JP2005350415A - フルオレン化合物およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 新規なフルオレン化合物およびその製造方法を提供すること。
【解決手段】 フルオレン化合物は、下記一般式(1)で表される構造を有することを特徴とする。
【化1】

〔式中、X1 およびX2 は、それぞれ独立に反応性置換基を示し、互いに同一のものであっても異なるものであってもよい。R1 およびR2 は、それぞれ独立に1価の有機基を示し、互いに同一のものであっても異なるものであってもよい。R3 は1価の有機基を示す。R4 およびR5 は、それぞれ独立にフッ素原子、アルキル基またはアリール基を示し、これらは置換されていてもいなくてもよく、環構造を形成していてもよく、互いに同一のものであっても異なるものであってもよい。Mは、2〜4価の金属原子を示し、Lは有機配位子を示す。mは0〜3の整数であり、nは0〜3の整数であり、rは0〜4の整数であり、sは0〜2の整数であり、tは0〜4の整数であり、wは1〜3の整数である。〕
【選択図】 なし

Description

本発明は、フルオレン化合物およびその製造方法に関する。
有機エレクトロルミネッセンス素子(以下、「有機EL素子」ともいう。)は、直流電圧によって駆動することが可能であること、自己発光素子であるため視野角が広くて視認性が高いこと、応答速度が速いことなどの優れた特性を有することから、次世代の表示素子として期待されており、その研究が活発に行われている。
このような有機EL素子における発光層を構成する機能性有機材料は、高い発光輝度が得られるものであることが要求されている。そして、最近においては、高い発光輝度を実現するために、有機EL素子の発光に、励起状態である三重項状態の分子などのエネルギーを利用することが試みられている。具体的には、このような構成を有する有機EL素子によれば、従来から有機EL素子の外部量子効率の限界値と考えられていた5%を超え、8%の外部量子効率が得られることが報告されている(例えば、非特許文献1参照。)。
しかしながら、この有機EL素子を構成する機能性有機材料は低分子量のものであることから、物理的耐久性および熱的耐久性が小さい、という問題がある。
「アプライドフィジックスレターズ(Applied Physics Letters)」,1999年,第75巻,p.4
本発明は、以上のような事情に基づいてなされたものであって、優れた発光特性および耐久性を有する機能性有機材料を得るための単量体について研究を重ねた結果、完成されたものであり、その目的は、新規なフルオレン化合物を提供することにある。
本発明の他の目的は、以上のような新規なフルオレン化合物の製造方法を提供することにある。
本発明の第1のフルオレン化合物は、下記一般式(1)で表される構造を有することを特徴とする。
上記一般式(1)において、X1 およびX2 は、それぞれ独立に反応性置換基を示し、互いに同一のものであっても異なるものであってもよい。R1 およびR2 は、それぞれ独立に1価の有機基を示し、互いに同一のものであっても異なるものであってもよい。R3 は1価の有機基を示す。R4 およびR5 は、それぞれ独立にフッ素原子、アルキル基またはアリール基を示し、これらは置換されていてもいなくてもよく、環構造を形成していてもよく、互いに同一のものであっても異なるものであってもよい。Mは、2〜4価の金属原子を示し、Lは有機配位子を示す。mは0〜3の整数であり、nは0〜3の整数であり、rは0〜4の整数であり、sは0〜2の整数であり、tは0〜4の整数であり、wは1〜3の整数である。
本発明のフルオレン化合物の製造方法は、上記に記載の第1のフルオレン化合物を製造する方法であって、
下記一般式(2)で示されるフェニルピリジン化合物と、下記一般式(3)で示されるフルオレン誘導体とを反応させることによって中間反応生成物を得、
この中間反応生成物と、下記一般式(4)で示される金属錯体化合物とを反応させることを特徴とする。
一般式(2)において、X3 はハロゲン原子を示し、R3 は1価の有機基を示す。R4 およびR5 は、それぞれ独立にフッ素原子、アルキル基またはアリール基を示し、これらは置換されていてもいなくてもよく、環構造を形成していてもよく、互いに同一のものであっても異なるものであってもよい。rは0〜4の整数であり、sは0〜2の整数であり、tは0〜4の整数である。
一般式(3)において、X1 およびX2 は、それぞれ独立に反応性置換基を示し、互いに同一のものであっても異なるものであってもよい。R1 およびR2 は、それぞれ独立に1価の有機基を示し、互いに同一のものであっても異なるものであってもよい。mは0〜3の整数であり、nは0〜3の整数である。
一般式(4)において、R8 は、2個の配位原子を有する二座のキレート配位子を示し、Mは、2〜4価の金属原子を示し、Lは有機配位子を示す。wは1〜3の整数である。
本発明の第2のフルオレン化合物は、下記一般式(5)で表される構造を有することを特徴とする。
一般式(5)において、X1 およびX2 は、それぞれ独立に反応性置換基を示し、互いに同一のものであっても異なるものであってもよい。R1 およびR2 は、それぞれ独立に1価の有機基を示し、互いに同一のものであっても異なるものであってもよい。R3 は1価の有機基を示す。R5 は、フッ素原子、アルキル基またはアリール基を示し、置換されていてもいなくてもよく、環構造を形成していてもよい。Mは、2〜4価の金属原子を示し、Lは有機配位子を示す。mは0〜3の整数であり、nは0〜3の整数であり、pは0〜3の整数であり、qは0〜3の整数であり、wは1〜3の整数である。
本発明のフルオレン化合物の製造方法は、上記に記載の第2のフルオレン化合物を製造する方法であって、
下記一般式(6)で示されるフェニルピリジン化合物と、上記一般式(3)で示されるフルオレン誘導体とを反応させることによって中間反応生成物を得、
この中間反応生成物と、上記一般式(4)で示される金属錯体化合物とを反応させることを特徴とする。
上記一般式(6)において、X3 はハロゲン原子を示し、R3 は1価の有機基を示す。R5 は、フッ素原子、アルキル基またはアリール基を示し、置換されていてもいなくてもよく、環構造を形成していてもよい。pは0〜3の整数であり、qは0〜3の整数である。
本発明によれば、2つの反応性置換基および金属錯体部位を有するスピロフルオレンに由来する骨格構造を有する新規なフルオレン化合物が提供される。そして、本発明の新規なフルオレン化合物は、例えば有機エレクトロルミネッセンス素子の発光層を形成する、発光特性および耐久性に優れた機能性有機材料としての重合体の合成に用いられる単量体として、好適に用いることができる可能性がある。
本発明のフルオレン化合物の製造方法によれば、新規なフルオレン化合物を得ることができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について詳細に説明する。
<第1のフルオレン化合物>
本発明のフルオレン化合物は、上記一般式(1)で示される構造を有する化合物であって、この第1のフルオレン化合物は、2つの反応性置換基および特定の金属錯体部位を有するスピロフルオレン骨格構造を有するものである。
上記一般式(1)において、X1 およびX2 は、それぞれ独立に反応性置換基であって、互いに同一のものであっても異なるものであってもよいが、同一のものであることが好ましい。反応性置換基の具体例としては、例えば−Cl基、−Br基、−I基、トリフレートに由来する基、トシラートに由来する基、メシラートに由来する基、ヒドロキシル基、カルボキシル基、アミノ基に由来する基、またはボロン酸に由来する基などが挙げられ、これらの中では、特に、−Br基または−I基を好ましく挙げることができる。
ここで、上記一般式(1)において、X1 およびX2 は、それぞれ位置番号2および7の炭素原子に結合されていることが好ましい。
1 およびR2 は、それぞれ独立に1価の有機基を示し、互いに同一のものであっても異なるものであってもよいが、同一のものであることが好ましい。R1 およびR2 に係る1価の有機基としては、例えばアルキル基、アルコキシ基、アリール基などが挙げられ、特に、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、フェニル基などが好ましく挙げられる。
3 は1価の有機基を示し、具体的には、例えばアルキル基、アルコキシ基、アリール基などが挙げられ、有機溶媒に対する溶解性を高める目的で、炭素原子数1〜6のアルキル基または炭素原子数1〜6のアルコキシ基が好ましく挙げられ、特にメトキシ基が好ましい。
4 およびR5 は、それぞれ独立にフッ素原子、アルキル基またはアリール基(環構造を形成する場合には、これらに由来する基)を示し、置換されていてもいなくてもよく、環構造を形成していてもよく、互いに同一のものであっても異なるものであってもよいが、R4 およびR5 は、共に置換されておらず、環構造を形成せず、また、互いに同一のものであることが好ましい。
ここで、R4 およびR5 が、各々、ベンゼン環またはピリジン環を形成する炭素原子の複数に結合して多環構造が形成されていてもよい。
ここで、R4 およびR5 に係るアルキル基の具体例としては、例えばメチル基、エチル基、イソプロピル基、t−ブチル基、n−ブチル基、イソブチル基、ヘキシル基、オクチル基などを挙げることができる。
アリール基の具体例としては、例えばフェニル基、トリル基、キシリル基、ビフェニル基、ナフチル基などを挙げることができる。
mおよびnは、それぞれ独立に0〜3の整数を示し、特に、mおよびnともに0であることが好ましい。mまたはnが0であるときは、置換基がなくて水素原子が結合していることを意味する。
rは0〜4の整数を示し、特に、2であることが好ましい。rが0であるときは、置換基がなくて水素原子が結合していることを意味する。
sは0〜2の整数であり、tは、0〜4の整数を示し、特に、sおよびtの両者が0であることが好ましい。sおよびtのいずれかが0であるときは、置換基がなくて水素原子が結合していることを意味する。
上記一般式(1)において、Mは、原子価が2〜4の金属原子である。この金属原子としては、イリジウム原子、白金原子、パラジウム原子、ルビジウム原子、オスミウム原子、レニウム原子などが挙げられるが、これらの中ではイリジウム原子が好ましい。
また、Lは有機配位子である。この有機配位子は、上記Mである金属原子に対して配位性を有する有機化合物によって形成されてなるものである。有機配位子の数wは1〜3の整数であり、用いられている金属原子の原子価および当該金属原子による中性錯体の安定配位数などを考慮して選択される。
ここで、有機配位子としては、オルトメタル化錯体を形成し得るものが挙げられ、例えば含窒素ヘテロ環誘導体が用いられる。具体的には、ピリジン誘導体、ピリミジン誘導体、ピラジン誘導体、ピリダジン誘導体、キノリン誘導体、フェナントロリン誘導体、ピロール誘導体、イミダゾール誘導体、ピラゾール誘導体、オキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、トリアゾール誘導体、チアジアゾール誘導体、ベンズイミダゾール誘導体、ベンズオキサゾール誘導体、ベンズチアゾール誘導体などが挙げられる。
ここに、「オルトメタル化錯体」とは、例えば山本明夫著「有機金属化学−基礎と応用−」150頁、232頁、裳華房社(1982年発行)や、H. Yersin著「Photochemistry and Photophysics of Coordination Compounds」71〜77頁、135〜146頁、Springer−Verlag社(1987年発行)等に記載されている化合物群の総称である。
また、有機配位子としては、ハロゲン、カルボニル基、シアノ基などの単座有機配位子となる有機化合物により形成されるもの、アセチルアセトン、ヘキサフルオロアセチルアセトン、5, 5−ジメチル−2, 4−ヘキサジオンなどのβ−ジケトン類、エチレンジアミン、ジピリジルなどのジアミン類、9−ヒドロキシキノリン、ピコリン酸、サリチル酸などの多座有機配位子となる有機化合物により形成されるものなどが挙げられる。これらの有機配位子を形成する有機化合物は、1種単独で若しくは2種以上組み合わせて用いることができる。
以上において、本発明の第1のフルオレン化合物の好ましい具体例としては、下記構造式(1)に示される構造を有するフルオレン化合物を挙げることができる。
構造式(1)に示される第1のフルオレン化合物は、一般式(1)で示される構造において、X1 およびX2 が、それぞれ、フルオレン骨格における位置番号2および7の炭素原子に結合された−Br基であり、R3 がメトキシ基であり、Mがイリジウム原子であり、Lが2座のフェニルピリジンであり、mおよびnがともに0であり、rが2であると共に、sおよびtが0であり、wが2である構造を有するものである。
以上のような第1のフルオレン化合物を製造するための方法を下記に説明する。
すなわち、本発明のフルオレン化合物の製造方法においては、上記一般式(2)で示されるフェニルピリジン化合物(以下、単に「特定のフェニルピリジン化合物(A)」ともいう。)と、上記一般式(3)で示されるフルオレン誘導体(以下、単に「特定のフルオレン誘導体」ともいう。)とを反応させることにより、下記一般式(7)で示されるように、その構造中にスピロ環骨格を有する中間反応生成物である中間体(以下、単に「特定の中間体(A)」ともいう。)が得られる。(以下、この反応工程を「第1次反応工程(A)」という。)
次いで、第1次反応工程(A)において得られた特定の中間体(A)と、上記一般式(4)で示される金属錯体化合物(以下、単に「特定の金属錯体化合物」ともいう。)とを反応させることにより、目的とする、上記一般式(1)で示されるフルオレン化合物が合成(以下、この反応工程を「第2次反応工程(A)」という。)される。
上記一般式(7)において、X1 およびX2 は、それぞれ独立に反応性置換基を示し、互いに同一のものであっても異なるものであってもよい。R1 およびR2 は、それぞれ独立に1価の有機基を示し、互いに同一のものであっても異なるものであってもよい。R3 は1価の有機基を示す。また、R4 およびR5 は、それぞれ独立にフッ素原子、アルキル基またはアリール基を示し、これらは置換されていてもいなくてもよく、環構造を形成していてもよく、互いに同一のものであっても異なるものであってもよい。mは0〜3の整数であり、nは0〜3の整数である。rは、0〜4の整数であり、sは0〜2の整数であり、tは0〜4の整数である。
〔第1次反応工程(A)〕
第1次反応工程(A)に用いられる特定のフェニルピリジン化合物(A)を示す一般式(2)において、X3 は、例えばフッ素原子、臭素原子、ヨウ素原子などのハロゲン原子であって、好ましくは臭素原子を挙げることができる。
このような特定のフェニルピリジン化合物(A)の具体例としては、例えば下記構造式(2−1)で示される化合物において、R3 が炭素原子数1〜6のアルキル基または炭素原子数1〜6のアルコキシ基であるものを挙げることができ、特に、下記構造式(2−2)で示される化合物を好ましく挙げることができる。
また、第1次反応工程(A)に用いられる特定のフルオレン誘導体の具体例としては、例えば下記構造式(3)で示される化合物を挙げることができ、特に、下記構造式(3)で示される化合物を好ましく挙げることができる。
そして、上記第1次反応工程(A)において、構造式(2−2)で示される特定のフェニルピリジン化合物(A)および構造式(3)で示される特定のフルオレン誘導体を用いた場合には、合成される特定の中間体(A)は、下記構造式(4)で示される構造を有する化合物となる。
以上の第1次反応工程(A)は、前反応処理(A)および後反応処理(A)の二つの処理工程からなるものである。
具体的には、前反応処理(A)は、グリニャール反応を利用するものであって、当該グリニャール反応においては、適宜の極性溶剤が用いられ、例えばテトラヒドロフランおよびエーテルが好ましく用いられる。
後反応処理(A)は、酸性条件下で行われるものであって、例えば酢酸と塩酸の組み合わせが好ましく用いられる。
〔第2次反応工程(A)〕
第2次反応工程(A)に用いられる特定の金属錯体化合物を示す一般式(4)において、R8 は、2個の配位原子を有すると共に、当該配位原子によって中心金属であるイリジウムに結合する、二座の特定の反応性キレート配位子を示す。特定の反応性キレート配位子としては、具体的には、アセチルアセトナト配位子が好ましく用いられる。
以上のような特定の反応性キレート配位子を有する特定の金属錯体化合物の具体例としては、例えば、下記構造式(5)で示される化合物を好ましく挙げることができる。
第2次反応工程(A)においては、適宜の溶剤が用いられる。斯かる溶剤の具体例としては、例えばグリセリン、メトキシエタノール、エトキシエタノールなどが挙げられる。これらの溶剤は、単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
これらの中では、特にグリセリンを好ましく用いることができる。
第2次反応工程(A)における種々の反応条件としては、例えば反応温度は、150〜300℃、好ましくは200〜250℃とされる。
また、反応時間は、10〜50時間、好ましくは15〜30時間とされる。
以上に、第1のフルオレン化合物の製造方法を説明したが、本発明に係る第1のフルオレン化合物は、上記の製造方法によって製造されたものに限定されるものではなく、他の製造方法によって製造されたものであってもよい。
本発明によれば、以上の第1のフルオレン化合物は、例えば有機EL素子の形成に用いられる優れた発光特性および耐久性を有する機能性有機材料としての重合体の合成に用いられる単量体として好適に用いることができる可能性がある。
<第2のフルオレン化合物>
また、本発明のフルオレン化合物は、上記一般式(5)で示される構造を有する化合物であってもよく、この第2のフルオレン化合物は、2つの反応性置換基および特定の金属錯体部位を有するスピロフルオレンに由来する骨格構造を有するものである。
上記一般式(5)において、X1 およびX2 は、それぞれ独立に反応性置換基であって、互いに同一のものであっても異なるものであってもよいが、同一のものであることが好ましい。反応性置換基の具体例としては、例えば−Cl基、−Br基、−I基、トリフレートに由来する基、トシラートに由来する基、メシラートに由来する基、ヒドロキシル基、カルボキシル基、アミノ基に由来する基、またはボロン酸に由来する基などが挙げられ、これらの中では、特に、−Br基または−I基を好ましく挙げることができる。
ここで、上記一般式(5)において、X1 およびX2 は、それぞれ位置番号2および7の炭素原子に結合されていることが好ましい。
1 およびR2 は、それぞれ独立に1価の有機基を示し、互いに同一のものであっても異なるものであってもよいが、同一のものであることが好ましい。R1 およびR2 に係る1価の有機基としては、例えばアルキル基、アルコキシ基、アリール基などが挙げられ、特に、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、フェニル基などが好ましく挙げられる。
3 は1価の有機基を示し、具体的には、例えばアルキル基、アルコキシ基、アリール基などが挙げられ、有機溶媒に対する溶解性を高める目的で、炭素原子数1〜6のアルキル基または炭素原子数1〜6のアルコキシ基が好ましく挙げられ、特にメトキシ基が好ましい。
5 は、フッ素原子、アルキル基またはアリール基(環構造を形成する場合には、これらに由来する基)を示し、置換されていてもいなくてもよく、環構造を形成していてもよいが、R5 は、置換されておらず、環構造を形成しないものであることが好ましい。
ここで、R5 がベンゼン環またはピリジン環を形成する炭素原子の複数に結合して多環構造が形成されていてもよい。
ここで、R5 に係るアルキル基の具体例としては、例えばメチル基、エチル基、イソプロピル基、t−ブチル基、n−ブチル基、イソブチル基、ヘキシル基、オクチル基などを挙げることができる。
アリール基の具体例としては、例えばフェニル基、トリル基、キシリル基、ビフェニル基、ナフチル基などを挙げることができる。
以上において、R5 としては、メチル基を好ましく挙げることができる。
mおよびnは、それぞれ独立に0〜3の整数を示し、特に、mおよびnともに0であることが好ましい。mまたはnが0であるときは、置換基がなくて水素原子が結合していることを意味する。
pは、0〜3の整数を示し、特に、2であることが好ましい。pが0であるときは、置換基がなくて水素原子が結合していることを意味する。
qは、0〜3の整数であり、特に、1であることが好ましい。qが0であるときは、置換基がなくて水素原子が結合していることを意味する。
上記一般式(5)において、Mは、原子価が2〜4の金属原子である。この金属原子としては、イリジウム原子、白金原子、パラジウム原子、ルビジウム原子、オスミウム原子、レニウム原子などが挙げられるが、これらの中ではイリジウム原子が好ましい。
また、Lは有機配位子である。この有機配位子は、上記Mである金属原子に対して配位性を有する有機化合物によって形成されてなるものである。有機配位子の数wは1〜3の整数であり、用いられている金属原子の原子価および当該金属原子による中性錯体の安定配位数などを考慮して選択される。
ここで、有機配位子としては、オルトメタル化錯体を形成し得るものが挙げられ、例えば含窒素ヘテロ環誘導体が用いられる。具体的には、ピリジン誘導体、ピリミジン誘導体、ピラジン誘導体、ピリダジン誘導体、キノリン誘導体、フェナントロリン誘導体、ピロール誘導体、イミダゾール誘導体、ピラゾール誘導体、オキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、トリアゾール誘導体、チアジアゾール誘導体、ベンズイミダゾール誘導体、ベンズオキサゾール誘導体、ベンズチアゾール誘導体などが挙げられる。
ここに、「オルトメタル化錯体」とは、例えば山本明夫著「有機金属化学−基礎と応用−」150頁、232頁、裳華房社(1982年発行)や、H. Yersin著「Photochemistry and Photophysics of Coordination Compounds」71〜77頁、135〜146頁、Springer−Verlag社(1987年発行)等に記載されている化合物群の総称である。
また、有機配位子としては、ハロゲン、カルボニル基、シアノ基などの単座有機配位子となる有機化合物により形成されるもの、アセチルアセトン、ヘキサフルオロアセチルアセトン、5, 5−ジメチル−2, 4−ヘキサジオンなどのβ−ジケトン類、エチレンジアミン、ジピリジルなどのジアミン類、9−ヒドロキシキノリン、ピコリン酸、サリチル酸などの多座有機配位子となる有機化合物により形成されるものなどが挙げられる。これらの有機配位子を形成する有機化合物は、1種単独で若しくは2種以上組み合わせて用いることができる。
以上において、本発明の第2のフルオレン化合物の好ましい具体例としては、下記構造式(6)に示される構造を有するフルオレン化合物を挙げることができる。
構造式(6)に示される第2のフルオレン化合物は、一般式(5)で示される構造において、X1 およびX2 が、それぞれ、フルオレン骨格における位置番号2および7の炭素原子に結合された−Br基であり、R3 がメトキシ基であり、R5 がメチル基であり、Mがイリジウム原子であり、Lが2座のフェニルピリジンであり、mおよびnがともに0であり、pが2であると共に、qが1であり、wが2である構造を有するものである。
以上のような第2のフルオレン化合物を製造する、本発明のフルオレン化合物の製造方法を下記に説明する。
すなわち、本発明のフルオレン化合物の製造方法においては、上記一般式(6)で示されるフェニルピリジン化合物(以下、単に「特定のフェニルピリジン化合物(B)」ともいう。)と、上記一般式(3)で示されるフルオレン誘導体とを反応させることにより、下記一般式(8)で示されるように、その構造中にスピロ環骨格を有する中間反応生成物である中間体(以下、単に「特定の中間体(B)」ともいう。)が得られる(以下、この反応工程を「第1次反応工程(B)」という。)。
次いで、第1次反応工程(B)において得られた特定の中間体(B)と、上記一般式(4)で示される特定の金属錯体化合物とを反応させることにより、目的とする、上記一般式(5)で示されるフルオレン化合物が合成(以下、この反応工程を「第2次反応工程(B)」という。)される。
〔第1次反応工程(B)〕
第1次反応工程(B)に用いられる特定のフェニルピリジン化合物(B)を示す一般式(6)において、X3 は、例えばフッ素原子、臭素原子、ヨウ素原子などのハロゲン原子であって、好ましくは臭素原子を挙げることができる。
このような特定のフェニルピリジン化合物(B)の具体例としては、例えば下記構造式(7−1)で示される化合物において、R3 が炭素原子数1〜6のアルキル基または炭素原子数1〜6のアルコキシ基であるものを挙げることができ、特に、下記構造式(7−2)で示される化合物を好ましく挙げることができる。
また、第1次反応工程(B)においては、上記第1次反応工程(A)と同様の特定のフルオレン誘導体を用いることができ、その具体例としては、例えば、上記構造式(3)で示される化合物を好ましく挙げることができる。
そして、上記第1次反応工程(B)において、構造式(7−2)で示される特定のフェニルピリジン化合物(B)および構造式(3)で示される特定のフルオレン誘導体を用いた場合には、合成される特定の中間体(B)は、下記構造式(8)で示される構造を有する化合物となる。
以上の第1次反応工程(B)は、前反応処理(B)および後反応処理(B)の二つの処理工程からなるものである。
具体的には、前反応処理(B)は、グリニャール反応を利用するものであって、当該グリニャール反応においては、適宜の極性溶剤が用いられ、、例えばテトラヒドロフランおよびエーテルが好ましく用いられる。
後反応処理(B)は、酸性条件下で行われるものであって、例えば酢酸と塩酸の組み合わせが好ましく用いられる。
〔第2次反応工程(B)〕
第2次反応工程(B)においては、上記第2次反応工程(A)と同一の特定の金属錯体化合物を用いることができ、その具体例としては、例えば、上記構造式(5)で示される化合物を好ましく挙げることができる。
第2次反応工程(B)においては、適宜の溶剤が用いられる。斯かる溶剤の具体例としては、例えばグリセリン、、メトキシエタノール、エトキシエタノールなどが挙げられる。これらの溶剤は、単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
これらの中では、特にグリセリンを好ましく用いることができる。
第2次反応工程(B)における種々の反応条件としては、例えば反応温度は、150〜300℃、好ましくは200〜250℃とされる。
また、反応時間は、10〜50時間、好ましくは15〜30時間とされる。
以上に、第2のフルオレン化合物の製造方法を説明したが、本発明に係る第2のフルオレン化合物は、上記の製造方法によって製造されたものに限定されるものではなく、他の製造方法によって製造されたものであってもよい。
本発明によれば、以上の第2のフルオレン化合物は、例えば有機EL素子の形成に用いられる優れた発光特性および耐久性を有する機能性有機材料としての重合体の合成に用いられる単量体として好適に用いることができる可能性がある。
以下、本発明の具体的な実施例について説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(フェニルピリジン化合物(A)の合成)
2- ブロモピリジン24.5g(155mmol) を脱水ジエチルエーテル400mlに溶解した系をアセトン−ドライアイスバスを用いて−78℃に冷却した後、当該系にn−ブチルリチウム(1.6Mヘキサン溶液) 97mlを滴下し、その後、30分間撹拌した。次いで、トリメトキシボラン32.2g(310mmol)を滴下した後、当該系を、アセトン−ドライアイスバスから外して室温にまで上昇させ、その後、24時間撹拌した。得られた反応溶液を水で洗浄し、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、更に、溶媒を減圧蒸留することにより、中間生成物(A−1)を得た。
上記において得られた中間生成物(A−1)の全量(155mmol)、ジブロモベンゼン146.3g(620mmol)およびテトラキス(トリフェニルホスフィンパラジウム)5g(4.3mmol) を、トルエン600mlおよび2NのNa2 CO3 水溶液300mlの混合溶剤に溶解した系を90℃に加熱し、30時間撹拌した。そして、原料の消費を確認後、1Nの塩酸を滴下して反応を終了した。その後、当該系をトルエンによって抽出処理し、得られたトルエン溶液を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧蒸留した。
得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィーにより精製することにより、ブロモフェニルピリジン25g(107mmol)を得た。
得られたブロモフェニルピリジン7.0g (30mmol)、3,4−ジメトキシフェニルボロン酸8.8g (35mmol)およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)1.0g(0.9mmol) を、トルエン100mlおよび2NのNa2 CO3 水溶液50mlの混合溶剤に溶解した系を110℃に加熱し、24時間撹拌した。その後、当該系を室温まで冷却し、トルエンおよび水によって抽出処理し、得られたトルエン溶液を無水硫酸マグネシウムで乾燥すると共に、溶媒を減圧蒸留し、更に、得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィーにより精製することにより、中間生成物(A−2)5.7gを得た。
中間生成物(A−2)5.0g (17.1mmol)および塩化鉄(III)0.5g(3mmol)をクロロホルム 50mlに溶解した系に、室温で、臭素0.9ml(18mmol) を滴下し、その後、6時間撹拌した。次いで、当該系に、チオ硫酸ナトリウム水溶液を滴下すると共に、当該系をクロロホルムおよび水によって抽出処理した。次いで、得られた反応溶液を、水で3回洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、更に、溶媒を減圧蒸留した。
得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィーにより精製することにより、上記構造式(2−2)で示されるフェニルピリジン化合物(A)4.8g(13mmol)を得た。
(第1次反応工程(A))
<前反応処理(A)>
マグネシウム1.8g(68.6mmol) をエーテル20mlに浸漬し、微量のジブロモエタンを添加してグリニャール反応を開始した。そして、当該グリニャール反応を途切れさせないように適宜ヒートガンで加熱しつつ、この系に、フェニルピリジン化合物(A)4.5g(12mmol) をエーテル70mlに溶解して得られた溶液を滴下した。その後、当該系を3時間加熱還流させて、グリニャール反応溶液を熟成させた。
次いで、窒素雰囲気下において、上記構造式(3)に示される2,7−ジブロモフルオレノン3.4g (10mmol) をエーテル50mlに溶解して得られた溶液に、室温に冷却したグリニャール反応溶液をキャニュレーションにより滴下し、8時間加熱還流させた後、当該グリニャール反応溶液を室温に冷却すると共に、塩化アンモニウム水溶液を添加して30分間攪拌した。その後、得られた反応溶液から有機層を抽出し、この有機層を、水、飽和食塩水の順で洗浄すると共に、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、更に、溶媒を減圧蒸留して、固体状の中間生成物(A−3)を得た。
<後反応処理(A)>
得られた固体状の中間生成物(A−3)の全量を酢酸200mlに溶解した系に、濃塩酸1mlを添加して、4時間加熱還流した。得られた反応溶液を室温に冷却し、これにより析出した結晶をろ過した。その後、結晶をヘキサン中において12時間攪拌することにより不純物を溶出させて、上記構造式(4)で示される特定の中間体(A)2.7g(4.4mmol)を得た。
(第2次反応工程(A))
特定の中間体(A)2.0g(3.3mmol)、および上記構造式(5)で示される特定の金属錯体化合物(ビス(2−フェニルピリジン)イリジウムアセチルアセトナート)2.1g( 3.5mmol) をグリセリン10mlに溶解した系を200℃に加熱し、3時間撹拌した。その後、室温に冷却した当該系にクロロホルムを添加し、得られたクロロホルム溶液を飽和食塩水で洗浄した。次いで、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧蒸留した。
得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィーにより精製することにより、最終反応生成物(A)1.6gを得た。
得られた反応生成物(A)の化学構造を飛行時間型質量分析法により分析した結果、当該反応生成物(A)が、上記構造式(1)で示されるフルオレン化合物であることが確認された。
(フェニルピリジン化合物(B)の合成)
2−ブロモピリジン15.4g (100mmol)、3,4−ジメトキシフェニルボロン酸27.6g (110mmol)およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)5.0g(4.3mmol) を、トルエン600mlおよび2NのNa2 CO3 水溶液300mlの混合溶剤に溶解した系を110℃に加熱し、その後、24時間撹拌した。次いで、当該系をトルエンによって抽出処理し、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、更に、溶媒を減圧蒸留した。得られた粗生成物を、展開溶媒としてクロロホルムを用いたカラムクロマトグラフィーにより精製することにより、中間生成物(B−1)14.9g(69mmol)を得た。
中間生成物(B−1)14.0g(61mmol)および塩化鉄(III)1.0g(6mmol)をクロロホルム150mlに溶解させた系に、室温で、臭素3.6ml(70mmol) を滴下し、6時間撹拌した。その後、当該系にチオ硫酸ナトリウム水溶液を滴下すると共に、当該系をクロロホルムによって抽出処理した。次いで、得られた反応溶液を、水で3回分液洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、更に、溶媒を減圧蒸留した。
得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィーにより精製することにより、上記構造式(7−2)で示されるフェニルピリジン化合物(B)13.5g(46mmol)を得た。
(第1次反応工程(B))
<前反応処理(B)>
マグネシウム1.2g(50mmol)をエーテル50mlに浸漬し、微量のジブロモエタンを添加してグリニャール反応を開始した。そして、当該グリニャール反応を途切れさせないように適宜ヒートガンで加熱しつつ、この系に、フェニルピリジン化合物(B)12.3g(40mmol) をエーテル50mlに溶解して得られた溶液を滴下した。その後、当該系を3時間加熱還流させて、グリニャール反応溶液を熟成させた。
次いで、窒素雰囲気下において、上記構造式(3)に示される2,7−ジブロモフルオレノン12.8g(38mmol) をエーテル100mlに溶解して得られた溶液に、室温に冷却したグリニャール反応溶液をキャニュレーションにより滴下し、8時間加熱還流させた後、当該グリニャール反応溶液を室温に冷却すると共に、塩化アンモニウム水溶液を添加して30分間攪拌した。その後、得られた反応溶液から有機層を抽出し、この有機層を、水、飽和食塩水の順で洗浄すると共に、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、更に、溶媒を減圧蒸留して、固体状の中間生成物(B−2)を得た。
<後反応処理(B)>
得られた固体状の中間生成物(B−2)の全量を酢酸200mlに溶解した系に、濃塩酸3mlを添加して、4時間加熱還流した。得られた反応溶液を室温に冷却し、これにより析出した結晶をろ過した。その後、結晶をヘキサン中において12時間攪拌することにより不純物を溶出させて、上記構造式(8)で示される特定の中間体(B)8.6g(16mmol)を得た。
(第2次反応工程(B))
特定の中間体(B)0.6g(1mmol)、および上記構造式(5)で示される特定の金属錯体化合物(ビス(2−フェニルピリジン)イリジウムアセチルアセトナート)0.7 g (1.1mmol) をグリセリン3mlに溶解した系を200℃に加熱し、3時間撹拌した。その後、室温に冷却した当該系にクロロホルムを添加し、得られたクロロホルム溶液を飽和食塩水で洗浄した。次いで、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧蒸留した。
得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィーにより精製することにより、最終反応生成物(B)0.5gを得た。
得られた反応生成物(B)の化学構造を飛行時間型質量分析法により分析した結果、当該反応生成物(B)が、上記構造式(6)で示されるフルオレン化合物であることが確認された。
る。

Claims (4)

  1. 下記一般式(1)で表される構造を有することを特徴とするフルオレン化合物。
    〔式中、X1 およびX2 は、それぞれ独立に反応性置換基を示し、互いに同一のものであっても異なるものであってもよい。R1 およびR2 は、それぞれ独立に1価の有機基を示し、互いに同一のものであっても異なるものであってもよい。R3 は1価の有機基を示す。R4 およびR5 は、それぞれ独立にフッ素原子、アルキル基またはアリール基を示し、これらは置換されていてもいなくてもよく、環構造を形成していてもよく、互いに同一のものであっても異なるものであってもよい。Mは、2〜4価の金属原子を示し、Lは有機配位子を示す。mは0〜3の整数であり、nは0〜3の整数であり、rは0〜4の整数であり、sは0〜2の整数であり、tは0〜4の整数であり、wは1〜3の整数である。〕
  2. 請求項1に記載のフルオレン化合物を製造する方法であって、
    下記一般式(2)で示されるフェニルピリジン化合物と、下記一般式(3)で示されるフルオレン誘導体とを反応させることによって中間反応生成物を得、
    この中間反応生成物と、下記一般式(4)で示される金属錯体化合物とを反応させることを特徴とするフルオレン化合物の製造方法。
    〔式中、X3 はハロゲン原子を示し、R3 は1価の有機基を示す。R4 およびR5 は、それぞれ独立にフッ素原子、アルキル基またはアリール基を示し、これらは置換されていてもいなくてもよく、環構造を形成していてもよく、互いに同一のものであっても異なるものであってもよい。rは0〜4の整数であり、sは0〜2の整数であり、tは0〜4の整数である。〕
    〔式中、X1 およびX2 は、それぞれ独立に反応性置換基を示し、互いに同一のものであっても異なるものであってもよい。R1 およびR2 は、それぞれ独立に1価の有機基を示し、互いに同一のものであっても異なるものであってもよい。mは0〜3の整数であり、nは0〜3の整数である。〕
    〔式中、R8 は、2個の配位原子を有する二座のキレート配位子を示し、Mは、2〜4価の金属原子を示し、Lは有機配位子を示す。wは1〜3の整数である。〕
  3. 下記一般式(5)で表される構造を有することを特徴とするフルオレン化合物。
    〔式中、X1 およびX2 は、それぞれ独立に反応性置換基を示し、互いに同一のものであっても異なるものであってもよい。R1 およびR2 は、それぞれ独立に1価の有機基を示し、互いに同一のものであっても異なるものであってもよい。R3 は1価の有機基を示す。R5 は、フッ素原子、アルキル基またはアリール基を示し、置換されていてもいなくてもよく、環構造を形成していてもよい。Mは、2〜4価の金属原子を示し、Lは有機配位子を示す。mは0〜3の整数であり、nは0〜3の整数であり、pは0〜3の整数であり、qは0〜3の整数であり、wは1〜3の整数である。〕
  4. 請求項3に記載のフルオレン化合物を製造する方法であって、
    下記一般式(6)で示されるフェニルピリジン化合物と、下記一般式(3)で示されるフルオレン誘導体とを反応させることによって中間反応生成物を得、
    この中間反応生成物と、下記一般式(4)で示される金属錯体化合物とを反応させることを特徴とするフルオレン化合物の製造方法。
    〔式中、X3 はハロゲン原子を示し、R3 は1価の有機基を示す。R5 は、フッ素原子、アルキル基またはアリール基を示し、置換されていてもいなくてもよく、環構造を形成していてもよい。pは0〜3の整数であり、qは0〜3の整数である。〕
    〔式中、X1 およびX2 は、それぞれ独立に反応性置換基を示し、互いに同一のものであっても異なるものであってもよい。R1 およびR2 は、それぞれ独立に1価の有機基を示し、互いに同一のものであっても異なるものであってもよい。mは0〜3の整数であり、nは0〜3の整数である。〕
    〔式中、R8 は、2個の配位原子を有する二座のキレート配位子を示し、Mは、2〜4価の金属原子を示し、Lは有機配位子を示す。wは1〜3の整数である。〕
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