JP2005345298A - 位置検出装置とその方法、及び、露光装置とその方法 - Google Patents

位置検出装置とその方法、及び、露光装置とその方法 Download PDF

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Abstract

【課題】レーザー干渉計の測定ビーム光路上に温度分布や圧力分布等が生じていても、ウエハステージの位置を高精度に検出する位置検出装置を提供する。
【解決手段】レーザー干渉計51によりウエハステージ13に設けられた移動鏡14に測定ビーム52を照射しその位置を検出する。一方、測定ビーム52の光路に沿ってセンサ部56を設け、複数の環境センサ53により測定ビーム52が通過する雰囲気の温度や気圧(圧力)等の環境を検出する。位置検出手段55において、レーザー干渉計51で検出された移動鏡14までの距離の値を、環境センサ53において検出した環境の条件に基づいて補正し、正確な距離値を求める。光路上の部分によって環境が相違している場合も、これを適切に加味して計測距離値の補正を行うことができる。
【選択図】 図2

Description

本発明は、例えば半導体素子、液晶表示素子、CCD等の撮像素子、プラズマディスプレイ素子及び薄膜磁気ヘッド等の電子デバイス(以下、電子デバイスと総称する。)を製造する際のリソグラフィー工程において使用する露光装置のウエハステージあるいはレチクルステージの位置を検出する位置検出装置及び位置検出方法、及び、その露光装置及び露光方法に関する。
露光装置には高い露光精度が要求されており、レチクルを載置するレチクルステージ及びウエハを載置するウエハステージの位置は、高精度に制御する必要がある。そのため、露光装置においてこれらのステージの位置は、従来より、レーザー干渉計により高精度に検出されている。
また、近年では、位置決め精度をより向上させるために、種々のレーザー干渉計を用いた位置検出装置や位置検出方法が提案されている。例えば、測定ビームや参照ビームのずれを防止し、計測誤差を小さくした干渉計が提案されている(例えば、特許文献1参照)。また、複数のウエハステージを有する露光装置において、ステージの移動領域内の位置を常時計測し位置決め精度を向上させることのできる装置等も提案されている(例えば、特許文献2参照)。
特開2003−247804号公報 特開2003−249443号公報
このようなレーザー干渉計においては、計測光の光路中の温度や圧力が変わってしまうと測定ビームの光路長に誤差が生じ、このため光路長の検出結果が変わってしまい、高精度な位置検出結果を得ることができない。そのため、従来のレーザー干渉計においては、例えばレーザー光の入出射口等、測定レーザーの光路の近傍に温度や圧力を測定するためのセンサを設置し、光路の温度や圧力を測定し、レーザー干渉計での計測距離値を補正し、次に示すような式(4)を用いて正しい位置を検出するようにしている。

L=Lint(0.27×10−6×ΔP+0.93×10−6×ΔT) …(4)
但し、式(4)において、
Lは、距離の補正量、
Lint は、干渉計による計測距離値、
ΔPは、センサで計測した大気圧の変化量、
ΔTは、センサで計測した温度の変化量、
0.27×10−6は、気圧変化に対する空気の屈折率変動(単位はppm/hPa)、
0.93×10−6は、温度変化に対する空気の屈折率変動(単位はppm/℃)、
である。
しかしながら、測定ビーム(測定レーザー光)が通過する光路上において、温度や圧力に分布が発生した場合、すなわち、測定ビームの光路上の位置によって温度や圧力が異なる状態となった場合、従来のように、測定ビームの光路の周辺と言えども1箇所で温度や圧力を計測していたのでは、計測した距離を適切に補正することができず、高精度な位置を検出することができないという問題が生じる。
近年、スループットの向上のために複数のウエハステージを有する露光装置が提案されているが、このような装置においてはウエハステージの移動範囲が広く、レーザー干渉計からウエハステージまでの距離も長くなる傾向にある。その結果、測定ビームの光路において温度や圧力等の環境条件にムラ、分布が生じる可能性は高くなっている。
また、露光光の短波長化にともなって、露光光が通過する雰囲気の清浄さを維持するために清浄な気体をフローさせるシステム等も提案されている。そのような装置においては、例えばケミカルフィルター等を通過した気体がウエハステージやレチクルステージの周辺を循環されることになり、同じく、測定ビームの光路において温度や圧力等の環境条件にムラが生じる可能性は高くなる。
本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであって、その目的は、レーザー干渉計の測定ビームの光路上において温度や圧力等の環境条件に分布が生じた場合であっても、測定した光路長の補正を適切に行い、ウエハステージやレチクルステージの位置を高精度に検出することのできる位置検出装置及び位置検出方法を提供することにある。
また本発明の他の目的は、レーザー干渉計の測定ビームの光路上において温度や圧力等の環境条件に分布が生じた場合であっても、測定した光路長の補正を適切に行い、ウエハステージやレチクルステージの位置を高精度に検出し、高精度に露光を行うことのできる露光装置及び露光方法を提供することにある。
前記課題を解決するために、本発明に係る位置検出装置(50)は、ステージ(13)の位置を検出する位置検出装置(50)であって、前記ステージ(13)に設けられた移動鏡(14)に測定ビーム(52)を照射し、当該移動鏡(14)で反射された前記測定ビーム(52)を検出し、当該移動鏡(14)までの光路を往復した前記測定ビーム(52)と所定の参照ビームとの干渉に基づいて、前記移動鏡までの距離を測定する干渉計(51)と、前記測定ビーム(52)の光路周辺の当該光路に沿った複数箇所にそれぞれ配置され、前記光路周辺の例えば温度や圧力(気圧)等の所定の環境をそれぞれ検出する複数の環境センサ(53)と、前記複数の環境センサ(53)において各々検出された前記光路周辺の所定の環境に基づいて、前記測定した距離を補正し、前記測定ビームの光路方向の前記ステージの位置を検出する位置検出手段(55)とを有する(図2参照)(請求項1)。
このような構成の位置検出装置(50)においては、干渉計(51)により所定の方向における位置検出対象のステージ(13)の位置を検出する。すなわち、干渉計(51)からステージ(13)に設けられた移動鏡(14)に測定ビーム(52)を照射してその反射ビーム(52)を検出し、この反射した測定ビーム(52)と参照ビームとの干渉に基づいて測定ビーム(52)の光路長を検出し、これに基づいて移動鏡(14)までの距離を測定する。
一方で、測定ビーム(52)の光路に沿って複数配置されている環境センサ(53)により、測定ビーム(52)が通過する雰囲気の例えば温度や気圧(圧力)等の環境を検出する。センサ(53)は、光路に沿って複数配置されているので、光路中の場所によって環境が相違している場合、換言すれば環境に分布が生じている場合には、その相違状態、分布状態は、複数のセンサ間の計測値の相違として検出される。
そして、位置検出手段(55)において、干渉計(51)で検出された移動鏡(14)までの距離の値を、環境センサ(53)において検出された光路周辺の環境の条件に基づいて補正する。従って、温度や気圧等測定ビームの特性に影響を与えるような環境条件が生じていた場合には、これによる距離値への影響を検出し、これに基づいて距離値が補正される。
その結果、環境に対応した正しい距離を求めることができる。
好適には、前記環境センサは、前記光路上の雰囲気の温度を検出する温度センサ、及び、前記光路上の雰囲気の気圧を検出する気圧センサを有し(請求項2)、前記位置検出手段は、前記光路に沿った複数箇所にそれぞれ配置されている前記温度センサ及び前記気圧センサの両方の検出結果に基づいて、前記測定した距離の補正量を算出し、前記補正を行う(請求項3)。
また好適には、前記環境センサは、前記光路上の雰囲気の温度を検出する温度センサ、及び、前記光路上の雰囲気の気圧を検出する気圧センサを有し、前記位置検出手段は、各センサにおける環境計測値の距離値への影響の大きさを考慮し、各センサの出力に重み付けをする手法に基づいて前記測定した距離の補正量を算出し前記補正を行う(請求項4)。
好適には、前記位置検出手段は、前記複数の環境センサの中の前記干渉計と前記移動鏡との間に規定される前記測定ビームの光路の範囲に配置される環境センサにおいて検出された前記所定の環境の情報を用いて、前記測定した距離を補正する(請求項5)。
また、本発明に係る位置検出方法は、ステージの位置を検出する位置検出方法であって、測定対象までの光路を往復した測定ビームと所定の参照ビームとの干渉に基づいて前記測定対象までの距離を測定する干渉計により、前記干渉計と前記ステージとの間の距離を測定し、前記干渉計の前記測定ビームの光路沿った複数の箇所において当該光路周辺の所定の環境を検出し、前記複数の箇所において各々検出された前記光路周辺の所定の環境に基づいて、前記測定したステージまでの距離を補正し、前記補正した距離に基づいて前記測定ビームの光路方向の前記ステージの位置を検出する(請求項6)。
また、本発明に係る露光装置は、レチクルステージに載置されたレチクルに形成されたパターンを、ウエハステージに載置されたウエハに転写する露光装置であって、前記ウエハステージ及び前記レチクルステージの少なくともいずれかのステージの位置を検出するための所定の方向の位置を検出する位置検出装置として、前述した位置検出装置を有することを特徴とする(請求項7)。
また、本発明に係る露光方法は、レチクルが載置されたレチクルステージ及びウエハが載置されたウエハステージを各々所定の位置に配置し、レチクルステージに載置されたレチクルに形成されたパターンを、ウエハステージに載置されたウエハに転写する露光方法において、前記ウエハステージ及び前記レチクルステージの少なくともいずれか一方のステージについて、当該ステージを前記所定の位置に配置する際の当該ステージの位置の検出は、測定対象までの光路を往復した測定ビームと所定の参照ビームとの干渉に基づいて前記測定対象までの距離を測定する干渉計により、前記ステージの所定の2以上の方向の各々について前記干渉計と前記ステージとの間の距離を測定し、前記干渉計の前記測定ビームの光路に沿った複数の箇所において当該各光路周辺の所定の環境を検出し、前記複数の箇所において各々検出された前記各光路周辺の前記所定の環境に基づいて、前記測定した各ステージまでの距離を補正し、前記補正した距離に基づいて前記測定ビームの前記各光路方向の前記ステージの位置を検出する(請求項8)。
なお、本欄においては、各構成に対して、添付図面に示されている対応する構成の符号を記載したが、これはあくまでも理解を容易にするためのものであって、何ら本発明に係る手段が添付図面を参照して後述する実施形態の態様に限定されることを示すものではない。
本発明によれば、レーザー干渉計の測定ビームの光路上において温度や圧力等の環境条件に分布が生じた場合であっても、測定した光路長の補正を適切に行い、ウエハステージやレチクルステージの位置を高精度に検出することのできる位置検出装置及び位置検出方法を提供することができる。
また、レーザー干渉計の測定ビームの光路上において温度や圧力等の環境条件に分布が生じた場合であっても、測定した光路長の補正を適切に行い、ウエハステージやレチクルステージの位置を高精度に検出し、高精度に露光を行うことのできる露光装置及び露光方法を提供することができる。
第1実施形態
本発明の第1実施形態について、図1〜図3を参照して説明する。
本実施形態においては、半導体素子を製造する際のリソグラフィー工程において使用する露光装置であって、本発明に係る位置検出装置をウエハステージの位置の検出に適用した露光装置を例示し、本発明を説明する。
まず、その露光装置の全体構成について、図1を参照して説明する。
図1は、本実施形態に係る露光装置100の構成を示す図である。
露光装置100において、超高圧水銀ランプやエキシマレーザー等の光源1から射出された照明光は、反射鏡4で反射されて波長選択フィルター5に入射する。波長選択フィルター5は、露光に必要な波長の光のみを通過させる。
波長選択フィルター5を通過した照明光は、フライアイインテグレータ6によって均一な強度分布の光束に調整されてレチクルブラインド7に到達する。レチクルブラインド7は、開口Sの大きさを変化させて照明光によるレチクル10上の照明範囲を調整する。
レチクルブラインド7の開口Sを通過した照明光は、反射鏡8で反射されてレンズ系9に入射する。このレンズ系9により、レチクルブラインド7の開口Sの像がレチクル10上に結像され、レチクル10の所望範囲が均一な照度で照明される。
レチクル10の照明範囲に存在するショットパターン又はアライメントマークの像は、投影光学系11によりレジストが塗付けされたウエハ12上に結像され、これによりウエハ12の所定のショット領域にレチクル10のパターン像が転写される。
ウエハ12はウエハステージ13上に真空吸着されて保持されている。
ウエハステージ13は、互いに直交するX,Y方向へ移動可能な一対のブロックを重ね合わせた周知の構造を有している。ウエハステージ13は、モータ等のステージ駆動手段21で駆動され、これによりステージ移動座標系内におけるウエハステージ13の位置、すなわち、投影光学系11の露光視野と重なるウエハ12上のショット位置が調整される。
また、ウエハステージ13は、Z方向にも駆動するようになっている。これにより、ウエハ12上のショット領域の位置が投影光学系11の結像面と重なるようにウエハステージ13の高さを調整する。
ウエハステージ13の近傍には、ウエハステージ13のX方向とY方向との位置を測定する位置検出装置50が設けられており、ウエハステージ13の周辺部には、位置検出装置50のレーザー干渉計51からの測定ビーム52を反射するための移動鏡14が設けられている。
なお、図1では、X方向の位置を計測するX方向位置検出装置50及び対応する移動鏡14のみを示し、Y方向の位置を計測するY方向位置検出装置及び対応する移動鏡は図示を省略している。
位置検出装置50は、測定ビーム52の光路に沿ってN個の環境センサ53-1〜53-Nを有するセンサ部56を有しており、測定ビーム52の光路の温度及び気圧を複数の位置で計測する。センサ部56において検出した環境条件の検出結果は、位置補正部55に入力され、レーザー干渉計51による計測結果を補正してウエハステージ13のX方向の正しい位置が検出される。
なお、本発明に係る位置検出装置50の構成については、後により詳細に説明する。
位置検出装置50により検出されたウエハステージ13の位置の情報は、ステージ制御系36に出力される。
ステージ制御系36は、位置検出装置50の位置補正部55からの位置情報に基づいて、ステージ駆動手段21を制御する。ステージ制御系36は、位置検出装置50からの位置情報を主制御系37に出力する。主制御系37は、その情報に基づいてステージ制御系36を制御する。
また、ウエハステージ13上には、ウエハ12の表面と同じ高さの表面を有する基準マーク部材33が固定されており、基準マーク部材33の表面には、アライメントセンサ31及び32において基準位置を検出するための基準マークが形成されている。
投影露光装置100には、レチクル10とウエハ12との位置合わせを行うアライメントセンサとして、TTR(スルー・ザ・レチクル)方式のレチクル・アライメントセンサ31及びオフアクシス方式のウエハ・アライメントセンサ32を有する。
レチクル・アライメントセンサ31は、レチクル10に形成されたアライメントマークと、投影光学系11を介して観察される基準マーク部材33上の基準マーク又はウエハ12との位置関係(ずれ量)を計測する。
レチクル・アライメントセンサ31のアライメント方式としては、LSA方式、LIA方式又は露光光アライメント方式等が適用される。
LSA方式は、He−Neレーザー等を使用してレーザー光をマークに照射し、当該マークからの回折光又は散乱光を光電センサ等で受光し、光電センサ等によって得られたマークの位置に関する信号(位置検出信号)を検出する方式である。
LIA方式は、回折格子状のマークに、周波数を僅かに変えたHe−Neレーザー等によるレーザー光を2方向から照射し、これによって発生した2つの回折光を干渉させて、その位相を検出する方式である。
また、露光光アライメント方式は、露光光をマークに照射し、CCD(撮像素子)等で撮像して位置検出信号を検出する方式である。
なお、KrF(フッ化クリプトン)、ArF(フッ化アルゴン)エキシマレーザが露光光として用いられる場合には、投影光学系11は露光光の波長近傍の光に対して色収差が調整されているので、露光光の波長と大きく異なるHe−Neレーザーに対しては色収差の影響が発生してしまう。このため、この場合は、露光光を用いる露光光アライメント方式を用いるのが好ましい。露光光アライメント方式においては、オフセットを考慮する必要がなく、投影光学系11の光軸とアライメントセンサの光学系の光軸とのずれ量、いわゆるベースラインを管理する必要もないので、その点でも好適である。
オフアクシス方式のウエハ・アライメントセンサ32のアライメント方式としては、FIA方式、LSA方式、LIA方式又は露光光アライメント方式等が適用される。
FIA方式は、ハロゲンランプ等を光源とする波長帯域幅の広い光をマークに照射し、CCD等で撮像して位置検出信号を検出する方式である。
LSA方式は、He−Neレーザー等を使用してレーザー光をマークに照射し、当該マークからの回折光又は散乱光を光電センサ等で受光し、光電センサ等によって得られた位置検出信号を検出する方式である。
LIA方式は、回折格子状のマークに、周波数を僅かに変えたHe−Neレーザー等によるレーザー光を2方向から照射し、これによって発生した2つの回折光を干渉させて、その位相からマークの位置を計測する方式である。
また、露光光アライメント方式は、露光光をマークに照射し、CCD等で撮像して位置検出信号を検出する方式である。
これらのアライメントセンサ31及び32は、アライメント制御系35により制御される。アライメントセンサ31及び32は、ウエハ上に形成されたアライメントマークの位置を検出するための信号をアライメント制御系35に出力する。
次に、本発明に係る位置検出装置について、図2及び図3を参照して詳細に説明する。
図2は、露光装置100の中のウエハステージ13及びその位置検出装置の周辺の構成を示す図であり、図2(A)は横方向から(Y方向から)見た図であり、図2(B)は上方向から(Z方向逆向きから)見た図である。
ウエハステージ13は、載置されたウエハ12を露光に供する場合、図2(A)に示すように、投影光学系11の真下の露光位置に移動される。
この露光位置及びその周辺の領域において、ウエハステージ13の位置は、図2(B)に示すようにX方向位置検出装置50及びY方向位置検出装置60により測定される。すなわち、X方向位置検出装置50によりX方向の位置が検出され、Y方向位置検出装置60によりY方向の位置が検出され、これらの検出結果によるX,Y座標値により、ウエハステージ13の位置がその移動面と平行な2次元座標系内の位置として検出される。
なお、図2(B)に示すX方向位置検出装置50とY方向位置検出装置60とは、測定方向が異なるのみでその構成、機能、動作等は同一であり、各々が本発明に係る位置検出装置に相当する。以下、X方向位置検出装置50について主に説明する。なお、図2(A)においては、X方向位置検出装置50のみを図示し、Y方向位置検出装置60の図示は省略している。
X方向位置検出装置50は、レーザー干渉計51、センサ部56及び位置補正部55を有する。
レーザー干渉計51は、レーザー干渉計51からウエハステージ13までのX方向の距離を計測し、検出した距離値を位置補正部55に入力する。
レーザー干渉計51においては、レーザー干渉計51内のレーザー光源から出射されたレーザー光を、まず、例えば偏光ビームスプリッタにより各々が特定の偏光成分を有する2つの光ビームに分割する。そして、分割した一方の光ビームを、固定鏡に反射させて参照ビームとし、分割した他方の光ビームを、測定ビームとして距離測定対象物に照射する。X方向位置検出装置50において、レーザー干渉計51は、X方向ウエハステージ13向きに測定ビーム52を出射し、ウエハステージ13に設けられた反射鏡14に測定ビーム52を反射させてその反射戻り光を検出する。この参照ビームと反射戻り光である測定ビームとを、再びビームスプリッタで重ね合わせ、その干渉光をフォトディテクタで光電変換することにより、反射鏡14の移動量を検出し、距離測定対象物すなわち反射鏡14までの距離を検出する。
センサ部56は、測定ビーム52の光路そのものの邪魔にならないような位置に配置され、且つ光路近傍の環境を検出し、検出結果を位置補正部55に出力する。
センサ部56は、N個の環境センサ53-1〜53-N及びこれらを支持する支持部57を有する。支持部57としては、片持ち、又は両持ちの板部材又は棒部材で会っても良いし、あるいは、タイトな糸状部材であっても良い。また、各環境センサ53-1〜53-N
を上から(例えば、投影レンズを支持するコラム部材等から)つり下げ支持するような構成であっても構わない。
N個の環境センサ53-1〜53-Nは、レーザー干渉計51の測定ビーム52の出射口から、ウエハステージ13が露光位置にありウエハステージ13の位置が高精度に制御される時にウエハステージ13の反射鏡14が存在する範囲にわたって配置される。
N個の環境センサ53の中の最初の(第1の)環境センサ53-1は、レーザー干渉計51の測定ビーム52の出射口近傍に配置され、最後の(第Nの)環境センサ53-Nは、計測範囲内で反射鏡14が最も遠くなる可能性のある位置の近傍に配置される。残りの各環境センサ53-n(n=2〜N−1)は、第1の環境センサ53-1と第Nの環境センサ53-Nとの間に、順に配置される。
環境センサ53-1〜53-Nの間隔は、各々任意の間隔でよい。例えば、間隔が均等になるように各環境センサ53-n(n=1〜N)を配置してもよいし、環境が急激に変化する箇所には環境センサを密に配置し環境の変化が緩やかな箇所には環境センサを間隔を広げて配置するようにしてもよい。
各環境センサ53-n(n=1〜N)は、図示しないが、温度センサ及び気圧センサの2つのセンサを有し、各設置位置における温度及び気圧を計測し、その計測結果たる温度に係る情報及び気圧に係る情報を、各々位置補正部55に出力する。
支持部57は、N個の環境センサ53-1〜53-Nをレーザー干渉計51からの測定ビーム52の近傍に支持するための部材である。図2(A)においては、センサ部56の支持部57は、位置補正部55の筐体に第1の環境センサ53-1側の端部を支持されているのみであるが、このような構成に限られるものではない。例えば他方の端部近傍を、投影光学系11の鏡筒やアライメントセンサ32の露光位置周辺の任意の構造部材に接続し、センサ部56を支えるようにしてよい。
位置補正部55は、レーザー干渉計51から入力されるレーザー干渉計51と反射鏡14との間の距離値を、センサ部56のN個の環境センサ53-1〜53-Nの各々から入力される各位置での環境条件の情報、すなわち各位置での温度及び気圧の検出値に基づいて補正し、ウエハステージ13のX方向の正確な位置を検出する。
位置補正部55においては、次式(1)に基づいて、距離の補正量Lを求め、これをレーザー干渉計51で計測された距離値Lintに加えることにより、ウエハステージ13の正確な位置を検出する。
Figure 2005345298
但し、式(1)において、
Lは、距離の補正量、
int は、干渉計による計測距離値、
n,mは、センサの番号(センサには干渉計側から1〜Nの番号を付す)、
Nは、計測範囲(干渉計からN番のセンサまで)にあるセンサの数
,Lは、n−1番(m−1)番のセンサとn番(m番)のセンサとの間の距離(但し、Lは干渉計と1番のセンサとの距離、LN+1は0)、
ΔPは、n番のセンサで計測した大気圧の変化量、
ΔTは、n番のセンサで計測した温度の変化量、
である。
また、定数0.27(単位は、ppm/℃)は気圧による空気の屈折率変動を表す係数であり、定数−0.93(単位は、ppm/hPa)は、温度による空気の屈折率変動を表す係数である。
図3に示すように、環境センサ53-nにより計測した環境条件すなわち気圧変化ΔP-n及び温度変化ΔT-nは、両側に隣接する2つの環境センサとの各中間位置の間の区間、すなわち環境センサ53-(n-1)と環境センサ53-nとの中間位置から環境センサ53-nと環境センサ53-(n+1)との中間位置までの部分の区間の測定ビーム52の環境と考えられる。このことはすなわち、測定ビーム52の全光路長に対するこの部分区間の長さの割合で、レーザー干渉計51による計測距離値に対して、この環境センサ53-nにより計測した気圧変化ΔP-n及び温度変化ΔT-nによる影響が生じていると考えることができる。
そこで、式(1)においては、測定ビーム52の全光路長(ΣLm)に対する環境センサ53-(n-1)と環境センサ53-nとの中間位置から環境センサ53-nまでの区間の長さLn/2、及び、環境センサ53-nから環境センサ53-nと環境センサ53-(n+1)との中間位置までの区間の長さL(n+1)/2の各々について、環境センサ53-nにより計測した気圧変化ΔP-n及び温度変化ΔT-nによる影響を算出し、これを合算している。
また、式(1)においては、これをN個の環境センサ53-1〜53-Nの全てについて累積し、計測距離値を乗じることで、補正量を算出する。
また、位置補正部55においては、式(1)に代えて次式(2)により、距離の補正量Lを求め、これをレーザー干渉計51で計測された距離値Lintに加えることにより、ウエハステージ13の正確な位置を検出するようにしてもよい。
Figure 2005345298
但し、式(2)において、
Lは、距離の補正量、
int は、干渉計による計測距離値、
n,mは、センサの番号(センサには干渉計側から1〜Nの番号を付す)、
Nは、計測範囲(干渉計からN番のセンサまで)にあるセンサの数
,Lは、n−1番(m−1)番のセンサとn番(m番)のセンサとの間の距離(但し、Lは干渉計と1番のセンサとの距離、LN+1は0)、
は、n番のセンサの値に対する重み付け値、
ΔPは、n番のセンサで計測した大気圧の変化量、
ΔTは、n番のセンサで計測した温度の変化量、
である。
式(2)において、Wnは、環境センサ53-n(n=1〜N)の各々に対する重みであり、次式(3)に示すように、全環境センサ53-1〜53-Nで1となるように予め設定される数値である。
Figure 2005345298
式(2)を用いることにより、個々の環境センサ53の計測値による補正成分の調整を行うことができる。
具体的には、例えば、常に測定ビーム52の光路途中に配置される環境センサ53と、ウエハステージ13がレーザー干渉計51側に移動してきた場合にウエハステージ13の内域になってしまうウエハステージ13の可動域にある環境センサ53との間で、その計測値に対して重み付けを行い、各領域にある環境センサ53の間でその影響を調整することができる。
また、投影光学系11の下のウエハステージ13の移動空間が、特殊な環境状態にある時に、実験等により適切な重みWn を検出し式(2)を適用することにより、そのような環境状態に適合した補正を行うことができる。
Y方向位置検出装置60は、ウエハステージ13のY方向の位置を検出する位置検出装置であり、X方向位置検出装置50と同一の構成である。
但し、ウエハステージ13のX方向及びY方向への稼動範囲が相違した場合、センサ部の長さ(支持部の長さ)、及び、センサ部に設置されている環境センサの数は、XY各方向において適した長さ及び数に調整される。
このような構成の位置検出装置においては、例えばX方向位置検出装置50において、レーザー干渉計51からウエハステージ13に設けられた反射鏡14に測定ビーム52が照射されて通常にレーザー干渉計51と反射鏡14との間の距離が計測される。
この時、X方向位置検出装置50においては、センサ部56のN個の環境センサ53-1〜53-Nにより測定ビーム52の近傍で測定ビーム52の光路に沿った位置の温度変化及び圧力変化を検出する。そして、位置補正部55において、N個の環境センサ53-1〜53-Nの各々からの圧力及び温度計測結果に基づいて、式(1)又は式(2)を用いて、光路の所定の区間ごとの環境に基づく測定ビーム52への影響を加味し、レーザー干渉計51による計測距離値を補正している。
また、同様の処理を、Y方向位置検出装置60においても行い、ウエハステージ13の位置をX、Yの両方向において正確に検出している。
このように、本実施携帯の位置検出装置によれば、ウエハステージ13の位置を正確に検出することができる。従って、ウエハステージ13の位置を高精度に制御することができ、高精度な重ね合わせ精度でウエハ12上にパターンを露光することができる。その結果、高精細な回路を高い集積度でウエハ12上に形成することができ、集積度が高く不良が少なく特性が均一で高性能な電子デバイスを製造することができる。また、高い歩留まりで電子デバイスを製造することができる。
なお、前述した実施形態においては、センサ部56はN個の環境センサ53−1〜環境センサ53−Nを具備し、ウエハステージ13の位置に関わらずこれらの全てを使用してレーザー干渉計51による計測距離値の補正を行うようにしていた。この方法によれば、投影光学系11の下部のウエハステージ13の周辺の環境を総合的に検知して計測距離値の補正を行うことができる。
一方、例えばウエハステージ13がレーザー干渉計51側に移動して、反射鏡14の位置が、レーザー干渉計51から最も遠い第Nの環境センサ53-Nよりもレーザー干渉計51側となった場合には、レーザー干渉計51と反射鏡14との間に配置されている環境センサ53のみを使用し、反射鏡14を越えてウエハステージ13の内部方向に配されることとなった環境センサ53は使用しないようにしてもよい。このようにすることで、測定ビーム52の光路近傍の環境状態のみを用いて計測距離値の補正を行うことができ、測定ビーム52周囲の環境の変動に適切に追従した補正を行うことができる。
これらいずれの方法を用いるかは、予測される環境変動等に応じて適切な方法を選択すればよい。
第2実施形態
本発明の第2実施形態について、図4を参照して説明する。
第2実施形態においては、第1実施形態と同一の構成の露光装置におけるウエハステージ13の位置を検出する位置検出装置の他の構成例を示す。露光装置の全体構成は図1を参照して前述した第1実施形態の露光装置10と同じなのでその説明は省略する。
図4は、本発明の第2実施形態たる露光装置のウエハステージ13の位置検出装置の構成を示す図であり、(A)は横方向から(Y方向から)見た図であり、(B)は上方向から(Z方向逆向きから)見た図である。
図4(B)に示すように、この露光装置のウエハステージ系は、第1〜第3の3つの位置検出装置71〜73を有する。
第1の位置検出装置71及び第3の位置検出装置73は、ウエハステージ13のX方向の位置を検出し、第2の位置検出装置72は、ウエハステージ13のY方向の位置を検出する。
第1〜第3の位置検出装置71〜73は同一の構成なので、以下、第1の位置検出装置71について説明する。
図4(A)に示すように、第1の位置検出装置71は、レーザー干渉計51、位置補正部55、センサ部56、第2のレーザー干渉計58を有する。
レーザー干渉計51及びセンサ部56の構成、機能及び動作等は、前述した第1実施形態と同一なので説明を省略する。
第2のレーザー干渉計58は、投影光学系11の露光光出射口近傍の所定の基準位置と第2のレーザー干渉計58(レーザー干渉計51)との距離を計測することにより、実質的に、第2のレーザー干渉計58と一体的に構成されているレーザー干渉計51の投影光学系11の基準位置に対する相対位置を検出する。第2のレーザー干渉計58の内部構成や距離の計測方法は前述したレーザー干渉計51と同一である。第2のレーザー干渉計58は、投影光学系11近傍の所定の位置に設けられた反射鏡16に対して測定ビーム59を照射し、その戻り光を検出して、投影光学系11の近傍の所定の基準位置と第2のレーザー干渉計58の位置(レーザー干渉計51と同一)を検出する。
位置補正部55は、第1実施形態と同様に、センサ部56から入力されるセンサ部56の各環境センサ53における環境条件(気圧及び温度)の計測結果に基づいて、レーザー干渉計51によるウエハステージ13の位置の計測結果を補正する。
また、特に第2実施形態の位置補正部55においては、センサ部56から入力されるセンサ部56の各環境センサ53における環境条件の計測結果に基づいて、第2のレーザー干渉計58により計測された第2のレーザー干渉計58と投影光学系11の所定の基準位置との距離を補正し、これらの正確な相対位置関係を検出する。
そして、位置補正部55においては、第2のレーザー干渉計58により計測され補正された第2のレーザー干渉計58と投影光学系11の所定の基準位置との位置関係に基づいて、必要に応じてウエハステージ13の補正された位置計測結果をさらに補正し、最終的に正確なウエハステージ13の位置を検出し、ステージ制御系36(図1参照)に出力する。
第2実施形態の露光装置においてはウエハステージ13のX方向の位置を計測するために、このような構成の位置検出装置がウエハステージ13を挟むようにして2つ設けられている。図4に示すように、第1の位置検出装置71は、X方向の図面左側から右向きにウエハステージ13に設けられた反射鏡14に測定ビームを照射してウエハステージ13までの距離を計測している。また、第3の位置検出装置73は、X方向の図面右側から左向きにウエハステージ13に設けられた反射鏡15に測定ビームを照射してウエハステージ13までの距離を計測している。 これら各位置検出装置で計測された距離値は、ステージ制御系36(図1参照)に入力される。
ステージ制御系36においては、第1の位置検出装置71及び第3の位置検出装置73から各々入力されるウエハステージ13のX方向の位置情報に基づいて、ウエハステージ13のX方向の位置を最終的に決定し、その位置の制御に用いる。図4に示すように、第1の位置検出装置71での計測結果、第3の位置検出装置73での計測結果、及び、ウエハステージ13のX方向の幅(反射鏡14と反射鏡15との反射面の距離)の総和が、第1の位置検出装置71(のレーザー干渉計)と第3の位置検出装置73(のレーザー干渉計)の間隔となるはずである。このことから、ステージ制御系36は、第1の位置検出装置71での計測結果及び第3の位置検出装置73での計測結果をチェックすることができる。また、チェック結果が良好でない場合には、再計測や補正等を行うことができる。
このように、第2実施形態の露光装置及びそのウエハステージ13の位置検出装置においては、ウエハステージ13をX方向両側から挟む形態で配置された2つの第1の位置検出装置71及び第2の位置検出装置73により、ウエハステージ13のX方向の位置を検出している。
また、各位置検出装置71〜73は、レーザー干渉計とウエハステージ13との距離の検出と同時に、投影光学系11の近傍の所定の基準位置とレーザー干渉計との位置も検出しており、さらにこれら検出した各距離は、各位置検出装置71〜73が備えるセンサ部56により検出された測定ビームの光路に沿った環境条件に基づいて補正される。
従って、まず各位置検出装置における処理段階の機能として、レーザー干渉計を用い、測定ビームの光路に沿って分布が生じているような環境条件の中でも適切に補正を行い、レーザー干渉計51とウエハステージ13との距離を検出している。
また、第2のレーザー干渉計により、第2のレーザー干渉計58と投影光学系11の所定の基準位置との位置関係を検出することにより、ウエハステージ13の位置制御を行う座標系内におけるレーザー干渉計51(第2のレーザー干渉計58)の位置を検出している。従って、レーザー干渉計51(第2のレーザー干渉計58)の位置を座標系内で適切に調整することができ、結果的にウエハステージ13の位置をより高精度に検出することができる。
さらに、第2実施形態においては、ウエハステージ13のX方向の位置を、第1の位置検出装置71及び第2の位置検出装置73の2つの位置検出装置により検出している。従って、この2つの位置検出装置71及び73の結果に基づいて最終的に位置情報値を確認し調整することにより、より一層高精度にウエハステージ13のX方向の位置を検出することができる。
なお、図4に例示した構成においては、X方向のみ2つの位置検出装置によりウエハステージ13の位置を検出するようにしたが、Y方向についても、第2の位置検出装置72に加えてさらに位置検出装置を設け、これによりその位置を検出するようにしてもよい。
その場合には、第2の位置検出装置72とともにウエハステージ13を挟むように第4の位置検出装置を設けるのが好ましい。
第3実施形態
本発明の第3実施形態について、図5を参照して説明する。
第3実施形態においては、アライメントと露光を別々のステージで行うタイプの露光装置に対して、本発明の位置検出装置を適用した場合について説明する。
図5は、本発明の第3実施形態たる露光装置のウエハステージの位置検出装置の構成を示す図であり、(A)は横方向から(Y方向から)見た図であり、(B)は上方向から(Z方向逆向きから)見た図である。
図5(A)に示すように、この露光装置は、2つのウエハステージ13a及び13bを有する。アライメントセンサ17は、アライメントセンサ17の下部の所定のアライメント位置に配置されたウエハステージ13aに載置されたウエハ12に対してアライメント処理を行う。また、投影光学系11は、投影光学系11の下部の所定の露光位置に配置されたウエハステージ13bに載置されたウエハ12に対して露光を行う。これら投影光学系11による露光と、アライメントセンサ17を用いたアライメント処理とは、同時並行的に行える構成となっている。
このような構成の露光装置のウエハステージ系においては、図5(B)に示すように、露光位置付近及びアライメント位置付近において、各々独立してウエハステージ13a及び13bの位置が検出可能なように、第1〜第4の4つの位置検出装置81〜84を有する。
すなわち、第1の位置検出装置81は、アライメント位置付近でのウエハステージ13のX方向の位置を検出する。
第2の位置検出装置82は、アライメント位置付近でのウエハステージ13のY方向の位置を検出する。
第3の位置検出装置83は、露光位置付近でのウエハステージ13のX方向の位置を検出する。
また、第4の位置検出装置84は、露光位置付近でのウエハステージ13のY方向の位置を検出する。
これら各位置検出装置81〜84の構成は、前述した第2実施形態の第1の位置検出装置71と同一である。
このような位置検出装置によれば、位置検出装置81〜84の各々において、まず、レーザー干渉計及びセンサ部の環境センサを用いて、測定ビームの光路に沿って分布が生じているような環境条件の中でも適切に補正を行い、各位置の各方向におけるウエハステージ13a及び13bの距離を検出している。
また、各位置検出装置の第2のレーザー干渉計により、第2のレーザー干渉計とアライメントセンサ17又は投影光学系11の各々所定の基準位置との位置関係を検出している。
従って、レーザー干渉計の位置を座標系内で適切に調整することができ、結果的にウエハステージ13a及び13bの位置をより高精度に検出することができる。
アライメントと露光を別々のステージで行うタイプの露光装置に対しては、このような構成で本発明に係る位置検出装置を適用するのが好適である。
なお、第3実施形態においてはウエハステージが2つ、アライメントセンサ及び露光系(投影光学系)を各々1つ具備する露光装置を例示したが、ウエハステージが3つ以上となった場合も同様の構成でよい。また、アライメントセンサあるいは露光系が複数となった場合は、それら各処理系に対応して本実施形態と同様にX方向及びY方向の位置を検出する位置検出装置を設ければよい。
第4実施形態
本発明の第4実施形態について、図6を参照して説明する。
第4実施形態においては、アライメントと露光を行うステージが2つあるいわゆるツインステージタイプの露光装置に対して、本発明の位置検出装置を適用した場合について説明する。
図6は、本発明の第4実施形態たる露光装置のウエハステージの位置検出装置の構成を示す図であり、(A)は横方向から(Y方向から)見た図であり、(B)は上方向から(Z方向逆向きから)に見た図である。
図6(A)に示すように、この露光装置は、2つのウエハステージ13a及び13bを有する。また、1つの投影光学系11と、2つのアライメントセンサ17及び18を有する。
この露光装置においては、第1のウエハステージ13aは、第1のアライメントセンサ17の下の第1のアライメント位置と投影光学系11の下の露光位置との両方に移動し、載置したウエハ12を順次アライメント処理及び露光処理に供する。また、第2のウエハステージ13bは、第2のアライメントセンサ18の下の第2のアライメント位置と投影光学系11の下の露光位置との両方に移動し、載置したウエハ12を順次アライメント処理及び露光処理に供する。これら投影光学系11による露光と第1のアライメントセンサ17によるアライメント処理、及び、投影光学系11による露光と第2のアライメントセンサ18によるアライメント処理は、各々同時並行的に行えるような構成となっている。
このような構成の露光装置のウエハステージ系においては、図6(B)に示すように、第1〜第5の4つの位置検出装置91〜95を有する。
第1の位置検出装置91は、第1のアライメント位置付近から露光位置付近にわたってウエハステージ13aのX方向の位置を検出する。
第2の位置検出装置92は、第2のアライメント位置付近から露光装置付近にわたってウエハステージ13BのX方向の位置を検出する。
第3の位置検出装置93は、第1のアライメント位置付近のウエハステージ13aのY方向の位置を検出する。
第4の位置検出装置94は、露光位置付近のウエハステージ13a及びウエハステージ13bのY方向の位置を検出する。
また、第5の位置検出装置95は、第2のアライメント位置付近のウエハステージ13bのY方向の位置を検出する。
これら各位置検出装置91〜95の構成は、前述した第2実施形態の第1の位置検出装置71と同一である。
このような位置検出装置によれば、位置検出装置91〜95の各々において、まず、レーザー干渉計及びセンサ部の環境センサを用いて、測定ビームの光路に沿って分布が生じているような環境条件の中でも適切に補正を行い、各位置の各方向におけるウエハステージ13a及び13bの距離を検出している。
また、各位置検出装置の第2のレーザー干渉計により、第2のレーザー干渉計とアライメントセンサ17又は投影光学系11の各々所定の基準位置との位置関係を検出している。
従って、レーザー干渉計の位置を座標系内で適切に調整することができ、結果的にウエハステージ13a及び13bの位置をより高精度に検出することができる。
また、この位置検出装置の構成によれば、第1の位置検出装置91は、第1のアライメントセンサ17と投影光学系11との配列方向に沿って延伸され、その下部の両方の領域において第1のウエハステージ13aのX方向の位置を検出している。従って、第1のウエハステージ13aのX方向の位置を、アライメント位置から露光位置までを移動時をも含めて連続的に正確に検出することができる。その結果、アライメントから露光に移る時の第1のウエハステージのその移動状態も適切に制御することも可能となる。
同様に、第2の位置検出装置92は、第2のウエハステージ13bのX方向の位置を、アライメント位置から露光位置までを移動時も含めて連続的に検出することができる。
また、このような構成とすることにより、2つのアライメントセンサと1つの露光系(投影光学系)により構成される3つの処理領域(2つのアライメント位置と1つの露光位置)に対して、X方向については2つの位置検出装置を設置すればよく、装置構成を簡単にすることができる。
アライメントと露光を行うステージが2つあるいわゆるツインステージタイプの露光装置に対しては、このような構成で本発明に係る位置検出装置を適用するのが好適である。
なお、ウエハステージが3つ以上となった場合、あるいは、アライメントセンサや露光系の数が増加した時も、本実施形態と同様の構成とすればよい。すなわち、アライメントセンサと露光系の配列方向であってステージの移動方向に位置検出装置を設けることにより、複数のアライメント位置及び露光位置に対して共通的に位置検出を行うことができる。また、両領域の間を移動するウエハステージの位置を移動時をも含めて適切に検出することができる。
以上説明した第1〜第4実施形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって本発明を何ら限定するものではない。本実施形態に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含み、また任意好適な種々の改変が可能である。
例えば、前述した実施形態においては、レーザー干渉計の光路近傍において温度と気圧を検出するものとしたが、その他の任意の環境に関する条件を検出してよい。
また、前述した実施形態においては、本発明に係る位置検出装置を露光装置に適用した場合について説明をしたが、その他の任意の装置に適用してよい。例えば、重ね合わせ計測装置や線幅測定装置等の検査装置の位置合わせのために使用してもよいし、その他のウエハ処理装置における位置合わせに適用してもよい。
図1は、本発明の第1実施形態の露光装置の構成を示す図である。 図2は、図1に示した露光装置のウエハステージ系の位置検出装置の構成を示す図である。 図3は、図2に示した位置検出装置の環境センサ53の配置を説明するための図である。 図4は、本発明の第2実施形態に係るウエハステージ系の位置検出装置の構成を示す図である。 図5は、本発明の第2実施形態に係るウエハステージ系の位置検出装置の構成を示す図である。 図6は、本発明の第2実施形態に係るウエハステージ系の位置検出装置の構成を示す図である。
符号の説明
100…露光装置
1…光源
4…反射鏡
5…波長選択フィルター
6…フライアイインテグレータ
7…レチクルブラインド
8…反射鏡
9…レンズ系
10…レチクル
11…投影光学系
12…ウエハ
13…ステージ
14,15…移動鏡
20…レーザー干渉計
21…ステージ駆動手段
31…レチクル・アライメントセンサ
32…ウエハ・アライメントセンサ
33…基準マーク部材
35…アライメント制御系
36…ステージ制御系
37…主制御系
50,60,71〜73,81〜84,91〜95…位置検出装置
51,58…レーザー干渉計
52,59…測定ビーム
53…環境センサ
55…位置補正部
56…センサ部
57…支持部

Claims (8)

  1. ステージの位置を検出する位置検出装置であって、
    前記ステージに設けられた移動鏡に測定ビームを照射し、当該移動鏡で反射された前記測定ビームを検出し、当該移動鏡までの光路を往復した前記測定ビームと所定の参照ビームとの干渉に基づいて、前記移動鏡までの距離を測定する干渉計と、
    前記測定ビームの光路周辺の当該光路に沿った複数箇所にそれぞれ配置される、前記光路周辺の所定の環境をそれぞれ検出する複数の環境センサと、
    前記複数の環境センサにおいて各々検出された前記光路周辺の所定の環境に基づいて、前記測定した距離を補正し、前記測定ビームの光路方向の前記ステージの位置を検出する位置検出手段と、
    を有することを特徴とする位置検出装置。
  2. 前記環境センサは、前記光路上の雰囲気の温度を検出する温度センサ、及び、前記光路上の雰囲気の気圧を検出する気圧センサのうちの少なくとも一方を含むことを特徴とする
    請求項1に記載の位置検出装置。
  3. 前記環境センサは、前記光路上の雰囲気の温度を検出する温度センサ、及び、前記光路上の雰囲気の気圧を検出する気圧センサを有し、
    前記位置検出手段は、前記光路に沿った複数箇所にそれぞれ配置されている前記温度センサ及び前記気圧センサの両方の検出結果に基づいて、前記測定した距離の補正量を算出し、前記補正を行うことを特徴とする
    請求項1又は2に記載の位置検出装置。
  4. 前記環境センサは、前記光路上の雰囲気の温度を検出する温度センサ、及び、前記光路上の雰囲気の気圧を検出する気圧センサを有し、
    前記位置検出手段は、前記光路に沿った複数箇所にそれぞれ配置されている前記温度センサ及び前記気圧センサの両方の検出結果、及び各センサの配置場所に応じて付与される重みに基づいて、前記測定した距離の補正量を算出し、前記補正を行うことを特徴とする
    請求項1又は2に記載の位置検出装置。
  5. 前記位置検出手段は、前記複数の環境センサのうち、前記測定距離に対する補正の際に作用せしめる環境センサ、又は、その作用の度合いを、前記ステージの位置に応じて、又は、該複数の環境センサの各々の設置場所に応じて決定しつつ、前記検出された前記所定の環境の情報を用いて、前記測定した距離を補正することを特徴とする
    請求項1〜4のいずれか一項に記載の位置検出装置。
  6. ステージの位置を検出する位置検出方法であって、
    測定対象までの光路を往復した測定ビームと所定の参照ビームとの干渉に基づいて前記測定対象までの距離を測定する干渉計により、前記干渉計と前記ステージとの間の距離を測定し、
    前記干渉計の前記測定ビームの光路に沿った複数の箇所において当該光路周辺の所定の環境を検出し、
    前記複数の箇所において各々検出された前記光路周辺の所定の環境に基づいて、前記測定したステージまでの距離を補正し、
    前記補正した距離に基づいて前記測定ビームの光路方向の前記ステージの位置を検出することを特徴とする
    位置検出方法。
  7. レチクルステージに載置されたレチクルに形成されたパターンを、ウエハステージに載置されたウエハに転写する露光装置であって、
    前記ウエハステージ及び前記レチクルステージの少なくともいずれかのステージの位置を検出するための所定の方向の位置を検出する位置検出装置として、請求項1〜5のいずれか一項に記載の位置検出装置を有することを特徴とする
    露光装置。
  8. レチクルが載置されたレチクルステージ及びウエハが載置されたウエハステージを各々所定の位置に配置し、レチクルステージに載置されたレチクルに形成されたパターンを、ウエハステージに載置されたウエハに転写する露光方法において、前記ウエハステージ及び前記レチクルステージの少なくともいずれか一方のステージについて、当該ステージを前記所定の位置に配置する際の当該ステージの位置の検出は、請求項6に記載の位置検出方法を用いて行なうことを特徴とする露光方法。
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