JP2005350071A - キャップ殺菌装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 キャップ殺菌装置において、湿度が高い状態でキャップの周囲を短時間で高温にし、該キャップの全体を短時間で殺菌する装置を提供する。
【解決手段】 容器に形成された開口部を施蓋するキャップ3を殺菌する装置であって、キャップ3を複数個収納できる蒸気殺菌部と、蒸気殺菌部に送気する蒸気を発生させる蒸気発生手段6と、蒸気の圧力を調節する調節弁5とを備え、キャップ3を収納した蒸気殺菌部内に蒸気発生手段6から調節弁5を介して所定圧の蒸気を送気し、該送気された所定圧の蒸気により蒸気殺菌部内を該所定圧に加圧して温度を上昇させると共に、該所定圧になった蒸気殺菌部内と前記所定圧の蒸気とが平衡になることにより蒸気殺菌部内を準密閉状態にし前記所定の温度を維持してキャップを殺菌する。
【選択図】 図1
【解決手段】 容器に形成された開口部を施蓋するキャップ3を殺菌する装置であって、キャップ3を複数個収納できる蒸気殺菌部と、蒸気殺菌部に送気する蒸気を発生させる蒸気発生手段6と、蒸気の圧力を調節する調節弁5とを備え、キャップ3を収納した蒸気殺菌部内に蒸気発生手段6から調節弁5を介して所定圧の蒸気を送気し、該送気された所定圧の蒸気により蒸気殺菌部内を該所定圧に加圧して温度を上昇させると共に、該所定圧になった蒸気殺菌部内と前記所定圧の蒸気とが平衡になることにより蒸気殺菌部内を準密閉状態にし前記所定の温度を維持してキャップを殺菌する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、例えば、ペットボトル、ガラス瓶等の容器の開口部を施蓋する樹脂製のキャップを殺菌するキャップ殺菌装置に関するものである。
従来、ペットボトル、ガラス瓶等の容器の開口部を施蓋する樹脂製のキャップを殺菌する方法としては、該容器内に内容物を収納させ、該容器の開口部をキャップで施蓋した状態で該容器とキャップとを同時に殺菌する方法と、該容器とキャップとを別々に殺菌する方法とが一般的に用いられている。
前記容器とキャップとを同時に殺菌する方法は、該容器内に内容物を収納させた状態で殺菌することができるため、これら容器とキャップとの全体の殺菌が容易であることから、一般的な清涼飲料水等を収納した容器とキャップとの殺菌に用いられることが多い。
しかし、前記容器とキャップとを同時に殺菌する方法は、該容器内に内容物を収納させた状態で殺菌した際、該内容物が殺菌による加熱等によって変化してしまうことがあり、前記容器に収納する内容物が、例えば、ミネラルウォーター等の自然物の場合には、前記内容物を加熱処理等しない自然な状態(非加熱状態)を維持したまま収納し提供することが望まれるため、前記容器とキャップとを別々に殺菌して前記内容物が加熱等されないようにする必要がある。
そこで、容器とキャップとを別々に殺菌する方法、特に樹脂製のキャップを殺菌する方法としては、例えば、該キャップに紫外線を照射する方法、過酢酸もしくはオゾン水等の殺菌剤を噴射する方法、熱水を噴射する方法または蒸気を用いる方法等の各種殺菌方法が用いられている。
この紫外線を照射して殺菌する方法においては、殺菌力が強いため、短時間でキャップの殺菌を行うことができるが、該キャップ内のネジ部等の影が形成される部分には前記紫外線が照射されないため、全く殺菌されない部分が残存するという問題点があった。
前記過酢酸を噴射する方法においては、該過酢酸が比較的高い殺菌力を有しているため、比較的短時間でキャップの殺菌を行うことができるが、該キャップの殺菌後に前記過酢酸を除去しきれず、該キャップ内に過酢酸が残留してしまうことがあり、容器に収納される内容物と共に該過酢酸を食した場合には、人体に危険な影響を及ぼすことがあり、また設備費が高価であるという問題点があった。
前記オゾン水を噴射する方法においては、該オゾン水がキャップ内に残留したとしても、前記過酢酸のように人体に危険な影響を及ぼすことはほとんどないが、過酢酸を噴射して殺菌した場合よりも長い殺菌時間を要するため、自動化した流れ作業においては、スムーズな作業が阻害されるという問題点があった。
前記熱水を噴射する方法においては、設備費は安価であるが、殺菌力が弱いため、キャップの殺菌に前記オゾン水を噴射して殺菌するときよりも長い殺菌時間を要し、自動化した流れ作業には不向きである。
前記蒸気を用いる方法においては、飽和水蒸気を用いて殺菌する方法と、過熱水蒸気を用いて殺菌する方法とが一般的に用いられている。この飽和水蒸気を用いて殺菌する方法は、該飽和水蒸気をキャップに直接噴射して殺菌するものであり、熱水よりも温度の高い飽和水蒸気を用いることができることから、前記熱水を噴射する方法と比較して、高い殺菌力を得ることができる。
この飽和水蒸気を用いてキャップを殺菌する装置としては、例えば、周縁にキャップ収納凹部が形成され、周縁同士が近接し、縦方向に回転する3基のターレットを備えたクリーンルーム内におけるキャップの殺菌洗浄装置であって、整列状態のキャップを第1ターレットに供給する機構、第1ターレットにおける蒸気殺菌機構、第2ターレットにおける無菌水噴射機構、および第3ターレットにおける無菌エアーブロー機構を順次配置し、更に、洗浄後のキャップを無菌雰囲気に排出する機構を備えたキャップの殺菌洗浄装置がある。
特開平11−193009号公報
この特許文献1の公知技術においては、第1ターレットの回転によりキャップを搬送し、該第1ターレットによって搬送されガイドで支持されながら自転している前記キャップに蒸気噴射口から2kg/cm2で100℃の蒸気(飽和水蒸気)を連続的に噴射し、該蒸気によって該キャップを殺菌するものであり、該蒸気のみによる殺菌が比較的長い殺菌時間を要するものであることから、円形状の第1ターレット〜第3ターレットを使用して略S字状に前記キャップを移動させて、該キャップの移動距離を長くして装置の全体を小型化しているものである。
また、前記過熱水蒸気を用いて殺菌する方法は、飽和水蒸気を更に加熱し、大気圧で100℃より高い温度にした蒸気からなる過熱水蒸気を用い、該過熱水蒸気をキャップに直接噴射して殺菌するものである。この過熱水蒸気は、飽和水蒸気と比較して水分子の活動が激しい乾いた状態の蒸気である。
そのため、前記飽和水蒸気を用いた場合には、該飽和水蒸気がキャップに接触した際、該キャップの周囲の温度が上昇していないと、前記飽和水蒸気の温度が低下することにより、該飽和水蒸気が凝縮して気体から液体(水)になり前記キャップを湿らせてしまうことがあるが、前記過熱水蒸気を用いた場合には、該過熱水蒸気が乾いた状態の蒸気であるため、該過熱水蒸気がキャップに接触して、該過熱水蒸気の温度が低下したとしても、前記キャップを乾燥させることができるという特徴がある。
そして、前記過熱水蒸気を用いて殺菌する方法は、熱水を噴射して殺菌する方法よりも蒸気の温度を高くできることから、殺菌力も熱水と比較して高いため、キャップを殺菌する場合ばかりでなく、例えば、医薬品原料等の水分に変化を生じさせないで殺菌する場合等にも用いられている。
しかしながら、前記過熱水蒸気を用いてキャップを殺菌する方法においては、熱水よりは殺菌力が強いものであるが、前記過熱水蒸気による殺菌が乾燥状態の殺菌であり、湿度が高い状態での殺菌、即ち、飽和水蒸気を用いた場合と比較して、前記過熱水蒸気がキャップに接触した際の熱伝導性が低いため、前記過熱水蒸気の温度を高くしても殺菌の効果が低く、また、該過熱水蒸気を単に噴霧するだけではキャップの周囲の温度上昇が緩やかであり、該キャップの全体が均一な温度に加熱されないため、該過熱水蒸気が噴霧されない部分はほとんど殺菌が行われないことから、前記キャップの全体に前記過熱水蒸気による効果が生じるまでは長い時間を要することになる。
また、前記特許文献1の公知技術においては、第1ターレットにより連続的にキャップを搬送しつつ、該キャップに温度が100℃の蒸気(飽和水蒸気)を2kg/cm2の噴射圧で噴霧するものであるが、該蒸気により第1ターレット内を加圧して温度上昇させるものではなく、前記蒸気が噴霧されたところの温度が一時的に上昇するだけであるため、該噴霧によってキャップ表面の汚れを除去できたとしても、該キャップの周囲の温度の上昇は緩やかであり、且つその最高温度が100℃であるため、前記キャップの全体における十分な殺菌効果を得るためには、長い時間を要することになる。
このように、高い温度の状態でキャップを殺菌する時間が長くなると、該キャップとして、例えば、PE、PPまたはこれらの混合物等からなる樹脂材を使用した場合、前記飽和水蒸気または過熱水蒸気が長時間噴射された部分の温度のみが他の部分の温度よりも上昇してしまい、これら蒸気が高温であることから、該蒸気の熱により前記キャップに変質・変色・高硬度化等が生じてしまうことがあるという問題点を有する。
従って、従来のキャップを殺菌する装置においては、湿度が高い状態で、且つキャップの周囲を短時間で高温にし、該キャップの全体を短時間で殺菌するということに解決しなければならない課題を有している。
上記した従来例の課題を解決する具体的手段として本発明に係るキャップ殺菌装置は、容器に形成された開口部を施蓋するキャップを殺菌する装置であって、該キャップを複数個収納できる蒸気殺菌部と、該蒸気殺菌部に送気する蒸気を発生させる蒸気発生手段と、該蒸気の圧力を調節する調節弁とを備え、前記キャップを収納した前記蒸気殺菌部内に前記蒸気発生手段から前記調節弁を介して所定圧の蒸気を送気し、該送気された所定圧の蒸気により前記蒸気殺菌部内を該所定圧に加圧して温度を上昇させると共に、該所定圧になった前記蒸気殺菌部内と前記所定圧の蒸気とが平衡になることにより該蒸気殺菌部内を準密閉状態にし前記所定の温度を維持してキャップを殺菌する構成であることを最も主要な特徴とする。
この発明においては、前記キャップに紫外線を照射して殺菌する紫外線殺菌部を備えたこと;前記キャップに無菌水を噴射して洗浄した後、該キャップに空気を吹き付けて該キャップを乾燥させる洗浄・乾燥部を備えたこと;前記紫外線殺菌部と、前記蒸気殺菌部と、前記洗浄・乾燥部とを傾斜させた直線状のレールで接続すると共に、該レールに沿ってキャップが複数個毎に間欠的に移動する構成にしたこと;前記所定圧の蒸気は、前記所定の温度が略130℃である場合には、略0.18MPaであり、前記所定の温度が略120℃である場合には、略0.12MPaであること;を付加的な要件として含むものである。
本発明に係るキャップ殺菌装置は、容器に形成された開口部を施蓋するキャップを殺菌する装置であって、該キャップを複数個収納できる蒸気殺菌部と、該蒸気殺菌部に送気する蒸気を発生させる蒸気発生手段と、該蒸気の圧力を調節する調節弁とを備え、前記キャップを収納した前記蒸気殺菌部内に前記蒸気発生手段から前記調節弁を介して所定圧の蒸気を送気し、該送気された所定圧の蒸気により前記蒸気殺菌部内を該所定圧に加圧して温度を上昇させると共に、該所定圧になった前記蒸気殺菌部内と前記所定圧の蒸気とが平衡になることにより該蒸気殺菌部内を準密閉状態にし前記所定の温度を維持してキャップを殺菌する構成であるため、湿度が高い状態で、且つキャップの周囲を短時間で高温にし、該キャップの全体を短時間で十分に殺菌することができ、キャップの変質・変色・高硬度化等を防止して、スクリューキャッパーによるキャップ螺着時のトルクの安定性を図ることができるという優れた効果を奏する。
本発明に係るキャップ殺菌装置は、キャップを複数個収納できる蒸気殺菌部と、該蒸気殺菌部に送気する蒸気を発生させる蒸気発生手段と、該蒸気の圧力を調節する調節弁とを備え、前記キャップを収納した前記蒸気殺菌部内に前記蒸気発生手段から前記調節弁を介して略0.12MPa〜0.18MPaの蒸気を送気し、該送気された蒸気により前記蒸気殺菌部内を略0.12MPa〜0.18MPaの圧力(ゲージ圧)に加圧して温度を略120℃〜130℃に短時間で上昇させると共に、前記ゲージ圧になった前記蒸気殺菌部内と前記ゲージ圧の蒸気により該蒸気殺菌部内を準密閉状態にし前記温度を維持してキャップを殺菌する構成であり、該蒸気殺菌部の前処理として、紫外線殺菌部による殺菌を行い、後処理として、洗浄・乾燥部による洗浄と乾燥とを行うことにより実現できる。
次に、本発明に係るキャップ殺菌装置を具体的な実施例に基づいて詳しく説明する。
まず、本発明に係る実施例1のキャップ殺菌装置の略示的な断面図を図1に示す。この実施例1において、キャップ殺菌装置1には、準密閉状態にすることができる蒸気殺菌部2が配設されており、該蒸気殺菌部2内には、複数個のキャップ3(図1では5個)を収納させることができるようになっている。
まず、本発明に係る実施例1のキャップ殺菌装置の略示的な断面図を図1に示す。この実施例1において、キャップ殺菌装置1には、準密閉状態にすることができる蒸気殺菌部2が配設されており、該蒸気殺菌部2内には、複数個のキャップ3(図1では5個)を収納させることができるようになっている。
このキャップ3としては、例えば、図示していないペットボトルまたはガラス瓶等の容器に形成された開口部を施蓋する樹脂製のキャップであり、PEもしくはPP等の樹脂材またはこれら樹脂材の混合物等を用いて形成することができ、これら樹脂材により一体的に形成した1ピースキャップまたはシェルと内パッキンとを独立させて形成した2ピース構造の2ピースキャップ等を使用することができる。
前記キャップ3は、蒸気殺菌部2内にいずれの状態で収納させても良いが、図1に示したように、前記キャップ3の底部3aが蒸気殺菌部2の側面の方向になるように収納させることが好ましい。
蒸気殺菌部2には、蒸気が送・排気される送・排気管4が接続されており、該送・排気管4を介して調節弁5と蒸気発生手段6とが配設されると共に、蒸気殺菌部2内の温度を検出することができる温度検出手段7が配設されている。
この調節弁5としては、例えば、減圧弁等を使用することができ、また、蒸気発生手段6としては、例えば、ボイラー、加湿器または噴霧器等の蒸気を発生させる装置を使用することができる。そして、蒸気発生手段6で発生させた蒸気の圧力を前記調節弁5で調節、例えば、減圧することにより、送・排気管4を介して蒸気殺菌部2内に送気する蒸気の圧力を所定圧に調節し、更に、前記調節弁5を用いることによって、例えば、前記蒸気発生手段6による蒸気の発生量に変動が生じたとしても、該蒸気の流量を動的に制御することができるようになるのである。
前記送・排気管4としては、例えば、図1に示したように、蒸気の送気側と、排気側との二股に分岐された配管等を使用することができ、該二股に分岐された送気側と、排気側との送・排気管4には、それぞれ封止弁8を配設させ、該封止弁8を操作することによって、蒸気殺菌部2内(送・排気管4)の気密状態、即ち閉状態と、通気状態、即ち開状態とを切り換えられるようにしている。なお、前記送・排気管4は、必ずしも蒸気の送気側と、排気側との二股に分岐させることに限定するものではなく、例えば、送気用の送気管と、排気用の排気管とを別々に設けても良い。
前記蒸気発生手段6により発生させた蒸気は、調節弁5内を通過することにより、所定圧の蒸気に調節される。つまり、蒸気発生手段6で発生させた蒸気が、例えば、略5kg/cm2程度の圧力、即ち略0.5MPa程度の圧力(以下、ゲージ圧という)の蒸気である場合、該蒸気を調節弁5を介して送気することにより、所定圧、例えば、略1.2kg/cm2程度の圧力、即ち略0.12MPaのゲージ圧の蒸気に調節して送気することができるのである。
そして、前記調節弁5により所定圧に調節された蒸気は、送気側の封止弁8aを操作して通気状態、即ち開状態にすることによって、送・排気管4を介して蒸気殺菌部2内に所定圧に調節された蒸気が送気されるようになるのである。
このようにして蒸気発生手段6から調節弁5を介して蒸気殺菌部2内に所定圧の蒸気を送気することにより、該蒸気殺菌部2内の気圧が加圧されるため、該蒸気殺菌部2内の温度が上昇するようになる。
そして、蒸気殺菌部2内の気圧が、蒸気発生手段6から調節弁5を介して送気された蒸気の圧力とが同圧になる、即ち、蒸気殺菌部2内の気圧が蒸気発生手段6から調節弁5を介して送気された蒸気の所定圧に達すると、該所定圧になった前記蒸気殺菌部2内と前記所定圧の蒸気とが平衡の状態になって、該蒸気殺菌部2内には、それ以上蒸気が送気されなくなる、即ち、該蒸気殺菌部2内が準密閉状態になる。
ここで、この準密閉状態とは、蒸気殺菌部2内が送・排気管4の他は密閉状態であり、該送・排気管4に配設された封止弁8を閉状態にすることにより、前記蒸気殺菌部2内を密閉状態にすることができるものであるが、前記封止弁8が開状態のままであっても、蒸気殺菌部2内の気圧と、蒸気発生手段6から調節弁5を介して送気された蒸気の圧力とが同圧な平衡の状態になることによって、前記蒸気殺菌部2内の気体・蒸気の流入・流出が実質的に停止し、密閉状態と略同様になっている状態のことである。
そのため、準密閉状態になった蒸気殺菌部2内の温度は、該蒸気殺菌部2内に蒸気が封入された状態の前記所定圧における所定の温度に維持されるようになるのである。つまり、蒸気殺菌部2内に蒸気が封入された状態で、該蒸気殺菌部2内の気圧を所定圧にすることによって、該蒸気殺菌部2内を所定の温度にすることができ、該蒸気殺菌部2内の気圧を所定圧に維持することにより、該蒸気殺菌部2内を所定の温度に維持することができるのである。
この蒸気殺菌部2内の温度は、温度検出手段7により検出されているため、前記蒸気殺菌部2内の温度が予め設定した所定の温度、例えば、略120℃に達したことを前記温度検出手段7により検出することができる。この温度検出手段7で検出した温度に結果により、例えば、該温度検出手段7で検出した温度が、前記所定の温度を超えてしまうような場合には、送気側の封止弁8aを操作して蒸気殺菌部2内(送・排気管4)の気密状態、即ち閉状態にして、蒸気の送気を停止するように制御できるようにしても良い。
この際、蒸気殺菌部2内には、所定圧の蒸気が封入され充満した状態であり、更に該所定圧の蒸気により前記蒸気殺菌部2内が加圧されるため、従来技術である前記飽和水蒸気または過熱水蒸気をキャップに直接噴射した場合と比較して、短時間で蒸気殺菌部2内の温度を均一に上昇させて高温にすることができ、前記蒸気の存在により、該蒸気がキャップに接触した際の熱伝導性を高めることができるため、該キャップの全体を短時間で殺菌することができるのである。
このように、複数個のキャップ3を収納し蒸気殺菌部2内に蒸気発生手段6から調節弁5を介して所定圧の蒸気を送気することにより、前記蒸気殺菌部2内の気圧を加圧した際に、前記蒸気殺菌部2内の蒸気量が少ない場合よりも、蒸気量が多い方が該蒸気殺菌部2内の温度を容易に所定の温度に上昇させることができ、所定圧になった前記蒸気殺菌部2内と前記所定圧の蒸気とが平衡になることにより該蒸気殺菌部2内を準密閉状態にし前記所定の温度を維持することができるため、該蒸気殺菌部2内の全体の温度を短時間で高温にし、この蒸気殺菌部2内の湿度が高い状態で、前記キャップ3の周囲の温度を短時間で高温にさせて、該キャップの全体を短時間で十分に殺菌することができるようになるため、該キャップ3の変質・変色・高硬度化等を防止することができ、更に、例えば、複雑な形状のキャップを殺菌するような場合、従来技術である前記飽和水蒸気または過熱水蒸気をキャップに直接噴射させる方法では、該噴射がなされないところが多く存在するため、キャップの殺菌を行うことが困難であるが、本発明に係るキャップ殺菌装置1を使用した場合には、蒸気殺菌部2内の全体が均一の高い温度に加熱される、即ちキャップの周囲の全体が均一の高い温度に加熱されるため、該キャップの全体を短時間で殺菌できるのである。
また、キャップ3の全体または一部に変質または高硬度化等が生じた場合には、スクリューキャッパーを使用するキャップ3の螺着工程の際に、該キャップ3の螺着時のトルク、即ちキャッピングトルクが、個々のキャップ3で異なるようになってしまうことがあるが、本発明のキャップ殺菌装置1を用いた場合には、このようなキャップ3の変質・高硬度化等を防止できるため、キャップ3螺着時のトルクの安定性を図ることができるようになるのである。
この蒸気発生手段6から調節弁5を介して蒸気殺菌部2内に送気する所定圧の蒸気としては、例えば、予め設定した蒸気殺菌部2内の所定の温度が略130℃である場合には、前記調節弁5で略0.18MPa程度のゲージ圧の蒸気に調節すれば良く、また、前記所定の温度が略120℃である場合には、前記調節弁5で略0.12MPa程度のゲージ圧の蒸気に調節すれば良いのである。
つまり、本発明のキャップ殺菌装置1においては、前記所定圧の蒸気を蒸気殺菌部2内に送気して加圧し、該蒸気殺菌部2内の気圧が前記所定圧の蒸気と略同じ圧力になった際に、前記蒸気殺菌部2内の温度が前記所定の温度に達するようにしているものであり、蒸気の圧力を高くすればより短時間で蒸気殺菌部2内の温度をより高くすることができるが、該蒸気殺菌部2内の温度が高すぎると、キャップ3に変質・変色・高硬度化等が生じるようになるため、前記所定圧の蒸気を略0.12MPa〜0.18MPa程度のゲージ圧の蒸気に調節し、蒸気殺菌部2内を略120℃〜130℃程度の温度にすることが好ましいのである。
前記蒸気殺菌部2内の温度を高温の状態に維持し、所定時間が経過してキャップ3の殺菌が完了すると、排気口9側の封止弁8bを通気状態にさせて、前記蒸気殺菌部2内の蒸気を排気すると共に、該蒸気殺菌部2内の圧力を常圧に低下させ、キャップ3を安全に取り出せる状態にする。
(試験例1)
この試験例1においては、前記実施例1のキャップ殺菌装置1と、比較例1として、一般的に使用されている過熱水蒸気を用いてキャップを殺菌する装置とを用いて、キャップに付着させた菌をそれぞれ殺菌処理し、該殺菌処理後のキャップに存在する未殺菌数を確認する試験を行った。
この試験例1においては、前記実施例1のキャップ殺菌装置1と、比較例1として、一般的に使用されている過熱水蒸気を用いてキャップを殺菌する装置とを用いて、キャップに付着させた菌をそれぞれ殺菌処理し、該殺菌処理後のキャップに存在する未殺菌数を確認する試験を行った。
この菌としては、Bacillus属菌(耐熱性芽胞形成菌)を用い、キャップとしては、PEキャップ(日本山村硝子(株)製)を用い、該キャップのネジ部に、該キャップ1個あたり前記Bacillus属菌を150000個付着させた。
実施例1のキャップ殺菌装置1を用いてキャップを殺菌した結果を表1に示し、比較例1の過熱装置を用いてキャップを殺菌した結果を表2に示す。なお、表1の温度とは、蒸気殺菌部2内の温度であり、圧力とは、蒸気発生手段6から調節弁5を介して蒸気殺菌部2内に送気する蒸気の圧力のことであり、また、表2の蒸気温度とは、過熱水蒸気を噴射する吹き出し口の温度のことである。
これら表1及び表2より明らかなように、比較例1の過熱装置を用いてキャップを殺菌した場合には、略140℃の過熱水蒸気をキャップに噴射しても十分な殺菌を行うことはできないが、実施例1のキャップ殺菌装置1を用いてキャップを殺菌した場合には、比較例1の過熱装置より低温・短時間であっても十分にキャップの殺菌を行うことができることが理解できる。
また、表1から明らかなように、本発明に係る実施例1のキャップ殺菌装置1を使用し、キャップの殺菌を略110℃の温度の高温(略0.05MPaのゲージ圧の蒸気)で行った場合には、10秒程度の殺菌を行ってもキャップを十分に殺菌するすることはできないが、略120℃〜130℃の範囲の温度の高温(略0.12MPa〜0.18MPaの範囲のゲージ圧)にすることにより、略1〜3秒間という短い時間の殺菌をするだけで、十分な殺菌効果を得られることが解る。
従って、高温状態に長時間放置することによって変質・変色・高硬度化等してしまうような樹脂製のキャップを使用した場合であっても、略120℃〜130℃の温度で略3秒間という短時間で殺菌処理を完了させることができるので、前記キャップの変質・変色・高硬度化等を防止することができるのである。
なお、この試験例1においては、前記キャップ殺菌装置1の蒸気殺菌部2内に蒸気を送気し始めてから、該蒸気殺菌部2内が略120℃〜130℃の温度に達するまでに略2秒程度かかったが、この略2秒間で蒸気殺菌部2内の温度を略120℃〜130℃の高温にし、該高温を略1〜3秒間維持するだけで、全ての殺菌が完了するため、合計略3〜5秒間でキャップの殺菌を完了させることができることになるのである。
また、表2において、蒸気温度を高くしてキャップの殺菌を行った場合であっても、十分な殺菌効果が得られず、また、その殺菌効果にばらつきがみられたが、この理由としては、前記蒸気温度は、過熱水蒸気を噴射する吹き出し口の温度であり、該温度にキャップの全体が加熱されるものではないため、殺菌効果にばらつきが生じたものと推測される。
次に、本発明に係る実施例2のキャップ殺菌装置を図2乃至図5を用いて説明する。なお、この実施例2においては、前記実施例1の蒸気殺菌部の前処理と後処理として、紫外線殺菌部と、洗浄・乾燥部とを配設させると共に、これらをレールで接続させて、キャップ3の殺菌処理をするものであり、その他の構成については、前記実施例1と実質的に同一であるため、前記実施例1と実質的に同一の部分については、同一の符号を付し、説明が重複するため、その詳細な説明は省略する。
図2に、実施例2のキャップ殺菌装置11の略示的な側面図を示してある。この実施例2において、キャップ殺菌装置11には、紫外線殺菌部12と、蒸気殺菌部13と、洗浄・乾燥部14とからなる殺菌・洗浄処理部15が配設されており、該殺菌・洗浄処理部15のそれぞれの紫外線殺菌部12と、蒸気殺菌部13と、洗浄・乾燥部14とは、傾斜した直線状のレール16によって接続されている。
レール16の始端側、即ち傾斜させた直線状の該レール16の高い方の端部側には、複数の殺菌未処理のキャップ3を収納し、該キャップ3を前記レール16に誘導して補充するキャップ補充部17が配設されている。
キャップ補充部17からレール16に誘導・補充されたキャップ3は、該レール16に沿って下方側に移動し、該レール16の始端側と、該レール16の終端側、即ち傾斜させた直線状の該レール16の低い方の端部側との間に配設される殺菌・洗浄処理部15の紫外線殺菌部12に導入されることになる。
図3に、紫外線殺菌部12の略示的な断面図を示してある。前記レール16は、いずれの形状のものであっても良く、コンベアー等を使用しても良いが、例えば、図3に示したように、断面が円形、楕円形または多角形状等の棒体をキャップ3の外周形状に併せて複数本配設したレールを使用することができる。
このように、断面が円形等の棒体をキャップ3の外周形状に併せて複数本配設したレール16を使用し、該レール16上にキャップ3の側面、即ち円周面が下側になるように前記キャップ補充部17で予めセットすることによって、前記レール16として、コンベアー等の動力を有する装置を用いなくても、前記キャップ3が前記傾斜したレール16上を自転して移動するようになり、また、前記キャップ3と、該レール16との接触面積を少なくすることができるのである。
紫外線殺菌部12内には、レール16と略平行にUV殺菌灯18(図3では1本のUV殺菌灯を折り返して形成し2本様にして設けてある)を配設し、該レール16に沿って移動するキャップ3に前記UV殺菌灯18から発生する紫外線を照射して、該キャップ3を殺菌処理している。このUV殺菌灯18は、複数配設させても良いが、少なくとも1本のUV殺菌灯18をキャップ3の底部3a側に配設させて、該キャップ3の内側、即ち図示していない容器と接する側を殺菌することが好ましい。
このUV殺菌灯18から照射する紫外線の照度としては、3.6mW/cm2以上の紫外線照度を用い、該紫外線をキャップ3に15秒以上暴露させるようにすることが好ましく、該紫外線の照射により、前記キャップ3内のネジ部等の影が形成される部分以外の範囲を強力に殺菌することができる。
また、UV殺菌灯18から照射される紫外線は、PE(ポリエチレン)樹脂を透過する性質を有しているため、例えば、2ピースキャップ等のキャップ3を使用した場合であっても、該2ピースキャップの内パッキンがPE樹脂で形成されていれば、該2ピースキャップのシェルと前記内パッキンとの間においても紫外線が透過されるため、該シェルと内パッキンとの間も前記紫外線による殺菌が行われるようになるのである。
キャップ3が紫外線殺菌部12内をレール16に沿って移動して、該キャップ3の紫外線による殺菌が完了すると、該キャップ3は前記紫外線殺菌部12を通過し前記レール16に沿って移動して蒸気殺菌部13に導入される。
図4(a)に、蒸気殺菌部13の両端部、即ちキャップ3の導入側と排出側とに配設されたバルブ19a、19bが開放された状態の該蒸気殺菌部13の略示的な断面図を示し、(b)に、前記バルブ19a、19bが閉鎖された状態の該蒸気殺菌部13の略示的な断面図を示してある。
これらバルブ19a、19bとしては、図4に示したように電動式ボールバルブを使用することが好ましいが、例えば、バタフライバルブまたは電動バルブ等のバルブを使用しても良い。つまり、前記バルブ19a、19bを操作して該バルブ19a、19bを開閉することにより、キャップ3を導入・排出させることができ、且つ該バルブ19a、19bを閉鎖した際に蒸気殺菌部13を準密閉状態にできれば良いのである。
図4に示した電動式ボールバルブを使用したバルブ19a、19bの例においては、該バルブ19a、19bを開放状態にさせたときにキャップ3が移動できるように、レール16と同様に形成されたレール16a、16bが配設されている。
そのため、蒸気殺菌部13内にキャップ3を導入させる場合には、図4(a)のようにバルブ19aを開放させることによって、前記キャップ3がレール16aを介して蒸気殺菌部13内に導入されるようになるのである。この際、バルブ19bは、開放または閉鎖のいずれの状態であっても良いが、予め閉鎖状態にしておくことが好ましい。
蒸気殺菌部13内に複数個のキャップ3(図4では10個)が収納されたことを、例えば、図示していない検出器で検出し、該検出によりバルブ制御装置20a、20bがバルブ19a、19bを操作して該バルブ19a、19bを閉鎖状態にする。なお、この検出器は、必ずしも必要ではなく、例えば、前記蒸気殺菌部13内に予め所定数のキャップ3しか導入されないように、前記バルブ19a、19bの間隔を収納する複数個のキャップ3の長さにすることにより、該蒸気殺菌部13内に収納されるキャップ3が所定数になるようにしても良い。
このように、複数個のキャップ3を蒸気殺菌部13内に収納した後、バルブ19a、19bを操作して該バルブ19a、19bを閉鎖状態にすることによって、前記蒸気殺菌部13内を準密閉状態にすることができるのである。
このようにして蒸気殺菌部13が準密閉状態になった後、該蒸気殺菌部13では、前記実施例1の蒸気殺菌部2と同様にして、該蒸気殺菌部13内に蒸気発生手段6から調節弁5を介して蒸気殺菌部2内に所定圧の蒸気を送気し、該所定圧の蒸気により前記蒸気殺菌部13内の気圧を加圧して温度を上昇させ、該蒸気殺菌部13内の温度が所定の温度の高温に達したことを温度検出手段7ですると、図示していない制御装置で封止弁8を操作して前記蒸気殺菌部13内を準密閉状態にし前記所定の温度の高温を維持してキャップ3の殺菌を行うのである。
このように、蒸気殺菌部13内でキャップ3に蒸気・高温の殺菌を行うことによって、キャップ3の全体を殺菌することができるようになるため、前記紫外線殺菌部12で殺菌されなかった範囲、例えば、キャップ3の螺着部等についても、完全に殺菌処理することができるようになるのである。
前記蒸気殺菌部13内を高温にさせ、所定時間が経過してキャップ3の殺菌が完了し、該前記蒸気殺菌部13内の蒸気を排気した後、バルブ19bを開放状態にすることにより前記キャップ3がレール16bを介してレール16に排出される。
このようにして、蒸気殺菌部13による殺菌処理が完了し、該蒸気殺菌部13を通過したキャップ3は、レール16に沿って移動して洗浄・乾燥部14に導入される。該洗浄・乾燥部14内では、まず、該洗浄・乾燥部14内に配設された図示していない複数の噴射ノズルからキャップ3に無菌水を噴射して、該キャップ3の洗浄を行うと共に、該キャップ3の冷却を行う。
図5(a)に、洗浄・乾燥部14内の前記噴射ノズルから噴射された無菌水のキャップ3内における軌跡を該キャップ3の底部3a側からみた底面図を示し、(b)に、その断面図を示す。
前記噴射ノズルから噴射された無菌水21は偏芯した状態で噴射されるため、図5(a)に示したようにキャップ3内を螺旋状に周回しつつ、図5(b)に示したように該キャップ3の垂下部3bと平面部3cとの内側を通過するので、前記無菌水21の噴射によって、前記キャップ3内に付着した異物等が完全に除去されると共に、該キャップ3内を洗浄することができるのである。
この無菌水21の噴射としては、例えば、0.15MPa以上の水圧で略5秒間程度行うことが好ましい。該無菌水21の噴射をすることにより、前記蒸気殺菌部13による殺菌処理で加熱されたキャップ3の冷却と、該キャップ3内を洗浄とを同時に行うことができるのである。
洗浄・乾燥部14内で無菌水21によるキャップ3の洗浄が完了した後、該洗浄・乾燥部14内に配設した図示していないエアーブロー等の送風手段により、前記キャップ3に空気を吹き付けて該キャップ3を乾燥させる。
この送風手段からキャップ3に吹き付ける空気としては、例えば、無菌の空気等であることが好ましく、該空気は温風または冷風のいずれであっても良い。
このように、キャップ3を無菌水21で洗浄後に、該キャップ3に空気を吹き付けることによって、前記無菌水21をキャップ3から除去して該キャップ3を乾燥させることができるのである。
この際、必ずしも該キャップ3を完全に乾燥させる必要はなく、該キャップ3に付着した水分を僅かに残存させることにより、後述するスクリューキャッパー22によるキャップ3螺着時の締め付けトルクが安定するようになるのである。
このようにして紫外線殺菌部12と、蒸気殺菌部13と、洗浄・乾燥部14とからなる殺菌・洗浄処理部15を通過して殺菌・洗浄されたキャップ3は、レール16に沿って移動して、図2に示してあるように、スクリューキャッパー22に導入される。
スクリューキャッパー22では、図示していない内容物が収納された状態で、例えば、コンベアー等によって搬送された容器23の開口部23aにキャップ3を配設し、該容器23内を脱気すると共に、該キャップ3を前記開口部23aに螺着(キャッピング)させる。
このように、キャップ殺菌装置11で殺菌・洗浄したキャップ3を容器23に螺着させることができるようになるので、該容器23内に収納された内容物を清浄な状態に維持でき、この際、前記キャップ3に変質・変色・高硬度化等が生じていないため、スクリューキャッパー22によるキャップ螺着時のトルクの安定性を図ることができるのである。
次に、本発明に係る実施例3のキャップ殺菌装置を図6を用いて説明する。なお、この実施例3においては、前記実施例2のキャップ殺菌装置の紫外線殺菌部と、洗浄・乾燥部とにストッパーを配設し、キャップが複数個毎に間欠的に移動するようにしたものであり、その他の構成については、前記実施例1及び実施例2と実質的に同一であるため、前記実施例1及び実施例2と実質的に同一の部分については、同一の符号を付し、説明が重複するため、その詳細な説明は省略する。
図6に、実施例3のキャップ殺菌装置31の一部を断面で示した略示的な側面図を示してある。この実施例3において、紫外線殺菌部12と、蒸気殺菌部13と、洗浄・乾燥部14とは、傾斜させた直線状のレールで接続されている。
紫外線殺菌部12の両端部、即ちキャップ3の導入側と排出側とには、ストッパー32a、32bが配設されている。紫外線殺菌部12では図示していない検出器がキャップ3の数をカウントしており、前記ストッパー32a、32bが開放された状態で、複数個のキャップ3がレール16に沿って紫外線殺菌部12内に移動し、該複数個のキャップ3(図6では10個)が所定量紫外線殺菌部12内に導入されると、前記検出器が検出して前記ストッパー32a、32bを閉鎖する。なお、前記検出器は必ずしも必要ではなく、例えば、前記ストッパー32a、32bの間隔を前記紫外線殺菌部12内に収納する複数個のキャップ3の長さにすることにより、該紫外線殺菌部12内に収納されるキャップ3が所定数になるようにしても良い。
同様に、洗浄・乾燥部14に配設されたストッパー32cは、該洗浄・乾燥部14内に所定量の複数個のキャップ3が導入されると、該洗浄・乾燥部14に配設した図示していない検出器により検出して前記ストッパー32cを閉鎖する。この検出器においても、必ずしも配設させる必要はなく、例えば、ストッパー32cを閉鎖状態にして、前記洗浄・乾燥部14内にキャップ3を導入させ、該洗浄・乾燥部14による処理が終了したところで前記ストッパー32cを開放状態になるようにするだけであっても良い。
なお、蒸気殺菌部13では、前記実施例2で説明したように、バルブ19a、19bによって複数個毎に殺菌処理がなされている。
このように、紫外線殺菌部12にストッパー32a、32bを配設し、洗浄・乾燥部14にストッパー32cを配設することにより、キャップ3は、、紫外線殺菌部12と、蒸気殺菌部13と、洗浄・乾燥部14との間を複数個毎に間欠的に移動するようになるため、全てのキャップ3を同一の周期で殺菌・洗浄処理できるようになるのである。
なお、前記実施例2及び実施例3においては、蒸気殺菌部13の前処理として紫外線殺菌部12を用い、蒸気殺菌部13の後処理として洗浄・乾燥部14を用いているが、該洗浄・乾燥部14を最終的な処理とすれば、前記紫外線殺菌部12による殺菌処理の前に前記蒸気殺菌部13による殺菌処理を行っても良い。
1、11、31 キャップ殺菌装置
2、13 蒸気殺菌部
3 キャップ
3a キャップの底部
3b キャップの垂下部
3c キャップの平面部
4 送・排気管
5 調節弁
6 蒸気発生手段
7 温度検出手段
8、8a、8b 封止弁
9 排気口
12 紫外線殺菌部
14 洗浄・乾燥部
15 殺菌・洗浄処理部
16、16a、16b レール
17 キャップ補充部
18 UV殺菌灯
19a、19b バルブ
20a、20b バルブ制御装置
21 無菌水
22 スクリューキャッパー
23 容器
23a 容器の開口部
32a、32b、32c ストッパー
2、13 蒸気殺菌部
3 キャップ
3a キャップの底部
3b キャップの垂下部
3c キャップの平面部
4 送・排気管
5 調節弁
6 蒸気発生手段
7 温度検出手段
8、8a、8b 封止弁
9 排気口
12 紫外線殺菌部
14 洗浄・乾燥部
15 殺菌・洗浄処理部
16、16a、16b レール
17 キャップ補充部
18 UV殺菌灯
19a、19b バルブ
20a、20b バルブ制御装置
21 無菌水
22 スクリューキャッパー
23 容器
23a 容器の開口部
32a、32b、32c ストッパー
Claims (5)
- 容器に形成された開口部を施蓋するキャップを殺菌する装置であって、
該キャップを複数個収納できる蒸気殺菌部と、
該蒸気殺菌部に送気する蒸気を発生させる蒸気発生手段と、
該蒸気の圧力を調節する調節弁とを備え、
前記キャップを収納した前記蒸気殺菌部内に前記蒸気発生手段から前記調節弁を介して所定圧の蒸気を送気し、
該送気された所定圧の蒸気により前記蒸気殺菌部内を該所定圧に加圧して温度を上昇させると共に、該所定圧になった前記蒸気殺菌部内と前記所定圧の蒸気とが平衡になることにより該蒸気殺菌部内を準密閉状態にし前記所定の温度を維持してキャップを殺菌する構成であること
を特徴とするキャップ殺菌装置。 - 前記キャップに紫外線を照射して殺菌する紫外線殺菌部を備えたこと
を特徴とする請求項1に記載のキャップ殺菌装置。 - 前記キャップに無菌水を噴射して洗浄した後、
該キャップに空気を吹き付けて該キャップを乾燥させる洗浄・乾燥部を備えたこと
を特徴とする請求項1に記載のキャップ殺菌装置。 - 紫外線殺菌部と、蒸気殺菌部と、洗浄・乾燥部とを傾斜させた直線状のレールで接続すると共に、該レールに沿ってキャップが複数個毎に間欠的に移動する構成にしたこと
を特徴とする請求項1乃至3に記載のキャップ殺菌装置。 - 前記所定圧の蒸気は、
前記所定の温度が略130℃である場合には、略0.18MPaであり、
前記所定の温度が略120℃である場合には、略0.12MPaであること
を特徴とする請求項1に記載のキャップ殺菌装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004169795A JP2005350071A (ja) | 2004-06-08 | 2004-06-08 | キャップ殺菌装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2004169795A JP2005350071A (ja) | 2004-06-08 | 2004-06-08 | キャップ殺菌装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2005350071A true JP2005350071A (ja) | 2005-12-22 |
Family
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Family Applications (1)
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Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2005350071A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014051293A (ja) * | 2012-09-05 | 2014-03-20 | Dainippon Printing Co Ltd | キャップの殺菌方法及び装置 |
JP2019058654A (ja) * | 2017-09-26 | 2019-04-18 | 旭化成株式会社 | 殺菌方法及び殺菌装置 |
US10857719B2 (en) | 2014-12-02 | 2020-12-08 | Mitsubishi Heavy Industries Machinery Systems, Ltd. | Container sterilization method and container sterilization system |
-
2004
- 2004-06-08 JP JP2004169795A patent/JP2005350071A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2014051293A (ja) * | 2012-09-05 | 2014-03-20 | Dainippon Printing Co Ltd | キャップの殺菌方法及び装置 |
US10857719B2 (en) | 2014-12-02 | 2020-12-08 | Mitsubishi Heavy Industries Machinery Systems, Ltd. | Container sterilization method and container sterilization system |
US11642830B2 (en) | 2014-12-02 | 2023-05-09 | Mitsubishi Heavy Industries Machinery Systems, Ltd. | Container sterilization method and container sterilization system |
JP2019058654A (ja) * | 2017-09-26 | 2019-04-18 | 旭化成株式会社 | 殺菌方法及び殺菌装置 |
JP7169719B2 (ja) | 2017-09-26 | 2022-11-11 | 旭化成株式会社 | 殺菌方法及び殺菌装置 |
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