JP2005344655A - 流体圧縮機の容量制御方法及び容量制御装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 圧縮機本体10の吐出側圧力Pdと予め設定した目標圧力Pfとに基づいて、前記吐出側圧力Pdが前記目標圧力Pfと一致するように、インバータ31が電動機15に出力する周波数を変化する。
前記目標圧力Pfとしては、定常時目標圧力Pf2と、該定常時目標圧力Pf2に対して相対的に低く設定された起動時目標圧力Pf1が予め設定されており、電動機15の起動から予め設定された設定時間t1の経過迄、前記起動時目標圧力Pf1を前記目標圧力Pfとし適用し、その後は、定常時目標圧力Pf2を前記目標圧力Pfとして適用する。
【選択図】 図1
Description
スクリュ圧縮機から吐出される圧縮空気の圧力を検出する圧力センサと、設定値に対する該圧力センサの検出圧力の変化が最小になるように、インバータへの出力回転数を求めるPID制御回路とを設け、使用空気量(消費量)が変化しても、常に一定圧力の圧縮空気の供給を可能とし、かつ、上記インバータからの回転信号によってスクリュ圧縮機をその吸い込み側が閉じた状態で起動させ、該スクリュ圧縮機の起動トルクをインバータの起動トルクを上回らないようにした油冷式のスクリュ圧縮機がある(特許文献2参照)。
前記速度制御手段に設けた記憶手段(実施形態では信号発生手段40の記憶部43)に、前記目標圧力Pfとして、定常時目標圧力Pf2と、該定常時目標圧力Pf2に対して相対的に低く設定された起動時目標圧力Pf1を予め記憶しておき、
前記電動機15の起動から予め設定された設定時間t1の経過が例えば、タイマ44によりカウントされる迄、前記記憶手段43に記憶された前記起動時目標圧力Pf1を前記目標圧力Pfとして適用すると共に、該設定時間t1の経過後、前記定常時目標圧力Pf2を前記目標圧力Pfとして適用するよう、例えば電子制御装置等により実現される切換手段により切り替えを行うように構成する(請求項1,請求項5)。
前記吸入制御手段の例えば電子制御装置等に設けた記憶手段(実施形態において、電子制御装置等により実現される電磁弁制御手段45の記憶部47)に、前記基準圧力Pvとして、定常時基準圧力Pv2と、該定常時基準圧力Pv2に対して相対的に低く設定された起動時基準圧力Pv1を予め記憶させておくと共に、
例えば前記電磁弁制御手段45において実現される切換手段により、前記電動機15の起動から予め設定された設定時間t2の経過迄、前記起動時基準圧力Pv1を前記基準圧力Pvとして適用すると共に、前記設定時間t2の経過後、前記定常時基準圧力Pv2を前記基準圧力Pvとして適用するものとしても良い(請求項4,請求項8)。
図1において、1は流体圧縮機(本実施形態にあっては「燃料ガス圧縮機」)であり、図示の実施形態においてこの燃料ガス圧縮機1は、油冷式のスクリュ圧縮機である圧縮機本体10と、前記圧縮機本体10より潤滑油と共に吐出された燃料ガスを導入するレシーバタンク12、該レシーバタンク12内に導入された燃料ガスから潤滑油を分離して除去し、該油分の除去された燃料ガスを消費側に供給するセパレータ14を備える点、及び圧縮機本体10を駆動する電動機15を備える点においては、図4を参照して説明した従来技術における流体圧縮機1と同様の構成である。
以上のように構成された流体圧縮機1には、前記圧縮機本体10の吐出側圧力(本実施形態にあっては、前述の供給通路63内)の圧力を検出する圧力センサ等の圧力検出手段50、前記圧力検出手段50により検出された圧縮機本体10の吐出側圧力を、予め設定された目標圧力と一致させるように圧縮機本体10を駆動する電動機15の回転数を制御する速度制御手段、及び、前記圧力検出手段50により検出された圧縮機本体10の吐出側圧力を、予め設定された基準圧力と比較して、該比較結果に基づいて圧縮機本体10の吸入口10aを開閉して、圧縮機本体10に対する被圧縮流体の吸入量を制御する吸入制御手段から成る、容量制御装置を備えており、この容量制御装置により本発明の容量制御が行われる。
前述の容量制御装置を構成する速度制御手段は、圧縮機本体10の吐出側圧力(本実施形態にあっては供給通路63内の圧力)Pdを検出する後述の圧力検出手段50と、この圧力検出手段50からの検出信号を受信して、この検出信号を圧力信号に変換すると共に予め目標圧力Pfを記憶し、前記インバータ31に対して前記圧力信号と目標圧力信号とから成る指令信号を出力する後述の信号発生手段40、前記指令信号を受信して、この指令信号に基づいて交流電源から入力される電力の電源周波数を所望の出力周波数に変化させて、電動機に出力周波数の電力を出力するインバータ31から成り、前記インバータ31により電動機15に入力する周波数を変化させることで電動機15の回転数、従って圧縮機本体10の運転速度を変化させることで、圧縮機本体の運転速度を制御している。
前述のインバータ31には、受信した圧力信号と目標圧力信号の指令信号に従って、これに対応する出力周波数を演算する図示せざるPI演算回路乃至はPID演算回路が設けられており、インバータ31は、この演算回路による演算結果に従った出力周波数を電動機15に出力することで、圧縮機本体の運転速度の制御を行っている。
前記インバータ31に対して前述の圧力信号と目標圧力信号とを含む指令信号を出力する前述の信号発生手段40は、圧縮機本体10の吐出側圧力Pd(本実施形態にあっては供給通路63内の圧力)を検出する、後述する圧力検出手段50からの検出信号に対応する前述の圧力信号と、予め設定された目標圧力に対応する目標圧力信号とから成る指令信号を前記インバータ31に対して出力する。
前述の圧縮機本体10の吸入口10aには、該吸入口10aを開閉制御する吸入制御弁33が設けられ、この吸入制御弁33を開閉制御することにより圧縮機本体10に対する燃料ガスの吸入量を制御することができるように構成されている。
前述の速度制御手段及び吸入制御手段の双方に共通の構成手段である前述の圧力検出手段は、一例として圧力センサであり、図示の実施形態にあってはセパレータ14と燃料消費機器16間を連通する供給通路63中に設けられ、該供給通路63内の燃料ガスの圧力Pdを検出するように構成されている。
以上のように構成された容量制御装置を備えた流体圧縮機1は、一例として前記吸入制御弁33に連通されたガス流通路64を、ガスメータ70(マイコンメータ)等を介して都市ガス等の燃料ガスの供給源に接続する。
図2に示すタイムチャート中、T0は、例えば、電源とインバータ31との間に設けている図示しない流体圧縮機1の主電源をONにした待機状態であるが、流体圧縮機1の始動スイッチはONになっていないことから、電動機15に対して電源からの電力が供給されてなく、従って圧縮機本体10も停止した状態である。
このように起動前の状態から、始動スイッチをONにして電動機15対して電源からの電力を供給し、電動機15を起動すると(T1)、同時に圧縮機本体10も作動して被圧縮流体の圧縮が開始される。このとき、信号出力手段40のタイマ44及び電磁弁制御手段45のタイマ48は、この電動機15の起動からの経過時間のカウントを開始する。そして電動機15の起動と同時に電磁弁制御手段45は基準圧力Pvを定常時基準圧力Pv2から起動時基準圧力Pv1に切り換えると共に、信号発生手段40は目標圧力Pfを定常時目標圧力Pf2から起動時目標圧力Pf1に切り換える。
信号発生手段40に設けられたタイマ44によりカウントされた電動機15の起動からの経過時間が、設定時間t1を経過すると(T3)、指令信号出力部41の切換手段は、目標圧力Pfとして、前述の起動時目標圧力Pf1に代え、定常時目標圧力Pf2を適用し、前記指令信号として測定圧力Pdに対する圧力信号と共に定常時目標圧力Pf2に対応した目標圧力信号をインバータ31に出力する。
以上のように構成された容量制御において、前記電動機15の起動から予め設定された設定時間t1の経過迄、前記圧縮機本体10の吐出側圧力Pdに拘わらず前記電動機15を、該電動機15の定格回転数に対して相対的に低い回転数、例えばアンロード回転数N1で駆動し、該設定時間t1の経過後、検出された圧縮機本体の吐出側圧力(供給通路63内の圧力Pd)を目標圧力Pf(例えば、図2におけるPf2)と一致するように制御しても良い。
10 圧縮機本体
10a 吸入口
10b 吐出口
10c 給油口
12 レシーバタンク
14 セパレータ
15 電動機
16 燃料消費機器(ガスタービン)
20 容量制御装置
31 インバータ
33 吸入制御弁
34 電磁弁
35 制御配管
40 信号発生手段
41 指令信号出力部
43 記憶部
44 タイマ
45 電磁弁制御手段
46 制御信号出力部
47 記憶部
48 タイマ
50 圧力検出手段(圧力センサ)
61 吐出通路
62 給油通路
63 供給通路
64 ガス流通路
70 ガスメータ(マイコンメータ)
Claims (8)
- 検出された圧縮機本体の吐出側圧力と予め設定された目標圧力とに基づいて、前記吐出側圧力が前記目標圧力と一致するように、前記圧縮機本体を駆動する電動機に入力する周波数を変化させて前記圧縮機本体の運転速度を制御する速度制御を含み、
前記目標圧力として、定常時目標圧力と、該定常時目標圧力に対して相対的に低く設定された起動時目標圧力を予め設定し、
前記電動機の起動から予め設定された設定時間の経過迄、前記起動時目標圧力を前記目標圧力として前記速度制御を行うと共に、該設定時間の経過後、前記定常時目標圧力を前記目標圧力として前記速度制御を行うことを特徴とする流体圧縮機の容量制御方法。 - 検出された圧縮機本体の吐出側圧力と予め設定された目標圧力とに基づいて、前記吐出側圧力が前記目標圧力と一致するように、前記圧縮機本体を駆動する電動機に入力する周波数を変化させて前記圧縮機本体の運転速度を制御する速度制御を含み、
前記電動機の起動から予め設定された設定時間の経過迄、前記速度制御を行わずに前記電動機の定格回転数に対して相対的に低く設定された一定の回転数と成す周波数を前記電動機に入力すると共に、該設定時間の経過後、前記速度制御を行うことを特徴とする流体圧縮機の容量制御方法。 - 検出された圧縮機本体の吐出側圧力と予め設定された目標圧力とに基づいて、前記吐出側圧力が前記目標圧力と一致するように、前記圧縮機本体を駆動する電動機に入力する周波数を徐々に変化させて前記圧縮機本体の運転速度を制御する速度制御を含み、
前記周波数の変化速度として、定常時の変化速度と、該定常時の変化速度に対して相対的に変化の速度が緩やかな起動時の変化速度を予め設定し、
前記電動機の起動から予め設定された設定時間の経過迄、前記起動時の変化速度で前記周波数を変化させると共に、該設定時間の経過後、前記定常時の変化速度で前記周波数を変化させることを特徴とする流体圧縮機の容量制御方法。 - 検出された圧縮機本体の吐出側圧力を、予め設定された基準圧力と比較し、前記検出された圧縮機本体の吐出側圧力が、前記基準圧力以下のとき、前記圧縮機本体の吸入口を開くと共に、圧縮機本体の吐出側圧力が前記基準圧力を超えたとき、前記圧縮機本体の吸入口を閉じる吸入制御を含み、
前記基準圧力として、定常時基準圧力と、該定常時基準圧力に対して相対的に低く設定された起動時基準圧力を設定し、
前記電動機の起動から予め設定された設定時間の経過迄、前記起動時基準圧力を前記基準圧力として前記吸入制御を行うと共に、該設定時間の経過後、前記定常時基準圧力を前記基準圧力として前記吸入制御を行うことを特徴とする請求項1〜3いずれか1項記載の流体圧縮機の容量制御方法。 - 圧力検出手段により検出された圧縮機本体の吐出側圧力と予め設定された目標圧力とに基づいて、前記吐出側圧力が前記目標圧力と一致するように、前記圧縮機本体を駆動する電動機に入力する周波数を変化させて前記圧縮機本体の運転速度を制御する速度制御手段を含み、
前記速度制御手段が、前記目標圧力として、定常時目標圧力と、該定常時目標圧力に対して相対的に低く設定された起動時目標圧力を記憶する記憶手段を有すると共に、
前記電動機の起動から予め設定された設定時間の経過迄、前記記憶手段に記憶された前記起動時目標圧力を前記目標圧力として適用すると共に、該設定時間の経過後、前記定常時目標圧力を前記目標圧力として適用する切換手段を有することを特徴とする流体圧縮機の容量制御装置。 - 圧力検出手段により検出された圧縮機本体の吐出側圧力と予め設定された目標圧力とに基づいて、前記吐出側圧力が予め設定された目標圧力と一致するように、前記圧縮機本体を駆動する電動機に入力する周波数を変化させて前記圧縮機本体の運転速度を制御する速度制御手段を含み、
前記速度制御手段が、前記電動機の起動から予め設定された設定時間の経過迄、前記電動機の定格回転数に対して相対的に低く設定された一定の回転数と成す周波数を前記電動機に入力すると共に、該設定時間の経過後、前記検出された圧縮機本体の吐出側圧力を前記目標圧力に近付ける駆動信号を前記電動機に入力する切換手段を有することを特徴とする流体圧縮機の容量制御装置。 - 圧力検出手段により検出された圧縮機本体の吐出側圧力と予め設定された目標圧力とに基づいて、前記吐出側圧力が予め設定された目標圧力と一致するように、前記圧縮機本体を駆動する電動機に入力する周波数を徐々に変化させて前記圧縮機本体の運転速度を制御する速度制御手段を含み、
前記速度制御手段は、前記周波数の変化速度として、定常時の変化速度と、該定常時の変化速度に対して相対的に変化の速度が緩やかな起動時の変化速度を記憶した記憶手段を有すると共に、
前記電動機の起動から予め設定された設定時間の経過迄、前記周波数の変化速度として前記記憶手段に記憶された起動時の変化速度を適用すると共に、前記設定時間の経過後、前記定常時の変化速度を適用する切換手段を備えることを特徴とする流体圧縮機の容量制御装置。 - 前記圧力検出手段により検出された圧縮機本体の吐出側圧力を予め設定された基準圧力と比較し、前記検出された圧縮機本体の吐出側圧力が、前記基準圧力以下のとき、前記圧縮機本体の吸入口を開くと共に、圧縮機本体の吐出側圧力が前記基準圧力を超えたとき、前記圧縮機本体の吸入口を閉じる吸入制御手段を含み、
前記吸入制御手段が、前記基準圧力として、定常時基準圧力と、該定常時基準圧力に対して相対的に低く設定された起動時基準圧力を記憶する記憶手段を有すると共に、
前記電動機の起動から予め設定された設定時間の経過迄、前記起動時基準圧力を前記基準圧力として適用すると共に、前記設定時間の経過後、前記定常時基準圧力を前記基準圧力として適用する切換手段を有することを特徴とする請求項5〜7いずれか1項記載の流体圧縮機の容量制御装置。
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