JP2005344450A - 管の地中建て込み装置及びそれを用いた地盤改良工法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】内管5および外管2からなる二重管を備え、前記内管5の先端側から削孔水を供給しながら地中を掘削して挿入孔Hを形成する一方で、順次形成される挿入孔H内に外管2を挿入して、地中に外管2を建て込む構成とされた装置であって、
前記外管2の外周面には、前記挿入孔H内の泥水を、この外管2内部に取り込む取り込み口28A,28A,…が形成されると共に、前記外管2の基端部には、前記泥水を排出する排出口29Aが形成された構成とする。
【選択図】図32
Description
<請求項1記載の発明>
請求項1記載の発明は、内管および外管からなる二重管を備え、前記内管の先端側から削孔水を供給しながら地中を掘削して挿入孔を形成する一方で、順次形成される挿入孔内に外管を挿入して、地中に外管を建て込む構成とされた装置であって、前記外管の外周面には、前記挿入孔内の泥水を、この外管内部に取り込む取り込み口が形成されると共に、前記外管の基端部には、前記泥水を排出する排出口が形成された、ことを特徴とする管の地中建て込み装置である。
請求項1記載の発明では、地表に対し垂直方向、斜方向、水平方向等から挿入し、外管を建て込むことができる。例えば、法面等の斜面やトンネル坑内のライニング面からの挿入も可能である。また、立坑を予め掘削した後、この立孔内の側面から挿入することも可能である。
外管の外周面には、挿入孔内の泥水を外管内部に取り込む取り込み口が形成されていることにより、内管の先端側からこの取り込み口までの間は、泥水が外管と孔壁との間を流れるため(外返し)、この泥水を滑材として利用でき、外管の挿入作業効率が容易となる。泥水は、孔壁表面に付着等により一定時間残存するので、順次形成される挿入孔の孔壁表面のほとんどすべての区間において、挿入作業中には、外管との間に滑材として泥水が残存する。したがって、外管の建て込みの施工効率を向上させることができる。また、取り込み口から外管の基端部に形成された排出口までは、泥水が外管内を流れるため(いわゆる内返し)、泥水の排出により孔壁が崩壊する虞をなくすことができる。
すなわち、外返しと内返しを併用することにより、挿入孔への外管の建て込みの施工効率を向上させつつ、挿入孔の孔壁の崩壊を最小限に防ぐことができる。
請求項2記載の発明は、それぞれ曲がり可能な内管および外管からなる二重管を備え、 前記内管を既設構造物周囲の地表面から地中に進行させ、前記内管の先端側から削孔水を供給しながら掘削し、既設構造物周囲の地表面から少なくとも前記既設構造物下部に達する挿入孔を形成する一方で、順次形成される挿入孔内に外管を挿入して、地中に外管を建て込む構成とされた装置であって、前記外管の外周面には、前記挿入孔内の泥水を、この外管内部に取り込む取り込み口が形成されると共に、前記外管の基端部には、前記泥水を排出する排出口が形成された、ことを特徴とする管の地中建て込み装置である。
請求項2記載の発明では、既設構造物下部に達するように、外管を建て込むことができる。
外管の外周面には、挿入孔内の泥水を外管内部に取り込む取り込み口が形成されていることにより、内管の先端側からこの取り込み口までの間は、泥水が外管と孔壁との間を流れるため(外返し)、この泥水を滑材として利用でき、外管の挿入作業効率が容易となる。泥水は、孔壁表面に付着等により一定時間残存するので、順次形成される挿入孔の孔壁表面のほとんどすべての区間において、挿入作業中には、外管との間に滑材として泥水が残存する。したがって、外管の建て込みの施工効率を向上させることができる。また、取り込み口から外管の基端部に形成された排出口までは、泥水が外管内を流れるため(いわゆる内返し)、泥水の排出により孔壁が崩壊する虞をなくすことができる。
すなわち、外返しと内返しを併用することにより、挿入孔への外管の建て込みの施工効率を向上させつつ、挿入孔の孔壁の崩壊を最小限に防ぐことができる。
請求項3記載の発明は、掘削の際には、前記外管内を負圧にすることにより、前記取り込み口から取り込まれた泥水が前記排出口から排出される構成とされた、請求項1又は2記載の管の地中建て込み装置である。
外管内を負圧にすることにより、取り込み口から取り込まれた泥水が排出口から排出される構成であることによって、排水経路である外管径をコンパクトに抑えつつ、排出能力を向上させることができる。
請求項4記載の発明は、前記内管の先端側には、該内管の軸心方向に対して傾斜した受圧面を有し、地中内を弧状に進行自在とするテーパービットが備えられ、
前記内管による挿入孔形成と同時に、前記外管を前記内管によって引っ張りながら前記外管挿入孔内に挿入する構成とされた、請求項1記載の管の地中建て込み装置である。
請求項5記載の発明は、前記内管の先端側には、該内管の軸心方向に対して傾斜した受圧面を有するテーパービットが備えられ、該テーパービットにより、前記内管を前記地表面から改良対象層までは弧状に進行させ、その後は改良対象層内を水平方向に沿って進行させて、前記既設構造物下部地盤に至る挿入孔を形成する構成とされ、前記内管による挿入孔形成と同時に、前記外管を前記内管によって引っ張りながら前記外管挿入孔内に挿入する構成とされた、請求項2又は3記載の管の地中建て込み装置である。
テーパービットにより、地中内を自由自在に曲線的に推進させることができる。また、内管による削孔と外管挿入とを並行して行うことができ、既設構造物下部地盤での外管の建て込みの施工効率を向上させることができる。
請求項6記載の発明は、前記外管内にはエア供給管が備えられ、挿入孔の前記弧状部分に位置する外管部分にエアが供給される構成とされた、請求項1乃至5のいずれか1項記載の管の地中建て込み装置である。
挿入孔の弧状部分に位置する外管部分にエアが供給される構成となっていることにより、外管のこの部分(弧状部分)に滞留するスライムを、エアの上昇流で排出口まで上昇させて、排出させることができる。
請求項7記載の発明は、前記取り込み口が、前記テーパービットの先端から3〜20m以内に形成された、請求項4乃至6のいずれか1項記載の管の地中建て込み装置である。
外管の外周面には、挿入孔内の泥水を外管内部に取り込む取り込み口が形成されていることにより、テーパービットの先端から3〜20m以内では、泥水が外管と孔壁との間を流れるため(外返し)、この泥水を滑材として利用でき、外管の挿入作業効率が容易となる。泥水は、孔壁表面に付着等により一定時間残存するので、順次形成される挿入孔の孔壁表面のほとんどすべての区間において、挿入作業中には、外管との間に滑材として泥水が残存する。したがって、外管の建て込みの施工効率を向上させることができる。
取り込み口の位置として、テーパービットの先端から3m未満では、孔壁表面に付着等させる泥水の量が少ない等の理由で好ましくなく、テーパービットの先端から20m超では、軟弱地盤の場合に、孔壁が崩壊する危険性が増すので好ましくない。
請求項8記載の発明は、請求項1乃至7のいずれか1項記載の管の地中建て込み装置を用いた地盤改良工法であって、外管を少なくとも地中の所望の領域に達するように挿入させたならば、外管を残して内管を回収し、その後、この外管を利用して該所望領域に改良対策を施す、ことを特徴とする地盤改良工法である。
請求項9記載の発明は、前記所望領域が既設構造物下部地盤である、請求項8記載の地盤改良工法である。
請求項10記載の発明は、前記改良対策は、薬液を注入して行われるものである、請求項9記載の地盤改良工法である。
請求項8乃至9記載の発明では、請求項1乃至7のいずれか1項記載の管の地中建て込み装置により建て込まれた外管を利用することによって、改良対策を行う対象領域がどの様な場所であっても、確実かつ効率よく地盤改良工法を行うことができる。特に、砂質土などの軟弱地盤や液状化地盤等の地盤改良工法としては好適である。さらに、軟弱地盤や液状化地盤等であって、既設構造物下部の地盤であるような通常の地盤改良工事が困難な場所の場合でも、確実かつ効率よく地盤改良工法を行うことができる。
(管建込み装置の第1の基本構成例)
本装置の第1の基本構成例としては、地中に建て込まれる曲がり可能な外管と、前記外管内を通り外管前方に延在する、前記外管よりは曲がり難いが曲がり可能な内管と、前記内管に設けられた、前記外管に対する係合部と、前記内管先端に対して取り付けられ、軸心方向に対して傾斜した受圧面を有するテーパービットと、前記内管を回転及び推進させる回転推進装置と、を備えたことを特徴とする管の地中建込み装置である。
本装置の第2の基本構成例としては、地中に建て込まれる曲がり可能な外管と、この外管の先端に対して同軸的且つ回転自由に取り付けられ、軸心に沿う貫通孔を有するリングビットと、前記外管内およびリングビットの貫通孔を通り、リングビットよりも前方に延在する、前記外管よりは曲がり難いが曲がり可能な内管と、前記内管に設けられた、前記リングビットとの係合部と、前記内管先端に対して取り付けられ、軸心方向に対して傾斜した受圧面を有するテーパービットと、前記内管を回転及び推進させる回転推進装置と、備えたことを特徴とする管の地中建込み装置である。
本装置を用いた方法の第1の基本構成としては、地中に建て込まれる曲がり可能な外管と、前記外管内を通り外管前方に延在する、前記外管よりは曲がり難いが曲がり可能な内管と、前記内管に設けられた、前記外管に対する係合部と、前記内管先端に対して取り付けられ、軸心方向に対して傾斜した受圧面を有するテーパービットと、前記内管を回転及び推進させる回転推進装置とを備えた装置を用い、前記回転推進装置により前記内管に回転力および推進力を与え、前記内管先端のテーパービットにより削孔しながら内管を地中に直線的に推進させるとともに、内管の回転力および推進力を外管に対して与えて、内管により外管を引っ張りながら連行推進させる直線推進工程、および前記回転推進装置により前記内管に推進力のみを与え、その先端のテーパービットの受圧面にかかる力により推進方向を変化させながら内管を地中に曲線的に推進させるとともに、内管の推進力を外管に対して与えて、内管により外管を引っ張りながら連行推進させる曲線推進工程のうち、少なくとも一方の工程を行って、前記外管を地中に立てこむことを特徴とする管の地中建込み方法である。
本装置を用いた方法の第2の基本構成としては、地中に建て込まれる曲がり可能な外管と、この外管の先端に対して同軸的且つ回転自由に取り付けられ、軸心に沿う貫通孔を有するリングビットと、前記外管内およびリングビットの貫通孔を通り、リングビットよりも前方に延在する、前記外管よりは曲がり難いが曲がり可能な内管と、前記内管に設けられた、前記リングビットとの係合部と、前記内管先端に対して取り付けられ、軸心方向に対して傾斜した受圧面を有するテーパービットと、前記内管を回転及び推進させる回転推進装置とを備えた装置を用い、前記回転推進装置により前記内管に回転力および推進力を与え、前記内管先端のテーパービットにより削孔しながら内管を地中に直線的に推進させるとともに、内管とリングビットとの係合により内管の回転力および推進力をリングビットに与えて、リングビットを外管に対して回転させながらリングビットおよび外管を推進させる直線推進工程、および前記回転推進装置により前記内管に推進力のみを与え、その先端のテーパービットの受圧面にかかる力により推進方向を変化させながら内管を地中に曲線的に推進させるとともに、内管とリングビットとの係合により内管の推進力をリングビットに与えて、リングビットおよび外管を推進させる曲線推進工程のうち、少なくとも一方の工程を行って、前記外管を地中に立てこむことを特徴とする管の地中建込み方法である。
また外管よりも内管を曲がり難くしたことにより、よりスムーズにかつより小曲率での曲線推進を行うことができる。さらに、外管を直接推進させるのではなく、内管により引っ張るようになるので、樹脂管等の低剛性の管を建て込むことが可能となる。
特に、外管先端にリングビットを設けた形態では、内管先端のテーパービットによる形成孔が多少崩壊しても、その後の外管先端にリングビットが存在しているので、外管が推進不能となりにくい。
なお、これらの管建込み装置および方法例は、既設構造物の有無に限られないものである。また、地表に対し垂直方向、斜方向、水平方向等から挿入し、外管を建て込むことができる。例えば、法面等の斜面やトンネル坑内のライニング面からの挿入も可能であるし、立坑を予め掘削した後、この立孔内の側面から挿入することも可能である。さらに、管建込み装置および方法例は、地盤の改良に利用するものに限られず、地盤内の水を排水するための集水管や排水管、もしくは下水や水道水、ガス、各種ケーブル等のための地中埋設管などを、非開削で地中に建て込むためにも利用できるものである。
(削孔装置の第1の基本構成例)
曲がり可能な削孔軸と、削孔軸の先端に設けられた、軸心方向に対して傾斜した受圧面を有するテーパービットと、削孔軸を回転及び推進させる回転推進手段と、前記回転推進手段により前記削孔軸に推進力のみを与え、その先端のテーパービットの受圧面にかかる力により推進方向を変化させながら削孔軸を地中に曲線推進しうるように構成した、削孔装置において、前記テーパービットの前方地盤に向けて、かつ前記軸心方向に対して曲線推進方向側に傾斜した方向に向けて、削孔水を噴射する削孔水噴射手段を備えた、ことを特徴とする削孔装置である。
削孔装置の第1の基本構成例の削孔水噴射手段は、テーパービットの非受圧面の先端部に形成された、受圧面の傾斜方向と平行な方向を臨む噴射口を介して、削孔水を噴射するように構成されている、削孔装置である。
図1に符号wで示すように、テーパービット6の前方地盤に向けて、かつ削孔軸5の軸心方向D1に対して曲線推進方向側に傾斜した方向D2に向けて削孔水w1を噴射しながら、削孔軸5を軸心方向D1に沿って地中に推進させる。したがって、同図(a)に示すように削孔軸5を回転させずに推進させて、テーパービット6の受圧面60にかかる力により推進方向を変化させながら削孔軸5を地中に曲線推進させたときでも、テーパービット6の推進先に向けて削孔水を噴射し、当該推進先の地盤を確実に弛緩させることができる。さらに、かかる削孔水の噴射形態を採ると、軸心方向D1に対して曲線推進方向側の地盤を集中的に弛緩させることができる。そのため、テーパービット6はより緩い地盤側に逃げ易くなる結果、より円滑かつ確実に方向を変化させることができる。
一方、削孔軸5を回転させつつ推進させたときには、同図(b)に示すように、受圧面60にかかる力の方向が回転軸心D1周りの変化により打ち消され、直線的な推進が可能となるとともに、削孔水の噴射方向は推進方向(軸心方向D1)に対して傾斜しているものの、削孔軸5及びテーパービット6の回転に伴って削孔水噴射方向も符号w3で示すように回転するため、結果的には、テーパービット6の前方の広い範囲に対して削孔水を噴射することができ、円滑な直線推進が可能となる。
なお、「テーパービット6の前方地盤に向けて、かつ削孔軸5の軸心方向D1に対して曲線推進方向側に傾斜した方向D2に向けて削孔水を噴射」とは、図2に示すように、軸心方向D1をx軸とし、x軸と受圧面60の先端位置とを含む平面をx−y平面とし、x−y平面内におけるx軸に対する傾斜角度をθ1とし、y軸に対するx軸周りの傾斜角度をθ2としたとき、0°<θ1<90°かつ−90°<θ2<90°の両条件を満たす方向及びこれと平行な方向に向けて削孔水を噴射することを意味する。
削孔装置の第2の基本構成例においては、受圧面上に噴射口を設けることもできるが、その場合、噴射口の形成部位によっては、噴射口から噴射された削孔水が受圧面で遮られ、曲線推進先の地盤への削孔水供給が十分にならない場合もありえる。したがって、削孔装置の第2の基本構成例のように削孔水噴射手段を設けるのが好ましい。
<管建込み装置>
図3は、管建込み装置例1の施工状態を示している。管建込み装置1は、地中に建て込まれる曲がり可能な外管2と、この外管2の先端に対して同軸的に取り付けられたリングビット3と、外管2内およびリングビット3の貫通孔を通り、リングビット3よりも前方に延在する、外管2よりは曲がり難いが曲がり可能な内管5(これが本発明の削孔軸に相当する)と、内管5の先端に対して取り付けられたテーパービット6と、内管5および外管2を支持するとともに内管5を回転及び推進させる回転推進装置7を備えている。なお、地表に対し垂直方向、斜方向、水平方向等から挿入し、外管を建て込む際には、本発明の要旨を鑑みて、外管2と内管5等は必ずしも曲がり可能でなくてもよい。
回転推進装置7は、例えば図示するように、ベースマシン7Bにより傾動自在に支持されたリーダ7Lと、このリーダ7Lに対して、油圧により長手方向に昇降自在なように取り付けられた油圧モータ等の回転駆動源7Mとから主に構成することができる。内管5は推進時には回転駆動源7Mの回転軸に同軸的に連結され、外管2はその内管5の外側を取り囲むように通されるが、回転駆動源7Mには連結されず単にリーダ7Lに沿って支持されるだけである。ただし、後述するように、外管2の先端に取り付けられたリングビット3については、直線推進時に、内管5の回転力及び推進力が与えられて回転する。
外管2は、例えば挿入深さに応じて単位外管20を複数直列接続して形成する。この単位外管20としては、図4に示すように、長手方向略全体を占める樹脂管部21がポリエチレン等の樹脂から形成され、この樹脂管部の一端部に雌ネジ部22aを有する継手装置22が取り付けられ、他端部に雄ネジ部23aを有する継手装置23が取り付けられたものを用いることができる。ただし本実施形態では、先頭のものについては、図5に示すように先端部にリングビットホルダ26を取り付けたものを用いる。これらの継手装置22,23は例えば鋼等の高剛性材料で形成される。樹脂管部の具体例としては、例えば三菱樹脂社製のヒシパイプHPPE(高性能ポリエチレン)を好適に用いることができる。
他方、本装置例の内管5は、例えば挿入深さに応じて単位内管50を複数直列接続して形成することができる。この単位内管50としては、図13に示すように、外管2よりも曲がり難い(剛性が高い)が曲がり可能な材料、例えば鋼管等により形成し、連結手段として一端部に雌ネジ部51を及び他端部に雄ネジ部52をそれぞれ形成したものを用いることができる。ただし、図5に示すように、内管5のうちリングビットよりも前方に突出する先導部分50Fが曲がり易いと後述の直線推進時における精度が低くなるので、当該先導部分50Fは基端側部分よりも剛性を高くし、曲がり難くするのが望ましい。特に、先導部分50Fと基端側部分の境目が丁度、リングビット3前端部近傍に位置するようにすると、先導部分の単位管50Fとしてより剛性の高い材料で形成した先導専用単位管を準備すれば済むため好ましい。
ちなみに、外管2をも含めて剛性の高低を示すと、次の式(1)のようになる。
内管先導部>内管基端側部分>外管 ・・・(1)
このように、外管2を内管5よりも曲がり易くしないとスムーズ且つ急角度での曲線推進が非常に困難となり、また内管5のうちでもリングビット3から突出する先導部50Fを基端側部分よりも曲がり難くしないと推進時の直進性が低くなる。
次に、本発明に係る管の地中建て込み装置の特徴部分について、図31乃至図35に基づき説明する。なお、図31は本発明に係る管の地中建て込み装置の特徴部分を含めた概要図であり、図32は泥水の排出経路の説明図であり、図33は内返し用アダプターの側面図であり、図34は排出用スイベル近傍の拡大縦断面図であり、図35はエア供給管の先端からエアを噴出させている状態を示す説明図である。
次に、以上に述べた装置例を用いた管建込み方法例について説明する。先ず、好適には図22に示すように既設構造物CS周囲の地盤Gの挿入部位に少なくとも内管先導部分50Fの長さと同程度の長さのガイド管100を挿入する。そして、図示しないが回転推進装置7の回転駆動軸に内管先導部分50Fを連結し、当該内管部分50Fを回転推進または推進のみにより挿入する。この推進は回転推進装置7の回転駆動源の下降により行う。またこの際、内管5内およびテーパービット6の流路64を通じて先端に泥水等の削孔水を供給しながら推進させる。なお、ガイド管100の建込みを省略することもできるが、当初は内管5のみで推進させることになるため、推進方向がズレ易いので、図示例のようにガイド管100を用いるのが好ましい。
(イ)上記例において、単位外管20や単位内管50相互の連結手段として、上記例のような螺合連結以外にも、他の公知の連結構造を適用できる。
Claims (10)
- 内管および外管からなる二重管を備え、前記内管の先端側から削孔水を供給しながら地中を掘削して挿入孔を形成する一方で、順次形成される挿入孔内に外管を挿入して、地中に外管を建て込む構成とされた装置であって、
前記外管の外周面には、前記挿入孔内の泥水を、この外管内部に取り込む取り込み口が形成されると共に、前記外管の基端部には、前記泥水を排出する排出口が形成された、
ことを特徴とする管の地中建て込み装置。 - それぞれ曲がり可能な内管および外管からなる二重管を備え、
前記内管を既設構造物周囲の地表面から地中に進行させ、前記内管の先端側から削孔水を供給しながら掘削し、既設構造物周囲の地表面から少なくとも前記既設構造物下部に達する挿入孔を形成する一方で、順次形成される挿入孔内に外管を挿入して、地中に外管を建て込む構成とされた装置であって、
前記外管の外周面には、前記挿入孔内の泥水を、この外管内部に取り込む取り込み口が形成されると共に、前記外管の基端部には、前記泥水を排出する排出口が形成された、
ことを特徴とする管の地中建て込み装置。 - 掘削の際には、前記外管内を負圧にすることにより、前記取り込み口から取り込まれた泥水が前記排出口から排出される構成とされた、請求項1又は2記載の管の地中建て込み装置。
- 前記内管の先端側には、該内管の軸心方向に対して傾斜した受圧面を有し、地中内を弧状に進行自在とするテーパービットが備えられ、
前記内管による挿入孔形成と同時に、前記外管を前記内管によって引っ張りながら前記外管挿入孔内に挿入する構成とされた、
請求項1記載の管の地中建て込み装置。 - 前記内管の先端側には、該内管の軸心方向に対して傾斜した受圧面を有するテーパービットが備えられ、
該テーパービットにより、前記内管を前記地表面から改良対象層までは弧状に進行させ、その後は改良対象層内を水平方向に沿って進行させて、前記既設構造物下部地盤に至る挿入孔を形成する構成とされ、
前記内管による挿入孔形成と同時に、前記外管を前記内管によって引っ張りながら前記外管挿入孔内に挿入する構成とされた、
請求項2又は3記載の管の地中建て込み装置。 - 前記外管内にはエア供給管が備えられ、挿入孔の前記弧状部分に位置する外管部分にエアが供給される構成とされた、請求項1乃至5のいずれか1項記載の管の地中建て込み装置。
- 前記取り込み口が、前記テーパービットの先端から3〜20m以内に形成された、請求項4乃至6のいずれか1項記載の管の地中建て込み装置。
- 請求項1乃至7のいずれか1項記載の管の地中建て込み装置を用いた地盤改良工法であって、
外管を少なくとも地中の所望の領域に達するように挿入させたならば、外管を残して内管を回収し、その後、この外管を利用して該所望領域に改良対策を施す、
ことを特徴とする地盤改良工法。 - 前記所望領域が既設構造物下部地盤である、請求項8記載の地盤改良工法。
- 前記改良対策は、薬液を注入して行われるものである、請求項9記載の地盤改良工法。
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