JP2005351478A - 多段変速機 - Google Patents

Abstract

【課題】構造支出が最適化され、しかも主走行段における効率が牽引損失および噛合い損失に関して改善される変速機。
【解決手段】入力軸１が第１遊星歯車組Ｐ１の太陽歯車と常時結合され、クラッチ１６を介して第２および第３遊星歯車組Ｐ２、Ｐ３のキャリヤと結合された軸６と結合可能であり；出力軸２が第２遊星歯車組Ｐ２のリングギヤと第３遊星歯車組Ｐ３のリングギヤとに常時結合されており；第１遊星歯車組Ｐ１のキャリヤに常時結合された軸３が、ブレーキ０３を介してケースＧに連結可能、かつクラッチ３６、３７を介して軸６もしくは軸７と脱離可能に結合可能であり；軸７が、クラッチ５７を介して第１遊星歯車組Ｐ１のリングギヤに常時結合された軸５と脱離可能に結合可能、かつ第３遊星歯車組Ｐ３の太陽歯車と常時結合されており；軸４が、第２遊星歯車組Ｐ２の太陽歯車と常時結合され、ブレーキ０４を介してケースＧに連結可能である。
【選択図】図１

Description

本発明は、遊星歯車式多段変速機、特に自動車用自動変速機用の遊星歯車式多段変速機に関する。

特に自動車用の自動変速機は先行技術によれば遊星歯車組を含み、これらの遊星歯車組は例えばクラッチ、ブレーキ等の摩擦要素または切換要素によって切り換えられ、普通、例えば流体トルクコンバータまたは流体クラッチ等の発進要素と結合されており、発進要素はスリップ作用を受けており、選択的にロックアップクラッチを備えている。

このような変速機が特許文献１から明らかとなる。この変速機は実質的に、互いに平行に配置される１つの入力軸および１つの出力軸、出力軸と同軸に配置される１つの二重遊星歯車組、３つがクラッチの態様のそして２つがブレーキの態様の５つの切換要素を含んでおり、切換要素の選択的係合はそれぞれ対で入力軸と出力軸との間のさまざまな変速比を決定する。その際、変速機が１つの前置歯車組と２つの動力伝達路とを有し、５つの切換要素を選択的に対でかみ合わせることによって６つの前進段が達成される。

その際、第１動力伝達路では、前置歯車組から二重遊星歯車組の２つの要素へとトルクを伝達するのに２つのクラッチが必要となる。クラッチはパワーフロー方向に関して実質的に二重遊星歯車組の方向で前置歯車組の下流に配置されている。第２動力伝達路には他のクラッチが設けられており、このクラッチは前記要素を二重遊星歯車組の他の要素と脱離可能に結合する。その際、クラッチは内板支持体が出力部を形成するように配置されている。

さらに特許文献２により、特に自動車用のコンパクトな遊星歯車式多段変速機が公知であり、この変速機は２つの遊星歯車組と１つの前置歯車組と３つのクラッチと２つのブレーキとを有する。この公知の多段変速機では第１動力伝達路において前置歯車組から両方の遊星歯車組にトルクを伝達するため２つのクラッチＣ‐１、Ｃ‐３が設けられている。その際、クラッチＣ‐３の外板支持体もしくはシリンダもしくはピストン・圧力補償側が第１ブレーキＢ‐１と結合されている。それに加えて第３クラッチＣ‐３の内板支持体が第１クラッチＣ‐１のシリンダもしくはピストン・圧力補償側と結合されており、第１クラッチＣ‐１の内板支持体は出力側に配置されて第３遊星歯車組の太陽歯車と結合されている。

さらに本出願人の特許文献３により公知の多段変速機では、入力軸に設けられた２つの切換不可能な前置歯車組が出力側で２つの回転数を発生し、この回転数は、入力軸の回転数の他に、使用される切換要素の選択的係合によって、出力軸に作用する切換可能な一方の遊星歯車組に選択的に切換可能であり、或る段から各後続の高いまたは低い段へと切り換えるために両方の操作中の切換要素のうちその都度一方の切換要素が作動または遮断されねばならないだけである。

特許文献４により公知の自動切換可能な自動車変速機は３つの単キャリヤ遊星歯車組と、６つの前進段と１つの後退段とを切り換えるための３つのブレーキおよび２つのクラッチと、入力軸および出力軸とを備えている。この自動切換可能な自動車変速機は、入力軸が第２遊星歯車組の太陽歯車と直接結合され、入力軸が第１クラッチを介して第１遊星歯車組の太陽歯車と結合可能、および／または第２クラッチを介して第１遊星歯車組のキャリヤと結合可能であるように構成されている。付加的にまたは選択的に、第１遊星歯車組の太陽歯車が第１ブレーキを介して変速機ケースと結合可能であり、および／または第１遊星歯車組のキャリヤが第２ブレーキを介してケースと結合可能であり、および／または第３遊星歯車組の太陽歯車が第３ブレーキを介してケースと結合可能である。

さらに特許文献５により公知の多段自動変速機は第１変速比の第１入力路Ｔ１と、この入力路Ｔ１よりも大きな変速比を有する入力路Ｔ２と、４つの要素を備えた１つの遊星歯車組とを含み、４つの要素は回転数線図の要素順序において第１要素と第２要素と第３要素と第４要素であり；入力路Ｔ２の回転を第１要素Ｓ３に伝達するクラッチＣ‐２；入力路Ｔ２の回転を第４要素Ｓ２に伝達するクラッチＣ‐１；入力路Ｔ１の回転を第１要素に伝達するクラッチＣ‐４；入力路Ｔ１の回転を第２要素Ｃ３に伝達するクラッチＣ‐３；第４要素のかみ合いを実現するブレーキＢ‐１；第２要素のかみ合いを実現するブレーキＢ‐２；第３要素Ｒ３と連結される出力要素である。

本出願人の特許文献６の範囲内に述べられた多段変速機は前置組と結合された入力軸と、後置組と結合された出力軸と、最大７つの切換要素とを備えており、切換要素を選択的に切り換えることによって少なくとも７つの前進段がレンジシフトなしに切換可能である。前置段は１つの前置遊星歯車組、または第１前置遊星歯車組に連結された最大２つの切換不可能な前置遊星歯車組で形成され、後置組は２つの切換可能な後置遊星歯車組を備えた２キャリヤ・４軸変速機として構成され、４つの自由軸を有する。この２キャリヤ・４軸変速機の第１自由軸が第１切換要素と結合され、第２自由軸が第２、第３切換要素と結合され、第３自由軸が第４、第５切換要素と結合され、第４自由軸が出力軸と結合されている。合計６つの切換要素を有する多段変速機用に、本発明によれば、後置組の第３自由軸または第１自由軸を付加的に第６切換要素と結合することが提案される。合計７つの切換要素を有する多段変速機用に、本発明によれば、第３自由軸を付加的に第６切換要素Ｄ’と結合し、第１自由軸を付加的に第７切換要素と結合することが提案される。

さらに本出願人の特許文献７の範囲内で合計７つの段を有する多段変速機が述べられている。この変速機は入力軸および出力軸の他に１つの切換不可能な前置歯車組と１つの切換可能な後置歯車組とからなり、２キャリヤ・４軸変速機の態様である。前置歯車組は１つの第１遊星歯車組からなり、これは入力軸の入力回転数の他に第２回転数を提供し、この回転数は選択的に後置歯車組に接続することができる。後置歯車組は２つの切換可能な遊星歯車組からなり、これは６つの切換要素で少なくとも７つの段を切り換えることができ、２つの動力伝達路が形成される。各切換過程のとき有利なことにレンジシフトが常に防止される。さらに、９速多段変速機が特許文献８により公知であり、この変速機は８つの切換要素と４つの歯車組とを含む。

自動切換可能な遊星歯車式車両変速機一般は先行技術に既にさまざまに述べられており、持続的継続開発と改良を受けている。例えばこれらの変速機は十分な数の前進段、１つの後退段、高い総変速比と好ましい変速ステップとを有する自動車用にきわめて適した変速比を有していなければならない。さらにこれらの変速機は前進方向で高い発進変速比を可能としなければならず、直接段を含み、また乗用車への利用にもトラックへの利用にも適していなければならない。さらに、これらの変速機は僅かな構造支出、特に少ない数の切換要素を必要とするものでなければならず、逐次的切換方式のとき、定義された段レンジでシフトするときその都度１つの切換要素が切り換えられるだけとなるように二重シフトを避けるものでなければならない。
欧州特許出願公開ＥＰ４３４５２５Ａ１ 米国特許第６１３９４６３号 独国特許出願公開ＤＥ１９９４９５０７Ａ１ 独国特許出願公開ＤＥ１９９１２４８０Ａ１ 独国特許出願公開ＤＥ１０２１３８２０Ａ１ 独国特許出願公開ＤＥ１０１１５９８３Ａ１ 独国特許出願公開ＤＥ１０１１５９８７Ａ１ 独国特許出願公開ＤＥ２９３６９６９Ａ１

本発明の課題は、構造支出が最適化され、しかも主走行段における効率が牽引損失およびかみ合い損失に関して改善される冒頭に指摘した種類の多段変速機を提案することである。それに加えて、本発明に係る多段変速機では僅かなモーメントが切換要素および遊星歯車組に作用し、軸、切換要素および遊星歯車組の回転数が極力小さく抑えられねばならない。さらに、段数と変速スペーシングを高め、有利には７つの前進段と少なくとも１つの後退段を実現可能としなければならない。さらに、本発明に係る変速機はあらゆる車両構造様式、特に前部横置き配置に適していなければならない。

この課題が本発明によれば請求項１の特徴によって解決される。その他の利点および有利な諸構成は従属請求項から明らかとなる。

それによれば、ケース内に配置される１つの入力軸および１つの出力軸を有する本発明に係る遊星歯車式多段変速機が提案される。さらに、少なくとも３つの遊星歯車組と少なくとも７つの回転可能な軸と少なくとも６つの切換要素が設けられており、切換要素がブレーキとクラッチとを含み、切換要素の選択的かみ合いが入力軸と出力軸との間にさまざまな変速比をもたらし、これにより特に７つの前進段と少なくとも１つの後退段が実現可能である。

その際、入力軸は、第１遊星歯車組の太陽歯車と常時結合され、また、クラッチを介して、第２遊星歯車組のキャリヤと第３遊星歯車組のキャリヤとに結合された軸と結合可能である。出力軸は第２遊星歯車組のリングギヤと第３遊星歯車組のリングギヤとに常時結合されている。さらに、第１遊星歯車組のキャリヤに常時結合された他の軸が設けられており、この軸は一方でブレーキを介してケースに連結可能であり、他方でクラッチを介して２つの他の軸と脱離可能に結合可能である。それに加えて、これら両方の軸の一方は、一方で、クラッチを介して、第１遊星歯車組のリングギヤに常時結合された軸と脱離可能に結合可能であり、他方で第３遊星歯車組の太陽歯車と常時結合されている。本発明によれば、他の１つの軸は、一方で第２遊星歯車組の太陽歯車と常時結合され、他方でブレーキを介してケースに連結可能である。

多段変速機の本発明に係る構成によって多段変速機の特に乗用車に適した変速比と総変速比のかなりの向上とが得られ、これにより走行快適性の向上と顕著な消費量低減がもたらされる。

さらに、僅かな数の切換要素、主に３つのブレーキと３つのクラッチとにより、本発明に係る多段変速機では構造支出がかなり減少する。本発明に係る多段変速機では有利なことに、流体トルクコンバータ、外部発進クラッチで、またはその他の好適な外部発進要素でも、発進を行うことが可能である。変速機に一体化された発進要素で発進過程を可能とすることも考えられる。主に、第１前進段および後退段のとき操作される切換要素が適している。

さらに、本発明に係る多段変速機では牽引損失およびかみ合い損失に関して主走行段において良好な効率が得られる。

さらに、多段変速機の切換要素および遊星歯車組内に僅かなモーメントしか存在せず、これにより多段変速機において有利なことに摩耗が減少する。さらに、モーメントが僅かであることから相応に小さな寸法設計が可能となり、これにより必要とされる取付空間とそれに相応する費用が低減する。さらに、軸、切換要素および遊星歯車組の回転数も小さい。

さらに、本発明に係る変速機は、パワーフロー方向でも空間的にも異なる構成の動力伝達系への適合が可能となるように構想されている。

以下に本発明を図面に例示された実施形態に基づいて詳細に説明する。

図１に示す本発明に係る多段変速機はケースＧ内に配置される１つの入力軸１（Ａｎ）および１つの出力軸２（Ａｂ）を備えている。３つの遊星歯車組Ｐ１、Ｐ２、Ｐ３が設けられている。その際、第１遊星歯車組Ｐ１と第３遊星歯車組Ｐ３は好適にはプラス遊星歯車組として構成される。本発明によれば、第２遊星歯車組Ｐ２がマイナス遊星歯車組として構成されており、第１遊星歯車組Ｐ１は特に減速遊星歯車組として役立つ。

図１から明らかなように、単に６つの切換要素、つまり２つのブレーキ０３、０４と４つのクラッチ１４、３６、３７、５７が設けられている。

これらの切換要素により、７つの前進段と１つの後退段の選択的切換が実現可能である。本発明に係る多段変速機は合計７つの回転可能な軸、つまり軸１、２、３、４、５、６、７を有する。

図１による多段変速機においては、駆動が軸１によって行われ、この軸１は、第１遊星歯車組Ｐ１の太陽歯車と常時結合され、またクラッチ１６を介して軸６と結合可能であり、この軸６は第２遊星歯車組Ｐ２のキャリアおよび第３遊星歯車組Ｐ３のキャリヤと結合されている。

出力は軸２を介して行われ、この軸２は第２遊星歯車組Ｐ２のリングギヤと第３遊星歯車組Ｐ３のリングギヤとに常時結合されている。さらに、第１遊星歯車組Ｐ１のキャリヤと常時結合された軸３が設けられており、この軸３は一方でブレーキ０３を介してケースＧに連結可能であり、他方でクラッチ３６、３７を介して軸６または軸７と脱離可能に結合可能である。その際、クラッチ３６、３７は好適には並置されている。好ましい一実施形態において、これらクラッチは共通の外板支持体を有し、外板支持体は入力側に配置されている。それに加えて、軸７は、一方で、クラッチ５７を介して、第１遊星歯車組Ｐ１のリングギヤに常時結合された軸５と脱離可能に結合可能である。他方で、軸７は第３遊星歯車組Ｐ３の太陽歯車に常時結合されている。

さらに、軸４は、一方で第２遊星歯車組Ｐ２の太陽歯車に常時結合されており、他方でブレーキ０４を介してケースＧに連結可能である。

切換要素の立体的配置は任意とすることができ、寸法と外側造形とによって限定されるだけである。

図２に示す実施例の本発明に係る変速機が図１による実施例と相違する点として、第２および第３遊星歯車組（Ｐ２、Ｐ３）は共通のキャリヤと共通のリングギヤとを有する１つのラビニヨ組にまとめられた格好で構成されている。この構成が図１に示す構成に比べて有する利点としては、所要の部材点数が少ないことが挙げられる。

図３には図１および図２に示す多段変速機の例示的変速作動図が示してある。図においてＢ０３、Ｂ０４はブレーキ０３、０４の状態をそれぞれ示し、Ｋ１６、Ｋ３６、Ｋ３７、Ｋ５７はクラッチ１６、３６、３７、５７の状態をそれぞれ示している。各変速段を実現するために３つの切換要素が係合される。個々の変速段の変速比ｉとそこから算定されるべき変速ステップφをこの変速作動図から例示的に読み取ることができる。さらにこの変速作動図から読み取ることができるように、２つの隣接する変速段が２つの切換要素を一緒に利用するので、逐次的切換様式のとき二重シフトもしくはレンジシフトが避けられる。第５段は好適には直接段として構成されており、変速ステップは上側段で小さい。

第１段はブレーキ０２、０３とクラッチ５７が係合することによって実現され、第２段はブレーキ０４とクラッチ３６、５７が係合することによって実現され、第３段はブレーキ０４とクラッチ３７、５７が係合することによって実現される。さらに、第４段はブレーキ０４とクラッチ１６、３７が係合することによって実現され、第５段はクラッチ１６、３７、５７が係合することによって実現され、第６段はブレーキ０３とクラッチ１６、５７が係合することによって実現され、第７段はブレーキ０３とクラッチ１６、３７が係合することによって実現される。変速作動図から明らかとなるように、後退段はブレーキ０３とクラッチ３６、５７が係合することによって実現される。

本発明によれば、一体化された切換要素（ＩＡＫ）で発進が可能である。その際には、クラッチ５７が特に適しており、なぜなら回転方向反転なしに第１段および後退段のとき必要とされる切換要素であるからである。

本発明によれば、同じ変速作動図において切換ロジックに応じて異なる変速ステップを実現することができ、応用もしくは車両特有の変更が可能となる。

それに加えて、多段変速機のあらゆる好適な個所、例えば軸とケースとの間に、または２つの軸を場合によっては結合するために、付加的フライホイールを設けることが可能である。

本発明によれば車軸ディファレンシャルおよび／またはセンタディファレンシャルは入力側または出力側に配置することができる。

有利な構成の範囲内で入力軸１は必要ならクラッチ要素によって駆動エンジンから分離することができ、クラッチ要素として流体トルクコンバータ、流体クラッチ、乾式発進クラッチ、湿式発進クラッチ、磁粉クラッチまたは遠心クラッチが利用可能である。このような発進要素をパワーフロー方向に関して変速機の下流に配置することも可能であり、その場合入力軸１はエンジンのクランク軸と常時結合されている。

本発明に係る多段変速機はさらにエンジンと変速機との間にトーショナルダンパを配置することを可能とする。

本発明の他の図示しない実施形態の範囲内で、特に商用車内で利用するうえで特別重要な例えば流体リターダまたは電気リターダ等の無摩耗ブレーキを各軸に、好ましくは入力軸１または出力軸２に配置しておくことができる。さらに、付加的組立体を駆動するために各軸に、好ましくは入力軸１または出力軸２に、動力取出し装置を設けておくことができる。

利用される切換要素は負荷切換式クラッチまたはブレーキとして構成しておくことができる。特に、例えば多板クラッチ、バンドブレーキおよび／または円錐クラッチ等の摩擦係合式クラッチまたはブレーキを使用することができる。さらに、例えば同期機構またはかみ合いクラッチ等の形状係合式ブレーキおよび／またはクラッチも切換要素として利用できる。

ここに紹介した多段変速機の他の利点は、各軸に発電機としておよび／または付加的原動機械として電気機械が取付可能であることにある。

あらゆる設計構成、特に遊星歯車組および切換要素それ自体および相互のあらゆる立体的配置も、技術的に有意義である限り、それらの構成が図や明細書に明確には示されていないとしても、特許請求の範囲に明示された変速機の機能に影響することなく、本請求項の保護範囲に当然含まれる。

前横構造様式用に適した本発明に係る多段変速機の好ましい実施形態の略図である。 本発明に係る多段変速機の好ましい実施形態の略図である。 図１および図２の多段変速機の例示的変速作動図である。

符号の説明

１ 軸
２ 軸
３ 軸
４ 軸
５ 軸
６ 軸
７ 軸
０３ ブレーキ
０４ ブレーキ
１６ クラッチ
３６ クラッチ
３７ クラッチ
５７ クラッチ
Ｐ１ 遊星歯車組
Ｐ２ 遊星歯車組
Ｐ３ 遊星歯車組
Ａｎ 入力部
Ａｂ 出力部
ｉ 変速比
φ 変速ステップ
Ｇ ケース

Claims (25)

1. 遊星歯車式の多段変速機、特に自動車用自動変速機用の多段変速機であって、
   ケース（Ｇ）内に配置される１つの入力軸（１）および１つの出力軸（２）と、３つの遊星歯車組（Ｐ１、Ｐ２、Ｐ３）と、少なくとも７つの回転可能な軸（１、２、３、４、５、６、７）と、ブレーキ（０３、０４）とクラッチ（１６、３６、３７、５７）とを含む少なくとも６つの切換要素（０３、０４、１６、３６、３７、５７）と、を備え、これら切換要素の選択的係合により入力軸（１）と出力軸（２）との間に様々な変速比がもたらされて７つの前進段と１つの後退段が実現可能であり、
   入力軸（１）が、第１遊星歯車組（Ｐ１）の太陽歯車と常時結合されており、また、クラッチ（１６）を介して、第２および第３遊星歯車組（Ｐ２、Ｐ３）のキャリヤと結合された軸（６）と結合可能であり、
   出力軸（２）が第２遊星歯車組（Ｐ２）のリングギヤと第３遊星歯車組（Ｐ３）のリングギヤとに常時結合されており、
   第１遊星歯車組（Ｐ１）のキャリヤに常時結合された軸（３）が、一方でブレーキ（０３）を介してケース（Ｇ）に連結可能であり、他方でクラッチ（３６、３７）を介して軸（６）もしくは軸（７）と脱離可能に結合可能であり、
   軸（７）が、一方でクラッチ（５７）を介して第１遊星歯車組（Ｐ１）のリングギヤに常時結合された軸（５）と脱離可能に結合可能であり、他方で第３遊星歯車組（Ｐ３）の太陽歯車と常時結合されており、
   軸（４）が、第２遊星歯車組（Ｐ２）の太陽歯車と常時結合され、ブレーキ（０４）を介してケース（Ｇ）に連結可能である、
   多段変速機。
2. クラッチ（３６）、（３７）が並置されていることを特徴とする、請求項１に記載の多段変速機。
3. クラッチ（３６）、（３７）が共通の外板支持体を有することを特徴とする、請求項１または２に記載の多段変速機。
4. クラッチ（３６）、（３７）の外板支持体が入力側に配置されていることを特徴とする、請求項１乃至３のいずれか一項に記載の多段変速機。
5. 第２遊星歯車組（Ｐ２）がマイナス遊星歯車組として構成され、第１遊星歯車組（Ｐ１）と第３遊星歯車組（Ｐ３）がプラス遊星歯車組として構成されていることを特徴とする、請求項１乃至４のいずれか一項に記載の多段変速機。
6. 第２および第３遊星歯車組（Ｐ２、Ｐ３）が、共通のキャリヤと共通のリングギヤとを備えた１つのラビニヨ組としてまとめられていることを特徴とする、請求項１乃至５のいずれか一項に記載の多段変速機。
7. ブレーキ（０２）、（０３）とクラッチ（５７）の係合によって第１段が実現され、ブレーキ（０４）とクラッチ（３６）、（５７）の係合によって第２段が実現され、ブレーキ（０４）とクラッチ（３７）、（５７）の係合によって第３段が実現され、ブレーキ（０４）とクラッチ（１６）、（３７）の係合によって第４段が実現され、クラッチ（１６）、（３７）、（５７）の係合によって第５段が実現され、ブレーキ（０３）とクラッチ（１６）、（５７）の係合によって第６段が実現され、ブレーキ（０３）とクラッチ（１６）、（３７）の係合によって第７段が実現されることを特徴とする、請求項１乃至６のいずれか一項に記載の多段変速機。
8. ブレーキ（０３）とクラッチ（３６）、（５７）の係合によって後退段が実現されることを特徴とする、請求項１乃至７のいずれか一項に記載の多段変速機。
9. あらゆる好適な個所で付加的フライホイールが利用可能であることを特徴とする、請求項１乃至８のいずれか一項に記載の多段変速機。
10. フライホイールが軸（１、２、３、４、５、６、７）とケース（Ｇ）との間に設けられていることを特徴とする、請求項９記載の多段変速機。
11. 入力部と出力部がケースの同じ側に設けられていることを特徴とする、請求項１乃至１０のいずれか一項に記載の多段変速機。
12. 車軸ディファレンシャルおよび／またはセンタディファレンシャルが入力側または出力側に配置されていることを特徴とする、請求項１乃至１１のいずれか一項に記載の多段変速機。
13. 入力軸（１）がクラッチ要素によって駆動エンジンから分離可能であることを特徴とする、請求項１乃至１２のいずれか一項に記載の多段変速機。
14. クラッチ要素として、流体トルクコンバータ、流体クラッチ、乾式発進クラッチ、湿式発進クラッチ、磁粉クラッチまたは遠心クラッチが設けられていることを特徴とする、請求項１３記載の多段変速機。
15. パワーフロー方向に関して変速機の下流に、特に請求項１０記載の外部発進要素を配置可能であり、その際、入力軸（１）がエンジンのクランク軸と固定結合されていることを特徴とする、請求項１乃至１４のいずれか一項に記載の多段変速機。
16. 発進が変速機の一切換要素によって行われ、その際、入力軸（１）がエンジンのクランク軸と常時結合されていることを特徴とする、請求項１乃至１５のいずれか一項に記載の多段変速機。
17. 発進のため切換要素としてクラッチ（５７）が利用可能であることを特徴とする、請求項１６記載の多段変速機。
18. エンジンと変速機との間にトーショナルダンパを配置可能であることを特徴とする、請求項１乃至１７のいずれか一項に記載の多段変速機。
19. 各軸に無摩耗ブレーキを配置可能であることを特徴とする、請求項１乃至１８のいずれか一項に記載の多段変速機。
20. 付加的組立体を駆動するために各軸に動力取出し装置を配置可能であることを特徴とする、請求項１乃至１９のいずれか一項に記載の多段変速機。
21. 入力軸（１）または出力軸（２）に動力取出し装置を配置可能であることを特徴とする、請求項２０に記載の多段変速機。
22. 切換要素が負荷切換式クラッチまたはブレーキとして構成されていることを特徴とする、請求項１乃至２１のいずれか一項に記載の多段変速機。
23. 多板クラッチ、バンドブレーキおよび／または円錐クラッチが利用可能であることを特徴とする、請求項２２に記載の多段変速機。
24. 切換要素として形状係合式ブレーキおよび／またはクラッチが設けられていることを特徴とする、請求項１乃至２３のいずれか一項に記載の多段変速機。
25. 各軸に発電機としておよび／または付加的原動機械として電気機械を取付可能であることを特徴とする、請求項１乃至２４のいずれか一項に記載の多段変速機。

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