JP2005350628A - 脂肪酸アルキルエステル組成物の製造方法 - Google Patents

脂肪酸アルキルエステル組成物の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 バイオディーゼル燃料として実用的な使用ができるように遊離脂肪酸或いは遊離脂肪酸等を含む油脂類から無触媒で効率的かつ高純度の脂肪酸アルキルエステル組成物が得られる脂肪酸アルキルエステル組成物の製造方法を提供。
【解決手段】 遊離脂肪酸を含む原料から高純度の脂肪酸アルキルエステル組成物を製造する方法において、上記原料にアルコール成分を混合し、加圧及び加熱して該アルコールの超臨界状態で且つ水が液体である亜臨界水状態としてエステル化反応を行い、次いで該アルコールの超臨界状態で、且つ水がドライスチーム状態となる条件で反応させる工程を含むことを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、脂肪酸アルキルエステル組成物の製造方法に関するものであり、より詳細には、菜種油、ごま油、大豆油、トウモロコシ油、向日葵油、パーム油、パーム核油、椰子油、コーン油および紅花油等の植物油、牛油、豚油、魚油等の動物油、更にはその使用済みの廃食油等の酸性油脂類、或いはこれらの油脂類から脱酸工程で生じる遊離脂肪酸、或いはイエローグリースから分離した遊離脂肪酸を原料として、ディーゼル燃料油等として有効利用できる高純度の脂肪酸アルキルエステル組成物を製造するための有用な方法に関するものである。
従来、バイオディーゼル燃料は植物油をメチルエステル化させたものを含む燃料であり、硫黄分等をほとんど含まないことから黒煙などの有害排気ガスの排出がすくない。また植物由来であることから、京都議定書に示された規定上、炭酸ガスの排出がゼロカウントである。このようなことから、環境負荷の少ない軽油代替燃料として注目され、欧米では既に規格、法制度も整備され、大豆や菜種油から年間250万トン以上生産され使用されている。
このような油脂類の主成分であるモノグリセリド、ジグリセリド、トリグリセリド等をアルキルアルコールとエステル交換反応させることは広く知られている。また油脂類に含まれる遊離脂肪酸とアルキルアルコールとをエステル化反応することも種々知られている(例えば、非特許文献1を参照)。
ここで触媒などを利用したものでは、油脂類および低級アルコールを触媒の共存下に反応させ、油脂類に含まれるトリグリセリドをエステル交換反応に付して脂肪酸の低級アルキルエステルを製造するものであり、触媒としてカリウム化合物と酸化鉄、またはカリウム化合物と酸化ジルコニウムからなる固体塩基性触媒を使用する方法がある(例えば、特許文献1を参照。)。油脂類とアルコールとの間で触媒の存在下にエステル交換反応を行って脂肪酸エステルを製造する際に、上記触媒として揮発性触媒を使用する方法があり、揮発性触媒がアミン類である(例えば、特許文献2を参照。)。油脂類と低級アルコールとの間で触媒の存在下にエステル交換反応を行って低級アルキルエステルを製造するに際し、ペロブスカイト型構造を有する複合金属酸化物を含んでなる触媒を使用する低級アルキルエステルの製造方法がある(例えば、特許文献3を参照。)。
また、超臨界アルコール条件で油脂類からバイオディーゼル燃料を製造する技術が提案されている。例えば、油脂と1価アルコールとを固体塩基触媒の存在下で、油脂および/または1価アルコールが超臨界状態となる条件で反応させる脂肪酸エステルの製造方法がある(例えば、特許文献4を参照。)。油脂類とアルコールを反応させて油脂類に含まれるトリグリセリドをエステル交換反応に付して脂肪酸のアルキルエステルを製造するに当たり、前記アルコールが超臨界状態となる雰囲気において、且つ金属アルカリ触媒、酸触媒のいずれをも用いないで反応させる脂肪酸アルキルエステルを製造する方法がある(例えば、特許文献5を参照)。
「有機ハンドブック」技報堂出版、1988、p1407〜p1409 特開2000−44984号公報 特開2002−167356号公報 特開2002−294277号公報 特開2001−41393号公報 特開2000−109883号公報
しかしながら、触媒などを使用するアルキルエステル化においては、その触媒などの最終的な除去処理が困難であり、バイオディーゼル燃料として使用するまでには膨大なコストがかかる。一方、従来のアルコールの超臨界条件での処理では、エステル交換反応及び遊離脂肪酸のエステル化反応においても、その変換率は最高で98%程度まで達成されるが、一部の遊離脂肪酸が反応しないで残留する。これらの遊離脂肪酸と脂肪酸アルキルエステルは沸点も類似しており、蒸留分離は極めて困難になっている。バイオディーゼル燃料の規格では遊離脂肪酸は0.3%(酸価×282÷56÷10≒酸価×0.5)未満とされており、高純度化された脂肪酸アルキルエステル組成物が望まれている。このため、従来の脂肪酸アルキルエステル組成物の製造方法ではバイオディーゼル燃料の規格を満たすことができない。
また、エステル化反応は平衡反応であることから、一方の原料であるアルキルアルコールを過剰に用いるか、副反応物として生成する水分を除去することによって平衡を生成系にずらす試みがなされ、更に反応速度を高めるために触媒を使用することが一般的になされる。しかし、超臨界や亜臨界を用いる反応では触媒の有無に拘わらず水分だけを系外に放出することは極めて困難である。特に、アルコールがメタノール、エタノール、及びプロパノール等の水より低沸点の低級アルコールにあっては、共沸後脱水剤等を使用しなければ水分を十分に除去できない。
従って、本発明は、かかる実情に鑑み、バイオディーゼル燃料として実用的な使用ができるように遊離脂肪酸等を含む油脂類から無触媒で効率的かつ高純度の脂肪酸アルキルエステル組成物が得られる脂肪酸アルキルエステル組成物の製造方法を提供しようとするものである。
本発明等は、鋭意研究した結果、遊離脂肪酸類である原料油から固体物質や水分、及びこれらに含まれる塩類を比重分離によって除去し、次いで原料油を減圧下で所定温度で加熱して水分及び臭気物質などを留去し、その後の原料油にアルコールを加えてその混合液を加圧、加熱してそのアルコールの超臨界状態かつ水が液体である亜臨界水状態を共有する条件でエステル化反応を行い次いで、アルコールの超臨界状態かつ水が気体であるドライスチーム状態を共有する条件で反応を行うと、極めて高純度の脂肪酸アルキルエステル組成物が得られるを見出し、本発明に至ったものである。
即ち、本発明は、以下の(1)〜(7)の構成或いは構造を有することにより、上記課題を解決したものである。
(1)遊離脂肪酸を含む原料から高純度の脂肪酸アルキルエステル組成物を製造する方法において、上記原料にアルコール成分を混合し、加圧及び加熱して該アルコールの超臨界状態で且つ水が液体である亜臨界水状態としてエステル化反応を行い、次いで該アルコールの超臨界状態で、且つ水がドライスチーム状態となる条件で反応させる工程を含むことを特徴とする高純度の脂肪酸アルキルエステル組成物の製造方法。
(2)上記(1)に記載の製造方法において、上記組成物中の遊離脂肪酸の酸価が0.6未満となる脂肪酸アルキルエステル組成物の製造方法。
(3)上記(1)又は(2)に記載の製造方法において、上記原料から予め固体物質、水分及び塩類を比重分離によって除去する工程を含むと共に、上記原料を減圧下、温度50乃至100℃の範囲として予め臭気物質を除去する工程を含むことを特徴とする脂肪酸アルキルエステル組成物の製造方法。
(4)上記(1)〜(3)のいずれかに記載の製造方法において、上記ドライスチーム状態となる条件で反応を行う工程の後に、該反応液からアルコールを除去し、蒸留する工程を含むと共に、該蒸留液を遠心分離して比重分離操作によって高比重物質を除去する工程を含むことを特徴とする脂肪酸アルキルエステル組成物の製造方法。
(5)上記(4)に記載の製造方法において、上記原料を上記各工程でフローさせて連続式に行うことを特徴とする脂肪酸アルキルエステル組成物の製造方法。
(6)上記(1)又は(2)に記載の製造方法において、上記高純度で得られる脂肪酸アルキルエステル組成物の脂肪酸の炭素数は12〜22の範囲にあり、上記アルコールの炭素数は1〜5の範囲にあることを特徴とする脂肪酸アルキルエステル組成物の製造方法。
(7)上記(6)に記載の製造方法により製造されるバイオディーゼル燃料。
本発明の脂肪酸アルキルエステル組成物の製造方法によれば、遊離脂肪酸を含む原料にアルコール成分を混合し、加圧及び加熱して該アルコールの超臨界状態で且つ水が液体である亜臨界水状態としてエステル化反応を行い、次いで該アルコールの超臨界状態で、且つ水がドライスチーム状態となる条件で反応させる工程を含むことにより、高純度の脂肪酸アルキルエステル組成物になるという優れた効果を奏し得る。
以下、本発明の実施の形態を添付図面を参照して説明する。
図1は本発明を実施する形態の一例であって、処理の流れを示す製造プロセス図である。
本発明に係る脂肪酸アルキルエステル組成物の製造方法によれば、遊離脂肪酸を含む原料にアルコール成分を混合し、加圧及び加熱して該アルコールの超臨界状態で且つ水が液体である亜臨界水状態としてエステル化反応を行い、次いで該アルコールの超臨界状態で、且つ水がドライスチーム状態となる条件で反応させる工程を含むものである。
上記遊離脂肪酸を含む原料としては、菜種油、ごま油、大豆油、トウモロコシ油、向日葵油、パーム油、パーム核油、椰子油、コーン油および紅花油等の植物油、牛油、豚油、魚油等の動物油、更にはその使用済みの廃食油等から脱酸工程で生じる遊離脂肪酸、或いはイエローグリースから分離した遊離脂肪酸を原料とするものである。
また、本発明の遊離脂肪酸からディーゼル燃料油の製造方法を実施するのに使用される装置の概要としては図1に示すような製造プロセスであることが望ましい。
図1に示すように原料の前段処理として通常、上記原料から予め固体物質、水分及び塩類を比重分離によって除去する工程からなると共に、上記原料を減圧下、温度50乃至100℃の範囲として予め臭気物質を除去する工程からなる前処理部1、及び脱水、脱臭部2等の工程を予め設けることが望ましい。
本発明では、遊離脂肪酸を含む原料にアルコール成分を混合し、加圧及び加熱して該アルコールの超臨界状態で且つ水が液体である亜臨界水状態としてエステル化反応を行う工程の反応部4と、アルコールの超臨界状態で、且つ水がドライスチーム状態となる条件で反応させる工程の反応部5が中心となる。そして、後段においては、反応液からアルコールを除去し、蒸留する工程からなると共に、該蒸留液を遠心分離して比重分離操作によって高比重物質を除去する工程からなる蒸留部6及び精製処理部7を有していることが望ましい。
例えば、前段処理の前処理部1では、原料に固形分が1質量%以上、又は水分が5質量%以上、また臭気物質等の不純物質が2質量%以上含まれる場合、その前処理として遊離脂肪酸原料油中の固形不純物をフィルターによって濾過し、その後、4時間以上静置した後、ドレインから過飽和状態の水並びにその他の高比重不純物を除去することが好ましい。この原料油を熱交換器等により温度90〜100℃の範囲で加熱して、遠心分離器によってさらに比重分離を行うことが好ましい。このような処理により、原料油中の固形不純物量を0.02質量%以下、水分量を0.5質量%以下とすることが好ましい。
上記脱水、脱臭部2においては、原料油などを真空脱水塔などに導入することが望ましい。導入の際には原料油を霧状に分散導入するかスパイラル状に導入するかして、気液界面が大きくなるような方法を選択して行うことが好ましい。原料油が真空脱水塔を通過する間に、更なる脱水、脱臭を行うことも良い。例えば、100mmHg未満の減圧下において温度100℃に加熱された原料油中の水、臭気物質は速やかに気化し系外へ放出される。例えば、水分含有量0.05質量%以下、臭気物質含有量0.01%以下となるように脱水、脱臭される。また処理後の原料油は熱交換器によって後段の反応温度までに昇温することが望ましい。
アルコール加熱部3においては、反応させるべきアルコールを前もって加熱及び加圧する装置である。ここで、反応させるべきアルコールは炭素数が1〜5の範囲にある低級アルコールであることが望ましく、例えば、メチルアルコール、エチルアルコール、プロピルアルコール等であり、特に、バイオディーゼル燃料用に使用するための脂肪酸アルキルエステル組成物にあってはメチルアルコールが好ましい。また、加熱部3における温度及び圧力は加えるアルコールの種類にもよるが好ましくは、温度が240℃〜300℃の範囲で、圧力が4MPa〜40MPaの範囲、特に温度が270〜290℃の範囲で、圧力が10〜22MPaの範囲であることが好ましい。
上記反応部4では、上記原料油を温度240℃〜300℃の範囲、及び8MPa〜40MPaの範囲、特に温度が240〜270℃の範囲で、圧力が15〜22MPaの範囲にまで昇温し、昇圧し、上記アルコール加熱部3で昇温、昇圧したアルコールとを流通式反応管内で混合させ、所定の反応時間をかけて流通管内を同条件で流通する。この場合、アルコールは超臨界状態であり、水分は亜臨界状態の領域での反応条件となる。
上記反応部5は、反応部4と直結しており、この場合、反応部4から反応部5にかけて管径を大径にすることが好ましい。管径を大径にすることによって、反応部4からの反応液を定温膨張させて降圧して、所定の反応時間をかけて流通管内を同一条件で流通させることができる。これにより、アルコールは超臨界状態にあり、且つ水分にあってはドライスチーム状態の領域での反応となる。
このように反応させた後、上記蒸留部6では、反応終了後の反応液から過剰のアルコールを除去し、更に反応生成物を蒸留することが望ましい。そして、精製処理部7にあっては、遠心分離処理を行い、この際に微量に残存するグリセリンを除去することができ、その後、最終的にフィルター処理を行うことができる。
このようにして得られる脂肪酸アルキルエステル組成物にあっては、その純度が98質量%以上、好ましくは99質量%以上であることが好ましい。かかる純度を満たさない場合は、遊離脂肪酸の酸価が0.6を上回ることとなり、バイオディーゼル燃料としての規格を満たすことができなくなる。また、出発物質にもよるが、かかる組成物にあっては、その脂肪酸の炭素数は12〜22の範囲にある。
このような脂肪酸アルキルエステル組成物をバイオディーゼル燃料とすることにより、実用的なバイオディーゼル燃料の製造方法が達成できる。
以下、本発明に係る脂肪酸アルキルエステル組成物の製造方法を実施例にて説明する。
図1に示した構成の製造プロセス図からなる製造装置のアルコール加熱部3及び反応部4、5を用いて実施した。
(実施例1)
原料油は試薬として市販されているパルミチン酸(C16−0:炭素数及び二重結合数を表す。以下、同様とする。)、ステアリン酸(C18−0)、オレイン酸(C18−1)、リノール酸(C18−2)をそれぞれを各原料として、メタノール:脂肪酸=20:1のモル割合で反応させた。反応管は径が10mmで長さが100mmを第一反応管(No1)、径12.5mmで長さが100mmを第二反応管(No2)とした。それぞれの反応管の出口に圧力、流量コントロールバルブを設け、圧力、流量、反応時間を調節した。反応条件は反応温度が270℃、反応圧力が19MPa、滞留時間が10分間を第一反応管とし、反応温度が270℃、反応圧力が11MPa、滞留時間が10分間を第二反応管とした。得られた各反応混合物から過剰のメタノールを留去してサンプリング試料とし、その収率、組成物としての遊離脂肪酸アルキルエステルの純度、及び酸価の値を求めて評価した。結果を表1に示した。
(実施例2)
パーム油からの精製の際に生じる副生成物である脂肪酸を原料とする(水分量5質量%、その他の不純物量5質量%、ヨウ素価50)。この原料油を前処理部1における原料油貯蔵タンクにメッシュ120のフィルターを通して流し込み、4時間静置した。ドレインを除去後、上澄み液を熱交換器にて温度95℃まで加熱してこれを遠心分離器(遠心力1000G:流量10リットル毎分)に通した。通過後の原料油を真空脱水塔に投入した。真空脱水塔の絶対圧力80mmHg、滞留時間15分間であった。
原料油を熱交換器にて温度270℃にまで加熱して実施例1と同様な条件のもとで反応を行った。得られた反応混合物から過剰のメタノールを留去して絶対圧力100mmHgで蒸留した。本留分として100℃〜200℃の留分を得た。得られた生成物を遠心分離機(遠心力1000G:流量15リットル毎分)に通して脂肪酸アルキルエステル層(軽液)を精製した。これをサンプリング試料とし、その収率、組成物としての遊離脂肪酸アルキルエステルの純度、及び酸価の値を求めて評価した。その評価結果を表1に示した。
(比較例1)
上記実施例1と同様な製造方法を行った。但し、反応管はNo1のみを使用し、反応時間を20分間とした。その評価結果を表1に示した。
(比較例2)
上記実施例2と同様な製造方法を行った。但し、反応管はNo1のみを使用し、反応時間を20分間とした。その評価結果を表1に示した。
Figure 2005350628
尚、本発明の脂肪酸アルキルエステル組成物の製造方法は、上記した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
本発明の脂肪酸アルキルエステル組成物の製造方法は、遊離脂肪酸が本質的に、或いは製造工程上生じやすい植物油類、回収システム上加水分解を受けやすいイエローグリース類並びに劣化の進んだ廃食油類などから分離されているにも拘わらず、これまで利用が困難であったり、殆ど利用されていない原料油から高効率でアルキルエステル化を行うことができ、これらから製造された脂肪酸アルキルエステル組成物はディーゼル車やその他のディーゼル機関の燃料として用いることができる。
図1は本発明を実施する形態の一例であって、処理の流れを示す製造プロセス図である。
符号の説明
1 前処理部
2 脱水・脱臭部
3 アルコール加熱部
4 反応部No1
5 反応部No2
6 蒸留部
7 精製処理部

Claims (7)

  1. 遊離脂肪酸を含む原料から高純度の脂肪酸アルキルエステル組成物を製造する方法において、上記原料にアルコール成分を混合し、加圧及び加熱して該アルコールの超臨界状態で且つ水が液体である亜臨界水状態としてエステル化反応を行い、次いで該アルコールの超臨界状態で、且つ水がドライスチーム状態となる条件で反応させる工程を含むことを特徴とする高純度の脂肪酸アルキルエステル組成物の製造方法。
  2. 請求項1に記載の製造方法において、上記組成物中の遊離脂肪酸の酸価が0.6未満となる脂肪酸アルキルエステル組成物の製造方法。
  3. 請求項1又は2に記載の製造方法において、上記原料から予め固体物質、水分及び塩類を比重分離によって除去する工程を含むと共に、上記原料を減圧下、温度50乃至100℃の範囲として予め臭気物質を除去する工程を含むことを特徴とする脂肪酸アルキルエステル組成物の製造方法。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の製造方法において、上記ドライスチーム状態となる条件で反応を行う工程の後に、該反応液からアルコールを除去し、蒸留する工程を含むと共に、該蒸留液を遠心分離して比重分離操作によって高比重物質を除去する工程を含むことを特徴とする脂肪酸アルキルエステル組成物の製造方法。
  5. 請求項4に記載の製造方法において、上記原料を上記各工程でフローさせて連続式に行うことを特徴とする脂肪酸アルキルエステル組成物の製造方法。
  6. 請求項1又は2に記載の製造方法において、上記高純度で得られる脂肪酸アルキルエステル組成物の脂肪酸の炭素数は12〜22の範囲にあり、上記アルコールの炭素数は1〜5の範囲にあることを特徴とする脂肪酸アルキルエステル組成物の製造方法。
  7. 請求項6に記載の製造方法により製造されるバイオディーゼル燃料。

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