JP2005348930A - ファスナーエレメント - Google Patents

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Toshinobu Nakamura
利信 中村
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Shinagawa Shoko Co Ltd
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Shinagawa Shoko Co Ltd
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Abstract

【課題】ファスナーテープを使用しないで被取付基材へ直接的に融着するため、ファスナーエレメントの安易な抜け落が危惧される。
【解決手段】基端部1b、1b…に、張出部1c、1c…を一体的に連設せしめる。張出部1c,1c…は、噛合部1aと反対方向に延出すると共に、スライダー3を構成する上板3aと下板3bとの間に形成された通路内に摺動自在に嵌挿できるように段差状に延出し、基端部1bのみの融着ではなく、張出部1cも被取付基材2に融着せしめる。張出部1c,1c…の大きさ分だけ被取付基材2に対する融着面積が拡大し、同被取付基材2への接合性が向上する結果、ファスナーエレメント1の安易な抜け落ちを阻止できる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、主として袋物やカバー材に使用されるファスナーエレメントの改良に関し、更に詳しくは、被取付基材への接合性を向上させた有用なファスナーエレメントに関する。
従来、斯かるファスナーエレメントとしては、例えば、特開2000−4912号公報に開示のものが従来例として既に周知である。この従来のファスナーエレメント1,1…は、図6乃至7に示すように、被取付基材2,2の端縁に基端部1bが融着されている(特許文献1参照)。
特開2000−4912号公報
しかしながら、上述した2000−4912号公報に開示のファスナーエレメント1,1…にあっては、特に、ファスナーテープ(図示せず)を使用しないで被取付基材2へ直接的に融着するため、ファスナーエレメント1,1…が安易に抜け落ちてしまうことが危惧されるものである。
本発明はこのような従来の問題点に鑑みてなされたもので、被取付基材に融着される面積を拡げることでファスナーエレメントの安易な抜け落ちを確実に防止することができるファスナーエレメントを提供することを目的としたものである。
上述の如き従来の問題点を解決し、所期の目的を達成するため本発明の要旨とする構成は、噛合部と基端部とを備えてスライドファスナー用スライダーを往復動作自在に装着せしめるファスナーエレメントにおいて、前記基端部は、被取付基材への接合性を向上させる張出部を備えてなるファスナーエレメントに存する。
また、前記張出部は、噛合部と反対方向に延出すると共に、被取付基材に取り付けた際、スライドファスナー用スライダーを構成する上板と下板との間に形成された通路内に摺動自在に嵌挿されるのが良い。
本発明のファスナーエレメントは、上述のように構成され、前記基端部が、被取付基材への接合性を向上させる張出部を備えてなることによって、仮令、被取付基材に直接的に融着しても、被取付基材に融着される面積が拡大するため、被取付基材への接合性が向上し、ファスナエレメントとしての商品価値を高めることができるといった効果を奏する。
また、前記張出部を噛合部と反対方向に延出すると共に、被取付基材に取り付けた際、スライドファスナー用スライダーを構成する上板と下板との間に形成された通路内に摺動自在に嵌挿されることによって、張出部が邪魔になることなく前記スライドファスナー用スライダーを円滑に操作することができるといった効果を奏するものである。
このように本発明は、従来のファスナーテープを不要とすべくファスナーエレメントを直接的に被取付基材に取り付けても、安易に抜け落ちることがなく、また、構成が単純であるため、大量生産に適し、価格も低廉なものとして需要者に供給できる等、本発明を実施することはその実益的価値が甚だ大である。
ファスナーエレメントを構成する基端部に、被取付基材への接合性を向上させる張出部を備える。この張出部は、噛合部と反対方向に延出すると共に、被取付基材に取り付けた際、スライドファスナー用スライダーを構成する上板と下板との間に形成された通路内に摺動自在に嵌挿できるように形成する。
次に、本発明に係るファスナーエレメントの実施の一例を図面を参照しながら説明する。図中Aは、本発明に係るファスナーエレメントを装着してなる被覆電線B,B…の保護カバー材(以下、単に被取付基材2という)であり、この被取付基材2の両側端に、ファスナーエレメント1,1…が取り付けされている。
このファスナーエレメント1,1…は、噛合部1aと基端部1bとを備えてなり、前記基端部1b,1b…が所定ピッチで被取付基材2,2の端縁2a,2aに跨架すべく射出成形されるものであり、スライドファスナー用スライダー(以下、単にスライダー3という)(図4参照)の往復動作にて着脱自在に噛合される。
また、各基端部1b、1b…には、図3乃至図4に示すように、張出部1c、1c…が一体的に連設されている。この張出部1c,1c…は、噛合部1aと反対方向に延出すると共に、スライダー3を構成する上板3aと下板3bとの間に形成された通路内に摺動自在に嵌挿できるように段差状に延出されている(図4参照)。
また、このファスナーエレメント1,1…は、例えば、ナイロン、ポリエステル等の合成樹脂材からなり、所定温度に加熱されるだけで、被取付基材2に堅固に融着されている。
すなわち、本発明のファスナーエレメント1,1…は、従来の如き基端部1b(図6参照)のみの融着ではなく、図2乃至図5に示すように、張出部1cも被取付基材2に融着させるため、被取付基材2に対する融着面積が拡大し、同被取付基材2への接合性(接着性、止着性及び/又は整合性)が向上する結果、ファスナーエレメント1の安易な抜け落ちを阻止できると共に、基端部1bのズレに起因する噛合部1aとスライダー3との不整合性(引っかかり)をも阻止できるのである。
尚、被取付基材2の素材としては、ファスナーエレメント1,1…と同様、ナイロン、ポリエステル等が挙げられるが、同エレメント1,1…との相性としては、これらの何れかを選択し又は組み合わせて使用するのが良い。
このように構成される本発明に係るファスナエレメント1,1…は、袋物等の被取付基材2の側縁(取付部位)に融着(射出成形)するだけで、前述したように簡単かつ堅固に取り付けできるため、従来の如きファスナーテープ(図示せず)が不要になるのみならず、従来のファスナーエレメント(図8参照)に比して、より堅固に取り付けできるといった利点を有する。
尚、本発明に係るファスナーエレメントは、本実施例に限定されることなく、本発明の目的の範囲内で自由に設計変更し得るものであり、本発明はそれらの全てを包摂するものである。
例えば、本実施例にあっては、ファスナーエレメント1,1…を、ナイロン、ポリエステル等の合成樹脂材で形成しているが、これに限定されることなく、熱可塑性エラストマーを混合した素材(混合材料)で形成しても良い。
因に、斯かる熱可塑性エラストマーとして、例えば、ポリエステル系熱可塑性エラストマーが好ましい。蓋し、ABS樹脂、PC(ポリカボネート)、PMMA等の硬質樹脂との熱融着も可能になり、用途が広がるからである。
また、本実施例にあっては、張出部1cが基端部1b幅と同様に噛合部1aと反対方向に延長しているが、これに限定されることなく、隣接するファスナーエレメント1,1…と干渉しない範囲で張出部1cの幅寸を拡径したり、また、縮径しても良い。
また、本発明のファスナーエレメントは、本実施例で示した被覆電線B,B…の保護カバー材用として限定されるものではなく、袋物、文房具類、鞄、被服類、その他、全ての被取付基材に使用されるものであり、本発明はこれらの全てを包摂するものである。
本発明に係るファスナーエレメントを被覆電線の保護カバー材(被取付基材)に使用した状態を示す斜視図である。 同保護カバー材の正面図である。 同保護カバー材の側面図である。 本発明に係るファスナーエレメントとスライダーとの関係を示す説明図である。 従来のファスナーエレメントを同被取付基材に使用した状態を示す斜視図である。 同保護カバー材の正面図である。 同保護カバー材の側面図である。 従来のファスナーエレメントとスライダーとの関係を示す説明図である。
符号の説明
1 ファスナーエレメント
1a 噛合部
1b 基端部
1c 張出部
2 被取付基材
3 スライダー
3a 上板
3b 下板
4 引手

Claims (2)

  1. 噛合部と基端部とを備えてスライドファスナー用スライダーを往復動作自在に装着せしめるファスナーエレメントにおいて、前記基端部は、被取付基材への接合性を向上させる張出部を備えてなることを特徴とするファスナーエレメント。
  2. 前記張出部は、噛合部と反対方向に延出すると共に、被取付基材に取り付けた際、スライドファスナー用スライダーを構成する上板と下板との間に形成された通路内に摺動自在に嵌挿されることを特徴とする請求項1に記載のファスナーエレメント。
JP2004172439A 2004-06-10 2004-06-10 ファスナーエレメント Pending JP2005348930A (ja)

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