンのカップリング生成物のジアステレオマー混合物(31.5mg、52%)を得た。この後者の生成物(20mg、0.0255mmol)の溶液およびDowex 50WX4-400(794mg)のCH2Cl2-アセトン(2mL-2mL)溶液を24時間撹拌した。反応混合物をろ過し、フラッシュクロマトグラフィ(EtOAc:Hex=1:1から2:1)で精製して、対応するビスヒドロキシベンズアルデヒドのジアステレオマー混合物(5.4mg)およびいくらかの未反応出発物質を得た。後者の混合物をMeONH2・HCl(8.9mg、0.104mmol)、数粒のモレキュラーシーブス4A、およびピリジン(1.2mL)で処理した。反応混合物をEtOAcで抽出し、1N HCl水溶液および食塩水で洗浄し、MgSO4で乾燥し、ろ過し、減圧濃縮して、粗混合物を得、これを次いでフラッシュクロマトグラフィ(EtOAc:Hex=3:1)で精製して、I(s)およびI(t)のジアステレオマー混合物(3.7mg、65%)を得た。次いで、ジアステレオマーをHPLC(Chiralcel OJカラム、ヘキサン中30%EtOH、2.5mL/分、254nm)で精製し、I(s)(1α,3β、tR 32.7分)を粘稠油状物で、およびI(t)(1β,3α、tR 25.1分)を粘稠油状物で得た。
【0129】
実施例7:化合物I(u)の調製
Figure 2005500402
19-ノル-ホスフィンオキシド(58mg、0.10mmol)(Hilpert, H.およびWirz, B. Tetrahedron 2001, 57, 681-694)の無水THF(2.0mL)溶液を-78℃まで冷却し、アルゴン雰囲気下、n-BuLi(64μL、0.10mmol、ヘキサン中1.6M)で処理した。混合物は濃帯赤色に変わり、-78℃で15分間撹拌した。この溶液に、あらかじめ冷却(-78℃)した実施例3aからのC,D-環ケトン(12mg、0.034mmol)の無水THF(1.5mL)溶液をカニューレから滴加した。赤橙色が黄色にあせるまで反応を続けた(約4時間)。pH7の緩衝液(1.0mL)を-78℃で加えて反応停止し、次いで室温まで加温し、EtOAc(20mL×2)で抽出し、食塩水で洗浄し、MgSO4で乾燥し、濃縮した。残渣を溶出液としてEtOAc/ヘキサン(1/3)を用いたカラムクロマトグラフィにかけて、カップリング生成物(19mg、80%)を無色油状物で得た。
【0130】
カップリング生成物(19mg、0.027mmol)を無水THF(3mL)に溶解し、この溶液にTHF中TBAFの1.0M溶液(0.40mL、0.40mmol)を加えた。得られた混合物を室温で終夜撹拌し、次いで水(2mL)で反応停止した。溶液をEtOAc(20mL×3)で抽出し、食塩水で洗浄し、MgSO4で乾燥し、濃縮した。残渣を溶出液としてEtOAcを用いたカラムクロマトグラフィにかけて、(+)-I(u)の粗生成物(12mg、94%)を無色油状物で得た。粗生成物をHPLC(Chiralcel OJカラム、ヘキサン中20%EtOH、2.5mL/分、254nm)で精製して、(+)-I(u)(1a,3b、tR=29.1分、10.5mg)を得た。
Figure 2005500402
【0131】
実施例8:アルデヒド(+)-XIの調製
Figure 2005500402
(a)ライスゴー(Lythgoe)ジオール(+)-XIIの調製:Posner G. H.ら J. Org. Chem. 1997, 62, 3299-3314に記載のとおり。
【0132】
(b)TESトシレート(+)-XIIIの調製:ジオール(+)-XII(364mg、1.64mmol当量)およびDMAP(341mg、1.7当量)のCH2Cl2(15mL)溶液に、p-トルエンスルホニルクロリド(360mg、1.2当量)のCH2Cl2(5mL)溶液を0℃でゆっくり加えた。0℃で16時間撹拌した後、反応混合物を-78℃に冷却した。これに、2,6-ルチジン(0.95mL)およびTESOTf(1.1mL)をTLCで追跡しながら逐次加えた。反応完了後、混合物をエーテルで希釈し、続いて希HClで洗浄して2,6-ルチジンを除去した後、食塩水で洗浄した。有機抽出物をMgSO4で乾燥し、減圧濃縮し、次いでクロマトグラフィ(25%EtOAc/ヘキサン)で精製して、所望のTESトシレート(+)-XIII(708mg、90%)を無色油状物で得た。
Figure 2005500402
【0133】
(c)アルデヒド(+)-XIの調製:Kornblumら J. Am. Chem. Soc. 1959, 81, 4113-3116の方法に従い、一級トシレート(+)-XIII(708mg、0.147mmol)のDMSO(10mL)溶液に、NaHCO3(495mg、5.9mmol)を加え、150℃に加熱した。ガスの発生が止まれば(10〜15分)、反応混合物を室温まで速やかに冷却(水浴)し、水(50mL)で希釈し、エーテル(×2)で抽出した。有機分画を合わせ、食塩水で繰り返し洗浄し、Na2SO4で乾燥し、濃縮して、薄い色の油状物を得た。フラッシュシリカゲルクロマトグラフィ(2%EtOAc/ヘキサン)で精製して、アルデヒド(+)-XI(120mg、80%)を無色油状物で得た:
Figure 2005500402
【0134】
実施例9:ケトン(+)-V(R4=t-ブチル)および(+)-V(R4=イソプロピル)の調製
Figure 2005500402
(a)tert-ブチルメチルスルホンVII(R4=t-ブチル)およびイソプロピルメチルスルホンVII(R4=イソプロピル)の調製:tert-ブチルメチルスルフィド(5.0g、0.048mol)のメタノール(125ml)溶液に、H2O(125ml)中のオキソン(21.9g、0.144mol)を0℃で加えた。混合物を周囲温度まで加温し、終夜撹拌した。混合物を一定量まで濃縮し、水(150mL)で希釈し、CH2Cl2(6×50mL)で抽出し、MgSO4で乾燥し、減圧濃縮して、R4がt-ブチルであるスルホンVII(6.20g、95%)を白色固体で得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ2.82 (s, 3H), 1.44 (s, 9H); 13C NMR (100 MHz, CDCl3) δ59.62, 35.10, 24.37。R4がイソプロピルであるイソプロピルメチルスルホンVIIは、tert-ブチルメチルスルフィドの代わりにイソプロピルメチルスルフィドを酸化することにより、同じ様式で調製することができる。
【0135】
(b)R4がt-ブチルであるα,β-不飽和スルホンの調製:ジイソプロピルアミン(91μL、1.5当量)のTHF(3mL)溶液に、ヘキサン中n-BuLiの1.6M溶液(0.4mL、1.5当量)を-78℃で加え、次いでこれを-78℃でさらに30分間と、-35℃でさらに30分間撹拌した。t-ブチルメチルスルホンVII(R4=t-ブチル)(143mg、1.5当量)のTHF(1mL)溶液をLDA溶液に-78℃で加えた。1時間撹拌後、この溶液をアルデヒド(+)-XI(130mg、0.44mmol)のTHF(0.5mL)溶液を滴加することにより処理した。反応混合物を同じ温度で15分間撹拌し、イソチオシアン酸フェニル(PhNCS)(0.15mL、1.6当量)のTHF(1mL)溶液で反応停止し、次いで室温まで加温した。室温で30分間撹拌後、反応混合物をエーテル(50mL×2)で抽出し、飽和NaHCO3溶液、食塩水で洗浄し、MgSO4で乾燥し、減圧濃縮し、次いでクロマトグラフィ(10%EtOAc/ヘキサン)で精製して、α,β-不飽和スルホン(95mg、49%)および対応するフェニルチアノカーバメート(73mg、31%)をジアステレオマー混合物で得た。
Figure 2005500402
【0136】
(c)R4がイソプロピルであるα,β-不飽和スルホンの調製:(b)部に記載のとおり、アルデヒド(+)XI(232mg、0.78mmol)のTHF(2mL)溶液をTHF(3.0mL)中のイソプロピルメチルスルホンVII(R4=イソプロピル)(143mg、1.5当量)のアニオンと反応させて、α,β-不飽和イソプロピルスルホン(54mg、18%)および対応するフェニルチアノカーバメート(351mg、81%)をジアステレオマー混合物で得た。
Figure 2005500402
【0137】
(d)R4がt-ブチルであるC/D環ケトン(+)-IIIの調製:(b)部からのα,β不飽和スルホン(94mg、0.21mmol)のベンゼン(10mL)溶液を10%Pd/C(10mg)存在下で、TLCにより出発物質がなくなるまで2日間水素添加(50psi)した。反応混合物をセライト(登録商標)床を通してろ過し、ベンゼンで数回洗浄し、ろ液を濃縮して色の薄い油状物を得た。得られた混合物をTBAF/THFで処理し、続いて通常の水による後処理を行い、次いでクロマトグラフィ(40%EtOAc/ヘキサン)で精製して、アルコール(70mg、98%)を白色固体で得た:融点129〜131℃;
Figure 2005500402
アルコール(71mg、0.21mmol)のCH2Cl2(5mL)溶液に、乾燥器で乾燥したセライト(登録商標)(0.24g)およびPDC(0.24g、3.0当量)を室温で加えた。室温で16時間撹拌後、混合物を2cmのフラッシュシリカゲルパッドを通過させ、EtOAcで洗浄した。ろ液を減圧濃縮し、次いでヘキサン中30%EtOAcでクロマトグラフィにかけ、R4がt-ブチルであるケトン(+)-III(61mg、86%)を白色固体で得た:
Figure 2005500402
【0138】
(e)R4がイソプロピルであるC/D環ケトン(+)-IIIの調製:(c)部からのα,β不飽和スルホン(54mg、0.13mmol)のベンゼン(5mL)溶液を10%Pd/C(10mg)存在下で、TLCにより出発物質がなくなるまで2日間水素添加(50psi)した。反応混合物をセライト(登録商標)床を通してろ過し、ベンゼンで数回洗浄し、ろ液を濃縮して色の薄い油状物を得た。得られた混合物をTBAF/THFで処理し、続いて通常の水による後処理を行い、次いでクロマトグラフィ(40%EtOAc/ヘキサン)で精製して、アルコール(33mg、78%)を無色油状物で得た。
Figure 2005500402
(d)に記載のとおりにアルコールをPDCで酸化して、所望のR4がイソプロピルであるケトンIII(28mg、86%)を無色油状物で得た。
Figure 2005500402
【0139】
実施例10:式I(v)およびI(w)の化合物の調製
Figure 2005500402
(a)式I(v)の化合物の調製:ホスフィンオキシド(-)-IV(79mg、0.13mmol、1.0当量)の無水THF(1.5mL)溶液を-78℃に冷却し、THF中フェニルリチウムの1.7M溶液(85μL、0.15mmol、1.0当量)で処理した。この溶液を-78℃で30分間撹拌した。この溶液に、C,D-環ケトン(+)III(R4=t-ブチル)(45mg、0.13mmol、1当量)の無水THF(1mL)溶液を滴加した。同じ温度で2時間撹拌後、2N酒石酸ナトリウムカリウムおよび2N K2CO3の1:1混合物(2mL)で反応停止し、EtOAc(50mL×2)で抽出し、食塩水で洗浄した。合わせた有機部分を無水MgSO4で乾燥し、減圧濃縮し、次いでクロマトグラフィ(20%Et2O/ヘキサン)で精製して、カップリング生成物(30mg)を無色油状物で得た。シリルエーテルを無水THF(3mL)に溶解した。この溶液に、TBAF/THFの1M溶液(0.17mL、0.17mmol、4当量)およびトリエチルアミン(23μL、4当量)を加えた。室温で16時間撹拌後、混合物をEtOAc(50mL×2)で抽出し、食塩水で洗浄した。合わせた有機部分を無水MgSO4で乾燥し、減圧濃縮し、次いでクロマトグラフィ(90%EtOAc/ヘキサン)で精製して、鏡像異性的に高純度のI(v)(20mg、32%)を白色固体で得た。固体を逆相HPLC(C-18半調製用カラム、50%MeCN/H2O)、3ml/分、262nm)で精製して、(+)-IIa(1α,3β、保持時間36分、11.2mg)を得た:
Figure 2005500402
【0140】
(b)式I(w)の化合物の調製:無水THF(1mL)中のC/D-環ケトン(+)-III(R4=イソプロピル)を、ホスフィンオキシド(-)-IV(56mg、0.10mmol、1.1当量)の無水THF(1.0mL)溶液と反応させ、続いて前述のI(v)について記載したとおりに脱シリル化して、鏡像異性的に高純度の(+)-I(w)(7.4mg、19%)を白色固体で得た。固体を逆相HPLC(C-18半調製用カラム、45%MeCN/H2O、3ml/分、262nm)で精製して、(+)-I(w)(1α,3β、保持時間28分、11.2mg)を得た:
Figure 2005500402
【0141】
実施例11:化合物I(x)、I(y)およびI(z)の調製
Figure 2005500402
(a)16-エン-24-スルフィド(+)-V、x=0
公知のヨウ化物(Jaekyoo, PhD Thesis, 1997, Johns Hopkins University)X(50mg、0.11mmol)のベンゼン(1.5mL)溶液に、t-ブタンチオール(0.025mL、0.19mmol)および1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ-7-エン(0.025mL、0.17mmol)を加水分解用試験管内で加えた。反応混合物を凍結/解糖サイクル(3回)で脱気した。130℃で20時間後、反応混合物を室温まで冷却し、3%HCl溶液(10mL)で反応停止し、酢酸エチル(50mL×3)で抽出した。合わせた有機抽出物を食塩水(30mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥し、濃縮した。粗生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィ(6%酢酸エチル/ヘキサン)で精製して、スルフィド(+)-V(x=0)(44mg、98%)を無色油状物で得た:
Figure 2005500402
【0142】
(b)16-エン-24-スルホキシドV(x=1)
スルフィド(+)-V(x=0)(15mg、0.036mmol)のCH2Cl2(5.0mL)溶液に、(1S)-(+)-カンファースルホニルオキサジリジン(12mg、0.052mmol)を室温で加えた。反応混合物を6時間撹拌して、濃縮した。粗生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィ(50%酢酸エチル/ヘキサン)で精製して、ジアステレオマーのスルホキシドV(x=1)(12mg、80%)を無色油状物で得た:
Figure 2005500402
【0143】
(c)16-エン-8-ケト-24-スルホキシドIII(x=1)
トリエチルシリルエーテルV(x=1)(45mg、0.11mmol)のTHF(5mL)溶液に、フッ化テトラブチルアンモニウム(THF中1M、0.13mL、0.13mmol)を加えた。室温で6時間後、反応混合物を減圧下で濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィ(酢酸エチル)で精製して、対応するアルコール(31mg、90%)を無色油状物で得た:
Figure 2005500402
これらのアルコール(32mg、0.10mmol)の無水CH2Cl2(7mL)溶液に、乾燥器で乾燥したセライト(60mg)および二クロム酸ピリジニウム(65mg、0.17mmol)を室温で加えた。4時間後、反応混合物をフラッシュシリカパッドを通してろ過し、次いで酢酸エチルで溶出した。ろ液を濃縮し、フラッシュクロマトグラフィ(酢酸エチル)で精製して、ケトンIII(27mg、87%)を無色油状物で得た:
Figure 2005500402
【0144】
(d)16-エン-24-スルホキシドI(x)、I(y)およびI(z)
ホスフィンオキシド(±)-IV(105mg、0.18mmol)の無水THF(1mL)溶液に、フェニルリチウム(シクロヘキサン-エーテル中1.46M、0.12mL、0.18mmol)を-78℃で滴加して処理した。得られた赤橙色溶液を-78℃で30分間撹拌し、次いでケトン(+)-IV(x=1)(27mg、0.087mmol)の無水THF(1mL)溶液を滴加した。反応混合物を、帯赤色が淡黄色に変わるまで撹拌し、次いで2N酒石酸ナトリウムカリウム溶液および2N K2CO3溶液の1/1混合物(3mL)で反応停止した。水層を酢酸エチル(50mL×3)で抽出した。合わせた有機抽出物を食塩水(50mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥して、濃縮した。残渣を調製用TLC(酢酸エチル)で精製して、カップリングした保護生成物(38mg、64%)および未反応のCD-環ケトンIV(9mg、33%)を得た。前述のシリルエーテルのTHF(10mL)溶液に、フッ化テトラブチルアンモニウム(THF中1M、0.16mL、0.16mmol)およびTEA(25μL)を加えた。溶液を室温、暗所で16時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮した。残渣を調製用TLC(酢酸エチル)で精製して、ジアステレオマーのジオールI(x)、I(y)およびI(z)(21mg、76%)を無色油状物で得た。ジアステレオマーを逆相HPLC(C-18半調製用カラム、35%MeCN/65%H2O、3mL/分)で分離して、(-)-I(y)(7mg、IIIから18%、tR 91.5分)を無色油状物で、(+)-I(x)(7mg、IIIから18%、tR 97.2分)を無色油状物で、および(-)-I(z)(7mg、IIIから18%、tR 84.0分)を無色油状物で得た。
Figure 2005500402
【0145】
実施例12:イソプロピルフェニルスルホン(VII、R4=Ph、R6、R7=Me)の調製
Figure 2005500402
イソプロピルフェニルスルフィド(500mg、3.28mmol)のMeOH(20mL)溶液に、ペルオキシ一硫酸カリウム(2KHSO5・KHSO4・K2SO4、オキソン(登録商標))(3.03g、9.85mmol)の水(20mL)溶液を0℃で加えた。得られた白色懸濁液を室温まで加温し、次いで5時間撹拌した。混合物を水(10mL)で希釈し、EtOAc(80mL×2)で抽出し、食塩水で洗浄し、MgSO4で乾燥し、減圧濃縮し、次いでカラムクロマトグラフィ(25%EtOAc/ヘキサン)で精製して、イソプロピルフェニルスルホンVII(R4=Ph、R6、R7=Me)(512mg、85%)を無色油状物で得た:
Figure 2005500402
【0146】
実施例13:シクロプロピルフェニルスルホンVII(R4=Ph、R6、R7=Mシクロプロピル)の調製
Figure 2005500402
シクロプロピルフェニルスルフィド(450mg、3.00mmol)のMeOH(15mL)溶液に、ペルオキシ一硫酸カリウム(2KHSO5・KHSO4・K2SO4、オキソン(登録商標))(5.52g、8.99mmol)の水(15mL)溶液を0℃で加えた。得られた白色懸濁液を室温まで加温し、次いで5時間撹拌した。混合物を水(10mL)で希釈し、EtOAc(60mL×2)で抽出し、食塩水で洗浄し、MgSO4で乾燥し、減圧濃縮し、次いでカラムクロマトグラフィ(25%EtOAc/ヘキサン)で精製して、シクロプロピルフェニルスルホンVII(R4=Ph、R6、R7=シクロプロピル)(494mg、91%)を無色油状物で得た:
Figure 2005500402
【0147】
実施例14:22-ヨードシリルエーテルVIの調製
Figure 2005500402
ビス-シリル化ジオール(508mg、1.15mmol)の無水THF(10mL)溶液に、TBAF(THF中1M、1.15mL)を0℃で滴加した。0℃で1時間撹拌後、反応混合物をEtOAc(30mL×2)で抽出し、食塩水で洗浄し、MgSO4で乾燥し、減圧濃縮し、次いでカラムクロマトグラフィ(20%EtOAc/ヘキサン)で精製して、モノ-シリル化アルコール(351mg、93%)を無色油状物で得た。
【0148】
トリフェニルホスフィン(986mg、3.76mmol)、イミダゾール(578mg、8.49mmol)のCH2Cl2(20mL)溶液に、ヨウ素(954mg、3.76mmol)のCH2Cl2(30mL)溶液を0℃でゆっくり加えた。15分後、モノ-シリル化アルコール(351mg、1.07mmol)のCH2Cl2(10mL)溶液を混合物に加えた。室温で6時間撹拌後、反応混合物をEtOAc(100mL×2)で抽出し、食塩水で洗浄し、MgSO4で乾燥し、減圧濃縮し、次いでカラムクロマトグラフィ(100%ヘキサン)で精製して、22-ヨードシリルエーテルVI(----=一重結合)(448mg、96%)を無色油状物で得た:
Figure 2005500402
【0149】
実施例15:化合物I(aa)およびI(bb)の調製
Figure 2005500402
(a)23-ジメチルシリルエーテルV(R4=Ph、R6、R7=Me)
イソプロピルフェニルスルホンVII(R4=Ph、R6、R7=Me、実施例12)(38mg、0.21mmol)のTHF(3mL)溶液を-78℃に冷却し、これにn-BuLi(ヘキサン中1.6M、0.13mL、0.21mmol)を加えた。15分間撹拌後、HMPA(0.3mL)を-78℃で加えた。さらに15分間撹拌後、あらかじめ冷却(-78℃)したヨウ化物VI(----=一重結合、実施例14)(30mg、0.069mmol)のTHF(1mL)溶液を-78℃で加えた。反応混合物を室温までゆっくり加温して、2時間撹拌し、次いで水で反応停止し、エーテル(50mL×2)で抽出し、食塩水で洗浄し、MgSO4で乾燥し、減圧濃縮し、次いでカラムクロマトグラフィ(20%EtOAc/ヘキサン)で精製して、23-ジメチルシリルエーテルV(R4=Ph、R6、R7=Me)(30mg、88%)を無色油状物で得た:
Figure 2005500402
【0150】
(b)23-ジメチルC,D-環ケトンIII(R4=Ph、R6、R7=Me)
シリルエーテルV(R4=Ph、R6、R7=Me)(40mg、0.080mmol)のTHF(3mL)溶液に、THF中TBAFの1.0M溶液(0.24mL、0.24mmol)を加え、次いでこれを0℃で1時間と、室温で終夜撹拌した。反応混合物を水(5mL)で反応停止し、EtOAc(10mL×2)で抽出し、食塩水で洗浄し、MgSO4で乾燥し、減圧濃縮し、次いでカラムクロマトグラフィ(25%EtOAc/ヘキサン)で精製して、アルコール(30mg、99%)を白色固体で得た。C,D-環アルコール(30mg、0.080mmol)のCH2Cl2(6mL)溶液に、乾燥器で乾燥したセライト(80mg)およびPDC(84mg、0.22mmol)を室温で加えた。反応混合物を終夜撹拌し、次いで2cmのフラッシュシリカゲルパッドを通過させ、EtOAcで洗浄した。ろ液を濃縮し、カラムクロマトグラフィ(33%EtOAc/ヘキサン)で精製して、所望のC,D-環ケトンIII(R4=Ph、R6、R7=Me)(28mg、91%)を白色固体で得た:
Figure 2005500402
【0151】
(c)23-ジメチル-24-SO2Ph類縁体(+)-I(aa)および(-)-I(bb)
ラセミ体のホスフィンオキシド(±)-IV(63mg、0.11mmol)の無水THF(2.0mL)溶液を-78℃に冷却し、アルゴン雰囲気下、n-BuLi(67.6μL、0.11mmol、ヘキサン中1.6M)で処理した。混合物は赤橙色に変わり、これを-78℃で10分間撹拌した。溶液にC,D-環ケトンIII(R4=Ph、R6、R7=Me)(33mg、0.088mmol)の無水THF(1.0mL)溶液を滴加した。赤橙色が黄色にあせるまで反応を続けた(約4時間)。pH7の緩衝液(3.0mL)を加えて反応停止し、次いで室温まで加温し、EtOAc(30mL×2)で抽出し、食塩水で洗浄し、MgSO4で乾燥し、減圧濃縮し、次いでカラムクロマトグラフィ(10%EtOAc/ヘキサン)で精製して、カップリング生成物(30mg、54%)を無色油状物で得た。
【0152】
カップリング生成物(30mg、0.040mmol)を無水THF(3mL)に溶解し、この溶液にTHF中TBAFの1.0M溶液(0.16mL、0.16mmol)を加えた。反応を暗所で終夜行い、次いでEtOAc(30mL×2)で抽出し、食塩水で洗浄し、MgSO4で乾燥し、減圧濃縮し、次いでカラムクロマトグラフィ(80%EtOAc/ヘキサン)で精製して、二つのジアステレオマーの混合物(14mg、67%)を白色固体で得た。ジアステレオマーを逆相HPLC(C-18半調製用カラム、49%MeCN/H2O、3.0mL/分)で分離して、(+)-I(aa)(1α,3β、tR 116分、2.5mg、12%)および痕跡量の(-)-I(bb)(1β,3α、tR 111分)を発泡性固体で得た。
Figure 2005500402
【0153】
実施例16:化合物I(cc)およびI(dd)の調製
Figure 2005500402
(a)23-シクロプロピルシリルエーテルV(R4=Ph、R6、R7=シクロプロピル)
シクロプロピルフェニルスルホンVII(R4=Ph、R6、R7=シクロプロピル)(実施例13、50mg、0.27mmol)のTHF(3mL)溶液を-78℃に冷却し、これにnBuLi(ヘキサン中1.6M、0.17mL、0.27mmol)を加えた。15分間撹拌後、HMPA(0.3mL)を-78℃で加えた。さらに15分間撹拌後、あらかじめ冷却(-78℃)したヨウ化物VI(実施例14、40mg、0.091mmol)のTHF(1mL)溶液を-78℃で加えた。反応混合物を室温までゆっくり加温して、3時間撹拌し、次いで水で反応停止し、エーテル(50mL×2)で抽出し、食塩水で洗浄し、MgSO4で乾燥し、減圧濃縮し、次いでカラムクロマトグラフィ(15%EtOAc/ヘキサン)で精製して、23-シクロプロピルシリルエーテルV(R4=Ph、R6、R7=シクロプロピル)(41mg、93%)を無色油状物で得た:
Figure 2005500402
【0154】
(b)23-シクロプロピルC,D-環ケトンIII(R4=Ph、R6、R7=シクロプロピル)
シリルエーテルV(R4=Ph、R6、R7=シクロプロピル)(36mg、0.073mmol)のTHF(3.0mL)溶液に、THF中TBAFの1.0M溶液(0.22mL、0.22mmol)を加え、次いでこれを0℃で1時間と、室温で終夜撹拌した。反応混合物を水(4mL)で反応停止し、EtOAc(10mL×2)で抽出し、食塩水で洗浄し、MgSO4で乾燥し、減圧濃縮し、次いでカラムクロマトグラフィ(30%EtOAc/ヘキサン)で精製して、アルコール(27mg、99%)を無色油状物で得た。
【0155】
C,D-環アルコール(27mg、0.073mmol)のCH2Cl2(5mL)溶液に、乾燥器で乾燥したセライト(70mg)およびPDC(77mg、0.21mmol)を室温で加えた。反応混合物を終夜撹拌し、次いで2cmのフラッシュシリカゲルパッドを通過させ、EtOAcで洗浄した。ろ液を濃縮し、カラムクロマトグラフィ(33%EtOAc/ヘキサン)で精製して、所望のC,D-環ケトンIII(R4=Ph、R6、R7=シクロプロピル)(26mg、93%)を白色固体で得た:融点125〜127℃。
Figure 2005500402
【0156】
(c)23-シクロプロピル-24-SO2Ph類縁体(+)-I(cc)および(-)-I(dd)
ラセミ体のホスフィンオキシド(±)-IV(57mg、0.098mmol)の無水THF(2.0mL)溶液を-78℃に冷却し、アルゴン雰囲気下、n-BuLi(61.1μL、0.098mmol、ヘキサン中1.6M)で処理した。混合物は赤橙色に変わり、これを-78℃で10分間撹拌した。溶液にC,D-環ケトンIII(R4=Ph、R6、R7=シクロプロピル)(17mg、0.046mmol)の無水THF(1.0mL)溶液を滴加した。赤橙色が黄色にあせるまで反応を続けた(約2.5時間)。pH7の緩衝液(2.0mL)を加えて反応停止し、次いで室温まで加温し、EtOAc(20mL×2)で抽出し、食塩水で洗浄し、MgSO4で乾燥し、減圧濃縮し、次いでカラムクロマトグラフィ(30%EtOAc/ヘキサン)で精製して、カップリング生成物(13mg、38%)を無色油状物で得た。
【0157】
カップリング生成物(13mg、0.018mmol)を無水THF(3mL)に溶解し、この溶液にTHF中TBAFの1.0M溶液(0.07mL、0.07mmol)を加えた。反応を暗所で終夜行い、次いでEtOAc(20mL×2)で抽出し、食塩水で洗浄し、MgSO4で乾燥し、減圧濃縮し、次いでカラムクロマトグラフィ(80%EtOAc/ヘキサン)で精製して、二つのジアステレオマーの混合物(10mg、100%)を白色固体で得た。ジアステレオマーを逆相HPLC(C-18半調製用カラム、50%MeCN/H2O、3.0mL/分)で分離して、(+)-I(cc)(1α,3β、tR 74分、2.6mg、26%)および痕跡量の(-)-I(dd)(1β,3α、tR 71分)を発泡性固体で得た。
Figure 2005500402
【0158】
実施例17:化合物I(ee)およびI(ff)の調製
Figure 2005500402
(a)化合物V(x=0、----=二重結合、R4=Ph)
ヨウ化物X(----=二重結合)(45mg、0.100mmol)を含む25mLフラスコに、アセトン(2mL)、K2CO3(70mg、0.502mmol)および最後にチオフェノール(52μL、0.502mmol)をシリンジから加えた。この混合物を室温で1.5時間撹拌し、pH7.0のリン酸緩衝液(2mL)で反応停止した。反応混合物をEt2O(3×、20mL)で抽出し、MgSO4で乾燥し、加圧下に減少させ、シリカゲルクロマトグラフィ(100%石油エーテル)で精製して、生成物(45mg、95%)を油状物で得た:
Figure 2005500402
【0159】
(b)化合物(+)-V(x=2、----=二重結合、R4=Ph)
10mLフラスコに、スルフィドV(x=0、----=二重結合、R4=Ph)(40mg、0.093mmol)、CCl4(0.5mL)、CH3CN(0.5mL)、H2O(1mL)およびH5IO6(45mg、0.195mmol)を逐次加えた。この混合物を室温で5分間激しく撹拌し、その後RuCl3・H2O(0.4mg、0.0018mmol)を加えると、反応混合物が暗緑色に変わった。反応混合物を、TLCによりすべての出発物質および中間体スルホキシドが消失するまで(約2時間)撹拌し、次いでシリカゲルプラグを通過させた。有機物を加圧下に減少させ、シリカゲルクロマトグラフィ(85%石油エーテル、15%酢酸エチル)で精製して、生成物(30mg、70%)を油状物で得た:
Figure 2005500402
【0160】
(c)化合物(+)-III(x=2、----=二重結合、R4=Ph)
25mLフラスコ中、スルホンV(x=2、----=二重結合、R4=Ph)(28mg、0.060mmol)をTHF(1.5mL)に溶解した。これに、TBAF(195μL、0.195mmol、THF中1.0M)をシリンジから加え、反応混合物を室温で6時間撹拌した。反応を水で停止し、Et2O(3×、25mL)で抽出し、加圧下に減少させて、粗生成物(24mg)を得、これをそれ以上精製せずに次の反応で用いた。粗アルコールをCH2Cl2(1.5mL)に溶解し、これに4Åms(約20mg)、NMO(15mg、0.130mmol)および最後にTPAP(1.1mg、0.0033mmol)を加えた。反応混合物を室温で5時間激しく撹拌した。粗反応混合物をシリカプラグを通過させ、加圧下に減少させた。次いで、生成物をシリカゲルクロマトグラフィ(60%ヘキサン、40%酢酸エチル)で精製して、生成物(19.1mg、91%)を得た:
Figure 2005500402
【0161】
(d)化合物I(ee)およびI(ff)の調製
反応前に、ホスフィンオキシド(±)-IVおよびC,D-環ケトンIII(x=2、----=二重結合、R4=Ph)をベンゼンとの共沸により乾燥し、減圧下に24時間放置した。冷却(-78℃)したホスフィンオキシド(±)-IV(64mg、0.110mmol)のTHF(1.20mL)溶液に、n-BuLiのヘキサン溶液(67μL、0.110mmol)を乾燥アルゴン雰囲気下で滴加した。得られた濃赤色溶液を40分間撹拌し、その時点で冷却(-78℃)したC,D-環ケトンIII(x=2、----=二重結合、R4=Ph)(19.1mg、0.0551mmol)のTHF(1.0mL)溶液をカニューレから滴加した。得られた溶液を-78℃、暗所で約4時間撹拌し、その後濃赤色は淡橙色にあせた。反応混合物をpH7.0のリン酸緩衝液(1mL)で反応停止し、室温まで加温し、Et2O(3×20mL)で抽出し、食塩水で洗浄し、MgSO4で乾燥し、ろ過し、濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィ(80%ヘキサン、20%酢酸エチル)で精製して、カップリング生成物(31.5mg)を澄明油状物で得た。この油状物をただちにTHF(1.5mL)に溶解し、トリエチルアミン(31μL、0.221mmol)およびTBAF(221μL、0.221mmol、THF中1.0M)で処理し、暗所で16時間撹拌した。反応混合物をH2O(1mL)で反応停止し、EtOAc(3×15mL)で抽出し、MgSO4で乾燥し、ろ過し、濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィ(85%酢酸エチル、15%ヘキサン)で精製して、ジオール(21mg)をジアステレオマーの混合物で得た。このジアステレオマー混合物をHPLC(CHIRALCEL OJ)で分離して、鏡像異性的に純粋なビタミンD3類縁体I(ee)およびI(ff)をそれぞれ35%および15%の収率で得た。
Figure 2005500402
【0162】
実施例18:化合物I(gg)およびI(hh)の調製
Figure 2005500402
(a)16-エン-8-ケト-24-スルフィド(+)-III(x=0、R4=t-ブチル、----=二重結合)
トリエチルシリル-エーテル(+)-V(x=0、R4=t-ブチル、----=二重結合、実施例11a参照)(90mg、0.22mmol)のTHF(5mL)溶液に、フッ化テトラブチルアンモニウム(THF中1M、0.44mL、0.44mmol)を加えた。室温で5時間後、反応混合物を減圧下で濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィ(20%酢酸エチル/ヘキサン)で精製して、対応するアルコール(57mg、86%)を無色油状物で得た:
Figure 2005500402
【0163】
アルコール(39mg、0.13mmol)の無水CH2Cl2(7mL)溶液に、乾燥器で乾燥したセライト(60mg)および二クロム酸ピリジニウム(60mg、0.16mmol)を室温で加えた。16時間後、反応混合物をフラッシュシリカパッドを通してろ過し、次いで酢酸エチルで溶出した。ろ液を濃縮し、フラッシュクロマトグラフィ(20%酢酸エチル/ヘキサン)で精製して、ケトン(+)-V(x=0、R4=t-ブチル、----=二重結合)(29mg、72%)を無色油状物で得た:
Figure 2005500402
【0164】
(b)16-エン-24-スルフィドカルシトリオール類縁体I(gg)およびI(hh)
ホスフィンオキシド(±)-IV(50mg、0.086mmol)の無水THF(1mL)溶液に、フェニルリチウム(シクロヘキサン-エーテル中1.59M、0.054mL、0.086mmol)を-78℃で滴加して処理した。得られた赤橙色溶液を-78℃で30分間撹拌し、次いでケトン(+)-V(x=0、R4=t-ブチル、----=二重結合)(23mg、0.080mmol)の無水THF(1mL)溶液を滴加した。反応混合物を、帯赤色が淡黄色に変わるまで撹拌し、次いで2N酒石酸ナトリウムカリウム溶液および2N K2CO3溶液の1/1混合物(3mL)で反応停止した。水層を酢酸エチル(50mL×3)で抽出した。合わせた有機抽出物を食塩水(50mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥して、濃縮した。残渣を調製用TLC(酢酸エチル)で精製して、カップリング生成物、未反応のCD-環ケトン(+)-V(x=0、R4=t-ブチル、----=二重結合)(9mg、39%)およびA-環ホスフィンオキシドIV(21mg、41%)を得た。
【0165】
前述のカップリング生成物のTHF(10mL)溶液に、フッ化テトラブチルアンモニウム(THF中1M、0.15mL、0.15mmol)を加えた。溶液を室温、暗所で25時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮した。残渣を調製用TLC(酢酸エチル)で精製して、ジアステレオマーのジオールI(gg)およびI(hh)(16mg、(+)-Vから47%)を無色油状物で得た。ジアステレオマーを逆相HPLC(C-18半調製用カラム、73%MeCN/27%H2O、3mL/分)で分離して、(-)-I(gg)(6mg、(+)-Vから17%、tR 51.5分)を無色油状物で、および(-)-I(hh)(3mg、(+)-Vから9%、tR 49.4分)を無色油状物で得た。
Figure 2005500402
【0166】
実施例19:CYP24酵素アッセイ(誘導KPK1A-ras細胞)
(i)材料と試薬:
1,25(OH)2D3 10-5M
[3H]-1,25(OH)2D3 25,000CPM/μL
HPK1A-ras細胞
48穴プレート
メタノール
ジクロリメタン
飽和KCI:KCI 30g、H2O 400ml
【0167】
(ii)方法:
1. HPK1A-ras細胞の誘導(アッセイの前日)
HPK1A-ras細胞が80〜90%コンフルエントになれば、10-5Mの1,25(OH)2D3 1μLをプレートの培地1mLに加える(最終濃度は10-8M)。
【0168】
2. 細胞懸濁液の調製
18から20時間の誘導後、培地を除去し、細胞をPBSで二回洗浄する。次いで、プレートから細胞をトリプシン処理し、遠心沈降(2,000rpm、5分間)し、細胞ペレットをDMEM培地+1%BSA中に懸濁する。
細胞を計数し、細胞密度を250,000/150μLに調節し、細胞懸濁液150μLを48穴プレートの各ウェルに加える。(無細胞対照として3ウェルと、対照として薬物または阻害剤を含まない細胞3ウェルを含む)。
【0169】
3. ケトコナゾール(最終濃度10-5M、10-6M、10-7M、10-8M)25μLまたは薬物をそれぞれ指定のウェルに加える。プレートを37℃で10分間維持する。
【0170】
4. 基質の調製
一定量のDMEM+1%BSA培地(25*ウェル数+200)μLを試験管に取り、一定量の3H-1,25(OH)2D3(ウェル数+2)μLおよび一定量の100mM DPPD(ウェル数/5)μLを加え、ボルテックスで混合する。
【0171】
5. インキュベーション
基質25μLを各ウェルに加え、プレートを37℃で3時間インキュベートする。
基質25μLを全カウントとして計数プレート(2ウェル)に加える。
【0172】
6. 脂質抽出および計数
メタノール500μLを各ウェルに加えて反応を停止し、試験管に移す。
ジクロロメタン250μLを加え、ボルテックスにかける。
ジクロロメタン250μLおよび飽和KCI 250μLを加え、ボルテックスにかける。
4000rpmで5分間遠心沈降する。
水相(上相)100μLを計数用プラスティック計数プレートに移す。シンチレーション液600μLを各ウェルに加える。シンチレーション計数器でプレートを計数する。
【0173】
7. 酵素活性の計算
細胞対照のCPMからNCCのCPMを引いた後の値を100%酵素活性とする。
酵素活性=(試験化合物ウェルのCPM−NCCウェルのCPM)/(細胞対照のCPM−NCCウェルのCPM)*100%
【0174】
ケトコナゾールの希釈
保存液10-2M
Figure 2005500402
【0175】
試験化合物の希釈
保存液10-3M
Figure 2005500402
【0176】
(iii)結果:
化合物I(a)について図1Aと、表1を参照されたい。
【0177】
(iv)引用文献:
Figure 2005500402
【0178】
実施例20:CYP-1-αヒドロキシラーゼのアッセイ(トランスフェクトされたCOS-1細胞を用いて)
(A)Transitトランスフェクション
(i)試薬と材料
1. COS-1細胞(50〜80%コンフルエント)
2. FuGene 6トランスフェクション試薬
3. CYP-1-αヒドロキシラーゼcDNA(1μg/μl)を含むPcDNAベクター
4. DMEM培地+10%FCS
5. DMEM培地(無血清)
6. 6穴プレート
【0179】
(ii)トランスフェクションカクテルの調製(量はいくつのウェルをトランスフェクトするかによって異なる)
1. 滅菌試験管に無血清培地(各ウェル100μl)を加え、次いでFuGene 6試薬(各ウェル3μl)を加える。軽くたたいて混合する。順序に注意すること。FuGene 6試薬を培地に直接加え、未希釈のFuGene 6試薬がピペット先端以外のプラスティック表面に接触しないようにする。
2. 段階2からのあらかじめ希釈したFuGene 6試薬にDNA溶液(各ウェル1μg)を加える。
3. 試験管を軽くたたいて混合する。ボルテックスにはかけないこと。室温で15分間インキュベートする(45分よりも長くしない)。
【0180】
(iii)細胞の調製
1. COS-1細胞をトリプシン処理し、細胞懸濁液を遠心沈降し、細胞ペレットをDMEM培地+10%FCSに懸濁する。
2. 細胞懸濁液を750,000細胞/ml(75細胞/スクエア)に希釈する。
【0181】
(iv)トランスフェクション
1. DMEM培地+10%FCS(1.7ml)を6穴プレートの各ウェルに加える。
2. 正確な量の細胞懸濁液(200μl/ウェル)をトランスフェクションカクテルに移す。ゆっくり混合する。
3. 混合物0.3mlを各ウェルに加える。確実に同じ量の細胞を各ウェルに加えること。ウェルを回旋して確実に均質分散させる。
4. 細胞を37℃、5%CO2で酵素活性アッセイまで24時間インキュベートする。
【0182】
(B)酵素活性アッセイ
(i)試薬と材料
DMEM培地+1%BSA
PBS
[3H-26,27]-25(OH)D3
DPPD 100mM
【0183】
(ii)方法
1. 細胞をPBSで一回洗浄する。結合した細胞の妨害をしないよう注意する。
2. 培地(DMEM+1%BSA)0.55mlを各ウェルに加える。
3. 試験化合物を含む培地0.025mlを加える。
4. 細胞を10分間インキュベートする。
5. [3H-26,27]-25(OH)D3(50,000CPM)およびDPPD(保存液0.6μl)を含む培地0.025mlを加える。
6. 細胞を2時間インキュベートする。
7. メタノール1.5mlを加えて反応を停止する。
8. 内部標準を加える。
9. 培地を標識試験管に移す。
10. ジクロロメタン0.75mlを加え、ボルテックスにかけ、室温で15分間維持する。
11. ジクロロメタン0.75mlおよび飽和KCI 0.75mlを加える。
12. ボルテックスおよび遠心沈降にかける。
13. 上相を除去し、下相をSpeed-Vacで乾燥する。
14. 移動相110μlを加え、ボルテックスにかけ、5分間遠心沈降する。
15. 105μlをHPLCバイアルのインサートに移す。
16. HPLC分析条件:
溶媒:ヘキサン/イソプロパノール/メタノール(91/7/2)
カラム:SIL 3μmカラム
流速:2ml/分
検出器:UV検出器および放射能検出器
【0184】
(C)結果
化合物I(a)について図1Bと、表1を参照されたい。
【0185】
(D)引用文献
Figure 2005500402
【0186】
実施例21:CYP27A1酵素アッセイ
(A)方法:
下記に記載のとおり:
Figure 2005500402
【0187】
(B)結果:
化合物I(a)について図1Cと、表1を参照されたい。
【0188】
実施例22:VDR結合アッセイ
(A)試薬と材料
1. VDR 9.3pmol/μl(ヒト、組換え、Biomol)。
2. エタノール中の[3H]-1,25(OH)2D3
3. エタノール中の1,25(OH)2D3
4. TEK300
トリス-HCI 50mM
EDTA 1.5mM
KCI 300mM
pHを7.4(25℃)に調節する
5. TEDK300
TEK300
DTT(ジチオスレイトール) 10mM(MW 154.24)
6. トリス緩衝液
トリス-HCI 22.50g
H2O 500ml
トリス-塩基 13.25g
H2O 500ml
4℃に維持
7. デキストラン-T70(Mol 70,000)Pharmacia
8. 炭(炭素脱色中性、ノーライト)Fishery
9. ゼラチン(G-2625 Sigma)
【0189】
(B)試薬の調製
1. 炭デキストラン溶液
(1)トリス緩衝液
トリス-HClおよびトリス-塩基を等量混合する。
(2)ノーライト脱色中性炭 2.0g
トリス緩衝液 150mL
撹拌
(3)デキストランT-70 0.2g
トリス緩衝液 50ml
(4)懸濁したデキストランを炭溶液に撹拌しながらゆっくり滴加する。
終夜冷蔵する。
使用の30分前に、撹拌を持続しながら氷上に保存する。
2. TEK300/ゼラチン溶液
ブタゼラチン 50mg
TEDK300溶液 5ml
加熱、撹拌、次いで4℃に冷却。
TEDK300溶液 5ml
3. エタノール中の1,25(OH)2D3および試験化合物の調製
1,25(OH)2D3:125、250、500、1000、2000、4000pg/25μl(保存液10-5M/25μL=100,000pg/25μL)
試験化合物:12,500、25,000、50,000、100,000、200,000および400,000pg/25μl(4*10-5M/25μL=400,000pg/25μL)
Figure 2005500402
4. VDRの希釈:
TEDK300/ゼラチン溶液2.5ml中VDR保存液1μl(500μl/試験管)、(氷上に維持)
【0190】
(C)アッセイ:
Figure 2005500402
【0191】
(D)計算:
50パーセントの[3H]-1,25(OH)2D3をVDRから置換するための1,25(OH)2D3の量を1,25(OH)2D3のB50として計算する。他の化合物のVDR結合を1,25(OH)2D3の値1に対するB50として計算する。
【0192】
1,25(OH)2D3の希釈
Figure 2005500402
【0193】
試験化合物の希釈
Figure 2005500402
【0194】
(E)結果:
図2および表1を参照されたい。
【0195】
(F)引用文献:
Figure 2005500402
【0196】
実施例23:転写活性アッセイ
(A)試薬と材料:
Mark HausslerおよびKerr Whitfield博士(University of Arizona、アリゾナ州トゥーソン)からのpSG5-hVDR1/3;Mark HausslerおよびKerr Whitfield博士(University of Arizona、アリゾナ州トゥーソン)からのpSG5ベクター(CT4)4TKGHのEcoRI部位に挿入されたhVDR1/3 DNA;ライゲーションし、ヒトGH遺伝子に連結したチミジンプロモーターを有するpTKGHベクターにアニーリングしたCT4合成ラットオステオカルシンVDREの4コピー。
hGE ELISAキット。Boehringer Mannheim
Fugene 6トランスフェクション試薬
COS-1細胞
DMEM培地およびDMEM培地+10%FCS
1,25(OH)2D3および試験化合物
【0197】
(B)トランスフェクション:
1. トランスフェクションの1日前に24穴プレート中でCOS細胞(5,000細胞/ウェル)を継代培養する。
2. カクテルの調製(量はいくつのウェルをトランスフェクトするかによって異なる)
(1) 滅菌試験管に、無血清培地(各ウェル100μl)を加え、次いでFuGene 6試薬(各ウェル0.6μl)を加える。軽くたたいて混合する。順序に注意すること。FuGene 6試薬を培地に直接加え、未希釈のFuGene 6試薬がピペット先端以外のプラスティック表面に接触しないようにする。
(2)段階2からのあらかじめ希釈したFuGene 6試薬にDNA溶液(pSG5-hVDR1/3および(CT4)4TKGHベクター)(各ウェル0.1μg)を加える。
(3)試験管を軽くたたいて内容物を混合する。ボルテックスにはかけないこと。室温で15分間インキュベートする(45分よりも長くしない)。
(3)培地を除去し、新鮮培地0.4mlを代わりに加える。
(4)各ウェルにカクテル100μlを滴加する。
【0198】
(C)異なる濃度の1,25(OH)2D3および試験化合物によるトランスフェクトされた細胞の処理:
トランスフェクションの30分から1時間後、1,25(OH)2D3(対照として)および試験化合物を培地20μlに加える。1,25(OH)2D3の濃度範囲は10-10から10-8M(10-10、3×10-9、10-9、3×10-8、10-8M)および試験化合物の濃度範囲は3×10-9Mから10-7M(3×10-9、10-9、3×10-8、10-8、3×10-8、10-7M)である。インキュベーションを24時間続ける。
【0199】
(D)培地中のGH含有量の測定:
24時間インキュベーション後、希釈(20〜50倍希釈)した培地の一定量200μLをヒトGH定量に用いる。試料をhGH ELISAキットの指示に従ってアッセイする。
【0200】
(E)結果:
図3および表1を参照されたい。
【0201】
(F)引用文献
Figure 2005500402
【0202】
実施例24:DBP結合アッセイ(ヒト血漿)
(A)試薬:
1. トリス緩衝液:
トリス-HCI 22.50g
H2O 500ml
2. トリス-塩基 13.25g
H2O 500ml
4℃に維持
3. デキストラン-T70(Mol 70,000)Pharmacia
4. 炭(炭素脱色中性、ノーライト)Fishery
5. DBP(ビタミンD結合蛋白質)(ヒト血漿)
6. [3H],25(OH)D3
7. ゼラチン(G-2625 Sigma)
【0203】
(B)試薬の調製
1. トリス緩衝液
二つのトリス緩衝液を等量混合する。
2. デキストランコーティング炭溶液
(1)炭溶液の調製
ノーライト脱色中性炭 2.0g
トリス緩衝液 150mL
撹拌
(2)デキストラン溶液の調製
デキストランT-70 0.2g
トリス緩衝液 50ml
(3)デキストランコーティング炭溶液の調製
デキストラン溶液を炭溶液に撹拌しながらゆっくり滴加する。
終夜冷蔵する。
使用の30分前に、撹拌を持続しながら氷上に保存する。
この溶液は4℃で2ヶ月間保存できる。
3. トリス緩衝液/ゼラチン溶液
ブタゼラチン 250mg
トリス緩衝液 50ml
加熱、撹拌、および氷上で冷却。
使用直前に調製する。
4. DBP溶液
ヒト血漿をトリス緩衝液/ゼラチン溶液で1:5000に希釈する。
5. 標準25(OH)D3の希釈
保存液10,000pg/50μl
エタノールで0、62.5、125、250、500、750、1000、10,000pg/50μlに希釈する。
6. 標準1,25(OH)2D3の希釈
保存液200,000pg/50μl(10-5M/50μl)
エタノールで6,250、12,500、25,000、50,000、100,000、200,000pg/50μlに希釈する。
7. 試験化合物の希釈
保存液200,000pg/50μl(10-3M)
エタノールで12,500、25,000、50,000、100,000、200,000および400,000pg/50μlに希釈する。
8. [3H-26,27]-25(OH)2D3溶液
保存溶液をトリス緩衝液中20,000CPM/50μlに希釈する。
【0204】
(C)アッセイ
Figure 2005500402
【0205】
(D)計算
50パーセントの[3H]-25(OH)D3を置換するための25(OH)D3の量を25(OH)D3のDBP結合のB50として計算する。他の化合物のDBP結合を25(OH)D3の値1に対するB50として計算する。
【0206】
(E)25(OH)D3の希釈:
Figure 2005500402
【0207】
(F)1,25(OH)D3の希釈:
Figure 2005500402
【0208】
(G)試験化合物の希釈:
Figure 2005500402
【0209】
(H)結果:
図4を参照されたい。
【0210】
(I)引用文献:
Figure 2005500402
【0211】
実施例25:カルシウム排出
化合物I(a)のラットのカルシウム排出および体重増加に対する効果を、PosnerらJ. Med. Chem. 41, 3008-3014, 1998に記載のプロトコルを用いて試験した。カルシトリオール(1α,25-ジヒドロキシビタミンD3)の20倍の濃度でも、化合物I(a)は尿中カルシウムレベルの増加を示さなかった。化合物1(u)も試験し、強度に非カルシウム上昇性であることが判明した。
【0212】
本発明は、現在のところ好ましい実施例であると考えられるものに関して記載しているが、本発明は開示した実施例に限定されないことが理解されるべきである。反対に、本発明は添付の特許請求の範囲の精神および範囲内に含まれる様々な改変および等価の取り合わせを対象とすることが意図される。
【0213】
すべての出版物、特許および特許出願は、それぞれ個々の出版物、特許または特許出願が明確に、かつ個別に、その全体が参照として本明細書に組み込まれると示されているかのごとく、その全体が参照として本発明に組み込まれる。
【0214】
(表1)本発明の化合物の生物活性の概要
Figure 2005500402
Figure 2005500402

【図面の簡単な説明】
【0215】
本発明は添付の図面と関連して記載されている:
【図1A】ケトコナゾールと比較しての化合物I(a)(KRC24SO2Ph-1と示している)によるCYP24活性の阻害を示すグラフである。
【図1B】ケトコナゾールと比較しての化合物I(a)(KRC24SO2Ph-1と示している)によるCYP27B1活性の阻害を示すグラフである。
【図1C】ケトコナゾールと比較しての化合物I(a)(KRC24SO2Ph-1と示している)によるCYP27A1活性の阻害を示すグラフである。
【図2】ビタミンD受容体における1α,25-ジヒドロキシビタミンD3と比較しての化合物I(a)(KRC24SO2Ph-1と示している)の結合を示すグラフである。
【図3】1α,25-ジヒドロキシビタミンD3と比較してのビタミンD転写アッセイにおける化合物I(a)(KRC24SO2Ph-1と示している)の活性を示すグラフである。
【図4】1α,25-ジヒドロキシビタミンD3と比較してのDBP結合アッセイにおける化合物I(a)(KRC24SO2Ph-1と示している)の活性を示すグラフである。

Claims (41)

  1. 式Iの化合物、ならびにその薬学的に許容される塩、水和物、溶媒和物およびプロドラッグ:
    Figure 2005500402
    (式中
    R1およびR2はOH、OC1-4アルキル、およびハロからなる群より独立に選択され;
    R3はC1-4アルキルであり;
    R4はアリールおよびヘテロアリール(アリールおよびヘテロアリールはいずれも無置換、またはC1-4アルキル、ヒドロキシ置換C1-6アルキル、OC1-4アルキル、OH、CF3、OCF3、ハロ、SH、SC1-4アルキル、NH2、NHC1-4アルキル、N(C1-4アルキル)(C1-4アルキル)、CN、C(O)OH、C(O)OC1-4アルキル、C(O)NHC1-4アルキル、CH=N-OC1-4アルキル、NHC(O)C1-4アルキル、OC(O)C1-4アルキル、SOC1-4アルキル、SO2C1-4アルキル、SO2NHC1-4アルキルおよびSO2NH2から独立に選択される1〜5個の基で置換されている)からなる群より選択され;
    R5は両方Hであるか、または一緒になって=CH2を形成し;
    R6およびR7は独立にH、C1-4アルキルであるか、または一緒になってC3-6シクロアルキル環を形成し;
    xは0〜2であり;かつ
    ----は一重または二重結合を表す)。
  2. R1およびR2がOH、OCH3、およびフルオロからなる群より独立に選択される、請求項1記載の化合物。
  3. R1およびR2がいずれもOHである、請求項2記載の化合物。
  4. R3がCH3である、請求項1記載の化合物。
  5. R4が無置換および置換フェニル、ピリジル、チエニル、フラニルおよびピロロからなる群より選択される、請求項1記載の化合物。
  6. R4が無置換または置換フェニルから選択される、請求項5記載の化合物。
  7. アリールおよびヘテロアリールがいずれも無置換、またはC1-4アルキル、ヒドロキシ置換C1-6アルキル、OC1-4アルキル、OH、CF3、OCF3、ハロ、SH、SC1-4アルキル、NH2、NHC1-4アルキル、N(C1-4アルキル)(C1-4アルキル)、CN、C(O)OH、C(O)OC1-4アルキル、CH=N-OC1-4アルキル、C(O)NHC1-4アルキル、NHC(O)C1-4アルキル、OC(O)C1-4アルキル、SOC1-4アルキル、SO2C1-4アルキル、SO2NHC1-4アルキルおよびSO2NH2から独立に選択される1〜3個の基で置換されている、請求項1記載の化合物。
  8. アリールおよびヘテロアリールがいずれも無置換、またはメチル、3-ヒドロキシ-3-ペンチル、メトキシ、OH、CF3、OCF3、ハロ、NH2、NMe2およびCH=N-OMeから独立に選択される1〜2個の基で置換されている、請求項7記載の化合物。
  9. アリールおよびヘテロアリールがいずれも無置換、またはメチル、3-ヒドロキシ-3-ペンチル、Cl、FおよびCH=N-OMeから独立に選択される1〜2個の基で置換されている、請求項8記載の化合物。
  10. R4がフェニル、4-クロロフェニル、3,4-ジクロロフェニル、4-フルオロフェニル、4-メチルフェニル、3,4-ジフルオロフェニル、4-(3-ヒドロキシ-3-ペンチル)フェニル、4-(CH=N-OMe)フェニル、4-メトキシフェニル、4-トリフルオロメチルフェニルおよび4-ニトロフェニルからなる群より選択される、請求項6記載の化合物。
  11. R4がフェニル、4-クロロフェニル、3,4-ジクロロフェニル、4-(3-ヒドロキシ-3-ペンチル)フェニル、4-フルオロフェニルおよび4-メチルフェニルからなる群より選択される、請求項10記載の化合物。
  12. R6およびR7が独立にH、メチルであるか、または一緒になってC3-4シクロアルキル環を形成する、請求項1記載の化合物。
  13. R6およびR7が両方Hであるか、または一緒になってC3-4シクロアルキル環を形成する、請求項12記載の化合物。
  14. xが2である、請求項1記載の化合物。
  15. ----が一重結合である、請求項1記載の化合物。
  16. 式Iの化合物、ならびにその薬学的に許容される塩、水和物、溶媒和物およびプロドラッグ:
    Figure 2005500402
    (式中
    R1およびR2はOH、OC1-4アルキル、およびハロからなる群より独立に選択され;
    R3はC1-4アルキルであり;
    R4はアリールおよびヘテロアリール(アリールおよびヘテロアリールはいずれも無置換、またはC1-4アルキル、ヒドロキシ置換C1-6アルキル、OC1-4アルキル;OH、CF3、OCF3、ハロ、SH、SC1-4アルキル、NH2、NHC1-4アルキル、N(C1-4アルキル)(C1-4アルキル)、CN、C(O)OH、C(O)OC1-4アルキル、C(O)NHC1-4アルキル、NHC(O)C1-4アルキル、OC(O)C1-4アルキル、SOC1-4アルキル、SO2C1-4アルキル、SO2NHC1-4アルキルおよびSO2NH2から独立に選択される1〜5個の基で置換されている)からなる群より選択され;
    R5は両方Hであるか、または一緒になって=CH2を形成し;
    R6およびR7は独立にH、C1-4アルキルであるか、または一緒になってC3-6シクロアルキル環を形成し;
    xは0〜2であり;かつ
    ----は一重または二重結合を表す)。
  17. 下記から選択される請求項1記載の化合物、ならびにその薬学的に許容される塩、水和物、溶媒和物およびプロドラッグ:
    Figure 2005500402
    Figure 2005500402
  18. 下記から選択される化合物、ならびにその薬学的に許容される塩、水和物、溶媒和物およびプロドラッグ:
    Figure 2005500402
  19. 請求項1〜18のいずれか一項記載の化合物および薬学的に許容される担体を含む、薬学的組成物。
  20. 1α,25-ジヒドロキシビタミンD3のレベルの調節から利益を得る疾患を治療する方法であって、請求項1〜18のいずれか一項記載の化合物の有効量をそれを必要とする細胞または動物に投与する段階を含む方法。
  21. 1α,25-ジヒドロキシビタミンD3の異化の阻害から利益を得る疾患を治療する方法であって、請求項1〜18のいずれか一項記載の化合物の有効量をそれを必要とする細胞または動物に投与する段階を含む方法。
  22. 疾患が癌、皮膚障害、甲状腺障害、創傷治癒および骨障害からなる群より選択される、請求項21記載の方法。
  23. 疾患が癌、乾癬、甲状腺障害および骨粗鬆症からなる群より選択される、請求項22記載の方法。
  24. 細胞増殖を阻害する方法であって、請求項1〜18のいずれか一項記載の化合物の有効量をそれを必要とする細胞または動物に投与する段階を含む方法。
  25. 細胞が癌細胞である、請求項24記載の方法。
  26. 癌が乳癌、肺癌および前立腺癌から選択される、請求項25記載の方法。
  27. 請求項1〜18のいずれか一項記載の化合物の有効量を、それを必要とする細胞に投与することによって、細胞のCYP24活性を阻害する方法。
  28. 1α,25-ジヒドロキシビタミンD3のレベルを調節するための、請求項1〜18のいずれか一項記載の化合物の使用。
  29. 1α,25-ジヒドロキシビタミンD3の異化を阻害するための、請求項1〜18のいずれか一項記載の化合物の使用。
  30. 1α,25-ジヒドロキシビタミンD3のレベルを調節する医薬品を調製するための、請求項1〜18のいずれか一項記載の化合物の使用。
  31. 1α,25-ジヒドロキシビタミンD3の異化を阻害する医薬品を調製するための、請求項1〜18のいずれか一項記載の化合物の使用。
  32. 細胞増殖を阻害するための、請求項1〜18のいずれか一項記載の化合物の使用。
  33. 細胞増殖を阻害する医薬品を調製するための、請求項1〜18のいずれか一項記載の化合物の使用。
  34. CYP24活性を阻害するための、請求項1〜18のいずれか一項記載の化合物の使用。
  35. CYP24活性を阻害する医薬品を調製するための、請求項1〜18のいずれか一項記載の化合物の使用。
  36. ビタミンD受容体アゴニストの有効性を増大させる方法であって、請求項1〜18のいずれか一項記載の化合物の有効量とビタミンD受容体アゴニストの有効量とを同時投与する段階を含む方法。
  37. ビタミンD受容体アゴニストが1α,25-ジヒドロキシビタミンD3(カルシトリオール)である、請求項36記載の方法。
  38. ビタミンD受容体アゴニストの有効性を増大させるための、請求項1〜18のいずれか一項記載の化合物の使用。
  39. ビタミンD受容体アゴニストの有効性を増大させる医薬品を調製するための、請求項1〜18のいずれか一項記載の化合物の使用。
  40. ビタミンD受容体アゴニストが1α,25-ジヒドロキシビタミンD3(カルシトリオール)である、請求項38記載の使用。
  41. ビタミンD受容体アゴニストが1α,25-ジヒドロキシビタミンD3(カルシトリオール)である、請求項39記載の使用。
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