JP2005353377A - ポリマー電池、ポリマー電池の製造方法、組電池、および、これらを搭載した車両 - Google Patents

ポリマー電池、ポリマー電池の製造方法、組電池、および、これらを搭載した車両 Download PDF

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Abstract

【課題】 電極と電解質層との境界面にガスが溜まることによる電池性能の低下を防止できるポリマー電池を提供する。
【解決手段】 本発明のポリマー電池は、正極集電体42に正極活物質層43が電気的に接続されてなる正極41と、負極集電体47に負極活物質層48が電気的に接続されてなる負極46とにより、正極活物質層43および負極活物質層48の間にポリマー電解質層50が挟まれて構成されるポリマー電池10であって、正極集電体42と正極活物質層43との間、および負極集電体47と負極活物質層48との間の少なくとも一方に配置され、導電性を有する材料からなり、ガスを拡散するための空孔が形成されているガス拡散層60を有する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ポリマー電池、該ポリマー電池の製造方法、該ポリマー電池を複数接続した組電池、および、これらを搭載した車両に関する。
近年、環境保護のため二酸化炭素排出量の低減が切に望まれている。自動車業界では、電気自動車(EV)やハイブリッド電気自動車(HEV)の導入による二酸化炭素排出量の低減に期待が集まっており、これらの実用化の鍵を握るモータ駆動用二次電池の開発が鋭意行われている。二次電池としては、高エネルギー密度、高出力密度が達成できる積層型のリチウムイオン二次電池に注目が集まっている。
リチウムイオン二次電池は、組み立てた後に最初の充電を行うと、電池内部で反応が起こり、多くの水素、炭化水素、炭素酸化物などのガスが発生する。このようなガスを電池内部に放置すると、電池が膨らみ、または電池内圧が上昇して、積層構造に影響を与え、電池特性低下を引き起こす可能性がある。
ガスは、最初の充電時に大量に発生し、その後の使用中にはほとんど発生しない。したがって、一度充電した後に、電池パッケージ内からガスを排気して、別の工程ラインに移し、再度樹脂製フィルム等で気密封止するという製造方法が提案されている(たとえば、特許文献1参照)。
ポリマー電池の場合、電解質層に電解液が少量含まれるか、または含まれない。したがって、ガス抜きのために電池パッケージを開ける際に、電解液が漏れる危険が少なく、取り扱いが容易である。
特開平10−199561号公報
しかし、上記ポリマー電池では、電解質が固体または半固体となるので、最初の充電で発生したガスが、電極と電解質層との間から抜け出せなくなる。逃げ道がなくなったガスは、電極と電解質層との間の界面を押し広げる。この結果、電極と電解質層との密着性が失われ、電池の性能が著しく低下してしまうという問題がある。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、電極と電解質層との境界面にガスが溜まることによる電池性能の低下を防止できるポリマー電池、該ポリマー電池の製造方法、該ポリマー電池を複数接続した組電池、および該ポリマー電池または組電池を搭載した車両を提供することを目的とする。
(1)本発明のポリマー電池は、集電体に正極活物質層が電気的に接続されてなる電極と、他の集電体に負極活物質層が電気的に接続されてなる電極とにより、前記正極活物質層および前記負極活物質層の間にポリマー電解質層が挟まれて構成されるポリマー電池であって、前記集電体と前記正極活物質層との間、および前記集電体と前記負極活物質層との間の少なくとも一方に配置され、導電性を有する材料からなり、ガスを拡散するための空孔が形成されているガス拡散層を有する。
(2)本発明のポリマー電池の製造方法は、一の集電体上に、導電性を有する材料からなりガスを拡散するための空孔が形成されているガス拡散層を形成し、その上に正極活物質層を形成して、電極を構成する工程と、他の集電体上に、同様のガス拡散層を形成し、その上に負極活物質層を形成して、電極を構成する工程と、前記正極活物質層および前記負極活物質層の間にポリマー電解質層を挟むように、前記電極および前記ポリマー電解質を積層する工程と、を含む。
(3)本発明の組電池は、上記(1)記載のポリマー電池、または、上記(2)記載の製造方法により製造されたポリマー電池を複数個接続してなる。
(4)本発明の車両は、上記(1)に記載のポリマー電池、上記(2)記載の製造方法により製造されたポリマー電池、または上記(3)記載の組電池を駆動用電源として搭載してなる。
上記(1)のポリマー電池によれば、初回充電時に発生したガスが、ガス拡散層に形成された空孔を通じて、電池要素外部に排出される。したがって、発生したガスが電極と電解質層との界面を押し広げ、電池性能が低下するという事態を防止できる。初回充電を行っても、電池性能を維持できる。
上記(2)のポリマー電池の製造方法により製造されたポリマー電池によれば、初回充電時に発生したガスが、ガス拡散層を通じて、電池要素外部に排出される。したがって、発生したガスが電極と電解質層との界面を押し広げ、電池性能が低下するという事態を防止できる。初回充電を行っても、電池性能を維持できる。
上記(3)の組電池によれば、バイポーラ電池を複数接続することによって、高容量、高出力と得ることができ、しかも一つひとつのバイポーラ電池の信頼性が高いため、組電池としての長期的信頼性を向上させることができる。
上記(4)の車両によれば、上記(1)のバイポーラ電池、上記(2)により製造されたバイポーラ電池、または上記(3)の組電池のような各種特性を有し、コンパクトな車両用電源を提供できる。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。
(第1実施形態)
図1は本発明のポリマー電池を示す図、図2はガス拡散層を示す概念図である。
本発明のポリマー電池10は、電極タブと、外装30と、電池要素40とを有する。
電極タブは、正極タブ21および負極タブ22を含み、電池要素40に接続されており、外装30の外部に引き出されている。これにより、電池要素40から電流が引き出される。
外装30は、2枚のラミネートシートにより形成されている。ラミネートシートは、アルミニウム層の両面が樹脂層で被覆された三層構造を有する。少なくとも一方のラミネートシートは、電池要素40を内包する空間を設けるために、中高状に加工されている。ラミネートシートの縁は、熱融着等により接着される。これにより、外装30内部に、電池要素40が密閉される。
電池要素40は、正極(電極)41と、負極(電極)46の間に、電解質層50が挟まれてなる。電解質層50は、ポリマー成分を有する高分子ゲル電解質か、あるいは全固体(真性)ポリマー電解質からなる。
正極41は、正極集電体42、正極活物質層43、およびガス拡散層60を含む。正極活物質層43は、ガス拡散層60を介して、正極集電体42に電気的に接続されている。正極集電体42は、アルミニウム箔により形成される。
負極46は、負極集電体47、負極活物質層48、およびガス拡散層60を含む。負極活物質層48は、ガス拡散層60を介して、負極集電体47に電気的に接続されている。負極集電体47は、銅箔により形成される。
このように、電極にガス拡散層60を含むこと、すなわち、正極集電体42と正極活物質層43、および負極集電体47と負極活物質層48の間にガス拡散層60が配置されていることが本発明の特徴である。ガス拡散層60について、詳細に説明する。
(ガス拡散層)
ガス拡散層60は、図2に概念的に示すように、導電性微粒子がバインダーにより結着されて形成されている。導電性微粒子同士が密には接触しておらず、ガス拡散層60には、不規則または規則的に空孔が形成されている。
導電性微粒子としては、正極電位および負極電位において化学的に安定なものが好ましい。好ましくは、正極41のガス拡散層60には、Al金属微粒子、SUS微粒子を用い、負極46のガス拡散層60には、Ag微粒子、Au微粒子、Cu微粒子、Ti微粒子、SUS微粒子を用いる。さらに好ましくは、正極41および負極46のガス拡散層60には、カーボン微粒子を用いる。カーボン材料は、電位窓が非常に広く正極電位および負極電位のいずれに用いても安定しており、加えて導電性に優れているからである。
ガス拡散層60に形成される空孔は、全体の20〜30%を占めている。この空孔から、図2に矢印で示すように、初回充電で発生したガスが電池要素40外部に拡散できる。
(製造方法)
次に、本発明のポリマー電池10の製造方法について説明する。
図3は、電池要素を積層する様子を示す図である。
最初に、正極41が形成される。正極41は、正極集電体42上に、導電性を有する材料からなりガスを拡散するための空孔が形成されているガス拡散層60が形成され、その上に正極活物質層43が形成されてなる。ガス拡散層60は、導電性微粒子とバインダーを混合したものが、正極集電体42上に塗布されて形成される。正極活物質層43は、ガス拡散層60上に、正極活物質が塗布されて形成される。
次に、負極46が形成される。負極46は、負極集電体47上に、上記と同様のガス拡散層60が形成され、その上に負極活物質層48が形成されてなる。ガス拡散層60および負極活物質層48は、正極41と同様に塗布により形成される。
そして、図3に示すように、正極41上に、ポリマー電解質層50を重ね、さらに負極46を重ねる。これにより、ポリマー電解質層50が、正極41の正極活物質層43および負極46の負極活物質層48の間に挟まれ、図1に示すような電池要素40が形成される。
電池要素40の正極41に上述の正極タブ21が、負極46に負極タブ22がそれぞれ接続され、該電極タブ21、22が引き出されるように、上述の外装30により電池要素40が密閉される。以上のようにして、ポリマー電池10が製造される。
なお、ガス拡散層60は、正極41、負極46のいずれか一方にだけ形成することもできる。
また、ガス拡散層60、正極活物質層43および負極活物質層48を形成するための材料の塗布は、インクジェット方式により材料を噴射して行うことができる。インクジェット方式では、厚み方向に層が変化するような塗布がしやすく、容易にガス拡散層60、正極活物質層43および負極活物質層48を形成できる。インクジェット方式により、塗布の精度を大幅に向上できる。
(作用)
次に、本発明のポリマー電池10の作用について説明する。
上記のように、本発明のポリマー電池10は、正極41および負極46にガス拡散層60が設けられている。このポリマー電池10に最初の充電をすると、多くの水素、炭化水素、炭素酸化物などのガスが発生する。
ガスは、ガス拡散層60の空孔を通って、電極内部から、電池要素40外部に排出される。
ガスは、電池要素40外部で外装30内に溜まっている。作業者等は、一度、外装30に穴を開けるなどして、外装30内からガスを排出する。そして、作業者等は、外装30に開けた穴を樹脂等で塞ぐ。
以上のように、本発明のポリマー電池10では、初回充電時に発生したガスが、ガス拡散層60を通じて、電池要素40外部に排出される。したがって、発生したガスが電極と電解質層50との界面を押し広げ、電池性能が低下するという事態を防止できる。初回充電を行っても、電池性能を維持できる。
また、ガス拡散層60において、空孔が占める割合は20〜30%である。空孔の割合が高いほどガスの拡散経路が多くなる一方、導電率が低下する。逆に、空孔の割合が低ければ導電率は高くなるもののガスの拡散経路が少なくなる。このバランスは、空孔の割合が20〜30%のときに最もよいことが実験的にわかっている。空孔の割合を20〜30%の範囲とすることで、導電性は維持できつつ、ガスの拡散を妨げないガス拡散層60を提供できる。この点については、後述の(実施例)においても説明する。
なお、上記実施形態では、電極として正極41と負極46を用意し、該正極41と負極46の間にポリマー電解質層50を設けて、ポリマー電池10を構成していた。しかし、本発明のガス拡散層60は、上記のような電池以外にも適用できる。たとえば、バイポーラ電極を含むバイポーラ電池にも適用できる。
図4はバイポーラ電池の電池要素を組み立てる様子を示す図、図5はバイポーラ電池の電池要素を示す図である。
バイポーラ電池を構成する場合、まず、図4に示すように、バイポーラ電極70を形成する。バイポーラ電極70の形成には、集電体71の一方の面にガス拡散層60を介して正極活物質層43を設け、他方の面にガス拡散層60を介して負極活物質層48を設ける。
そして、バイポーラ電極70間にポリマー電解質を挟む。このようにして、図5に示す電池要素40を形成する。積層の端部に配置される電極は、上述の正極41および負極46と同様に、片面にガス拡散層60を介して正極活物質層43または負極活物質層48が形成されている。
図5に示すように形成された電池要素に電極タブを接続し、外装により密閉することによって、バイポーラ電池を構成できる。
本発明をバイポーラ電池に適用することによって、体積当りのエネルギー密度および出力密度が高い電池が得られる。
なお、本発明のポリマー電池の構成は、特に説明したものを除き、一般的なリチウムイオン二次電池に用いられている公知の材料を用いればよく、特に限定されるものではない。以下に、このポリマー電池に使用することのできる集電体42、47、正極活物質層43、負極活物質層48、電解質等について参考までに説明する。
[集電体]
集電体は、正極に用いる正極集電体と、負極に用いる負極集電体とがある。正極集電体は、アルミニウムにより形成されている。負極集電体は、銅により形成されている。集電体は、製法上、スプレーコートなどの薄膜製造技術により、いかような形状を有するものにも製膜積層して形成し得る必要上、たとえば、アルミニウム、銅、チタン、ニッケル、ステンレス鋼(SUS)、これらの合金などの金属粉末を主成分として、これにバインダー(樹脂)、溶剤を含む集電体金属ペーストを加熱して成形してなるものである。また、これら金属粉末を1種単独で用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよいし、さらに、製法上の特徴を生かして金属粉末の種類の異なるものを多層に積層したものであってもよい。
上記バインダーとしては、特に制限されるべきものではなく、たとえば、エポキシ樹脂など、従来公知の樹脂バインダー材料を用いることができるほか、導電性高分子材料を用いても良い。
集電体の厚さは、特に限定されないが、通常は1〜100μm程度である。
[正極活物質層]
正極活物質層は、正極活物質、バインダー、導電助剤を含む。
正極活物質としては、溶液系のリチウムイオン電池でも使用される、リチウムと遷移金属との複合酸化物を使用できる。具体的には、LiCoOなどのLi・Co系複合酸化物、LiNiOなどのLi・Ni系複合酸化物、スピネルLiMnなどのLi・Mn系複合酸化物、LiFeOなどのLi・Fe系複合酸化物などが挙げられる。この他、LiFePOなどの遷移金属とリチウムのリン酸化合物や硫酸化合物;V、MnO、TiS、MoS、MoOなどの遷移金属酸化物や硫化物;PbO、AgO、NiOOHなどが挙げられる。正極活物質層活物質としてリチウム一遷移金属複合酸化物を用いることにより、積層型電池の反応性、サイクル耐久性を向上させ、低コストにすることができる。
正極活物質の粒径は、ポリマー電池の電極抵抗を低減するために、電解質が固体でない溶液タイプのリチウムイオン電池で一般に用いられる粒径よりも小さいものを使用するとよい。具体的には、正極活物質の平均粒径が0.1〜5μmであるとよい。
導電助剤としては、アセチレンブラック、カーボンブラック、グラファイト等が挙げられる。ただし、これらに限られるわけではない。
正極活物質層における、正極活物質、バインダー、導電助剤の配合量は、電池の使用目的(出力重視、エネルギー重視など)、イオン伝導性を考慮して決定すべきである。
正極活物質層の厚さは、特に限定するものではなく、配合量について述べたように、電池の使用目的(出力重視、エネルギー重視など)、イオン伝導性を考慮して決定すべきである。一般的な正極活物質層の厚さは5〜500μm程度である。
[負極活物質層]
負極活物質層は、負極活物質、バインダーを含む。負極活物質の種類以外は、基本的に「正極活物質」の項で記載した内容と同様であるため、ここでは説明を省略する。
負極活物質としては、溶液系のリチウムイオン電池でも使用される負極活物質を用いることができる。ただし、本発明のポリマー電池は固体高分子電解質が用いられるため、固体高分子電解質での反応性を考慮すると、カーボンもしくはリチウムと金属酸化物もしくは金属との複合酸化物が好ましい。より好ましくは、負極活物質はカーボンもしくはリチウムと遷移金属との複合酸化物である。さらに好ましくは、遷移金属はチタンである。つまり、負極活物質は、チタン酸化物またはチタンとリチウムとの複合酸化物であることがさらに好ましい。
負極活物質層活物質としてカーボンもしくはリチウムと遷移金属との複合酸化物を用いることにより、積層型電池の反応性、サイクル耐久性を向上させ、低コストにすることができる。
[電解質層]
イオン伝導性を有する高分子から構成される層であり、イオン伝導性を示すのであれば材料は限定されない。本発明では、真性ポリマー電解質または高分子ゲル電解質を用いる。
真性ポリマー電解質としては、ポリエチレンオキシド(PEO)、ポリプロピレンオキシド(PPO)、これらの共重合体のような公知の固体高分子電解質が挙げられる。固体高分子電解質層中には、イオン伝導性を確保するために支持塩(リチウム塩)が含まれる。支持塩としては、LiBF、LiPF、LiN(SOCF、LiN(SO、またはこれらの混合物などが使用できる。ただし、これらに限られるわけではない。PEO、PPOのようなポリアルキレンオキシド系高分子は、LiBF、LiPF、LiN(SOCF、LiN(SOなどのリチウム塩をよく溶解しうる。また、架橋構造を形成することによって、優れた機械的強度が発現する。
また、高分子ゲル電解質は、一般的に、イオン伝導性を有する全固体高分子電解質に、電解液を保持させたものをいう。高分子ゲル電解質により電解質層を形成する場合、電解液を0重量%より多く、かつ98重量%以下保持する。電解液(電解質塩および可塑剤)としては、特に制限されるべきものではなく、従来既知の各種電解液を適宜使用することができるものである。例えば、LiPF、LiBF、LiClO、LiAsF、LiTaF、LiAlCl、Li10Cl10等の無機酸陰イオン塩、LiCFSO、Li(CFSON、Li(CSON等の有機酸陰イオン塩の中から選ばれる、少なくとも1種類のリチウム塩(電解質塩)を含み、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート等の環状カーボネート類;ジメチルカーボネート、メチルエチルカーボネート、ジエチルカーボネート等の鎖状カーボネート類;テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジブトキシエタン等のエーテル類;γ−ブチロラクトン等のラクトン類;アセトニトリル等のニトリル類;プロピオン酸メチル等のエステル類;ジメチルホルムアミド等のアミド類;酢酸メチル、蟻酸メチルの中から選ばれる少なくともから1種類または2種以上を混合した、非プロトン性溶媒等の可塑剤(有機溶媒)を用いたものなどが使用できる。ただし、これらに限られるわけではない。
なお、本願では、リチウムイオン伝導性を有しない高分子の骨格中に、同様の電解液を保持させたものも、前記高分子ゲル電解質に含まれるものとする。用いられる電解液(電解質塩および可塑剤)の種類等は特に制限されない。
イオン導伝性を有する固体高分子電解質としては、例えば、ポリエチレンオキシド(PEO)、ポリプロピレンオキシド(PPO)、これらの共重合体のような公知の固体高分子電解質が挙げられる。
高分子ゲル電解質に用いられるリチウムイオン導伝性を持たない高分子としては、例えば、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリビニルクロライド(PVC)、ポリアクリロニトリル(PAN)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)などが使用できる。ただし、これらに限られるわけではない。なお、PAN、PMMAなどは、どちらかと言うとイオン伝導性がほとんどない部類に入るものであるため、上記イオン伝導性を有する高分子とすることもできるが、ここでは高分子ゲル電解質に用いられるリチウムイオン導伝性を持たない高分子として例示したものである。
また、電解質層が高分子ゲル電解質からなる場合、前記電解質層は、高分子ゲル原料溶液を不織布などのセパレータに含浸させた後、上記の種々の方法を用いて重合することにより形成されたものであってもよい。セパレータを用いることにより、電解液の充填量を高めることができるとともに、電池内部の熱伝導性が確保される。
[ラミネートシート]
ラミネートシートは電池の外装30材として用いられる。一般には、熱融着性樹脂フィルム、金属箔、剛性を有する樹脂フィルムがこの順序で積層された高分子金属複合フィルムが用いられる。
熱融着性樹脂としては、たとえばポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、変性ポリエチレン、変性ポリプロピレン、アイオノマー、エチレンビニルアセテート(EVA)等を用いることができる。金属箔としては、たとえばAl箔、Ni箔を用いることができる。剛性を有する樹脂としては、たとえばポリエチレンテレフタレート(PET)などのポリエステルやポリアミド(ナイロン(登録商標))など、ポリアミド系合成繊維等を用いることができる。具体的には、シール面側から外面に向けて積層したPE/Al箔/PETの積層フィルム;PE/Al箔/ナイロン(登録商標)の積層フィルム;アイオノマー/Ni箔/PETの積層フィルム;EVA/Al箔/PETの積層フィルム;アイオノマー/Al箔/PETの積層フィルム等を用いることができる。熱融着性樹脂フィルムは、電池要素40を内部に収納する際のシール層として作用する。金属箔や剛性を有する樹脂フィルムは、湿性、耐通気性、耐薬品性を外装30材に付与する。ラミネートシートは、ヒートシール、インパルスシール、超音波融着、高周波融着等の熱融着を用いて、容易かつ確実に接合させることができる。
(実施例)
次に、実際に本発明を適用した上記ポリマー電池10を製作して評価を行った実施例について説明する。
<サンプル作製>
実施例として、仕様が異なる実施例1〜8のポリマー電池を作成した。
作成したポリマー電池の共通する構成は、次の通りである。
(ガス拡散層)
導電性微粒子を塗布してガス拡散層60を形成するために、2種類のスラリーを用意した。金属微粒子スラリーおよびカーボン微粒子スラリーである。
金属微粒子スラリーとは、導電性微粒子として平均粒径20μmの金(Au)と銀(Ag)微粒子の混合物(90重量%)、バインダーとしてポリフッ化ビニリデン(PVDF)(10重量%)、スラリー調整溶媒としてN−メチル−2−ピロリドン(NMP)を適量混合して調整される材料である。
また、カーボン微粒子スラリーとは、導電性微粒子として平均粒径0.8μmのグラファイト(90重量%)と、バインダーとしてPVDF(10重量%)、スラリー粘度調整溶媒としてNMPを適量混合して調整される材料である。
金属微粒子スラリーおよびカーボン微粒子スラリーに加えるNMPの量を調整することにより、出来上がるガス拡散層60の空孔の割合を調整できる。たとえば、NMPの量を多くすれば、該スラリーにより形成されるガス拡散層60の空孔を多くできる。
(正極)
正極集電体42には、厚さ20μmのアルミニウム箔を用いた。
LiMn(85重量%)に、導電助剤としてアセチレンブラック(5重量%)、バインダーとしてPVDF(10重量%)、および、スラリー粘度調整溶媒としてN−メチル−2−ピロリドン(NMP)(適量)を混合して、正極スラリーを作製した。
正極集電体42に、金属微粒子スラリーまたはカーボン微粒子スラリーを塗布し乾燥させて、ガス拡散層60を形成し、厚さ30μmとなるようにプレスした。その上に、正極スラリーを塗布し乾燥させて正極活物質層を形成して、正極41を形成した。80×80mmに切り取り電流を取り出すタブをつけた。
(負極)
負極集電体47には、厚さ20μmの銅箔を用いた。
ハードカーボン(90重量%)に、バインダーとしてPVDF(10重量%)、および、スラリー粘度調整溶媒としてNMP(適量)を混合して、負極スラリーを作製した。
負極集電体47に、導電性微粒子を塗布し乾燥させてガス拡散層60を形成し、厚さ30μmとなるようにプレスした。その上に、負極スラリーを塗布し乾燥させて負極活物質層48を形成して、負極46を形成した。80×80mmに切り取り電流を取り出すタブをつけた。
ガス拡散層60を形成せずに、負極集電体47上に直接負極活物質層48を形成した負極46も作製した。
実施例のポリマー電池10には、ガス拡散層60を有する負極46またはガス拡散層60を有さない負極46を用いた。
(ポリマー電解質層)
ポリマー電解質層50は、厚さ50μmのポリプロピレン(PP)不識布に、イオン伝導性高分子マトリックスの前駆体である平均分子量7500〜9000のモノマー溶液(ポリエチレンオキシドとポリプロピレンオキシドの共重合体)10重量%、電解液として混合比1:1のプロピレンカーボネート(PC)+エチレンカーボネート(EC)に1.0mol/lのLiBFを溶解させたもの90重量%、および重合開始剤(BDK)からなるプレゲル溶液を浸透させて、石英ガラス基板に挟み込み紫外線を15分照射して前駆体を架橋させて、ゲルポリマー電解質層50を得た。
(製造)
上記作製した正極41と負極46を、ゲルポリマー電解質層50を挟み込むように貼り合わせ、外装30であるアルミラミネートで熱融着により真空密閉し単電池を形成した。
実施例1〜8では、ガス拡散層60の有無、ガス拡散層60を金属微粒子スラリーおよびカーボン微粒子スラリーのいずれで形成したか、および、ガス拡散層60の空孔の割合が異なる。
(実施例1)
正極41にはカーボン微粒子スラリーによりガス拡散層60を形成した。正極41のガス拡散層60の空孔の割合は、25%とした。負極46にはガス拡散層60を形成しなかった。
(実施例2)
正極41にはカーボン微粒子スラリーによりガス拡散層60を形成した。正極41のガス拡散層60の空孔の割合は、25%とした。負極46には金属微粒子スラリーによりガス拡散層60を形成した。負極46のガス拡散層60の空孔の割合は、25%とした。
(実施例3)
正極41にはカーボン微粒子スラリーによりガス拡散層60を形成した。正極41のガス拡散層60の空孔の割合は、25%とした。負極46にはカーボン微粒子スラリーによりガス拡散層60を形成した。負極46のガス拡散層60の空孔の割合は、25%とした。
(実施例4)
正極41にはカーボン微粒子スラリーによりガス拡散層60を形成した。正極41のガス拡散層60の空孔の割合は、30%とした。負極46にはカーボン微粒子スラリーによりガス拡散層60を形成した。負極46のガス拡散層60の空孔の割合は、30%とした。
(実施例5)
正極41にはカーボン微粒子スラリーによりガス拡散層60を形成した。正極41のガス拡散層60の空孔の割合は、20%とした。負極46にはカーボン微粒子スラリーによりガス拡散層60を形成した。負極46のガス拡散層60の空孔の割合は、20%とした。
(実施例6)
正極41にはカーボン微粒子スラリーによりガス拡散層60を形成した。正極41のガス拡散層60の空孔の割合は、18%とした。負極46にはカーボン微粒子スラリーによりガス拡散層60を形成した。負極46のガス拡散層60の空孔の割合は、18%とした。
(実施例7)
正極41にはカーボン微粒子スラリーによりガス拡散層60を形成した。正極41のガス拡散層60の空孔の割合は、32%とした。負極46にはカーボン微粒子スラリーによりガス拡散層60を形成した。負極46のガス拡散層60の空孔の割合は、32%とした。
(実施例8)
正極41にはカーボン微粒子スラリーによりガス拡散層60を形成した。正極41のガス拡散層60の空孔の割合は、20%とした。負極46にはカーボン微粒子スラリーによりガス拡散層60を形成した。負極46のガス拡散層60の空孔の割合は、20%とした。
特に実施例8では、インクジェット方式により、精度よくカーボン微粒子スラリーを塗布した。
(比較例)
比較例として、ガス拡散層60を形成しないこと以外は、実施例1〜8と同様のポリマー電池10を作製した。
<充放電試験>
以上のように作製した各実施形態1〜8および比較例1のポリマー電池について、充放電試験を行った。
ポリマー電池を0.5Cの電流で4.2Vまで定電流(CC)充電し、その後、定電圧(CV)充電し、あわせて5時間充電した。そして、一度アルミラミネートを開封してガス抜きを行い、再び真空密閉した。このときの各電池の質量を測った。この結果は、図6に示すようになった。
さらに、0.5C程度の小電流で2.5Vまで放電を行い、それぞれの電池の容量を測定し、再び、0.5Cの電流で4.2VまでCC充電およびCV充電を行った。
次に、それぞれの電池を、50Cの比較的大電流で2.5Vまで放電を行って、それぞれの電池の容量を測定した。0.5Cの放電で測定された放電容量を100%としたときに、50Cの放電で測定された放電容量がどのくらいかを調べた。この結果は、図7に示す。
<評価>
図6は0.5C充電後の各電池の質量を示す図、図7は0.5C放電時の放電容量に対する50C放電時の放電容量の割合を示す図である。
図7に示すように、実施例1〜8の放電要領と比較例との放電容量とを比べると、明らかに、比較例の放電容量が減少しているのがわかる。これは、ガス拡散層60を設けた本発明では、初回の充電時に電極内に発生したガスが、ガス拡散層60から拡散され、電極内に残らないからであると考えられる。一方、比較例の電池では、ガス拡散層60がないため、電極で発生したガスが抜けず、集電体と活物質層の界面が押し広げられ、電池性能が低下しているからである。
また、図7を見ると、実施例1では、正極41にしかガス拡散層60を設けていないが、これだけでも効果があることがわかる。
図7の実施例2および実施例3を比較すると、ほとんど放電容量に変化がない。一方、図6において質量の差を見ると、実施例3の方が質量が小さいことがわかる。質量が軽いほうが電池の出力密度、容量密度が向上する。したがって、ガス拡散層60を構成する微粒子には、カーボン材料を用いることがより好ましいことがわかる。
図8は、実施例3〜7についてガス拡散層60の空孔の割合と図7の放電容量の関係について示す図である。
図8を参照すると、図中左から、実施例6、実施例5、実施例3、実施例4、実施例7の順に結果が示される。この結果を見ると、空孔の割合が20〜30%の実施例3〜5では、比較的放電容量が高く、電池性能が高いことがわかる。一方、空孔の割合が18%の実施例6、空孔の割合が32%の実施例7では、放電容量が低い。これは、空孔の割合が20%より小さくなると、ガスが抜けにくくなり、空孔の割合が30%より大きくなると、今度は導電パスが減少し電池容量が低下するからであると考えられる。したがって、空孔の割合は、20〜30%程度が好ましい。
図7の実施例5と実施例8を比較すると、実施例8の方が電池性能が高いことがわかる。これは、実施例8では、ガス拡散層60の形成にインクジェットを用いることにより、カーボン微粒子を粒子単位で規則正しく配列でき、ガス拡散の経路が多くなり、ガス拡散の性能が向上したからであると考えられる。したがって、ガス拡散層60の形成に、インクジェットを用いると、性能が上がることがわかる。
以上のように、実施例1〜8では、いずれも、ガス拡散層60を設けることによって、初回の充電で発生するガスを拡散でき、従来よりも電池性能が向上することがわかった。また、ガス拡散層60を構成する微粒子にカーボン材料を用い、また、空孔の割合を20〜30%程度にすることが好ましいことがわかった。
(第2実施形態)
第2実施形態では、上記第1実施形態のポリマー電池10を複数個、並列および/または直列に接続して、組電池を構成する。
図9は第2実施形態に係る組電池の斜視図であり、図10は内部構成を上方から見た図面である。
図9および図10に示すように組電池100は、上述した第1実施形態によるポリマー電池10を複数個接続したものである。電池同士は、導電バー103により各電池の電極21および22が接続されている。この組電池100には電極ターミナル101および102が、電極として一側面に設けられている。
この組電池100においては、電池10を複数個接続する際の接続方法として、超音波溶接、熱溶接、レーザー溶接、リベット、かしめ、電子ビームなどを用いることができる。このような接続方法をとることで、長期的信頼性のある組電池100を製造することができる。
組電池100によれば、前述した第1実施形態〜第4実施形態に係るポリマー電池10を用いて組電池化することで、高容量、高出力と得ることができ、しかも一つひとつの電池の信頼性が高いため、組電池としての長期的信頼性を向上させることができる。
なお、組電池としてのポリマー電池10の接続は、複数個全て並列に接続してもよいし、また、ポリマー電池10を複数個全て直列に接続してもよく、さらに、直列接続と並列接続とを組み合わせても良い。
(第3実施形態)
第3実施形態では、上記第1実施形態のポリマー電池10または第2実施形態の組電池100を駆動用電源として搭載して、車両を構成する。ポリマー電池10または組電池をモータ用電源として用いる車両としては、たとえば電気自動車、ハイブリッド自動車など、車輪をモータによって駆動している自動車である。
参考までに、図11に、組電池100を搭載する自動車110の概略図を示す。自動車に搭載される組電池100は、上記説明した特性を有する。このため、組電池100を搭載してなる自動車は高い耐久性を有し、長期間に渡って使用した後であっても充分な出力を提供しうる。
本発明のポリマー電池を示す図である。 ガス拡散層を示す概念図である。 電池要素を積層する様子を示す図である。 バイポーラ電池の電池要素を組み立てる様子を示す図である。 バイポーラ電池の電池要素を示す図である。 0.5C充電後の各電池の質量を示す図である。 0.5C放電時の放電容量に対する50C放電時の放電容量の割合を示す図である。 実施例3〜7についてガス拡散層の空孔の割合と図7の放電容量の関係について示す図である。 第2実施形態に係る組電池の斜視図である。 内部構成を上方から見た図面である。 組電池を搭載する自動車の概略図である。
符号の説明
10…ポリマー電池、
21…正極タブ、
22…負極タブ、
30…外装、
40…電池要素、
41…正極、
42…正極集電体、
43…正極活物質層、
46…負極、
47…負極集電体、
48…負極活物質層、
50…ポリマー電解質層、
60…ガス拡散層、
70…バイポーラ電極、
71…集電体、
100…組電池、
101、102…電極ターミナル、
103…導電バー、
110…自動車。

Claims (10)

  1. 集電体に正極活物質層が電気的に接続されてなる電極と、他の集電体に負極活物質層が電気的に接続されてなる電極とにより、前記正極活物質層および前記負極活物質層の間にポリマー電解質層が挟まれて構成されるポリマー電池であって、
    前記集電体と前記正極活物質層との間、および前記集電体と前記負極活物質層との間の少なくとも一方に配置され、導電性を有する材料からなり、ガスを拡散するための空孔が形成されているガス拡散層を有するポリマー電池。
  2. 前記ガス拡散層は、導電性微粒子および、該導電性微粒子同士を結着するバインダーとから構成されていることを特徴とする請求項1に記載のポリマー電池。
  3. 前記導電性微粒子は、カーボン微粒子であることを特徴とする請求項2に記載のポリマー電池。
  4. 前記ガス拡散層に形成される空孔は、全体の20〜30%を占めることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のポリマー電池。
  5. 前記電極は、集電体の一方の面に前記ガス拡散層を介して前記正極活物質層が設けられ、他方の面に前記ガス拡散層を介して前記負極活物質層が設けられてなるバイポーラ電極であり、
    前記バイポーラ電極間に、前記ポリマー電解質層が挟まれてなることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のポリマー電池。
  6. 前記正極活物質層には、リチウムと遷移金属との複合酸化物が含まれ、
    前記負極活物質層には、カーボンもしくはリチウムと遷移金属との複合酸化物が含まれることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載のポリマー電池。
  7. 一の集電体上に、導電性を有する材料からなりガスを拡散するための空孔が形成されているガス拡散層を形成し、その上に正極活物質層を形成して、電極を構成する工程と、
    他の集電体上に、同様のガス拡散層を形成し、その上に負極活物質層を形成して、電極を構成する工程と、
    前記正極活物質層および前記負極活物質層の間にポリマー電解質層を挟むように、前記電極および前記ポリマー電解質を積層する工程と、
    を含むポリマー電池の製造方法。
  8. 前記ガス拡散層、前記正極活物質層および前記負極活物質層は、インクジェット方式により形成されることを特徴とする請求項7に記載のポリマー電池の製造方法。
  9. 請求項1〜6に記載のポリマー電池、または、請求項7、8に記載の製造方法により製造されたポリマー電池を複数個接続してなる組電池。
  10. 請求項1〜6に記載のポリマー電池、請求項7、8に記載の製造方法により製造されたポリマー電池、または請求項9に記載の組電池を駆動用電源として搭載してなる車両。
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