JP2005352863A - 電子押印を利用したデジタルデータ交換システムおよびデジタルデータ交換方法、デジタルデータ交換プログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】 電子的な押印をしたデジタルデータを複数人でやり取りする場合における返信操作の煩わしさを解消し、デジタルデータ交換の利便性を向上させる。
【解決手段】 印影のイメージ情報をサーバ装置200にあらかじめ格納しておき、デジタル文書に印影を表示するときは、そのデジタル文書に関する電子署名の検証を経て印影のイメージ情報をサーバ装置200からクライアント装置100-1〜100-nにダウンロードして指定位置に合成するようにすることにより、デジタル文書を複数人でやり取りする場合に、或るクライアント装置において追加した押印を含むデジタル文書を他のクライアント装置に一々送り返さなくても、複数人によって押印された状態のデジタル文書を各クライアント装置において取得できるようにする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、電子押印を利用したデジタルデータ交換システムおよびデジタルデータ交換方法、デジタルデータ交換プログラムに関し、例えば、デジタル文書に電子的な押印を行い、押印されたデジタル文書を複数人の間でやり取りするためのシステムに用いて好適なものである。
近年における情報化社会の本格的進展に伴い、電子計算機等の端末を用いて作成された電子化文書データ(以下「デジタル文書」という)は増加の一途を辿っている。そして、これにより文書のやり取りは、従来の紙媒体によるものからデジタル文書によるものへと急速に代わりつつある。これに伴い、文書の正当性を保証するために、紙媒体の文書に署名(押印)をする従来の方法に代わり、デジタル文書に電子的な署名をする電子署名と呼ばれる技術が利用され始めている。
そのような電子署名を利用した技術の一例として、ランダムで意味のない数または文字の列である電子署名を、文書作成者の押印であるかの判断ができるようにイメージ情報を利用して視覚的に分かりやすい形式で表示するようにした技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。この特許文献1の技術では、デジタル文書、電子署名、この電子署名を視覚的に表現したイメージ情報、当該イメージ情報をデジタル文書上に表示するための位置情報を1つの電子ファイルにパッケージ化してデジタル文書の利用者に送信するように成されている。
特開2004−64151号公報
ところで、文書の中には、複数人が押印を行う必要のあるものが存在する。例えば、契約書である。甲と乙の二人が契約書を作成する場合には、契約書を2通作成し、その契約書に甲乙それぞれが押印をして、互いに1通ずつ保管する、というのが通例である。ここでは、例えば甲が最初に押印をした場合、甲印の押された文書を乙に送り、乙が更に押印をした後、二人の印が押された文書を甲に送り返すという作業が必要になる。従来はこれを紙媒体で行っていたものを、デジタル文書と電子署名(電子的な押印)とを利用して電子的に行うようにした技術も提案されている(例えば、特許文献2参照)。
特開2004−70466号公報
また、稟議書なども、複数人が押印を行う必要のある文書の典型例である。例えば、甲が作成した文書を乙丙の二人がチェックして決裁する場合には、文書作成者の甲が最初に押印をして、甲印の押された文書を乙に送る。乙は文書を確認した後に乙印を押して、甲乙二人の印が押された文書を丙に送る。そして、丙が文書確認後に更に丙印を押して決裁するという流れになる。上記特許文献1,2に記載の技術を用いれば、このような稟議書のやり取りも、デジタル文書と電子署名とを利用して電子的に行うことが可能である。
しかしながら、上述した特許文献1,2を含む従来の電子署名技術では、複数人が文書に押印をしてやり取りする作業を電子的に行うことはできるものの、文書に押印(電子署名)を1つ追加した場合には、その追加された押印を含むデジタル文書を送信元に一々送り返す必要がある。例えば、上述した契約書の例の場合、契約書に最初に押印をした甲は、自身の甲印が押されたデジタル文書しか保持していないので、乙が押印をした後は、乙印も含んだデジタル文書を甲に送り返すという作業が必要になる(特許文献2の段落[0023]参照)。そのため、乙にとっては返信操作が非常に煩わしいという問題があった。
また、甲乙丙の三者間で契約を取り交わす場合において、甲→乙→丙の順番で押印をしていくときには、最後に押印をした丙は、甲乙丙三人の押印を含んだデジタル文書を甲と乙の二人に送り返さなくてはならない。さらに、上述した稟議書の例において、文書作成者や途中の確認者でもどこまで文書が回されているかを確認できるようにするためには、文書に押印を1つ追加する毎に、その追加された押印を含むデジタル文書を送り返す必要がある。この場合、稟議書の確認者が多くなると、後半の確認者になればなるほど返信対象者の数が増えて、その返信操作の煩わしさが増大するという問題があった。
本発明は、このような問題を解決するために成されたものであり、電子的な押印をしたデジタルデータを複数人でやり取りする場合における返信操作の煩わしさを解消し、デジタルデータ交換の利便性を向上させることができるようにすることを目的とする。
上記した課題を解決するために、本発明の電子押印を利用したデジタルデータ交換システムでは、電子署名情報が付加されたデジタルデータと、電子署名を視覚的に表現した印影のイメージ情報とを分離し、印影のイメージ情報はサーバ装置にあらかじめ格納しておく。そして、デジタルデータに印影を表示するときは、要求されている印影の署名者を検証し、その検証結果に応じた印影のイメージ情報をサーバ装置からダウンロードして当該デジタルデータ内の指定位置に付加する。
上記のように構成した本発明によれば、デジタルデータを複数人でやり取りする場合に、或るクライアント装置にて保持されているデジタルデータに対して、他のクライアント装置にて押印された印影のイメージ情報をサーバ装置からダウンロードして貼り付けることが可能となる。例えば、或るクライアント装置から他のクライアント装置に送信されたデジタルデータに対して、他のクライアント装置にて押印が追加された場合においても、或るクライアント装置では、他のクライアント装置にて押印された印影のイメージ情報をサーバ装置からダウンロードすることで、追加された押印も自己の押印と共にデジタルデータに付加することができる。したがって、他のクライアント装置では、追加した押印を含むデジタルデータを或るクライアント装置に一々送り返す必要がなく、単に押印の操作を行うだけで良いので、電子押印を利用したデジタルデータ交換の利便性を格段に向上させることができる。
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。図1は、本実施形態による電子押印を利用したデジタルデータ交換システムの全体構成例を示すブロック図である。なお、以下の例では、交換するデジタルデータとしてデジタル文書を扱うものとする。
図1に示すように、本実施形態のデジタルデータ交換システムは、デジタル文書を利用可能な複数のクライアント装置100-1〜100-nと、デジタル文書に対して電子的な押印を付加するサーバ装置200とを備え、これらがインターネットやLAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)などの通信ネットワーク300を介して接続可能に構成されている。
各クライアント装置100-1〜100-nは、その機能構成として、アプリケーション実行部11と、本発明の電子署名生成手段に相当する電子署名生成部12と、データ送受信部13と、本発明の印影付加手段に相当する印影付加部14と、本発明の同一性検証手段に相当する文書検証部15とを備えている。
アプリケーション実行部11は、デジタル文書を利用可能なアプリケーションソフトのプログラムを実行する。電子署名生成部12は、デジタル文書の電子署名値およびこれに関連するその他の情報を生成する。この電子署名生成部12は、クライアント装置100-1〜100-n上で動作するアプリケーションソフトが備えている電子署名機能を利用して構成することも可能である。
ここで、電子署名値とは、公開鍵暗号方式を利用してデジタル文書の固有値(ハッシュ値)を暗号化し、これを署名者の電子証明書(公開鍵証明書)と共に格納するための電子データである。ハッシュ値は、デジタル文書から算出される16バイトや20バイト程度のデータである。このハッシュ値は、数学的に高い確率で、デジタル文書から固有の値が一意に作成されることが証明されている。したがって、ハッシュ値が同一であれば、その計算の元となったデジタル文書も(高い確率で)同一であることが証明できる。
デジタル文書に対して電子署名値が生成されると、その電子署名値は、文書IDと共にデジタル文書の内部データとして格納される。図2は、デジタル文書の構成例を示す図である。図2に示すように、電子署名の施されたデジタル文書は、WordやPDF形式の原文書と、文書ID(事前に登録された文書を表す登録IDおよび後から押印された印影に関する印影IDを含む)と、電子署名値とから構成されている。デジタル文書に対して複数の署名が成されているときは、印影IDおよび電子署名値はその署名の数だけ格納される。
データ送受信部13は、アプリケーション実行部11にて利用されるデジタル文書を各クライアント装置100-1〜100-n間で送受信したり、電子署名生成部12にて生成された電子署名値を含む電子署名情報をサーバ装置200に送信したり、サーバ装置200から送られてくる印影のイメージ情報や電子署名情報を受信したりする。印影付加部14は、デジタル文書内の指定位置に、データ送受信部13にてサーバ装置200から受け取った印影のイメージ情報を合成する。
文書検証部15は、クライアント装置100-1〜100-nの要求に応じてサーバ装置200から送られてきた電子署名値(取り込み要求のあった印影に対応するもの)に含まれているハッシュ値と、要求した印影を表示させようとするデジタル文書から算出されるハッシュ値とを比較することによって、デジタル文書の同一性を検証する。上述の印影付加部14は、他人の印影をデジタル文書内に取り込む場合には、文書検証部15によってデジタル文書の同一性が確認されたときにのみ、デジタル文書内の指定位置に印影のイメージ情報を合成する。
一方、サーバ装置200は、その機能構成として、本発明の情報提示手段および印影情報送信手段に相当するデータ送受信部21と、本発明の電子署名情報格納手段に相当する電子署名情報格納部22と、本発明の印影情報格納手段に相当する印影情報格納部23と、本発明の署名者検証手段に相当する署名者検証部24とを備えて構成されている。
データ送受信部21は、クライアント装置100-1〜100-nから送られてくる電子署名情報を受信したり、署名者の検証結果に応じた印影のイメージ情報や電子署名情報などをクライアント装置100-1〜100-nに送信したりする。このデータ送受信部21は、クライアント装置100-1〜100-nから後述する署名値要求情報が送られてきたときに、その時点で取り込み可能な署名(印影)をリストとしてクライアント装置100-1〜100-nに提示する処理も行う。
電子署名情報格納部22は、データ送受信部21にて受信した電子署名情報を格納する記録媒体であり、例えばハードディスクなどにより構成される。なお、この記録媒体は、CD(Compact Disc)、フレキシブルディスク、磁気テープ、光ディスク、光磁気ディスク、DVD(Digital Versatile Disk)、不揮発性メモリカード等であっても良い。
この電子署名情報格納部22に格納される電子署名情報には、署名ID、電子署名値、デジタル文書の所有者(電子証明書などで認証するため)、署名日時、署名理由、署名に関連付けられた印影ID、デジタル文書上で印影を貼り付ける位置情報と大きさ情報、デジタル文書の種類(WordやPDFなどのファイル形式)などの情報が含まれている。
ここで、署名IDは、クライアント装置100-1〜100-nのユーザ(署名者)がクライアント装置100-1〜100-nで生成した電子署名値をサーバ装置200に送信した際に、その電子署名値に対してサーバ装置200が付与するIDのことである。この署名IDは、サーバ装置200に事前に登録されたデジタル文書の登録IDと関連付けて管理される。署名日時は、日時を署名者が詐称できないようにするために、サーバ装置200の時間を利用する。
また、デジタル文書の所有者、署名理由、印影の位置情報と大きさ情報、デジタル文書の種類などの情報は、電子署名値と共にクライアント装置100-1〜100-nからサーバ装置200に送られる。印影IDは、署名者の印影に対してサーバ装置200が付与するIDのことであり、実印や認印を区別するためなどに利用される。
印影情報格納部23は、各クライアント装置100-1〜100-nのユーザ(署名者)に関する電子署名を視覚的に表現した印影のイメージ情報をあらかじめ格納しておく記録媒体であり、これも例えばハードディスク、CD、フレキシブルディスク、磁気テープ、光ディスク、光磁気ディスク、DVD、不揮発性メモリカードなどにより構成される。この印影情報格納部23には、上述のイメージ情報の他に、印影ID、パスワードや電子証明書など本人を認証するための情報、デジタル文書の所有者(電子証明書などで認証するため)、印影のイメージ情報の種類(Word用、PDF用など)などの情報が含まれている。
署名者検証部24は、各クライアント装置100-1〜100-nから印影要求または署名値要求が送られてきたときに、その印影要求と共に送られてきた電子署名値または署名値要求の中に含まれている署名IDに基づいて署名者を検証する。ここで、印影要求とは、署名者が自らの印影を要求する行為を言う。また、署名値要求とは、あるユーザが他人の印影の取り込みを要求する行為を言う。
署名者検証部24は、印影要求または署名値要求に応答して、要求されている印影のイメージ情報を印影情報格納部23から読み出すとともに、その印影のデジタル文書中における位置情報や大きさ情報を電子署名情報格納部22から読み出して、これらの情報をデータ送受信部21に出力する。署名値要求があったときには、署名者検証部24は、上述の情報に加えて、要求されている署名者の電子署名値も電子署名情報格納部22から読み出してデータ送受信部21に出力する。これを受けてデータ送受信部21は、印影のイメージ情報をその位置情報や大きさ情報、場合によっては電子署名値と共にクライアント装置100-1〜100-nに送信する。
以上に説明したクライアント装置100-1〜100-nの機能構成およびサーバ装置200の機能構成は、ハードウェア、DSP、ソフトウェアの何れによっても実現することが可能である。例えばソフトウェアによって実現する場合、当該クライアント装置100-1〜100-nの機能構成およびサーバ装置200の機能構成は、実際にはコンピュータのCPUあるいはMPU、RAM、ROMなどを備えて構成され、RAMやROMに記憶されたプログラムが動作することによって実現できる。
したがって、コンピュータが上記の機能を果たすように動作させるプログラムを例えばCD−ROMのような記録媒体に記録し、コンピュータに読み込ませることによって実現できるものである。上記プログラムを記録する記録媒体としては、CD−ROM以外に、フレキシブルディスク、ハードディスク、磁気テープ、光ディスク、光磁気ディスク、DVD、不揮発性メモリカード等を用いることができる。また、上記プログラムをインターネット等のネットワークを介してコンピュータにダウンロードすることによっても実現できる。
また、コンピュータが供給されたプログラムを実行することにより上述の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムがコンピュータにおいて稼働しているOS(オペレーティングシステム)あるいは他のアプリケーションソフト等と共同して上述の機能が実現される場合や、供給されたプログラムの処理の全てあるいは一部がコンピュータの機能拡張ボードや機能拡張ユニットにより行われて上述の機能が実現される場合も、かかるプログラムは本発明の実施形態に含まれる。
次に、上記のように構成した本実施形態によるデジタルデータ交換システムの動作を説明する。図3〜図6は、本実施形態によるデジタルデータ交換システムの動作を示すフローチャートである。ここでは、甲が電子的に作成した契約書のコピーを乙に送信し、甲と乙の二人がその契約書に署名をする場合を例にとって説明する。
図3は、デジタル文書の電子署名値をサーバ装置200に事前登録する際の動作を示すフローチャートである。図3において、まず、甲が作成したデジタル文書(原文書)の電子署名値(ハッシュ値、署名者の電子証明書など)、デジタル文書の種類などの情報を第1のクライアント装置100-1からサーバ装置200に送信する(ステップS1)。
第1のクライアント装置100-1から電子署名値などの情報を受信したサーバ装置200は、登録IDや署名日の情報を生成し(ステップS2)、これらの情報と、上記ステップS1で第1のクライアント装置100-1から送られてきた電子署名値などの情報とをサーバ装置200の電子署名情報格納部22に登録する(ステップS3)。そして、生成した登録IDを第1のクライアント装置100-1に返送する(ステップS4)。
第1のクライアント装置100-1に返送された登録IDは、図2に示したように、デジタル文書の内部データとして保持される。その後、甲の使用する第1のクライアント装置100-1から乙の使用する第2のクライアント装置100-2に対して、デジタル文書のコピー(登録ID付きのもの)を送信する(ステップS5)。第2のクライアント装置100-2では、このデジタル文書のコピーを受信して保存する(ステップS6)。
図4〜図6は、配布されたデジタル文書に対して甲と乙が順次押印していくときの動作を示すフローチャートである。まず、甲が押印するときは、図4に示すように、第1のクライアント装置100-1において、甲がオリジナルのデジタル文書に対して押印の操作をしたか否かを判定する(ステップS7)。ここで、押印の操作が行われると、電子署名生成部12がそのデジタル文書に関する第1の電子署名値や、印影の位置情報や大きさ情報などを含む電子署名情報を生成する。そして、その電子署名情報を登録IDと共にデータ送受信部13がサーバ装置200に送信する(ステップS8)。
サーバ装置200では、第1のクライアント装置100-1から送られてきた電子署名情報を受信して電子署名情報格納部22に格納する(ステップS9)。また、ここでは第1の電子署名値に対して新たな署名IDを発行し、電子署名情報格納部22に格納する。そして、この電子署名情報格納部22に格納された第1の電子署名値に基づいて署名者検証部24が電子署名を検証し(ステップS10)、第1の電子署名値の中に含まれている署名者情報に基づいてデジタル文書に対する署名者(この場合は甲)を確認する。
電子署名の検証によってデジタル文書の署名者が確認されると、署名者検証部24は、確認された署名者(甲)に関する第1の印影のイメージ情報とその印影の位置情報や大きさ情報とを電子署名情報格納部22および印影情報格納部23から読み出して、これらをデータ送受信部21が第1のクライアント装置100-1に送信する(ステップS11)。
第1のクライアント装置100-1では、サーバ装置200から送られてきた甲に関する第1の印影のイメージ情報などをデータ送受信部13にて受信し、その情報に従って印影付加部14がオリジナルのデジタル文書内の指定位置に印影を合成する(ステップS12)。これにより、甲の使用する第1のクライアント装置100-1の表示画面上において、オリジナルのデジタル文書に対して甲の印影が合成されて表示される。
次に、乙が甲の印影を取り込むときは、図5に示すように、第2のクライアント装置100-2において、デジタル文書のコピーに付与されている登録IDをサーバ装置200に通知すると(ステップS13)、これに応答してサーバ装置200は、電子署名情報格納部22に既に登録されている署名ID(この場合は甲の署名ID)を第2のクライアント装置100-2に通知する(ステップS14)。
第2のクライアント装置100-2では、この署名IDの通知を受けて、乙がデジタル文書のコピーに対して印影の取り込み操作(署名IDの選択操作)をしたか否かを判定する(ステップS15)。ここで、印影の取り込み操作が行われると、選択した署名IDを含んだ署名値要求情報が生成され、データ送受信部13によってサーバ装置200に送信される(ステップS16)。
サーバ装置200では、第2のクライアント装置100-2から送られてきた署名値要求情報中に含まれている署名IDに基づいて、署名者検証部24が署名者を検証する(ステップS17)。取り込みたい印影の署名者が確認されると、電子署名検証部24は、その署名者(この場合は甲)に関する第1の印影のイメージ情報とその印影の位置情報および大きさ情報、第1の電子署名値を電子署名情報格納部22および印影情報格納部23から読み出し、これらをデータ送受信部21が第2のクライアント装置100-2に送信する(ステップS18)。
第2のクライアント装置100-2では、サーバ装置200から送られてきた甲に関する第1の印影のイメージ情報や第1の電子署名値などをデータ送受信部13にて受信する(ステップS19)。そして、文書検証部15において、デジタル文書の同一性を検証する(ステップS20)。ここでは、サーバ装置200から送られてきた第1の電子署名値に含まれているハッシュ値と、印影の貼り付け対象となっているデジタル文書のコピーから計算されるハッシュ値とを比較することによって、デジタル文書の同一性を確認する。
印影付加部14は、文書検証部15による検証によってデジタル文書の同一性が確認されたときにのみ、デジタル文書のコピー内の指定位置に印影を合成する(ステップS21)。これにより、乙の使用する第2のクライアント装置100-2の表示画面上において、デジタル文書のコピーに対して甲の印影が合成されて表示される。要求者の詐称などによって違うデジタル文書に印影を貼り付けようとした場合には、文書検証部15による検証が失敗に終わるので、印影は表示されない。
乙の使用する第2のクライアント装置100-2の表示画面において甲の印影が表示された場合は、新たな印影の追加が可能となる。この場合は、図6に示すように、第2のクライアント装置100-2において、乙がデジタル文書のコピーに対して押印の操作をしたか否かを判定する(ステップS22)。ここで、押印の操作が行われると、電子署名生成部12がそのデジタル文書に関する第2の電子署名値や、印影の位置情報および大きさ情報などを含む電子署名情報を生成する。そして、その電子署名情報を登録IDと共にデータ送受信部13がサーバ装置200に送信する(ステップS23)。
サーバ装置200では、第2のクライアント装置100-2から送られてきた電子署名情報を受信して電子署名情報格納部22に格納する(ステップS24)。また、ここでは第2の電子署名値に対して新たな署名IDを発行し、電子署名情報格納部22に格納する。そして、この電子署名情報格納部22に格納された第2の電子署名値に基づいて署名者検証部24が電子署名を検証し(ステップS25)、第2の電子署名値に含まれている署名者情報に基づいてデジタル文書に対する署名者(この場合は乙)を確認する。
電子署名の検証によってデジタル文書の署名者が確認されると、署名者検証部24は、確認された署名者(乙)に関する第2の印影のイメージ情報と、その印影の位置情報および大きさ情報、新たに付与された署名IDを電子署名情報格納部22および印影情報格納部23から読み出して、これらをデータ送受信部21が第2のクライアント装置100-2に送信する(ステップS26)。
第2のクライアント装置100-2では、サーバ装置200から送られてきた乙に関する第2の印影のイメージ情報などをデータ送受信部13にて受信し、その情報に従って印影付加部14がデジタル文書のコピー内の指定位置に印影を合成する(ステップS27)。これにより、乙の使用する第2のクライアント装置100-2の表示画面上において、デジタル文書のコピーに対して、甲の印影に加えて乙の印影が合成されて表示される。また、ここまでの処理で、サーバ装置200では、登録IDに関連付けられて第1の電子署名値および第2の電子署名値がそれぞれの署名IDと共に電子署名情報格納部22に格納される。
なお、ここではフローチャートを図示しないが、第2のクライアント装置100-2にてデジタル文書のコピー上に押印された乙の印影を、第1のクライアント装置100-1にてオリジナルのデジタル文書中に取り込みたい場合は、第1のクライアント装置100-1とサーバ装置200との間で図5と同様の処理を行えば良い。
次に、甲と乙の二人が電子的な契約書を取り交わす場合の動作を、図7〜図15に示す画面例を用いてより詳細に説明する。まず、甲の使用する第1のクライアント装置100-1において、電子署名するデジタル文書を作成する。以下の例では、マイクロソフト社のWordでデジタル文書を作成し、これをアドビ社のPDFに変換している。
そして、このデジタル文書の同一性を確認できるようにするために、サーバ装置200に対して登録を行う。具体的には、デジタル文書の種類、デジタル文書の電子署名値(ハッシュ値、署名者の電子証明書など)などの情報をサーバ装置200に送信し、これに応じてサーバ装置200にて生成される登録IDや署名日などの情報と共に電子署名情報格納部22に格納する。サーバ装置200で生成された登録IDは第1のクライアント装置100-1に返信され、デジタル文書の内部データとして保持される。その後、電子署名(押印)させたい人(この場合は乙)が使用する第2のクライアント装置100-2に対し、デジタル文書のコピー(登録ID付きのもの)を送信する。
以下では、配布したデジタル文書に対して甲乙の二人が順番に押印を行う。まず、図7に示すように、甲が使用する第1のクライアント装置100-1において、オリジナルのデジタル文書を読み出し、電子署名(押印)を行うことを指示する(署名ボタン31を操作する)。署名ボタン31が押されると、図8のような情報入力ウィンドウ32が表示されるので、ここに署名者(この場合は甲)の個人情報や署名の理由などをキーボード入力する。また、マウスをドラグすることにより、印影の貼り付け位置と大きさを矩形枠33で指定する。
甲の個人情報などを入力してOKボタン34を押すと、その入力情報を用いて、オリジナルのデジタル文書に関する第1の電子署名値を含む電子署名情報が生成され、登録IDと共にサーバ装置200に送られる。サーバ装置200の電子署名情報格納部22には、送られてきた電子署名情報が登録IDと関連付けて格納される。このとき、登録IDに対して、新たに署名された甲の署名IDが関連付けられる。これにより、登録IDを示すだけで、署名者を知ることができるようになっている。
サーバ装置200では、第1の電子署名値に含まれている個人情報に基づいて署名者の検証が行われる。そして、署名者である甲に関する第1の印影のイメージ情報とその印影の位置情報および大きさ情報とがサーバ装置200から第1のクライアント装置100-1にダウンロードされ、図9のように指定位置に合成して表示される。
すなわち、第1のクライアント装置100-1からサーバ装置200に送られる第1の電子署名値に含まれる電子証明書には、図8の情報入力ウィンドウで入力した甲の個人情報が格納されているので、甲に固有の印影をサーバ装置200からダウンロードして表示させることができる。また、電子署名は、その個人が施していることを証明できるので、他人の印影を偽って利用することはできない。
次に、図10に示すように、乙が使用する第2のクライアント装置100-2において、デジタル文書のコピーを読み出し、署名ボタン31を操作する。署名ボタン31が押されると、先ほどと同様に図11(a)のような情報入力ウィンドウ32が表示されるが、ここでは甲の印影をデジタル文書のコピー中に取り込むために、取り込みタグ35を選択する。
ここで、登録ID入力欄36にデジタル文書の登録IDを入力し、登録データ検索ボタン37を操作すると、その登録IDに関連付けて電子署名情報格納部22に記憶されている電子署名値の署名IDがサーバ装置200にて検索され、図11(b)のようにリスト表示欄38に表示される。登録済みの電子署名値が複数ある場合には、複数の署名IDがリストとして表示される。
図11(b)のリスト表示欄38に表示されている“0000043”という署名IDは、“0000042”という登録IDのデジタル文書に対して甲によって付加された第1の電子署名値を特定するためのIDである。乙が、このリスト表示欄38に表示された署名IDの中から、デジタル文書のコピー中に印影を反映させたい署名IDを選択すると、図11(c)のように、情報入力ウィンドウ32内にその署名者の個人情報などが表示される。ここでは甲の個人情報などが表示されている。
甲の個人情報などが表示された状態でOKボタン34を押すと、甲の個人情報を含んだ署名値要求情報が生成され、それが登録IDと共にサーバ装置200に送られる。サーバ装置200では、第2のクライアント装置100-2から送られてきた署名値要求情報に基づいて、要求されている印影の署名者(この場合は甲)が検証される。
電子署名の検証によって署名者が甲であることが確認されると、甲に関する第1の印影のイメージ情報とその印影の位置情報および大きさ情報、第1の電子署名値がサーバ装置200から第2のクライアント装置100-2にダウンロードされる。そして、そのダウンロードされた第1の電子署名値に含まれるハッシュ値と、デジタル文書のコピーから計算されるハッシュ値とを比較することによって、デジタル文書の同一性が検証される。この検証に合格すると、図12のように甲に関する第1の印影のイメージ情報が指定位置に合成して表示される。
一般には、乙はこの甲の押印を確認してから、自らの押印を行う。この場合は、図13(a)に示すように甲の印影を含むデジタル文書のコピーが表示されている状態で署名ボタン31を押す。そして、これに応じて表示される図13(b)の情報入力ウィンドウ32に乙の個人情報や署名の理由をキーボード入力する。また、マウスをドラグすることにより、乙の印影の貼り付け位置と大きさを指定する。
乙の個人情報などを入力してOKボタン34を押すと、その入力情報を用いて、デジタル文書のコピーに関する第2の電子署名値を含む電子署名情報が生成され、登録IDと共にサーバ装置200に送られる。サーバ装置200の電子署名情報格納部22には、送られてきた電子署名情報が登録IDと関連付けて格納される。このとき、登録IDに対して、新たに署名された乙の署名IDが関連付けられる。
サーバ装置200では、第2の電子署名値に含まれている個人情報に基づいて署名者の検証が行われる。そして、署名者である乙に関する第2の印影のイメージ情報とその印影の位置情報および大きさ情報とがサーバ装置200から第2のクライアント装置100-2にダウンロードされ、図13(c)のように指定位置に合成して表示される。
さらに、第2のクライアント装置100-2で押印された乙の印影を第1のクライアント装置100-1においてオリジナルのデジタル文書に反映させる場合には、図14(a)に示すように甲の印影を含むデジタル文書が表示されている状態で署名ボタン31を押す。そして、これに応じて表示される図14(b)の情報入力ウィンドウ32において取り込みタグ35を選択し、登録ID入力欄36にデジタル文書の登録IDを入力するとともに、登録データ検索ボタン37を操作する。
登録データ検索ボタン37を操作すると、その登録IDに関連付けて電子署名情報格納部22に記憶されている電子署名値の署名IDがサーバ装置200にて検索され、図14(c)のようにリスト表示欄38に表示される。ここでは、甲と乙の電子署名値が既に登録されているので、これらの署名IDがリストとして表示される。この中から、オリジナルのデジタル文書中に印影を反映させたい乙の署名IDを選択すると、図14(d)のように、情報入力ウィンドウ32内に乙の個人情報などが表示される。
乙の個人情報などが表示された状態でOKボタン34を押すと、乙の個人情報を含んだ署名値要求情報が生成され、それが登録IDと共にサーバ装置200に送られる。サーバ装置200では、第1のクライアント装置100-1から送られてきた署名値要求情報に基づいて、要求されている印影の署名者(この場合は乙)が検証される。
電子署名の検証によって署名者が乙であることが確認されると、乙に関する第2の印影のイメージ情報とその印影の位置情報および大きさ情報、第2の電子署名値がサーバ装置200から第1のクライアント装置100-1にダウンロードされる。そして、そのダウンロードされた第2の電子署名値に含まれるハッシュ値と、オリジナルのデジタル文書から計算されるハッシュ値とを比較することによって、デジタル文書の同一性が検証される。この検証に合格すると、図15のように乙に関する第2の印影のイメージ情報が指定位置に合成して表示される。以上の動作により、甲と乙の両者によって署名された2つのデジタル文書(図13(c)および図15に示す2つのデジタル文書)が生成される。
以上詳しく説明したように、本実施形態では、印影のイメージ情報はクライアント装置100-1〜100-nとは別のサーバ装置200にあらかじめ一元的に格納しておき、デジタル文書に印影を表示するときは、そのデジタル文書に関する電子署名の検証を経て印影のイメージ情報をサーバ装置からダウンロードして指定位置に合成するようにしたので、デジタル文書を複数人でやり取りする場合に、或るクライアント装置にて保持されているデジタル文書に対して、他のクライアント装置にて押印された印影のイメージ情報をサーバ装置からダウンロードして貼り付けることが可能となる。したがって、各クライアント装置では、単に押印の操作を行うだけで良く、追加した押印を含むデジタル文書を他のクライアント装置に一々送り返す必要がなくなるので、電子押印を利用したデジタルデータ交換の利便性を格段に向上させることができる。
なお、上記実施形態では、甲と乙の二人が電子的な契約書を取り交わす場合を例にとって説明したが、これは単なる一例であって、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、稟議書、回覧版などのように複数人が押印をしてやり取りするデジタル文書については同様に本実施形態の電子押印を利用したデジタルデータ交換システムを適用することが可能である。この場合において、例えば印影の取り込み時に複数の署名IDを選択することにより、複数の印影をデジタル文書中に取り込むことが可能である。
また、上記実施形態では、電子署名を利用してデジタル文書の同一性を検証しているが、デジタル文書の同一性を確認できる手段であれば適用可能であり、必ずしも電子署名を利用する必要はない。例えば、デジタル文書のハッシュ値をサーバ装置200に事前登録しておき、このハッシュ値を利用してデジタル文書の同一性を確認するようにしても良い。
また、上記実施形態では、他人の印影を取り込むときにのみクライアント装置100-1〜100-nにてデジタル文書の同一性を検証しているが、他人の印影を取り込むときだけでなく、署名者が自らの印影を取り込むときにもデジタル文書の同一性を検証するようにしても良い。この場合は、サーバ装置200に事前登録された電子署名値(ハッシュ値)を、署名者がサーバ装置200に送付した電子署名値が正しい原文書のものであることを検証するために利用する。この検証を行うと、署名者が原文書の改ざんを行っていないことをサーバ装置200で確認することができる。
また、上記実施形態では、デジタル文書の同一性をクライアント装置100-1〜100-nにて検証する例について説明したが、サーバ装置200で行うようにしても良い。すなわち、サーバ装置200では署名者検証部24において電子署名値を利用した署名者の検証を行っているので、そのとき同時に電子署名値を利用してデジタル文書の同一性を検証することが可能である。そして、デジタル文書の同一性が確認されたときにのみ、印影のイメージ情報をクライアント装置100-1〜100-nにダウンロードするようにする。
また、上記実施形態では、PDF形式のデジタル文書中に印影のイメージ情報を合成する例について説明したが、Word形式のデジタル文書中に印影のイメージ情報を合成することも可能である。これらの場合は、アドビ社のアクロバット、マイクロソフト社のWordのアプリケーションソフトが持っている合成機能を利用して行うことが可能である。
PDF形式やWord形式以外のデジタル文書でも印影を反映させることが可能であるが、文書の種類によっては、そのアプリケーションソフトが合成機能を持っていなくて印影の合成ができない場合もある。その場合は、当該アプリケーションソフトによってデジタル文書を表示する機能に加えて、印影だけを表示させる別のアプリケーションソフトをクライアント装置100-1〜100-nに導入し、これらのアプリケーションソフトを同時に動作させることにより、あたかもそのデジタル文書と印影とが関連付けられているように見せることができる。
また、上記実施形態では、デジタルデータがWordやPDF等のいわゆる文書のデータである場合を例にとって説明したが、本実施形態の電子押印を利用したデジタルデータ交換システムは、映像データ、音声データ、その他のデータ全てに対応することが可能である。すなわち、署名した原データの情報をサーバ装置200にて管理しているため、いかなる形式のデータやアプリケーションソフトにも対応することが可能である。
その他、上記実施形態は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化の一例を示したものに過ぎず、これによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその精神、またはその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
本発明は、デジタルデータに電子的な押印を行い、押印されたデジタルデータを複数人の間でやり取りするためのシステムに有用である。
本実施形態による電子押印を利用したデジタルデータ交換システムの全体構成例を示すブロック図である。 本実施形態によるデジタル文書の構成例を示す図である。 本実施形態によるデジタルデータ交換システムにおいてデジタル文書の事前登録および配布を行うときの動作を示すフローチャートである。 本実施形態によるデジタルデータ交換システムにおいて甲が押印するときの動作を示すフローチャートである。 本実施形態によるデジタルデータ交換システムにおいて乙が甲の印影を取り込むときの動作を示すフローチャートである。 本実施形態によるデジタルデータ交換システムにおいて乙が押印するときの動作を示すフローチャートである。 本実施形態によるデジタルデータ交換システムにおいて甲が押印するときの画面例を示す図である。 本実施形態によるデジタルデータ交換システムにおいて甲が押印するときの画面例を示す図である。 本実施形態によるデジタルデータ交換システムにおいて甲が押印したときの画面例を示す図である。 本実施形態によるデジタルデータ交換システムにおいて乙が甲の印影を取り込むときの画面例を示す図である。 本実施形態によるデジタルデータ交換システムにおいて乙が甲の印影を取り込むときの画面例を示す図である。 本実施形態によるデジタルデータ交換システムにおいて乙が甲の印影を取り込んだときの画面例を示す図である。 本実施形態によるデジタルデータ交換システムにおいて乙が押印するときの画面例を示す図である。 本実施形態によるデジタルデータ交換システムにおいて甲が乙の印影を取り込むときの画面例を示す図である。 本実施形態によるデジタルデータ交換システムにおいて甲が乙の印影を取り込んだときの画面例を示す図である。
符号の説明
11 アプリケーション実行部
12 電子署名生成部
13 データ送受信部
14 印影付加部
15 文書検証部
21 データ送受信部
22 電子署名情報格納部
23 印影情報格納部
24 署名者検証部
100-1〜100-n クライアント装置
200 サーバ装置
300 通信ネットワーク

Claims (8)

  1. デジタルデータを利用可能なクライアント装置と、上記デジタルデータに対して電子的な押印を付加するサーバ装置とを備え、
    上記クライアント装置は、上記デジタルデータの電子署名情報を生成する電子署名生成手段を備え、
    上記サーバ装置は、電子署名を視覚的に表現した印影のイメージ情報をあらかじめ格納する印影情報格納手段と、
    上記電子署名生成手段により生成された上記電子署名情報を格納する電子署名情報格納手段と、
    上記電子署名情報格納手段に格納された電子署名情報に基づいて、選択可能な印影に関する情報を上記クライアント装置に提示する情報提示手段と、
    上記クライアント装置の署名者が自らの印影を要求する印影要求または上記情報提示手段により提示された情報に応答して他の署名者の印影を取り込み要求する署名値要求の情報に基づいて署名者を検証し、その検証結果に応じた印影のイメージ情報を上記印影情報格納手段から読み出すとともに、検証結果に応じた電子署名情報を必要に応じて上記電子署名情報格納手段から読み出す署名者検証手段と、
    上記署名者検証手段により読み出された印影のイメージ情報および上記署名者検証手段により必要に応じて読み出された電子署名情報を上記クライアント装置に送信する印影情報送信手段とを備え、
    上記クライアント装置は、上記印影情報送信手段により送信されてきた印影のイメージ情報を上記デジタルデータ内の指定位置に付加する印影付加手段を更に備えたことを特徴とする電子押印を利用したデジタルデータ交換システム。
  2. 上記クライアント装置は、上記印影情報送信手段によって上記サーバ装置から送信されてきた上記電子署名情報に基づいて上記デジタルデータの同一性を検証する同一性検証手段を更に備え、
    上記印影付加手段は、上記同一性検証手段によって上記デジタルデータの同一性が確認されたときにのみ、上記印影のイメージ情報を上記デジタルデータ内の指定位置に付加することを特徴とする請求項1に記載のデジタルデータ交換システム。
  3. デジタルデータを利用可能なクライアント装置と、上記デジタルデータに対して電子的な押印を付加するサーバ装置とを備え、
    上記クライアント装置は、上記デジタルデータの署名者を一意に特定するための特定情報を生成する特定情報生成手段を備え、
    上記サーバ装置は、印影のイメージ情報をあらかじめ格納する印影情報格納手段と、
    上記特定情報生成手段により生成された上記特定情報を格納する特定情報格納手段と、
    上記特定情報格納手段に格納された特定情報に基づいて、選択可能な印影に関する情報を上記クライアント装置に提示する情報提示手段と、
    上記クライアント装置の署名者が自らの印影を要求する印影要求または上記情報提示手段により提示された情報に応答して他の署名者の印影を取り込み要求する署名値要求の情報に基づいて署名者を検証し、その検証結果に応じた印影のイメージ情報を上記印影情報格納手段から読み出す検証手段と、
    上記検証手段により読み出された印影のイメージ情報を上記クライアント装置に送信する印影情報送信手段とを備え、
    上記クライアント装置は、上記印影情報送信手段により送信されてきた印影のイメージ情報を上記デジタルデータ内の指定位置に付加する印影付加手段を更に備えたことを特徴とする電子押印を利用したデジタルデータ交換システム。
  4. 第1のクライアント装置から第2のクライアント装置にデジタルデータのコピーを送信する第1のステップと、
    上記第1のクライアント装置においてオリジナルのデジタルデータに対して署名をすることが指示されたときに、上記オリジナルのデジタルデータに関する第1の電子署名情報を含んだ印影要求情報を生成してサーバ装置に送信する第2のステップと、
    上記サーバ装置において、上記第1のクライアント装置から送られてきた上記第1の電子署名情報を電子署名情報格納部に格納する第3のステップと、
    上記サーバ装置において、上記第1のクライアント装置から送られてきた上記第1の電子署名情報に基づいて署名者を検証し、その検証結果に応じた第1の印影のイメージ情報を、電子署名を視覚的に表現した印影のイメージ情報があらかじめ格納されている印影情報格納部から読み出して上記第1のクライアント装置に送信する第4のステップと、
    上記第1のクライアント装置において、上記サーバ装置から送信された上記第1の印影のイメージ情報を、上記オリジナルのデジタルデータ内の指定位置に付加する第5のステップとを有することを特徴とする電子押印を利用したデジタルデータ交換方法。
  5. 上記電子署名情報格納部に格納された電子署名情報に基づいて、選択可能な印影に関する情報を上記第2のクライアント装置に提示する第6のステップと、
    上記第6のステップで提示された情報に応答して、上記第2のクライアント装置において上記デジタルデータのコピーに対する署名の取り込みが指示されたときに、取り込み希望の署名を特定するための情報を含んだ署名値要求情報を生成して上記サーバ装置に送信する第7のステップと、
    上記サーバ装置において、上記第2のクライアント装置から送られてきた上記署名値要求情報に基づいて署名者を検証し、上記取り込み希望の署名に応じた第1の印影のイメージ情報を上記印影情報格納部から読み出して上記第2のクライアント装置に送信する第8のステップと、
    上記第2のクライアント装置において、上記サーバ装置から送信された上記第1の印影のイメージ情報を、上記デジタルデータのコピー内の指定位置に付加する第9のステップとを有することを特徴とする請求項4に記載の電子押印を利用したデジタルデータ交換方法。
  6. 上記第8のステップにおいて、上記取り込み希望の署名に応じた第1の印影のイメージ情報を上記印影情報格納部から読み出すとともに、上記取り込み希望の署名に応じた電子署名情報を上記電子署名情報格納部から読み出して、上記第1の印影のイメージ情報に加えて上記電子署名情報を上記第2のクライアント装置に送信し、
    上記第8のステップの後に、上記クライアント装置において、上記サーバ装置から送信されてきた上記電子署名情報に基づいて上記デジタルデータの同一性を検証する第10のステップを有し、
    上記第9のステップでは、上記第10のステップで上記デジタルデータの同一性が確認されたときにのみ、上記第1の印影のイメージ情報を上記デジタルデータのコピー内の指定位置に付加することを特徴とする請求項5に記載の電子押印を利用したデジタルデータ交換方法。
  7. クライアント装置にて生成され送信されてきた電子署名情報をサーバ装置の電子署名情報格納部に格納する手段、
    上記電子署名情報格納部に格納された電子署名情報に基づいて、選択可能な印影に関する情報を上記クライアント装置に提示する情報提示手段、
    上記クライアント装置の署名者が自らの印影を要求する印影要求または上記情報提示手段により提示された情報に応答して他の署名者の印影を取り込み要求する署名値要求の情報に基づいて署名者を検証し、その検証結果に応じた印影のイメージ情報を、電子署名を視覚的に表現した印影のイメージ情報があらかじめ格納されている印影情報格納部から読み出す手段、および
    上記読み出した印影のイメージ情報を、デジタルデータ内の指定位置に付加するために上記クライアント装置に送信する手段、
    としてコンピュータを機能させるための電子押印を利用したデジタルデータ交換プログラム。
  8. クライアント装置にて生成され送信されてきたデジタルデータの署名者の特定情報をサーバ装置の特定情報格納部に格納する手段、
    上記特定情報格納部に格納された特定情報に基づいて、選択可能な印影に関する情報を上記クライアント装置に提示する情報提示手段、
    上記クライアント装置の署名者が自らの印影を要求する印影要求または上記情報提示手段により提示された情報に応答して他の署名者の印影を取り込み要求する署名値要求の情報に基づいて署名者を検証し、その検証結果に応じた印影のイメージ情報を、印影のイメージ情報があらかじめ格納されている印影情報格納部から読み出す手段、および
    上記読み出した印影のイメージ情報を、上記デジタルデータ内の指定位置に付加するために上記クライアント装置に送信する手段、
    としてコンピュータを機能させるための電子押印を利用したデジタルデータ交換プログラム。
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