JP2005343630A - 海送物流管理システム及び海送物流管理方法 - Google Patents

海送物流管理システム及び海送物流管理方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 発電所の運用において扱われる受払物資を海上輸送する場合に,海上輸送を効率的に行う。
【解決手段】 発電所の運用で取り扱われる受払物資の海上輸送計画策定に関する情報を管理するサーバを利用して行うにあたり,翌年度発電電力量計画値と前年度実績の前記受払物資の単位電力量当りの運用率を含む年間計画策定パラメータに基づき,翌年度の受払物資の年間計画を自動策定する。また,燃料消費量,燃料中の灰分,硫黄分などの月間日別計画策定パラメータおよびサイロ・倉庫運用パターン設定の入力値に基づき,月間日別受払計画およびサイロ・倉庫運用計画を自動策定する。前記月間日別受払計画およびサイロ・倉庫運用計画によって策定された受払物資の輸送について,あらかじめ設定した専用船点検計画,バース使用計画等の制約条件および専用船使用の優先度合い,受払物資毎の輸送優先度合い等の評価条件を考慮し,最適配船計画を自動策定する。
【選択図】 図12

Description

本発明は、石炭火力発電所および排煙脱硫設備設置発電所の運用において扱われる石炭灰(乾灰、湿灰)、石灰石、石膏、石灰石原石などの受払物資を海上輸送するにあたり、海上輸送を効率的に行う場合に適した海送物流管理技術に関する。
石炭火力発電所および排煙脱硫設備設置発電所の運用においては、石炭焚きボイラで使用される石炭、石炭を燃やした後に発生する石炭灰、ボイラ排煙脱硫に使用する石灰石(CaCO3 )、排煙を脱硫した後に発生する石膏(CaSO4 ・2H2O)等を受け入れ又は払い出しするために、これらの受払物資を輸送管理する必要がある。
このため、従来においては、例えば、石炭焚き火力発電所で発生する石炭灰を有効活用するために、石炭焚き火力発電所で発生した石炭灰の受入設備と、複数の貯蔵設備と、石炭灰を分級する分級機と、石炭灰同士または石炭灰と他の原料とを混合する混合機と、用途別に前記混合機で混合された混合物を出荷する出荷設備を備えた石炭灰処理・物流複合システムが提案されている(特許文献1)。
特開2002−59148号公報
しかしながら、石炭火力発電所や排煙脱硫設備設置発電所で取り扱われる石炭灰などにあっては海上輸送する場合が多く、上述のようなシステムを用いて石炭灰などを分級混合処理をした上で各種用途別に配送できる設備を整えても、石炭灰などの受払物資を海上輸送する際に場当たり的な対応をすれば、受払物資の実際の必要量と実績とが乖離して効率的な物流が行えなくなる。特に、輸送管理会社が所有する専用船の数が限られている場合には、専用船を効率的に運行させなければ、運搬用のスポット船を頻繁に手配しなければならなくなり、運送コストが増大する等の不都合があった。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、石炭火力発電所および排煙脱硫設備設置発電所の運用において扱われる石炭灰(乾灰、湿灰)、石灰石、石膏、石灰石原石などの受払物資を海上輸送する場合に、海上輸送を効率的に行うことが可能な海送物流管理システム及び海送物流管理方法を提供することを主たる課題としている。
上記課題を達成するために、この発明に係る海送物流管理システムは、発電所の運用で取り扱われる受払物資の海上輸送計画策定に関する情報を管理するサーバを利用して構成されるシステムにおいて、翌年度発電電力量計画値と前年度実績の前記受払物資の単位電力量あたりの運用量を含む年間計画策定パラメータを前記サーバに登録する年間計画策定パラメータ登録手段と、前記年間計画策定パラメータ登録手段により登録された年間計画策定パラメータに基づき、翌年度の前記受払物資の運用量の年間計画を自動策定する年間受払計画策定手段と、前記年間受払計画策定手段にて策定された年間計画に基づき、設定された制約条件を考慮して年間月別計画を自動策定する年間月別受払計画策定手段と、燃料消費量、燃料の組成情報、及び前記受払物資の単位燃料消費量あたりの運用量の補正係数を含む月間日別計画策定パラメータおよびサイロ・倉庫運用パターン設定を前記サーバに登録する月間日別計画策定パラメータおよびサイロ・倉庫運用パターン設定登録手段と、前記月間日別計画策定パラメータおよびサイロ・倉庫運用パターン設定登録手段により登録された月間日別計画策定パラメータおよびサイロ・倉庫運用パターンに基づき、前記受払物資の運用量の月間日別計画およびサイロ・倉庫運用計画を自動策定する月間日別計画およびサイロ・倉庫運用計画策定手段と、前記月間日別計画策定手段およびサイロ・倉庫運用計画策定手段により策定された月間日別計画およびサイロ・倉庫運用計画を少なくも考慮して最適配船計画を自動策定する配船計画策定手段とを有することを特徴としている(請求項1)。
したがって、年間受払計画策定手段により策定される年間計画により受払物資の運用量の中期計画を把握することが可能となり、また、年間月別受払計画策定手段により策定される年間月別計画により、月単位の凡その受払計画を把握することが可能となる。また、月間日別計画策定手段により策定された月間日別計画により、精度の高い月間日別の受払物資の運用量を算出することが可能となり、最適配船計画策定手段によりこの月間日別計画およびサイロ・倉庫運用計画を少なくも考慮して配船計画が自動策定されるので、場当たり的な配船計画を防ぐことが可能となる。
ここで、石炭火力発電所および排煙脱硫設備設置発電所において、受払物資の単位電力量あたりの運用率は、石炭灰・石膏発生率および石灰石消費率が、受払物資の運用量は、石炭灰・石膏発生量および石灰石消費量がそれぞれ予定される(請求項2)。また、制約条件としては、発電所の定期検査期間や専用船、サイロ、倉庫、バースの点検日程等が含まれる。
また、上述の構成に対して、受払物資の運用量のサイロ・倉庫への受払量の分配率を設定する分配率設定手段と、バースの使用計画を登録するバース使用計画登録手段と、陸輸送する受払計画登録手段とを更に備え、配船計画策定手段を、分配率設定手段で設定された分配率、及びバース使用計画登録手段で登録されたバースの使用計画と、陸輸送する受払計画登録手段で登録された陸輸送計画をも考慮して最適配船計画を自動策定するものとしてもよい(請求項3)。
このような構成においては、受払物資のサイロ・倉庫貯蔵量を調整しつつバースの制約条件をも踏まえて最適配船計画が自動策定されるので、効率的な受払物資の海送管理を実現することが可能となる。
さらに、上述した構成に対して、発電所設備の定期点検、専用船点検、バース点検などの制約条件設定手段を備え、また、専用船の優先使用、受払物資毎の輸送優先度合いおよび荷役場所の利用優先度合いなど設定する評価条件設定手段を更に備え、配船計画策定手段を、制約条件設定手段および評価条件設定手段で設定された制約条件、評価条件を考慮して最適配船計画を自動策定するものとしてもよい(請求項4)。
このような構成においては、制約条件を考慮し、かつ、使用する輸送船や利用する荷役場所、受払物資に重み付けを持たせることが可能となり、輸送管理会社が所有する専用船を最大限利用して所望の荷役場所、指定受払物資を優先させるように最適配船計画を策定することが可能となる。
尚、サイロ・倉庫運用計画と実績との差および配船計画を微調整するために、受払物資の受払数量およびサイロレベルを含む実績データを入力する実績データ入力手段を設け、前記サーバに、前記実績データ入力手段により入力された実績データに基づき前記配船計画を補正する補正手段を具備するようにしたり(請求項5)、配船計画策定手段により策定された配船計画の修正入力を可能にする修正入力手段をさらに具備するようにしてもよい(請求項6)。
また、上記課題を達成するために、本発明に係る海送物流管理方法は、発電所の運用で取り扱われる受払物資の海上輸送計画策定に関する情報を管理するサーバを利用して行うにあたり、前記サーバが、翌年度発電電力量計画値と前年度実績の前記受払物資の単位電力量当りの運用率を含む年間計画策定パラメータを登録し、この登録された年間計画策定パラメータに基づき、翌年度の前記受払物資の運用量の年間計画を自動策定するステップと、この年間計画に基づき、入力された制約条件を考慮して年間月別計画を自動策定するステップと、しかる後に、燃料消費量、燃料の組成情報、及び前記受払物資の単位燃料消費量当りの運用量の補正係数を含む月間日別計画策定パラメータおよびサイロ・倉庫運用比率パターンを登録し、この登録された月間日別計画策定パラメータおよびサイロ・倉庫運用比率パターン設定に基づき、前記受払物資の運用量の月間日別計画およびサイロ・倉庫運用計画を自動策定するステップと、前記月間日別計画およびサイロ・倉庫運用計画を少なくも考慮して最適配船計画を策定するステップとを有することを特徴としている(請求項7)。
また、発電所の運用で取り扱われる受払物資の海上輸送計画策定に関する情報を管理するサーバを利用して行う上述した海送物流管理方法において、配船計画に基づく輸送実績および陸輸送計画に基づく輸送実績を把握するステップを更に具備するようにしてもよい(請求項8)。
以上述べたように、各請求項に係る発明によれば、年間受払計画策定手段により策定された年間計画により受払物資の運用量の中期計画を把握することが可能となり、また、年間月別受払計画策定手段により策定された年間月別計画により、凡その月単位の受払計画を把握することが可能となり、月間日別計画策定手段により策定された月間日別計画により、精度の高い月間日別の受払物資の運用量を把握することが可能となる。そして、最適配船計画策定手段により前記月間日別計画を少なくも考慮して配船計画が自動策定されるので、場当たり的な配船を防ぐことが可能となり、効率的な受払物資の海送管理を実現することが可能となる。
以下、この発明の最良の実施形態を添付図面を参照しながら説明する。
図1において、石炭火力発電所および排煙脱硫設備設置発電所の運用で取り扱われる受払物資(石炭灰、石灰石、石膏など)を粉体運搬用の専用船及びスポット船、バラ物運搬用の専用船及びスポット船を用いて物流管理を行う海送物流管理システムの構成例を示す。
この海送物流管理システムは、受払物資の販売・輸送・処分受託業務の計画・実施や各種実績情報の提供等を行うX社1、Y社2のそれぞれの端末(X社端末3、Y社端末4)と、受払業務実施や月間日別受払計画の策定、バース情報、荷役情報、各種受払実績情報の提供などを行うX事業所5の端末(X事業所端末6)および各発電所11の端末(発電所端末12)と、受払物資の年間受払量計画の策定、年間月別受払計画の策定、月間日別受払計画に基づく配船計画の策定、船舶輸送情報、陸輸送情報、各種実績情報の管理等をおこなう管理会社の管理センター9の端末(管理センター端末10)と、管理会社のデータセンター7とを専用ネットワーク網8およびローカルエリアネットワーク13を介して接続して構成されている。
データセンター7のローカルエリアネットワーク13は、専用ネットワーク網8に対してルータ14を介して接続され、データセンター7は、各種データを格納するデータベース15を管理するデータベースサーバ(DBサーバ)16と、輸送計画を演算処理するアプリケーションソフト、配船実行計画を演算処理するアプリケーションソフト、及び実績管理を行うアプリケーションソフトなどの実行機能や、データベースサーバ11への接続機能、複数の処理を連結するトランザクション管理機能などを有するアプリケーションサーバ(APサーバ)17とをローカルエリアネットワーク13に接続して構成されている。
ここで、上述した各端末3、4、6、10、12や各サーバ16、17は、それぞれ、CPU、ROM、RAM、外部記憶装置、画面表示装置、送受信装置等を有するそれ自体公知の情報処理装置であり、各端末3、4、6、10、12は、アプリケーションサーバ17にアクセス可能となっており、このサーバ17にアクセスすることで後述する各処理がなされる。尚、18は、管理センター9とオフラインで情報の授受を行うセメント会社である。
管理センター9においては、年間発電電力量および月間燃料消費量計画から、(a) 各発電所における石炭灰・石膏発生量、石灰石消費量計画およびサイロ・倉庫運用計画に基づき、バース能力(荷役能力、可動日時、水深等)や貯蔵能力、定期検査工事などを加味した受払い計画、(b) 船舶の輸送能力や荷役能力、(c) セメント会社、石膏ボード会社等の要求品目、量、時期、(d) X社、Y社のリサイクル製品製造・販売計画、(e) 民間処分場処分量などの各種情報を考慮して最適配船計画をシミュレーションし、これに基づき配船手配をして石炭灰等の受払物資を輸送し、各発電所のバース状況、貯蔵状況、受払実績、船舶の位置情報や積荷情報、セメント・石膏ボード会社等の要求品目、量、時期、X社及びY社の製品受注状況、海上交通センタの船舶航行情報、気象情報など各種情報を入手し、最適運用計画を調整するようにしている。
以下、具体例を説明すると、図2において、各端末の画面表示装置に表示される本システムのメインメニューが示されている。本システムは、メニューとして、粉体船配船計画ダイアグラム21、バラ物船計画ダイアグラム22、受払計画・実績23、諸元データ入力24、帳票出力25、及び、ログアウト26を有する。
粉体船配船計画ダイアグラム21は粉体船の専用船とスポット船の配船計画・実績ダイアグラムを表示する画面へ遷移し、バラ物船計画ダイアグラム22はバラ物船の専用船とスポット船の配船計画・実績ダイアグラムを表示する画面へ遷移し、受払計画・実績23は受払計画・実績メニュー画面へ遷移し、諸元データ入力24は、諸元データ入力メニュー画面へ遷移し、帳票出力25は帳票データ出力メニュー画面へ遷移し、ログアウト26は本メインメニューを閉じてユーザー認証画面に戻る。
そのうち、受払計画・実績23は、図3に示されるように、メニューとして、
(1)銘柄別年間計画、銘柄別年間月別計画、銘柄別月間日別計画 ・・・M1〜M3
(2)石炭灰年間払出計画、石炭灰年間月別払出計画、石炭灰年間月別払出計画・実績、石炭灰払出計画・実績(X社)、石炭灰払出計画・実績(Y社)、貨車輸送初期計画設定、石炭灰月間日別払出計画・実績(石炭灰銘柄)、石炭灰月間日別払出計画・実績(取引先)・・・M4〜M11
(3)石灰石年間月別受入計画・実績、石灰石・石灰原石年間月別受払計画・実績、石灰石月間日別受入計画・実績、石灰石・石灰原石月間日別受払計画・実績・・・M12〜M15
(4)石膏年間月別払出計画・実績、石膏月間日別払出計画・実績・・・M16〜M17
(5)石炭年間月別受入計画・実績、石炭月間日別受入計画・実績・・・M18〜M19
(6)貨車輸送月間日別受払計画・実績、陸輸送月間日別受払計画・実績・・・M20〜M21
(7)戻る
を有している。
(1)のメニューは、石炭灰、石灰石、石灰原石、石膏の発生量又は消費量を計算するための画面に遷移し、(2)のメニューは、石炭灰の年間〜日別の払い出し計画及び実績を管理する各種情報画面に遷移し、(3)のメニューは、石灰石・石灰原石の年間〜日別の払い出し計画及び実績を管理する各種情報画面に遷移し、(4)のメニューは、石膏の年間〜日別の払い出し計画および実績を管理する各種情報画面に遷移し、(5)のメニューは、石炭の年間〜日別の専用船輸送計画および実績を管理する各種情報画面へ遷移し、(6)のメニューは、貨車輸送、陸輸送の日別計画および実績を管理する各種情報画面に遷移し、(7)のメニューは、本メニュー画面を閉じてメインメニュー画面にもどる。
より具体的には、それぞれのメニューは次のような処理を行うために選択される。
(銘柄別年間計画)M1:翌年度の年間発電電力量計画値と前年度実績の石炭灰・石膏発生率および石灰石消費率を登録し、翌年度の石炭灰・石膏発生量および石灰石消費量を自動策定する。
(銘柄別年間月別計画)M2:銘柄別年間計画で登録した翌年度の発電電力量計画値と前年度実績の石炭灰・石膏発生率および石灰石消費率の初期表示値を必要に応じてデータ修正し、翌年度の石炭灰・石膏発生量および石灰石消費量を月毎に自動策定する。
(銘柄別月間日別計画)M3:燃料消費量、燃料種別、灰分、硫黄分、石炭灰発生率補正係数、石灰石消費率補正係数、石膏発生率補正係数を登録し、翌月の石炭灰・石膏発生量および石灰石消費量を自動策定する。
(石炭灰年間払出計画)M4:銘柄別年間計画の発電電力量、石炭灰発生率の設定値から算定された石炭灰の年間発生量を参考として、各発電所・ユニット毎に粘土代替材、X社やY社の有効利用分および埋立処分への石炭灰払出計画を策定する。
(石炭灰年間月別払出計画)M5:銘柄別年間月別計画で登録した石炭灰の年間月別発生量を参考として、各発電所・ユニット毎に粘土代替材、X社やY社の有効利用分および埋立処分への石炭灰払出計画を策定する。
(石炭灰年間月別払出計画・実績)M6:石炭灰年間月別払出計画で登録した石炭灰の年間月別発生量を参考として、各発電所毎に粘土代替材、X社やY社の有効利用分および埋立処分への石炭灰払出計画を策定すると共に実績集計を行う。また、このメニューにおいては、石炭灰の貨車による輸送計画(M22)の策定を行う画面へ遷移できる機能を有している。
(石炭灰払出計画・実績(X社))M7:石炭灰年間月別払出計画で登録した石炭灰の年間月別発生量を参考として、各発電所毎にX社の有効利用分について、取引先毎の石炭灰払出計画および実績集計を行う。
(石炭灰払出計画・実績(Y社))M8:石炭灰年間月別払出計画で登録した石炭灰の年間月別発生量を参考として、各発電所毎にY社の有効利用分について、取引先毎の石炭灰払出計画および実績集計を行う。
(貨車輸送初期計画設定)M9:石炭灰・石灰石の貨車による年間輸送計画を策定する。
(石炭灰月間日別払出計画・実績(石炭灰銘柄))M10:石炭灰の各サイロ・倉庫への払出しについて、分配比率を設定し銘柄毎の払出量を策定する。また、このメニューにおいては、石炭灰、石灰石、石膏における各サイロ・倉庫への払出量および受入量の分配率パターンを設定するサイロ・倉庫運用パターン設定(M23)画面へ遷移できる機能や、バース使用計画・実績について登録、修正、削除するバース使用計画・実績(M24)画面へ遷移できる機能も有している。
(石炭灰月間日別払出計画・実績(取引先))M11:各事業所のセメント会社銘柄別および埋立処分先別の石炭灰払出実績を入力する。
(石灰石年間月別受入計画・実績)M12:銘柄別年間月別計画で登録した石灰石の年間消費量から各発電所の石灰石消費量に基づく石灰石受入計画を策定する。
(石灰石・石灰原石年間月別受払計画・実績)M13:各発電所の石灰石消費量を表示し、石灰石払出量および石灰原石受入量の管理をする。
(石灰石月間日別受入計画・実績)M14:銘柄別月間日別計画で登録した石灰石の月間日別消費量を参考に各発電所の石灰石消費量に基づく石灰石受入計画を策定する。
(石灰石・石灰原石月間日別受払計画・実績)M15:各発電所の石灰石受入量から製品貯蔵サイロおよび原石サイロの管理をする。
(石膏年間月別払出計画・実績)M16:銘柄別年間月別計画で登録した石膏の年間発生量から各発電所の石膏払出計画を策定する。
(石膏月間日別払出計画・実績)M17:銘柄別月間日別計画で登録した石膏の月間日別発生量を参考に、各発電所の石膏発生量に基づく払出計画を策定する。
(石炭年間月別受入計画・実績)M18:前年度の石炭輸送実績を参考に発電所へ輸送する石炭計画を策定する。また、日々の輸送結果より実績管理をする。
(石炭月間日別受入計画・実績)M19:石炭年間月別受入計画・実績画面で策定した石
炭の輸送量を配船計画策定処理により日々の輸送計画量を表示し、実績に置き換えて管理する。
(貨車輸送月間日別受払計画・実績)M20:貨車輸送計画・実績値について、石炭灰払出量、石灰石受入量を登録する。
(陸輸送月間日別受払計画・実績)M21:陸輸送計画・実績値について、石炭灰・石膏払い出し量、石灰石受入れ量を登録する。また、このメニューにおいては、陸輸送計画について、石炭灰・石膏払い出し量、石灰石受入れ量の初期登録をする陸輸送初期計画設定(M25)を行う画面へ遷移できる機能も有している。
尚、粉体船配船計画ダイアグラム21を表示する画面、及び、バラ物船配船計画ダイアグラム22を表示する画面においては、全事業所のバースの入船状況表示と制約入力を行う全事業所バース使用計画・実績(M30)の画面、配船計画一覧(M26)を表示する画面、固定配船設定(M27)を行う画面、サイロ・倉庫運用計画・実績(M28)を入力する画面へ遷移できる機能も有している。さらに、サイロ・倉庫運用計画・実績(M28)画面においては、サイロ・倉庫レベル補正(M29)をおこなう画面やサイロ・倉庫のレベル推移グラフを表示するサイロ・倉庫運用計画・実績グラフ(M50)画面へ遷移できるようになっている。
次に諸元データの設定について説明すると、諸元データ入力メニュー24は、図4に示されるように、各種諸元データの登録・確認を行う各種情報画面へ遷移するメニューを有している。即ち、メニューとして、ユーザ定義、会社名マスター、海送取引先マスター、貨車・陸輸送取引先マスター、事業所マスター、第1銘柄マスター、第2銘柄マスター、船社マスター、航路マスター、DWT定義、輸送船諸元、バース定義、サイロ・倉庫定義、事業所定義・専用船点検計画、バース・サイロ・倉庫点検計画、非稼動日設定、銘柄別比重設定を有している。
それぞれのメニューは次の諸元設定を行うために選択される。
(ユーザ定義)M31:本システムへログインするためのユーザ(会社名、所属)を設定する。
(会社名マスター)M32:取引する会社を設定する。
(海送取引先マスター)M33:海送取引する会社の事業所を設定する。
(貨車・陸輸送取引先マスター)M34:貨車・陸送取引する会社の事業所を設定する。
(事業所マスター)M35:各発電所のユニット毎のデータを登録する。
(第1銘柄マスター)M36:石炭灰、石膏、石灰石、石灰原石、石炭等の第1銘柄(銘柄の小分類)を設定する。
(第2銘柄マスター)M37:石炭灰、石膏、石灰石、石灰原石、石炭等の第2銘柄(銘柄の詳細分類)を設定する。
(船社マスター)M38:手配する船社名を設定する。
(航路マスター)M39:積地、揚地、銘柄、所要時間、船社名等の航路を設定する。
(DWT定義)M40:輸送船のDWT(載貨重量トン数)を設定する。
(輸送船諸元)M41:輸送船の船名、船種、払出能力、銘柄等を設定する。
(バース定義)M42:各事業所のバース名、着陸桟可能積載量、受払可能銘柄・能力、受払条件等を設定する。
(サイロ・倉庫定義)M43:発電所のサイロ・倉庫毎の運用値、波浪期間、払出銘柄等を設定する。
(事業所定義・専用船点検計画)M44:発電所ユニット毎の定期検査期間および専用船の点検期間を設定する。
(バース・サイロ・倉庫点検計画)M45:各発電所のバースおよびサイロ・倉庫の点検期間を設定する。
(非稼動日設定)M46:年度の休日、祝祭日を設定する。
(銘柄別比重設定)M47:銘柄別の比重および加湿率を設定する。
帳票出力メニュー25においては、年間受払計画に関する帳票、年間月別受払計画・実績に関する帳票、月間日別受払計画・実績に関する帳票、発電所別運用計画・実績に関する帳票、配船計画ダイアグラムに関する帳票、運搬受払計画・実績に関する帳票、サイロ・倉庫運用パターンに関する帳票、諸元データに関する帳票を出力するために選択される。
次に、以上を前提にして、上述した構成を用いて各受払物資の計画処理について説明する。
(石炭灰年間月間計画処理)
図5に示されるように、先ず、管理センター9において、管理センター端末10を用いて、銘柄別年間計画(M1)画面にアクセスし、翌年度の発電電力量計画値と前年度実績の石炭灰発生率を入力して翌年度の石炭灰発生量を自動策定する。また、石炭灰年間払出計画(M4)画面において、銘柄別年間計画(M1)の発電電力量、石炭灰発生率の設定値から算定された石炭灰の年間発生量を参考として、各発電所・ユニット毎に、セメント会社の粘土代替処分量、X社有効利用分、Y社有効利用分、および埋立処分量等の必要データを入力することで石炭灰払出計画を策定する。
このようにして管理センター9で中期計画的な年間受払計画(石炭灰の年間発生量、粘土代替処分量、埋立処分量など)を策定する。
その後、所定期間が経過した後に、管理センター9においては、管理センター端末10を使用して銘柄別年間計画(M1)画面にアクセスし、石炭灰年間処分計画の見直しを行うために、見直された翌年度の発電電力量、見直された前年度実績の石炭灰発生率を必要により入力し、翌年度の見直された石炭灰発生量を自動策定し直す。また、必要により、石炭灰年間払出計画(M4)画面において、各発電所・ユニット毎に、セメント会社の粘土代替処分量、X社有効利用分、Y社有効利用分、および埋立処分量等の必要データを入力・修正し、石炭灰払出計画を策定し直す。
これを受けて、X社1においては、X社端末3から石炭灰払出計画・実績(M7)画面にアクセスして、X社1の有効利用処分量やセメント会社との取引量を必要により入力・修正し、石炭灰払出計画を調整する。また、Y社2においても、Y社端末4から石炭灰払出計画(M8)画面にアクセスして、Y社の有効利用処分量やセメント会社取引量を必要により入力・修正し、石炭灰払出計画を調整する。X事業所5においては、X事業所端末6から、バース・サイロ・倉庫点検計画(M45)画面にアクセスし、翌年度点検日程を入力する。
そして、管理センター9においては、管理センタ端末10から事業所定期検査・専用船点検計画(M44)画面にアクセスし、発電所ユニット毎の定期検査期間および専用船の点検期間を設定し、銘柄別年間月別計画(M2)画面にアクセスして、銘柄別年間計画(M1)で登録した翌年度の発電電力量計画値と前年度実績の石炭灰発生率の初期表示値を必要に応じてデータ修正し、翌年度の石炭灰発生量を月毎に自動策定する。
この銘柄別年間月別計画(M2)画面で登録した石炭灰の年間月別発生量は石炭灰年間月別払出計画(M5)画面に表示され、この画面から石炭灰払出計画表を作成する等してセメント会社18に計画情報を提供し、調整する。
また、X事業所5においては、X事業所端末6から貨車輸送初期計画設定(M9)画面にアクセスして石炭灰の貨車による輸送計画を策定し、貨車輸送月間日別受払計画・実績(M20)画面にアクセスして貨車輸送計画についての石炭灰払出量を入力し、これら輸送輸送計画、石炭灰払出量を石炭灰年間月別払出計画・実績(M6)に反映させる。
その後、管理センター9においては、管理センター端末10を使用して月間調整を行い、石炭灰年間月別払出計画・実績(M6)画面でセメント会社の処分量、埋立処分量などの翌月分を詳細に見直す。これを受けて、X社1においては、X社端末3から石炭灰払出計画・実績(X社)(M7)画面をアクセスし、石炭灰年間月別払出計画(M5)で登録した石炭灰の年間月別発生量を参考にして、各発電所毎に、X社有効利用分、セメント会社取引量を見直し、また、Y社2においても、Y社端末4から石炭灰払出計画・実績(Y社)(M8)画面にアクセスし、石炭灰年間月別払出計画(M5)で登録した石炭灰の年間月別発生量を参考にして、各発電所毎に、Y社有効利用分、セメント会社取引量を見直し、石炭灰年間月別払出計画を調整する。
以上の処理の後に、X事業所5において、X事業所端末6から銘柄別月間日別計画(M3)画面にアクセスし、燃料消費量、燃料種別、灰分、石炭灰発生率補正係数を登録し、翌月の石炭灰発生量を自動策定する。また、石炭灰月間日別払出計画・実績(M10、M11)画面にアクセスし、石炭灰の各サイロ・倉庫への払出しについて分配比率を設定して銘柄毎に払出量を策定し、陸輸送初期計画設定(M25)画面にアクセスして、石炭灰払出量の初期登録を行い、陸輸送月間日別受払計画・実績(M21)画面にアクセスして、陸輸送計画・実績値について、石炭灰の払出量を登録する。さらに、X事業所5において、X事業所端末6から貨車輸送月間日別受払計画・実績(M20)画面にアクセスし、必要により貨車輸送計画を変更する。
また、X事業所5において、X事業所端末6からバース使用計画・実績(M24)画面にアクセスして受払物資以外のバース使用計画を登録し、サイロ・倉庫運用パターン設定(M23)画面にアクセスして石炭灰における各サイロ・倉庫への払出量の分配率パターンを適宜設定し、これによりサイロ・倉庫、バース計画を策定する。
(石灰石・石灰原石年間月間計画処理)
図6に示されるように、先ず、管理センター9において、管理センター端末10を用いて、銘柄別年間計画(M1)画面にアクセスし、翌年度の発電電力量計画値と前年度実績の石灰石消費率を入力して翌年度の石灰石消費量を自動策定する。また、石灰石年間月別受入計画・実績(M12)画面において、銘柄別年間計画(M1)で登録した石灰石の年間消費計画に基づき、各発電所の石灰石年間月別受入計画を策定する。
このようにして管理センター9で中期計画的な石灰石の年間受入計画を策定する。
その後、所定期間が経過した後に、管理センター9においては、管理センター端末10を使用して銘柄別年間計画(M1)画面にアクセスし、石灰石年間受入計画の見直しを行うために、見直された翌年度の発電電力量、見直された前年度実績の石灰石消費率を入力し、翌年度の見直された石灰石消費量を自動策定し直す。また、必要により、石灰石年間月別受入計画・実績(M12)画面において、各発電所の石灰石受入量(石灰石消費量)を入力・修正し、石灰石年間月別受入計画を策定し直し、その情報をY社に供給する。
その後、管理センター9において、管理センタ端末10から事業所定期検査・専用船点検計画(M44)画面にアクセスして、発電所ユニット毎の定期検査期間および専用船の点検期間を設定し、石灰石年間月別受入計画・実績(M12)画面にアクセスして、各発電所の石灰石受入量を入力し、銘柄別年間月別計画(M2)画面にアクセスして、銘柄別年間計画(M1)で登録した翌年度の発電電力量計画値を必要に応じて修正し、翌年度の石灰石消費量を調整する。この際、X事業所5においては、X事業所端末6からバース・サイロ・倉庫点検計画(M45)画面にアクセスして翌年度点検日程を入力して石灰石年間月別受入計画に反映させる。こうして得られた石灰石年間月別受入計画情報は、Y社2に供給され、Y社端末4においては、石灰石・石灰原石年間月別受払計画・実績(M13)画面で確認して調整する。
また、発電所11においては、発電所端末12から貨車輸送初期計画設定(M9)画面にアクセスして石灰石の貨車による輸送計画を策定し、貨車輸送月間日別受払計画・実績(M20)画面にアクセスして貨車輸送計画値についての石灰石受入量を入力し、これら輸送輸送計画、石灰石受入量を石灰石年間月別受入計画・実績(M12)に反映させる。
その後、管理センター9においては、管理センター端末10を使用して月間調整を行い、石灰石年間月別受入計画・実績(M12)画面でY社の石灰石取引量などの翌月分を見直す。これを受けて、Y社2においては、Y社端末4から石灰石・石灰原石年間月別受払計画・実績(M13)画面をアクセスし、石灰石払出量および石灰原石受入量を管理する。
以上の処理の後に、X事業所5において、X事業所端末6から銘柄別月間日別計画(M3)画面にアクセスし、燃料消費量、燃料種別、硫黄分、石灰石消費率補正係数を登録し、翌月の石灰石消費量を自動策定する。また、石灰石月間日別受入計画・実績(M14)画面にアクセスして石灰石の月間日別消費量を参考に、各発電所毎に石灰石消費量に基づく石灰石受入計画を策定し、陸輸送初期計画設定(M25)画面にアクセスして、石灰石受入量の初期登録を行い、陸輸送月間日別受払計画(M21)画面にアクセスして、陸輸送計画・実績値について、石灰石の受入量を登録する。さらに、X事業所5において、X事業所端末6から石灰石月間日別受入計画・実績(M14)画面にアクセスして石灰石受入計画を調整すると共に、貨車輸送月間日別受払計画(M20)画面にアクセスして必要により石灰石貨車輸送計画を策定・変更する。
また、X事業所5において、X事業所端末6からバース使用計画・実績(M24)画面にアクセスして受払物資以外のバース使用計画を登録し、サイロ・倉庫運用パターン設定(M23)画面にアクセスして石灰石における各サイロへの受入量の分配率を設定し、これによりサイロ、バース計画を策定する。
(石膏年間・月間計画処理)
図7に示されるように、先ず、管理センター9において、管理センター端末10を用いて、銘柄別年間計画(M1)画面にアクセスし、翌年度の発電電力量計画値と前年度実績の石膏発生率を入力して翌年度の石膏発生量を自動策定する。また、石膏年間月別払出計画・実績(M16)画面において、銘柄別年間計画(M1)で登録した石膏の年間発生量から各発電所の石膏払出計画を策定する。
このようにして管理センター9で中期計画的な石膏の年間払出計画を策定する。
その後、所定期間が経過した後に、管理センター9においては、管理センター端末10を使用して銘柄別年間計画(M1)画面にアクセスし、石膏年間払出計画の見直しを行うために、見直された翌年度の発電電力量、見直された前年度実績の石膏発生率を入力し、翌年度の見直された石膏発生量を自動策定し直す。また、必要により、石膏年間月別払出計画・実績(M16)画面において、銘柄別年間計画(M1)で登録した石膏の年間発生量から各発電所の石膏払出計画を策定し直し、その情報をX社1やセメント会社18に供給する。X社1においては、X社端末3を使用して石膏年間月別払出計画・実績(M16)画面にアクセスし、内容を確認しつつ石膏販売計画を入力する。
その後、管理センター9において、管理センタ端末10から事業所定期検査・専用船点検計画(M44)画面にアクセスして、発電所ユニット毎の定期検査期間および専用船の点検期間を設定し、石膏年間月別払出計画・実績(M16)画面にアクセスして、各発電所の石膏払出量を入力し、銘柄別年間月別計画(M2)画面にアクセスして、銘柄別年間計画(M1)で登録した翌年度の発電電力量計画値を必要に応じて修正し、翌年度の石膏発生量を調整する。この際、X事業所5においては、X事業所端末6からバース・サイロ・倉庫点検計画(M45)画面にアクセスして翌年度点検日程を入力して石膏年間月別払出計画に反映させる。こうして得られた石膏年間月別払出計画情報は、X社1やセメント会社18に供給される。
また、X社1においては、X社端末3を使用して月間調整を行い、石膏年間月別払出計画・実績(M16)画面で石膏販売計画を見直す。
以上の処理の後に、X事業所5において、X事業所端末6から銘柄別月間日別計画画面(M3)にアクセスし、燃料消費量、燃料種別、硫黄分、石膏発生率補正係数を登録し、翌月の石膏発生量を自動策定する。また、X事業所5において、X事業所端末6から必要によりバース使用計画・実績(M24)画面にアクセスして受払物資以外のバース使用計画を登録し、サイロ・倉庫運用パターン設定(M23)画面にアクセスして石膏における倉庫への払出量の分配率を登録し、これにより石膏払出計画を策定する。
(石炭年間・月間計画処理)
以上の処理と異なり、石炭においては、図8に示されるように、先ず、管理センター9において、管理センター端末10を用いて、石炭年間月別受入計画・実績(M18)画面にアクセスし、前年度の石炭年間月別運搬量(輸送実績)から翌年度の石炭年間月別受入計画を策定する。このようにして管理センターで中期計画的な石炭の年間受入計画を策定する。
その後、所定期間が経過した後に、管理センター9においては、管理センター端末10を使用して石炭年間月別受入計画・実績(M18)画面にアクセスし、必要によって翌年度の石炭年間月別受入計画を策定し直す。また、事業所定期検査・専用船点検計画(M44)画面にアクセスして、発電所ユニット毎の定期検査期間および専用船の点検期間を設定し、翌年度の石炭年間月別受入計画に反映させる。
以上の処理の後に、X事業所5においては、月間計画において、X事業所端末6からバース使用計画・実績(M24)画面にアクセスして受払物資以外のバース使用計画を登録し、これによりバース計画を策定する。
(配船計画、サイロ・倉庫運用計画処理)
上述した各受払物資の年間・月間計画処理を踏まえて、管理センター9においては、図9に示されるように、管理センター端末10を用いて、粉体船配船計画ダイアグラム(21)画面またはバラ物船配船計画ダイアグラム(22)画面にアクセスし、配船計画を策定する際の評価条件を設定し、上述したサイロ・倉庫運用計画、月間日別受払計画、サイロ・バース使用計画に基づき、最適配船計画を自動策定する。
ここで、評価条件の設定は、評価条件設定画面において、利用する輸送船の種類および荷役場所の利用優先度合い、受払物資の優先度合いを設定するもので、優先して使用する輸送船や荷役場所、受払物資銘柄などを設定する。このようにして得られた配船計画のダイアグラムは、例えば、図10に示されるように表示される。
このようにして策定された各種計画(配船計画、処分灰払出計画、サイロ・倉庫運用計画、バース使用計画など)は、管理センター9、発電所11、X事業所5、X社1、Y社2において、それぞれの端末から粉体船配船計画ダイアグラム(21)画面、バラ物船配船計画ダイアグラム(22)画面、石炭灰月間日別払出計画・実績(M10)画面、石灰石月間日別受入計画・実績(M14)画面、サイロ・倉庫運用計画・実績(M28)画面、バース使用計画実績(M24)画面、石膏月間日別払出計画・実績(M17)画面、サイロ・倉庫運用計画・実績グラフ(M50)画面等にアクセスして確認できるようにすると共に、プリントアウトした配船計画ダイアグラム、事業所バース使用計画表、石炭灰月間日別払出計画表、サイロ・倉庫運用計画表、石膏月間日別払出計画表、石灰石・石灰原石月間日別払出計画表等の各種帳票に基づいても確認できるようにする。
そして、セメント会社、埋立処分会社、ボード会社等を含めて払出日や払出量を調整した後、管理センター9においては、管理センター端末10を用いて、固定配船設定(M27)画面にアクセスし、配船計画、払出計画の調整結果を踏まえて固定配船を調整すると共に、粉体船配船計画ダイアグラム21を表示する画面やバラ物船配船計画ダイアグラム22を表示する画面にアクセスし、配船計画データの修正、専用船評価条件の見直しを行い、配船計画やサイロ・倉庫運用・受払計画を調整する。
以上の処理を経て得られた配船計画、サイロ・倉庫運用・受払計画に基づき、運搬船を手配して受入物資の輸送する。
(日々の運用管理処理)
以上のような計画策定や計画の実行と並行して、運用管理処理を日々行う。この日々の運用管理処理においては、図11に示されるように、X事業所5において、X事業所端末6を用いて、サイロ・倉庫運用計画・実績(M28)画面において、サイロレベルを確認し、必要によってサイロ・倉庫レベル補正(M29)画面にアクセスしてサイロ・倉庫レベルを実績に合うように補正するとともに、石炭灰月間日別払出計画・実績(取引先)(M11)画面にアクセスして、石炭灰払出量実績が計画と相違している場合は実績値を入力する。また、石炭石・石灰原石月間日別受払出計画・実績(M15)画面で実績が計画と相違している場合は石灰原石受入実績や石灰石払出実績を入力する。
さらに、石灰石月間日別受入計画・実績(M14)画面にアクセスして石灰石受入実績が計画と相違している場合は実績値を入力し、石膏月間日別払出計画・実績(M17)画面にアクセスして石膏払出実績が計画と相違している場合は実績値を入力し、石炭月間日別受入計画・実績(M19)画面にアクセスして石炭バラ物専用船の受入実績が計画と相違している場合は実績値を入力する。
そして、これらの実績情報に基づき、上述した各種計画を調整し、粉体船配船計画21画面、バラ物船配船計画22画面、配船計画一覧(M16)画面、全事業所バース使用計画・実績(M30)画面に反映させる。
(全業務処理)
したがって、以上の本システム全体の業務処理をまとめると、図12に示されるようになる。先ず、データセンター7のサーバ16・17は、管理センター端末10から入力された翌年度の発電電力量中期計画値、前年度実績の石炭灰・石膏発生率および石灰石消費率を登録し、この登録された石炭灰・石膏発生率および石灰石消費率に基づき、翌年度の石炭灰・石膏発生量および石灰石消費量を自動算出する。また、入力された有効利用計画および粘土代替処分計画、埋立処分計画に基づき、年間の有効利用量および粘土代替処分量、埋立処分量を算出する。このようにして年間受払計画の中期計画を策定する。
その後、所定の時期において発電電力量を見直して翌年度の石炭灰・石膏発生量および石灰石消費量を自動算出し直し、また、年間石炭灰の有効利用処分計画、石膏払出計画、石灰石消費計画、セメント会社取引量を考慮すると共に、貨車輸送計画で対象となる輸送分を控除して前記年間受払計画に基づき、年間月別受払計画を自動算出する。即ち、年間受払計画の石炭灰発生量、石膏発生量、石灰石消費量を見直した上で月別に展開する。
しかる後に、いままでの算出された年間月別受払計画を参照しつつ、さらに正確な発生量又は消費量を計算するために、燃料消費量、硫黄分、灰分、陸輸送計画に基づき、石炭灰発生量、石膏発生量、石灰石消費量を演算し直し、これを日別に展開して月間日別発生・消費量を自動計算する。
そして、このような月間日別計画、サイロ・倉庫運用比率設定に基づき、サイロ運用計画、バース使用計画を考慮して最適配船計画を自動策定する。バース使用計画やサイロ運用計画は、随時確認されて必要によりサイロレベル補正、輸送日程などを補正する。以上のサーバによる処理により得られた最適配船計画に基づき、配船手配を行うと共にセメント会社等との調整を行い、受払物資の輸送を実行する。そして、輸送実績等の実績データを収集し、輸送実績管理を行う。
したがって、上述した海送物流管理システムによれば、翌年度発電電力量計画値と前年度実績の前記受払物資の単位電力量当りの運用量から年間受払計画が策定されるので、受払物資の運用量の中期計画を把握することが可能となり、また、この年間受払計画に基づき年間月別計画が策定されるので、月単位の凡その受払計画を把握することが可能となる。そして、月間日別計画の策定においては、燃料消費量、燃料の組成情報、及び関係施設の制約条件を考慮して受払物資の運用量が策定されるので、運用精度を高めることが可能となり、また、配船計画の段階においては、この月間日別の受払物資の運用量と、貯蔵計画策定手段によるサイロ・倉庫の貯蔵計画、及びバース使用情報を考慮して最適配船計画が策定されるので、過不足なく配船することが可能となり、効率的な受払物資の海上輸送を実現することが可能となる。
図1は、本発明に係る海送物流管理システムを示すブロック図である。 本システムのメインメニューを示す画面である。 図3は、受払計画・実績メニューを示す画面である。 図4は、諸元データ入力メニューを示す画面である。 図5は、石炭灰の年間・月間計画処理フローを示す図である。 図6は、石灰石・石灰原石の年間・月間計画処理フローを示す図である。 図7は、石膏の年間・月間計画処理フローを示す図である。 図8は、石炭の年間・月間計画処理フローを示す図である。 図9は、配船計画、サイロ・倉庫運用計画処理フローを示す図である。 図10は、本システムで得られる配船ダイアグラムを示す図である。 図11は、日々の運用管理処理フローを示す図である。 図12は、本システムの全体処理フローを示す図である。
符号の説明
1 X社
2 Y社
3 X社端末
4 Y社端末
5 X事業所
6 X事業所端末
7 データセンター
8 ネットワーク網
9 管理センター
10 管理センター端末
11 発電所
12 発電所端末
13 LAN
14 ルータ
15 データベース
16 データベースサーバ
17 アプリケーションサーバ
18 セメント会社

Claims (8)

  1. 発電所の運用で取り扱われる受払物資の海上輸送計画策定に関する情報を管理するサーバを利用して構成される海送物流管理システムにおいて、
    翌年度発電電力量計画値と前年度実績の前記受払物資の単位電力量あたりの運用量を含む年間計画策定パラメータを前記サーバに登録する年間計画策定パラメータ登録手段と、
    前記年間計画策定パラメータ登録手段により登録された年間計画策定パラメータに基づ
    き、翌年度の前記受払物資の運用量の年間計画を自動策定する年間受払計画策定手段と、
    前記年間受払計画策定手段にて策定された年間計画に基づき、設定された制約条件を考慮して年間月別計画を自動策定する年間月別受払計画策定手段と、
    燃料消費量、燃料の組成情報、及び前記受払物資の単位燃料消費量あたりの運用量の補正係数を含む月間日別計画策定パラメータおよびサイロ・倉庫運用パターン設定を前記サーバに登録する月間日別計画策定パラメータおよびサイロ・倉庫運用パターン設定登録手段と、
    前記月間日別計画策定パラメータおよびサイロ・倉庫運用パターン設定登録手段により登録された月間日別計画策定パラメータおよびサイロ・倉庫運用パターンに基づき、前記受払物資の運用量の月間日別計画およびサイロ・倉庫運用計画を自動策定する月間日別計画およびサイロ・倉庫運用計画策定手段と、
    前記月間日別計画策定手段およびサイロ・倉庫運用計画策定手段により策定された月間日別計画およびサイロ・倉庫運用計画を少なくも考慮して最適配船計画を自動策定する配船計画策定手段と
    を有することを特徴とする海送物流管理システム。
  2. 前記受払物資の単位電力量あたりの運用量は、石炭灰・石膏発生率および石灰石消費率であり、前記受払物資の運用量は、石炭灰・石膏発生量および石灰石消費量であることを特徴とする請求項1記載の海送物流管理システム。
  3. 前記受払物資の運用量のサイロ・倉庫への受払量の分配率を設定する分配率設定手段と、バースの使用計画を登録するバース使用計画登録手段と、陸輸送する受払計画登録手段とを更に備え、前記配船計画策定手段は、前記分配率設定手段で設定された分配率、及び前記バース使用計画登録手段で登録されたバースの使用計画と、陸輸送する受払計画登録手段で登録された陸輸送計画をも考慮して最適配船計画を自動策定するものであることを特徴とする請求項1記載の海送物流管理システム。
  4. 発電所設備の定期点検、専用船点検、バース点検などの制約条件設定手段を備え、また、専用船の優先使用、受払物資毎の輸送優先度合いおよび荷役場所の利用優先度合いなど設定する評価条件設定手段を更に備え、前記配船計画策定手段は、前記制約条件設定手段および評価条件設定手段で設定された制約条件、評価条件を考慮して最適配船計画を自動策定するものであることを特徴とする請求項1記載の海送物流管理システム。
  5. 前記受払物資の受払数量およびサイロレベルを含む実績データを入力する実績データ入力手段を有し、前記サーバは、前記実績データ入力手段により入力された実績データに基づき前記配船計画を補正する補正手段を更に有することを特徴とする請求項1記載の海送物流管理システム。
  6. 配船計画策定手段により策定された配船計画の修正入力を可能にする
    修正入力手段を更に具備することを特徴とする請求項1記載の海送物流管理システム。
  7. 発電所の運用で取り扱われる受払物資の海上輸送計画策定に関する情報を管理するサーバを利用して行う海送物流管理方法において、前記サーバは、
    翌年度発電電力量計画値と前年度実績の前記受払物資の単位電力量あたりの運用率を含む年間計画策定パラメータを登録し、この登録された年間計画策定パラメータに基づき、翌年度の前記受払物資の運用量の年間計画を自動策定するステップと、
    前記年間計画に基づき、入力された制約条件を考慮して年間月別計画を自動策定するステップと、
    しかる後に、燃料消費量、燃料の組成情報、及び前記受払物資の単位燃料消費量あたりの運用量の補正係数を含む月間日別計画策定パラメータおよびサイロ・倉庫運用パターン設定を登録し、この登録された月間日別計画策定パラメータおよびサイロ・倉庫運用パターン設定に基づき、前記受払物資の運用量の月間日別計画およびサイロ・倉庫運用計画を自動策定するステップと、
    前記月間日別計画を少なくも考慮して最適配船計画を策定するステップとを有することを特徴とする海送物流管理方法。
  8. 前記サーバは、配船計画に基づく輸送実績および陸輸送計画に基づく輸送実績を把握するステップをさらに有することを特徴とする請求項7記載の海送物流管理方法。
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