JP2005345394A - 衝撃検知シート、衝撃検知方法、および衝撃検知機能付き配送伝票 - Google Patents

衝撃検知シート、衝撃検知方法、および衝撃検知機能付き配送伝票 Download PDF

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Abstract

【課題】 バッテリーを内蔵することなく、たとえば精密機器のような配送物に容易に取り付けられて、その衝撃の履歴を把握することのできる衝撃検知シート。
【解決手段】 本発明の衝撃検知シート(1)は、受けた衝撃に応じた電圧を生じる衝撃センサ(2)と、衝撃センサが一定以上の衝撃を受けたときに、衝撃センサから出力される電圧および該電圧から生じる電流を用いて、衝撃センサで検知した衝撃情報を記録するための非接触型のICモジュール(3)と、衝撃センサおよびICモジュールが設けられたシート状の基板(5)とを備えている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、衝撃検知シート、衝撃検知方法、および衝撃検知機能付き配送伝票に関するものである。
近年、精密機器の配送が急速に増加しているが、製造から客先に届くまでの間に落下などにより過度の衝撃を受けることがないように慎重な取り扱いが求められている。そこで、配送に際して破壊の原因になるような衝撃の発生をチェックする必要があり、精密機器のような配送物に衝撃検知装置を取り付けるメーカーやレンタル会社が増えている。
現在、この種の安価な衝撃検知装置として、カプセル内の液体の色変化により衝撃を検知するタイプや、特開2001−108703号等に開示されているように鐘部と梁部とを共有するタイプなどが知られている。これらは、衝撃を一度検知するとその後の衝撃の記録が残らない、不可逆反応タイプの衝撃検知装置である。
上述のように、従来の不可逆反応タイプの衝撃検知装置では、配送中の精密機器が落下などにより少なくとも一度は衝撃を受けたことを検知することはできるが、衝撃を受けた日時および回数を特定することはできない。換言すれば、精密機器のような配送物が受けた衝撃の履歴を十分に把握することができない。
なお、メモリ機能を有する衝撃検知装置も知られている。しかしながら、この種の衝撃検知装置では、衝撃データを確認するための表示用パネルやプリンタ出力用端子や電源(乾電池)等が組み込まれているので、非常に大型で高価な装置になり易く、精密機器のような配送物に取り付けることは困難である。
そこで、本出願人は、たとえば精密機器のような配送物に容易に取り付けられて、その衝撃の履歴を十分に把握することのできる衝撃検知シートを提案している(特許文献1を参照)。この衝撃検知シートは、衝撃を検知する衝撃センサと、衝撃センサで検知した衝撃情報を時間情報とともに記録するICモジュールと、ICモジュールに電力を供給するバッテリーとを備えている。
特開2003−248014号公報
上述したように、従来の衝撃検知シートは、ICモジュールに電力を供給するバッテリーを内蔵している。一般に、この種の衝撃検知シートに使用可能なバッテリーは他の構成要素に比して高価であり、衝撃検知シートのコスト高を招き易かった。また、バッテリーが配送の途中で切れて、衝撃検知シートが機能しなくなる危険性があった。
本発明は、前述の課題に鑑みてなされたものであり、バッテリーを内蔵することなく、たとえば精密機器のような配送物に容易に取り付けられて、その衝撃の履歴を把握することのできる衝撃検知シートを提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、本発明の第1形態では、受けた衝撃に応じた電圧を生じる衝撃センサと、前記衝撃センサが一定以上の衝撃を受けたときに、前記衝撃センサから出力される電圧および該電圧から生じる電流を用いて、前記衝撃センサで検知した衝撃情報を記録するための非接触型のICモジュールと、前記衝撃センサおよび前記ICモジュールが設けられたシート状の基板とを備えていることを特徴とする衝撃検知シートを提供する。この場合、前記衝撃センサは、たとえばピエゾ素子のような圧電素子により形成されていることが好ましい。
本発明の第2形態では、第1形態の衝撃検知シートを用いて配送中の衝撃を検知する方法において、前記衝撃検知シートが特定の地点を通過する度に、前記特定の地点の通過に関する情報と前記衝撃情報とを時系列的に判断できるように前記ICモジュールに記録することを特徴とする衝撃検知方法を提供する。
本発明の第3形態では、第1形態の衝撃検知シートが配送伝票本体に取り付けられていることを特徴とする、衝撃検知機能付き配送伝票を提供する。
本発明の衝撃検知シートでは、衝撃センサが一定以上の衝撃を受けたときだけ、一定以上の衝撃を受けた旨の情報がICモジュールに順次記録される。したがって、衝撃検知シートの使用に際して、特定の地点を通過する度にその通過に関する情報を順次記録すれば、衝撃情報と地点通過情報とが時系列的にICモジュールに記録されることになる。その結果、本発明では、バッテリーを内蔵することなく、たとえば精密機器のような配送物に容易に取り付けられて、その衝撃の履歴を把握することができる衝撃検知シートを実現することができる。
したがって、たとえば精密機器のような配送物(またはその包装物)に貼り付ける配送伝票に適用すると、配送中における配送物の衝撃情報が時間情報とともにICモジュールのメモリに記録され、配送物が届け先に到達した時点でメモリに記録された情報を読み出すことにより、配送中における配送物の衝撃履歴を把握することができる。その結果、配送中に配送物が破壊した場合に、必要に応じてその責任の所在を明らかにすることができる。
本発明の実施形態を、添付図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の実施形態にかかる衝撃検知シートの構成および作用を概略的に示す図である。また、図2は、本実施形態の衝撃検知シートが取り付けられた衝撃検知機能付きの配送伝票の構成を概略的に示す図である。さらに、図3は、本実施形態の衝撃検知機能付きの配送伝票が取り付けられた配送物の取り扱いを説明する図である。
図1(a)に示す全体構成を参照すると、本実施形態の衝撃検知シート1は、受けた衝撃に応じた電圧を生じる衝撃センサ2と、衝撃センサ2で検知した衝撃情報を記録するためのICモジュール3と、ICモジュール3に接続された送受信用のアンテナ4とを備えている。ここで、衝撃センサ2は、たとえばピエゾ素子のような圧電素子により形成されている。また、衝撃センサ2、ICモジュール3およびアンテナ4は、シート状の基板5の上に設けられている。
また、図1(b)に示すICモジュール3の内部構成を参照すると、衝撃センサ2の出力すなわち電圧が、調整回路(整流回路)3aにおいて調節されてICモジュール3の起電力になる。また、調整回路3aでは、衝撃センサ2が出力する電圧から生じる電流を調整し、情報を記録するためのトリガーとして制御部3bに供給する。具体的には、衝撃センサ2が一定以上の衝撃を受けると、これに応じて一定以上の電圧が衝撃センサ2から出力される。この場合、衝撃センサ2から出力された電圧は、調整回路3aを介して、情報記録用のトリガーとなって、制御部3bに供給される。
制御部3bは、調整回路3aを介して供給された情報記録用のトリガーにより初めて作動し、衝撃センサ2が一定以上の衝撃を受けた旨の情報(フラッグ)、すなわち衝撃センサ2が検知した衝撃情報をメモリ3cに記録する。一方、衝撃センサ2の受けた衝撃が一定未満である場合、衝撃センサ2から出力される電圧が小さすぎて、調整回路3aを介して制御部3bへ情報記録用のトリガーが供給されない。その結果、制御部3bは作動することなく休止状態を維持し、衝撃センサ2が一定未満の衝撃を受けた旨の情報はメモリ3cに記録されない。
したがって、本施形態において、ICモジュール3は、衝撃センサ2が一定以上の衝撃を受けたときに、衝撃センサ2から出力される電圧および該電圧から生じる電流を用いて、衝撃センサ2で検知した衝撃情報を記録するための非接触型のICモジュールを構成している。メモリ3cに記録された情報は、制御部3b、インターフェース3dおよび送受信用のアンテナ4を介して、外部へ読み出し可能である。
このように、本実施形態の衝撃検知シート1では、衝撃センサ2が一定以上の衝撃を受けたときだけ制御部3bが作動し、衝撃センサ2が一定以上の衝撃を受けた旨の情報が時間情報を伴うことなくメモリ3cに順次記録されることになる。そこで、本実施形態の衝撃検知シート1の使用に際して、衝撃検知シート1が特定の地点を通過する度に、たとえば所定のリーダー・ライターを用いることにより送受信用のアンテナ4を介して特定の地点の通過に関する情報をメモリ3cに順次記録する。
その結果、図1(c)に示すように、メモリ3cには、衝撃情報と地点通過情報とが時系列的に判断できるように記録(スタック)される。これは、衝撃センサ2が一定以上の衝撃を受けた旨の情報を、地点通過に関連する一種の時間情報とともにメモリ3cに記録していることに他ならない。メモリ3cに記録された情報は、たとえば所定のリーダー・ライターを用いることにより、送受信用のアンテナ4を介して外部へ随時読み出し可能である。こうして、本実施形態の衝撃検知シート1では、バッテリーを内蔵することなく、時間情報がなくても配送時の担当の責任を追及できる特徴を有し、たとえば精密機器のような配送物に容易に取り付けられて、その衝撃の履歴を把握することができる。
一方、図2を参照すると、本実施形態にかかる衝撃検知機能付きの配送伝票11は、上から順に、依頼主控票(お客様控票)12と、運賃請求票13と、売上票14と、貼付票15と、届け先控票16と、配達票17と、剥離紙18とから構成されている。依頼主控票12は、配送伝票11の最も上側に配置された帳票であって、その裏面にはバックカーボン印刷が施され、その表面には配送物に関わる情報を記載するための各種の情報欄が設けられている。
運賃請求票13は、依頼主控票12の下側に配置された帳票であって、その裏面にはバックカーボン印刷が施されている。運賃請求票13は、配送伝票11から切り離されて、依頼主控票12とともに送り主に手渡される。売上票14は、運賃請求票13の下側に配置された帳票であって、その裏面にはバックカーボン印刷が施されている。売上票14は、配送会社の売上管理のために配送伝票11から切り離されて保管される。
貼付票15は、売上票14の下側に配置された帳票であって、その裏面にはバックカーボン印刷が施されている。貼付票15の裏面には、衝撃検知シート1が取り付けられている。届け先控票16は、貼付票15の下側に配置された帳票であって、その裏面にはバックカーボン印刷が施されている。
貼付票15および届け先控票16は、配送物に貼付された状態で届け先に届けられる。配達票17は、配送伝票11の最も下側に配置された帳票であって、その裏面には粘着層19を介して剥離紙18が貼付されている。配送伝票11は、その使用に際して剥離紙18が剥がされ、粘着層19の作用により配送物(またはその包装物)に随時貼り付けられる。
本実施形態にかかる衝撃検知機能付きの配送伝票11は、図3に示すように、たとえば精密機器のような配送物(またはその包装物)21に貼り付けて使用される。その結果、配送中における配送物21の衝撃情報が時間情報(地点通過に関連する一種の時間情報)とともにICモジュール3のメモリ3cに記録される。こうして、配送物21が届け先に到達した時点で、メモリ3cに記録された情報をリーダー・ライター22で読み出すことにより、配送中における配送物21の衝撃履歴を把握することができる。
なお、上述の実施形態では、配送物(またはその包装物)21に配送伝票11を貼り付けているが、配送伝票とは関係なく衝撃検知シート1自体を配送物(またはその包装物)に取り付けたりすることもできる。
また、上述の実施形態では、特定の形態を有する配送伝票11の貼付票15の裏面に衝撃検知シート1を取り付けているが、これに限定されることなく、他の適当な形態の帳票の適当な位置に衝撃検知シート1を取り付けることもできる。換言すれば、図2に示す配送伝票は、本実施形態の衝撃検知シート1が適用可能な伝票としての例示に過ぎないものであり、配送伝票の具体的な形態については本発明の範囲内において様々な変形例が可能である。
本発明の実施形態にかかる衝撃検知シートの構成および作用を概略的に示す図である。 本実施形態の衝撃検知シートが取り付けられた衝撃検知機能付きの配送伝票の構成を概略的に示す図である。 本実施形態の衝撃検知機能付きの配送伝票が取り付けられた配送物の取り扱いを説明する図である。
符号の説明
1 衝撃検知シート
2 衝撃センサ
3 ICモジュール
3a 調整回路
3b 制御部
3c メモリ
4 送受信用のアンテナ
5 シート状の基板
11 衝撃検知機能付きの配送伝票
12〜17 帳票
18 剥離紙
19 粘着層

Claims (5)

  1. 受けた衝撃に応じた電圧を生じる衝撃センサと、
    前記衝撃センサが一定以上の衝撃を受けたときに、前記衝撃センサから出力される電圧および該電圧から生じる電流を用いて、前記衝撃センサで検知した衝撃情報を記録するための非接触型のICモジュールと、
    前記衝撃センサおよび前記ICモジュールが設けられたシート状の基板とを備えていることを特徴とする衝撃検知シート。
  2. 前記電圧は前記ICモジュールの起電力になることを特徴とする請求項1に記載の衝撃検知シート。
  3. 前記衝撃センサは、圧電素子により形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の衝撃検知シート。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の衝撃検知シートを用いて配送中の衝撃を検知する方法において、
    前記衝撃検知シートが特定の地点を通過する度に、前記特定の地点の通過に関する情報と前記衝撃情報とを時系列的に判断できるように前記ICモジュールに記録することを特徴とする衝撃検知方法。
  5. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の衝撃検知シートが配送伝票本体に取り付けられていることを特徴とする、衝撃検知機能付き配送伝票。
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